WRC - Michelin

[ミシュラン モータースポーツマガジン]
12
2016 VOL.
特集
Page 3
WEC 2016
SEASON REVIEW
極まった三つ巴の高次元ハイブリッドバトル
Page 10
WRC 2016
SEASON REVIEW
セバスチャン・オジェ&VW&ミシュラン
圧巻のWRC4連覇を達成
Page 7
EVENT REPORT WEC
第6戦 富士
第7戦 上海
第8戦 バーレーン
Page 14
EVENT REPORT WRC
第10 戦
第11 戦
第12 戦
第13 戦
ツール・ド・コルス
ラリー・カタルニア
ラリー・グレートブリテン
ラリー・オーストラリア
※ポインターをページ番号や見出しの文字に合わせていただくとそのページのトップにジャンプできます。
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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WEC &WRC
2016 SEASON REVIEW
耐久レースでも、ラリーでも
2016 年の戦いを制したのは
ミシュランタイヤユーザーでした
耐久レースの頂点に立つWEC
(FIA世界耐久選手権)
と
(FIA世界ラリー選手権)
では
ラリー競技の世界最高峰シリーズであるWRC
ともに自由なタイヤ競争が認められています。
そうした条件のもとで2016年の双方のトップカテゴリーに出場した
自動車メーカーのワークスチームはすべて
ミシュランタイヤを選択・使用してシリーズを戦いました。
結果的に、WECでは5年連続、WRCでは6年連続で
ミシュランユーザーがそれぞれのトップカテゴリーを制覇。
パートナーから寄せられた信頼にミシュランは確実に応えました。
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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2016WEC
SEASON REVIEW
極まった三つ巴の高次 元 ハイブリッドバトル
耐
久レースの 世 界 最 高 峰シリーズで
ある WEC ( FIA 世界耐久選手権)。
ているのです。
極めて高度な技術が必要な LMP1 マシ
その総合優勝はいわゆるハイブリッドのパ
ンをそれぞれ独自に開発して 2016 年シー
ワーユニットを持つ特別なレーシングカー
ズンに参戦した自動車メーカーは、ポルシェ、
によって争われています。つまり、トップカ
アウディ、
トヨタの 3 社。いずれも、使用する
テゴリーである LMP1 クラスに出場する自
タイヤにはミシュランを選び、それぞれが 2
動車メーカーのワークスマシンはすべて、
台のワークスマシンをシリーズ全 9 戦に送
化石燃料を使用するエンジンに加えて、運
り込みました。
動エネルギーや熱エネルギーを利 用して
前年は速さと強さの双方においてポル
作り出した電力で駆動するモーターも備え
シェが他の 2 社を上回っていた感がありま
たマシンでなければならないルールになっ
したが、 2016 年は趣が違いました。 多く
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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ドライバーズタイトルはル・マン 24 時間を含む 2 戦
で優勝を飾った No.2 ポルシェのロマン・デュマ/
ニール・ジャニ/マルク・リーブが獲得。 マニュフ
ァクチャラーズタイトルもポルシェが手にしました。
のサーキットにおいてアウディがポルシェ
戦のうち 6 戦で優勝を手に。そのうちの 4 勝
かに力負けしていたトヨタも、 2016 年は
と互角以上のスピードを示し、実際、シリー
は前年王者の No.1 ポルシェが挙げました
大きく巻き返しました。 新開発のガソリン
ズの半数以上のレースでポールポジション
が、
ドライバーズタイトルは通常の 6 時間レ
2.4ℓツインターボエンジンを搭載した新
を奪ったのはアウディでした。
ースの倍のポイントが得られるル・マン 24
型のトヨタ TS050 ハイブリッドは、シリー
しかし、レースでの強さにおいてはポル
時間を制した No.2 ポルシェのロマン・デ
ズで唯一の 24 時間レースにして最もハイ
シェに分がありました。 LMP1 クラスに参
ュマ/ニール・ジャニ/マルク・リーブの
スピードで争われるル・マン24 時間におい
戦した 3 メーカーの中で一戦も表彰台を逃
トリオが手中にしました。
て、レースの大半でトップを突っ走り、勝利
すことがなかったのは彼らだけであり、全 9
一方、前年はポルシェとアウディに明ら
に目前まで迫るパフォーマンスを披露。 チ
2016WEC
SEASON REVIEW
速さを見せたアウディ、強さを見せたポルシェ
トヨタはル・マン24時間で首位を激走
車体や空力の考え方/設計も“三車
三様”。 アウディ R18 のフロントまわ
りのデザインは特に複雑なものでした。
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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2016WEC
SEASON REVIEW
前年より格段に戦闘力を高めたトヨ
タは、母国ラウンドの富士 6 時間で
待望の勝利を手に。ドライバー選手
権でも No.6 トヨタのステファン・
サラザン/マイク・コンウェイ/小
林可夢偉がランキング 2 位まであと
一歩というところまで戦いました。
2016年世界耐久ドライバー選手権 最終ランキング - TOP 5
POS.
DRIVERS (CAR)
POINT
1
R.デュマ/N.ジャニ/M.リーブ(No.2 ポルシェ 919ハイブリッド)
2
L.ディ・グラッシ/L.デュバル/O.ジャービス(No.8 アウディ R18)
3
S.サラザン/M.コンウェイ/小林可夢偉(No.6 トヨタ TS050ハイブリッド)
4
T.ベルンハルト/M.ウェバー/B.ハートレー(No.1 ポルシェ 919ハイブリッド)
5
M.ファスラー/A.ロッテラー(No.7 アウディ R18)
160 points
147.5 points
145 points
134.5 points
104 points
2016年
世界耐久マニュファクチャラー選手権
最終ランキング
POS.
MAKE
POINT
1
ポルシェ
324 points
2
アウディ
266 points
3
トヨタ
229 points
“三車三様”
のマシンの力が例年以上に拮抗したシーズンに
ェッカーまで残り 5 分というところで発生し
ポルシェ、アウディ、
トヨタの 3メーカーが
り、
しかも彼らを分けたポイント差はわずか
たトラブルによってこの日本車メーカーの
送り出してきた LMP1 マシンの仕様はまさ
なものでした。また、これら3メーカーの力
悲願のル・マン初優勝は阻まれてしまいま
に“三車三様”でしたが、 2016 年シーズ
関係はレースごとに変わったと言えるよう
したが、母国ラウンドの第 7 戦富士 6 時間で
ンの各レースにおいては例年以上に拮抗し
な内容であり、シーズン中も弛まず続けら
はライバルたちとの三つ巴の接戦を制し、
た戦いが繰り広げられました。ドライバー
れるLMP1クラスの技術開発の激しさ、レ
同社にとってほぼ 2 年ぶりとなる勝利を飾
選手権においてもこれら 3 メーカーがラン
ベルの高さを改めて浮き彫りにした 2016
りました。
キングトップ 3をきれいに分け合う格好にな
年シーズンでした。
LMGTE Pro クラスではミシュラン勢のタイトル獲得はならず。 AF コルセの No.71 フェ
ラーリ 488 GTEを駆ったダビデ・リゴン/サム・バードがドライバーズランキング2 位に。
ミシュランタイヤを使用したフォード・チップ・ガナッシ・チームUK のフォード GT は、ル・
マン、富士、上海の 3 戦で優勝。このカテゴリーの新勢力として鮮烈な印象を残しました。
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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2016WEC
SEASON REVIEW
MICHELIN TIRES
FOR 2016 LMP1
尖鋭的なLMP1マシンに
最適化したタイヤを供給
2
016 年の LMP1 クラスに参戦した
自動 車メーカー 各 社 のワークスマ
シンのパワーユニットの仕様は見事に異な
りましたが、空力を含む車体やサスペンシ
ョンの作りもそれぞれでした。また、タイヤ
の働かせ方・使い方にも各社独自の思想
がありました。
そうした中で、 2016 年シーズンにおい
ても LMP1クラスに参戦する自動車メーカ
ーのすべてが自社のワークスマシンにミシ
ュランタイヤを使用することを望むという
状況となり、それに対してミシュランは各
社の尖鋭的な LMP1 マシンに最適化した
タイヤをそれぞれ開発・供給して応えました。
結果的に、ル・マン24 時間の総合優勝は
19 年連続で、そして LMP1クラスのドライ
バーズタイトルとマニュファクチャラーズ
タイトルの双方は5 年連続で、いずれもミシ
ュランのパートナーチームが勝ち取りました。
2016年LMP1クラス用 ミシュラン レーシングタイヤ
【ドライコンディション用】
【ウェット∼ドライコンディション用】
・ソフト・コールドウェザー
・ソフト・ホットウェザー
・ソフト・ホットウェザープラス
・ミシュラン・ハイブリッド
【ウェットコンディション用】
・ウェット
・フルウェット
※タイヤサイズはフロント用、
リア用、タイヤ種類問わず
31/71-18 [タイヤ幅( cm )/タイヤ外径( cm ) -リム径(インチ)]
ただし、それらは自動的に得られたもので
はなく、タイヤ開発をひたむきに続けてい
るミシュランの飽くなき努力があるからこ
そ。 LMP1 マシンのパフォーマンスは上が
る一方で、タイヤにかかる負荷は増すばか
りですが、その中でミシュランはタイヤの
耐 用 距 離をさらに伸ばす方 向で開 発を続
けながら、 2016 年も各パートナーチーム
の戦いを力強く支えました。
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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EVENTREPORT
WEC
FIA WORLD ENDURANCE
CHAMPIONSHIP
2016 Round 7
FUJI
●決勝:10月16日 ●開催地:富士スピードウェイ ●レース時間:6時間
晴天の富士スピードウェイで開催され
た 5 年目の WEC 日本ラウンド。シーズ
ン随一の熱戦が演じられました。
小林可夢偉の力走が光る
トヨタが母国ラウンドで2年ぶりの勝利を手に
5
年連続の開催となった WEC の日本
ラウンドは、 LMP1 クラスに参戦す
る自動 車メーカー の 各 車 両による三つ巴
めて首位に浮上しました。
そしてレースも残り15 分となった時点で、
首位を行くNo.6 トヨタと2 位の No.8 アウ
の接戦が延々と演じられる好レースとなり
ディとの差は約 6 秒という状況に。フレッシ
ました。
ュタイヤを履くNo.8 アウディのロイク・デ
スタートから 5 時間が経過した時点でも、
ュバルは首位奪還を狙って全力でプッシュ
No.8 アウディ、 No.6 トヨタ、 No.1 ポ
していきましたが、 No.6 トヨタに乗る小
ルシェというトップ 3 台が 10 秒以内にひし
林可夢偉は 2 スティント目のタイヤながら
めいているという混戦模様でした。その後、
も踏ん張ってハイペースをキープ。最終的
各車は相次いで最後のピット作業を行いま
には1.4 秒差でライバルを退けて、
トヨタに
したが、 No.6 トヨタだけがここでタイヤ
2014 年の第 7 戦バーレーン以来 2 年ぶりと
交換を行わず、ピットストップ時間を切り詰
なる勝利をもたらしました。
ミシュランマンが彩りを添えた表彰台。 LMP1
クラスの表彰式でセンターポールに日の丸が掲
げられたのは2 年ぶりでした。
LMP1 CLASS FINAL RESULT - TOP 6
POS.
DRIVERS
MAKE
1
No.6 S.サラザン/M.コンウェイ/小林可夢偉
トヨタ
2
No.8 L.ディ・グラッシ/L.デュバル/O.ジャービス
アウディ
3
No.1 T.ベルンハルト/M.ウェバー/B.ハートレー
ポルシェ
4
No.5 A.デビッドソン/S.ブエミ/中嶋一貴
5
No.2 R.デュマ/N.ジャニ/M.リーブ
6
No.13 M.ツッシャー/D.クライハマー/A.インペラトリ
トヨタ
ポルシェ
レベリオン・AER
LMGTE PRO CLASS FINAL RESULT - TOP 3
POS.
DRIVERS
MAKE
1
No.67 A.プリオール/H.ティンクネル
2
No.66 S.ミュッケ/O.プラ
3
No.51 G.ブルーニ/J.カラード
フォード
フォード
フェラーリ
戦いを終えてコクピットから這い出ると、カメラの
砲列に向かってガッツポーズを見せた小林可夢偉。
彼にとってはWECでつかんだ初めての勝利でした。
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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EVENTREPORT
WEC
FIA WORLD ENDURANCE
CHAMPIONSHIP
LMGTE Pro クラスではミシュランタイ
ヤを履くフォード・チップ・ガナッシ・チー
ムUK の No.67 フォード GT が富士 6 時間
に続く2 連勝を飾りました。
2016 Round 8
SHANGHAI
●決勝:11月6日 ●開催地:上海国際サーキット ●レース時間:6時間
No.1 ポルシェがシーズン4勝目をマーク
トヨタの2台がそろって表彰台に
016 年シーズンの極東ラウンド 2 戦
2 位には No.6 トヨタ、 3 位には No.5 ト
目の週末はディフェンディングチャ
ヨタと、 2 台の TS050 ハイブリッドを駆る
ンピオンの No.1 ポルシェにより支配され
ドライバーたちが当シーズンで初めてそろ
たものとなりました。
って表彰台に上りました。トヨタの 2 台はと
ティモ・ベルンハルト/マーク・ウェバ
もにレース途中に 1 セットのタイヤを 2 ステ
ー/ブレンドン・ハートレーのトリオは、予
ィント連続で使用してピットストップにおけ
選ではポルシェ勢として 4 戦ぶりにポール
るタイヤ交換の作業時間を省く戦略を取り
ポジションを獲得すると、決勝レースでもレ
ました。 両車が履くミシュランタイヤは連
2
ース序盤からライバルを圧倒。 後続に 1 分
続使用の厳しい条件にさらされましたが、
近くのリードを築きながら真っ先にチェッカ
タイムダウンを最小限にとどめ、期待に応
ーフラッグを受け、シーズン4 勝目をマーク
えるパフォーマンスを示しました。
しました。
LMP1 CLASS FINAL RESULT - TOP 6
POS.
DRIVERS
MAKE
1
No.1 T.ベルンハルト/M.ウェバー/B.ハートレー
2
No.6 S.サラザン/M.コンウェイ/小林可夢偉
3
No.5 A.デビッドソン/S.ブエミ/中嶋一貴
4
No.2 R.デュマ/N.ジャニ/M.リーブ
5
No.8 L.ディ・グラッシ/L.デュバル/O.ジャービス
アウディ
6
No.7 M.ファスラー/A.ロッテラー/B.トレルイエ
アウディ
ポルシェ
トヨタ
トヨタ
ポルシェ
LMGTE PRO CLASS FINAL RESULT - TOP 3
POS.
DRIVERS
1
No.67 A.プリオール/H.ティンクネル
2
No.66 S.ミュッケ/O.プラ
3
No.51 G.ブルーニ/J.カラード
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
MAKE
フォード
フォード
フェラーリ
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EVENTREPORT
WEC
FIA WORLD ENDURANCE
CHAMPIONSHIP
2016 Round 9
BAHRAIN
●決勝:11月19日 ●開催地:バーレーン国際サーキット ●レース時間:6時間
LMP1 CLASS FINAL RESULT - TOP 6
POS.
DRIVERS
MAKE
1
No.8 L.ディ・グラッシ/L.デュバル/O.ジャービス
2
No.7 M.ファスラー/A.ロッテラー/B.トレルイエ
アウディ
3
No.1 T.ベルンハルト/M.ウェバー/B.ハートレー
ポルシェ
4
No.5 A.デビッドソン/S.ブエミ/中嶋一貴
トヨタ
5
No.6 S.サラザン/M.コンウェイ/小林可夢偉
トヨタ
6
No.2 R.デュマ/N.ジャニ/M.リーブ
アウディ
ポルシェ
LMGTE PRO CLASS FINAL RESULT - TOP 3
POS.
DRIVERS
MAKE
1
No.95 N.ティーム/M.ソレンセン
2
No.51 G.ブルーニ/J.カラード
フェラーリ
3
No.71 D.リゴン/S.バード
フェラーリ
アストンマーチン
アウディはまさに最後のレースで見事な 1-2フィニ
ッシュを達成。これをもって、 10 年以上にわたって
王者として君臨した耐久レース界から去りました。
アウディが1-2フィニッシュで有終の美
タイトルはNo.2 ポルシェの頭上に
のレースを最 後に耐 久レースにお
た耐久レースのトップカテゴリーへの挑戦
ける活動を終了するアウディが圧巻
に終止符を打ちました。
ルク・リーブのトリオが 2016 年のチャンピ
の強さを見せて花道を自ら飾りました。
一方、最終戦に決着がもつれ込んだドラ
オンに。ポルシェはマニュファクチャラーズ
シリーズ最終戦は序盤からアウディ勢が
イバーズタイトル争いは No.2 ポルシェが
タイトルとの二冠を達成しました。
支配。 2 台の R18 はレース戦略の違いな
制しました。 同車はレース序盤に LMGTE
どからたびたびトップの座を入れ替えながら、
クラスの車両との接触でダメージを負って
終始ライバルたちを圧倒するペースで走
順位を落としましたが、逆転タイトルの可
こ
行し、最後のレースで堂々の 1-2フィニッシ
能性を残して今大会に臨んでいた No.6 ト
ュを達成。アウディは、 1999 年のル・マン
ヨタも奮わず 5 位に終わったため、レースは
24 時間への初参戦以来、 18 年間にわたっ
6 位でのフィニッシュとなった No.2 ポルシ
ェのロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マ
これが引 退レースとな
った元 F1ドライバーの
マーク・ウェバー。最後
の一戦で表彰台に上り、
仲間たちから祝福のシ
ャンパンが 降り注 が れ
ました。
砂漠の熱暑を避けるため、決勝
は午後 4 時にスタートして午後
10 時にフィニッシュするナイト
レースとして開催されました。
トヨタ勢 はこのレースでは奮わず 、
No.6 トヨタは 2.5 ポイント差でラン
キング2 位を逃す結果となりました。
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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2016WRC
SEASON REVIEW
セバスチャン・オジェ&VW&ミシュラン
圧巻のWRC4連覇を達成
世
界各地で開催されているスプリント
トップカテゴリーである「ワー ルドラリ
タイプのラリー競技。主に一般公道
ーカー」を使用して 2016 年の WRC にワ
を用いて設けられる「スペシャルステージ」
ークス参戦した自動車メーカーはフォルク
での単独走行によるタイムトライアルを繰
スワーゲンとヒュンダイの 2 社。加えて、フ
り返して速さを競うモータースポーツです
ォード車を用いて長年ラリー活動を行って
が、その最高峰のシリーズが WRC ( FIA
いる M スポーツが事実上のフォードのワー
世界ラリー選手権)です。
クスチームとしてシリーズ参戦しました。他
2016 年の WRC は全 13 戦からなるシリ
方、 2003 年から 2012 年までの 10 年間で
ーズとして行われました。ラリーによってス
8 回もマニュファクチャラー選手権を制覇
ペシャルステージの路面のタイプは異なり、
したシトロエンは、2016 年はWRC でのワ
8 戦がグラベル、 3 戦が舗装路(※雪に覆
ークス活動を行わず、数名の契約ドライバ
われる場合もあるモンテカルロも含めて)、
ーと最新仕様の DS3 WRC を直系チーム
1 戦がスノー、残る1 戦はグラベルとアスフ
である PH スポールに託してスポット参戦
ァルト舗装の両タイプの路面のステージを
させるという活動にとどまりました。
持つイベントとして開催されました。
なお、 PH スポール・シトロエンを含め
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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アスファルト路でも、グラベル路でも
2016年もWRC全戦の勝者の足元は
ミシュランタイヤが支えました
て最新仕様のワールドラリーカーを走らせ
や石にトラクションを奪われ続けることに
た 4 つのワークスチームはすべて、使用す
なる上に、そうして走ることで路面を清掃
るタイヤにミシュランを選択して戦いに臨
する格好になり、あとから走るライバルた
みました。
ちにグリップレベルを高めた路面を提供し
WRC として開催されるラリーは基本的
てあげることになるという二重のハンデを
に 3 日間にわたって競技が行われますが、
グラベルラリーにおける 1 番手走者は負う
2016 年の WRCでは、前戦を終えた段階で
ことになるからです。
ドライバー選手権のランキングトップに立
果たして、第 3 戦メキシコから6 戦続いた
っているドライバーが競技 1 日目と2 日目の
グラベルラリーでオジェは一度も勝利に手
すべてのスペシャルステージを 1 番手で走
を届かせることができませんでした。 2 日
の アンド
上り、 V W
表 彰 台に
グ 2 位を
ン
キ
ン
ラ
バ ーズ
キ
してドライ
さらにラン
シー ズン
下
。
を
ル
ン
ビ
セ
ケル
・ヌー
ソル
レアス・ミ
ティエリー
ダニエ ル・
の
は
イ
に
ダ
位
ン
。
5
ュ
、同
たしました
獲 得したヒ
・パッドン
進 出を果
はヘイデン
ろって 上 位
そ
ング4 位に
は
勢
イ
ヒュンダ
ドが 入り、
戦連続で
後 半 には 5
2016WRC
SEASON REVIEW
らなければならない規則
とされました。
その悪影響をひとり被
り続 けることになった の
が 3 年連続チャンピオンの
M スポーツ・フォードは 2016 年も優勝には恵まれません
でしたが、オット・タナクがしばしば目覚ましい速さを見せ、
2 位表彰台を2 戦で獲得。フォード・フィエスタRS WRC
が勝てるポテンシャルを有していることを示しました。
2016 年は WRC でワークス活動を行わなかったシトロエ
ンですが、サテライトチームの PHスポールから最新仕様
のシトロエン DS3 WRC でスポット参戦したクリス・ミ
ークがポルトガルとフィンランドで優勝を飾りました。
セ バ ス チャン・オ ジェ
( VW )でした。開幕戦モ
ンテカルロを幸 先 良く制
した彼は自動 的にランキ
ングトップとなり、その後
のラリーではことごとく 1
番手走者の役割を引き受
けることになったのでした。
問題なのはグラベルラ
リーでした。路面を覆う砂
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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2016年 世界ラリードライバー/コ・ドライバー選手権
最終ランキング - TOP 6
POS.
DRIVER/CO-DRIVER (CAR)
POINT
1
S.オジェ/J.イングラシア(VW ポロR WRC)
268 points
2
T.ヌービル/N.ジルソール(ヒュンダイ i20 WRC)
160 points
3
A.ミケルセン/A.イエガー(VW ポロR WRC)
154 points
4
H.パッドン/J.ケンナード(ヒュンダイ i20 WRC)
138 points
5
D.ソルド/M.マルティ(ヒュンダイ i20 WRC)
130 points
6
J-M.ラトバラ/M.アンティッラ(VW ポロR WRC)
112 points
2016年 世界ラリーマニュファクチャラー選手権
最終ランキング - TOP 4
POS.
4 度目のチャンピオン獲得を決めて、自身にシャンパンをふりかけて自らを祝福したオ
ジェ。シーズン半ばは我慢の連続を強いられただけに、目標達成の喜びはひとしおでした。
MAKE
POINT
1
フォルクスワーゲン・モータースポーツ
377 points
2
ヒュンダイ・モータースポーツ
312 points
3
フォルクスワーゲン・モータースポーツⅡ
163 points
4
Mスポーツ・ワールドラリーチーム
162 points
3 つの自動車メーカーが優勝に手を届かせた中
ドライバー選手 権はオジェの強さが突出する結果に
間も路面の掃除役を余儀なくされるハンデ
WRCチャンピオン獲得を決めたのでした。
ラリアではアンドレアス・ミケルセン( VW )
に足を引っ張られていることは明らかでした。
ドライバー選手権のタイトル争いはオジ
が快勝を収めました。
総じて印象的だったのは、 WRC への参
それでも 2 位や 3 位には食い込んでいく力
ェのひとり舞台となりましたが、彼が 1 番手
がこのフランス人ドライバーにはあり、お
走者のハンデを負って勝ちに恵まれなかっ
戦を再開して 3 シーズン目であったヒュン
かげでランキングトップの座から落ちるこ
た 7 戦のグラベルラリーでは 5 人ものドラ
ダイ勢の活躍でした。 シリーズ全戦に 3 台
とはなく、それがゆえに彼は 1 番手走者の
イバーが相次いで勝利を手にすることにな
の i20 WRCを送り込み、優勝した 2 戦を含
役割を務め続けたのでした。
りました。
む 10 戦で表彰台を獲得しました。そしてマ
そして、出走順による損得が生じない舗
第 3 戦メキシコではヤリ‐マティ・ラトバ
ニュファクチャラー選手権では、王者 VWを
装路イベントの第 9 戦ドイツをようやく迎え
ラ( VW )がシーズン唯一となった優勝を
相手に最終戦のひとつ手前のラリーまでチ
ると、オジェはそれまでの鬱憤を吐き出す
飾り、第 4 戦アルゼンチンではヘイデン・パ
ャンピオンを争ったすえにランキング 2 位
ように会心の勝利を飾りました。 やはり舗
ッドン(ヒュンダイ)がキャリア初 優 勝を
を手にしました。
装路で行われる母国ラウンドの第 10 戦ツ
マーク。 第 5 戦ポルトガルと第 8 戦フィンラ
2016 年の WRCではVW 、ヒュンダイ、シ
ール・ド・コルスでも圧勝を遂げ、 1 日目
ンドは PH スポール・シトロエンからスポッ
トロエンの 3 メーカーが優勝に手を届かせ
はグラベル、 2 ∼ 3 日目はアスファルト舗
ト参戦したクリス・ミークが制し、第 6 戦サ
た格好になり、 WRC の自動車メーカー間
装路とタイプの異なる路面のスペシャルス
ルディニアではティエリー・ヌービル(ヒュ
の争いが非常に拮抗したものであることを
テージをひとつのイベントでこなす第 11 戦
ンダイ)が 2 年ぶり・2 度目の勝利を手に。
印象づけました。
カタルニアも制して、 4 年連続・4 回目の
そして第 7 戦ポーランドと最終戦オースト
2016WRC
SEASON REVIEW
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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2016WRC
SEASON REVIEW
MICHELIN TIRES FOR 2016 WRC
すべてのワークスチームがミシュランを選択して参戦
ト
ップカテゴリー車両であるワールド
ラリーカーを使用して WRC に出場
す。一方、ワールドラリーカー各車にはそれ
2016年
ミシュランWRC公式タイヤ
ぞれ独自の特性があります。 そこでミシュ
【グラベル用】
する場合、タイヤはFIA(国際自動車連盟)
ランは、各パートナーチームとの緊密なコ
によって認定された WRC 公式タイヤを使
ラボレーションのもと、走行後のタイヤの
用する必要があります。 それはワンメイク
摩耗の状態やタイヤの温度などを車両ごと
・ミシュラン LTXフォース H4
(ハードコンパウンド)
・ミシュラン LTXフォース S4
(ソフトコンパウンド)
※サイズ:205/65R15
ではなく、複数のタイヤメーカーによる自
に観察。 最新のワールドラリーカー各車が
由な競争が認められているのですが、実際
タイヤに求める性能を集約して WRC 公式
には 2016 年の WRC に参戦した自動車メ
タイヤの開発に当たっています。
ーカーのワークスチームのすべてがミシュ
ランタイヤを選択・使用してシリーズを戦
いました。
【アスファルト用】
・ミシュラン パイロットスポーツ H5
(ハードコンパウンド)
・ミシュラン パイロットスポーツ S5
(ソフトコンパウンド)
・ミシュラン パイロットスポーツ SS5
(スーパーソフトコンパウンド ※ラリー・モンテカルロ専用)
※サイズ:235/40R18
ひとつのタイヤメーカーがグラベル用や
【ウィンターアスファルト用】
舗装路用のタイヤのサイズ、構造、トレッド
・ミシュラン パイロットアルペン PA4 CL
(スタッド付き)
・ミシュラン パイロットアルペン PA4
(スタッドレス)
※サイズ:215/45R18
パターンとして FIA の公認を受けることが
できるのはそれぞれ 1 種類に限られていま
【スノー/アイス用】
・ミシュラン X アイス ノース3
(スタッド付き)
※サイズ:195/65R15
第 11 戦カタルニアでミシュランは WRC 通算 300 勝目を獲
得。その勝利を挙げたのはセバスチャン・オジェで、彼は同
時に2016 年の WRC チャンピオン獲得を決めたのでした。
舗装路用のミシュラン パイロットスポーツ
WRC 公式タイヤ。そのトレッドパターンは、
最新の一般走行用スポーツタイヤであるミ
シュラン パイロットスポーツ 4 のそれと共
通したデザインが採用されています。
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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EVENTREPORT
WRC
FIA WORLD RALLY
CHAMPIONSHIP
2016 Round 10
CORSICA
伝統のツール・ド・コルスを初めて制したオジェ。
写真はリエゾン(移動区間)で撮影されたもので、
欄干に掲げられているのはコルシカ島の島旗です。
●9月30日∼10月2日 ●開催国:フランス ●ステージ路面:舗装
オジェが圧倒的なワンサイドゲームで
ツール・ド・コルス初制覇を達成
中 海に浮かぶコルシカ島を舞 台と
プタイムをマーク。 2 日目の最後のステー
ら、彼が伝統の母国ラウンドで優勝したの
した伝統の一戦「ツール・ド・コルス」
ジが突然の大雨に見舞われるなどの事態
は今回が初めてのことでした。
はセバスチャン・オジェのワンサイドゲー
にも冷静に対応し、一度も首位の座を譲る
2 位のポジションはヒュンダイのティエリ
ムとなりました。
ことなくフィニッシュしました。
ー・ヌービルとVW のアンドレアス・ミケル
すべてのスペシャルステージが舗装路で
なお、ツール・ド・コルスが WRC のフラ
センの間で争われましたが、雨にたたられ
行われるため、 1 番手スタートであること
ンス大会として再び開催されるようになっ
た唯一のステージとなった 2 日目の最後の
地
のハンデを抱えることがなかったオジェは、
たのは昨年から。 昨年大会のオジェはトラ
SS6 で圧倒的なトップタイムを叩き出した
ラリー初日の 4 つのステージすべてでトッ
ブルに襲われて 15 位に終わっていたことか
ヌービルがこれを制しました。
FINAL RESULT - TOP 6
POS.
DRIVER/CO-DRIVER
MAKE
1
セバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア
2
ティエリー・ヌービル/ニコラ・ジルソール
3
アンドレアス・ミケルセン/アンデルス・ヤーゲル
フォルクスワーゲン
4
ヤリ‐マティ・ラトバラ/ミッカ・アンティッラ
フォルクスワーゲン
5
クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン
シトロエン
6
ヘイデン・パッドン/ジョン・ケンナード
ヒュンダイ
ヌービルは 2 日目の途中でリアデフのセッティングを変更した
ことが奏功しペースを上げ、 2 位入賞へと突き進みました。
フォルクスワーゲン
ヒュンダイ
ラリー序盤はオジェと互
角 の 走りを見 せ て 首 位
を争ったクリス・ミーク。
S S 3 でパンクを喫した
ことで 勝 負 権 を 失 い ま
したが、その後 3 本のス
テージでトップタイムを
奪うなどしてスピードを
示しました。
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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EVENTREPORT
2016 Round 11
CATALUNYA
WRC
FIA WORLD RALLY
CHAMPIONSHIP
●10月14日∼16日 ●開催国:スペイン ●ステージ路面:グラベル/舗装
ミックスサーフェイスイベントも制し
オジェが優勝で 4 度目のタイトルを決定
とつ のラリー の 中 でグラベ ルと舗
身のダニエル・ソルド(ヒュンダイ)でした。
すべき WRC 通算 300 勝目となるものでし
装 の 両タイプの 路 面 のスペシャル
しかし、スペシャルステージの路面が舗
た。ちなみに、ミシュランの WRC 通算 250
ステージが実施される、いわゆるミックス
装に変わるデイ 2 に入ると VW のセバスチ
勝目を飾ったのはセバスチャン・ローブで、
ひ
サーフェイスイベントとして開催されたカ
ャン・オジェがトップタイムを連発して一気
4 年前の同じラリー・カタルニアでのこと
タルニア。
に首位に浮上。そのまま逃げ切ってシーズ
でした。ミシュランが WRC の公式タイヤサ
グラベルステージでの戦いとなったデイ
ン5 勝目をマークしました。そしてこの勝利
プライヤーとして活動を始めたのは 2011
1 は降雨に見舞われ、コンディションもラリー
により、オジェは4 年連続・4 度目の WRCド
年の開幕戦ですが、以来、すべての WRC
の上位争いも荒れ模様となりましたが、こ
ライバーズタイトル獲得を決めました。
イベントの総合優勝はミシュランユーザー
れを首位で走り切ったのは地元スペイン出
オジェの優勝はミシュランにとって記念
によって挙げられています。
FINAL RESULT - TOP 6
POS.
DRIVER/CO-DRIVER
MAKE
1
セバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア
2
ダニエル・ソルド/マルク・マルティ
3
ティエリー・ヌービル/ニコラ・ジルソール
ヒュンダイ
4
ヘイデン・パッドン/ジョン・ケンナード
ヒュンダイ
フォルクスワーゲン
母国ラウンドで気を吐いたソルド。舗装路で
の戦いとなっても良好なタイムを刻み続け、
3 位に入ったチームメイトのヌービルにさえ
1 分差をつけての 2 位入賞を果たしました。
ヒュンダイ
5
マッズ・オストベルグ/オラ・フローネ
フォード
6
オット・タナク/ライゴ・モールダー
フォード
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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EVENTREPORT
WRC
FIA WORLD RALLY
CHAMPIONSHIP
2016 Round 12
GREAT BRITAIN
●10月28日∼30日 ●開催国:イギリス ●ステージ路面:グラベル
オジェがシーズン初のグラベル優勝
VWがマニュファクチャラーズタイトルを手に
秋
に開催される WRC 英国ラウンドは
彼を追ったのは、
トップドライバーの中では
ジンを保ってフィニッシュ。 オジェがこの
雨でぬかるんだスリッパリーなグラ
ただひとりDMACK タイヤを履くM スポー
2016 年シーズンで初めてグラベルラリー
ベルが定番。そして、こうした路面コンディ
ツ・フォードのオット・タナクでした。
を制し、そしてフォルクスワーゲンがヒュン
ションでは出走順が早い方がむしろ有利。
今大会で実施された 22 本のスペシャル
ダイの追撃をかわして 4 年連続・4 回目の
果たして、 1 番手スタートのセバスチャン
ステージのうち、オジェは7 本のステージで
マニュファクチャラー選手権制覇を果たし
・オジェはそのメリットを最大限に生かし、
トップタイムをマークしましたが、掛け値な
ました。
デイ 1 から後続に 30 秒をゆうに超えるマー
しのマキシマムアタックに出てきたタナク
ジンを築いてラリーをリードしました。
はさらに5 本も多い 12 本のステージを制覇。
前戦でチャンピオン獲得をすでに決めて
しかし、タナクに対するリードを計算しなが
いるオジェがこのラリーで目指していたのは、
らペースをコントロールして走り続けたオ
所属するフォルクスワーゲンのマニュファ
ジェ & ミシュランタイヤの方が一枚も二枚
クチャラーズタイトル決定でした。 そんな
も上であり、最終的には10 秒を超えるマー
FINAL RESULT - TOP 6
POS.
DRIVER/CO-DRIVER
MAKE
1
セバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア
2
オット・タナク/ライゴ・モールダー
3
ティエリー・ヌービル/ニコラ・ジルソール
ヒュンダイ
4
ヘイデン・パッドン/ジョン・ケンナード
ヒュンダイ
5
クリス・ミーク/ポール・ナグル
シトロエン
6
ダニエル・ソルド/マルク・マルティ
ヒュンダイ
フォルクスワーゲン
フォード
ャラ ー
ファクチ
の マ ニュ
。仕
るオジェ
の 4 回目
め
ン
決
ゲ
を
ー
スワ
ポーズ
フォル ク
た。
果 たして
し
を
で
得
情
獲
ル
の表
ズタイト
いう充 実
遂 げたと
事をやり
MICHELIN MOTORSPORT MAGAZINE 2016 VOL.12
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EVENTREPORT
WRC
FIA WORLD RALLY
CHAMPIONSHIP
2016 Round 13
AUSTRALIA
ミケルセンの勝利を祝う表彰台で白い T シャツを一斉に
投げ、 WRC に別れを告げた VW のスタッフたち。 4 年
連続でドライバー選手権とマニュファクチャラー選手権
の双方を牛耳ったチャンピオンチームの最後の一戦でした。
●11月18日∼20日 ●開催国:オーストラリア ●ステージ路面:グラベル
三つ巴のトップ争いを勝ち抜き
ミケルセンが VW 最後の一戦で勝利
ュージーランド出身のパッドンは、 50.80
ら外れた際にタイヤにダメージを与えてし
となるマニュファクチャラーズタイ
㎞のステージ距離で行われた SS12 でミケ
まい、 50 秒を超えるタイムロスを抱え込
トル獲得を決めましたが、同社はその 2 日
ルセンやオジェより 10 秒以上も速い圧倒
んでしまったのでした。
フ
ォルクスワーゲンが前戦で 4 年連続
後に同年限りで WRC 活動を終了させるこ
的なトップタイムを叩き出すなどして VW
結果、ミケルセンがキャリア通算 3 勝目を
とを決定。 彼らのラリーチームに残された
勢に食い下がりました。
マ ーク。 4 シー ズンにわたって 在 籍した
WRC 出場の機会はこのシリーズ最終戦オ
すると、首位を走り続けるミケルセンが
VW の最後の一戦を優勝で飾りました。
ーストラリアの一戦だけでした。
デイ 2 最後の林道ステージでクラッチペダ
なお、パッドンが大きなタイムロスを喫し
過去 4 シーズンにわたって WRC を席巻
ルに問題を抱え、タイムを大きく落として
たことで、 3 位にはチームメイトのティエリ
してきたチャンピオンチームが出場する最
しまいました。 それでも彼は首位をキープ。
ー・ヌービルが繰り上がることに。これによ
り、ヌービルはミケルセンを6 ポイント差で
後のラリーとなりましたが、その優勝争い
ただし、 2 位のオジェは 2.0 秒差、 3 位のパ
は VW のアンドレアス・ミケルセンとセバ
ッドンは 12.0 秒差に迫った状態で最終のデ
下してドライバーズランキング 2 位を獲得
スチャン・オジェ、そしてヒュンダイのヘイ
イ3に突入することになりました。
しました。
デン・パッドンの間で激しく争われました。
緊迫感が漂う中で迎えたデイ 3
オーストラリアのグラベルは路面を覆う
の 最 初 のステージではミケ ルセ
ダストが多く、 1 番手スタートのオジェは大
ンがオジェを 0.6 秒差で下してト
きなハンデを負っていました。しかし、今回
ップタイム。続いて、この日唯一
の彼はリスクを承知の上でインカットを多
のロングステージである SS20 が
用するアグレッシブなドライビングを見せ、
行われましたが、ここでオジェが
オープニングステージからラリーをリード
スピンを喫して 20 秒近くもタイム
したチームメイトのミケルセンを果敢に追
を失ってしまいました。また、パッ
撃しました。また、開催地と同じ南半球はニ
ドンも大幅に後退。彼はコースか
FINAL RESULT - TOP 6
POS.
1
DRIVER/CO-DRIVER
MAKE
アンドレアス・ミケルセン/アンデルス・ヤーゲル
フォルクスワーゲン
2
セバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア
フォルクスワーゲン
3
ティエリー・ヌービル/ニコラ・ジルソール
4
ヘイデン・パッドン/ジョン・ケンナード
ヒュンダイ
5
ダニエル・ソルド/マルク・マルティ
ヒュンダイ
6
マッズ・オストベルグ/オラ・フローネ
ヒュンダイ
フォード
セレモニアルスタートではヒュ
ンダイが、そしてラリーの最終
サービスの手前では M スポー
ツ・フォードのスタッフたちが
立 ち並 ん で 花 道を作り、
WRCを去り行く偉大なライバ
ル VW を送り出すという光景
が見られました。
タイトル争いは決着済みであり、
今回は勝利を目指すだけの状
況。王者オジェが本当のマキシ
マムアタックを見 せた希 少 な
ラリーとなりました。
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