すずしい服をさがそう! Part 2 ~暑い夏を乗り切る方法~ 岐阜市立西郷小学校 1.研究の動機 昨年の研究では、白っぽい服は温度の上がり 方が少なくすずしい服、黒っぽい服は温度が上 がり暑い服ということがわかった。今年は、綿 5年 中 島 聡 美 ・通気性が一番よいのは、アクリルだった。2 位は綿(織り)3位は綿(編み)だった。だ けど、2位と3位では、差があまりなかった。 (3)動きやすい素材は? やポリエステル以外の素材の特ちょうを調べ、 暑い夏に過ごしやすいものを見つけたい。 2.研究の内容 (1)服はどんな素材でできているか ・見つけた素材は、綿・ポリウレタン・ナイロ ン・麻・ポリエステル・レーヨン・アクリル ・毛・キュプラ・絹の10種類である。 ・素材には、編みと織りの2種類があるので綿 とポリエステルは、両方実験に使う。 (2)温度の上がり方の少ない素材は? ・綿(編み)は、よくのびるけれど、のばした 後、もとにもどらなかった。 ・素材よりも、編み、織りの違いがのびを決め る。よくのびる布は、全部編みだった。 (4)汗をよく吸う素材は? ・日なたと日かげで同じ結果だったのはアクリ ルだけで、あとの素材は正反対の結果だった。 (3)風通し(通気性)のよい素材は? ・1位はポリエステル(編み)、2位は綿(編 み)、3位は絹とアクリルであった。 ・吸水性は、織物より編み物(綿、ポリエステ ル、アクリル)のほうがよい。 ・化学せんいのポリエステルとアクリルは、水 と色水を分けて吸った。だから、本当の汗を よく吸うのは綿なのか。 ・毛とキュプラは、25分たっても、1ミリも 吸わなかったから、すごくおどろいた。 (5)吸った汗がかわきやすい素材は? ・服のしわになりにくさは、 「素材」と「編み、 織り」の2つが関係する。 ・せんたくしてしわがたくさんできたもの(綿 の編み、綿の織り、キュプラ)は、布ののび 縮みが大きかった。 ・せんたくしてしわが全くできなかったもの (アクリル、ポリエステルの編み)はのび縮み しなかった。 3.研究のまとめ ・夏に過ごしやすい服は、温度や通気性がすぐ れている「綿」がたくさん入っている服の方 がよい。 ・同じ素材でも、織物は「かわきやすさ」がよ い所で、悪い所は「しわになりやすい・吸水 性が悪い」所だから、夏物でもふだん着や運 動する服ではなく、お出かけ着ならよい。 ・季節や服の目的(ふだん着・運動着・お出か け着・ねま着)を考えて、それに適した素材 や編み方が一番過ごしやすい服だと言える。 ・1位はポリエステル(織り)とナイロン、3 位はキュプラ、4位は麻であった。 ・織物は、編み物より早くかわく。 4.審査評 昨年からの継続研究である。昨年の研究で明 ・天然せんいより化学せんい(ポリエステル、 らかにした白っぽい服をベースにして、服の素 ナイロン、キュプラ)の方が、早くかわく。 材に着目して暑い夏を乗り切る服を明らかにし (6)しわになりにくい素材は? た。12種類の素材について温度の上がりにく さ・通気性のよさ・動きやすさ・汗の吸いやす さ・しわになりにくさの観点から、条件をそろ えて実験した。データを繰り返し取ってデータ の信頼性を高めたり、表やグラフで端的にまと めたりする過程や実際に過ごしやすい服を家族 でためした点がすばらしい。
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