DCS療法

DCS療法を受けられる患者さまへ
(ティーエスワン・タキソテール・ブリプラチン)
この治療で使用する内服薬・注射薬についての説明書です。わからないことや困っていることがあ
りましたなら、いつでもご相談ください。また、何か異常を感じた場合は、すぐにご連絡ください。
《お薬の作用》
薬 剤 名
経路
主 な 作 用
ティーエスワン
内服
抗がん剤です。
タキソテール
注射
抗がん剤です。
ブリプラチン
注射
抗がん剤です。
デカドロン
注射
アレルギー症状や吐き気を抑えます。
デカドロン
内服
吐き気を抑えます。
アロキシ
注射
吐き気を抑えます。
ラシックス
注射
利尿剤です。
イメンド
内服
吐き気を抑えます。
《投与スケジュール》
*28日ごとに繰り返します。
・ ティーエスワンは1日目より、1日2回朝・夕食後、1回
カプセルを14日
間服用します。その後、14日間お休みします。
20 ㎎
25 ㎎
・ タキソテールは1日目に1時間かけて点滴します。
・ ブリプラチンは1日目に2時間かけて点滴します。
・ デカドロン錠は、2日目から1回8錠を1日2回朝夕食前に3日間服用します。
前日
ソリタT3号 500ml 4本 点滴静注
1日目
①ソリタT3号 500ml 点滴静注 2時間
②デカドロン・アロキシ点滴静注 2時間
(ソリタT3号 500ml で溶解)
③イメンド 1カプセル内服(3日間服用します。
)
④ラシックス静注
⑤タキソテール点滴静注 1時間
(生理食塩液 250ml で溶解)
⑥ブリプラチン点滴静注 2時間
(生理食塩液 500ml で溶解)
⑦ソリタT3号 500ml 4本
点滴静注 17時間
2日目
ソリタT3号 500ml 4本 点滴静注
*ブリプラチンは腎障害を起こしやすい抗がん剤なので、尿量を増やすことで腎臓の
負担を軽くする処置が行われます。そこで、ブリプラチンを投与する日とその前後
1日間は点滴をたくさん受けていただきます。
《ティーエスワンの副作用》
主な副作用を記載してあります。これらの副作用はすべての人に現れるわけではありま
せんし、その程度にも個人差があります。あまり心配しすぎないようにしてください。
◆ 投与中あるいは投与後に自覚症状として現れることがあります
症状
対応・対策
吐き気・嘔吐
吐き気を抑える薬で予防や軽減が可能です。
食欲不振
食欲のない時は無理をせず食べられる時に食べて下さい。栄養を点滴で補う場合もあります。
下痢
症状に合わせて、
下痢止めや整腸剤を投与します。
脱水予防のために水分を多くとるようにして下さい。
腸炎
激しい腹痛や下痢が現れた場合はすぐに受診して下さい。
便秘
症状に合わせて、下剤や整腸剤などを使用します。早めに症状を伝えて下さい。
口内炎
口の中を清潔にして下さい。予防または治療のためのうがい薬や塗り薬を用いる場合もあります。毎食
後と寝る前には歯を磨きましょう。
消化管潰瘍
腹痛、胸やけ、消化不良、便が黒くなるなどが現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
肺障害
息切れ、呼吸が苦しい、咳、発熱が現れた場合にはすぐにお知らせ下さい
白質脳症
歩行時のふらつき、しびれ、口のもつれ、物忘れなどが現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
過敏症・ショック
発疹、脈が速くなる、ぜいぜいして呼吸が苦しい、胸が苦しい等が現れた場合は、すぐにお知らせ下さ
い。
皮膚粘膜眼症候群
発熱、関節痛、皮膚が斑に赤くなる、皮膚が焼けるように熱く感じる、皮膚の痛み、水ぶくれができる、
中毒性表皮壊死症
口内炎、眼の充血が現れた場合はすぐに服薬を中止して受診して下さい。
眼障害
流涙、異物感、まぶしい、見えにくいなどが現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
腎障害
顔や手足がむくむ、尿の量が減る、血尿などが現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
臭覚障害
臭いがわからなくなった場合はお知らせ下さい。
皮膚炎
発疹、赤み、手のひらや足の裏の腫れ・痛み、皮がむけるなどが現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
色素沈着
皮膚や手、爪、舌などが黒くなることがあります。数週間から数ヶ月後に起こり、服用終了後半年以上
すると自然と消えていきます。
横紋筋融解症
手足に力が入らない、筋肉痛、尿が赤黒くなるなどが現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
心臓の異常
胸の痛み、動悸、脈が不規則になるなどが現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
◆ 自覚症状として現れにくいものは定期的に検査を行い確認しています
所見
白血球減少
症状・対応・対策
体の抵抗力が落ちて、かぜなどの感染症にかかりやすくなります。うがい・手洗い・マスクの着用
などで感染症を予防しましょう。白血球を増やす薬を使用することもあります。
血小板減少
血が止まりにくくなり、出血しやすくなることがあります。鼻血、歯茎からの出血、血尿、便が黒
くなるようなことがありましたらお知らせ下さい。
赤血球減少
貧血になることがあります。
肝機能障害
肝機能の低下により、体がだるくなったり、皮膚が黄色くなったりすることがあります。肝機能を
回復させる薬を使用することがあります。
《タキソテールの副作用》
主な副作用を記載してあります。これらの副作用はすべての人に現れるわけではありま
せんし、その程度にも個人差があります。あまり心配しすぎないようにしてください。
◆ 投与中あるいは投与後に自覚症状として現れることがあります
症状
過敏症・ショック
対応・対策
点滴中に、息苦しい、胸が苦しい、発疹、体がかゆい、顔がほてる、血圧低下などが
現れた場合は、すぐにお知らせ下さい。
吐き気・嘔吐
吐き気を抑える薬で予防や軽減が可能です。
食欲不振
食欲のない時は無理をせず食べられる時に食べて下さい。栄養を点滴で補う場合もあ
ります。
むくみ(浮腫)
点滴の回数を重ねていくと、足や顔にむくみを生じることがあります。
足や顔がはれている感じ、体重が増えた、呼吸が苦しいなどが現れたらすぐにお知らせ
下さい。利尿剤を服用することがあります。
筋肉痛・関節痛
痛みがひどくなることは稀ですが、症状がある時はがまんせずご相談下さい。
しびれ
手や足の指がしびれたり、感覚が鈍くなったりすることがあります。症状がある時は
がまんせずご相談下さい。
下痢・腹痛
下痢、激しい腹痛、38℃以上の発熱を伴う時、血液が混じる時は主治医にお知らせ
ください。下痢止めや整腸剤などを投与します。脱水予防のために水分を多くとるよ
うにしてください。
口内炎
口の中を清潔にして下さい。予防や治療のためにうがい薬や塗り薬を用いる場合もあ
ります。毎食後には歯を磨きましょう。
肺障害
息切れ、呼吸困難、咳、発熱などが現れた場合は、すぐにお知らせ下さい。
腎障害
顔や手足がむくむ、尿の量が減る、血尿、発熱、発疹、関節痛などが現れた場合には
すぐにお知らせ下さい。
脱毛
治療開始から2~3週間後に髪の毛や体毛が抜け始めます。これは一時的なもので、
治療が終われば3ヶ月程で髪は生え始めます。
爪の変化
手や足の爪が変色したり、剥がれやすくなることがあります。一時的なもので治療が
終われば元に戻ります。手袋や靴下で手足の指を保護して下さい。
◆ 自覚症状として現れにくいものは定期的に検査を行い確認しています
所見
白血球減少
症状・対応・対策
体の抵抗力が落ちて、かぜなどの感染症にかかりやすくなります。うがい・手洗い・マスクの着用な
どで感染症を予防しましょう。白血球を増やす薬を使用することもあります。
血小板減少
血が止まりにくくなり、出血しやすくなることがあります。鼻血、歯茎からの出血、血尿、便が黒く
なるようなことがありましたらお知らせ下さい。
赤血球減少
貧血になることがあります。
肝機能障害
肝機能の低下により、体がだるくなったり、皮膚が黄色くなったりすることがあります。肝機能を回
復させる薬を使用することがあります。
《ブリプラチンの副作用》
主な副作用を記載してあります。これらの副作用はすべての人に現れるわけではありま
せんし、その程度にも個人差があります。あまり心配しすぎないようにしてください。
◆ 投与中あるいは投与後に自覚症状として現れることがあります
症状
吐き気・嘔吐
対応・対策
投与数時間後に始まり、数日間続く場合もあります。吐き気を抑える薬で予防や軽減が可能で
す。
食欲不振
食欲のない時は無理をせず食べられる時に食べて下さい。栄養を点滴で補う場合もあります。
下痢
症状に合わせて、下痢止めや整腸剤を投与します。脱水予防のために水分を多くとるようにし
て下さい。
便秘
症状に合わせて、下剤や整腸剤などを使用します。早めに症状を伝えて下さい。
口内炎
口の中を清潔にして下さい。予防または治療のためのうがい薬や塗り薬を用いる場合もありま
す。毎食後と寝る前には歯を磨きましょう。
消化性潰瘍
胃のもたれ・痛み、胸やけ、便が黒くなるなどが現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
急性膵炎
急に胃のあたりが激しく痛む、吐き気、食欲不振などが現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
肺障害
息切れ、呼吸が苦しい、咳、発熱が現れた場合にはすぐにお知らせ下さい
過敏症・ショック
発疹、脈が速くなる、ぜいぜいして呼吸が苦しい、胸が苦しい等が現れた場合は、すぐにお知
らせ下さい。
腎障害
顔や手足がむくむ、尿の量が減る、血尿などが現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
聴力低下・耳鳴
耳が聞こえにくくなったり、耳鳴が現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
心臓の異常
胸の痛み、息切れ、動悸、脈の乱れが現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
末梢神経障害
手足のしびれなどが現れた場合はすぐにお知らせ下さい。
脱毛
治療開始から2~3週間後に髪の毛や体毛が抜け始めます。これは一時的なもので、治療が終
われば3ヶ月程で髪は生え始めます。
横紋筋融解症
手足がしびれる、手足に力が入らない、筋肉痛、赤褐色の尿が現れた場合はお知らせ下さい。
◆ 自覚症状として現れにくいものは定期的に検査を行い確認しています
所見
白血球減少
症状・対応・対策
体の抵抗力が落ちて、かぜなどの感染症にかかりやすくなります。うがい・手洗い・マスクの
着用などで感染症を予防しましょう。白血球を増やす薬を使用することもあります。
血小板減少
血が止まりにくくなり、出血しやすくなることがあります。鼻血、歯茎からの出血、血尿、便
が黒くなるようなことがありましたらお知らせ下さい。
赤血球減少
貧血になることがあります。
肝機能障害
肝機能の低下により、体がだるくなったり、皮膚が黄色くなったりすることがあります。肝機
能を回復させる薬を使用することがあります。