第６章 Ⅱ 電子掲示板・チャットによる情報の交流インターネットを利用したコミュニケーションツールには，電子メールのほかに電子掲示板やチャットなどが多く利用されている。これらのツールの特徴を理解し，目的に応じた活用をすることが必要である。【各コミュニケーションツールの特徴】コミュニケーションツール電子メール電子掲示板（BBS）チャット参加者コミュニケーションの形態１対１複数複数自分の都合のよい時に読み書きできる自分の都合のよい時に読み書きできるリアルタイムに会話ができる対応する他のメディア手紙掲示板井戸端会議１電子掲示板（electronic bulletin board）とはメールのような１対１の通信手段ではなく，１対多の情報伝達を可能にするソフトウェアシステムである。構成が掲示板に似ていることからこう呼ばれる。あるユーザーが電子掲示板にメッセージを書き込むと，それはグループ全員に見えるようになる。それを見たグループのメンバーは，そのメッセージに対してさらに掲示板に返答を書き込んだり（この返答も他のメンバーに公開される），電子メールで返答したりできる。掲示板 ○○夫：【総合的な学習について】 ○月×日総合学習の実践例について教えて下さい △花子：【RE 総合的な学習について】 ○月△日次のような研究会をひらいています。参加しませんか。＊太郎：【校内ＬＡＮについて】 ○月＃日（水）パソコンをネットワークしたいのですが？ ×四郎：【RE 校内ＬＡＮについて】 ○月％日お手伝いしますよ。（１）電子掲示板の活用すでに様々な分野で数多くの電子掲示板が運用されており，話題や研究テーマを絞った意見交換などが盛んに行われている。自分が参加したいテーマの掲示板を見つけ，積極的に情報交換をしていくことも有効である。また，無料で掲示板サービスを提供しているサイトもあるので，研究会活動や学校間交流のために，自分たちで掲示板を開設し，運用することも可能である。さらにＷｅｂページ作成の応用として，ＣＧＩ（Common Gateway Interfaces）やＳＳＩ（Server Side Include）といったサーバの機能を利用して，契約するプロバイダや校内のサーバ内に独自の掲示板やチャットを作成することもできる。【参考】教育に関する掲示板の利用に役立つサイトＹａｈｏｏ！掲示板： http://messages.yahoo.co.jp/yahoo/education/ 掲示板タウン： http://www.tcup.com/bbstown/6651.html （学校・教育・資格・お勉強の掲示板）教育ジャングル： http://www.enn-jungle.org/jungle/index.html 無料掲示板： http://www.tcup.com ― 72 ― 第６章２チャット（chat）とはネットワーク上でパソコンを用いて，リアルタイムに参加者同士が「文字」で会話を行えるようにしたサービス。「chat」には「世間話，おしゃべり」という意味がある。「ネットワーク上でいろいろな人が集まり，あるテーマについて文字でおしゃべりする電子井戸端会議」とイメージすることができる。こんにちは久しぶりです今日は学校ねわぁー例のことにそれはよかっついて，僕は（１）チャットの種類 ① Ｗｅｂチャットいろいろなチャットの中で，インターネット上で最も普及しているタイプで，初心者には参加しやすい。このチャットにはＷｅｂブラウザがあれば参加でき，ホームページを見るような感覚でチャットルームに入室することができる。入室するには，自分のニックネーム（またはハンドルネーム），メールアドレスなどを記入することが求められる。Ｗｅｂチャットは「不特定多数」の会話であるため，チャットルームに入る前にホームページの内容を見て，自分にあった内容かどうかを判断することが大切である。【参考】○チャットに参加する。チャットルームのリンク集：http://chatchat.enjoy.gr.jp/ ○自分のチャットルームをレンタルする。（会員制）＠ｎｉｆｔｙのチャットサービス： http://homepage.nifty.com/ ○自分のチャットルームを無料でレンタルするための情報をさがす。無料サービス情報： http://tadamono.to/ ， http://www.kidd.ne.jp/ ② ＩＲＣ（Internet Relay Chat）世界各地に設置されているＩＲＣサーバを利用するクライアント／サーバ型であるため，このチャットに参加するためには，「ＩＲＣクライアントソフト」と呼ばれる専用ソフトが必要になる。専用ソフトのチャットは誰が会話に参加しているかが分かるのが利点で，参加者が限られる分話題の内容が濃くなる。 ③ ページャー（ＩＣＱ）多人数で会話をする他のチャットに対して，１対１での会話が基本である。ＩＣＱのサーバが，「ＩＣＱ＃（ＩＣＱ番号）」を使ってユーザーを識別するため，知人がインターネットに接続しているかどうかを調べることができる。ＩＣＱ番号は個人を特定するものであるため，取り扱いには注意が必要になる。【参考】 Yahoo!メッセンジャー http://messenger.yahoo.co.jp/ ― 73 ―