中東かわら版 - 中東調査会

中東かわら版
2013 年 5 月 2 日
No.84
―湾岸・アラビア半島地域ニュース―
カタル:
「アラブの春」の影響によるアルジャジーラの視聴率低下
(4 月 25 日付ペニンスラ紙ほか)
1. 4 月 25 日付ペニンスラ紙(英語)は、ノースウェスタン大学カタル校(MUQ)が実施し
た「中東におけるメディアの利用」の調査結果をもとに、
「アラブの春」の影響が大き
い国々におけるアルジャジーラ(アラビア語放送)の視聴率低下について報じている。
概要は以下の通り。
(1)NUQ が行った「中東におけるメディアの利用」の調査は、カタル・バハレーン・エジプ
ト・ヨルダン・サウジアラビア・レバノン・チュニジア・UAE の 8 カ国を対象とし、メ
ディアの利用方法および情報源への信頼度について、18 歳以上の 9,693 人から回答を得
た。
(2)調査結果では、
「アラブの春」の影響を強く受けている 3 カ国(バハレーン・チュニジ
ア・エジプト)でのアルジャジーラ(アラビア語放送)の視聴者の割合が低くなってい
る。バハレーンでは 4%、チュニジアでは 9%、エジプトでは 20%にとどまっており、
フェイスブックやツイッターなどのソーシャル・メディアがマーケット・シェアを伸ば
している。
2. 25 日付カタル・トリビューン紙(英語)は、同調査について、回答した 919 人のカタル
人のうち 62%が、過去 2 年間にアラブ世界におけるニュース報道の質が向上したと考え
ていること、53%がローカル・メディアの信頼性を確信していること、全体の回答者の
多数が地域・国際ニュースよりもローカル・ニュースの方を好んでいることなどを報じ
ている。
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