技 術 資 料 スレートボード フレキシブル板・フレキシブル板A・軟質フレキシブル板・平板 〒 108 - 0014 東京都港区芝 5 −15 −5(泉ビル 3 階) T E L 03 -5445 -4829 FAX 03 - 5445 - 4756 URL http://www.skc-kyoukai.org/ 2015.12 せんい強化セメント板協会について せんい強化セメント板協会は、建築物の防火を目的とした屋根材、外装 材、内装材の製造・販売を行っている会員で構成されています。 当協会では会員連名で国土交通大臣より不燃材料、防・耐火構造認定を受 けた繊維強化セメント板の安定供給、自主的な品質の管理や共同PRなど を通じて、 「安心・安全」な街づくりに貢献するための活動を行っています。 目 的 会員相互の連携協力により、企業の共存共栄と繊維強化セメント板産業の安定伸長を図 り、もって我が国産業の発展と国民生活の向上に寄与することを目的とする。 ●繊維強化セメント板の生産、流通、施工及び需要に関する調査および研究 ●繊維強化セメント板の新用途の開発に関する研究および標準化に関する事項 主な事業 ●建築基準法令に基づく、材料および構造認定に関する事項 ●繊維強化セメント板に関する情報、図書、資料等の収集および提供 ●関連諸官庁および団体との連絡、協調等の事項 ●環境問題に関する対策、研究等の事項 主要製品 組 織 波板(大波、小波)、けい酸カルシウム板、フレキシブル板、フレキシブル板A、 軟質フレキシブル板、平板 会員数:17社 昭和12年10月 石綿スレート工業組合 略 歴 昭和29年10月 石綿スレート協会 昭和63年 4月 スレート協会 平成12年 4月1日 せんい強化セメント板協会 (スレート協会と耐火被覆板協会統合) 本技術資料は、当協会関連製品の中から JIS A 5430 に規定された 「 スレ ートボード 」 について技術関係事項をまとめたものです。 当協会ではこのほかに「けい酸カルシウム板タイプ2技術資料」 「けい酸 カルシウム板タイプ3技術資料」「スレート波板技術資料」を当協会ホー ムページ(http://www.skc-kyoukai.org/)に掲載していますのでご利用 ください。 ─1─ 目 次 スレートボード 1 スレートボードとは ���������������������������������������3 2 製法・種類・特長と用途・規格 ������������������������������4 2-1 製法例��������������������������������������������4 2-2 種類・特長と用途�������������������������������������4 2-3 標準寸法 ������������������������������������������5 3 性 能�������������������������������������������������6 3-1 一般性能 ������������������������������������������6 3-2 不燃材料・防火・準耐火・耐火構造認定�����������������������6 3-3 音響性能 ������������������������������������������15 3-4 断熱性能 ������������������������������������������16 3-5 耐風圧性能�����������������������������������������16 4 工 法�������������������������������������������������17 4-1 施工・加工・仕上げ �����������������������������������17 4-2 使用上の留意事項�������������������������������������25 4-3 解体・改修工事 ��������������������������������������26 5 ディテール ���������������������������������������������27 6 法律関係 �����������������������������������������������29 会社別不燃材料品目一覧表 �����������������������������������37 ─2─ 1 スレートボードとは 1 − 1 スレートは現代の建築材料です 建築材料はそれぞれ特長をもっています。そして、一長一短があるものです。例えば、見た目は美しい が燃え易いとか、耐久性がないといったように、ある面でかなり優れていても、他の面でどうにもならな い欠点を持っていては何にもなりません。 その点、スレートは、凡ゆる性能のバランスがとれている材料といわれています。 燃えない くさらない 音や熱をさえぎる 水に強い 施工が簡単 丈夫で永持ち 軽 い 耐候性に優れる ─3─ ネズミや白ありに負けない 経済的 チ ェ ス ト 2 製法・種類・特長と用途・規格 (貯蔵) (出荷) 2-1 製法例 (養生) 脱型・ ( 検 査) スレートボードは、セメントと繊維を水で混合した後、丸網式抄造機(ウェットマシン)を用いて紙す きと同じ原理ですき取り、型板に載せプレス成型の後、養生を行って製品化します。なお、養生方法は自 然養生と寸法安定性を高める目的で、オートクレーブ養生があります。 ミキサー(セメント・石綿以外の繊維・混和材料・水) 高圧 吸着・ オートクレーブ養生 メーキング プレス 積上げ (高温高圧蒸気養生) 抄造 ロール 原料 チ ェ ス ト 脱型・ (養生) 検 査 ( ) (貯蔵) (裁断) (乾燥) (出荷) 検査 2-2 種類・特長と用途 〔1〕種類 種類 表2-1 種類 加工・仕上げ フレキシブル板 フレキシブル板A 有孔板・化粧板 軟質フレキシブル板 平板 有孔板 〔2〕特長と用途 スレートボードの種類別特長は次の通りです。 (1)フレキシブル板 高い強度と靭性を持ち耐衝撃性にも優れ、建築用ボード類のなかでも最高クラスの性能を持つスレート ボードの代表的な不燃建材です。 素材のまま、あるいは有機・無機塗料などによる化粧板として、ビル・工場・駅舎などの内壁、外壁、 天井などに使用されます。 板厚の厚いものは、その高い性能から、鉄道・道路の遮音壁に使用され、また無機質塗料化粧板による トンネルの内装仕上げなど土木の分野にも広い範囲で使用されています。 ─4─ (2)フレキシブル板 A フレキシブル板に比較して吸水率は若干高くなりますが、吸水による長さ変化率を小さくした材料で、 主に内装に使用されます。 (3)軟質フレキシブル板 主にこれを基材として塗装、化粧シート、つき板などで化粧し、化粧不燃材として内装に使用されてい ます。 曲げ強さはフレキシブル板と同様であり、加工性、化粧性、可墝性に優れていますが吸水率は若干高く なります。 (4)平板 フレキシブル板に次ぐ性能でスレートボードの普及品です。 住宅の台所や軒天井などの内外装の防火用建材として古くから使用されています。 (5)有孔板 スレートボードに吸音用の貫通孔をあけたもので、グラスウールやロックウールのような他の吸音材料 と組み合わせて効果的な働きをする不燃吸音材料です。 公共施設の内壁・天井、騒音の激しい地下鉄の駅の内装として使用されています。 また、住宅の換気用軒天にも不燃材として使用されています。 2-3 標準寸法 標準寸法 (注) 表2-2 種類 厚さ (㎜) 幅×長さ (㎜) フレキシブル板 フレキシブル板A 3、4、5、6、8 軟質フレキシブル板 3、4、5、6 910×1,820 910×2,420 1,000×2,000 1,210×2,420 平板 5、6 1.厚さとサイズについては、会員会社にお問い合わせください。 2.有孔板の詳細については、会員会社にお問い合わせください。 ─5─ 910×1,820 1,000×2,000 3 性 能 3-1 一般性能 物理的性能 (JIS A 5430) 表3-1 種類 かさ密度 3 g/cm (参考値) 曲げ強さ N/㎟ 吸水率 % フレキシブル板 約1.6 28.0以上 24以下 フレキシブル板A 約1.6 28.0以上 28以下 軟質フレキシブル板 約1.6 28.0以上 28以下 平板 約1.5 18.0以上 28以下 透水性 吸水による 長さ変化率 % 難燃性 又は 発熱性 0.20以下 裏面に水滴が生じ てはならない。 0.15以下 0.25以下 難燃1級 又は 発熱性1級 0.25以下 3-2 不燃材料・防火・準耐火・耐火構造認定 当協会加盟会社は、不燃材料、防火構造、準耐火構造および耐火構造について、以下の国土交通大臣認 定を協会加入会社が連名で取得しています。これらの認定仕様の詳細は認定書及び別添をご参照ください。 なお、連名で認定を取得していますが、販売商品の種類及びその認定の取り扱いは個々の会社により異 なりますので、認定を使用の際にご確認ください。 協会加入会社連名認定について ●連名認定に該当する製品の性能は、メーカー各社が自社製品に関して個別に責任を負うものであり、 当協会が共同して責任を負うものではありません。 また、認定書は各社の責任において交付しますので各社にお問い合わせください。 ●会員が独自に不燃材料認定及び防火・耐火認定を取得して販売する製品は連名認定を使用できませ ん。設計、施工などに際しては認定番号および商品名をご確認ください。 (1)不燃材料 不燃材料 表3-2 認定番号 一般名 種類 NM-8576 繊維強化セメント板 スレートボード フレキシブル板、フレキシブル板A、軟質フレ キシブル板、平板 NM-8577 化粧繊維強化セメント板 化粧スレートボード フレキシブル板、フレキシブル板A、軟質フレ キシブル板、平板 (注) ・ 貫通穴の有孔板については、NM-8576、NM-8577の開孔率28%以下を不燃材と規定しています。 ・ 貫通穴の有孔板を用いる場合、裏打ち材料に不燃材料を用いる。 (不燃下地は除く) ・ NM-8777は、基材にNM-8576を使用し、表面化粧材料には次のものがある。 ①化粧材料:塗料、化粧単板、化粧紙、合成樹脂、他 ②接着剤:酢酸ビニル系、アクリル樹脂系、他 2 表面化粧材料(①+②)の有機質総使用量は、250g/m 以下とする。 ─6─ (2)防火構造 下地 ①外壁防火構造 認定番号 表3-3 品目名 構 造 木造下地 繊維強化セメント板・ PC030NE-9085 木毛セメント板張/ 非耐力壁 木造外壁 ① ② ①繊維強化セメント板4㎜以上 PC030BE-9196 繊維強化セメント板 重張/木造下地外壁 耐力壁 ① 繊維強化セメント板・ PC030NE-9083 せっこうボード張/ 非耐力壁 鉄骨造外壁 繊維強化セメント板・ PC030NE-9084 木毛セメント板張/ 非耐力壁 鉄骨造外壁 ②木毛セメント板25㎜以上 ①繊維強化セメント板総厚12㎜ 以上 ② [屋内]せっこうボード9.5㎜ ② 以上 ① ①繊維強化セメント板4㎜以上 ② ②せっこうボード9.5㎜以上 ③ [屋内]せっこうボード9.5㎜ ③ 以上 ① ①繊維強化セメント板4㎜以上 ② ②木毛セメント板18㎜以上 ③ ③ [屋内]せっこうボード9.5㎜ 以上 ジョイント仕様 下地間隔 備考 (㎜) 金属製ジョイナ 610以下 金属製ジョイナ 610以下 ※1 シーリング 金属製ジョイナ 610以下 ※1 金属製ジョイナ 910以下 ※1 不燃下地 繊維強化セメント板・ PC030NE-9086 ロックウール保温板 非耐力壁 張/鉄骨造外壁 ① ② ①繊維強化セメント板4㎜以上 亜鉛鉄板・繊維強化 PC030NE-9089 セメント板重張/繊 非耐力壁 維強化セメント板裏 張/不燃下地外壁 ① ② ③ ④ ①亜鉛鉄板(平)0.3㎜以上 ②繊維強化セメント板6㎜以上 ③[充填]ロックウール ④繊維強化セメント板3㎜以上 金属製ジョイナ 610以下 亜鉛鉄板・繊維強化 PC030NE-9090 セメント板重張/せ 非耐力壁 っこうボード裏張/ 不燃下地外壁 ① ② ③ ④ ①亜鉛鉄板(平)0.3㎜以上 ②繊維強化セメント板5㎜以上 ③[充填]ロックウール ④せっこうボード9.5㎜以上 金属製ジョイナ シーリング - 繊維強化セメント板 PC030NE-9091 重張/繊維強化セメ 非耐力壁 ント板裏張/不燃下 地外壁 ① ② ③ ④ ①繊維強化セメント板3㎜以上 ②繊維強化セメント板5㎜以上 ③[充填]ロックウール ④繊維強化セメント板4㎜以上 金属製ジョイナ シーリング - 繊維強化セメント板 PC030NE-9092 重張/せっこうボー 非耐力壁 ド裏張/不燃下地外 壁 ① ② ③ ④ ①繊維強化セメント板3㎜以上 ②繊維強化セメント板5㎜以上 ③[充填]ロックウール ④せっこうボード9.5㎜以上 金属製ジョイナ シーリング - 金属製ジョイナ 突き付け シーリング 450 ~ 1220 繊維強化セメント板 PC030NE-9093 張/繊維強化セメン 非耐力壁 ト板裏張/不燃下地 外壁 繊維強化セメント板・ PC030NE-9094 木 毛 セ メ ン ト 板 重 非耐力壁 張/せっこうボード 裏張/不燃下地外壁 PC030NE-9095 繊維強化セメント板 非耐力壁 重張/不燃下地外壁 (注) ②ロックウール保温板25㎜以上 ① ①繊維強化セメント板8㎜以上 ② ② [充填]ロックウール75㎜ ③ ③繊維強化セメント板3㎜以上 ① ② ③ ④ ①繊維強化セメント板5㎜以上 ②木毛セメント板15㎜以上 ③[充填]ロックウール75㎜ ④せっこうボード9.5㎜以上 金属製ジョイナ 910以下 450 ~ 1220 1.表記中の繊維強化セメント板は、JIS A 5430及びNM-8576、NM-8577に該当するもの。 2.※1の構造で屋内側被覆材として、せっこうボードの他にグラスウール75㎜又はロックウール75㎜を 充填の上厚さ4㎜以上の合板、構造用パネル、パーティクルボード、又は木材が使用可。 3.※2の構造で屋内側被覆材として、断熱材とせっこうボードの組合せの他にロックウール75㎜を充填の 上厚さ4㎜以上の合板、構造用パネル、パーティクルボード、又は木材が使用可。 ─7─ - 金属製ジョイナ 610以下 ①繊維強化セメント板総厚10㎜ 以上 金属製ジョイナ ② [充填]グラスウール又はロック シーリング ② ウール75㎜ 突き付け ③ ③ [屋内]せっこうボード9.5㎜以上 ① - ※2 (3)準耐火構造 ①外壁準耐火構造 表3-4 耐火時間 下地の種類 認定番号 品目名 両面繊維強化セメ QF045BE-9215 ント板・木毛セメ 耐力壁 ント板張/木造・ 鉄骨造外壁 両面繊維強化セメ QF045BE-9216 ント板張/断熱材 耐力壁 充填木造・鉄骨造 外壁 分準耐火 45 両面繊維強化セメ QF045BE-9217 ント板張/木造・ 耐力壁 鉄骨造外壁 両面繊維強化セメ QF045BE-9220 ント板・せっこう 耐力壁 ボード張/鉄骨造 外壁 両面金属板・繊維 QF045BE-9221 強化セメント板張 耐力壁 /断熱材充填木造 ・鉄骨造外壁 一時間準耐火 (注) 両面繊維強化セメ QF060BE-9222 ント板張/断熱材 耐力壁 充填木造・鉄骨造 外壁 両面繊維強化セメ ント板・せっこう QF060BE-9223 ボード張/断熱材 耐力壁 充填木造・鉄骨造 外壁 構 造 ① ①繊維強化セメント板4㎜以上 ② ②木毛セメント板20㎜以上 ③ ③屋内側被覆:せっこうボード15㎜等 木造 鉄骨造 軸組 枠組 不燃 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ - - ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ①繊維強化セメント板総厚8㎜ ① ②グラスウール10K又はロックウール ② 40K、50㎜以上 ③ ③屋内側被覆:せっこうボード15㎜等 ① ② ①繊維強化セメント板総厚12㎜以上 ②屋内側被覆:せっこうボード15㎜等 ① ①繊維強化セメント板4㎜以上 ② ②せっこうボード9.5㎜以上 ③ ③屋内側被覆:せっこうボード15㎜等 ①金属板0.27㎜以上 ① ②繊維強化セメント板5㎜以上 ② ③グラスウール10K又はロックウール ③ 40K、50㎜以上 ④ ④屋内側被覆:せっこうボード15㎜等 ①繊維強化セメント板総厚12㎜以上 ① ②グラスウール7K又はロックウール 40K、50㎜以上 ② ③ ③屋内側被覆:強化せっこうボード16㎜ 以上等 ① ② ③ ④ ①繊維強化セメント板総厚6㎜以上 ②せっこうボード9.5㎜以上 ③グラスウール7K又はロックウール 40K、50㎜以上 ④屋内側被覆:強化せっこうボード16㎜ 以上等 1.表記中の繊維強化セメント板は、JIS A 5430及びNM-8576、NM-8577に該当するもの。 2.屋内側被覆材は外壁45分及び1時間準耐火構造の屋内側被覆例を参照 ─8─ ②軒裏準耐火構造 耐火 時間 認定番号 品目名 QF045RS-9111 繊維強化セメント 板・木毛セメント 板重張/木造・鉄 骨造軒裏 QF045RS-9112 繊維強化セメント 板 張 / 断熱 材充 填木造・鉄骨造軒 裏 QF045RS-9113 繊維強化セメント 板 張 /木 造 鉄 骨 造軒裏 QF045RS-9116 繊維強化セメント 板・せっこうボード 張/鉄骨造軒裏 QF045RS-9117 金属板・繊維強化 セメント板重張/ 断熱材充填木造・ 鉄骨造軒裏 分準耐火 45 1時間準耐火 (注) 表3-5 QF060RS-9118 繊維強化セメント 板 張 / 断熱 材充 填木造・鉄骨造軒 裏 QF060RS-9119 繊維強化セメント 板・せっこうボード 張/断熱 材充填 木造・鉄骨造軒裏 構 造 ①繊維強化セメント板4㎜以上 ② ②木毛セメント板20㎜以上 ① ①繊維強化セメント板総厚8㎜以上 ② ②グラスウール10K又はロックウール40K、 ① 50㎜以上 ①繊維強化セメント板総厚12㎜以上 ①繊維強化セメント板4㎜以上 ② ②せっこうボード9.5㎜以上 ① 野縁の種類 木造 鉄骨造 ○ ○ ○ ○ ○ ○ - ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ①金属板0.27㎜以上 ③ ②繊維強化セメント板5㎜以上 ② ③グラスウール10K又はロックウール40K、 ① 50㎜以上 ④屋内側被覆:せっこうボード15㎜等 ①繊維強化セメント板総厚12㎜以上 ② ②グラスウール7K又はロックウール40K、 ① 50㎜以上 ①繊維強化セメント板6㎜以上 ③ ②せっこうボード9.5㎜以上 ② ① ③グラスウール7K又はロックウール40K、 50㎜以上 1. 表記中の繊維強化セメント板は、JIS A 5430及びNM-8576、NM-8577に該当するもの。 ─9─ ③間仕切壁準耐火構造 (耐力) 耐火時間 下地の種類 認定番号 品目名 両面繊維強化セメ ント板・木毛セメ QF045BP-9061 ント板 張 /木 造・ 鉄骨造間仕切壁 両面繊維強化セメ ント板張/断熱材 QF045BP-9062 充填木造・鉄骨造 間仕切壁 分準耐火 45 両面繊維強化セメ QF045BP-9063 ント板 張 /木 造・ 鉄骨造間仕切壁 両面繊維強化セメ ント板・せっこうボ QF045BP-9064 ード張/鉄骨造間 仕切壁 一時間準耐火 (注) 表3-6 構 造 ① ①繊維強化セメント板4㎜以上 ② ②木毛セメント板20㎜以上 ③ ③片面材 ①繊維強化セメント板総厚8㎜以上 ②グラスウール10K又はロックウール ② 40K、50㎜以上 ③ ③片面材 ① ① ② ①繊維強化セメント板総厚12㎜以上 ②片面材 ① ①繊維強化セメント板4㎜以上 ② ②せっこうボード9.5㎜以上 ③ ③片面材 両面金属板・繊維 強化セメント板 張 QF045BP-9065 / 断 熱 材 充 填 木 造・鉄骨造間仕切 壁 ① ②繊維強化セメント板5㎜以上 ② ③グラスウール10K又はロックウール40K、 ③ 50㎜以上 ④ 両 面せっこうボー ド・繊維強化セメ QF060BP-9066 ント板張/断熱材 充填木造・鉄骨造 間仕切壁 ① ②繊維強化セメント板6㎜以上 ② ③グラスウール7K又はロックウール40K、 ③ 50㎜以上 ④ 両面繊維強化セメ ント板張/断熱材 QF060BP-9067 充填木造・鉄骨造 間仕切壁 木造 鉄骨造 軸組 枠組 不燃 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ - - ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ①金属板0.27㎜以上 ④片面材 ①せっこうボード9.5㎜以上 ④片面材 ①繊維強化セメント板総厚12㎜以上 ① ② ②グラスウール7K又はロックウール40K、 50㎜以上 ③ ③片面材 1. 表記中の繊維強化セメント板は、JIS A 5430及びNM-8576、NM-8577に該当するもの。 2. 片面材は間仕切壁45分及び1時間準耐火構造の片面材例を参照 ─ 10 ─ ④柱準耐火構造 表3-7 耐火 時間 認定番号 品目名 QF045CN-9024 繊維強化セメント 板・木毛セメント 板張/木造・鉄骨 造被覆柱 QF045CN-9025 繊維強化セメント 板 張 / 断熱 材充 填 木 造・鉄 骨 造 被覆柱 QF045CN-9026 繊維強化セメント 板張/木造・鉄骨 造被覆柱 QF045CN-9027 繊維強化セメント 板・せっこうボー ド 張 /鉄 骨 造 被 覆柱 分準耐火 45 金 属 板・繊 維 強 化セメント板張/ QF045CN-9028 断熱材充填木造 ・鉄骨造被覆柱 一時間準耐火 (注) QF060CN-9029 繊維強化セメント 板 張 / 断熱 材充 填木造・鉄骨造被 覆柱 QF060CN-9030 繊維強化セメント 板・せっこうボー ド張 / 断 熱 材 充 填木造・鉄骨造被 覆柱 構 造 下地の種類 木造 鉄骨造 ①繊維強化セメント板4㎜以上 ②木毛セメント板20㎜以上 ○ ○ ①繊維強化セメント板総厚8㎜以上 ②グラスウール10K又はロックウール40K、 50㎜以上 ○ ○ ①繊維強化セメント板総厚12㎜以上 ○ ○ ①繊維強化セメント板4㎜以上 ②せっこうボード9.5㎜以上 - ○ ①金属板0.27㎜以上 ②繊維強化セメント板5㎜以上 ③グラスウール10K又はロックウール40K、 50㎜以上 ○ ○ ①繊維強化セメント板総厚12㎜以上 ②グラスウール7K又はロックウール40K、 ② 50㎜以上 ○ ○ ①繊維強化セメント板6㎜以上 ②せっこうボード9.5㎜以上 ③グラスウール7K又はロックウール40K、 50㎜以上 ○ ○ ① ② ① ② ① ② ① ② ③ ① ① ② ③ 1. 表記中の繊維強化セメント板は、JIS A 5430及びNM-8576、NM-8577に該当するもの。 ─ 11 ─ 外壁準耐火構造の屋内被覆材例を下記の構造とする。 ただし、下記の屋内被覆例は、認定書別添に記載されている構造のうち、現行の建築基準法に準拠した ものを抽出している。 ○外壁準耐火構造の屋内被覆材例 ◆外壁 45 分準耐火構造の屋内側被覆は次の(1)から(6)までの仕様のいずれかとする。 ◆外壁 60 分準耐火構造の屋内側被覆は次の(1)から(3)及び(6)の仕様のいずれかとする。 (1)間仕切壁耐火構造(両面対称間仕切壁)の認定のいずれかの片面材とする。 (2)間柱及び下地を木材又は鉄材で造った場合、1)から 5)までのいずれかに該当するもの。 1)厚さ 12 ㎜以上のせっこうボード(強化せっこうボードを含む。以下同じ)の上に厚さが 12 ㎜以上 のせっこうボードを張ったもの 2)厚さが 8 ㎜以上のスラグせっこう系セメント板の上に厚さが 12 ㎜以上のせっこうボードを張ったもの 3)厚さが 16 ㎜以上の強化せっこうボード 4)厚さが 12 ㎜以上の強化せっこうボードの上に厚さが 9 ㎜以上のせっこうボード又は難燃合板を張っ たもの 5)厚さが 9 ㎜以上のせっこうボード又は難燃合板の上に厚さ 12 ㎜以上の強化せっこうボードを張った もの (3)以下(両面対称間仕切壁)の認定(旧認定番号)のいずれかの片面材とする。 準耐火(通)W 2001、準耐火(通)W 2006 ~準耐火(通)W 2009、 準耐火W 2008、準耐火W 2011 ※現行の認定番号は以下の通り QF060BP-9072、QF060BP-9066 ~ 9069、QF060BP-9007、QF060BP-9016 (4)次の、1)から 3)までのいずれかに該当するもの。 1)間柱及び下地を木材又は鉄材で造った場合 (Ⅰ)厚さが 15 ㎜以上のせっこうボード(強化せっこうボードを含む。以下同じ) (Ⅱ)厚さが 12 ㎜以上のせっこうボードの上に厚さが 9 ㎜以上のせっこうボード又は難燃材料を張 ったもの (Ⅲ)厚さが 9 ㎜以上のせっこうボード又は難燃合板の上に厚さが 12 ㎜以上のせっこうボードを張 ったもの (Ⅳ)厚さが 7 ㎜以上のせっこうラスボードの上に厚さ 8 ㎜以上のせっこうプラスターを塗ったもの 2)間柱及び下地を不燃材で造った場合 (Ⅰ)鉄網モルタル塗りで塗厚が 15 ㎜以上のもの (Ⅱ)木毛セメント板張り又はせっこうボード張りの上に厚さ 10 ㎜以上のモルタル又はしっくいを 塗ったもの (Ⅲ)木毛セメント板の上にモルタル又はしっくいを塗り、その上に金属板を張ったもの 3)間柱及び下地を不燃材以外の材料で造った場合 (Ⅰ)鉄網モルタル塗り又は木ずりしっくい塗りで塗厚さ 20 ㎜以上のもの (Ⅱ)木毛セメント板張り又はせっこうボード張りの上に厚さ 15 ㎜以上のモルタル又はしっくいを 塗ったもの (Ⅲ)モルタル塗りの上にタイルを張ったものでその厚さの合計が 25 ㎜以上のもの (Ⅳ)セメント板張り又は瓦張りの上にモルタルを塗ったものでその厚さの合計が 25 ㎜以上のもの (Ⅴ)土蔵造 (Ⅵ)土塗真壁造で裏返塗りをしたもの (Ⅶ)厚さが 12 ㎜以上のせっこうボード張りの上に亜鉛鉄板を張ったもの (Ⅷ)厚さが 25 ㎜以上の岩綿保温板張りの上に亜鉛鉄板を張ったもの ─ 12 ─ (5)以下(両面対称間仕切壁)の認定(旧認定番号)のいずれかの片面材とする。 準耐火(通)W 1001、準耐火(通)W 1009 ~準耐火(通)W 1014、準耐火W 1001 ~準耐火W 1003 ※現行の認定番号は以下の通り QF045BP-9071、QF045BP-9061 ~ 9065、9070、QF045BP-9004、9009、9010 (6)本認定の屋外側被覆材 間仕切壁準耐火構造の型面材例を下記の構造とする。 ただし、下記の片面材例は、認定書別添に記載されている構造のうち、現行の建築基準法に準拠したも のを抽出している。 ○間仕切壁準耐火構造の片面材例 ◆間仕切壁 45 分準耐火構造の片面材は次の(1)から(6)までの仕様のいずれかとする。 ◆間仕切壁 60 分準耐火構造の片面材は次の(1)から(3)及び(6)の仕様のいずれかとする。 (1)間仕切壁耐火構造(両面対称間仕切壁)の認定のいずれかの片面材とする。 (2)間柱及び下地を木材又は鉄材で造った場合、1)から 5)までのいずれかに該当するもの。 1)厚さ 12 ㎜以上のせっこうボード(強化せっこうボードを含む。以下同じ)の上に厚さが 12 ㎜以上 のせっこうボードを張ったもの 2)厚さが 8 ㎜以上のスラグせっこう系セメント板の上に厚さが 12 ㎜以上のせっこうボードを張ったもの 3)厚さが 16 ㎜以上の強化せっこうボード 4)厚さが 12 ㎜以上の強化せっこうボードの上に厚さが 9 ㎜以上のせっこうボード又は難燃合板を張っ たもの 5)厚さが 9 ㎜以上のせっこうボード又は難燃合板の上に厚さ 12 ㎜以上の強化せっこうボードを張った もの (3)以下(両面対称間仕切壁)の認定(旧認定番号)のいずれかの片面材とする。 準耐火(通)W 2001、準耐火(通)W 2006 ~準耐火(通)W 2009、準耐火W 2008、準耐火W 2011 ※現行の認定番号は以下の通り QF060BP-9072、QF060BP-9066 ~ 9069、QF060BP-9007、QF060BP-9016 (4)次の、1)から 3)までのいずれかに該当するもの。 1)間柱及び下地を木材又は鉄材で造った場合 (Ⅰ)厚さが 15 ㎜以上のせっこうボード(強化せっこうボードを含む。以下同じ) (Ⅱ)厚さが 12 ㎜以上のせっこうボードの上に厚さが 9 ㎜以上のせっこうボード又は難燃材料を張 ったもの (Ⅲ)厚さが 9 ㎜以上のせっこうボード又は難燃合板の上に厚さが 12 ㎜以上のせっこうボードを張 ったもの (Ⅳ)厚さが 7 ㎜以上のせっこうラスボードの上に厚さ 8 ㎜以上のせっこうプラスターを塗ったもの 2)間柱及び下地を不燃材で造った場合 (Ⅰ)鉄網モルタル塗りで塗厚が 15 ㎜以上のもの (Ⅱ)木毛セメント板張り又はせっこうボード張りの上に厚さ 10 ㎜以上のモルタル又はしっくいを 塗ったもの (Ⅲ)木毛セメント板の上にモルタル又はしっくいを塗り、その上に金属板を張ったもの 3)間柱及び下地を不燃材以外の材料で造った場合 (Ⅰ)鉄網モルタル塗り又は木ずりしっくい塗りで塗厚さ 20 ㎜以上のもの (Ⅱ)木毛セメント板張り又はせっこうボード張りの上に厚さ 15 ㎜以上のモルタル又はしっくいを 塗ったもの ─ 13 ─ (Ⅲ)モルタル塗りの上にタイルを張ったものでその厚さの合計が 25 ㎜以上のもの (Ⅳ)セメント板張り又は瓦張りの上にモルタルを塗ったものでその厚さの合計が 25 ㎜以上のもの (Ⅴ)土蔵造 (Ⅵ)土塗真壁造で裏返塗りをしたもの (Ⅶ)厚さが 12 ㎜以上のせっこうボード張りの上に亜鉛鉄板を張ったもの (Ⅷ)厚さが 25 ㎜以上の岩綿保温板張りの上に亜鉛鉄板を張ったもの (5)以下(両面対称間仕切壁)の認定(旧認定番号)のいずれかの片面材とする。 準耐火(通)W 1001、準耐火(通)W 1009 ~準耐火(通)W 1014、準耐火W 1001 ~準耐火W 1003 ※現行の認定番号は以下の通り QF045BP-9071、QF045BP-9061 ~ 9065、9070、QF045BP-9004、9009、9010 (6)本認定の片面材 ─ 14 ─ 3-3 音響性能 〔1〕遮音性能 (参考値) 表3-8 音響透過損失(dB) 構造 片面張り 単板 125Hz 250 500 1,000 2,000 4,000 フレキシブル板4㎜+平板6㎜ 19 24 27 28 36 39 フレキシブル板4㎜+せっこうボード9.5㎜ 17 24 28 28 34 37 フレキシブル板4㎜+木毛セメント板18㎜ 12 16 21 24 29 35 フレキシブル板 6㎜ (石綿含有品) 22 24 27 32 35 28 フレキシブル板 6㎜ (無石綿品) 23 24 27 32 36 27 備考 測定場所:(財)小林理学研究所 片面張で使用したフレキシブル板は、石綿含有品です。 フレキシブル板の石綿含有品と無石綿品を単板で同厚さ・同条件で測定したところ、音響透過損失に大差のない結果となった。 このことから、他の石綿含有品での他の測定値は、無石綿製品に換えた場合でも同程度の数値が得られるものと考えます。 〔2〕吸音性能 (参考値) 種類 孔-ピッチ φ5-15 φ8-20 φ8-25 表3-9 フレキシブル板有孔板 4㎜ 残響室法吸音率 空気層 他の吸音材 125 250 500 1,000 2,000 4,000 45 無し 0.03 0.05 0.12 0.32 0.25 0.21 300 無し 0.27 0.33 0.21 0.26 0.26 0.37 300 グラスウール25㎜ 0.85 0.71 0.53 0.58 0.43 0.30 45 無し 0.02 0.03 0.10 0.28 0.18 0.28 150 無し 0.07 0.26 0.27 0.21 0.16 0.22 300 無し 0.26 0.32 0.27 0.24 0.19 0.20 45 無し 0.02 0.05 0.13 0.27 0.22 0.28 300 無し 0.28 0.30 0.21 0.24 0.24 0.35 300 グラスウール25㎜ 0.65 0.75 0.57 0.58 0.48 0.58 スラブ 空気層 野ぶち:45×30@455 板野ぶち:13×90 @455 くぎ間隔:@150 グラスウール:10K 野ぶち 板野ぶち 構造図 フレキシブル板有孔板 スラブ 野ぶち グラスウール 空気層 板野ぶち フレキシブル板有孔板 測定場所: (財)小林理学研究所 フレキシブル板有孔板は、石綿含有品です。 ─ 15 ─ 3-4 断熱性能 〔2〕組み合わせによる熱貫流率 外壁 表3-10 熱貫流率 W/㎡・K 備考 ①フレキシブル板6㎜ ②木毛セメント板25㎜ 2.44 防火構造認定 PC030NE-9085 ①フレキシブル板6㎜ ②グラスウール25㎜(24K) ③合板6㎜ 1.14 構造 構成材料 ① ② ① ② ③ (注) 1.熱貫流率の計算式は次の通り K =1/(1/a₁+δ₁/λ₁+Rca +δ₂/λ₂+1/a0 ) ここに K:熱貫流率 a₁:室内側熱伝達率 a0:外気側熱伝達率 λ₁・λ₂:壁を構成している各材料の熱伝 達率 δ₁・δ₂:壁を構成している各材料の厚さ Rca:中空層の熱抵抗(垂直、水平とも反密閉とする) 2.熱貫流率計算条件 ・屋根、天井において、木毛セメント板、グラスウールが室内側に直接表しとなる場合はその厚さを1/2として計 算する。 ・中空層の熱抵抗は垂直、水平とも半密閉をとり0.043(m₂・K/W)とする。 ・各部の熱伝達率は次の数値をとる。 表3-11 内側 外側 9.3(8) 23.2(20) 屋根 天井 0.108(0.125) 0.043(0.05) 風速 3m / sec 上側 (上向熱流) 23.2(20) 下側 ( 〃 ) 11.6(10) 0.043(0.05) 0.086(0.1) 風速 3m / sec 上側 (下向熱流) 下側 ( 〃 ) 0.144(0.167) 0.144(0.167) 7.0(6) 7.0(6) 上側 (上向熱流) 11.6(10) 下側 ( 〃 ) 11.6(10) 23.2 9.3 23.2 9.3 0.086(0.1) 0.086(0.1) 9.3 9.3 9.3 23.2 9.3 9.3 9.3 23.2 7.0 7.0 床 熱伝達率(W/㎡・K) 備 考 23 .2 外壁 熱伝達抵抗 ㎡・K /W(㎡ h℃/ kcal) 11 .6 熱伝達率 W/㎡・K(kcal /㎡ h℃) 11.6 11.6 11.6 11.6 部位の表面 の位置 3-5 耐風圧性能 フレキシブル板の最大耐風圧荷重 板材の長さ (㎜) 1,820 2,000 2,420 表3-12 等分布荷重(N/㎡) 胴縁間隔 (㎜) 6㎜ 8㎜ 455(中胴縁3本) 6,490 11,540 606(中胴縁2本) 3,650 6,500 500(中胴縁3本) 5,370 9,550 667(中胴縁2本) 3,020 5,370 403(中胴縁5本) 8,270 14,710 484(中胴縁4本) 5,730 10,190 605(中胴縁3本) 3,670 6,520 ─ 16 ─ 備考 それぞれの数値は、曲げ 強さを28N /㎟で計算し た 最 大 積 載 荷 重 で あ り、 強度計算に際しては安全 率を考慮してください。 4 工 法 4-1 施工・加工・仕上げ 〔1〕一般事項 (1)下地 ・木造下地、鉄骨下地とする。 下地材は地震力や風圧力に対し十分な強度を有し、ボードに有害な変形を与えない剛性を有するものに 腐食対策を行ったものとする。 (2)副資材 平頭くぎ 丸頭くぎ 皿頭くぎ 平頭らせんくぎ 平頭リングネイル ①留め付け金具 ・木造下地の場合 木ねじ、鉄丸くぎ、平頭らせんくぎとする。 材質は、主にメッキ処理した鉄製または 丸頭木ねじ ステンレス製が一般的である。 一般的な形状は図4-1参照 くぎの長さは、板厚の 3 ~ 4 倍以上で十分な 取付け強度が得られる長さのものとする。 ・鉄骨及び鋼製下地の場合 皿頭木ねじ タッピンねじ(丸頭、皿頭) 、ボルトとする。 一般的な形状は図4-1参照 ねじは鋼製下地の裏面に 10 ㎜以上の余長が 得られる長さのものとする。 丸頭タッピンねじ 皿頭タッピンねじ ビス・ナット 図4-1 留め付け金具の形状例 ②ジョイナ 材質は亜鉛鉄板、ステンレス製、アルミニウム製、プラスチック等がある。 ・亜鉛鉄板 厚さ 0.25mm 以上 ・ステンレス製 厚さ 0.25mm 以上 SUS304 ・アルミニウム製 厚さ 0.3mm 以上 外部はアルマイト加工品が良い ・合成樹脂製 塩化ビニル製(内装用) 一般的な形状は図4-2を参照。 H型ジョイナ L型ジョイナ ハット型ジョイナ 出隅ジョイナ 入隅ジョイナ 図4-2 ジョイナの形状例(例 金属ジョイナ) ─ 17 ─ 敷き目地ジョイナ 水切り ③シーリング材 板相互間の目地に用いるシーリング材は、 建築用シーリング材(JIS A 5758)に適合するものとする。 (変成シリコーン系、ポリサルファイド系、ウレタン系、アクリル系など) (3)加工 ①切断 直線の切断加工は、集じん機付き電動丸のこ、除じん装置付き電動丸のこ(ダイヤモンドソー、チ ップソーを使用) 、スレートのこを用いる。 仕上げ面を上にし切断加工する。 切り欠く場合は、切断前に切り欠き隅角部に予め電動ドリルで下孔(φ 10 程度)をあけ切り過ぎ に注意する。 スレートのこ 集じん機付き電動丸のこ 作業状況 除じん装置付き電動丸のこ ヤスリ ②孔あけ ・板への下孔あけは、電気ドリル等を用いる。 ・板への下孔あけは、留め付け金具より大きめにあける。 ・大きな孔をあける場合は、板が弱くなるので取り扱いに注意する。 ・必要に応じ座堀りをする。 ・大きな孔はけがいた線にそってφ 5 ~ 6 程度の電動ドリルで 電気ドリルによる孔あけ 連続的に孔をあけ、打ち抜いた後、ヤスリで切り口を仕上げる。 ③小口処理、面取り ・切断面はヤスリを使用し仕上げる。 ・ヤスリがけには中目(目数 25 mmにつき 23 ~ 30)を用いる。 ④汚れ落とし サンドペーパー ・部分的な汚れは、サンドペーパーをかけたあと、きれいな布で拭く。 ─ 18 ─ ⑤塗装仕上げ 現場塗装について ・現場塗装を行う場合は、耐アルカリ性の塗料を用いる。 ・塗料は内装・外装があり仕様に合わせて使い分ける。 内装: 一般内装の場合 目すか 目すか しし 突き付け 突き付け内部用合成樹脂系エマルション塗料 シー シー リング材 リング材 厨房などの水のかかりやすい場所 目すかし 目すかし 外装: 外部用合成樹脂系エマルション塗料、 アクリルエマルション樹脂系塗料 突き付け シーリング材 突き付け シーリング材 一般の外装の場合 押縁ジ 押縁ジ ョイナ ョイナ 押縁ジ押縁ジ ョイナョイナ 外部用合成樹脂系エマルション塗料 ※ 各種塗料はそれぞれの特性があるので塗装仕様に従う。 ※ シーラー処理は、各塗料メーカーの仕様に基づいて行う。 敷き目地ジ 敷き目地ジ ョイナ ョイナ 目地部の処理方法 目すかし 面取り突き付け 面取り突き付け H型ジ H型ジ ョイナ ョイナ シーリング材シーリング材 目すか し し 目すかし 目すか 突き付け 突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け 突き付け 突き付け 突き付け シーリ ング材 シーリング材 シー リング材 押縁ジョイナ 押縁ジョイナ H型ジョ イナョイナ 表4-1 H型ジ 押縁ジ ョイナ 押縁ジ 押縁ジ ョ イナ ョイナ 目すか 目すか し目すか し 目すか し し 突き付け 突き付け 突き付け 突き付け シーリ シー ング材 シー リング材 シー リング材 リング材 押縁ジ 押縁ジ ョ押縁ジ イナ ョ 押縁ジ イナ ョイナ ョイナ シー シー リング材 リング材 水切り 水切り ジョ ジ イナ ョイナ 目すかし ョイナョイナ 目地部の処理方法敷き目地ジ 敷き目地ジ 目すかし 突き付け シーリング材仕上げ ジョイナ仕上げ 外壁 敷き目地ジョ イナ 敷き目地ジ ョイナ 面取り突き付け 面取り突き付け 敷き目地ジ ョ イナ 敷き目地ジ 敷き目地ジ ョイナ ョイナ 面取り突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け H型ジ ョイナ H型ジ H型ジ ョ イナ ョイナ 敷き目地ジ 敷き目地ジ 敷き目地ジ ョ 敷き目地ジ イナ ョイナ ョイナ ョイナ 面取り突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け H型ジ H型ジ ョイナ H型ジ ョ H型ジ イナ ョイナ ョイナ シーリング材 シーリング材 シー シー リング材 リング材 H型ジ ョイナ H型ジ ョョ イナ 水切り ジ ョイナ 水切り ジ イナ H型ジ H型ジ ョイナ ョイナ シーリング材シーリング材 水切りジョイナ 水切りジョイナ シーリング材 シーリング材 シーリ ング材 シーリング材 シー リング材 H型ジョ イナョイナ H型ジ 水切り ジョイナ 水切り 水切り ジ ョイナジョイナ シーリ シー ング材 シー リング材 シー リング材 リング材 水切り 水切り ジ水切り ョイナ ジ 水切り ョジ イナ ョジ イナ ョイナ 内壁 目すか 目すか し 目すか し 目すか しし 突き付け 突き付け 突き付け 突き付け シー シー リング材 リング材 シー リ シー シー リング材 リング材 ング材 押縁ジ 押縁ジ ョカバー イナ ョイナ 押縁ジ ョ イナ カバー ジョ ジ イナ ョ イナ 目すか 目すか し目すか し 目すか し し 目すかし 目すかし 突き付け 突き付け 突き付け 突き付け 突き付け 突き付け シー シー リング材 リシー ング材 シー リング材 リング材 シーリング材 シーリング材 押縁ジ 押縁ジ ョ押縁ジ イナ ョイナ 押縁ジ ョイナ ョイナ カバーカバー ジョイナ ジョイナ 敷き目地ジ 敷き目地ジ ョイナ ョイナ 面取り突き付け 面取り突き付け シーリング材シーリング材 H型ジョイナH型ジョイナ シーリ ング材 シーリング材 シー リング材 H型ジ H型ジ ョイナ ョイナ H型ジ ョイナ H型ジ H型ジ ョ イナ ョイナ シーリ シー ング材 シー リング材 シー リング材 リング材 H型ジ H型ジ ョイナ H型ジ ョ H型ジ イナ ョイナ ョイナ ョ イナ H型ジ イナ H型ジ H型ジ ョH型ジ イナ ョイナ H型ジ ョョ イナ 敷き目地ジ 敷き目地ジ ョイナ 敷き目地ジ 敷き目地ジ ョ敷き目地ジ イナ ョ イナョイナ ョイナ 面取り突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け 目すか し 目すか し 敷き目地ジ 敷き目地ジ 敷き目地ジ ョ敷き目地ジ イナ ョイナ ョイナ ョイナ 突き付け 突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け シーリング材シーリング材 カバー ジ イナ ジョ ョ イナ H型ジ H型ジ ョョ イナ H型ジ ョカバー イナ H型ジ ョイナ イナ 目すか し し 化粧テープ 化粧テープ 目すかし 目すか 突き付け 突き付け 突き付け シーリ ング材 シーリング材 シー リング材 突き付け 突き付け 突き付け 突き付け シーリ シー ング材 シー リング材 シー リング材 リング材 カバー ジョイナ カバー カバー ジ ョイナジョイナ ハッ ハッ ト型ジ ト型ジ ョイナ ョイナ カバー カバー ジカバー ョイナ ジ カバー ョジ イナ ョジ イナ ョイナ 面取り 面取り 目すか 目すか しし 目すか 目すか し目すか し 目すか し し 化粧テープ 化粧テープ 天井 ハット型ジ ョイナョイナ ハット型ジ 面取り面取り 目すかし 目すかし 敷き目地ジョ イナ 敷き目地ジ ョイナ 面取り突き付け 面取り突き付け 敷き目地ジ ョ イナ 敷き目地ジ 敷き目地ジ ョイナ ョイナ 面取り突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け 敷き目地ジ 敷き目地ジ 敷き目地ジ ョ 敷き目地ジ イナ ョイナ ョイナ ョイナ 面取り突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け 面取り突き付け 化粧テープ シー シー リング材 リング材 シーリング材 H型ジョイナH型ジョイナ 水切り 水切り ジョ ジ イナ ョ 水切り イナ ジョイナ シー シー リング材 リシー ング材 シー リング材 リング材 H型ジ ョイナ H型ジ H型ジ ョ イナ ョイナ 水切り 水切り ジョ 水切り ジ イナ ョ 水切り イナ ジョイナ ジョイナ H型ジ H型ジ ョイナ H型ジ ョ H型ジ イナ ョイナ ョイナ 化粧テープ ハット型ジョイナ ハット型ジョイナ 面取り目すか し 目すかし 面取り 化粧テープ 化粧テープ 化粧テープ ハット型ジ ョイナ 面取り 目すか し し ①内装不燃が要求される場合、 ハッ ト型ジ 面取り 目すかし 木造下地で目すかし張りとする場合は不燃材料の敷き目板を当ててください。 ハット型ジ ョ イナ ョイナ 面取り 目すか 化粧テープ 化粧テープ 化粧テープ 化粧テープ 面取り 面取り 目すか 面取り 目すか 面取り し目すか し 目すか し し ─ 19 ─ シー シー リング材 リング材 シーリング材 ハッ ト型ジ ハッ ト型ジ ハッ ョ ト型ジ イナ ハッ ョ ト型ジ イナ ョョ イナ ョ イナ H型ジ H型ジ ョ イナ ョ イナ H型ジ イナ シー シー リング材 リシー ング材 シー リング材 リング材 H型ジ H型ジ ョイナ H型ジ ョイナ H型ジ ョイナ ョイナ 〔2〕外壁 (1)一般的施工方法 フレキシブル板による外壁張り工法は内壁と異なり、風雨等の条件に耐えるよう施工しなければならない。 外壁に使用する場合、耐風圧性能は板厚及び胴縁間隔に依存している。板の最大等分布荷重に対し一般 に安全率を2~3倍として取り扱う必要がある。 1)下地 ・リップ溝形鋼が多く使用されている。 ・下地(ボード)の割付けは風圧力等を考慮し、目地幅・ジョイナの形状により間隔を決定する。 ・下地材の見付幅は 45 ㎜以上、継手部分は 90 ㎜以上が必要である。 ・継手は必ず下地材の上にくるようにする。 ・取付け下地の位置、間隔、縦横の通り、不陸、水平度、垂直度を点検し、不具合な箇所は修正し てもらう。 2)留め付け金具 ・木造下地の場合は、木ねじ、鉄丸くぎ、平頭らせんくぎとする。 ・鉄骨下地の場合はタッピンねじ、ボルト等を使用する。 材質は、主にメッキ処理した鉄製及びステンレス製が一般的である。 形状は図4-1参照 3)取付け準備 ・施工図に従い縦、横の墨を出す。 4)取付け ・縦張りおよび横張りを標準とする。 ・一般に中央部より両側に振り分けて張る。 ・フレキシブル板は留め付け部の割れを防止するためあらかじめ留め付け金具より大きな下穴をあ ける。 ・シーリング目地の場合は目地底に敷き目板を用いる。 ・標準的な留め付け間隔および下地間隔は表4-2を参照。 5)目地部の処理 ・継手部分はジョイナ、またはシーリング材(主に変成シリコーン系)で処理する。 防水性能はシーリング材により確保する。 ジョイナ材質は亜鉛鉄板、ステンレス製等を使用する。 ─ 20 ─ 6)留め付け間隔および下地間隔の標準仕様 留め付け間隔および下地間隔の標準 表4- 2 (単位:㎜) 種類 フレキシブル板 板 厚 6 , 8 A 90以上 B 45以上 C 25以上 押縁ジョ イナ 突き付け D 25 ~ 35以上 E 300以下 F 300以下 G 600以下 H 450以下 下地幅 シーリング材 目すかし B E 留め付け間隔 下地間隔 A C B シーリング材 H型ジ ョイナ 面取り突き付け 突き付け A 繊維方向 目すかし シーリング材 B E 繊維方向 H型ジョイナ 図4-4 継手部分 シーリング材 水切りジョイナ 敷き目地ジョイナ 面取り突き付け H型ジ ョイナ シーリング材 シーAリング材 シーリング材 H型ジョイナ D E D E シーリング材 G 水平断面図 C C 押縁ジョ D E F C 面取り突き付け F B リング材 A シー H H型ジョイナ突き付け 押縁ジョイナ E C B 水切りジョイナ E 図4-3 留め付け間隔および下地間隔 G 敷き目地ジョイナ D E F 押縁ジョイナ D A シーリング材 A H G (注) 耐風圧性を考慮した取り付け方法としてくだ さい。 敷き目地ジョイナ 目すかし E F C H型ジョ E H型ジ ョイナ 水切り ジョイナ 水切り 繊維方向 シーリング材 シーリング材 水切りジョ 垂直断面図 B 図4-5 目地部の処理方法 F 〔3〕内壁 シーリング材 目すかし カバージ突き付け ョイナ D カバージョイナ シーリング材 1)下地 敷き目地ジョイナ ・板の継手は必ず下地材の上にくるようにする。 シーリング材 H型ジョイナ シーリング材 ・取付け下地材の見付幅は 45 ㎜以上必要である。 ・取付け下地の縦、横の通り、不陸、水平度、垂直度を点検し、不具合な箇所は修正してもらう。 面取り突き付け H型ジ ョイナ 化粧テープ 面取り目すかし H型ジョイナ 2)留め付け金具 ・留め付け金具の材質は、主にメッキ処理した鉄製が一般的である。 突き付け シーリ目すか ング材し カバー突き付け ジョイナ ・種類は、丸頭タッピンねじ、鉄丸くぎ、木ねじ、平頭らせん釘等がある。 目すかし H型ジョ シーリング材 カバージ この他、意匠上皿頭タッピンねじを用いることもある。形状は図4-1を参照 ・継手部分はジョイナ、シーリング材で処理する。 ハット型ジョイナ ハット型ジョイナ 材質は亜鉛鉄板、ステンレス製、アルミニウム製、プラスチック等がある。 3)取付け準備 敷き目地ジョイナ 面取り突き付け ・施工図に従い縦、横の墨を出す。 敷き目地ジョイナ 面取り突き付け H型ジ ョイナ H型ジョ 4)取付け ・一般に中央部より両側に振り分けてはる。 ・シーリング目地の場合は目地底に敷き目板を用いる。 化粧テープ 面取り目すかし 化粧テープ 面取り目すかし ─ 21 ─ ハット型ジョイナ ハット型ジ ・皿頭ねじ使用の場合は、座堀り部の強度の点から、厚さ 6 ㎜以上の板を用いる。 ・板の下孔の径は、使用する留め付け金具の径より若干大きめにあけ、必要に応じ座堀りをする。 ・標準的な留め付け間隔および下地間隔は表4-3による。 5)目地部の処理 ・目地は、目すかし・面取り突き付けまたは、アルミジョイナ・塩ビジョイナ等を用いるほか、目 地を設け建築用シーリング材を充てんする。 6)加工 ・ガス管や水道管が貫通する箇所は、取り付け前にいくぶん大きめな孔あけ・切り込みを施しておき、 無理な作業を行わないようにする。 ・曲面仕上げを行う場合は、板厚の薄いフレキシブル板や軟質フレキシブル板を用いる。 7)留め付け間隔および下地間隔の標準仕様 留め付け間隔および下地間隔の標準 表4- 3(単位:㎜) フレキシブル板、フレキシブル板A、 軟質フレキシブル板 B A 平板 5 , 6 6 45以上 45以上 B 45以上 45以上 CE 15以上 15以上 C 25 ~ 35 25 ~ 35 E 300以下 300以下 F 300以下 300以下 G 600以下 600以下 H 450以下 450以下 種類 E A C G E A F 留め付け間隔 D 繊維方向 下地幅 B H 板 厚 D 下地間隔 DE F (注) 目すかし目地の場合、Aは60以上とする B E A E H C B E F D A E B F 図4-6留め付け間隔および下地間隔 A E C 繊維方向 G B C C D C E B D 繊維方向 G A A F D ─ 22 ─ 図4-7継手部分 目すかし り突き付け ジョイナ すかし 突き付け ジョイナ 目すかし すかし 敷き目地ジ ョイナ シー目すかし リング材 突き付け 突き付け 目すか し 目すかし 化粧シート敷き込み シーリング材 シ H型ジョイナ 面取り突き付け 押縁ジ ョイナ シー リング材 押縁ジョイナ 押縁 敷き目地ジョイナ 水切り ジョイナ シー リング材 図4-8 目地部の処理方法 水切りジョイナ 〔4〕天井 目地ジョイナ き付け かし H型ジ ョイナ H型ジョイナ 面取り突き付け 面取り突き付け 突き付け 1)下地 ・木造下地、鋼製天井下地とする。 ・継手は必ず下地材の上にくるようにする。 ・下地材の見付幅は 25 ㎜以上、継手部分は 50 ㎜以上が必要である。 面取り突き付け H型ジョイナ 敷き目地ジ ョイナ 面取り突き付け ・取り付け下地の縦、横の通り、不陸、水平度、垂直度を点検し、不具合な箇所は修正してもらう。 シ H型 2)留め付け金具 木造天井下地の場合 H型ジ ョイナ シーリング材 H型ジョイナ シー リング材 ・種類は、鉄丸くぎ、木ねじ、丸頭のらせん釘等がある。意匠上平頭のらせん釘を用いることもある。 ・留め付け金具の材質は、主にメッキ処理した鉄製が一般的である。 形状は図4-1を参照 鋼製天井下地の場合 ・種類は、丸頭のタッピンねじ等がある。意匠上皿頭のタッピンねじを用いることもある。 ・留め付け金具の材質は、主にメッキ処理した鉄製が一般的である。 形状は図4-1を参照 3)取付け準備 シー リング材 突き付け ・施工図に従い縦、横の墨を出す。 4)取付け カバー ジョイナ シー リング材 シーリング材 カバージョイナ 水切り ジョイナ シー リング材 ・天井の中央部から張り始め、順次四周に向かって張り上げるのが一般的である。 ・鋼製天井下地の場合は一方向に野縁を通すので、直交方向の継手部には、敷き目地ジョイナかH 型ジョイナを用いる。 ・下地材の通り方向に対し 製品の繊維方向(抄造方向)が直角になるよう張り上げる。 ・皿頭ねじの場合は座堀り部の強度の点から厚さ 6 ㎜以上の板を用いる。 目すか し 突き付け 面取り突き付け H型ジ ョイナ H型ジ ョイナ ・標準的な留め付け間隔および下地間隔は表4-4による。 水切り シ 5)目地部の処理 ・目地は、面取り突き付け・目すかしが一般であるが、ジョイナ(押縁、H型等)仕上げとするこ ともある。 H型ジ ョイナ シーリング材 シー リング材 ・天井下地材の直交方向の板の継手部分は、敷き目板(亜鉛鉄板又はアルミ製)かH型ジョイナを 用いる。 ・ジョイナの材質は亜鉛鉄板、ステンレス製、アルミニウム製、プラスチック等がある。 6)その他 敷き目地ジョイナ ハット型ジョイナ H型 面取り突き付け ハット型ジョイナ ・吸音効果および断熱効果をたかめるため他の吸音材及び断熱材との組み合わせがある。 突き付け 目すか し シー 突き付け ─ 23 リ ─ング材 カバー ジョイナ シー リング材 カバ り突き付け 地ジョイナ 目すかし 目地ジョイナ き付け すか し り突き付け 地ジョイナ 目すかし り目すかし 目地ジョイナ F D 面取り突き付け E C F 敷き目地ジ ョイナ H型ジョイナ 面取り突き付け H型ジョイナ 7)留付け間隔および下地間隔の標準仕様 留め付け間隔および下地間隔 表4- 4(単位:㎜) 部 位 目すか し 突き付け フレキシブル板、フレキシブル板A、軟質フレキシブル板 突き付け シー リング材 シーリング材 押縁ジ ョイナ 板 厚 下地幅 A C G B D F 下地間隔 25以上 15以上 25 ~ 35 Eジョイナ 水切り シーリ ング材 F E A H50以上 D 繊維方向 C D Bング材 シー リ 留め付け間隔 4,5,6 B E AE E F G 200以下 C 300以下 225以下 H型ジョイナ A A G シーリング材 B シ 水切りジョイナ (注) 1.下地の通り方向に対し、板の繊維方向が直角になるよう張り上げる。 敷き目地ジ ョイナ 面取り突き付け 面取り突き付け 2.皿頭タッピンねじ、木ねじの場合はCを20㎜以上とする 3.厚さが5㎜以下の板を使用する場合には、皿頭タッピンねじの使用を避ける。 E 押 H B E C 繊維方向 A H型ジ ョイナ シー リング材 B F H型ジョイナ シ C D シーリング材 C 目すか しイナ シー リング材 カバー ジョ 突き付け シー リング材 図4-9 留め付け間隔および下地間隔 面取り突き付け 面取り突き付け 目すか し 突き付け 目すかし 化粧シート敷き込 敷き目地ジ ョイナ H型ジョイナ H型ジョイナ シーリング材 化粧テープ 突き付け シーリング材 面取り 目すか し 目すかし ハット型ジ ョイナ シー リング材 水切り ジョイナ D 突き付け カバー ジョイナ 図4-10 継手部分 面取り突き付け H型ジョイナ シー リング材 H型ジ ョイナ シー リング材 カバー ジョイナ カバージョイナ ハッ ト型ジョイナ 水切 シ H カ 敷き目地ジョイナ 図4-11 目地部の処理方法 敷き目地ジ ョイナ 面取り突き付け 面取り突き付け ─ 24 ─ H型ジョイナ H グラスウール 裏打ち材料 (不燃材料) グラスウール 有孔板 グラスウール 裏打ち材料 (不燃材料) 有孔板 フレキシブル板 図4-12 木造下地におけるボード、有孔板及び断熱材との組み合わせ例 (貫通穴の有孔板を用いる場合、裏打ち材料に不燃材料を用いる。(不燃下地は除く)) 4-2 使用上の留意事項 〔1〕運搬・保管 ①保管は屋内とし、直射日光、雨の当たる場所、湿気の多い場所を避けてください。 ②屋内の固い平らなところに水平に置き、パレットを使用してください。 ③輸送時には損傷を防ぐためロープを掛け、角には必ず当て板を使用してください。 ④荷扱いの際は、衝撃を与えないように丁寧に扱ってください。 ⑤スレートボード(以下 、 製品という)の上に物を置いたり乗ったりしないで下さい。 ⑥現場では安全のために、積み重ねの高さを1メートル以下としてください。 ⑦立てかけ保管は、製品の変形の原因になりますので避けてください。 〔2〕設計 ・ 材料使用上の留意事項 ①当協会会員のカタログ記載事項に従ってください。 ②防火・耐火構造等認定を使用する場合は、認定仕様に従ってください。 ③浴室、サウナルーム等には使用しないで下さい。 ④高温、高湿等特殊な条件での使用は、避けてください。 ⑤ドア等開口部へ施工する場合は、クラック発生の恐れがありますので、製品に切り欠きを入れない割付 をしてください。 ⑥室内側が高湿度になる場合は、内部結露が発生することがありますので、十分換気してください。 ⑦製造ロットにより色調が異なる場合があります。 ⑧斜光及び外付きの光によっては、表面に陰影が見える場合が有ります。 ⑨色調、表面状態は表裏面で異なりますので、へだて板等両面使用の際には留意してください。 ⑩熱が掛かる個所への使用については、熱による下地と製品の動きを考慮して、製品に留付け金物の径よ り大きな下穴をあけ留め付けてください。 ⑪風や地震などによる建物の変形により製品にクラックが生ずる場合がありますので、躯体の変形の力が 直接製品に伝わらないように、伸縮目地を設けるなどの処置を施してください。 ⑫外部の軒天井に使用する場合は風圧計算を行い、下地間隔や材料厚さなどを検討してください。 ⑬GL工法は、施工後接着性やそり等の不具合が発生しますので避けてください。 ⑭製品に直接手すり、設備機器は取り付けられません。強度のある下地材に取り付けてください。 ⑮天井、軒天井、野地板等施工した製品の上に乗らないでください。 ⑯収縮や膨張を考慮し、特に突き付けは、収縮による目地の開き、または下地の変化により割れ、かけ等 の不具合が生じやすいので注意してください。 〔3〕施工上の留意事項 ①カタログ、技術資料等の施工要領に従って、正しく施工してください。 ─ 25 ─ ②天井施工の場合、製品の繊維方向と下地の方向は直交させてください。 ③製品の目地は下地の上にくるように割り付けてください。 ④下地は不陸のないように、通りよく仕上げてください。 ⑤ねじ抜け、保持力不足、亀裂等の原因となりますので、ねじは必要以上に強く締めすぎないでください。 ⑥製品の表面に物が当たったり擦ったりすると、 「キズ」 ・ 「テカリ」等が生ずることがありますので、取 り扱いには留意してください。 ⑦製品を持ち運びするときは垂直に立てて行い、水平に持たないで下さい。 ⑧間仕切壁の場合、上下ランナにはねじ留めしないで下さい。 ⑨ワンタッチビスの使用は避け、板に予めねじの径より若干大きめの下孔をあけ取付けてください。 また、角はね、振動、収縮による割れ、過度の締めすぎに注意してください。 〔4〕廃材処理の留意事項 ①廃棄する場合は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下廃棄物処理法という)に従い、 「ガラスくず・ コンクリートくず・陶磁器くず」または「がれき類」として安定型処分場に処分できます。 ②廃棄物処理法における廃棄物の排出事業者は、元請様となります。 〔5〕安全衛生上の留意事項 ①作業に際しては、 「労働安全衛生法」等に従って安全対策を行ってください。 ②電動工具を使用して切断、加工する場合は、 「粉じん障害防止規則」等に従い、必ず集じん装置および 防じんマスク、防じんメガネ等の保護具を使用してください。 ③のこぎり、カッターナイフ、やすり等の手動工具を使用して切断する場合は、防じんマスクを使用して ください。 ④粉じんが発生する屋内の取り扱い作業には、除じん装置を設けてください。 ⑤作業後は、うがい・手洗いを励行してください。 4-3 解体・改修工事 当協会のホームページに「石綿含有建築材料成形板の廃棄物処理について」 、 「石綿セメントボードの解 体・改修工事手順書」及び「廃棄物処理マニュアル」を掲載していますので、解体・改修工事の際はご参 照下さい。また、石綿含有製品の取扱いについては「石綿障害予防規則」を順守してください。 ─ 26 ─ 5 ディテール シーリング材 フレキシブル板 フレキシブル板 タッピンねじ タッピンねじ H型ジョイナ 敷き目板 胴縁C-100x50x20x2.3 胴縁C-100x50x20x2.3 水平詳細図 ジョイント部 フレキシブル板 フレキシブル板 フレキシブル板 フレキシブル板 15 1010 10 35 50 35 15 50 25 25 水切鉄板 水切鉄板 30 29 2 3015 29 2 15 30 29 30 29 タッピンねじ タッピンねじ 胴縁:C型鋼 胴縁:C型鋼 1010 タッピンねじ タッピンねじ 10 水切ジョイナ 水切ジョイナ ジョイント部 基礎部 垂直詳細図 亜鉛鉄板ジョイナ 亜鉛鉄板ジョイナ フレキシブル板 フレキシブル板 フレキシブル板 フレキシブル板 30 20 50 50 3020 30 50 30 20 タッピンねじ タッピンねじ 50 30 20 30 20 10 20 20 10 20 シーリング材 シーリング材 入隅ジョイナ 入隅ジョイナ 胴縁:C型鋼 胴縁:C型鋼 胴縁:C型鋼 胴縁:C型鋼 水平断面図 出隅部 水平断面図 入隅部 ─ 27 ─ フレキシブル板 シーリング材 シーリング材 フレキシブル板 開口詳細図 ─ 28 ─ 6 法律関係 6-1 不燃材料 〔1〕建築基準法上、不燃材料であれば防火上の基準をみたす部分 (1)ロ準耐火建築物の屋根(法 2 条九号三のロ) (2)法 22 条指定区域内の耐火・準耐火建築物以外の建築物の屋根(法 22 条) (3)大規模の木造建築(延べ床面積> 1000 ㎡)の屋根(法 25 条) (4)防火地域にある門又はへい(高さ> 2m) (法 61 条の三) (5)準防火地域にある門又はへいで高さ> 2m の部分で延焼のおそれのある部分(法 62 条の 2) (6)防火地域・準防火地域内の屋根で耐火構造又は準耐火構造以外のもの(法 63 条) (7)内装制限される部分(内装制限一覧表 35 頁参照)等がある。 これらの部分に使用できる不燃材として、スレートは NM-8576 に、化粧スレートは NM-8577 に認 定されている。 〔2〕NM-8576 認定品目 スレート (1)JIS A 5430 繊維強化セメント板 1)スレート波板 2)スレートボード 3)けい酸カルシウム板(けいカル板) (2)JIS A 6301 吸音材料(有孔板) 上記 JIS の規格に準ずるもの。 〔3〕NM-8577 認定品目 化粧スレート (1)JIS A 5430 繊維強化セメント板 1)スレート波板(化粧波板) 2)スレートボード(化粧スレートボード) 3)けい酸カルシウム板(化粧けいカル板) (2)化粧有孔板 (注)基材は、NM-8576に規定するものを使用し、表面化粧材料としてつぎのものがある。 ①化粧材料……塗料、化粧単板、化粧紙、合成樹脂、他 ②接着剤……酢ビ系、アクリル系、他 表面化粧材料の有機質総使用量は、250g /㎡以下とする。 6-2 屋根不燃 建設省住指発第 265 号(昭和 45 年 6 月 18 日)では、法 22 条指定区域等の屋根不燃を次の通り緩和さ れている。 「屋根を不燃材料でふく」とは野地板その他これに類する下地材料の材質にかかわらず、ふき板を法定 の不燃材料とするとされている。従って、スレートの裏面又は芯に断熱材にて可燃材料を接着した製品で も屋根に使用する場合は、屋根不燃に該当すると考えられる。 ─ 29 ─ 6-3 防火構造 建築基準法上、防火構造としなければならない部分。 (1)法 22 条指定区域内の木造の特殊建築物(準耐火建築物を除く)の外壁、軒裏で延焼のおそれのある 部分(法 24 条) 1)学校、劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場、マーケット、公衆浴場 2)自動車車庫(床面積> 50 ㎡) 3)百貨店、共同住宅、寄宿舎、病院、倉庫(階数が 2 でかつ床面積> 200 ㎡) (2)大規模の木造建築物(延べ面積> 1000 ㎡)の外壁、軒裏で延焼のおそれのある部分(法 25 条) (3)法 2 条九号三のロに該当する準耐火建築物で外壁の延焼のおそれのある部分(令 109 条の 3 の二) 6-4 準耐火構造 (1)準耐火構造 平成 5 年に新しく定められた構造で「耐火構造以外の構造であって、耐火構造に準ずる耐火性能で 政令に定めるものをいう。 」 (法 2 条七の二) (2)準耐火建築物 耐火建築物以外の建築物で、イ又はロのいずれかに該当し、外壁の開口部で延焼のおそれのある部 分に政令で定める構造の防火戸その他の防火設備を有するものをいう。 (法 2 条 9 の 3) イ)主要構造部を準耐火構造としたもの。 イ)は、主要構造部を準耐火構造としたもので、イ準耐火建築物(イ準耐)と呼ばれます。 ロ)イに掲げる建築物以外の建築物であって、イに掲げるものと同等の準耐火性能を有するものとし て主要構造部の防火の措置その他の事項について政令で定める技術的基準に適合するもの。 ロ)は、内容的には従来のイ簡易耐火建築物(イ簡耐)とロ簡易耐火建築物(ロ簡耐)のことを 述べており、ロ準耐火建築物(ロ準耐)と呼ばれます。 旧イ簡耐、ロ簡耐の基準は法令(令 109 条の 3 の一、二)で技術基準として定められているもので、 それぞれロ準耐火一号建築物(ロ準耐一号) 、ロ準耐火二号建築物(ロ準耐二号)と呼ばれます。 (3)建築基準法上、準耐火構造としなければならない部分 1)法 2 条九号三のロに該当する準耐火建築物(延べ面積> 500 ㎡)の防火上主要(500 ≦㎡)な間仕 切壁(令 112 条 2) 2)法 24 条の木造の特殊建築物(準耐火建築物を除く)の部分と他の部分とを区画する壁の両面(令 112 条 12) 3)建築物の界壁、間仕切壁及び隔壁(令 114 条) ①長屋又は共同住宅の界壁(令 114 条 1) ②学校、病院、診療所、児童福祉施設等、ホテル、旅館、下宿、寄宿舎又はマーケットの防火上 主要な間仕切壁(令 114 条 2) ③建築面積> 300 ㎡の建築物(小屋組みが木造)の隔壁(けた行間隔 12m 以内)の両面(令 114 条 3) ④延べ面積> 200 ㎡で耐火建築物以外の建築物相互を連絡する渡り廊下(小屋組木造、けた行> 4m のもの)の小屋裏隔壁の両面(令 114 条 4) ─ 30 ─ (4)令 107 条の 2 及び 115 条の 2 の 2 で定める準耐火構造の部位、区分耐火性能は次に掲げるものとする。 部位・区分 令107条の2 令115条の2の2 耐力壁 45 60 非耐力壁 45 60 耐力壁 45 60 延焼のおそれのある部分 45 60 延焼のおそれのある部分以外の部分 30 30 柱 45 60 床 45 60 はり 45 60 屋根 30 30 延焼のおそれのある部分 45 60 延焼のおそれのある部分以外の部分 30 30 30 30 間仕切壁 壁 外壁 軒裏 非耐力壁 階段 1. イ準耐の例 2. ロ準耐の例 ロ 準耐(外壁耐火型:ロ準耐一号)の例 ロ 準耐(不燃構造型:ロ準耐二号)の例 ─ 31 ─ 6-5 耐火構造 建築基準法上、耐火構造としなければならない部分 (1)耐火建築物の主要構造部(法 2 条九号の二) (2)ロ準耐火一号建築物の外壁(法 2 条九号の三) (3)無窓の居室(法 28 条)を区画する主要構造部(法 35 条の 3) (4)防火地域・準防火地域内で隣地境界線に接して設ける外壁(法 65 条) (5)防火区画としての壁(令 112 条) (6)避難階段およびその階段室(屋外避難階段を除く)の壁並びに特別避難階段およびその階段室、附室 の壁(令 123 条) 耐火構造については令 107 条により、建築物の階数や各部位に所用の耐火時間でつぎのように規定して いる。 壁、柱、はり及び屋根にあっては、国土交通大臣が、通常の火災時の加熱にそれぞれ次の時間以上耐え る性能を有すると認めて認定するもの。 1)この表において、令 2 条 1 の八の規定により階数に参入されない屋上部分がある建築物の部分の 最上階は、当該屋上部分の直下階とする。 2)前号の屋上部分については、この表中最上階の部分の耐火時間と同一の時間によるものとする。 3)この表における階数の算定については、令 2 条 1 の八の規定にかかわらず、地階の部分の階数は、 すべて算入するものとする。 建築物の部分(上図参照) 外壁 (非耐力壁) 間仕切壁 (非耐力壁) 屋根 耐火時間 延焼のおそれのある部分 1時間 延焼のおそれのある部分以外の部分 30分 階数に関係なくすべて 1時間 階数に関係なくすべて 30分 6-6 遮音構造 建築基準法上、遮音構造としなければならない部分(法 30 条) (1)長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、政令で定める技術基準に従って、遮音上有効な構造としなければ ならない。 (2)長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、遮音上有害な空隙のない構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめ なければならない。 ─ 32 ─ 6-7 耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない建築物 用途・規模により耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない建築物 耐火建築物としなければならない場合 用 途 1 耐火建築物又は準耐火建 築物としなければならな い場合 その用途に使用する部分 その用途に使用する部分 次の階をその用途に の床面積の合計が次の数 の床面積の合計が次の数 使用する場合等 値以上の場合 値以上の場合 劇場・映画館・演芸場 3階以上の階または主 階が1階にないもの 観覧場・公会堂・集会場 3階以上の階 200㎡以上(客席) 1,000㎡以上(屋外観覧席) − 同上 − 2 病院・診療所(患者の収容施設のあるも の)・ホテル・旅館・下宿・共同住宅・ 寄宿舎・児童福祉施設等 同上 ※1 − 300㎡以上(2階の部分に 限り、かつ病院・診療所 についてはその部分に患 者の収容施設のある場合 に限る) 3 学校・体育館・博物館・美術館・図書館・ ボーリング場・スキー場・スケート場・ 水泳場またはスポーツ練習場 同上 − 2,000㎡以上 4 百貨店・マーケット・展示場・キャバレ ー・カフェー・ナイトクラブ・バー・ダ ンスホール・遊技場・公衆浴場・待合・ 料理店・飲食店または物品販売業を営む 店舗(床面積が10㎡以内のものを除く) 同上 5 倉庫 6 自動車車庫・自動車修理工場・映画スタ ジオまたはテレビスタジオ 7 一定量の危険物の貯蔵場または処理場 ※2 − 3階以上の階 − 3,000㎡以上 500㎡以上(2階の部分に ついて) 200㎡以上(3階以上の部 分について) 1,500㎡以上 − − 150㎡以上 全部 ※1 下宿、共同住宅、寄宿舎の場合で、防火地域以外の区域内においては、次の基準に適合するイ準耐火とすることができる。 ①主要構造部が1時間準耐火構造であること。 ②原則として、各住戸等に非難上有効なバルコニーが設けられていること。 ③3階の各住戸等の外壁面に道または道に通ずる幅員4メートル以上の通路等に面する開口部が設けられている。 ④原則として、建築物の周囲に幅員3メートル以上の通路が設けられていること。 ※2 建築基準法施行令第116条を参照のこと。 ─ 33 ─ 立地・規模により耐火建築物、準耐火建築物としなければならない建築物 地 域 耐火建築物または準耐 耐火建築物としなければ 火建築物としなければ ならない場合 ならない場合 防火地域 準防火地域 階数が3以上、または延 べ面積が100㎡をこえる もの 左欄以外のものすべて 地 階 を 除 く 階 数 が4以 上、または延べ面積が 1,500㎡をこえるもの 地階を除く階数が3、ま たは延べ面積が500㎡を こえ1,500㎡以下のもの 耐火建築物、準耐火建 築物または一定の技術 基準に適合する木造建 築物等としなければな らない場合 適用除外 − ①延べ面積が50㎡以内の平家建の付属建築 物で、外壁及び軒裏が防火構造のもの ②卸売市場の上屋または機械製作工場で主 要構造部が不燃材料で造られたもの、そ の他これらに類する構造でこれらと同等 以上に火災の発生のおそれの少ない用途 に供するもの ③高さ2mをこえる門またはへいで、不燃材 料で造り、またはおおわれたもの ④高さ2m以下の門またはへい 左欄以外で、地階を除 く階数が3のもの ①卸売市場の上屋または機械製作工場で主 要構造部が不燃材料で造られたもの、そ の他これらに類する構造でこれらと同等 以上に火災の発生のおそれの少ない用途 に供するもの ─ 34 ─ 6-8 内装制限一覧 当該用途に供する部分の床面積の合計 用途・構造・規模区分 ① 耐火建築物の 場合 劇場・映画館・演芸場・ (客席) 観覧場・公会堂・集会場 400㎡以上 準耐火建築物 の場合 内装制限 その他の建 築物の場合 居室等 (客席)100㎡以上 病院・診療所(患者の 収容施設のあるもの)・ (3階以上の部 ホテル・旅館・下宿・ ② 分) 共同住宅・寄宿舎・児 300㎡以上 童福祉施設等(令19条 1参照) (2階部分) 300㎡以上(病 院、診療所は、 200㎡以上 2階に患者の収 容施設がある 場合に限る) 百貨店・マーケット・展 示場・キャバレー・カフ ェー・ナイトクラブ・バー・ (3階以上の部 ダンスホール・遊技場・ ③ 分) 公衆浴場・待合・料理店・ 1,000㎡以上 飲食店または物品販売 業を営む店舗(10㎡以 内を除く) (2階部分)500 ㎡以上 200㎡以上 地上に通ずる 主たる廊下・ 階段・通路 準不燃材料 難燃材料*3 (3階以上の階 に居室を有す る建築物の当 該用途に供す る居室の天井 については、 準不燃材料と する。 ) 参照法令条文 129・① 128の4・① 同上 同上 同上 同上 同上 129・③ 128の4・①・三 地階または地下工作物 ④ 内の居室等で、①②③ の用途に供するもの 全部 ⑤ 自動車車庫・自動車修 理工場 全部 同上 同上 129・② 128の4・①・二 ⑥ 無窓の居室(建基令 128の3の2参照) 全部 (ただし、天井の高さが6mを超えるものを除く) 同上 同上 129・⑤ 128の3の2 難燃材料 同上 128の4・②③ 129・④ 準不燃材料 ・階数が3以上で500㎡を超えるもの ・階数が2で1,000㎡を超えるもの ・階数が1で3,000㎡を超えるもの ただし、次のものを除く ⑦ 階数および規模による もの ⑧ 火気使用室 1.学校等(令126条の2第1項二号参照) 2.100㎡以内ごとに居室で、耐火建築物 又は主要構造部を準耐火構造とした準 耐火建築物の高さが31m以下の部分に あるもの 3.②の欄の用途に供するもので高さが 31m以下の部分 住 宅:階数が2以上の住宅で、最上階以外 の階にある火気使用室 住宅以外:火気使用室は全部 (ただし、主要構造部を耐火構造としたものを 除く。) 100㎡以内に防火区画された部分 ⑨ 階数が11以上のもの 準不燃材料 − *1 129・⑥ 128の4・④ 112・⑤ 200㎡以内に防火区画(20分遮炎性性能を有す 準不燃材料 る防火設備を除く)された部分 (下地とも)* 112・⑥ 500㎡以内に防火区画(20分遮炎性性能を有す 不燃材料 る防火設備を除く)された部分 (下地とも)* 112・⑦ 100㎡以内に防火区画された部分 ⑩ 地下街 *3 *2 200㎡以内に防火区画(20分遮炎性性能を有す 準不燃材料* (地下道) る防火設備を除く)された部分 (下地とも) 不燃材料 (下地とも) 500㎡以内に防火区画(20分遮炎性性能を有す 不燃材料 る防火設備を除く)された部分 (下地とも) 128の3・①・三 128の3・⑤ *1 ⑨欄の規定では、100㎡以内に防火区画された部分については、使用材料の制限は記されていないが、建築物の階数および 規模による⑦欄の規定が適用される。 *2 ⑩欄の規定では、100㎡以内に防火区画された部分については、使用材料の制限は記されてないが、①②③欄の用途に供す る部分については、④欄の規定が適用される。 *3 天井を準不燃材料とするなど国土交通大臣の定める仕上げとした場合は、壁を木材等とすることが可能。 ─ 35 ─ (注) 1.内装制限の適用をうける建築物の部分は、居室および居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁およ び天井(天井がない場合は、屋根)の室内に面する部分である。ただ、①②③⑦⑨⑩欄の*については、規定に該当 する居室の壁の床面からの高さが1.2m以下の部分には適用されない。 (建基令129・①、112・⑥) 2.②のうち耐火建築物又は主要構造部を準耐火構造とした準耐火建築物にあっては、100㎡(共同住宅の住戸にあっては 200㎡以内ごとに防火区画された部分を除く。 3.②のうち1時間準耐火構造の準耐火建築物の下宿、共同住宅又は寄宿舎の用途に供する部分は、耐火建築物の部分とみ なす。 4.内装制限で、2以上の規定に該当する建築物の部分には、最もきびしい規定が適用される。 5.①〜⑧欄の規定について、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、泡消火設備その他これらに類するもので、自動式 のものおよび建基令129の3の規定に適合する排煙設備を設けた建築物の部分については、内装制限の規定は適用され ない。 (建基令129・⑦) 6.⑨⑩欄の規定について、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、泡消火設備その他これらに類するもので、自動式の ものを設けた部分については、消火区画の床面積は2倍まで緩和される。 (建基令112・①) ─ 36 ─ 会社別不燃材料品目一覧 2015.12 現在 せんい強化セメント板協会 各社が販売している大臣認定不燃材料(連名認定) は○印の品目のです。 ■が本技術資料のスレートボードです NM- 8577 化粧繊維強化 セメント板 ○ ○ NM- 8576 繊維強化 セメント板 ○ ○ ○ ○ NM- 8577 化粧繊維強化 セメント板 ○ ○ ○ ○ NM- 8576 繊維強化 セメント板 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 化粧繊維混入 けい酸カルシウム板 ○ ○ ○ ○ 繊維混入 けい酸カルシウム板・ NM- 8578 けい酸カルシウム板 タイプ3 ○ スレート波板 スレートボード けい酸カルシウム板・ NM- 8577 化粧繊維強化 セメント板 タイプ2 (化粧けい酸カルシウ 繊維混入 ム板・タイプ2) NM- 8578 けい酸カルシウム板 NM- 8579 ○ ○ ○ ○ 大和スレート ○ ミエスレート ○ ノザワ 繊維強化 セメント板 日本インシュレーション NM- 8576 ニチアス 日光化成 ナイガイ 東洋スレート 東京スレート 中越アドバンス チヨダセラ 神島化学工業 小野田化学工業 大嶽名古屋 エーアンドエーマテリアル 材料の名称 宇部興産建材 認定番号 アイカテック建材 品目 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (注)1.連名認定に該当する製品および構造の性能は、メーカー各社が自社製品に関して個別に責任を負うものであり、 当協会が共同して責任を負うものではありません。 2.認定書写しは各社の責任において交付しますので、各社にお問い合わせください。 3.スレート波板には、大波、小波の種類があります。 4.スレートボードには、フレキシブル板、フレキシブル板 A、軟質フレキシブル板、平板の種類があります。 5.けい酸カルシウム板・タイプ2は、JIS A 5430 の「繊維強化セメント板の種類」で、不燃材料認定上は NM─8576 「繊維強化セメント板 3種(けい酸カルシウム板) 」と NM─8578「繊維混入けい酸カルシウム板 第一種」にな ります。 6.けい酸カルシウム板・タイプ3は、JIS A 5430 の「繊維強化セメント板の種類」で、不燃材料認定上は NM─8578 「繊維混入けい酸カルシウム板 第二種」になります。 7.各社商品は当ホームページ「会社別登録商品一覧」に掲載しています。掲載以外の商品および詳細は各社に問い 合わせください。 8.会員独自に連名認定以外の不燃材料認定及び防・耐火認定を取得して販売する製品は、連名認定を使用できません。 ─ 37 ─
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