一陸特国家試験受験対策 資料集

一陸特国家試験受験対策 資料集
数学の基礎(P2)
絵で見る一陸特 無線工学(P9)
無線工学 公式集(P28)
絵で見る一陸特 法規(P39)
㈱ベータテック
-1-
<<数学の基礎>>
(1)式の法則
①代数の基礎計算
式の法則として基本的なものを挙げると、次のようになる。代数とは、数の代わりに文字(特に英字)を用
いるものである。 a 、 b 及び c を代数とすると、次のようになる。
加法の交換法則
ab ba
加法の結合法則
a  b  c  a  b  c
乗法の交換法則
ab  ba
乗法の結合法則
abc  abc
配分法則
a  bc  ac  bc
いくつかの数と文字の積によって得られる式を単項式といい、積を作っている数や文字をその因数という。
また、いくつかの単項式を加えた式を多項式という。
②恒等式
符号で結ばれた多項式に含まれる文字にどのような数値を代入しても、式として成立するものを恒等式
という。また、( )で囲まれた因数の積を多項式に書き直すことを、展開という。展開の例は、以下の公式
の左辺から右辺への変換である。
ma  b  ma  mb
ma  b  ma  mb
a  b3  a 3  3a 2b  3ab 2  b 3
a  b3  a 3  3a 2b  3ab 2  b 3
a  b2  a 2  2ab  b 2
a  b2  a 2  2ab  b 2
a  ba 2  ab  b 2   a 3  b 3
a  ba 2  ab  b 2   a 3  b 3
a  ba  b  a 2  b 2
x  ax  b  x 2  a  bx  ab
x  ax  b  x 2  a  bx  ab
-2-
<<絵で見る一陸特 無線工学>>
<1>無線通信の基礎
・無線通信
送信アンテナ
受信アンテナ
電波
送信機
受信機
(トランスミッター)
(レシーバー)
送信信号入力
受信信号出力
給電線
給電線
(同軸ケーブル)
(同軸ケーブル)
×△
×△
+
△
(アナログ信号、
+
△
「無線伝送路」
(同軸
( 同(無線を使った情報の通りみち)
軸
ディジタル信号)
・多重無線通信
ケーブ
ケーブ
ル)
ル)
送信する個別信号
多重化
1
(マルチプレクシング)
2
3
4
送信アンテナ
1
2
3
4
3
3
電波
多重化
送信機
(トランスミッター)
給電線
(同軸ケーブル)
・1 ヶ所で受信
電波
受信機
逆多重化
(レシーバー)
(端局装置)
・ 複数箇所で受信
多重化された信号
受信機
逆多重化
(レシーバー)
(端局装置)
受信機
逆多重化
(レシーバー)
(端局装置)
-9-
1
2
3
4
3
3
1
4
<<無線工学 公式集>>
<01>電波の波長と周波数
c
c
f 
f

c  f  
特に、周波数 f の単位が 〔MHz〕 の場合は、c を 300 として扱うことができる。

c 3  108 〔m/s〕 300000000 〔m/s〕
300



f
f 〔Hz〕
f 〔Hz〕
f 〔MHz〕
c は、電波の速さ
3 108 〔m/s〕
f は、周波数〔Hz〕
※M (メガ)は106であるため。
λ は、波長〔m〕
<02>波の周期と周波数の関係
T
1
1
T 
f
f
T は,周期〔s〕
f は、周波数〔Hz〕
<03>T形抵抗減衰器の値
R1 
(n  1)RL
2nR
R2  2 L
n 1
n 1
R1 は、T形の”-“部分の抵抗(2箇所とも同じ値)〔Ω〕
n は、入力電圧が
1
n
R2、T形の“|”部分の抵抗(1箇所)〔Ω〕
になって出力されたときの n (これを減衰量と呼ぶ)
RL は、負荷抵抗〔Ω〕(この減衰器に接続される負荷の抵抗)
<04>π 形抵抗減衰器の値
(n 2  1)RL
(n  1)RL
R1 
R2 
2n
n 1
R1 は、π 形の”-“部分の抵抗(1箇所)〔Ω〕
n は、入力電圧が
1
n
R2 は、π 形の“|”部分の抵抗(2箇所とも同じ値)〔Ω〕
になって出力されたときの n (これを減衰量と呼ぶ)
RL は、負荷抵抗〔Ω〕(この減衰器に接続される負荷の抵抗)
※T 形の R1、R2 の式で、R1→R2、R2→R1 とし、RL 以外の分子・分母を逆にした形となる。
- 28 -
<<絵で見る一陸特 法規>>
<1>法令と定義
・各法令の定義
憲法
国家の基本的事項を定め、他の法律や命令では変更することができない最高の法規範。
条約
国家間、または国家・国際機関の間で結ばれる、文書合意。
法律
憲法に基づき、国会の議決によって成立する成文法。
政令
内閣が制定する命令。
省令
各省大臣が制定する命令。
・電波法令
電波法令→「電波法及びこれに基づく命令」
法律
電波法
政令
電波法施行令
政令
電波法関係手数料令
省令
電波法施行規則
省令
無線局免許手続規則
省令
無線従事者規則
省令
無線設備規則
省令
無線局運用規則
省令
特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則
省令
登録点検事業者等規則
・無線局
送信のための高周波エネルギーを発生させる
送信装置
装置
送信設備
ふくしゃ
電波を送る設備
送信空中線系
高周波エネルギーを空間に輻射する
装置
無線設備
受信装置
受信設備
空中線(アンテナ)+給電線
電波の高周波エネルギーを受ける装置
電波を受ける設備
受信空中線系
電波の高周波エネルギーを受ける
空中線+給電線
付帯設備
無線従事者
電波の監視装置や設備・人体の安全のための装置(ブレーカー)等
無線設備の操作又はその監督を行う者であって、総務大臣の免許を受けたもの
無線局
但し、受信のみを目的とするものを含まない。
- 39 -
平成25年6月 一陸特国家試験
受験対策問題集
無線工学 要点集
P2 PART1 基本事項要点集
P17 PART2 国家試験頻出要点集
㈱ベータテック
1
PART1 基本事項要点集
No.
分類
問題
001 基礎 01
電気の基本公式で、電圧・電流・抵抗の関係は、電流=電圧/抵抗
である。
002 基礎 02
電気の基本公式で、電力・抵抗・電圧の関係は、電力=(電圧)2/抵抗
である。
コイルに交流を加えると、加えた電圧に対して流れる電流が90°遅れ、
003 基礎 03 周波数が高いほど電流が流れにくくなる。
この大きさを誘導性リアクタンスという。
コンデンサに交流を加えると、加えた電圧に対して流れる電流が90°進み、
004 基礎 04 周波数が高いほど電流が流れやすくなる。
この大きさを容量性リアクタンスという。
コイルとコンデンサとを直列に接続した直列共振回路では、回路が共振
006 基礎 06 しているとき、直列回路の両端に流れる電流は最大となる。また、
このとき共振回路のインピーダンスは最小となる。
コイルとコンデンサとを並列に接続した並列共振回路では、回路が共振
007 基礎 07 しているとき、外部から共振回路に流れる電流は最小となる。また、
このときの共振回路のインピーダンスは最大となる。
008 基礎 08
低域フィルタ(LPF)は、ある周波数より低い周波数を通過させ、
それより高い周波数を減衰(阻止)する働きをする。
コイルとコンデンサを用いた低域フィルタ(LPF)は、入力側から
009 基礎 09 出力側に対して直列にコイルが挿入され、並列にコンデンサが挿入さ
れた構成である。
010 基礎 10
高域フィルタ(HPF)は、ある周波数より高い周波数を通過させ、
それより低い周波数減衰(阻止)する働きをする。
コイルとコンデンサを用いた高域フィルタ(HPF)は、入力側から
011 基礎 11 出力側に対して、直列にコンデンサが挿入され、並列にコイルが挿入
された構成である。
012 基礎 12
帯域フィルタ(BPF)は、ある周波数帯だけを通過させ、それ以外の
周波数帯を阻止する働きをする。
013 基礎 13
帯域フィルタ(BPF)は、入力側から出力側に対して、直列に
直列共振回路が挿入され、並列に並列共振回路が挿入された構成である。
014 基礎 14
帯域消去フィルタ(BEF)は、ある周波数帯だけを阻止し、それ以外の
周波数帯を通過させる働きをする。
015 基礎 15
帯域消去フィルタ(BEF)は、入力側から出力側に対して、直列に
並列共振回路が挿入され、並列に直列共振回路が挿入された構成である。
016 基礎 16
抵抗減衰器とは、回路中に挿入して、入力信号に対し、所要の減衰を
与えるもので、回路素子はすべて抵抗で構成される。
2
PART2 国家試験頻出要点集
分類
多重
01
内容
マイクロ波の
利点
多重
02
マイクロ波の
特徴
多重
03
マイクロ波で
影響の大きい
雑音
多重
04
FDMの特徴
多重
05
TDMの特徴
(1)
多重
06
TDMの特徴
(2)
多重
07
PCM通信方式
の特徴
多重
08
ディジタル通信
の特徴
(アナログ通信
と比較)
多重
09
マイクロ波通信
における
ディジタル方式
の特徴
要点
・広帯域伝送が容易。多重通信が容易。
・小型の空中線でも利得が大きい。
・指向性を鋭くできる。
・同一周波数を繰り返し使える。
・雑音の影響が少ない。
・S/Nの良い通信が可能。
・広帯域伝送が容易。
・多重通信が容易。
・電波の直進性に優れる。
・VHF帯よりも降雨による減衰の影響を受ける。
・電離層散乱の伝搬が困難。
・非直線性による準漏話雑音
・中継回線相互の干渉雑音
・オーバーリーチによる干渉雑音
・装置部品から発生する熱雑音
・各チャネルの周波数を一定間隔で配置。
・同じ周波数幅では、時分割多重(TDM)よりもチャネルを
多くとれる。
・一部チャネルのひずみが他チャネルに影響する。
・チャネルの分離に良好な特性のフィルタが必要。
・同期がくずれると通信不能になる。
・非直線ひずみがチャネル相互に影響しない。
・同一回線数では周波数分割多重(FDM)より広い周波数幅
が必要。
・FDMのような多数のフィルタは不要。
・PCM方式では、量子化雑音が発生する。
・FDMよりも装置の小型化が可能。
・パルスを再生し中継でき、雑音やひずみが累積しない。
・衛星通信ではチャネル間干渉防止のガードバンドが不要。
・量子化雑音が発生する。
・アナログ信号の最高周波数の2倍以上で量子化を行う。
・アナログに比べフェージングや干渉を受けにくい。
・中継ごとに雑音や漏話が加算されない。
・LSI等を用い、装置の小型化が可能。
・雑音・ひずみ・干渉に強い。
・送信電力が少なくて済む。
・論理回路で構成が可能。
・占有周波数帯幅はアナログ通信よりも広い。
・多段中継を行っても雑音・ひずみが累積しない。
・一定レベル以上で信号ありを判別し、信号再生が可能。
・変調方式はPSK、QAMを使用。
・多重方式はTDMを使用する。
・中継を行っても信号が劣化しない。
・量子化雑音を生じる。
・4[kHz]の音声信号はディジタルの64[kbit/s]になる。
17
平成25年6月 一陸特国家試験
受験対策問題集
無線工学 188題
㈱ベータテック
※各問題、解答となる番号は1つだけです。
※問題には、正しいものを選ぶ場合と、誤っているものを選ぶ場合とがありますので、問題を
よく読んでください。
※この問題集では、抵抗を新記号
で表しています。国家試験問題は旧記号
で出題される可能性があります。
1
§1 基礎理論
問題
[001] 抵抗の直並列接続回路の端子電圧の値
図に示す回路において、端子 a b 間に直流電圧を加えたところ、12 〔Ω〕 の抵抗に 1.5 〔A〕 の電流
が流れた。端子 a b 間に加えられた電圧の値として、正しいものを下の番号から選べ。
1
36 〔V〕
2
40 〔V〕
3
48 〔V〕
4
54 〔V〕
5
62 〔V〕
12 〔Ω〕
6 〔Ω〕
a
b
4 〔Ω〕
[002] 抵抗の直並列接続回路の消費電力の値
図に示す回路において、12〔Ω〕の抵抗の消費電力の値として、正しいものを下の番号から選べ。
12 〔Ω〕
9 〔Ω〕
1
1〔W〕
2
3〔W〕
3
9〔W〕
4
18〔W〕
5
48〔W〕
4 〔Ω〕
24 〔V〕
[003] 抵抗のブリッジ接続回路の岐路電流の値
図に示す回路において、R3 を流れる電流 I3 が 0.2 〔A〕のとき、ab 間に流れる電流は 0〔A〕であった。
R1 を流れる電流 I1 の値として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、R1=100〔Ω〕、R2=80〔Ω〕、
R3=80〔Ω〕、R4=64〔Ω〕、R5=120〔Ω〕とする。
1
0.08 〔A〕
2
0.10 〔A〕
3
0.16 〔A〕
4
0.24 〔A〕
5
0.36 〔A〕
I0
R1
V
I3
R3
I1
R5
a
直流電源
b
I2
R2
R4
[004] 電源の並列接続抵抗回路の電流(キルヒホッフ)
図に示す回路において、8〔Ω〕の抵抗に流れる電流の値として、正しいものを下の番号から選べ。但し、
a、b、I1、I2、I3 は計算用として独自に付けたものである。
a
1
0.4 〔A〕
2
0.9 〔A〕
3
1.8 〔A〕
4
2.5 〔A〕
5
3.6 〔A〕
I1
I3
I2
3〔Ω〕
6〔Ω〕
24〔V〕
15〔V〕
b
2
8〔Ω〕
[036] 論理記号と論理式の組合せ
図に示す論理回路を表した論理記号と論理式の組合せとして正しいものを下の番号から選べ。
X
Y
Y
論理記号
1
X
Y
2
Y
X
M
論理式
Y
論理記号
論理式
M
M  X Y
3
X
Y
M
M  X Y
M
M  X Y
4
X
Y
Y
M
M  X Y
Y
Y
[037] デバイス(RAM)の意味
次の記述は、通信機器や測定器等に内蔵されている電子計算処理部を構成するデバイスの一つにつ
いて述べたものである。該当するデバイスの名称を下の番号から選べ。
「電源を切るとその記憶内容が消失してしまうが、番地(アドレス)の付いた任意のどの記憶場所にも短時
間でアクセスすることができ、書き込み、読み出しのできる記憶装置」
1
CPU
2
CCD
3
RAM
4
ROM
5
LED
[038] デバイス(ROM)の意味
次の記述は、通信機器や測定器等に内蔵されている電子回路を構成するデバイスの一つについて述
べたものである。該当するデバイスの名称を下の番号から選べ。
「電源を切っても記憶内容が消失せず、あらかじめ記憶された情報の読み出し専用に使われる記憶装置」
1
LED
2
CCD
3
CPU
4
ROM
5
RAM
§1 基礎理論
解答
[001] 抵抗の直並列接続回路の端子電圧の値
答 4
公式)オームの法則 V = IR〔V〕
各項)抵抗 R〔Ω〕
I
電圧 V〔V〕
V
〔A〕
R
電流 I〔A〕
注意)電圧、抵抗、電流の意味を理解しておく必要があります。
手順)12〔Ω〕の抵抗に加わっている電圧を求める→その電圧から 4〔Ω〕の抵抗に流れる電流を求める
→並列の抵抗2つの流れる電流の合計は、6〔Ω〕の抵抗に流れる電流に等しいので、6〔Ω〕の
抵抗の両端の電圧を求める→全体の電圧を求める。
解法)12〔Ω〕の抵抗の両端の電圧を計算すると V = IR =1.5〔A〕×12〔Ω〕=18〔V〕
この電圧は 4〔Ω〕の抵抗に加わる電圧でもあるので、4〔Ω〕の抵抗に流れる電流 I はオームの
法則より、 I 
V 18

 4.5 〔A〕となります。6〔Ω〕の抵抗を流れた電流は、12〔Ω〕の抵抗と
R 4
4〔Ω〕の抵抗に分かれて流れます。したがって 6〔Ω〕の抵抗を流れる電流は、1.5+4.5 = 6〔A〕
となり、6〔Ω〕の抵抗の両端の電圧は、V = IR =6〔A〕×6〔Ω〕=36〔V〕になります。
12
[074] PCM 多重通信方式における 1 フレームの回線の配置
次の記述は、図に示す PCM 通信方式における 1 フレーム内の各チャネルの配置等について述べたも
のである。
内に入れるべき数値の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、各チャネル(ch.)は
8 ビット構成とし、また、同じ記号の
(1) 1 フレームは、
(2) ビットレートは、
A
内には、同じ値が入るものとする。
×24+1〔bit〕であるから、1 フレームは
〔bit〕である。
B
B 〔bit/μs〕として求めることができる。
C
1 フレーム (125〔μs〕)
ch.1
A
B
C
1
8
193
250
2
9
217
125
3
8
193
125
4
9
217
250
ch.2
ch.3
ch.23
ch.24
フ
レ
ー
ム
同
期
ビ
ッ
ト
1 タイムスロット
[075] PCM 多重送信端局装置のタイムスロット
24 回線(チャネル)の容量を持つ PCM 方式多重送信端局装置において、1 回線(チャネル)における
標本化周波数を 8 〔kHz〕及び符号化ビット数を 8 ビットとし、24 回線(チャネル)ごとに 1 ビットのフレーム同
期パルスを挿入して多重化した。このときの 1 タイムスロットの値として、最も近いものを下の番号から選べ。
1
0.32 〔μs〕
2
0.48 〔μs〕
3
0.65 〔μs〕
4
0.76 〔μs〕
5
0.84 〔μs〕
[076] PCM 多重通信方式の原理的構成
図は、PCM 多重通信方式の原理的な構成例を示したものである。
内に入れるべき字句の正し
い組合せを下の番号から選べ。
(LPF)
ch.1
低 域
フィルタ
ch.n
低 域
フィルタ
送信アンテナ
送信側
標本化
量子化
A
送信機
B
標本化
(LPF)
受信アンテナ
(LPF)
受信機
復号器
低 域
フィルタ
ch.1
低 域
フィルタ
ch.n
C
受信側
(LPF)
A
B
C
1
圧縮器
伸長器
移相器
2
圧縮器
符号化
伸長器
3
圧縮器
符号化
移相器
A
B
4
変調器
符号化
伸長器
5
変調器
伸長器
移相器
52
C
これを計算すれば、193÷125〔bit/μs〕=1.544〔Mbps〕となります。
[075] PCM 多重送信端局装置のタイムスロット
答 3
説明)チャネル数は 24 であり、各チャネルは 8 ビットで、これにフレーム同期の 1 ビットが加わる計算と
なります。これにより 1 フレームは 8×24+1=193 ビットです。
1 フレーム (125〔μs〕)
ch.1
ch.2
ch.3
ch.23
ch.24
フ
レ
ー
ム
同
期
ビ
ッ
ト
1 タイムスロット
1 タイムスロットは、この図のように、「1 フレーム」を「1 フレームあたりのビット数」で割った値となるので、
125〔μs〕÷193 ≒ 0.65〔μs〕 となります。
[076] PCM 多重通信方式の原理的構成
答 2
説明)送信側の構成は、標本化→圧縮器で圧縮→量子化→符号化の流れとなり、受信側の構成は、
復号器→伸長器で伸長→低域フィルタで平滑化となります。
[077] PCM 多重送信端局装置の対数圧縮器
答 1
説明)量子化雑音は、振幅の小さい信号において発生しやすい雑音であり、量子化雑音を軽減する方
法として、送信側では対数圧縮による方法が行われます。これは、入出力特性が対数特性をもつ対数圧
縮器を使用して、大きな振幅の信号入力を抑えるようにした信号を量子化する方法です。これに対して、受
信側でこの対数圧縮された信号を元の振幅の大きさに復元する装置を伸長器といいます。
※端局装置とは、個別の信号の入出力を行う装置をいいます。
[078] PCM 伝送回路の最大チャネル数
答 3
説明)伝送速度を 1 チャネルあたりの伝送速度で割れば、チャネル数が算出できるので、
64×106÷94×103≒680 となり、チャネル数は 680 となります。
62
平成25年6月 一陸特国家試験
受験対策問題集
法規 要点集
㈱ベータテック
1
分類
内容
電波法の
電波法の目的
概要01
要点
→電波の公平・能率的な利用、公共の福祉を増進
電波法の
電波とは
概要02
→300 万メガヘルツ以下の周波数の電磁波
電波法の
無線電信とは
概要03
→符号を送り・受けるための通信設備
電波法の
無線電話とは
概要04
→音声その他の音響を送り・受けるための通信設備
電波法の
無線設備とは
概要05
→無線電信・無線電話、電波を送り・受けるための電気的設備
電波法の
無線局とは
概要06
→無線設備、操作を行う者の総体、受信のみは含まない
電波法の
無線従事者とは
概要07
→無線設備の操作・監督、総務大臣の免許を受けたもの
無線局
01
地球局
→宇宙局、受動衛星と通信を行うため、地表に開設する無線局
無線局
02
無線局を開設
→総務大臣の免許
無線局
03
免許を要しない
無線局
→電波が著しく微弱
周波数が 26.9MHz から 27.2MHz で空中線電力 0.5W 以下で
適合表示無線設備
空中線電力 0.01W 以下で適合表示無線設備
無線局
04
無線局の免許の
欠格事由
→外国政府、外国の法人又は団体、役員・議決権の 3 分の 1 以上
が外国籍の法人
無線局
05
申請の審査
→電波法の技術基準、周波数の割当て、無線局の開設の根本的
基準
無線局
06
予備免許の指定事項
→工事落成の期限、電波の型式・周波数、識別信号、空中線電力、
運用許容時間
無線局
07
工事設計の軽微な
事項の変更
→遅滞なく届け出
無線局
08
落成後の検査の項目
→無線設備、無線従事者の資格・員数、時計、書類
無線局
09
登録点検事業者の
点検による検査省略
→検査の一部
無線局
10
無線局の免許の
有効期間
→5 年間(5 年を超えない)
2
平成25年6月 一陸特国家試験
受験対策問題集
法規 85題
㈱ベータテック
※各問題、解答となる番号は1つだけです。
※問題には、正しいものを選ぶ場合と、誤っているものを選ぶ場合とがあります。
※解説の朱色文字は、暗記用です。参考書・単語帳などの赤色の暗記シートで見えにくくできます。
1
§1 目的・定義
問題
[01] 電波法の目的
次の記述は、電波法の目的及び電波法に定める定義について、同法の規定に沿って述べたものである。
内
に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。
① この法律は、電波の A な利用を確保することによって、公共の福祉を増進することを目的とする。
② 「無線設備」とは、無線電信、無線電話その他電波を送り、又は受けるための B をいう。
③ 「無線従事者」とは、無線設備の操作又はその C を行う者であって、総務大臣の免許を受けたものをいう。
A
B
C
1 有効かつ適正
電気的設備 管理
2 公平かつ能率的 電気的設備 監督
3 有効かつ適正
通信設備
監督
4 公平かつ能率的 通信設備
管理
[02] 「電波」とは
次に掲げる用語の定義のうち、電波法の規定に照らし正しいものを下の番号から選べ。
1
2
3
「無線電話」とは、電波を利用して、音声その他の音響を送り、又は受けるための通信設備をいう。
「無線電信」とは、電波を利用して、モールス符号を送り、又は受けるための通信設備をいう。
「無線局」とは、無線設備及び無線設備の操作の監督を行う者の総体をいう。ただし、受信のみを目的とするもの
を含まない。
4 「電波」とは、300 万ギガヘルツ以下の周波数の電磁波をいう。
[03] 非常通信とは
次の記述は、非常通信について述べたものである。電波法(第 52 条)の規定に照らし、
内に入れるべき字句
の正しい組合せを下の番号から選べ。
「非常通信とは、地震、台風、洪水、津波、雪害、火災、暴動その他非常の事態が発生し、又は発生するおそれが
ある場合において、 A を利用することができないか又はこれを利用することが B であるときに人命の救助、
C 、交通通信の確保又は秩序の維持のために行われる無線通信をいう。」
A
B
C
1 電気通信業務の通信 不可能
災害の救援
2 電気通信業務の通信 著しく困難 財貨の保全
3 有線通信
不可能
財貨の保全
4 有線通信
著しく困難 災害の救援
[04] 「テレビジョン」とは
次に掲げる用語の意義のうち、電波法施行令の規定に該当しないものを下の番号から選べ。
1
2
3
4
「テレビジョン」とは、電波を利用して、静止し、又は移動する事物の瞬間的影像を送り、又は受けるための通信
設備をいう。
「陸上の無線局」とは、海岸局、海岸地球局、航空局、航空地球局、無線航行局及び基幹放送局をいう。
「多重無線設備」とは、多重通信を行うための無線設備をいう。
「レーダー」とは、ある特定の位置から反射され、又は再発射される無線信号と基準となる無線信号との比較を
基礎として、位置を決定し、又は位置との関連における情報を取得するための無線設備をいう。
2
[12] 「混信」の定義
次の記述は、「混信」の定義について述べたものである。電波法施行規則の規定に照らし、
正しい字句の組合せを下の番号から選べ。
「混信」とは、他の無線局の正常な業務の運行を
1
2
3
4
A
制限
妨害
制限
妨害
ふく
する電波の発射、輻射又は
A
B
内に入れるべき
をいう。
B
空中線電力の許容偏差の逸脱
誘導
誘導
空中線電力の許容偏差の逸脱
§1 目的・定義
解答
[01] 電波法の目的
答 2
解説>用語の定義などは、基本的な内容なので、繰り返し読み、暗記することが必要です。以下、赤字部分は必ず覚えるこ
とが大切です(穴埋めの出題が多い箇所)
「電波法の目的」・・・この法律は、電波の公平かつ能率的な利用を確保することによって、公共の福祉を増進
することを目的とする。
「無線設備」とは、無線電信、無線電話その他電波を送り、又は受けるための電気的設備をいう。
「無線従事者」とは、無線設備の操作又はその監督を行う者であって、総務大臣の免許を受けたものをいう。
[02] 「電波」とは
答 1
「電波」とは、300万メガヘルツ以下の周波数の電磁波をいう。 →“メガヘルツ”に注意!!
「無線電信」とは、電波を利用して、符号を送り、又は受けるための通信設備をいう。
「無線電話」とは、電波を利用して、音声その他の音響を送り、又は受けるための通信設備をいう。
「無線局」とは、無線設備及び無線設備の操作を行う者の総体をいう。ただし、受信のみを目的とするものを含ま
ない。
[03] 非常通信とは
答 4
解説>非常通信の定義、特に赤字部分を覚えておくことが大切です。暗記しましょう。
「非常通信」・・・地震、台風、洪水、津波、雪害、火災、暴動その他非常の事態が発生し、又は発生するおそれ
がある場合において、有線通信を利用することができないか又はこれを利用することが著しく困難であるときに人
命の救助、災害の救援、交通通信の確保又は秩序の維持のために行われる無線通信をいう。
5
[39] 高圧電気に対する安全施設(3)
送信設備の空中線、給電線若しくはカウンターポイズであって高圧電気を通ずるものは、その高さが人の歩行その他
起居する平面から 2.5 メートル以上でなければならないが、これによらないことができる場合について、電波法施行規
則にはどのように定められているか、正しいものを下の番号から選べ。
1
2
3
移動局に設置する場合
2.5 メートルに満たない高さの部分が、容易に識別できる構造となっている場合
2.5 メートルに満たない高さの部分が、人体に容易にふれない構造である場合又は人体が容易にふれない
位置にある場合
4 無線局の無線設備を操作する者以外が立ち入らないよう防護柵を設置した場合
[40] 電波の型式、記号(1)
次の表は、記号をもって表示する電波の型式について述べたものである。電波法施行規則(第 4 条の 2)の規定に
照らし、各記号とその表す内容の組合せの誤っているものを表の番号から選べ。
各 記 号 が 表 す 内 容
番号
電波の型式
の記号
1
G9W
角度変調であって
位相変調
デジタル信号の1又は2以上の
チャネルとアナログ信号の1又は
2以上のチャネルを複合したもの
テレビジョン(映像に限る。)
2
G7D
角度変調であって
位相変調
デジタル信号である
2以上のチャネルのもの
データ伝送、
遠隔測定又は遠隔指令
3
F3E
角度変調であって
周波数変調
アナログ信号である
単一チャネルのもの
電話(音響の放送を含む。)
4
J3E
振幅変調であって
アナログ信号である
抑圧搬送波による単側波
単一チャネルのもの
帯
電話(音響の放送を含む。)
主搬送波の変調の型式 主搬送波を変調する信号の性質
伝送情報の型式
[41] 電波の型式、記号(2)
次の表の各欄の記述は、それぞれ電波の型式の記号表示と主搬送波の変調の型式、主搬送波を変調する信号の
性質及び伝送情報の型式に分類して表す電波の型式を示すものである。電波法施行規則(第 4 条の 2)の規定に照
らし、[
]内に入れるべき最も適切な字句の組合せを下の番号から選べ。
電波の型式
の記号
主搬送波の変調の型式
[ A ]
J3E
G7W
角度変調で位相変調
F2D
角度変調で周波数変調
A
1
2
3
4
電 波 の 型 式
主搬送波を変調する信号の性質
伝送情報の型式
アナログ信号である
電話(音響の放送を含む。)
単一チャネルのもの
次の型式の組合せのもの
① 無情報
② ファクシミリ
③ 電話(音響の放送を含む。)
[ B ]
④ 電信
⑤ データ伝送、遠隔測定
又は遠隔指令
⑥ テレビジョン(映像に限る。)
デジタル信号である単一チャネル
のものであって、変調のための副
搬送波を使用するもの
B
[ C ]
C
振幅変調で低減搬送波による単側波帯
デジタル信号である 2 以上のチャネルのもの
ファクシミリ
振幅変調で抑圧搬送波による単側波帯
デジタル信号である 2 以上のチャネルのもの
データ伝送、遠隔測定又は遠隔指令
振幅変調で抑圧搬送波による単側波帯
アナログ信号である 2 以上のチャネルのもの
ファクシミリ
振幅変調で低減搬送波による単側波帯
アナログ信号である 2 以上のチャネルのもの
データ伝送、遠隔測定又は遠隔指令
20
[40] 電波の型式、記号(1)
解説>電波の型式は、アルファベットと数字により、3 ケタで表されます。左が主搬送波の変調の型式で、これは、空間を飛
んでいる電波の変調方式を表します。真ん中は、主搬送波を変調する信号の性質で、伝送されている元の信号が、アナロ
グ信号なのかデジタル信号なのかを表します。右は、伝送情報の型式で、送られている信号の中身を表します。以降の赤字
部分は、必ず覚えておかなくてはなりません。
答 1
(電波の型式の表示)
施行規則 第 4 条の 2 電波の主搬送波の変調の型式、主搬送波を変調する信号の性質及び伝送情報の
型式は、次の各号に掲げるように分類し、それぞれ当該各号に掲げる記号をもって表示する。ただし、主搬送波を
変調する信号の性質を表示する記号は、対応する算用数字をもって表示することがあるものとする。
一
→3 ケタの左
主搬送波の変調の型式 記号
(1) 無変調
N
(2) 振幅変調
(一) 両側波帯
A
(二) 全搬送波による単側波帯
H
(三) 低減搬送波による単側波帯
R
(四) 抑圧搬送波による単側波帯
J
(五) 独立側波帯
B
(六) 残留側波帯
C
(3) 角度変調
(一) 周波数変調
F
(二) 位相変調
G
(4) 同時に、又は一定の順序で振幅変調及び角度変調を行うもの D
(5) パルス変調
(一) 無変調パルス列
P
(二) 変調パルス列
ア 振幅変調
K
イ 幅変調又は時間変調
L
ウ 位置変調又は位相変調
M
エ パルスの期間中に搬送波を角度変調するもの
Q
オ アからエまでの各変調の組合せ又は他の方法によって変調するもの
V
(6) (1)から(5)までに該当しないものであって、同時に、又は一定の順序で振幅変調、
角度変調又はパルス変調のうちの 2 以上を組み合わせて行うもの
W
(7) その他のもの
X
二
→3 ケタの真ん中
主搬送波を変調する信号の性質 記号
(1) 変調信号のないもの
(2) デジタル信号である単一チャネルのもの
(一) 変調のための副搬送波を使用しないもの
(二) 変調のための副搬送波を使用するもの
(3) アナログ信号である単一チャネルのもの
(4) デジタル信号である 2 以上のチャネルのもの
(5) アナログ信号である 2 以上のチャネルのもの
(6) デジタル信号の 1 又は 2 以上のチャネルと
アナログ信号の 1 又は 2 以上のチャネルを複合したもの
26
0
1
2
3
7
8
9
1周目
<<無線工学 188題>>学習管理表
問題名
§1 基礎理論
[001] 抵抗の直並列接続回路の端子電圧の値
[002] 抵抗の直並列接続回路の消費電力の値
[003] 抵抗のブリッジ接続回路の岐路電流の値
[004] 電源の並列接続抵抗回路の電流(キルヒホッフ)
[005] 最大(有能)電力を取り出すための負荷抵抗
[006] 抵抗負荷で消費される最大(有能)電力
[007] RL直列回路のLの値
[008] RC直列回路のCの値
[009] RLC直並列回路のRに流れる電流の値
[010] RLCのインピーダンス
[011] RLC直列接続回路の電流の値
[012] π形抵抗減衰器の任意のRの抵抗値
[013] T形抵抗減衰器の任意のRの抵抗値
[014] π形抵抗減衰器の減衰量
[015] T形抵抗減衰器の減衰量
[016] フィルタ(通過帯域・減衰特性)
[017] 平行二線式線路の特性インピーダンス
[018]同軸給電線の構造
[019] 同軸ケーブルの特性インピーダンス
[020] 同軸ケーブル(不平衡給電線)
[021] 方形導波管の断面の電磁界分布とモード
[022] 導波管窓(スリット)素子の働き(等価回路)
[023] T形分岐回路
[024] マジックT
[025] 半導体について(PN接合ダイオード)
[026] インパットダイオードの特性
[027] サイリスタ
[028] MOS形FETについて
[029] 増幅器の入力電力・出力電力の関係
[030] デシベル表示
[031] 負帰還増幅回路の電圧増幅度の値
[032] 演算増幅器の理想的特性
[033] 演算増幅器を用いた反転増幅回路
[034] 論理回路(MOS形FET使用)
計算 類題
メモ
日付
備考
2周目
日付
備考
3周目
日付
備考
4周目
日付
備考
5周目
日付
備考
6周目
日付
備考
7周目
日付
備考
1周目
<<法規 85題>>学習管理表
問題名
§1 目的・定義
[01] 電波法の目的
[02] 「電波」とは
[03] 非常通信とは
[04] 「テレビジョン」とは
[05] 「ファクシミリ」とは
[06] 「無給電中継装置」の定義
[07] 「無人方式の無線設備」の定義
[08] 「周波数の許容偏差」とは
[09] 「占有周波数帯幅」とは
[10] 「スプリアス発射」とは
[11] 「地球局」の定義
[12] 「混信」の定義
§2 無線局の免許
[13] 無線局を開設しようとする者
[14] 無線局の免許の審査事項に該当しないもの
[15] 予備免許を受けた者が工事設計を変更しようとするとき
[16] 落成後の検査について
[17] 固定局の免許状の記載事項に該当しないもの
[18] 固定局の再免許の申請期間について
[19] 免許人が無線設備の変更の工事をしようとするとき
[20] 免許人が無線設備の設置場所を変更しようとするとき
[21] 免許人が変更検査を受ける場合
[22] 無線局の変更検査について、正しいもの
[23] 申請による周波数等の指定の変更について
[24] 免許状に記載した事項に変更を生じたとき(1)
[25] 免許状に記載した事項に変更を生じたとき(2)
[26] 無線局の免許がその効力を失ったとき
[27] 免許状の返納について
[28] 特定無線局の免許の特例について
[29] 特定無線局を包括して対象とする免許の申請
メモ
日付
備考
2周目
日付
備考
3周目
日付
備考
4周目
日付
備考
5周目
日付
備考
6周目
日付
備考
7周目
日付
備考