「ハーバード大学政治経済情報報告」

「ハーバード大学政治経済情報報告」
栗原 潤 氏紹介
栗原さんと私は、そう長いお付き合
いではないが、幾つかの部分で肝胆
【第 2 回】
曖昧にして柔軟な老子の持ち味は多
奇心の持主であり、
したがって万法に
分気に入らないと、温和な語り口なが
通じた博学でもあるこの得難い人物
ら手厳しい批判をされるだろうと思っ
が米国に居ることになり、我が国にと
ていたからです。
ってもプラスであると思います。私もそ
相照らすところがあります。中でも次の
案に相違して熱狂的な愛好者とな
一点、中国古典を愛することですが、こ
られたことは、老荘思想を生きる私と
れまで毎月1回一緒に
「老子」
を読んで
しては、誠に有難いことであり、頼りに
来た仲なのです。
なる味方を得た思いでありました。
の活躍を大いに期待している一人で
あります。
今回当社の対米国アドバイザーを
引き受けて戴くことになり、米国の多様
その栗原さんが、今回ハーバード大
で貴重な情報を送って下さることにな
に富んでおり、その魅力は一生をかけ
学ケネディー・スクールから招聘され、
りましたので、ここに掲載し、読者諸氏
てのめり込むほどでありますが、栗原
特別のフェローとして就任されると聞
の業務の一助に是非とも役立たせて
さんがこれ程までに老子狂になられる
けば、これは何としても応援しなくては
ほしいと思ったのであります。
とは、誠に予想外のことでありました。
ならないと思った次第であります。
老子は難解ながらも、一際味わい
と言うのも、栗原さんは語らせれば
誰もが納得するほどの理論派であり、
日本と米国の関係が今後も益々重
田口 佳史
要になることを思えば、猛烈な知的好
くりはら じゅん
ハーバード大学ケネディー・スクール
シニア・フェロー
文:栗 原
潤
1957年大阪生まれ。民間調査会社を経て、2003年5月から
ハーバード 大 学 ジョン・F・ケネディ・スクール・オブ・ガ バ
メント、シニア・フェロー。大学では、日米中を中心とする直
接投資問題、日本産業の再活性化問題、東アジア経済安全保
障問題を研究。
12月初旬に日本・タイに出張し、米国で年末・年始を
を抱いたという旨のメール・電話を頂戴し、筆者は心
過ごそうとしている。筆者が敬愛する今井義典NHK
密かに喜びを噛み締めている。従って、今回はその
解説委員長のご指導で、年末に「視点・論点」に出演
内容を簡単に紹介することから始めたい。
させて頂いた。疑うべくもなく、筆者の限られた「視
点」
と未熟成の「論点」ではあったが、常日頃考えて
いる事を、視聴者の方々にできるだけ簡潔にかつ明
るく伝え、できるだけ多くの方々が「誇りと自信を回復
する日本」に向けて行動を起こして頂きたいと願いつ
つ出演した。勿論、筆者の 独断と偏見に基づく
「視
点・論点」に不満を抱く人々も数多くいると思う。親し
い友人から、
「今、なぜ日本なのか、やっぱり中国で
はないのか」
という厳しいお言葉も頂いた。しかしな
がら、幸いにも多くの方々から番組を見て、同じ考え
1
1. ハーバードからの日本復権私観
筆者は、まず、日本が内に秘めている素晴らしい
たい。最近、電子部品メーカーの方々と接する機会
資源や資本を、世界中の人々に知ってもらい、活用
を得た。その方々は筆者に「最近のITバブル崩壊で
してもらうことにより、海外の人々が「是非とも日本に
若干停滞したものの、これくらいの試練に耐えられ
行きたい、日本とかかわりたい」
と感じ、また、私達が
ない電子部品産業なら、それこそ日本から消えてしま
誇りと自信を持ってイキイキと生活ができる日本を再
ってもやむを得ない」
と意気軒昂に語って下さった。
構築するための方策を探りたいという視点から論を
主要エレクトロニクス製品の世界に占める日本企業
進めた。まず、ハーバードに移って半年余り、世界中
のシェア、そして日本企業が国内で生産している比率
から集まる研究者が 切磋琢磨する中、筆者自身の能
をみてみると、テレビのような成熟製品は日本ブラン
力の限界を試される日々が続いている厳しい現実を
ドであっても既に海外生産が主流となっている。し
紹介すると同時に、ハーバードに在籍したことにより
かし、精密な電子部品やデジタル・カメラという最先
初めて外国と日本とを筆者自身の感覚で比較するこ
端分野では、国内生産の 優位性を発 揮している製
とができ、それ故に改めて日本本来の良さを感じる
品が確実に存在する。こうして産業全体をよく見渡し
経験を紹介した。そうして、
「ハーバードからの日本
てみると、海外生産だけでなく国内生産にも積極的
復権私観」
と題し、ハーバードでのささやかな経験
な企業が 多数あることが 判る。また、厳しい国際競
をもとに筆者の考えを視聴者の方々に伝えた。
「論点」
争の渦中にある自動車業界に目を転じると、優秀な日
としては、
「誇りと自信を回復し、世界の中で復権し
本の電子部品の存在故に、日系自動車メーカーが世
た日本」を実現するには、①日本と海外との間での双
界の中で大きくリードしているという米国の調査報告
方向の情報交換と、②その結果得られた相互理 解
もある。このように中国の台頭をはじめとするグロー
に基づく大胆な試行錯誤が 様々な分野で広がるこ
バリゼーションの大波をものともせず、逆にその大波
とが重要であるとして、その内容を詳しく述べた。
を利用して飛躍する多くの日本企業に一研究者とし
て注目している。
筆者自身振り返るとハーバードとのかかわりは20
年近くになり、最初の頃の80年代半ばは、周知の通
それでは、日本に問題が無いかというとそうではな
り日本経済が米国経済を追い抜く勢いすら感じさせ
い。確かに、日本は、人的及び 技術的資源、金融及
る時であり、今想えば隔世の感がある。バブル崩壊
び 社会資本どれをみても依然として素晴らしい側面
以降の日本経済に対し大勢の人々が幻滅し、中には
を持っている。代表的な例として、ほとんど手付かず
無関心になった方がいることも事実である。かといっ
に近い状態にある優秀な女性という労 働資源が 挙
て、
日本に対する関心が全く無くなったわけではない。
げられる。また過小評価され勝ちではあるが貴重な
「以前あれほど輝いていた日本がこのまま衰退の一
経 験を持つ熟練 技術者という労働資源が日本には
途を辿るはずがない」
と言ってくれる同僚もいる。停
存在する。更には企業の研究開発部門には、開発に
滞を余儀なくされてはいるが、日本は今尚世界第二
着手しておきがら当初目的を達成できなかったという
の経済大国である。アジアについては確かに関心が
理由だけで、見捨てられた技術が多く埋没している。
中国に集中し勝ちであるが、ハーバードにいると日
そうした技術の中には、海外から或いは他の産業分
本の復権・復活を期待する声が世界中から聞こえて
野から見ると、いわば垂涎の的となる技術が 多く存
くる。換言すると、世界に対する日本の責任と期待は
在する。従って、問題は、日本の資源や資本を、グロ
一層高まったとさえいっても過言ではない。そこで、
ーバリゼーションの中で如何に新しい形で生かすこ
海外から見て日本の良さを認識する一例をご紹介し
とができるか、という点だと筆者は考えている。これ
2
については思い切った工夫をする必要があろう。こ
がボールを受け取れるような力加減、範囲、そしてタ
のため①企業等の組織形態、②市場等の制度基盤、
イミングで投げる必要がある。即ち互いに相手の意
③国際的視点、時間概念等の考え方に関して、新し
図を理解し、しかもキャッチボールを続けたいと相手
い試みが必要だと考える。筆者は既存の組織、制度
に思ってもらわなくてはならない。現在の日本と海外
基盤、考え方が 全く不用になったとは思ってはいな
との情報交換は、ややもすると、①日本単独の価値
い。そうではなく、ダイナミックに展開する国際環境の
観だけで判断を下し、②相手を理解する努力、すな
中で、現在の日本を新しい視点で再評価し、自分と
わち、相手の言語・文化・歴史を知ろうともせず、また
相手の違いを正しく認識する、その上で既存の良い
相手と同等の専門知識を保有しようともせずに、相手
点は残しつつ、新しい点を巧妙に取り込む必要があ
を理解しようとし、③日本単独の情報通信媒体と日本
る。これこそが日本の課題だと筆者は考える。私達
の国内事情に基づくタイミングだけで実施されてい
日本人は、改めて、冷静な目を通して、日本と海外と
る嫌いがある。この結果、情報交換は、日米安全保
いう彼我の違いと、各々の長所・短所を認識する必
障条約と同様に「片務的」で「一方通行的」に陥り、情
要がある。それには①双方向の情報交換と②思い
報交換は「双方向」
とはならない。言い換えれば、現
切った試行錯誤が不可欠である。
代日本は、相手が 情報というボールを受け取れるよ
うな力加減、範囲、そしてタイミングで投げるという意
まず、双方向の情報交換を考えてみたい。
IT革命
識に欠ける嫌いがある。従って、筆者が常々残念に
のお蔭で①情報を検索し、②情報を受信し、③情報
思うことだが、互いに相手の意図を理解して、しかも
を蓄積するというコストは急速に低下している。しか
キャッチボールを続けたいと海外の相手からに思っ
し、ハーバードにいると、逆に情報を④理解・選別し、
てもらう機会をみすみす逃しているという厳しい現実
⑤発信し、⑥活用するというコストは依然として高く、
がある。
むしろ上昇していると実感している。すなわち、④専
門用語・外国語で表現された多量の情報を正確に理
繰返しになるが、日本が内に秘めている素晴らし
解し、目的に沿って適切に選別し、⑤情報を相手の
い資源や資本を、世界中の人々に知ってもらい、活
ために平易な文章・図表に変換し、時には海外の相
用してもらうためにも、双方向の情報交換と、その結
手が 使用する外国語に翻訳して解りやすくしてから
果 得られ た相互理 解に基づく大 胆な試 行 錯誤 が
発信し、かつ⑥情報から得た知識に基づき、自分自
様々な分野で展開することを筆者は期待してやまな
身の行動パターンや自分の所属する組織を変更する
い。今年大リーグで日本人選手が大活躍したことで、
ことにより、情報を活用するために要する知的負担と
アメリカ人の日本語の発音が良くなったと聞く。彼等
知的努力は極めて高い。こうしたなか、双方向で情
の美しい技という新しい形の情報発信こそが米国を
報交換をするには、①共有できる価値観、②相手を
目覚めさせ、確実に日本のイメージを変えつつある。
理 解する能力、③情報交換の媒体とタイミングがお
明治以降の日本は性急に西洋文明を吸収するという
互いの了解事項であることが極めて重要である。
必要に迫られたせいか、顧みますと西洋からの情報
輸入が過多となり、日本固有でありながら世界的に普
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もう少し詳しく考えてみるならば、インターネットの
遍性を持つ価値を矮小化してしまったのではないだ
発達で日本が受信する海外情報は急速に膨れ上が
ろうか。ハーバードの在るボストンには、岡倉天心が
った。翻って日本が海外に向けて発信する情報は質
東洋美術部長を務めた美術館がある。そこに所蔵
量共に依然不十分であることは誰の目にも明らかで
されている多くの日本の美術作品を眺めていますと、
ある。譬えてみるならば、情報交換は情報というボ
双方向の情報交換を通じてこそ、自らの良さも発見
ールを投げ 合うキャッチボールである。従って相手
できるとつくづく思う。海外の人々が「是非とも日本に
行きたい、日本とかかわりたい」
と感じ、また、私達が
ーバードで双方向の情報交換を続けて行きたいと考
誇りと自信を持ってイキイキと生活ができる日本。そう
えている。
した日本の世界における復権を信じつつ、筆者もハ
2. ハーバード政治経済情報 最近における研究成果の紹介
(a)コーポレート・ガバナンス
野に関し『M I Tスローン・マネジメント・レヴュー』
本学のロー・スクール(HLS)の卒業生で、証 券
秋 季 号 にシカゴ 大 学 のカプラン 氏とM I T の ホー
取引委員会(SEC)委員長を務 め、ワールドコム不
ムストローム氏が "The Dangers of Too Much
正経 理 操 作問題 に関する破 産法 廷 監 視人として
Governance"
(同 「ガ バナンス意識 過 剰の 危険」)
任命され たブリーデン氏が 11月12日に本 校を訪問
という題で、厳 格過ぎる規 制は資本主義自身の 活
した。同氏は8月26日に149ページに及ぶ 膨大な報
力を喪 失させる危険 性を生 むと議 論 を進 めてい
告書 "Restoring Trust: Report on Corporate
る。また、カプラン教授は、11月に"How Do Legal
Governance for the Future of MCI, Inc."
(筆者
Differences and Learning Affect Financial
仮訳 「信頼回復: MCIの将来に関するコーポレー
Contracts?"
(同「法制度の格差及び学習効果の契
ト・ガバナンス」)
をニューヨーク州のレイコフ連邦判
約制度に対する影響」)
を発表し、米英等の判例法、
事に提出した。英国のアクトン卿の有名な言葉「権力
フランス系大陸法、ドイツ系法制度、スカンジナビア
は腐敗する。絶対権力は絶対的に腐敗する」ではじ
系法制度、中国等の社会主義国系の法制度に分け、
まる同報告書は、78にも及ぶ提言を含む膨大な報告
ベンチャー・ビジネスにおける契約制度の米国との違
書である。8月30日付け『エコノミスト』誌は、"Radical
いを示し、同時に経験を積んだベンチャー・キャピタ
new ideas on corporate governance"
(同「コーポ
リストは法的制度の違いを超えて米国型の契約制度
レート・ガ バナンスに関する急進的かつ新たな考え
に類似している点を指摘している。この研究に関し
方」)
と題して、
「ブリーデン氏は専門家から難癖をつ
て唯一残念な点は比較した24ヵ国の中に日本が入っ
けられるであろう」が、同氏は「自らの責任の重圧か
ていない事である。優秀な研究者により、日本の制
ら逃れることは無かった」
と好意的な記事を掲載し
度も比較されるような研究が出てくることを筆者は願
ている。また、
『ニューヨーク・ロー・ジャーナル』の9
っている。
月29日付け記事は、株主からの信頼回復に関し取締
役の責任が重要という、同氏による報告書の主張を
(b)テロ対策
高く評価している。ブリーデン氏は講演の中で米国
第二に紹介するのは、辛いがやはり情報として読
経済の強みとして、労働市場の流動性、優れた会社
者に届ける必要があると感じているものである。10
更生法の存在を指摘し、日本経済がそれらを欠くた
月22日、本学は新たなプログラムを設立した。疾病対
めに長年の経済停滞を余儀なくされたと結論づ け
策予防センター
(CDC)
は、本校とハーバード公衆衛
た。同氏の主張に納得するものの、ここで黙って引き
生研究大学院
(HSPH)
に資金提供を行い、National
さがる訳にもいかず、サーベインズ・オクスレー法の
Preparedness Leadership Academy(NPLA)
(同
問題点等について質問をしたところ、同氏は筆者の
「全米準備体制リーダーシップ・アカデミー」)
を設立
知識不足を補うような形で丁寧に回答してくれ、その
すると発表した。これは、地方自治体の指導者を本
紳士的な態度に改めて感動の念を強めた。この 分
学に集め、バイオ・テロ対策を中心に事前策と事後的
4
対応手段について訓練をする目的で設立されるもの
Экономики"
( 同「ロシア経済の多様性に向けて」)
である。本校側のリーダーは、タウブマン地方自治体
として、12日から2日間開催された。冒頭、ロシア経済
研究センターのホウィト氏で、同氏は、本校ベルファ
開発貿易省のグレフ大臣は、同国石油最王手ユーコ
ー科学国際問題センター
(BCSIA)
と協力し、テロ対
ス社に関連する事件で揺れる同国経済に関し、プー
策の 教育訓練プログラムExecutive Session on
チン大統領からのパーソナル・メッセージを読み上げ
Domestic Preparedness(ESDP)
を既に運営して
た。続いて、本校のアリソン氏に加え、HBSのスター
おり、今回、この活動にバイオ・テロ対策を中心に医
的存在であるポーター
(脱線で恐縮だが、彼の露語
療的対応策の検討・訓練が 加わることとなる。原則
表記はМайкл Портер)
氏やソルター氏、エヴァン
論として米国と協調体制を採る我が国にも、テロの
ス商務長官、ドイル欧州復興開発銀行
(EBRD)
第一
危険が忍び寄ってきている。忌まわしい事ではある
副総裁、レイマン露通信大臣、ヴォルカー前連銀議
が、同様の対策を考えてみる必要は有るまいか。今
長、投資家のソロス氏等が講演し盛大な会議となっ
こそ「備え有れば憂い無し」
という古人の知恵を生か
た。米国経済が回復の方向に向かうなか、ロシアとの
す必要があると考える。テロ対策に関し、11月5日に
経済関係を拡大しようというビジネス界のリーダーが
開催された連邦議会で本校BCSIAのケイエム女史が
何百人という単位で参加し、後述する米欧関係とは対
証言した記録も興味深い。彼女のテーマは"Building
照的な米露間の友好ムードを筆者は感じていた。
Capabilities: The Intelligence Community's
National Security Requirement for Diversity of
筆者自身往々にして、安全保障問題では朝鮮半島
Language Skills and Ethnic and Cultural
と中東・中近東、経済問題では欧米と中国に関心が
Understanding"
(同「能力向上: 国家安全保障上、
集中してしまう。が、ここにいると、上記の地域に加
語学力と民族的・文化的理解に関する多様性の必要
え、ロシア、更にはラ米についても考えさせられる。
性が高まる諜報機関」)
である。彼女は①諜報機関
ロシアに関し、本校BCSIAのバン氏は、10月22日に
に所属する人々のアラビア語操作能力の低さ、②諜
"Preventing Nuclear Terrorism"
(同「核テロリズ
報 機関と米国国内アラブ・イスラム人社会との「すれ
ムを防止する」)
を発表した。その中で同氏は、①ロシ
違い」、③アラブ・イスラム文化に対する理解向上によ
アの核管理体制は崩壊し、246 metric tonsは何と
る安全保障政策の質的向上を訴えている。同時に、
か安全が確保されているが、354 metric tonsの核
彼女は外交問題評議会
(CFR)
が 9月に発表した報
が危険にさらされ、管理組織団体内では汚職と盗難
告書"Finding America's Voice: A Strategy for
が 横行していること、②テロリストがその 核燃 料の
Reinvigorating U.S. Public Diplomacy"
(同「米国
取得を試みていること、③それが米国の諸都市に向
の声を求めて: 米国の外交政策に関する広報活動強
けた攻撃用核爆 弾として使用される危険 性が高い
化戦略」)
に触れ、現政権がその意図とは反対に世
こと等を指摘している。筆者は専門用語を飛ばしな
界から批判的な目にさらされるのは、アラブ・イスラム
がらさっと読みつつ、これは大変な事が 起こるかも
を中心として相手を知り、相手に語りかけをしないか
知れないと背筋がゾッとしていた。
らとしている。
(c)米露投資シンポジウム
第三に紹介するのは、今年で7年目になる本学とダ
ウ・ジョーンズ社主催の米露投資シンポジウムである。
今年は"Toward Diversification of the Russian
Economy/К Диверсификации Российской
5
(2003年12月)