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2007年7月25日
07059
「温暖化地球にビール飲ませたい」(特選作品)
∼過去最高の応募数から、「ビール川柳」入選作が決定∼
サッポロビール株式会社(本社・東京、社長・福永
勝)が一般公募した今年の「ビール川柳」の
入選作が決定しました。応募総数は過去最高の35,845句、日本川柳ペンクラブ理事長・尾藤三柳
先生による審査の結果、「温暖化地球にビール飲ませたい」など、別紙の通り計31句(特選1句、
一席10句(うち川柳 250 年特別賞1句)、二席20句)が入選作品に決定しました。
今年で10年目を迎えるビール川柳ですが、今回の入選作品は「温暖化」「○○王子」「鈍感力」
「千の風」「ラニーニャ」「バイオ燃料」など今年前半のキーワードを含むユニークな作品が多く
見られました。
当社では、これらの名句をおつまみに、ビールや発泡酒などをより美味しく味わっていただける
ものと期待しています。
記
タイトル
ビール川柳
テ ー マ
お酒にちなんだもの
選
尾藤三柳先生(日本川柳ペンクラブ理事長)
者
募集期間
2007年4月25日(水)∼6月15日(金)
募集方法
ハガキまたはインターネット
賞
特選(1名)サッポロビールギフト券※100枚とヱビスビール※※5ケース
品
一席(10名)サッポロビールギフト券※30枚と黒ラベル※※2ケース
二席(20名)黒ラベル※※1ケース
川柳250年特別賞(1名)
※
「川柳総合大辞典」全4巻(雄山閣)
サッポロビールギフト券1枚で、缶350ml×2本分です。
ヱビスビール、黒ラベルは缶350ml×24本入りです。
※※
入 選 作
【ご参考】
別紙の通り
8月4日は「ビヤホールの日」
1899(明治32)年のこの日、現在の東京銀座に日本で最初のビヤホール「恵比寿ビール Beer
Hall」(㈱サッポロライオンの前身)がオープンしました。今年もこの日には、ライオンチェーン
全店で生ビール半額などのサービスがあります。
以上
<ビール川柳入選作品一覧>
【特選】
温暖化地球にビール飲ませたい
長崎県
岩松茂
53歳
このままでは破局的状況さえ予想される人間のエゴ。せめてはよく冷えたビールで
地球のノドを潤してやりたい。スケールの大きい風景。
【一席】
さわやかにビール王子と呼ばれたい
東京都
田辺芳幸
47歳
スポーツ界にハンカチ王子、ハニカミ王子がいるなら、ビール党には「さわやか王子」だ。
【一席】 兼 【川柳250年特別賞】
大ジョッキまた人間が好きになる
福岡県
和田伸也
42歳
岡田佳子
76歳
ズシリとした大ジョッキの重さが、生きていることを実感させる。
人間であることがこれほど好きになる瞬間はまたとない。だろう?相棒。
ビールから鈍感力を借りる夜
岐阜県
ビールからは土壇場のクソ度胸や窮余の知恵を借りてきたが、ついでに話題の鈍感力とやらも。
ビール党千の風より千の泡
福島県
宇野邦久
49歳
放歌高唱ならビール党も負けはしないが、「千の風」のフィーリングと泡では肌が合わない。
携帯にジョッキの絵文字断れぬ
千葉県
檀原和貴
61歳
ケータイの画面にジョッキの絵が現れたら、ノーとはいえない。五時までがやたらと長い。
ラニーニャがうまいビールを連れてくる
東京都
清水利昭
37歳
もとはスペイン語の「女の子」。いたずらもひどいが、ビールを美味くしてくれることも確か。
「うんちく」で減った酒量を埋め合わす
千葉県
林芳明
65歳
体力がついて行けない酒量の不足分は、これまで飲み比べた銘柄の種類や味の記憶と知識で。
記念日に新銘柄のビール飲む
千葉県
松田和代
56歳
新銘柄を賞味するチャンスとしては、自分の心祝いなど晴れがましい気分の日がふさわしい。
「メイド」より「まいど」の店でビール飲む
大阪府
北川賢二
51歳
ざっくばらんなビールは顔馴染みの店に限る。なまじお酌などされると当方のテンポが狂う。
ビアホール団塊族の聖地です
神奈川県 岡部晋一
69歳
戦後を作ってきた戦士たちによるオアシスとして、また注油所としてのビアホールの一時代。
【二席】
ちょっとだけ可愛く見せる小ジョッキ
後悔をするほど飲めた二十代
レーダーの外で飲んでる休肝日
飲めません ビール以外は飲めません
「とりあえず発泡酒」とは言いづらい
1 年後ハンカチ王子もビール党
おいビール妻が居ぬ間の独り言
ジュースからビールに変わる恋日記
CMのビール見ながら発泡酒
乾杯の音頭多弁になるタイム
今日もまた総理にしたい奴と酔う
セクハラと言われぬ距離で酒を注ぎ
咽にあるビール時計がゴクと鳴り
晩酌にバイオ燃料やってます
ビールから 3 日で慣れる発泡酒
六億の夢発泡酒飲みながら
年金もビールも知らぬうちに減り
休肝日代わりに妻が飲んでいる
人生は晴れのちくもりのちビール
のどぼとけごくんごくんと給油中
<総
和歌山県 西林香菜
東京都 仁村のり子 47歳
岡山県
川相次男
77歳
神奈川県 早川英徳
63歳
神奈川県
60歳
三原実
兵庫県 栗山あおい 38歳
青森県
山田海生
48歳
山形県
山川草苑
78歳
石川県
小島義逸
46歳
京都府 佐々木龍夫 77歳
岡山県
吉川孝夫
82歳
鳥取県
平尾正人
54歳
兵庫県
西沢喜文
57歳
京都府 稲垣秀太郎 55歳
神奈川県 伊藤千絵子 35歳
愛知県
伊藤弘子
62歳
大阪府
岡田直之
45歳
大阪府
楠畑正史
63歳
大阪府
今堀友春
43歳
長野県
丸山宣久
72歳
評>
今年は川柳という文芸が興って250年の節目にあたります。すなわち、始祖柄井八右衛門が
「川柳」と名乗って、自己の万句合を初めて世に問うた宝暦7年(1757年)8月25日から
数えてちょうど250年、現在の隆盛に繋がっているのが文芸としての川柳です。
さて、その川柳とビールとの関係も、ほぼ100年になります。明治32年にビヤホールが
開場した当座は、「ホール」の意味さえあやしかったようで、
ビーヤよりホールがうまいと半可通
36歳
八九庵
などという句が見えています。
それから100年、「ビール川柳」もまた満10周年の節目を迎え、応募総数は何と35845
句、過去最高を記録したことも、川柳250年に相応しいと思います。
作品内容も、時代、世相を反映した「いま」らしい風景が捉えられて、一大パノラマを展開
しております。ビール川柳はこの10年、ビールの変遷と社会の移り変わりを、同時に描き続け
てきた貴重な記録です。例によって女性陣もがんばりましたが、今回に限っては男性陣に一歩を
譲ったようです。次回の巻き返しを。
ビールの季節に先駆けて、まずは川柳でノドをうるおしてください。
(尾藤三柳)