アプリ プロモーション 21 の攻略ポイント 制作・監修:株式会社 Dream lab PLUSS APP コンサルティング INDEX 1 加速するスマートデバイス市場 .1 アプリを出す目的を定める 2 アプリストアにおける 2 大 OS の特徴 .1 集客 .2 収益化 .3 iOS アプリのマーケティング方法 .4 Android アプリのマーケティング方法 3 アプリプロモーション .1 広告によるプロモーション リワード アドネットワーク リスティング PR レビュー 雑誌 ソーシャル .2 無料で行うプロモーション レビュー PR キュレーション Youtube 自社媒体 自社アプリ 公式サイト ノウハウ提供 .3 アプリストア最適化によるプロモーション アイコン タイトル、説明文(ASO) 更新頻度 ノーティフィケーション 本資料は一部数字を除いて 2013 年 3 月現在の市場に基づく資料になります。変動の多い市場ゆえ内 容から相違があることもございますがご了承ください。 ストアのデータや広告実績は弊社の過去実績に基づきます。お客様公開しているものではないので取り 扱いにはご注意ください。特に本資料の加工及び、 「営業用資料」 「資料配布」等の二次利用はお控えく ださいませ。 2 1 加速するスマートデバイス市場 近年のスマートフォンデバイスの急速な普及に伴い、ソフト=アプリのマーケットも非常に強い 勢いで拡大しています。日本では Android、iPhone( iOS )の 2 大デバイスを中心に普及し、全モ バイル中のスマートフォンシェアは 40%近くなっています。※1 その急速な普及からマーケッター の想定では 2012 年中にはユーザーがマジョリティ層に移行したとも言われています。 .1 アプリを出す目的 そんな中で「アプリ」のリリースも日々増加しています。2012 年、iOS での全世界のアプリ公 開数は約 34 万本(日換算=931 本)、Android では約 40 万本(日換算=約 1095 本)。1 年間で これだけのアプリがリリースされ、その勢いは 2013 年になっても増え続けています。また、ユー ザーの数が増えることによりデベロッパーの数も増え、ますます競争が進んでいくでしょう。 iPhone アプリのデベロッパーは 2012 年だけで 95,468 人増えたとのデータもあります。※2 もはや、初期の「面白いアプリを出せば話題になり儲けられる」という時代は終わり「計画的に、 戦略的にアプリをリリースする」というフェーズに入っているのです。これだけのアプリがリリー スされる現在では多くのアプリが埋もれ、ユーザーに 100DL もされることなくプラットフォーム に登録されたまま放置されることになります。(事実、Android マーケットの有料アプリの 8 割は 1,000DL 以下のままブレイクすることはありません。) そうならないためにはまず、「アプリをリリースする目的は何か」を明確にすることが大切です。 これは大きく以下の3つに分類することができます。 1. 収益目的[内部課金・広告] 2. チャネル拡大目的[ユーザー接触面の拡大] 3. マーケティング目的[副次・キャンペーン効果] 1 つ目の収益目的は、アプリを直接的収益源として利益を得ることを目的とする形です。 「有料ダ ウンロード、内部課金、サブスクリプション(定期購読)、PPC 広告、アフィリエイト広告」など の手法がメインです。従来のモバイル端末であった「月額課金」というモデルはスマートフォンア プリではプラットフォームの環境、ユーザー動向的にほとんど受け入れられません。また、App Store、Android マーケットともに、有料 DL、内部課金、サブスクリプションなど公式決済方法を 用いると 30%の手数料が発生します。ここも従来のモバイル市場とは大きく違う点です。 2 つ目はチャネル拡大目的。これは、PC WEB サイト、スマートフォン WEB サイトなどの延 長としてスマートフォンアプリでの認知向上、販売向上を目指す形です。WEB サイトをそのままア 3 プリに最適化した形が多く見受けられます。 3 つ目はマーケティング目的。映画や商品キャンペーンなど副次的なイベントとしてアプリを使 って認知向上や SNS での情報拡散を狙う動きも盛んです。 以上のように目的、さらにはその先の収益方法を見据えることが大事です。 とは言え、いずれにせよ「多くの人にダウンロードしてほしい」 「多くのアクティブなユーザーに使 ってほしい」という最終的な目的は変わりないと思います。そのために多くの人に認知させ、ダウ ンロードしてもらう方法を紹介したいと思います。 4 2 アプリストアにおける 2 大 OS の特徴 先ほど記述した通り世界中で共通のプラットフォームを持つスマートフォンアプリ市場ではどん なに良質なアプリを作ってもユーザーに告知・周知することができなければ 100DL もされずに埋 もれてしまいます。また、どんなに人を集めてもユーザビリティやユーザーへの対応、課金形式が 悪ければ収益を上げることができません。「集客」「収益化」の 2 点をキーポイントに置いてマーケ ティング方法を考えていきます。 .1 集客 目的は様々だと思いますが、プライベートなアプリや専門コミュニティで使うアプリ以外での集 客目標は「アプリのダウンロード数、ユーザー数が多いほどいい」という結論になると思います。 OS により方法は大きく異なりますが、その目的を達成するための一番効果的な方法は「プラットフ ォームのランキング上位掲載を目指す」ということになります。上位であるだけ良いのですが、両 OS とも 10 位以内を目指すと効果的かと思います。以前は App Store は「25 位以内」という常識 があったのですが 2012 年 7 月の UI 改定以来 25 位という数字の意味は浅くなったように思います。 .2 収益化 収益化を狙う場合大事な指標となるのは、広告収益型アプリの場合、 ①ダウンロード数、ユーザー数 ②アクティブ率/ARPPU 課金型アプリの場合大事な3つの指標は ① ダウンロード数、ユーザー数 ②アクティブ率/ARPPU ③課金率 になるでしょう。もちろん、その他にも拡散率、 「接触時間」や「バイラル係数」など指標になる数 字は多くありますが、最初に意識するのは上記 3 点でしょう。 また、マーケットの流行としてはソーシャルゲームアプリを中心に「ダウンロード数、ユーザー 数」を向上させるためにフ リ ー ミ ア ム と呼ばれる「無料ダウンロード+内部課金」という形のアプ リが増えています。それを表す数字として 2012 年の世界中でのアプリの収益の中でフリーミアム モデルによる売上は iPhone アプリの 69%、Android アプリの 75%となっており非常に大きなウ ェイトを占めています。※3 とは言え、アプリの形態によっては有料 DL の売り切り型アプリが向 いているものもあります。(書籍、移植ゲーム、ツールなど)。自分のアプリの特性に合わせて収益 化を見据えた狙いを定めていきましょう。 .3 iOS アプリのマーケティング方法 iOS デバイスの共通プラットフォーム、App Store で多くの DL を行うためには総合ランキング で上位に入る事が最も重要です。App Store 内のアプリ DL への直接の経路は大きく分けると以下 のとおりです。 5 ・ 総合ランキング ・ アプリストア内検索(ASO) ・ カテゴリランキング ・ 外部リンク 各経路によるダウンロード比率の参考データは左図を御覧くださ い。最も効果的なのは総合ランキング上位に掲載されることです。 また、2012 年の UI(ユーザーインターフェース)変更により「カ テゴリランキング」からの割合がやや下がり検索からの DL が増え たのでは?というデータもあります。 App Store の総合ランキングですが、さらに3つに別れています。 1.有料ランキング 2.無料ランキング 3.TOP セールス 中でも 1 と 2 の有料・無料ランキングは DL 数をベースに順位付けされますが、TOP セールスは App Store の公式課金売上をベースに順位づけされます。 App Store の有料・無料ランキング 仕組み<推論> ★ 15 分∼30 分おきに急変動する。 ★ 直近 0 時間∼48 時間でのダウンロード数が大切。 ★ 時間が離れるほどランキングへの影響は低くなる 例:(当日の DL 数) 5pt+(前日の DL 数) 3pt+(3 日前の DL 数) 3pt ★ アクティブ率や評価も僅かながら影響している? このように直近の DL 数を中心にランキングが急変動するのがこのアプリストアの特徴です。 6 それでは、ランキング上位に掲載されるにはどの程度の DL 数が必要でしょうか。2013 年 1 月 のデータではおおよそ以下のダウンロード数が必要とされています。このダウンロード数を 24 時 間∼48 時間で確保できれば確実にランキング上位にアプリが掲載されるでしょう。 無料 有料 1位 80,000 5,500 3位 60,000 4,500 5位 50,000 4,000 10位 30,000 3,000 25位 20,000 2,000 ※ 単位は(DL)数値は目安です。他のアプリの強さやロジック変更により変更される場合があります。 ランキング上位に入ったとしてランキングの遷移はどうなるでしょう。 ランキングの動きとしてはおそらくどんなアプリでも急速に上がり、急速に落ちていきます。以 下は App Store におけるアプリの一般的なランキング変動を示したモデルですが、5 位以内に入っ たアプリでも、赤枠内の 25 位以内に入れそうな時間は 12 時間∼24 時間程度と見てよいでしょう。 1 0h 6h 12h 18h 24h 30h 36h 42h 48h 54h 60h 66h 72h 78h 84h 90h 96h 102h 108h 51 101 151 201 251 301 グラフを見て「そんな短期間だけランキング上位を保っても意味が無い」と思う方もいるでしょう が、いくつか大きなメリットがあります。簡単に挙げると以下のとおりです。特に 1.によるダウン ロード数上昇の効果は絶大です。 7 ランキング上昇による5つのメリット 1. ランキングに必要な DL 数と同数程度の DL がさらに発生する。 30,000 の DL がありランキングが 10 位まで上昇するとさらにその「ランキング上昇」を見たユーザ ーが興味を持ち 30,000 の DL が発生。 2. 続編、兄弟アプリにも DL 上昇が見られる。 書籍やゲームなど続編のタイトルがあれば、1つのアプリが上がることによってそのアプリも DL 数が 増加します。 3. アプリのブランド力向上(PR の際など) PR やレビューサイト掲載時に「ランキング 5 位入りの超人気アプリ!」などと謳い文句を掲載するこ とができます。 4. 次回のマーケティングの参考データ取得 次回にアプリをリリースするためのデータ取得です。ランキングを意識した効果的な PR 方法を確認す ることができます。 5. ソーシャルや口コミでの拡散数が上がる。 ランキング数が上がれば「ランキング情報」系のサイトや Twitter での拡散が増え、「口コミ」の信頼 度が上がります。規模としては少数ですがポジティブな情報拡散は大事です。 App Store の TOP セールスランキング 仕組み<推論> 無料、有料は先述したとおりですが、セールスランキングはどうなっているのでしょう。特徴は以 下のとおりです。 ★ 更新は 15 分∼30 分。金額ベースなので変動は少ない。 ★ 公式課金売上が大切。 実際に TOP セールスランキングに入っているアプリは 9 割がフリーミアム制のソーシャルゲームで す。最たる例は早期にブームが起きたアドウェイズの「カイブツクロニクル」やガンホー・オンラ イン・エンターテイメントの「パズル&ドラゴン」 (パズドラ)の2つでしょう。初期は 1 位が月商 2 億∼5 億と言われていたこのランキングは 2013 年 1 月時点で 1 位が月商 20 億以上と言われて います。桁違いに大ヒットし続ける=金儲けしつづけるアプリはこの TOP セールスに入ることが大 事になります。 8 TOP セールスランキングに関しては非常に高く険しい壁ですがアプリをリリースすることで夢の ような可能性も生まれてくるのです。ちなみに上記のカイブツクロニクルや、パズドラは1年以上 TOP セールスランキングの上位をキープし続けています。 以下は TOP セールスランキングに必要な月商の目安です。パズドラが 50 特に TOP5の数字は 更に上が予想されます。 順位 月商 1位 20 億以上 3位 8 億以上 5位 5 億以上 10 位 1 億以上 15 位 7000 万以上 25 位 5000 万以上 このように、ダウンロード数が増えることと総合ランキングが上昇することは相互関係にあり、 「総合ランキング上位」を目標にマーケティングを展開することは必然とも言えます。その後、ア プリ内の課金が優れているならば自ずと TOP セールスランキングにもランクインするでしょう。 また、総合ランキングとは別にカテゴリランキングと App Store での検索も重要です。特に App Store の検索は2012年7月に Chomp という検索エンジンを買収し取り込んでいるためロジッ クがある程度合理化されています。その手法はア プ リ ス ト 最 適 化( ASO )呼ばれ、安価でアクテ ィブユーザー数を増やせるため効果的なマーケティング手法として注目されています。(後述) .4 Android アプリのマーケティング方法 Android の場合 Google Play と呼ばれるプラットフォームで公開されます。内容は App Store に 似ていますが以下の 3 点で大きな特徴があります。 1. ランキングの判別方法が全く異なる 2. 特にアプリストア内検索の最適化(ASO)が大事 3. 通常の Google 検索の結果に登場する 1. ランキングの判別方法が全く異なる Google Play におけるランキングの特徴や App Store と大きく異なります。App Store が 1 9 日∼2 日の DL 数を重視するのに対して Google Play は 1 ヶ月程度の中期間の数字を加味します。 また、その際に DL 数のみならず、評価数やレイティング(評価点数)、アプリの起動数など複合的 な要素から順位を出すため「意図的に順位を上げる」という広告が効きにくくなっています。 また順位の変動も比較的緩やかで、ヒットアプリでも「2 週間∼1 ヶ月かけて」ランキングを上 がっていき、その後「2 週間∼1 ヶ月かけて」ランキングを下げていくという傾向が見られます。 2. 特にアプリストア内検索の最適化(ASO)が大事 2.の「アプリストア内検索の最適化(ASO)が大事」についてですが、実際に Android のアプリ マーケット「Google Play」に関しては以下の様な興味深い結果も出ています。 ※DL するアプリに対する出会い方調査(㈱インデックス 2012 年 2 月 14 日) データの「ストア内の検索」を見ると、App Store と違い Google Play では過半数を占めていることがわかります。これ は、Google Play のランキングの特徴「アプリの変動が少ない」 「アプリストアの UI が悪い」ということなどが要因になり、 検索への比重が大きくなっているからだ思われます。 アプリをリリースする側からしても、Google Play は総合ラ ンキングの決定要因が複数あり複雑で上昇させることがやや 難しいため、「検索」に対しての最適化を行なっていくのが良 いと思います。これはいわゆる「ASO(アプリストア最適化)」と呼ばれる手法で必須で行なうべき 対策でもあります。詳しくは後述のプロモーション方法「内部対策」にて説明します。 3. 通常の Google 検索の結果に登場する また、Google Play における特徴の最後、 「3.通常の Google 検索の結果に登場する」も無視出来 ません。通常の Google で検索すると Google Play の検索結果も合わせて表示されるため ASO の 最適化が副次的な効果をもたらす可能性があるのです。 このように Android のアプリストア「Google Play」では「App Store」とは違った特徴をもって います。それぞれのプラットフォームに合わせたプロモーションを行うようにしましょう。 10 3 アプリプロモーション さて、前置きが長くなりましたがこれからがプロモーション方法の説明です。数が多いので要点 を重視した説明になります。詳細や相場観などの実例、コンサルティングは別途ご相談いただけれ ばと思います。 .1 広告によるプロモーション ここでは「有料広告」を使ったプロモーションについて説明します。実際に広告を使ってアプリ を広める方法をとるのはほんの一部の企業のみです。 「広告費は出さない!」という方は参考程度に 読んでいただけると幸いです。 (以下のプロモーション表記の前のアルファベットは項目記号であり 特に意味のある記号ではありません。)オススメ度: A リワード広告 オススメ度: 人為的に DL 数を増やしランキングを上昇させる「ブースト」と呼ばれる広告手法です。ポイント インセンティブを使ったアフィリエイトなので、 「短期間・安価・大量」のダウンロードを行うこと ができます。 方法としては、 「指定アプリを DL すれば 80 円分の Amazon ポイントを差し上げます。」というも ので、代表的なメディアは「アドラッテ」や「本日の無料アプリ」などが挙げられます。 1DL あたりの単価(CPI)は 70 円∼200 円と、媒体によって差が大きいです。またインセンテ ィブの手法によりアクティブ率も変わってくるのでしっかりとした論理を持った代理店に任せるこ とが求められます。最大手のメディアでは 50,000∼80,000DL 程度 DL を行い App Store、Google Play ともに 1 位まで上昇させることが可能です。ほとんどの大手ソーシャルゲームアプリがゲーム リリースのタイミングで行なっています。 また、店舗でのスマートフォン購入時にアプリをダウンロードしてもらうというリワード方法や、 Android ではメーカーや販売店と提携しプリインストールを行うというプロモーション手法もあり ます。 B アドネットワーク オススメ度: PPC(クリック課金)型の広告ネットワークも盛んです。こちらも大手アプリベンダーに好まれ るプロモーションです。1 クリック 10 円∼20 円程度で広告を出稿できます。多く広告出稿してい るアプリベンダーはソーシャルゲーム、大手メディアなどです。逆に広告用の SDK を設定すれば利 益を得ることができるため収益源として設定するアプリベンダーの方も多いと思います。その際の ネットワークなども比較すべきだと思いますが、今回はプロモーションに関しての紹介なので割愛 させてもらいます。 11 C リスティング オススメ度: アプリの広告手法として、リスティングはメジャーではありません。というのも、広告経由の DL 規模が小さいためランキングの上昇に貢献することができないからです。とは言え、アクティブな ユーザーが低 CPI で獲得できる手法でもあります。配信先を「スマートフォン」 「該当 OS」に絞っ て KW を「アプリの名前」で掲載すれば 10 円∼50 円程度で良質なユーザーを獲得することができ ます。Google ではスマートフォンのリスティング検索結果にアイコンや値段などの付加情報を掲載 してくれるのも良い点だと思います。 D 有料 PR オススメ度: 法人化されているアプリベンダーなら規模の大小にかかわらず PR は掲載すると思います。この PR という手法は非常に大事です。必ず行うべきです。 (難しければ無料 PR でも良いと思います。) というのも、アプリ業界に於けるオピニオンリーダー層はレビューサイトの記者や IT ニュース 媒体の記者、アプリベンダーなどに多く、常にアプリリリースの情報をチェックしているからです。 思わぬ所でフォロワー数万人のアカウントがあなたのアプリについてツイートするかもしれませ ん。PR は特定の層を狙えないので効果を実感しづらいですが徐々に広がっていくため確実に効果 があります。アプリリリースの際のみならず、更新、 「⃝⃝DL 達成!」など細かく PR を行なって 行きましょう。 E レビューサイトへの掲載広告 オススメ度: 現在多くの人の中でアプリを探す手段として多くの人達に受け入れられているのがレビューサイト です。 「セール中のアプリ」 「新着アプリ」 「話題のアプリ」などのように取り上げてもらいわかりや すく解説を踏まえることで、DL を促します。金額の規模は 1 記事 3 万∼30 万円といったところで、 アプリをリリースしたときには実施したい広告ではあります。 メリットは以下の通り。 ・興味関心度の高いユーザーに紹介することができる ・記事でアプリの内容を伝えられるためアクティブ率、継続率を高める可能性がある ・ソーシャルで記事が拡散されればランキングで爆発的に伸びることがある。 ・ ASO への効果が見込める F アプリ雑誌への掲載 オススメ度: こちらもメリットや内容としてはレビューサイトと同様になります。ただし、ソーシャルでの拡 散力が弱いのと、DL への直接的な経路が QR コードに限られてしまうためやや効率の悪い印象があ 12 ります。アプリ雑誌にお金を払って広告を出すのならレビューサイトへの掲載をお勧めします。 G ソーシャル広告 オススメ度: 主流ではありませんが、ソーシャルメディアを活かした広告手法もあります。例えば Twitter 広 告ネットワークの「つあど」などです。ただし、こちらの場合「広告としてのつぶやき」になるの でどうしてもステマ感が強い広告になります。ナチュラルな意味での「友達の口コミによる信頼度」 には少し遠い手法と言えるでしょう。その他には「Facebook モバイルアプリ広告」を使って無料 総合ランキング 5 位にはいったという実績もあります。これは Facebook 上のユーザーターゲティ ング広告で数百の条件を指定して配信することで無駄のない広告を出すことが出来ます。現状では 単価が高いため主流ではありませんが、非常に興味深いですね。 13 .2 無料で行うプロモーション ここでは「無料」によるプロモーションについて説明します。アプリを出したらその後はプロモ ーションとメンテナンスが重要です。リリース直後に勢いが足りなかったとしても、ソーシャルで 拡散が急発生することもあるので地道なプロモーション活動を継続することが大事になります。で きることは全てやりきるぐらいの行動が必要です。 また、多くの人を集客する上で特に意識すべき点は「SNS バズ」です。WEB 上でアプリの「利 便性・面白さ」などで話題を呼び、複数の人に認知されるようにしましょう。これがなければ無料 プロモーションで集客に成功することは難しいはずです。 A レビューサイトへの掲載依頼 効果の期待度: アプリの紹介を行なっているレビューサイト。このレビューサイトの大半には「無料」の掲載依 頼ページがあります。掲載が保証されているわけではないため、掲載されないこともありますが、 1つのレビューサイトに掲載されれば多くの人に紹介される上に、他のレビューサイトに普及して いくこともあります。ぜひトライしてみる価値はあると思います。また、そこから派生してロケッ トニュースなどのネタ系のニュースサイトで取り扱われることもあります。 B 無料 PR サイトへの掲載依頼 効果の期待度: 無料で PR を行なっているサイトもあります。配信先の媒体がブログや小規模サイトになってし まうので有料 PR ほどの効果は期待できませんが、後述のソーシャルキャンペーンと絡めて口コミ 効果が期待できます。 C Youtube に動画投稿する 効果の期待度: アプリの利便性、操作性などをキャプチャー動画で撮影し YouTube に投稿しましょう。動画は 自社サイトなどに埋め込み直感的な画面動作をアピールしましょう。また Android アプリの場合 GooglePlay のアプリ詳細ページに動画を設定することが可能です。 D 自社メディア、自社 SNS アカウントでの周知 効果の期待度: これも当たり前ではありますが、自社のホームページや社員の SNS アカウントなど活用できる自 社メディアは全て活用して告知を行いましょう。自社メディアとつながっている人ならば、アプリ との親和性が高く口コミなどで波及していく可能性も高いです。また、知り合いに SNS での発言が 強い人(フォロワー数が多い等)がいればその人に告知してもらうのも効果が高いでしょう。 E 自社の他アプリで紹介する 効果の期待度: これも自社メディアの一つですが、自社で過去作ったアプリなどから誘導を促します。方法とし ては2つあります。1つはアプリの Description の中にリンクをつける方法。もう 1 つはアプリ内 14 にリンクを設ける方法です。後者のほうが効果は高く、特に関連性の高いアプリであるほど流入が 大きく見込めます。現状で広告バナーなどを設けている場合は一定期間そのバナーを外してそのス ペースに誘導リンクを設置するのも良いと思います。 F アプリ公式サイト=WEB の受け皿を作る 効果の期待度: 特に iPhone のアプリに言えることですが、アプリをリリースして話題になった時に WEB から検 索してもアプリに関する情報がヒットしないことがあります。それを回避するために WEB 上に公 式ページを作っておきたいです。ページ数は 1 ページでもいいのでアプリの説明とアプリマーケッ トへの誘導リンクを設定しておきましょう。 G 無料のキュレーションサービスを使う 効果の期待度: キュレーションサービスとはいわゆる「まとめサービス」のことです。Twitter や Facebook の 普及で情報が複数のユーザーからバラバラに出てくるようになったものを集積したものがそれです。 有名なサービスとして「NAVER まとめ」 「ふぁぼったー」 「2ch まとめ」。キュレーションとは違い ますが「nanapi」や「wiki」なんかも同じように活用しましょう。 特に相性が良いのはゲーム系なら「wiki」や「NAVER まとめ」。ツール系なら「nanapi」や「NAVER まとめ」です。 やや自演的になってしまいますが、自分のアプリの記事、まとめを自分で作ってしまいましょう。 ソーシャルとの親和性が高く一気にバズが発生しやすいです。NAVER まとめなら「【決定版】2013 年お勧めアプリ10選!」nanapi でカメラアプリを紹介するなら「スマホで美麗に写真を撮る方 法!」などタイトルに引きをつけることをお勧めします。(でも、過剰な自演はやめましょう。) H ノウハウ提供による周知 効果の期待度: これは少し実行が難しいかもしれませんが、アプリに関するセミナーを行いアプリ開発の裏側、 DL 数の公開や今回行った珍しいプロモーションなどを公開する手法です。情報が同業者やアプリベ ンダー関連者を通じて広まる可能性が高いです。難しければブログ記事などで公開しても面白いか もしれません。ただ、ダウンロード数を増やす手段としては、労力と情報公開の割に合わないかも しれません。 15 .3 アプリストア最適化によるプロモーション アプリをマーケットにリリースする上でアプリ内の仕組み、マーケット内での表示方法は大事で す。アプリの内部の仕組みについてはおそらく開発者側の方々の方が詳しいとは思いますが、ASO と呼ばれる検索エンジンへの最適化や SNS 連動キャンペーンの事例などを踏まえて説明させてい ただきます。 A アイコンの設定 効果の期待度: アイコンに関しては大きく2つの役割があります。1つは DL 率 向 上 です。つまり、他のアプリ より目立つようにしてインパクトを出すことです。もう 1 つはア ク テ ィ ブ 率 向 上 です。ホーム画 面の中にある数あるアプリの中でわかりやすいアイコンであること。 ですが、「派手すぎるアイコン」「恥ずかしいアイコン」の2つはユーザーに削除されてしまう可 能性も高いので注意しましょう。また、一部のソーシャルゲームなどはアイコンを定期的に変更し ていますが、あまり大幅なアイコン変更は何のアプリだったかを忘れられてしまうこともあるため 控えるようにしましょう。逆にこまめな調整や改善は良い傾向が見られます。 B タイトル・説明文【ASO】効果の期待度: タイトル・説明文に関しては「わかりやすい説明が行われていること」はもちろんですが、ASO と呼ばれるアプリストアの最適化を行うことが重要です。広告出稿を行わずにユーザーを獲得した い場合は必須の行為だと思います。 この ASO に関してですが、おおまかな評価基準は以下の通りになっていることが予想されます。 Google Play の場合 1.アプリの人気 2. 検索キーワードとのマッチング ̶アプリの評価数 ̶タイトルと検索キーワードの関連性 ̶アプリのレイティング ̶アプリの製作者と検索キーワードの関連性 ̶アプリの総ダウンロード数 ̶説明文と検索キーワードの関連性 ̶直近のアプリダウンロード数(30日?) ̶アプリの起動率 ̶アプリのアンインストール数 ̶外部からのリンク 16 App Store の場合 1.アプリの人気 2. 検索キーワードとのマッチング ̶アプリの評価数 ̶タイトルと検索キーワードの関連性 ̶アプリの総ダウンロード数 ̶タイトルと検索キーワードの関連性 ̶外部からのリンク(特にレビューサイト?) ̶アプリの製作者と検索キーワードの関連性 ̶iTunes キーワードの関連性 ̶説明文と検索キーワードの関連性 各アプリストアの現状に関しては上記のような要素で構成されていると思います。 弊社では過去の実績に基づく ASO の集客支援サービスを行なっています。内容は以下のとおりで す。 ・ アプリの KW 選定 ・ 内部指示書の提出 ・ 外部順位計測ツールの導入/提供 ・ 専任コンサルタントの月次レポート/コンサルティング その他アプリの広告出稿やコンサルティング等のアドバイスも承ります。また、レビューサイトへ の掲載依頼代行も可能です。ご相談やお見積り等お気軽にお声掛け下さい。 C 更新頻度 効果の期待度: アプリの更新は重要です。もちろんアプリのエラー解消や UX,UI 向上という目的もありますが、更 新作業を行わせることでいわゆる「休眠ユーザー」となっていたユーザーを再起させることにも繋 がります。ただし頻繁なアップデートは嫌われる可能性もあるので注意しましょう。 D ノーティフィケーション(プッシュ通知) 効果の期待度: ユーザーからは嫌われがちなノーティフィケーション機能ですが、こちらも休眠ユーザーの呼び起 こしには効果的です。ただし月に複数回程度のペースで行うとアプリの内容によっては端末からア ンインストールされてしまうこともあります。必要以上の通知は極力避けるようにしましょう。 17 引用: ※1 http://www.impressrd.jp/news/121120/kwp2013 ※2 http://blog.appsfire.com/2012-a-year-in-app-store-infographic/ ※2 http://www.slideshare.net/gjspriensma/monetization-and-analytics-in-appstores ※3http://gigaom.com/2012/10/26/freemium-app-revenue-growth-leaves-premium-in-the-dust/ 18
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