洗浄の化学的現象の概要

A BRIEF LOOK AT THE CHEMISTRY OF CLEANING
洗浄の化学的現象の概要
洗浄における化学的現象についての簡単な紹介
有機物と無機物の化学的性質
溶解性(可溶性)
温度について
振動について
pH、酸と塩基(base)
無機物の汚れの洗浄
錆落し
石灰質分(水垢)の除去
錆落しとスケール落しにおける BIO GEN ACTIVE の役割
有機物の汚れの洗浄
グリス落しのための pH
グリス落しと一般洗浄における BIO GEN ACTIVE の役割
組み合わせの製品
環境と健康
洗浄における化学的現象についての簡単な紹介
有機物と無機物の性質:
有機化学の中では、分子は酸素原子と水素原子がカギ型に組み合わさった形というのがベ
ースとなっています。これらの分子は、無機物のものよりはるかに大きいのが一般的です。
全ての生物体は様々なタイプの分子の変異体によって構成されており、それゆえ
有機物
(有機体)と呼ばれるのです。
例えば:砂糖、セルロース、DNA、プラスチック、オイル、グリス
無機化学では、原則としてその他の物質を扱うわけです。
例えば、水、塩、金属、ミネラル、二酸化炭素、錆(基本的なフォームの中で、化学的要
素は無機物です)
溶解性
一般的には、無機物は水に対して溶解性があり、有機物は水に対して溶解性がありません
(いくつかの例外はある;以下に例外を示す)
伝統的な見方をするなら、溶剤というのはベンゼンやアセトンなどのように有機物の溶液
であり、オイルやグリスのような有機物を洗い落とすのに用いられてきました。
水に溶解すると言うことは、その母材が電荷もしくは電荷を置換するフォーム(型)をも
っていなければなりません、なぜなら水自体がそのようなフォーム=
類は類を溶かす
=を持っているからです。水は極性(イオン性)である言うことが出来ます、一方有機溶
剤は普通無極性です。
それゆえ、水分子は、陰性の基と陽性の基の両方を持っています(実際には二つの陽性の
基です)。このことは水分子が、磁石のような動きをする原因なのです。もしある物質が電
荷をもたず、電荷を作ることができないか、もしくは水の中で電荷を作り出そうとしなけ
れば、それは水に溶解されないことになります。そのかわりに水の中で、固まりになり凝
結したり、表面に沈着したりし、その結果懸濁したり層状になったりすることになります。
一つの例は卓上塩で、水酸化ナトリウムです。塩は電荷のない分子で出来ており、ナトリ
ウム(Na+)と塩素イオン(Cl−)で構成されています。もし塩が水の中に入れられると、
塩の分子は溶けてしまいます。言い換えれば、ナトリウムイオンと塩素イオンは電荷を持
った二つのイオンに分離して、水の中で混在していると言い変えることも出来ます。
ガソリン(イソオクタンの最も純粋な形のもので、2,2,4-トリメチルペンタン)は、電荷
の変位を持たず、また原子間の結合が強いために、水の中で溶解することが出来ないので
す。
エタノールは一つの有機分子で、原子間結合が強いにも拘わらず水に溶解します。それは
けっして
分裂してしまう
というわけではありません。水に溶解する理由は、分子が酸
素原子を持ち、その酸素原子がエタノール分子に弱い磁石の役目をする機能を与え、それ
ゆえ水に溶解するのです。
温度について:
ほとんど全ての化学反応というのは、高い温度では速い反応速度を示します。それは洗浄
においても同じことが言えます。化学反応が高温で速度が速くなる理由は、分子の動きが
より活発に速くなるからです。これはお互いに反応しようとしている分子同士の間の接触
が増えることを示しています。同時に、高い温度というのは、より多くの分子を振動させ、
もし他の分子や原子に反応するよりも都合が良いなら、それは各々の原子を分かれさせる
働きをするからなのです。
他の洗浄剤と比較すると、BDL69 は0℃までの低い温度で大変効果的に働くと言うことをは
っきり申し上げておきましょう。
一方、石灰質は低温の方が高温よりも水に溶解しやすいという数少ない物質の中の一つで
あるにも拘らず、BAL13 と BDL20 を使った洗浄においては高い温度は好ましいことなのです。
撹拌について
撹拌あるいは循環させると言うのも洗浄プロセスにおいては寄与します。それはまだ使用
されていない洗浄剤が堆積物とコンスタントに接触できるようにするために入り込みやす
くするのに寄与するわけです。錆やオイルにまだ反応していない果実酸あるいは界面活性
剤が、全ての堆積物が溶解されてしまうまで、あるいは活発な分子が全て消費されてしま
うまで、つねに補充されることになるからです。
用途によっては、粘着性のあるジェリー状の物質(または泡状のもの)が必要な場合があ
りますが、それは壁や天井に塗布したりする必要がある場合です。しかしながら、一般的
な欠点として、この場合には、粘着性のあるジェリーの中の消費されていない分子が堆積
物に到達するのを困難にするということが言えます。一方攪拌することは実際的ではあり
ません。対象物に最も近い活発な分子は、十分な量の新しいものと入れ替えることなく消
費されてゆきます。このことを我々は、「対象物表面に最も近いところでは飽和する」と表
現しています。
これらの欠点は、機械的な手段、例えばブラシを使用したりやホースで高圧にしてかけた
りすることによって、埋め合わせなければなりません。
pH、酸と塩基(base)
水の pH あるいは酸性度というのは、水素イオン(H+)、もしくは陽子とも呼ばれますが、
その濃度を表します。高い水素イオン濃度は低い pH となります。
pH の目盛りは対数関数です。このことは水素イオン濃度が、pH7の場合に比べ pH6 の場合
には 10 倍大きいことを示していますし、100,000 倍高い場合には pH は pH7 から pH2 に下が
ったことを意味します。
pH の目盛りは、0 から 14 まであり、pH7 が中性を表しますし、それは水素イオンの数が水
酸化物イオンの数と同じであることを意味します。pH が 7 より大きいと言うことは、水酸
化物イオンを好む水素イオンが不足していることを表しています。そのような溶液は塩基
性(アルカリ性)となります。
水素イオンを解放させるということは、酸の一つの性質であり、水を酸性(低い pH)にす
るのです。
例:塩酸、硫酸、果実酸、アミノ酸
塩基(アルカリ性物質)は酸とは反対のものです。塩基は水酸化物イオンを解放したいと
望み、その水酸基は水素イオンと反応するか、もしくは他の方法で水素イオンを水の中で
減らそうとします。このようにして、塩基は水の pH を上げます。pH14 においては、水の中
の水素イオンの量は原則として無視できるほどの量です。それとは反対に、水酸化物イオ
ン濃度は、pH が 0 のときの水素イオン濃度と同じ程度に多くなります。
例:アルカリ性液(水酸化ナトリウム、苛性ソーダ)、炭酸塩
酸と塩基は異なる強さを持っていることがあります。塩酸のような強い酸は、自分の水素
イオンを捨てようとする力が大きく、一方果実酸は、それほどその力は大きくないのでそ
の力が弱いと表現するのです。これと同様のことが塩基についても言えます。つまり、強
い塩基は水の pH を上げるために、水酸化物イオンを捨てようとする力(もっと正確に言う
なら、水酸化物イオンを消費する力)が強いのです。
強い酸や塩基はより反応性が強く、それゆえに接触することがより危険であると一般的に
は言うことが出来ます。
強い塩基は一般的には、強い酸よりも、より反応性が高いといえます。それは、人間の体
が酸に対する耐性がより高いためなのです(例えば、胃は低い pH を持ち、皮膚の pH は約
5.5 ほどです)。強い酸と塩基はともに接触するばあいには危険です。
無機物の汚れの洗浄:
錆落し
ほとんどの金属酸化物を含む多くの物質の溶解性は、水の pH によります。例えば、様々な
錆びた酸化鉄は、pH が中性の場合において、水溶性は全て同じではありません。低い pH は
水の中で錆を溶解するのが得意です。
低い pH を得るためには、酸が金属を攻撃しようとするにも拘わらず、酸を付加する必要が
あります。だから果実酸などの弱い酸が望ましいのです。それは金属に対する攻撃性がよ
り弱いからです。
同時に言えることは、低い pH は錆を溶解させるには十分な力がありません。酸化鉄が溶解
した時に形成される Fe3+のような金属イオンは、酸化金属が再形成されるのを防ごうとす
る何物かによって捕らえられなければなりません。例えば、果実酸は、このような能力を
持っていますし、それは果実酸が複合体の中で鉄イオンを拘束しそれを溶液の中にとどめ
ることが出来るからです。
石灰質分(水垢)の除去
低い pH はまた、石灰質分(水垢)を除去するためにも必要とされます。但し、ここで働く
化学的メカニズムは少し違います。石灰というのは、例えば炭酸ナトリウム(Na2CO3)や炭
酸カルシウム(CaCO3)のような、様々な炭酸塩の(CO3 2-)一般名です。
石灰が、ある種の酸からの水素イオンと反応するとき、水分子(H2O)が生成され、二酸化
炭素(CO2)がガスの泡となって発生します。複合体を拘束する能力はここでは必要ありま
せん。我社のスケール落しの製品グループの BAL13 の利点は、含まれる酸が母体金属に対
してよりやさしく、また取り扱う人に対してもやさしいということです。
錆落しとスケール落しにおける BIO GEN ACTIVE の役割
BIO GEN ACTIVE の中の乳酸とアミノ酸は、果実酸と反応しあい錆と石灰質のスケールを溶
解させてゆきます。低い pH を作り出すことと、複合物を生成させる能力を持たせることに
より、BIO GEN ACTIVE は効果的な錆落しとスケール落しが、全く自然で環境的に両立でき
る成分を用いて作られているのです。
更にまた、BIO GEN ACTIVE は、表面張力を低下させる能力も持っております。この能力は、
BIO GEN ACTIVE の中に含まれるアミノ酸、脂質、ペプチド、あるいは脂肪酸の表面活性能
力から来ており、またそれらの様々な酸が沈殿物(付着物)の中の空洞や隙間の中に容易
に入り込むことが出来るように働くのです。このようにして、それが無ければ水の強い表
面張力のために到底入り込むことが出来ないようなところで働くことが出来るのです。BIO
GEN ACTIVE は、物質の湿潤化を促進させ、それゆえに洗浄効果を上げることが出来ると表
現しています。
有機物の汚れの洗浄
我々が良く知っているように、オイルやグリスのような有機物の汚れは、水だけで落とす
ことは容易ではありません。グリス落しのためのベースとして水を使用するためには、オ
イルやグリスが水に溶解させるような成分を持たせることが必要です。
表面活性剤は長い分子を持ち、その一方の端は電荷変位を持ち、それゆえに水溶性(親水
性)を持ち、一方、反対側の端は中性ですのでグリスに対し溶解性(新油性)があります。
界面活性剤の分子構造はカエルのオタマジャクシによく似ており、頭は親水性で、尻尾が
無極性でグリスに溶解するのです。
水の中では、表面活性剤は、表面が無極性で水分子に対して一つの層を形成する複数の頭
からなる小さなボールのような形をしたミセルを形成します。この甲殻の内部は無極性の
尻尾があります。実際にはこのような
ボール
は様々な形をしています。
簡単に言うなら、洗浄するということは、次のように表現することが出来るでしょう:グ
リスと接触すると、界面活性剤によって水の中で形成されたミセルは分解して、尻尾がグ
リスに溶解し、グリスやオイルを包み込んだミセルがエマルジョンとして知られているも
のです。
界面活性剤は、乳化界面活性剤とか非乳化界面活性剤とか呼ばれることがあります。乳化
界面活性剤は、水の中でオイルやグリスの安定したエマルジョンを形成します。一方
非
乳化界面活性剤 というのは、オイルやグリスが水の表面まで浮遊するようにするために、
容易に分解してしまうようなエマルジョンを形成します。この性質は、ポリマーや乳化抑
制剤、あるいはグリス落しの容器の中でオイルを分離させるときによく使用する
ジョン破壊剤
エマル
と呼ばれるようなものを加えることによって強化されます。
ある種の洗浄用製品では複数の界面活性剤の代わりにエマルジョンが洗浄剤として使用さ
れています。これらのエマルジョンは水のほかに、一種類の界面活性剤と一種類の溶剤か
ら構成されています。これらの界面活性剤の役割は、中に含まれる溶剤を乳化させ有機物
の汚れの乳化をもたらすことです。マイクロエマルジョンと呼ばれているものを使った洗
浄のメカニズムは、界面活性剤をベースにした洗浄と通常オイルや脂質を分解する溶剤に
よる洗浄の両方の組み合わせによるものであると表現することが出来ます。
BDL69 という製品は水をベースとしたマイクロエマルジョンで、その中には溶剤のほかに界
面活性剤が環境的に健全な形で利用されています。この溶剤はアルキルエステルで、再
生可能な原料をベースにして出来ており、化石燃料からではありません。
洗浄の後、この製品を使って形成されたエマルジョンは不安定なもので、溶解したオイル
や脂質やグリスは、同時に表面(あるいは稀なケースでは、もし汚れの密度が水より大き
いような場合には、底の方で)で分離します。有害な廃物の量を大変よく減少させてくれ
る使用済みのこの製品の残った部分から簡単に汚れを分離してくれるものですから、この
ことは大変都合の良い性質なのです。
表面張力に関係するあと一つの現象は泡立ちです。最も簡単に言ってしまいますと、泡と
いうのは溶液の中に散らばった(強制的に分散させられた)空気のあぶくで、表面張力が
小さければ小さいほどより多くの泡が作られます。泡立ちは、その名前が示すように、界
面活性剤のような境界面の活動を活発にさせるコンポーネントによって大いに促進されま
す。空気が液体の中に乳化するときも、オイルの乳化の場合と同じような現象が起き、泡
が発生することになるのです。
しかしながら、泡が形成されるためには、空気が自然に液体の中に入れ込まれる必要があ
ります。例えば大きな力で攪拌するとか、あるいは空気を循環させたりするわけです。も
しこのようなことがなければ、いかに表面張力が低くても原理的には泡は立たないのです
(言い換えれば、界面活性剤のタイプや量とは無関係ということです)。
界面活性剤は以下のように四つのカテゴリーに分けられます:
❖
アニオン系界面活性剤―
極部分が陰イオンの電荷を帯びているもの
❖
カチオン系界面活性剤―
極部分が陽イオンの電化を帯びているもの
❖
非イオン系界面活性剤―
極部分が電荷を帯びていないもの
❖
両性界面活性剤(双極性界面活性剤とも言う)− 電荷は pH 次第。
アミノ酸は両性界面活性剤のような性質を持つ
グリス落しのための pH
洗浄剤というのは、それ自体ではスケールを落としたり錆を落としたり出来るわけではあ
りませんし、一般的にはアルカリ性(pH7 以上)です。これは高い pH はグリスを加水分解
し、分子を界面活性剤のようなものに変化させ、またそれゆえに水の中に溶解しやすくし
ます。洗浄用アルカリ液である lye(水酸化物イオン)がグリスを分解する反応は酸化ある
いは加水分解(saponification)と呼ばれています。この反応によって生成される物質は、
グリセロール(グリセリン)と、一般的によく
す。これが実際の伝統的な石鹸の作り方です。
石鹸
と呼ばれている炭酸ナトリウムで
R, R
and R
は界面活性剤の長い無極性部分(オタマジャクシの尻尾)を表し、カル
ボン酸塩(エステル)の末端の基(COO)は水に溶解できる末端(頭)を表しています。
両方の反応生成物は水に溶解できます。このようにして、pH は、グリスや脂肪のような有
機物の汚れを落とすのに貢献しているのです。しかしながら欠点として、高い pH(とりわ
け pH が 12 以上)は皮膚や目に対し悪い影響を与えるということです。BIO GEN ACTIVE の
コンセプトの中にあるように、だからこそ我々は出来るだけ pH を中性になるような製品を
作ることを心がけているのです。BDL69 のすばらしさの一つは中性にも拘らずまさに高い効
力を持っていると言うことにあります。
グリス落しと一般洗浄における BIO GEN ACTIVE の役割
グリス落しに関する限り、界面活性剤はほとんどの仕事が出来ます。但し、異なる界面活
性剤は、異なるタイプの汚れに対しては、違った効果を表しますし、多くの場合それ特有
の用途のために開発されます。BIO GEN ACTIVE の化学成分は、複合体で、タイプや大きさ
が様々に異なる分子が含まれています。それらのいくつかは、界面活性剤として働き、効
率を上げるのに貢献しますし、それによって沈殿物を溶解させ、その結果一つの製品で多
くの異なる汚れを溶解することが出来るのです。
組み合わせの製品
実際の多くの洗浄の用途においては、汚れというものは、有機物と無機物の両方で構成さ
れています。
そのような場合には、錆落し/スケール落しもしくはグリス落しの内の一つだけでは十分で
はなく、その両方が求められます。このような場合には、異なるタイプの洗浄剤を使って
数回に分けて洗浄するか、もしくは組み合わされた洗浄剤を使用し一回の洗浄で終わらせ
る方法しかありません。
BDL20 は酸性のグリス落し剤で、一つの洗浄工程で異なるタイプの二つ以上の問題を同時に
解決するために特別に開発されたものです。この洗浄剤の pH は2で、他に比較すると、グ
リス製品を落とすために、酸性度は高くしています。しかしながらこのおかげで多くの無
機物質の沈殿物を溶解させることが出来るのです。
❖
非イオン性界面活性剤(pH に依存しないもの)と BIO GEN ACTIVE でグリスを
落とすことが出来ます。
❖
錆とその他の酸化金属は、BIO GEN ACTIVE と果実酸を使って減少させます。
❖
塩類と石灰質分の沈殿物もまた無機物ですが、果実酸と BIO GEN ACTIVE によ
り溶解されます。
環境と健康
BIO GEN ACTIVE の中の乳酸やアミノ酸やその他の構成成分は栄養素であり、皮膚に炎症を
起こしたり、界面活性剤や極端な pH のような害を起こしたりはしません。
BIO GEN ACTIVE は有機物の生物分解を促進させます。 陰イオン性界面活性剤の生物分解
性は、BIO GEN ACTIVE の存在下ではより早く、またより完全であると言うことが実証され
ています。また環境の中のディーゼル油の廃油は、もし BIO GEN ACTIVE が微生物に与えら
れたならば、より早く生分解してしまうということも解明されています。このようにして、
もし BIO GEN ACTICE が洗浄剤の一部を構成する場合には、洗浄から来る環境への負担とい
うのは、軽減されるわけです。
オイルや脂肪、あるいはそれに似たような物質の沈殿物は、灯油やガソリンやアセトン等々
の有機溶剤を用いて溶解されます。ほとんどの場合これらは石化燃料油を原料として作り
出されますが、それらは再生可能な物質ではありませんし、地球の温暖化に貢献できるも
のでもありません。これに加えて、そのような物質を体内に取り込むことは人体に直接害
を及ぼし、多くの場合人体保護のための防具が必要となります。
水をベースとした多くのグリス落し剤は高いアルカリ性(pH12 以上)を持ち、そのことに
よって目や皮膚を蝕むことになります。
界面活性剤は刺激性があり、皮膚を乾燥させてしまいます。
一般的には、界面活性剤は、環境に対してはあまり好ましくありません。それは界面活性剤
が生物学上のシステムの中における水溶解性と油溶解性のバランスに影響を与えるからで
しょうし、それゆえに例えば微生物の代謝を撹乱させると思われるからです。陽イオン性の
界面活性剤は、他のタイプの界面活性剤に比べると、一般的には環境に対し毒性がより強く
なります。
石灰分スケールや錆などの沈殿物は、塩酸などの腐食性の高い無機酸で取り除ける場合がよ
くあります。非常に pH が低いものに対しては目への接触は避けなければなりません。しか
し我々の製品は(pH が1未満であるゲル状の製品を除き)BIO GEN ACTIVE の成分の中の果
実酸以外の酸は含まれていません。
酸というのは、それ自体は環境に対して長期的な脅威にはなりません。環境的な問題になり
得るのは低い pH の酸だけであり、それは石灰やアルカリ液を加えることによって簡単に調
節できるのです。しかしながら強い酸による金属の腐食性の性質は、防食剤の使用を必要と
することがよくあります。これらは一般的には非常に毒性が有ります。
BIO GEN ACTIVE 製品の中の構成物質の等級と濃度を基に考えるとき、我々のどの製品も皮
膚に対して刺激性がある以上の物質として分類されてはおりません。
補足:この書類の中には、過度に科学的な詳細に踏み込むのを避けるために、ある種の概念
的もしくは簡易的な表現を用いています。私の目的は、私たちの製品に関連するこの化学の
すばらしい世界のアウトラインを容易に理解できるようにご提案することです。その目的が
成功したと信じております。
Peter Forsberg, Invekta Green AB 社