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c Natsuski Yasuda
O
2015年度活動報告書
2015 Annual Report
憲章 国境なき子どもたち(以下 KnK という)は、
人道的かつ教育的な活動を行う民間団体であり、
国際的な使命感をもって 1997 年に日本で設立された。
その活動に関わる評議員およびすべてのボランティア、
国際スタッフ、活動現地国スタッフはいずれも、
ボランティア精神に則り
その行動規範に従って活動を行うことに同意をする。
KnK は恵まれない子どもおよび青少年を支援する。
その内容は、教育、職業訓練を行い、
必要な場合は保護および受け入れ施設を提供し、
家族および地域社会との関係修復を手助けし、
各自の才能を伸ばすことや人間の尊厳を回復するための援助をし、
目
次
一人一人が独立し尊重される市民となるよう支援をすることである。
KnK は、人種、性別、宗教、政治その他の信条の如何を問わず、
1
憲章
2
会長挨拶/事務局長挨拶
4
国境なき子どもたちとは/ 2015 年総括
6
国境なき子どもたちの教育支援
8
2015 年 活動国・地域別の成果
子どもおよび青少年を支援し、パートナーと共に活動を行う。
10 現地からの声(Voices from the Fields)
12 東日本大震災の被災地における復興支援活動 16 海外における支援活動
カンボジア/フィリピン/シリア難民支援/バングラデシュ
パキスタン /パレスチナ /ミャンマー/イラク
36 国内教育プロジェクト・広報活動
友情のレポーター/友情の 5 円玉キャンペーン
メディアを通じた理解の促進/イベント実績
40 日本におけるフェアトレード事業活動
42
団体組織
44
2015 年度収支報告
51
謝辞
52
資料1
プレスレビュー
59
資料2
国境なき子どもたち沿革
KnK は、これらの子どもおよび青少年と、
他国とりわけ日本の子どもおよび青少年との相互理解を促進する。
KnK は、パートナーが自らの目標への到達を可能となすための助力をする。
KnK は、スポーツや芸術を含む教育が、
より良い世界のため正義と平和をもたらす手段として、
それが唯一ではないとしても、最善であると信じる。
KnK は、
「児童の権利に関する宣言」(1959 年 11 月国連採択)に賛同する。
国境なき子どもたち 共に成長するために
1
-会長からのご挨拶-
-事務局長からのご挨拶-
支援者の皆さま
支援者の皆さま
2015 年も変わらず 「国境なき子どもたち」 を支えてくださいました皆さまへ心からの感謝をお伝えした
いつも世界中の子どもたちのためにあたたかいご支援とご協力を賜り、 誠に有難うございます。 皆さま
いと思います。 そのあたたかいお気持ちが、KnK の子どもたちに明日への思いを持たせてくださり、 前に向
の ご 協 力 を 得 て、 私 た ち 国 境 な き 子 ど も た ち (KnK) が 2015 年 中 に 実 施 し ま し た 教 育 支 援 活 動 に つ い て、
かっての一歩を踏み出させてくださっています。
この報告書で振り返らせていただきます。
連日メディアに取り上げられているシリアの難民・移民の問題はあまりにも大きく、 何をすることができ
ここ最近、 毎年のように自然災害や戦争、 暴力や不正といったことが次々と起こるような気がしてなり
るのか途方に暮れるほどですが、 そのような中で私たちは 2013 年からヨルダン北部のザアタリ難民キャン
ません。 それでも、 ご支援者をはじめとする人々の思いやりや善意、 そしてこの地球に生まれてきた一人
プ周辺での活動に関わっています。 ヨルダンで生活する難民の数は 63 万人以上ともいわれ、KnK はキャン
ひとりの子どもの命を尊ぶ心によって、2015 年も KnK の子ども・青少年たちに支援を届けることができ
プ内およびその周辺で 5,000 名近くの子どもたちの教育などに関わっています。 音楽や演劇などを通して、
ました。
先の見えない毎日の中でわずかではあっても希望の光を抱くことができている、 ということを実感していま
す。
2015 年は特に中東の子どもたちに関心の目が向けられました。KnK はヨルダン国内に避難するシリア
難民の子どもたちへの教育支援を継続しています。 彼ら・彼女たちはこれまで以上に、 いつ故郷に帰られ
パレスチナの高い塀に囲まれて暮らしている子どもたちにとっても、 イラクで国内避難民となった若者た
るか分からない日々を送っていますが、 そういった中でも希望を少しでも見出せるよう、 私たちは子ども
ち に と っ て も、 自 分 た ち の 将 来 は な か な か 見 え に く い 毎 日 で す。 こ こ で も KnK は 教 育 を 通 じ て 子 ど も た ち
たちに寄り添い、 学習や成長を見守っています。 またシリアと同じく戦闘の影響を受け国内避難民となっ
の心を穏やかにし、 学ぶ心をあきらめないように支えています。
たイラク、 そして高い壁に囲まれて生きるパレスチナの子どもたちにも KnK は支援を続けています。
パキスタンの山間部やミャンマーの少数民族の地域での学校建設や修復は、 地域社会で教育の場を守り育
てる動きに繋げています。 バングラデシュの女性の自立に向けての協同組合の設立は、 女性たち自身が運営
の方法も学んで、 自信をもって歩き始めるところに至っています。 先 月 末、KnK の 年 次 総 会 が 開 か れ、KnK の 職 員、 そ し て KnK フ ィ リ ピ ン の 事 務 局 長 で あ る ア グ ネ ス と
共 に KnK の 支 援 活 動 の 今 後 に つ い て 改 め て 考 え る 機 会 を 持 ち ま し た。 私 た ち は こ れ ま で も、 そ し て こ れ
カンボジアでもフィリピンでも、 子どもたちは学ぶことを自分のこれからの進む方向と結びつけて考える
からもアジアを中心に最も困難に直面している子ども・青少年のために働いていきます。 バングラデシュ
ようになりました。 何らかの方法で細くとも長く学ぶ道を歩み続ける気持ちが芽生えたのは素晴らしいこと
やフィリピンのストリートチルドレン、 そして中東の子どもたちなど、 その小さな体や心、 魂に暴力を受
と思います。
け、 極限の貧困に苦しむ子どもたちが生き抜き、 自立し、 そして社会に貢献する一市民となれることをサ
そして国内の岩手では、子どもたちの笑顔がまぶしかった 「走る ! KnK 子どもセンター」 のバスの運行が、
の べ 13,864 名 の 参 加 を も っ て、2016 年 2 月 で 終 了 し ま し た。 こ の 子 た ち も 仮 設 の 統 合 な ど で 自 分 た ち の
校庭を遊び場として取り戻していきます。
ポートしていきます。
私たちの仕事は忍耐を必要とします。 子どもたちの心や精神を大切にし、 自信と誇りを取り戻させるこ
とで、 子どもたちが成長し、 世界が美しいことを知る手助けをします。
こうしたさまざまな活動はすべて支援してくださるお力のおかげです。
皆さまの全ての行為に感謝し、 これからも私たちと共に子どもたちを見守っていただければ幸いです。
来年 2017 年は KnK の設立から 20 年の節目となります。これまで数万という子ども・青少年と出会い、彼ら・
最後に内部のことになりますが、KnK の設立以来、 子どもたちを支え続けてまいりました守谷季美枝がこ
の夏に出張先で永久の旅立ちをいたしました。 これまで多くの方々にお世話になっておりましたのでここに
お知らせをさせていただきます。 本当にいろいろとありがとうございました。KnK はこれからも精一杯の仕
彼女らに支援を届けることができました。 これも全ては皆さまのお力があったからこそです。
最後になりましたが、 私の心からの感謝を皆さまにお伝えしますと同時に、 これからもぜひ、 子どもの
教育支援を通して 「共に成長」 してまいりましょう。
事を続けていくことで、 守谷の思いを繋げて行きたいと思っています。 どうぞ見守ってくださいませ。
2016 年 4 月 1 日
2016 年 4 月 1 日
認定 NPO 法人 国境なき子どもたち (KnK)
会長 寺田 朗子
2
認定 NPO 法人 国境なき子どもたち (KnK)
事務局長 ドミニク レギュイエ
3
国境なき子どもたちとは
2015年の総括
国 境 な き 子 ど も た ち (KnK) は 、 開 発 途 上 国 、 お よ び 自 然 災 害 や
2015 年、 国 境 な き 子 ど も た ち (KnK) は、 日 本、 カ ン ボ ジ ア、 フ ィ リ ピ ン、 ミ ャ ン マ ー、 バ ン
紛争などの影響を受けた国々の恵まれない子どもたちに
グラデシュ、 パキスタン、 パレスチナ、 イラク、 そしてシリア難民と難民を受け入れるヨルダン
教 育 支 援 を 提 供 す る NGO で す 。
の子どもたちに教育支援を届けました。
日 本 と 海 外 の 子 ど も た ち が お 互 い の 理 解 を 深 め 、友 情 を は ぐ く み 、
に 成長 し て い く こ と を 目 的 に 活 動 し て い ま す 。
共
本年は特に、 イスラム過激派組織による日本人殺害事件やシリア難民のヨーロッパ流出などを
受け、KnK のシリア難民支援活動も高い関心とご支援をいただきました。 私共はヨルダンのザア
タリ難民キャンプとキャンプ外の公立学校で緊急教育支援を継続しましたが、 先の見えない避難
生 活 の 中、 子 ど も た ち は KnK の 授 業 を 通 じ て、 学 ぶ 喜 び や 友 だ ち と 遊 ぶ 楽 し み を 見 出 す こ と が
KnK の二つの 使命
できました。
1. 海 外 の 恵 ま れ な い 子 ど も ・ 青 少 年 を 支 援 す る こ と
一方、2015 年で事業開始から 15 周年を迎えたカンボジア、 そしてフィリピンの 「若者の家」
2. 日 本 の 一 般 市 民 と り わ け 若 い 世 代 の 人 々 に 対 し 教 育 啓 発 す る こ と
では、 ストリートチルドレンや人身売買・虐待の被害にあった青少年、 貧困家庭の子どもたちを
受け入れ、 衣食住や教育、 職業訓練の機会を提供しました。 本年も大学進学や就職、 家族との再
統合を果たした子どもがいます。 またフィリピンでは、 保護者向けの啓発セミナーやファミリー
KnK は主に、 他の援助機関の支援の枠から外れてしま
デーを定期的に実施したところ、 子どもとの関係修復を真剣に考え、「若者の家」 でボランティ
域社会の一員として尊厳ある人生を歩めるよう手助けし
ア活動を始める保護者が増えました。
ています。 また、 こうした青少年の両親や家族、 さらに
いがちな子どもたちを重点的に支援しています。
KnK では、 これらすべての青少年は等しく理解と教育
を受ける機会があると考え、 彼らが適切な職業に就き地
は地域住民に対しても支援の手を差し伸べ、 地域社会全
この他 2015 年は、 ミャンマー北西部で 7 月から降り続いた記録的な大雨により大洪水に見舞
体が向上できるような支援を目指しています。
わ れ た 被 災 地 に お い て 緊 急 支 援 を 展 開 し、 被 害 の 大 き か っ た 学 校 校 舎 の 修 繕 と 学 用 品 の 配 布 を
行いました。 また 2007 年のサイクロン発生直後から支援を続けてきたバングラデシュ南部ボリ
シャルにおける教育と女性の組合事業は、 事業目標を一定水準まで達成したことから 12 月に終
KnK の支援対象の子ども・青少年
了しました。
● ● ストリートチルドレン
● ● 極貧層にある青少年
● ● 人身売買の被害を受けた青少年
● ● 家族や地域社会からの排除、暴力の被害にあった青少年
(トラフィックト・チルドレン)
今回で 30 回目となる 「友情のレポーター」 は、 岩手県と埼玉県の小学生 2 名が春休みにフィ
リピンを取材し、2013 年に発生した台風ハイエン被災地の子どもたちと 「自然災害」 をテーマ
● ● 大規模自然災害で被災した青少年
に交流を行いました。
● ● 戦乱や紛争の影響を受けた青少年
● ● 法に抵触した青少年
シリア
パレスチナ自治区
日本
イラク
バングラデシュ
ヨルダン
パキスタン
カンボジア
フィリピン
ミャンマー
4
5
国境なき子どもたちの教育支援
中 東 は 現 在、2011 年 に 始 ま っ た シ リ ア 紛 争 や 武 装 勢 力 に
よる国境を越えた戦闘、 難民の流出などで混迷を深めていま
す。 ヨ ル ダ ン で は ザ ア タ リ 難 民 キ ャ ン プ と ホ ス ト コ ミ ュ ニ
KnK は 1997 年の設立以来、 アジアを中心とし、 困難な状況にある子ども・青少年が置かれた状
ティの両方でシリア難民支援を展開し、 難民生活の長期化に
況を改善することを目的として支援活動を行っています。東南アジアの、保護やケアを必要とする
子どもたちの教育や自立支援から始まり、2004 年のスマトラ沖地震・インド洋大津波の発生以降は、
大規模な自然災害に対する緊急復興支援、また紛争の影響下にある子どもたちへの緊急教育支援に
も力を入れています。
よる子どもたちのフラストレーションの高まりやストレスを
紛争下における
緊急教育支援
カ ン ボ ジ ア と フ ィ リ ピ ン で は、 ス ト リ ー ト チ ル ド レ ン や、
子どもの保護と
自立に向けた支援
取 り 戻 す 支 援 を 行 っ て い ま す。 ミ ャ ン マ ー で は 2015 年 7 月
る 子 ど も、 青 少 年 ら を 保 護 し、「若 者 の 家」 に 受 け 入 れ、 衣
から大洪水に見舞われた被災地域において、 校舎修繕と学用
食住と教育の機会などを提供しています。 バングラデシュの
品配布の緊急支援を実施しました。また 5 年目を迎えた東北
「ほ ほ え み ド ロ ッ プ イ ン セ ン タ ー」 で は ス ト リ ー ト チ ル ド レ
ンを受け入れ、 食事や基礎教育、 衛生面のケア、 応急処置な
どを提供しています。 いずれも子どもたちが人からの愛情を
自然災害の被災者
に対する
緊急・復興支援
た め の 移 動 型 子 ど も セ ン タ ー 「走 る ! KnK 子 ど も セ ン タ ー」
を運行し、 コミュニティセンターや公民館の再建、 自己表現
の場としてのワークショップ事業を続けました。
パ キ ス タ ン で は 2005 年 の 北 部 大 地 震 で 倒 壊 し た 多 く の 公
立学校が再建されず子どもたちは青空教室や仮設テントで
受 け ら れ な い 子 ど も、 青 少 年 ら に 対 し て 非 公 式 教 育 を 提 供
の 学 習 を 余 儀 な く さ れ て い ま す。 こ の た め 2010 年 よ り 校 舎
し、 学習の遅れを取り戻してもらっています。 またパレスチ
再 建 プ ロ ジ ェ ク ト を 実 施 し、 教 員 や 学 校 関 係 者、 地 域 住 民、
ナのユースセンターなどでは、 一般的には軽視されがちな音
生 徒 会 と 一 緒 に 安 全 な 学 習 環 境 を 整 備 し て い ま す。 さ ら に
楽 や 絵 画、 演 劇 と い っ た 情 操 教 育 や ス ポ ー ツ 活 動 を 支 援 し、
子どもたちに心身を豊かにし自己表現する機会を提供するだ
けでなく、 集団行動や協調性なども学んでもらっています。
学校の
再建・修復支援
2014 年 か ら は ミ ャ ン マ ー 南 東 部 の カ レ ン 州 に お い て、 少 数
民 族 の 帰 還 民 支 援 の 一 環 で、60 年 に 及 ぶ 内 戦 で 老 朽 化 し た
学校環境を整備する支援事業を行っています。
貧 困 か ら の 脱 却 を 目 指 し、 職 業 訓 練 と 伝 統 産 業 を 結 び 付
子どもが安心安全、 そして健全に成長し、 質の高い教育を
け、 青 少 年 の 収 入 向 上 に つ な げ る 収 入 創 出 活 動 を 実 施 し て
受けられるよう、 保護者や教育関係者、 地域コミュニティに
い ま す。 カ ン ボ ジ ア で は、 伝 統 的 な 絹 織 物 で 小 物 類 を 製 作
も働きかけを行っています。 フィリピンでは「若者の家」 で
アトレード商品として日本で紹介し販売を行っています。 ま
たバングラデシュでは、 女性の就労と世帯の収入向上を図る
ため、 縫製や機織りの技術の訓練修了生による組合を立ち上
げ、 女性のエンパワメントにつなげています。
保護者、
教育関係者、
地域への働きかけ
生活する子どもの保護者を、またバングラデシュではストリー
トチルドレンの雇用主を対象に啓発活動を行い、 子どもとの
関係を改めて考えてもらっています。パキスタンとミャンマー
では、 学校環境整備事業への自主的な参加を促し、 教育環境
が持続的に改善されることを目指しています。
「 友 情 の レ ポ ー タ ー」 は 日 本 の 青 少 年 に 向 け た 教 育 プ ロ
カンボジアの刑務所やフィリピンの鑑別所に収監されてい
6
における復興支援では、 仮設住宅に住み続ける子どもたちの
経済的な理由で学校に通えなかったり、 学校で十分な教育を
し、地域の市場で販売したり、「KO&Co.」 のブランドでフェ
法に抵触した
未成年者の支援
たちにスポーツ活動の機会を提供しています。
自然災害の被害にあった子どもたちが通学を継続し日常を
フ ィ リ ピ ン の ス ラ ム 地 域 に あ る チ ル ド レ ン セ ン タ ー で は、
職業訓練と収入
創出活動 (IGA)
行っています。 一方イラクでは、 国内避難民となった子ども
人身売買の被害、 虐待、 育児放棄、 貧困などの困難に直面す
受けられる居場所づくりを目指しています。
非公式教育と
情操教育
軽 減 す る 授 業 や、 学 習 の 遅 れ を 取 り 戻 す た め の 補 習 授 業 を
る 未 成 年 者 へ の サ ポ ー ト を 行 っ て い ま す。 こ れ ら の 国 々 で
ジェクトとして 1995 年に始まりました。
「友情のレポーター」
は、 貧困や教育の欠如ゆえに子どもたちが犯罪と隣り合わせ
は KnK の 支 援 地 を 訪 れ、 現 地 の 子 ど も た ち の 取 材 や 交 流 を
にありますが、 法に抵触した青少年は社会からの理解を得ら
通 じ て 相 互 理 解 を 深 め、 帰 国 後 は 取 材 で 学 ん だ こ と を さ ま
れ ず、 社 会 復 帰 が 難 し い の が 現 状 で す。KnK で は、 刑 務 所
ざまな形で報告し発信しています。2015 年までに 60 名のレ
内での教育や職業訓練のクラスを実施するほか、出所後に「若
者の家」 に受け入れるなどして、 子どもたちの社会性を取り
戻す手助けを行っています。
日本の青少年向け
プログラム
ポーターが派遣されました。2015 年の「第 30 回友情のレポー
タ ー」 は 岩 手 県 と 埼 玉 県 の 生 徒 2 名 が フ ィ リ ピ ン を 取 材 し、
現地の子どもたちと防災ワークショップを行いました。
7
2015 年 活動国・地域別の成果
首都ダッカの 「ほほえみドロップインセンター」 では年間
のべ 9,740 名のストリートチルドレンを受け入れ、 食事や衛
このページでは、KnK が 2015 年に支援を行った国と地域別に、 それぞれの内容と成果をまと
めます。私たちは 2015 年、日本(東北を含む)、カンボジア、フィリピン、ヨルダン(シリア難
民支援)、 バングラデシュ、 パキスタン、 パレスチナ、 ミャンマー、 イラクの、 計 9 の国と地域
生面のケアなどを提供すると同時に、 子どもが路上で直面す
バングラデシュ
業 訓 練 を 受 け た 女 性 約 120 名 で 構 成 さ れ た 組 合 は、 組 合 員
詳細は本 12 ページ以降の各国・地域の報告ページをご覧ください。
の収入向上と組合の自立を図ることに注力しました。
アーザード・ジャンムー・カシミール地域において小学校、
岩手県陸前高田市の子どもたちに放課後の居場所を提供す
る 移 動 型 子 ど も セ ン タ ー 「走 る ! KnK 子 ど も セ ン タ ー」 は、
中学校、高校、計 6 校の学習環境の整備を行いました。 校舎
2011 年 の 運 行 開 始 以 来 の べ 13,794 名 の 利 用 が あ り ま し た。
が再建された学校では、 出席率が再建前の 61% から 90% 超
また今後は地域主体で子どもを見守ることを目標に、 地域交
流会も定期的に開催しました。 釜石市では地元メディアの協
パキスタン
フィリピン
シリア難民
(ヨルダン)
8
まで改善し、 一度は進学を断念した子どもが復学を果たすな
ど、 学校再建が良い効果をもたらしています。 また教員や保
力を得て新聞制作ワークショップを実施し、 子どもたちは故
護者に対して研修を実施したところ、 参加型の学習やテスト
郷の今や未来を伝える新聞を作って仮設住宅などで配布しま
を取り入れてより質の高い授業を行う教員や、 本事業に積極
した。さらに大船渡市では公民館 1 館が新たに完成しました。
的に協力する保護者が増えました。
2015 年 9 月、KnK は カ ン ボ ジ ア で 支 援 事 業 を 開 始 し て か
カンボジア
南部ボリシャル地区における支援事業は最終年を迎え、 就学
前 教 育 を 幼 児 約 120 名 に 提 供 す る 一 方、 縫 製 や 機 織 り の 職
で支援事業を行いました。
日本(東北)
る 危 険 を 自 ら 回 避 す る ラ イ フ ス キ ル 教 育 に 力 を 入 れ ま し た。
2015 年は活動の場をユースセンターから小学校に拡大し、
ら 15 年 の 節 目 を 迎 え ま し た。「若 者 の 家」 で は の べ 50 名 が
エ ル サ レ ム 県 の 公 立 小 学 校 3 校、 約 2000 名 の 生 徒 に 対 し て
生 活 し、 勉 強 や 職 業 訓 練 に 励 み ま し た。 こ の う ち 11 名 が 進
音楽、 図画工作、 伝統舞踊の授業を提供し、 積極的な授業参
学や就職、 家族との再統合を果たしています。 また 「若者の
家」 で実施する教育クラスには近隣住民も含め毎月のべ 370
パレスチナ
加を得ました。 これらの課外活動はパレスチナ教育省も子ど
もの健全な成長に必要と認識していますが、 教員や予算の不
名 以 上 の 参 加 が あ り ま し た。 収 入 創 出 活 動 に は 44 名 が 参 加
足 に よ り 実 際 の 実 施 に ま で 至 っ て い ま せ ん で し た。 本 事 業
し、 縫 製 と 絹 織 物 製 作 に 高 い 技 術 レ ベ ル が 確 認 さ れ た た め、
は、 これまでのユースセンターでの活動経験を活かす形でよ
生産管理も自分たちで行う体制へ移行しました。
り多くの子どもを支援できました。
KnK フ ィ リ ピ ン は 2015 年、 社 会 福 祉 開 発 省 か ら 社 会 福 祉
南東部カレン州における少数民族帰還民のための学校環境
機 関 と し て 認 可 を 得 ま し た。「 若 者 の 家 」 で は 28 名 を 受 け
整備事業では、小学校や中学校など計 5 校において、学校施
入 れ、 衣 食 住 や 教 育 の 機 会 を 提 供 し ま し た。 こ の う ち 5 名
設の建設と学校家具や教育資機材の提供を開始しました。 ま
が家族との再統合を果たしています。 また子どもと家族の関
係修復のために保護者向けのセミナーやファミリーデーを計
ミャンマー
た 2015 年 7 月から記録的な大雨 に よ り 大 洪 水 に 見 舞 わ れ た
北西部エヤワディ管区において、約 3 ヵ月間の緊急教育支援
11 回 実 施 し た と こ ろ、 こ れ を き っ か け に 「若 者 の 家」 で ボ
を 実 施 し、 僻 地 に あ る 学 校 11 校 の 校 舎 の 修 繕 を 実 施 し た ほ
ランティアを始める保護者が増えました。スラム地域 2 ヵ所
か、30 校 の 生 徒 約 3,000 名 に 学 用 品 を 配 布 し、 通 学 の 継 続
では 270 名に非公式教育、3 名に奨学金を提供しました。
と日常の回復を手助けしました。
ヨルダンのザアタリ難民キャンプ内にある学校 3 校におい
2015 年 4 月 か ら ク ル ド 人 自 治 区 エ ル ビ ル 県 に お い て、 武
て約 2,500 名に音楽や演劇、 作文の授業を提供し、 アラビア
装 勢 力 の 拡 大 に よ り 国 内 避 難 民 と な っ た 青 少 年 約 200 名 を
語 の 基 礎 能 力 の 向 上 を 図 っ た と こ ろ、 約 90% に 成 績 の 向 上
対象にサッカーや卓球、 バレーボールなどスポーツ活動の機
が 見 ら れ、KnK の 授 業 の 効 果 を 確 認 で き ま し た。 ま た ヨ ル
ダ ン の 公 立 学 校 23 校 で は、 シ リ ア 難 民 と ヨ ル ダ ン の 子 ど も
イラク
会を提供し、 急激な環境の変化でストレスを抱える子どもた
ちの心身のケアを行いました。 本事業は、 支援を受ける子ど
約 2,300 名に補習授業を提供すると同時に、 両国の相互理解
もたちが積極的に事業運営を手伝うなど、 ストレスを発散さ
を目的としてスポーツなどの課外活動を実施しました。 さら
せるだけでなく協調性や思いやりを学ぶ場ともなり、 子ども
に食料支援の減少を受け軽食の配布も行いました。
の暴力行為が減少する効果もありました。
9
Voices from the Fields
現地からの声
フィリピン 「若者の家」のジェラルドくん(12 歳/小学 3 年生)
2014 年のクリスマス、 日本人の学生ボランティアの発案で、「若者の家」 の子どもたちはそ
れ ぞ れ 自 分 宛 の 手 紙 を 書 い て 保 管 し、1 年 後 の 2015 年 の ク リ ス マ ス に そ れ を 開 封 し ま し た。
ジェラルドくんもその手紙を書くアクティビティに参加しました。彼はこれまで両親の育児放
棄や大人たちからの虐待を受け、2014 年に道に捨てられていたところを保護されました。 2014 年 は ち ょ う ど、 ジ ェ ラ ル ド く ん が 「若 者 の 家」 で 暮 ら し 始 め た 時 期 に あ た り ま す。 彼
シリア難民 ヨルダンに避難しているアブダルラハマーンくん(10 歳/小学 4 年生)
の手紙には、 こんなことが書かれていました。「僕は一緒に暮らしている他の子どもたちにい
たずらをして傷つけてしまっている。 でも本当は友だちに優しくなりたい」
ア ブ ダ ル ラ ハ マ ー ン く ん は 毎 週 土 曜 日、KnK の 補 習 授 業 に 欠 か さ ず 出 席 し て い ま す。 仕 事 で
1 年前に願ったとおり、ジェラルドくんは今、一緒に暮らす子どもたちと仲良くなれました。
ク ウ ェ ー ト に い る 父 親 と 離 れ、 ヨ ル ダ ン で 祖 母 と 兄、 姉 と 暮 ら す 彼 に は、 難 民 と し て 生 活 し 続
壮 絶 な 過 去 の た め カ ウ ン セ リ ン グ や 心 理 療 法 を 受 け、 過 去 の 自 分 を 少 し ず つ 受 け 入 れ て ネ ガ
ける苦しさに疲れた母親に捨てられてしまった大きな心の傷があります。
ティブな行動パターンを改善していったのです。 ジェラルドくんはとても賢い子どもです。
彼 は 当 初、 友 だ ち を 作 る こ と が で き ず に 教 室 の 隅 で じ っ と し て い ま し
※子ども保護のため仮名を使いました。
た。 きょうだい以外の誰にも心を開こうとしない様子を心配した KnK ス
タ ッ フ が、 課 外 活 動 の 時 に ア ブ ダ ル ラ ハ マ ー ン く ん を 仲 間 の 輪 に 入 れ る
よ う 手 を 尽 く し た と こ ろ、 時 々 ケ ン カ も し ま す が、 一 緒 に 笑 い 合 え る 友
だちができ、 人との関わりにも少しずつ慣れていきました。
アブダルラハマーンくんは、シリアを脱出した後、ヨルダン国内を転々
と し て い た た め、3 年 間 ほ と ん ど 勉 強 で き ず 学 習 の 遅 れ が 目 立 ち ま し た
パキスタン 再建された学校校舎で学び始めたロビアさん(12 歳/小学 5 年生)
が、 平 日 の 授 業 で は 教 え て も ら え な か っ た ア ラ ビ ア 語 や 数 学 の 基 礎 を 補
生まれて間もなく大地震で被災したロビアさんは、 倒壊した学校の跡に地
習 授 業 で 学 ぶ こ と で 成 績 を ど ん ど ん 上 げ、 学 校 を 好 き に な り ま し た。 今
域の人たちが建ててくれた学校に入学しましたが、 椅子も机もない簡素な学
は皆勤賞を目指して、 土曜日の補習授業を心待ちにしています。
校でした。 雨の日は足元の水たまりで地面に座れず立ったまま、 冬は冷たい
アブダルラハマーンくん
風が教室に入ってくるので手袋をしたまま授業を受けました。 勉強したかっ
たけれど、 学校に行くことが本当につらかったそうです。
「学校ってそういうものだと思っていました。 で も、 新 し い 校 舎 を 建 て る た
めに工事が始まって、 少しずつ学校の形になっていくのを見ていると、 ワク
ワクしました。 こんなきれいな学校で勉強できるなんて夢を見ているようで
す。 毎日楽しくて希望もわいてきます。 将来は学校の先生になって、 この村
の子どもたちを教えたいです」
ロビアさん
カンボジア 「若者の家」の卒業生ソクンさん(28 歳)
2015 年 は KnK が カ ン ボ ジ ア で 事 業 を 開 始 し て か ら 15 年 の 節 目 と な り ま す。 ソ
ク ン さ ん は 貧 し い 家 庭 に 生 ま れ、10 歳 の こ ろ 親 元 を 離 れ て 仏 教 寺 院 に 身 を 寄 せ ま
した。 掃除や料理の手伝いをしながら生活していましたが、 高校に入学し 17 歳に
なった時、 お 寺 を 出 て 生 活 し な け れ ば な ら な く な り ま し た。「高 校 で 勉 強 を 続 けた
2015 年現在 28 歳
い」 と願っていた時に出会ったのが KnK の 「若者の家」 でした。
ソクンさんは高校の厳しい卒業試験に合格し、 見事に名門の王立プノンペン大学
に入学しました。 そして大学では経済を勉強し、 ビジネスでの成功を将来の夢とし
て抱くようになりました。「KnK と出会わなければ高校も卒業できず、 大学にも行
け ず、 今 の 自 分 に は な り え な か っ た と 思 い ま す。KnK は 私 に 多 く の 機 会 を 提 供 し
てくれました。 大切なのは、 その機会を大切にして、 自分で努力し続けることだと
思います」 とソクンさんは言います。
現在 28 歳になったソクンさんは、 国際貿易会社で働き、 シンガポールやマレー
シア、 中国にも出張してグローバルに活躍しています。
2006 年当時 19 歳
岩手県釜石市 2代目「5円玉ガールズ」(中学 2 年生)
「ご 縁」 に つ な が る 5 円 玉 は 友 情 の 印。2015 年 夏 の 第 29 回 「友 情 の
5円玉キャンペーン」 に、 初代の高校生の意志を引き継ぎ、 釜石市の中
学生4名がチャレンジしてくれました。KnK の東北支援の一環である「僕
ら は 子 ど も 特 派 員! 新 聞 ワ ー ク シ ョ ッ プ 2015」 に 参 加 し た 際 に キ ャ ン
ペーンのことを知り、夏休みにショッピングモールなどで 4 回募金活動
を行った結果、 計 55,880 円を集めることができました。
テレビやインターネットを通じて自分たちとは正反対の生活を送る同
世代の子どもたちの様子を知り、 彼らのために役に立ちたい想いをパネ
ル や 募 金 の 呼 び か け メ ッ セ ー ジ に 込 め ま し た。「募 金 に ご 協 力 く だ さ っ
た皆さま、 本当にありがとうございました!私たちの活動を通じて、 開
発途上国の子どもたちの暮らしを知っていただく機会が増えていたら嬉
きらら
ひ
な
しいです」(写真は左から煌 さん、 桐子さん、 瑞希さん、 陽 菜 さん)
10
11
日 本(東北)
① 子どもの居場所づくり支援(「走る ! KnK 子どもセンター」)
東日本大震災の被災地における復興支援
①子どもの居場所づくり支援(
「走る ! KnK 子どもセンター」
)
② コミュニティセンターや公民館の再建・修復支援
③子どもの職業体験や自己表現などのワークショップの実施
岩手県
■実施期間 2011 年 3 月~継続中
■実施地域 岩手県沿岸部の市町村:宮古市、 山田町、 大槌町、 釜石市、 大船渡市、 陸前高田市
■裨益者
小学生から高校生 (一部、 就学前児童を含む)、 保護者、 教職員、 地域住民
KnK は 2011 年 12 月 よ り 被 災 し た
2015 年 は、 こ の 放 課 後 の 居 場 所 づ
をつくることができた。 遠足では、 移
子 ど も た ち に「 居 場 所 」 を 提 供 す る
くりのほか、 地域を巻き込む子どもの
動手段として安全な公共交通ルートを
た め、 移 動 型 子 ど も セ ン タ ー 「走 る !
見守りを目標に、 世代間交流を目的と
使用し、 既存の施設を有効活用するこ
KnK 子どもセンター」 を岩手県陸前高
した地域交流会の開催、 市内にある安
とによって地元の子どもたちの居場所
田 市 内 の 仮 設 団 地 に お い て 平 日 16 時
心して体を動かせる施設への公共交通
の選択肢を広げた。
か ら 21 時 ま で 運 行 し た。 中 型 バ ス を
機関を使った遠足を実施した。
地域交流会では自治会が率先して関
少年団の活性化や学童保育の再開など
バスでは、 放課後に子どもたちが宿題
わる姿が見られた。 また、1 年を通し
で子どもたちの居場所が増えたことか
や読書をし、 友だちやスタッフと交流
て地域の方々と子どもたちの距離が縮
ら、本事業は 2016 年 2 月に終了した。
するなど思い思いに過ごした。
まり、 より地域主体の子どもの居場所
② コミュニティセンターや公民館の再建・修復支援
KnK で は 岩 手 県 沿 岸 部 の 山 田 町、 られると共に、 地域住民による活用が
釜 石 市、 大 船 渡 市 か ら 依 頼 を 受 け、 進んだ。
2015 年 12 月末までに計 9 館のコミュ
子どもの居場所づくり支援
(「走る ! KnK 子どもセンター」)
地域コミュニティの復興支援
( コミュニティセンター、公民館の再建 )
コミュニティセンターや公民館
の再建を通し、地域の人々が再
び集い、復興へ向かって共に活
動していく拠点の提供
館建設と住宅再建契約をまとめて行う
し た。 そ の う ち 2015 年 は 大 船 渡 市 末
建築資材の高騰による建設費用の増
崎町の門之浜地域公民館の再建が完了
加、 震災や少子高齢化、 過疎化による
困難な状況にあっても地域でこのよ
した。 震災以前から地域の中心として
地域世帯数の減少など、 建設を遅延さ
うな動きが見られたことは、 地域公民
機能してきたコミュニティセンターと
せ る 複 雑 な 要 因 に つ い て も 確 認 し た。 館 の 必 要 性、 重 要 性 の 表 れ と 言 え る。
公民館が再建されたことで、 会合や行
た だ し そ の よ う な 苦 境 に あ っ て も、 なお 2016 年 は 4 館 の 建 設 着 工 を 予 定
事、 お祭りや郷土芸能の練習など、 地
各地域で知恵を出し協力し合うこと
域のつながりをはぐくむ場が再度つく
で、 困難を乗り越えようとする実例も
安価に進めるよう努めていた。
している。
子どもの職業体験や自己表現などのワークショップの実施
取材から発行に至るまでの作業をプロ
災 の 風 化 が 課 題 と さ れ て い る。 ま た、 の新聞記者から習い、 文化祭で活かせ
東北の復興のための中・長期的な取り組み
居場所の提供のほか、地域交流
会の開催や、公共交通機関を
使った陸前高田市内の体を動か
せる施設への遠足を実施
の捻出に苦慮している地域では、 公民
中 で 建 設 用 地 取 得 の 難 し さ、 人 件 費、 ことで資材単価を下げるなど、 建設を
未曾有の大震災から 5 年を迎え、震
事業内容
一 方 2015 年 は、 嵩 上 げ 工 事 が 進 む
見られた。 具体的に、 公民館建設費用
ニティセンターと公民館の建設を支援
③
事業名
震 災 か ら 5 年 が 経 過 し、 ス ポ ー ツ
改造し、 机や椅子、 本棚が設置された
仮設住宅から災害公営住宅への転居や
るような新聞制作のノウハウを学ん
裨益者・関係機関
2015 年までの実績
自宅再建が進み、 コミュニティの再構
だ。 世界遺産に登録された橋野高炉跡
築や他者との繋がりの希薄化も懸念さ
や釜石市長への取材、 駅前突撃インタ
陸 前 高 田 市 の 小 学 生、
中学生、保護者、教職員、
地域住民、各支援機関
2011 年 12 月 の 運 行 開 始 か
ら 2015 年 12 月末まで、のべ
13,794 名が利用
( 小学 1 年生から中学 3 年生
が対象 )
れ て い る。 こ の た め KnK で は、 子 ど
ビ ュ ー な ど、2015 年 な ら で は の 紙 面
もたちが地域で活躍する方々との触れ
となった。
山田町、釜石市、大船
渡市の行政、地元自治
会、地域住民
釜石市青葉ビル、山田町田の
浜コミュニティセンターおよ
び大船渡市内 7 ヵ所の地域公
民館の再建が完了 (2015 年は
大船渡市末崎町の門之浜地域
公民館 1 館が完成 )
合いを通じてふるさとの変化に自然と
完成した新聞は 「取材で出会った人
目 を 向 け ら れ る よ う、 行 政 や 地 域 の
た ち が 輝 い て い た」「ふ る さ と の 明 る
方々に直接話を聞き、 ふるさとの今や
い未来を伝える新聞になった」 という
未来を考えるワークショップを実施し
想いから 「輝 (ひかり) ★新聞」 と名
てきた。
付けられ、 子どもたち自らが仮設住宅
2015 年 は、 釜 石 市 の 中 学 生 と 教 員
を対象に新聞制作ワークショップを
駅前で観光客にインタビュー
やショッピングセンターで 2,000 部を
配布した。
実 施 し た。3 回 目 を 迎 え た 2015 年 は
子どもの「将来の夢」の後押しと
自己表現の場の提供
( ワークショップ事業 )
12
もの作りや職業体験を含むワー
クショップの実施を通し、子ど
もたちへ自己表現の場を提供
岩手県沿岸部の小学生、
中学生、高校生、学校、
市教育委員会、地域住
民、地元企業、行政
2012 年夏の開始から計 7 分野
でのワークショップを実施、
小中高生や保護者、地域住民
を含む計 176 名が参加
過 去 最 多 と な る 25 名 の 中 学 生 が 参 加
し、 復興に向け第一線で活躍している
総勢 38 名にインタビューを敢行した。
新聞の構成を学ぶ
13
東日本大震災~ KnK 5年間の歩み~
東日本大震災の発生から 2016 年 3 月で 5 年が経過し、 各自治体は土地の嵩上げ工事、 復興住宅の建設など、 復興への
計画を進めています。 被災した学校も仮設から新設校舎に移り、 新しい環境で授業を始めている所も少なくありません。
KnK は震災発生当初から国内外の皆さまからあたたかいご支援をいただき、 支援を行ってきました。2016 年 2 月には
東日本大震災 緊急・復興支援の活動報告と今後の計画(2011 年~ 2016 年)
支出ならびに支出見込み
1,157,465,195 円
ニーズの減少から移動型子どもセンター 「KnK 走る ! 子どもセンター」 の運行を終了しましたが、 今後も岩手県大船渡市
や山田町での公民館再建事業を中心に東北での支援を継続していきます。
2011 年 3 月 11 日震災発生
翌 3 月 12 日調査開始
岩手県沿岸部全域での実地調査を
経て、 県や沿岸部市町村の教育委
員会と協議。KnK で初めて国内支
援の枠組みを決定した。
学校の再開と機能回復を第一段階とし、 スクー
ルバス、 制服、 教育資材、 教職員用資機材など
の提供、 教職員住宅修復支援を行った。 学校の
2011 年 3 月~ 7 月
学校の再開 ・ 機能回復
収入ならびに収入見込み
1,157,465,195 円
被災状況に合わせたきめ細やかなニーズ調査を
経て、78 校の小中高校へ支援を実施した。
学校での授業が落ち着き、 第二段階として部活動や
2011 年 8 月~ 12 月
課 外 活 動 に 必 要 な ユ ニ フ ォ ー ム や 備 品、 遠 征 交 通
課外活動(部活や遠足)の再開
費、 遠足などの支援を実施。 この時期には校庭や公
園に仮設住宅が建ち並び、 子どもたちが体を動かせ
る居場所がなくなるなどの問題が持ちあがった。
国 境 な き 子 ど も た ち (KnK) は、2011 年 3 月 11 日 に 起 こ っ た 東 日 本 大 震 災 の 被 災 者 に 対 す る 緊 急 復 興 支 援 活 動 資 金 と し て、
2011 年 3 月 か ら 2016 年 3 月 ま で に 合 計 1,157,465,195 円 の ご 寄 付 を い た だ き ま し た。
慣れない仮設住宅で勉強に集中できないなど、 子ど
もたちの居場所問題を解決するために移動型子ども
セ ン タ ー 「 走 る! KnK 子 ど も セ ン タ ー」 の 運 行 を
開始した。 また、 子どもの夢作りを目的としたワー
クショップ、 公民館再建など、 復興につながる支援
2011 年 12 月~ 2016 年現在
居場所づくりなどの復興支援
を実施中である。
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収入創出活動(IGA)および若年層女性へのエンパワメント事業
2015 年 は、44 名 が 縫 製、 絹 織 物、 ビジネススキルを学ぶ機会が少ないと
カンボジア
法に抵触した青少年への支援
■実施期間
■実施地域
■裨益者とその数
■パートナー・関連諸機関
バンテアイミエンチェイ州
バッタンバン州
2000 年 9 月~継続中
バッタンバン州、 バンテアイミエンチェイ州
6 歳から 28 歳までの子ども・青少年 約 400 名、
16 歳から 22 歳までの法に抵触した青少年 約 250 名とその家族
公益財団法人日本国際協力財団、 一般財団法人ゆうちょ財団、
公益社団法人青年海外協力協会、 ヘンケルジャパン株式会社、
カンボジア社会福祉・退役軍人・青少年更生省、
社会福祉省バッタンバン支局、 カンボジア内務省など
[1] プロジェクトの背景と目的
著しい経済発展の一方で、 総人口の
ルドレンや人身売買の被害者、 貧しさ
半数近くが貧困層に属するカンボジア
ゆえに軽犯罪などを犯し法に抵触して
で は、10 代 の 子 ど も も 生 計 の 担 い 手
しまった子どもなど、 支援の枠から外
とならざるを得ず、 劣悪な労働への従
れ が ち な 10 代 の 子 ど も・ 青 少 年 を 主
小 学 校 と 中 学 校 の 純 就 学 率 (2009 年 〜 2013 年 )
事 や 人 身 売 買 の 被 害 が 後 を 絶 た な い。 な対象に、 彼らが自立手段を得て社会
そ の 結 果、60 % 以 上 の 子 ど も が 中 等
に貢献できる大人へ成長することを目
教育へ就学できないなど、 子どもの教
的 と し て、 就 学 や 就 業 の 機 会 を 提 供
育を取り巻く問題がいまだ解決されて
し、 安定した生活を送ることで自信や
いない。
自尊心を回復できるようサポートして
KnK は 2000 年 よ り、 ス ト リ ー ト チ
いう指摘から、 エンパワメント事業の
た。 籐 家 具 製 作 に つ い て は、 生 産 者
一 環 と し て 11 月 に 会 計 や マ ー ケ テ ィ
が 近 隣 の 家 具 製 作 工 房 へ 就 職 し、KnK
ング、 接客に関するワークショップを
で の 生 産 は 2 月 末 を も っ て 終 了 し た。 実施した。 参加者の中には貧困などを
青少年の保護・自立支援、収入創出活動 (IGA)
若年層女性へのエンパワメント事業、
籐家具製作の生産および訓練に参加し
縫製と絹織物の部門は、 事業の振り返
理 由 に 学 校 を 中 退 し た 者 も 多 い た め、
りにより高い技術レベルが確認された
今後もこのようなエンパワメントプロ
た め、 技 術 指 導 員 と の 契 約 を 終 了 し、 グ ラ ム に よ り 個 々 の 能 力 向 上 を 図 り、
生産者が主体的に生産管理する体制へ
より現実的な自立が促進されることを
と移行した。
目指す。
また IGA では普段、 生産技術以外の
法に抵触した青少年への支援
2015 年、 バ ッ タ ン バ ン 州 お よ び バ
り、 家族と手紙でやり取りできるよう
末 に 各 刑 務 所 へ 移 譲 し、 絵 画 訓 練 と
ンテアイミエンチェイ州の州立刑務所
に な っ た」「縫 製 の 仕 事 が で き る よ う
基礎教育につ い て は 2015 年 4 月 末 に
における青少年収監者への支援事業で
になり、 出所後の不安が減った」 とい
終了したが、 出所時の 「若者の家」 へ
は、 基 礎 教 育 ク ラ ス に 毎 月 約 70 名 が
う声があり、KnK の支援がポジティブ
の受け入れや、 子どもの人権保護や課
参加し、 職業訓練 (縫製、 絵画) クラ
な効果を生み出している。
題に関わる啓発活動などは継続してお
ス に 毎 月 約 40 名 が 参 加 し た。 参 加 者
法に抵触した青少年への一連の支援
か ら は、「 読 み 書 き が で き る よ う に な
事 業 は、 縫 製 訓 練 に つ い て は 2014 年
子どもたちをサポートしている。
2015 年 は KnK が カ ン ボ ジ ア で 事 業
た一方、 家族との再統合を果たした後
ンへのインターン派遣を実施した。 さ
を 開 始 し て 15 年 目 と な り、 こ の 節 目
のフォローアップや新たなニーズ調査
まざまなアクターを巻き込み、 子ども
にこれまでの支援事業の振り返りを行
は十分に実施できておらず、 今後の課
たちの社会進出を後押しする事業の実
う こ と が で き た。「 若 者 の 家 」 や IGA
題である。
施は、 経済発展を進める現在のカンボ
り、 支援が届きにくい状況に置かれる
[3] 今後の展望と課題
などの事業は、 スタッフの経験や知識
また新たな試みとして、 在カンボジ
が蓄積され安定した運営が可能となっ
アの日本企業と提携し、 首都プノンペ
ジアにおいて非常に有効と考え、 今後
も継続していきたい。
いる。
UNICEF (State of The World's Children 2015 Country Statistical Information)
[2] 2015 年度の総括
自立支援施設「若者の家」(ストリートチルドレン、人身売買の被害を受けた青少年、
法に抵触した青少年、貧困家庭の子どもたちを対象に、衣食住の提供、就学・就業支援などを実施)
2015 年、 バ ッ タ ン バ ン 州 で 運 営 す
係により心身や自信の回復を図りなが
が首都プノンペンにある日本人経営サ
る 「若 者 の 家」 で は 青 少 年 の べ 50 名
ら、 子どもたちは学校の試験合格や技
ロンでインターンシップに参加し経験
が 生 活 し ( う ち、 新 規 受 け 入 れ は 17
術習得を目標に日々励んでいる。
を深めた。
名)、また 11 名が「若者の家」を出て、
「若者の家」 の敷地内で実施してい
進学や就職、 家族との再統合を果たし
る教育事業 (識字、 英語、 コンピュー
た。「 若 者 の 家 」 の 生 活 者 は、 衣 食 住
ター、 図書室) は、 近隣コミュニティ
および教育や職業訓練の機会を得ると
にも無料開放しており、 毎月のべ 370
同 時 に、 カ ウ ン セ リ ン グ や 健 康 診 断、 名以上が参加、 利用している。
衛生や薬物に関するライフスキルワー
また本年も、 日本からトレーナーを
クショップを受けている。 ソーシャル
派 遣 す る 美 容 訓 練 事 業 を 3 回 実 施 し、
ワーカーやエデュケーターとの信頼関
18 名 が 参 加 し た。 さ ら に 訓 練 生 3 名
16
17
フィリピン
コミュニティ活動
青少年の保護・自立支援、スラム地域支援
パヤタスとバゴンシーランのスラム
て、 学 習 が 遅 れ が ち な 子 ど も 225 名
啓発セミナーなどを受けて自信をつ
地域 2 ヵ所の子どもたちと保護者に
に個別指導を実施した。 さらにコミュ
け、ALS や個人指導の場で年少の子ど
対して、 教育事業、 啓発セミナー、 医
ニケーションやチームビルディングと
もたちの勉強をサポートし、 教員を手
療ケアを行った。 スラム地域では 270
い っ た 啓 発 セ ミ ナ ー に は の べ 643 名
伝 っ て い る。 一 方、 保 護 者 の ボ ラ ン
名 を 対 象 に 非 公 式 教 育 (Alternative
が参加した。
ティアは危険にさらされた子どもなど
Learning System:ALS)を提供したほか、
ケソン市
カラオカン市
支 援 地 域 で は 2015 年 も ボ ラ ン テ ィ
をソーシャルワーカーに報告、 紹介す
3 名に奨学金を給付した。 またパヤタ
ア活動を活発に行う青少年と保護者の
るほか、 災害対応や教育活動をサポー
スのチルドレンセンターを拠点にし
姿が見られた。 青少年ボランティアは
トするグループを組織し始めた。
職業訓練・収入創出活動
2015 年 12 月 か ら 職 業 訓 練 を 開 始
■実施期間
■実施地域
■裨益者とその数
■パートナー・関連諸機関
し、19 名 が 縫 製 コ ー ス に 参 加 し て い
2001 年 11 月~継続中
ケソン市パヤタス、 バリンタワック、 カラオカン・サウス市、
カラオカン・ノース市グアダノービル、 バゴンシーラン
6 歳から 25 歳までの貧困地域の青少年およびその家族と地域住民 約 2,000 名
伊藤忠商事株式会社、 公益財団法人大阪コミュニティ財団、 東京城南ロータリークラブ、
フィリピン社会福祉開発省カラオカン市局、 教育省カラオカン市局、
ケソン市局、 パヤタス自治区、 バゴンシーラン自治区など
る。 また収入創出活動は、 現地調達資
金 を 活 用 し て 2016 年 か ら バ ゴ ン シ ー
ラ ン で 開 始 す べ く、 そ の 準 備 を 進 め
た。
資金調達とネットワーキング
KnK フィリピンの活動基盤をより強
[1] プロジェクトの背景と目的
フィリピンは急速な経済成長にも関
固にするため、 助成機関や企業への助
多く、KnK では彼らが尊厳を取り戻し、 を余儀なくされている。 現地での支援
成金申請を積極的に実施し、 助成を得
わらず、 その恩恵は一部の富裕層に限
社会に貢献できる大人になれるよう教
活 動 を よ り 安 定 し て 継 続 で き る よ う、
始めている。 また心理療法機関から協
られ、 家計を支えるために学校に通え
育や食事の提供、 心のケア、 職業訓練
地元コミュニティの参加や他機関との
力を得て、 子どもの診療を無料で提供
ず労働に従事する子どもも少なくな
を含む包括的な支援を行っている。
ネットワーキング、 資金調達に力を入
してもらうことに加えて、 政府とも協
れている。
働の可能性について話し合いを進めて
い。 また、 虐待、 暴力、 犯罪のリスク
またここ数年の為替円安の影響を受
にさらされる子どもたちも依然として
け、 現地予算と支援事業の規模も縮小
いる。
スラム地域の貧困家庭の訪問調査 (パヤタス)
[2] 2015 年度の総括
[3] 今後の展望と課題
自立支援施設「若者の家」(ストリートチルドレン、虐待の被害にあった子ども、貧困家庭の子ども、
法に抵触した青少年を対象に、衣食住の提供、就学・就業支援などを実施)
2014 年 よ り 準 備 を 進 め て き た フ ィ
リピン社会福祉開発省への申請が無事
虐 待 の 被 害 に あ っ た 子 ど も、 法 に 抵 触 し た 青 少 年 な ど 28
に受理され、これにより NGO「KnK フィ
名を受け入れ、 基礎教育、 スポーツ、 絵画などの自己表現の
リピン」 が社会福祉機関として認可を
機会を提供すると共に、 家庭や学校訪問を継続した。 このう
受けた。 さらに現在、 税制優遇などの
ち 5 名 が 家 族 と の 再 統 合 を 果 た し て い る。2015 年 中 は、 学
認定を得るため申請中である。 現地で
校や 「若者の家」 でのけんか、 盗み、 いじめなどの問題行動
の資金調達や他機関とのネットワーキ
が複数の子どもに見られたため、 外部専門機関の協力を得て
ング、 リソースの活用で、 事業がより
丁寧にケアを行った。
安定し持続することが期待できる。
また子どもと家族の関係修復を目的に、 保護者向けの啓発
また、 青少年や保護者が地元コミュ
セミナーやファミリーデーを計 11 回実施した。啓発セミナー
ニティにおける課題を認識し、 ボラン
では、 パートナーからの暴力や幼少期の虐待経験が自身の子
ティア活動などに協力的であること
育てに影響している事実が語られるなど、 保護者自身が課題
は、 地域主体の課題解決と予防に向け
を抱えるケースも見られている。 セミナーに継続して参加す
大きな変化だと考えられる。 今後、 啓
る う ち に、「若 者 の 家」 で 洗 濯 や 料 理 の ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 を
発 活 動 や セ ミ ナ ー を 通 じ て、 地 域 コ
始める保護者も増えており、 保護者に対する心理社会的な働
ミュニティ内で子どもの権利がより守
きかけが子どもと保護者の関係修復に効果を表している。
子どもたちが日本語に触れる機会も (「若者の家」)
18
©Natsuki Yasuda
られる基盤を作っていく。
子どもたちとスタッフの信頼は厚い (「若者の家」)
19
シリア難民支援
[3] 今後の展望と課題
泥沼化する紛争の影響で長期のキャ
(ヨルダン国内)
ンプ生活を強いられているシリア難民
ザアタリ難民キャンプにおける
学校教育支援
■実施期間
■実施地域
■裨益者とその数
■パートナー・関連諸機関
2013 年 3 月〜継続中
ヨルダン北部マフラック県ザアタリ難民キャンプ
10 歳から 16 歳までの男子 1,192 名、 女子 1,289 名
特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム、 ヨルダン教育省、
ユニセフ、 リリーフ・インターナショナル
的でニーズにあった英語教育や職業訓
子どもたちが学校を好きになり、 継続
練などの支援を検討している。
して通学するよう促しながら、 簡素な
のために、 長期滞在を視野に入れたイ
難民キャンプに新しい学校が建設さ
ンフラ整備や、 生活レベルの向上支援
れ各学校の混雑が解消されつつある
が求められている。 教育分野では現行
が、 就学年齢の子どもの約半数がいま
の支援活動を継続しながら、 より実践
だ学校に通えない状況である。KnK は
キャンプ生活の中でも希望や夢を持て
るきっかけを与えていきたい。
マフラック県
[1] プロジェクトの背景と目的
2012 年 7 月、 ヨ ル ダ ン 北 部 に ザ ア
考慮し、KnK は 2013 年 3 月以来、キャ
のトラウマを忘れられる時間となって
タ リ 難 民 キ ャ ン プ が 開 設 さ れ、2015
ンプ内の学校で音楽、 演劇、 作文の教
いる。 また、 魅力的な授業を提供する
年 12 月 末 現 在、 約 8 万 人 の シ リ ア 難
育支援を行っている。 これらの授業は
ことによって、 学校を離れがちな子ど
民が暮らしている。 このうち約半数以
子どもたちにとって自己表現の場にな
もを公教育につなぎとめる役割も担っ
大 多 数 の 子 ど も は KnK の 授 業 を 「大 好 き」 も し く は 「好 き」 と 答 え て い る が、 少 人 数 で あ る が 授 業 に 対 し て 否 定 的
上 が 18 歳 未 満 の 子 ど も で あ る 状 況 を
ると同時に、 日常のストレスや紛争時
ている。
な意見を持つ子どももいる。 その理由の一つとして、「音楽や演劇はイスラムの教えに反する」 という意見がある。 そ
KnK の授業に対する満足度調査の結果
©Natsuki Yasuda
の場合、 無理強いはせず、 宗教的な歌や劇を行い、 慣れない子どもでも授業に入りやすいように工夫している。
[2] 2015 年度の総括
2015 年 は、 以 前 か ら 活 動 を 続 け る
ざかっていた子どもたちのアラビア語
バーレーン校 (バーレーン政府の拠出
の 識 字 力 を 改 善 す べ く、2015 年 か ら
による学校) に加え、5 月にアメリカ
アラビア語の基礎能力向上を目指した
校 ( ユ ニ セ フ 運 営 の 補 習 校 )、9 月 に
授業を提供している。 演劇や音楽のク
カタール校 (カタール政府の拠出によ
ラ ス で は ア ラ ビ ア 語 の セ リ フ、 台 本、
る学校) で事業を開始し、KnK の支援
歌詞を読む練習、 作文のクラスでは文
校は 3 校に増えた。KnK の授業がある
法や語彙の強化を行っている。 そして
ことで、 型にはまりがちな学校生活に
学 期 内 に 試 験 を 2 回 実 施 し、 子 ど も
楽しみを見出し、 ストレスを発散でき
の習熟度をチェックすると共に、 苦手
るようになった子どもたちは、 アラビ
分野を把握し授業に反映させた。
ア語や算数といった授業でも集中して
KnK はザアタリ難民キャンプでおよ
学習に取り組むようになり、 途中で退
そ 3 年 間 支 援 を 行 っ て い る が、 子 ど
学する子どもの割合が減ったという報
もたちの心の傷はいまだ癒えることは
告がある。 子どもたちの中には 「音楽
ない。 そのため、 教員に対して定期的
や演劇の先生になりたい」 と相談に来
に研修を行い、 授業の実施だけでなく
る子どももいて、KnK の授業が子ども
子ども一人ひとりの心理面のサポート
たちにとって自分の才能を見つける手
を心がけている。 その結果、 休み時間
助けになり、 夢を抱かせる場になって
に悩みを相談に来る子どももおり、 多
いると実感できた。
くの子どもが笑顔を取り戻している。
アラビア語の習熟度の伸び
©Natsuki Yasuda
25 点 満 点 の 試 験 を 2015 年 9 月 と 12 月 に 実 施 し 点 数 の 伸 び を 見 た と こ ろ、5 年 生 か ら 10 年 生 の 中 か ら 無 作 為 に 選
んだ生徒 1,063 名中 969 名 (91%) に成績の向上が見られた。
さらに長期の避難生活で教育から遠
20
21
シリア難民支援
[3] 今後の展望と課題
(ヨルダン国内)
ホストコミュニティの公立校における教育支援
■実施期間
■ 実施地域
■裨益者とその数
■パートナー・関連諸機関
イルビット県
2014 年 3 月〜継続中
ヨルダン北部イルビット県、マフラック県 (2014 年 7 月~ 2015 年 5 月 )
およびアンマン、 ヨルダン西部 (2015 年 6 月~現在)
公立学校 23 校の 9 歳から 16 歳までのシリア人およびヨルダン人
987 名 (ヨルダン北部)、1,324 名 (アンマン、 ヨルダン西部)
特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム、
ヨルダン教育省
補習授業を通じて学力強化とその定
えるシリア難民家庭が多かったことか
に地域を巻き込む形でプロジェクトを
着を図ると共に、 課外活動による相互
ら、 ヨルダン人とシリア難民が共存で
展開していく予定である。
理解の内容を深化させる。 家庭訪問の
きるコミュニティづくりの場として学
結果、 地域コミュニティでの孤立を訴
校が機能していくよう、 子どもの教育
マフラック県
アンマン
©Natsuki Yasuda
[1]プロジェクトの背景と目的
どもに対し、 英語、 アラビア語、 数
題を克服できるよう促している。 子
学など基礎教科の補習授業を毎週土
どもたち世代から難民に対する偏見
以 上 と、1 年 前 と ほ と ん ど 変 わ ら ず、
曜日に提供している。 また、 食料支
をなくし、 大人たちに働きかけ、 よ
そ の う ち 約 8 割 は 難 民 キ ャ ン プ 外 の、
援の減少を受け、 朝食を食べられず
り良いコミュニティをつくることも
ヨルダン人が生活する町や村で暮らし
に授業に出席する子どもがいること
ねらいとしている。
ている。
か ら、 集 中 し て 授 業 に の ぞ め る よ
KnK は ヨ ル ダ ン 教 育 省 の 要 請 を 受
う、 軽食の配布も行っている。
2015 年 6 月 か ら は、 ヨ ル ダ ン 国
内で最も難民の多いアンマンと周辺
け、 難民受け入れのために午前はヨル
補習授業は学力の差を埋めること
地域に事業地を移し、 首都圏で緊迫
ダン、 午後はシリアの子どもを教える
で通学の継続を後押しし、 また相互
した暮らしを強いられているシリア
二 部 制 に 変 更 し た 公 立 学 校 に お い て、
理解を目的としたスポーツや演劇な
難民と、 難民受け入れの長期化で疲
避難のために教育を受けられなかった
どの課外活動を行って、 平日の授業
弊の色がより濃くなっているヨルダ
時期のあるシリア難民の子どもや、 二
では交わることのない両国の子ども
ン人も対象として事業を実施してい
部制導入により授業時間が短縮され学
をはじめ、 イラクなど他国籍の子ど
る。
習に遅れが生じているヨルダン人の子
もたちとも理解し合い、 いじめの問
補習授業の実施前と実施後における試験結果の点差
シリア人生徒とヨルダン人生徒の
相互理解
ヨルダンで避難生活を続けるシリア
難 民 は、2015 年 12 月 現 在 で 63 万 人
[2] 2015 年度の総括
2015 年 5 月 ま で 事 業 を 実 施 し た イ
れている。 難民を受け入れる緊迫し
も実施し、 子どもたちが学校生活の
ルビット県とマフラック県において
た状況の中でも教育の質を担保すべ
中でのびのびと過ごせる環境づくり
は、 出 席 し た 子 ど も の 90% 近 く に 学
く、 教員研修を実施した。 研修では
を目指した。
力の向上が見られた。 さらに、 平日の
一般教員向けの心理社会的ケア研修
©Natsuki Yasuda
授 業 で は 交 流 す る こ と の な い シ リ ア、
ヨルダン、 イラクなどさまざまな国籍
の子どもが学びや遊びの場を共有して
おり、 子どもたちにとって貴重な時間
となった。 家庭訪問を通じた保護者か
らのフィードバックの中でも、 子ども
の学力向上や子どもが楽しんで学校へ
通う姿を喜ぶ声などが聞かれた。
補習授業で教鞭をとる教員はヨルダ
ン教育省の教員リストの中から採用さ
補習授業の実施前と実施後の試験結果において向上が見られた生徒の割合
両教科とも、 約 90 % の生徒に学力の向上が見られた。
22
23
23
協同組合事業
支 援 事 業 の 最 終 年 で あ る 2015 年
材 料 を 購 入 し、 収 入 創 出 に 役 立 て た。 自分たちの活動資金を帳簿に記帳して
バングラデシュ
は、 組合員の収入向上と定着、 組合の
加 え て、 縫 製 教 室 を 3 ヵ 所 の 組 合 セ
資金管理を行い、 組合の会合では組合
自立を図ることに注力した。 近隣の学
ンターで実施し、 一部の組合では生徒
員同士で議論を行って意思決定するな
校 38 校 よ り 昨 年 の 2 倍 と な る 制 服 計
から受講料を集めることに成功した。
ど の 組 織 的 な 基 盤 も 整 っ て き た。12
就学前教育の提供
758 着 の 注 文 を 受 け、33 名 の 組 合 員
これらの組合活動を通じて、 組合員
月 の 第 2 回 組 合 年 次 総 会 で は、80 名
が製作に取り組んだ。 学校への働きか
の 1 月 か ら 11 月 ま で の 収 入 は 前 年 比
のメンバーが集まって各組合の運営状
け、 教員や親との話し合い、 受注、 製
で 約 37% 向 上 し た。 さ ら に 組 合 員 が
況を報告し合った。
収入創出を目指す女性の協同組合事業
作、 納品といった一連の工程をインス
トラクターのサポートを受けながら組
合員自らが行える、 地域に密着した体
制が構築できたことは大きな成果と考
■実施期間
■実施地域
■裨益者とその数
■パートナー・関連諸機関 2008 年 1 月~ 2015 年 12 月終了
ピロジュプール県
ボリシャル管区ピロジュプール県ネサラバード郡および
カウカリ郡の 5 村と近隣村
教育事業:5 歳から 6 歳までの子ども約 120 名、
協同組合事業:地域の女性約 120 名
日本国外務省 、宗教法人真如苑、Society for Underprivileged Families(SUF)
えられる。
組 合 員 に よ る 2015 年 の 取 り 組 み と
して、 販売拠点であるショールームを
各村の組合センターに開設し、 それぞ
れのセンターを中心に販売できる体制
を 整 え た。 ま た、2014 年 か ら 開 始 し
た ミ シ ン の 貸 出 制 度 で は、13 名 の 組
合員が有料でミシンを借りて自宅に設
[1] プロジェクトの背景と目的
置し、 村民から注文を取っている。 さ
2007 年 11 月 に 発 生 し た サ イ ク ロ
い子どものために非公式教育を提供し
域 の 状 況 を 踏 ま え、2010 年 か ら 職 業
ら に 10 名 の 組 合 員 が 組 合 資 金 か ら 無
ンにより甚大な被害を受けたボリシャ
た。 そして昨今のバングラデシュにお
訓練修了生を対象とした組合を立ち上
利子ローンでミシンや布などの機材と
ル 管 区 の 5 村 に お い て、KnK は 2008
ける初等教育の普及と就学率の向上を
げた。 女性が働くことを通じて世帯収
年からチルドレンセンターの運営と女
受 け て、2015 年 は 就 学 前 教 育 を 提 供
入の向上と安定を図り、 子どもの出稼
性への職業訓練 (縫製・機織り) を実
した。
ぎの抑制と教育への投資に加えて、 女
施してきた。 職業訓練から始まった収入創出を目
性のエンパワメントにつながることを
目指した。
[3] 今後の展望と課題
2013 年と 2015 年における女性たちの収入の変化
事業目標を一定水準まで達成したこ
とから、 ボリシャル管区における教育
チルドレンセンターは当初、 被災後
指す女性の協同組合事業では、 女性が
の心理ケアの提供を目的としていた
働くことが一般的でなく、 訓練による
事 業 と 女 性 の 協 同 組 合 事 業 は 2015 年
が、2010 年 か ら は 学 校 へ 通 っ て い な
技術習得だけでは収入に直結しない地
12 月 を も っ て 終 了 し た。 今 後 は 組 合
員と地域コミュニティによる自立的な
[2] 2015 年度の総括
教育事業
就学前教育として約 1 年間、小学校
へ 入 る 前 の 子 ど も 約 120 名 を 対 象 に
ベンガル語文字、 アルファベット、 数
字などの基礎学習の提供と、 集団生活
に 慣 れ る た め の 準 備 を 行 っ た。 ま た、
教員を招いて奨学金や入学手続きに必
要な書類などについて保護者へ説明す
る機会を持つなど、 小学校へスムーズ
に入学できるようサポートした。 最終
テ ス ト で は 115 名 の 子 ど も が 合 格 し、
入学の準備が整っていることが分かっ
た。
24
運営に移行する。
教育センターでは、 元スタッフもし
くは地域コミュニティの人々が独自に
教育サービスを提供していく予定であ
る。 就 学 前 教 育、 小 学 校 へ 通 う 1 年
生 向 け 通 学 サ ポ ー ト、 小 学 校 3 年 生
か ら 4 年 生 向 け 学 習 塾 な ど、 地 域 の
状況に合わせた教育サービスを提供し
ていく。
組合活動については、 今後も女性た
上 記 グ ラ フ は 2013 年 と 2015 年 に お け る 女 性 た ち の 収 入 の 変 化 を
表 し て い る (組 合 活 動 を 足 が か り に 縫 製 工 場 に 就 職 し た 女 性 を 含
む)。2013 年時点では、月収が 250 タカ未満の女性が約半数(47%)
を 占 め た が、2015 年 は 5 分 の 1(20 %) へ 減 少 し た。 一 方、 月
収 が 500 タ カ 以 上 の 女 性 は、2013 年 の 約 4 分 の 1(26%) か ら、
ち が 協 同 組 合 を 足 が か り に、 安 定 的、
2015 年には半数弱(42%)へ増加した。 全体的な収入の底上げと、
継続的に収入を得ることを期待してい
地 域 に お け る ロ ー ル モ デ ル (1,000 タ カ 以 上 を 稼 ぎ、 地 域 で 生 活
る。KnK はパートナー団体と共に定期
しているメンバー) を 9 人へ増やすことができた。
的なモニタリングを行いながら、 これ
( 参考:1 バングラデシュタカ = 約 1.5 円 2016 年 3 月現在)
らの活動のサポートを継続する。
25
バングラデシュ
ストリートチルドレンのための
ドロップインセンター運営
[3] 今後の展望と課題
2015 年 の 課 題 で あ っ た 雇 用 主 と の 信 頼 関 係 の 構 築 に つ い て
は、 上述の通りミーティングや啓発セッションを通じて一定の
成 果 が 見 ら れ た。 今 後 さ ら に 多 く の 雇 用 主 と の 関 係 を 構 築 し、
センターの外でストリートチルドレンが大人からの暴力にあわ
ないよう啓発していくほか、 地域の小学校を訪問して学校の子
どもたちへも啓発教育を行うなど、 子どもの人権への理解の輪
を広げていきたい。
ストリートチルドレンが描いた感謝の絵
ダッカ管区
ストリートチルドレンの意識の変化
■実施期間
■実施地域
■裨益者とその数
■パートナー・関連諸機関
2011 年 9 月~継続中
ダッカ管区ダッカ県ケラニゴンジ郡
6 歳から 17 歳までのストリートチルドレンのべ 9,740 名
味の素株式会社、 フェリシモ地球村の基金、
Society for Underprivileged Families(SUF)
ドロップインセンターに 2 年以上通うストリートチルドレン 6 名に食事と健康に関する
グループインタビューを実施しました。
【質問 1】 ドロップインセンターに来る前の食生活について教えてください。
センターに来る前は食べ物を買うお金がなかったので、 路上の不衛生な物を食
べていました。 手も洗わず、 不衛生な場所で食事をしていました。 三食取れな
[1] プロジェクトの背景と目的
事業地である首都ダッカには、 家庭
内暴力、 虐待、 両親との死別や離婚な
い日もあり、 物乞いをして生活をしていました。
従事しており、 大人からの暴力や犯罪
運営しストリートチルドレンを受け入
などの危険に常にさらされている。
れている。 センターでは彼らが子ども
ど、 さまざまな理由から家を飛び出し
このような状況下にいるストリート
らしく過ごせる環境を整え、 栄養のあ
路上生活を送るストリートチルドレン
チルドレンが安心・安全な居場所を与
る食事をはじめ基礎教育や保健衛生面
が 30 万 人 い る と 言 わ れ て い る。 彼 ら
えられ、 将来的に社会に貢献できる一
のケアなどを提供し、 子どもの基本的
の多くは、 日々を食いつなぐために劣
歩を踏み出せることを目標に、KnK は
権利を守る支援を行っている。
悪な環境で長時間働き、 危険な仕事に 「ほ ほ え み ド ロ ッ プ イ ン セ ン タ ー」 を
【質問 2】 センターに来るようになってから、 食生活にどのような変化がありましたか。
朝と昼のご飯を時間通りに食べられます。 食事の前はいつも手を洗い、 路上の
不衛生な物は食べないようにしています。 店で売っている食べ物には蓋をかぶ
せているかどうかを確認してから買うようになりました。 蓋をしていないと埃
がついているので、 腹痛と下痢の原因になるからです。
[2] 2015 年度の総括
KnK の 「ほほえみドロップインセン
ター」 は、 ダッカの玄関口であるショ
ルを身に付けてもらうことを大切にし
セッションを通じて、 暴力、 虐待、 薬
ている。
物などさまざまな危険にさらされてい
ドルガッド港の近くにあり、 金曜日と
2015 年 は 特 に、 ラ イ フ ス キ ル 教 育
るストリートチルドレンの実情を深く
土 曜 日 を 除 く 5 日 間、 午 前 9 時 か ら
と子どもたちの雇用主との関係性の構
理解してもらうことで、 センターの活
午後 5 時までオープンし、港で働く男
築に注力した。 路上生活は日々、 大人
動に協力を得ることができ、 子どもた
子 を 中 心 に 1 日 平 均 40 名 ほ ど の ス ト
か ら の 暴 力 や 虐 待 と 隣 合 わ せ で あ り、 ちがセンターに通いやすい環境を整え
リートチルドレンを受け入れている。
さらに薬物や犯罪に巻き込まれる可能
2015 年 も 継 続 し て、 朝 食・ 昼 食 の
性もある。 センターでのワークショッ
提供、 けがの応急手当、 衛生面のケア
プやロールプレイなどを通じて、 子ど
( シ ャ ワ ー、 散 髪、 洗 濯 な ど ) と い っ
もたちが路上生活で直面する危険を自
た子どもの基本的ニーズに応える支援
らの力で回避するスキルを身につける
を行った。 また、 読み書きなどの基礎
ためのライフスキルセッションを定期
た。
加えて、 ストリートチルドレンがセ
などレクリエーション活動を提供し
ンターの外で接する時間が最も長い雇
た。 セ ン タ ー で は 集 団 生 活 を 通 じ て
用主をセンターに招待し関係性の構築
ルールを守ることを学び、 社会的スキ
を図った。 子どもの人権に関する啓発
26
センターに来る前の健康状態は良くありませんでした。 私たちのほとんどは長
い間、 皮膚病に罹っていました。 不潔でやせ細り、 体が弱く、 腹痛に苦しんで
きました。 センターに通うようになってから薬を飲み、 栄養のある物を食 べ、
今は皮膚病もなくなりました。 体が弱いと感じることもなく、 前よりも健康的
になったと思います。
【質問 4】 センターに来る前と現在とを比べて、 気持ちにどのような変化がありましたか。
センターに来る前は、 孤独で寂しく、 家族のことを考えて泣いたこともありま
した。 センターに来るようになってスタッフとも仲良くなり、 友だちもたくさ
教 育 を は じ め、 集 団 遊 び や お 絵 描 き、 的に行った。
スポーツなどの情操教育、 クリケット
【質問 3】 センターに来る前と現在とを比べて、 健康面でどのような向上がありましたか。
んできました。 今は、 スタッフからアドバイスをもらえることが嬉しく、 何か
あった時に話を聞いてもらうと気持ちが楽になります。
身体測定で子どもたちの成長に気を配る
27
パキスタン
[3] 今後の展望と課題
2005 年北部大地震の
広く巻き込んで、 学校教育の強化に取
約 3 年 間 に AJK 地 域 で 計 20 校 の 再 建
り組む包括的な基盤の確立を目指す。
を 予 定 し て い る。 学 校 の 再 建 に よ り、
被災地における学校再建支援
ア ー ザ ー ド・ ジ ャ ン ム ー・
カシミール地域
■実施期間
■実施地域
■裨益者とその数
■パートナー・関連諸機関
2014 年 3 月 か ら 2016 年 末 ま で の
2010 年 1 月~継続中
アーザード・ジャンムー・カシミール地域ムザファラバード郡、 ハティアンバラ郡
5 歳から 14 歳までの子ども・生徒会員 836 名、PTA(親と教師の会)メンバー 48 名、
教員 23 名、 行政職員 10 名、 地域住民
日本国外務省、Friends Welfare Association(FWA)
②
AJK 地域中心部の治安は比較的安定
子どもたちが安全な学習環境へアクセ
しているものの、 カシミールの紛争地
スし、 教員や保護者らが主体的に学校
を抱えた緊張は絶えず、 またパキスタ
活動に関わることで教育の質が継続的
ン各地で多発するテロの脅威も予断を
に向上することが期待される。 これま
許さない。 教育を受けられないことが
で の 経 験 か ら KnK は、 家 庭 と 地 域 コ
生きる世界を狭め、 過激主義の増殖に
ミュニティの動員が学習環境の改善へ
もつながり得る。KnK は、 より多くの
の成功の鍵であると考え、 地域への働
子どもが学校で学び、 考え、 自身の将
き か け を 引 き 続 き 心 が け て い く。 プ
来を選択できるよう、 プロジェクトを
ロ ジ ェ ク ト の 最 終 期 で あ る 2016 年 に
通じて平和を築く小さな力を増やして
は、 行政、 学校、 地域の各アクターを
いきたい。
③
①
[1] プロジェクトの背景と目的
郡 と そ の 周 辺 で 2014 年 3 月より学校
7万人を越える犠牲者を出した
KnK は、 現 地 パ ー ト ナ ー NGO の
2005 年 の パ キ ス タ ン 北 部 大 地 震 に よ
FWA と 協 力 し、2010 年 よ り 地 震 の 影
り、 市街地や村のインフラと共に多数
響を受けたマンセラ郡の学校を対象に
校舎建設や学校家具の提供のみでな
の公立学校が倒壊した。 当初、 国際機
校舎再建プロジェクトを実施し、4 年
く、 教員研修、 保護者や教育関係者の
関を含む多くの援助が入ったが、 いま
間で子ども約 6,000 人が自分たちの学
啓発、 また生徒会の組織強化を行うこ
だ再建されていない学校は数多く、 子
校で学べるようになった。 その後、 隣
とで、 子どもたちが基礎教育を受ける
どもたちは山岳地帯の厳しい気候の
接するアーザード・ジャンムー・カシ
機会を確保すると同時に、 学校教育の
中、 屋外や民家の軒先で学習せざるを
ミ ー ル (AJK) 地 域 か ら 支 援 の 要 望 を
強化と子どもを取り巻く地域社会のエ
得ない状況が 10 年以上続いている。
受け、 被災校の多いムザファラバード
ンパワメントを促進する。
2005 年 の 地 震 で 多 く の 子 ど も が 校
れている。AJK 地域はパキスタンの中
動を積極的に進め、 生徒会主体の課外
舎の下敷きとなり尊い命を失ったパキ
では比較的女子の就学率が高い地域で
活動も企画し始めた。
スタンでは、 校舎の耐久性などの基準
あり、 高等教育への女子の進学率を高
さ ら に 2015 年 9 月 に は、 計 61 名
が厳しく定められている。 今回再建し
めることで、 パキスタン全土の女子教
の教育省と地震救援復興局の職員、 教
た校舎も同基準に則り、 強度の高い鉄
育の普及を後押しすることも狙ってい
員、 保護者および教育関係者を対象に
骨材を用い、 傾斜地にある学校は擁壁
る。
防災研修をムザファラバード市内で開
④
の再建を行っている。 [2] 2015 年度の総括
⑤
校 舎 再 建 と 同 時 に、 教 員、PTA、 生
催した。 保護者や行政を巻き込みなが
徒会に対する研修を実施した。 その結
ら学校がどのように災害に備えていく
2015 年は山深い 6 村で小学校 2 校、 果、 参加型の学習や生徒の習熟度を測
かをテーマに、 教育課程への具体的な
中 学 校 2 校、 高 等 学 校 2 校 の 学 習 環
るテストを取り入れるなど、 より効果
組み込み方や各アクターの役割まで 2
①勉強する喜びは将来への希望と
境の改善に取り組んだ。 小学校を多く
的な授業を提供する教員が増えてい
日間にわたり議論された。 行政、 地域
な る ② 授 業 は 天 候 に 大 き く 左 右
再 建 し た 2014 年 と の バ ラ ン ス を 考 慮
る。 保護者の間では、 学校建設地まで
社会、 学校が共通して防災に強い関心
さ れ る ③ 劣 悪 な 環 境 で も 勉 強 へ
し、 今期は学区の生徒数が多い地域を
の道路を自力で修復して建設資材の輸
を持つことから、 この研修を機会に横
の モ チ ベ ー シ ョ ン は 高 い ④ 新 し
中心に中学校や高校など上位校を再建
送の便を確保し、PTA 委員会を定期的
断的につながり、 子どもの教育を柱と
い 校 舎 に て ⑤ 新 校 舎 が 完 成 し、
し た。 生 徒 の 出 席 率 は 61% か ら 90%
に開催するなどの改善が見られてい
したネットワーク構築の一助にもなっ
ドロップアウトした生徒も戻って
超まで改善し、 また進学を断念してい
る。 また各校の生徒会は、 各々の役割
た。
きた
た児童が復学を果たすなどの効果が表
を自負を持って認識し、 学校の美化運
で囲むなど頑丈で長く使用できる構造
となっている。
28
29
パレスチナ
ユースセンター「希望の家」における課外活動
子ども・青少年に対する課外活動支援
小 学 校 に お け る 授 業 は 12 歳 以 下 が 対 象 で あ る
た め、 ユ ー ス セ ン タ ー で は 12 歳 以 上 の 年 長 の 子
ど も を 主 な 対 象 と し て、 伝 統 刺 繍、 焼 き 絵 (*)、
ユースセンターでの活動を通した子どもの変化 (保護者回答)
伝統舞踊、 コンピューターの教室を提供した。 中
でも伝統舞踊が子どもたちに人気があり、 教室が
エルサレム県
始まる前の時間などに子どもたちだけで練習する
熱心な姿も見られるようになった。
(*) 木 材 な ど の 表 面 に 焼 き 跡 で 模 様 を 描 く 絵 画
■実施期間
■実施地域
■裨益者とその数
■パートナー・関連諸機関
2011 年 11 月~継続中
パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区エルサレム県アルザリア村および周辺地域 主に 6 歳から 16 歳までの青少年約 2,000 名
日本国外務省、Vision Association For Culture & Arts (VACA)
サマースクール
パレスチナでは子どもが安心して遊べる公園な
どの場所がない一方、3 ヵ月もの長い夏休みがあ
り、 夏休み中に子どもたちがどのように過ごすか
© ハービー・山口
[1] プロジェクトの背景と目的
は毎年、保護者の悩みの種である。KnK は現地パー
ト ナ ー NGO と 共 に サ マ ー ス ク ー ル を 実 施 し、 有
ユースセンターでの活動に参加した子どもの変化とし
意義で楽しい夏休みになるよう遠足や社会科見学
て、 スキルの獲得、 社会性や創造性の向上を挙げる保護
者の割合が高い。
ヨルダン川西岸地区は、 イスラエル
の不安定な社会情勢は、 子どもたちの
主要教科以外の専門教員の不足、 また
などを提供し、 子どもたちが普段の学校生活では
の入植地政策および分離壁によって町
間でも暴力行為、 落ち着きのなさ、 集
課外活動予算も配分されないなどの理
体験できない時間を過ごしてもらった。
や村が他の地域と分断されており、 移
中力の欠如といった態度に表れてお
由から、 各学校で課外活動を実際に取
動の制限およびこれに伴う経済活動の
り、 サポートが必要とされている。
り入れることが困難な状況である。
停滞、 さらに先行きが依然として見え
パレスチナ教育省は、 子どもたちの
KnK は、 現 地 パ ー ト ナ ー NGO の
ない和平交渉から、 パレスチナ社会全
健全な成長のために主要教科以外の音
VACA と 共 に こ れ ま で ユ ー ス セ ン タ ー
体で閉塞感が蔓延している。 経済活動
楽や図画工作といった課外活動が必要
で行ってきた音楽、 美術、 伝統舞踊な
の 停 滞 は 高 い 失 業 率 (2014 年 の 西 岸
であることを認識しており、 学校教育
どの活動経験を活かし、 地域の公立小
地 区 の 失 業 率 は 17.7 %) が 続 く 要 因
の現場でこれらを取り入れることを目
学校でこれら課外教育活動の授業を提
となっており、 これによる貧困が社会
指している。 しかしながら、 学校カリ
供することで、 子どもたちの健全な成
的な閉塞感と共に子どもたちの健全な
キュラムが大学入学統一試験で高得点
長を目指している。
成長に負の影響を及ぼしている。 現地
を 取 る こ と を 主 に 目 指 し て い る こ と、
[3] 今後の展望と課題
活動の場を学校へ広げ、 より多くの
KnK が主体となって事業地アルザリア
KnK は 邦 人 ス タ ッ フ が 活 動 し や す い、
子どもたちに支援を届けられるように
で活動を継続する困難に直面してい
情勢が比較的落ち着いた新たな活動地
な っ た 一 方 で、2015 年 9 月 末 か ら 現
る。2016 年 に は エ ル サ レ ム 県 で の 活
へ移ることで、 引き続きパレスチナの
地 の 情 勢 が 一 層 不 安 定 と な っ て お り、 動を現地パートナー NGO へ引き継ぎ、 子どもたちへ教育支援を届けていく。
[2] 2015 年度の総括
学校での課外授業
エ ル サ レ ム 県 の 3 村 の 公 立 小 学 校 で、
音 楽、 図 画 工 作、 伝 統 舞 踊 の 授 業 を 提 供
し た。2015 年 よ り 活 動 の 場 を ユ ー ス セ ン
ターから学校へ移したことで、 より多くの
子どもたちに支援を提供できるようになっ
た。 活 動 実 施 校 の 教 員 対 象 ア ン ケ ー ト で
は、 学校で必要とされる課外活動として図
画 工 作 と 音 楽 が 上 位 に 挙 げ ら れ て お り、
KnK と VACA がこれまでユースセンターの
活動で培ってきた経験が最も活かせる形と
なった。 教員からは、 日ごろの授業におけ
る問題として子どもの落ち着きのなさが最
も多く指摘されていたが、 課外活動の授業
中にはそのような報告は特に見られず、 逆
に積極的な参加が確認された。
30
© ハービー・山口
31
ミャンマー
[2] 2015 年度の総括
ミャンマー少数民族帰還のための
学校再建支援
カレン州コーカレータウンシップの
育環境を長期的に維持管理するための
果が見込まれている。 同時に、 これま
小 学 校 3 校、 ポ ス ト プ ラ イ マ リ ー ス
計画を立てるワークショップを実施し
で不足していた生徒や教員用の椅子や
ク ー ル (*)1 校、 中 学 校 1 校 の 計 5 校
た。 これにより、 以前は地域の寺院な
机、 キャビネットなどが一新され、 学
に お い て、 学 校 施 設 の 建 設 お よ び 学
どを間借りして授業を行ってきた地域
習環境が大きく改善されると共に、 工
校家具や教育資機材の提供を開始し
コミュニティが自分たちの校舎を手に
面が課題であった貧困家庭の子どもの
た。 加えて教員、 生徒、 保護者や地域
入れ、 さらには周辺の村の子どもたち
文房具も学校を通し配布を行うこと
住民が学校の問題点について考え、 教
も通学先を確保し教育の機会を得る効
で、 継続した通学の後押しを図った。
(*) ポ ス ト プ ラ イ マ リ ー ス ク ー ル に つ い て
中 学 課 程 の 一 部 を 教 え る 認 可 を 政 府 か ら 得 た 小 学 校。 多 く は 中 学 校 が 存 在 し な い 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ に 配 置 さ れ て い る。
カレン州
■実施期間
■実施地域
■裨益者とその数
■パートナー・関連諸機関
2014 年 7 月〜継続中
カレン州コーカレータウンシップ
小学校 3 校、 ポストプライマリースクール 1 校、 中学校 1 校、
生徒 938 名、 教員 37 名
特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム、
Community Development Association (CDA)
[1] プロジェクトの背景と目的
ミ ャ ン マ ー が 独 立 し た 翌 年 の 1949
設 な ど、 教 育 へ の 支 援 を 強 化 し て い
年より、 南東部のカレン州では反政府
る。 しかし予算の制限などによりニー
武装勢力が政府からの分離独立 (後に
ズに追い付かず、 多くの学校では依然
自治権やカレン族の権利尊重) を求
として「学習スペースが足りない」
「雨
め、 政 府 軍 と の 武 力 闘 争 を 続 け て き
季 は 雨 漏 り す る」「天 井 が な い た め 乾
た。 約 60 年 に わ た る 紛 争 に よ り 15
季 は 室 内 が 高 温 に な る」「老 朽 化 で 建
万人もの難民がタイに逃れ、 国内でも
物が傾いている」 など、 深刻な問題が
多くの避難民が発生した。 地元に残っ
見られる。 今後より多くの人々が故郷
た人々も、 強制労働のため連行される
へ帰還するとしても、 子どもたちを受
恐怖におびえながら困窮した生活を送
け入れる教育環境が整っているとは言
り、 子どもたちもまた、 武力衝突の度
い難い。
に 授 業 の 中 断 と 避 難 を 余 儀 な く さ れ、
こ う し た 状 況 を 受 け KnK は、 ジ ャ
新しい校舎がもうすぐ完成する
[3] 今後の展望と課題
毎日安心して学校に通うことはままな
パン・プラットフォームの「ミャンマー
本支援で整備した学校は、 各対象校
らない状況が続いた。
少数民族帰還民支援」 プログラムのも
の教員、 生徒、 保護者、 地域住民によ
2012 年 1 月、 ミ ャ ン マ ー 政 府 軍 と
と、 当地において教育環境を改善する
る 維 持 が 期 待 さ れ る。 よ っ て 今 後 は、
カレン民族同盟 (KNU) 間で停戦合意
取 り 組 み を 2014 年 7 月 か ら 実 施 し て
本事業のワークショップで策定した維
が締結された後は、 カレン州の治安が
いる。
持管理計画に基づき、 地域住民が主体
安定したこともあり、 避難民の帰還も
的 に 学 校 を よ り 良 く す る 意 識 の も と、
確認されるようになった。 また、 かつ
学校環境を長く活用していくための
て反政府武装勢力の支配下にあったコ
適 切 な 体 制 づ く り に 取 り 組 ん で い く。
ミュニティスクールの多くが政府の公
簡易なつくりの木造校舎にもか
KnK としても、 これまでに支援した学
立校として認められ、 州内の小学校に
かわず、 数十年にもわたり利用
校を継続的にモニタリングし、 地域コ
おける就学率も上昇している。
これを受けミャンマー政府は、 破損
が著しい学校の修繕や新たな校舎の建
32
されてきた校舎。 雨漏りはもち
ろん、 床が抜けていたり、 壁が
ミュニティの自助努力をさらに喚起し
破損していたりする箇所も少な
ながら教育環境の改善をサポートして
くない。(右写真)
いきたい。
地域全体で学校を維持していく
33
ミャンマー
イラク
ミャンマー大洪水の被災者支援
イラク国内避難民の子ども・
青少年への緊急教育支援
エヤワディ管区
エルビル市
■実施期間
■実施地域
■裨益者とその数
■パートナー・関連諸機関
2015 年 10 月 1 日〜 2015 年 12 月 15 日
エヤワディ管区インガプ・タウンシップ
小学校、 中学校、 高等学校 30 校、 生徒 約 3,000 名、 教師 81 名
特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム、
Community Development Association (CDA)
■実施期間
■実施地域
■裨益者とその数
■パートナー・関連諸機関
2015 年 4 月~継続中 (2014 年 12 月に初動調査を実施)
クルド人自治区エルビル県エルビル市
10 歳から 20 代前半のイラク国内避難民の青少年 約 200 名
ウエストフランス・ソリダリテ、 マル・エリア教会
[1] プロジェクトの背景と目的
[1] プロジェクトの背景と目的
2014 年 以 降 ISIL( イ ラ ク・ レ バ ン
区 エ ル ビ ル 県 で 行 っ た 調 査 で は、IDP
心して学べる環境ではなく、 中退する
2015 年 7 月、 バ ン グ ラ デ シ ュ に 上
あ っ た 学 校 1,300 校 の う ち 125 校 は
水が引かないなど特に学校校舎の被害
陸したサイクロンとその後の記録的な
全半壊し、 子どもたちの学習や通学に
が大きかったインガプ・タウンシップ
ト の イ ス ラ ム 国) の 勢 力 拡 大 に 伴 い、 の子どもたちの多くが急激な環境の変
大雨により、 ミャンマー北西部で大洪
支障が出た。 さらに、 被災後の暮らし
において、 学校施設の修繕および損失
イ ラ ク で は 現 在 ま で に 320 万 人 以 上
化から精神的なストレスを抱え、 口論
こ の 調 査 に 基 づ い て KnK は、 子 ど
水が発生した。 国内で最多の避難者を
は困窮し、 大人は生活の再建に専念す
した学用品を子どもたちに提供するこ
の 国 内 避 難 民 (Internally Displaced
や暴力を起こしやすくなっていること
もたちの抱えるストレスを解消し、 緊
出 し た エ ヤ ワ デ ィ 管 区 で は、10 万 軒
るため子どもの教育問題が置き去りに
とで、 彼らが通学を継続し日常を取り
People : IDP) が 発 生 し て い る。 治 安
が判明した。 また、 現在はアラビア語
急下においても健全な育成が果たさ
の家屋が押し流され、 広大な農地が深
されるとの懸念があがった。
戻せるよう教育環境の復旧を支援し
が比較的安定しているクルド人自治区
の学校が設置され、 子どもたちは教育
れ る こ と を 目 的 と し て、2015 年 4 月
に は イ ラ ク 全 土 か ら 避 難 民 が 流 入 し、 の機会を得られるようになったが、 授
より IDP の青少年へサッカーやバレー
キャンプや仮設住宅で生活している。
業時間の短縮や仮設住宅での授業、 教
ボールなどスポーツ活動の機会を提供
2014 年 12 月、KnK がクルド人自治
育資機材の不足から、 子どもたちが安
している。
刻 な 被 害 を 受 け た。 同 管 区 で 水 害 に
こ う し た 被 害 状 況 を 受 け KnK は、 た。
[2] 2015 年度の総括
エヤワディ川沿いの学校校舎は高床
僻 地 の 学 校 11 校 を 対 象 に、 校 舎 の 床
ど移動手段がかなり限定され、 事業実
式にもかかわらず多くが浸水した。 地
や壁、 窓、 天井、 屋根、 トイレ、 ドア
施には終始困難を伴ったが、 対象校の
元政府からの資金援助も届かず、 村の
を修繕し、 学校活動の回復を手助けし
保護者や学校長からは「こんな僻地ま
ボランティアにより清掃と簡単な修復
た。 また、 鉛筆やノートなどの文具が
で日本の支援を届けてくれてありがと
エルビル市アンカワ地区近郊に設置
の報告があり、 事業のポジティブな効
を行ったうえで授業が何とか再開され
入 っ た 通 学 用 か ば ん を 計 30 校 の 生 徒
う」 との感謝が寄せられ、 また「学用
された避難民キャンプ 3 ヵ所で生活
果が確認された。
たものの、 床上浸水で学校施設がかな
約 3,000 名に配布し、 学習の継続を促
品が配布されてとても嬉しい。 もっと
す る、10 歳 か ら 20 代 前 半 の 子 ど も・
り 損 壊 し、 使 用 が 困 難 な 状 況 で あ っ
した。
勉強したくなった」 と学ぶ意欲を膨ら
青 少 年 約 200 名 を 対 象 に 実 施 さ れ た。
ませる子どもたちの姿も多く見られた。
事業の実施には、IDP の年長の青少年
[2] 2015 度の総括
2015 年 4 月より開始した本事業は、 して子どもの暴力行為が減少したなど
[3] 今後の展望と課題
た。 加えて、 対象校の多くはオートバ
修 繕工事の開始および完了時の引き
イとボートを乗り継いでのみ到達でき
渡しの際には、 教員や村民を招待して
4 名も関わり、 当初のスポーツ活動に
本 事 業 は 実 施 期 間 を 2016 年 1 月 ま
るような遠隔地に位置し、 以前から老
説明会を開催した。各会 50 名程度が参
加えダンスや合唱など情操教育クラス
でとしており、 以降の活動については
朽化が進んでいた校舎は今回の洪水で
加し、 修繕した校舎の維持管理や学校
も開かれた。
現 地 と の 協 議 に よ り 検 討 予 定 で あ る。
さらに被害を受けた。
活動への協力に同意を得た。 洪水によ
KnK はこうした支援が行き届かない
り橋が落ち、 道路が通行止めになるな
[3] 今後の展望と課題
事業開始 9 ヵ月後に行った聞き取
イ ラ ク に お け る 国 内 避 難 民 は 90% が
り 調 査 で は、 多 く の 子 ど も た ち か ら
キャンプ外で生活しており、 国際機関
「ストレスが発散できた」「体を動かせ
の支援が届きにくい。 学校で学ぶ機会
て 嬉 し い」「イ ラ イ ラ す る 気 持 ち が 低
を失い、 さまざまな虐待や搾取の対象
2015 年 11 月 に 行 わ れ た 総 選 挙 で
は国際援助による復興支援も進み、 社
環境はほんの一握りであるが、 より多
下した」 などの感想があり、 また現地
となりがちな子どもたちが、 紛争の影
アウンサン・スー・チー氏率いる国民
会インフラがさらに整備され、 教育の
くの子どもに教育の機会を提供するた
の事業担当者からは、 参加者に規律を
響下においても子どもらしい時間を安
民主連盟(NLD)が圧勝したミャンマー
充実を必要とする声が草の根レベルで
め、KnK は今後もミャンマーにおける
守る姿勢や協調性、 他者への思いやり
全に過ごせるよう、
「 子ども」および「教
は、 民主化と経済自由化、 そして和平
自ずとあがってくると思われる。 本事
長期的な教育支援を計画予定である。
が育まれているという意見が寄せられ
育分野」 への支援ニーズを引き続き注
へのプロセスを邁進しつつある。 今後
業で改善に取り組むことのできた教育
た。 保護者からも、 事業開始前と比較
視していく。
34
ケースも多い。
東日本大震災の被災地、 岩手県大槌町の
学童から届けられた励ましのメッセージ
35
国内教育プロジェクト・広報活動
友情のレポーター
菅拓哉くんのレポート(抜粋)
2015 年春休み友情のレポーターフィリピン台風被災地取材
菅 拓哉くん 派遣当時 12 歳/埼玉県在住
マ ラ ブ ッ ト で、 み ん な に ハ イ エ ン 台 風 の 時 の 経 験
た。 み ん な イ キ イ キ と 目 が 輝 い て い て、 今 ま で 一 緒
を話してもらいました。 教 会 や キッチ ン に 避 難した 子、
に 考 え て き た 仲 間 と 絆 を 深 め、 心 が 通 じ 合 っ て い る の
選 出 方 法 : 日 本 在 住 の 11 歳 か ら 16 歳 の 子 ど も た ち を 対 象 に 公 募 し、
木 の 陰 に 身 を 潜 め た 子 な ど、 聞 い て い る 方 も 悲 しく な
が 嬉 し か っ た で す。 取 材 を 通 し て 「何 と か し た い」 こ
課 題 レ ポ ー ト と 電 話 面 接 に て 選 出
りました。でもフィリピンの子たちはめげずにしっかり
と が 見 え て き ま し た。 こ の 現 実 を 伝 え 語 り 合 え る 場 を
課 題 レ ポ ー ト の テ ー マ :「復 興 に 向 け て、 理 想 の 国 づ く り !」
話をしてくれて、とても勇気があると思いました。
増やし、世界をより良く変える仲間をたくさん作りたい。
佐藤 旭さん 派遣当時 12 歳/岩手県在住
派 遣 日 程 :2015 年 3 月 25 日(水)~ 4 月 3 日(金)
取 材 場 所 : フ ィ リ ピ ン ・ 台 風 ハ イ エ ン 被 災 地 (レ イ テ 島、 サ マ ー ル 島)、
フィリ ピン台風被災地を 訪 問 し た
菅くん (左端) と佐藤さ ん (右 端)
マ ニ ラ 首 都 圏
その後、災害直後に必要な物は何か意見を分かち合
い、 薬 ( 医 療 )・ 食 べ 物・ ト イ レ な ど 重 要 な 8 個 を 決
「今の僕にできることは何か」 これからも常に問いを持
ち続けながら行動していきます。
め まし た。 そ れ ぞ れ が 大 臣 と な り 災 害 直 前・ 直 後・ 復
興 時 に 何 が で きる か を 絵 に 描 きまし た。 僕 は 医 療 大 臣
「友情のレポーター」 とは日本の青少年に向けた教育プロジェクトで、1995 年の開始以来、 日本在住の 11 歳から 16 歳
なので「応急手当の講座」を提案しました。 するとフィ
の 子 ど も た ち を カ ン ボ ジ ア や フ ィ リ ピ ン、 ヨ ル ダ ン な ど へ 派 遣 し て い る。 レ ポ ー タ ー た ち は KnK の 活 動 現 場 や ス ト リ ー ト
リピ ン の 子 た ち か ら「病 院 を 強 化 するた め に 木 材 や 鉄
チルドレンなどの現状を取材しながら、 現地の子どもたちとの相互理解を深め、 帰国後は自分たちが現地で取材したことを
を貼りつけて患者さんを守ろう」などの考えがあがり、
さ ま ざ ま な 形 で 報 告 し、 支 援 を 呼 び か け て い る。 今 回、 開 始 か ら 30 回 目 を 迎 え、 こ れ ま で に 計 60 名 の レ ポ ー タ ー が 派 遣
被災したからこその視点があってとても勉強になりまし
された。
た。
最終日、 一人ずつ自分のテーマについて発表しまし
現在の復興状況などを取材した。 また
に 苦 し む 子 ど も た ち の 姿 を 取 材 し た。
の 台 風 ハ イ エ ン が フ ィ リ ピ ン を 襲 い、
今回は日本とフィリピンに共通する
日本では想像もできない現状にレポー
1,400 万 人 以 上 が 被 災 し、 死 者・ 行
「自 然 災 害」 を テ ー マ に、 子 ど も た ち
ターたちは驚きながらも、 子ども同士
方 不 明 者 数 は 8,000 人 以 上 と な っ た。
の目線での 「理想の国づくり」 に関す
の交流により国境を越えた友情を深め
KnK は 2014 年 1 月 か ら 12 月 ま で 仮
るワークショップを行った。 子どもた
ることができた。
設テント型のチルドレンセンターを設
ちは積極的に意見を出し合い、 医療や
レポーターたちは出発前から朝日新
置し、 自己表現活動、 補習授業、 保護
食べ物、 教育など復興に必要な要素を
聞や埼玉新聞、 地元の広報誌などから
者への啓発活動などを実施した。
決め、 それぞれが大臣となり復興プラ
取材を受け、 また帰国後も自らフィリ
ンを発表した。
ピンでの経験を考えるイベントを設け
2013 年 11 月、 観 測 史 上 最 大 規 模
第 30 回 友 情 の レ ポ ー タ ー (2015
年) では、 センターが設置されていた
マニラでは、KnK フィリピンが運営
るなど、 日本の一般市民、 特に同年代
サマール島マラブットを訪問し、 セン
する 「若者の家」 やゴミ山に近いパヤ
の中高生に向けて自分たちの経験を発
ターに通っていた子どもたちとの交流
タス地区に設置されたチルドレンセン
信し広報活動を行っている。
や家庭訪問を通じて、 被災時の様子や
ターを訪問し、「貧困」 や 「児童労働」
佐藤旭さんのレポート(抜粋)
ケレンという同い年の女の子は、 台風の体験を
実を見てしまったからには、 知らないふりはできま
泣きながら話してくれました。 すごく怖かったの
せ ん。 で も 自 分 で 支 援 団 体 を つ く る の は 無 理 だ し、
だろうと思います。 私も東日本大震災の経験につ
毎日フィリピンに行くこともできません。 だからま
いて話しました。 翌日訪問したケレンの家は、 台
ずはたくさんの人にこの現実を知ってもらえるよ
風がきたらまたすぐ風で吹き飛ばされると思いま
う、 自分のやれることにどんどん挑戦して行きたい
した。 ケレンの夢は学校の先生になること。 がん
と思います。 いつか世界中の子どもたちみんなで遊
ばってその夢を叶えて欲しいです。
べるような日がくればいいなあと思います。
マニラでは「若者の家」 に行きました。 みんな
がひとつの家族みたいで、すごく楽しそうでした。
ある元ストリートチルドレンの男の子は、 生きる
ために仕方なく盗みをして捕まったそうです。 日
本では考えられません。盗むのは悪いことだけど、
一言で「盗んだ人は悪い人だ」 と決めつけてはい
け な い と 思 い ま し た。「 知 ら な い 」 と い う の が 一
番こわいことだと私は思います。
取材を通して、 私はショックを受けました。 現
※当事業は国際交流基金アジアセンターから助成を受けて実施しました。
36
37
国内教育プロジェクト・広報活動
友情の 5 円玉キャンペーン
2015 年は全国から 23 の学校および青少年団体、8 団体と個人にご参加いただいた。 中でも東日本大震災被災地の岩
手県釜石市からは、 中高生たちが市内各地で募金活動を展開するなど積極的な参加が見られた。 その他の学校法人寄付
2 月 15 日(日)~ 19 日(木) 大阪・大阪市/阪急うめだ本店
と合わせて、 本年は東北や海外活動地に 1,602,725 円の支援を届け、 各地の子どもたちに教育機会を提供することがで
H2O サンタ スペシャルイベント「世界にひとつだけのブライス」チャリティオークション
きた。 また、東京都渋谷区にある 「Bookcafe days」 のご協力で毎月 5 のつく日に行う SNS 普及活動には、年間のべ 2,365
共催:H2O リテイリンググループ/株式会社クロスワールドコネクションズ(CWC)
名が参加してくれた。
3 月 10 日(火)~ 21 日(土) フランス・パリ/パリ日本文化会館 メディアを通じた理解の促進
5 月 29 日(金)~ 6 月 26 日(金)東京・渋谷区/ Bookcafe days 日本でもシリア難民への関心が高まり
ト、 メ ー ル マ ガ ジ ン や SNS な ど の オ
追 わ れ た。 ヨ ル ダ ン で 活 動 を 続 け る
報道も過熱した。KnK 写真展および撮
ウンドメディア活用の他、 新聞やテレ
NGO として日本テレビ 「NEWS ZERO」 影 を 担 当 し た 写 真 家 へ の 取 材 も 増 え、
ビなどのご協力を得て積極的に情報発
やテレビ朝日 「報道ステーション」 で
NHK BS「国 際 報 道 2015」 やテレビ朝
8 月 18 日(火)フィリピン・マニラ市/ Pamantasan ng Lungsodng Maynila
信を行った。
報道されたことで、 東京事務局宛に視
日 「報道ステーション」 で紹介される
Dear Me ~ランウェイの上で「夢を描く」~ 聞 37、 雑 誌 等 58、 テ レ ビ・ ラ ジ オ
結果として団体認知促進と新規支援者
20 の 計 115 件、 前 年 比 151% と な っ
獲得にも影響を与えた。
この二つの痛ましい事件・事故の背
景には、 日本には伝わってこないシリ
ま た、KnK 写 真 展 2015「君 と ま た、 ア難民一人ひとりの苦しみや悲しみが
た。
国境なき子どもたちカンボジア事業 15 周年記念イベント 美しきカンボジア -塀の中の少年たち- (※)
殺到し、 東京事務局、 現地共に対応に
聴 者 か ら 激 励 メ ッ セ ー ジ が 届 く な ど、 と、 来場者数が一気に増えた。
GENS D’IWATE –Nous aimons toujours la mer- 岩手に生きる人々「それでも海と共に」 (※)
本年もニュースレターやウェブサイ
メジャーメディアでの露出数は、 新
6 月 19 日(金) 東京・渋谷区/ウ・タント国際会議場 シリア危機:じぶんごと-私たちに求められる行動 共催:UNHCR /特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム
主催:Dear Me 実行委員会
8 月 19 日(水)~ 22 日(土) 大阪・大阪市/阪急うめだ本店 第 2 回 H2O サンタ NPO フェスティバル 主催:株式会社阪急阪神百貨店
9 月 12 日(土) 東京・渋谷区/表参道・原宿・青山エリア 最もメジャーメディアの注目を浴び
あの場所へ-シリア難民の子どもたち
数 え き れ な い ほ ど 存 在 す る。 引 き 続
VOGUE FASHION’S NIGHT OUT 2015 主催:コンデナスト・ジャパン
たのはヨルダンにおける活動であっ
-」 準備中の 9 月初旬、3 歳のシリア
き、 世界の声を日本の人々に届けてい
難民の溺死写真が世界中に衝撃を与え
けるよう、 メディアを通じた関心喚起
9 月 17 日(木)~ 23 日(水・祝) 東京・新宿区/アイデムフォトギャラリー「シリウス」 た。ISIL による日本人拘束事件に端を
発 し ヨ ル ダ ン が 緊 迫 し た 2015 年 1 月
た。 シリア情勢の悪化でヨーロッパを
と理解促進に注力していきたい。
末 か ら 2 月 初 頭 は、KnK の ヨ ル ダ ン
目指し、 命がけで地中海を渡る難民が
10 月 3 日(土)、4 日(日) 東京・江東区/お台場センタープロムナード
駐在員に対するテレビや新聞の取材が
増 え て 起 き た こ の 悲 惨 な 事 故 に よ り、
グローバルフェスタ JAPAN 2015 主催:グローバルフェスタ JAPAN 2015 実行委員会
国境なき子どもたち写真展 2015 「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」 (※)
10 月 17 日(土)、18 日(日) 大阪・大阪市/阪急うめだ本店・阪急メンズ大阪
イベント実績
VOGUE FASHION’S NIGHT OUT 2015 OSAKA in Umeda Hankyu & Hankyu Men’s OSAKA 共催:株式会社阪急阪神百貨店/コンデナスト・ジャパン
11 月 7 日(土)~ 16 日(月) 東京・品川区/ Terratoria(テラトリア) 2015 年 は 計 15 の イ ベ ン ト や セ ミ
た「 グ ロ ー バ ル フ ェ ス タ JAPAN2015」
ナ ー で KnK の 活 動 紹 介 や 募 金 活 動 を
に お い て カ ン ボ ジ ア 事 業 を 紹 介 し、
国境なき子どもたち写真展 「Four Wishes 4つの願い -世界の子どもたち-」 (※)
行った。
フェアトレード製品のオーナメント
11 月 21 日(土)イタリア・ローマ/テアトロ・イタリア KnK 写真展 「君とまた、 あの場所へ
“ 幸せのゾウ ”100 個を販売した。この
-シリア難民の子どもたち-」 は、 ヨ
収益は、 カンボジア女性たちの収入創
ルダンにおけるシリア難民の現状を伝
出活動に充当されている。
えるべくフォトジャーナリストの安田
11 月 に は KnK 写 真 展 「Four Wishes
菜 津 紀 氏 の 協 力 で 9 月 に 開 催 し た。6
4 つの願い -世界の子どもたち-」
日間という限られた期間ではあった
を開催し、 ハービー・山口氏、 渋谷敦
が、 シリア難民に関する報道が増えた
志氏、 安田菜津紀氏、 吉田亮人氏の視
タイミングとも重なり、KnK 写真展開
点で KnK 活動地の諸問題を紹介した。
始 以 来 の 最 高 来 場 者 数 (1,372 名) を
本年のイベントにご協力、 ご協賛く
記録した。
10 月には、東京・お台場で開催され
38
第 7 回 国境なき合唱団 チャリティーコンサート 2015 in ローマ
12 月 5 日(土)~ 13 日(日)大分・豊後大野市/エイトピアおおの
「安田 菜津紀 写真展 ~世界の子どもたち・そのまなざし」 主催:豊後大野市
12 月 6 日(日) 神奈川・中郡大磯町/大磯プリンスホテル周辺 第 10 回 湘南国際マラソン 主催:湘南国際マラソン実行委員会
12 月 25 日(金) 東京・大田区/羽田空港 第 3 回 東北支援シークレットチャリティイベント「羽田空港フラッシュモブ 2015」 共催:国境なき合唱団/ KnK
ださったすべての方々に改めて感謝し
たい。
主催:TOKYO FM
4 人のフォトグラファーによる写真展
「Four Wishes 4 つ の 願 い - 世 界 の 子 ど も た ち -」
(※) 印のあるものは国境なき子どもたち (KnK) 主催イベント
39
日本におけるフェアトレード事業活動
自立を実現するためのエンパワメントワークショップを実施
4 月 8 日(水) 東京・港区/ ANA インターコンチネンタルホテル東京 2012 年 1 月、KO&Co. 合同会社のフェ
めの手段やさまざまな機会を学ぶことを
ア ト レ ー ド 事 業 は KnK の 収 入 創 出 活 動
目的とし、収入・支出管理の実践や、ロー
(IGA) 事業の一部として移管され、生産
ルモデルとなる経営者へのインタビュー
5 月 23 日(土)~ 24 日(日) 東京・目黒区/癒しと温かな手の学校 と 販 売 を KnK 内 で 一 元 管 理 で き る 体 制
を行い、 参加者からも 「実際に貯蓄を生
アンピール青空フットセラピー
となった。
み 出 す こ と が で き た」「将 来 の た め に と
こ れ ま で に 継 続 し た 商 品 製 作 に よ り、
生産者の多くは高い縫製・染織技術を習
得することができ、 日本の顧客からも質
アジアの祭典チャリティーバザー 主催:アジア婦人友好会
主催:癒しと温かな手の学校
5 月 29 日(金)~ 6 月 26 日(金) 東京・渋谷区/ BookCafe days ても参考になる話が聞けた」 など声があ
国境なき子どもたち カンボジア事業 15 周年記念イベント 「美しきカンボジア -塀の中の少年たち-」 (※)
がり、 効果が見られた。
7 月 23(木) 山口・宇部市/渡辺翁記念会館
日本では、 商品の質への評価が向上し
の 良 さ に 評 価 を 得 る よ う に な っ て い る。
ている一方、 マーケティングや商品開発
2015 年 は、2014 年 と 同 様、 技 術 力 の
の改善が指摘されている。 フェアトレー
向上ではなく、 生産者一人ひとりが一社
ド事業は、 商品の普及を通じてその理念
会人として精神的にも経済的にも自立で
や KnK の 活 動 が 広 が る こ と も 一 つ の 目
き る よ う、「エ ン パ ワ メ ン ト」 の 要 素 を
標であるため、 今後は質とデザイン、 価
9 月 17 日(木)~ 23 日(水・祝) 東京・新宿区/アイデムフォトギャラリー「シリウス」 取 り 込 ん だ ワ ー ク シ ョ ッ プ を 実 施 し た。
格帯のバランスがよい商品の開発に取り
ワークショップでは、 自立を実現するた
組みたい。
国境なき子どもたち写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
バレエコンサート 2015 主催:Mari Ballet Youth & School 清水マリ
9 月 2 日(水)~ 8 日(火) 神奈川・相模原市/伊勢丹相模原店 SAGAMI のクラフト展 女子美術大学・工芸の世界 企画:株式会社ミラーズウサ
(※)
10 月 3 日(土)~ 4 日(日) 東京・江東区/お台場センタープロムナード グローバルフェスタ JAPAN 2015 主催:グローバルフェスタ JAPAN2015 実行委員会
KO&Co.( コ ー ア ン ド コ ー) は、 認 定 NPO 法 人 国 境 な き 子 ど も た ち (KnK) が 実 施 す る 収
入創出 活動 (IGA) により 製作されたス カーフや小 物、 絹織物 などをフェア トレード商品と
して販売する合同会社として設立されました。2012 年の事業移管後は、IGA 生産者により製
作された商品のラベルとして、引き続き KO&Co. の名称およびロゴマークを使用しています。
10 月 20 日(火) 東京・中央区/ロイヤルパークホテル 日本中近東アフリカ婦人会チャリティバザー
主催:日本中近東アフリカ婦人会
10 月 11 日(日)~ 12 日(月・祝) 東京・目黒区/癒しと温かな手の学校 アンピール青空フットセラピー
11 月 7 日(土)~ 16 日(月) 東京・品川区/ Terratoria(テラトリア) 2015 年度販売出展実績
国境なき子どもたち写真展「Four Wishes 4 つの願い-世界の子どもたち-」
1 月 22 日(木) 東京・港区/グランドプリンスホテル高輪 ル・トリアノン
H2O サンタ スペシャルイベント「世界にひとつだけのブライス」チャリティオークション
(※)
11 月 15 日(日) 東京・港区/東京アメリカンクラブ 東京城南ロータリークラブ例会 主催:東京城南ロータリークラブ
2 月 15 日(日)~ 19 日(木) 大阪・大阪市/阪急うめだ本店
主催:癒しと温かな手の学校
2015 年 ILBS クリスマスチャリティーフェアー
主催:国際婦人福祉協会(ILBS)
12 月 7 日(月) 東京・港区/東京プリンスホテル 共催:H2O リテイリンググループ/株式会社クロスワールドコネクションズ(CWC)
いけばなインターナショナルフェアー 2015 主催:いけばなインターナショナル
2 月 6 日(金) 東京・新宿区/ヒルトン東京 東京城北ロータリークラブ例会 主催:東京城北ロータリークラブ
2 月 22 日(日)東京・新宿区/ヒルトン東京
シルク製タブレットケース
国際ソロプチミスト東京-広尾 ファンドレイジングパーティ 主催:国際ソロプチミスト東京-広尾
2 月 26 日(木) 東京・千代田区/雙葉学園同窓会ホール 雙葉学園同窓会バザー 主催:雙葉学園
4 月 4 日(土) 東京・目黒区/目黒区民センターホール 東京城南ロータリークラブ 30 周年記念行事 目黒&気仙沼青少年・さくらダンス祭り 2015
主催:東京城南ロータリークラブ
各種オーナメント
40
41
団 体 組 織
えて日頃からご支援いただく企業から社員ボランティアの派
【理事会】
支援者対応などの大きな戦力となった。
東京事務局における学生訪問の受け入れは、 日本全国の
遣、 また社会貢献学習の一環として学生のボランティア参加も
2015年末現在、国境なき子どもたちの理事会は次の通り構成されている。
中 学 校、 高 校、 大 学 か ら 計 6 校 20 名 だ っ た。 講 師 派 遣 は
あった。
2015 年 の 東 京 事 務 局 に お け る イ ン タ ー ン の 受 け 入 れ は、 社
会 長
寺田 朗子
専務理事
ドミニク レギュイエ
会 計 役
金 珠理
理 事
アグネス G. クィトリアーノ
理 事
常田 高志
理 事
沼崎 喜一
理 事
ローラン デュボワ
監 事
松永 弘
名誉会長
宮尾 舜助
会 人 が 長 期 2 名 で あ る。 そ れ ぞ れ 広 報 や フ ェ ア ト レ ー ド 事 業、
日本全国の中学校、 大学、 一般市民への各種講演会で計 6
件、 約 386 名を対象に行われた。
【岩手事務所】
2015 年末現在、 岩手事務所人員配置は以下の通りである。
また、NPO 法上の社員に相当する評議員は、2015 年末現在、 計 69 名である。
氏 名
任地
職務
東 洋平
岩手県釜石市
調整員(公民館再建・修復事業)
鎌田 舞衣
岩手県釜石市
調整員(ワークショップ事業)
畠山 理恵
岩手県陸前高田市
調整員(子どもの居場所づくり事業)
菅野 洋子
岩手県陸前高田市
調整員(子どもの居場所づくり事業)
【東京事務局】
【海外事業の派遣実績】
2015 年末現在、 東京事務局人員配置は次の通りである。
2015 年 は、 支 援 者 向 け に 2014 年 度 活 動 報 告 書 を
氏 名
職 務
ドミニクレギュイエ
事務局長
大竹 綾子
支援事業オペレーション
久野 由里子
支援事業オペレーション
村井 香織
支援事業オペレーション
メ ー ル マ ガ ジ ン は 約 5,000 名 の 登 録 者 に 向 け 計 12
加藤 香子
支援事業オペレーション
熊本 晃順
清水 匡
2015 年末現在、 海外事業の派遣実績は以下の通りである。
発 行 す る と 共 に、 ニ ュ ー ス レ タ ー を 年 7 回 発 行 し た。
メディアの報道などもあり、 シリア難民支援の特集号
派遣国
職務
活動期間
に高い関心が集まり、 通常よりも多くの方々からご寄
バングラデシュ
プロジェクト・コーディネーター
2012 年 12 月~ 2015 年 12 月
バングラデシュ
プロジェクト・コーディネーター
2013 年 7 月~ 2015 年 1 月
回配信した。 最も読まれた情報はイベント情報で、 特
バングラデシュ
プロジェクト・コーディネーター
2014 年 12 月~ 2015 年 12 月
支援事業オペレーション/フェアトレード
に 2015 年は前述の通りシリア難民問題への関心の高
パレスチナ
現地代表
2013 年 2 月~ 2015 年 4 月
広報
ま り も あ り、 秋 に 開 催 し た 2 つ の 写 真 展 の 情 報 が 多
パレスチナ
現地代表
2015 年 3 月~継続中
松浦 ちはる
広報
く 読 ま れ た。 次 に 2 月 か ら 3 月 に 実 施 し た バ レ ン タ
村松 知恵子
広報/ファンドレイジング/支援者対応
ヨルダン(シリア難民支援)
現地事業総括
2013 年 10 月~ 2015 年 2 月
岡田 茜
広報/ファンドレイジング/支援者対応
ア 事 業 15 周 年 記 事、 東 日 本 大 震 災 被 災 者 支 援 特 集 な
ヨルダン(シリア難民支援)
現地事業総括
2014 年 4 月~継続中
後藤 紀子
経理/総務
どに注目が集まった。
ヨルダン(シリア難民支援)
プロジェクト・コーディネーター
2014 年 11 月~継続中
栗林 まどか
財務
ヨルダン(シリア難民支援)
プロジェクト・アドミニストレーター
2015 年 3 月~継続中
増と、 前年のリニューアルによる一定の効果が見られ
ヨルダン(シリア難民支援)
プロジェクト・コーディネーター
2015 年 9 月~継続中
2015 年度の「KnK 支援会員」
(年会費納入者、一般:1 万円、学生:
た。 また、SNS 更新頻度を増やした結果、 ソーシャル
ミャンマー
プロジェクト・マネージャー
2014 年 8 月~ 2015 年 4 月
5 千円)は 138 名(一般 136 名、学生:2 名、前年比 113%)である。
流 入 数 は 120.81% 増 と 大 き な 成 果 が あ り、 前 述 の イ
ミャンマー
プロジェクト・マネージャー
2014 年 9 月~継続中
ミャンマー
プロジェクト・アドミニストレーター
2015 年 4 月~継続中
ミャンマー(水害被災者支援)
プロジェクト・マネージャー
2015 年 10 月~ 2015 年 12 月
2015 年 12 月 現 在 の 「 毎 日 の 力! 50 円 」 継 続 サ ポ ー ト ( 継
付をいただいた。
イン&ホワイトデー 「+1」 キャンペーン、 カンボジ
ウ ェ ブ サ イ ト に つ い て は、2015 年 は ウ ェ ブ サ イ
ト訪問者(セッション)数 3.27%増、検索流入数 6.20%
ンターネット寄付の増加にもつながった。
続 寄 付 ) 参 加 者 は 605 名 ( 前 年 比 108%)、 内 訳 は 民 間 金 融 機 関
一方、Google の SEO 新評価基準であるスマホ対応(=
経 由 269 名 ( 前 年 比 103%)、 ゆ う ち ょ 銀 行 経 由 92 名 ( 前 年 比
モ バ イ ル フ レ ン ド リ ー) に は 未 だ 対 応 で き て お ら ず、
103%)、 ク レ ジ ッ ト カ ー ド 経 由 244 名 ( 前 年 比 117%) で あ り、
課題として残っている。
活動資金の安定を図るべく参加者への連絡を強化し、 増額依頼を
行っている。
ボランティア活動については、2015 年に新規で 61
名からご協力のお申し出をいただいた。 その新規登録
随 時 寄 付 で は KnK ウ ェ ブ サ イ ト か ら の ク レ ジ ッ ト カ ー ド 個 人
者を中心に、 年間を通じて写真展やイベント出展ブー
寄付が増加傾向にある。 また中間支援団体経由の寄付、 企業から
スなど各種会場での運営サポートや事務局内での事務
の寄付、 個人遺産からの寄付も大きな力となっている。
作業、 在宅での翻訳作業などにご協力いただいた。 加
42
※派遣員の氏名は安全上の理由により、 掲載を控えた。
43
会計収支
2015 年度収支報告
2015 年度は、 経常支出 429,855,444 円のうち、 総援助事業費 (すなわち活動地における援助事業費+東京における
事業実施運営費+国内教育プロジェクト費・広報活動費) が全体の 94.5 % を占めた。
2015 年 経常支出の部
合計 429,855,444 円
2015 年 経常収入の部
合計 419,226,534 円
44
45
46
47
48
49
謝辞
国境なき子どもたちの 2015 年度における世界での活動および東日本大震災での活動に対し、
あたたかいご理解とご支援をお寄せくださいました日本と世界の皆さまに心より御礼申しあげます。 (順不同、 敬称略)
【個人支援者の皆さま】
全国の個人支援者の皆さま、 友情の5円玉キャンペーンにご参加くださった小・中・高校生の皆さま
釜石 「5円玉ガールズ」 の募金活動にご賛同くださった岩手県釜石市の皆さま
ヨルダン駐日大使ご夫妻、 埼玉西武ライオンズ栗山巧さま、 加藤登紀子さま
第 10 回湘南国際マラソン特別チャリティ参加者の皆さま、 株式会社阪急阪神百貨店 「H2Oサンタ社員基金」 参加社員の皆さま
アプライド マテリアルズ ジャパン株式会社社員の皆さま、 株式会社梶田社員の皆さま、 キユーピー株式会社社員の皆さま
グーグル株式会社社員の皆さま、 サノフィ株式会社社員の皆さま、 ヴァレオユニシアトランスミッション株式会社社員の皆さま
ギークス株式会社社員の皆さま、 株式会社帆風社員の皆さま、 国際ロータリー第2780地区有志の皆さま、 ほか
【学校教育関連機関の皆さま】
雙葉学園同窓会、 雙葉小学校附属幼稚園、 雙葉小学校、 横浜雙葉中学高等学校、 田園調布雙葉中学・高等学校 エリザベット会
岩手県釜石市立釜石小学校、 岩手県高等学校教職員組合、 京都府亀岡市立育親中学校、 亀岡中学校、 東輝中学校、 詳徳中学校、
南桑中学校、 大成中学校、 別院中学校、 高田中学校 (現 亀岡川東学園 亀岡市立高田中学校) の各生徒会、 愛徳学園中学校・高等学校
恵泉女学園中学・高等学校、 頌栄女子学院宗教部、 学校法人高崎商科大学附属高等学校ボランティア部、玉川学園 中学部・高等部
普連土学園、東京都武蔵村山市立小中一貫校村山学園、山手学院中学校、ほか
【民間機関の皆さま】
特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム、公益財団法人日本国際協力財団、一般財団法人ゆうちょ財団
宗教法人真如苑、公益財団法人大阪コミュニティ財団/『ストリートチルドレン等救済基金』、公益社団法人青年海外協力協会
東京城南ロータリークラブ、独立行政法人国際交流基金アジアセンター、国境なき合唱団、全国友の会、国際ソロプチミスト東京-広尾
日本中近東アフリカ婦人会、公益財団法人東日本大震災復興支援財団、特定非営利活動法人国際協力 NGO センター
一般財団法人ジャパンギビング、湘南国際マラソン実行委員会、湘南国際マラソン事務局、一般社団法人日本競輪選手会 福井支部
東京愛宕ロータリークラブ、公益財団法人報知社会福祉事業団、公益財団法人神戸新聞厚生事業団
特定非営利活動法人WE21ジャパンあさお、NPO 法人もあなキッズ自然楽校、ほか
【企業の皆さま】
株式会社小学館、 伊藤忠商事株式会社、 ヘンケルジャパン株式会社、 味の素株式会社、 フェリシモ地球村の基金
コンデナスト・ジャパン、 株式会社阪急阪神百貨店、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・グループ
三井ダイレクト損害保険株式会社、 株式会社髙島屋、 オリンパス株式会社、 三井化学株式会社、 ロクシタンジャポン株式会社
キユーピー株式会社、 リンベル株式会社、 大和ハウス工業株式会社、 株式会社トーハン、 ローランド ディー . ジー . 株式会社
グンゼラブアース倶楽部、 グーグル株式会社、 寺田倉庫株式会社、Terratoria、 ビットアイル・エクイニクス株式会社
株式会社タイソンズアンドカンパニー、 株式会社タムラ製作所、 アズビル株式会社、 ソフトバンクグループ、 ヤフー株式会社
株式会社高齢社、 株式会社ユメニティ、 マルヨ産業運送株式会社、 岩手日報社、 アプライド マテリアルズ ジャパン株式会社
トッパン・フォームズ・オペレーション株式会社、 サノフィ株式会社、 株式会社 KANVA ホールディングス、 アド・イタリア株式会社
ギークス株式会社、 株式会社梶田、 ヴァレオユニシアトランスミッション株式会社、 株式会社帆風、 株式会社三電
株式会社ファーストウッド、 合同会社ワンアート、 株式会社ザイナス、Bookcafe days、 株式会社セプテーニ・ベンチャーズ
株式会社 Just Do It、 3909合同会社、 株式会社ジャックス、PwC 税理士法人、 有限会社センプレ、 株式会社岩井文男美容室
医療法人社団リラ整形外科クリニック、 癒しと温かな手の学校 ホロス・ゾーンセラピースクール、Mari Ballet Youth & School
G.I.P.Tokyo、 アイデムフォトギャラリー 「シリウス」、 株式会社堀内カラー、 株式会社イニュニック、 ほか
【公的機関の皆さま】
日本国外務省、 ほか
【海外の皆さま】
Ouest France-Solidarité(フランス)、Applied Materials, Inc./Silicon Valley Community Foundation(アメリカ)、 ほか
お預かりした貴重なご寄付は、 各地の青少年への教育・自立支援活動などに大切に使用させていただきます。
世界と東北地方での中長期的な活動に向けて、2016 年以降も引き続きご支援ご協力をお願い申しあげます。
50
51
資料 1 プ レ ス レ ビ ュ ー
新聞掲載
no.
テレビ/ラジオ放送
掲載日
新聞名
内容
no.
放送日
放送局・番組名
内容
1
2015/1/8
岩手日報
途上国へ友情募金 釜石高生が友情の5円玉キャンペーンに挑戦
1
2
2015/1/28
読売新聞
ヨルダン緊迫 / KnK ヨルダン駐在員 鈴木 泰斗
2
2015/2/2
テレビ東京「WBS ワールドビジネスサテライト」 ヨルダンでシリア難民支援をする NPO / KnK ヨルダン駐在員
3
2015/1/29
毎日新聞
3
2015/2/3
日本テレビ 「oha!4 NEWS LIVE」
4
2015/1/30
東京新聞
「ヨルダン政府、協力を」関係者 / 加藤 香子
命を比べるなんて / 加藤 香子
2015/2/2
日本テレビ 「NEWS ZERO」
ヨルダンでシリア難民支援をする NPO / KnK ヨルダン駐在員
ヨルダンでシリア難民支援をする NPO / KnK ヨルダン駐在員
4
2015/2/3
テレビ朝日 「報道ステーション」
ヨルダンでシリア難民支援をする NPO / KnK ヨルダン駐在員
5
2015/6/8
みやこハーバーラジオ「ラジオサンセット」
第 30 回友情のレポーター(2015)
佐藤 旭(さとう あさひ)
5
2015/1/30
朝日新聞
「人質2人とも助けて」 / 加藤 香子
6
2015/2/3
読売新聞
ヨルダンでシリア難民支援をする NPO
6
2015/6/16
みやこハーバーラジオ「復興のつち音」
第 30 回友情のレポーター(2015)
佐藤 旭(さとう あさひ)
7
2015/8/6
Jordan TV
KnK ヨルダン 活動紹介
7
2015/2/5
読売新聞
ヨルダンでシリア難民支援をする NPO / KnK ヨルダン駐在員
8
2015/2/18
復興釜石新聞
5円玉募金で途上国支援 釜石の高校生 友情の5円玉キャンペーン
8
2015/8/6、8/8
NHK Eテレ 「ウワサの保護者会」
2014 年春休み友情のレポーター 太田 成美(おおた なるみ)
2015/8/10~ 8/14
ニッポン放送 Hoppy Happy Bar
国境なき子どもたちの活動 / KnK 会長 寺田朗子
2015/8/17~ 8/21
ニッポン放送 Hoppy Happy Bar
国境なき子どもたちの活動 / KnK 会長 寺田朗子
9
2015/2/25
復興釜石新聞
友情の5円玉 匿名の善意 女子高生も胸熱く
9
10
2015/3/3
朝日新聞 岩手
第 30 回 友情のレポーター(2015) 佐藤 旭(さとう あさひ)
10
2015/8/20、8/22
NHK Eテレ 「ウワサの保護者会」アンコール
2014 年春休み友情のレポーター 太田 成美(おおた なるみ)
2015/8/29
IBC 岩手放送 「じゃじゃじゃ TV」
KnK 岩手 友情の5円玉キャンペーン at B-1 グランプリ
11
2015/3/16
埼玉新聞
第 30 回 友情のレポーター(2015) 菅 拓哉(かん たくや)
11
12
2015/3/30
岩手日報
門之浜公民館の完成に喜びの舞 現地で落成式
12
13
2015/4/19
カトリック新聞
国境なき子どもたちイラク北部で支援へ / 熊本 晃順
13
2015/9/16
J-WAVE 「JAM THE WORLD」
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
14
2015/6/7
Daily Times 【パキスタン】
ムザファラバードに 6 校を建設、3,500 人以上の子どもたちに学び舎を提供
14
2015/9/17
NHKBS 「国際報道 2015」
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ-シリア難民の子どもたち-」
15
2015/6/8
The Nation 【パキスタン】
ムザファラバードに 6 校を建設、3,500 人以上の子どもたちに学び舎を提供
15
2015/9/21
テレビ朝日 「報道ステーション」
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
16
2015/9/22
NHK 「おはよう日本」
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
16
2015/6/8
Parliament Times【パキスタン】
ムザファラバードに 6 校を建設、3,500 人以上の子どもたちに学び舎を提供
17
2015/6/8
HEIGHTS 【パキスタン】
ムザファラバードに 6 校を建設、3,500 人以上の子どもたちに学び舎を提供
17
2015/10/26
釜石災害ラジオ
友情の5円玉キャンペーン / 2 代目5円玉ガールズ
18
2015/10/28
釜石災害ラジオ (再放送)
友情の5円玉キャンペーン / 2 代目5円玉ガールズ
写真でつなぐ難民と被災者 / 安田菜津紀
18
2015/6/10
岩手日報
第 30 回 友情のレポーター(2015) 佐藤 旭(さとう あさひ) ラジオ出演
19
2015/7/4
産経新聞 岩手
被災児童のケア 地域連携が必要 / 東 洋平
19
2015/11/18
NHKBS 「国際報道 2015」
20
2015/12/6
TOKYO MX「ぷらちなライフ~人生楽笑~」 KnK 写真展「Four Wishes 4 つの願い -世界の子どもたち-」
20
2015/7/11
河北新報
第 30 回 友情のレポーター(2015) 佐藤 旭(さとう あさひ) 「共に歩もう」
21
2015/7/15
中央大學新聞
より良い世界に -国連アンケート- / 清水 匡
22
2015/8/14
朝日新聞 岩手
岩手 新聞づくりで復興を考える 釜石中
23
2015/8/19
日刊まにら新聞
KnK フィリピン ゴミ集積所の子どもたちをファッションショーの舞台に
24
2015/9/17
東京新聞
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
25
2015/9/18
朝日小学生新聞
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
26
2015/9/18
毎日新聞 東京
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
27
2015/9/18
朝日新聞 東京
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
28
2015/9/18
読売新聞 都内版
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
29
2015/9/20
神奈川新聞
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
30
2015/9/22
東京新聞
KnK 写真展 2015 ギャラリートーク / 安田 菜津紀
31
2015/9/25
山形新聞 他
論説・解説 シリア難民問題 日本の役割は? / 加藤 香子
32
2015/11/4
復興釜石新聞
5円玉募金で途上国支援 釜石の中学生 友情の5円玉キャンペーン
33
2015/11/6
朝日新聞 夕刊
KnK 写真展「Four Wishes 4 つの願い -世界の子どもたち-」
34
2015/11/6
読売新聞 都内版
KnK 写真展「Four Wishes 4 つの願い -世界の子どもたち-」
35
2015/11/7
毎日新聞 東京
KnK 写真展「Four Wishes 4 つの願い -世界の子どもたち-」
36
2015/12/11
岩手日報
第 30 回友情のレポーター(2015)
佐藤 旭(さとう あさひ)
作文コンクール特選
37
2015/12/24
信濃毎日新聞
円安 途上国支援に打撃 -余剰資金の重要性-
その他
no.
1
掲載・発行日
2015/1/8
情報誌名
岩手日報 - web -
2
2015/1/9
YOMIURI ONLINE、他 27 サイト - web -
3
2015/1/28
毎日新聞 - web -
内容
途上国へ友情募金 釜石高生が友情の5円玉キャンペーンに挑戦
第 30 回 友情のレポーター(2015) 募集中! 【締切 1/19】
「ヨルダン政府、協力を」関係者/加藤 香子
4
2015/2/2
毎日新聞 - web -
ヨルダンでシリア難民支援をする NPO
/ KnK ヨルダン駐在員 鈴木 泰斗
5
2015/2/2
日テレ NEWS24 - web -
ヨルダンでシリア難民支援をする NPO / KnK ヨルダン駐在員
6
2015/2/8
KYODO NEWS ( 共同通信 ) - web -
7
2015/2/10
東洋経済 ONLINE、他 24 サイト - web -
バレンタイン&ホワイトデー「+1」キャンペーン:
バングラデシュのストリートチルドレンに温かい食事を!
8
2015/2/10
女性自身
シリーズ人間 だから私はヨルダンへ飛ぶ!/安田 菜津紀
【シリア人道支援の最前線】難民に共感、なくさないで
日本の NPO、警戒強化/ KnK ヨルダン駐在員
9
2015/3/3
朝日新聞 DIGITAL 岩手 - web -
第 30 回 友情のレポーター(2015) 佐藤 旭(さとう あさひ)
10
2015/3/9
産経ニュース、他 26 サイト
東日本大震災から 4 年。子どもたちを取り巻く環境はどう変わった?
11
2015/3/30
岩手日報 - web -
門之浜公民館の完成に喜びの舞 現地で落成式
12
2015/3/31
あすーる pal*system 埼玉
KnK カンボジア「若者の家」での職業訓練/造形作家 中川 るなさん
13
2015/4/2
デジタル公民館まっさき - web -
全壊した門之浜公民館 高台中心地に再建
14
2015/4/25
シナジー 2015.May
表紙:ヨルダン ビデオワークショップ
15
2015/5/1
広報あげお
第 30 回 友情のレポーター(2015) 菅 拓哉(かん たくや)
16
2015/5/10
月刊みやこわが町
第 30 回 友情のレポーター(2015) 佐藤 旭(さとう あさひ)
17
2015/5/13
Interview Magazine Hear To VOL.2
私が国際協力を選んだ理由/ KnK 会長 寺田 朗子
18
2015/6/1
カトリック生活
国境なき子どもたちイラク北部で支援へ/熊本 晃順
19
2015/6/1
朝日新聞デジタル、他 17 サイト - web -
6 月 1 日「世界子どもの日」カンボジア未成年受刑者たちの現状は?
20
2015/6/7
Daily Times - web -【パキスタン】
ムザファラバードに 6 校を建設、3,500 人以上の子どもたちに学び舎を提供
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53
岩手日報 2015 年 3 月 30 日
Iwate Nippo March 30, 2015
21
2015/6/8
Pakistan Today - web –【パキスタン】
ムザファラバードに 6 校を建設、3,500 人以上の子どもたちに学び舎を提供
22
2015/6/11
BIGLOBE ニュース、他 20 サイト 世界の子ども 9 人にひとりが苦しむ「児童労働」
23
2015/6/16
東洋経済 ONLINE、他 15 サイト カンボジアの「少年A」たち ― 6/20(土)トークイベント at 渋谷
24
2015/6/30
外務省公式サイト - web -
KnK バングラデシュ「女性の自立支援」(協同組合事業)
『女性が輝く社会をつくる2「開発途上国とともに」』
25
2015/7/9
産経ニュース - web -
シュワルツコフ プロフェッショナル、
7 年目となる美容職業訓練をカンボジアで実施
26
2015/8/1
国際開発ジャーナル AUGUST 2015
27
2015/8/11
Web Bellmark - web -
28
2015/8/12
KYODO NEWS ( 共同通信 ) - web -
不遇な子供に職業訓練 日本の美容師がカンボジアで
29
2015/8/14
朝日新聞 DIGITAL - web -
岩手 新聞づくりで復興を考える 釜石中
30
2015/8/20
フォトコン 9 月号
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
31
2015/8/20
アサヒカメラ
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
32
2015/8/20
CAPA 9 月号
33
2015/8/22
Web Bellmark - web -
34
2015/8/24
かまチョコ - 釜石ちょこっと情報 - - web -
釜石中学校生徒 25 名「子ども記者」が釜石の旬をお届けします!
35
2015/8/25
PhotoStage 9 月号
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
36
2015/9/1
フォトテクニック デジタル 9 月号
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
37
2015/9/1
2015 年度版 社会 6 年デイリーサピックス
NGO って何だろう? 国境なき子どもたちの活動 「友情のレポーター」
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2015/9/10
Petra - web - 【ヨルダン】
KnK ヨルダン 子どもの発表会 in ザアタリキャンプ
39
2015/9/10
Assabeel - web – 【ヨルダン】
KnK ヨルダン 子どもの発表会 in ザアタリキャンプ
40
2015/9/13
Ammonnews - web – 【ヨルダン】
KnK ヨルダン 子どもの発表会 in ザアタリキャンプ
41
2015/9/18
週刊金曜日
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
42
2015/9/18
Petra - web - 【ヨルダン】
KnK ヨルダン ザアタリキャンプでの活動について
43
2015/9/18
Petra - web - 【ヨルダン】
KnK ヨルダン ヨルダンでの活動について
44
2015/9/20
月刊カメラマン
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
45
2015/10/2
YOMIURI ONLINE、他 31 サイト - web -
46
2015/10/7
excite ニュース、他 30 サイト - web -
47
2015/10/19
時事ドットコム、他 28 サイト - web -
48
2015/10/23
ゼクシィ 12 月号
49
2015/11/2
asoview!( アソビュー ) - web -
KnK 写真展「Four Wishes 4 つの願い -世界の子どもたち-」安田 菜津紀
50
2015/11/6
朝日新聞デジタル - web -
KnK 写真展「Four Wishes 4 つの願い -世界の子どもたち-」
51
2015/11/7
MdN DESIGN - web -
KnK 写真展「Four Wishes 4 つの願い -世界の子どもたち-」
52
2015/11/11
現代ビジネス、他 30 サイト - web -
【1 週間限定チャリティ T シャツ販売!】Growing Together - 共に成長するために -
53
2015/11/13
週刊金曜日
KnK 写真展「Four Wishes 4 つの願い -世界の子どもたち-」
54
2015/12/1
女性のひろば 12 月号
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
55
2015/12/2
YOMIURI ONLINE、他 31 サイト - web -
~拝啓 十五の君へ~ フィリピン自立支援施設で暮らす子どもたちの未来を支えたい!
56
2015/12/22
沖縄タイムス プラス - web -
途上国支援に円安が打撃 NPO 資金が大幅目減り
57
2015/12/26
トラベル Watch
羽田空港フラッシュモブで東北支援 国境なき合唱団
58
2015/12/31
GQ JAPAN - web -
2003 年友情のレポーターから 2015 年シリア難民取材まで 安田 菜津紀
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世界の景色から-ミャンマー/ KnK ミャンマー駐在員 吉崎 翠
【被災地からのコラム】釜石の中学生が「新聞づくり」で市長インタビュー
KnK 写真展 2015「君とまた、あの場所へ -シリア難民の子どもたち-」
【続報・被災地からのコラム】釜石中生徒がつくった「輝(ひかり)新聞」が完成
復興釜石新聞 2015 年 2 月 18 日
Fukko Kamaishi Shimbun Feburary 18, 2015
カンボジアから届いた「幸せのゾウ」100 個完売をめざします!
「私たち、校舎が欲しい・・・」
パキスタン大地震から 10 年 KnK 写真展「Four Wishes 4 つの願い -世界の子どもたち-」
「結ひも〜 mus.hi-mo 〜」 チャリティ先団体 国境なき子どもたち
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東京新聞 2015 年 1 月 30 日
朝日新聞 2015 年 3 月 3 日
Tokyo Shimbun January 30, 2015
Asahi Shimbun March 3, 2015
広報あげお 2015 年5月 1 日
Kouhou Ageo May 1, 2015
日刊まにら新聞 2015 年 8 月 19 日
カトリック新聞 2015 年 4 月 19 日
The Daily Manila August 19, 2015
The Catholic Weekly of Japan April 19, 2015
56
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朝日小学生新聞 2015 年 9 月 18 日
Asahi Shougakusei Shimbun September 18, 2015
資料 2 国 境 な き 子 ど も た ち 沿 革
1995 年
KnK の前身となった教育プロジェクト「子どもレポーター」開始(2003 年に「友情のレポーター」と改称)
1997 年
日本の NGO として国境なき子どもたち(KnK)設立
2000 年 9 月
「若者の家」開設
カンボジア、バッタンバンにて初の自主運営プロジェクト、
10 月
特定非営利活動法人(NPO 法人)として東京都に認証される 2001 年
1 月
11 月
12 月
ベトナム、ホーチミンにて「若者の家」開設(2008 年 3 月終了)
フィリピン、マニラ首都圏にて「若者の家」開設
フィリピン、マニラ首都圏にて未成年収監者への支援開始(2006 年 1 月終了)
2002 年
9 月
12 月
フィリピン、マニラ首都圏にて「友情の家」を開設(2004 年 9 月「若者の家」に統合)
カンボジアにて高等教育を希望する青年を対象とした「若者の家プノンペン」を開設(2008 年 11 月終了)
フィリピン、マニラ首都圏のスラム地区にてチルドレンセンターを開設
2003 年
1 月
2004 年 12 月
カンボジア、バッタンバンの刑務所にて未成年収監者への支援開始
スマトラ島沖地震・インド洋大津波発生、調査・支援開始
(インド 2010 年 6 月、タイ 2006 年 1 月、インドネシア 2006 年 6 月に終了)
2005 年
10 月
パキスタン北部大地震で被災した青少年の支援開始
2006 年
5 月
10 月
インドネシア、ジャワ島中部地震で被災した青少年の支援開始(2013 年 2 月終了)
東ティモール、ディリにて紛争の影響を受けている青少年の支援開始(2012 年 2 月終了)
2007 年
5 月
7 月
10 月
日本にてフェアトレードによる KnK 活動支援を目的に KO&Co. 合同会社を設立
フィリピンにて現地法人「KnK ネットワーク・フィリピン」を設立、カンボジアにて現地法人「KnK ネットワーク・カンボジア」を設立
インドネシア、スマトラ島南西沖地震で被災した青少年の支援開始(2008 年 6 月終了)
ヨルダン、アンマンにて青少年に対する支援開始(2014 年 12 月終了)
2008 年
1 月 6 月
7 月
バングラデシュにてサイクロン「シドル」で被災した青少年の支援開始(2012 年 2 月終了)
ミャンマーにてサイクロン「ナルギス」で被災した青少年の支援開始(2013 年 12 月終了)
インドネシア、ジャワ島中部地震被災地にて青少年のためのユースセンターを建設(2013 年 2 月終了)
2009 年
9 月
12 月
東京新聞 2015 年 9 月 22 日
Tokyo Shimbun September 22, 2015
2010 年 1 月
1 月
9 月
10 月
2011 年
6 月
9 月
11 月
12 月
フィリピン、マニラ首都圏にて大型台風の被災児に対する緊急支援を開始(2010 年 1 月終了)
フィリピン、マニラ首都圏にて「若者の家」新設
国税庁長官より、認定 NPO 法人としての認定通知を受ける
パキスタン、マンセラ郡にて 2005 年の大地震の影響を受けた校舎の再建を開始(2014 年 3 月終了)
バングラデシュ、ボリシャル管区にて職業訓練修了者を対象にした協同組合を設立(2015 年 12 月自立)
パキスタン、コヒスタンおよびシャングラにて大洪水により被災した学校の再開支援を開始(2011 年 7 月終了)
ハイチにてシスター本郷幸子を通じ、大地震により被災したポルトープランスおよびエンシュ市の学校を支援
3 月 11 日東日本大震災発生、被災地で緊急支援活動を開始
岩手県盛岡市に岩手事務所を開設(2011 年 10 月に釜石市に移転)
岩手県被災地にて公民館・コミュニティセンター再建修復支援を開始
バングラデシュ、ダッカにてストリートチルドレンのための「ドロップインセンター」を開設
パレスチナ、エルサレム県にて青少年育成事業を開始
岩手県陸前高田市にて、移動型子どもセンター「走る! KnK 子どもセンター」運行開始
2012 年
1 月
8 月
11 月
福島県南相馬市にて保育園へ「食」の支援開始(2013 年 3 月終了)
フィリピン、マニラ首都圏にて豪雨被災児に対する緊急支援を開始(同年 10 月終了)
フランス、パリ事務所を開設
2013 年
3 月
8 月
10 月
11 月
ヨルダン、ザアタリ難民キャンプにてシリア難民支援を開始
フィリピン、マニラ首都圏にて豪雨被災児に対する緊急支援を開始(同年 9 月終了)
カンボジア、バッタンバン州にて豪雨被災児に対する緊急支援を開始(同年 11 月終了)
フィリピン、レイテ島、サマール島にて大型台風「ハイエン」の被災児に対する緊急支援を開始(2014 年 12 月終了)
2014 年
3 月
3 月
7 月
12 月
パキスタン、アーザード・ジャンムー・カシミール(AJK)地域にて、2005 年の大地震の影響を受けた校舎の再建を開始
ヨルダン、北部にてシリア難民青少年に対する学校教育強化支援開始
ミャンマー、カレン州にて少数民族帰還民の青少年に対する学校修復支援開始
東京都知事より、認定 NPO 法人としての認定通知を受ける
2015 年
4 月
10 月
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イラク、クルド人自治区にて国内避難民支援を開始
ミャンマー、エヤワディ地域にて洪水で被災した学校への緊急支援を開始(同年 12 月終了)
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©Atsushi Shibuya
認定 NPO 法人 国境なき子どもたち(KnK)
2015 年度活動報告書 2016 年 5 月 1 日発行
禁 無断複製・転載
認定 NPO 法人 国境なき子どもたち(KnK)
会長
: 寺田 朗子
事務局長
: ドミニク レギュイエ
東京事務局
: 〒 161-0033 東京都新宿区下落合 4-3-22
TEL
: 03-6279-1126
サポーター窓口 TEL
: 03-6279-1128
FAX
: 03-6279-1127
E-mail
: [email protected]
URL
: www.knk.or.jp
www.knk-iwate.jp(東日本大震災特設サイト)
写真クレジット
: ハービー・山口、渋谷敦志、安田菜津紀、国境なき子どもたち
表紙写真
: ザアタリ難民キャンプの学校に通うシリア難民の少女たち/ヨルダン (撮影:安田菜津紀)
印刷・製本
: 株式会社イニュニック この冊子は TechSoup Japan より寄贈されたアドビ・ソフトウェアにより編集されました。
これは、JANIC の 「ア カ ウ ン タ ビ リ テ ィ ・ セ ル フ チ ェ ッ ク 2012」 マ ー ク で す。
JANIC のアカ ウ ン タ ビ リ テ ィ 基 準 の 4 分 野 (組 織 運 営 ・ 事 業 実 施 ・ 会 計 ・ 情 報 公 開) に つ い て
当団体が適切 に 自 己 審 査 し た こ と を 示 し て い ま す。
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Growing Together
www.knk.or.jp