添付文書 - 佐藤製薬株式会社

※※2010年10月改訂
(第 7 版、使用上の注意改訂等)
※2008年 3 月改訂(第 6 版、後発医薬品の情報提供充実に基づく改訂)
日本標準商品分類番号
8 7 2 6 4 7
抗生物質配合
外用合成副腎皮質ホルモン剤
承 認 番 号 15900EMZ01582000
獏
デルモラン F 軟膏
薬価収載
1987年10月
販売開始
1998年 8 月
DERMORAN 獏 F OINTMENT
フルオシノロンアセトニド・フラジオマイシン硫酸塩軟膏
貯 法 室温保存
使用期限 5 年
(外箱に記載)
【禁 忌
(次の場合には使用しないこと)】
菌ガーゼ等にのばして貼付する。
なお、症状により適宜増減する。
1) フラジオマイシン耐性菌又は非感性菌による皮膚感染
2) 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物
性皮膚疾患
(疥癬、
けじらみ等)
[感染症を悪化させるおそ
【使用上の注意】
1.
れがある。]
重要な基本的注意
1) 感作されるおそれがあるので、
観察を十分に行い感作され
3) 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
たことを示す兆候(そう痒、発赤、腫脹、丘疹、小水疱等)
が
4) 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒の遅
あらわれた場合には使用を中止すること。
延及び感染のおそれがある。]
2) 広範囲な熱傷のある皮膚には、
長期間連用しないこと。
3) 大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用
5) フラジオマイシン、カナマイシン、ストレプトマイシン、
ゲンタマイシン等のアミノグリコシド系抗生物質及びバ
により、
副腎皮質ステロイド剤を全身的投与した場合と同
シトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者
様な症状があらわれることがある。
4) 本剤の使用により症状の改善がみられない場合又は症状
6) 潰瘍
(ベーチェット病は除く)
、
第 2 度深在性以上の熱傷・
の悪化がみられる場合は使用を中止すること。
凍傷
[皮膚の再生が抑制され、
治癒が遅延するおそれがあ
る。
]
5) 症状改善後はできるだけ速やかに使用を中止すること。
2.
副 作 用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査
【組成・性状】
1.
を実施していない為、発現頻度は不明である。
組 成
成分・含量
(1g 中)
添 加 物
2.
1) 重大な副作用
日局 フルオシノロンアセトニド 0.25mg
(1)眼瞼皮膚への使用に際しては、眼圧亢進、緑内障を起こ
日局 フラジオマイシン硫酸塩 3.5 mg
(力価)
すことがあるので注意すること。
ビタミンC、
プロピレングリコール、
ラウリン酸
ポリオキシエチレンソルビタン、
ブチルパラベ
ン、
サラシミツロウ、
流動パラフィン、
ワセリン
(2)大量又は長期にわたる広範囲の使用、
密封法
(ODT)
によ
り、後餒白内障、緑内障等があらわれることがある。
※※
製剤の性状
白色∼微黄色の油脂性軟膏。
2) その他の副作用
副作用が認められた場合には、
使用を中止するなど適切な
処置を行うこと
【効能・効果】
〈適応菌種〉
フラジオマイシン感性菌
〈適応症〉
皮膚の感染
症
フラジオマイシン耐性菌又は非感性菌による感
染症、
真菌症
(白癬、
カンジダ症等)
、
ウイルス感染
症
その他の
皮膚症状
ざ瘡疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎
(口囲、顔面
全体に紅斑、丘疹、毛細血管拡張、痂皮、鱗せ
つを生じる)、ステロイド皮膚
(皮膚萎縮、毛細
血管拡張)
、魚鱗癬様皮膚変化、紫斑、多毛、色
素脱失、刺激感、乾燥
・深在性皮膚感染症、
慢性膿皮症
・湿潤、
びらん、
結痂を伴うか、
又は二次感染を併発している次の
疾患:
上記のような症状があらわれた場合には徐々に
その使用を差しひかえ、
副腎皮質ステロイドを含
有しない薬剤に切り換えること。
湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、
ビダール苔癬、放射線皮
膚炎、
日光皮膚炎を含む)
、
乾癬、
皮膚そう痒症
(陰部・肛門部)
、
掌蹠膿疱症
過敏症
・外傷・熱傷及び手術創等の二次感染
【用法・用量】
通常、1 日 1 ∼数回直接患部に塗布又は塗擦するか、
あるいは無
接触皮膚炎、紅斑、発疹
下垂体・副 大量又は長期にわたる広範囲の使用又は密封法
腎皮質系機 (ODT)による下垂体・副腎皮質系機能の抑制
能
長期連用
腎障害、
難聴があらわれる可能性があるので、長
期連用を避けること。
★裏面につづく
デルモランF軟膏(医家向)
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3.
高齢者への使用
性 状:本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で、
においはな
い。
一般に高齢者では副作用があらわれやすいので、
大量又は長
本品は酢酸
(100)又はアセトンに溶けやすく、エタ
期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用に際しては特
4.
5.
に注意すること。
ノール(95)又はエタノール(99.5)にやや溶けやす
妊婦、産婦、授乳婦等への使用
く、メタノール又はクロロホルムにやや溶けにく
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対しては、
大量又
く、
アセトニトリルに溶けにくく、
ジエチルエーテ
は長期にわたる広範囲の使用を避けること。
ルに極めて溶けにくく、
水にほとんど溶けない。
小児等への使用
2) フラジオマイシン硫酸塩
一般名:フラジオマイシン硫酸塩
(Fradiomycin Sulfate)
長期・大量使用又は密封法
(ODT)
により発育障害を来すおそ
れがある。
性 状:本品は白色∼淡黄色の粉末である。
また、
おむつは密封法
(ODT)
と同様の作用があるので注意す
本品は水に溶けやすく、
エタノール
(95)
にほとんど
溶けない。
ること。
※※ 6.
適用上の注意
本品は吸湿性である。
1) 使用部位:眼科用として使用しないこと。
【取扱い上の注意】
※
2) 使用方法:
安定性試験 9)
(1)本剤は皮膚疾患治療薬であるので、
化粧下やひげそり後
最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、5 年間)の結果、外観
等に使用しないよう注意すること。
及び含量等は規格の範囲内であり、
デルモランF軟膏は通常の市
(2)本剤の基剤として使用されている油脂性成分は、
コンドー
場流通下において 5 年間安定であることが確認された。
ム等の避妊用ラテックスゴム製品の品質を劣化・破損する
可能性があるため、これらとの接触を避けさせること。
【包 装】
【薬 効 薬 理】
5 g×50
(アルミチューブ)
1)
フルオシノロンアセトニドは、CMC餒法(ラット) 、胸腺退縮
試験(ラット)2)、 抗肉芽試験(ラット)2)、 in vitroにおける線維
芽細胞抑制試験 3)のほか、クロトン油皮膚炎(ヒト:健康成人男
4)
子)等の実験皮膚炎抑制試験 、 毛細血管収縮試験(ヒト : 健康
5)6)
成人)
及び病巣皮膚を用いた乾癬試験(ヒト : 乾癬患者成人
男女)7)において優れた生物活性を有することが認められてい
【主 要 文 献】
※
1)石川 浩ほか:薬学雑誌88, 1472(1968)
2) Lerner L. J. et al.:Proc. Soc. Exp. Biol. Med. 116, 385
(1964)
3) Berliner D. L., Ruhmann A. G.:J. Invest. Dermatol. 40,
117(1967)
る。
※ 生物学的同等性
4) Kaidbey K. H., Kligman A. M.:J. Invest. Dermatol. 63,
8)
ニュージーランドホワイト種の雄性ウサギに実験的熱傷を作成
292(1974)
し、
ブドウ球菌及び大腸菌を感染させた後、デルモランF軟膏及
5)Stoughton R. B.:Arch. Derm. 99, 753(1969)
び標準製剤
(軟膏)
を塗布し、
抗炎症作用
(腫脹の大きさ、
白血球の
6)Place V. A. et al.:Arch. Derm. 101, 531(1970)
消失)及び抗菌効果について検討した結果、両製剤間に有意差は
7) Dumas K. J., Scholtz J. R.:Acta Dermatovener(Stockholm)52, 43(1972)
認められなかった。
8)佐藤製薬株式会社 社内資料:生物学的同等性
【有効成分に関する理化学的知見】
9)佐藤製薬株式会社 社内資料:安定性試験
1) フルオシノロンアセトニド
【文献請求先】
一般名:フルオシノロンアセトニド
主要文献(社内資料含む)は下記にご請求ください。
(Fluocinolone Acetonide)
化学名:6α, 9−Difluoro−11β, 21−dihydroxy−16α, 17−
(1−methylethylidenedioxy)pregna−1,4−diene−3,20−dione
佐藤製薬株式会社 医薬事業部
〒107−0051 東京都港区元赤坂 1 丁目 5 番27号
分子式:C 24 H 30 F 2O 6
分子量:452.49
TEL 03−5412−7817
融 点:266∼274℃(分解)
FAX 03−3796−6560
OH
構造式:
CH3
CH3
O
H
HO
H3C
H3C
O
O
H
H
F
H
O
H
デルモランF軟膏(医家向)
佐藤製薬株式会社
製造販売元
東京都港区元赤坂 1 丁目 5 番 27 号
9
F
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