PowerPlay Early Power Estimator 編

– アルテラ・デバイス 消費電力見積もり方法 –
PowerPlay Early Power Estimator 編
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2009 年 7 月
1. はじめに
デザインの規模が大きくなり、プロセスの微細化が進むのに伴い、消費電力はますます重要な考慮事項となっています。設
計者は、デバイスの消費電力を正確に見積もり、適切な電力供給量を把握して、電源、電圧レギュレータ、ヒート・シンク、およ
び冷却システムを設計する必要があり、アルテラでは、消費電力を見積もる環境として2つの PowerPlay ソリューションをユー
ザへ提供しています。
‐
PowerPlay Early Power Estimator
PowerPlay Early Power Estimator では、スプレッド・シートを使用し、デザインを作成する前、デザイン・プロセス中、ま
たはデザインが作成中・完成した後にも消費電力の見積もり、また、デザインの暫定的な熱解析を行うことができます。
‐
PowerPlay Power Analyzer
PowerPlay Power Analyzer では、デザインの完成後に消費電力に影響する全ての要素を指定できるため、正確な消
費電力の見積もりを行うことができます。
ユーザはこれら2つを活用することで、初期のデザイン・コンセプトの段階からデザイン実装の期間に至るまで消費電力の見
積もりが可能です。なお、デザインの特性に関する詳細なデータが多いほど、見積もりの精度が向上します。
※
この計算結果は消費電力の見積もりにのみ使用し、仕様(規格)としては使用しないでください。消費電力の計算結果
は、デバイスの実際のデザインや動作条件、環境などにより大きく影響されますので、デバイス動作中の実際の消費
電力を確認する必要があります。
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•
消費電力の見積もりフロー
本資料でご紹介
D
C
B
別資料でご紹介
A
—
PowerPlay Early Power Estimator を使用する方法
A) User Input
アルテラ社の WEB サイトからダウンロードできる PowerPlay Early Power Estimator スプレッド・シートを
使用し各パラメータにデータを手動で入力する方法で、消費電力を計算します。既存のデザインがない場合に
用います。
B) Quartus II Design Profile
PowerPlay Early Power Estimator に取り込むためのデータを Quartus II で自動生成し、PowerPlay Early
PowerEstimator にインポートする方法で、消費電力を見積もります。既存のデザインがある場合や部分的に
完成している場合に用います。
—
PowerPlay Power Analyzer を使用する方法 (ツールを使用)
C) Place-And-Route Results
シミュレーションを行わず、Quartus II の PowerPlay Power Analyzer からトグル・レートをもとに消費電力を
見積もります。
D) Simulation Results
Quartus II でシミュレーションを行い、その出力波形情報をもとにデータを生成し、PowerPlay Power
Analyzer にインポートして消費電力を見積もります。(ModelSim で生成したファイル (.vcd) を取り込むことも
可能です。)
※ PowerPlay Power Analyzer の詳細は EDISON (https://www.altima.jp/members/index.cfm) にて公開中の 『アル
テラ・デバイス 消費電力見積もり方法 − PowerPlay Power Analyzer 編』 をご覧ください。
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2. 動作環境
2-1. 動作環境
PowerPlay Early Power Estimator の使用するためには、以下の環境が必要です。
• Windows® 2000/XP/Vista オペレーティング・システムが動作するパソコン
• Microsoft® Excel® 2003 以上
• Quartus® II ソフトウェアver.8.0 以上(インポート用ファイルを生成する場合)
2-2.
Early Power Estimator と Power Analyzer の違い
Early Power Estimator
使用する工程
Power Analyzer
設計前または設計実装中
デザインが完了直前か完了時
信頼性のある見積もり
高い精度の分析
ダイナミック・
電流
・ リソース使用率から電力の見積もり
・ クロックトグル率をユーザが入力
・ リソース(RAM, PLL, DSP, .etc ) コンフィギ
ュレーションと設定を反映して見積もり
・ ユーザ入力またはシミュレーションによるトグ
ル率を用いる
スタティック・
電流
・ 温度に対して指数的に増加
・ リソース使用率から電力の見積もり
精度
入手方法
・ WEB からダウンロード
・ Quartus II に標準装備
3. PowerPlay Early Power Estimator のダウンロード
①
日本アルテラのホームページへアクセスして、オンライン資料のページへ進みます。 http://www.altera.co.jp/
※
②
本資料では Cyclone III の Early Power Estimator ダウンロード方法を例にしております。
オンライン資料の目次より、“PowerPlay Early Power Estimator (EPE)” を選択します。
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③
ご使用デバイスの Estimator 項にある ダウンロード をクリックします。(このときユーザ・ガイドもダウンロードできます)
④
“I Agree” をクリックします。次のページの “Download
《デバイス名》 PowerPlay Early Power Estimator” をクリックし、
ファイルをダウンロード(開く または 保存)します。
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4. データ入力方法
PowerPlay Early Power Estimator へデータを入力する方法は 2 つあります。PowerPlay Early Power Estimator に直接入
力する方法と、CSV ファイルを使用して入力する方法があり、この章ではその 2 つの方法をご紹介しています。
4-1. PowerPlay Early Power Estimator の起動
《デバイス名》_epe_**.xls ファイルをダブルクリックし、PowerPlay Early Power Estimator を起動します。
下記の図は Cyclone III 用の PowerPlay Early Power Estimator です。
※
【補足①】
•
マクロ・セキュリティ・レベル
Microsoft Excel 2002 を使用している場合、デフォルトではスプレッド・シートのマクロ・セキュリティ・レベルは
『高』に設定されています。マクロ・セキュリティ・レベルが『高』に設定されると、マクロが自動的に実行不可になりま
す。マクロ・セキュリティ・レベルの変更方法は下記の手順で行えます。
1)
Microsoft Excel のツール・メニュー ⇒ オプションを選択し、セキュリティ・タブ内のマクロ セキュリティ・ボタンをク
リックします。
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2)
セキュリティ・ダイアログ・ボックスのセキュリティ レベル・タブで、『中』 を選択します。マクロ・セキュリティ・レベル
を 『中』 に設定すると、マクロが含まれているスプレッド・シートを開くたびに、マクロを実行するかどうかたずねる
ポップアップ・ウィンドウが表示されます。マクロ・セキュリティ・レベルを変更した後、マクロを使用できるようにする
には、スプレッド・シートをいったん閉じてから再度開く必要があります。
4-2. PowerPlay Early Power Estimator へ直接入力
PowerPlay Early Power Estimator スプレッド・シートでは白いセルは入力または選択なセルを示し、変更が可能です。各セク
ションには、デザインに基づいてモジュール名を指定できるカラムがあります。
(この節では、Stratix III の PowerPlay Early Power Estimator への入力方法を例にご案内しています。)
※
下記の図は Stratix III 用の PowerPlay Early Power Estimator です。
入力または選択
するセル
セクション
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4-2-1. Input Parameters
Input Parameters エリアでは、デバイスやヒート・シンクなどの各セクションを入力します。
上 記 の 図 は Stratix III 用 の PowerPlay Early Power
※
Estimator です。
Input Parameters エリア
• Family(製品ファミリ)
• Ambient Temp, TA (°C)(周囲の温度)
デバイス・ファミリを選択します。
デバイス付近の大気温度を入力します。
• Device(デバイス)
• Heat sink(ヒート・シンク)
デバイスを選択します。
使用するヒート・シンクを選択します。
• Package(パッケージ)
• Airflow(空気流量)
使用するパッケージを選択します。
デバイス付近の大気温度を入力します。
• Temperature grade(温度グレード)
• Custom θSA (°C/W)
カスタム・ヒート・シンクを選択する場合は、ヒート・
適切な温度グレードを選択します。
• Power characteristics(電力特性)
シンクのデータ・シートに記載されているヒート・シン
ワースト・ケース・シリコン・プロセスを選択します。
• VCCL/VCCINT Voltage(VCCL/VCCINT 電圧)
デバイスの VCCL/VCCINT 電圧を選択します。
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クから周囲までの熱抵抗を入力します。
• Board thermal model(ボードの熱モデル)
熱解析で使用するボードの種類を選択します。
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4-2-2. Thermal Power
Thermal Power エリアでは、各セクションの消費電力の見積もりを表示します。
セクション・ボタンをクリックすると詳細を表示・編集ができます。
上記の図は Stratix III 用の PowerPlay Early
※
Power Estimator です。
Thermal Power エリア
• Logic
• XCVR
ロジック・ブロックと関連する配線でのダイナミック
トランシーバ・ハードウェアでの熱消費電力を示しま
消費電力を示し、Logic をクリックすると詳細を表
す。これには、未使用トランシーバでの待機時消費
示・編集ができます。
電力が含まれます。XCVR をクリックすると詳細を
• RAM
表示・編集できます。
RAM ブロックと関連する配線でのダイナミック消
• PSC and HIP
PCI Express などのハード IP ブロック
費電力を示し、RAM をクリックすると詳細を表
での熱消費電力を示します。PCS and HIP をクリッ
示・編集ができます。
クすると詳細を表示・編集できます。
• PSTATIC
• DSP
DSP ブロックと関連する配線でのダイナミック消
クロック周波数とは無関係なスタティック消費電力を
費電力を示し、DSP をクリックすると詳細を表示・
示します。PSTATIC は、ジャンクション温度、選択さ
編集できます。
れたデバイス、および電力特性の影響を受けます
• UFM
• I/O
I/O ピンに関連する配線での熱消費電力を示し、
UFM ブロックと関連する配線でのダイナミック消費
I/O をクリックすると詳細を表示・編集できます。
電力を示し、UFM をクリックすると詳細を表示・編
• HSDI
集ができます。
SERDES ハードウェアでのダイナミック消費電力
• Voltage Regulator
を示し、HSDI をクリックすると詳細を表示・編集で
オン・チップレギュレータのダイナミック消費電力を
きます。
示し、Voltage Regulator をクリックすると詳細を表
• PLL
示・編集できます。
PLL でのダイナミック消費電力を示し、PLL をク
• TOTAL
FPGA から熱として放散される全電力を示します。
リックすると詳細を表示・編集できます。
• Clocks
これにはオフチップ終端抵抗での消費電力は含ま
クロック・ネットワークでのダイナミック消費電力を
れません。
示し、Clocks をクリックすると詳細を表示・編集で
きます。
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【補足① : Thermal Power データの入力例】
Thermal Power エリアでは、各セクションのボタンをクリックすると、セクションの詳細を入力するためのスプレッド・シートが表
示されます。各項目にデザインの構成に応じた数値を入力します。スプレッド・シートは、入力された数値を自動的に計算し、結
果を表示します。
各項目の意味は、スプレッド・シートの表題セルをクリックするとコメントが表示され、概要と入力可能な範囲などが確認でき
ます。またはメーカより公開されている各デバイスの Power Estimator ユーザ・ガイドをご覧ください。
※
ユーザ・ガイドのダウンロードは 2 ページ 『3. PowerPlay Early Power Estimator のダウンロード』 をご参照ください。
クリック
例) Logic への入力
Logic へ入力する際、モジュール名、組み合わせ回路の使用数、フリップ・フロップの使用数、モジュールの周波数、ト
グル率、平均ファン・アウト数の情報が必要になります。例として下記の表のデザインをスプレッド・シートに入力します。
モジュール名
組み合わせ
回路使用数
フリップ・フロ
ップ使用数
周波数
トグル率
平均ファン・アウト数
1
23
20
50
12.5%
3
2
10
100
500
0.0%
3
3
500
400
123
12.5%
3
4
10
5620
85
12.5%
3
情報を入力すると消費電力 (Thermal Power) とロジックの使用率 (FF Utilization / Estimated LUT Utilization) が自
動計算されます。
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4-2-3. Thermal Analysis
Thermal Analysis エリアでは、ジャンクション温度などの温度環境を表示します。
上記の図は Stratix III 用の PowerPlay Early
※
Power Estimator です。
Thermal Analysis エリア
• Junction Temp, TJ (℃)
デバイス・ファミリを選択します。
• θJA Junction-Ambient
デバイスを選択します。
※
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• Maximum Allowed TA (℃)
デバイス付近の大気温度を入力します。
• Details ボタン
使用するヒート・シンクを選択します。
Details ボタンを押すと計算値の詳細が表示されます
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4-2-4. Power Supply Current
Power Supply Current エリアでは、ジャンクション温度などの温度環境を表示します。
上記の図は Stratix III 用の PowerPlay Early
※
Power Estimator です。
Power Supply Current エリア
• ICCA_PLL
• ICCL
VCCL 電源から引き出される全電流を示します。
• ICCPD
• ICC
VCC 電源から引き出される全電流を示します。
• ICCINT
VCCPD 電源レールから引き出される全電流を示し
ます。ICCPD をクリックすると詳細を表示・編集で
VCCINT 電源から引き出される全電流を示します。
• ICCPOWERUP
きます。
• ICCIO
起動中に引き出される電流の最大値を示します。
• ICCA
VCCIO 電源レールから引き出される全電流を示しま
す。ICCIO をクリックすると詳細を表示・編集できま
VCCA 電源から引き出される全電流を示します。
• ICCD
す。
• ICCXCVR
VCCD 電源から引き出される全電流を示します。
• ICCD_PLL
VCCXCVR 電源レールから引き出される全電流を示
します。ICCXCVR をクリックすると詳細を表示・編
VCCD_PLL 電源から引き出される全電流を示しま
集できます。
• ICCHIP
す。
• ICCPT
VCCHIP 電源レールから引き出される全電流を示し
VCCPT 電源から引き出される全電流を示します。
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VCCA_PLL 電源から引き出される全電流を示します。
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ます。
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4-3. CSV ファイルを使用して入力
PowerPlay Early Power Estimator では、デザインが部分的に完成しているときに、Quartus II が生成する PowerPlay Early
Power Estimator ファイル(<リビジョン名>_early_pwr.csv)を使用して、情報を PowerPlay Early Power Estimator スプレッド・シ
ートにインポートできます。そのことにより、デザインが作成中・完成した後にも消費電力の見積もりを行うことができます。しか
し前で述べたとおりデザインが完成している場合は、PowerPlay Power Analyzer を使用して消費電力を見積もることを推奨して
います。
※
Quartus II で CSV ファイルを生成する場合、下記のコマンドの実行前にコンパイルが完了していなければなりま
せん。
①
Quartus II 上の Assignment メニュー ⇒ Generate PowerPlay Early Power Estimator File をクリックします。すると、作
業ディレクトリ内に、<リビジョン名>_early_pwr.csv ファイルが生成されます。
②
PowerPlay Early Power Estimator の
Import QII File
を ク リ ッ ク し 、 Quartus II で 生 成 し た 《 リ ビ ジ ョ ン 名 》
_early_pwr.csv ファイルをインポートします。その後自動的に PowerPlay Early Power Estimator に反映されます。
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宇都宮市東宿郷 4-2-24 センターズビル 7 階 TEL 028-637-4488 FAX 028-637-4489
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