第25回がん臨床研究フォーラム がん患者の就労支援と課題 静岡県立静岡がんセンター 疾病管理センター よろず相談 医療ソーシャルワーカー 高田由香 社会復帰を念頭においた 患者・家族支援 基本構想 (1996年) がんの研究・予防・診断・治療・リハビリ・緩和ケアまでの 一貫した体制を図り最新の医療技術を駆使した適切な がん診療の実践が必要である。 基本計画 (1997年) 1.患者さんの視点を重視した最新・適切ながん治療の実践 →がん患者の社会復帰をテーマとした施設整備や 専門部門の整備を図る 社会復帰 静岡がんセンター (2002年開設) 低侵襲治療の実践 リハビリテーション がん薬物療法の副作用対策 通院治療センターの充実 支援 よろず相談 患者図書館 患者サロン 患者・家族支援研究部 (Cancer Survivorship Research Division) 社会復帰 診療 朝日がん大賞(2012年) がん患者の悩みと負担 就労支援への きっかけ 静岡がんセンターの 取り組み がん患者の悩みと負担 (10年後の再調査) 2006~07年度 がん対策基本法 推進基本計画 推進計画 がん診断後の就労状況の変化(2003年と2013年⽐較) 被雇⽤者 現在も勤務している 2013年 47.9% 休職中 依願退職、もしくは解雇 その他 9.5% 34.6% 8.1% n=1,628 大きな変化はない 休職中 現在も勤務している 2003年 47.6% 依願退職、もしくは解雇 34.7% 8.7% その他 9.0% n=2,625 0% 10% 現在も勤務している 20% 30% 40% 休職中である 50% 60% 70% 80% 依願退職、もしくは解雇 90% その他 100% がんになっても安心して仕事を続けるために 必要だと考えること(複数選択式回答) 勤務時間を短縮できる制度 1100 長期の休職や休暇制度 1020 がん・後遺症等についての周囲の理解 888 柔軟に配置転換できる制度 759 職場の人々の精神的な支え 691 再雇用の制度 509 職場内にカウンセラーや相談窓口設置 256 ハローワークにカウンセラーや相談窓口設置 228 診断時に渡される仕事に関するQ&A集 203 その他 n=3,749 121 NA 230 0 200 資料:がんの社会学に関する研究グループ(研究代表者 山口 建) 「2013がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査」より 400 600 800 1000 1200 がん患者就労支援システム (静岡がんセンター・沼津法人会) 2011年4月開始 紹介数 14名 就職数 4名 (2名:継続) (2名:離職) 就労開拓 事業主の理解 障害年金相談会の開催 (静岡がんセンター・社会保険労務士会) 2012年2月開始 実施回数:13回 利用者数:54名 年4回無料開催 制度の周知 治療との兼ねあい 長期療養者等就職支援モデル事業 (2015年6月より) 相談件数 486件 紹介件数 77件 就職件数 31件 (2年間の累計) 病名開示 治療との兼ねあい がん患者 就労の課題 就職支援の課題 再就職を含む「新規就職」 成功率は低い 辞めさせない努力 就労継続の支援 就労継続支援の体制 事業所 医療機関 病状理解 経過観察 意見・証明書 情報発信 協議 労働条件 労働環境 地域社会 上司・人事担当 医療者 伝える力 がん体験者 支援 がんサバイバーとして「働くこと」 • 「生活の糧」にとどまらない • がん告知・治療をのりこえて社会参加 • 「自分のため」「ひと(他者)のために尽くす」 がん患者の就労支援 早期の社会復帰を支援 「暮らし」「生き方」を支える活動 従来の患者・家族支援体制 医師 看護師 よろず相談 患者・家族 (患者図書館) (在宅・転院支援) (医療連携) 幹部 コメディカル MSW 研究所 事務局 院内協働による患者・家族支援体制 医師 看護師 (暮らし) 一般患者 SCC患者 よろず相談 MSW 7名 連携 SCC患者 コメディカル 患者・家族支援センター MSW 研究所 看護師 14名 事務局 (診療) 幹部 県民 ハローワーク沼津 情報共有・ 協同 各 種 制 度・ 機関 医療機関 社会保険労務士 沼津法人会 産業保健センター 企業 全ては患者さん(サバイバー) のために・・・ がんサバイバー ご静聴ありがとうございました
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