FX8 型測距センサ 通信インタフェース仕様書

FX8 型測距センサ
型測距センサ
通信インタフェース
通信インタフェース仕様書
インタフェース仕様書
Ver.1.
Ver.1.2
日本信号株式会社
ビジョナリービジネスセンター
MEMS 事業推進部
承認
照査
担当
日本信号株式会社
LX9638
LX9638A
9638A-001
目次
1.
概要 ................................................................................. 3
2.
FX8 インタフェース仕様 ............................................................... 3
2.1 イーサネット規格 .................................................................. 3
2.2 ネットワーク設定 .................................................................. 3
2.3 接続数 ............................................................................ 3
3.
通信フォーマット ..................................................................... 4
3.1 共通の構成 ........................................................................ 4
3.2
SUM 値計算 ........................................................................ 4
3.3 透過コード(DLE) ................................................................... 5
4.通信コマンド ........................................................................... 6
4.1 通信コマンド一覧 .................................................................. 6
4.2 レスポンスコード .................................................................. 6
4.3 通信フォーマットの詳細 ............................................................ 7
4.3.1 開始 .......................................................................... 7
4.3.2 停止 .......................................................................... 7
4.3.3 インジケータ設定 .............................................................. 8
4.3.4 センサ情報要求 ............................................................... 10
4.3.5 XY データ要求 ................................................................ 12
4.3.6 測距データ ................................................................... 13
4.3.7 エラー情報 ................................................................... 13
5.
通信手順 ............................................................................ 15
5.1 通信シーケンス ................................................................... 15
5.2 シーケンス番号 ................................................................... 15
5.2.1 コマンド/レスポンス ......................................................... 15
5.2.2 測距データ ................................................................... 16
5.2.3 エラー情報 ................................................................... 16
5.3 測距動作中のコマンド制限 ......................................................... 16
5.4 通信エラー ....................................................................... 16
5.4.1 不明なデータ種別 ............................................................. 16
5.4.2 タイムアウト ................................................................. 16
6.FX8 通信制御例 ........................................................................ 17
6.1
XY データ取得 .................................................................... 17
6.2 測距開始シーケンス ............................................................... 17
6.3
受信タイムアウト時の対応 ........................................................ 18
6.4 測距データのラスタ並び替え ....................................................... 18
LX9638
LX9638A
9638A-002
1.
概要
FX8 型測距センサ(以下「FX8」と略します)は、2 次元座標各点の測距データを出力する走査型の
測距センサです。
FX8 と処理部(以下「ホスト」と称します)をイーサネットで接続し、FX8 の制御及び測距データの
転送を行います。
本仕様書は、FX8 とホスト間の通信インタフェースを規定するものです。
コマンドレスポンス・測距データ 等
FX8
制御コマンド
ホスト
(PC 等)
イーサネット
☆
本仕様書(バージョン 1.1)は、以下に適用します。
・FX8 ロジックバージョン 1.0 以降
・FX8 ファームバージョン 1.0 以降
FX8 バージョン情報は、4.3.4 項センサ情報要求にて確認できます。
2.
FX8 インタフェース仕様
2.1 イーサネット規格
• 10/100Base-TX
• Auto MDI/MDI-X
• オートネゴシエーション対応
2.2 ネットワーク設定
• DHCP クライアント機能
• IP アドレス
• サブネットマスク
• ポート番号
:あり(出荷時設定:無効)
:固定値(出荷時設定:192.168.0.80)、または DHCP で取得
:固定値(出荷時設定:255.255.255.0)、または DHCP で取得
:50000(TCP)
DHCP クライアント機能を有効とした場合、FX8 は電源 ON 後にネットワーク内の DHCP サーバに IP
アドレスを問い合わせます。DHCP サーバから応答がなかった場合、問い合わせタイムアウトとなり、
FX8 に設定される IP アドレスが反映されます。
ネットワーク設定(ポート番号を除く)は、専用ソフトで変更可能です。
2.3 接続数
FX8 に同時接続できるホストの数は 1 台です。
FX8 が開放する 50000 番ポートに TCP で接続を行います。
LX9638
LX9638A
9638A-003
3.
通信フォーマット
FX8 との通信において、共通する事項を示します。
通信コマンドについては4項、通信シーケンスについては5項を参照してください。
3.1 共通の構成
FX8 との通信において、共通するパケット構成を次に示します。
データ長
STX
データ長
0x02
上位
下位
シーケンス番号
(フレーム番号)
上位
下位
データ種別
上位
下位
データ
*
SUM 値
*
上位
下位
ETX
0x03
SUM 計算範囲
項目
STX
データ長
シーケンス
番号
データ種別
データ
SUM 値
ETX
3.2
バイト数
1 バイト
2 バイト
2 バイト
2 バイト
データ種
別による
2 バイト
1 バイト
内容
データの始まりを示します(0x02 固定)
STX 後から ETX 前までのデータバイト数を示します
コマンドに対してはホスト側が任意に付与します。レスポンスには
同じシーケンス番号が返されます。
測距データ出力については、FX8 側がシーケンシャルに付与します。
コマンド、レスポンス、データ等、データの種別を示します
データ本体
STX 後から SUM 値前までの加算値(3.2 項に詳細)
データの終わりを示します(0x03 固定)
SUM 値計算
SUM 値は、STX の後から SUM 値の前までのデータについて、バイナリデータとして 1 バイト単位で
加算した結果の下位 16bit 分の値となります。
例)「開始」コマンド
STX
0x02
データ長
0x00
0x08
シーケンス番号
0xFF
0xFF
データ種別
0x01
0x01
SUM 値
0x02
0x08
ETX
0x03
SUM 値計算範囲
SUM 値:0x00+0x08+0xFF+0xFF+0x01+0x01=0x00000208
LX9638
LX9638A
9638A-004
3.3 透過コード(DLE)
受信した通信フォーマットを解析する上で、制御コードとしての STX(0x02)、および ETX(0x03)
と、データそのものの“0x02”、および“0x03”とを区別する必要があります。
FX8 では、送信時に、STX、ETX、およびデータ“0x10”の前に透過コード(0x10)を追加します。
受信時は、透過コードを取り除きます。
例)「開始」コマンド送信
① 【ホスト送信】
「開始」コマンドフォーマット生成
STX
0x02
データ長
0x00
シーケンス番号
0x08
0x00
0x10
データ種別
0x01
SUM 値
0x01
0x00
ETX
0x1A
0x03
② 【ホスト送信】透過コード付加
• 制御コード STX、ETX の前に透過コード(0x10)を付加する
• 「CMD シーケンス No」の 0x10 データ前に透過コード(0x10)を付加する
DLE
STX
0x10
0x02
データ長
0x00
0x08
DLE
0x00
データ種別
0x10
0x10
0x01
SUM 値
0x01
0x00
0x1A
DLE
ETX
0x10
0x03
このパケットを FX8 に送信します。
FX8 では、③ホスト受信と同様、透過コードを除去して受信処理しています。
例)「開始レスポンス」受信
③ 【ホスト受信】
透過コード付きの「開始レスポンス」データを受信します。
DLE
STX
0x10
0x02
データ長
0x00
0x08
DLE
0x00
0x10
データ種別
0x10
0x01
0x11
レスポンス
0x00
SUM 値
0x00
0x2A
DLE
ETX
0x10
0x03
データ長は最終的に透過コードを除去したバイト数、SUM 値も透過コードを除いた加算値です。
④ 【ホスト受信】透過コードを削除
受信データを検索していきます。
・DLE+0x02 が見つかったら、DLE を削除し、データの先頭とします。
・DLE+0x03 が見つかったら、DLE を削除し、データの最後尾とします。
・DLE+0x10 が見つかったら、DEL を削除し、データの 0x10 とします。
STX
0x02
データ長
0x00
0x08
データ種別
0x00
0x10
0x01
0x11
レスポンス
0x00
SUM 値
0x00
ETX
0x2A
0x03
受信データの解析
・データの先頭と、データの最後尾の間のバイト数がデータ長に一致
・データ長からデータ長-2 バイトまでのデータを加算し、SUM 値と一致
・送信コマンドと受信レスポンスのシーケンス番号が一致
・データ種別とレスポンス内容を確認
LX9638
LX9638A
9638A-005
4.通信コマンド
4.1 通信コマンド一覧
FX8 の制御に使用するコマンドとレスポンスのデータ種別一覧を示します。
コマンドはホストから FX8 へ送信、レスポンスは FX8 からホストへ送信します。
詳細は、4.3 項に示します。
データ種別
コマンド
レスポンス
0x0101
0x0111
0x0102
0x0112
0x0104
0x0114
0x0121
0x0131
0x0122
0x0132
名称
1
2
3
4
5
開始
停止
インジケータ設定
センサ情報要求
XY データ要求
☆
機能
FX8 の測距動作を開始します
FX8 の測距動作を停止します
インジケータ点灯制御を設定します
FX8 の設定情報を要求、取得します
XY データを要求、取得します
FX8 の測距動作中に、FX8 からホストへ出力されるデータ種別を示します。
名称
データ種別
6
測距データ
0x0171
7
エラー情報
0x0191
機能
測距データを出力します
FX8 でエラー発生し、正しい測距データを出力できないときに
エラー情報を出力します
4.2 レスポンスコード
FX8 からホストにレスポンスを返すとき、次に示すレスポンスコードが設定されます。
コード
0x00
0x01
0x02
0x10
0x11
0x80
判定識別
ACK
NAK_01
NAK_02
NAK_10
NAK_11
BUSY
内容と要因
処理が正常に完了
処理異常
パラメータ、設定値異常
SUM 値異常
通信フォーマットサイズ異常
測距動作中に処理できないコマンドを受信(5.3 項に詳細)
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LX9638A
9638A-006
4.3 通信フォーマットの詳細
4.3.1 開始
FX8 の測距動作を開始します。
FX8 はレスポンスを返した後、測距データ送信を開始します(4.3.6)。
▽コマンド(ホスト→FX8)
STX
0x02
データ長
0x00
0x08
シーケンス番号
*
*
データ種別
0x01
0x01
SUM 値
*
ETX
*
0x03
SUM 値計算範囲
▽レスポンス(FX8→ホスト)
STX
0x02
データ長
0x00
シーケンス番号
0x09
*
*
データ種別
0x01
レスポンス
0x11
SUM 値
*
*
ETX
*
0x03
SUM 値計算範囲
4.3.2 停止
FX8 の測距動作を停止し、測距データの送信を停止します。
測距動作停止中の場合でもレスポンスコードには「ACK」が入ります。
▽コマンド(ホスト→FX8)
STX
0x02
データ長
0x00
0x08
シーケンス番号
*
*
データ種別
0x01
0x02
SUM 値
*
ETX
*
0x03
SUM 値計算範囲
▽レスポンス(FX8→ホスト)
STX
0x02
データ長
0x00
0x09
シーケンス番号
*
*
データ種別
0x01
0x12
レスポンス
*
SUM 値
*
ETX
*
0x03
SUM 値計算範囲
LX9638
LX9638A
9638A-007
4.3.3 インジケータ設定
FX8 には 3 個(緑色、黄色、赤色)の LED が設けてあり、点灯・消灯をホスト側から行うことが
できます。
FX8 の電源 ON 直後は、以下に示すような FX8 内部定義で LED が動作します。
■ LED No.0(赤) ⇒ エラー発生状態を表示
内部状態
LED 動作
エラーなし(通常動作)
消灯
エラー発生
点灯し、3秒後に消灯
エラー要因は、エラー通知を送信する場合の要因と同等です。
エラーが発生し続ける場合は、結果として点灯状態が継続します。
■ LED No.1(黄) ⇒ レーザ発振状態を表示
内部状態
LED 動作
停止中
消灯
レーザ発振中
点灯
■ LED No.2(緑) ⇒ イーサネット通信状態を表示
内部状態
LED 動作
Link 切れ
消灯
Link 中
点灯
通信中
点滅
ホストでの処理結果等を FX8 の LED 表示に反映するには、以下に示す LED の ON、OFF 時間を送信
します。ON、OFF 時間は 100msec 単位で最大 0x64(100×100msec)の範囲で設定します。範囲外の値
を設定した場合は、「パラメータ、設定値異常(NAK_02)」レスポンスを返信し、コマンドの設定内
容は無効となります。
設定値
■ LED No.0(赤)
■ LED No.1(黄)
■ LED No.2(緑)
ON 時間
OFF 時間
0x00
0x00
内部定義の動作
内部定義の動作
内部定義の動作
0x00
0x01
強制消灯
強制消灯
強制消灯
0x01
0x00
強制点灯
強制点灯
強制点灯
0x01~0x64
0x01~0x64
設定した ON、OFF 時 設定した ON、OFF 時 設定した ON、OFF 時
間の間隔で点滅
間の間隔で点滅
間の間隔で点滅
0xFF
0xFF
設定状態維持
設定状態維持
設定状態維持
ON 時間:0x03、OFF 時間:0x07 と設定した場合の LED 動作を次に示します。
ON(点灯)
OFF(消灯)
300msec
700msec
300msec
1000msec
LX9638
LX9638A
9638A-008
コマンド設定前からコマンド設定後の動作を次に示します。
コマンド受信前の設定値
受信コマンド設定値
ON 時間 OFF 時間
ON 時間 OFF 時間
■ LED No.0(赤) 0x00
0x01
強制消灯
0x01
0x00
強制点灯
■ LED No.1(黄) 0x01
0x00
強制点灯
0x02
0x02
200msec 間隔点滅
■ LED No.2(緑) 0x00
0x00
内部定義の動作
0xFF
0xFF
設定状態維持
■ LED No.0(赤)
コマンド受信
ON(点灯)
OFF(消灯)
■ LED No.1(黄)
ON(点灯)
OFF(消灯)
200msec 200msec 200msec
■ LED No.2(緑)
Activity
Activity
ON(点灯)
OFF(消灯)
▽コマンド(ホスト→FX8)
STX
0x02
データ長
0x00
0x0E
シーケンス番号
*
*
データ種別
0x01
0x04
LED0
LED0
LED1
LED1
LED2
LED2
ON 時間
OFF 時間
ON 時間
OFF 時間
ON 時間
OFF 時間
*
*
*
*
*
*
SUM 値計算範囲
SUM 値
*
ETX
*
0x03
▽レスポンス(FX8→ホスト)
STX
0x02
データ長
0x00
0x09
シーケンス番号
*
*
データ種別
0x01
0x14
レスポンス
*
SUM 値
*
ETX
*
0x03
SUM 値計算範囲
LX9638
LX9638A
9638A-009
4.3.4 センサ情報要求
FX8 内部に設定されている情報を取得します(センサ情報の設定はできません)
。
▽コマンド(ホスト→FX8)
STX
0x02
データ長
0x00
シーケンス番号
0x08
*
データ種別
*
0x01
SUM 値
0x21
*
ETX
*
0x03
SUM 値計算範囲
▽レスポンス:正常時(FX8→ホスト)
STX
0x02
データ長
0x00
0x49
シーケンス番号
*
データ種別
*
0x01
センサ情報
レスポンス
0x31
SUM 値
64byte
0x00
*
・・・
*
*
ETX
*
0x03
SUM 値計算範囲
▽レスポンス:異常時(FX8→ホスト)
STX
0x02
データ長
0x00
0x09
シーケンス番号
*
*
データ種別
0x01
0x31
レスポンス
*
SUM 値
*
ETX
*
0x03
SUM 値計算範囲
センサ情報の内容は、次頁に示します。
LX9638
LX9638A
9638A-010
センサ情報内容
offset
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
内容
X 測点数(上位 8bit)
X 測点数(下位 8bit)
Y 測点数(上位 8bit)
Y 測点数(下位 8bit)
X 振れ角(上位 8bit) 半角0.1度単位
X 振れ角(下位 8bit) (±30 度=300)
Y 振れ角(上位 8bit) 半角0.1度単位
Y 振れ角(下位 8bit) (±30 度=300)
XY データの面数
フレーム周期(上位 8bit)
ミリ秒
フレーム周期(下位 8bit)
単位
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
offset
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
☆
内容
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
予備
XY データ管理番号(1)
XY データ管理番号(2)
XY データ管理番号(3)
XY データ管理番号(4)
ロジックバージョン(メジャー)
〃
(マイナー)
〃
(シーケンス)
〃
(予備)
ファームバージョン(メジャー)
〃
(マイナー)
〃
(シーケンス)
〃
(予備)
製造番号
(ASCII コード 8 文字)
※予備は 0x00 固定
LX9638
LX9638A
9638A-011
4.3.5 XY データ要求
FX8 に設定される XY データ(測距方向に関する情報)を要求します。
最初の面番号は 0 です。面数の最大数はセンサ情報要求(4.3.4)のレスポンスから得られます。最
大面数が 2 の場合、面番号 0 と面番号 1 の XY データが存在します。
測点数 N はセンサ情報要求の「X 測点数」と「Y 測点数」の積と一致します。
コマンドのパケット No には 0x00 の固定値を設定します。
▽コマンド(ホスト→FX8)
STX
データ長
0x02
0x00
☆
シーケンス番号
0x0A
*
データ種別
*
0x01
パケット
面番号
0x22
SUM 値
No.
*
0x00
*
ETX
*
0x03
SUM 値計算範囲
▽レスポンス:正常時(FX8→ホスト)
STX
データ長
0x02
*
☆
シーケンス番号
*
*
データ種別
*
0x01
0x32
レスポンス 面番号
0x00
*
パケット
パケット
数
No.
0x01
0x00
SUM 値計算範囲
XYデータ1
XY データ N
Sx
Sy
X
Y
座
座
上
下
上
下
標
標
位
位
位
*
*
*
*
*
Sx
Sy
X
Y
座
座
上
下
上
下
位
標
標
位
位
位
位
*
*
*
*
*
*
*
・・・
SUM 値
*
*
ETX
0x03
SUM 値計算範囲
▽レスポンス:異常時(FX8→ホスト)
STX
0x02
データ長
0x00
0x09
☆
シーケンス番号
*
*
データ種別
0x01
0x32
レスポンス
*
SUM 値
*
ETX
*
0x03
SUM 値計算範囲
LX9638
LX9638A
9638A-012
4.3.6 測距データ
測距データは、測距動作中に送信される光量・距離データです。
距離データは測点順に並んでいます。ラスタデータとして扱うためには、同じ面番号の XY データ
を参照し、距離データを各座標に並び替える必要があります。
測点数 N はセンサ情報要求(4.3.4)の「X 測点数」と「Y 測点数」の積と一致します。
パケット No は 0x00 の固定値が設定されます。
▽測距データ(FX8→ホスト)
☆
STX
データ長
フレーム番号
0x02
*
*
*
データ種別
*
0x01
面番号
0x71
パケット
パケット
数
No.
0x01
0x00
*
SUM 値計算範囲
測距データ1
測距データ N
光量
距離
12bit
12bit
*
*
・・・
光量
距離
12bit
12bit
*
*
内部情報
SUM 値
64 byte
*
・・・
*
*
ETX
*
0x03
SUM 値計算範囲
4.3.7 エラー情報
FX8 にエラー要因となる事象が発生した場合、測距データに置き換わってエラー情報が送信され
ます。測距動作停止中に、エラー情報が単独で送信される事はありません。
エラー状態のビットごとに、エラー要因が割り当てられます。
▽エラー情報(FX8→ホスト)
STX
0x02
データ長
0x00
0x50
☆
フレーム番号
*
*
データ種別
0x01
0x91
センサ状態
*
*
SUM 値計算範囲
内部情報
エラーコード
*
*
*
*
*
*
*
64byte
…
SUM 値
*
*
ETX
*
0x03
SUM 値計算範囲
エラー状態の内容を次頁に示します。
LX9638
LX9638A
9638A-013
エラー状態の内容
bit
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
名称
インターロック要因エラー
位相調整中
未定義
未定義
未定義
未定義
未定義
未定義
未定義
未定義
未定義
未定義
未定義
未定義
未定義
未定義
☆
内容
インターロック発生
電源 ON 直後、SMOS 動作が安定するまで発生
LX9638
LX9638A
9638A-014
5.
通信手順
5.1 通信シーケンス
測距開始から停止までの通信シーケンスを示します。
ホスト-FX8 間はあらかじめ接続が成立しているものとします。
ホスト
開始 CMD
停止 CMD
開始 RES
測距 D
測距 D
エラーI
測距 D
停止 RES
FX8
コマンド/レスポンス
測距データとエラー情報
コマンド/レスポンス
FX8 のすべての通信シーケンスは、
“問い合わせ-応答”となる「コマンド/レスポンス」と、測
距中随時送信される「測距データ」(エラー発生時は「エラー情報」)の 2 種類の動作があります。
5.2 シーケンス番号
5.2.1 コマンド/レスポンス
FX8 は受信したコマンドのシーケンス番号をレスポンスに設定して送信します。シーケンス番号
は 0x0000 から 0xFFFF の 16bit 値が設定可能です。
一般的に、シーケンス番号にはコマンド送信ごとにインクリメントした値を設定します。
ホスト
CMD A
Seq:0x0000
CMD B
Seq:0x0001
RES A
Seq:0x0000
RES B
Seq:0x0001
FX8
シーケンス番号:0000
シーケンス番号:0001
LX9638
LX9638A
9638A-015
5.2.2 測距データ
「測距データ」のシーケンス番号もコマンド/レスポンス同様 16bit のバイナリデータで、FX8
が「測距データ」を送信するごとにインクリメントした値を設定します。
なお「開始」時はじめの測距データシーケンス番号は、前回最後に出力された測距データのシー
ケンス番号をインクリメントした値が設定されます。
ホスト
測距 D
Seq:0x0000
測距 D
Seq:0x0001
測距 D
Seq:0x0002
測距 D
Seq:0x0003
測距 D
Seq:0x0004
FX8
5.2.3 エラー情報
FX8 は「エラー情報」送信時のシーケンス番号は、置き替えた「測距データ」のシーケンス番号を
設定します。
ホスト
測距 D
Seq:0x0000
測距 D
Seq:0x0001
測距 D
Seq:0x0002
エラーI
Seq:0x0003
測距 D
Seq:0x0004
FX8
5.3 測距動作中のコマンド制限
次のコマンドは FX8 が測距動作中でも受信可能となるコマンドです。それ以外のコマンドを受信
した場合 FX8 は、レスポンスコード 0x80:BUSY を設定したレスポンスを送信します。
• 停止(種別:0x0101)
• インジケータ設定(種別:0x0104)
5.4 通信エラー
5.4.1 不明なデータ種別
コマンドのデータ種別が不正値となっている場合、FX8 はレスポンスを送信しません。
5.4.2 タイムアウト
ホストはコマンド送信後、数秒待ってもレスポンスが受信されない場合、タイムアウトと判断し、
コマンドを再送するか、もしくは異常扱いとし、復帰シーケンスを実行するなどの対応が望まれま
す。コマンドを再送する場合は、シーケンス番号をチェックする事で、再送したコマンドに対する
レスポンスを受信したと判別します。
LX9638
LX9638A
9638A-016
6.FX8 通信制御例
6.1
XY データ取得
FX8 の XY データは「XY データ要求」コマンドで取得します。取得の際必要な XY データの面数は、
「センサ情報要求」コマンドで取得します。
XY データ面数取得
例として面数2の場合
ホスト
センサ情報要求
コマンド
面 0 の XY データ
要求コマンド
面 1 の XY データ
要求コマンド
面 0 の XY データ
要求レスポンス
センサ情報要求
レスポンス
面 1 の XY データ
要求レスポンス
FX8
6.2 測距開始シーケンス
FX8 電源投入から測距動作開始までのシーケンスを次に示します。
☆
XY データ面数取得
面数分 XY データ取得
ホスト
停止 CMD
XY データ要求
コマンド
センサ情報要求 CMD
停止 RES
XY データ要求
レスポンス
センサ情報要求 RES
FX8
①
②
③
ホスト
開始 CMD
開始 RES
測距 D
測距 D
測距 D
測距 D
測距 D
FX8
④
⑤
① ホストははじめに、FX8 が測距停止状態となるよう、停止コマンドを送信します。(FX8 電源 ON 直
後は測距停止状態ですが、復帰シーケンスと共通化のため、はじめに停止コマンドを送信してい
ます)
LX9638
LX9638A
9638A-017
② ホストはセンサ情報要求コマンドのレスポンスデータから、XY データと測距データの面数を取得
します。
③ ホストは XY データ要求で XY データの面数分、XY データを取得します。
④ ホストは開始コマンドを送信し、測距動作を開始させます。
⑤ 以後、測距データが継続して受信されます。
6.3 受信タイムアウト時の対応
コマンド送信からレスポンス受信までの間、測距データ受信の間にタイムアウト時間を設定します。
タイムアウト時間を経過してもデータが受信されなかった場合は、エラー処理、および測距開始シー
ケンスを実行することで、正常シーケンスへの復帰をはかります。
受信タイムアウト発生
受信タイムアウト発生
タイムアウト時間
タイムアウト時間
ホスト
停止 CMD
測距 D
測距 D
測距 D
測距 D
停止 RES
FX8
ここから復帰シーケンス
測距開始シーケンス
6.4 測距データのラスタ並び替え
FX8 から受信した測距データは、測距順になっています。XY 座標に測距データを並び替えるため
には、同じ面数の XY データを参照して、各測点を対応する XY 座標に当てはめます。
例として、次に 3×3 測点の測距データを XY 座標に並び替える様子を示します。
N1
N2
N3
N4
N5
N6
N7
N8
N9
XY データ(X,Y) (2,2) (1,2) (0,2) (2,1) (1,1) (0,1) (2,0) (1,0) (0,0)
距離データ
100
200
300
400
500
600
700
800
900
300
200
(0,2) (1,2)
600
500
(0,1) (1,1)
900
800
(0,0) (1,0)
100
(2,2)
400
(2,1)
700
(2,0)
LX9638
LX9638A
9638A-018
変更履歴
版
変更された箇所には「☆」印が付く
変更箇所
1
1.1
1.2
変更内容
新規制定
1.概要
FX8 適用バージョンを記載
旧 4.3.3
フレームレート設定コマンドを廃止
4.3.4 センサ情報要求
センサ情報の内容を更新
4.3.5 XY データ要求
XY データ要求コマンドのデータ種別を修正
4.3.6 測距データ
測距データフォーマットの内部情報を 32 バイト
から 64 バイトに変更
4.3.7 エラー情報
エラー情報フォーマットを変更し、
内部情報(64 バイト)を追加
エラー情報の内容を変更
6.2 測距開始シーケンス
フレームレート切替コマンドを削除
担当者
変更日
田島
10.08.30
田島
10.09.22
田島
10.11.09
LX9638
LX9638A
9638A-019