ノースウエスト航空日本支社労働組合 ティータイム 〒286−0202 千葉県富里市日吉倉223−1東ビル 303 号室 Tel.0476−93−2919 第49期 第3号 2009年7月2日 発行 Email : [email protected] ホームページ : http://www.h7.dion.ne.jp/~nwunion/ デルタ航空、新型インフルエンザの影響 2億5千万ドルの減収 デルタ航空のリチャード・アンダーソン最高経営責任者(CEO)は22日、ニューヨークで開催された年次 株主総会で、新型(H1N1)インフルエンザの影響で、2009年第2四半期の売り上げが2億5千万ドルの 減収になるだろうと述べている。 デルタ航空はメキシコ、中南米路線で著しく供給を減らし、2003年のSARS感染の記憶が残るアジア 路線でも削減している。デルタ航空は減らした供給を他に振り替えるとしている。 6月初め、証券取引委員会に提出した業績見込みでは、新型インフルエンザの影響は第2四半期に 1億2,500万ドルから1億5千万ドルの減収になると記載していた。 まだまだ予断を許さない航空業界! * *************** Date : 2009/06/26 (Fri) 格付け会社のフィッチ・レーティングス社は25日、引き続き短期的な資金繰りが悪化しているとして、 デルタ航空の格付けをBからBマイナスに引き下げたことを明らかにしている。需要の減少に伴う供給削減 から、昨年に続き2009年も著しく手元流動性資金が減少するとしている。 昨年の秋以降、手元流動性資金残高の減少が続いていることから、比較的に資金残高の厚いデルタ 航空ではあるが、 資本市場からの資金調達環境が改善しない限り、2010年の29億ドルを含む、 2011年までの50億ドルを超える債務返済に耐えられるか危ぶまれるとしている。 またフィッチ社は、既に格付けをCCCまで引き下げているアメリカン航空、ユナイテッド航空、ユー・エス・ エアウェイズに付いて、いずれも業績傾向が安定しない(赤字幅が収束しない)と、冬季前には法的な再建 手続きを強いられる可能性があるとしている。 米国の航空会社は、太平洋や大西洋路線でのファースト・クラス、ビジネス・クラスの予約状況が振るわ ず、目前に改善の兆しすら見えないまま、客単価はこの第2四半期、前年同期比で急落している。需要の 後退に伴う運賃の割引で、夏季の収入は抑えられ、今年後半での資金繰り改善は厳しい情勢と言える。 148座席配列のアメリカン航空のB737−800型は、今年引き渡し分からは160席 に増えている。横6座席の2列分増えているが、単純に座席間隔を詰めたのではなく、幅 の狭い背もたれの座席を採用したり、ギャレー位置を変更したりと、快適さの犠牲は最小 限に留めたとしている。150座席(客室乗務員が3人か4人か)を挟んで、収益最大化 の必死の攻防が続く。これからの各社の動向に注目していきたい。 IDカード・ユニホーム支給、トレーニング受講、完全統合への 準備が進んでいますが、注視していく必要があります。 揺るがない体制作りを! AIRBUS330は大丈夫? NTSB A−330型、 東京着のノースウエスト機でも速度計に異常 Date : 2009/06/26 (Fri) 米国の国家運輸安全委員会(NTSB)は25日、2機のA330型で起きた速度計と高度計の異常に付 いて調査していることを明らかにした。エール・フランスのA330型が墜落した原因が速度センサーにあったの か、NTSBはフランスの事故調査当局に協力している。 NTSBはブラジル・タム航空の8091便、マイアミ発サンパウロ行きのA330型(登録記号:PT−MVB)で 5月21日に起きた異常と、ノースウエスト航空の香港発東京行きのA330型(登録記号:N805NW)で 23日に起きた異常を調べている。いずれも無事、目的地に着陸している。 タム航空8091便で起きた異常は、外気温の表示が突然下がり、速度と高度の情報を表示するコンピュ ーター・システムが停止し、自動操縦とオートスロットルも停止している。乗員はバックアップ・システムに切り 替え、速度計と高度計の表示は約5分で復旧している。8091便での異常は、ブラジル政府経由で最近 になってNTSBに伝えられた。 NTSBはノースウエスト航空で起きた異常に付いて詳細を明らかにしていないが、速度計と高度計の表示 が失われる、同様の異常だろうとしている。NTSBは当該機のフライト・データ・レコーダー、コックピット・ヴォイ ス・レコーダー、ACARS(空地デジタル・データ・リンク・システム)などの飛行記録を収集し、気象データなど と伴に解析を進めている。 ノースウエスト航空はエール・フランス448便の事故が起きる前から、A330型の速度センサーを改良型に 交換する作業を始め、事後発生後、作業を予定より前倒し、この夏の終わりまでには完了するとしている。 ノースウエスト航空はNTSBの調査に、全面的に協力するとしている。 *************** エール・フランス労組A−330の乗務拒否 Date : 2009/06/09 (Tue) エール・フランス447便の事故を受け、エール・フランスの3番目に大きい乗員組合が、3つある速度センサー の内、少なくとも2つの交換が完了していないA330型・A340型への乗務を拒否するよう、パイロットに勧 告している。しかし、別の乗員組合によると、運航への支障はないだろうとしている。事故調査当局は、着 氷により事故機の速度センサーが、適切に機能していなかった可能性に着目している。 エール・フランスによると、35機運航しているA330型・A340型の速度センサーは、全ての機体で既に1つ が交換され、内9機は2つを交換したとしている。エール・フランスは6日、新たな速度センサーのA330型で の有効性は、地上での実証実験中だったので、交換を4月まで待っていたとしている。 エアバス社はこれまでに約600機のA330型を生産し、約70の航空会社に引き渡している。エアバス社は 2007年9月、A320型、A330型、及びA340型に装備されている、フランス・タレス社製速度センサー に付いて、新たに開発された着氷防止型への交換を勧告している。 アイルランドのエアーリンガスは、447便の事故を受け、古いセンサーを装備したA330型2機の改修を、最 優先としたことを明らかにしている。また、ユー・エス・エアウェイズも、運航するA330型のセンサーの交換を 始めたとしている。デルタ航空は447便の事故以前に改修(センサーの交換)計画を作成し、順次進めて いるとしている。 マレーシア航空は昨年9月までにセンサーの交換を完了したとしている。また、マレーシアのエア・アジア・エ ックスも、古いセンサーが装備されていたA330型1機に付いて、交換を完了したとしている。インドのキング フィッシャー航空は、運航するA330型5機全てが、引き渡し時から新たに開発されたセンサーを装備してい るとしている。 ルフトハンザ・ドイツ航空、カンタス・オーストラリア航空、キャセイ・パシフィック航空、エミレーツ航空、エチハド 航空、フィンランド航空、スカンジナビア航空、シンガポール航空が運航するA330型には、エアバス社の勧 告の対象となっていない、米国グッドリッチ社製のセンサーが装備されている。 **************************** エール・フランス エアバス機、 速度センサーのトラブルは過去9回 Date : 2009/06/21 (Sun) エール・フランスは18日、同社の運航乗務員に宛てた内部文書で、447便の事故以前に、A 340型で8回、A330型で1回の、合計9回に渡り速度センサーに異常があったことを、機体を製造した エアバス社と速度センサーを製造したタレス社に報告していたことを明らかにしている。一時的に速度デー タが得られないといった異常は最初、2008年5月に起こり、同年7月に1件、同年8月には3件起きて いた。同年9月と10月にも起き、エール・フランスはエアバス社とタレス社にその詳細を報告し、対応策を 求めていた。今年3月にはA340型とA330型でも同様の異常が発生していた。エアバス社は4月15 日付けでエール・フランスに、テストの結果、新型の速度センサーが従来型より、氷結状態での性能が極 めて高いことを報告している。タレス社は5月26日から毎週12個のペースで新型の速度センサーが供給 できるとしたのに、エール・フランスは供給を早めるよう求めていた。 エール・フランスは19日、事故の過失を認めたものではないとしながら、犠牲者ひとり当たり、1万7千ユ ーロ(約24,400米国ドル)を一時金として、(訴訟制限などない)無条件で遺族に支払うことを明らか にしている。エール・フランスの保険では、犠牲者ひとり当たり10万ユーロ(約14万米国ドル)まで付保さ れている。モントリオール条約では15万4千米国ドルまでの死亡賠償を認めている。犠牲者の国籍は3 2カ国に渡っているが、犠牲者が持っていた携帯電話の番号が連絡先になっているなど、全ての遺族の 特定には時間が掛かっている。 航空事情2009年6月26日号より 1954年当時謎だった金属疲労により 空中分解した注)デ・ハビランド社のコメット機の墜 落事故が、今回のエールフランス機墜落の原因は金属疲労ではないですが近代機A330 −200型機で空中分解で墜落事故が起きるとはまさに衝撃的でした。 注)イギリスのデ・ハビラント社が製造した世界初のジェット旅客機。定期運航就航後、程なく して、与圧された胴体の繰返し変形による金属疲労が原因の空中分解事故を起こしたが、そこで 得られた教訓がその後の航空技術、就中安全向上に果たした役割もまた非常に大きかった。 乗客・乗員全員が生還しハドソン川の奇跡と言われた、US・AIRWAYSのバード・ ストライクによる水面への緊急着水だが、どんな賞賛を受けようとも、一瞬でも死の危険に 直面した乗客のトラウマは簡単には消えない。事故後、US・AIRWAYSは業者を通じ て、搭乗半券からスーツケースに至るまで、乗客の全ての所持品を乾かして手元に返してい る。事故責任はUS・AIRWAYSにはなく、保険会社が法的に認められた損害賠償を代 行している。しかし、ある乗客はセラピー代にすら十分ではないとしている。 最新鋭の航空機でさえも考えつかないよ うな事故を起こします。その事故に遭遇され た乗客のケアーをするのは我々従業員です。 事故の起きないよう充分な設備とレーニング、 高い技術水準を兼ね備えた従業員 疲労が蓄積されない就労環境、抑圧や衝突 の無い職場環境 安全をまもる従業員にも ストレスと疲労蓄積”0”の会社を!
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