ミックスで

英語版 April 2008 に対応
EpiTect® MSP
プロトコールとトラブルシューティング
至適化不要の高精度なメチル化特異的 PCR
(methlylation-specific PCR ; MSP)
目次
ページ
プロトコール
EpiTect MSP Kit を用いた PCR
2
トラブルシューティング
4
Sample & Assay Technologies
プロトコール: EpiTect MSP Kit を用いた PCR
実験を始める前の重要事項
EpiTect Master Mix は 95 ℃で 10 分間の活性化ステップが必要です(本プロト
コールのステップ 6 参照)
。
EpiTect Master Mix の MgCl2 の濃度は、最終反応ミックスで至適化済みで、ほと
んどのケースで満足できる結果が得られます。より高濃度の Mg2+ が必要な場
合は、25 mM の MgCl2 を含むストック溶液を準備してください。
DNA を調製あるいは PCR 産物を解析する場所から離れたところで反応液の
セットアップを行なってください。
クロスコンタミを最小限に抑えるために、疎水性フィルターを装着したチップ
を使用してください。
操作手順
1.
EpiTect Master Mix、核酸テンプレート、プライマー溶液、RNase フリー水を解
凍する。使用前によく混和する。
2.
EpiTect Master Mix をボルテックスにより簡単に混和し、表 1 に従って各 PCR
チューブに 25 µl ずつ分注する。
塩濃度が均一になるように使用前に EpiTect Master Mix を完全に混和します。
HotStarTaq® d-Tect Polymerase は室温で不活性なので、反応容器を氷上で保冷す
る必要はありません。
表 1. EpiTect MSP Master Mix を用いた反応成分
成分
容量/反応
最終濃度
EpiTect Master Mix, 2x
25 µl
1x
希釈したプライマーミックス
プライマー A
プライマー B
適量
適量
0.3 ∼ 0.4 µM
0.3 ∼ 0.4 µM
テンプレート DNA
テンプレート DNA、ステップ 4 で追加
適量
<200 ng / 50 µl 反応液
RNase フリー水
適量
トータル容量
50 µl
注:反応容量を変更する場合は、各成分量を適宜調節します。
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EpiTect MSP プロトコールとトラブルシューティング 04/2008
3.
Master Mix の入った PCR チューブに適切な量の希釈したプライマーミックスを
分注する。
4.
各 PCR チューブにテンプレート DNA(50 µl 反応液当たり 200 ng 未満)を添加
する。
5.
加熱蓋付きサーマルサイクラーを使用する場合は、ミネラルオイルを使用しな
い。ステップ 6 に進む。それ以外のサーマルサイクラーでは、約 50 µl のミネラ
ルオイルを重層する。
6.
メーカーの指示に従ってサーマルサイクラーをプログラムする。
注:熱活性化のために 95 ℃で 10 分間のインキュベーションステップをセット
した後に 3 ステップサイクリングをプロブラミングします。
一般的な PCR サイクリングプログラムを表 2 に掲載します。収量および特異性
を最大にするには、新しいテンプレートターゲットあるいはプライマーペア毎
に温度、サイクル時間を至適化する必要があります。
表 2. 最適な PCR サイクリング・プロトコール
ステップ
時間
温度
コメント
初期活性化ステップ
10 分
95 ℃
HotStarTaq d-Tect Polymerase は
この加熱ステップにより活性化
変性:
15 秒
94 ℃
アニーリング:
30 秒
エクステンション:
30 秒
3 ステップサイクリング
サイクル数:
72 ℃
500 bp 以上の PCR 産物では
500 bp の DNA 当たり約 1 分間の
エクステンション時間を使用
30 ∼ 40
最終エクステンション: 10 分
7.
50 ∼ 55 ℃ プライマーの Tm より約 8 ℃低い
温度
72 ℃
サーマルサイクラーに PCR チューブをセットし、サイクリングプログラムを
スタートする。
注:増幅後、サンプルは 2 ∼ 8 ℃で一晩、または –20 ℃で長期間保存できます。
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トラブルシューティングガイド
コメント
増幅産物が皆無あるいは少ない
a) プライマーデザインが
適切でない
プライマーデザインを再考する。DNA の Bisulfite 変
換後には 2 本鎖は相補的でないことに注意。従って、
両プライマーを forward あるいは reverse 鎖にマッチ
するように再デザインしなければならない。
EpiTect PCR Control DNA(英語版 Handbook 17 ペー
ジ、Ordering Information 参照)で PCR の特異性およ
び精度をチェックすることを推奨。
b) ピペッティングエラー、 PCR をもう一度行なう。プライマーなどの試薬の濃度
および保存条件をチェックする。EpiTect MSP Master
あるいは試薬の入れ
Mix とプライマーテンプレート溶液の割合が 1 : 1 で
忘れ
あることを確認する。
c) HotStarTaq d-Tect
Polymerase が活性化
されていない
95 ℃で 10 分間の初期活性化ステップで PCR を開始
したかチェックする。
d) アニーリング温度ある
いは時間が正確では
ない
2 ℃ずつアニーリング温度を下げる。アニーリングは
30 秒間行なう。最適なアニーリング温度の決定は難
しいが、タッチダウン PCR を用いて多くの場合は解
決できる。
e) プライマー濃度が最適
でない、またはプライ
マーが分解
0.1 ∼ 0.5 µM の各プライマー濃度で 0.1 µM ずつ増や
して PCR を再度行なう。
f) スタートテンプレート
に問題
スタートテンプレートの濃度、保存条件、品質につい
てチェックする。ストック溶液からテンプレート核酸
の連続希釈溶液を調製する。これを用いて PCR を再度
行なう。
g) Mg2+ 濃度が最適で
ない
Mg2+ の 最 終 濃 度 を 変 え て PCR を 行 な う 。 25 mM
MgCl2 溶液を用いて 0.25 mM ずつ Mg2+ を増やす。
10 分未満の活性化時間は、
HotStarTaq d-Tect Polymerase
の活性化に十分でない。
特に高感度 PCR を行なう際は、変性ポリアクリルアミ
ドゲル * でプライマーが分解していないかをチェック
する。
* 化学薬品を取り扱う際には、適切な実験着と使い捨て手袋、保護用眼鏡を着用してください。詳細は製品
メーカーの相当する MSDS(material safety data sheet)をご覧ください。
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コメント
h) サイクル数が少ない
サイクル数を 5 サイクルずつ増やす。
i) エクステンション時間
が短すぎる
エクステンション時間を 30 秒単位で延長する。ゲノ
ム DNA を用いて PCR を行なう場合、反応中のゲノム
DNA の濃度を増やす。
j) 変性温度あるいは時間
が正確でない
変性は 94 ℃で 15 秒間行なう。PCR プロトコールの
ステップ 6 に記載されているように、最初に 95 ℃で
10 分間のインキュベーションを行なう(3 ページ)
。
k) 最初のテンプレート量
が不充分
Nested PCR を用いて 2 回目の PCR を行なう。
l) フラグメントサイズが
大きすぎる
700 bp までのフラグメントサイズを選ぶ。適切なサイ
ズの PCR フラグメントを得るために、EpiTect Bisulfite
Kit を DNA 変換に使用することを推奨。
他社の変換キットを使用すると、フラグメントサイズ
が 700 bp よりもかなり小さくなることがある。
m) 加熱蓋付きサーマル
サイクラーを使用し、
ミネラルオイルを重層
して PCR を行なった
加熱蓋付きサーマルサイクラーを使用する際には、
PCR 産物の収量が減少するので PCR サンプルの上に
ミネラルオイルを重層しない。
n) サーマルサイクラーに
問題
サーマルサイクラーのスイッチがオンになっている
か、正しくプログラムされていたかチェックする。
o) PCR チューブあるいは
プレートがサイクラー
ブロックに完全に
フィットしていない
サーマルサイクラーのメーカーが推奨する PCR チュー
ブあるいはプレートを必ず使用する。
増幅産物が多数検出
a) HotStarTaq d-Tect
Polymerase の活性時間
が長過ぎる
95 ℃で 10 分間の最初の活性化のみで PCR を開始し
たことを確認する。
b) アニーリング温度が
低過ぎる
2 ℃ずつアニーリング温度を上げる。アニーリングは
30 秒間行なう。最適なアニーリング温度の決定は難
しいが、タッチダウン PCR を用いて多くの場合は解
決できる。
活性化時間が 10 分を大幅に超過する場合、
プライマー
ダイマー形成や複数のバンドを含む産物が生じること
がある。
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c) プライマー濃度が最適
でない、またはプライ
マーが分解
0.1 ∼ 0.5 µM の各プライマー濃度で 0.1 µM ずつ増や
して PCR を再度行なう。特に高感度 PCR を行なう際
は、変性ポリアクリルアミドゲル * でプライマーが
分解していないかをチェックする。
d) プライマーのデザイン
プライマーデザインを再考する。DNA の Bisulfite 変
換後には 2 本鎖は相補的でないことに注意。従って、
両プライマーを forward あるいは reverse 鎖にマッチ
するようにデザインしなければならない。
EpiTect PCR Control DNA(英語版 Handbook 17 ペー
ジ、Ordering Information 参照)で PCR の特異性およ
び精度をチェックすることを推奨。
スメア状の産物
a) 最初のテンプレート量
が多すぎる
スタートのテンプレートの濃度、保存条件について
チェックする。ストック溶液からテンプレート核酸
の連続希釈溶液を新しく調製する。この連続希釈溶
液を用いて PCR を行なう。
b) キャリーオーバーが
混入
ネガティブコントロールの PCR(テンプレート DNA
なし)で PCR 産物あるいはスメア状の産物が観察さ
れる場合には試薬をすべて交換する。クロスコンタ
ミを最小限に抑えるために、疎水性フィルターを装
着したチップを使用。
DNA を調製あるいは PCR 産物を解析する場所から離
れたところで反応液のセットアップを行なう。
c) HotStarTaq d-Tect
Polymerase の活性時間
が長過ぎる
95 ℃で 10 分間の最初の活性化のみで PCR を開始し
たことを確認する。
d) サイクル数が多過ぎる
3 サイクルずつサイクル数を減らす。
e) Mg2+ 濃度が最適でない
Mg2+ の最終濃度を変えて PCR を行なう。
25 mM MgCl2 溶液を用いて 0.25 mM ずつ Mg2+ を増
やす。
* 化学薬品を取り扱う際には、適切な実験着と使い捨て手袋、保護用眼鏡を着用してください。詳細は製品
メーカーの相当する MSDS(material safety data sheet)をご覧ください。
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コメント
f) プライマー濃度が最適
でない、またはプライ
マーが分解
0.1 ∼ 0.5 µM の各プライマー濃度で 0.1 µM ずつ増や
して PCR を再度行なう。特に高感度 PCR を行なう際
は、変性ポリアクリルアミドゲル * でプライマーが
分解していないかをチェックする。
g) プライマーデザインが
最適でない
プライマーデザインを再考する。DNA の Bisulfite 変
換後には 2 本鎖は相補的でないことに注意。従って、
両プライマーを forward あるいは reverse 鎖にマッチ
するようにデザインしなければならない。
EpiTect PCR Control DNA(英語版 Handbook 17 ペー
ジ、Ordering Information 参照)で PCR の特異性およ
び信頼性をチェックすることを推奨。
* 化学薬品を取り扱う際には、適切な実験着と使い捨て手袋、保護用眼鏡を着用してください。詳細は製品
メーカーの相当する MSDS(material safety data sheet)をご覧ください。
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Trademarks: QIAGEN®, EpiTect®, HotStarTaq® (QIAGEN Group).
Use of methylation specific PCR (MSP) is covered by US patents 5,786,146, 6,017,704, 6,200,756, 6,265,171, and
corresponding foreign patents and applications. No license under these patents to use the MSP process is conveyed to the
purchaser by purchasing this product.
本文に記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
記載の QIAGEN 製品は研究用です。疾病の診断、治療または予防の目的には使用することはできません。
© 2008 QIAGEN, all rights reserved.
www.qiagen.co.jp
株式会社 キアゲン 〒 104-0054 東京都中央区勝どき 3-13-1 Forefront Tower II
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Sample & Assay Technologies