NCCN Guidelines Version 2.2016

NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
ガイドライン索引
目次
考察
NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®)
(NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン)
陰 茎 癌
2016年
第2版
NCCN.org
2016年第 2版 06/27/16 著作権 © 2016 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形態においても禁じられている。
NCCN Guidelines Version 2.2016 委員会メンバー
陰茎癌
* Peter E. Clark, MD ϖ Chair
ガイドライン索引
目次
考察
Brant A. Inman, MD, MSc ϖ
Duke Cancer Institute
Daniel Petrylak, MD †
Yale Cancer Center/Smilow Cancer Hospital
Moffitt Cancer Center
A. Karim Kader, MD, PhD ϖ
UC San Diego Moores Cancer Center
Elizabeth R. Plimack, MD, MS †
Fox Chase Cancer Center
Neeraj Agarwal, MD ‡ †
Huntsman Cancer Institute
at the University of Utah
Adam S. Kibel, MD ϖ
Dana-Farber/Brigham and
Women’s Cancer Center
Stephen A. Boorjian, MD ϖ
Mayo Clinic Cancer Center
Timothy M. Kuzel, MD ‡
Robert H. Lurie Comprehensive Cancer
Center of Northwestern University
Kamal S. Pohar, MD ϖ
The Ohio State University Comprehensive
Cancer Center - James Cancer Hospital
and Solove Research Institute
Vanderbilt-Ingram Cancer Center
* Philippe E. Spiess, MD, MS ϖ Vice chair
Mark K. Buyyounouski, MD, MS §
Stanford Cancer Institute
Jason A. Efstathiou, MD, DPhil §
Massachusetts General Hospital Cancer Center
Michael P. Porter, MD, MS ϖ
Fred Hutchinson Cancer Research Center/
Seattle Cancer Care Alliance
Subodh M. Lele, MD ≠
Fred & Pamela Buffett Cancer Center
Wade J. Sexton, MD ϖ
Moffitt Cancer Center
Thomas W. Flaig, MD †
University of Colorado Cancer Center
Jeff Michalski, MD, MBA §
Siteman Cancer Center at BarnesJewish Hospital and Washington
University School of Medicine
Terence Friedlander, MD †
UCSF Helen Diller Family
Comprehensive Cancer Center
Jeffrey S. Montgomery, MD, MHSA ϖ
University of Michigan
Comprehensive Cancer Center
Guru Sonpavde, MD †
University of Alabama at Birmingham
Comprehensive Cancer Center
Richard E. Greenberg, MD ϖ
Fox Chase Cancer Center
Lance C. Pagliaro, MD †
Mayo Clinic Cancer Center
Khurshid A. Guru, MD ϖ
Roswell Park Cancer Institute
Sumanta K. Pal, MD †
City of Hope Comprehensive Cancer Center
Jonathan Tward, MD, PhD §
Huntsman Cancer Institute
at the University of Utah
Noah Hahn, MD †
The Sidney Kimmel Comprehensive
Cancer Center at Johns Hopkins
Anthony Patterson, MD ϖ
St. Jude Children’s Research Hospital/
University of Tennessee Health Science Center
Arlene O. Siefker-Radtke, MD †
The University of Texas
MD Anderson Cancer Center
Harry W. Herr, MD ω
Memorial Sloan-Kettering Cancer Center
Christopher Hoimes, MD †
Case Comprehensive Cancer Center/
University Hospitals Seidman Cancer Center and
Cleveland Clinic Taussig Cancer Institute
NCCNガイドライン委員会に関する情報開示
ϖ
†
‡
§
Geoffrey Wile, MD ф
Vanderbilt-Ingram Cancer Center
NCCN
Mary Dwyer, MS
Courtney Smith, PhD
泌尿器学
腫瘍内科学
血液学/血液腫瘍学
放射線療法/放射線腫瘍学
ф 放射線診断学
≠ 病理学
* 考察執筆委員会
2016年第 2版 06/27/16 著作権 © 2016 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形態においても禁じられている。
NCCN Guidelines Version 2.2016 目次
陰茎癌
NCCN陰茎癌委員会メンバー
ガイドライン更新の要約
初回評価、臨床診断(PN-1)
初回治療Tis, Ta(PN-1)
初回治療T1, T2以上(PN-2)
触知可能な鼠径リンパ節腫大がない症例の管理(PN-3)
Non-bulkyで触知可能な鼠径リンパ節腫大がある症例の管理(PN-4)
Bulkyで触知可能な鼠径リンパ節腫大がある症例の管理(PN-5)
ガイドライン索引
目次
考察
臨床試験:NCCNは、すべてのがん
患者にとって最良の管理法は臨床試
験にあると考えている。臨床試験へ
の参加が特に推奨される。
NCCN加盟施設における臨床試験の
オンライン検索はこちらから:
nccn.org/clinical_trials/physician.html
NCCNのエビデンスとコンセンサスに
よるカテゴリー:特に指定のない限
り、すべての推奨はカテゴリー2Aで
ある。
NCCNのエビデンスとコンセンサスに
よるカテゴリーを参照
骨盤リンパ節腫大がある症例の管理(PN-6)
サーベイランスのスケジュール(PN-7)
病期分類(ST-1)
再発例の管理(PN-8)
転移例の管理(PN-9)
手術の原則(PN-A)
放射線療法の原則(PN-B)
化学療法の原則(PN-C)
NCCNガイドライン®は、エビデンスと現在受け入れられている治療方針に対する見解についての著者らの合意を記述したものである。NCCNガイド
ラインを適用または参照する臨床医には、患者のケアまたは治療法の決定において、個々の臨床状況に応じた独自の医学的判断を行うことが期待さ
れる。National Comprehensive Cancer Network®(NCCN®)は、その内容、使用、または適用に関して、意見陳述ないし保証を行うものではなく、
いかなる場合においても、その適用または使用について一切責任を負わない。NCCNガイドラインの著作権はNational Comprehensive Cancer
Network®にある。無断転載を禁止する。NCCNの明示の書面による許諾なく、NCCNガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、
いかなる形態においても禁じられている。©2016
2016年第 2版 06/27/16 著作権 © 2016 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形態においても禁じられている。
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
更新
ガイドライン索引
目次
考察
陰茎癌ガイドライン 2016 年第 1 版から 2016 年第 2 版への変更の要約は以下の通りである:
PN-1
 脚注「b」が追加された:「Moh’s 手術も選択肢の 1 つである。」
PN-6
 骨盤リンパ節腫大の術前補助化学療法による治療の後ろに画像検査が追加された:「腹部/骨盤部 CT または MRI および胸部画像検査(X 線
または CT)」
 脚注
 脚注「o」が追加された:「PET-CT を考慮すること。」
 脚注「p」が追加された:「M1 病変が同定された場合は、転移例の管理(PN-9)を参照。」
PN-9
 治療の後ろに画像検査が追加された:「腹部/骨盤部 CT または MRI および胸部画像検査(X 線または CT)」
 脚注「o」が追加された:「PET-CT を考慮すること。」
MS-1
 アルゴリズムの変更を反映させるべく考察の節が更新された。
次のページに続く
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
2016年第 2版 06/27/16 著作権 © 2016 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形態においても禁じられている。
UPDATES
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
更新
ガイドライン索引
目次
考察
陰茎癌ガイドライン 2015 年第 3 版から 2016 年第 1 版への変更の要約は以下の通りである:
全般
 全体にわたって「放射線療法+同時化学療法」が「化学放射線療法」に変
更された。
PN-2
 T2 以上:初回治療の選択肢である放射線療法および化学放射線療法に対
する「T2 のみ」が削除された。
PN-3
 中リスクまたは高リスクの後ろに画像検査が追加された:「腹部/骨盤部
CT または MRI および胸部画像検査(X 線または CT)」
 治療としての「ダイナミック造影センチネルリンパ節生検」がカテゴリー
2B からカテゴリー2A に変更された。PN-A についても同様。
 脚注「n」が追加された:「手術適応がない患者と外科的管理を拒否する
患者には、鼠径リンパ節に対する予防的 EBRT を考慮すること。」
PN-4
 触知可能な鼠径リンパ節腫大ありに画像検査が追加された:「腹部/骨盤
部 CT または MRI および胸部画像検査(X 線または CT)」
 触知可能な鼠径リンパ節腫大がある症例の管理について、リスク分類が明
確化された:
 片側性、可動性あり、かつ 4cm 未満
 片側性かつ 4cm 以上(可動性の有無は問わない)または両側性(可動
性の有無は問わない)
 骨盤リンパ節腫大
 Non-bulky、片側性、可動性あり、かつ 4cm 未満について、ILND による
治療の後ろに pN1 および pN2-3 の選択肢が追加された。
 脚注
 脚注「o」が追加された:「PET-CT を考慮すること。」
 脚注「p」が追加された:「M1 病変が同定された場合は、転移例の管
理(PN-9)を参照。」
 脚注「q」が追加された:「大きさの閾値とした 4cm という値は、身体
診察および/または水平断像(CT または MR)の評価で転移病変が疑わ
れる連なった鼠径リンパ節組織の最大径に相当する。
」PN-5 についても
同様。
PN-5
 Bulky、片側性かつ 4cm 以上(可動性の有無は問わない)または両側性(可動性の
有無は問わない)について、リンパ節の状態が明確化された:
 片側性、可動性あり、かつ 4cm 以上
 片側性、可動性なし、かつ 4cm 以上または両側性(可動性の有無は問わない)
 片側性、可動性あり、かつ 4cm 以上について、陽性リンパ節が 2 個以上または節外
進展ありの治療の後ろに「術後補助化学療法(未施行の場合)」が追加された。
 脚注「u」が追加された:「データによると、4 個以上の鼠径リンパ節に転移がみられ
る場合は、両側 PLND を施行すべきであることが示唆されている。Zargar-Shoshtari
K, Djajadiningrat R, Sharma P, et al. Establishing Criteria for Bilateral Pelvic Lymph
Node Dissection in the Management of Penile Cancer: Lessons Learned from an
International Multicenter Collaboration. J Urol 2015;194:696-701.」
PN-6
 骨盤リンパ節腫大:「針生検」が追加され、リンパ節転移陰性例に対する選択肢が
追加された。
PN-8
 鼠径部の局所再発:選択肢が「全身化学療法を考慮および/または外照射療法
(EBRT)を考慮および/または外科的切除を考慮」から「化学療法とその後の外科的
切除または化学放射線療法または化学療法単独」に変更された。
 脚注「aa」が追加された:「Baumgarten AS, Alhammali E, Hakky TS, et al.
Salvage surgical resection for isolated locally recurrent inguinal lymph node
metastasis of penile cancer: international study collaboration. J Urol
2014;192:760-764.」
放射線療法の原則
PN-B
 一次放射線療法、腫瘍が 4cm 未満の場合:「手術適応がない患者と外科的管理を拒
否する患者には、鼠径リンパ節に対する予防的 EBRT を考慮すること。」が追加さ
れた。
化学療法の原則
PN-C 2 of 2
 TIP:「21 日毎に繰り返す」が「3~4 週毎に繰り返す」として明確化された。
 参考文献 3 が更新された:「Hakenberg OW, Compérat EM, Minhas S, Necchi A,
Protzel C, Watkin N; European Association of Urology. EAU guidelines on
penile cancer: 2014 update. Eur Urol 2015;67:142-150.」
 参考文献 6 が更新された:「Wang J, Pettaway CA, Pagliaro LC. Treatment for
metastatic penile cancer after first-line chemotherapy failure: analysis of
response and survival outcomes. Urology 2015;85:1104-1110.」
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
2016年第 2版 06/27/16 著作権 © 2016 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形態においても禁じられている。
UPDATES
ガイドライン索引
目次
考察
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
初回評価
臨床診断
初回治療
a
Tis
またはTa
疑わしい
陰茎病巣
病歴と診察
 危険因子
 亀頭炎、慢性炎症、陰茎外傷、
生下時に割礼を受けないこと、
タバコ使用、硬化性苔癬、不衛
生、性感染症
 病巣の特徴
 径、位置、数、形態(乳頭状、
結節状、潰瘍状、平坦型)、他の
構造物(粘膜下、陰茎海綿体、
尿道海綿体、尿道)との位置関係
細胞学的または組織学的診断
 パンチ生検、摘出生検または切開
生検
T1
外用療法
または
環状切除術を含む広範囲局所切除術 b
または
レーザー療法(カテゴリー2B)
または
亀頭全切除術(カテゴリー2B)
触知可能な鼠径
リンパ節腫大が
ない症例の管理
(PN-3)または
触知可能な鼠径
リンパ節腫大が
ある症例の管理
(PN-4)を参照
初回治療(PN-2)を参照
再発例の場合はPN-8を参照、または
転移例の場合はPN-9を参照
a
b
外用療法としては、5%イミキモドクリームまたは5-フルオロウラシル(5-FU)クリームが使用可能である。
Moh’s手術も選択肢の1つである。
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
2016年第 2版 06/27/16 著作権 © 2016 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形態においても禁じられている。
PN-1
ガイドライン索引
目次
考察
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
初回治療 c
病理診断
Grade 1~2
広範囲局所切除術 b,d;場合により STSG または
FTSG
もしくは
レーザー療法(カテゴリー2B)
もしくは
e
放射線療法 (カテゴリー2B)
Grade 3~4
広範囲局所切除術 d,f
または
亀頭切除術 g
または
陰茎部分切断術 f,h
または
f,h
陰茎全切断術
または
e
放射線療法 (カテゴリー2B)
または
化学放射線療法 e,i(カテゴリー3)
T1
f,h
T2 以上
b
c
d
e
f
陰茎部分切断術
または
陰茎全切断術 f,h
または
e
放射線療法 (カテゴリー2B)
または
化学放射線療法 e,i(カテゴリー3)
Moh’s手術も選択肢の1つである。
手術の原則(PN-A)を参照。
陰性の切除断端を広く確保した上で皮膚を完全に切除し、必要に応じて皮膚移植を行う。
STSG=分層皮膚移植;FTSG=全層皮膚移植
放射線療法の原則(PN-B)を参照。
陰性断端を得るため、術中凍結切片の作製が推奨される。
g
h
i
触知可能な鼠径リンパ節
腫大がない症例の管理
(PN-3)を参照
触知可能な鼠径リンパ節
腫大がある症例の管理
(PN-4)を参照
腫瘍が亀頭に限局しており、切除断端が陰性であることが証明されている場合に適切となる。
陰性の切除断端を確保するのに陰茎海綿体までの切開が必要となる場合は、陰茎部分切断術ま
たは陰茎全切断術を施行する。
化学療法の原則(PN-C)を参照。
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
2016年第 2版 06/27/16 著作権 © 2016 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形態においても禁じられている。
PN-2
ガイドライン索引
目次
考察
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
触知可能な鼠径リンパ節腫大がない症例の管理
リンパ節の
状態
原発巣の状態に基づく
リスク分類
画像検査
治療
サーベイランス(PN-7 を参照)
または
ダイナミック造影センチネル
k,l
リンパ節生検(DSNB)
低リスク
j
(Tis, Ta , T1a)
触知可能な
鼠径リンパ節
腫大なし
サーベイランス
(PN-7)を参照
中リスク
(T1b、Grade 1 または 2)
または
高リスク
(T1b、Grade 3 または 4;
他の条件を問わず T2 以上)
腹部/骨盤部 CT または
MRI および
胸部画像検査(X 線
または CT)
鼠径リンパ節郭清術
(ILND)m,n
または
l
DSNB
j
Ta の疣贅癌は、その定義により高分化型腫瘍であり、鼠径リンパ節のサーベイランスのみで十分と考えられる。
DSNB は、DSNB の経験を有する医師が行う場合に推奨される。
l
DSNB で陽性リンパ節が認められた場合は ILND が推奨される。
m
術中凍結切片の検討を行う変法/浅鼠径リンパ節郭清術は、鼠径リンパ節の病期診断の代替として許容される。
n
手術適応がない患者と外科的管理を拒否する患者には、鼠径リンパ節に対する予防的 EBRT を考慮すること。
k
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
2016年第 2版 06/27/16 著作権 © 2016 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形態においても禁じられている。
PN-3
ガイドライン索引
目次
考察
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
Non-bulkyで触知可能な鼠径リンパ節腫大がある症例の管理
リンパ節
の状態
画像検査
身体診察/画像所見に
基づくリスク分類
治療
陰性
陰性
原発巣が
低リスク
の場合
片側性、
可動性あ
り、かつ
q
4cm 未満
触知可能な
鼠径リンパ
節腫大あり
腹部/骨盤部
CT または
MRI o および
胸部画像検査
(X 線または
CT)p
原発巣が
高リスク
の場合r
片側性かつ 4cm 以上 q
(可動性の有無は問わない)
または
両側性
(可動性の有無は問わない)
i
o
p
q
r
陽性
リンパ
節生検
サーベイランス
(PN-7)を参照
陽性
骨盤リンパ節腫大
e
摘出生検
または
サーベイランス
pN1
ILND
pN2~3
補助放射線療法 e
または
化学放射線療法 e,i
または
化学療法 i を考慮
Bulky で触知可能な鼠径
リンパ節腫大がある症例の管理
(PN-5)
骨盤リンパ節腫大がある症例
の管理(PN-6)
放射線療法の原則(PN-B)を参照。
化学療法の原則(PN-C)を参照。
PET-CTを考慮すること。
M1病変が同定された場合は、転移例の管理(PN-9)を参照。
大きさの閾値とした4cmという値は、身体診察および/または水平断像(CTまたはMR)の評価で転移病変が疑われる連なった鼠径リンパ節組織の最大径に相当する。
高リスクの原発巣:T1、高異型度、脈管侵襲、低分化組織が50%以上
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
2016年第 2版 06/27/16 著作権 © 2016 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形態においても禁じられている。
PN-4
ガイドライン索引
目次
考察
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
Bulkyで触知可能な鼠径リンパ節腫大がある症例の管理
リンパ節の状態
治療
リンパ節
c
Bulky で触知可
能な鼠径リンパ
節腫大:
片側性かつ
4cm 以上(可動
性の有無は問わ
ない)
または
両側性(可動性
の有無は問わな
い)
c
i
q
s
t
u
片側性、
可動性あり、
かつ
4cm 以上 q
陽性
針生検
ILND
または
i
術前補助化学療法 と
その後の ILND を考慮
陽性リンパ節が0~1個で
s
viable disease あり
陽性リンパ節が 2 個
以上または節外進展
あり
サーベイ
i
術後補助化学療法
ランス
(未施行の場合)
(PN-7)
および/または
を参照
骨盤リンパ節郭清術
(PLND)c,t,u
陰性
陰性
サーベイランス(PN-7)を参照
摘出生検
片側性、可動性な
q
し、かつ 4cm 以上
または
両側性(可動性の
有無は問わない)
陽性
陰性
針生検
陽性
術前補助
化学療法i
ILND c,t
および
c,t,u
PLND
サーベイ
ランス
(PN-7)
を参照
手術の原則(PN-A)を参照。
化学療法の原則(PN-C)を参照。
大きさの閾値とした4cmという値は、身体診察および/または水平断像(CTまたはMR)の評価で転移病変が疑われるt連なった鼠径リンパ節組織の最大径に相当する。
化学療法後のviable diseaseにはPLNDを考慮すること。
術後放射線療法または化学放射線療法を考慮すること。
データによると、4個以上の鼠径リンパ節が転移陽性の場合は、両側PLNDを施行すべきであることが示唆されている。Zargar-Shoshtari K, Djajadiningrat R, Sharma P, et al. Establishing Criteria for
Bilateral Pelvic Lymph Node Dissection in the Management of Penile Cancer: Lessons Learned from an International Multicenter Collaboration. J Urol 2015;194:696-701.
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
2016年第 2版 06/27/16 著作権 © 2016 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形態においても禁じられている。
PN-5
ガイドライン索引
目次
考察
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
骨盤リンパ節腫大がある症例の管理
リンパ節の状態
リンパ節
陰性
骨盤リンパ節
腫大 w
治療
鼠径リンパ節の状態に応じて以下の管理を参照:
Non-bulky で触知可能な鼠径リンパ節腫大がない症例の管理(PN-3)
または
Non-bulky で触知可能な鼠径リンパ節腫大がある症例の管理(PN-4)
または
Bulky で触知可能な鼠径リンパ節腫大がある症例の管理(PN-5)
針生検
切除できる
可能性あり
術前補助
i
化学療法
腹部 /骨盤部 CT
または MRI o
および胸部画像
検査(X 線または
CT)p
陽性
手術不能
化学放射線療法
e,i
サーベイランス
(PN-7)を参照
病勢安定または
臨床的奏効
地固め療法と
t,v
しての手術
病勢進行または
切除不能
追加の全身化学療法 に
加えて、局所制御のための
e
放射線療法を考慮
または
臨床試験
i
サーベイランス(PN-7)を参照
e
放射線療法の原則(PN-B)を参照。
化学療法の原則(PN-C)を参照。
o
PET-CT を考慮すること。
p
M1 病変が同定された場合は、転移例の管理(PN-9)を参照。
t
術後放射線療法または化学放射線療法を考慮すること。
v
地固め療法としての手術とは、両側の浅および深鼠径リンパ節郭清術と片側/両側の PLND で構成される。
w
CT または MRI の所見であり、病理学的病期ではない。
i
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
2016年第 2版 06/27/16 著作権 © 2016 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形態においても禁じられている。
PN-6
ガイドライン索引
目次
考察
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
サーベイランススケジュール
解剖学的部位
初回治療
原発巣の状態
に基づく
リスク分類




外用療法
レーザー療法
放射線療法
環状切除術を含む
広範囲局所切除術
サーベイランス
臨床評価:y,z
1~2 年目は 3 ヵ月毎
3~5 年目は 6 ヵ月毎
5~10 年目は 12 ヵ月毎
 陰茎部分切断術
 陰茎全切断術
臨床評価:y,z
1~2年目は6ヵ月毎
3~5年目は12ヵ月毎
Nx x
臨床評価:y,z
1~2年目は3ヵ月毎
3~5年目は6ヵ月毎
y,z
リンパ節
N0, N1
N2, N3
x
y
z
臨床評価:
1~2年目は6ヵ月毎
3~5年目は12ヵ月毎
局所または遠隔再発例については、
再発例の管理(PN-8)を参照
臨床評価:y
1~2 年目は 3~6 ヵ月毎
3~5 年目は 6~12 ヵ月毎
画像検査:
 胸部(CT または X 線)
 1~2 年目は 6 ヵ月毎
 腹部・骨盤(CT または MRI)
 1 年目は 3 ヵ月毎
 2 年目は 6 ヵ月毎
臨床的にリンパ節転移陰性と診断され、active surveillanceを受けている鼠径リンパ節転移のリスクが低い患者。
臨床評価には、陰茎および鼠径部の診察を含めること。
臨床評価で異常が認められた患者、肥満患者、または鼠径部手術の既往がある患者では、鼠径部の超音波検査、CT、MRIを考慮してもよい。
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
2016年第 2版 06/27/16 著作権 © 2016 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形態においても禁じられている。
PN-7
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
ガイドライン索引
目次
考察
再発例の管理
初回治療後の
陰茎病巣の再発
鼠径部の局所再発
なし
陰茎部分切断術
または
陰茎全切断術
または
陰茎温存治療を再び施行(カテゴリー2B)
あり
陰茎部分切断術
または
陰茎全切断術
陰茎海綿体への浸潤
化学療法 i とその後の外科的切除 aa
または
化学放射線療法 e,i
または
化学療法単独 i
e
放射線療法の原則(PN-B)を参照。
化学療法の原則(PN-C)を参照。
aa
Baumgarten AS, Alhammali E, Hakky TS, et al. Salvage surgical resection for isolated locally recurrent
inguinal lymph node metastasis of penile cancer: international study collaboration. J Urol 2014;192:760-764.
i
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
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PN-8
ガイドライン索引
目次
考察
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
転移例の管理
転移性
陰茎癌
e
i
o
v
全身化学療法 i
または
e
放射線療法
または
化学放射線療法 e,i
腹部/骨盤部 CT
o
または MRI
および胸部画像
検査(X 線また
は CT)
完全/部分奏効
(CR/PR)または
病勢安定(SD)
無効/病勢進行
(NR/PD)
地固め療法としての手術
v
サーベイランス
(PN-7)を参照
救済全身化学療法 i を考慮
または
局所制御のための放射線療法 e を考慮
および/または
Best supportive care/臨床試験、
(NCCN Guidelines for Palliative Care を参照)
放射線療法の原則(PN-B)を参照。
化学療法の原則(PN-C)を参照。
PET-CTを考慮すること。
地固め療法としての手術とは、両側の浅および深鼠径リンパ節郭清術と場合により両側のPLNDで構成される。
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
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PN-9
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
ガイドライン索引
目次
考察
手術の原則 1
 Tis または Ta の陰茎癌病変には陰茎温存療法が適用可能であり、その具体的な方法としては、外用療法、局所切除術、環状切
除術、レーザー療法(カテゴリー2B)、亀頭切除術(カテゴリー2B)などが挙げられる。
 異型度の高い原発性陰茎腫瘍には、残存陰茎の機能を温存でき、かつ断端陰性を確保できるのであれば、陰茎部分切断術を標
準治療と考えるべきである。
 標準法または変法による ILND または DSNB は、触知可能な鼠径リンパ節腫大が認められない陰茎癌患者で、以下に挙げるリ
ンパ節転移のリスクが高い場合に適応となる:
 脈管侵襲
 原発性陰茎腫瘍が異型度は問わず、pT1G3 以上または T2 以上
 原発性陰茎腫瘍のうち低分化組織が 50%以上
 同側の ILND 部位に(凍結切片で)転移リンパ節が 2 個以上認められた患者では ILND の施行時に、節外進展のある患者では遅
延 ILND の際に PLND を考慮すべきである。
1
ILNDおよびPLNDの詳細については考察を参照のこと。
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
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PN-A
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
ガイドライン索引
目次
考察
放射線療法の原則
一次放射線療法(カテゴリー2B)(陰茎温存)
T1-2, N0
腫瘍が 4cm 未満の場合
 環状切除術に続いて以下のいずれかを施行する:
 密封小線源治療単独(望ましい方法)1,2(組織内照射により施行すべきである)
または
 化学療法同時併用 EBRT または EBRT 単独 3:2cm のマージンを確保して、十分なボーラス線量を用いた従来の分割法により、陰茎の原発病変に総線
量 65~70Gy を照射する。手術適応がない患者や外科的管理を拒否する患者には、鼠径リンパ節に対する予防的 EBRT を考慮すること。
腫瘍が 4cm 以上の場合
 環状切除術に続いて以下のいずれかを施行する:
 化学療法同時併用 EBRT3:陰茎幹部の一部または全体(病変の大きさと進展度に応じて選択)と骨盤/鼠径リンパ節に対して 45~50.4Gy を照射した
後、2cm のマージンを確保して原発病変に対する追加照射を行う(総線量 60~70Gy)。
または
 密封小線源治療(症例を選択した上で施行し、治療後には注意深いサーベイランスを継続する)
T3-4 または N+(手術不能)
 環状切除術に続いて以下を施行する:
 化学療法同時併用 EBRT3:陰茎幹部全体、骨盤リンパ節および両側鼠径リンパ節に対して 45~50.4Gy を照射した後、2cm のマージンを確保して原発
病変と肉眼的リンパ節病変に対する追加照射を行う(総線量 60~70Gy)。
術後補助放射線療法
 鼠径リンパ節が陽性の場合
 鼠径および骨盤リンパ節に対して 45~50.4Gy の EBRT を施行する(化学療法 3 の同時併用を強く考慮すること)。
 肉眼的リンパ節病変および節外進展領域に対して総線量が 60~70Gy になるまで追加照射を施行する。
 切除断端が陽性の場合は、原発部位の治療を行うこと。
 原発部位の切除断端が陽性の場合
 原発部位および手術創に対して 60~70Gy を照射すること(切除断端と腫瘍が近接している場合は、放射線治療と経過観察のいずれかを考慮する)。
 リンパ節郭清術が不十分または施行されていない場合は、両側の鼠径リンパ節と骨盤リンパ節に対して施行すること。
 密封小線源治療(一部の症例のみ)
1
2
Crook J, Ma C, Grimard L. World J Urol 2009;27:189-196.
de Crevoisier R, Slimane K, Sanfilippo N, et al. Int J Radiat Oncol Biol
Phys 2009;74:1150-1156.
3
使用可能な放射線増感剤と化学療法レジメンについては、化学療法の原則(PN-C 2 of 2)
を参照のこと。
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
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PN-B
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
ガイドライン索引
目次
考察
化学療法の原則
術前補助療法
 4cm 以上の鼠径リンパ節腫大(可動性の有無は問わない)を認める患者で FNA で転移陽性と判明した場合は、シスプラチンベースの術前補助化学療法
を(ILND 前の)標準治療と考えるべきである 1。
 当初原発腫瘍が切除不能(T4)であった患者では、化学療法の奏効により downstage することがある。
 Tx, N2-3, M0 の陰茎癌患者では、4 コースのパクリタキセル+イホスファミド+シスプラチン(TIP)による術前補助化学療法が可能である 2。そこで病
勢安定以上の効果が得られた場合には、続いて治癒を目標とした地固め療法としての手術を施行すべきである。
 第 II 相試験における術前補助療法の奏効率は 50%であった。
 ITT(intent to treat)集団における長期無増悪生存率(PFS)は 36.7%と推定された。
 無増悪および全生存期間の改善に、化学療法による客観的効果との関連性が認められた。
術後補助療法
 術後補助化学療法の施行については、結論を下せるだけの十分なデータは得られていない。術前補助療法に関するデータからの推測により、術前投与が
なく病理学的検査で高リスクの特徴が認められている場合には、術後補助療法として 4 コースの TIP が妥当と考えられる。(Bulky で触知可能な鼠径リ
ンパ節腫大がある症例の管理[PN-5]を参照。)以下に示す高リスクの特徴のいずれかを認める患者には、術後補助 EBRT または化学放射線療法も考
慮することができる:
 骨盤リンパ節転移
 節外進展
 両側性の鼠径リンパ節転移
 4cm 以上のリンパ節転移
転移例/再発例
 TIP は転移性陰茎癌患者の一次治療における妥当な選択肢の 1 つであり、遠隔転移例の緩和療法としても使用されている 2。
 転移性陰茎癌には歴史的に 5-FU+シスプラチンが使用されてきた経緯があり、これを TIP の代替レジメンとして考慮してもよい 3。一部の患者に対して
有効のようであるが、毒性による限界があり、減量を必要とすることがある 4。
 ブレオマイシンを含むレジメンは、許容できない毒性を伴うことから 5、もはや推奨されていない。
 先進国において陰茎癌がまれであることから、ランダム化臨床試験は実施されていない。
二次治療
 二次治療においては、標準の全身化学療法は存在しない。
 臨床試験への参加が望ましい。症状緩和を目的とする二次治療の施行を支持するエビデンスは限られている 6。限定された患者では、特にパクリタキセ
ル 7 またはセツキシマブ 8 を考慮してもよい(特に同様のクラスの薬剤による治療歴がない場合)。
PN-C 2 of 2 に続く
参考文献は PN-C 2 of 2
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
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PN-C
1 OF 2
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
ガイドライン索引
目次
考察
化学療法の原則
望ましい多剤併用化学療法レジメン
TIP2
1 日目にパクリタキセル 175mg/m2 を 3 時間以上かけて静注
1~3 日目にイホスファミド 1200mg/m2 を 2 時間以上かけて静注
1~3 日目にシスプラチン 25mg/m2 を 2 時間以上かけて静注
以上を 3~4 週毎に繰り返す
5-FU+シスプラチン 4(カテゴリー2B)
1~5 日目に 5-FU 1000mg/m2/日を持続静注
1 日目にシスプラチン 100mg/m2 を静注
以上を 3~4 週毎に繰り返す
放射線増感剤と化学療法レジメン 9(化学放射線療法)
 望ましい
 シスプラチン単独またはシスプラチンと 5-FU の併用
 代替選択肢
 マイトマイシン C と 5-FU の併用
 カペシタビン(緩和療法として)
参考文献
1. Pettaway CA, Pagliaro L, Theodore C, Haas G. Treatment of visceral, unresectable, or bulky/unresectable regional metastases of penile cancer. Urology
2010;76:S58-65.
2. Pagliaro LC, Williams DL, Daliani D, et al. Neoadjuvant paclitaxel, ifosfamide, and cisplatin chemotherapy for metastatic penile cancer: a phase II study. J Clin Oncol
2010;28:3851-3857.
3. Hakenberg OW, Compérat EM, Minhas S, Necchi A, Protzel C, Watkin N; European Association of Urology. EAU guidelines on penile cancer: 2014 update. Eur Urol
2015;67:142-150.
4. Di Lorenzo G, Buonerba C, Federico P, et al. Cisplatin and 5-fluorouracil in inoperable, stage IV squamous cell carcinoma of the penis. BJU Int 2012;110(11 Pt
B):E661-6.
5. Haas GP, Blumenstein BA, Gagliano RG, et al. Cisplatin, methotrexate and bleomycin for the treatment of carcinoma of the penis: a Southwest Oncology Group
study. J Urol 1999;161:1823-1825.
6. Wang J, Pettaway CA, Pagliaro LC. Treatment for metastatic penile cancer after first-line chemotherapy failure: analysis of response and survival outcomes. Urology
2015;85:1104-1110.
7. Di Lorenzo G, Federico P, Buonerba C, et al. Paclitaxel in pretreated metastatic penile cancer: final results of a phase 2 study. Eur Urol 2011;60:1280-1284.
8. Carthon BC, Ng CS, Pettaway CA, Pagliaro LC. Epidermal growth factor receptor-targeted therapy in locally advanced or metastatic squamous cell carcinoma of the
penis. BJU Int 2014;113:871-877.
9. Pagliaro LC, Crook J. Multimodality therapy in penile cancer: when and which treatments? World J Urol 2009;27:221-225.
注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。
臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。
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PN-C
2 OF 2
NCCN Guidelines Version 2.2016 病期分類
陰茎癌
ガイドライン索引
目次
考察
表1
American Joint Committee on Cancer (AJCC)
陰茎癌のTNM病期分類(第7版、2010年)
原発腫瘍(T)
原発腫瘍の評価が不可能である
原発腫瘍を認めない
非浸潤性のいぼ状癌*
上皮内癌
腫瘍が上皮下結合組織に浸潤しているが、脈管侵襲はなく、かつ
低分化(Grade 3~4)ではない
T1b 腫瘍が上皮下結合組織に浸潤しており、かつ脈管侵襲がみられる
か、もしくは低分化である
T2
腫瘍が尿道海綿体または陰茎海綿体に浸潤している
T3
腫瘍が尿道に浸潤している
T4
腫瘍が他の隣接臓器に浸潤している
* 注:広範囲のpushing penetration(浸潤)は許容されるが、破壊性浸潤
はこの診断に該当しない。
TX
T0
Ta
Tis
T1a
所属リンパ節(N)
臨床病期の定義*
cNX 所属リンパ節の評価が不可能である
cN0 リンパ節転移を認めない
cN1 可動性のある触知可能な鼠径リンパ節を片側に1つだけ認める
cN2 可動性のある触知可能な鼠径リンパ節を複数または両側に認める
cN3 可動性のない触知可能な鼠径リンパ節の腫瘤、もしくは片側性ま
たは両側性の骨盤リンパ節腫大を認める
解剖学的病期/予後分類
0期
Tis
Ta
N0
N0
M0
M0
I期
T1a
N0
M0
II期
T1b
T2
T3
N0
N0
N0
M0
M0
M0
IIIA期
T1-3
N1
M0
IIIB期
T1-3
N2
M0
IV期
T4
すべてのT
すべてのT
すべてのN
N3
すべてのN
M0
M0
M1
病理学的病期の定義*
pNX 所属リンパ節の評価が不可能である
pN0 所属リンパ節転移を認めない
pN1 鼠径リンパ節転移を1つだけ認める
pN2 鼠径リンパ節転移を複数または両側に認める
pN3 リンパ節転移の節外進展、もしくは片側性または両側性の骨盤リ
ンパ節転移を認める
* 注:病理学的病期の定義は生検または切除標本に基づく
遠隔転移(M)
M0
遠隔転移を認めない
M1
遠隔転移を認める
イリノイ州シカゴのAmerican Joint Committee on Cancer(AJCC)の許可を得て使用。この情報の原本および一次資料は、Springer Science+Business
Media LLC(SBM)(病期分類表の裏付けとなる完全な情報とデータについては、www.springer.comを参照のこと。)社発行のAJCC Cancer Staging Manual
第7版(2010年)である。本資料の引用についてはすべて、出典としてAJCCを表記しなければならない。ここに本情報を掲載することは、AJCCの代理人であ
るSpringer SBM社の書面での許可無くして、再利用および再頒布を行うことを是認するものではない。
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ST-1
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
考察
ガイドライン索引
目次
考察
T1G3-4 または T2 以上 ........................................................ MS-5
所属リンパ節の管理 ................................................................... MS-6
NCCN のエビデンスとコンセンサスによるカテゴリー
カテゴリー1:高レベルのエビデンスに基づいており、その介入が適
切であるという NCCN の統一したコンセンサスが存在する。
カテゴリー2A:比較的低レベルのエビデンスに基づいており、その介
入が適切であるという NCCN の統一したコンセンサスが存在する。
カテゴリー2B:比較的低レベルのエビデンスに基づいており、その介
入が適切であるという NCCN のコンセンサスが存在する。
カテゴリー3:いずれかのレベルのエビデンスに基づいてはいるが、
その介入が適切であるかという点で NCCN 内に大きな意見の不一致が
ある。
評価およびリスクの層別化...................................................... MS-6
ダイナミック造影センチネルリンパ節生検.............................. MS-7
鼠径リンパ節郭清術 ................................................................ MS-8
テンプレートリンパ節郭清術変法 ........................................... MS-8
遅延鼠径リンパ節郭清術 ......................................................... MS-9
片側リンパ節郭清術と両側リンパ節郭清術.............................. MS-9
骨盤リンパ節郭清術 ................................................................ MS-9
化学療法 ............................................................................... MS-10
化学放射線療法 ..................................................................... MS-10
NCCN の推奨 ........................................................................ MS-11
特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2A である。
触知可能なリンパ節腫大がない場合 .................................. MS-11
目次
片側のみに 4cm 未満の触知可能なリンパ節腫大(可動性あり)が
ある場合............................................................................ MS-11
概要............................................................................................ MS-2
文献検索の基準とガイドラインの更新の方法 .............................. MS-2
片側のみに 4cm 以上の触知可能なリンパ節腫大(可動性あり)が
ある場合............................................................................ MS-11
臨床像 ........................................................................................ MS-3
片側のみに 4cm 以上の触知可能なリンパ節腫大(可動性なし)が
ある場合、両側に触知可能なリンパ節腫大(可動性の有無は問わ
ず)がある場合 ................................................................. MS-11
特徴および臨床病期診断 ............................................................. MS-3
骨盤リンパ節腫大 .............................................................. MS-12
原発巣の管理 .............................................................................. MS-4
サーベイランス ........................................................................ MS-12
診断 ........................................................................................ MS-4
再発例 ...................................................................................... MS-12
NCCN の推奨 .......................................................................... MS-4
転移例 ...................................................................................... MS-12
Tis または Ta ....................................................................... MS-4
要約 ......................................................................................... MS-13
T1G1-2 ................................................................................ MS-5
参考文献 .................................................................................. MS-14
危険因子 ..................................................................................... MS-2
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MS-1
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
ガイドライン索引
目次
考察
タアナリシス、ランダム化比較試験、系統的レビュー、バリデーショ
概要
陰茎の扁平上皮癌(SCC)はまれな疾患であり、欧米における男性の
全悪性腫瘍に占める割合は 0.4~0.6%である 1。2016 年の米国におけ
ン研究に限定した。
PubMed での検索により 9 件の報告が特定され、それぞれの潜在的関
る陰茎癌およびその他の男性生殖器悪性腫瘍の新規症例数は 2,030 例、 連性を検討した。本版の考察の節には、これら PubMed 上の重要文献
に加えて、追加の情報源(例えば、印刷版掲載前の電子出版物、会議
陰茎癌特異的死亡数は 340 例と推定されている 2,3。アジア、アフリカ
および南米の発展途上国の男性では発生率が高くなっている(最高
小 6)のうち当委員会が本ガイドラインと関連性があると判断したも
10%) 。好発年齢は 50~70 歳である 。本疾患は著しい醜形につな
のや議論の対象としたものから収集した文献のデータを記載している。
がる可能性があり、また 5 年生存率が約 50%(リンパ節転移が陰性の
高水準のエビデンスがない推奨については、比較的低水準のエビデン
患者では 85%以上、リンパ節転移が陽性の患者では 29~40%、骨盤
スについての当委員会のレビュー結果と専門家の意見に基づいている。
4
5
リンパ節(PLN)転移のある患者では最も低く 0%)であることから、 NCCN ガイドラインの策定および更新の完全な詳細については、
早期診断が何よりも重要である 6。本疾患は頻度が非常に低いため前向
NCCN のウェブサイトに記載されている。
きランダム化試験の実施が困難であることから、当 NCCN 委員会は、
陰茎癌の専門家の経験と、現時点で最良のエビデンスに基づくデータ
に信頼をおくことで、この悪性腫瘍の管理方針を標準化していく上で
有用となる集約的な基盤を提示することとした。
文献検索の基準とガイドラインの更新の方法
危険因子
米国における診断時年齢の中央値は 68 歳であり、50 歳以上からリス
クの上昇が認められる 8。適確な身体診察を行えることが早期発見の助
けとなる。包茎の患者では、最も発生頻度の高い部位(亀頭、包皮内
板、冠状溝および陰茎幹部)の適切な視診が困難となる場合がある。
NCCN 陰茎癌ガイドラインの本版の更新に先立ち、「penile cancer or
包茎の男性では、通常より陰茎癌リスクが 25~60%高いと報告されて
squamous cell carcinoma of the penis」を検索語とし、2014 年 8 月 20
いる
日から 2015 年 9 月 8 日までに発表された陰茎癌に関する重要文献を
位について、亀頭が 34.5%、包皮が 13.2%、陰茎幹部が 5.3%、複数
対象として、PubMed データベース上で電子検索を行った。PubMed
部位が 4.5%、未特定が 42.5%であることが示された 8。その他の危険
データベースは、医学文献の情報源として現在も最も広く使用されて
因子としては、亀頭炎、慢性炎症、陰茎外傷、タバコ使用、硬化性苔
いるものであり、また査読された生物医学文献のみがインデックス化
癬、不衛生、性感染症(特にヒト免疫不全ウイルス[HIV]とヒトパピ
されているため選択した 7。
ローマウイルス[HPV])の既往などが挙げられる 5。陰茎癌全体の約
得られた検索結果から、英語で発表されたヒトを対象とする研究のみ
45~80%に HPV との関連性がみられ、特に 16 型および 18 型と関連
に絞り込んだ。採用する論文の種類は、臨床試験、ガイドライン、メ
が強い
5,9,10
。米国での陰茎 SCC に関するレビューでは、原発巣の発生部
5,9,11,12
。HIV 患者におけるリスクは通常の 8 倍であるが、これ
は男性 HIV 感染者における HPV 感染率の高さを反映している可能性が
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MS-2
ガイドライン索引
目次
考察
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
ある
13
。紙巻きタバコの喫煙者では、陰茎癌を発症する可能性が通常
より 3~4.5 倍高いことが知られている
陰茎癌の発生リスクは 2~9%である
11,14
。硬化性苔癬患者における
15-17
る
21
。疣贅癌は悪性度が低いという印象がある一方、上記以外の亜型
(腺扁平上皮癌および sarcomatoid)は予後不良である
22,23
。原発巣は
。ソラレン長波長紫外線療法
その増殖様式によって、さらに表在性、結節性または垂直発育性、疣
(PUVA)を受ける乾癬患者では、一般集団と比べて陰茎癌の発生率が
贅性に分類される。鼠径リンパ節(ILN)転移の有無、陽性リンパ節の
286 倍高くなる。したがって、PUVA の施行中は遮蔽措置を講じると
数および部位、節外進展の有無は生存に関する最も強力な予後因子で
ともに、あらゆる陰茎病変について綿密なモニタリングを実施してい
あるため、陰茎病変に加えてリンパ節の評価を行うことも極めて重要
くべきである
18
。全身療法を受けている進行陰茎 SCC 患者を対象とし
た研究では、全生存期間(OS)と無増悪生存期間のいずれにおいても、
内臓転移および ECOG の一般全身状態スコア 1 以上が予後不良因子で
あると同定された
19
。この患者集団における予後予測因子に関する研
究は依然として限られている。
である 6,24。
病期分類には AJCC による陰茎癌用の TNM 分類が使用されており、最
新の改定版は 2010 年に発表された。これは 1968 年に最初に導入され、
その後 1978 年、1987 年、2002 年に改定された
21,25-28
。2010 年の更
新では、AJCC は臨床病期と病理学的病期を区別した一方、浅鼠径リ
ンパ節転移と深鼠径リンパ節転移の区別を廃止した
臨床像
21
。2010 年版の
TNM 病期分類で導入されたその他の変更としては、脈管侵襲または低
ほとんどの陰茎 SCC は、陰茎上の触知可能かつ目視可能な病変として
分化癌の有無により T1 が T1a と T1b に細分化されたこと、T3 カテゴ
発生し、受診が遅れた場合には、陰茎の疼痛、分泌物、出血、悪臭な
リーが尿道浸潤に限定され、T4 カテゴリーが前立腺浸潤に限定された
どがみられる。病変の特徴としては結節状、潰瘍形成、菌状発育など
こと、T1b N0M0 と T2-3 N0M0 が II 期に分類されたことなどが挙げら
があるが、包茎により不明瞭となる場合もある。患者によっては、触
れる(アルゴリズムの病期分類表を参照)。細胞の未分化度に基づく
知可能なリンパ節腫大や全身症状(例えば、疲労感、体重減少)など、 陰茎 SCC の異型度分類については、高分化の Grade 1(未分化細胞を
病期の進行を意味する徴候がみられることもある。
示す所見なし)、中分化の Grade 2(未分化細胞が 50%未満)、低分
化の Grade 3(未分化細胞が 50%以上)と定義されている
特徴および臨床病期診断
。AJCC
によると、異型度について特に分類法が明記されていない場合には、
陰茎癌の約 95%は扁平上皮細胞から発生したものであり、さらに SCC
または陰茎上皮内腫瘍(PIN)のいずれかに細分される
29
20
。PIN は、陰
一般的に、GX は異型度の評価が不可能、G1~G3 は前述の通り、G4
は未分化という分類法に従うべきとされている
21
。高リスクの低分化
茎 SCC に進行するリスクの高い前癌状態であり、臨床的にはボーエン
腫瘍にみられる全体的な細胞分化度は、リンパ節転移に関する重要な
病様丘疹症、ケーラー紅色肥厚症、ボーエン病などの疾患が含まれる
予測因子の 1 つである
30
。AJCC はさらに、尿道海綿体浸潤と陰茎海
20
。American Joint Committee on Cancer(AJCC)は、SCC を疣贅癌、 綿体浸潤の区別、低分化腫瘍の割合、疣贅癌の深達度、最も大きいリ
乳頭状扁平上皮癌、疣状癌、類基底癌という 4 つの亜型に分類してい
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考察
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陰茎癌
ンパ節転移巣の大きさ、HPV 感染の状態など、部位特異的な因子につ
21
いても情報の収集を推奨している 。
ネット)レーザーを用いたレーザー療法(カテゴリー2B)、亀頭全切
除術(カテゴリー2B)など、種々の陰茎温存治療を行うことができる。
これらのうちで、外用療法
原発巣の管理
診断
34-36
と陰茎温存切除術
37
が最も広く用いら
れている。レーザー療法に関する後ろ向き研究によれば、局所再発率
は約 18%と外科手術に匹敵する成績であり、審美面と機能面ともに良
38,39
。亀頭切除術についても研究がなされて
原発巣、所属リンパ節転移および遠隔転移に関する評価を行うことで、 おり、再発なく経過した症例も報告されている 40-43。
受診時の初回評価から始まりフォローアップの最後まで続いていく陰
多数の症例研究および症例報告において外用療法が PIN に対する治療と
茎 SCC の適切かつ十分な管理方針を決定する。初診時に陰茎病変の的
して報告されているが、症例数が少なく、治療プロトコルにばらつきが
確な身体診察が不可欠であり、病変や疑わしい領域の径、陰茎上での
あることから、そのデータの解釈には限界がある。外用療法は投与が容
位置、病変の数、病変の形態学的特徴(乳頭状、結節状、潰瘍状、平
易であるため、外来治療の貴重な選択肢であるが、治療のアドヒアラン
坦)、隣接組織(粘膜下組織、尿道、尿道海綿体、陰茎海綿体など)
スと毒性または有害事象について患者をモニタリングする必要がある。
との関係などを十分に評価することが必要である。初回評価を完了す
局所の皮膚や適用部位で反応が生じることがあり、それらは一般に軽度
るにあたり、病理診断に基づく治療アルゴリズムを決定するために、
から中等度ではあるが、適用の頻度が高くなると重度の反応が生じるこ
パンチ生検、摘出生検または切開生検による組織学的診断を行うのが
ともある。それらの合併症は、適用頻度を調整することで消失する可能
最も重要である 21,31,32。これにより、腫瘍の異型度に関する情報が得ら
性がある。外用療法の奏効率は高いが、再発率は他のより侵襲的な治療
れ、所属リンパ節転移について患者のリスクを層別化する際の参考と
法を選択した場合よりも高い。そのため、外用療法に適格な患者には、
なる 31,32。腫瘍の深達度は、MRI(磁気共鳴画像法)または超音波検査
ルーチンに再発に対するモニタリングを行うべきである。
で評価することができる 33。リンパ節の評価については、所属リンパ
節の管理を参照のこと。
好な結果が得られている
10 年間で PIN と診断された患者の前向きデータベースを後ろ向きに検討
したレビューでは、一次治療として 5-FU または二次治療の外用剤とし
NCCN の推奨
てイミキモドの投与を受けた患者が同定された 44。外用化学療法は 45 例
Tis または Ta
に施行され、平均追跡期間は 34 ヵ月であった。治療は 48 時間毎に 12
陰茎上皮内癌もしくは非浸潤性の疣贅癌の症例では、5%イミキモドク
リームまたは 5-フルオロウラシル(5-FU)クリームを用いた外用療法、
環状切除術と広範囲局所切除術(Moh’s 手術など)、CO2 (炭酸ガ
ス)または Nd:YAG(ネオジム:イットリウム・アルミニウム・ガー
時間の反復投与 28 日間に標準化された。完全奏効(CR)は 25 例
(57%)で報告され、部分奏効は 6 例(13.6%)で認められたが、残る
13 例(29.5%)は無効であった。5-FU の塗布後には、局所的な毒性およ
び有害事象がそれぞれ 10%と 12%に発生した 44。より最近の研究では、
臨床的な反応に基づいて判断された 5-FU の投与期間が 3~7 週間であっ
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考察
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陰茎癌
た 45。19 例中 14 例(73.7%)で CR が得られ、追跡期間中央値 3.5 年の
45
時点で再発例は認められなかった 。また、6 週間にわたって 5-FU の外
用療法を行ったときの 5 年奏効率も良好であったと報告されている
57
。研究結果によると、腫瘍か
。 ら切除断端までの距離が 5~10mm となった場合の安全性は、2cm の場
を引き起こす可能性があるため、イミキモド療法は低頻度(週 2 回な
ど)で開始して、毒性または有害事象を評価してから適用頻度を上げて
いくことが有益となる場合がある。初期の研究(47 例)からは、イミキ
48
、最
近のレビューでは、奏効率はそれより低く、CR が得られた患者は 63%
で、29%は無効であったことが確認された
プについて再度慎重に検討すべきである
46,47
イミキモドは PIN に対する二次治療として検討されている。有意な炎症
モドに対する奏効率は 100%(CR は 70%)と示唆されていたが
50%に達する場合もあることから、症例の選択と綿密なフォローアッ
49
。この研究から、奏効率の
差には適用頻度と適用期間のほか、PIN の亜型も関連している可能性の
あることが明らかとなった。この研究では、ボーエン病様丘疹症型およ
びボーエン病型の方がケーラー紅色肥厚症型よりもイミキモドの奏効率
が高かった。適用期間が長く適用頻度が低い群(平均 113 日、週 4 回未
満)の方が、適用期間が短く適用頻度が高い群(平均 53 日、週 4 回以
上)よりも奏効率が高かったことが示された(それぞれ 81%と 68%)。
合と同等であり、10~20mm を確保することで十分な腫瘍制御を得る
ことができる 58。放射線療法を施行する場合は、放射線関連合併症を予
防するため、必ず事前に環状切除術を行うべきである。
T1G3-4 または T2 以上
これらの病変には、腫瘍の特徴と深達度に応じて、陰茎の部分または
全切断といった、より広範囲にわたる外科的処置が一般的に必要であ
る
31,32
。切除断端陰性を達成するため、術中凍結切片の作製が推奨さ
れる。ただし、T1G3-4 と診断された患者において腫瘍が亀頭の半分未
満の範囲に限局し、かつ綿密な経過観察に患者が同意する場合は、広
範囲局所切除術や亀頭切除術など、より保存的な方法を考慮してもよ
い。その場合は、再発リスクが高くなることと、局所再発を来して陰
茎海綿体浸潤がみられない場合には広範囲局所切除術を再度施行する
可能性があることを、患者に理解させておくべきである
39,43
。また、
T1G1-2
大きな病変や浸潤性の高い病変が認められた場合には陰茎の部分切断
綿密なフォローアップへのコンプライアンスという観点で信頼できる患
または全切断が必要となる可能性が高くなることについて、患者と明
者には、陰茎温存治療を慎重に検討すべきである。具体的な治療法とし
確かつ率直に話し合っておくべきである。
ては、広範囲局所切除術(Moh’s 手術も選択肢の 1 つ)+再建術(カテ
治療法として放射線療法を選択する場合には、腫瘍の大きさが重要な
50
51
ゴリー2A) 、レーザー療法(カテゴリー2B) 、放射線療法(カテゴ
因子となる。亀頭の長さは平均で約 4cm であることから、これが陰茎
リー2B)として密封小線源治療(組織内照射)(望ましい)、外照射
海綿体病変に対する治療が不十分となるリスクを低減する上でのカット
療法(EBRT)と化学療法の併用、EBRT 単独などが挙げられる
52-56
。
オフ値となる。密封小線源治療を受けた亀頭限局陰茎癌患者 144 例を対
広範囲局所切除術の場合、陰性の切除断端を広く確保した上で皮膚を完
象とした研究では、腫瘍が大きい方(特に 4cm 以上)が再発リスクが
全に切除するとともに、皮膚移植を行う必要がある。分層皮膚移植と全
高かった
層皮膚移植のいずれかを考慮できる。しかしながら、2 年再発率が最高
生存率が達成されていた。
59
。この研究の対象症例では、92%という高い 10 年癌特異的
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考察
NCCN Guidelines Version 2.2016
陰茎癌
初回治療としての放射線療法については、データが非常に少ないため、 精査において不可欠である。ILN 転移は臨床的に明白(触知可能)な
NCCN 委員間でコンセンサスの統一は得られていない。放射線単独療
場合もあれば、そうでない(触知できない)場合もあり、管理をより
法は T1G3-4 および T2 腫瘍に対するカテゴリー2B の推奨である一方、 困難にする要因となっている。ILN 転移に関する診察では、触知可能
化学療法と放射線療法の併用はカテゴリー3 の推奨である。放射線療
か否か、鼠径部腫瘤の数、片側性か両側性か、大きさ、リンパ節また
法は環状切除術の施行後に行うべきである。
は腫瘤の可動性の有無、他の構造物(皮膚、クーパー靱帯など)との
4cm 未満の T1G3-4 腫瘍には、密封小線源治療(組織内照射)単独が
望ましいが、EBRT+化学療法、EBRT 単独も有効な選択肢である。
EBRT を選択する場合は、予防的 ILN 照射を考慮する。
位置関係、ならびに陰茎、陰嚢、下肢の浮腫に関して、評価すべきで
ある
61,62
。左右間でリンパ流の交通が生じて反対側に起こることもあ
り、リンパ管シンチグラフィーで確認できる
6,63
。身体診察では、リン
パ節または腫瘤の径、片側性か両側性か、左右それぞれの鼠径部で同
4cm 以上の腫瘍については、EBRT と化学療法の併用が推奨される。
定されたリンパ節の数、ならびに他の構造物との位置関係を、特に隣
腫瘍径が 4cm 以上の一部の限定された症例では、密封小線源治療が適
接組織に対するリンパ節または腫瘤の可動性の有無や病変部の皮膚へ
切となる場合があるが、合併症リスクと再発リスクが高くなるため、
の浸潤の有無に留意して記載すべきである。触知可能な病変が存在す
注意深い経過観察が必要である
60
。Crook らは、一次治療として密封
る場合は、CT(コンピュータ断層撮影)または MRI を施行することで、
小線源治療を受けた T1-2(T3 症例の一部)陰茎癌患者 67 例において、 病変の大きさ、進展範囲、位置、その ILN に近接している構造物のほ
84%という 10 年原因特異的生存率を報告した 56。密封小線源治療は、
か、骨盤および後腹膜リンパ節転移や遠隔転移の有無も評価すること
陰茎切断術または陰茎部分切断術の施行後には推奨されないが、広範
ができる。一方で触知可能な病変がない患者では、CT や MRI の有用
囲局所切除術後または小径病変の摘出生検後には考慮してもよい。た
性は限られている
だし密封小線源治療は、この治療法の経験を豊富に有する医療施設の
ン断層撮影)CT(PET/CT)、フルオロデオキシグルコース(18F-
みで施行されるべきである。
FDG)PET/CT については、検討している試験はあるものの、それぞ
切除断端が陽性である場合は、原発部位に対する術後放射線療法を考
れ症例数が少ないことから、大規模な前向き研究での妥当性検証が必
慮してもよい。
要である
65-68
61,64
。ナノ粒子を用いた造影 MRI、PET(ポジトロ
。原発巣の病期とリンパ節の状態を評価するための画像
診断法について検討すると、MRI が最良の選択肢と考えられ、鼠径部
所属リンパ節の管理
の評価が(合併症や化学療法/放射線療法の治療歴などにより)困難な
評価およびリスクの層別化
所属リンパ節である鼠径リンパ節(ILN)への転移の存在とその範囲は、
浸潤性陰茎 SCC 患者の長期生存を単独で規定する、最も重要な予後因
子として同定されている
24
。鼠径部および骨盤部の評価は、転移巣の
症例では、身体診察の精度を高める 65,69。
原発巣に予後不良因子があるか否かを検討する必要がある。危険因子
が 1 つでも認められる場合は、ILN の病理学的病期診断が必要となる。
触知可能なリンパ節腫大がない患者のうち、最高 25%に微小転移が認
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考察
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陰茎癌
められる
29
。そのため、いくつかの予測因子に関して潜在性のリンパ
節転移を同定できるかどうかについて評価が行われてきた
ら
29
57,70
ダイナミック造影センチネルリンパ節生検
。Slaton
Cabanas は、リンパ管造影と解剖学的な郭清術によって、触知可能な
は、病理学的病期が T2 以上の症例においては、低分化癌が 50%
ILN がない陰茎癌患者におけるセンチネルリンパ節のリンパ流を評価
を超えている場合や脈管侵襲が認められる場合にリンパ節転移のリス
した
クが有意に高くなる(42~80%)ことから、そうした症例には鼠径リ
たため、リンパ管造影は現在では推奨されていない
ンパ節郭清術(ILND)の施行が推奨されると結論している
6,29
。これ
らの因子の有無により、リンパ節転移に関して患者を低リスク、中リ
スク、高リスクの 3 群に分類することが可能である
22,71,72
74
。その結果、偽陰性が 25%という高率で発生することが判明し
62,75
。一方、
Netherlands Cancer Institute がリンパ管シンチグラフィーを応用して
陰茎癌用に開発した、テクネチウム
99m
標識ナノコロイドとパテントブ
。European
ルー・イソスルファンブルーを用いたダイナミック造影センチネルリ
Association of Urology は、触知可能な ILN がない患者についてのリス
ンパ節生検(dynamic sentinel node biopsy:DSNB)には進展がみら
ク分類を定義し、予後因子の妥当性を単変量および多変量解析で検証
れている
した。病期と異型度から潜在性のリンパ節転移が存在する可能性に基
76,77
(16~43%)
。この方法は当初、感度が低く、偽陰性率が高かった
78-81
。それでも、病理標本の連続切片作成と免疫組織化学
づく各リスク群に患者を分類することができ、低リスク群は Tis、Ta
染色、術前超音波検査(場合により穿刺吸引細胞診[FNA]も併用す
または T1a、中リスク群は T1b(脈管侵襲)、高リスク群は T2 または
る)、術中評価でセンチネルリンパ節が視認できない場合の鼠径部の
G3/G4 と定義される
62,71
。
検索などが試みられた結果、偽陰性率は 19%からわずか 5%まで低下
76,82
リンパ節切除の適中率に関するデータは不足している。唯一の研究で
した
は、根治的リンパ節郭清術後の疾患特異的生存率がリンパ節数とリン
転移巣の診断率が向上する
パ節密度によって予測可能であることが示唆されている
73
。病理学的
にリンパ節転移陰性と判定された患者のリンパ節を 16 個以上切除した
。超音波検査を併用した FNA を採用すれば、2mm を超える
64,83
。Crashaw ら
84
は、DSNB に超音波検
査を併用することで、潜在性のリンパ節転移を有する患者の同定につ
いて正確性が改善されることを確認した。Hadway ら
85
は、National
群において、疾患特異的生存率の有意な上昇が認められた(P<0.05)。 Cancer Institute(NCI)プロトコルの変法によって、11 ヵ月間の追跡
期間で同程度の偽陰性率(5%)を達成した。1956~2012 年に治療を
さらに、病理学的にリンパ節転移陽性と判定された患者の 5 年無病生
存率は、リンパ節密度が 16%未満の群で 24.4%であったのに対し、リ
受けた患者 1,000 例を対象とした最近のコホート研究から、臨床的に
ンパ節密度が 16%以上の群では 81.2%であった(P<0.001) 。この
鼠径部へのリンパ節転移が認められない症例では DSNB で 5 年生存率
研究により、疾患特異的生存率を予測する上でリンパ節数とリンパ節
が改善する可能性が示唆されている
密度が有用である可能性が示唆されたが、これらの予備的データの裏
1994 年(DSNB が治療に取り入れられた年)より前に治療を受けた患
付けを得るには、さらに規模の大きなバリデーション研究を実施する
者の 5 年生存率は 82%であり、これに対して 1994~2012 年に治療を
必要がある。
受けた患者の 5 年生存率は 91%であった(P=0.021)。しかしながら、
73
86
。この研究のデータによると、
この研究には、病期分類が改善された結果、多くの患者がよりリスク
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陰茎癌
の高い群に分類されるようになった可能性など、いくつかの限界があ
るが、その必要性については議論があり、厳格な科学的データによる
る。そのため、DSNB を治療ガイドラインに組み込む上では、経験豊
裏付けはない。閉鎖式吸引ドレーンを術中に留置し、排液量が 50~
富な施設のみを対象とすべきである。DSNB に関連する技術的問題を
100mL/日未満まで減少した時点で通常は抜去する
考慮すると、DSNB を正確かつ確実に施行するためには、年間 20 件以
症リスクを低減し、全体的な合併症リスクを最小限に抑えるため、術
上の DSNB の経験を有する三次医療機関での実施が推奨される
76,87
91,92
。創関連の合併
。
後数日間から数週間にわたって細菌増殖を抑制できる用量でのセファ
また、触知可能な ILN がある症例には DSNB は推奨されないことに注
ロスポリン(またはグラム陽性菌をカバーする他の広域抗菌薬)の経
61
意すべきである 。
口投与を行うことを考慮すべきである。しかしながら、この治療方針
を支持するデータはかなり限定的である 91。
鼠径リンパ節郭清術
陰茎癌で最も頻度の高い転移部位は ILN であり、触知可能なリンパ節
テンプレートリンパ節郭清術変法
腫大を呈するのが典型的である。ILND による ILN の管理については、
標準的 ILND でみられる合併症を減少させるべく、テンプレートリン
手術の合併症に関して大きな懸念が指摘されている
62,88
。大きなリン
パ節郭清術の変法が提唱されており、より小さい皮膚切開で、大腿動
パ節転移巣や他の部位への転移が存在する場合を除けば、リンパ節転
脈より外側と卵円窩より尾側の領域を除外することで鼠径部の郭清範
移に対する早期治療で生存期間の延長が報告されている
89,90
。しかし
囲を限定し、大伏在静脈を温存する一方で、十分な治療効果を確保し
ながら、診断時に触知可能なリンパ節腫大が認められるからといって、 つつ、縫工筋を移動させる必要性を排除している。本法は通常、原発
直ちに ILND が必要と判断されるわけではない。触知可能な病変を有
巣に鼠径リンパ節転移の危険因子が認められるものの、診察で鼠径部
する症例の 30~50%は、転移病変ではなく炎症性のリンパ節腫脹によ
への転移を確認することができない患者にのみ使用されている
るものである
70
91,93
。
。反応性のリンパ節腫脹と転移病変との鑑別は、従来
この変法については、合併症の減少が示されている。鼠径部の中央部
は 6 週間の抗菌薬投与で行われてきたが、多くの陰茎癌の専門家の間
および上部を郭清範囲に含めない場合には偽陰性率が 15%となること
では、触知可能なリンパ節腫大を認める症例には経皮的針生検が支持
から、現在の変法による ILND には、これらの区域を含めるべきであ
される方法となりつつある
6,61
。このような状況において、触知可能な
鼠径リンパ節腫大のある部位や ILND の予定部位に蜂窩織炎の存在が
疑われる場合には、抗菌薬投与が有用となる
6,61,91
。
標準的な full-template ILND(Daseler の quadrilateral area)の境界は、
上方が鼠径靱帯、下方が卵円窩、外側が縫工筋内側縁、内側が長内転
筋外側縁である 91。通常は 48~72 時間の床上安静が推奨され、特に筋
皮弁の作成後や大きな皮膚欠損部の修復後には安静が非常に重要であ
る
94,95
。凍結切片でリンパ節転移が認められた場合には、術式を標準
的な full-template リンパ節郭清術に変更すべきということに注意が必
要である。切除可能な鼠径リンパ節腫大が認められる場合には、標準
的な full-template リンパ節郭清術を全例で考慮すべきである。しかし
ながら、最近の研究結果は、術前補助化学療法の終了後に手術を施行
することを支持しており、巨大な鼠径リンパ節転移(リンパ節の固着
や 3cm 以上のリンパ節)が認められる患者では特に推奨されている
96,97
。ILND は全身化学療法を終えてから 4~6 週間後に施行するのが一
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考察
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陰茎癌
般的で、これにより化学療法後の癌進行のリスクを最小限に抑えつつ、 骨盤リンパ節郭清術
患者の回復を促進することができる。
鼠径リンパ節転移が陽性となった症例の約 20~30%では、PLN にも
転移もみられる。陰茎癌はまず鼠径リンパ節に転移してから PLN に
遅延鼠径リンパ節郭清術
転移すると考えられる(つまり鼠径リンパ節をスキップすることはな
臨床的に鼠径部への転移が認められない状況で ILND を受ける男性の
い) 74,100 。Netherlands Cancer Institute の報告によると、転移陽性
方が、鼠径部への転移が認められてから ILND を受ける(遅延 ILND)
の鼠径リンパ節が 1 個のみの場合における骨盤リンパ節転移のリスク
男性と比べて生存率が良好であることを示唆するデータが得られてい
は 5%未満である
ることから、ほとんどの場合、高リスクの陰茎癌患者には直ちに ILND
非常に不良で、一般的には 10%未満である。以上のような報告に基
を施行することが推奨される。一方、active surveillance 中の低リスク
づき、2 個以上の鼠径リンパ節に転移がみられる症例と鼠径リンパ節
患者や迅速な ILND を拒否する高リスク患者では、フォローアップ中
の病理標本内に高異型度の癌がみられる臨床状況では、骨盤リンパ節
のある時点で鼠径リンパ節再発が起こる可能性がある。陰茎癌の原発
郭清術(外腸骨リンパ節、内腸骨リンパ節および閉鎖リンパ節の切
巣に対する治療後から鼠径部再発までの期間の中央値は約 6 ヵ月であ
除)が推奨される。術中凍結切片で 2 個以上の鼠径リンパ節に転移が
り、3 年までに 90%、5 年までに 100%の症例で鼠径部再発が認めら
みられる場合(術中に採取したリンパ節数の入手の重要性が強調され
れる 98-100。
る)と鼠径リンパ節標本の病理学的特徴により病期が上がる場合は、
片側リンパ節郭清術と両側リンパ節郭清術
102
。骨盤リンパ節転移がある場合の 5 年生存率は
ILND と同時に骨盤リンパ節郭清術(PLND)を施行することが可能
である 103,104。
触知可能なリンパ節腫大のない高リスク症例では、陰茎上での腫瘍の
位置によって鼠径リンパ節の転移側を予測できないことから、一般に
最近実施された後ろ向き解析では、リンパ節郭清術の施行後に PLN 陽
両側リンパ節郭清術が施行される。同様に、片側のみに触知可能なリ
性と判定された症例における術後補助化学療法の OS 改善効果が評価
ンパ節腫大が認められる症例のうち約 30%では、触知できない対側の
された。この多施設共同研究では、術後補助化学療法を受けた患者は
。したがって、高リスクの陰茎癌または触
半数未満であった(84 例中 36 例)。それらの患者は比較的若年で、
知可能なリンパ節のために直ちに ILND を施行する症例では、両側リ
病理所見の悪性度は低く、補助放射線療法を受ける傾向が小さく、両
ンパ節郭清術を標準治療と考えるべきである。鼠径部再発が遅れて
側の鼠径部病変が少なく、鼠径部の節外進展が多く認められた。これ
(陰茎癌原発巣の治療から 1 年以上経過後)発生する場合、片側のみで
らの患者の OS 中央値は、術後補助化学療法を受けなかった患者より
の再発が通常であることから、同側 ILND で十分であると示唆する研
高値であった(21.7 ヵ月 vs. 10.1 ヵ月、P=0.021)。さらに多変量解
究者もいる一方、このような場合にも両側 ILND を推奨する研究者も
析によると、術後補助化学療法が OS 改善の独立した予測因子である
いる 6。
ことも示された(HR=0.40、95%CI:0.19-0.87、P=0.021)。した
リンパ節に転移が生じる
101
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考察
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陰茎癌
がって、外科的切除後に PLN 陽性となった症例では、術後補助全身化
=0.002 と P=0.017)、節外進展がないこと( P=0.001 と P=
105
0.004)、ならびに皮膚浸潤がないこと(P=0.009 と P=0.012)との
学療法が有益となる可能性がある
。
片側 ILN 転移陽性の症例において PLND を同側とするか両側とするか
については論議がある。データからは、郭清術施行時に同定された転
移陽性の鼠径リンパ節の個数によって片側郭清か両側郭清かの選択の
指針となることが示唆されている。後ろ向きの単一施設研究では、4
個以上の鼠径リンパ節に転移がみられる場合に両側 PLND が支持され
た
106
。鼠径リンパ節転移が 3 個以下の場合と、術前の画像検査または
術中検索で対側の骨盤リンパ節腫大を疑わせる所見がない場合には、
片側 PLND が推奨された。鼠径リンパ節から骨盤リンパ節へのクロス
関連性が認められた。
化学放射線療法
化学放射線療法は他の SCC 患者、特に外陰癌および肛門癌患者で反応
を改善することが示された
108-111
。陰茎癌患者に化学放射線療法が施行
された症例報告データが得られているが、その結果は一定していない
112-115
。その限られたデータによると、化学放射線療法は限定された患
者における治療選択肢の 1 つである。
オーバー(右から左または左から右)については、十分な検討が行わ
T1 または T2 症例では、EBRT と化学療法の同時併用を考慮してもよ
れておらず、したがってどちらのアプローチも選択可能であり、症例
いが、腫瘍径が 4cm 未満の場合は密封小線源治療の方が望ましい。同
毎の特徴に応じて術者の判断で選択することができる。
様に、EBRT と化学療法の同時併用は、T3 または T4 症例とリンパ節
転移のある患者に用いることができる。ILN 転移陽性の症例には、術
化学療法
後補助化学療法が推奨される。化学放射線療法は、PLN 転移、節外進
切除可能でも体積の大きな腫瘍を有する患者では、1 つの治療法だけ
展、両側 ILN 転移、4cm 以上のリンパ節の腫瘍など、高リスクの特徴
で治癒に至ることはまれである。ILN が 4cm 以上の場合は、術前補助
が認められる症例に考慮することができる。
化学療法を考慮すべきである。地固め療法としての手術が有益となる
のは、全身化学療法で病勢安定、部分奏効または完全奏効が得られた
患者であり、無病生存期間を延長できる可能性がある
96,97
。N2 または
N3(III 期または IV 期)で遠隔転移のない陰茎癌患者 30 例を対象とし
たパクリタキセル+イホスファミド+シスプラチンによる術前補助化
学療法の第 II 相臨床試験が Pagliaro ら 107 によって実施された。この試
験では、全症例の 50%に臨床的に意味のある反応が認められ、22 例
(73.3%)が引き続いて手術を受けた。無増悪期間と全生存期間に改善
化学放射線療法は治療抵抗例に推奨される治療戦略である。陰茎癌治
療における化学放射線療法の役割を検討した研究は限られているため、
初回治療としての化学放射線療法はカテゴリー3 の推奨となっている。
Non-bulky で触知可能な腫瘤のある pN2 または pN3 症例には、ILND
または PLND に続いて術後補助放射線療法、化学放射線療法または化
学療法が必要となる場合もある。手術適応がない骨盤リンパ節腫大の
管理と鼠径部の局所再発または転移性陰茎癌には、化学放射線療法が
推奨される。
がみられたが、これらの改善には、化学療法に対して反応を示したこ
と(それぞれ P<0.001 と P=0.001)、両側に残存腫瘍がないこと(P
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陰茎癌
NCCN の推奨
触知可能なリンパ節腫大がない場合
低リスク患者(Tis、Ta、T1a)の大半と脈管侵襲のない中リスク患者
には、ILN に潜在性の微小転移が存在する確率が 17%未満であること
から 71,99、サーベイランスプロトコルに従って経過観察を行う。DSNB
で陽性リンパ節が認められた場合は、ILND が推奨される。中リスク群
(T1bG1-2)または高リスク群(T1bG3-4、T2 以上)の患者には、潜
在性の転移病変が 68~73%の確率で存在することから、変法によるリ
ンパ節郭清術か根治的リンパ節郭清術が強く推奨される 57,71,99。凍結切
片で陽性リンパ節が認められた場合は、浅・深鼠径リンパ節郭清術を
施行すべきである(PLND も考慮する)。外科的管理を受けることが
できないか受ける意思がない患者には、ILN に対する予防的 EBRT を
考慮すべきである。あるいは、DSNB を考慮することもできる。
DSNB については、現在米国で広く施行されていないことから、変法
によるリンパ節郭清術の必要性を判定するために予測因子の代わりと
して触知不能なリンパ節を検査するという目的では、カテゴリー2B の
選択肢である 116,117。本法は経験豊富な三次医療機関で施行すべきであ
る。触知可能なリンパ節腫大がない Ta の高分化病変には ILN の経過観
察のみで十分であることから、Ta 症例には DSNB は推奨されない。
片側のみに 4cm 未満の触知可能なリンパ節腫大(可動性あり)がある
場合
このような患者では、原発巣に危険因子がみられなければ、リンパ節生検
が標準と考えられる。危険因子としては、T1、高異型度、脈管侵襲、腫瘍
細胞の 50%以上が低分化などが挙げられる。当 NCCN 委員会は、リンパ
節郭清術の遅延を避けるため、高リスクの原発腫瘍を有する患者ではこの
検査を省略することを推奨する。リンパ節生検で転移陰性と判定された場
合は、摘出生検を行って結果を確認すべきである。もしくは、リンパ節生
検で転移陰性の場合は、注意深いサーベイランスを選択肢として考慮して
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考察
もよい。どちらかの生検で転移陽性との結果が得られた場合は、直ちに
ILND を施行する必要がある。pN2-3 症例の場合は、ILND に続いて術後補
助放射線療法、化学放射線療法または化学療法を考慮すること。
片側のみに 4cm 以上の触知可能なリンパ節腫大(可動性あり)がある
場合
可動性のある大きなリンパ節腫大が片側のみにみられる患者では、まず
針生検により確認すべきである。針生検で転移陰性と判定された場合は、
摘出生検を行って結果を確認すべきである。そこでも陰性となった場合
は、綿密な経過観察とするべきである。転移が確認された症例では、標
準法または変法による ILND が適用可能である。術前には術前補助化学
療法を考慮すべきである。手術標本でリンパ節転移が検出されない場合
は、それ以上の治療は不要である。全身化学療法後にリンパ節転移が 1
つ認められる症例では、PLND を考慮することができるが、このアプロ
ーチを支持するエビデンスは少ない。転移陽性のリンパ節が 2 個以上ま
たは節外進展が検出された場合には、術後補助化学療法(未施行の場
合)および/または PLND が推奨される。最近のデータからは、4 個以
上の鼠径リンパ節に転移がみられる場合は両側 PLND を施行すべきであ
ることが示唆されている 106。PLND を受けた患者では、特に断端陽性の
場合、複数の鼠径または骨盤リンパ節に viable な癌細胞を認める場合、
最終的な病理標本で節外進展が認められた場合には、術後放射線療法ま
たは化学放射線療法を考慮してもよい。
片側のみに 4cm 以上の触知可能なリンパ節腫大(可動性なし)がある
場合、両側に触知可能なリンパ節腫大(可動性の有無は問わず)があ
る場合
片側のみに可動性のない大きなリンパ節腫大がみられる場合、または
両側の ILN に腫大がみられる場合は、リンパ節の針生検を施行すべき
である。そこで陰性と判定された場合は、摘出生検を行って確認すべ
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考察
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陰茎癌
きである。そこでも陰性となった場合は、綿密な経過観察とするべき
である。吸引または摘出生検で転移陽性と判定された患者には、術前
補助全身化学療法とそれに続いて ILND および PLND を施行すべきで
ある。術後放射線療法または化学放射線療法を考慮してもよい。前述
のように、4 個以上の鼠径リンパ節に転移がみられる場合は、両側
PLND を施行すべきである 106。
部手術の既往がある患者は、身体診察が困難となるため例外とする)
ものの、異常所見がみられた場合には施行してもよい。一方で N2 ま
たは N3 の患者には、胸部、腹部および骨盤の画像検査が推奨される。
骨盤リンパ節腫大
であり、陰茎部分切断術または陰茎全切断術が必要となる
画像検査(CT または MRI)で PLN に異常が認められた患者は、切除可
能性に基づいて層別化される。手術適応のない症例では化学放射線療法
を施行すべきである。切除可能な症例では、経皮的生検または PET/CT
による確認を考慮するとともに、術前補助全身化学療法を施行すべきで
ある。病勢安定以上の効果が得られ、切除可能と判断された場合には、
両側の浅・深鼠径リンパ節郭清術と片側/両側の PLND を施行すべきで
ある。また、術後放射線療法または化学放射線療法を考慮すべきである。
進行した症例では、追加の全身化学療法と地固め療法としての局所に対
する放射線療法か、臨床試験への参加のいずれかを考慮する。
サーベイランス
フォローアップのスケジュールは、原発巣とリンパ節に対する初回治療
の内容によって異なってくる(アルゴリズムを参照)。700 例を対象と
して実施された大規模な後ろ向きのレビューでは、陰茎温存治療の局所
再発リスクは陰茎部分切断術または陰茎全切断術(5%)と比べて有意
に高い(28%)ことから、注意深いサーベイランスが必要であると報告
されている 100。一方、リンパ節転移のない患者の領域再発率が 2%であ
ったのに対し、リンパ節転移陽性患者でのそれは 19%であった。すべ
ての再発例のうち、92%は初回治療から 5 年以内に認められた。
全症例のフォローアップに陰茎および鼠径部の診察が含まれる。画像
検査については、早期例ではルーチンの適応はない(肥満患者や鼠径
再発例
初回の陰茎温存治療後の陰茎海綿体浸潤は、望ましくない所見の 1 つ
118,119
。一方、
陰茎海綿体浸潤がみられない原発部位での再発であれば、陰茎温存治
療の再施行を考慮することが可能である(カテゴリー2B)。
鼠径部での再発は予後不良であり(生存期間の中央値は 6 ヵ月未満)、
至適な管理方針はいまだ見出されていない。選択しうる治療法としては、
全身化学療法とそれに続く外科的切除、EBRT または化学療法単独が挙げ
られる
61,120
。最近の研究から、ILN 転移が局所再発した陰茎癌患者で
ILND が有益となる可能性が示唆されている
121
。患者に対し、根治の可能
性があるものの、術後合併症の頻度が高いことを知らせる必要がある
121
。
転移例
転移が疑われる場合は、腹部および骨盤の画像検査を施行して、骨盤
リンパ節と後腹膜リンパ節の評価を行うべきである。PLN 転移は予後
不良の所見であり、5 年生存率は全症例で 0~66%、微小浸潤のみで
17~54%であり、平均 5 年生存率は約 10%である
6,122-126
。ILN 転移の
6
ある患者の 20~30%に PLN 転移が認められる 。より詳細には、ILN
転移が 2~3 個の場合には 23%の確率で PLN 転移が認められ、ILN 転
移が 3 個以上の場合にはこの確率が 56%まで上昇する 127。
Lughezzani ら
103
は、鼠径リンパ節転移の数(オッズ比[OR]=1.92、
P<0.001)、転移病変の径(OR=1.03、P=0.001)および節外進展
(OR=8.01、P<0.001)の 3 つを PLN 転移に対する独立した予測因子
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考察
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陰茎癌
として同定した。以前の研究と同様に、3 個以上の鼠径リンパ節に転移
なる可能性がある。病勢進行時には、全身化学療法も考慮することが
がみられた症例は骨盤リンパ節転移のリスクが 4.77 倍高かった。鼠径
できる。二次治療のデータは限られているため、NCCN 委員会は臨床
リンパ節転移病変の径が 30mm 以上の場合は、骨盤リンパ節転移のリス
試験への参加を考慮することを強く推奨する。ただし、限定された患
クが 2.53 倍高かった。危険因子がない症例の転移リスクが 0%であった
者では、特に以前の治療にパクリタキセル
ことから、この患者群には PLND は不要であることが示唆された 103。
を考慮してもよい(特に前治療に同様のクラスの薬剤が含まれていな
128
Pettaway ら
は、化学療法、放射線療法および鼠径リンパ節郭清術
などの IV 期(臨床病期 N3[深鼠径リンパ節または骨盤リンパ節転
移]または M1[遠隔転移])の陰茎癌に対する治療選択肢について、
包括的評価を行っている。一次治療における全身化学療法レジメンと
132
またはセツキシマブ
133
かった場合)。進行例と全身化学療法、放射線療法または化学放射線
療法に対する抵抗例では、best supportive care も選択肢の 1 つとなる。
要約
しては、シスプラチンベースのレジメン(パクリタキセル+イホスフ
陰茎 SCC は、最良の転帰を達成するためには迅速な内科的/外科的介
ァミド+シスプラチン、または 5-FU+シスプラチン)が最も有効であ
入と患者のコンプライアンスが不可欠な疾患である。徹底的な病歴聴
。転移がみられない N2 または N3 の陰茎癌で一次治療と
取と身体診察が第一のステップとなり、続いて原発巣の生検を行って
してシスプラチンベースの術前補助化学療法を受けた患者 30 例を対象
病理診断へと至る。臨床病期を正確に診断できれば、包括的な治療ア
とした後ろ向き解析では、進行すると治療に対する反応が不良になる
プローチを考案することが可能となり、その結果、治療の有効性を最
ことが示された(OS 中央値は 6 ヵ月未満)130。
大限に高めつつ、治療関連の合併症を最小限に抑えることとなる。触
った
32,107,129
転移病変の治療には、全身化学療法、放射線療法または化学放射線療
法を考慮してもよい。ブレオマイシンを含むレジメンについては、肺
関連毒性が高いことから、NCCN 委員会は推奨していない
131
。全身化
学療法で客観的効果が得られた患者には、治癒または症状緩和を目的
知可能な鼠径リンパ節腫大はないもののリンパ節転移が疑われる場合
は、予後因子が転移の有無の予測に有用となる。臨床的に適応がある
場合は、ILND によって治癒が得られる可能性があり、特に早期に施行
した場合の効果は高く、最近の報告では合併症の減少も示されている。
とした ILND による地固め療法を適用することができる。しかしなが
ら、全身化学療法中に病勢進行がみられた患者に対しては、局所症状
のコントロールを目的とする場合を除いて、地固め療法としての手術
は施行すべきではない。皮膚への固着のない 4cm 以上のリンパ節腫大
がみられる患者には、外科的切除の可能性を高め、局所再発の可能性
を低減することを目的として、術前放射線療法を施行することも可能
である。切除不能の鼠径リンパ節転移または骨転移がみられる患者で
は、化学療法後に放射線療法を追加することが症状緩和の点で有益と
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陰茎癌
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