表紙 - Deutsche Post DHL Group

EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】
有価証券報告書
【根拠条文】
金融商品取引法第24条第1項
【提出先】
関東財務局長
【提出日】
平成23年6月30日
【事業年度】
自 2010年1月1日 至 2010年12月31日
【会社名】
ドイツポスト・アーゲー
(Deutsche Post AG)
【代表者の役職氏名】
マルティン・ツィーゲンバルク エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデ
ント(IR担当)
(Martin Ziegenbalg
EVP Investor Relations)
カトリン・アッシャー ヴァイス・プレジデント(法務担当−ドイツ)
(Katrin Asher, VP ‑ Legal Services, Germany)
【本店の所在の場所】
ドイツ連邦共和国、53113 ボン、
シャルル・ド・ゴール・シュトラーセ20
(Charles‑de‑Gaulle‑Straße 20, 53113 Bonn, Deutschland)
【代理人の氏名又は名称】
弁護士
白 井 勝 己
【代理人の住所又は所在地】
東京都港区六本木六丁目10番1号
六本木ヒルズ森タワー23階
TMI総合法律事務所
【電話番号】
03−6438−5511
【事務連絡者氏名】
弁護士
【連絡場所】
東京都港区六本木六丁目10番1号
高 木 瑛 子
六本木ヒルズ森タワー23階
TMI総合法律事務所
【電話番号】
03−6438−5511
【縦覧に供する場所】
該当なし
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第一部 【企業情報】
(注)
1 本書において、文脈上別異に解される場合又は別段の記載がある場合を除き、以下の語は、以下の意味を
有するものとする。本書において別段の記載がある場合を除き、会社名が使用されるときは、その連結
子会社及び関連会社を含むものとする。
「当社」、「ドイツポスト」 :子会社を含まない株式会社としてのドイツポスト・アーゲー。ブンデスポスト
又は「ドイツポスト・アー ・ポストディーンスト(Bundespost Postdienst)を指すこともある。
ゲー」
「 当 グ ル ー プ 」 、 「 グ ル ー :ドイツポスト・アーゲー及びその連結子会社。
プ」
「AEI」
:エ ア ー ・ エ ク ス プ レ ス ・ イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル ・ イ ン ク ( A i r E x p r e s s
International, Inc.)及びその連結子会社。
「 A S G 」 又 は 「 A S G グ ル ー :アルメナ・スフェンカ・ゴッデスセントラー・エービー(Allmenna Svenka
プ」
Godscentraler AB)並びにその連結子会社及び関連会社。
「契約ロジスティックス」
:業者によるバリュー・チェーンに沿った複雑なロジスティックス及びロジス
ティックス関連業務。そのサービスは各産業及び顧客ごとの個別仕様で設定さ
れ、複数年契約に基づき提供される。
「ダンツァス」又は「ダン :ダンツァスホールディング(Danzas Holding AG)並びにその連結子会社及び関
ツァス・グループ」
連会社(ネドロイド、ASGグループ及びAEIグループを含む。)。
「期日指定」
:期日を指定したエクスプレス配送。
「ドイツポスト・ワールド :ドイツポスト・ワールドネットとは、広告等公的な場で使用される当グループ
ネット」又は「ドイツポス の名称である。ドイツポスト・アーゲーとは、その株式が2000年11月20日以降ド
ト・ワールドネットグルー イツの全証券取引所に上場されている、当グループ親会社の法的名称である。
プ」
「ポストバンク」
:ドイツ・ポストバンク・アーゲー。ブンデスポスト・ポストバンクを指すこと
もある。
「ドイツテレコム」
:ドイツテレコム・アーゲー(Deutsche Telekom AG)。ブンデスポスト・テレコム
(Deutsche Bundespost Telekom)を指すこともある。
「DHL」
:DHLインターナショナル・リミテッド。
「ダイアログ・マーケティ :個別具体的な形態により、ターゲットとする顧客グループに選択的にアプロー
ング」
チし、対話する直接的な通信方法を利用した市場指向型の事業活動。
「下方向アクセス」
:ドイツポストは郵便市場の独占的企業として、顧客ごとに個別に、また一定の条
件下で他の郵便事業者に対し、自社の郵便バリュー・チェーンの一部の使用を
許可することが義務付けられている。
「DSLバンク」
:ド イ ツ ・ ジ ー ド ル ン グ ス ・ ウ ン ト ・ ラ ン デ ス レ ン テ ン バ ン ク ( D e u t s c h e
Siedlungs und Landesrentenbank)。
「DSLホールディング」
:DSLホールディング・アーゲー。
「EBIT」
:少数株主損益及び利息を含まない税引き前営業利益。
「EU郵便指令」
:欧州連合加盟国における郵便市場のための法的枠組。
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「独占的免許」
:ドイツ郵便法に基づき、ドイツポスト・アーゲーは、2007年末まで、一定の郵
便物の商用配達に係る独占的免許を有していた。この独占的免許は2008年1
月1日付で終了した。
「日用消費財」
:売行きが早い日用品。
「連邦ネットワーク庁」
(Bundesnetzagentur)
:電気、ガス、通信、郵便及び鉄道に関する国家の規制当局であり、その前身は
郵便通信監督庁(Regulierungsbehörde für Telekommunikation und
Post)である。
「ファースト・チョイス」
:サービス水準の向上と顧客重視の拡充を目指した全グループ的プログラム。
「フルコンテナ貨物(FCL)」
:満載のコンテナによる貨物輸送。
「グローバル・カスタマー・ソ :当グループの世界的な最大規模の顧客を管理する組織。
リューションズ」
「ドイツ」、「連邦共和国」又 :ドイツ連邦共和国。
は「連邦政府」
「ハブ」
:主要な積み替え拠点。積み替え及び貨物の流通をまとめるための集荷セン
ター。
「IATA」
:国際航空運送協会。
「KfW」、「KfWグループ」又は :以前のドイツ復興金融公庫。
「復興金融公庫」
「共同一貫輸送」
:異なる輸送形態を統合した輸送チェーンで、多くの場合、道路輸送と鉄道輸
送を結合して用いられる。
「コンテナ混載貨物(LCL)」
:海上貨物輸送において、単独ではコンテナ満載に至らないためまとめられる混
載貨物。
「トラック混載輸送(LTL)」
:陸上貨物輸送において、単独ではコンテナ満載に至らないためまとめられる混
載貨物。
「ルフトハンザ」
:ルフトハンザ・カーゴ・アーゲー(Lufthansa Cargo AG)。
「ネドロイド」
:ネドロイド・ヨーロピアン・トランスポート・ディビジョン・ホールディ
ング・ビーヴィー(Nedlloyd European Transport Division Holding, B.
V.)。
「外部業務委託」
:外部サービス業者への業務委託契約。
「 パ ッ ク ス テ ー シ ョ ン 」 :小包及び小型郵便物を1日中投函及び受取り可能な小包用機器。
(Packstation)
「 パ ケ ッ ト ボ ッ ク ス 」 :料金別納小包及び小型郵便物(最大容積:50x40x30センチメートル)用の郵
(Paketbox)
便ポスト。
「郵便法」
(Postgesetz)
:1998年1月1日施行のドイツ郵便法の目的は、規制を通した郵便事業における
競争を促進し、全国的に適切かつ十分な郵便サービスの提供を確保すること
にある。郵便法には、免許、価格管理及び総合サービスに関する規定がある。
「郵便組織改革法」
(Postumwandlungsgesetz)
:1994年施行の当該法律により、ドイツ・ブンデスポスト公社傘下の各社は、
ドイツポスト・アーゲー、ポストバンク・アーゲー及びドイツ・テレコム・
アーゲーという民間会社に組織変更された。
「郵便サービス指令」
:郵便サービス指令とは、1999年に発令された、ドイツ及びヨーッロッパ内に
おける書簡、小包及び印刷物の配達の範囲及び品質基準について定める指令
である。
「優先定期刊行物」
:内容の30パーセント以上を報道記事が占める出版物。
「料金の上限設定手続」
:連邦ネットワーク庁が主要郵便商品の価格を承認する手続。同庁は、これが
決定する一定種類のサービスにおける平均料金変更幅を規定する事前に定
められた標準料金に基づき、郵便商品の料金を承認する。
「ライムスⅡ」(REIMS II)
:宛先国における国際郵便の費用に対する補償に関し、1999年にヨーロッパの
17カ国の間で締結された協定。
「即日配達」
:当日に配達される宅配配送。
「標準書簡」
:最大235mm×125mm×5mmの大きさかつ最大重量20グラムまでの書簡。
「標準定期刊行物」
:内容の30パーセント未満を報道記事が占める出版物。
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「TEU」
:Twenty‑foot equivalent unitの略語。長さ20フィート(1フィートは約30セ
ンチメートル)の標準コンテナの単位。
「時間指定」
:時間指定の宅配サービス。
「アメリカ」、「合衆国」又は :アメリカ合衆国。
「米国」
2 「€」はユーロを指し、「¥」は日本円を指す。
3 本書において便宜上記載されている日本円への換算は、1ユーロ=116.0円(2011年5月31日現在の東京に
おける株式会社三菱東京UFJ銀行の対顧客電信売買相場仲値)の換算率により換算されている。
4 本書中の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
5 発行者の事業年度は暦年である。
6 本書は将来的な記述を含んでいる。「予想する」、「信じる」、「見込む」、「予測する」、「意図する」、
「計画する」又は「確信する」等の用語及び類似の表現は、それらが当社又は当グループに関係する
場合、将来的な記述を意図している。当社又は当グループはこれらの将来的な記述を更新する意図はな
い。かかる将来的な記述は、将来の出来事に対する本書提出日現在における当社又は当グループの見解
を反映しており、将来の業績の反映とはならない。かかる記述には、必然的に一定のリスク及び不確実
性が含まれており、また、実際の業績は、多くの要因の結果、将来的な記述に含まれる情報とは重要な点
において異なる可能性がある。
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第1 【本国における法制等の概要】
1 【会社制度等の概要】
(1) 【提出会社の属する国・州等における会社制度】
(イ) 一般
ドイツ法は、各種の企業形態について規定しており、その中でも以下の企業形態が頻繁に採用され
る。
・合名会社(Offene Handelsgesellschaft −「oHG」)
商法第105条乃至第160条の適用を受け、組合員全員が組合の負債につき無限責任を負う。
・合資会社(Kommanditgesellschaft −「KG」)
商法第161乃至第177条aの適用を受け、最低1人の社員(無限責任社員)が無限責任を負うのに対し、
他の社員(有限責任社員)は一般的にその出資額を限度とする責任を負う。
・GmbH&Co.KG(合資会社の特殊形態)
有限会社が唯一の無限責任社員となる。
この種の会社は、一般的に合資会社に適用される規定の適用を受ける。
・有限会社(Gesellschaft mit beschrankter Haftung −「GmbH」)
有限会社法の適用を受け、法人格を有する。
有限会社は、原則として、最低25,000ユーロの確定資本金を有する。但し、2008年の有限会社法改正
後、有限会社はより低額の資本金で設立することができる。当該有限会社は、
「Unternehmergesellschaft haftungsbeschränkt」又は「UG haftungsbeschränkt」を社名に追
加することにより、資本金が減額されたことを表示しなければならない。各有限会社の資本金は持分
に分割される。但し、持分は、公正証書によってのみ譲渡が可能である。
・株式会社(Aktiengesellschaft −「AG」)
株式会社法の適用を受け、有限会社と同様に法人格を有する。株主は、会社の債務について責任を
負わない。株式会社は、最低50,000ユーロの確定資本金を有する。かかる資本金は、額面株式又は無額
面株式に分割され、無記名式又は記名式のいずれでも発行することができる。株式は、公証人の認証
がなくても譲渡が可能である。一般に、株式会社法上認められた会社の構造は、有限会社法上のそれ
と比べ、柔軟性に乏しい。
株式会社の特徴を以下に敷衍する。
・欧州会社(Europäische Gesellschaft − Societas Europaea −「SE」)
欧州共同体の欧州会社規則及び欧州会社設置法の適用を受ける。欧州会社は、会社であり、欧州連
合のいずれの加盟国においても登記が可能である。欧州連合規則の適用に加え、欧州会社には、登記
事業所が設置されている加盟国における株式会社に適用される法令も適用される。
(ロ) 設立
株式会社は、1人以上の発起人によって設立される。発起人は、現金による出資又は現物出資と引換え
に全株式を引き受ける義務を有する。設立時における株式会社の最低資本金額は、50,000ユーロであ
る。定款は、公正証書によって作成され、会社の法律上の所在地を管轄する地方裁判所が保管する商業
登記簿に登記されなければならない。定款の記載事項は以下のとおりである。
・会社の名称及び本店所在地
・会社の目的
・資本金の額・株式の額面株式・無額面の別、額面株式の額面金額及び各額面金額ごとの株式数又は
無額面株式の株式数
・株式の記名式・無記名式の別
・取締役数又は取締役数決定の根拠となる規則
・会社の公告の方法に関する事項
株式会社は、商業登記簿に登記されたときに法人格を付与される。
(ハ) 会社と株主との関係
株主は、等しい状況下では平等の取扱いを受けることができる。株主は、配当可能利益を受領するこ
とができるが、資本準備金に組み入れること等を理由として、法律、定款若しくは株主の決議又は(所定
の金額を限度として)取締役会及び監査役会の共同決議により配当から除外されるものについてはこ
の限りでない。
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株式会社は、株式会社法第71条に定める非常に限られた場合にのみ自己株式を取得することができ
る。
無記名式株式は、売主と買主の合意及び株券の交付により譲渡される。記名式株式は、売主と買主の
合意及び裏書された株券の引渡しにより譲渡される。記名式株式については、会社の株主名簿に登録さ
れている株主のみが会社に対する関係で株主とみなされる。上場会社の場合、株式は一般に1枚又は数
枚の包括株券により表章され、クリアストリーム・バンキング・アーゲー等の証券保険機関に預託さ
れる。株主は個別の株券を受領せず、株式の譲渡は、売主が買主に株券を交付する代わりに、保管機関の
口座振替により行われる。
議決権が直接的であるか間接的であるか(つまり、第三者が保有する議決権が株主に帰属する場合を
指す。)を問わず、上場会社の議決権の合計が3パーセント、5パーセント、10パーセント、15パーセント、
20パーセント、25パーセント、30パーセント、50パーセント又は75パーセントに達する場合、それを超え
る場合、若しくはそれを下回る場合においては、株主は、その事実を知った後又はその状況において知
り得た後遅延なく、いかなる場合であっても4営業日(土曜日、日曜日又はドイツの最低1つの連邦州
(Bundesland)における州の祝日を除く各暦日)以内に、当該上場会社及び連邦金融監督庁
(Bundesanstalt für Finanzdienstleistungsaufsicht (「FFSA」))に通知しなければならない。株主
は、株式保有基準値に到達した2営業日後にはその事実を認識していると仮定される。株主が第三者と
協力している場合は、当該第三者の議決権も株主に帰すものとされる場合がある。株式発行会社が通知
を受けていない場合、当該株式に基づく権利を行使することができない。但し、貸借対照表上の利益の
分配(但し、分配される範囲に限る)及び清算による収益の分配についてはその限りではないが、発行体
に対する通知が、意図的な又は重過失による未実施という状況になっていないことを条件とする。意図
的に又は重過失により通知がなされておらず、前述の株式保有基準値の到達、超過又は割込みが通知さ
れていない上、通知されている議決権数と実際の議決権数の間の誤差が少なくても10パーセントとな
る場合、当該株式に係る遅延通知がなされた日から6ヶ月間行使することができない。実質株主の指図
を受けない代理人による株式保有の効果は、かかる代理人に帰属する。各暦月末日に、当該月に現存す
る議決権数に変更があった場合、会社は、株主による株式保有基準値の計算を可能にするため、また
FFSAに対する通知を円滑に行なうため、現存議決権総数に関する要旨を公表しなければならない。ま
た、株式の交付を要求する権利が付随したデリバティブ商品の保有者(直接間接を問わない。)も、会社
に対し上記と同様の通知を行わなければならないが、デリバティブ商品の場合は3パーセントの株式保
有基準値については適用されない。かかる金融商品に関連する議決権と株式保有による議決権は、通知
義務が発生するか否かを決定する際に合算される。投資家の直接的又は間接的な(つまり議決権が当該
投資家に帰す場合)株式保有基準値が10パーセント以上となる場合、当該投資家は議決権の取得の目的
及び議決権取得のため利用された資金源を、当該株式保有基準値が達成されてから20営業日以内に株
式の発行体に通知する義務を負う。発行体は、受取った情報と通知義務が遵守された旨を公開する。
(ニ)会社の組織
(a) 取締役会
取締役会の数は1人でも数人でもよく、自己の責任において会社の業務を執行するものとする。取
締役の数は、登録上の資本金が3,000,000ユーロを超える場合は、定款に1人とする旨が明記されてい
ない限り、2人以上でなければならない。取締役は、自然人であり、かつ、完全な行為能力を有する者に
限られる。
取締役会は業務規程を制定することができる。但し、定款により監査役会が業務規程の制定権を
与えられている場合又は既に監査役会が取締役会のために業務規程を作成している場合はこの限り
でない。
取締役会は、裁判上及び裁判外において会社を代表する。取締役会が数人から成る場合、全取締役
が共同してのみ会社を代表する。但し、定款に別段の規定がある場合はこの限りでない(かかる規定
を設けるのが普通である。)。定款において、取締役が単独で又は委任状を有する者と共同で代表権限
を有する旨定めることができる(かかる委任は商法の適用を受ける法定の標準的な委任状によりな
され、商業登記簿に登記される。)。共同代表権を有する取締役は、各自の間における職務分担を定め
ることができる。取締役の代理人を定めることができ、これら代理人の代表権限は第三者に対する関
係においては、正規の取締役のそれと同じである。
取締役会又は代表権限の変更は、その都度、商業登記簿に登記しなければならない。
取締役は、任期を最長5年として監査役会により任命される。再任又は任期の延長は、それぞれ最
高5年を限度とする。
取締役会は、重要な事由のほか、営業方針、会社の収益性及び事業の現況について、定期的に監査
役会に対して報告しなければならない。
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(b) 監査役会
株式会社法第95条に従い、監査役会は資本金の額により3人以上21人以下の監査役(その数は常に
3の整数倍でなければならない。)から構成される。
1976年5月4日付産業共同決定法(Mitbestimmungsgesetz ‑ 以下「共同決定法」という。)は、異な
る構成について規定しており、株式会社法第95条に規定の構成に優先し、同法は、一般に雇用者数が
2,000人を超える全ての会社に適用される(以下の記載は共同決定法に従う会社についてのものであ
る。)。
共同決定法に従い、監査役会は、以下に従って構成されなければならない。
・ 一般に従業員数が10,000人以下の会社の場合は、12人の監査役で構成される。その内訳は、
株主の代表6人及び従業員の代表6人(そのうち4人は会社の従業員とし、2人は労働組合の
代表)とする。但し、定款で員数を16人又は20人(株主の代表と従業員の代表を同数とす
る。)と定めることができる。
・ 一般に従業員数が10,000人超20,000人以下の会社の場合は、16人の監査役で構成される。そ
の内訳は、株主の代表8人及び従業員の代表8人(そのうち6人は会社の従業員とし、2人は労
働組合の代表)とする。但し、定款で員数を20人と規定することができる。
・ 一般に従業員数が20,000人を超える会社の場合は、20人の監査役で構成される。その内訳
は、株主の代表10人及び従業員の代表10人(そのうち7人は会社の従業員とし、3人は労働組
合の代表)とする。
監査役会の構成で株主代表に関するものは共同決定法の適用を受けないが、従業員代表に関する
ものについては、共同決定法に更に詳しく規定されている。
資本市場において活動する会社(組織的な市場において自らの株式を取引する会社又は当該取引
許可の申請を行なった会社と定義される。)の管理取締役のうち最低1名は会計の専門知識又は財務
諸表の監査の専門知識を有する者(株式会社法第100条第5項)でなければならない。
株主代表は株主総会で選任される。上場会社の取締役は、25パーセント超の議決権を保有する株
主による提案に基づき選任された場合を除き(株式会社法第100条第2項第1文章第4号)、取締役の任
命期間終了後2年間は同じ会社の監査役となってはならない。従業員代表の選任については共同決定
法第9条乃至第24条が適用され、共同決定法の授権に基づき、1977年6月23日に公布され、2005年10月
に改訂された3つの規則に更に詳しい規定がある。選任手続は複雑で、大会社の場合は最低31週間の
日数を要する。
監査役の任期は、当該監査役の就任後4会計年度中の同監査役の免責につき決議する株主総会を
もって終了する期間、すなわち約5年を超えることはできない。
株主代表であると従業員代表であるとを問わず、個々の監査役については、かかる正規の監査役
とともに補欠を選任することができる。かかる補欠は、正規の監査役が任期満了前に退任した場合に
監査役になる。
(ⅰ)監査役会の権限及び義務
監査役会は業務執行の監督を職務とする。監査役会は、会社の財産のほか会社の帳簿及び記録
を閲覧・監査することができる。また、会社の利益のために必要な場合は、株主総会を招集しなけ
ればならない。
業務執行の機能を監査役会に委譲することはできないが、定款又は監査役会において、一定の
取引をするには監査役会の同意を要する旨定めなければならない。
監査役の報酬は、定款又は株主総会決議により決定されなければならない。
取締役の報酬総額及び取締役会の報酬体制は、監査役会の満場一致により決定される必要があ
り、委員会に対し委任することはできない(株式会社法第107条第3項第3文章)。報酬総額は、各取
締役の職務及び能力並びに会社の財務状況の観点から適切なものでなければならず、正当な理由
なく通例の報酬レベルを超えてはならない(株式会社法第87条第1項第1文章)。上場会社において
は、報酬体制が企業の持続可能な発展に重点を置くもの(株式会社法第87条第1項第2文章)でなけ
ればならない。会社の状況が悪化した場合で、現行の報酬の支払いが会社にとって不公平である
場合(株式会社法第87条第2項第1文章)、監査役会は速やかに取締役の報酬を適当な金額に減額す
る。会社が取締役及び役員の損害賠償保険を取得する場合、最低でも損害の10パーセントから取
締役の固定年収の1.5倍の金額を控除免責金額として合意しなければならない(株式会社法第93
条第2項第3文章)。
企業統治法(ドイツ企業統治法)については、後記「第5−5 コーポレート・ガバナンスの状
況」も参照のこと。
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(ⅱ)会長、決議、委員会
監査役会は、監査役の中から監査役会会長1人及び1人以上の副会長を選任しなければならな
い。
法律に別段の定めがない限り、決議の定足数は、全監査役の半数以上である(共同決定法第28
条)。他の監査役が代理して投票することも当該決議への参加とみなされる。別段の定めがない限
り、決議には投票数の過半数が必要である。可否同数の場合は再度の投票を行うことができるが、
この場合も可否同数であれば、監査役会会長が決定権を有する。監査役会副会長には、かかる決定
権はない(共同決定法第29条)。
監査役会は、委員会を設置することができ、かかる委員会に対し、株式会社法第107条第3項が規
定する一定の事項以外の事項につき、監査役会に代わって決定することを委任することができ
る。ドイツ企業統治法には、監査役会が監査委員会を組織することを推奨している。
監査委員会は、会計過程並びに内部統制システム、リスクマネジメントシステム、内部修正及び
内部監査システムの効率性、特に監査役の独立性及び監査役が追加で提供するサービスにつき監
督する。資本市場において活動する会社においては、株式会社法第100条第5項に従い、監査役のう
ち最低1名は会計又は財務諸表の監査の専門知識を有する社外監査役でなければならない。また、
ドイツ企業統治法に従い、監査役会の監査委員会の会長は会計原則及び内部統制の適用に関する
専門知識及び経験を有する、過去2年間に会社の取締役ではなかった外部監査役でなければなら
ない。通常、第100条第5項に基づく監査役及び監査委員会の会長は同じ人物である。資本市場にお
いて活動する会社の監査委員会は、監査役会に対し年次連結財務諸表の会計監査人を選出する提
案を行なうものとし、監査役会は当該提案に基づき株主総会において自らの提案を行なう。監査
役会は、例外的に監査委員会の推薦に反対することができるが、理由を総会において説明しなけ
ればならない。但し、株式会社法では、株式会社の監査役会に対し監査委員会を設置する義務が規
定されていない。
(ⅲ)取締役の任命
共同決定法第31条に従い、取締役選任のための監査役会決議には3分の2の多数を必要とする。
かかる多数が得られない場合、監査役4人から成る専門委員会は、1か月以内にかかる選任の提案
をしなければならない。その後は、かかる提案が受諾されるか否かにかかわらず、監査役会決議を
過半数で採択することができる。過半数が得られない場合、3回目の採決(当該採決においても単
純多数が必要となる。)を行なうことができ、可否同数となれば会長が決定権を有する。
(c) 株主総会
株主は、株主総会でその権利を行使し、株式会社法又は定款に定められた事項について当該総会
で決議する。その主な決議事項は以下のとおりである。
・ 監査役会における株主代表の選任
・ 利益処分案
・ 取締役及び監査役の免責
・ 会計監査人の選任
・ 定款変更
・ 増資及び減資
・ 特別監査人の選任
・ 会社の解散
・ 組織変更、合併及び会社分割
株主総会は、取締役会からその旨請求された場合に限り、営業上の問題につき決議することがで
きる。
定時株主総会は、営業年度終了後8か月以内に開催されなければならない。当該総会は、利益処分
案並びに取締役及び監査役の免責について決議する。また当該総会は会計監査人を選任する。株主総
会は、会社の利益のために要求される場合にも招集されなければならない。取締役会及び監査役会は
株主総会を招集することができ、資本金の5パーセント以上を有する株主については、取締役会に対
し株主総会の招集を要求することができる。
株主総会の招集通知は電子版連邦官報(Bundesanzeiger)に公告されなければならない。招集公告
には、株主総会の開催日、場所、株式総数及び現存議決権総数並びに議案を記載しなければならない。
上場会社は、とりわけ出席のための前提条件、議決権行使、又は代理人、郵送若しくは電子通信による
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投票手続、又はその他株主総会に関連する株主の権利に関する追加情報を提供しなければならない。
招集通知は、株主総会の開催日の30日以上前に公告されなければならない。この締切日は、登録締切
日と同じ日数分、延長される。登録株式だけではない株式を発行し、第121条第4項第2文章及び第3文
章に従い招集通知を直接株主に郵送しない上場会社は今後、株主総会の招集通知をメディア(例えば
電子版連邦官報)を通じて公告しなければならない(株式会社法第121条第4項a)。この公告により、会
社は欧州連合全体において情報を公告したと仮定される。電子版連邦官報における公告の直後に、上
場公開会社は、株主総会の招集通知、決議が予定されていない議案事項の説明、総会において提供さ
れる予定の書類並びに召集通知日における株式総数及び議決権総数を会社のウェブサイトおいて公
表することが要請される。また、ウェブサイトにおいて、異なる種類株式の総数を、それぞれ公表され
るものとし、最後に、株主に対し直接代理投票書式又は欠席投票書式が郵送されていない場合は(該
当する場合)、当該書式を公表する。定款の変更により、株式会社は上記の書類の送付を電子通信によ
る送付に限定することができる(株式会社法第125条第2項第2文章)。
株主の株主総会への参加を円滑にするため、株主又はその代理人が出席しない場合でも株主が株
主総会に参加し、電子通信を介し、株主がその権利の全部又は一部を完全に又は部分的に行使するこ
とが可能であることを会社の定款において規定することができ、また、定款をもって、取締役会にか
かる措置を規定する権限を付与することが可能となった。さらに、定款をもって、取締役会に対し、株
主又はその代理人が出席しない場合でも、株主が書面又は電子通信により議決権を行使すること(不
在投票)を認める旨規定する権限を付与することが可能となった。
取締役会及び監査役会は、決議を要する各議案を提出しなければならない(監査役及び会計監査
人の選任決議案は、監査役会のみが提出する。)。
株主は、株主総会において議事の各議案につき反対議案を提出することができる。株主が、総会前
14日以内に、会社に対し、取締役会及び監査役会の提案に対する反対提案をその理由とともに通知し
た場合には、会社は、全株主がかかる反対議案及びそれに対する会社の意見(もしあれば)についてア
クセス可能なようにしなければならず、上場会社の場合には、会社のインターネットページを通じて
アクセスが提供されなければならない。各株主は、請求に係る情報が議案の適切な判断に必要な場合
に限り、株主総会において、取締役会から会社の業務に関する質問について回答を求めることができ
る。株式会社法第131条第3項に定める一定の事由(例えば、回答することが会社に不相当ではない不
利益を与える事由)がある場合、取締役会は、回答を拒否することができる。株式会社法第131条第2項
に従い、株式会社の定款において、総会の会長が定時株主総会における質疑応答のための適切な時間
に関する権限を有する旨を規定することができる。ドイツポストの定款には当該権限の付与が含ま
れている。
株式に伴う議決権は、株主が自ら行使することも又は代理人(委任状の様式は会社により提供さ
れる)を通じて行使することも可能である。会社は、株主が複数の代理人に委任した場合、1名又は複
数の代理人を拒否することができる。2009年9月改正によって株式会社法に加えられた変更により、
委任状は書面において発行される必要がなくなり、電子署名を含まない電子メールなどテキスト形
式又は定款に規定のある場合はより簡易な形式での委任でも形式上十分となった。授権及び照合の
取消についても同様である。上場公開会社は、株主が授権を希望している場合には、第三者が株主を
代理し株主の議決権を株主総会において行使する権利が与えられていることに関する証明を株主が
提供するための電子通信方法を提供しなければならない(株式会社法第134条第3項第4文章)。
いくつかの銀行(特に小規模の貯蓄銀行及び信用組合)は、今後、代理人としての役割を果たさな
い予定であることを公表したが、ドイツでは、今なお、通常、議決権の行使は銀行に委託される(議決
権の代理行使)。一方、会社は、株主からの指示によって議決権を行使する委任行使委員会を設置する
ことができる。会社がかかる委員会を設置した場合、株主は、当該委員会に対して指示することによ
り又はインターネットを通じて議決権を行使することができる。
貸付機関、議決権行使専門業者及び株主組合は、議決権の行使に関する株主の明示的な指示が必
要ではなくなった。代わりに、代理人は、授権により、(i)代理人自らの議決権の行使に関する提案又
は(ii) 取締役会若しくは監査役会の提案、又は異議がある場合においては監査役会の提案に従い、
広い範囲で議決権を行使することができることとなった (株式会社法第135条第1項第4文章)。さら
に、貸付機関、議決権行使専門業者及び株主組合に関する詳細な手続要件及び制限が規定された。
株主総会の決議は、行使された議決権の過半数で行うことができる。定款は、額面金額いくらに対
し1個の議決権を付与するかを規定する。総会決議は、一定の場合(例えば定款変更、増資、減資、解散
等の場合)、決議における株式資本の4分の3の多数でなされることが法律上要求される。但し、いくつ
かの例外(例えば、増資の際の新株引受権の排除、合併の承認等)を除き、定款をもってかかる4分の3
の多数要件を過半数に軽減することができる。
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有価証券報告書
株主総会については公証人により議事録が作成されなければならず、かかる議事録には投票の結
果が記載されなければならない。議事録は、商業登記所に提出される。
上場公開会社は、株主総会の後7日以内に、各決議ごとに、有効投票議決権数、これらの議決権と株
式資本との対応関係、賛成議決権数、反対議決権数、及び棄権議決権数(もしあれば)を含む、決議の結
果を公表する(株式会社法第130条第6項)。但し、定時株主総会において会長が結果を公表することに
より、株主の反対がなければ、簡易方法により公表がなされたとみなすことができる(株式会社法第
130条第2項第3文章)。
不適切な訴訟を防ぐため、2009年9月改正は、裁判所において株主決議を争う場合について、いく
つかの手続的要件を規定している。とりわけ、一定の株主決議の登記を回避するためには、原告が招
集通知の公告から最低でも1,000ユーロの価値の按分株式を所有していることの証明が原告に義務
付けられた(株式会社法第246条a第2項第2号)。
(ⅰ)計算、利益処分
取締役会は、会計年度終了後3か月以内に、年次貸借対照表及び損益計算書(年次財務書類)並び
に前会計年度についての営業報告書を作成し、これを監査役会及び会計監査人に提出しなければ
ならない。年次財務書類は、適正会計原則に従わなければならず、簡潔かつ記載漏れがなく、また
会社の財務状態及び営業成績を偽りなく公正に表示するものでなければならない。会社は、法定
準備金を積み立てなくてはならず、その積立は下記のもの等から成る。
・ 前期繰越損失額を減じた当期純利益の5パーセント(当該準備金が定款記載の資本の10パー
セント以上に達するまで)。
・ 新株発行の際の額面超過額(いわゆる「打歩」)。
・ 転換社債又は新株引受権付社債の発行価額が当該社債の償還額を上回る部分に相当する金
額。
・ 新株引受権付与の対価として株主が支払ったプレミアム額。
法定準備金の使用は制限されており、基本的には欠損塡補の場合に限られる。
会社は、自己株式を保有している限り、当該株式の簿価に等しい自己株式準備金を設定しなけ
ればならない。
法定準備金のほか、他の既開示準備金を設定することができ、株式会社法及び定款の規定の範
囲内で、会社の純利益の一部又は全部をかかる既開示準備金に組入れることができる。
営業報告書には、営業状況及び会社の状態を記載するとともに、会計年度終了後に生じた事象
で特に重要なものを報告することを要し、さらに年次財務書類について説明しなければならな
い。
営業報告書における報告義務は、特に、会計過程の統制及びリスクマネジメントシステムの説
明に関連し認められる。資本市場において活動する会社は、営業報告書において、会計過程の内部
統制及びリスクマネジメントシステムの重要な機能につき説明しなければならない(商法第289
条第5項)。会社に会計過程の統制及びリスクマネジメントシステムがない場合、その旨が記載さ
れなければならない。
上場会社は、営業報告書の独立した章において、会社の経営に関する宣言を含めなければなら
ない(商法第289条a)。会社の経営に関する情報には、適用されている経営慣習、会社全体に有効で
会社全体に関係する倫理、作業及び社会性基準などの法的要請、ドイツ企業統治法の遵守に関す
る宣言、取締役会及び監査役会の業務手法の説明並びに取締役会及び監査役会に帰属する委員会
の構成及び業務手法が含まれる。会社は、年に一度、取締役会がドイツ企業統治法に規定されるど
の推奨事項を遵守しているか、また不遵守の場合はその理由(「遵守又は説明」)を内容とする取
締役会及び監査役会による宣言を、ウェブサイトにおいて公表しなければならない(株式会社法
第161条第1項第1文章)。当該宣言の有効期間中に変更があり、公表内容に訂正が必要な場合、直ち
に訂正を行い、修正された宣言事項は会社のウェブサイトにおいて公表される。年次コンプライ
アンス報告書は、会社のウェブサイトにおいて恒久的に公表されなければならず、会社の経営に
関する宣言事項の一部とされなければならない。
2006年12月31日以降に開始する期間に係る財務書類又は半期財務書類に関し、取締役会のメン
バーは、これらが知りうる限りにおいて、かかる財務書類が真実かつ公正であると考えられる旨
を書面にて承認しなくてはならない(Bilanzeid)。
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貸借対照表及び損益計算書を含む年次財務書類並びに営業報告書は、監査役会の提案に基づき
株主総会で選任された会計監査人の監査を受けなければならない。当該会計監査人は、監査の結
果を、監査役会に対して、直接、書面で報告しなければならない。会計監査人は、特に会計過程の内
部統制及びリスクマネジメントシステムにおける重要な脆弱性につき、監査役会に報告を行なわ
なければならない。また、会計監査人は、不公平な状態になり得る状況及び監査人が監査役務に加
え提供した役務につき報告しなければならない(株式会社法第171条第1項第2文章及び第3文章)。
かかる監査の最終結果に対して異議のない場合、当該会計監査人は、当該年次財務書類に承認の
付記をすることにより、その旨確認する。承認の付記については、その文言が法律に規定されてい
る。
監査役会は、年次財務書類、営業報告書、取締役会の利益処分案及び会計監査人の監査報告書を
監査する。監査役会は、監査の結果を書面で株主総会に報告しなければならない。さらに、監査役
会は、会計監査人による年次財務書類の監査結果について意見を述べなければならない。監査役
会は、上記報告書の末尾に、その監査の最終結果に対して異議を申し立てるべきか否か、取締役会
の作成した年次財務書類を承認するか否かを記載することを要する。監査役会が年次財務書類を
承認すれば、当該年次財務書類は確定する。但し、取締役会及び監査役会が、かかる確定を株主総
会に委ねる旨決定した場合はこの限りでない。通常は、取締役会及び監査役会は、かかる確定を株
主総会に対し委ねない。
会社が他の会社に対し支配的な影響を及ぼす場合に作成を義務付けられる可能性がある連結
財務諸表についても、類似の規定が適用される。
(ⅱ)利益処分案
株主総会は、利益処分案について決議しなければならないが、この場合、確定された年次(非連
結)財務書類に拘束される。
(ⅲ)公告
年次財務書類、営業報告書、監査役会の報告書、取締役会の利益処分案並びに上場会社の場合
は商法第289条第4項至第5項及び第315条第4項に基づく情報説明報告書は、株主総会招集日以
降、会社の本店内で株主の閲覧に供せられる。株主の要求に応じて、かかる書類の写しが株主に
提供される。上記規定の義務は、当該書類が会社のウェブサイトを通じて提供される場合には
適用されないものとする。通常は、これらの書類は会社の年次報告書に含まれ、かかる報告書は
株主その他の利害関係者に提供される。
取締役会は、定時株主総会後、不当に遅滞することなく、会計監査人の監査証明書が付された
年次財務書類を、営業報告書及び監査役会の報告書とともに、ドイツ連邦官報のインターネッ
トサイトにおいて公表し、かつこれらを、そのインターネットサイト(www.ebundesanzeiger.
de)において関連書類の閲覧を可能にするドイツ連邦官報出版局(Bundesanzeiger
Verlagsgesellschaft mbH)に届出なければならない。ドイツ連邦官報出版局は、当該年次財務
書類が明らかに無効でないか否かを審査する。この点を除けば、一定の形式上の要件を除き、当
該年次財務書類及び営業報告書が、法律及び定款の規定に従っているか否かを審査する必要は
ない。
ドイツ証券取引法(Wertpapierhandelsgesetz)第37条以下に基づき、会社は「年次財務報告
書(Jahresfinanzbericht)」、「半期財務報告書(Halbjahresfinanzbericht)」及び「中間財務
報告書(Zwischenmitteilung der Geschäftsführung)」の公表を義務付けられた。主要銘柄
部門に上場されている株式会社は、貸借対照表、損益計算書を含む年次財務書類、営業報告書並
びに四半期報告書の公表の免除に加え、年次財務報告書及び中間財務報告書の公表義務を免除
されている。しかしながら、株式又はその他の有価証券が証券取引所に上場されている株式会
社は、半期財務報告書(少なくとも取締役会による要約された年次財務書類及び中間報告書並
びに取締役会メンバーによる確認書を含むものとする。)を会計年度上半期終了後2か月以内に
公表しなくてはならない。
ドイツ証券販売目論見書法(Wertpapierprospektgesetz)第10節に従い、上場株式会社は年に
一度、過去12か月間に、(i)ドイツ証券取引法第15条(臨時公表)、第15条a(役員の取引)並びに第
26条(相当量の株式持分)、(ii)ドイツ証券取引法第30条b、同条e、及び同条f、(iii)ドイツ証券
取引法第37条以下(財務報告書)、(iv)証券取引所規制に関するドイツ証券取引所法(Bö
rsengesetz)第42条第1項、並びに(v)これらに類似する(ドイツ以外の)外国の証券取引所法又
は証券取引法に基づく開示義務に従い関連会社により公表された全ての情報を記載した、いわ
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ゆる年次文書の公表が義務付けられている。かかる年次文書は、一般に知られているビジネス
誌若しくは日刊紙に印刷文書として、又は上場株式会社が上場している株式取引所のウェブサ
イト、若しくは当該会社のインターネット上のウェブサイトに掲載して公表しなければならな
い。ドイツポストは同社のウェブサイトに掲載する方法によりこれを実施している。年次文書
は連邦金融監督庁に対しても提出しなくてはならない。
取引所にその有価証券が上場されている株式会社はまた、(転換社債が株式に転換された場
合等により)議決権の数に変更が生じた場合、当該各月末までに現存する議決権総数を公表し
なければならない。
取締役による取引に関する詳細情報は、会社が当該取締役より当該会社の株式又は株式関連
のデリバティブを対象とした取引に関する通知を受けた直後に、取締役による取引に関する情
報を記録する会社登記簿(以下に記載する。)に通知されなければならない。
ドイツ連邦法務省は、明確な不正があった場合に連邦金融監督庁の要請に基づき、抜打ち検
査により、ドイツ国内の証券取引所上場企業の年次決算を調査する権利を民間組織である財務
報告執行委員会(Deutsche Prüfstelle für Rechnungslegung DRP e.V.)(以下「財務報告執
行委員会」という。)に授権した。一切の調査結果は財務報告執行委員会により連邦金融監督庁
に開示され、同庁によりさらなる処置がとられることがある。
ドイツの電子会社登記簿(Unternehmensregister)はインターネット(www.
unternehmensregister.de)により閲覧が可能であり、とりわけ、(ⅰ)登記書類を含む商業登記
簿登記事項、(ⅱ)開示済み会計書類及び報告書、(ⅲ)連邦官報のインターネットサイトに掲載
された公告、(ⅳ)連邦金融監督庁に対する通知、並びに(ⅴ)株主への情報提供事項として入力
された事項に関する情報を提供する。
(2) 【提出会社の定款等に規定する制度】
以下は、2010年5月10日付の当社の定款に記載された制度に関する一部の規定の要約である。
(イ) 株主
(a) 株主総会
株主総会招集日の株主名簿に記載されており、期限内に株主総会への参加の登録を行なった株主
は、株主総会に出席することができ、株主総会は、取締役会又は監査役会が招集する。招集公告は、議
事日程を付して、株主総会の開催日の30日以上前に行われなければならない。この締切日は、登録締
切日と同じ日数分、延長される。
株主総会は、当社の本店若しくはドイツの証券取引所の所在地又は人口20万人超のドイツ国内の
都市で開催される。
総会の議長は、監査役会会長、又は株主代表の監査役でかつ監査役会会長により指名された他の
監査役が務める。いずれの者も議長を務めない場合は、議長は株主総会において選任される。
(b) 議決権
株主総会において、議決権は、株式1株につき1個の割合で行使される。
株主は総会開催日において当社株主名簿に登録されていなくてはならず、かつ総会の6日前まで
に、当社に対し総会への出席に関する登録をなさなければならない。取締役は、定款が定める6日間よ
り短期間の登録期間を定めることができる。
定款により、取締役会は、株主が株主総会に出席しない場合でも、書面による投票又は電子的な投
票(郵送による投票)を株主に許可する権限を付与されている。
議決権は代理人により行使することができる。定款の定めにより、委任は、テキスト形式で、授権、
取消し、及び会社に対する証明がなされなければならない。すなわち、書面による署名は不要であり、
電子メールなどの形式によればよいこととなる。株主総会の招集通知は、委任の授権、取消し及び証
明の簡易な手続を規定することができる。なお、これらは、貸付機関、株主組合又は法で定めるこれら
に類する者に対する授権について定める株式会社法第135条に影響を及ぼすものではない。
(c) 決議
法令の強行規定に別段の定めのない限り、総会の決議は、議決権の過半数、及び法令において株式
資本の過半数によることが必要とされる場合には、議決権の対象となる株式資本の過半数で採択さ
れる。
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(ロ) 機関
(a) 取締役会
取締役会は、2人以上の取締役から成り、その数は監査役会が定める。
取締役会は、法律及び定款に従って当社の業務を執行する。
当社は、取締役2人又は署名権者(商法に基づき、当社のために署名する権限が当社の法律上の所
在地にある地方裁判所が保持する商業登記簿に登記された従業員である授権代理人。)と共同して行
為する取締役1人により適法に代表される。
(b) 監査役会
監査役会は、20人の監査役から成り、その義務及び機能については株式会社法及び共同決定法に
定められている。
(注) 「銀行業務及び証券業務に関する監督」に係る記載は、ドイツ・ポストバンク・アーゲーの非連結
化に伴い関連がなくなったことから削除している。
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2 【外国為替管理制度】
ドイツの外国為替管理制度は、随時改正される1961年外国貿易法(Aussenwirtschaftsgesetz)(以下
「貿易法」という。)、及び貿易法の下で公布された現行の外国貿易省令(Aussenwirtschaftsverord
nung)(以下「貿易省令」という。)に基づいている。
貿易省令は、ドイツ連邦共和国に所在する会社に対し、ドイツ非居住者による対内投資について報告を
要求している。これに関し、特定の基準値を条件とし、貿易省令第58条aは、長期にわたる経営参加、支店の
設立又は企業の持分の取得を意図してなされた投資及びかかる投資の処分について、報告義務を定めて
いる。これに対し、ドイツ企業の株式の単なる購入又は売却について、外国人株主の持分が資本金又は議
決権の10パーセントにとどまる限り、かかる報告義務は課されない。
ドイツ非居住者である株主への配当の支払いについても、何ら制限は実施されていない。
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3 【課税上の取扱い】
以下の説明は、(イ)日本国とドイツとの間の租税条約(以下「租税条約」という。)に定義する税法上の
日本国居住者である場合、(ロ)租税条約の利益を享受する権利を有し、とりわけドイツの条約の適用を回
避することを防止するための規定により租税条約上の税額控除請求権を排除されていない者であって、
個人に当たらない場合、及び(ハ)株式がドイツ国内の恒久的施設(ドイツの常任代理人を含む。)又は確立
された事業基盤の営業財産の一部を構成しない場合における、株式の実質的所有者のためのドイツの一
定の重要な税額控除の要約である。本項においてかかる実質的所有者を「日本の株主」という。
かかる要約は、本書の日付現在において効力を有し、ドイツ税務当局及び租税裁判所により適用されて
いるドイツ租税法及び租税条約に基づくものであり、遡及的効果を有すると考えられるドイツ租税法又
は租税条約の改正に従う。
以下の説明は、日本の株主に関連するあらゆるドイツの租税に関する要点及び検討事項の包括的な説
明を企図するものではない。株式の購入、所有及び処分並びにドイツにおける配当金の源泉徴収税の還付
手続に係るドイツの連邦税、州税及び地方税に関しては、自身の税務顧問に相談されたい。
(1) 【ドイツの課税上の取扱い】
近時ドイツでは、全般的に2008年施行の事業税改革(Unternehmenssteuerreform)が制定された。これ
により、ドイツの法人は、原則として、以前より低い15パーセント(以前は25パーセント)の法人所得税
を負担する。さらに、査定された法人所得税額に対して、5.5パーセントの統一割増税が課される。法人
所得税及び統一割増税は、合計で15.825パーセントになる。
しかしながら、事業税改革には、個々の事案によっては実効税率の引上げにつながる一定の所得引上
げ要因が含まれている。特に、利払いに係る税額控除の対象が通常限定される利息除外規則
(Zinsschranke)は、会社の税負担全体に悪影響を及ぼす可能性がある。
さらに、ドイツの法人は、法人所得税及び統一割増税のみならず営業税も負担する。営業税の税率は、
法人が営業施設を維持している自治体によって異なる。営業税率の計算基準は、特定の加算及び控除を
除き法人所得税の計算と同じである。事業税改革の不可欠な要素として、営業税の課税標準調整規定が
2008年以降厳格化された。
(イ) 日本の株主に課される所得税
現行のドイツ国税法では、2008年12月31日後に受領するドイツの法人による配当金の分配に対して
は、一般的に25パーセントの源泉徴収税及びこれに対する5.5パーセントの統一割増税が課される。そ
のため、配当金に対する源泉徴収税の合計は、現在は26.375パーセントとなっている。
日本の株主の場合租税条約に基づき、源泉徴収税率は配当金総額の15パーセントに引き下げられる。
日本の株主は、ドイツ中央税務局(ドイツ、53225 ボン、フリードホーフ シュトラッセ1 ブンデスアム
ト・フューア・フィナンツェン)に対して、15パーセントの租税条約適用税率を超過して課せられた部
分の源泉徴収税を還付するよう申請することができる。代わりに、他の要件を充足している限り、配当
支払いの時点における一定の法人株主に支払われた配当金について、請求に応じて、減額された源泉課
税率が適用され得る。申請用紙は、ドイツ中央税務局、東京のドイツ大使館、日本国内のドイツ領事館又
はwww.bzst.deから入手することができる。日本の株主は本国の税法に従いドイツの源泉徴収税に対す
る税金還付金(又はその一部)を受領することができる。(後記(2)も参照のこと。)
日本の株主は、当社株式の処分によるキャピタル・ゲインにつきドイツの税金が課されることはな
い。
(ロ) 相続税及び贈与税
現行のドイツ税法上、ドイツの贈与税又は相続税は、一般的に、以下いずれかの場合において、日本の
株主が死亡又は贈与により株式を譲渡した場合に課される。
・ 被相続人若しくは贈与者又は相続人、受贈者若しくはその他の譲受人が、譲渡時において、ドイツ
国内に住所若しくは生活拠点又は実質的な経営拠点を有する場合又はドイツ国内に住所を有
さずにドイツ国外にて連続5年以上居住したことのないドイツ市民である場合。
・ 当該株式が、恒久的施設を伴うか、又はドイツにおいて常任代理人が置かれた事業資産として、被
相続人又は贈与者により保有されていた場合。又は、
・ 相続開始時における被相続人又は贈与時における贈与人が、単独で又は関係当事者と共同で、直
接的又は間接的に、会社の登録資本金の最低10パーセントを保有していた場合。
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(ハ) その他の租税
ドイツの有価証券取引税、印紙税又は類似の租税は、日本の株主による株式の購入、売却又はその
他の処分には適用されない。現在、ドイツでは純資産税は課されない。
(2) 【日本の課税上の取扱い】
所得税法、法人税法、相続税法及びその他の関連法令に従い、かつ、その制限の下、日本国の居住者又
は法人は、適用租税条約に従い、上記で述べたところに従って、個人又は法人の各所得について(また、
個人については相続についても)支払ったドイツ税額につき、日本の税務当局に対して税額控除を請求
することができる。
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4 【法律意見】
ドイツにおける当社の法律顧問であるヘンゲラー・ミュラー法律事務所は、本書の「第一部 第1 本国
における法制等の概要」のうち、「1−(3)課税上の取扱い」を除く部分の英語訳(以下「精査済有価証
券報告書」という。)を精査し、次の趣旨の法律意見書を提出している。
(a) ドイツポスト・アーゲーは、ドイツ法に基づく法人として、適法に設立され、有効に存続しており、
本書に記載されている事業を営み、財産を所有し管理する完全な権能及び権限を有する。
(b) 当職らの知る限り、精査済有価証券報告書に記載されているドイツ連邦共和国の法律に関する記
述及び情報は、全ての重要な点において、真実かつ正確である。
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第2 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
以下の表は、2010年12月31日までの5会計年度分の各会計年度末日における当グループ(非継続事業
を除く)の主要な実績連結財務データを表示している。
2006年
2007年
(修正再表示) (修正再表示)
百万ユーロ
売上高
60,545
54,043
(70,232億円)
利息を含まない税引前利益(EBIT)
3,782
2,282
投資活動より生じた
キャッシュ・フロー
3,922
(4,550億円)
(5,975億円)
‑2,697
‑1,053
‑865
資産合計
(‑1,221億円)
‑1,787
(‑1,003億円)
資本
(少数株主持分を除く)
(2,173億円)
5,151
(‑3,129億円)
財務活動より生じた
キャッシュ・フロー
(2,474億円)
1,873
(2,647億円)
営業活動より生じた
キャッシュ・フロー
(62,690億円)
2,133
(4,387億円)
連結当期純利益
百万ユーロ
11,220
(‑2,073億円)
11,035
(13,015億円)
(12,801億円)
217,698
235,420
(252,530億円) (273,087億円)
18/387
2008年
(修正再表示)
2009年
(修正再表示)
2010年
百万ユーロ
百万ユーロ
百万ユーロ
46,201
51,481
54,474
(63,190億円)
‑966
(‑1,121億円)
‑1,979
(‑2,296億円)
1,939
(2,249億円)
‑441
(‑512億円)
‑1,468
(‑1,703億円)
7,826
(9,078億円)
262,964
(305,038億円)
(53,593億円) (59,718億円)
231
(268億円)
693
(804億円)
‑584
(‑677億円)
‑2,710
(‑3,144億円)
1,676
1,835
(2,129億円)
2,630
(3,051億円)
1,927
(2,235億円)
8
(9億円)
‑1,651
(‑1,944億円) (‑1,915億円)
8,176
10,511
(9,484億円) (12,193億円)
34,738
37,763
(40,296億円) (43,805億円)
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
希薄化後1株当たり
利益(1)
2006年
(修正再表示)
2007年
(修正再表示)
2008年
(修正再表示)
2009年
(修正再表示)
2010年
百万ユーロ
百万ユーロ
百万ユーロ
百万ユーロ
百万ユーロ
1.60ユーロ
(185.6円)
平均従業員数(人数)
507,641人
1.15ユーロ
(133.4円)
500,252人
‑1.40ユーロ
(‑162.4円)
511,292人
0.53ユーロ
(61.5円)
488,518人
2.10ユーロ
(243.6円)
464,471人
(1) 該当年度の加重平均株式数が計算に使用されている(非継続事業を含む)。
以下の表は、2010年12月31日までの5会計年度分の各会計年年度末日におけるドイツポスト・アー
ゲーの主要な実績個別財務データを表示している。
売上高
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
百万ユーロ
百万ユーロ
百万ユーロ
百万ユーロ
百万ユーロ
13,696
13,411
13,327
12,799
12,607
(15,887億円)
経常利益
1,231
(1,428億円)
当期純利益
1,262
(1,464億円)
営業活動より生じた
キャッシュ・フロー
投資活動より生じた
キャッシュ・フロー
財務活動より生じた
キャッシュ・フロー
1,185
現金及び現金等価物
(1,560億円)
1,338
(1,552億円)
1,495
‑1,778
(‑2,062億円)
‑757
(‑878億円)
1,015
(1,734億円)
(1,177億円)
‑1,548
‑2,007
‑1,923
(‑1,796億円)
(‑2,328億円)
565
82
12,160
(14,106億円)
資産合計
1,345
(15,459億円)
(1,375億円)
(655億円)
資本
(15,556億円)
28,747
(95億円)
12,682
(14,711億円)
29,901
(‑2,231億円)
1,027
(1,191億円)
10,862
(12,600億円)
37,811
(33,347億円)
(34,685億円)
(43,861億円)
627
197
316
19/387
(14,847億円)
534
(619億円)
513
(595億円)
1,087
(1,261億円)
1,864
(14,624億円)
1,449
(1,681億円)
1,346
(1,561億円)
657
(762億円)
3,842
(2,162億円)
(4,457億円)
‑1,072
‑4,256
(‑1,244億円)
10,650
(12,354億円)
36,476
(42,312億円)
2,195
(‑4,937億円)
11,304
(13,113億円)
33,622
(39,002億円)
2,438
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(727億円)
(229億円)
20/387
(367億円)
(2,546億円)
(2,828億円)
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
2 【沿革】
(1) 【当社の沿革】
当グループは、当初、連邦特別資産であるブンデスポスト(ドイツ連邦郵便局)の一部であった。ブン
デスポストは、1989年、ブンデスポスト・ポストディーンスト(Deutsche Bundspost POSTDIENST)、ブン
デスポスト・ポストバンク(Deutsche Bundespost POSTBANK)及びブンデスポスト・テレコム
(Deutsche Bundespost TELEKOM)の3社に分割された。1994年9月14日のブンデスポストの株式会社への
転換に関する法律(Gesetz zur Umwandlung der Unternehmen der Deutsche Bundespost in die
Rechtsform der Aktiengesellschaft)に基づき、ブンデスポスト・ポストディーンストは、株式会社へ
再編成され、1994年12月20日にドイツポスト・アーゲーと改名し、1995年1月20日に登録番号HRB6792に
基づき、ボン地方裁判所にて商業登記を行った。当グループの国際化は、ダンツァス・ホールディング
AG(スイス)の買収(1999年)及びDHL(バミューダ)の段階的株式取得(1998年開始)とともに明らかに進
展した。
当グループの経営成績及び財政状態は、1999年及び2000年に行われた買収による強い影響を受けて
いる。これらの買収により、当グループの売上高のレベルが著しく増大し、かつ、銀行業務による収益が
もたらされた。そのうち最も重要な買収は、それぞれ1999年1月1日のポストバンク及びダンツァスの買
収、2000年1月1日のDSLバンクの買収並びに2000年3月1日のAEIの買収である。ポストバンク及びDSLバ
ンクの買収は、当グループの貸借対照表に報告される有利子資産及び有利子負債の水準を顕著に増大
させることになった。
(2) 【当グループの沿革】
年月
出来事
関係事業部
:
ブンデスポスト・ポストディーンスト、ブンデスポスト・ポストバンク及びブ
ンデスポスト・テレコムの3社に分割された。
―
:
ブンデスポスト・ポストディーンストは、株式会社へ再編成され、1994年12月20
日にドイツポスト・アーゲーと社名変更した。
―
1月
:
マク・ペーパー AG(McPaper AG)を買収した。
―
7月
:
DHL株式の25.002パーセント(対価総額425百万ユーロ)を段階的に取得した。
かかる投資額は持分法に基づき計算されている。
10月
:
グローバル・メール Ltd(Global Mail Ltd.米国)を買収した。
:
デュクロ(Ducros)(フランス)を買収した。
1989年
1994年
12月
1998年
エクスプレス
1999年
1月
MITサン・ジュリアーノ・ミラネーゼ(MIT, San Giuliano Milanese)(イタリ
ア)を買収した。
21/387
エクスプレス
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
:
ダンツァスを買収した。
ロジスティック
ス
ITG GmbHインターナショナル・スペディション(ITG GmbH International
Spedition) (ドイツ)の80.2パーセント及びITG GmbHロギスティック・ウント
・ディストリブーション(ITG GmbH Logistik und Distribution)(ドイツ)の
82.0パーセントを取得した。
:
当社が保有していないドイツ・ポストバンクAGの株式82.5パーセントを対価総
額2,211百万ユーロで取得した。
金融サービス
4月
:
セキュリコール・オメガ・ホールディングスLtd.(Securicol Omega Holdings,
Ltd.)(英国)の株式25パーセントを対価総額303百万ユーロで取得した。かかる
投資額は当グループの利益参加49.99パーセントを基準に比例配分による連結
法に基づき計算されている。当グループは同社の議決権付株式の50パーセント
を保有している。
エクスプレス
7月
:
ファンゲント&ロース(Van Gent & Loos)(オランダ)を買収した。
エクスプレス
セレクトブラハト(Selektrvacht)(オランダ)を買収した。
:
ネドロイド(Nedlloyd)を買収(この中には、エクスプレス事業部に移されたファ
ンゲェント&ロースとセレクトブラハトの事業持分の割合が含まれてい
る。)(オランダ及び世界規模)した。
ロジスティック
ス
9月
:
ASGを買収(スウェーデン及び世界規模)した。
ロジスティック
ス
10月
:
グイプズコアナ(Guipuzcoana)を買収した(ナーロンド・デサローロ
SL(Narrondo Desarollo S.L.)(スペイン及びポルトガル)の株式49パーセント
を取得した。かかる投資額は比例配分による連結法に基づき計算されている。)。
12月
:
DSLホールディングAGの株式81.2パーセントを対価総額272百万ユーロで取得し
た。そのうち30百万ユーロを、ポストバンクが1998年に支払済である。DSLホール
ディングAGは以前には旧DSLバンクの匿名組合出資持分48パーセントを保有して
いた。旧DSLバンクは現在ポストバンクと合併済みである。旧DSLバンクの既存の
持分がポストバンクの匿名組合出資持分に転換される額は未定である。DSLホー
ルディングAGの経営取締役会及び監査役会は、株主総会において、2000年12月31
日にDSLホールディングAGを解散し、匿名組合出資持分の基礎となる契約上の合
意を解消した。
金融サービス
:
トランス・オ・フレックス(trans‑o‑flex)の子会社数社(オーストリア、ベル
ギー、デンマーク、ハンガリー及びオランダの事業を含む。)を買収した。
エクスプレス
エクスプレス
2000年
1月
22/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
3月
:
DSLバンクを買収した。DSLホールディングは、以前からDSLバンクの匿名組合出資
持分を旧DSLバンクとポストバンクの合併後も継続して保有している。匿名組合
出資持分をポストバンクに転換する額は未定である。経営取締役会及び監査役会
は、匿名組合出資持分の基礎となる契約上の合意を解消した。
金融サービス
:
エア・エクスプレス・インターナショナルLtd.(Air Express International
Ltd.)を買収(米国及び世界規模)した。
ロジスティック
ス
7月
11月
インターナショナル・ポスタル・コンサルタンツ(米国)を買収した。
エクスプレス
:
当社株式319.9百万株の世界規模での募集を行った。
:
イタリアにおけるユーロエクスプレスのネットワークを完成させるため、SAV S.
p.A.(イタリア)を100パーセント買収した。
エクスプレス
:
DHL(バミューダ)株式の21.383パーセントを追加取得(総保有割合46.386パーセ
ント)した。
エクスプレス
3月
:
ルフトハンザAGとのジョイント・ベンチャーによるエアロロジック
GmbH(Aerologic GmbH)(ドイツ)を設立(当グループ50.1パーセント、ルフトハン
ザ49.9パーセント)した。
エクスプレス
6月
:
株式会社日本航空からDHLインターナショナル株式の4.256パーセントを追加取
得するオプションを取得した。
エクスプレス
:
BHF(USA)ホールディングInc.(米国の信用機関)を買収(100パーセント)した。
金融サービス
:
キャンドゥ/カーゴライン・グループ(Candoo/Cargoline Group)(オーストリ
ア及び東欧諸国)のオプションを100パーセント取得した。
エクスプレス
:
DHLインターナショナル株式の4.256パーセントを追加取得した。取得の効力は
2002年1月1日に遡及する(取得後保有割合50.642パーセント)。
エクスプレス
:
ダンツァスが、オーストリアの主要なロジスティックスサービス提供者となり、
また、東欧・中欧における存在を強化するために、ウィーンに本部を置くカーゴ
プラン/カーゴライン・グループ(Cargoplan/Cargoline group)を買収した。
エクスプレス/
ロジスティック
ス
:
セルヴィスコSP zoo(Servisco Sp zoo)(ポーランド)の株式の40パーセントを追
加取得(取得後保有割合100パーセント)した。
エクスプレス
2001年
1月
11月
2002年
3月
4月
23/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
12月
:
ポストバンクがクレディスイスAGの子会社2社を買収した。ポストバンク・フェ
ルメゲンズベラツンAG(Postbank Vermoensberatung AG)を新たに設立し、ポスト
バンクは、サービスのモバイル端末での販売により、店舗及びオンラインでの販
売活動を補完する。
金融サービス
:
ドイツポスト・ワールドネットが残り24.4パーセントのDHLインターナショナル
Ltd.(バミューダ)に対する持分を取得した。これにより、当グループは、当該会社
を完全に所有することになった。
エクスプレ
ス/ロジス
ティックス
1月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、イタリアの小包会社カサ・ディ・スペディ
ツィオーニ・アスコリS.p.A(Casa di Spedizioni Ascoli S.p.A.)を買収し、DHL
ブランド傘下のヨーロッパ小包ネットワークに統合した。
エクスプレス
2月
:
カナダの反トラスト当局がDHLによるルーミス(Loomis)の買収を承認した。これ
により、カナダ市場における陸上輸送ベースのエクスプレス輸送に関するDHLの
地位が強化された。
エクスプレス
:
ドイツポスト・ワールドネットは、中国の輸送・ロジスティックス最大手シノト
ランス(Sinotrans Ltd.)の国際株式公開に際し、その持分の4.75パーセントを取
得することにより、主要な中国成長市場における地位を強化した。シノトランス
は、中国におけるDHLの折半出資のジョイント・ベンチャーの相手方である。
エクスプレス
6月
:
欧州委員会は、ドイツポスト・ワールドネットに対し、1999年に英国に設立した
ジョイント・ベンチャーであるセキュリコール・オメガ・ホールディングス
Ltd.の100パーセント持分取得を承認した。これにより、同社をDHLのヨーロッパ
におけるネットワークに完全に統合することができるようになった。
エクスプレス
7月
:
DHLエアウェイズは、運送会社の社長兼最高経営責任者である、ジョン・ダズバー
グ(John Dasburg)氏率いる米国投資家グループに売却され、その後、当該運送会
社はアスター・エア・カーゴ(ASTAR Air Cargo)に社名変更した。
エクスプレス
7月
:
DHLダンツァス・エアー・アンド・オーシャン(DHL Danzas Air & Ocean)は、地
域を越えた事業展開を行いDHLグループのシナジー効果を達成するため、コーポ
レーション・コーマーS.A.(Corporation Cormar Sociedad Anonima)(中米)に対
する100パーセントの持分を取得した。
エクスプレス
8月
:
DHLによる、アメリカのエクスプレスサービス業者エアボーンInc.(Airborne,
Inc.)(米国)の買収が完了した。米国反トラスト当局及びエアボーンInc.の株主
はともに買収を承認しており、これによりドイツポスト・ワールドネットは米国
第3位の規模のエクスプレスサービス業者となり、米国内のネットワークの最後
の隙間を埋めることとなった。
エクスプレス
2003年
24/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
10月
:
ポストバンクは、ドイツ・バンクAG(ドイツ)及びドレスナーバンクAG(Dresdner
Bank AG)(ドイツ)に対し、支払決済業務を代行することを企図し、当時銀行らは、
提携に関する適法な趣意書に署名した。
金融
12月
:
復興金融公庫(KfW Bankengruppe(旧Kreditanstalt fur Wiederaufbau))は、ドイ
ツポストに対する持分の一部を売却し、同時にドイツポスト株式への転換社債を
発行した。浮動株は、5.7パーセント増加し37.4パーセントとなった。
グループ
1月
:
ドイツポスト・グローバル・メールは、英国企業スピードメール・インターナ
ショナル(Speedmail International)を買収した。同社は、英国国内郵便市場で
活躍し、英国向け及び同国発の国際事業用郵便の輸送を行う、数少ない認可を受
けた郵便事業会社である。
郵便
(国際)
4月
:
オランダにおいて、ドイツポスト・グローバル・メールは、ジョイント・ベン
チャーであり、以前ウェゲナー(Wegener)・グループが保有していたインターラ
ンデンB.V.(Interlanden B.V.)の30パーセントの持分を取得し、現在オランダ
における主要な宛先無指定広告郵便サービス業者として、その100パーセントを
保有している。
郵便
(国際)
5月
:
ドイツポスト・グローバル・メールは、米国の郵便サービス業者2社、スマート
メール(SmartMail)及びクイックパック(QuikPak)の買収を発表した。米国の顧
客は、これ以後、ワンストップの国内及びクロスボーダー郵便サービスの提供を
受ける予定である。
郵便
(国際)
6月
:
ポストバンクの新規株式公開が成功裡に完了した。1株当り発行価格は28.50
ユーロであった。ドイツポストは、困難な市況下において、その子会社の新規株
式公開に対処するため、株式公募とポストバンク株対象交換社債を組合わせた
革新的な取引手段を採用し、合計約2.6十億ユーロの収益を上げた。新規株式公
開後、ドイツポストによるドイツ・ポストバンクAG株式保有比率は66.67パーセ
ントであった。
金融
10月
:
ドイツポスト・ワールドネットグループは、グループの国際郵便サービスを新
しいブランドの下に統合し、ドイツポスト・グローバル・メールは、DHLグロー
バル・メールになった。
郵便
(国際)
11月
:
ドイツポスト・グローバル・メールは、スペイン企業ユニポスト(Unipost)の約
38パーセントの株式を取得することにより、海外の国内郵便市場に参入する戦
略を続けている。同社は、スペインにおいて最大の民間郵便サービス業者であ
り、自社拠点及び提携者の拠点を通じ、同国の人口の少なくとも70パーセントに
対し営業活動を行っている。
郵便
(国際)
:
DHLは、インドのエクスプレス会社ブルー・ダート(Blue Dart)の68パーセント
の株式を初めて取得した。DHLは、中国及びインドにおいて顧客に自社の国内及
び国際サービスを提供する初めての国際エクスプレス・ロジスティックス業者
となった。
エクスプレス
2004年
25/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
12月
:
2004年11月29日、復興金融公庫(KfW Bankengruppe)は、約1.2十億ユーロ相当の
ドイツポスト株を売却した。その結果、超過引受オプション行使後のドイツポス
トの浮動株は37.4パーセントから44パーセントに増加した。
グループ
:
DHLグローバル・メールは、フランスの郵便サービス業者KOBAの過半数の株式を
取得した。同社は、フランスにおけるダイレクト・マーケティング及び郵便通信
の専門業者の一つであり、国内配達に関してフランス郵政公社と業務協力して
いる。ドイツポスト・ワールドネットグループは、現在フランスにおいて高水準
の郵便サービスを顧客に提供することができる。
郵便
(国際)
年月
出来事
2005年
買収に関連する主要な出来事
3月
:
インドのエクスプレス会社ブルー・ダートの合計81パーセントの株式取得が法的に有効となった。
当グループは、中国及びインドといったアジアの主要市場において顧客に自社の国内及び国際エク
スプレスサービスを提供する最初の国際事業者となった。
7月
:
DHLは、カールシュタットクヴェレAG(KarstadtQuelle AG)の大型商品及び混載貨物の配送ロジス
ティックス事業を承継した。その主たる事業内容は、クヴェレ・アンド・ネッケルマン(Qelle and
Neckermann)のメール・オーダー事業における大型商品及び混載貨物の倉庫保管並びに配送の運営
・実施である。DHLは4月にロジスティックス事業部全体を承継していた。
10月
:
ドイツポストはオランダの郵便会社メールマージ(MailMerge)の過半数持分を取得する。これによ
り、既に当グループに属するセレクト・メール・ネーデルランド(Selekt Mail Nederland)、イン
ターランデン、セレクトブラハト及びDHLグローバル・メールと合わせ、当グループはオランダにお
ける最大の民間郵便事業会社となった。
:
ドイツ・ポストバンクAGは、財務・退職制度企画の専門会社であるBHWホールディングAGの76.4パー
セントの株式を取得し、これによりBHW株式に対する支配が90パーセントを超えたことを発表した。
両社とも、住宅貸付、貯蓄、住宅貯蓄及び普通預金の分野におけるマーケット・リーダーとなる予定
である。
:
ドイツポストは英国企業エクセル(Exel)を買収した。契約ロジスティックスの世界的マーケット・
リーダーは、ヨーロッパにおけるDHLの勢力を理想的に補完し、当該買収により当グループは世界的
ロジスティックス企業となった。
12月
2006年
買収及び売却
1月
:
ポストバンクは、住宅ローン専門会社のBHWを買収し、ドイツにおいて主力的な個人顧客向け金融
サービス事業者となった。
26/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
3月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、クーリエ会社のマルケン(Marken)を金融投資家3iに売却した。
ドイツポストは、企業情報ソリューション事業世界最大手の英国企業ウィリアムズ・リー(Williams
Lea)の過半数持分を取得した。
8月
:
DHLは、インドのエクスプレスサービス事業者ブルー・ダート・エクスプレスの株式を完全取得する
ため、残り19パーセントの株式に係る公開買付を実施した。
10月
:
DHLは、ポーラー・エア・カーゴ・ワールドワイド(Polar Air Cargo Worldwide)の49パーセントの
株式を取得した。締結された契約の期間は20年であり、これによりDHLは長期的な大西洋ルートの航
空貨物輸送力を確保した。
11月
:
ウィリアムズ・リーは、英国の公共部門関連の印刷サービス及び文書管理事業の大手であるザ・ス
テーショナリー・オフィス(The Stationery Office)の支配権を得た。
2007年
買収及び売却
1月
:
ウィリアムズ・リーは、英国の公共部門関連の印刷サービス及び文書管理事業の大手であるザ・ス
テーショナリー・オフィス(The Stationery Office)を買収した。
6月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、米国空輸会社アスター・エア・カーゴの株式のうち49パーセン
トを取得した。
ドイツポスト・ワールドネットは、米国会社ポーラー・エア・カーゴの株式のうち49パーセントを
取得した。
9月
:
ポストバンクは、BHWレーベンスフェーズィッヒェルングAG(BHW Lebensversicherung AG)、P.B.フェ
ルズィッヒェルング(PB Versicherung AG)及びPB レーベンスフェルズィッヒェルングAG(PB
Lebensversicherung AG)の持株をタランクスAG(Talanx AG)に売却した。
パートナーシップ及びジョイント・ベンチャー
2007年
5月
:
DHLは、インドのレミュイール・グループ(Lemuir Group)とのジョイント・ベンチャーを拡充し、イ
ンドのロジスティックス市場における主導的地位を強化した。
9月
:
DHLエクスプレス及びルフトハンザ・カーゴは、航空貨物会社であるエアロロジック(AeroLogic)を
共同設立し、2009年4月より就航を始める予定である。
12月
:
DHLエクセル・サプライ・チェーンは、英国の家具及び調度品の小売業者であるMFIと200百万ユーロ
超の5年契約を締結した。
2008年
買収及び売却
27/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
:
1月
−3月
FC(フライング・カーゴ)・インターナショナルLtd.の買収に伴い、イスラエル・ドイツポスト・
ワールドネットは、従前の株主に対し、購入価額総額85百万ユーロのうち65百万ユーロを支払った。
4月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、企業情報ソリューション事業の世界最大手であるウィリアムズ
・リーの株式持分を66パーセントから96パーセントに増加させた。
4月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、主にドイツに所在する約1,300物件からなる不動産ポートフォリ
オを、米国投資家であるローン・スター(Lone Star)に十億ユーロ相当の現金にて売却することで合
意に達したと発表した。
4月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、ジョイント・ベンチャーであるエクセル‑シノトランス・フレー
ト・フォワーディングCo.Ltd.(Exel‑Sinotrans Freight Forwarding Co.,Ltd)の残りの50パーセン
トの株式を取得し、完全子会社化した。
9月
:
ドイツポスト・ワールドネット及びドイツ・バンクは、ポストバンクに対する少数持分29.75パーセ
ントを、総額27.9億ユーロ又は一株当たり57.25ユーロで売却し、ポストバンクに対するドイツポス
トDHLの残りの株式持分については、追加オプションを付与して売却することで合意した。
10月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、ドイツ・ポストバンク・アーゲーの株式54.8百万株を引き受け、
ドイツ・ポストバンク・アーゲーの増資に参加した。増資後において、ドイツポスト・アーゲーのド
イツ・ポストバンク・アーゲーに対する株式持分は62.35パーセントへと増加した。
2008年
パートナーシップ及びジョイント・ベンチャー
1月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、米国最大の薬局チェーンであるウォルグリーンズ(Walgreens)と
の戦略的な合意を行う旨発表した。
1月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、全世界においてIMGのファッション・ウィークの公式エクスプレ
ス及びロジスティックスパートナーとなった。
:
2月
−7月
ドイツポスト・ワールドネットは、ニュージーランドのニュージーランドポストとジョイント・ベ
ンチャーを立ち上げた。
3月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、ジャガー(Jaguar)及びロンド・ローバー(Land Rover)との間で、
一年あたり100百万ポンド超(130百万ユーロ超)に相当する3年契約を締結した。
7月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、世界的航空機メーカーの一つであるエアバス(Airbus)との間で
新たに5年契約を締結したと発表した。
12月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、サンドヴィック・マイニング&コンストラクション(Sandvik
Mining & Construction)との間で300百万ユーロ相当の世界的な合意を締結したと発表した。
2009年
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
2月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、国内の米国事業から撤退した。
2月
:
ポストバンク株式のドイツ・バンクへの売却は計画通り終了し、ドイツ・バンクは、増資を行い、ド
イツ・バンク株式50百万株(約8パーセントの保有持分)をドイツポスト・ワールドネットに譲渡す
る代わりに、同グループからポストバンク株式22.9パーセントを取得した(第1段階)。
2月
:
ドイツポスト・ワールドネットは、オランダ企業であるセレクト・メール・ネーデルランドC.V.の
持分を51パーセントから100パーセントに増加させた。
3月
ドイツポスト・ワールドネットは、グループ名をドイツポストDHLに変更した。
5月
:
ドイツポストDHLは、計画どおり、ドイツ・バンク・アーゲー株式の半分を売却した。その結果、ドイ
ツポストDHLの保有株式は、4パーセントに減少した。
6月
:
ドイツポストDHLは、フランス企業であるDHLグローバル・メール・サービスSASを売却した。
7月
:
ドイツポストDHLは、計画どおり、残りのドイツ・バンク・アーゲー株式を売却した。その結果、ドイ
ツポストDHLは、ドイツ・バンク・アーゲーの保有株式はなくなった。
7月
:
ドイツポストDHLが株式の51パーセントを保有するDHLシノトランス・インターナショナル・エア・
クーリエLtd.は、上海・チュアンイー(Quayni)エクスプレスCo. Ltd.の株式を取得し、同社を完全子
会社化した。
12月
:
ドイツポストDHLは、DHLコンテナ・ロジスティックスUK Ltd.(DHL Container Logistics UK Ltd.)
を売却した。
3月
:
DHLエクスプレス(UK) Ltd.は、国内期日指定事業を売却した。
4月
:
DHLサプライ・チェーン・オーストリアは、契約ロジスティック事業の一部(冷凍及びチルド食品)を
売却した。
6月
:
DHLエクスプレス(フランス)SASの国内期日指定事業及びDHLフレート・フランスのシャンパン事業
の売却が完了した。
8月
:
ドイツポストは、オンライン広告市場への関与を集約し、ドイツポスト・アーゲーの子会社となった
nugg.ad AGを買収した。なお、同社は、独立したターゲット・サービス・プロバイダーとして業務を
行う。
2010年
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有価証券報告書
3 【事業の内容】
(1) 【事業及び環境】
事業活動及び組織
郵便事業及びロジスティックス事業における世界の中心的グループ
ドイツポストDHLは、標準的な商品からカスタマイズされたソリューションに至るまで、物品並びに
情報の輸送、保管及び処理のために顧客が必要とする全てにつき提供可能な世界的なネットワークを
維持している。当グループは、サービス内容、品質及び持続可能性を重んじ、環境保護、災害管理及び教
育プログラムを通じて、当グループの社会的責任を表明している。
当グループの郵便事業部は、ドイツにおいては唯一の世界的な郵便サービスを提供する事業者であ
る。当グループは、国内外に郵便及び小包を配達するとともに、ダイアログ・マーケティング、全国的な
プレス流通サービス及び郵便配達に関連する全ての電子サービスにおけるスペシャリストである。さ
らに、E‑ポストブリーフ製品を有する当グループは、インターネット上で安全かつユーザー表示された
書面による通信を提供した、市場における最初の事業者であった。
当グループのエクスプレス事業部は、世界で最も包括的なネットワークを有し、220以上の国並びに
地域における企業顧客及び個人顧客に対し、クーリエ及びエクスプレスサービスを提供している。
グローバル・フォワーディング/フレート事業部は、鉄道や陸海空路による物品の運送業務を取り
扱っている。当グループは、世界一の航空貨物運送業者及び世界で二番目の海上貨物運送業者であり、
ヨーロッパにおける中心的な陸上貨物運送業者の一つである。
当グループのサプライ・チェーン事業部は、あらゆる産業の顧客に対する供給プロセスの各段階に
おいて、契約・ロジスティックスサービス、倉庫保管サービス、管理の行き届いた運送サービス及び付
加価値サービスを提供している。また、同事業部は、企業の情報及び通信管理のために、エンド・トゥ・
エンドのソリューションも提供している。
当グループは、国際事業サービスにおいて、金融、IT及び調達等の当グループ全体をサポートする内
部サービスの統合を行った。これにより、急速に変化する当グループの事業に対する需要に柔軟に対応
しつつ、当グループの資産を効率的に使用することが可能となっている。
4つの事業部門
当グループは、4つの事業部門により構成されており、各部門はそれぞれの部門の本部の統制の下に
おかれ、報告の都合上、業務部へと細分化されている。当グループの経営は、コーポレート・センターが
集中して行っている。
ドイツポストDHLの組織構造
コーポレート・センター(CEOの取締役会部会、金融及び人事)
グローバル・フォワーディング/
郵便
エクスプレス
・ メール・コミュニ
・ ヨーロッパ
・ グローバル・フォワーディング
・ サプライ・チェーン
・ アメリカ大陸
・ フレート
・ ウィリアムズ・リー
ケーション
・ ダイアログ・マーケ
ティング
・ プレス・サービス
フレート
・ アジア太平洋
・ EEMEA(東 欧・中
東・アフリカ)
・ 付加価値サービス
・ パーセル・ジャーマ
ニー
・ 小売店舗
・ 国際郵便
・ 年金サービス
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サプライ・チェーン
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異なる観点からのグループの構造
コーポレート・ガバナンス構造
経営責任
法的構造
ブランド名
コーポレート・ガバナンス上の義
意思決定の責任の所
当グループ内の
顧客とのコミュニケーションに
務及び職務(取締役会及び委員会)
在及び報告経路に基
法人に基づく構
おいて使用されるブランド名に
に基づく構造
づく構造
造
基づく構造
・コーポレート・センター
・取締役会
・ドイツポスト
・ドイツポスト
・コーポレート事業部
・事業部
・アーゲー
・DHL
・国際事業サービス
・業務部
・サービス部
・地域
・部
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事業部別組織構造の調整
昨年発表されたとおり、当グループは、2010年度上半期中に、ドイツにおける当グループの拠点にお
いて、欧州地域を担当しているエクスプレス事業部の本部機能を統合した。これにより、エクスプレス
事業部のグローバル機能との協力も改善した。
2010年7月1日、当グループはウイリアムズ・リー・ドイツにおける管理構造を変更し、基本的に、こ
れを郵便事業部に統合した。特に郵便配達に関する付加価値サービス(印刷、スキャン、郵便室サービ
ス)に関して共通する部分が多い2つの事業は、現在一貫して管理されている。
さらに、2010年度第4四半期に、当グループは、すべてのE‑ポストブリーフの活動を別の業務部に統合
した。これにより、当該製品の戦略的意義に合致した組織構造が確立され、郵便事業部のポートフォリ
オの重要部分となっている。
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(2) 【各事業部】
(イ) 概要
各事業部門における主要な指数
2009年
(調整後)
2010年
増減率
%
2009年
第4四半期
(調整後)
13,912
13,821
‑0.7
3,776
3,809
0.9
内、メール・コミュニケーション業務部
5,820
5,597
‑3.8
1,554
1,487
‑4.3
内、ダイアログ・マーケティング業務部
2,678
2,595
‑3.1
710
713
0.4
819
797
‑2.7
209
209
0.0
2,574
2,732
6.1
768
835
8.7
内、小売店舗業務部
806
800
‑0.7
218
217
‑0.5
内、国際郵便業務部
1,679
1,735
3.3
453
480
6.0
98
102
4.1
21
24
14.3
百万ユーロ
2010年
第4四半期
増減率
%
郵便事業部
売上高
内、プレス・サービス業務部
内、パーセル・ジャーマニー業務部
内、年金サービス業務部
‑890
‑876
1.6
‑252
‑244
3.2
計上外項目考慮前の利息を含まない税引前利益
(EBIT)
内、連結/その他の業務部
1,423
1,152
‑19.0
515
257
‑50.1
利息を含まない税引前利益(EBIT)
1,391
1,118
‑19.6
504
227
‑55.0
10.0
8.1
‑
13.3
6.0
‑
1,156
1,044
‑9.7
634
608
‑4.1
9,917
11,111
12.0
2,672
2,904
8.7
内、ヨーロッパ
5,207
4,960
‑4.7
1,367
1,270
‑7.1
内、アメリカ大陸
1,473
1,831
24.3
391
478
22.3
内、アジア・太平洋
2.580
3,374
30.8
724
897
23.9
内、EEMEA(東欧、中東、アフリカ)
1,054
1,216
15.4
280
326
16.4
‑397
‑270
32.0
‑90
‑67
25.6
235
785
>100
159
239
50.3
‑790
497
‑
‑358
218
‑
売上高当期純利益率
‑8.0
4.5
‑
‑13.4
7.5
‑
営業活動によるキャッシュ・フロー
‑454
904
>100
160
251
56.9
1)
売上高当期純利益率
営業活動によるキャッシュ・フロー
エクスプレス事業部
売上高
内、連結/その他
計上外項目考慮前の利息を含まない税引前利益
(EBIT)
利息を含まない税引前損失(EBIT)
1)
2)
グローバル・フォワーディング、フレート事業部
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売上高
11.243
14,341
27.6
3,098
3,898
25.8
内、グローバル・フォワーディング業務部
7,913
10,725
35.5
2,212
2,914
31.7
内、フレート業務部
3,419
3,735
9.2
908
1,018
12.1
‑89
‑119
‑33.7
‑22
‑34
‑54.5
計上外項目考慮前の利息を含まない税引前利益
(EBIT)
275
390
41.8
70
132
88.6
利息を含まない税引前利益(EBIT)
174
383
>100
6
131
>100
売上高当期純利益率
1.5
2.7
‑
0.2
3.4
‑
営業活動によるキャッシュ・フロー
524
244
‑53.4
14
141
>100
12.183
13.301
9.2
3.129
3,568
14.0
内、サプライ・チェーン業務部
11,302
12,237
8.3
2,909
3,274
12.5
内、ウィリアムズ・リー業務部
内、連結/その他の業務部
1)
サプライ・チェーン事業部
売上高
881
1,062
20.5
222
294
32.4
計上外項目考慮前の利息を含まない税引前利益
(EBIT)
‑132
274
‑
‑102
59
‑
利息を含まない税引前損失(EBIT)
‑216
233
‑
‑172
43
‑
‑1.8
1.8
‑
‑5.5
1.2
‑
424
272
‑35.8
204
110
‑46.1
1)
売上高当期純利益率
営業活動によるキャッシュ・フロー
1)EBIT/売上高
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(ロ) 郵便事業部
業務部及び商品
メール・コミュニケーション
パーセル・ジャーマニー
郵便商品
小包商品
特別サービス
特別サービス
料金別納
パックステーション
切手
ダイアログ・マーケティング
国際郵便
広告郵便
郵便の輸出入
カスタマイズされたエンド・トゥ・エンド・ソリューション
越境郵便
特別サービス
ドイツ以外の市場における国内郵便サービス
特別サービス
プレス・サービス
年金サービス
プレス流通サービス
データベース管理
特別サービス
支払
付加価値サービス
郵便室サービス
印刷サービス
文書管理
顧客
ドイツ国内のネットワーク
39百万世帯
82の郵便センター
3百万の企業顧客
33の小包センター
1営業日あたりの2〜3百万人の小売店舗における顧客数
約2,500のパックステーション
約1,000のパケットボックス
約20,000の小売店舗及び販売拠点
1営業日あたりの郵便66百万通
1営業日あたりの小包2.6百万個
各業務部と市場における地位
ドイツにおける郵便サービス
ドイツポストDHLは、ヨーロッパ最大の郵便会社であり、ドイツにおいて1営業日当り約66百万の郵便
物を配達している。当グループは、通常の書簡及び商品から、料金の着払い及び書留郵便等の特別サー
ビスに至るまで、あらゆる種類の商品及びサービスを消費者及び企業顧客に対し提供している。現在、
顧客は、小売店舗、切手自動販売機、インターネット又は携帯からのメールを通じて切手を購入するこ
とができる。
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2010年7月、当グループは、安全かつ機密性及び信頼性のある電子通信形態である、新しいE‑ポストブ
リーフ製品を発売した。4ヶ月のうちに100万人の消費者がこの製品を選択した。当グループはまた企業
顧客と最初の100件の契約を締結した。顧客は最初にアドレス及びログイン情報を受領するためにサイ
ンアップし、その後、E‑ポストブリーフのユーザーになるために有効な身分証明書を提出しなければな
らない。ハイブリッド・レターはE‑ポストブリーフのユニークな特徴であり、これは電子E‑ポストブ
リーフ・ポータルにサインアップしていない顧客にも届くことができる。これにより、電子レターが印
刷され、従来の郵便と同様に郵便事業者により正確に配達される。
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当社の郵便事業は、2008年初頭以来、郵便市場が完全に自由化されたドイツを中心に展開している。
自由化以降、競争は一層熾烈になっており、電子的通信手段の利用の増加により、国内の郵便市場は縮
小した。報告対象年度において、かかる市場は、4.8パーセント縮小して60億ユーロ(前年度:63億ユー
ロ)となった。当グループのシェアはわずかに縮小して86.6パーセントとなった。
メール・コミュニケーションの国内市場(2010年)
市場規模:60億ユーロ
ドイツポスト
競合他社
86.6%
13.4%
参考文献:当社推定
ターゲットを絞ったクロスメディア広告
当グループは、企業が最善の郵便料金を計算するためだけでなく、独自の広告を自らデザインし、印
刷するための企業向けソリューションを提供している。ダイアログ・マーケティングが機能するため
には、顧客は常に最新のアドレスを更新できる必要があり、当グループは、あらゆるデータ保護規制を
厳格に遵守する必要がある。当グループは、顧客のアドレスの正確性及び対象グループの効率的な識別
を確保するためのインターネット上のツール及びサービスを顧客に提供している。必要とあらば、企業
は独自の広告キャンペーンのために、当グループの識別された対象グループからアドレスを賃借する
ことができる。また、当グループは、ターゲットを絞ったクロスメディア広告のために使用できる多様
なデジタル・ダイアログ・マーケティング・ソリューションを顧客に提供している。
ドイツのダイアログ・マーケティング市場は、広告郵便、並びに電話及び電子メール・マーケティン
グにより構成されている。報告対象年度には、かかる市場は、前年比で3.1パーセント縮小して187億
ユーロとなった。通信販売企業や金融サービス事業者をはじめとする多くの企業は、広告支出を大幅に
削減した。当グループは、かかる極めて細分化された市場において、13.4パーセントのシェアを維持し
ている。
ダイアログ・マーケティングの国内市場(2010年)
市場規模:187億ユーロ
ドイツポスト
競合他社
13.4%
86.6%
参考文献:当社推定
新聞及び雑誌の購読
当グループは、ドイツ国内中に、顧客が指定する日に、新聞や雑誌の配達を行っている。当グループの
プレス・サービス業務部では、出版会社による伝統的な定期刊行物の郵送方法である「優先定期刊行
物」、及びドイツポストを介した、会社による顧客若しくは従業員に対する雑誌の配布方法である「標
準定期刊行物」の2種類の商品を提供している。当グループの特別サービスは、苦情対応及び品質管理
だけでなく、電子アドレスの更新サービスも含んでいる。当グループはまた、ドイツポスト
Leserserviceという大成功を収めているサービスの一環として、インターネット上及びオフラインの
両方において4,500部の新聞及び雑誌の定期購読を提供するために、新聞及び雑誌の出版会社と提携し
ている。
当グループの見積もりによると、ドイツのプレス・サービス市場の2010年における総取引件数は164
億件であり、前年度と比べ3.5パーセント減少した。新聞及び雑誌の重量は変わらなかったが、発行部数
は減少した。当グループの競合先は、主に地方日刊紙を配達する企業である。全体的に縮小する市場に
おいて、当グループは、11.4パーセントのシェアを維持した。
プレス・サービスの国内市場(2010年)
市場規模:164億部
ドイツポスト
競合他社
11.4%
88.6%
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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参考文献:当社推定
付加価値サービスによるE‑ポストブリーフの製作のサポート
2010年7月1日、当グループはウィリアムズ・リー・ジャーマニーのかなりの部分をサプライ・
チェーン事業部から郵便事業部に移転させた。当グループは、現在これらの部分について、新しい付加
価値サービス業務部として報告している。当該業務には、当グループの顧客が当グループに委託した
メール・コミュニケーションに関するバリュー・チェーンの要素が伴う。当グループは顧客の郵便室
を運営し、顧客に対して印刷、封筒詰め及びスキャンサービスを提供している。このほか、ウィリアムズ
・リーは、E‑ポストブリーフ製品のハイブリッド・オプションを印刷及び封筒詰めするために、その最
新情報技術を採用している。
24時間体制の小包の投函及び受領システム
当グループは、ドイツ国内において、毎営業日におよそ2.6百万個の小包を取り扱う。消費者及び企業
顧客は、いかなる時間及び場所においても、当グループのサービスの利用が可能である。当グループの
顧客は、20,000の小売店舗及び販売拠点、2,500以上のパックステーション、並びに約1,000のパケット
ボックスにおいて、小包及び小荷物の発送及び受領が可能である。当グループのパックステーション
は、ドイツのおよそ1,600の町及び市に設置されている。ドイツの全住民の90パーセント近くが最寄り
のパックステーションから10分以内の場所に住んでいる。また、消費者は、インターネット上で、小包の
配送箱の購入、小包の郵送費用の支払い、集荷注文の発注及び荷物追跡を行うことができる。
また、当グループは、企業顧客のためのサービスを継続的に展開している。堅調に成長し続けている
インターネット市場においては、サプライヤー及び顧客の双方が、迅速、単純かつ安全な注文の実施に
感謝している。このため、当グループは、単にカタログ、物品及び返却物を輸送する以上のサービスを
行っている。当グループは、注文及び購入の瞬間から、製品の発送及び支払不履行の回避まで、全過程を
通じて顧客を支援している。当グループの新しいインターネットショップ、MeinPaket.deが良い例であ
る。これは中小規模の小売業者を念頭に設計されており、顧客は、かかるショップを利用して自らの製
品をインターネット上に出品することができる。MeinPacket.deは、論説及びその他の特集コンテンツ
と共に様々な高度の娯楽的価値を配送しながら、小売業者及び買物客の安全性の確保に焦点を置いて
いる。かかるサイトは、顧客が安全な環境の中で購入することが出来る集中チェックアウト機能を利用
している。
国境を越えたEコマースのための標準的な小包の輸出に加え、当グループは、2010年11月以降、ヨー
ロッパの10カ国において返送サービスも提供している。当グループの製品ポートフォリオは、2011年に
拡大を予定している。
2010年、ドイツの小包市場の規模は、前年度を約7.9パーセント上回り約68億ユーロとなった。長年に
渡り、Eコマースは成長の中心的な推進力となっている。小包サービスの主要ターゲット市場である
メール・オーダー事業の成長は、金融危機やメール・オーダー企業クエルの破産にもかかわらず、減速
しなかった。最近ではますます多くのドイツ人がインターネット・ショッピングをするようになり、消
費者の信頼が高まった結果、Eコマースにおいては今年度も2桁の成長を遂げた。企業間の市場もまた景
気回復の恩恵を受けた。2010年における当グループの総市場シェアは、約39パーセントと、前年水準で
推移した。
小包の国内市場シェア(2010年)
市場規模:約68億ユーロ
DHL
競合他社
39%
61%
参考文献:当社推定
郵便及び小包の国際輸送
当グループは、国境を越えて郵便物を配達するほか、国際間のダイアログ・マーケティング・サービ
スも提供している。当グループは、米国、英国、オランダ及びスペインを含む主要な国内郵便市場におい
て、企業顧客に対しサービスを提供している。
当グループの顧客は、高品質なサービスを受けており、当グループは、かかるサービスゆえに、輸送時
間の点において世界の一流企業の1つに位置付けられている。当グループが顧客及び市場のニーズに応
えるために導入するその革新的な製品は、当グループを競合他社から際立たせている。ゆえに、当グ
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ループのポートフォリオには、物理的、ハイブリッド及び電子書面目通信が含まれ、顧客に対し、それぞ
れの必要に応じてどれが最適かを判断する柔軟性を与えている。海外の顧客は、ドイツ市場において事
業を成功させるために、当グループの専門知識を利用している。また、当グループは、アジアの市場にお
けるオンライン・ショッピング用の新しいパッケージを発売しており、これはクロスボーダー郵便の
配送量の主要な推進力と考えられている。
外国向けの国際郵便の世界的な市場規模は、2010年度においては約64億ユーロであった。報告対象年
度における当グループの事業環境は、長引く景気の低迷及び激化する競争の影響を受けた。しかしなが
ら、当グループは、この困難な市場に立ち向かい、なんとか市場シェアを回復した。当グループの2010年
度の市場シェアは、16.5パーセントにはのぼると予想する。
国際郵便(外国向け)市場(2010年)
市場規模:約64億ユーロ
DHL
競合他社
16.5%
83.5%
参考文献:当社推定
売上高及び利益実績
昨年度を若干下回った売上高
2010年7月1日、当グループはウィリアムズ・リー・ジャーマニーのかなりの部分をサプライ・
チェーン事業部から郵便事業部に移転させた。当グループは、現在これらの部分について、新しい付加
価値サービス業務部として報告している。前年度のセグメント報告の数値は、これに従い調整された。
営業日が1.3日多かった2010年度における売上高は13,821百万ユーロであり、昨年度の13,912百万
ユーロを若干下回った。2010年7月1日以降、当グループは、企業顧客から生じた売上高に対して付加価
値税を適用することを義務付けられている。この重要な顧客グループを保持するために、当グループは
段階的割引スケールを引き上げた。その結果2010年度下半期の売上高に影響がでた。2010年度通年の為
替差益は、37百万ユーロであった。
付加価値税の相殺が郵便事業に与える影響
メール・コミュニケーション業務部における年間売上高は、5,820百万ユーロから5,597百万ユーロ
へ減少した。この減少は、主に付加価値税要件が効力を生じた時点で当グループが企業顧客向けの割引
を引き上げた事実を反映している。当グループは、品質を重視する顧客を引き留め、再獲得したが、当グ
ループのより価格に敏感な顧客の一部は、競合他社へ移った。
規制の対象となっていた郵便分野において、料金の上限設定手続により、当グループの価格は一律に
保たれている。当グループの比較調査によれば、当グループの郵便料金は、ヨーロッパの中で、いまだに
最低価格のレベルにある。かかる調査では、速達の標準書簡(20グラム)の想定料金に加え、購買力及び
人件費のような主要なマクロ経済要素も考慮に入れている。
メール・コミュニケーション:数量
(単位:百万通)
2009年
(調整後)
2010年
増減(%)
2009年
第4四半期
(調整後)
2010年
第4四半期
増減(%)
企業顧客書簡
6,663
6,566
‑1.5
1,732
1,742
0.6
個人顧客書簡
1,292
1,260
‑2.5
386
378
‑2.1
合計
7,955
7,826
‑1.6
2,118
2,120
0.1
広告郵便の売上高及び数量は、僅かに上昇
当グループの顧客の広告費用は年度末に再度僅かに上昇した。しかしながら、報告対象年度におい
て、当グループの顧客の全体的な広告予算は依然として限られていた。特に通信販売会社は、新規顧客
獲得のために紙ベースの広告よりもインターネット広告により多く投資している。そのほかにも、2009
年度には、ドイツの国会議員選挙の選挙運動期間中に選挙資料の掲示が増加していた。全体では、報告
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対象年度において、宛先指定広告及び宛先無指定広告の双方の数量が減少した。売上高は、2009年度の
2,678百万ユーロから2010年度の2,595百万ユーロに減少し、3.1パーセント下回った。
第4四半期に、特に当グループの広告郵便の売上高及び数量に僅かに上昇が認められた。
ダイアログ・マーケティング:数量
(単位:百万通)
6,323
6,074
‑3.9
1,732
1,697
‑2.0
4,580
4,285
‑6.4
1,209
1,247
3.1
10,903
10,359
‑5.0
2,941
2,944
0.1
1)
宛先無指定広告郵便
合計
2010年
第4四半期
2010年
宛先指定広告郵便
増減(%)
20098年
第4四半期
2009年
増減(%)
プレス・サービス市場における売上高の減少
報告対象年度におけるプレス・サービス業務部の売上高は、797百万ユーロとなり、前年度の819百万
ユーロを2.7パーセント下回った。ドイツ・プレスサービス市場において発行部数は減少し続け、出版
は打ち切られた。それでもなお、平均的な出版量は安定した状態にあった。第4四半期に、売上高はほぼ
前年度と同水準となった。
付加価値サービスによる更なる売上高の創出
新しい付加価値サービス業務部の売上高は、前年度の328百万ユーロを3.4パーセント上回り、339百
万ユーロに達した。当グループの文書管理及び郵便室サービスの成長がその増加の主な理由であった。
第4四半期に、幾つかの大型プロジェクトについての請求プロセスの遅れが原因で、売上高は88百万
ユーロに減少した(前年度:95百万ユーロ)。
Eコマースの恩恵を受ける小包事業
報告対象年度におけるパーセル・ジャーマニー業務部の売上高は、2,732百万ユーロとなり、前年度
の2,574百万ユーロという高い数値を6.1パーセント上回った。売上高の成長は、通信販売企業が景気の
好転の恩恵を受けた第4四半期においてより顕著であり、当グループは、当グループの顧客の1つである
クエルGmbHの破産の結果被った損失を十二分に埋め合わせた。同時に、通信販売事業はE コマースの拡
大と並んで成長しており、当グループの企業顧客数の増加はこの傾向を反映している。
パーセル・ジャーマニー事業部:数量
(単位:百万通)
2009年
2010年
増減(%)
2009年
第4四半期
2010年
第4四半期
増減(%)
企業顧客小包
648
680
4.9
183
202
10.4
個人顧客小包
113
113
0.0
37
37
0.0
合計
761
793
4.2
220
239
8.6
小売店舗の売上高の僅かな減少
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当グループの約2,000の小売店舗及び販売拠点の売上高は、主に内部の売上高の減少に起因して、806
百万ユーロから800百万ユーロへと僅かに減少した。
国際郵便事業における売上高の上昇
国際郵便業務部においては、2010年度の売上高は1,679百万ユーロから1,735百万ユーロへと、前年比
3.3パーセント上昇した。かかる上昇は、世界経済の継続的回復及び為替差益に起因したものであった。
第4四半期の売上高については、6.0パーセントも上昇した。郵便物の数量は、2009年のフランス子会社
DHLグローバル・メール・サービスSASの売却及びオランダにおける宛先無指定郵便の数量の減少によ
り、減少した。
国際郵便事業部:数量
(単位:百万通)
国際郵便
2009年
(調整後)
6,654
2010年
6,005
増減(%)
‑9.8
2009年
第4四半期
(調整後)
1,705
2010年
第4四半期
1,497
増減(%)
‑12.2
特に付加価値税要件の影響を受けた収益
郵便事業部の2010年通年のEBITは1,118百万ユーロであり、前年度の1,391百万ユーロを19.6パーセ
ント下回った。第4四半期のEBITは、前年度の504百万ユーロを下回る227百万ユーロであった。全体的な
市場の傾向に加え、付加価値税要件及び当グループのデジタル事業拡大のための費用の影響により、特
に当該年度下半期における利益が影響を受けた。主に当グループのオランダ子会社、インターランデン
の閉鎖から生じた34百万ユーロ(前年度:32百万ユーロ)の経常外費用に関する調整後、報告対象年度
において、EBITは19.0パーセント減少し、1,152百万ユーロとなった(前年度:1,423百万ユーロ)。2010
年通年の売上高当期純利益率は8.1パーセントであった。
市場の傾向の影響、付加価値税要件及び当グループのデジタル事業拡大のための費用は、営業活動に
よるキャッシュ・フローにも影響を及ぼし、1,044百万ユーロ(前年度:1,156百万ユーロ)となった。運
転資本は、‑895百万ユーロであり、前年度の低いレベル(‑878百万ユーロ)に留まった。
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(ハ) エクスプレス事業部
商品
地域
ネットワーク
DHL Time Definite(時間指定便)
ヨーロッパ
220の国と地域
DHL Same Day(即日便)
アメリカ大陸
3の主要国際ハブ
DHL Day Definite(期日指定便)
アジア・太平洋
32,300のサービス拠点
EEMEA(東欧、中東及びアフリカ)
2.8百万人の顧客
62,000台の配送車
各業務部と市場における地位
世界中にわたる時間指定便の配送ネットワーク
エクスプレス部門は、スピードの要求される文書及び物品を、固定ルートを使用し、かつ標準化された
流れの作業により、各宛先に確実に配送する。当グループのネットワークは、220以上の国及び地域か
ら成り立ち、2.8百万人を超える顧客のために、約100,000名の従業員が従事している。顧客は、全世界
675都市に向けて、文書及び物品が正午前に配達されるように発送を行うことができる。
世界的ネットワークを有する事業者として、当グループは、成功のためには、サービスの質及び顧客の
満足が極めて重要であることを十分に理解している。そのため、当グループは、顧客への献身的姿勢を
維持すべく、常に当グループのサービスを最適化している。2010年においては、PAコンサルティングに
おける独自の調査により、当グループが、全世界において最も信頼できるエクスプレス小包事業者で
あることが確認された。DHLは、国際エクスプレスサービス分野における世界的な市場リーダーとなっ
ている。
標準化された時間指定便商品
時間指定国際便のクーリエ及びエクスプレス配送は、当グループの主要事業である。当グループにお
いては、Time Definite(時間指定便)サービス及びSame Day(即日便)サービスにより、配達時間とし
て、指定時間又はなるべく早い時間のいずれかのサービスを選択することができる。一部の市場にお
いては、Day Definite(期日指定便)サービス、並びに通関業務の仲介、臨床試験、修理及び返品等の特
別サービスにより当グループのポートフォリオが補完されている。
当グループの顧客は、通常、当グループの顧客サービス窓口への電話又はインターネットによって配
送サービスの注文を行うが、そのほかにも、当グループのサービス拠点(ドイツにおいては主にドイツ
ポストの小売店から成る。)間の広汎なネットワークを活用することができる。当グループにおいて
は、2010年度から、当該販売拠点において、DHL Express Easyという時間指定国際便(international
Time Definite)商品を提供している。DHL Express Easyは、特に使用が簡便であり、不慣れな顧客にお
ける発送及び支払を容易にしている。また、当グループは、DHL Medical Express Serviceによる新規
顧客の獲得等により、当グループが提供する特殊業界ソリューションに関しても成長を遂げた。
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当グループは、グローバル化による気候及び自然への影響が特にロジスティックス分野において話題
となっていた時に、Go Green商品(2006年に当グループが立ち上げたもので、現在30カ国を超える国に
おいて利用可能)という形で、気候に影響を及ぼさない配送商品を提供した初のエクスプレスサービ
ス事業者であった。また、一部の市場における当グループの保有車両は、既に一定のものが、バイオメ
タンを燃料とする車両となっている。
経済かつ環境に配慮した当グループの航空機
2010年において当グループは、エアロロジックの保有航空機に、新たに4機のボーイング777型機を追
加した。現在保有する大陸間航空機は、777型機8機、767型機3機、そして747型機9機である。当グループ
は、2012年までに、更に3機の767型機の保有を計画している。これら全ての航空機は、最新の環境基準
を満たすものである。
この分野の平均的な座席利用率は約54パーセントである一方、当グループの大陸間路線における座席
利用率は80パーセント前後となっている。当グループは、航空機利用の最適化により、グループの持続
可能性戦略を支援し、気候保護目標の達成に貢献している。加えて、当グループは、当グループの保有
航空機を増やすことで、当グループ専用の輸送力を40パーセント引き上げ、より多くの輸送量を同時
に処理することが可能となった。
更に、当グループは、米国外の450超の空港にサービスを提供しており、競合他社と比較して最も広域
を対象としている。また、当グループの香港‑レイプチッヒ間、パリ‑シンシナティ間、及びフランクフ
ルト/レイプチッヒ‑シンシナティ間の新たな直行便により、ヨーロッパ及び米国のそれぞれの顧客
に対する翌日配達便の提供が可能となった。
グローバル・エクスプレス事業の安定
DHLは、長年にわたり全世界の国際エクスプレス事業において確固たる地位を築いており、北米を除く
全ての地域における国際エクスプレス市場の中心的存在となっている。また当グループは、北アジア
における上海ハブの建設等を例として、引き続きアジア等の成長市場における存在感及びインフラを
拡大している。
北中南米地域において拡大された国際商品
報告対象年度において、当グループは、サービスに関する公約を十分に達成することができた。DHLは、
最も信頼性の高い北米‑アジア間国際輸送事業者とされている。既存の顧客及び新規の顧客はいずれ
も、当グループが高い忠誠を示すことによって当グループの信頼性を高く評価しており、当グループ
の国際エクスプレス事業への再注力及び米国国内のエクスプレス事業からの撤退が奏功した旨が示
された。
2010年10月以降、米国の当グループ顧客は、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、中東及びアジアに対して、午
前9時前又は正午前の時間指定便により発送を行うことが可能となった。また、当グループは環境保護
に関しても前進しており、報告対象年度においては、保有航空機の、電気自動車及びハイブリッド自動
車への置き換えを開始した。
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また、当グループは、北中南米地域のその他の地方、ラテンアメリカ(メキシコ、中央アメリカ、ブラジ
ル及び南米スペイン語圏)、カナダ及びカリブ諸国における地位を維持した。当グループは、パナマに
おけるハブの拡大により、輸送力を2倍超まで引き上げ、運行頻度を増加させた。また、報告対象年度に
おいては、当グループの災害対策チームが、地震被災地域に対して48時間足らずで支援を提供し、外部
から高い評価を得た。
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1)2)
北中南米国際エクスプレス市場(2009年)
トップ4
市場規模:4,018百万ユーロ
FedEx
UPS
DHL
TNT
57%
24%
16%
0%
1)エクスプレス商品TDIを含む。
2)基準国:CA、MX、BR、及びUS
参考文献:MRSCの年次報告書及びデスクリサーチ
ヨーロッパにおけるトップの地位の維持
2009年の危機において、当グループは、時間指定エクスプレス便の国際市場で約37パーセントの市
場シェアを獲得し、トップを維持した。これは、当グループにおける着実なサービス改善の成果であ
る。アイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル火山から移動してきた火山灰雲により航空便の大幅
な途絶が生じた際も、当グループのサービスは顧客から高く評価された。PAコンサルティングによる
最近の調査においても、当グループが、アジア圏への配送における信頼性の面で競合他社に勝ってい
る旨が示されており、当グループ顧客の信頼を得る更なる理由となっている。
2010年において当グループはポートフォリオを縮小し、英国及びフランスにおける期日指定国内便
エクスプレス事業を売却した。以降、現地のチームにおいては、当グループの主要事業であるTime
Definite(時間指定便)商品群に傾注することが可能となった。
また、ヨーロッパと、アジア及び新興市場地域との間のエアロロジックのエクスプレス・ネット
ワークの拡大により、レイプチッヒのハブの国際的重要性が増している。現在、ヨーロッパの国際輸送
は、90パーセント超がレイプチッヒを経由して配送されている。
1) 2)
ヨーロッパ国際エクスプレス市場(2009年)
トップ4
市場規模:5,288百万ユーロ
DHL
UPS
TNT
FedEx
37%
23%
16%
10%
1) エクスプレス商品TDIを含む。
2) 基準国:BE、CH、DE、ES、FR、IT、NL、PL、SE及びUK
参考文献:MRSCの年次報告書及びデスクリサーチ
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DHLによるアジアのエクスプレス市場の独占の継続
アジアは、引き続きエクスプレス事業の成長の牽引役となった。当グループは、期日指定国際商品に
関して、34パーセントの市場シェアを獲得し、トップの地位を維持した。
前述のPAコンサルティングの調査において、当グループは、アジア圏内、及びアジア発着大陸間ルー
トにおける最も信頼できるクーリエサービス事業者とされた。
また、DHLは、アジア太平洋の主要市場である中国において、最も信頼性が高く、最も迅速な国際エク
スプレスサービス事業者となっている。更に、当グループのグローバル・リーダーシップ・チームは、
経験豊かな現地のマネージャーと緊密に協力しており、その一例として、取締役会メンバーのケン・
アレンが、DHL及びシノトランスの合弁会社の取締役に選任された。
インド及び中国における顧客の満足度に関して、DHLは、全体及び主要カテゴリーの双方において競
合他社を上回っている。これは、当該地域において当グループが受賞してきた数々の賞によっても明
らかである。当グループが、カスタマー・サービスの質において最高の評価を獲得した3カ国のうち2
カ国は、アジア圏の国であった。
1) 2)
アジア・太平洋国際エクスプレス市場(2009年)
トップ4
市場規模:4,3612百万ユーロ
DHL
FedEx
EMS and Empost
UPS
34%
21%
17%
10%
1) エクスプレス商品TDIを含む。
2) 基準国:AU、CN、HK、IN、JP、KR、SG、
参考文献:2007年からのMRSCの年次報告書及びデスクリサーチ
新興市場における地位の維持
当グループは、EEMEA地域(東欧、中東及びアフリカ)における時間指定国際エクスプレス便
(International Time Definite)のセグメントにおいても、46パーセントの市場シェアを獲得し、市場
におけるトップの地位を維持した。これは、特に当グループの当該地域における長年の存在感及び良
好なインフラに起因するものである。当グループは、広域の航空網に加えて、当グループのDHL事業部
全域で使用されている効率的な陸路網を維持した。
2010年において当グループは、カタールで30周年、レバノンで35周年を迎えており、いずれも当グ
ループの開拓者精神を示す結果となっている。
1),2)
EEMEA地域国際エクスプレス市場(2008年)
トップ4
市場規模:360百万ユーロ
DHL
TNT
Aramex
UPS
46%
12%
10%
9%
1) エクスプレス商品T0Iを含む。
2) 基準国:AE、RU、ZA
参考文献: MRSCの年次報告書及びデスクリサーチ
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売上高及び利益実績
当グループの国際事業における地位の維持
2010会計年度におけるエクスプレス事業部の売上高は前年度比で12.0パーセント増加し、11,111百
万ユーロ(前年度:9,917百万ユーロ)となった。これは、何よりも、世界経済の持続的回復による後押
し、並びにサービスの質の向上及び国際エクスプレス事業への注力による成果である。612百万ユーロ
の為替差益、上海・チュアンイー(Quanyi)エクスプレスCo. Ltd.の買収、及び英国及びフランスにお
ける当グループの期日指定国内便事業の売却について調整した結果、上記売上高の増加は9.8パーセ
ントとなった。
かかる実質的成長は、主に、当グループのTDI商品群の一日あたりの配送量が6.0パーセント増加し
たことのみならず燃料サーチャージにより売上高が増加したことに起因するものである。TDI商品群
の荷物1つあたりの重量は、前年度比で11.4パーセントと大幅に増加して、経済危機前の水準を大きく
上回る値となり、当グループが国際事業における地位を維持したことが証明された。
第4四半期における実質的な売上成長は7.5パーセントであった。比較対象となる前年度四半期には
既に経済が回復し始めていたため、かかる値は、通年での値を僅かに下回るものであった。TDI商品群
の一日あたりの配送量は、6.4パーセント増加した。当グループのDDD商品群の売上高及び数量は、英国
及びフランスにおける当グループの期日指定国内便事業の売却を主たる要因として、減少した。
エクスプレス:商品別の売上高
(単位:一日あたり‑m)
2009年
(調整後)
2010年
増減(%)
2009年
第4四半期
(調整後)
2010年
第4四半期
増減(%)
時間指定国際便
22.5
24.9
10.7
24.4
26.3
7.8
時間指定国内便
4.4
4.5
2.3
4.8
4.8
0.0
期日指定国内便
6.2
4.5
‑27.4
6.4
4.0
‑37.5
エクスプレス:商品別の数量
(単位:一日あたり千通)
2009年
(調整後)
2010年
増減(%)
2009年
第4四半期
(調整後)
2010年
第4四半期
増減(%)
時間指定国際便
463
491
6.0
487
518
6.4
時間指定国内便
589
643
9.2
634
679
7.1
期日指定国内便
771
501
‑35.0
827
468
‑43.4
ヨーロッパ地域の再編
2010年度において、ヨーロッパ地域の売上高は4.7パーセント減少し、4,960百万ユーロ(前年度:
5,207百万ユーロ)となった。かかる減少は、英国及びフランスにおける当グループの期日指定国内便
事業の売却に因るものであった。かかる売却、並びに主に中央ヨーロッパ、英国及びスカンジナビア半
島での当グループの活動に起因する93百万ユーロの為替差益について調整した結果、実質的な売上高
の増加は1.4パーセントとなった。
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実質的な売上高は、第4四半期においても、前年度比3.1パーセント増と好調な伸びを示した。かかる
成長には、TDIの一日あたりの配送量が大きく寄与した(過去3四半期の成長率を凌ぐ成長率7パーセン
トとなり、危機が生じた2009年度以前の水準を上回った。)。
北中南米地域においては売上高が増加
報告対象年度において、北中南米地域における売上高は24.3パーセント増加して前年度数値を上回
り、1,831百万ユーロ(前年度:1,473百万ユーロ)となった。これは114百万ユーロの為替差益を含む値
であるが、かかる影響について調整した後も、実質的な売上高は16.6パーセントという大幅な成長を
示した。特に米国事業においては、実質的な売上高の市長が24.7パーセントとなり、当グループの予想
を大きく上回った。かかる好調な成長傾向は、第4四半期においても維持された。
アジア太平洋地域においては配送量の大幅な増加
2010年度、アジア太平洋地域の急速な経済成長の恩恵を受けて、当グループの売上高は30.8パーセ
ントもの大幅な成長を示し、3,374百万ユーロ(前年度:2,580百万ユーロ)となった。331百万ユーロの
為替差益及び上海・チュアンイー(Quanyi)エクスプレスCo. Ltd.の買収について調整した結果、売上
高は16.9パーセント増となり、当該地域の一般的な景気動向を上回った。かかる成長は、全商品群に及
ぶ大幅な配送量の増加、及び燃料サーチャージによる売上高の増加によるものであった。
EEMEA地域における事業の堅調な伸び
EEMEA(東欧、中東及びアフリカ)地域事業は2010年度においても引き続き成長し、売上高は15.4パー
セント増加して1,216百万ユーロ(前年度:1,054百万ユーロ)となった。74百万ユーロの為替差益につ
いて調整した結果、実質的な売上高の成長は、8.3パーセントとなった。一日あたりの配送量は、全商品
群において、引き続き増加した。
経常外項目考慮前のEBITは著しく増加
当グループのエクスプレス事業の再編は計画どおりに進んでいる。売上高は前年度比で大きく増加
し、発生したコスト削減効果が利益に反映された。2010年度におけるエクスプレス事業のEBITは、2009
年度の‑790百万ユーロから増加して497百万ユーロとなった。再編コストについて調整した結果、EBIT
は前年度から550百万ユーロの大幅な成長を見せ、785百万ユーロ(前年度:235百万ユーロ)となり、利
益率は7.1パーセント(前年度:2.4パーセント)となった。
2010年度第4四半期のEBITは、‑385百万ユーロから増加し、218百万ユーロとなった。再編コストにつ
いて調整した結果、第4四半期において生じたEBITは239百万ユーロ(前年度:159百万ユーロ)であり、
利益率は8.2パーセント(前年度:6.0パーセント)であった。
営業活動によるキャッシュ・フロー(再編のためのキャッシュ・アウトフローを含む。)は、2010年
度全体では‑454百万ユーロから904百万ユーロに増加し、第4四半期単独では160百万ユーロから251百
万ユーロに増加した。当グループにおいては、営業成績が大きく伸びた一方、再編コストは前年度比で
減少した。
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(ニ) グローバル・フォワーディング及びフレート事業部
地域
拠点
商品
グローバル・フォワーディング
グローバル・フォワーディング
グローバル・フォワーディング
全世界
> 810の支店
航空貨物輸送
> 150の国及び地域
海上貨物輸送
産業プロジェクト
輸送管理
通関
フレート
フレート
フレート
ヨーロッパ、CIS、中東及び北米
> 160の支店
トラック満載
> 53カ国
トラック一部積載
トラック積荷以下
国際輸送
各業務部と市場における地位
カスタマイズされた国際輸送ソリューション
DHLは、グローバル・フォワーディング業務部及びフレート業務部を有し、航空貨物輸送及び海上貨
物輸送サービスにおける世界のリーダーであるとともに、ヨーロッパ、中東及び北米における有数の
地上貨物輸送業者の一つである。当グループは、約41,000名強の人員の能力及び信頼できるパート
ナーからなるチームを活用して、顧客のためにカスタマイズされた輸送ソリューションを開発し、輸
送能力を提供し、かつ、150カ国を超える国々における物品及び情報の輸送を統合している。
当グループは、顧客と運送業者の間の取次ぎを行い、航空会社、海運会社若しくは貨物運送業者から
の好条件による貨物スペース及びチャーター能力の確保を可能にする輸送量を達成するために、その
注文を統合している。また、当グループのエクスプレス部門の航空貨物輸送能力も活用している。当グ
ループは、輸送サービスを自ら提供するのではなくむしろこれを購入しているため、事業を極めて少
額の非流動資産で行うことができる。
世界市場において航空貨物輸送では首位、海上貨物輸送では2位
グローバル・フォワーディングにおいて、DHLは航空貨物輸送サービスにおける世界のリーダーで
あり、また、海上貨物輸送サービスにおける有数のプロバイダーである。あらゆる種類の航空輸送及び
海上輸送を確実にするために、約30,000名の従業員が働いている。当グループの物流ソリューション
は、工場から店舗フロアに至るサプライ・チェーン全体にわたり、特別な輸送関連サービスも含むも
のである。当グループは、商品の保管、回収、配達を行い、税関手続を取り扱い、貨物保険を付保し、製品
関連情報を提供している。このようにして、当グループは、国境を越えた安全性及び信頼性を確保して
いる。様々な規模の企業が当グループの顧客となっている。これらの顧客は、主に技術、製薬、自動車、
エンジニアリング・製造、消費財及びファッション・アパレルの各分野において業務を行っている。
当グループはまた、特にエネルギー産業において、産業物流プロジェクトを全世界で計画し、実施して
いる。また、複雑な点を減らし、質を改善しかつ低コストを実現することを目標として、顧客のために
あらゆる輸送手段を統合するために、ますます多くの輸送管理業務を請け負っている。
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1)
航空貨物輸送市場シェア 上位4社(2009年)
1)
単位:1,000トン
DHL
DB Schenker
Kuehne + Nagel
Panalpina
2,116
1,032
758
731
1) 市場シェアの表示方法が変更されているが、これは危機により市場の数量データが歪められ、また、調査機関に
よる市場輸送量の定義が一貫していないためである。
2) データは、輸出荷物の重量のみに基づく。
参考文献:有価証券報告書、プレス・リリース及び当グループ推定
輸送能力不足の影響を受ける航空貨物輸送市場
2010年度の航空貨物輸送市場は、前年度に比べて改善した。需要は伸びたが、貨物の輸送能力不足に
より輸送料が大幅に値上がりした。これら及びその他の理由により、当グループは子会社StarBroker
社のチャーター事業を大幅に拡大した。十分に整備されたネットワークを用いて、当グループは、アイ
スランドのエイヤフィヤトラヨークトル火山の噴火により航空貨物輸送産業が直面する課題につき、
顧客がそれを克服する支援を行うことができた。
海上貨物輸送事業における輸送量の増大
海上貨物輸送事業では、当グループはコンテナ混載貨物(LCL)サービスにおける世界のリーダーで
あり、フルコンテナ貨物(FCL)サービスにおけるトップ・プロバイダー2社のうちの1社である。2009
年度の海上貨物市場は、前年度に比べて低調であった。しかしながら、2010年度において当グループは
2.615百万TEUから2.772百万TEUへと輸送量を伸ばし、危機前の水準にほぼ回復した。
同市場の取扱量は、特に2010年度上半期に大幅に増加した。市場輸送量はとりわけアジア‑ヨーロッ
パ間及びアジア‑北アメリカ間取引航路において伸びを見せ、これが今後の挑戦対象領域となるであ
ろう。
1)
海上貨物輸送市場シェア 上位4位(2009年)
単位:1000TEU
1)2)
DHL
Kuehne + Nagel
DB Schenker
Panalpina
2,615
2,546
1,424
1,103
1) 市場シェアの表示方法が変更されているが、これは危機により市場の数量データが歪められ、また、調査機関に
よる市場輸送量の定義が一貫していないためである。
2) 20フィートコンテナに相当する単位
参考文献:有価証券報告書、プレス・リリース及び当社推定
ヨーロッパの地上輸送市場においては市場シェアがわずかに拡大
53 カ国に約11,000名の労働人員を有するDHLのフレート業務部は、ヨーロッパ、中東及び北アフリ
カにおける最大手の地上貨物輸送業者の1つである。この事業において、当グループは、自らを輸送能
力の取次業者ともみなしている。当グループの地上輸送サービスは、満載、部分積載及び小口荷物ソ
リューションを含むものである。また、他の運送業者、特に鉄道運送会社と共に複合輸送サービスを提
供している。さらに、当グループの一連のサービスは、税関手続の取扱い及び保険の提供を含んでい
る。
2009年度においては、地上運送に関するヨーロッパ市場は、金融及び財務危機により前年度比で約
16パーセント縮小した。当グループ独自の計算によると、当グループは市場シェアをわずかに拡大す
ることができた。しかしながら、2011年度初頭以降はかなりの輸送量増加が再び記録されるに至って
いる。
ヨーロッパ地上輸送市場シェア上位5位(2009年)
市場規模:148,400億ユーロ
1)
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DB Schenker
DHL
DSV (ABXを除く)
Dachser
Geodis
3.3%
2.1%
1.7%
1.5%
1.3%
1) バルク輸送及び特殊物輸送を除くヨーロッパ20カ国における合計
参考文献:2008年乃至2010年のMRSC市場調査、ユーロスタット(2009)、年次報告書、各社ウェブサイト及び概算書
売上高及び利益実績
貨物運送事業における売上高及び利益の大幅な回復
グローバル・フォワーディング部門、フレート部門は、報告対象年度において売上高及び利益を
27.6パーセント伸ばし、14,341百万ユーロ(前年度:11,243 百万ユーロ) とした。この総額には、752
百万ユーロ相当の為替差益が含まれる。報告対象年度の売上高は20.9パーセントの有機的成長を遂げ
た。当グループの貨物運送事業の業績は、特に2010年度後半において好調であった。
グローバル・フォワーディング部門は、前年度の売上高7,913百万ユーロの35.5パーセント増の
10,725百万ユーロの売上高をもたらした。為替差益648百万ユーロに基づく調整後は27.3パーセント
の増加となった。2010年度通年では貨物料金及び燃料価格は高水準にあったが、当グループとしては
総利益を1,948百万ユーロから18.0パーセント伸ばして2,298 百万ユーロとすることができた。
航空貨物輸送及び海上貨物輸送において輸送量及び売上高アップ
2010会計年度は、特に航空貨物輸送事業において輸送量が前年度比で極めて好ましい傾向を示した
が、第4四半期の成長はそれ以前の各四半期比ではわずかに減少した。貨物輸送能力不足の状態が続
き、その結果、輸送サービス価格が上昇した。全体として、報告対象年度の貨物料金は高水準にあり、第
4四半期にわずかに下がったのみであった。高価格はまずアジア・ヨーロッパ間及び太平洋貿易経路
に影響を及ぼした。2010年度の当初の9カ月間、当グループは増大した費用を短い期間差で当グループ
の顧客に転稼した。利益率は第4四半期には安定した。同年度の当グループの粗利益はこの点を反映し
ている。
2010年度の航空貨物輸送量は前年度比で18.8パーセント増加し、第4四半期には既に極めて高い数
値であった第3四半期から5.8パーセントの伸びを見せた。輸送量及び売上高は、特に、成長市場である
西アメリカ、北アジア及び中東並びに中央ヨーロッパで増加した。報告対象年度の航空貨物輸送の売
上高は前年度比で37.3パーセント増加した。
グローバル・フォワーディング:売上高
(単位:百万ユーロ)
調整後
2009年
2010年
増減(%)
調整後
2009年
第4四半期
調整後
2010年
第4四半期
増減(%)
航空貨物輸送
3,957
5,431
37.3
1,209
1,500
24.1
海上貨物輸送
2,450
3,446
40.7
621
925
49.0
その他
1,506
1,848
22.7
382
489
28.0
グローバル・フォワーディング:輸送量
(単位:1,000)
2009年
航空貨物(トン)
うち、輸出(トン)
1)
海上貨物(TEUs)
1)
2010年
増減(%)
2009年
第4四半期
2010年
第4四半期
増減(%)
3,734
4,435
18.8
1,135
1,185
4.4
2,116
2,458
16.2
640
656
2.5
2,615
2,772
6.0
687
682
‒0.7
20フィートコンテナに相当する単位
2010年度の当グループの海上貨物輸送事業の業績は引き続き好調であった。輸送量は前年度比で
6.0パーセント増加した。第4四半期には、経済的危機から既に回復したことにより、輸送量は2009年度
最終四半期に記録した高い数値に匹敵した。2010年度通年では、極めて高額の貨物料金によって生じ
たより高額の価格を主として年度の最終月に顧客に転稼することができたため、売上高が40.7パーセ
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ント増加した。成長市場である西アメリカ、中東及び北アジアにおける当グループの事業動向は特に
有望であった。
産業プロジェクト事業では、売上高及び粗利益は、特に西アメリカ及び北アジアにおいて前年度比
で引き続き著しく改善した。
ヨーロッパにおける地上貨物輸送の事業再編が完了
フレート業務部は2010年度に3,735百万ユーロの売上高を達成し、前年度の売上高3,419百万ユーロ
を9.2パーセント上回った。売上高の増加は主にドイツ国内並びに南欧及び東欧で見られた。106 百万
ユーロ相当の為替差益に基づき調整した場合、有機的売上高は前年度比で6.1パーセント増加した。粗
利益は991 百万ユーロであり、前年度を1.4パーセント上回った。当グループは、2009年度には再編費
用の影響を経験した後に、報告対象年度においては、生産性全般の向上及び損失をもたらしていた国
内会社の首尾よい事業再建が奏功して収益性の回復に成功した。
2010年1月1日に、エクスプレス事業部は、スウェーデン国内貨物事業の担当責任をフレート業務部
に移行した。前年度の売上高がこれに伴い調整された。
好調なEBIT業績が強力な第4四半期により強化
同事業部のEBITは厳格な費用管理により前年度比で大幅に改善し、利益率及び為替差益を安定させ
た。報告対象年度においてEBITは120.1パーセント上昇し383百万ユーロ(前年度:174 百万ユーロ) と
なった。再編コスト(7百万ユーロ、前年度:101 百万ユーロ)に関して調整したところ、経常外損益前
EBITは、390 百万ユーロに達し、前年度を41.8パーセント上回った。EBIT利益率は2.7パーセントで
あった。
EBITは第4四半期だけでも6百万ユーロから131 百万ユーロへと上昇した。再編コスト(1百万ユー
ロ、前年度: 64 百万ユーロ)に関して調整したところ、経常外損益前のEBIT は132 百万ユーロであっ
た。第4四半期のEBIT利益率は3.4パーセントであった。
2010年度通年では、生産性が危機前の水準に達するまで営業コスト及び間接費を削減した。当グ
ループは営業業務を拡大し、個別部門とより緊密な関係を有するようそれらを整備した。その結果、新
規事業を活用し、かつ既存の顧客規模を増大させることができ、利益に対する現在及び将来の貢献を
確保した。
第4四半期の正味運転資本は、輸送量が引き続き増加したため、前四半期比でわずかに増加した。そ
れにもかかわらず、その効果及び再編のために支払われた現金は、2010年度通年での営業キャッシュ
・フローを244百万ユーロ(前年度: 524 百万ユーロ) へと減少させるものであった。第4四半期の当
グループのキャッシュ・フローは前四半期比で40パーセント超増加した。
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(ホ) サプライ・チェーン/CIS部門
サプライ・チェーン
サプライ・チェーン分野
ウィリアムズ・リーのサービス
保管
消費財
オフィス文書ソリューション
流通
小売
顧客対応管理
管理された輸送サービス
テクノロジー
マーケティング・ソリューショ
付加価値サービス
ライフ・サイエンス&ヘルスケ
ン
ビジネスプロセスの外部委託
ア
サプライ・チェーン管理、コンサルティング
自動車
先進物流プロバイダー
エネルギー
ロジスティックス・ソリューション
各業務部と市場における地位
顧客に基づくソリューションを有する2つの業務部
サプライ・チェーン事業部は、サプライ・チェーン業務部及びウィリアムズ・リー業務部の2つを
有する。サプライ・チェーン部門において、当グループは、多岐にわたる分野の顧客のためのサプライ
・チェーン全体に沿って契約物流ソリューションを提供している。
ウィリアムズ・リーは、会社情報及び通信プロセスの管理を伴う、ビジネス・プロセス外部委託事
業のグローバルプロバイダーであり、かつ、会社情報ソリューションの専門業者である。
各産業分野にわたるサプライ・チェーン・サービス
当グループは、多数の産業分野の顧客に対してサプライ・チェーン全体にわたるサービスを提供す
る。当グループの顧客は、企画立案、ソーシング、生産、保管及び引渡しから返品物流、エンドユーザー
サービスに至るまでの物流の流れを確実に円滑なものとするために当グループに依拠している。当グ
ループは倉庫保管、流通、管理された運送及び付加価値サービス、ビジネス・プロセス外注、サプライ
・チェーン管理及びコンサルティング並びに先進物流プロバイダー・ソリューションを提供する。ま
た、当グループは、顧客の製品及び情報が関係市場に迅速かつ効率的に到達するよう確実にすること
により、当該製品及び情報の競争上の決定的な利点を確保している。さらに、当グループは、現地に関
する見識及び国際的規模により、60カ国を超える国々で顧客に対してサービスを提供しており、顧客
のビジネス・プロセスにおける複雑な変化をサポートしている。
当グループのサプライ・チェーン事業は、消費財、小売、テクノロジー、ライフ・サイエンス&ヘル
スケア、自動車及びエネルギーという6つの重要な戦略的分野において専門的ソリューションを提供
する。各分野は、顧客のプロジェクトを取り扱いかつ各分野固有のサプライ・チェーン・ソリュー
ションを開発する国際的な専門家チームの支援を受ける専属の分野長により管理されている。
消費財及び小売は、当グループ最大分野のうちの2つであり、いずれも同事業部にとって重要な成長
の可能性をもたらすものである。当グループは、当該分野の顧客のために、供給源から小売棚に至るま
でのサプライ・チェーンを管理している。そのため、全世界からの物流及び倉庫・輸送サービス、更に
は梱包及びその他の付加価値サービスにまで及ぶ当グループのサービスに関して、柔軟性、信頼性及
び費用の効率性こそが、重要な価値推進要素として必要とされている。
テクノロジー分野における顧客は、迅速、柔軟かつ効率的なサプライ・チェーンを必要としている。
統合された商品及びサービスの物流に対する需要は増加している。当グループのポートフォリオは、
インバウンド・トゥ・マニュファクチャリング(製造のための原材料調達及び製造ラインへの輸送)
サービス及び倉庫・輸送サービスから統合された梱包、返品管理及び技術サービスにまで及ぶ。テク
ノロジー分野は、DHLの全事業部を縦断して開発中の統合ソリューションに対する顧客の要請が高
まっている分野の1つである。
当グループは、世界中の多くの地域でサプライ・チェーン及び物流プロセスがいまだ発展途上にあ
る、ライフ・サイエンス&ヘルスケア産業において、複数の事業部を縦断する統合ソリューションを
提供する。コスト削減の圧力は確実に増しつつあり、可能な限り高い水準で品質を管理することが全
ての顧客にとっての必須事項となっている。
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自動車産業は当グループの真にグローバルな分野の1つである。自動車産業は先進国において近年
成長が停滞しており、生産が中国、インド、ブラジル等の新興市場へと移行しつつある。当グループの
インバウンド・トゥ・マニュファクチャリング、アフターマーケット物流及び先進物流プロバイダー
・ソリューションに関しては、更なる低コスト及び高度な柔軟性・信頼性を当グループが提供し得る
かが重要な要素となる。
急成長を遂げているエネルギー分野もまたDHL事業部が大規模なエネルギー・プロジェクトの構築
及び実行段階の両方に関して統合された物流ソリューションを提供する分野である。
会社情報ソリューションを専門とするウィリアムズ・リー事業部
ウィリアムズ・リー事業部は、オフィス文書及びマーケティング・ソリューションから顧客通信管
理にまで及ぶ、外部委託された企業の通信・情報管理を専門としている。当グループは、これらのソ
リューションを財務、小売、消費材、製薬、出版、公共の各分野及び法律分野の顧客に対して提供してい
る。2010年7月1日現在、ウィリアムズ・リー・ドイツの一部が郵便事業部に移行された。
契約物流における世界市場のリーダーDHLは、8.4パーセントの市場シェア(2009年)を有する、契約
物流の世界市場リーダーである。この細分化された市場では、上位10社は、市場全体の約25パーセント
を占めるに過ぎず、その規模は、1350億ユーロと推測される。当グループは、その2つの最大市場である
北米及びヨーロッパにおいて最大のプロバイダーであるが、全ての市場、特に、急成長を遂げているア
ジア・太平洋市場において、現地サプライヤーとの熾烈な競争に直面している。当グループは、これら
の市場で事業を拡大するうえで、当グループの国際的な専門知識及び多国籍企業との良好な関係をう
まく活用できるものと確信している。
当グループのウィリアム・リー事業部は、情報管理の外部委託において市場の先頭に立っている。
この市場も非常に細分化されており、極めて限定されたサービスを提供するか又は独占的な隙間市場
を占める専門家によって、その大部分が構成されている。当グループは、幅広い国際サービス及び長期
にわたる顧客との関係により当該市場でトップの地位を築くことができた。また、当グループは、ウィ
リアムズ・リー事業部のために新規事業を獲得すべく、DHLの優れた顧客関係を活用している。
契約物流市場シェア上位7社(2009年)
1)
市場規模:147十億ユーロ
DHL
CEVA
Kuehne + Negal
Wincanton Logistics
Hitachi
Penske Logistics
UPS SCM
8.4%
2.3%
2.2%
2.0%
1.7%
1.7%
1.6%
参考文献:トランスポート・インテリジェンス
売上高及び利益実績
ほぼ全ての分野及び地域における売上高増加の達成
2010年7月1日現在、当グループは、ウィリアムズ・リー・ドイツの重要な一部をサプライ・チェー
ン事業部から郵便事業部へと移行した。前年度の部門別報告数値はそれに従って調整された。
2010年度において、サプライ・チェーン事業部の売上高及び利益は好ましい展開を見せた。報告対
象年度の売上高は9.2パーセント増加して13,301百万ユーロ(前年度: 12,183 百万ユーロ)となった。
707 百万ユーロの為替差益に係る調整を行ったところ、有機的売上高は3.4パーセント増加した。しか
しながら、報告期間中におけるドイツのアルカンダー・グループとの取引量の喪失及び業績不振の契
約からの当グループの撤退という2つの要因により、成長は抑制された。
第4四半期において、売上高は14.0パーセント増加し、3,568百万ユーロ(前年度: 3,129 百万ユー
ロ)となった。225 百万ユーロの為替益に係る調整後、有機的な売上高の増加は6.8%となった。
サプライ・チェーン業務部においては、検討対象年度に12,237百万ユーロ(前年度:11,302百万
ユーロ)の売上高を発生させた。当グループは、小売分野を除く全ての分野、とりわけ、自動車分野にお
いて強力な成長を遂げ、消費財、ライフ・サイエンス&ヘルスケア、エネルギーの各分野が僅差でその
後に続いた。小売分野の業績は、アルカンダー・グループとの事業の喪失、Quelleの倒産及びKarstadt
取引量の減少の悪影響を受けた。
北中南米地域においては、前年度の経済停滞期及び重要な自動車関連顧客の支払不能に係る不透明
性を経験した後、報告対象年度には特に自動車・消費財の両分野及び輸送活動において状況の改善が
見られた。成長は消費財及びライフ・サイエンス&ヘルスケアの両分野の新規契約によっても得ら
れ、米ドル高がこれを押し上げた。アジア太平洋地域では、新規事業の獲得及び取引の好転が、特に
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オーストラリア、中国及びタイにおける売上高のかなりの増加につながった。ヨーロッパでは、当グ
ループは英国ライフ・サイエンス&ヘルスケア分野の新規及び既存事業による追加の売上高に恵ま
れた。ドイツにおいて売上高は、主にアルカンダー・グループとの取引量の喪失により減少した。ヨー
ロッパ全体での売上高の増加は、業績不振の契約からの当グループの撤退により抑制された。
報告対象年度において、ウィリアムズ・リーは、前年度の881 百万ユーロから20.5パーセント増と
なる1,062百万ユーロの売上高を発生させた。この成長は、主にマーケティング・ソリューション及び
法的サービスの各分野における増加分を反映するものである。
サプライ・チェーン(2010年):分野別売上高
総売上高:13,301百万ユーロ
小売
消費財
ライフ・サイエン
テクノロ
ウィリアムズ・
ス&ヘルスケア
ジー
リー
自動車
サプライ・
エネル
チェーン
ギー
その他
27%
20%
16%
13%
8%
7%
6%
3%
サプライ・チェーン(2010年):地域別売上高
総売上高:13,301百万ユーロ
ヨーロッパ/中東/アフリカ
南北アメリカ
アジア・太平洋
63%
29%
8%
11億ユーロの事業獲得
サプライ・チェーン業務部は新規及び既存の顧客との間に年間売上高11億ユーロに相当する追加
の契約を締結した。これは前年度の数値に匹敵する。当グループは2010年度における全ての重要な新
規事業の開始について検討し、売上高全体では予想を10パーセント超上回った。年間の契約更新率は
2009年度と同様の高水準を維持した。
EBITの大幅な改善
事業部門EBITは、既存の業務の増大及び新規事業獲得に基づくより高い貢献、また、コスト削減及び
有利な為替レートに支えられ、大幅に改善した。2009年度の利益は、アルカンダーの倒産、業績不振の
契約からの当グループの撤退、及びヨーロッパの承継財産に関する310百万ユーロの損害費用の影響
を受けた。
サプライ・チェーン事業部のEBITは、449百万ユーロ増加して233百万ユーロ(前年度: ‒216 百万
ユーロ)となった。報告対象年度の再編コストは総額41百万ユーロ(前年度: 84 百万ユーロ) であっ
た。これらの費用を調整後、経常外損益前のEBITは274百万ユーロ(前年度: ‒132 百万ユーロ) で
あった。2010年度通年でのEBIT利益率は、‒1.1パーセントから2.1パーセントへと増加した。
第4四半期のEBITは、43百万ユーロ(前年度: ‒172 百万ユーロ) であった。この金額は再編コスト
16百万ユーロ(前年度: 70 百万ユーロ)及び年度末従業員特別賞与に係る21百万ユーロの支出を含
む。2009年度第4四半期のEBITに影響を及ぼしたかなりのコスト144 百万ユーロが存在した。
経常外損益前のEBITは59百万ユーロ(前年度:‒102 百万ユーロ)であった。第4四半期において経常
外損益前のEBIT利益率は1.7パーセントであり、年度末賞与の費用により0.5パーセント減少した。
2009年度に導入された再編措置により、報告対象年度の営業キャッシュ・フローは272百万ユーロ
(前年度:424 百万ユーロ)に減少した。売上高が引き続き増加したため、当グループは効率的な運転資
本状態を維持した。
(3) 【顧客及び品質】
革新的技術が郵便事業における競争優位につながる
ドイツ国内において当グループは、66百万通の郵便物及び約260万個の小包を処理する82カ所の郵
便センター及び33カ所の小包センターで構成される、第1級の効率的かつ環境に優しい全国的な輸送
・配達ネットワークを維持している。当グループの郵便事業における高水準の自動化は引き続き90
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パーセントを超えていた。
顧客は、当グループに対し、極めて高い品質基準の提供を期待するようになっている。顧客は投函品
がその目的地に迅速にかつ信頼できる態様でいかなる損害もなく到達するかに基づいて当グループ
のサービスの品質を評価する。当グループの質の高い経営は、Technischer Überwachungsverein
Nord (TÜV Nord認証・試験組織)により毎年認証される制度に基づくものである。本年度、当グルー
プはドイツ国内での書簡輸送時間に関して再び抜群の結果を収めた。品質調査機関Quotasが行った調
査によると、当グループの日々の営業時間中又はポストの最終回収前に投函された書簡のうちの優に
94パーセントを超える書簡が翌日受取人に配達された。
小包事業において、当グループは2010年度にも前年度の抜群の輸送時間結果を再び達成した。当グ
ループが事業顧客から回収した配達品の約90パーセントがその目的地に翌日到達した。2008以来、当
グループ内部の小包輸送時間測定制度はTÜV Rheinlandにより認証されてきた。
国際書簡に関する輸送時間は国際郵便協力により判断されている。EU仕様によれば、EU内で投函さ
れた国際書簡の85パーセントが投函後3日以内に配達されなければならない。当グループは、この要件
についても、大幅に上回り96パーセントの水準に達するものと予想している。
小売業者との協力により、当グループの約20,000カ所の小売店及び販売拠点が1週当たりの平均営
業時間を46時間から49時間へと増やしている。当グループの小売店顧客に関する調査は、当グループ
のサービスに対する顧客の満足度を判断するために、年に1回、ドイツ最大の消費者満足度調査
Kundenmonitor Deutschlandにより行われている。当グループのサービスの質全般は長年にわたり上
位得点を得てきた。報告対象年度においては、特に郵便小売店に関して顧客満足度の更なる増大が見
られた。当グループのパートナーが運営する店舗に関する満足度は、調査が開始された1997年以降の
最高評定となっている。顧客の90パーセント超が 3分以内に接客を受けており、この点は、小売店に関
するTÜV Rheinland社認定テストを年に約30,000件行うために当グループが雇い入れている、TNS
Infratest社から派遣される公平なミステリー・ショッパーにより確認されている。
当グループは環境を保護する業務手順が品質の重要な尺度となると考えている。そのため、当グ
ループはドイツ国内においてTÜV Nord認定の環境経営制度を当グループの郵便及び小包事業に採用
している。当グループのGoGreenイニシアチブの一環として、当グループは消費者及び事業顧客に対し
て気候ニュートラル発送オプションを提供している。また、当グループはハイブリッド及び電気駆動
技術を備えた車両並びに当グループの施設内における省エネ照明を現在試験中である。
サービスの質がエクスプレス事業における競争優位につながる
当グループのフォーカス2010イニシアチブの基本的な構成部分として、当グループのサービスの質
の継続的な向上が挙げられる。この目標を達成するために、当グループは、例えばミステリー・ショッ
パーを用いて、絶え間なく変化する顧客の要求事項を追跡し、かつ、当グループのサービスを評価して
いる。報告対象年度において、当グループは顧客のクレームの90パーセントを所定の期間内に解決す
ることができた。当グループの取り組みは十分に価値のあるものであった。一例として、中国では、ベ
スト・コールセンター・アワード2010を受賞し、また、英国では2010年度の電子郵便サービス全般に
関して第1位にランキングされるとともに、コール・センター上位50位以内とされた。
当グループは、効果的かつ対費用効率的な態様で業務を遂行するために、業務フローを常に改善し
ている。この点で、当グループのプロセスの標準化は非常に重大な役割を果たす。例えば、2010年5月、
当グループは、個人又は世界規模で運営される組織のいずれであるかを問わず世界中の顧客に対して
当グループのサービスへの単純かつ均一なアクセスを提供する、世界的に標準化されたインターネッ
ト・プラットホームを導入した。それと同時に、当グループは、顧客に対して当グループの配達サービ
スへの直接のアクセスを提供するために、顧客が自己のITシステムを当グループのそれとリンクする
ことができるソリューションを引き続き開発している。
当グループのファースト・チョイス・プログラムの一環として、当グループは400超のイニシアチ
ブを実施してきた。当グループが進歩を遂げた領域としては、請求業務及び目的国への配送品到着時
の通関業務等がある。これにより信頼性が増し、エンド・ツー・エンド配達時間が短縮された。
当グループは、最新の品質管理センターを用いることにより、全世界で発送品を追跡し、当グループ
のプロセスを動的に調整することができる。予期しない事態が発生した場合、発送品が合意されてい
る日時に受取人に確実に到達するよう、航空路・発送経路の変更等が直ちに行われる。PA Consulting
の新たな調査の結果、当グループが特急サービスに関して世界で最も信頼できるプロバイダーとされ
ていることが判明しており、これは当グループが顧客に対して約束を守っていることを証明するもの
である。
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業務上の安全性、基準の遵守及び当グループ施設におけるサービスの質については、定期的に見直
しを行っている。これに加えて、世界で最も名高い安全協会である輸送資産保全協会(TAPA)により約
170カ所が認定されている。北米の初期の各施設も2010年に認証された。また、当グループのライプ
ツィッヒ・ハブ空港のセキュリティ施設の監査において、米国税関・国境警備局(CBP)は同施設が多
くの点で模範的である、と述べている。当グループにとって、顧客、顧客による発送品、及び従業員の安
全は、現在も将来も極めて重要な要素である。
顧客の身近にあることが貨物フォワーディング事業における競争優位につながる
サービス・プロバイダーとして、顧客満足度は当グループの事業に関するいわばリトマス試験であ
る。2010年度において、当グループは49カ国の19,000名超の顧客調査を再び行い、当グループの製品及
びサービスにどの程度満足したかをこれらの顧客に質問した。その結果に基づき、当グループは約
1,000件のファースト・チョイス対策を採用し、うち200件を当グループの顧客に関して実行した。当
グループはテクノロジー分野の重要な1顧客と共同で作業し、当該顧客の工場内物流の生産性を33
パーセント向上させると同時に、往復所要時間を10時間から2時間へと削減することで、顧客の1拠点
だけで年間50,000ユーロの節約をもたらした。
2010年11月現在において、経営チーム全体を含む4,500名超のスタッフがファースト・チョイス手
法で認証された。当グループは、2011年度にこれを利用して、当グループの顧客のために更なる改善を
行うことを意図している。
当グループがその各支店に関して前年度に実施した均一品質得点板は、いまではグローバル・フォ
ワーディング部門のほぼ全体にわたって設置されている。
顧客は品質向上のための当グループの取組みを認識している。その中でもテクノロジー・グループ
Huaweiからは連続して3回目となるエクセレント・コア・パートナー賞を授けられた。当グループは
この賞を受賞した唯一の物流会社である。また、当グループは、ブラジルで地元の競合他社が10年間受
賞していた効率性に関するフェニックス・トロフィーを受賞した。全体としては、当グループの顧客
は当グループの製品及びサービスが向上したことを証言している。顧客満足度は、多くの国において
前年度比で上昇した。
顧客満足度がサプライ・チェーン事業における競争優位につながる
当グループの目標は、顧客に対して最高水準のサービス及び最上の付加価値を保証する実務及び方
法論により、サプライ・チェーン産業をリードすることにある。当グループは全世界の顧客に対して
再製可能なソリューション及び均一の高水準サービスを提供するために全世界で一貫したプロセス
を用いる。
当グループによるプロセス改善の不断の促進は既に報われている。2010年度の顧客調査に基づく
と、顧客満足度は大幅に上昇している。顧客10名のうち8名がDHLをサプライ・チェーン事業において
選択するプロバイダーとして認めている。
当グループは、当グループのサービスの質を測定しかつ監視することを可能にする安全性、生産性
及び在庫の正確性等、多数の業績指数を定めた。2010年度において、当グループは当グループのサービ
ス基準の95パーセント超を全世界で達成した。
持続的な成功の不可欠な要素となるのは、一貫した、高い質のサービス(特に、新規顧客プロジェク
トの当初の12カ月間について)である。このような早期の段階で顧客の期待を満たすために、当グルー
プが事業を行う全ての地域のプロジェクト・マネージャーからなる専用チームが、プロジェクト管理
の先進的な方法についての訓練を受け、かつ、標準的ツール一式の提供を受けている。
その他、長期にわたる成功の鍵となるのは、当グループの既存の事業の品質及び効率性を常に向上
させることである。報告対象年度において当グループは1,400件を超える改善プロジェクトを完了し、
その多くが顧客との協力のもと行われた。当グループのプロセス改善顧問の指導を受けて、業績改善、
プロセス簡略化及びコスト削減のための措置の策定・立案がなされた。これらの取組みにより100万
ユーロ超が節約され、当グループはこれを顧客に分配した。
(4) 【戦略上の注力領域】
企業戦略
卓越した競争上の地位
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ドイツポストDHLは、ドイツの郵便事業及びほぼ全ての当グループの物流活動における市場のリー
ダーである。当グループは世界中で操業しており、当グループの顧客に対し、あらゆる輸送形態及びサ
プライ・チェーン上のリンクに至る包括的サービスを提供することができる。当グループが占める強
力な競争上の地位は、更なる成長のための最良の必須要件である。
2015年度戦略の目的
2009年度において、当グループは当グループの2015年度戦略(当グループは、顧客に選ばれるプロ
バイダー、株主にとって魅力的な投資対象、及び当グループスタッフに選ばれる雇用主でありたい、と
いう3つの中核的目的を含む。)を提示した。これらの目標の全てが互いに密接に関係するものである。
つまり、従業員の満足は顧客の満足につながり、会社の経済的成功は顧客の支持に懸かっている。グ
ループとしての戦略は、各事業部の事業戦略を引き続き適用するものであり、かかる事業戦略と現在
も密接に関わり合っている。当グループは3つの中核的目的達成の進捗状況により自己の戦略の成功
度を測定している。この点で当グループは特に顧客の満足度、従業員の満足度並びに事業部の成長及
び収益性の観点から進捗状況を測定している。
Die Post für Deutschland (ドイツ国内向け郵便サービス)及び世界向け物流会社
当グループはDie Post für Deutschland (ドイツ国内向け郵便サービス)の地位を維持すること
を希望している。それと同時に、当グループは、当グループの物流事業の世界的実力を活かし、全世界
のための物流会社となることを意図している。ドイツポスト・ブランドは、品質、技術及び効率性に関
する世界基準を定める会社を表すものであり、成熟した当該市場に固有の課題に極めて首尾よく対応
し得ることを既に証明済みである。当グループの目標は、郵便事業部において収益性の高い業務運営
を継続するとともに、更なる通信製品を追加することにより、当グループのサービスの範囲を高める
ことにある。
DHLブランドは広範な製品分布及び世界物流における存在感を表すものである。当グループのエク
スプレス、グローバル・フォワーディング、フレート及びサプライ・チェーンの各事業部は、魅力的な
市場区分において運営されている。当グループは物流産業における格好の成長機会を引き続き活かし
たいと願っている。
当グループの指針:敬意及び成果
各社の企業文化は、高い水準で業務を遂行する能力を判断するうえで極めて重要である。「敬意及
び成果」という当グループの指針は、当グループの従業員及び顧客のニーズに対する責任感に従いつ
つ、一流の成果を獲得するための日々の挑戦から発展してきたものである。当グループは、自己の挑戦
を公表し、当グループがどのようにそれらに直面する予定であるかを明確に述べることにより、株主
に対する敬意を示している。当グループは、自己の企業活動が社会にもたらす影響について十分に認
識している。よって、当グループは対話する全ての者及び自身が存在する環境に対して常に敬意を
もって行動している。
顧客に対する約束
顧客に対する当グループの約束は、当グループの企業戦略の重要な構成要素をなす。当グループは、
全ての事業部の顧客に対してその生活を容易にし、継続的な価値を有するサービスを提供することを
希望している。この点に関して、当グループはファースト・チョイスとして知られるグループ全体の
イニシアチブを実施した。ファースト・チョイス・プログラムは、顧客に対して常に注力し、そのため
に必要なプロセスを整備し、かつ、顧客満足度を増大させることを確実にするよう計画されている。報
告対象年度において、当グループは上記の目的を念頭に約4,400件のプロジェクトを首尾よく完了し
た。これに加えて、「単純化された」手段という当グループのモットーは、当グループが顧客との相互
連絡を単純化する方法を見付けるために努力することを意味する。これは顧客による当グループの
サービスへのアクセスを容易にすることを意図した、事業部縦断的な措置(よりフレンドリー、柔軟か
つ効率的な態様での顧客との接触等)を伴うものである。
企業責任を果たすこと
当グループは、自身が属する業界の最大の会社として、環境責任及び社会的責任に真剣に取り組ん
でいる。当グループの持続可能性に関する戦略は以下の3つの領域に注力するものである。第1に、炭素
効率を改善する制度的手法を確立するために開発された当グループのGoGreenプログラムが挙げられ
る。第2の注力領域としては、GoHelpがある。災害地域の人々の生活条件を改善するために当グループ
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の専門知識を適用している。そして、社会に対する当グループの取組みを表す第3の領域として、
GoTeachがあり、これは教育に対する当グループの取り組みを示すものである。
将来における可能性を引き出すこと
当グループの2015年度戦略は、全ての可能性を引き出す一助となるものとして意図されている。当
グループの各事業部の成長に関する目標は、その個々の市場における年次成長を1ないし2パーセント
上回ることである。この野心的な目標を達成すべく、当グループは2010年度に以下の4つの活動分野を
備える、物流事業用の包括的成長プログラムを立ち上げた。
1. 地域 当グループは、成長のために選ばれた各国をターゲットとし、この目的を満たすために
DHL事業部の資源及び経験を蓄積している。
2. 分野 分野管理とは、選ばれた産業分野、特に、ライフ・サイエンス&ヘルスケア、技術及びエネ
ルギーの各分野の顧客のために、統合された革新的なソリューションを開発するために当グループが
用いる方法をいう。
3. 顧客 当グループは、平均を上回る成長の機会が見込まれる、選ばれた顧客区分に早い段階で接
触している。
4. 製品 最後に、DHLソリューション&イノベーションは、DHL内部の専門知識を蓄積しており、グ
ループ全体にわたる新規ソリューションの開発を行っている。
事業部縦断的な成長プログラムは、以下に掲げる、全事業部における追加のイニシアチブにより、補
足される。
各事業部の戦略及び目標
郵便事業部
当グループは、今日及び将来における課題に対処することを目標とする、3つの戦略的アプローチを
有する。
中核事業の確保:当グループは、可能かつ妥当な場合はコストを削減しており、新規製品の立上げ
及び強力な顧客関係の永続化により当グループの事業を高めている。また、当グループのサービスの
高い質を維持する一方で、環境を保護している。理想としては、複数の目標を一挙に満たすソリュー
ションを探し求めている。例えば、当グループの郵便センターに機械を新たに導入することは、自動化
及び品質のレベルを引き上げることに留まらず、生産コスト及び二酸化炭素排出量を引き下げること
ともなる。当グループにとって、顧客の身近にあることは重要である。当グループは、約20,000カ所の
店舗及び販売拠点で構成される、ドイツ国内で群を抜いて最大規模である固定ロケーション小売店
ネットワークを運営している。当グループは小売業者との提携関係を拡大しており、当グループは当
グループのサービスへの高速かつ容易なオンライン・アクセスを提供している。これには2,500カ所
を超えるパックステーションからなる当グループのネットワークが含まれる。
より柔軟なネットワーク:当グループの郵便及び小包事業が将来も安定的に収益に貢献すること
を確実にするためには、当グループのネットワーク及び費用に関する根本的な変更をより柔軟に加え
ることが必要である。2010年度に、当グループは、品質の犠牲なしに数量の増減への対応を可能にする
手順に係る試験を継続した。かかる目的上、7月及び8月の3週間、仕分けシフトを小規模の郵便セン
ターから隣接する郵便センターへと移転した。これに加えて、当グループは、増加しつつある小包数量
をより迅速に処理し、顧客にリアルタイムの小包追跡情報を提供すべく、当グループの小包ネット
ワークを適合させることを意図している。新規の生産制度は、より効率的な仕分け及び小包の輸送を
可能にするものとなっており、その過程でコストが削減される。
デジタル市場における成長:当グループは物理的通信における当グループの専門知識を活かして、
適切な電子通信を提供している。インターネットは既に当グループのサービスへの顧客のアクセスを
促進するとともに、顧客が郵便料の計算及び購入を行いかつ小売店及びパックステーションの所在地
をオンライン及び携帯電話で特定することを可能にしている。2010年度の半ば以降は、安全かつ秘密
が保持される、信頼性のある電子通信形式である、新たなE‑Postbrief製品を提供している。
E‑Postbriefを送信するためには、ユーザーは使用する特定のサービスについて支払いを行う。例え
ば、標準的な電子又はハイブリッドE‑Post briefを送るためには0.55ユーロを支払う。E‑Post brief
は会社及び公的当局が書面による通信を処理する費用のかなりの部分を節約可能にするものである。
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製品の主要な特徴の進化に加えて、当グループは新規のユーザーフレンドリーな機能を開発する予定
である。当グループは成長しつつあるインターネット広告市場への参加の継続を計画している。8月
に、当グループはヨーロッパの最大の広告ターゲットプラットホームをなすドイツの会社nugg.ad AG
を取得しており、これによりオンライン広告市場に係る専門知識を追加した。当該取得は各地域での
提供のための当グループのオンラインプラットホームallesnebenan.de並びに様々な媒体における広
告の費用計算及び掲載のために簡単に使用できるツールである当グループのWerbemanager (広告管
理) を補完するものである。10月には、独自のオンラインショップであるMeinPaket.deを開設した、ド
イツ国内では最初の小包配達サービス業者となった。
エクスプレス事業部
当グループは、2015年度戦略の一環として、フォーカス2010 年度イニシアチブを構成する目標の達
成を目指して当グループに取り組んでいる。当グループの目的は、以下に掲げる当グループの注力
2010 年度フォーカス・イニシアチブを含むものである。
従業員のモチベーション:当グループにとって従業員は現在の顧客を維持しかつ新規の顧客を獲
得するうえでの競争上の重要な強みである。当グループの認定国際スペシャリスト(CIS)研修イニシ
アチブは、従業員がこのような任務のための能力を確実に身に付けるようにするものであり、国際エ
クスプレス市場におけるマーケット・リーダーの地位を持続的に強化するために当グループが講じ
る追加の措置である。国際発送に関与する全ての従業員は、クーリエ又はコール・センター・スタッ
フのいずれも、自身をDHLの大使とみなし、顧客を自己の業務の中心におくことを求められている。
サービスの質:競争において当グループを差別化するために、当グループは高い質のサービスを通
じて顧客に対する忠誠の促進にますます注力している。これに関して、当グループは顧客の変化する
必要事項に常に気を配り、それに伴って当グループのサービスを適合させている。当グループは信頼
性及び費用効率の点で選ばれるプロバイダーとなるよう業務の流れの改善を図っている。当グループ
の品質管理センターでは、全世界で発送品を追跡するとともに、予期しない状況においても迅速な配
達を保証可能とするようプロセスを動的に適合させている。国際発送の専門家としての当グループの
地位のためには、信頼性及びスピードが極めて重要となる。
顧客に対する忠誠:顧客は常に当グループの約100,000名の従業員の関心の中心にある。6,000名を
超える顧客サービスのスペシャリストが当グループの顧客サービスの質の確保に専念しており、かか
る任務のために広範な研修を受けている。2010年度に、当グループは当グループのGALOPP3年イニシア
チブ(製品ポートフォリオのグローバル調整)を定めた。同イニシアチブは、例えば市販の製品名及び
サービス名を減らし、一般語を用いて当グループのサービスに係る請求を行うことにより、顧客に対
する当グループのサービス及び製品提供を単純化することを目標としている。ただし、常に残るのは1
つの重要な要素である。すなわち、当グループは、コール・センター、インターネット・サイト又は営
業担当従業員に対する顧客の最初の接触から、受取人に対する発送品の配達及び請求に至るまでの全
過程について、例えばファースト・チョイス手法を用いて顧客の行動及び対応を常に再考察し、必要
な結論を導き出している。
収益性:当グループは、競争力のある価格の提示を可能とし、かつ成長し続けるうえで重要な要素
である厳格なコスト管理の追求を継続している。近年、当グループは、事業部の再編上、広範囲にわた
る措置を実施してきた。検討対象年度においてはかかる努力の成果が得られた。当グループは、自己の
財務力に鑑み、従業員及びブランドに対する投資レベルの優先性を再設定してきた。これは当グルー
プの継続的な成長のために不可欠なことである。当グループは生産性を引き上げかつ間接費を厳格に
管理することを常に優先している。エクスプレス・サービス業者として、当グループは220を超える国
及び地域を網羅するグローバルネットワークと共に事業を行っている。各国及び各事業拠点は当グ
ループのグローバル組織の収益性の継続的な向上に貢献している。
グローバル・フォワーディング、フレート事業部
当グループは航空及び海上貨物並びに地上貨物輸送における当グループのグローバル製品の提供
により好ましい地位を築いている。当グループの目標は、市場平均を上回る堅実な有機的成長を遂げ
ることにある。この目標を達成するために、当グループは以下に掲げる3つのアプローチを探求してい
る。
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スタッフの開発及び雇い入れ:当グループの事業運営は低レベルの非流動資産により運営される。
質の高い当グループの労働人員こそが当グループに決定的な競争上の優位性をもたらしている。従業
員の視野を広げ、研修及び専門的な成長の機会を与えることが当グループの責任であると考える理由
はこの点にある。例えば、有能な研修員は、CEO研修員アワードに参加することにより、当グループの戦
略的市場の1つにおいて国際的な経験を得ることができる。また、当グループは、スタッフに対し、新し
い製品及びサービスに関する学習又はその全体的スキルの基礎の拡大を支援するためにオンライン
・コースによる包括的プログラムを提供している。報告対象年度において、28,000名の従業員が約
124,000のコースを修了した。DHLフレート・フォワーディング・アカデミーは、更に一歩進んで、継続
的な学習の推奨を意図した個人ごとの成長計画を提供している。直近の従業員意見調査はこれらの取
組みがスタッフに評価されていることを示している。同事業部で従業員が業務に打込んだ結果、ここ
でもかなりの成長が見られ、前年度比で3パーセント急増して70パーセントとなった。
成長市場における当グループの存在感の増強:当グループは、最大の成長機会が見出される地域、
とりわけアジア、中東、アフリカ及びラテン・アメリカにおいて、当グループのネットワークを微調整
している。2010年度において、当グループは特に中東及びアフリカで貿易経路及びコネクションを更
に獲得し、当グループの最初の支店をウクライナに開設し、また、世界中で新規拠点(中国本土及び北
アジア太平洋地域だけでも12カ所)を設立した。当グループは貨物量を中央管理しているため、この新
しい、いくぶん不安定な市場にも低コストで対応可能である。当グループは、同地域で所有・運営する
航空貨物ネットワークを更に拡大するうえで、上記の条件を活かすことを計画している。また、当グ
ループは近年形成するに至った緊密な部分積載コンテナ海上貨物ネットワークの開発を継続してい
る。例えば、2010年9月にはスロベニアの港町コペルに複数国用ゲートウェイを開設した。2010年10月
以降、DHLのフレート部門は部分積載ソリューションをチュニジアに提供しており、ヨーロッパから北
アフリカへの直接のリンクを確立した。このソリューションは、既に2009年度及び2010年度にトルコ
及びモロッコで成功を収めている。ヨーロッパと国境を接するこれらの新しい市場に浸透し、国際的
な企業のために当該市場から又はこれに対して商品を輸送することは、新しい市場で収益性の高い成
長を生み出すための当グループの戦略の重要な要素をなすものである。2010年11月には、当グループ
の部分積載トラック・ネットワークにグルジアを追加し、それによりコーカサス地域へのアクセスを
得た。
革新的かつ分野特定型ソリューションの創出:当グループは絶えず自己のサービスを拡大し、特定
の製品・分野及びあらゆる規模の顧客のための輸送ソリューションを開発している。当グループの主
要注力領域はファッション、石油・エネルギー、傷みやすい商品、医薬品及びテクノロジーの各分野で
ある。当グループは全ての輸送経路にわたる持続的ソリューションを提示している。顧客は、当グルー
プ又は当グループのバートナーによる商品の輸送時に発生する二酸化炭素排出量のレベルを図表化
した当グループのカーボン・フットプリント報告を役立てることができる。また、当グループの顧客
は、かかるカーボン排出量についての補償、及びカーボン・ニュートラルな態様での自己の商品の発
送を可能にする、カーボン・オフセットの仕組みを活用することもできる。DHL Ocean Secureは、安全
かつ信頼できる海上貨物輸送を確保するための当グループの手法である。このサービスはリアルタイ
ムの電子追跡データを顧客に提供するものである。当グループの部分積載コンテナ海上貨物輸送事業
における直接のコネクションが過去最多となる中、当グループは数量を増加し、平均移動時間を短縮
し、また、顧客のためにコスト及びカーボン排出量の両方を削減した。地上輸送事業においては、中核
製品、国際的な部分積載トラック・ソリューションを増やしつつある。また、当グループは今後の成長
を押し上げるために当グループの製品提供の単純化及び標準化を行っている。追跡トレース・ソ
リューション等の新製品の特徴は、当グループの中核製品の品質を向上させるものである。当グルー
プは、サービスを改善し、勢力範囲を拡大することにより、新規及び既存の顧客、特に中小企業から事
業を獲得することを意図している。当グループの部分積載トラック製品であるColdchainソリュー
ションはライフ・サイエンス分野のために特に設計されたものである。DHLは繊細な医薬品を輸送す
るためにヨーロッパ全域にわたる必要なインフラを有する。Coldchainでは、気温を連続的に読み出す
ことが可能であり、これは医薬品の移動中にGPSを介して送信される。顧客は自己の発送品の状態及び
気温を追跡するために同製品を活用することできる。
サプライ・チェーン事業部
サプライ・チェーン事業部は、主として5つの要改善領域からなる「5 to Thrive」イニシアチブに
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よって、2008年度及び2009年度の経済危機の際も持ちこたえた。当該イニシアチブは総収益及び収益
性の増大に注力するものである。
経済もいまでは勢いを取り戻しているため、当グループの運営事業は再び成長への注力を強めてい
る。このプロセスの一環として、当グループは過去2年間に達成した効率性の成果を基礎としている。
当グループは、自己の新しい戦略を「卓越性による成長」と呼んでおり、この戦略は以下に掲げる2つ
の柱に基づく。
1.
当グループの既存事業の継続的な改善
2.
当グループの主要な分野及びソリューションにおける収益性の高い成長
上記の点は、選ばれるプロバイダー、雇用主及び投資先になるという当グループの企業目的を支え
るものである。
1. 継続的な改善
当グループは業績、効率性及び能力の領域で改善を継続することを意図しており、業務の卓越性、コ
スト・リーダーシップ及び組織能力という、この目標を支える3つのイニシアチブを確立した。業務の
卓越性は、購入、炭素効率、及び進行中の品質測定における達成事項を基礎として、当グループが全世
界で一貫したサービスの質を保証することを目標としている。当グループは、当グループの業績の持
続力を保証することを目標とする、業務上及び技術上の基準を推進している。また、当グループは実現
した達成事項を持続しかつこれを更に改善するため、実証済みのファースト・チョイス手法を適用し
ている。当グループのコスト・リーダーシップ・イニシアチブは、当グループの収益性全体を引き上
げるために、直接費及び間接費の両方を大幅に削減し、効果的に管理することを意図している。当グ
ループは購入効率、運営上の規律及びベストプラクティスを活用することによりこれを達成した。組
織能力は、リーダーとしての資質を育成するとともに従業員の取組みを高めることを追求するもので
ある。当グループは、当グループの事業の成長を支えるために、新たな才能を惹き付けるとともに、既
存の才能を維持・育成することを願っている。
2. 収益性の高い成長
収益性の高い成長という当グループの柱についても、分野への注力、戦略的製品の再製及び販売効
果という3つのイニシアチブで構成される。分野注力プログラムにおいて、当グループは、消費財、小
売、技術、ライフ・サイエンス&ヘルスケア、自動車及びエネルギーという自己の主要分野に関する専
門知識を絶えず深めている。これらの各分野に関して、当グループは専用のグローバル分野チームを
設立し、もって当グループの営業手法を強化しかつベスト・プラクティスに関する地域・業務部縦断
的な知識交換を確実にすることを図っている。当グループの戦略的製品の再製イニシアチブにおいて
は、顧客のビジネス・プロセスの単純化を目標とする物流ソリューションの開発及び再製を行ってい
る。これを行ううえで、当グループは全世界からの最良の業務基準及び実証済みの実務を足がかりと
している。当グループの販売効果プログラムにおいては、販売プロセス及び顧客支援を増強すること
により、当グループの営業組織を絶えず改善している。当グループは顧客の事業目的及び戦略をより
よく理解するために学んでおり、それにより真の付加価値を顧客に提供することができている。顧客
からのフィードバック及び顧客調査もまた当グループの販売活動の有効性を絶えず高める一助と
なっている。
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4 【関係会社の状況】
(1) 【連邦共和国との関係】
この点に関しては、別途「第6−1−(1)−(ト)連結財務書類に対する注記−注記(55.1)」を参照さ
れたい。
(2) 【親会社、子会社及び関連会社】
ドイツポスト・アーゲーに、親会社は存在しない。
次の表は、記載日付における当グループの連結子会社及び関連会社の種類及び数を示している。詳
細に関しては、別途「第6−1−(1)−(ト)連結財務書類に対する注記−注記(60)」も参照されたい。
2010年12月31日
827
完全所有連結子会社数1)
80
国内(DHLを含む。)
海外(DHL及びエクセル・グループを含む。)
747
17
一部所有連結合弁会社数2)
国内
1
海外
16
59
持分法適用会社数3)
国内
28
海外
31
1)完全所有連結子会社とは、連結財務諸表に含まれる関連会社(アフィリエーテッド・カンパニー)のこと
をいう。
2) 一部所有連結合弁会社とは、比例連結関係にある合弁会社のことをいう。
3)持分法適用会社とは、持分法により連結財務諸表に計上された関連会社(アソシエーテッド・カンパ
ニー)のことをいう。
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(3) 【兼任状況】
(イ)取締役
名前
フランク・アペル博士
法に基づく兼任
その他の兼任
ドイツ・ポストバンク・
―
1)
ローレンス・ローゼン
アーゲー (会長)
ドイツ・ポストバンク・
―
1)
ブルース・エドワーズ
アーゲー (2009年9月10
日から)
―
アシュティード plc(取締役)
エクセル・オートモーション S.A. de C.V.(取締役)
1)
エクセル・インベストメンツ・リミテッド(取締役)
1)
エクセル・リミテッド (取締役)
1)
エクセル・ロジスティックス S.A. de C.V.(取締役)
エクセル・ノース・アメリカン・ロジスティックス S.A. de
1)
C.V.(取締役)
1)
エクセル・サービシオス S.A. de C.V.(取締役)
エクセル・サプライ・チェーン・サービス・デ・メヒコ S.
1)
A. de C.V.(取締役)
グリーフ Inc.(取締役)
1)
ハイペリオン・インモビィアリア S.A. de C.V.(取締役)
1)
チベット・アンド・ブリテン・グループ・リミテッド (取
締役)
1)
ウィリアムズ・リー・グループ・リミテッド(取締役)
ウィリアムズ・リー・ホールディングスPlc(取締役会会長)
1)
ユルゲン・ゲルデス
ケン・アレン
1)
―
―
グローバル・メール Inc.(取締役)
DHLシノトランス・インターナショナル・エア・クーリエ
Ltd.
1)
(取締役)
1) グループ会社を指す。
(ロ)監査役
監査役
法に基づく兼任
その他の兼任
株主代表
ヴルフ・フォン・シンメ
ルマン博士(会長)
マキシングベスト AG
ドイツ・テレコム AG
―
アクセンチュア Corp.(米国)(取締役)
ウェスタン・ユニオン・カンパニー、USA(取締役)
シャルロッテンクリニック・フュア・アウゲンハイ
ルクンデ(評議員会の議員)
ヘロ・ブラームス
ゲオルグマリーンヒュッテ・ホー
ルディングGmbH (副会長)
ウィンコー・ニックスドルフAG
ライブ・ホールディングAG (会
長)(2010年8月31日から)
テレファンケン・ホールディング
・アーゲー(会長)
M.M.ウォーバーグ& Co.KGaA
(株主委員会の委員)
ズントベル AG(監査役会副会長)
ヴェルナー・ガッツェー
KfW IPEXバンク GmbH (2010年1月
31日まで)
g.e.b.b. mbH
ブンデスドルッケライ GmbH
エー・ペー・ペー・ドイトシュラ
ンド AG
ヴィルレム・G・フォン
・アグトメル
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―
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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ウルリヒ・シュローダー
博士
ドイツテレコムAG
KfW IPEXバンク GmbH
DEG ‒ ドイトシェ・インヴェス
ティツィオンス ‒ ウント・エン
トヴィックルングスゲゼルシャフ
ト mbH
「マルグリット2020」エネルギー、気候変動
及びインフラのための欧州基金(European Fund for
Energy, Climate Change and Infrastrure)(監査役
会)
ローランド・エトカー
フォルクスワーゲン AG (2010年4
月22日まで)
ドクター・アウグスト・エトカー KG (顧問委員会副
会長) (2010年12月31日まで)
ハリー・ロールズ
―
ドイツ・シュティフトゥングスツェントル GmbH(理
事)
エルマー・トイム
メッセージ AG (会長)
ヘニング・カゲルマン博
士
BMW AG(2010年5月18日から)
ドイツ・バンク AG
ミュンへナー・リュックファージ
ヘルングス ‑ ゲゼルシャフト AG
従業員代表
アンドレアス・シャード
ラー
ヘルガ・チエル
ブラックベイ Ltd.(英国)(非常勤取締役)
ポスティア Inc. USA(非常勤取締役会)
ノキア・コーポレーション(フィンランド)(取締役)
ウィプロ Ltd. (取締役)
PSD バンク・コーン eG (会長)
―
PSD バンク・コーン eG (副会長)
―
ロルフ・バウアーマイス ドイツ・ポストバンク AG
ター
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5 【従業員の状況】
ドイツポストDHLの従業員
就職先として選ばれる企業(employer of choice)になることは、当グループの戦略2015 (Strategy
2015)における中核的目標の一つである。当グループにおいては、能力及び意識の高い人材の誘致、育
成及び雇用が、その他2つの中核的目標、すなわち選ばれるプロバイダーになるという目標及び選ばれ
る投資先になるという目標を支えている。2010年12月31日時点において、当グループは、220を超える
国及び地域において418,946名の常勤従業員を雇用しており、前年度比で1.4パーセント減となった。
かかる減少は、主に、英国及びフランスにおけるDHLエクスプレスのDay Definite(期日指定便)国内
事業の売却に起因するものである。その結果、人件費は2.4パーセント減少し、16,609百万ユーロ(前年
度:17,021百万ユーロ)となった。
従業員数(継続事業)
2009年
2010年
増減(%)
477,280
467,088
‑2.1
424,686
418,946
‑1.4
144,968
144,640
‑0.2
95,048
87,536
‑7.9
40,331
41,359
2.5
130,441
132,075
1.3
13,898
13,336
‑4.0
内、ドイツ
166,880
165,781
‑0.7
内、ヨーロッパ(ドイツを除く。)
120,074
110,462
‑8.0
内、北中南米
66,833
68,268
2.1
内、アジア・太平洋
57,897
61,239
5.8
内、その他の地域
13,002
13,196
1.5
488,518
464,471
‑4.9
435,072
413,830
‑4.9
内、公務員
49,691
46,866
‑5.7
内、訓練生
3,755
3,775
0.5
436,651
421,274
‑3.5
年度末現在
1)
総従業員数
2)
常勤従業員数
3)
内、郵便部門
3)
内、エクスプレス部門
3)
内、グローバル・フォワーディング及びフレート部門
3)
内、サプライ・チェーン部門
内、コーポレート・センター及びその他
年平均
総従業員数
内、時間給従業員及び給料制従業員
常勤従業員数
1) 訓練生を含む。
2) 訓練生を除く。
3) 調整後
郵便事業部において、従業員数は、0.2パーセントと僅かに減少し、144,640名となった。
前年度と比べ、エクスプレス事業部の従業員数は、7.9パーセント減少し、87,536名となった。かかる
減少は、主に、英国及びフランスにおけるDHLエクスプレスの期日指定便国内事業の売却、及びヨー
ロッパにおける更なる事業の再編に関連するものであった。
グローバル・フォワーディング及びフレート部門においては、本質的な成長の結果、常勤従業員数
が2.5パーセント増加し、41,359名となった。サプライ・チェーン部門においては、スタッフ数が1.3
パーセント増加し、132,075名となった。これは、特に北中南米及びアジア太平洋地域における新規事
業及び既存事業の成長に起因するものであった。かかる増加は、ドイツにおけるアルカンドーAGの破
産、及びヨーロッパにおける採算のとれない契約からの当グループの撤退に伴い必要となったスタッ
フ削減を十分に上回るものであった。
コーポレート・センター及びその他の分野におけるスタッフ数は減少を続け、4.0パーセント減少
して13,336名となった。当グループは、特にIT及び経理等の間接的機能における節減によってコスト
を削減することができた。
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当グループの従業員の大半は、引き続き、従業員数が安定しているドイツにおいて勤務している。そ
の他のヨーロッパにおいては、英国及びフランスにおけるDHLエクスプレスのDay Definite(期日指定
便)国内事業の売却を主たる要因として、当グループの従業員数が削減された。一方、北中南米、アジア
太平洋及びその他の地域のスタッフ数は増加した。
最新の当グループの計画では、2011年度において現在の合計従業員数を維持することが提唱されて
いる。
地域別従業員割合
ドイツ
ヨーロッパ(ドイツを除く)
北中南米
アジア・太平洋
その他
40%
26%
16%
15%
3%
ドイツポスト・アーゲーの従業員
2010年12月31日時点における従業員数
2010年12月21日時点において、当グループは、141,789名の常勤従業員を雇用している。前年度の常
勤従業員数は、142,895名であったことから、常勤従業員の総数は、0.8パーセントと僅かに減少した。
以下の表は、従業員数の変動の概要についての詳細を表している。
2009年12月31日
2010年12月31日
増減(%)
常勤従業員(研修生を除く)
12月31日時点における総数
142,895
141,789
‑0.8
117,350
116,140
‑1.0
15,064
15,977
6.1
小売店舗事業部
4,148
3,497
‑15.7
その他(年金サービスを含む)
6,333
6,175
‑2.5
174,473
171,016
‑2.0
内、従業員
126,400
125,396
‑0.8
内、公務員
48,073
45,620
‑5.1
177,559
171,456
‑3.4
部門別
郵便部門(パーセル・ジャーマニー、小売店舗
及び年金サービス事業部を除く)
パーセル・ジャーマニー事業部
従業員数(研修生を除く)
12月31日時点における総数
年度平均(研修生を除く)
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第3 【事業の状況】
1 【業績等の概要】
「第2‑3事業の内容」の 「(2)事業部」及び連結財務書類注記49乃至49.4を参照されたい。
(1) 【収益、財政状態、資産及び負債】
経済状態
取締役会による総合評価
世界的に展開する物流業者として、2010年度、ドイツポストDHLは世界経済の回復の恩恵を受け、取
扱量及び収益において目覚しい増加を記録した。昨年度中の節約が、ほぼ全ての事業部で収益性を押
し上げ、いくつかのケースでは著しく高い利益率を創出した。その結果、総収益は18億ユーロに増加し
た。営業活動によるキャッシュ・フローも顕著な増加を示し、19億ユーロとなった。当グループの財政
状態は、使用可能な純流動性額が14億ユーロであり、引き続き安定している。順調な業績であったた
め、対象年度に当グループの株主に対し、1株当たり0.65ユーロの配当支払うことを、2011年5月25日の
年次株主総会において提案することが可能となった。
業績を示す特定主要指標(継続事業)
単位
2009年
2010年
売上高
百万ユーロ
46,201
51,481
経常外項目考慮前営業活動より生じた利益(EBIT)
百万ユーロ
1,473
2,205
営業活動より生じた利益(EBIT)
百万ユーロ
231
1,835
%
0.5
3.6
百万ユーロ
644
2,541
ユーロ
0.53
2.10
ユーロ
0.60
1)
売上高当期純利益率
2)
報告対象年度連結純利益
3)
一株当たり利益
一株当たり配当
4)
0.65
1)
EBIT/売上高
2)
非支配株主持分を除き、ポストバンクを含む
3)
ポストバンクを含む
4)
提案
重要事象
重要事象なし
対象年度中、当グループの利益、財政状態、資産及び負債に重大な影響を及ぼす重要事象はなかっ
た。
収益
報告体系及びポートフォリオの変更
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2010年初めに、当グループはDHLエクスプレス・スウェーデンの国内事業をDHLフレート・スウェー
デンに譲渡し、これに伴って前年度のこのセグメントの報告数値を調整した。
3月初めに、DHLエクスプレスUKは国内期日指定運送事業の売却を完了した。全ての資産及び負債は、
従前は、売却目的で保有する資産及び負債として分類されていた。
4月に、DHLサプライ・チェーン・オーストリアは、契約ロジスティクス業務を売却した。この取引
は、温度調整ロジスティックス及び輸送事業にかかわるものである。
6月末に、DHLエクスプレス・フランスは国内期日指定運送事業を売却した。全ての資産及び負債は、
既に、2009年12月31日時点の売却目的で保有する資産及び負債として分類されていた。
2010年7月1日に、当グループはウィリアムズ・リー・ジャーマニーの大部分をサプライ・チェーン
事業部から郵便事業部に移した。これら2つの事業は、E‑ポストブリーフに関連するもの等、戦略及び
運営上の共通点が多い。前年度のセグメント報告の数値は、これに従って調整された。
8月には、当グループは、ドイツのオンライン広告サービス事業者である「nugg.ad AG predictive
behavioral targeting」を買収し、これを完全連結子会社とした。
改正後のIAS第39号に従い、従前は計上されていなかった、ドイツ・バンクに対するポストバンク株
式の27.4パーセントに関する先渡取引が、2010年1月1日以降、収益として計上され、公正価値で金融収
益純額に含められている。
継続事業についての連結売上高
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
海外
29,932
34,954
ドイツ
16,269
16,527
合計
46,201
51,481
継続事業による連結売上高の増加
2009年度における継続事業からの連結売上高は、年次ベースで11.4パーセント増加し、51,481百万
ユーロ(前年度:46,201百万ユーロ)となった。2,081百万ユーロの為替差益がこの増加の一因となっ
ている。ドイツ国外連結収益の割合は、64.8パーセントから67.9パーセントに増加した。
取扱量の増加により、費用が増加した。
前年度に着手した再編対策により、報告対象年度に370百万ユーロ(前年度:1,242百万ユーロ)の
非経常経費が発生し、このうち、大半(288百万ユーロ)はエクスプレス事業部において発生したもの
であった。
その他の営業収益は前年度より微増し、2,217百万ユーロ(2,141百万ユーロ)となった。
取扱量の伸びと石油価格の上昇により、材料費は前年度の25,774百万ユーロから29,473百万ユーロ
となった。
これに対し、特にエクスプレス事業における再編対策により、人件費は2.4パーセント、計412百万
ユーロ減少し16,609百万ユーロとなった。この金額はグループの全従業員に支払われる年度末ボーナ
ス一時金70百万ユーロで相殺された。
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減価償却、償却及び減損損失は、前年度(1,620百万ユーロ)比で80.0パーセント減少し、324百万ユー
ロとなった。この項目の一部は、前年度に着手した再編対策のために予想計上された。
その一方、その他の営業費用は、前年度から789百万ユーロ増加し4,485百万ユーロとなった。これ
は、前述の英国、フランス、及びオーストリアにおける売却の効果によるものも含まれている。
EBIT及び純金融収益の大幅な改善
継続事業からの営業活動による利益(EBIT)は、前年度の231百万ユーロに比べ1,604百万ユーロ増加
し、1,835百万ユーロとなった。前年度の収益は、非経常経費1,242百万ユーロに影響された。報告対象
期間中の再編活動により、一時的な費用370百万ユーロが発生した。これらの損益を調整すると、EBIT
は732百万ユーロ上昇し、1,473百万ユーロから2,205百万ユーロとなった。
純金融収益額は45百万ユーロから989百万ユーロに大幅に増加した。2010年1月以降、この数値は、予
定されているポストバンクの1,653百万ユーロでの売却の第2トランシェにおける先売りの算定を初
めて含めた。
税引前利益は、2,548百万ユーロ増加し、2,824百万ユーロとなった。法人所得税は194百万ユーロ(前
年度:15百万ユーロ)となった。ポストバンクの計画的売却によるデリバティブの算定は、税金への影
響を及ぼさなかった。全体として、継続事業からの収益は、前年度の261百万ユーロから、2,630百万
ユーロへと2,369百万ユーロも大幅に増加した。
ポストバンクは関連会社からの純収益に含まれる
ポストバンクは2009年2月末に非連結化されたため、前年度の非継続事業からの利益は、初めの2か
月間のポストバンクの純損失及び444百万ユーロの非連結化の影響を含む。報告対象期間において、ポ
ストバンクの損益のうち当グループの持分は、関連会社からの純収益に含まれている。
継続事業についての連結EBIT
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
経常外項目考慮前
1,473
2,205
経常外項目
1,242
370
231
1,835
報告金額
当期連結純利益及び1株当たり利益の大幅な増加
連結純利益693百万ユーロから2,630百万ユーロに増加した。この金額のうち、2,541百万ユーロは、
ドイツポスト・アーゲーの株主に、89百万ユーロは、非支配株主に帰せられるものである。基本的及び
希薄後1株当り利益は、共に0.53ユーロから2.10ユーロに大幅に増加した。
1株あたり0.65ユーロの配当の提案
2011年5月25日に開催された定時株主総会で、取締役会及び監査役会は、2010年度について1株あた
り0.65ユーロの配当支払いを提案(前年度:0.60ユーロ)する予定である。ドイツポスト・アーゲーの
株主に帰属する連結純利益の配当比率は、30.9パーセントである。当グループの株式の年度末終値に
基づく純配当利回りは、5.1パーセントとなる。配当は2010年5月26日に分配され、ドイツ居住株主につ
いては非課税である。
配当総額及び無額面株式1株当たりの配当
配当総額
2001
2002
2003
2004
2005
2006
412
445
490
556
836
903
0.37
0.40
0.44
0.50
0.70
0.75
2007
1)
2008
2009
1,087
725
725
786
0.90
0.60
0.60
0.65
2010
(単位:百万ユーロ)
無額面株式1株あたりの配当
1)
提案
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財務状態
財務管理の原則及び目的
当グループの財務管理には、現金及び流動性管理、金利、通貨及び商品価格リスクのヘッジ、当グ
ループの財務活動、保証状及びコンフォート・レターの発行、並びに格付機関との連絡が含まれる。当
グループは、中央でプロセスを管理することによって、効率的な業務運営及び効果的なリスク管理を
可能としている。
ボンの当グループ本社のコーポレート・ファイナンス部がこれらの活動に係る責任を負っており、
これをボン(ドイツ)、フォート・ローダーデール(Fort Lauderdale)(米国)及びシンガポールの3つの
地域財務センターが支援している。これらのセンターは、本部と活動を行う会社との中継拠点となり、
あらゆる財務管理問題について活動を行う会社に助言を与え、グループ全体の要求の遵守を徹底させ
ている。この指針及びプロセスは、1998年4月27日付事業の統制及び透明性に係るドイツ法(Gasetz
zur Kontrolle und Transparenz im Unternehmensbereich)に従うものである。
コーポレート・ファイナンス部の主たる役割は、財務リスクと資本コストを最小化し、当グループ
の持続的な財務の安定性と柔軟性を維持することである。当グループは資本市場への自由なアクセス
を確保するため、該当セクターとして適当な信用格付の維持を目指している。したがって、当グループ
は、そのために調整後債務に対する営業キャッシュ・フローの比率を特に念入りに監視している。調
整後債務とは、未払年金債務及びオペレーティング・リース債務を斟酌した、当グループの純負債を
意味する。
当グループの新しい財務戦略
財務管理の原則及び目標に基づき、監査役会は、当グループの新しい財務戦略を2010年3月に導入し
た。株主の利益以外に、新戦略では貸付人の要求も考慮に入れる。目標は、投資家に対しての高い継続
性及び予測可能性を保証することにより、当グループが財務的弾力性及び低い資本コストを維持する
ことである。
この新戦略の主軸は、営業活動による資金の負債に対する比率(FFO負債比率)として知られる、ダ
イナミック・パフォーマンス・メトリックにより管理される、目標格付の「BBB+」である。このパ
フォーマンス・メトリックは、直近の12ヶ月を基準に算定される。当グループの戦略には、継続的な配
当金政策及び(当初は営業活動への投資に使われる)過剰流動資金についての明確な優先順位も含
む。流動資金は、当グループの年金負債への資金提供にも一部充当する。これが達成されれば、流動性
を追加配当支払又は株式買い戻しに充てる前に、当グループは格付けを「A‒」にすることを目標と
する。
信用格付け
投資家
• 「BBB+」及び「Baa1」の格付けをそれぞれ維持する。
• ダイナミックパフォーマンス・メトリックとしての
FFO負債比率を導入。
• 当グループから信頼できる、一貫性の
ある情報を発信する。
• 期待収益の予想可能性
配当政策
当グループ
• 純利益の40%〜60%を支払う
• キャッシュ・フロー及び継続性を考慮
過剰流動資金
• 財務及び戦略の弾力性維持
1)
• 資本コストを抑える (WACC) .
• 営業活動に投資
• ドイツ年金制度の制度資産を増加
• 信用格付け「A‒」及び「A3」をそれぞれ目標とする。
• 特別配当金を支払う、又は株式買い戻し計画を実施する。
債務ポートフォリオ
• 流動性準備としてシンジケート融資を利用する
• 長期的必要資本を調達するため、社債を発行する可能
性もあり。
1) 資本加重平均コスト
グループの経営に関する報告書、32ページ。
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償却前修正利益(Funds from operations、FFO)は、下記の計算の通り、営業活動によるキャッシュ
・フロー運転資本の変動前の数値に、金利及び配当金の受取分を加算し、支払金利を差し引いた上、オ
ペレーティング・リース、年金、及び経常外の収益又は費用について調整した金額を示している。金融
負債並びに使用可能な現金及び現金等価物に加え、負債金額には、オペレーティング・リース負債及
び未積立年金負債も含んでいる。FFO負債比率の定義及び各項目の算定方法は、格付け機関であるスタ
ンダード・アンド・プアーズの使用するものに依拠している。
FFO負債比率
(単位:百万ユー
ロ)
2009年
2010年
運転資本の変動前営業活動によるキャッシュ・フロー
763
2,109
+ 金利及び配当金の受取分
103
59
‒ 支払金利
291
183
1,082
1,055
153
198
+/‒ 経常外の収益又は費用
1,415
531
= 営業活動による資金(FFO)
3,225
3,769
7,439
7,022
3,990
4,164
141
115
4,933
5,527
5,221
5,323
3,864
2,893
1)
9,598
10,700
FFO負債比率(%)
33.6
35.2
+ オペレーティング・リースの調整
+ 年金調整
1)
金融負債計上額
‒ ドイツ・ポストバンクAGの売却に伴う金融負債
‒ 損益を通じて公正価値で認識される金融負債
1)
1)
1)
+ オペレーティング・リースの調整
1)
+ 年金調整
1), 2)
‒ 余剰現金及び準現金投資
= 負債
1) 12月31日現在。
2) 余剰現金及び準現金投資の定義は、現金及び現金等価物並びに即時償還可能な投資資金から、営業に必要な
現金を除いた金額である。
営業による資金の急増の結果、再編支払の流動性に対する悪影響やオペレーティング・リース負債
の増加による負債の増加にもかかわらず、FFO負債比率は上昇した。35.2パーセントという数値は、こ
のパフォーマンス・メトリックについての当グループ及びスタンダード・アンド・プアーズの想定
範囲内である。
現金及び流動性の中央管理
全世界に及ぶ子会社の現金及び流動性については、コーポレート財務部が中央管理している。当グ
ループの外部売上高の84パーセントが現金プールに統合され、内部の流動性需要の調整に使用され
る。法律上の理由からこのような方法を採用できない国については、コーポレート財務部が内部借入
及び外部借入並びに投資を中央で調整する。このような事情から、当グループでは、特定の銀行からの
独立性を維持するため、平衡を保った銀行取引方針を遵守している。子会社の内部収益も、外部の銀行
手数料やマージンを避けるため、グループ内部の銀行にプールされ管理されている(会社間決済)。支
払決済は統一指針に従い、標準化されたプロセス及びITシステムを通じて行われている。
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市場リスク管理
当グループは、市場リスクを限定するために、基本金融商品及びデリバティブ金融商品の両方を利
用している。金利リスクは、スワップのみにより管理されている。通貨リスクは、追加的に、先渡取引、
クロス・カレンシー・スワップ及びオプションによりヘッジしている。商品価格の変動から生じるリ
スクの大部分は、顧客に移転させており、残部のリスクは、商品スワップを用いて管理している。デリ
バティブ商品利用の際のパラメータ、責任及び管理は、内部指針において定めている。
柔軟かつ安定した資金調達
当グループは、バランスの良い株式資本と負債の比率を維持することにより、長期資金需要をカ
バーしている。これは、適切な柔軟性をもたらしつつも、財務的安定性の確保を可能にする。最も重要
な資金源は、営業活動からの純現金収入である。
報告対象年度中、実行された当グループの二者間無担保与信枠の平均縮小率は7パーセント前後に
とどまった。総額は年平均で27億ユーロであった。当グループの財務戦略として2010年12月に、それま
での二者間ローン契約全額に代わる、20億ユーロ5年のシンジケート・ローンに合意した。このシンジ
ケート・ローンは、当グループに対し現在の市場での最も有利な条件を保証し、これによりこの融資
金を安定した長期流動性準備とすることができる。この融資は、当グループの財務指標についての何
らの財務的誓約も含んでおらず、貸借対照表日現在、まだ実行されていない。
銀行取引方針の一環として、当グループは、取引量を広範囲に分散させ、取引先金融機関との長期的
な関係を維持するようにしている。与信枠以外にも、例えば社債、ストラクチャード・ファイナンス取
引、及びオペレーティング・リース等の独自の資金調達により当グループの借入必要額を満たしてい
る。大部分の債務は、規模の経済及び分業化による利益を活用し、その結果として、資本コストを最小
限に抑えるために中央に集約される。
保証状及びコンフォート・レター
ドイツポストは、グループ会社、関連会社、又はジョイント・ベンチャーが締結するローン契約、
リース及び供給契約に関して、必要に応じてコンフォート・レター、保証や担保に関するレターの発
行により担保を提供している。このような慣行により、各地において、より有利な条件の下で交渉を行
うことが可能となっている。これら保証の提供及び管理は、中央に集約して行われている。
当グループの信用力
信用格付は、独立かつ現時点における企業の信用状態の評価を表したものである。格付は、年次報告
及び適切な予算データの定量分析及び測定に基づいて行われている。業界固有の特徴や企業の市場に
おけるポジション、及び商品及びサービスの幅といった質的要素も考慮に入れられる。当グループの
信用力は、格付機関であるスタンダード・アンド・プアーズ及びムーディーズ・インベスターズ・
サービスによる継続的評価を受けている。
2010年前半に、スタンダード・アンド・プアーズは、当グループの格付け見通しを「ネガティブ」
から「ステーブル」に引き上げ、金融債務の履行能力に対する長期信用格付について、同社が妥当と
考えるBBBプラスと発表した。ムーディーズも同様の評価を行っている。これは、ドイツポスト DHLが、
運輸及び物流セクターにおいて良好な位置付けにあることを意味している。以下の表は、報告日にお
ける格付けと評定因子を示したものである。格付機関による最新の全分析及び格付分類は、当グルー
プのウェブサイトに掲載されている。
格付機関による格付
スタンダード・アンド・プアーズ
ムーディーズ・インベスターズ・サービス
長期
BBB+
Baa1
短期
A‑2
P‑2
見通し
安定的
安定的
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プラス評定因子
マイナス評定因子
・ ヨーロッパ及びアジアにおける国際速配サー
ビスが業界トップに位置する国際的なネッ
トワーク
・ ドイツ郵便市場における優位な位置付けが、
グループのキャッシュ・フローを生む
・ 世界第一位の総合物流プロバイダーである
・ 規制上のリスク及び郵便事業における構造的
な取引量の減少
・ 国内郵便業務以外の業務についての標準を下
回る利益
・ 国際的ネットワーク支援のための高度な営業
上のシステムを有するがゆえの、取引量の低
下に対する脆弱性
・ ヨーロッパ最大の物流企業としての国
際的存在感及び規模
・ 大規模かつ比較的強固な郵便業務
・ グループ全体として、特にエクスプレス
事業部において収益性が向上する見込み
・ 高額な固定費用基盤は、郵便及びエクス
プレス業務に係る取引量減少の際、営
業利益率を押し下げる
・ 飽和状態、低下傾向の郵便事業
・ 相対的に低い、2009年の格付け
流動性及び資金源
貸借対照表日現在、当グループは、自由に使用できる現金及び現金等価物を34億ユーロ(前年度:31
億ユーロ)保有していた。この大部分はドイツポストが占めている。現金は、主に金融市場に中心的に
投資されている。このような短期金融市場に対する投資額は、合計19億ユーロに達する。現金及び現金
等価物は、即時に償還請求可能な4億ユーロの投資資金により補完されており、貸借対照表においては
短期金融資産として計上されている。
報告年度中の総額8億ユーロの再編及びウィルミントン空港への投資(2億ユーロ)をファイナンス
するために発行された地方債の早期返済等、金融負債の圧縮のために高額の臨時資金支出が発生した
ため、投資ファンドの比率は下がった。貸借対照表で報告されている金融負債の内訳は以下のとおり
である。
金融負債
(単位:百万ユーロ)
2009年
債券
2010年
1,870
1,682
銀行に対する債務
577
359
ファイナンス・リース債務
269
210
グループ会社に対する債務
126
137
損益を通じて公正価値で測定した負債
141
115
4,456
4,519
7,439
7,022
その他金融負債
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個別項目として最大のものは、ドイツ・ポスト・ファイナンス B.V. (Deutsche Post Finance B.
V.)の2種類の上場社債、並びにドイツにおける郵便分別センター及びチェコ共和国におけるITセン
ターに関して欧州投資銀行から受けたプロジェクト・ファイナンスである。
その他金融負債は、主に、強制転換社債、現金担保及びヘッジ債務の形で行われたポストバンク株式
についての取引によって構成される。計上されている金融負債に関する詳細は、注記に記されている。
オペレーティング・リースは、引き続き当グループの重要な資金源である。当グループは、主に不動
産並びに航空機、保有車両及びIT機器に対する資金提供のために、オペレーティング・リースを使用
している。
資産別オペレーティング・リース債務
(単位:百万ユーロ)
2009年
土地及び建物
2010年
5,359
5,554
技術設備及び機械
106
115
その他設備、営業所及び営業機器、輸送機器その他
416
471
航空機
312
951
6,193
7,091
2010年度のオペレーティング・リース債務は、大幅に増加し、71億ユーロとなった。これは主に経済
全体の回復及び航空機フリートへの当グループの投資によるものである。
予想を下回る資本的支出
当グループの資本的支出(資本支出)は、当初の予算数値であった14億ユーロを10パーセント下回
り、2010年末において総額1,262百万ユーロ(前年度:1,171百万ユーロ)であった。この資金は主に、交
換及び事業の拡張に投資された。
今年度の初め、当グループは不確かな経済動向に鑑みて投資に対して慎重であった。時期が進むに
つれ、当グループは、交換のみに的を絞ったものから成長も視野に入れた投資へと推移していった。こ
れらの資金は、主に以下の資産の交換及び拡張に使用されたものである。1,058百万ユーロは有形固定
資産に、204百万ユーロは、のれんを除く無形固定資産に投資された。有形固定資産への投資は、主とし
て、前払金及び開発中の資産(279百万ユーロ)、技術設備及び機械(265百万ユーロ)、輸送機器(212百万
ユーロ)、IT機器(97百万ユーロ)、及び航空機(68百万ユーロ)に関連する。
当グループは当初、交換投資に集中していたため、下記表にあるように、主にヨーロッパ及び南北ア
メリカへの投資となっている。ヨーロッパでは、ドイツと英国が主であった。
地域別投資
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
ドイツ
635
733
南北アメリカ
123
210
ヨーロッパ(ドイツを除く)
300
174
アジア・太平洋
78
94
その他の地域
35
51
資本的支出及び減価償却費(通年)
(単位:百万ユーロ)
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郵便事業部
フォワーディ
サプライ・
コーポレート
ス事業部
ング/フレー
チェーン/
・センター/
ト
CIS
その他
継続事業
2009
2010
2009
2010
2009
2010
2009
2010
2009
2010
2009
2010
年
年
年
年
年
年
年
年
年
年
年
年
調整済
資本的支出
エクスプレ
調整済
調整済
調整済
調整済
338
445
370
286
92
102
195
215
176
214
1,171
1,262
332
323
483
373
114
98
392
298
299
204
1,620
1,296
1.02
1.38
0.77
0.77
0.81
1.04
0.50
0.72
0.59
1.05
0.72
0.97
(単位: 百万
ユーロ)
資産の減価償却
及び減損損失
(単位: 百万
ユーロ)
資本的支出対減価
償却比率
資本的支出及び減価償却費(第4四半期)
郵便事業部
資本支出
エクスプレ
グローバル・
サプライ・
コ ー ポ レ ー ト 継続事業
ス事業部
フォワーディン
チェーン/
・センター/
グ/フレート
CIS
その他
2009
2010
2009
2010
2009
2010
年
年
年
年
年
年
2009
2010
2009
2010
2009年
年
年
年
年
調整済
調整
調整
済
済
2010年
調整済
133
146
95
134
36
34
60
81
61
104
385
499
79
99
169
87
29
25
89
78
83
48
449
337
1.68
1.47
0.56
1.54
1.24
1.36
0.67
1.04
0.73
2.17
0.86
1.48
(単位: 百万
ユーロ)
資産の減価償却
及び減損損失
(単位: 百万
ユーロ)
資本的支出対減価
償却比率
郵便事業部はインターネット・ビジネスへ投資
報告対象年度の郵便事業部における資本的支出は、338百万ユーロ(調整済)から445百万ユーロに
増加した。これらの投資は、特に技術設備及び機械(210百万ユーロ)、内部開発ソフトウェア(96百万
ユーロ)、及びその他営業及びオフィス用機器(40百万ユーロ)に関連する。国内郵便事業の投資は、主
に技術設備及び郵便自動選別機に向けられた。さらに、当グループはE‑ポストブリーフ商品のプラッ
トフォームも開発した。
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国内小包事業への投資は、その大半が、プロセスの自動化をさらに進めるための、小包センターのカ
メラ及びスキャニングの新技術に関するものであった。当グループは、パックステーションのネット
ワークを拡大し、必要なソフトウェアの更新を行った。MeinPaket.deオンライン・ショップも開始し、
当グループのオンライン・ショッピング・サービスを拡張した。
小売店舗に関しては、ネットワークの再構築及び使用するソフトウェアの改良を行った。
エクスプレス事業部への投資は引き続き小額
エクスプレス事業部では、資本的支出が前年度比でさらに23パーセント減の合計286百万ユーロと
なった(前年度調整済:370百万ユーロ)。投資は主に、規制により要求される航空機の保守及びネット
ワークの最適化によるものであった。有形固定資産への投資は、航空機(68百万ユーロ)、前払金及び開
発中の資産(118百万ユーロ)、技術設備及び機械(23百万ユーロ)、並びにIT機器(20百万ユーロ)に対し
て主に行われた。
無形固定資産への投資は、前払金及び開発中の無形固定資産(6百万ユーロ)及びソフトウェア(6百
万ユーロ)に主に関連する。
地域別にいうと、当グループはイタリア及びオランダのターミナル改良、並びにドイツでのネット
ワーク・オペレーション・サービスの改良を優先的に進めた。アジア・太平洋地域では、主にインド
と中国に投資した。南北アメリカ地域では、資本的支出は主に米国における航空機の転用、並びにメキ
シコ及びカナダにおける技術設備及び機械に投資した。
グローバル・フォワーディング/フレート事業部におけるインフラの近代化
グローバル・フォワーディング/フレート事業部においては、報告対象年度は102百万ユーロ(前
年度:92百万ユーロ)が投資された。このうち、75百万ユーロは、グローバル・フォワーディング業務
部に関するものであった。前年度と同様、当グループは特にグローバル適用におけるITインフラの
アップデート及び業務手順の効率化を行った。
フレート業務部には、27百万ユーロの資金が投資され、主に英国において、輸送機器を含む有形固定
資産のために支出された。
サプライ・チェーン事業部は新規事業に投資
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サプライ・チェーン事業部では、資本的支出は10パーセント増加し215百万ユーロとなった(前年
度調整済:195百万ユーロ)。このうち、198百万ユーロは、サプライ・チェーン業務に関するもので、15
百万ユーロはウィリアムズ・リーに、2百万ユーロは中核機能に関するものであった。投資は年度の後
半に、主に南北アメリカ及びアジア・太平洋地域での新規事業活動に関連して増加した。全体として
は、2010年中、資本の約65パーセントが新規事業に、約35パーセントが交換及びリニューアルにあてら
れた。南北アメリカ地域における資本支出は、主に小売、消費財及び自動車分野の新規ビジネスによる
ものであった。交換投資は、南北アメリカ地域の小売及びエネルギー分野での顧客出資のプロジェク
トに集中的に行われた。英国では当グループは引き続き、新規及び既存顧客の倉庫保管・運送サービ
スに資本を投資し、生命科学及びヘルスケア分野、並びに航空会社の業務支援の分野で主要な投資が
実行された。ヨーロッパの他の地域における資本支出は新規及び既存のビジネス・ソリューション並
びに不可欠な交換に限られたものとなり、全体として前年度比27パーセント減であった。ウィリアム
ズ・リー業務部では、当グループはソフトウェアの開発及びITの近代化に投資した。
事業部間の投資の増加
事業部間の投資は、前年度の176百万ユーロから2010年度は214百万ユーロに増加した。大部分の支
出は、車両の購入のために発生したものである。自動車の動作寿命が延長され、新規自動車購入注文が
中断されたことにより、前年度のこの分野における資本的支出は大幅に減少した。主に前年度の再編
の結果、IT機器への投資は減少した。
継続事業のキャッシュ・フロー計算書
営業活動による純現金収入は、前年度比で683百万ユーロ増加し、2010年度には1,927百万ユーロと
なった。この増加は、主にEBITの1,604百万ユーロの増加によるものである。EBITを279百万ユーロ減少
させた資産処分損については、非流動資産の処分による収益において調整され、投資活動による純現
金支出に含めて表示されている。EBITに含まれる減価償却費、償却費、及び減損損失は、現金を伴わな
い費用であり、従って調整済みである。これらは前年度比で324百万ユーロの減少であった。運転資本
の増加の結果、主に受取債権及びその他流動資産の増加により、純現金支出は182百万ユーロとなっ
た。前年度の運転資本の変動の結果、純現金収入は481百万ユーロとなった。
事業部別オペレーティング・キャッシュ・フロー
(単位:百万ユーロ)
2010年
郵便事業部
1,044
エクスプレス事業部
904
グローバル・フォワーディング/フレート事業部
244
サプライ・チェーン事業部
272
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キャッシュ・フロー特定指標 (継続事業)
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
12月31日現在における現金及び現金等価物
3,064
3,415
現金及び現金等価物の増減
1,456
284
営業活動による純現金収入
1,244
1,927
投資活動による純現金支出
‑1,457
8
財務活動による純現金支出
1,669
‑1,651
投資活動による純現金収入は、前年度1,457百万ユーロの純現金支出であったところ、2010年度は8
百万ユーロの収入となった。これは主に、MMFの売却によるもので、流動金融資産による現金収入と
なった。英国及びフランスにおける国内日付指定エクスプレス運送事業の売却は、現金支出となった。
さらに、前年度と同レベルの1,174百万ユーロが有形固定資産及び無形資産に投資された。子会社及び
その他事業部門の取得のための現金支出は、nugg.ad AGの取得、及び2008年に取得したフライング・
カーゴのための事後的な支払等に関連するものであった。
総合すると、営業活動及び投資活動による純現金収入の変動により、1,935百万ユーロのフリー・
キャッシュ・フローとなった。これは前年度のマイナス213百万ユーロのフリー・キャッシュ・フ
ローに比べ、2,148百万ユーロの増加である。
報告対象年度における財務活動による純現金支出は、1,651百万ユーロとなった。株主に対する配当
金の支払いが、この項目において最も多額な支払いであった(725百万ユーロ)。641百万ユーロの現金
及び現金等価物が、金融負債を減らすために使われた。前年度の純現金収入は、ドイツ・バンクによる
強制転換社債の引き受け及び残りのポストバンク株式に設定されたプット・オプションの担保支払
いの結果である。
2009年12月31日と比べて、当グループの個々の活動における現金収支の変化により、現金及び現金
等価物は、3,064百万ユーロから3,415百万ユーロに増加した。
資産及び負債
当グループ総資産は前年度レベルを超える
当グループの2010年12月31日時点の総資産は、2009年12月31日時点と比較して、3,025百万ユーロ又
は8.7パーセント増の37,763百万ユーロとなった。
非流動資産は、特に予定されているポストバンクの売却によるデリバティブの算定等の結果、主に
長期金融資産が1,745百万ユーロ増加して3,193百万ユーロとなったため、22,022百万ユーロから
24,493百万ユーロに増加した。無形資産も、主に、為替換算損益によるのれんの上昇により、314百万
ユーロ増加して11,848百万ユーロとなった。これに対し、減価償却及び減損損失、並びに売却のために
保有する資産の組替えにより、固定資産は90百万ユーロ減少し6,130百万ユーロとなった。関連会社へ
の投資は、ポストバンクの収益の増加等により、1,772百万ユーロから1,847百万ユーロに増加した。繰
延税金資産は、前年度レベルより305百万ユーロ増加し、973百万ユーロとなった。
流動資産は、12,716百万ユーロから13,270百万ユーロに増加した。特に、売掛金は取引高の増加によ
り1,137百万ユーロ増加し6,046百万ユーロとなった。これに対し、短期金融資産は、売却可能資産とし
て分類されている証券の売却により、1,239百万ユーロ減少し655百万ユーロとなった。報告日現在の
223百万ユーロの在庫は、前年度とほぼ同じである。現金及び現金等価物は、351百万ユーロ又は11.5
パーセント増加し、3,415百万ユーロであった。株主に対する配当金の支払等により、この項目は725百
万ユーロ減少したが、短期金融資産の売却により、本項目は増加した。これに対し、売却のために保留
する資産は、英国及びフランスにおけるDHLエクスプレスの国内日付指定運送事業の売却完了に伴い、
66百万ユーロ減少し、113百万ユーロとなった。
2009年12月31日に比べ、ドイツポスト・アーゲー株主に帰属する株主資本は、2,335百万ユーロ又は
28.6パーセント増加し、10,511百万ユーロとなった。当該数値の増加は、主に報告対象期間に係る連結
当期純利益の増加及び為替換算損益に起因しており、これに対して、2009年度に係る配当金支払いが
これを減少させる要因となっている。
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流動負債及び非流動負債は、主に買掛金が846百万ユーロ増加し5,707百万ユーロとなったことによ
り、16,788百万ユーロから17,640百万ユーロに増加した。その他の流動負債の3,674百万ユーロから
4,047百万ユーロへの増加は、主に郵便事業部における事業顧客に対するVAT免除が廃止されたことに
よる。金融負債は417百万ユーロ減少し、7,022百万ユーロとなった。これは特に非流動金融負債であ
り、米国において当グループが178百万ユーロの地方債を返済したこと等による。長期引当金及び流動
引当金も前年度レベル(9,677百万ユーロ)をわずかに下回り、9,427百万ユーロであった。これは主
に、再編対策に使用されたもので、主に米国エクスプレス事業に影響した。
継続事業の指標
純流動性は、当グループの配当金支払及び再編等による現金支出の結果、2009年12月31日現在の
1,690百万ユーロから減少し、2010年12月31日現在は、1,382百万ユーロであった。これに対し、株主資
本比率は4.5パーセント上昇し28.3パーセントとなった。
純インタレスト・カバーは、純金利債務のEBITに対する割合を示すもので、EBITを純金利の支払・
受取額で除して算出する。この指標も、EBITの大幅な増加を受けて1.2から14.3に上昇した。
純ギアリングは、資本と純負債の合計金額に対する純負債の割合を示すものである。
ダイナミック・ギアリング比率は、自己資金調達能力を表す指標であり、報告対象年度の営業活動
により創出されたキャッシュ・フローの使用により、残債務の完済に要する平均年数を表したもので
ある。しかしながら、当グループは純流動性を記載しているので、これらの指標の有用性は高くない。
従ってここではこれらの指標は記載・コメントしないこととした。
純資産に関する指標の一部(継続事業)
2009年
株主資本比率
%
純流動性(−)/純負債(+)
百万ユーロ
純インタレスト・カバー
1)
%
FFO負債比率
1)
2010年
23.8
28.3
‑1,690
‑1,382
1.2
14.3
33.6
35.2
算出方法については、財政状態p.41を参照。
純負債の算出(継続事業)
(単位:百万ユーロ)
長期金融負債
+
短期金融負債
=
2009年
2010年
6,699
6,275
740
747
金融負債
7,439
7,022
‑
現金及び現金等価物
3,064
3,415
‑
短期金融資産
1,894
655
‑
長期預金
120
120
‑
長期金融デリバティブの正の公正価値
805
2,531
=
金融資産
5,883
6,721
‑
ウィリアムズ・リーの少数株主に対する金融負債
23
28
‑
強制転換社債
2,670
2,796
‑
プット・オプションのための担保
1,200
1,248
+
ポストバンク・デリバティブの測定の正味の影響
647
2,389
1)
1)
2)
2)
3)
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=
非現金調整
純流動性(‑)/純負債(+)
1)
長期金融資産として貸借対照表に記載されているもの
長期金融負債として貸借対照表に記載されているもの
3)
長期金融資産及び金融負債として貸借対照表に記載されているもの
2)
81/387
3,246
1,683
‑1,690
‑1,382
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2 【生産、受注及び販売の状況】
前記「1.業績等の概要」及び「第2‑3事業の内容」の「(2)各事業部」を参照されたい。
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3 【対処すべき課題】
前記「第2‑3 事業の内容」の「(4)戦略上の注力領域」を参照されたい。
世界経済:上昇続く
経済は後退の影響を受けやすいものの、世界経済の回復は2011年度も継続すると予想されている。
金融市場では不確実性が引き続き広がっている。さらに、特に先進国においては、経済活性化は弱まる
ものと予想される。従って、成長は2010年の数値をやや下回る可能性が高い。国際通貨基金(「IMF」)
は、2011年における世界経済生産の4.4パーセントの上昇を予測する。国際貿易も2010年よりは緩やか
な上昇ではあるが、引き続き成長することが予想される。(IMF: 7.1%、 OECD: 8.3%)。
世界経済 − 成長予測
(%)
2010年
2011年
12.0
7.1
全世界
5.0
4.4
先進国
3.0
2.5
新興国
7.1
6.5
中央及び東ヨーロッパ
4.2
3.6
CIS国家
4.2
4.7
アジア新興国
9.3
8.4
中東及び北アフリカ
3.9
4.6
ラテンアメリカ及びカリブ諸国
5.9
4.3
サハラ以南のアフリカ
5.0
5.5
国際貿易量
実質国内総生産
出典:2010年10月付、2011年1月更新のIMF世界経済情勢
中国では、政府が経済過熱に対する対策を行っている。このため、経済成長は緩やかになるとみられ
ている(IMF: 9.6%)。
日本では、景気回復はかなり弱まる見込みである。世界貿易の低迷を受けて輸出は勢いを失い、その
分を埋めるほどに国内需要が伸びる見込みもない。GDPの成長は低いと予想される(IMF: 1.6%、OECD:
1.7%、ポストバンク・リサーチ: 1.3%)。
米国経済は引き続き、分野によって異なる。個人消費及び機械・機器への投資は上昇するが、建築・
外国貿易には特筆すべき刺激がないものと予想される。全体として、GDP成長は、前年度と同様と見込
まれる(IMF: 3.0%, OECD: 2.2%, ポストバンク・リサーチ 2.9%)。
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ユーロ圏では、引き続き緩やかな上昇軌道である。個人消費及び機械・設備への投資に関しては見
通しが明るい。世界経済が堅調に成長し国内需要が多少上昇すれば、輸出が輸入を上回る可能性があ
る。しかしながら、総GDPは、わずかにしか上昇しない見込みである。(ECB: 1.4%, ポストバンク・リ
サーチ: 1.7%)。
2011年初めにドイツ経済が依存していた幅広い基盤によって、引き続き好調が見通される。輸出は、
国内需要と同様、引き続き伸びると予想される。総固定資本形成は再び上昇し、労働市場に恩恵をもた
らすであろう。こうした状況を背景に、個人消費は鋭く上昇するものとみられる。GDPは2010年を下回
る予想だが、ユーロ圏よりは好調の見込みである。 (The German Council of Economic Experts:
2.2%、 ポストバンク・リサーチ: 2.4%)。
原油価格は年平均で上昇が続くと見込まれる。予想を上回る経済成長があった場合、今年度のうち
でも取引価格がある程度上昇する可能性もある。
米連邦準備銀行は、2011年も、主要金利を現在の極端に低い水準で維持するものと予想されている。
ECBも、さらなる期間、主要金利を1パーセントで維持し、経済回復が継続し、ヨーロッパの国債危機が
沈静化すれば、今年度後半にわずかながら引き上げるものと見込まれる。
資本市場金利は、緩やかに上昇する見込みである。しかし、インフレ圧力が引き続き低いものと仮定
した場合、投資利回りは引き続きかなり低めを維持すると予想される。
世界貿易の低成長
報告対象年度と比較して、2011年の経済貿易の成長予想は、低調とみられる。しかしながら、世界成
長の原動力であるアジアは、引き続き平均を超える成長が見込まれる。
過渡期にある郵便事業
ドイツにおける郵便需要は、顧客のコミュニケーション方法のトレンドと、どの程度まで紙媒体の
書簡が電子メディアによって代替されていくかという点に左右される。通信全般の需要は引き続き拡
大する一方、郵便通信市場は引き続き縮小すると予想している。E‑ポストブリーフの導入により、有力
な電子通信を提供しその過程で新規事業を生み出すために、書面による通信という当グループの専門
性の強みを利用するという第1歩を踏み出した。当グループは、継続的な厳しい競争への対応も行って
いる。
Zentralverband der deutschen Werbewirtschaft (German Advertising Federation)の予想によ
ると、ドイツ広告市場は2011年にはわずかながら拡大する見込みである。この市場は循環的であり、現
在、過渡期にある。ターゲティング広告やインターネットとのタイアップ広告の流行は続く見込みで
ある。全体としては、企業の広告支出は伝統的な広告手法からデジタルメディアに軸足を移している。
さらに、企業はますます、経済的な広告手法を多用するものと予想している。当グループは、オンライ
ン・マーケティングを統合することにより、自由化された紙媒体広告市場における当グループの地位
を強固なものとし、広告市場全体における当グループのシェアを拡大するつもりである。
新しいメディアの増加の影響で出版市場は引き続きやや縮小する見込みである。経済動向が購読者
数や平均重量に影響を与え、ひいては将来の当グループの収入にも影響を与える。当グループは、この
業務部において、新しいデジタル商品のアイデアを開発する予定である。
国際郵便市場は、事業顧客がどのようにコミュニケーションを行うかということから手がかりを得
る。当グループは、この分野において、当グループの中核事業である郵便事業に関連する新規事業に進
出することを目標としている。
小包市場では、オンライン・マーケットにおける事業顧客及び消費者の活動により恩恵を受けると
期待しており、この市場における当グループの地位を上昇させようとしている。
国際エクスプレス事業の発展
これまでの経験から、国際エクスプレス市場の成長は、全体的な景気の動向に大きく依存している
と判明している。最新の経済指標及び当グループの取扱量の傾向から判断すると、今年度については
楽観視している。
収益の業績についても同様のことがいえる。本年度達成した節約とコストへの継続的な取り組み
が、収益拡大を達成する上で重要な貢献をするものと思われる。当グループの行っている効率・品質
向上及びポートフォリオの合理化のためのイニシアティブが収益拡大に貢献するであろう。当グルー
プは引き続きエクスプレス事業を成長軌道に乗せ、かつ、マーケット・リーダーという当グループの
地位をさらに強固なものとし、あるいはこれを守ることができると確信している。
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フレート・フォワーディング事業の緩やかな成長
フレート・フォワーディング事業は、過去2年間、取扱量が大幅に変動した。2011年に関しては、当グ
ループとしては、安定的な動向と緩やかな市場成長を予想している。具体的には、前半は低迷するが後
半は徐々に好景気になると予想している。フレート料金は、航空会社、運送会社、及び貨物会社が需要
に応じて輸送量管理すれば、引き続き安定するだろう。
経済の基礎的条件に基づき、当グループでは、アジア内の輸送量並びにアジア・中東・アフリカ間
及びアジア・ラテンアメリカ間の取引路線の増加が引き続き生じることを予想している。マーケット
・リーダーとして、当グループは、インフラ及びイノベーションに投資することにより、この成長を後
押ししていく。
報告対象年度と比較して、2011年の空輸市場は、より緩やかな上昇傾向となり、供給過剰になること
も予想している。
海上輸送市場では、2011も引き続き絶え間なく成長するものと予想している。当グループは、特にコ
ンテナ混載貨物(LCL)事業において、再び、取引量の著しい増大に照準を定めている。DHLグローバル
・フォワーディングはこれまで取得(買収)をしてきたため、いくつかの海上輸送事業エリアでは、異
なる方法で取扱量(TEU)の算定を行っている。当グループではこれらのシステムを統合しようとして
いるため、2011年の第1四半期から、DHLグローバル・フォワーディングの取扱量及び市場シェアを統
一算定方法に適合させ、これにより、過去にさかのぼってこれらの数値を多少調整することが必要に
なるだろう。
陸上輸送市場の成長率は2011年にはマクロ経済の動向に連動し、落ち込むだろう。しかしながら、当
グループの許容範囲内のレベルは維持できるものと思われる。
サプライ・チェーン市場の回復
契約ロジスティックス市場は、経済危機の結果大幅減となった顧客発注量の影響を大きく受けた。
しかしながら、2010年の初めにはこの市場は回復し、経済研究機関によると、今後数年も成長が加速す
るものと見込まれている。従って、経済危機以前のレベルに回復することが予想されている。
当グループは、当グループの主要市場であるヨーロッパ及び北米については、一桁台半ばから後半
の成長を見込んでいるが、アジア太平洋市場については、二桁台前半の成長を予想している。
ウィリアムズ・リーでは、事業は、独自の商品展開とDHLの広い顧客基盤のさらなる開発により二桁
成長を続けると予想している。
これらの機会を捉えるため、当グループは、既存事業の継続的な改善及び新規事業の収益性のある
成長を目標として、「優位性を通じた成長」(Growth Through Excellence)戦略を引き続き実施して
いく。
売上高及び収益の予想
2010年の世界経済の力強い回復は、2011年もそのまま持続すると予想されている。当グループでは、
3〜4パーセントという経済成長に基づいて当グループの予想を行った。当グループの事業に関連のあ
る国際貿易量は、世界経済の予想成長率を1.5〜2ポイント上回るものと見込まれている。当グループ
の売上高は、特にDHL事業部では3つの各事業部門それぞれにおいて、7〜9パーセントという中期成長
率予想におおよそ連動して増加するものと見込んでいる。
上記を背景として、2011年度通年の連結EBITが22億から24億ユーロに達すると予想している。郵便
事業部はこのうち約10億から11億ユーロを占めるだろう。前年度と比べ、DHL事業部の収益について
は、16億から17億ユーロの間の金額へのさらなる上昇が予想される。これは前年度の数値と比べて10
〜17パーセントの増加である。コーポレート・センター/その他の事業部は、約4億ユーロの損失で前
年度と同程度とみている。ここ数年に決定・実施されてきた再編対策はその大半が完了しているた
め、今後の数値は、再編経費の影響を受けない。このため、2011年からは、非経常項目考慮前のEBITの別
途報告を行わない。
当グループは、2011年度において、当グループの財務方針を維持し、2010年に13億ユーロ弱に増加し
た資本的支出を約16億ユーロに増やすことを計画している。当グループの企業戦略に則り、本質的な
成長に焦点を合わせていく。2011年も、前年度同様、小規模の買収を数件のみ見込んでいる。昨年度と
比べて、2009年に決定された再編対策がキャッシュ・フローに与える影響はかなり限定的なものとな
るだろう。
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世界経済の回復が続くことを前提とすれば、2011年度について予想している当グループの収益増加
傾向は2012年にかけて続くと予想される。郵便取引量が電子通信手段に移行して減少していったとし
ても、郵便事業部で始まったコスト削減対策がEBITを安定させるものと期待している。我々は、取引量
が回復するに従って、2015年までは年平均13〜15パーセントでDHL事業部のEBITも上昇するものと予
想している。
ポストバンク取引に関連する一定の金融商品に関してIFRSに従い要求される時価評価の方法は、
2012年前半まで各四半期の終了時に見直され、ポストバンクの公正価値の変動に基づき、必要な場合
には調整される。調整があった場合でも流動性には影響せず、金融費用純額・金融収益純額として計
上される。これに伴う影響は、ある程度は、残存しているポストバンク株式の公正価値の変動と相殺す
ることで軽減される。ポストバンクの証券の評価による影響を受ける前の連結純利益は、2011年も当
グループの運営事業に連動して引き続き上昇するものと予想される。
財政状態の予想
当グループの信用力は引き続き安定
2011年の予想収益及び資本的支出の増加に基づき、FFO負債比率の指標数値は、おおよそ前年度レベ
ルを維持し、格付機関は当グループに対し引き続き妥当な格付けを行うであろうと予想している。
流動性は堅調維持
当グループは堅調な流動性ポジションを受け、現在のところ大規模な資金調達戦略は予定されてい
ない。当グループは、商品相場リスクの大半を顧客に転嫁しているので、原油価格相場の変動があった
としても、当グループの収益には影響を及ぼさないと予想している。
投資増大の見込み
景気回復に続くこの状況で、当グループは2011年には2010年と比べて27パーセント増の16億ユーロ
程度まで投資を増額させることができると予想している。新規投資の大半は、エクスプレス事業及び
郵便事業部の固定資産に関するものとなる。
郵便事業部における投資は、前年度より増額し、大部分は国内郵便事業に割り当てられる。さらに多
くのメール・センターに新しい郵便自動選別装置が導入される。小包事業では、取扱量の増加に対応
できるよう処理能力を拡張し、IT設備を更新する計画である。さらに、当グループの小売店舗ネット
ワークについて、小売店舗で使用するソフトウェアの更新等の追加再編を行う予定である。
エクスプレス事業部では、2011年に資本的支出を増額する予定である。これは主に、増大する取扱量
に鑑み、当グループの高い品質レベルを維持するために、当グループのグローバル・ネットワークを
維持及び拡大するためである。また、成長及び収益性の戦略に基づき、選択的に、多くの国及び地域で
基盤を強化することも計画している。
グローバル・フォワーディング/フレート事業部では、2010年度よりはある程度多額の投資を計画
している。グローバル・フォワーディング業務部のITソリューションを改善したいと考えている。地
域的には、アフリカ及び南北アジア・太平洋に集中する予定である。フレート業務部では、当グループ
の支店ネットワークに投資する予定である。
サプライ・チェーン事業部においても資本的支出を増額する予定である。特に大規模のプロジェク
トは予定されていないため、投資は、新規及び既存の事業に向けられることとなる。追加的投資は主
に、「優位性を通じた成長」(Growth Through Excellence)戦略のサポート、特に南北アメリカ及び
アジア太平洋地域での成長に向けられる予定である。
事業部間の資本的支出は、2011年は微増となるだろう。報告対象年度と同様、投資は保有車両とITに
集中的に充てられる予定である。
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4 【事業等のリスク】
(1) 【機会及びリスク管理】
機会及びリスク管理のプロセス
国際的に運営する物流会社として、当グループは多くの変化及び不確定要素に直面している。当グ
ループの目的は、発生する機会及びリスクを早い段階で認識し、企業価値の持続的な向上を目的とし
て、かかる機会及びリスクを管理することである。当グループのグループ全体に関連する機会及びリス
ク管理システムが、これを容易にする。当グループのマネージャーは、四半期毎に将来的なシナリオの
影響の可能性を評価し、それぞれの部門における機会及びリスクを評価している。リスクについても、
状況に応じて随時報告されることが可能である。リスク管理プロセスにより義務付けられている承認
は、経営陣のリスク管理への深い関与を確保している。
早期認識プロセスが、当グループのリスク管理に関する統一された報告基準につながっている。これ
を達成するため、当グループは関連するITアプリケーションに常に改善を加えている。また、当グルー
プでは、標準的な評価におけるリスクの統合を目的とするモンテカルロ・シュミレーション等の確率
的モデルの利用が可能である。
このプロセスにおいて最も重要なステップは以下の通りである:
1 認識及び評価: 機会及びリスクは、予想利益からの潜在的偏差と定義される。各事業部・各地
域のマネージャーは、四半期ごとに当グループの機会及びリスクの予想を提出し、関連する活
動を書面にまとめる。マネージャーは、最善、予想及び最悪なケースを評価するためにシナリオ
を活用する。各リスクは、1名又は複数名のマネージャーに割当てられ、担当マネージャーは、こ
れを評価、監視し、将来の今後の対応策を明記し、報告書を提出する。機会についても同様であ
る。結果は、データベースに蓄積される。
2 集約及び報告: コントロール部門が結果を回収し、評価し、妥当性を検討する。特定の財務的影
響が重複する場合には、当グループデータベースに記録され、その後の集約において考慮され
る。部門のトップの承認の後、全結果は組織の次の階層に回覧される。この「集約及び報告」の
ステップは、会社統制機関が当グループ取締役会に対し、重要な機会及びリスク並びに各事業
部が受ける可能性のある全体的な影響について報告したときに完了する。
3 総合的な戦略: 当グループ取締役会は、各事業部が直面する基本的な機会及びリスクを究明
し、それらにうまく対応する方法を示す。会社統制機関の作成した報告書は、機会及びリスクを
総合的に管理するための定期的情報を提供する。コンプライアンス管理は、リスク管理を補完
する。コンプライアンス管理の一環として、チーフ・コンプライアンス・オフィサーは、CFOに
直接報告を行う。チーフ・コンプライアンス・オフィサーが指揮するグローバル・コンプライ
アンス・オフィスは、当グループ全体に適用される基準を策定し、コンプライアンス分野にお
ける事業部の活動のため支援を提供する。
4 対応策: 戦略の一環として、各事業部は、機会を利用しリスクを管理するための対策を決定す
る。各事業部は、機会を利用すべきかどうか、またリスクの回避、緩和又は第三者への移転が可
能であるかを、費用対効果分析により評価する。
5 管理: 主要な機会及びリスクに関しては、早期警戒指標が究明され、担当者によって常時監視さ
れる。企業内部監査は、取締役会による指示の遵守を確実にすべき任務を負っている。また、企
業内部監査は、機会、リスク管理及びコンプライアンス管理の運用の質も確認する。コントロー
ル部門は、定期的にプロセスの全ての部分並びに内部監査による報告及び独立監査人による報
告を分析し、改善の余地がないかどうか検討し、必要があれば調整を行う。
内部会計統制及びリスク管理システム(ドイツ商法315(2) No.5に基づき要求される開示及び説明書)
ドイツポスト DHLは、当グループの会計の一般的に公正妥当と認められる会計基準への準拠を確実
にするため、内部会計統制システムを利用している。このシステムは、法律の規定の遵守並びに内部及
び外部双方の会計による事業の過程の数値による適切な表現の提供を確保することを目的としてい
る。全ての数値が、正確かつ完全に入力・処理されることになっている。会計上のミスは原則として避
けられ、重大な評価誤差は速やかに発見されることとなっている。
この管理システムの設計は、グループ内の全社に拡張される組織的及び技術的な手法から構成され
る。中央にて標準化された会計ガイドラインは、個別財務諸表の調整を統制し、国際会計基準
(「EU‑IFRS」)の当グループ全体を通した統一的適用を確保する。グループ会社は全て、標準勘定科目
表の使用を義務付けられる。会計プロセスは、しばしば集中及び標準化のため共通サービス・センター
に集められる。当グループ各社のIFRS基準の財務諸表は、標準のSAPベース・システムに記録され、一括
して連結が行われる中央で処理される。当グループの管理システムのその他の構成要素としては、自動
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妥当性チェック及び会計データのシステム検証が含まれる。さらに、非中央レベルでは各地の責任者
(例えばチーフ・ファイナンシャル・オフィサー)が、中央レベルではコーポレート・センターにおい
てコーポレート会計・税務・財務部が、それぞれ手動で定期的にチェックしている。上述の内部会計管
理システム及びリスク管理構造のほかに、企業内部監査は当グループの管理・監視システムの重要な
要素である。リスクに基づく監査手続を用い、企業内部監査は、財務報告に関連するプロセスの検証を
行い、その結果を取締役会に報告する。報告されたデータについて、時系列でボトムアップ及びトップ
ダウンのチェック及び分析が行われる。必要な場合、例えば年金引当金などについては、外部の専門家
に依頼する。最後に、中央管理の財務諸表暦を使用した財務諸表作成のための標準化されたプロセス
は、組織化・効率化された会計処理を保証する。
(2) 【リスクの種類と具体的なリスク】
以下に記載するリスクは、当グループが、現在、当グループの収益、財務状態並びに資産及び負債に重
大な潜在的悪影響を及ぼすと考えているものである。当グループが直面するリスクは必ずしもこれら
に限定されるわけではない。未認識のさらなる要因又は重大とみなしていないさらなる要因によって、
当グループの事業が悪影響を受ける可能性も存在する。
政治及び規制環境により生ずるリスク
事業環境一般に関連するリスクは、当グループ及び子会社が規制市場において一部の業務を行って
いることから生じる。当グループのドイツにおける法定の独占的免許は、2008年1月1日に廃止された。
しかし、ドイツ郵便法は、1998年1月以降、競合他社が当グループの独占免許において規定される重量及
び料金の上限の範囲内で営業することを認可する例外規定を認めている。2010年末までに、規制当局
(ドイツ連邦ネットワーク庁)は約1,500の競合他社に認可を付与し、そのうち約650社がこの市場で営
業している。
2007年11月7日、規制当局は、認可が要求される郵便料金の料金上限手続下の規制に対して、2008年か
ら2011年末まで適用される条件の規定に関する基準決定を発表した。ここでは、一般インフレ率及びド
イツポストの期待生産性成長率を、認可を要する郵便料金に適用される鍵となる要因として規定され
ている。適用期間のインフレ率が、規制当局が定める生産性成長率より低い場合には、料金の引き下げ
が必要となる。認可を要する個別の郵便料金は、これらの仕様に従うため、2011年度については引き下
げられた。規制当局は、2012年1月に発効する、料金上限手続上の認可を要する郵便料金を規制する条件
を2011年中に策定する。
第3次EU郵便指令は、2008年2月27日に施行された。当該指令は、最近加盟した9カ国並びにギリシャ及
びルクセンブルグは、2013年まで市場開放を繰り延べる選択権を有するものの、ほとんどのEU加盟国に
対し、2011年までの市場開放を義務付けている。それまでは、上記制限が引き続きEUで適用され、取扱可
能な業務は、最大50グラム又は標準書簡料金の2.5倍に限られる。現在においては、ヨーロッパにおける
国営独占企業の崩壊について、確実な将来予測を立てることが可能である。
郵便市場自由化はドイツに競争激化をもたらすことから、ドイツポスト・アーゲーにとってはリス
クを伴うものであるが、一方で欧州の他の郵便市場への参入機会を得ることになる。2010年度におい
て、ドイツポスト・アーゲーは、REIMS合意に基づき欧州における22の郵便業者との国際郵便の取り扱
いに参加している。
ドイツ税務当局は、付加価値税が免除されている複数の郵便商品に対して、遡及的に付加価値税を課
税する予定であると発表した。修正可能な課税年度については、修正課税評価が再発行されると見込ん
でいる。郵便サービスの付加価値税免除はヨーロッパ法(郵便サービス指令、付加価値税指令)及びドイ
ツ法(ドイツ郵便法、郵便サービス指令、ドイツ付加価値税法)に基づいている。これらの法律に基づき、
ドイツポスト・アーゲーでは自社の郵便サービスを付加価値税課税免除のものと付加価値税課税対象
のものに分類している。ドイツ税務局はこの分類を長年審査しており、これまでは異議を唱えたことは
なかった。当グループとしてはこの修正課税評価については適切な法的措置をとるつもりである。当グ
ループとしては、商品の付加価値税免除は現在のヨーロッパ及びドイツの法律に準拠しているという
見解を有しているが、追加課税の可能性を完全に排除することはできない。関連する税免除に関する規
制の改正により、2010年7月1日から、付加価値税免除は、個別に交渉された契約に基づくドイツにおけ
る特定のユニバーサル・サービス又は特別な条件(割引等)に基づき提供されるドイツにおける特定の
ユニバーサル・サービスのみに適用されている。ドイツポスト・アーゲーは、この法改正がEC法の該当
仕様を完全に遵守するものではないと考えている。この新しい法律による法的な不確定要素があるこ
とから、ドイツポスト・アーゲーは税務当局と共に一定の重要な問題を明確にするよう努めている。ド
イツポスト・アーゲーは大部分において必要な措置を講じているが、ドイツポスト・アーゲー及び税
務当局において異なる法的意見となる場合には、ドイツポスト・アーゲーは当該事由につき訴訟を提
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起することを検討する。
業界特有の状況により生ずるリスク
規制環境のほかに、市場及び業界に特有の状況も当グループの業績に重大な影響を及ぼす。
2009年にピークを迎えた経済危機以降、全体的な経済状況は大幅に改善し、物流サービスに対する需
要も増加した。これにより、報告対象年度における売上が増加し、翌年度にはついても当グループに
とって好ましい経済状況を見込んでいる。特にドイツ及びアジアにおける良好な成長見込みを受け、当
グループは、近い将来に当グループの予想収益に重大な影響を与える経済の鈍化があるとは現在考え
ていない。経済危機により当グループの顧客の中には、経済的な損失を受けた会社もあったが、経済の
回復は顧客の倒産率が通常の低いレベルに戻ることを意味しており、顧客の倒産による特筆すべき追
加損失は見込んでいない。
郵便及び物流事業における成功のための大きな要因は、品質、取引先に対する顧客の信用及び競争力
のある価格である。当グループの高品質及び近年達成した経費削減により、競争による当グループの予
想収益への潜在的リスクを極めて低いレベルに維持することができる立場にあると考えている。当グ
ループの様々なグループ戦略が当グループの強い競争力を確保するため重要な役割を果たしている。
安全保障から生ずるリスク
報告年度末に近づくにつれ世界的な安全保障の状況は悪化した。安全保障当局によると、欧米におい
てはテロリズムが特に高いリスクとなっている。但し、当局は、人、機関又は企業に対する特定の脅威は
現在存在しないを一般公衆に対し断言した。
当グループは当局の評価を共有し、安全保障から生じる高いリスクを真摯に受け止めている。このた
め、当グループは継続的に世界的な脅威レベルを分析し、必要に応じて導入される警備コンセプトを定
期的に検討している。
イエメン及びギリシャから小包爆弾が投函されて以来、影響を受けた世界中の企業及び政府当局は
航空交通の警備をより厳格にすることに同意した。ドイツポストDHLの警備コンセプトは既に法定要件
を満たしており、当局による多数の検査においてこれが確認されている。さらに、高レベルの警備を確
保するため、関連する全ての安全保障当局、航空交通当局、議員及び業界団体との協力態勢を継続して
いく。当グループは、国際的に又は個別の国若しくは当局により施行された全ての安全保障に関するガ
イドライン及び規制を完全に遵守するだけでなく、当グループ独自の更に高い基準を追加する。特に、
顧客、取引先及び従業員のためになるよう、当グループは安全保障面及び安全保障措置の持続性を改善
するための貢献をする考えである。
企業戦略から生ずるリスク
過去2年間において、当グループは、主要な戦略的課題への対応を行った。当グループは、当グループ
子会社であるドイツ・ポストバンク・AGの処分を開始し、エクスプレス事業を再編した。当グループは
更に、大規模な費用削減プログラムを実施し、国際的な危機から当グループが抜け出し以前よりも強力
になり、経済の低迷が完全に回復した際には、持続的かつ利益性の高い成長を達成するための基礎を築
いた。そのため、当グループは、成長及び簡素化を目的として、郵便及び物流事業における当グループの
中核的な能力に現在は注力している。当グループの成長の中心は有機的であると考えており、当グルー
プの観点から将来的な買収から生じるリスクは相対的に低いと評価している。
郵便事業部においては、継続した収益性の確保を探求しており、組織変更により生じた課題の対応を
行っている。従って、当グループは、電子通信を含む当グループのサービスの範囲を拡大しており、品質
を主導するリーダーとしての当社の立場の確保、当グループの海外における立場の強化、並びに可能な
場合における当グループの輸送及び宅配サービスの価格及び費用の適応性の向上を行っている。当グ
ループは、顧客が当グループのサービスを簡単かつ容易に得られることを望んでいる。当グループは、
市場のトレンドを注視しており、市場トレンドに対応している。このため、当グループの予想値からの
重大な乖離のリスクは低いと考えている。
エクスプレス事業部においては、収益性を向上させ、全ての製品ライン及び地域において有機的な成
長を達成したいと考えている。当グループは現在、インフラに投資することにより成長市場における当
グループの存在を強化している。当グループの成功は、事業における傾向、費用及び運送量等の一般的
な要因に依拠している。過去2年間、当グループは事業を再編し、費用を大幅に削減し、今後の競争に対
応するための設備を十分に揃えた。戦略面においては、この事業部に関して重大かつ異常なリスクは認
められない。
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グローバル・フォワーディング/フレート事業部においては、当グループが自らサービスを提供す
るのではなく、航空会社、輸送会社及び貨物運送会社からサービスを購入している。この結果、最悪の場
合、顧客に全ての価格上昇を転嫁することができず、当グループがこれらの費用を吸収しなければなら
ず、当グループの利益を減らすリスクがある。このリスクの範囲は基本的に、供給、需要及び輸送サービ
ス価格の傾向並びに契約期間に依拠する。
サプライ・チェーン事業部は、様々な業界の顧客に対しソリューション及び総合的なロジスティッ
クス・チェーンを提供している。当グループの成功は、顧客の事業傾向と密接している。世界中の異な
る業界において多種多様な製品を顧客に提供していることから、存在するリスクは全体的に相殺され
ている。さらに、将来的な成功は、継続して既存事業を改善できるか、また最も重要な市場及び顧客への
ソリューションにつき成長できるかに依拠している。
内部プロセスから生ずるリスク
物流サービスの品質の象徴は、物流サービスが確実かつ適宜に提供されることである。これらの基準
を満たすため、当グループは複雑な営業インフラを提供している。投函、収集、分類、輸送、保管、配達に
関する問題の発生により品質が低下するおそれがある。当グループは営業プロセスにおける障害及び
故障に対する予防策を講じているが、それにもかかわらず障害が発生した場合には、その影響を最小限
に留めるための緊急時における計画を策定している。
例としては、2005年当グループは、国際的な危機管理チームの立ち上げを含む、世界的な流行病が発
生した際の計画の提出を全ての事業部に対し求めた。流行病が発生した際には、当グループ従業員への
感染リスクを最低限に抑え、当グループの営業活動を維持することが希望である。
緊急事態に対する準備がされており、200以上の国にわたって分散してサービスを提供している事実
を考慮し、当グループが大幅なダウンタイムに悩まされる可能性は低いものと考えている。当グループ
の潜在的な財務上の影響は、保険契約により軽減されている。
さらに、当グループは当グループのプロセスを継続して改善し、当グループの顧客の要求により厳密
に応えるため、「ファースト・チョイス」の手法を採用している。資本的支出が関係する場合、取締役
会が25百万ユーロを超える投資に関する決定を行う。
10百万ユーロを超える投資の決定は、取締役会の委員会により行われ、国際事業サービス及びコーポ
レート・センターにおける資本的支出には、5百万ユーロと最低額が適用される。取締役は定期的に投
資決定について知らされるので、顕著なリスクがあれば早い段階で指摘でき、必要な対策を講ずること
ができる。
サービス提供者として、当グループは狭義の研究開発は行わないのでこの分野で報告すべき重大な
リスクは存在しない。
情報技術(IT)から生ずるリスク
インフォメーション・セキュリティ委員会は、当グループ全体の情報システムのセキュリティを担
当している。この責任を果たすため、当該委員会はインフォメーション・セキュリティの国際基準であ
るISO 27001に基づく基準、手続及びガイドラインを策定した。さらに、当社グループの管理、IT監査、
データ保護、及びコーポレート・セキュリティの各部門が継続的にITリスクを査定し監視している。
当グループの基礎的なITシステムが常時利用可能な状態でない限り、支障なく当グループの営業を
行うことはできない。これを確保するため、完全にシステムが故障してしまうことを防止するようシス
テムを設計している。ドイツ国内のデータ・センターに加え、当グループはチェコ及びマレーシアにお
いて2つのセントラル・データ・センターを運用している。これにより、当グループは地理的な分離及
び現地に適応するシステムが可能となった。
当グループのシステム及びデータへのアクセスは制限されている。従業員は、従業員の業務に必要な
データのみにアクセス権が与えられている。アクセスは、この目的のためのみに与えられている。全て
のシステム及びデータは定期的にバックアップされ、重要なデータはデータ・センターにおいて複製
される。
全てのソフトウェアはバグへの対応、セキュリティの穴埋め、機能性の改善を行うため頻繁に更新さ
れている。当グループは、古いソフトウェア又はソフトウェアの更新版から生じるリスクを管理するた
め、ソフトウェアの更新版の管理のための明確な手順であるパッチ管理プロセスを導入している。
当グループは、重大なIT事故の可能性を低減するため、また顧客が当社に期待する高レベルのサービ
スを保証できるよう全ての努力を行っている。これらの措置にもかかわらず、中程度から高程度の財務
上の事象に関連するリスク要素を完全に排除することはできない。
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E‑ポストブリーフの顧客への当グループの誓約はセキュリティである。E‑ポストブリーフは、最先端
の暗号化技術及びセキュリティ・インフラに依拠している。今日まで、E‑ポストブリーフのプラット
フォームに対する全ての攻撃は、問題なく撃退された。潜在的な将来のリスクを排除するため、ドイツ
ポストは、セキュリティの専門家及びハッカーを招き、システムへの攻撃の新しい方法を検出するため
競争を行った。E‑ポストブリーフのプラットフォームは、この競争においてハッキングされなかった。
さらに、E‑ポストブリーフは、ドイツ連邦情報セキュリティ局により、基礎的ITセキュリティの一部と
して認証を受けている。
環境管理から生ずるリスク
当グループ全般のリスク管理システムでは環境政策の進展も監視している。例えば、EUは2012年から
航空交通に排出取引システムを導入することを決定した。この導入による経済的な影響は、2004〜2006
年の基準期間についてのEUによる排出量調査の結果に左右される。これらのデータが、当グループが使
用する航空会社に割り当てられる無料の排出権の量を決め、また当グループのニーズを満たすために
排出権をオークションで購入しなければならない量を決めることになる。
とはいえ、当グループは2020年までに2007年のレベルに比べて当グループの炭素利用率を30%改善
することを目的としているGoGreenプログラムにより財務上のリスクを抑えるための設備が十分に
整っているものと確信している。当グループはさらに、燃料を節約し、炭素クレジット要件を削減する
ため設計された措置を講じた。これには、当グループの航空機の改良計画並びに当グループのネット
ワーク及び積荷要因の継続的な最適化が含まれる。当グループは、関連するリスクの財務的影響は極め
て低いものと理解している。
人材から生ずるリスク
当グループの従業員は、当グループの将来の成功のためには極めて重要である。そのため、当グルー
プは同業者の中で雇用者として人気の高い企業でありたい。当グループが営業している多くの国及び
地域において経済が回復していることから、能力のある従業員及び役員に関する競争が再度増してい
る。世代変化は、特に当グループ最大の市場であるドイツにおける従業員の老齢化、また潜在性の高い
若い人材の総数が減ってきていることを意味する。従って、当グループが適切な従業員を採用及び維持
できないというリスクが存在する。
このリスクを軽減するため、当グループの従業員に対し意欲を向上する業務環境を作り、専門的及び
人材開発プログラムに参加する機会を与える予定である。従業員による年次調査結果によると、この分
野につき当グループは前進している。前年度の従業員による「業務環境」の評価率は6%増加し、73%
となり、「学習及び開発」は5%増加し63%となった。
2010年、当グループは、成功に基づく役職及び業務体系にキャリアの方向性を示した。これにより、必
要な若い人材を確保することができ、人材市場の需要及び供給の透明性が創出された。
ドイツにおいて、当グループは、年代の変化による人員要件の変化を分析しており、これに対し対応
を行っている。有能な専門家の不足を防ぐため、当グループは過年度において研修生及び学生をさらに
雇用している。また、当グループは、JOINインターンシップ・プログラム等を通して早い段階で若い人
材に対し雇用主としての立場を示している。
これらのリスクの財務上の影響はさほど大きくないと理解しているが、これまで導入してきた対策
により、リスクが現実化する可能性も低いと見ている。
財務上のリスク
2009年1月14日、ドイツポスト・アーゲーの保有するドイツ・ポストバンクAGの株式を売却する取引
が再構築された。改訂された売買契約は株式の売却を3つのトランシェで行うことを定めている。
第1トランシェにおいては、ポストバンク株式5,000万株が、ドイツ・バンク・アーゲーの新規株式
5,000万株と引き換えに現金によらない増資としての出資、並びにヘッジ取引に関連するドイツ・バン
ク・アーゲーによる支払及び現金以外の利益の提供により売却された。ここでは、株式の買付価格の支
払請求は放棄された。ドイツポスト・アーゲーは短期間ドイツ・バンク株式を保有し、2009年4月から7
月の間に売却した。
2010年12月31日現在、ドイツポスト・アーゲーは、ポストバンク株式86,417,432株を保有していた。
第2トランシェにおいて、ドイツポスト・アーゲーは、クロージング時点で2,568百万ユーロの現金価値
を有する、ドイツ・バンク・アーゲーが引き受けた強制転換社債と引き換えに、追加のポストバンク株
式6,000万株を譲渡した。当該社債は3年後に全額転換される。当該社債は、年利4%が発生し、2012年2月
25日に満期を迎える。
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ポストバンク株式の残り26,417,432株は、ドイツポスト・アーゲー及びドイツ・バンク・アーゲー
が合意したプット・オプション及びコール・オプションの行使により譲渡された。当該コール・オプ
ション及びプット・オプションは、契約締結日(2009年2月25日)の3年後及び4年後にその行使が可能と
なる。
先売り取引(第2トランシェ)並びにコール・オプション及びプット・オプション(第3トランシェ)の
評価額の変動により、過年度の貸借対照表上、かなりの変動が生じた。翌年度においては、デリバティブ
の評価額の変動が、継続して純財務費用・純金融収益に重大な影響を及ぼす。残りのポストバンク株式
の持分の評価額の変動により相殺され、この影響はある程度相殺される。このリスクについては、貸借
対照表上のリスクその他の財務上のリスクに関する情報とともに注記でさらに詳しく説明している。
当グループの直面するその他のリスク
2010年度において97百万ユーロ近くの経費削減を達成した当グループの金融及び保険戦略では、付
保可能なリスクを2つのグループに分類している。
第一のグループは発生可能性が高いが費用の低いリスクである。これらのリスクはキャプティブ(自
社専用保険会社)、つまり当グループが所有する保険会社を通じて付保され、一般の保険会社より低コ
ストでこの種のリスクに付保可能である。当グループの保険出費の大半はこのグループのリスクにか
かるものであり、低コストであること以外にもメリットがある。一般の外部の保険が利用可能かどうか
ということの変化や保険料の変更による影響を受けにくく、コストが安定していることである。信頼で
きるデータを受領しそれに基づいて、発生可能性が高く費用の低いリスクを分析することができる。当
グループはその上でこの種のリスクの最低基準及び対象を定めることができる。
第二のグループは発生可能性が低いが大きな損失を生む可能性のあるリスク、例えば航空輸送リス
クなどである。これらのリスクは一般の保険会社に依頼している。
DHL エクスプレス (USA)Inc. 及びエアボーン Inc.では、引き取り手のない物品に関する米国の法
律に基づき現在準備中である。この法律では、引き取り手のない物品は、正当な所有者、直近の所有者の
母国、又はこれが不明の場合には会社の本拠地のある国に返還されなければならないとされている。当
グループが重大な財務上の影響を受ける可能性はかなり低い。
(イ) 財務リスク管理
財務リスク管理に関する情報は、後記の連結財務諸表の「注記50」に記載されている。
(ロ) 訴訟等のリスク
ドイツポスト・アーゲーが業界大手であることから、提供するサービスの多くは、ドイツ郵便法
(Postgesetz)に基づく特定業種の規制の対象となっている。規制当局は、特に料金に関する承認及び見
直しを行い、ダウンストリーム・アクセスの条件を設定し、市場濫用行為の有無につき一般調査を実施
している。その結果紛争が生じた場合には、売上高及び利益の減少につながる可能性がある。
例えば法的リスクとしては、2003年度、2004年度及び2005年度の上限料金設定手続の下、ドイツポス
トに与えられた料金承認に対する組合及び競合他社からの抗議、並びに2008年度の上限料金設定手続
の下、同社に与えられた料金承認に対する組合からの抗議が挙げられる。2003年度から2005年度までの
組合からの料金承認に対する上訴は、ミュンスター上級行政裁判所により棄却されたにも関わらず、組
合はこの判決に対し連邦憲法裁判所に違憲審査を申立てた。もし違憲審査が支持された場合には、ミュ
ンスター上級行政裁判所での裁判は再開される。また、法的リスクは、規制当局が同社に与えたその他
の料金承認に対する同社による抗議にも起因する。
ドイツポストの郵便料金が過大である旨のドイツ・フェルバンド・フューア・ポスト・ウント・テ
レコムニカティオーン(Deutscher Verband fur Post und Telekommunikation)(ドイツ郵便通信連合)
による申立てがきっかけとなり、欧州委員会により、競争法違反の疑いで訴訟手続が開始された。当該
手続において、ドイツポスト・アーゲーは、その価格の正当性を証明する詳細な証拠を欧州委員会に提
出している。
ドイツポスト・アーゲーは、2010年7月1日にダウンストリーム・アクセス割引率を引き上げた。ドイ
ツポストの競合他社及びその組合は、この割引率の引き上げに対し、ドイツ連邦ネットワーク庁
(Bundesnetzagentur)に提訴した。競合他社及びその組合は、割引率の引き上げは特に、規制上の要件に
抵触すると主張した。しかし、ドイツ連邦ネットワーク庁は、該当する規制に違反していないことが判
明次第、2010年9月15日付通知を通じ審査手続を中止した。原告がその他の法的手段を用い、申立てを続
行するかは現時点では不明である。ドイツポスト・アーゲーは、ダウンストリーム・アクセス料及び割
引率の引き上げは、規制及びその他法的要件を順守するものであると考えている。しかし、政府当局又
は裁判所がドイツポスト・アーゲーの売上高及び利益に悪影響をもたらす反対の結論に達しないとい
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う保証はない。
第三者による申立てに対して、欧州委員会は、ドイツ政府に対して、ドイツ独占委員会
(Monopolkommission)の申立てに関する情報の提供を要請した。当該申立ての内容は、ドイツポスト・
アーゲーが、ポストバンクに対し、市場相場以下の料金でドイツポストの直販店の使用を許可すること
により、EC条約上の国家援助の禁止条項に違反しているとするものである。ドイツポスト・アーゲー及
びドイツ・ポストバンク・アーゲーは、この申立ては誤りであり、ドイツポスト・アーゲーが支払って
いる料金は、EU法が規定する競争及び国家援助に関する規定に違反していないと認識している。また、
欧州委員会は、ドイツ連邦共和国に対し、1999年に、ドイツ・ポストバンクがドイツポスト・アーゲー
に対し、その株式持分を全て売却したことに対する意見を求めた。しかし、欧州委員会は、ポストバンク
の買収について、2002年6月19日付の決定により終結した国家援助に関する手続きの一部として、調査
済みであった。当時、欧州委員会は、「ポストバンクの買収には、いかなる国家援助の付与も含まれてい
ない。」と明確に結論付けていた。
ドイツ連邦政府は、欧州委員会に対し、すでに当該申立てには根拠がないと主張していた。それでも
なお、上記情報要求に関する両申立てにつき、欧州委員会が、上記事実が国家援助に当たるとの判決を
下さないという保証はない。
2007年9月12日に、欧州委員会は、ドイツポストに対する補助金疑惑に関して、ドイツ連邦共和国に対
する正式な調査を開始した。調査の焦点は、ドイツ連邦共和国が、ドイツポスト・アーゲー又はその前
身であるブンデスポスト(POSTDIENST)に対して、同社が1989年から2007年の間に提供した全国均一の
サービスに対する対価として、国家財源を使用して過剰に補償していたか否か、また、それにより、同社
がEU法に反する国家援助を与えられていたか否かであった。調査開始決定書によれば、欧州委員会は、
当該期間における全ての公的資金の移転、公的保証、法により付与された独占権、書簡サービスの料金
規制、及び公務員の年金に対する公的資金の支払いについての調査を予定している。また、ドイツポス
ト・アーゲー及びブンデスポストにおける、規制対象の書簡サービス、ユニバーサル・サービス及び競
争下のサービス間の費用配分についても調査する予定である。この調査は、さらにドイツポスト・アー
ゲーとポストバンクとの間の協力の合意、及び事業用小包サービスにおけるドイツポスト・アーゲー
とDHLフェルトリープスGmbHとの間の協力の合意にも関係する。
2011年5月11日、欧州委員会は、公務員である過去及び現在の当該従業員の年金の費用をカバーする
ために政府に対して支払われた報酬についてより詳細に検討するため、調査の範囲を拡大した。評価
は、かかる年金に関する費用が、郵便価格に関する規則に基づき検討されることを考慮する。
ドイツポスト・アーゲー及びポストバンクは、調査が事実的根拠を欠いていると考えている。ドイツ
・ブンデスポストの民営化に伴う全ての公的資金の移転、公的保証及び年金債務の支払いは、2002年6
月19日付の決定により終結した国家援助に関する手続の争点の一部となっていた。この決定において、
上記事項は、違法な国家援助とは認定されなかった。本件の根底にある事実は、近年において変更と
なっていない。さらに、ドイツポスト・アーゲー及びポストバンクは、法的に付与された独占権及び書
簡サービスの料金規制は、そもそも国家援助の一形態とみなされる法的基準を満たしていないとの見
解を有している。また、ドイツポスト・アーゲーは、子会社との間の内部費用の配分は、EU法が定める国
家援助の規定及び欧州裁判所の判例に沿ったものであると考えている。それでも、全体的な評価に基づ
くと、欧州委員会が本件を違法な国家援助と判定する可能性は排除できない。
2010年9月2日に、欧州司法裁判所(ECJ)は、欧州委員会による欧州第一審裁判所による2008年7月1日
付の判決に対する上訴を棄却した。これは、ドイツポスト・アーゲーに対し、国庫補助金の返済を求め
た2002年6月19日付の欧州委員会による決定が、最終的に無効になったことを意味する。すなわち、欧州
委員会は、ドイツポスト・アーゲーに対し、受領したとされる総額907百万ユーロの国庫補助金及びそ
の利息を返済するよう要請していた。欧州第一審裁判所は、ドイツポスト・アーゲーの申立てを支持
し、既に支払われていた上記総額を2008年8月1日に返済させていた。
2007年10月に、DHLグローバル・フォワーディングは、運送業界におけるその他全ての大手会社とと
もに、国際運送業界における追加料金及び手数料の決定に関する正式な調査について、欧州委員会の競
争総局からの情報提供の要請、米国司法省の反トラスト局からのサピーナの送達、及びその他の管轄に
おける競争管理当局からの情報提供の要請を受け取った。2008年1月に、上記運送サービスの購入者を
代理し、ニューヨーク地方裁判所において、反トラスト法違反を理由として集団代表訴訟が提起され
た。ドイツポスト・アーゲー及びDHLは、この中で被告として名前が挙げられている。かかる民事訴訟
は、反トラスト法違反の疑いで調査が行なわれているという事実に基づき提起されたもののようだが、
実際に生じた結果又は被った損失に基づいたものではない。ドイツ・ポストDHLは、上記調査又は上記
集団代表訴訟の本案の結果又は見通しについて予測することはできないが、いずれについても財務上
のリスクは限定的であると考える。
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(3) 【当グループのリスク状況の総合評価】
過年度において、一般的な事業環境に関連するリスクは、全体的な経済の回復傾向により大幅に減少
した。国際的な物流市場の回復傾向の度合いを確実に予測することはできないが、当グループは回復継
続が続くことを前提としている。当グループの将来的な企業収益は、特にドイツにおける経済傾向及び
国内郵便市場の規制の枠組みの変更の影響を受ける可能性がある。全体的に言えば、当グループの早期
警戒システム及び取締役会の見解によると、当グループが継続企業として活動を行っていく能力に疑
問を呈する特定可能なリスクは個別にも総体的にも発見されておらず、また、近い将来にこの様なリス
クが生じる可能性も判明していない。
5 【事業に関する重要な契約】
ドイツ・ポストバンク・グループの計画的売却
連結財務諸表のⅥ‑1‑1注記2を参照されたい。
DHLエクスプレス(UK) Ltd.
3月に、英国のDHLエクスプレス(UK) Ltd.は、国内期日指定運送事業を売却した。DHLエクスプレス
(UK)は、12百万ユーロを為替換算準備金から比例配分で費用計上した。
DHLサプライ・チェーン・オーストリア
4月に、DHLサプライ・チェーン・オーストリアは、契約ロジスティックス事業の一部(冷凍冷蔵食品
ロジスティックス)を売却した。
DHLエクスプレス(フランス)SAS及びDHLフレイト・フランス
6月に、フランスのDHLエクスプレス(フランス)SASの国内期日指定運送事業の売却及びDHLフレイ
ト・フランスのシャンパン事業の売却が完了した。
nugg.ad AG
8月に、ドイツポストは、オンライン広告市場への関与を集約し、nugg.ad AGを買収し、同社は、ドイツ
ポスト・アーゲーの子会社となった。なお、同社は、独立したターゲット・サービス・プロバイダーと
して業務を継続している。
6 【研究開発】
サービス提供者である当グループは、狭義の意味で研究開発に取り組んではおらず、これに関連して
報告すべき重要な経費は存在しない。
7 【財政状態及び営業成績の分析】
前記「1.業績等の概要」の「(1)経済状況」を参照。
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第4 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
本項目に関する詳しい内容については、「第3‑1業績等の概要」の「予想を下回る資本的支出」乃
至「事業部間の投資の増加」を参照されたい。
2 【主要な設備の状況】
(1) 【不動産及び恒久的施設】
不動産ポートフォリオの変更は、主に米国のエクスプレス事業の縮小及び終了した賃貸借契約に基
づくものである。
不動産の大部分は、郵便部門に関連しており、ドイツ国内における当該部門の配達インフラのため
のものである。また、郵便・小包センターは、すべて自動化されているため、これらの設備で働く従業
員はそれほど多くないといえる。
以下の表は、2010年12月31日現在の最重要不動産の所有状況の概要を示している。
グループ全体
郵便部門
エクスプレス部門
ロジスティックス部門
その他(1)
敷地面積
(所有)
2
15,320,000
6,210,000
2,130,000
6,520,000
460,000
2,070
1,120
90
330
530
4,110,000
1,620,000
570,000
1,610,000
310,000
16,500
8,610
2,290
3,330
2,270
22,120,000
2,770,000
4,000,000
2
純面積(m )
(1) 本部、空ビル、第三者支店、コーポレート・センター、国際事業サービス
14,540,000
810,000
・合計(m )
グループ所有不動産
・建物数
・使用可能
2
純面積(m )
賃借不動産
・賃貸借契約数
・使用可能
2010年12月31日現在の当グループの不動産の簿価総額は、約25億ユーロであった。当グループの所
有不動産の大半は、ドイツ国内に所在し、総不動産の約70パーセントを占める。
当グループの小包及び郵便サービスのための最重要不動産は、合わせて3,400か所の配達支援地点
を伴う、各々について約10か所の配達拠点がある33か所の小包センター及び83か所の郵便物センター
である。今日までの間に、使用可能総面積8.5百万平方メートル、6,200件の営業用不動産(そのうちい
くつかは都心に位置している。)が売却された。
(2) 【支店】
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一般郵便サービス規則に従って定められたインフラストラクチャー命令に基づき、当グループは、
2007年12月31日までの間、ドイツ国内において、少なくとも12,000か所の恒久的郵便施設を運営する
ことを求められている。これらの施設は、営業日の需要に対応できるように運営されなければならな
い。さらに、2,000人を超える居住者が存在する地域には、少なくとも1か所の郵便施設の設置が必要と
される。2004年、当グループは人口2,000人を超える隣接する各居住地域について、郵便施設を1か所設
置することを約束した。4,000人を超える居住者がいる地域及び中心機能を有する地域には、その隣接
居住地域において、郵便顧客に対し最大2キロメートル以内に1か所の郵便支局の提供が保証される必
要がある。当グループはまた、4,000人を超える居住者のいる隣接居住地域における、顧客の2キロメー
トル以内に1か所の郵便支局の設置を約束した。また、各地方部において、80平方キロメートル内に1か
所の郵便施設の設置が必要とされる。
ドイツポストは、法律上の責務が終了したにも関わらず未だに包括的な一般郵便サービスを提供す
るドイツで唯一の郵便会社である。
1990年以来、当グループは、大幅に支店数を減らし、とりわけ小規模及び中規模支店における事業の
大半を第三者提携企業に譲渡してきた。提携企業により運営されている支店は、例えば、デパート、小
売店及び文房具店に設置されている施設である。以下に記載する概況は、1990年以降の支店網の展開
を示すものである。
1990年
1995年
2000年
2005年
2010年
小売店舗(支店及び販売拠点)
29,000
17,000
13,700
13,000
20,000
支店数*
29,000
17,000
13,700
13,000
14,000
グループ支店*
29,000
14,000
5,600
5,700
1,100
第三者支店(提携先支店)*
0
3,000
8,100
7,300
12,900
販売拠点*
0
0
0
0
6,000
18
30
41
42
45
1支店当たりの週間平均営業時間
(時間/週)
* 各年末の情報
ポストバンクは、最も販売量の多い支店850か所を取得している。その大部分は、いわゆるポストバ
ンク・ファイナンス・センターである。また、2005年12月31日、オーナー運営に係る1,172か所の支店
はドイツポストに譲渡され、850か所はドイツポスト・リテールGmbH(Deutsche Post Retail GmbH)の
所有にとどまる形で、ドイツポスト・リテールGmbHの支店網が分割されている。ドイツポスト・リ
テールGmbH の株式は、2006年1月1日付でポストバンクに譲渡された。既存の協力関係に基づき、ドイ
ツ・ポストバンクは、2010年7月1日より、277のドイツポストの小売店舗を引き継いだ。その結果、現
在、ドイツ・ポストバンクは、1,100のポストバンク・ファイナンス・センターを独自に運営してい
る。全ての支店において、引続き郵便サービスが提供されている。
支店網に係る総合的な事業上の責任を統括するための業務部門がドイツポストに設置され、当該部
門は、1,100か所を超える郵便サービス支店の直接運営及びその他約390か所の支店の管理を行う。同
部はまた、外部提携業者運営に係る12,900か所超の支店及び約6,000か所の販売拠点の調整も行う。販
売拠点も提携業者が運営しており、小包及び書留郵便用の切手や郵便料金のみ取り扱っている。販売
拠点は支店ではないため、書簡や小包の集荷は行っていない。
最大の支店は、ポストバンク・ファイナンス・センターである。これらの支店において、顧客は、ポ
ストバンク金融サービスに係る個別の販売コンサルタント及び当グループの伝統的なサービスやポ
ストバンクのサービスを提供する複数のオープン・サービスカウンターを利用することができる。さ
らに、ドイツポストは、従来の郵便サービス及びポストバンクの顧客に対するサービス全般も提供す
る約25か所の支店を運営している。提携業者運営支店が提供する商品及びサービスは、基本的な郵便
サービス並びにしばしば金融商品及びサービスに限られる。
ポスト・サービスと呼ばれる約1,100か所の支店においては、基本的な郵便商品及び郵便サービス
が提供される。ポスト・サービスはグループ支店であり、小売店内に設置され、当グループ子会社に
よってわずかな人員で運営される。
支店は当グループ内において共同利用されており、郵便部門、エクスプレス部門及びしばしば金融
サービス部門(ポストバンク)のサービスを提供している。また、ポストバンク・ファイナンス・セン
ターのみ、例えばドイツ・テレコムAGの通信サービスや、電気供給契約を取り扱っている。2009年3月
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より、ポストバンクは、もはやドイツポストDHLグループの一員ではなくなっている。そのため、ポスト
バンクが保有する1,100か所の支店は、現在、提携先運営支店として数えられている。
3 【設備の新設、除却等の計画】
経済の回復を受け、当グループでは、当社の投資を、2010年度を27%上回る最大1.6百万ドルまで
2011年度において増額できると予測している。新規投資の大半は、エクスプレス事業部及び郵便事業
部の有形固定資産に対するものとなる。
郵便事業部における投資は、前年より増え、主に国内郵便事業用に割り当てられる予定である。更な
るメールセンターが、新たな郵便分別機を備えることになる。当社の小包事業においては、より多くの
配送量に対応し、IT機器を更新するため、処理能力を拡張することを計画している。また、当社の小売
店舗のネットワークについては、更なる再編が予定されており、主に小売店舗において使用されるソ
フトウェアの更新から成るものである。
エクスプレス事業部については、2011年度において資本的支出を増額することを予定している。投
資は、数量の増加を考慮し、当グループの高い品質水準を保持するため、当グループのグローバル・
ネットワークの維持及び拡大に主に関連するものとなる。また、当グループの成長及び利益性に関す
る戦略に基づき、多くの国及び地域における当社の基盤を選択的に増加させることも計画している。
グローバル・フォワーディング/フレート事業部では、2011年度においては、2010年度に比べ若干
多めの投資を計画している。当グループは、グローバル・フォワーディング業務部のITソリューショ
ンを改善したいと考えている。地域的な側面においては、アフリカ及び南アジア太平洋、並びに北アジ
ア太平洋地域の成長に焦点を当てる。フレート業務部では、当グループの支店ネットワークへの投資
を予定している。
また、当グループは、サプライチェーン事業部に対する資本的支出を増額することも計画している。
大規模なプロジェクトは計画されていないので、投資は新規及び既存の事業を中心とする。更なる投
資の主な焦点は、当グループのGrowth Through Excellence戦略、特にアメリカ大陸及びアジア太平洋
地域における成長を支援することである。
事業部間の資本的支出は、2011年度においては、前年度比で微増する予定である。報告対象年度にお
いて、投資は、車両及びITに集中する予定である。
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第5 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
(2010年12月31日現在)
授権株数(株)
発行済株式総数(株)
1,505,015,874
未発行株式数(株)
1,209,015,874
296,000,000
②【発行済株式】
記名・無記名の別及び
額面・無額面の別
種類
記名式無額面株式
普通株式
1,209,015,874(注)
計
――
1,209,015,874(注)
発行数(株)
(2010年12月31日現在)
上場金融商品取引所名又は
登録認可金融商品取引業協会名
フランクフルト証券取引所
シュトゥットガルト証券取引所
ミュンヘン証券取引所
ハノーヴァー証券取引所
デュッセルドルフ証券取引所
ベルリン・ブレーメン証券取引所
ハンブルグ証券取引所
クセトラ(Xetra)
――
摘要
――
――
(注) 2004年10月以降、全株式につき取引可能となった。
(2)【発行済株式総数、資本金の推移】
発行済株式数(株)
資本金(ユーロ)
年月日
摘要
増減数
2005年12月
31日現在
残高
0 1,192,633,739
増減額
残高
0
1,192,633,739
――
1,202,319,860
新株発行
(ストックオプション制度2001年、2002
年及び2003年トランシェに基づくス
トックオプションの行使に伴うもの)
2006年12
月31日まで
9,686,121 1,202,319,860 9,686,121
2006年12月
31日現在
9,686,121 1,202,319,860 9,686,121 1,202,319,860
――
新株発行
(ストックオプション制度2002年、2003
年及び2004年トランシェに基づくス
トックオプションの行使に伴うもの)
2007年12
月31日まで
5,150,738 1,207,470,598 5,150,738
1,207,470,598
2007年12月
31日現在
5,150,738 1,207,470,598 5,150,738
1,207,470,598
――
新株発行
(ストックオプション制度2002年、2003
年及び2004年トランシェに基づくス
トックオプションの行使に伴うもの)
2008年12
月31日まで
1,545,276 1,209,015,874 1,545,276
1,209,015,874
2008年12月
31日現在
1,545,276 1,209,015,874 1,545,276
1,209,015,874
98/387
――
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有価証券報告書
2009年12月
31日まで
2009年12月
31日現在
2010年12月
31日まで
2010年12月
31日現在
0 1,209,015,874
0
1,209,015,874
――
0 1,209,015,874
0
1,209,015,874
――
0 1,209,015,874
0
1,209,015,874
――
0 1,209,015,874
0
1,209,015,874
――
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有価証券報告書
(3)【所有者別状況】
区分
株主数
政府及び政府機関
計
(2010年12月31日現在)
発行済株式数に
株式数(株)
対する割合(%)
1
0.00
368,277,358
30.5
2,556
0.60
749,671,918
62.0
424,961
99.40
91,066,598
7.5
427,518
100
1,209,015,874
100
法人
その他個人
総株主数に対する
割合(%)
(4)【大株主の状況】
(2010年12月31日現在)
発行済株式総数に対する
所有株式数の割合(%)
住所
所有株式数
(株)
ドイツ連邦共和国、60325フラ
ンクフルト・アム・マイン、パ
ルメンガルテンシュトラッセ
5‑9
368,277,358
30.5
アメリカ合衆国
35,000,000
2.9
英国
23,241,920
1.9
英国
22,211,184
1.8
英国
20,176,586
1.7
デカ・インベストメント Gmbh
ドイツ
19,430,000
1.6
ランズダウン・パートナー・リ
ミテッド(Landsdowne Partners
Limited)
英国
18,721,674
1.6
ノルゲ銀行インベストメント・
マネージメント
ノルウェイ
15,738,877
1.3
アムンディ・アセット・マネー
ジメント
フランス
12,177,101
1.0
計
―――
534,974,700
44.3
氏名又は名称
ドイツ復興金融公庫(KfW
Bankengruppe)
テンプルトン・インベストメ
ント・カウンセル LLC
ブラックロック・アドバイ
ザーズ (UK)リミテッド
ブラックロック・インベスト
メント・マネジメント(UK)リ
ミテッド
エジンバラ・パートナーズ・リ
ミテッド
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有価証券報告書
2 【配当政策】
2011年5月25日開催の当社株主総会において、2010年度の配当として、786百万ユーロ(一株当り0.65
ユーロ)の支払いが可決された。ドイツポスト・アーゲー株主に帰属する連結純利益に基づく配当性向
は、30.9%となった。 当グループ株式の年度末の終値に基づく最終的な配当利回りは、5.1%であった。配
当金は、2011年5月26日に支払われ、ドイツに在住する株主に対しては非課税であった。
当社の株主は、ある会計年度に関し、配当金を支払うか否か、並びに当該配当金の金額及び時期につい
て決議する。かかる決議は、当社の取締役会及び監査役会の提案に基づき、当該配当金が支払われる年度
の直後の当社の定時株主総会で採択される。
配当金は、取締役会及び監査役会により承認された当社の年次個別財務書類に計上された年間純利益
からのみ支払うことが可能である。配当可能な金額の決定にあたっては、年間純利益につき、前年度から
の繰越損益及び準備金の取崩額又は準備金への組入額を計上する調整を行わなければならない。法律に
より一定の準備金の積み立てが義務付けられていることから、かかる準備金は、年間純利益の計算にあた
り控除されなければならない。
将来の配当金の支払いは、当社の利益、財政状態、並びに、流動性要件、今後の見通し及び課税や諸規制
等の法的考慮事項を初めとするその他の要素により左右される。当社の配当金支払能力は、ドイツ商法上
の一般会計原則に従い作成される当社の年次個別財務書類に基づいて決定される。配当金の支払いは、源
泉徴収税の対象とされる。ドイツの源泉徴収税についてのより詳細な情報は、「第1‑3 課税上の取扱い」
を参照。
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3 【株価の推移】
以下の表は、それぞれ記載の期間のクセトラにおける当社普通株式の取引の高値及び安値を示してい
る。
(1)【最近5年間の事業年度別最高・最低株価】
事業年度
決算年月日
最高(ユーロ)
最低(ユーロ)
2006年度
2006年12月31日
23.75
18.55
2007年度
2007年12月31日
25.65
19.95
2008年度
2008年12月31日
24.18
7.18
2009年度
2009年12月31日
13.79
6.65
2010年度
2010年12月31日
14.46
11.18
(2)【当該事業年度中最近6月間の月別最高・最低株価】
月
最高(ユーロ)
最低(ユーロ)
2010年7月
13.64
11.83
2010年8月
14.18
12.68
2010年9月
13.62
12.76
2010年10月
13.81
12.84
2010年11月
14.02
12.30
2010年12月
12.90
12.29
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4 【役員の状況】
(1) 【取締役会】
当社の現在の取締役は、次の表のとおりである。
(報告書提出日現在)
氏名、生年月日
役職又は
管理業務
主要略歴等
任期
フランク・アペル
最高経営責
最高経営責任者であり、コーポレート・オフィス、コーポレート
2002年から
博士
任者
法務、コーポレート・エグゼキュティブズ、コーポレート・コ
2012年10月
ミュニケーション、コーポレート開発、コーポレート規制管理、
まで
1961年7月29日生
コーポレート・ファースト・チョイス、コーポレート公共政策及
び責任、並びに、HR DHLインターナショナル及びDHLソリューショ
ンズ・アンド・イノベーションズの責任者である。当グループの
大口顧客対応の部門間販売組織であるグローバル・カスタマー
・ソリューションズについても責任を負う。
ローレンス・A・
財務、国際事
統制、コーポレート経理及び報告、IR、コーポレート資金調達、
2009年9月1
ローゼン
業サービス
コーポレート監査及びセキュリティー、税務等の財務、並びに国
日から2012
際事業サービスの責任者である。
年8月まで
郵便部門の責任者である。
2007年から
1957年12月8日生
ユルゲン・ゲルデ
郵便事業
ス
2015年6月
1964年9月5日生
まで
ケン・アレン
エクスプレ
1955年8月8日生
ス事業
エクスプレス部門の責任者である。
2009年2月
26日から
2017年2月
まで
ヴァルター・ショ
人事
イルレ
HR基準、HRガイドライン、人事及び労務管理、並びにHRメール等の
2000年から
人事の責任者である。
2013年3月
1952年8月13日生
まで
ロジャー クロック
グローバル
グローバル・フォワーディング及びフレート部門の責任者であ
2011年3月9
1957年1月1日生
・フォワー
る。
日から2014
ディング、フ
年3月まで
レート事業
ブルース・エド
サプライ・
サプライ・チェーン部門の責任者である。
ワーズ
チェーン事
日から2016
1955年4月8日生
業
年3月まで
取締役の報酬に関する事項は、後記「5‑(2) 報酬」を参照。
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2008年3月4
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(2) 【監査役会】
当社の現在の監査役は、次の表のとおりである。
(報告書提出日現在)
氏名及び生年月日
役職
主たる職業
株主代表監査役
ヴルフ・フォン・シンメルマ
ン博士
1947年2月19日生
ヘロ・ブラームス
1941年7月6日生
ヴェルナー・ガッツェー
1958年11月4日生
ローランド・エトカー
1949年4月7日生
ヘニング・カゲルマン博士
1947年7月12日生
監査役会会長
ドイツ・ポストバンク・アーゲーの元最高経営責任者
監査役
経営コンサルタント
監査役
連邦財務省の副大臣
監査役
ROI フェルヴァルトゥングスゲゼルシャフトmbH(ROI
Verwaltungsgesellschaft mbH)の経営パートナー
監査役
(2009年2月18日より)
SAP AGの元最高経営責任者
ウルリヒ・シュローダー博士
1952年3月9日生
監査役
ドイツ復興金融公庫(KfW Bankengruppe)の取締役会会長
エルマー・トイム
1947年8月8日生
監査役
E トイム・コンサルティングLtd. (E Toime Consulting
Ltd.)の取締役
トーマス クンズ
1957年11月29日生
監査役
(2011年5月25日より)
ダノン ウォーター社社長、ダノンSA(フランス)の執
行委員会委員
ドリング カジァ ウィンド教
授
1969年6月4日生
監査役
(2011年5月25日より)
ブレーメン ヤコブ大学 グローバルプロダクションロジ
スティックス教授
シュテファン・ショルト博士
1960年4月9日生
監査役
(2009年4月21日より)
フラポート・アーゲー(Fraport AG)の取締役会副会長
(2009年8月31日まで)、取締役会会長(2009年9月1日より)
監査役会副会長
ドイツ統一サービス産業労働組合(ver. di)の中央幹部
会副会長、並びに、連邦郵便事業、フォワーディング・カ
ンパニーズ及びロジスティックス事業の責任者
従業員代表監査役
アンドレア・コシス
1965年9月16日生
サビン・シィールマン
1956年4月21日
監査役
(2010年10月27日より)
ドイツポスト・アーゲーの一般労働評議会執行委員
ドイツ統一サービス産業労働組合(ver. di)(ハンブルグ
地区)の郵便事業、フレート・フォワーディング事業及び
ロジスティックス事業担当の地区会長
ドイツ統一サービス産業労働組合(ver. di)中央本部の
郵便事業、共同決定及び青年担当の会長、並びに、郵便事
業担当の中央本部会長
ヴォルフガング・アベル
1956年9月29日生
監査役
ロルフ・バウワーマイスター
1957年11月10日生
監査役
ハインリッヒ・ヨーゼフ・
ブッシュ
1949年9月14日生
監査役
ドイツポスト・アーゲーの執行代表委員会委員長
トーマス・コチェルニク
1966年5月10日生
監査役
ドイツポスト・アーゲーのグループ労働評議会議長
アンケ・クファルト
1959年11月26日生
監査役
DHLグローバル・フォワーディングGmbH(ハンブルグ)の
労働評議会評議員
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シュテファニー・ヴェケッセ
ル
1965年11月12日生
監査役
アンドレアス・シャードラー
1956年10月12日生
監査役
(2008年5月6日より)
ドイツポスト・アーゲーの一般労働評議会議長
ヘルガ・チエル
1953年8月11日生
監査役
(2008年5月6日より)
ドイツポスト・アーゲーの一般労働評議会副議長
労働評議会評議員、並びに、輸出小包及び郵便取扱支店
(アウグスブルグ)勤務
監査役の報酬に関する事項は、後記「5‑(2) 報酬」を参照。
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5 【コーポレート・ガバナンスの状況】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
ドイツ商法第289a条に基づく本年次コーポレート・ガバナンス報告書において、ドイツポストDHL
は、以下のとおり、そのコーポレート・ガバナンス体制の主要な要素を開示している。これら要素には、
取締役会及び監査役会による法令遵守宣言、重要な法的要求を超えるコーポレート・ガバナンス実務
に関する情報、取締役会及び監査役会の業務手法に関する情報、執行委員会及びその他委員会の構成及
び業務手法に関する詳細、並びに監査役会の構成に関する目標が含まれる。
ドイツ・コーポレート・ガバナンス・コードの全ての勧告の遵守
2010年12月、取締役会及び監査役会は、ドイツ株式会社法(Aktiengesetz)第161条に基づき、以下の無
条件の法令遵守宣言を再度公表した。
「ドイツポスト・アーゲーの取締役会及び監査役会は、前回2009年12月に法令遵守宣言を公表して
以来、2009年6月18日付で改訂されたドイツ・コーポレート・ガバナンス・コードに基づき政府委員会
により行われた勧告を遵守していること、並びに、ドイツポスト・アーゲーは、2010年5月26日付で改訂
された同コードに基づく全ての勧告を今後も遵守する意向であることを宣言する。第3.8条に基づき、
2010年上半期に行われた保険契約の調整時に、監査役の免責金額を、要求レベルまで引き上げた。」
また、一般討論の開始までは年次総会につきインターネットでのみ放映するという点を除き、当グ
ループは、同コードにおいて定められている勧告を実施した。
具体的なコーポレート・ガバナンス実務
当グループの企業経営は、「尊重と結果」を基本理念としている。これは、責任感を持って従業員や
顧客のニーズに対応しつつ、一流の結果を残すという日々の挑戦から生まれたものである。グローバル
に活動する企業及び企業市民として、当グループは、活動を行う地域における環境及び生活環境につい
て多大な責任を負っており、これは重大な責任であると認識している。当グループの持続可能性戦略
は、企業の技術及び従業員の経験を基礎としている。当グループの目標は、社会に利益をもたらし、かつ
当グループの事業が環境に与える悪影響を最小限に留めることである。当グループは、革新的かつ持続
可能なロジスティックス事業を先導することを望んでいる。持続可能性という考えは、革新を後押し
し、新しい事業の機会を切り開き、当グループに競争上の優位をもたらす。
当グループの持続可能性戦略は、次の3つの分野に焦点を置いている。1つ目は、当グループのGoGreen
プログラムであり、これは、当グループによる気候保護の目標の達成を目的としている。2つ目の分野は
GoHelpであり、被災地の人々の生活環境改善のために、当グループの専門知識を用いている。2010年、当
グループの災害対応チームは、チリ、ハイチ及びパキスタンの被災地域において影響を受けた方々に対
する特段の支援を提供した。当グループの3つ目の社会貢献は、教育の支援であり、この目的を推進する
ために、GoTeachプロジェクトを創出した。ドイツポスト DHLは、ドイツ国内の恵まれない学童を支援す
ることを目的とした教育イニシアティブであるティーチ・ファースト・ドイツの設立パートナー及び
最大のスポンサーである。2010年、ドイツポストDHLは、統括組織であるティーチ・フォー・オールとの
パートナーシップを通じ、世界レベルでの教育の質及び教育制度の向上に対するコミットメントを更
なるものにした。
行動規範及びコンプライアンス管理
ドイツポスト DHLは、2006年中頃から全ての地域及び全ての部門で適用されている行動規範を発展
させた。当該行動規範は、当グループの約47万人の従業員のための日々の職場での行動規範を定めてい
る。
当グループの基本となる考え方は、尊重、忍耐、正直さ、開示、従業員及び顧客に対する誠実さ、並びに
社会的責任を負う企業としての意欲である。
行動規範は、機会均等、従業員の健康及び福利の確保に対する当グループのコミットメントを定めて
いる。ドイツポストDHLは、匿名応募手続のテスト・プロジェクトへの参画を通じ、手続を変更すること
により、求職プロセスにおける一層の機会均等が達成されるかどうかについての検証を行う予定であ
る。当グループ内の管理職は、適性、素質及び専門的な業務内容に従い任命され、取締役会は、多様性を
確保することに留意し、女性に対し適切な配慮を行う。本財務年度において、当グループは、健康管理方
針につきドイツ労働健康保険基金組合及び欧州連合のドイツ企業健康賞、並びにドイツ連邦労働社会
省後援の企業健康省を受賞した。
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行動規範は、2つの指針により具体化されている。汚職防止指針は、贈与、便益及び接待への対応方法
に関する明確な指示を定めている。競争指針は、競合相手との調整行為の禁止に関する具体的な指示を
定めている。サプライヤー向けの行動規範は、全ての新しい調達契約に含まれ、既存の長期契約に追加
されており、倫理上及び環境上の基準を遵守するようサプライヤーに義務付けている。
さらに、行動指針には、児童労働及び強制労働の禁止が規定されている。賃金と労働時間は、国の法律
や規則を遵守していなければならず、違法な支払(賄賂)は禁止されている。ドイツポストDHLは、継続的
にコンプライアンス管理制度を検討し、発展させる。2010年、対応する管理チームが増強された。最高コ
ンプライアンス責任者は最高財務責任者に対し直接報告し、当グループ全体のコンプライアンス管理
基準を作成し、各部門が実施する対応活動を支援するグルーバル・コンプライアンス・オフィスを指
揮する。部門代表者から構成されるコンプライアンス委員会は、コンプライアンス管理の継続的な発展
について最高コンプライアンス責任者に対し助言を行う。
取締役会及び監査役会の業務手法
ドイツポストは、ドイツの上場株式会社として、二重の経営制度を採用している。すなわち、取締役会
は、当社の経営につき責任を負い、当該取締役会は、監査役会により任命され、監督され、助言を受ける。
取締役会は、最高経営責任者、最高財務責任者及び人事担当の取締役に加え、郵便部門、グローバル・
フォワ−ディング・フレート部門、エクスプレス部門及びサプライ・チェーン部門という各事業部門
の責任者である取締役から構成される。
監査役会の同意を得て、取締役会は、取締役会内部の構造、経営及び協力の方針について定めた手続
規定を設けている。この枠組み内において、各取締役は、自己の担当部門につき独立して運営し、他の取
締役に対して、主要な進展事項を定期的に通知する。当社又は当グループにとって特に重要な事項につ
いては、取締役会全体で決定する。これらの事項には、法律により取締役への委任が禁止されている業
務に加えて、監査役会の承認を要する全ての決定事項が含まれる。また、ある取締役が、取締役会全体に
よる決定を求めて提出した事項についても、取締役会全体で決定する。
上記決定の過程において、取締役は、個人の利益を追求してはならず、かつ自らの便益のために、当社
が得るべき事業の機会を悪用してはならない。取締役は、全ての利益相反について、遅滞無く監査役会
に開示する義務がある。
監査役会は、取締役会に対し、助言を与え、監督し、取締役を任命する。監査役会は、その内部体制に関
する基本原則、その承認を要する取締役会の取引一覧及び監査役会委員会の規則を含む手続規定を定
めている。監査役会は、少なくとも半年に2回会議を行う。重要な出来事が生じて開催が必要な場合に
は、臨時の会議がいつでも開催される。監査役会は、2010事業年度においては、4回の本会議及び17回の
委員会会議を行い、監査役会報告書において記載されている非公開の会議を1回行った。
取締役会と監査役会は、戦略的措置、企画、事業開発、リスクの影響及びリスク管理、並びに企業コン
プライアンスに関して、定期的に連絡を取り合っている。取締役会は、全ての重要な議題について、速や
かにかつ包括的に監査役会に通知する。
監査役会による全ての決定、特にその承認を要する取引に関する決定については、関係する委員会に
おいて徹底的に審議・議論される。各本会議において、監査役会は、その委員会の業務について詳細な
報告を受ける。
上記決定の過程においては、監査役は、個人の利益を追求してはならず、かつ自らの便益のために当
社が得るべき事業の機会を悪用してはならない。監査役は、全ての利益相反について監査役会に開示す
る義務がある。監査役側に、単に一時的ではない重大な利益相反が生じた場合には、当該監査役は、監査
役を辞任する。
執行委員会及び監査役会委員会
執行委員会は、取締役会全体により行われるべき決定の準備を行い、同委員会に課せられた事項につ
いて決定を行う。郵便運営委員会は、郵便部門について責任を負い、部門間DHL執行委員会は、エクスプ
レス部門、グローバル・フォワーディング・フレート部門及びサプライ・チェーン部門について責任
を負う。最高経営責任者、最高財務責任者及び各部門取締役が、上記委員会に参加する。また、人事担当
の取締役も、郵便運営委員会の委員である。執行委員会には、関係する取締役と共に、(例えば、事業運営
の責任者のような場合には)常勤として、またある時には特別な議題について補助するため、取締役レ
ベルの下の首席レベルの幹部も参加する。調達部門及び統制部門の責任者は、例えば、設備投資に関す
る助言を求められて招集され、コーポレート財務部門、企業開発部門及び法務サービス部門の責任者
は、買収案件の場合に招集される。DHL執行委員会及び郵便運営委員会は、最低でも1ヶ月に1回会議を行
う。
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さらに、事業検討会議が四半期に1回開催される。これらの会議は、各部門、最高経営責任者及び最高
財務責任者の間で、戦略的成果につき議論する場の一つである。これらの会議では、各部門の戦略的措
置、運営上の議題及び予算状況について検討される。
監査役会は、その任務を効率的に遂行するために、5つの委員会を組織した。委員会の構成及び作業方
法については、監査役会報告書において詳細が記載されている。監査役会委員会は、監査役会の本会議
における決議の準備を行う。一定の議題については、監査役会から個々の委員会に対し、その最終決定
が委託されている。財務及び監査委員会の委員長であるヘロ・ブラームスは、ドイツ株式会社法第
100(5)条及び第107(4)条において定義されている財務専門家である。
監査役会の構成に関する目標
監査役会は、2010年12月10日の会議において、その構成につき、以下の具体的な目標を決定した。
1. 年次総会における監査役の選任についての監査役会による指名は、会社の利益のみに焦点を当
てるべきである。これに関連し、監査役会は、監査役会全体における女性の割合を、2015年までに現在の
25%から30%に引き上げることを目標にしている。
2. 現在の監査役会の構成は、当社の国際的な事業を既に十分に反映している。監査役会は、これを
維持し、年次総会における今後の指名において、バックグラウンド、教育又は専門性に鑑み、特別な国際
的な知識及び経験を有する候補者を継続的に検討することを目標にしている。
3. 監査役の利益相反は、独立し、効果的な取締役会の指導及び監督を妨げる。監査役会は、各個別案
件において、法律の範囲において、且つドイツ・コーポレート・ガバナンス法に従い、潜在的な、又は発
生する利益相反の取扱方法について決定する。
4. 監査役選任に関する指名を行うにあたっては、監査役会が定め、手続規則に記載されている年齢
制限に従い、遅くても役員の72歳の誕生日後に招集される年次総会の終了時には任期が終了する予定
であることを考慮する。
現在の監査役会の構成は、上記目標を満たしている。
取締役及び役員用のストック・オプション制度
当社が用意するストック・オプション制度及び同様の株式ベースのインセンティブ制度に関する具
体的な詳細については、報酬報告及びドイツポスト・アーゲーの連結財務書類の注記に記載されてい
る。
(2) 【報酬報告】
報酬報告もグループの経営に関する報告書の一部を構成するものである。
2010会計年度における当グループの取締役会の報酬体系
執行委員会の勧告を受け、2009年12月、監査役会は、主要な契約事項を含む取締役会の報酬体系につ
き協議し、それを取締役の報酬の相当性に関する法律(VorstAG:Gesetz zur Angemessenheit der
Vorstandsvergütung)の各規定に適合させた。ドイツポスト・アーゲーの年次総会は、2010年4月28日、
行使された議決権の98.27%の支持を受け、新たな取締役の報酬体系を承認した。
取締役会の報酬は、会社の規模及び世界展開、経済及び財政状態、並びに各取締役の職責及び達成度
を反映する。報酬額は、ドイツ国内及び国際的な同業者と比べて遜色ないように設定されており、取締
役が最大限の業績を挙げ、結果を出すことができるようなインセンティブを与えている。
2010年度につき取締役に対して支払われる報酬は、標準的な市場価格に従い、関係任務にふさわし
く、かつ業績に応じてこれに報いることを意図としている。当該報酬は、固定である業績非連動部分、及
び短期、中期及び長期のインセンティブを含む業績連動部分により構成される。
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業績非連動部分は、年間基本給与(固定年間報酬)、特別給付及び年金契約である。年間基本給与は、12
回の均等月払いにより、各月の末日に、遡及的に支払われる。特別給付は主に、社用車の利用、保険料補
助、並びに自国外における業務に対する特別手当及び福祉手当により構成される。
業績変動報酬は、中期的報酬に転換されている部分である当社の年間業績に連動する部分(年間賞
与)及び長期インセンティブに対応する部分(長期インセンティブ制度)により構成される。
当社の年間業績に連動する部分(年間賞与)の金額については、監査役会が、当社の業績に基づいて、
その裁量により決定する。各取締役の年間賞与額には、事前に設定した目標値の達成度又は超過の程度
が反映される。
全ての取締役につき、のれんの減損の前ののれんに関する費用計上(EAC)を含む当グループの資産に
関する費用計上後のEBITという業績測定基準が、本算定を行う上での主なパラメーターとなる。郵便部
門、グローバル・フォワーディング・フレート部門、エクスプレス部門及びサプライ・チェーン部門担
当の取締役にとっては、個々の部門におけるEAC後のEBITも重要なパラメーターとなる。また、従業員関
連の目標については、年次従業員意見調査に基づき、全ての取締役と合意に達し、追加目標となってい
る。
会計年度の上限目標が達成された場合は、年間最大賞与が付与されるが、年間基本給与の100パーセ
ントを超過することはない。会計年度において定められた目標が部分的にのみ達成された場合、又は全
く達成されなかった場合、年間賞与は比例按分で支払われるか、全く支払われない。また、監査役会は、
並外れた業績を報いるため、適切な特別賞与の付与を決定することができる。
年間賞与は、合意された目標が達成されたとしても、一括で満額支払われるものではない。その代わ
りに、年間賞与の50パーセントが、3年という中期的な期間(1年間の業績認定段階、2年間の持続可能性
認定段階)の経過により支払われる。当該報酬は、持続可能性の指標であるEACが、持続可能性認定段階
において達成されたことを条件として、持続可能性認定段階終了後に支払われる。これが達成されない
場合は、補償なしに当該中期的報酬を受けることができなくなる。かかるデメリットがあることによっ
て、取締役の報酬を決定する際に、当社の持続可能な発展がさらに重視されることになり、長期的なイ
ンセンティブが設定される。
中期的報酬は、取締役の報酬の相当性に関する法律の効力発生日(2009年8月5日)後に締結された全
ての雇用契約及び契約延長に対し適用される。また、全ての取締役は、現行の取締役の委任契約を、年間
賞与の25%が、2010年1月1日より各契約期間の満了まで新たな中期的報酬へと移行されると修正する
ことを、承認した。
株式評価益請求権(SARs)は、2006年に監査役会で決議された長期インセンティブ制度(2006 LTIP)に
基づいて、長期的報酬として付与された。
各株式評価益請求権の保有者は、当該株式評価益請求権の権利が行使される日の直前の5営業日にお
けるドイツポスト株式の平均終値と当該株式評価益請求権の権利行使価格との差額に相当する精算金
額を受け取る権利を有する。2010年度に、各取締役は、各トランシェにつき、各人の年間基本給与の10
パーセントを個人的な金融投資として投資した。株式評価益請求権の待機期間は、付与された日から4
年である。待機期間満了後は、絶対的又は相対的業績目標が達成されたことを条件として、株式評価益
請求権の一部又は全部を2年間行使することができる。かかる2年の間に行使されなかった株式評価益
請求権は、失効する。
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付与された株式評価益請求権(存在する場合)がいくつ行使可能かを判断するために、基準期間にお
ける平均株価又は平均指標値が、業績期間におけるそれと比較される。基準期間とは、付与日直前の連
続する20取引日を指す。業績期間とは待機期間終了日直前の60取引日を指す。平均株価(終値)は、ドイ
ツ証券取引所株式会社のクセトラ電子取引システムにおけるドイツポスト株式の終値の平均値として
計算される。
各6個の株式評価益請求権のうち、最大4個までが絶対的業績目標の達成により獲得可能であり、最大
2個までが相対的業績目標の達成により獲得可能である。待機期間終了時までに絶対的又は相対的業績
目標のいずれも達成されなかった場合、関連するトランシェの株式評価益請求権は失効し、いかなる代
替品や補償も与えられない。
株式評価益請求権は、ドイツポスト株式の終値が発行価格を最低10パーセント、15パーセント、20
パーセント又は25パーセント上回る毎に獲得することができる。相対的業績目標は、ストックス・ヨー
ロッパ600インデックス(ダウ欧州株価指数(SXXP)、ISINコード EU0009658202)に関連する株式の業績
と相関関係にあり、業績期間中に株価が同インデックスのパフォーマンスと同一であるか、又は株価が
インデックスを最低10パーセント上回った場合に達成される。
株式評価益請求権による報酬は、目標の年間現金報酬(年間基本給与に目標年間賞与を加えたもの)
の300パーセントを上限とする。また、特段の事情がある場合、監査役会により制限されることがある。
コーポレート・ガバナンス・コードの勧告に基づく退職金上限額条項、支配権の変更条項、及び退職後
の競業禁止条項
2010年5月26日付で改正されたドイツ・コーポレート・ガバナンス・コード第4.2.3条の勧告に従
い、取締役の委任契約には、当該契約が正当な理由なく早期に終了した場合には、契約の残存期間の報
酬を超える退職金は支払われない旨の条項が規定されている。退職金は、補助給付を含めて、最大2年分
の報酬額を上限とする(退職金上限額)。
支配権の変更がある場合には、取締役は、月末付で、3ヶ月前までに通知の上、当該支配権の変更後6ヶ
月以内に、正当事由に基づき退任し、委任契約を解除することができる(早期解除権)。
当該契約の条項は、以下の場合に、支配権の変更が存在すると定めている。まず、ある株主が、ドイツ
有価証券購入及び引き受けに関する法律(Wertpapierwerbs‑ und Übernahmegesetz)第29(2)条におい
て定義されている支配権を取得した場合、すなわち最低30パーセントの議決権(同法第30条において定
められているとおり、他の株主と共同で行動することにより当該株主に帰属する決議権を含む。)を保
有するに至った場合が挙げられる。次に、ドイツ株式会社法(Aktiengesetz)第291条に基づき、当社が従
属会社となる旨の支配契約が締結され、当該契約が効力を生じた場合が挙げられる。さらに、当社が、ド
イツ組織変更法(Umwandlungsgesetz)第2条に基づき、当グループ外の他の法人と合併した場合(但し、
合意された換算率で定められた当該法人の価値が、当社の価値の50パーセント以下である場合を除
く。)が挙げられる。
支配権の変更後9ヶ月以内に、早期解除権が行使されるか又は委任契約が相互の合意により解除され
る場合、取締役は、自己の委任契約の残存期間分の補償の支払を受ける権利を有する。当該支払は、ドイ
ツ・コーポレート・ガバナンス・コードの勧告に基づき、退職金上限額の150パーセントに制限されて
いる。取締役が退職時に60歳に達していない場合には、支払額は25パーセント減額される。委任契約の
残存期間が2年以下であり、取締役が退職時に62歳に達していない場合には、支払金額は退職金上限額
と同額となる。支配権の変更時点で、契約の残存期間が9ヶ月以下であり、かつ契約が更新されなかった
ことにより、取締役が62歳に達する前に委任契約が満了した場合も同様とする。
また、取締役は、契約終了後競業禁止条項の対象となる。従前の2年間の競業禁止期間は、2010年度か
ら1年に短縮された。競業禁止期間中、元取締役は、最後に契約で定められた年間基本給与の100パーセ
ント(従前は50パーセント)を按分計算により毎月受領する。その他の競業禁止期間中の勤労所得は、
支払われる対価から差引かれる。当該対価の支払額自体は、退職金や年金の支払から差引かれる。当該
取締契約終了前又は終了時において、当社は、競業禁止条項の遵守義務を課さないことを宣言すること
ができる。かかる場合、当社は、当該宣言の受領から6ヶ月後に、競業を制限することによる対価支払の
義務について免責される。ローレンス・ローゼン氏とは、同氏との契約終了後2年間有効である競業禁
止条項が合意された。同期間中、同氏は、最後に契約で定められた年間基本給与の75パーセントを按分
計算により毎月受領する。原則として、その他の競業禁止期間中の勤労所得は、競合禁止期間中に支払
われる対価から差引かれる。当社が一方的に競合禁止条項を課さないことを可能とする規定は設けら
れていない。
上記の取り決めを除き、いかなる取締役も、契約終了時に追加の給付を約束されていない。
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2010会計年度に、当グループの現職の取締役に対して支払われた報酬額
2010会計年度に、現職の取締役に支払われた報酬額の合計は、11.97百万ユーロ(前年度:14.92百万
ユーロ)であった。この報酬額は、7.07百万ユーロ(前年度:9.81百万ユーロ)の業績非連動部分と4.90
百万ユーロ(前年度:5.11百万ユーロ)の業績連動部分から構成される。業績連動部分の追加である
1.79百万ユーロは、持続可能性の指標であるEACが達成されたことを条件とする2013年における支払の
ため、中期的報酬へと移転された。
2010会計年度において、取締役は、発行時(2010年7月1日)において総額4.99百万ユーロ(前年度:
7.25百万ユーロ)相当の1,875,000個の株式評価益請求権を付与された。
以下の表は、現職の取締役に支払われた報酬額の合計を示している。
2010年度における当グループの取締役の報酬:現金部分
(単位:ユーロ)
取締役
フランク・アペル 会長
ケン・アレン
業績非連動
業績連動
年間基本給与
特別給付
年間賞与
合計
1,661,973
48,452
1,246,480
2,956,905
715,000
105,542
525,096
1,345,638
860,000
94,898
643,646
1,598,544
895,000
23,191
550,000
1,473,191
340,000
860,000
20,476
645,000
1,525,476
215,000
912,500
17,697
670,140
1,600,337
223,380
中期報酬へ移転
された年間賞与
ブルース・エドワーズ
ユルゲン・ゲルデス
1)
ローレンス・ローゼン
ウォルター・ショイルレ
2)
の株式数
415,493
175,032
214,549
ヘルマン・ウデ
204,326
834,664
15,036
612,977
1,462,677
1) 2010年度において、ドイツポスト・アーゲーへの異動の結果終了した権利に対する報酬の一部として、
1,869,000ユーロが追加で支払われた。総額2.55百万ユーロとなる報酬支払が、2009年度報酬報告において
記載されている。
2) この金額は、持続可能性に関する指標が満たされた場合、2013年度に支払われる。
2010年度における当グループの取締役の報酬:長期インセンティブ効果を有する報酬部分
(単位:ユーロ)
現職の取締役
フランク・アペル 会長
ケン・アレン
ブルース・エドワーズ
ユルゲン・ゲルデス
ローレンス・ローゼン
ウォルター・ショイルレ
ヘルマン・ウデ
SARの数
375,000
250,000
250,000
250,000
250,000
250,000
250,000
付与日(2010年7月1日)
におけるSARの価額
997,500
665,000
665,000
665,000
665,000
665,000
665,000
2010年12月31日の時点における2007年
乃至2010年に付与されたSARの合計価額
と付与日の価額との変更額
−2,166,250
‑378,930
−909,182
−1,378,519
−130,300
−1,783,700
‑909,182
前年度(2009)において当グループの取締役に対して支払われた報酬額
2009年度における当グループの取締役の報酬:現金部分
(単位:ユーロ)
取締役
年間基本給与
業績非連動
業績連動
特別給付
年間賞与
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合計
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フランク・アペル 会長
ジョン・アラン
(2009年6月30日より)
ケン・アレン
(2009年2月26日より)
ブルース・エドワーズ
ユルゲン・ゲルデス
ジョン・ミューレン
(2009年2月24日まで)
ウォルター・ショイルレ
ヘルマン・ウデ
ローレンス・ローゼン
(2009年9月1日より)
1,582,831
27,969
1,376,430
2,987,230
564,375
353,658
490,781
1,408,814
602,217
84,677
562,953
1,249,847
860,001
141,851
373,928
1,375,780
787,500
27,972
639,529
1,455,001
161,832
160,594
218,416
540,842
860,000
22,656
747,856
1,630,512
715,000
15,322
455,670
1,185,992
286,667
8,001
249,285
543,953
2009年度における当グループの取締役の報酬:長期インセンティブ効果を有する報酬部分
(単位:ユーロ)
現職の取締役
フランク・アペル 会長
ケン・アレン(2009年2月
26日より)
ブルース・エドワーズ
ユルゲン・ゲルデス
ウォルター・ショイルレ
ヘルマン・ウデ
ローレンス・ローゼン
(2009年9月1日より)
SARの数
360,000
付与日(2009年7月1日)にお
けるSARの価額
1,450,800
2009年12月31日の時点における2006年乃
至2009年に付与されたSARの合計価額と
付与日の価額との変更額
−1,685,900
240,000
240,000
240,000
240,000
240,000
967,200
967,200
967,200
967,200
967,200
145,919
−229,829
−656,270
−1,738,900
−122,943
240,000
967,200
446,400
旧制度に基づく年金契約
各取締役は、取締役が永続的な就労不能、死亡又は高齢による退職の場合に給付の支払いを行うとい
う年金契約についてそれぞれ直接合意している。かかる給付に係る権利は、取締役としての勤務年数が
5年以上存在することを条件として、取締役の委任契約終了時に取得できる。永続的な就労不能に関す
る給付の支払条件は、最低5年間勤務していることである。高齢による退職の場合の年金は、55歳(ユル
ゲン・ゲルデス氏の場合は62歳)以降に支払われる。取締役は、年金の受取方法について、通常の年金の
支払い又は元金一括払いのいずれかを選択することができる。給付は、年金給付対象となる報酬に応じ
て、勤務年数に基づく最終的な報酬の一定割合が支払われる。
年金給付対象となる報酬は、年収(基本年俸)のうち契約期間の最後の12ヶ月の平均額である。2002年
度から2007年度の間に新たに任命された取締役は、取締役会での5年の勤務後に、最終的な報酬の25
パーセントに相当する給付の受給資格を有する。一方で、当該取締役が受給しうる給付の最高の割合
は、10年の勤務後の50パーセントである。2002年度より前に任命された取締役が受給する可能性のある
給付については、最終的な報酬に対する最高の割合は、60パーセントである。最終的な報酬に対する割
合は、各人が合意した契約条項に従い、勤務年数又は取締役としての任命期間のいずれかに沿って徐々
に上昇する。退職後の年金の支払いについては、ドイツにおける消費者物価指数の変動を反映して上方
又は下方に調整される。
2010会計年度における旧制度に基づく個別年金契約
年金契約
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年金債務に関する
勤務費用(2010会計年度)
(ユーロ)
495,558
2010年12月31日
現在の価値
(DBO)(ユーロ)
5,898,215
0
50
139,017
ユルゲン・ゲルデス
ウォルター・ショイルレ
60
60
615,154
合計
1,249,729
1) 最低必要期間に達していない。給付金が支払われる場合は、旧制度の規定を適用する。
2,798,820
7,212,421
15,909,456
フランク・アペル(会長)
2010年12月31日
現在の年金水準(%)
25
最高年金
水準(%)
50
1)
2009会計年度における旧制度に基づく個別年金契約
年金契約
年金債務に関する
勤務費用(2010会計年度)
(ユーロ)
415,539
2010年12月31日
現在の価値
(DBO)(ユーロ)
4,787,292
0
50
117,912
ユルゲン・ゲルデス
ジョン・ミューレン
2)
(2009年2月24日まで)
45
50
674,211
30
60
506,408
ウォルター・ショイルレ
合計
1,714,070
1) 最低必要期間に達していない。給付金が支払われる場合は、旧制度の規定を適用する。
2) 年間費用。
2,200,185
フランク・アペル(会長)
2010年12月31日
現在の年金水準(%)
25
最高年金
水準(%)
50
1)
2)
9,648,104
6,085,266
22,540,847
新体系における年金契約
年金契約のシステムは、2008年度に再編成された。2008年3月4日より、新たに任命された取締役は、従
来の最終報酬に基づく年金制度ではなく、確定拠出制度に基づいて年金を受領している。
新たな確定拠出制度においては、当社は該当する取締役の年間基本給与の35パーセント(2010年1月1
日より、従前は25%)に相当する一律の年度拠出額をネット上の年金口座へ支払う。拠出支払の期間は
15年に限定される。取締役が当社を退職するまでの間、課税計算にかかる年金繰入額の割引率が年金資
産に適用される。年金給付は、年金勘定の累積価値の金額で元金が支払われるものである。年金は、取締
役が定年(62歳)に達した場合、永続的に就労不能となった場合又は任期中に死亡した場合に支払われ
る。年金が支払われる場合、受給者は、一括払いの代わりに、通常の年金の支払を受けることを選択する
ことができる。かかる選択権が行使された場合、扶養遺族に関する個別の情報と将来の年金調整1%を
考慮に入れ、課税計算に適用される計算原則に基づき、元本が年金として支払われる。取締役が定年に
達することなく取締役会から退職する場合は、それ以降の拠出又は利息の支払いがされることなく、退
職日までに積み立てられた元金の額のまま年金口座に維持される。
ケン・アレン氏、ローレンス・ローゼン氏、ヘルマン・ウデ氏及びブルース・エドワーズ氏には、こ
の年金制度が適用される。ヘルマン・ウデ氏の給付受給権については、置き換えられた給付、すなわち
取締役に任命された日に適用されていた評価基準を用いた給付が継続していたならば支払われたであ
ろう金額の最小限の年金を保証する規定が存在する。
2010会計年度における新制度に基づく個別年金契約
(単位:ユーロ)
2010年度出資総額
2010年12月31日現在の
年金勘定残高(DBO)
年金債務に関する
勤務費用(2010会計年度)
ケン・アレン
250,250
458,199
263,643
ブルース・エドワーズ
301,000
804,427
320,152
ローレンス・ローゼン
301,000
1,367,910
321,947
ヘルマン・ウデ
250,250
1,140,262
267,532
113/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
合計
3,770,798
1,173,274
2009会計年度における新制度に基づく個別年金契約
(単位:ユーロ)
2009年12月31日現在
の年金勘定残高(DBO)
2009年度出資総額
年金債務に関する
勤務費用(2009会計年度)
148,9583)
164,744
150,5975)
215,000
432,345
221,591
ローレンス・ローゼン
871,6674)
950,626
ヘルマン・ウデ
178,750
787,389
177,182
2,335,104
619,604
ケン・アレン
1)
ブルース・エドワーズ
2)
合計
70,2345)
1) 2009年2月26日より取締役 2) 2009年9月1日より取締役 3) 10ヶ月に比例配分した金額 4)4ヶ月に比例
配分した金額に初期資本800,000ユーロを加えた額 5) 5.75パーセントの金利で算出された、2009年1月1日
現在の想定元本。
退任取締役に対する手当
2010会計年度において、退任取締役又は扶養遺族に支払われた手当は、5.7百万ユーロ(前年度:8.1
百万ユーロ)となった。IFRSsに基づいて算出された現行の年金に関する確定給付債務(DBO)は、42.9百
万ユーロ(前年度26.1百万ユーロ)となった。
監査役の報酬
2010年4月28日、年次総会は、監査役会の報酬について定めるドイツポスト・アーゲーの定款第17条
を、2010年1月1日から遡及的効力を有する形式で改正することを決議した。当該改正は、対象会計年度
の連結純利益に基づいた報酬の短期業績連動部分を無効にする。現在、変動型報酬は、長期連結純利益
のみに基づいており、従って、持続可能な会社発展に、より比重を置いている。固定年間業績非連動型の
報酬の部分は、DAX30上場企業の平均値へと緩やかに調整されている。2010年度については30,000ユー
ロとなっており(前年度:20,000ユーロ)、2011年1月1日より40,000ユーロになった。
持続可能な会社発展に重点を置く2010年度の変動報酬の部分は、2012年度の1株当たりの連結純利益
が2009年度の1株当たりの連結純利益を0.02ユーロ上回る毎に1,000ユーロとなる。この変動報酬の部
分は、2013年年次総会終了の時点において満期となる。変動報酬の部分は、固定年間報酬の部分の50%
に相当する額を上限とする。
監査役会の会長及び監査役会の委員会の委員長は上記報酬の100%、監査役会の副会長及び監査役会
の委員会の委員は50%を追加で受領する。もっとも、これは調停委員会及び指名委員会には適用されな
い。会計年度の一定期間のみ監査役会及びその委員会に所属していた者、又は一定期間のみ会長、副会
長、委員長又は副委員長として務めた者は、比例按分で報酬を受ける。また、監査役は、その業務遂行に
あたり立替えた現金の費用についての補償を受けることができる。監査役会の報酬又は立替費用に対
して課せられる付加価値税も払い戻される。さらに、監査役は、出席する監査役会の総会又は委員会の
会合に出席するたびに、1回につき1,000ユーロ(前年度:500ユーロ)の会議出席手当てを受領する。
2009年度の、非業績連動型の報酬(固定報酬及び会議出席手当)は、約747,500ユーロ(前年度:
766,833ユーロ)であり、業績連動型の報酬は、9,263ユーロ(前年度:0ユーロ)であった。2010年度にお
ける報酬は、総額で1,097,000ユーロであった。以下の表は、各監査役に対して支払われた報酬を表すも
のである。
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各監査役に対して支払われた報酬(2010年)
固定部分
出席手当
合計
105,000
16,000
121,000
アンドレア・コシス(副会長)
90,000
12,000
102,000
ヴォルフガング・アベル
45,000
12,000
57,000
ヴィレム・フォン・アグトメル
30,000
4,000
34,000
ロルフ・バウワーマイスター
45,000
8,000
53,000
ヘロ・ブラームス
60,000
12,000
72,000
ハインリッヒ・ヨーゼフ・ブッシュ
30,000
4,000
34,000
ヴェルナー・ガッツェー
60,000
14,000
74,000
アネッテ・ハームス (2010年10月6日まで)
23,750
3,000
26,750
ヘニング・カゲルマン
30,000
4,000
34,000
トーマス・コチェルニク
60,000
16,000
76,000
アンケ・クファルト
30,000
3,000
33,000
ローランド・エトカー
60,000
13,000
73,000
ハリー・ロールズ
30,000
4,000
34,000
アンドレアス・シャードラー
30,000
4,000
34,000
6,250
1,000
7,250
ウルリヒ・シュローダー
30,000
4,000
34,000
シュテファン・ショルト
45,000
10,000
55,000
ヘルガ・チェル
45,000
12,000
57,000
エルマー・トイム
30,000
4,000
34,000
シュテニファニー・ヴェッケセル
45,000
7,000
52,000
ウルフ・フォン・シンメルマン (会長)
サビネ・シィールマン
2008年度については、旧報酬制度が、年間業績関連報酬につき、2010年度の1株当たりの連結純利益が
2007年度の1株当たりの連結純利益を3%上回る毎に300ユーロの長期インセンティブ効果を定めてい
る。この報酬の部分が増額される(前年度:支払なし)ためには、2010年度の連結総売上が、2007年度の
連結総売上を上回る必要があった。この要件が満たされなかったため、長期インセンティブ効果がある
業績関連報酬は支払われなかった。
各監査役に対して支払われた報酬(2009年)
取締役
固定部分 短期業績連動部分 出席手当
合計
ウルフ・フォン・シンメルマン (2009年1月1日より会長)
70,000
アンドレア・コシス(副会長)
60,000
900
10,000 70,900
ヴォルフガング・アベル
30,000
450
8,000 38,450
ヴィレム・フォン・アグトメル
20,000
300
3,500 23,800
115/387
1,050
11,000 82,050
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ロルフ・バウワーマイスター
30,000
450
9,000 39,450
ヘロ・ブラームス
40,000
600
9,500 50,100
ハインリッヒ・ヨーゼフ・ブッシュ
20,000
300
3,500 23,800
ヴェルナー・ガッツェー
40,000
600
11,000 51,600
アネッテ・ハームス
20,000
300
4,000 24,300
ヘニング・カゲルマン
(2009年2月18日より)
17,500
263
3,500 21,263
トーマス・コチェルニク
40,000
600
9,000 49,600
ラルフ・クルーガー(2009年4月21日まで)
11,667
175
3,000 14,842
アンケ・クファルト
20,000
300
4,000 24,300
ローランド・エトカー
37,083
556
7,000 44,640
ハリー・ロールズ
20,000
300
4,000 24,300
アンドレアス・シャードラー
20,000
300
4,000 24,300
ウルリヒ・シュローダー
20,000
300
3,000 23,300
シュテファン・ショルト(2009年4月21日より)
21,250
319
4,000 25,569
ヘルガ・チェル
30,000
450
8,000 38,450
エルマー・トイム
20,000
300
3,500 23,800
シュテニファニー・ヴェッケセル
30,000
450
7,500 37,950
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(3) 【内部監査制度の概要】
5つの委員会
監査役会により設置された委員会は、全部で5つである。それらは、ドイツ共同決定法
(Mitbestimmungsgesetz)により設置が義務付けられている調停委員会に加え、執行委員会、財務・監
査委員会、人事委員会、及びドイツ・ガバナンス・コードにより勧告された指名委員会である。
委員会
執行委員会
構成員
ヴルフ・フォン・シンメルマン (委員長)
アンドレア・コシス(副委員長)
ローランド・エトカー
ロルフ・バウワーマイスター
ヴェルナー・ガッツェー
シュテファニー・ヴェッケッセル
人事委員会
アンドレア・コシス(委員長)
ヴルフ・フォン・シンメルマン(副委員長)
ローランド・エトカー
トーマス・コチェルニク
財務・監査委員会
ヘロ・ブラームス(委員長)
ヴォルフガング・アベル(副委員長)
ヴェルナー・ガッツェー
トーマス・コチェルニク
シュテファン・ショルト
ヘルガ・チェル
調停委員会
ヴルフ・フォン・シンメルマン (委員長)
(ドイツ共同決定法第27条(3)準拠)
アンドレア・コシス(副委員長)
ローランド・エトカー
ロルフ・バウワーマイスター
指名委員会
ヴルフ・フォン・シンメルマン
(委員長)
ローランド・エトカー
ヴェルナー・ガッツェー
(4) 【関連当事者に関する開示】
後記「第6‑1‑(ト)連結財務書類に対する注記−注記(55)」を参照。
(5) 【当社の独立会計監査人に関する情報】
当社の会計監査業務は、プライスウォーターハウスクーパース アクティエンゲゼルシャフト監査法
人がこれを行っており、同社の経済監査士ディートマー・プリュム氏及び経済監査士クラウス・
ディーター・ルスケ氏によりこれに係る監査報告書が発行されている。なお、同監査法人は、2000年よ
り継続して当社の会計監査業務を行っている。
会計監査人報酬については、後記「第6‑1‑(ト)連結財務書類に対する注記(56)」を参照。
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第6 【経理の状況】
1 本書記載の連結財務書類は、ドイツ商法の規定に従い国際財務報告基準に基づいて作成されており、ま
た個別財務書類は、ドイツにおいて一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠して作成されている
(以下、連結財務書類と個別財務書類を総称して「財務書類」という。)。なお、日本文の財務書類はこれ
を翻訳したものであり、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59
号、以下「財務諸表等規則」)第129条第1項の規定の適用を受けている。
2 本書記載の当社の財務書類は、会計監査人であるプライスウォーターハウスクーパース アクティエン
ゲゼルシャフト監査法人の会計監査を受けており、添付のとおり監査報告書を受領している。
なお、当社の財務書類は「財務諸表等の監査証明に関する内閣府令」(昭和32年大蔵省令第12号)第1
条の2の規定により、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく日本の公認会計士による監査を受
けていない。
3 本書記載の財務書類の原文は、ユーロで表示されている。日本円への換算は2011年5月31日現在の株式会
社三菱東京UFJ銀行が公表した対顧客電信直物売・買相場の仲値である1ユーロ=116.0円で換算され、
端数は四捨五入されている。なお、円表示額は単に便宜上の表示のためだけのものであり、ユーロ額が上
記のレートで円に換算されることを意味するものではない。円表示額は、四捨五入のため合計欄の数値が
総数と一致しない場合がある。
4 円換算額及び「第6 経理の状況」の「2 主な資産・負債及び収支の内容」から「4 日本とドイツ
(国際財務報告基準)における会計原則及び会計慣行の相違」までにおける記載事項は、原文の財務書類
には含まれておらず、当該事項における財務書類への参照事項を除き、会計監査の対象にもなっていな
い。
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1 【財務諸表】
(1) 【連結財務諸表】
(イ) 連結損益計算書
自1月31日至12月31日
2009年
調整済(1)
2010年
注記
百万ユーロ
億円
百万ユーロ
億円
売上高
(11)
46,201
51,838
51,481
その他の営業収益
(12)
2,141
2,402
2,217
2,572
48,342
54,240
53,698
62,290
継続事業
営業収益合計
59,718
材料費
(13)
‑25,774
‑28,918
‑29,473
‑34,189
人件費
(14)
‑17,021
‑19,098
‑16,609
‑19,266
減価償却費、償却費及び減損
(15)
‑1,620
‑1,818
‑1,296
‑1,503
その他の営業費用
(16)
‑3,696
‑4,147
‑4,485
‑5,203
‑48,111
‑53,981
‑51,863
‑60,161
231
259
1,835
2,129
28
31
56
65
その他の財務収益
1,885
2,115
2,251
2,611
その他の財務費用
‑1,857
‑2,084
‑1,335
‑1,549
‑11
‑12
17
20
17
19
933
1,082
45
50
989
1,147
276
310
2,824
3,276
営業費用合計
利息を含まない税引前利益(EBIT)
関連会社による純利益
(17)
為替変動結果
その他の財務収益純額
(18)
財務収益純額
税引前利益
法人所得税
(19)
‑15
‑17
‑194
‑225
継続事業による当期純利益
(20)
261
293
2,630
3,051
非継続事業による当期純利益
(21)
432
485
0
0
連結当期純利益
(22)
693
778
2,630
3,051
644
723
2,541
2,948
49
55
89
103
非継続事業
ドイツポスト・アーゲー株主に帰属するもの
非支配株主持分に帰属するもの
(23)
119/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
注記
ユーロ
円
ユーロ
(24)
0.53
59
2.10
243.6
内、継続事業に係るもの
0.17
19
2.10
243.6
内、非継続事業に係るもの
0.36
40
0.00
0.00
0.53
59
2.10
243.6
内、継続事業に係るもの
0.17
19
2.10
243.6
内、非継続事業に係るもの
0.36
40
0.00
0.00
基本的1株当り利益
希薄化後1株当り利益
(24)
120/387
円
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有価証券報告書
(ロ) 連結包括利益計算書
自1月31日至12月31日
2009年
注記
億円
百万ユーロ
693
778
2,630
3,051
165
185
522
606
31
35
20
23
未実現損益による増減
0
0
1
1
実現損益による増減
0
0
0
0
3
3
‑67
‑78
‑49
‑55
109
126
366
411
6
7
‑256
‑287
‑16
‑19
未実現損益による増減
0
0
‑1
‑1
実現損益による増減
0
0
0
0
0
0
1
1
関連会社のその他の包括利益の割合(税引後)
123
138
93
108
その他の包括利益(税引後)
383
430
668
775
1,076
1,207
3,298
3,826
1,070
1,201
3,197
3,709
6
7
101
117
当期連結純益
百万ユーロ
2010年
億円
外国為替換算調整勘定
未実現損益による増減
実現損益による増減
その他の留保利益の増減
IAS第39号に準拠したヘッジ剰余金
未実現損益による増減
実現損益による増減
IAS第39号に準拠した再評価剰余金
未実現損益による増減
実現損益による増減
IFRS第3号に準拠した再評価剰余金
その他の包括利益部分に関連する法人所得税
(19)
包括利益合計
ドイツポスト・アーゲー株主に帰属するもの
非支配株主持分に帰属するもの
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有価証券報告書
(ハ) 連結貸借対照表
2009年12月31日
注記
百万ユーロ
無形固定資産
(26)
有形固定資産
2010年12月31日
億円
百万ユーロ
億円
11,534
12,941
11,848
13,744
(27)
6,220
6,979
6,130
7,111
投資不動産
(28)
32
36
37
43
関連会社に対する投資
(29)
1,772
1,988
1,847
2,143
長期金融資産
(30)
1,448
1,625
3,193
3,704
その他の非流動資産
(31)
348
390
465
539
繰延税金資産
(32)
668
749
973
1,129
22,022
24,709
24,493
28,412
資産の部
非流動資産
棚卸資産
(33)
226
254
223
259
法人所得税資産
(34)
196
220
223
259
受取債権及びその他の流動資産
(35)
7,157
8,030
8,641
10,024
短期金融資産
(36)
1,894
2,125
655
760
現金及び現金等価物
(37)
3,064
3,438
3,415
3,961
売却目的で保有する
資産
(38)
179
201
113
131
流動資産
12,716
14,267
13,270
15,393
資産合計
34,738
38,976
37,763
43,805
122/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
2009年12月31日
2010年12月31日
注記
百万ユーロ
億円
資本金
(39)
1,209
1,356
1,209
1,402
その他の剰余金
(40)
869
975
1,535
1,781
留保利益
(41)
6,098
6,842
7,767
9,010
ドイツポスト・アーゲー株主に帰属する資本
(42)
8,176
9,173
10,511
12,193
非支配株主持分
(43)
97
109
185
215
8,273
9,282
10,696
12,407
百万ユーロ
億円
資本及び負債の部
資本
年金及びこれに類する債務に係る引当金
(44)
4,574
5,132
4,513
5,235
繰延税金負債
(32)
182
204
215
249
その他の長期引当金
(45)
2,275
2,553
2,440
2,830
7,031
7,889
7,168
8,315
長期引当金
長期金融負債
(46)
6,699
7,516
6,275
7,279
その他の非流動負債
(47)
372
417
401
465
7,071
7,934
6,676
7,744
14,102
15,822
13,844
16,059
非流動負債
長期引当金及び非流動負債
短期引当金
(45)
2,646
2,969
2,259
2,620
短期金融負債
(46)
740
830
747
867
買掛金
(48)
4,861
5,454
5,707
6,620
法人所得税負債
(34)
292
328
463
537
その他の流動負債
(47)
3,674
4,122
4,047
4,695
売却目的で保有する資産に付随する負債
(38)
150
168
0
0
9,717
10,902
10,964
12,718
短期引当金及び流動負債
12,363
13,871
13,223
15,339
資本及び負債合計
34,738
38,976
37,763
43,805
流動負債
123/387
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有価証券報告書
(ニ) 連結キャッシュ・フロー計算書
自1月31日至12月31日
注記
税引前利益
2009年
調整後(1)
百万ユー
億円
ロ
276
310
2010年
百万ユー
ロ
2,824
億円
3,276
その他の財務収益純額
‑17
‑19
‑933
‑1,082
関連会社による純収益
‑28
‑31
‑56
‑65
利息を含まない税引前利益(EBIT)
231
259
1,835
2,129
1,620
1,818
1,296
1,503
67
128
‑890
75
144
‑999
279
27
‑953
324
31
‑1,105
‑54
‑61
‑74
‑86
‑339
‑380
‑301
‑349
763
856
2,109
2,446
47
53
1
1
778
873
‑1,258
‑1,459
‑344
‑386
1,075
‑1,247
1,244
1,396
1,927
2,235
‑1,828
‑2,051
0
0
‑584
‑655
1,927
2235
‑8
‑9
‑265
‑307
有形固定資産及び無形固定資産
217
243
198
230
その他の長期金融資産
334
543
375
609
55
‑12
64
‑14
‑41
‑1,590
‑74
‑86
‑1,174
‑1,317
‑1,174
‑1,362
その他の長期金融資産
非流動資産の取得に支払われた現金
受取利息
受取配当
短期金融資産
継続事業に係る投資活動に使用した/より生じた現金純
額
‑229
‑1,444
103
0
‑659
‑257
‑3,556
116
0
‑739
‑28
‑1,276
55
4
1,237
‑32
‑1,480
64
5
1435
‑1,457
‑1,026
8
9
非継続事業に係る投資活動に使用した現金純額
‑1,253
‑1,406
0
0
減価償却費、
償却費、及び減損
非流動資産処分損純額
非資金損益項目
引当金の増減
その他の非流動資産及び負債の増減
支払税金
運転資本の増減考慮前の
営業活動より生じた現金純額
運転資本の増減
棚卸資産
受取債権及びその他の流動資産
負債及びその他の項目
継続事業に係る営業活動より生じた現金純額
非継続事業に係る営業活動に使用した現金純額
営業活動に使用した/より生じた現金純額合計
(49.1)
子会社その他の事業体
非流動資産処分による収入
子会社その他の事業体
有形固定資産及び無形固定資産
124/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
‑2,710
‑495
8
9
3,981
4,467
20
23
長期金融負債の返済
短期金融負債の増減
その他の財務活動
非支配株主持分に係る取引による収入
非支配株式持分に係る取引において支払われた現金
‑587
‑548
‑115
0
‑12
‑659
‑615
‑129
‑597
‑64
54
0
‑73
‑693
‑74
63
0
‑85
ドイツポスト・アーゲー株主への支払配当金
‑725
‑813
‑725
‑841
‑34
‑38
‑73
‑85
0
0
‑10
‑12
‑291
‑327
‑183
‑212
1,669
‑2,677
‑1,651
‑1915
7
8
0
0
1,676
‑1,647
‑1,651
‑1915
‑1,618
‑1,815
284
329
20
22
67
78
売却目的で保有する資産に付随する現金及び現金等価物
の増減
0
0
0
0
連結グループの変更による現金及び現金等価物の増減
0
0
0
0
4,662
3,064
5,231
3,438
3,064
3,415
3,554
3,961
投資活動に使用した/より生じた現金純額合計
(49.2)
長期金融負債の発行による収入
非支配株主への支払配当金
自社株の購入
支払利息
継続事業に係る財務活動により生じた/に使用した現金
純額
非継続事業に係る財務活動により生じた現金純額
財務活動により生じた/に使用した現金純額合計
(49.3)
現金及び現金等価物の増減純額
現金及び現金等価物に係る為替レートの変動の影響
現金及び現金等価物、期首残高
現金及び現金等価物の期末残高
(49.4)
(1)注記5参照。
次へ
125/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(ホ) 株主持分変動計算書
(単位:百万ユーロ)
その他の剰余金
資本金
資本
剰余金
IFRS
第3号
評価替
剰余金
IAS
第39号
剰余金
(40)
ドイツポスト・
アーゲー株主に
帰属する持分
非支配株主
持分
調整済
外国為替換算調
整勘定
留保利益
(40)
(41)
(42)
(43)
株主持分合計
注記
(39)
(40)
(40)
2009年1月1日現在残高
1,209
2,142
‒314
8
‒1,397
6,178
7,826
2,026
9,852
0
0
0
0
0
‒725
‒725
‒39
‒764
0
0
0
0
0
0
0
‑1,896
‑1,896
0
5
0
0
0
0
5
0
5
‒720
‒1,935
‒2,655
株主との資本取引
配当金
連結グループの変更に
よる非支配株主持分の
増減
シェア・マッチング・
スキーム(発行)
包括利益合計
当期連結純利益
0
0
0
0
0
644
644
49
693
為替差損益
0
0
0
0
182
0
182
7
189
その他の増減
0
0
244
‒1
0
1
244
‒50
194
1,070
6
1,076
8,176
97
8,273
2009年12月31日現在
残高
1,209
2,147
‒70
7
‒1,215
126/387
6,098
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(単位:百万ユーロ)
その他の剰余金
資本金
資本
剰余金
IAS
第39号
剰余金
IFRS
第3号
評価替
剰余金
外国為替換
算調整勘定
留保利益
ドイツポスト・
アーゲー株主に
帰属する持分
(39)
(40)
(40)
(40)
(40)
(41)
(42)
(43)
1,209
2,147
‒70
7
‒1,215
6,098
8,176
97
8,273
配当金
0
0
0
0
0
‒725
‒725
‒67
‒792
非支配株主持分に係る取引
連結グループの変更による
非支配株主持分の増減
自社株の購入
シェア・マッチング・ス
キーム(発行)
シェア・マッチング・ス
キーム(行使)
0
0
0
0
0
‒147
‒147
54
‒93
0
0
0
0
0
0
0
0
0
‒1
0
0
0
0
‒9
‒10
0
‒10
0
20
0
0
0
0
20
0
20
1
‒9
0
0
0
8
0
0
0
‒862
‒13
‒875
注記
2010年1月1日現在
残高
株主との資本取引
非支配
株主持分
調整済
株主持分
合計
包括利益合計
当期連結純利益
0
0
0
0
0
747
747
57
804
為替差損益
0
0
0
0
533
0
533
12
545
その他の増減
0
0
123
‒1
0
1
123
0
123
3,197
101
3,298
10,511
185
10,696
2010年12月31日現在
残高
1,209
2,158
53
6
‒682
127/387
7,767
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(単位:億円)
その他の剰余金
資本金
注記
2009年1月1日現在
残高
株主との資本取引
配当金
連結グループの変更による
非支配株主持分の増減
シェア・マッチング・ス
キーム(発行)
資本
剰余金
IAS
第39号
剰余金
(39)
(40)
(40)
1,402
2,485
‑364
0
0
0
0
IFRS
第3号
評価替
剰余金
(40)
ドイツポスト・
外国為替換
アーゲー株主に
算調整勘定 留保利益 帰属する持分
少数
株主持分
調整済(1)
株主持分合計
(40)
(41)
(42)
(43)
9
‑1,621
7166
9,078
2,350
11,428
0
0
0
‑841
‑841
‑45
‑886
0
0
0
0
0
0
‑2,199
‑2,199
6
0
0
0
0
6
0
6
‑835
‑2,245
‑3,080
包括利益合計
連結純利益
0
0
0
0
0
747
747
57
804
為替差損益
0
0
0
0
211
0
その他の増減
0
0
283
‑1
0
1
211
283
8
‑58
219
225
1,241
7
1,248
9,484
113
9,597
2009年12月31日現在
残高
1,402
2,491
‑81
8
‑1,409
128/387
7,074
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(単位:億円)
その他の剰余金
注記
2010年1月1日現在
残高
株主との資本取引
配当金
連結グループの変更による
少数株主持分の増減
自社株の購入
シェア・マッチング・ス
キーム(発行)
シェア・マッチング・ス
キーム(行使)
資本金
資本
剰余金
IAS
第39号
剰余金
(39)
(40)
(40)
1,402
2,491
‑81
0
0
0
IFRS
第3号
評価替
剰余金
(40)
外国為替換
算調整勘定
少数
ドイツポスト・
アーゲー株主に 株主持分
留保利益 帰属する持分 調整済(1)
株主持分合計
(40)
(41)
(42)
(43)
8
‑1,409
7,074
9,484
113
9,597
0
0
0
‑841
‑841
‑78
‑919
0
0
0
0
0
0
‑2,127
‑2,127
‑1
0
0
0
0
‑10
‑12
0
‑12
0
23
0
0
0
0
23
0
23
1
‑10
0
0
0
9
0
0
0
‑1,000
‑15
‑1,015
包括利益合計
当期連結純利益
0
0
0
0
0
2,948
2,948
103
3,051
為替差損益
0
0
0
0
618
0
その他の増減
0
0
143
‑1
0
1
618
143
14
0
632
143
3,709
117
3,826
12,193
215
12,407
2010年12月31日現在
残高
1,402
2,503
61
7
‑791
次へ
129/387
9,010
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(へ)連結財務諸表に対する注記
準備方針
(1) 会計方針
上場企業としてドイツポスト・アーゲーは、欧州連合(EU)において採用されている国際財務報告基
準(以下「IFRS」という。) 及びドイツ商法 (Handelsgesetzbuch‑HGB) 第315a条第1項に基づきこれに
加えて適用が要求されている商法の規定に従って、連結財務諸表を作成している。かかる財務書類は、
透明性指令施行法(Transparenzrichtlinie‑Umsetzungsgesetz‑TUG)(ドイツ証券取引法
(Wertpapierhandelsgesetz‑WpHG)第37v条)において定義される年次会計報告書(2007年1月5日付)に相
当する。
当グループの連結財務諸表は、適用される基準を全て満たしており、その純資産、財政状態及び経営
成績を真実かつ適正に表示している。
連結財務諸表は、損益計算書、包括利益計算書、貸借対照表、キャッシュ・フロー計算書、株主持分変
動計算書及び注記から構成されている。表示を簡潔にするため、貸借対照表及び損益計算書上の項目の
いくつかを結合している。結合した項目については、注記中でそれぞれ開示及び説明している。損益計
算書は、支払い方法に応じて項目分類している。
会計方針並びにIFRSに基づく2010年度の連結財務諸表の注記中の説明及び開示は、2009年度の連結
財務諸表に採用した会計方針と基本的に同一である。ただし、注記4に記載している、2010年1月1日より
当グループに適用が要求されているIFRSに基づく国際財務報告の変更及び注記5に記載している、過年
度の数値の調整は例外である。会計方針については注記7に説明されている。
ドイツポスト・アーゲー及びその連結子会社の会計年度は、暦年である。登記上の本社をドイツのボ
ンにおくドイツポスト・アーゲーはボン地方裁判所にて商業登記されている。
本連結財務諸表は、2011年2月18日付のドイツポスト・アーゲーの取締役会の決議により、その発行
が許可された。
当該連結財務諸表はユーロ建てで作成されている。別段の記載がない限り金額は全て百万ユーロ単
位で記されている。
130/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(2) 連結グループ
ドイツポスト・アーゲーに加え、2010年12月31日に終了した会計年度における連結財務諸表には、ド
イツポスト・アーゲーが直接的若しくは間接的に議決権の過半数を保有している、又はドイツポスト
・アーゲーがその他の方法で事業活動を支配できる全てのドイツ国内及び外国企業が含まれる。これ
らの会社は当グループによる支配権の行使が可能となった日から連結されている。
親会社であるドイツポスト・アーゲーに加えて、下記の表に記載された会社が連結されている。
連結グループ
2009年
2010年
79
80
791
747
1
1
18
16
ドイツ国内
29
28
国外
23
31
完全連結会社(子会社)数
ドイツ国内
国外
比例連結合弁会社数
ドイツ国内
国外
持分法適用会社(関連会社)数
ドイツ商法第313条第2項第1号乃至第4号及び第3項に準拠した当グループの持分の全一覧表は、注記
60に掲載している。
131/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
買収価額の配分
別途表示が必要な重要な買収は2010年度において行われなかった。
アメリカ法人のポーラー・エア・カーゴ・ワールドワイド・インク(以下「ポーラー・エア・カー
ゴ」という。) の最終的な買収価格の配分は2009年度に行われた。
ポーラー・エア・カーゴの純資産
(単位:百万ユーロ)
公正価値
資産
非流動資産
1
流動資産
96
現金及び現金等価物
41
138
資本及び負債
非流動負債
1
流動負債
103
104
取得した純資産
34
当初の連結により、100百万ユーロののれんが生じた。
132/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
重要性の乏しい買収
下記の表は、2010会計年度における、当グループの単体及び連結のいずれの純資産、財政状態及び経
営成績に対しても重要な影響をもたらさない子会社の買収を示している。
2010年度 重要性の乏しい買収
(単位:百万ユーロ)
帳簿価額
1月1日至12月31日
調整
公正価値
資産
非流動資産
0
‑
0
流動資産
1
‑
1
現金及び現金等価物
0
‑
0
1
‑
1
非流動負債及び引当金
0
‑
0
流動負債及び引当金
0
‑
0
0
‑
0
‑
‑
1
資本及び負債
純資産
2010年度 のれん
公正価値
買収費用
23
控除:純資産
1
全部のれん
22
内、非支配株主持分(1)
2
のれん
20
(1)非支配株主持分は、帳簿価額で認識された。
これらの被買収会社は連結売上又は連結EBITに重要な影響を与えなかった。被買収会社が2010年1月
に買収されていたとしても、変化は生じなかった。
以下の表は前年度における重要性の乏しい買収を示している。
133/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
2009年度 重要性の乏しい買収
(単位:百万ユーロ)
1月1日至12月31日
帳簿価額
調整
公正価値
資産
非流動資産
5
‑
5
流動資産
9
‑
9
現金及び現金等価物
5
‑
5
19
‑
19
0
‑
0
15
‑
15
15
‑
15
資本及び負債
非流動負債及び引当金
流動負債及び引当金
純資産
4
2009年度 のれん
公正価値
買収費用
50
控除:純資産
4
全部のれん
46
内、非支配株主持分(1)
19
のれん
27
(1)非支配株主持分は、帳簿価額で認識された。
2009会計年度における重要性の乏しい買収は、連結売上の総額26百万ユーロの増加及び連結EBITの
11百万ユーロの減少に寄与した。これらの被買収会社が2009年1月1日に完全に買収されていたとして
も、上記金額の変動は僅少であった。
2010会計年度において、当グループは、子会社取得のため、総額23百万ユーロを費やし、過去に取得し
た子会社につき51百万ユーロを費やした(前年度(調整済み):45百万ユーロ。注記5参照)。被買収会社
の買収費用は、現金により支払われた。
キャッシュ・フローの詳細は注記49に記載されている。
処分及び非連結化の影響
2010会計年度における会社及び事業分野の処分及び非連結化のもたらす影響は、以下の表のとおり
である。英国のDHLエクスプレス(UK) Ltd. は、3月に国内期日指定運送事業を売却した。DHLエクスプレ
ス(UK) Ltd. は、12百万ユーロを為替差損益から比例配分して費用計上した。4月には、DHLサプライ・
チェーン・オーストリアが、契約ロジスティックス業務の一部(冷凍冷蔵食品ロジスティックス)を売
却した。フランスのDHLエクスプレス(フランス)SASの国内期日指定運送事業及びDHLフレイト・フラン
スのシャンパン事業の売却は、6月に完了した。ドイツのフルフィルメント・プラスGmbH、ルーマニアの
エクセル・デラモード・ロジスティックスSRL及び米国のイノジスッティクスLLCに帰属する処分の影
響は、その他の項目に表示される。非連結化により、総額288百万ユーロの損失が生じ、この損失はその
134/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
他の営業費用として計上された。
2010年度における処分及び非連結化の影響
(単位:百万ユーロ)
1月1日至12月31日
DHLエクスプ
レスUK
DHLエクス
プレス・フ
ランス;
DLHフレイ
ト・フラン
ス
DHLサプラ
イ・
チェーン
・オース
トリア
その他
合計
処分の影響
非流動資産
0
1
37
1
39
流動資産
0
0
36
0
36
54
69
0
5
128
現金及び現金等価物
0
0
7
0
7
非流動負債及び引当金
0
0
19
0
19
流動負債及び引当金
0
0
47
0
47
売却目的で保有する資産に関連する
負債(1)
39
91
0
2
132
純資産
15
‑21
14
4
12
受領対価の合計
‑26
‑243
1
4
‑264
非連結化損益
‑53
‑222
‑13
0
‑288
売却目的で保有する資産(1)
(1)非連結化前のデータ
過年度において、ドイツ・ポストバンク・アーゲーの22.9パーセントの持分の売却により、444百万
ユーロの非連結化による利益が生じた。この利益は、非継続事業からの利益として計上された。その
他の包括利益としてIAS第39号に基づく再評価準備金から費用計上された277百万ユーロ、関連する
税金収益87百万ユーロ及び為替換算準備金から費用計上された31百万ユーロは、利益又は損失とし
て認識された。フランスのDHLグローバル・メール・サービスSAS、英国のDHLコンテイナー・ロジス
ティックスUK Ltd. 及び英国の4CアソシエイツLtd. も売却され、これにより合計22百万ユーロが非
連結化による損失として生じた。
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2009年度における処分及び非連結化の影響
ドイツ・ポストバンク・グルー
プ
(単位:百万ユーロ)
その他の
合計
会社
処分の影響
非流動資産
0
26
26
流動資産
0
48
48
243,684
0
243,684
現金及び現金等価物
0
7
7
引当金
0
4
4
買掛金及びその他の負債
0
43
43
金融負債
0
9
9
238,734
0
238,734
純資産
4,950
25
4,975
受領対価の合計
1,194
3
1,197
444
‑22
422
売却目的で保有する資産(1)
売却目的で保有する資産に関連する負債(1)
非連結化損益
(1)非連結化前のデータ
ドイツ・ポストバンク・グループの計画的売却
2009年2月25日、ドイツバンク・アーゲーは、ドイツ・バンク株式50百万株の増資を行い、その対価と
して、ドイツポストDHLから、ドイツ・ポストバンク・アーゲーの株式の22.9パーセントを受領した。ド
イツバンク・アーゲーのシェアパッケージは、2009年7月初めまでの期間中、市場において売却された。
株式25百万株については、全て、先渡、及びコール/プット取引により担保が設定された。かかる取引に
よって生じた追加収益は、ドイツバンク・アーゲーによるものであり、担保としてドイツバンク・アー
ゲー に預託された。デリバティブの清算、及びこれによる担保解除は、2012年度における強制転換社債
の行使をもって行われる(注記(3)参照)。ドイツ・ポストバンク・アーゲー株式の売却により、2009年
度における所得は571百万ユーロ影響を受けた。当該金額のうち、444百万ユーロは、非連結化利益によ
るものである。ドイツ・ポストバンク・アーゲー株式の残りの39.5パーセントは、子会社に対する投資
における持分法投資(equity‑accounted investment)として計上される。ポストバンク株式の計画的売
却による影響は以下のとおりである。
ポストバンクの計画的売却の影響
(単位:百万ユーロ)
2009年度
2010年度
1,705
1,797
789
2,509
4,012
4,164
貸借対照表
関連会社への投資
長期金融資産
金融負債
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損益計算書
関連会社からの純収益
19
52
その他金融収益純額
632
1,517
非継続事業からの利益
432
0
ドイツ・ポストバンク株式の計画的売却の一環として、27.4パーセントの追加持分が、ポストバンク
株式に関する強制転換社債が期限を迎える、3年後の2012年2月に、ドイツバンク・アーゲーに移転され
る(第2トランシェ)。当該強制転換社債は、2009年2月にドイツポスト・アーゲーにより発行され、その
全てをドイツバンク・アーゲーが引受けた。当該社債は、ドイツ・ポストバンク・アーゲー株式60百万
株を移転することにより行使される。2010年12月31日現在、非流動負債は約26億ユーロに経過利息費用
を加えた金額に達している。第3トランシェにおいては、ドイツ・ポストバンク・アーゲー及びドイツ
バンク・アーゲーは、追加のポストバンク株式12.1パーセントの売買可能なオプションについて合意
している。このオプションの行使期間は、強制転換社債の行使後最初の営業日に開始し、2013年2月に終
了する。当該オプションは、長期金融資産及び長期金融負債として計上されている。ドイツバンク・
アーゲーは、長期金融資産として認識されているポストバンク株式の残余する12.1パーセントの購入
のため約12億ユーロの担保及び利息費用を提供した。
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ジョイント・ベンチャー
下記の表は、連結財務諸表に含まれている重要なジョイント・ベンチャーに帰属する貸借対照表項
目及び損益計算書項目の情報である。
ジョイント・ベンチャー
(単位:百万ユーロ)
2009年12月31日現在(1)
2010年12月31日現在(1)
貸借対照表
無形固定資産
82
97
有形固定資産
24
20
受取債権及びその他の資産
50
64
現金及び現金等価物
11
16
買掛金その他の負債
50
68
4
12
62
63
211
260
8
13
引当金
金融負債
損益計算書
売上高(2)
(利息を含まない税引前利益)(EBIT)
(1)比例配分による個別財務諸表データ。
(2)グループ内売上を除いた売上高。
連結されたジョイント・ベンチャーは、主としてエクスプレス・クーリエ Ltd. (Express Couriers
Ltd.)(ニュージーランド)、エクスプレス・クーリエ・オーストラリアPty Ltd. (Express Couriers
Australia Pty Ltd.)(オーストラリア)、エアロロジック GmbH (ドイツ)、及びバウアン・エクセル
LLC (Bahwan Exel LLC)(オマーン)に関連するものである。
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(3) 重要な取引
2010年1月1日を発効日として、IASBは、決済のため必要な、株式の売却にかかわる取引の満期に関し、
IAS第39.2号(g)が適用されない場合を明確にした。すなわち、先渡取引の決済日が、同号の定める期間
を越えることが契約締結の時点で明らかな場合、当該先渡取引は、IAS第39.2号(g)の定める除外に該当
しないものとなった。ポストバンクの計画的売却の表示の場合、上記は、以前は認識されなかった強制
転換社債に組み込まれている先渡取引が、2010年1月1日以降、認識される必要があることを意味してい
る。先渡取引は、2010年1月1日の時点の1,453百万ユーロの公正価値にて利益又は損失として認識され
た。2010年12月31日現在、先渡取引の価値は1,653百万ユーロに増加した。今後の報告日における公正価
値の変動により、財務費用純額・財務収益純額に継続して影響を及ぼす可能性がある(注記18)。2010会
計年度におけるドイツ・ポストバンク・アーゲーへの投資の会計処理に関する詳細は、注記46及び注
記50を参照のこと。
(4) IFRSに基づく国際会計の新しい進展
2010年1月1日より、以下の会計基準、会計基準の改定及び解釈指針の適用が要求されている。
IFRS第3号「企業結合」及びIAS第27号「連結及び個別財務諸表」
IFRSの改善(2009)
IAS第39号「金融商品:認識及び測定」
IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」(改訂)
IFRS第2号「株式報酬」
中小企業向けIFRS「中小企業向けIFRS」
IFRIC第12号「サービス委譲契約」
IFRIC第15号「不動産の建設契約」
IFRIC第17号「非現金資産の所有者への分配」
IFRIC第18号「顧客からの資産の移転」
重要性
関連あり
関連あり
関連あり
関連なし
関連なし
関連なし
関連なし
関連なし
関連なし
関連なし
IFRS第3号「企業結合」及びIAS第27号「連結及び個別財務諸表」の改訂版は、次の重要な変更を含
む。事業体の100パーセント未満の株式の取得を計上する場合の選択肢が提言されている。これにより、
非支配株主持分は、その公正価値で測定されるか(「全部のれん法」)又は識別可能純資産に比例した
公正価値により測定されることが可能となる。支配持分を取得した場合、買収に関連する費用は資産勘
定されず、全額費用として認識される。さらに、支配持分の増加及び支配を維持したままの株式の一部
処分は、株主との資本取引として計上され、利益又は損失は認識されない。この場合、取引費用は、その
他の包括利益としてのみ認識される。この基準の改定により、偶発対価の会計処理についても改訂され
た。偶発対価は、発生の度合いにかかわらず、当初の連結の日付における公正価値で認識される。改訂の
適用は、2009年7月1日以降開始事業年度に行なわれる企業結合への適用が義務付けられる。2010事業年
度より、企業結合は2つの改訂版会計基準に従い取り扱われ、連結財務諸表に相応の影響をもたらした。
これを背景に、IAS第7号「キャッシュ・フロー計算書」の対応する条項についても改訂がなされた(注
記5)。
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2010年1月1日に発効されたIFRSの年次改善に含まれる改訂の結果、特にIAS第39.2号(g)の適用範囲
の除外の明確化が、ドイツポストDHLの連結財務諸表に重大な影響を及ぼした。強制転換社債に組み込
まれている先渡取引は2010年1月1日をもって利益又は損失として認識され、ポストバンク株式の売却
に関連する取引の満了に必要な決済が、同号で定められている期間を超えたことから、その後の期間に
おいて、当該先渡取引は公正価値で測定される(注記3)。
2008年7月31日、「適格なヘッジ対象」と題するIAS第39号「金融商品:認識及び測定」の改訂版が
発行された。とりわけ、この改訂はヘッジ手段として使用されているオプション契約が、効果性のテス
トの実施中に極めて効果的であると分類されるための会計処理を明確にしている。改訂は、2009年7月1
日以降開始事業年度から遡及して適用される。これら改訂の連結財務諸表への影響はわずかである。
EUが採用し今後適用を義務付けられる新会計要件の公表
EUは、既に以下の会計基準、会計基準の改訂及び解釈指針を承認している。しかしながら、これらは今
後適用が義務付けられるところである。
適用が開始される事業年度
の開始日
2011年1月1日
重要性
一部除外の早期適用;
関連あり
2010年7月1日
2011年1月1日
2010年2月1日
関連あり
関連あり
関連あり
IAS第24号「関連当事者についての開示」
IFRIC第19号「資本性金融商品による金融負債
の消滅」
IFRIC第14号「最低積立要件の前払い」
IAS第32号「金融商品:表示」
2009年11月4日に、IASBは改訂版会計基準IAS第24号「関連当事者についての開示」を発表した。改訂
は、主に、「関連当事者」という用語の定義の修正と、政府関連企業に対する開示要求の部分的免除の
導入からなる。さらに、改訂により、未履行契約もまた報告可能な取引であることが明確となった。IAS
第24号の改訂版は、2011年1月1日以降開始事業年度から最初の適用が義務付けられる。会計基準全体又
は政府関連企業に対する開示要求の部分的免除のいずれかの早期適用は認められる。この改訂により、
開示要求が追加されることとなった。ドイツポストDHLは、2010年12月31日に上記の部分的免除を早期
に適用した。
IFRIC第19号「資本性金融商品による金融負債の消滅」は、企業が金融負債の条件を再交渉し、金融
負債を完全に又は部分的に消滅させるため資本性金融商品を発行する場合の、資本性金融商品の会計
処理を説明している。かかる解釈指針は、2010年7月1日以降開始事業年度から適用されなければならな
い。これによる連結財務諸表への影響は重大ではない。
IFRIC第14号「最低積立要件の前払い」の改訂は、年金制度が最低積立要件を定めている場合で、企
業がこのために前払いを行っている場合に適用される。既存の規則と比較すると、最低積立要件により
将来的な負担を減らす企業による前払いの経済的便益は、資産として認識される。改訂は、この解釈指
針を企業が適用する最初の財務諸表により提示される最初の比較可能な期間から適用しなければなら
ない。改訂の適用から生じる調整は、かかる比較可能な期間の最初の賃借対照表において留保利益とし
て認識される。改訂は2011年1月1日以降開始事業年度から、適用されなければならないが、任意に早期
に適用することも可能である。改訂された上記の解釈指針の適用は、連結財務諸表に影響を与えない。
2009年10月8日に、IASBは権利の分類の問題に関し、IAS第32号「金融商品:表示」の改訂を発表し
た。かかる改訂は、何らかの通貨の固定額と交換に企業自身の固定数の資本性金融商品を取得する権
利、オプション又は新株予約権は、企業が当該権利、オプション又は新株予約権を同一クラスの企業自
身の資本性金融商品の現存の所有者のすべてに比例的に提供する場合には、資本性金融商品であると
する点で、IAS第32号を補完した。かかる改訂は2010年2月1日以降開始事業年度から適用が義務付けら
れる。これに先立つ早期適用も認められる。改訂による連結財務諸表への影響はない。
EUが未採用の新会計要件(承認手続中)
2010会計年度及びそれ以前の会計年度に、IASB及びIFRICは更なる会計基準及び解釈指針を発表した
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が、これらは2010会計年度には適用が義務付けられていない。これらのIFRSが適用されるか否かは、EU
が採用するかによる。
IFRS第9号「金融商品」
IFRS第7号「金融商品:開示」
IFRSの改善(2010)
発表日
2009年11月12日
2010年10月7日
2010年5月6日
適用開始事業年度の開始日
2013年1月1日
2011年7月1日
2010年7月1日
重要性
検討中
検討中
検討中
2009年11月12日に、IASBは金融商品の分類及び測定に関する原則を定めることを目的とするIFRS第9
号「金融商品」を発表した。当初IFRS第9号は、金融資産の分類及び測定についての新しい指針を紹介
した。2010年11月28日、IASBは、負債の認識、分類及び測定についての追加の指針を公表した。2009年11
月5日付けの償却原価及び減損並びに2010年12月9日付けのヘッジ会計に関する公開草案は、最終的な
協議の後、両草案をIFRS第9号に含めること、つまりIAS第39号に取って替わることを目標として現在協
議が進められている。本指針は、2013年1月1日以降開始事業年度から遡及して、初度適用されなければ
ならない。早期適用は認められる。EUは、本会計基準を採用するか否かを決定していない。IFRS第9号の
既に公表された部分の、当グループへの相応の影響は現在評価中である。
2010年10月7日、IASBはIFRS第7号「金融商品:開示」の改訂を公表した。これらの改訂は、金融資産
の譲渡に関連する開示要求に関するものである。本会計基準への改訂により、取引において留保する又
は引受ける権利義務に関する広範囲な開示が必要となる。IFRS第7号への改訂は2011年7月1日以降開始
事業年度から適用されなければならない。適用初年度においては、比較数値は必要ではない。当グルー
プへの影響は現在評価中である。
2010年5月6日、IASBはIFRSへの小規模な年次改善を公表した。変更の大部分は、2011年1月1日以降開
始事業年度から遡及して初度適用されなければならない。但し、下記のIFRS第3号「企業結合」への改
訂は、早期適用が認められているものの、2010年7月1日以降開始事業年度から適用されなければならな
い。IFRS第3号「企業結合」改訂版は、偶発対価を、発生の見込みにかかわらず当初の連結日における公
正価値にて認識することから、会計処理を大幅に変更している。このため、偶発対価は今後IFRS第7号
「金融商品:開示」、IAS第32号「金融商品:表示」及びIAS第39号「金融商品:認識及び測定」の範
囲から除外されなくなった。但し、IFRS第3号改訂版の初度適用日の前が買収日であった企業結合にお
ける買収価格の偶発的な支払にはこれらIFRSが適用されないことを明確にするため、IFRS第3号改訂版
の改訂の発効日に関する指針が調整された。さらに、買収価格の偶発的な支払につき引き続き適用され
るIFRS第3号における会計要件を含むよう、IFRS第3号の暫定条項は拡張された。従って、全体的に、IFRS
第3号改訂版における偶発対価に関する新しい規則は、過去の案件に遡及して適用することを義務付け
るものではないことを明確にしている。EUは、この改訂を採用するか否かをまだ決定していない。
(5) 過年度の連結財務諸表の調整
キャッシュ・フロー計算書
2010年1月1日に発効し、遡及的な適用が必要なIAS第27号及びIFRS第3号への改訂に関連して、非流動
資産の処分による収入又は非流動資産(この場合、子会社及びその他の会社)の取得のため支払われた
現金のキャッシュ・フロー計算書における表示についてIAS第7号が改訂された。但し、IAS第7号の改訂
は、遡及して適用される。かかる改訂に応じて、過年度の数値は調整された。
過年度に係る金額の調整
(単位:百万ユー
ロ)
2009年
投資活動に使用した現金純額
非流動資産の取得のために支払われた現金
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調整
2009年
(調整済)
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子会社及びその他事業体
‑53
12
‑41
0
‑12
‑12
財務活動に使用した現金純額
非支配株主持分との取引のために支払われた現金
(6) 為替換算
外貨建てで作成された連結会社の財務諸表は、IAS第21号に準拠し、機能通貨法でユーロに換算され
る。外国会社の機能通貨は、それらの会社が主に現金を生み出しまた使用する主要な経済的環境によっ
て決定される。当グループ内における機能通貨のほとんどは、現地通貨である。したがって、連結財務諸
表において、資産及び負債は決算日レートで換算され、周期的な収益及び費用は通常、月末のレートで
換算される。その結果として生じる為替差損益は、その他の包括利益において認識される。2010会計年
度において、533百万ユーロの為替差損益(前年度:182百万ユーロ)がその他の包括利益において認識
された(包括利益計算書及び株主持分変動計算書参照)。
2005年1月1日より後の企業結合により生じたのれんは、被買収会社の資産として扱われ、これにより
当該被買収会社の機能通貨で計上されている。
当グループにとって重要な為替換算に一般的に適用された為替レートは以下のとおりである。
決算日レート
通貨
国名
期中平均レート
2009年
(1ユーロ
当り)
2010年
(1ユーロ
当り)
2009年
(1ユーロ
当り)
2010年
(1ユーロ
当り)
米国ドル(USD)
アメリカ合衆国
1.44
1.34
1.40
1.32
スイス・フラン(CHF)
スイス
1.48
1.25
1.51
1.37
スターリング・ポンド(GBP)
イギリス
0.89
0.86
0.89
0.86
スウェーデン・クローナ(SEK)
スウェーデン
10.27
8.97
10.59
9.49
極度のインフレにある経済において業務を行っている連結会社において、非貨幣性資産の帳簿価額
は、通常IAS第29号に準拠し、貸借対照表日現在の購買力を反映している。
IAS第21号に準拠して、現地通貨で作成されている連結会社の財務諸表における売掛金及び負債は、
貸借対照表日現在のレートで換算される。為替差損益は、損益計算書上のその他の営業収益及び費用に
認識される。2010会計年度において、収益197百万ユーロ(前年度:161百万ユーロ)及び費用195百万
ユーロ(前年度:163百万ユーロ)は為替差損益によって生じたものである。一方、外国事業に対する純
投資に関連する為替差損益は、その他の包括利益として認識される。
(7) 会計方針
連結財務諸表は、公正価値で認識された特定の金融商品を除き、取得原価に基づいて作成されてい
る。
収益及び費用の認識
ドイツポストDHLの通常の事業活動は、ロジスティックス・サービスの提供により構成される。通常
の事業活動に関連する全ての収益は、損益計算書において売上として認識される。その他全ての収益
は、その他の営業収益として計上される。売上高及びその他の営業収益は、一般的にサービスを提供し、
売上高及び収益の金額を信頼性のある方法で測定することが可能で、その取引により経済的便益が当
グループにもたらされることがほぼ確実な時点において認識される。営業費用は、サービスの提供を受
けた時点又は費用が発生した時点で損益計算書に認識される。
無形固定資産
無形固定資産は償却原価で認識される。無形固定資産は、内部創出の無形固定資産、購入した無形固
定資産及び購入したのれんにより構成される。
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内部創出の無形固定資産は、その製造物による将来の経済的便益の流入がほぼ確実であり、信頼性の
ある方法で費用の測定が可能である場合に、取得原価で資産計上される。当グループでは、自社開発さ
れたソフトウェアがこれに該当する。資産計上の基準が満たされない場合には、費用はその発生年度に
費用として損益計算書で即時認識される。自社開発されたソフトウェアの製造原価は、直接費用に加
え、帰属する製造間接費の適切な配賦額を含む。発生した借入費用は製造原価に一切含まれない。無形
固定資産の取得又は製造に関連して生じる付加価値税は、投入税として控除できない場合には当該原
価に含まれる。資産計上されたソフトウェアは2年から5年の耐用年数にわたって定額法により償却さ
れる。
無形固定資産は、定額法により耐用年数にわたって償却される。ライセンスは、そのライセンス契約
の期間にわたって償却される。資産計上された顧客関係は5年から18年の期間にわたって定額法により
償却される。減損損失は、「減損」の項に記載の原則に従って認識される。
耐用年数が無期限の無形固定資産(例えば、ブランド名)は償却されないが、毎年または減損の兆候が
ある場合には減損の有無がテストされる。減損テストは、「減損」の項に記載の原則に従って実施され
る。
有形固定資産
有形固定資産は、取得原価で計上され、減価償却累計額及び評価引当金によって減額される。製造原
価は、直接費用に加え、帰属する製造間接費の適切な配賦額を含む。有形固定資産の購入、建設、製造に
直接配分される借入費用は、資産計上される。有形固定資産の取得又は製造に関連して生じる付加価値
税は、投入税として控除できない場合には、当該原価に含まれる。減価償却費は通常、定額法を用いて費
用計上される。当グループが減価償却に使用している予想耐用年数は以下のとおりである。減損の兆候
がある場合には「減損」の項に記載の原則が適用される。
耐用年数
2009年
2010年
建物
5−50年
5−50年
技術設備及び機械
3−10年
3−10年
乗用車
4−6年
4−6年
トラック
5−8年
5−8年
15−20年
15−20年
その他の車輌
3−8年
3−8年
ITシステム
3−8年
3−8年
その他の営業用及び事務用機器
3−10年
3−10年
航空機
減損
無形固定資産、有形固定資産及び投資不動産の帳簿価額は、貸借対照表日ごとに減損の兆候が見直さ
れる。減損の兆候がある場合には減損テストを実施しなければならない。かかるテストは、当該資産の
回収可能価額を算定し、帳簿価額と比較して行われる。
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IAS第36号に従い、回収可能価額は売却費用控除後の資産の公正価値とその使用価値とのいずれか高
い方の額とする。使用価値は、当該資産から将来生じると予想される税引前のキャッシュ・フローの現
在価値とする。割引率は実際の市場条件を反映している税引前の割引利率を使用する。個別の資産項目
について回収可能価額を算定できない場合には、当該資産が配賦されかつ独自のキャッシュ・フロー
を生み出す、識別可能な最小の資産グループ(現金生成単位、以下「CGU」という。)について回収可能価
額を算定する。資産の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、当該資産について直ちに減損損失を
認識する。減損損失を認識した後に当該資産又は当該CGUについて回収可能価額の増額が算定された場
合には、当該回収可能価額を超えない範囲で減損損失を帳簿価額に戻入れる。減損損失の戻入れに起因
して帳簿価額を増額する場合の限度額は、過去に減損損失が認識されなかったと仮定した場合に算定
される帳簿価額(償却費又は減価償却費控除後)とする。減損の戻入れは損益計算書上で認識する。のれ
んに関して認識した減損損失は戻入れてはならない。
2005年1月より、のれんは、IFRS第3号に準拠して「減損のみ」のアプローチを用いて会計処理されて
いる。これは、それ以降のれんは取得原価から減損による累計調整額を差し引いて測定しなければなら
ないと定めている。したがって買収によるのれんは償却されなくなるが、その代わり、IAS第36号に準拠
し、耐用年数が確定できない無形固定資産の場合のように、減損の可能性を示す兆候があるかどうかに
かかわらず毎年減損テストが行われる。減損の兆候がある場合は、減損テストを行わなければならな
い。企業買収の結果発生するのれんは、当該買収の相乗作用により便益を得ると予想される識別可能な
資産グループ(CGU又はCGUのグループ)に配賦される。この識別可能な資産グループは、内部管理の目的
でのれんが監視される一番下の報告レベルである。のれんが配賦されているCGUの帳簿価額について
は、年1回さらにはCGUに減損の兆候がある場合に減損テストを行っている。のれんが配賦されている
CGUに関して減損損失が認識されている場合、当該のれんのその時点の帳簿価額がまず減額される。減
損損失額がのれんの帳簿価額を上回る場合には、差額は当該CGUの他の固定資産に配賦される。
ファイナンス・リース
リースによる資金調達取引とは、賃貸人が、一括又は分割による支払いと引換えに一定の期間にわ
たって資産を使用する権利を賃借人に譲渡する契約である。IAS第17号に準拠し、賃借人がリース資産
の所有権に伴うリスク及び便益を実質的に全て負う場合には、リース資産の受益所有権は当該賃借人
に帰属する。受益所有権が賃借人としての当グループに帰属する場合、リース資産は、使用開始日に、公
正価値または最低支払リース料の現在価値のいずれか小さい価額で資産計上される。固定負債には同
額のリース負債が認識される。リースはその後、実効金利法を用いて償却原価で測定される。減価償却
の方法及び予想耐用年数は、類似する購入資産に対して用いられるものと一致する。
オペレーティング・リース
オペレーティング・リースについては、当グループは、リース資産を償却原価で自己が賃貸人である
有形固定資産における資産として計上している。当期に認識された支払リース料は、その他の営業収益
に表示されている。当グループが賃借人である場合、支払った支払済みリース料は材料費における賃借
費用として認識される。リース料及び収益は、定額法を用いて認識される。
関連会社に対する投資
関連会社に対する投資は、IAS第28号「関連会社に対する投資」に準拠し、持分法を用いて会計処理
される。投資の帳簿価額は投資の購入時における取得原価を基準として、利益持分、分配された配当金、
及びドイツポスト・アーゲー又はその連結子会社の投資に帰属する関連会社の資本のその他の変動を
反映して毎年増減する。投資の帳簿価額に含まれるのれんは、IFRS第3号に準拠して会計処理される。持
分法で計上する会社に対する投資は、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には減損する。
金融商品
金融商品とは、一方の事業体に金融資産を、もう一方の事業体に金融負債又は持分金融商品を生み出
すあらゆる契約をいう。金融資産には、特に現金及び現金等価物、売掛金、当グループがオリジネーター
の貸付金及び受取債権、及びトレーディング目的のデリバティブ金融資産等がある。金融負債には、他
の事業体に対して現金又は他の金融資産を引渡す契約債務が含まれる。金融負債は主として、買掛金、
銀行への債務、債券及びファイナンス・リースより生じた債務及びデリバティブ金融負債等である。
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公正価値オプション
当グループは、2006年度に初めて公正価値オプションを適用した。このオプションに基づき、金融資
産又は金融負債は当初認識時に損益を通じて公正価値で測定することができるようになったが、かか
るオプションの適用は測定値又は認識上の不一致(会計処理上のミスマッチ)が排除される、あるいは
大幅に軽減される場合に限られる。当グループは会計処理上のミスマッチを避けるため、公正価値オプ
ションを利用している。
金融資産
金融資産は、金融商品を4つの区分に分類しているIAS第39号の規定に従って会計処理される。
売却可能金融資産
これらの金融商品は非デリバティブ金融資産であり、信頼性のある方法で測定が可能な場合には、公
正価値で計上される。公正価値が算定不可能である場合は、取得原価で計上される。決算日から次の決
算日までの間の公正価値の変動は、一般的にその他の包括利益(再評価準備金)に認識される。当該準備
金は、処分に際して又は公正価値が一時的でなく取得原価を下回る場合に戻し入れられる。その後の貸
借対照表日現在で、減損損失認識後に発生した事象の結果として債務証書の公正価値が客観的に増加
した場合には、減損損失は適正な金額で戻入れられる。持分金融商品について認識した減損損失は収益
に戻入れてはならない。持分金融商品が公正価値で認識された場合、戻入れはその他の包括利益におい
て認識されなければならない。取得原価で認識された持分金融商品の場合は、いかなる戻入れも行って
はならない。売却可能金融商品は貸借対照表日から12か月以内に処分する意図がない限り、これらは非
流動資産に配賦される。とりわけ、非連結子会社に対する投資、市場性のある証券及びその他の株式投
資がこの区分に計上される。
満期保有金融資産満期保有金融資産は、当該商品を満期まで保有する意図を有し、かつ満期保有する
ことについて経済条件も満たされる場合には、当該カテゴリーに割り当てられる。これらの金融商品
は、実効金利法を用いて償却原価で測定される非デリバティブ金融資産である。
貸付金及び受取債権
貸付金及び受取債権は、活況な市場で取引されていない、固定又は確定可能な支払いを伴う非デリバ
ティブ金融資産である。トレーディング目的で保有している場合を除き、これらは取得原価又は貸借対
照表日現在の償却原価で認識される。金融市場での受取債権の帳簿価額は、満期までの期間が短いこと
からおおよそ公正価値に相当する。貸借対照表日から12か月以内となる貸付金及び受取債権は、流動資
産とみなされ、これ以外のものは非流動資産として認識される。回収可能性が疑わしい受取債権は、償
却原価から適切な個別又は合計評価引当金を差し引いた額で認識される。売掛金の評価減は、未収金額
全額が回収不可能であることを示す客観的な兆候がある場合に認識される。評価減の金額は、損益計算
書に認識される。
損益を通して公正価値で計上される金融資産
トレーディング目的で保有される金融商品及びヘッジ会計の基準を満たしていないデリバティブは
全て、この分類に割り当てられる。これらは一般に公正価値で測定される。公正価値の全ての変動は損
益に認識される。この区分の金融商品は全て取引日現在で会計処理される。この区分の資産で、トレー
ディング目的で保有される、又は貸借対照表日から12か月以内に実現する可能性が高いものは流動資
産として認識される。
デリバティブ金融商品の公正価値の変動による純利益の増減を回避するため、可能かつ経済的に有
益な場合にはヘッジ会計が適用される。デリバティブ及び関連するヘッジ対象項目による利益及び損
失は、同時に損益に認識される。当グループは、ヘッジ対象項目及びヘッジされるリスクに応じて、公正
価値ヘッジ及びキャッシュ・フロー・ヘッジを利用する。
損益を通して公正価値で計上されない金融資産の帳簿価額は、貸借対照表日ごとに及び減損の兆候
がある場合にはいつでも減損テストが実施される。減損損失の金額は帳簿価額と公正価値との比較に
より算定される。減損の客観的な兆候がある場合には、減損損失は、損益計算書上でその他の営業費用
又は財務費用純額/財務収益純額として認識される。減損の原因がもはや存在しないことを示す客観
的な理由が貸借対照表日後に生じた場合には、減損損失は戻入れられる。減損損失の戻入れの結果とし
て帳簿価額が増加する場合でも、減損損失が認識されなかったと仮定して算定した帳簿価額(償却費又
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は減価償却費控除後)を上回ってはならない。
債務者が財政難にある、債務者が破産手続の対象となることがほぼ確実である、発行体の技術的、経
済的、法的又は市場的環境に重大な変化がある、又は金融商品の公正価値が長期にわたって償却原価を
下回る場合には、当グループ内で減損損失を認識する。
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公正価値ヘッジは、認識された資産及び負債の公正価値をヘッジする。デリバティブ及びヘッジ対象
項目双方の公正価値の変動は、同時に損益に認識される。
キャッシュ・フロー・ヘッジは、認識された資産及び負債(金利リスクの場合)、ほぼ確実な予定取
引、並びに通貨リスクを伴う未認識の確定契約から生じる将来キャッシュ・フローの変動をヘッジす
る。キャシュ・フロー・ヘッジの有効部分は資本におけるヘッジ準備金に認識される。ヘッジ手段の公
正価値の変動の結果発生する非有効部分は、直接、損益に認識される。ヘッジ取引により生じる損益は
まず資本で認識され、その後、取得資産又は引受負債が損益に影響を及ぼす期間において損益に組替え
られる。確定契約のヘッジにより後に非金融資産が認識される場合、資本で直接認識された損益は当該
資産の当初の帳簿価額に含められる(基礎調整)。
外国会社に対する純投資ヘッジは、キャッシュ・フロー・ヘッジと同様に扱われる。ヘッジの有効部
分による利益又は損失はその他の包括利益に認識され、非有効部分による利益又は損失は損益に直接
認識される。その他の包括利益に認識された損益は、当該純投資の全部又は一部が処分されるまでその
他の包括利益に留まる。ヘッジ取引に係る詳細な情報は、注記50.2に記載されている。
金融商品の通常の方法による購入及び売却は、トレーディング目的で保有される商品(特にデリバ
ティブ)を除き、決済日に認識される。金融資産によるキャッシュ・フローを受け取る権利が終了した
場合、当該資産の認識は中止される。金融資産の譲渡に際しては、処分に適用されるIAS第39号の要件に
基づき、当該資産の認識を中止すべきかどうかについての見直しが行われる。処分損益は、処分の際に
発生する。過年度においてその他の包括利益に認識された再測定による損益は、処分日に戻し入れなけ
ればならない。金融負債から生じる支払義務が終了した場合、当該負債の認識は中止される。
投資不動産
IAS第40号に基づいて、投資不動産は、サービスの提供に利用するため、管理目的、又は通常の業務に
おいて売却するためよりもむしろ賃貸料を得るため又は運用資産として若しくはその両方のために保
有される。投資不動産は、原価モデルに従って測定される。減価償却可能な投資不動産は5年から50年の
期間にわたって減価償却される。公正価値は専門家の意見を基に算定される。減損損失は「減損」の項
に記載の原則に従って認識される。
棚卸資産
棚卸資産は通常業務での売却を目的に保有される資産、仕掛品、又は製造過程で若しくはサービス提
供の際に消費される資産で、取得原価又は正味実現可能価額のいずれか低い方で測定される。陳腐化在
庫及び滞留製品に対しては評価引当金が計上される。
国庫補助金
IAS第20号に従って、補助金の付帯条件が満たされ、補助金を受領できる合理的な保証がある場合に
限り、国庫補助金は公正価値で認識される。補助金は損益計算書に計上され、通常、当該補助金が補填す
る費用が発生している期間にわたって収益として認識される。補助金が資産の購入又は製造に関連す
る場合には補助金は繰延収益として計上し、当該資産の耐用年数にわたって損益計算書で認識される。
売却目的で保有する資産及び売却目的で保有する資産に関連する負債
売却目的で保有する資産は、現状のままで売却可能でかつ売却がほぼ確実な資産である。売却は、分
類した日から1年以内に売却完了として認識されることが見込まれなければならない。売却目的で保有
する資産は、個別の非流動資産、資産グループ(処分グループ)、又は事業体の各事業部(非継続事業)等
により構成されている。同一取引で資産と共に処分される予定の負債は処分グループ又は非継続事業
に含められ、売却目的で保有する資産に関連する負債として別途計上される。売却目的で保有する資産
は減価償却も償却も行われず、売却費用控除後の公正価値又は帳簿価額のいずれか低い方の価額で認
識される。「売却目的で保有」に分類される個別の非流動資産又は処分グループを再測定することで
発生する損益は、最終処分日までは継続事業による損益に計上される。「売却目的で保有」に分類され
る非継続事業を売却費用控除後の公正価値で測定することで発生する損益は、非継続事業による損益
に計上される。これは事業体の各事業部の営業損益及び処分損益にも適用される。
現金及び現金等価物
現金及び現金等価物は、現金、要求払預金及び当初の満期が3か月未満のその他の短期流動金融資産
で構成され、元本金額で計上される。利用した当座借越枠は、銀行に対する負債額として貸借対照表に
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認識される。
株式報酬
IFRS第2号に準拠し、持分決済型の株式報酬取引としての計上が義務付けられている役員に対する株
式報酬(シェア・マッチング・スキーム)の価値を測定する際、ドイツポスト・アーゲーの株価に関す
る仮定及び従業員の増減に関する仮定が考慮された。各役員のボーナス分に関連する役員による転換
行為についても仮定が存在する。各年の1月1日をその年のトランシェの付与日として、株式報酬契約は
毎年締結される。全ての仮定は、四半期毎に再検討される。これにより生じる人件費は、権利確定期間
(転売禁止期間)において対価として提供された役務を反映するものであるため、利益又は損失として
比例配分によって認識される。将来においてドイツポスト・アーゲーの株式を発行することにより決
済され、決済方法の選択権が役員に与えられていない企業の債務、IFRS第2号に従い資本として認識さ
れる。
取締役会メンバー及び役員に与えられた株式評価益請求権は、IFRS第2号に準拠して、オプション価
格決定モデルに基づいて測定される。株式評価益請求権は、各決算日及び決済日に測定される。行使さ
れるであろう株式評価益請求権に基づき算定された金額は、権利確定期間(転売禁止期間)に対価とし
て提供された役務を反映するものであるため、案分比例によって人件費の収益として認識される。かか
る金額に対して同額の引当金が認識される。
年金債務
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当グループは、従業員の年金給付対象となる報酬及び勤続年数に基づく確定給付年金制度を複数の
国において維持している。これらの年金制度は年金に関する外部の制度資産及び引当金、並びにこれに
類する債務によって積立てが行われている。年金債務は、確定給付制度に関してIAS第19号で規定され
ている予測単位積増方式を用いて測定される。これには、一定の保険数理上の仮定を必要とする。IAS第
19号第92項に従って、保険数理上の損益は債務の現在価値又は制度資産(10パーセント・コリドー)の
公正価値の10パーセントを超過した場合にのみ認識される。超過額は現従業員の残存勤務期間にわ
たって配賦され、損益に認識される。年金費用の制度資産部分についての支払利息及び期待収益率は、
財務費用純額/財務収益純額に計上される。その他の部分については、人件費として計上される。
当グループも数多くの確定拠出年金制度に拠出している。これらの年金制度への拠出金は、人件費と
して認識される。
ドイツ国内の公務員向け年金制度
ドイツポスト・アーゲーでは法律の規定に準拠して公務員の確定拠出制度に拠出を行っている。
郵便通信改革法(Gesetz zur Neuordnung des Postwessens und der Telekommunikation
(PTNeuOG))第4条に記載のドイツ旧郵便職員法(Gesetz zum Personalrecht der Beschäftigten der
früheren Deutschen Bundespos(PostPersRG))の規定に従い、ドイツポスト・アーゲーは、公務員とい
う地位に基づき受給資格のある退職従業員及び扶養遺族に対し、ドイツ連邦郵便の承継会社と共同し
て運営している郵便公務員向けの特別年金基金から給付金及び支援金の支払いを行っている。ドイツ
ポスト・アーゲーの支払債務額は、ドイツ旧郵便職員法第16条により規定されている。2000年以降、こ
の法令によりドイツポスト・アーゲーはこの郵便公務員向けの特別年金基金に対し、現職公務員の報
酬総額及び年金受領資格を有する休職中の公務員の想定報酬総額の33パーセントの年間拠出金を支払
う義務を負っている。報告対象年度において、ドイツポスト・アーゲーによるドイツ連邦郵便通信年金
サービスe.V.に対する拠出による費用は、541百万ユーロ(前年度:559百万ユーロ)となった。
ドイツ旧郵便職員法第16条に従い、連邦政府は、郵便公務員向け特別年金基金の現在の支払債務と資
金拠出会社の現在の拠出金又はその他資産運用収益との差額を明確にするしかるべき措置を取ってお
り、郵便公務員向け特別年金基金が資金拠出会社に関して引き受けた債務をいつでも果たす能力があ
ることを保証している。この保証条項に従い、連邦政府が特別年金基金に対し支払いを行う限りにおい
て、ドイツポスト・アーゲーからの補償を請求できない。
時給制労働者及び給与制従業員に対する年金制度
当グループの時給制労働者及び給与制従業員に対する確定年金給付制度に基づく債務は、主として
ドイツ国内の年金債務並びに英国、オランダ、スイス及び米国の重要な積立済の債務に関連するもので
ある。個々の従業員グループ向けに様々な年金契約がある。これらの契約には、通常勤続年数及び退職
時の給与に基づくもの(例:英国)、出資額に基づくもの(例:スイス)又は定率資本制度に基づくもの
(例:ドイツ)がある。
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ドイツ国内の確定給付債務の大半は、ドイツポスト・アーゲーに関連している。ドイツポスト・アー
ゲーは、2009年12月30日にドイツポスト年金基金アーゲーを設立した。ドイツポスト・アーゲーの年金
債務は、650百万ユーロ相当の資産と共に当該基金に移転された。かかる方策による、ドイツポスト・
アーゲーの債務合計額、又は積立状況の変更はなかった。
米国において、従来の確定給付年金制度は、2009年12月31日付で終了し、2010年より在職期間につい
て確定拠出年金制度に統合された。
2010年、当グループの時給制労働者及び給与制従業員のため、確定年金給付制度に対し総額237百万
ユーロ(前年度:189百万ユーロ)の雇用主による拠出金が支払われた。
その他の引当金
その他の引当金は、過去の事象の結果として生じ、将来の経済的便益の流出をもたらすと予測され、
かつその金額が信頼性のある方法で測定できる、貸借対照表日現在で存在する、第三者に対するあらゆ
る法的債務及びみなし債務に関して認識される。それらは、債務を清算するために必要な支出について
の最善の見積額で計上されている不確実な債務を表している。期限まで1年以上ある引当金は、リスク、
地域、及び債務が清算されるまでの期間を反映した市場金利で割引かれる。当会計年度に使用された割
引率は、0.5パーセントから11.5パーセント(前年度:1パーセントから12.75パーセント)の間であっ
た。
再編引当金は、詳細かつ正式な再編計画が立案され、影響を受ける者に対して知らされた場合にの
み、上記の認識に関する基準に従い、設定される。
保険契約準備金(保険)には、未払保険準備金及びIBNR(損害を被っているものの届出をしていない請
求)準備金が含まれている。未払保険準備金は、当社に対し報告がなされているものの支払が完了して
いない実際の請求又は請求が予定される既知の事故に関連する最終的な債務の見積を表している。未
払保険準備金は、当社又は当社の元受保険者によって実行された個々の請求に対する評価に基づいて
いる。IBNR準備金は、貸借対照表日以前に発生しているが、当社には報告されていないものの、将来的に
請求が行なわれるであろう事故に関連する最終的な債務の見積を表している。IBNR準備金には、未払保
険準備金の決済の際の潜在的なミスへの引当金も含まれている。当社は、保険数理法を用いて、最終的
な損失債務の査定を自ら実施しており、当社の見積の妥当性を確認するため独立した保険数理調査を
も毎年委託している。
金融負債
金融負債は最初の認識時に、公正価値から取引費用を差し引いて計上される。価格効率的で流動性の
高い市場で算定される価格、若しくは当グループ内で展開されている財務リスク管理システムを用い
て算定される公正価値が、公正価値であると考えられている。その後の期間において、金融負債は償却
原価で測定される。受け取った金額と返済される金額との差額は、実効金利法を用い、当該貸付金の期
間にわたって全て損益に認識される。
負債
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買掛金及びその他の負債は、償却原価で計上される。負債の公正価値は、おおよそ帳簿価額に相当す
る。
繰延税金
IAS第12号に準拠して、繰延税金はIFRSに基づく財務諸表上の計上金額と個別の事業体の税務上の計
上金額との間の一時差異に対して認識される。また、繰延税金資産は、予想される既存の税務上の繰越
欠損金の将来の利用から生じる、実現の可能性が高い税額控除の請求を含んでいる。繰延税金資産又は
負債は、IAS第12号第24(b)項及びIAS第12号第15(b)項に準拠して、ドイツポスト・アーゲーのIFRSに基
づく財務諸表上の計上金額と税務上の計上金額との間に一時差異がある場合のみ認識されたが、この
差異は1995年1月1日以降に生じた差異に限定された。繰延税金資産及び負債は、1995年1月1日現在のド
イツポスト・アーゲーの期首の税務報告用の帳簿価額との初期差異から生じた一時差異については、
認識しない。税務上の繰越欠損金より生じた繰延税金の追加的な開示は、注記19に記載されている。
IAS第12号に準拠して、繰延税金資産及び負債は個別の国々において貸借対照表日に適用可能な税率
又は繰延税金資産及び負債が実現する時点の公表税率を使用して算定される。法人税率に統一割増税
並びに異なる営業税率の平均税率として計算される営業税率を加えた29.8パーセントの税率がドイツ
国内のグループ会社に適用された。海外のグループ会社においては、繰延税金項目を算定するにあたり
個別の法人税率を使用する。海外の会社に適用された法人税率は41パーセントに上る。
法人所得税
法人所得税資産及び法人所得税負債は、税務当局から受け取る予定の払戻額又は税務当局に対し支
払われる予定の支払額を基準に測定される。
偶発債務
偶発債務は、企業が完全にコントロールすることができない、1つ又は複数の不確実な将来の事象の
発生又は不発生によってのみその存在を確認できる潜在的な債務を表している。偶発債務は、経済的便
益を具体化する資金の流失をもたらさないもの又は経済的便益を具体化する資金の流失額が十分に信
頼性のある方法で測定できない特定の債務も含んでいる。IAS第37号に準拠し、偶発債務は負債として
認識されない。注記51を参照のこと。
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(8) 会計方針を適用する際の判断
IFRSに基づく連結財務諸表の作成には、経営陣による判断が求められる。全ての見積りは、継続的
に再評価され、過去の実績及び一定の状況の下で合理的と考えられる将来の事象に関する予想に基
づいている。例えば、これは売却目的で保有する資産の場合に妥当する。この場合、当該資産が現況の
ままで売却可能か、さらに売却はほぼ確実かを判断しなければならない。そのような場合には、当該
資産及びその関連する負債は売却可能な固定資産及び売却目的で保有する固定資産に関連する負債
として計上及び測定される。
経営陣による見積り及び評価
IFRSに準拠して連結財務諸表を作成する場合、貸借対照表に計上されている資産及び負債の金額、収
益と費用の金額、及び偶発債務に関連する開示内容に影響を及ぼすような仮定及び見積りをすること
が求められる。
特に、こうした仮定は引当金の認識及び測定に関連する。年金及びこれに類する債務に対する引当金
を算定する際には、使用する割引率は見積りを必要とする重要な要素である。使用する割引率が1パー
セント・ポイント増減すると、ドイツ国内での年金制度の年金債務が約930百万ユーロ増減することに
なる。英国の当社グループ会社の年金債務の測定に使用される割引率で同様の増減があった場合には、
約490百万ユーロの増減となる。保険数理上の損益は、確定給付債務と制度資産の公正価値のいずれか
大きい方の額の10パーセントを超える場合にのみ認識されるので、当グループの給付制度で使用され
る割引率の増減は通常、費用又は翌年度に認識される引当金の帳簿価額にはほとんど又は全く影響し
ない。
当グループは世界規模で営業活動を行っており、各地の税法の適用を受ける。経営陣は、関係各国に
おける当期の税金及び繰延税金を算出する際に、その判定を行うことができる。経営陣は、本来的に不
確実な税金事項に関して合理的な見積りをしてきたと考えているが、こうした不確実な税金事項に関
する実際の結果が当初の見積りに厳密に一致することは保証できない。実際の事象と見積りとの間の
差異は、問題が最終的に解決するまでの期間の税金負債及び繰延税金に影響を及ぼす可能性がある。繰
延税金資産として認識した金額は、予定した課税所得についての見積り又は税務戦略の結果として実
現可能な税務上の利益についての見積りが下方修正される場合、又は現行税法の改正により将来実現
可能な税務上の利益に制限を受ける場合には、減額される場合がある。
のれんは企業結合の結果として、通常は当グループの貸借対照表に計上される。取得が連結財務諸表
で当初認識される場合、識別可能資産、負債、及び偶発債務は全て取得日現在のそれぞれの公正価値で
測定される。その際に必要な最も重要な見積りの一つとして、これら資産及び負債の取得日現在の公正
価値を算定することがある。土地、建物、及び事務用機器は通常、それぞれの専門家による評価を受け、
活発な市場がある有価証券は市場価格で認識される。取得の過程で無形固定資産が識別される場合に
は、その測定は無形固定資産の種類及びその公正価値を算定する上での複雑性に応じて、独立した外部
の鑑定専門家の意見に基づいて行なわれうる。独立の専門家は、通常、将来の予想キャッシュ・フロー
に基づいて適切な評価手法を用いて公正価値を算定する。こうした評価額は、将来のキャッシュ・フ
ローの推移に関する仮定だけではなく、使用される割引率にも強く影響を受ける。
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のれんの減損テストは将来に関する仮定に基づいて実施される。当グループでは年1回及びのれんに
減損が発生している兆候がある場合にはいつでも減損テストが実施される。その後、CGUの回収可能価
額が算出されなければならない。CGUの回収可能価額は売却費用控除後の公正価値と使用価値とのいず
れか高い方の金額とする。使用価値を算定するには、予測将来キャッシュ・フロー及び適用される割引
率に関して調整及び見積りをすることが求められる。経営陣は、回収可能価額算出のためになされた仮
定は適切なものであると考えているが、これらの仮定に予期できない変動(例えば、EBITマージンの減
少、資本コストの増加、長期成長率の低下など)が起こった場合には、当グループの資本コスト、財政状
態、及び経営成績に悪影響を及ぼし得る減損損失が発生する場合がある。
当グループが関係している係争中の訴訟については注記53に記載されている。こうした訴訟の結果
は当グループの純資産、財政状態、及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性がある。経営陣はこうし
た訴訟に関して入手可能な最新の情報を定期的に分析し、予想される訴訟費用を含め発生し得る負担
に対する引当金を認識している。こうした評価には社内外の法律顧問も加わっている。引当金の必要性
の決定に際して、経営陣は不利な結果となる可能性や負担額が十分に信頼できる方法で見積もられて
いるかを考慮に入れている。当グループに対して訴訟が提起され若しくは支払い請求がなされている、
又は訴訟に関して注記で開示されているからといって、必ずしも引当金が関連するリスクについて認
識されるというわけではない。
仮定及び見積もりは全て貸借対照表日現在の実勢及び評価に基づいている。今後の事業展開を展望
するため、当グループが事業展開している分野や地域の今後の経済環境についても、同日現在で現実的
な評価がなされた。全般的な環境で仮定とは異なる展開となる場合には、実際の金額は見積額と異なる
場合もある。そうした場合には、仮定や、必要であれば関連する資産及び負債の帳簿価額も適宜調整さ
れる。
連結財務諸表の作成日現在で仮定及び見積りに関して重大な変更が必要となる兆候はなく、した
がって入手可能な最新の情報に従えば、財務諸表で認識されている資産及び負債の帳簿価額について
2011年度に重大な調整はなされないと予想される。
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(9) 連結方法
連結財務諸表は、統一された会計方針に従って2010年12月31日現在で作成され独立監査人により監
査された、ドイツポスト・アーゲー並びにその連結財務諸表に含まれる子会社、ジョイント・ベン
チャー及び関連会社のIFRS適用の財務諸表に基づいている。
連結財務諸表に含まれる子会社に関する買収の会計処理は、パーチェス法を用いて行われる。買収費
用は処分資産、発行された資本性金融商品及び発生した又は引き受けた負債の取引日における公正価
値に相当する。買収関連費用は、費用計上される。偶発対価は、当初の連結日における公正価値にて認識
される。
IAS第31号に準拠して、ジョイント・ベンチャーは、比例連結法によって連結される。共同の支配下に
ある会社の資産及び負債並びに収益及び費用は、当該会社に保有する持分比率に応じて連結財務諸表
に計上される。比例配分による買収の会計処理並びにのれんの認識及び測定は、子会社の連結に対して
適用される方法と同様の方法を使用する。
親会社が重要な影響を及ぼす会社(関連会社)は、パーチェス法を用いて持分法で会計処理される。全
てののれんは関連会社に対する投資として認識される。
グループ内の売上高、その他の営業収益及び費用、並びに連結会社間の受取債権、負債及び引当金は
消去される。第三者への売上高によって実現されたもの以外のグループ内の商品引渡し及びサービス
により生じる会社間の利益又は損失は消去される。
セグメント別報告の開示
(10) 事業部別セグメント情報
(単位:百万ユーロ)
郵便
自1月1日 至
2009年(1)
12月1日
外部に対する
13,777
売上高
内部に対する
135
売上高
グローバル・フォワーディン
グ/フレート
エクスプレス
2010年
2009年(1) 2010年
2009年(1)
2010年
サプライ・チェーン
2009年(1)
2010年
13,700
9,635
10,788
10,630
13,738
12,087
13,184
121
282
323
613
603
96
117
13,912
13,821
9,917
11,111
11,243
14,341
12,183
13,301
1,391
1,118
‑790
497
174
383
‑216
233
2
0
‑1
0
8
4
0
0
3,665
3,891
8,295
8,323
6,665
7,727
5,706
6,030
24
8
31
28
12
15
0
0
2,334
2,436
2,795
2,525
2,288
2,777
2,743
2,942
資本的支出
338
445
370
286
92
102
195
215
減価償却費及
び償却費
332
306
367
349
114
98
301
294
0
17
116
24
0
0
91
4
332
323
483
373
114
98
392
298
433
365
1,089
792
142
73
342
152
売上高合計
利息を含まな
い税引前利益
(EBIT)
関連会社によ
る純利益
セグメント別
資産
関連会社に対
する投資
セグメント別
負債(2)
減損損失
減価償却費、償
却費及び減損
損失合計
その他の現金
を伴わない費
用
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従 業 員 数
(3)(単位:人)
147,897
146,365
97,985
88,384
41,763
41,729
134,259 131,032
(単位:百万ユーロ)
コーポレート・センター
その他
自1月1日 至12月1日
2009年
2010年
外部に対する売上高
72
71
内部に対する売上高
1,455
売上高合計
連結
継続事業
2009年(1) 2010年 2009年
非継続事業
2010年
2009年
2010年
46,201
51,481
1,634
0
0
0
1,231
‑2,581
‑2,395
0
0
0
0
1,527
1,302
‑2,581
‑2,395 46,201
51,481
1,634
0
‑328
‑395
0
‑1
231
1,835
‑24
0
19
52
0
0
28
56
0
0
セグメント別資産
1,271
1,191
‑257
‑132
25,345
27,030
0
0
関連会社に対する投資
1,705
1,796
0
0
1,772
1,847
0
0
セグメント別負債(2)
1,123
1,177
‑330
‑187
10,953
11,670
0
0
214
0
0
1,171
1,262
7
0
利息を含まない税引前利益
(EBIT)
関連会社による純利益
資本的支出
176
減価償却費及び償却費
242
191
0
0
1,356
1,238
0
0
57
13
0
0
264
58
0
0
減価償却費、償却費及び減損損失
合計
299
204
0
0
1,620
1,296
0
0
その他の現金を伴わない費用
126
58
0
0
2,132
1,440
114
0
14,747
13,764
0
0
436,651 421,274
0
0
減損損失
従業員数(3)(単位:人)
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地理的地域に関する情報
(単位:百万ユーロ)
ヨーロッパ
(ドイツを除く)
ドイツ
自1月1日 至12月1日
アメリカ大陸
2009年(1)
2010年
2009年(1)
2010年
2009年(1)
2010年
16,269
16,527
15,968
16,951
7,099
8,888
非流動資産
3,837
4,085
7,672
7,198
3,105
3,261
資本的支出
635
733
300
123
210
外部に対する売上高(1)
アジア・太平洋地域
2009年(1)
2010年
その他の地域
2009年(1)
174
継続事業
非継続事業
2010年
2009年
2010年
2009年
2010年
外部に対する売上高(1)
5,272
7,147
1,593
1,968
46,201
51,481
1,634
0
非流動資産
2,932
3,231
299
329
17,845
18,104
0
0
資本的支出
78
94
35
51
1,171
1,262
7
0
(1)過年度調整額。
(2)無利息の引当金を含む。
(3)平均値(FTE:常勤従業員相当数)
(10.1) セグメント別報告の開示
ドイツポストDHLは、4事業部の事業セグメントについて報告している。これらの事業部は、提供され
る商品及びサービス、並びに関係するブランド、流通経路及び顧客プロファイルに従い、責任を有する
経営体によって独立に管理されている。事業体の各事業部は、ドイツポストDHLの最高経営陣に対して
直接報告を行う最終責任を負うセグメント・マネージャーが置かれていることに基づき、セグメント
として定義される。
外部売上高とは、事業部で生じた、グループ外の第三者からの売上高をいう。内部売上高とは、その他
の事業部から生じた売上高をいう。当グループ内で内部的に提供される既存のサービス又は製品に関
して比較可能な市場価格がある場合は、これらの市場価格又は時価相当額が移転価格(独立企業原則)
として使用される。市場性のないサービスに関する移転価格は一般に増分原価に基づいている。
ITサービス・センターにおいて提供されたITサービスに係る費用は、その原因別に事業部に配賦さ
れる。ドイツポスト・アーゲーの全国的な郵便サービス義務(全国の小売店舗網、毎営業日の配達)から
生じる追加費用、及びドイツ・ブンデスポストの法的な承継人としてその報酬制度を引き継ぐ義務か
ら生じる追加費用は、郵便事業部に配賦される。
内部報告に即して、資本的支出が開示される。のれん抜きの無形固定資産及び有形固定資産は、資本
的支出数値として報告される。減価償却費、償却費及び減損損失は、各事業部に配賦されたセグメント
資産に関連する。その他の現金を伴わない費用は、主に引当金を認識するための費用に関連する。当グ
ループの主要な組織構造を反映させるため、基本的な報告形式は事業部に基づいている。当グループ
は、以下の事業部に区分される。
(10.2) 事業部別セグメント
郵便事業部
書面によるコミュニケーションの配送及び配達に加えて、郵便事業部は、書面によるコミュニケー
ションを取り扱うエンド・トゥー・エンドサービスの提供者として位置付けられている。当該事業部
は、メール・コミュニケーション、ダイアログ・マーケティング、プレス・サービス、付加価値サービ
ス、パーセル・ジャーマニー、小売店舗、国際郵便及び年金サービスといった業務部に分かれている。
2010年7月1日付けで、ウィリアムズ・リー・ドイツの大部分は、サプライ・チェーン事業部から郵便事
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業部に移転された。当該部分は、新しく設けられた付加価値サービス業務部において報告されている。
過年度数値はこれに従い調整された。
エクスプレス事業部
エクスプレス事業部は、事業顧客及び個人顧客に対し、国内・国際配達及び速達サービスを提供して
いる。エクスプレス事業部は、エクスプレス・ヨーロッパ、エクスプレス・アメリカ、エクスプレス・ア
ジア・パシフィック及びエクスプレスEEMEAの業務部から成り立っている。エクスプレスの顧客及びフ
レートの顧客の異なる要望に、より適切に対応するため、国内フレート事業は、2010年1月1日付けでDHL
エクスプレス・スウェーデンからDHLフレート・スウェーデンに移転された。過年度数値はこれに従い
調整された。
グローバル・フォワーディング/フレート事業部
グローバル・フォワーディング/フレート事業部の活動は、鉄道、道路、空路及び海路を使用した物
品の運送である。グローバル・フォワーディング/フレート事業部は、国際運送業務部及び輸送業務部
である。エクスプレスの顧客及びフレートの顧客の異なる要望に、より適切に対応するため、国内フ
レート事業は、2010年1月1日付けでDHLエクスプレス・スウェーデンからDHLフレート・スウェーデン
に移転された。過年度数値はこれに従い調整された。
サプライ・チェーン事業部
サプライ・チェーン事業部は、契約ロジスティックスに特化し、倉庫保管及び輸送サービスに加え、
全体のサプライ・チェーンと共に異なるセクターにおいて付加価値サービスを提供している。本事業
部は、企業情報及びコミュニケーション管理のためのエンド・トゥー・エンド・ソリューションを提
供している。サプライ・チェーン事業部の業務部は、サプライ・チェーン及びウィリアムズ・リーであ
る。2010年7月1日付けで、ウィリアムズ・リー・ドイツの大部分は、サプライ・チェーン事業部から郵
便事業部に移転された。過年度数値はこれに従い調整された。
上記の報告対象のセグメントに加え、セグメント報告は、以下の区分によって構成される。
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コーポレート・センター/その他の事業部
集合セグメントは、国際事業サービス(GBS)、コーポレート・センター、及び営業外活動その他の事業
活動により構成される。GBSにより生じた損益は、事業部セグメントに配賦されるが、その資産及び負債
は、GBSに留まる(非対称的配賦)。
連結
事業部に関するデータは、事業部内取引の連結後に表示される。事業部間取引については、「連結」
欄において削除されている。
非継続事業
ドイツ・ポストバンク・グループは、2009年1月及び2月について非継続事業として報告される。2009
年3月残存株式は、関連会社に対する投資に記載され、関連会社による純収益は、「コーポレート・セン
ター/その他」と題する欄に報告されている。
(10.3) 地理的地域に関する情報
当グループは、ドイツ、ヨーロッパ、南北アメリカ、及びアジア太平洋その他の地理的地域において主
に活動する。外部売上高、非流動資産、及び資本的支出は、これらの地域について開示される。透明性を
強化するため、外部に対する売上高に以前含まれていた経営陣による配賦は、これらの地域から削除さ
れた。地域別非流動資産の配賦についても調整された。これらの調整は、当グループが発表する数値に
影響はなかった。
過年度の数値はかかる配賦に応じて調整された。売上高、非流動資産及び資本的支出は、報告する事
業体の所在に基づき各地域に配賦された。非流動資産は、主に無形固定資産、有形固定資産及びその他
非流動資産から構成される。
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(10.4) セグメントの数値から連結の数値への調整
調整
報告対象セグメント合
計
コーポレート・セン
ター/その他
(単位:百万ユーロ)
グループ/連結への
連結の数値
調整
2009年(1)
2010年
2009年
2009年(1) 2010年
外部売上高
46,129
51,410
内部売上高
1,126
1,164
47,255
2009年
2010年
71
0
0
46,201
51,481
1,455
1,231
‑2,581
‑2,395
0
0
52,574
1,527
1,302
‑2,581
‑2,395
46,201
51,481
1,766
1,859
1,528
1,509
‑1,153
‑1,151
2,141
2,217
材料費
‑26,815
‑30,464
‑1,459
‑1,408
2,500
2,399
‑25,774
‑29,473
人件費
‑16,099
‑15,726
‑940
‑902
18
19
‑17,021
‑16,609
‑4,227
‑4,920
‑685
‑692
1,216
1,127
‑3,696
‑4,485
‑1,321
‑1,092
‑299
‑204
0
0
‑1,620
‑1,296
559
2,231
‑328
‑395
0
‑1
231
1,835
9
4
19
52
0
0
28
56
17
933
法人所得税
‑15
‑194
非継続事業利益
432
0
連結当期純利益/損失
693
2,630
内、ドイツポスト・
アーゲー株主へ帰属
644
2,541
内、非支配株主へ帰属
49
89
売上高
その他の営業収益
その他の営業費用
減価償却費、償却費及び
減損
利息を含まない税引前
利益(EBIT)
関連会社による純利益
72
2010年
その他の財務費用純額
(1)過年度調整額。
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以下の表は、ドイツポストDHLの総資産と比較したセグメント別の資産を表している。金融資産、所得
税資産、繰延税金、現金及び現金等価物並びに追加の有利子資産は除かれている。
セグメント別資産の調整
(単位:百万ユーロ)
2009年(1)
資産合計
2010年
34,738
37,763
‑32
‑37
‑3,220
‑5,040
その他の非流動資産
‑323
‑387
繰延税金資産
‑668
‑973
法人所得税資産
‑196
‑223
‑29
‑35
短期金融資産
‑1,861
‑623
現金及び現金等価物
‑3,064
‑3,415
セグメント別資産
25,345
27,030
1,271
1,191
24,331
25,971
‑257
‑132
投資不動産
長期金融資産(関連会社に対する投資を含む)
受取債権及びその他の資産
内、コーポレート・センター/その他
内、報告対象のセグメント
内、連結
(1)過年度調整額。
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以下の表は、ドイツポストDHLの総負債と比較したセグメント別の負債を表している。有利子の引当
金及び負債、所得税負債並びに繰延税金は除かれている。
セグメント別負債の調整
(単位:百万ユーロ)
2009年(1)
2010年
資本及び負債合計
34,738
37,763
資本金
‑8,273
‑10,696
連結負債
26,465
27,067
長期引当金
‑7,031
‑7,168
非流動負債
‑7,071
‑6,676
短期引当金
‑344
‑298
流動負債
‑1,066
‑1,255
セグメント別負債
10,953
11,670
1,123
1,177
10,160
10,680
‑330
‑187
内、コーポレート・センター/その他
内、報告対象のセグメント
内、連結
(1)過年度調整額。
損益計算書の開示
(11) 売上高
(単位:百万ユーロ)
2009年
売上高
2010年
46,201
51,481
2010会計年度においては、前年度と同様、バーター取引に基づいて生じた売上高はなかった。売上高
は、ほぼ全ての地域において、前年度比で増加した。
事業部別の売上高の詳細な分類、並びに売上高の地域別の配賦は、セグメント別報告に示されてい
る。
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(12) その他の営業収益
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
引当金の戻入益
562
509
為替差益
161
197
賃貸及びリース収益
172
173
保険収入
171
169
手数料及び補償より生じた収益
124
142
履行済かつ資産計上された業務から生じた収益
138
124
負債の再評価により生じた収益
77
111
手数料収入
69
93
受取債権及びその他の資産に係る減損の戻入れ
81
81
非流動資産処分益
40
55
前期請求に係る収益
34
49
負債の簿外化による収益
38
42
損失補填収益
22
21
デリバティブより生じた収益
90
16
以前に償却した受取債権の受取額
11
11
補助金
7
10
取引関連保険控除からの収益
7
4
337
410
2,141
2,217
その他
その他の営業収益
その他の営業収益は、前年度と比較し、微増した。前年度と同じく、引当金の戻入益は、主として米国
エクスプレス事業の再編に関連する。
多岐に渡るその他の営業収益には、より小さい個別の項目が多数含まれる。
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(13) 材料費
(単位:百万ユーロ)
2010年
2009年
原材料、消耗品及び貯蔵品並びに再販目的購入商品に係る費用
燃料費
736
744
航空機燃料費
454
690
包装材料
317
308
1,311
1,512
事務用消耗品
68
72
スペアパーツ及び修理材料
83
93
その他の費用
83
91
3,052
3,510
14,791
17,823
臨時社員費
1,852
1,871
解約不能なリースより生じた費用
1,820
1,693
解約可能なリースより生じた費用
405
453
その他のリース費用(特別費用)
145
184
修繕費
957
969
ITサービス費
667
652
支払手数料
341
411
ポストバンク支店使用にかかる費用
519
484
1,225
1,423
22,722
25,963
25,774
29,473
再販目的購入商品
購入サービス費
交通費
その他の購入サービス費
材料費
材料費の増加は、航空機燃料費の高騰及び事業活動の拡大による輸送費の増加によるものである。そ
の他の費用には、多数の個別の項目が含まれる。
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(14) 人件費/従業員
(単位:百万ユーロ)
2009年
賃金、給与及び報酬
2010年
13,160
13,271
5
20
11
21
2,040
1,973
退職給付費用
911
947
その他従業員給付費用
312
275
離職手当費用
598
143
17,021
16,609
内、株式報酬取引に基づく費用
内、2006年株式評価益請求権制度/LTIPより生じた費用
社会保険料
人件費
人件費の減少は、主に離職手当費用の減少によるものである。前年度は、米国における再編引当金及
びアルカンドールの倒産により重大な影響を受けた。
人件費は主として賃金、給与及び報酬並びに報告対象年度中に当グループの従業員が提供した役務
の対価として支払ったその他全ての給付に関連する。社会保険料は、とりわけ社会保険への雇用主負担
の法定拠出金に関連している。
退職給付費用は年金及びこれに類する債務に対する引当金の追加並びに確定拠出年金制度への拠出
金から構成される。詳細は注記7及び44に記載のとおりである。
従業員のグループ別に分類された当グループの報告対象年度の平均従業員数は以下のとおりであっ
た。
(単位:人)
2009年
時給制労働者及び給与制従業員
2010年
435,072
413,830
公務員
49,691
46,866
研修生
3,755
3,775
488,518
464,471
従業員数
報告対象年度において買収又は売却された会社の従業員については、買収後又は売却前の期間につ
いて按分したものが含まれている。常勤従業員として計上される2010年12月31日現在の従業員数は、
418,946名(2009年12月31日:424,686名)に達する。連結されたジョイント・ベンチャーの従業員は、持
分割合で案分すると、1,622名にのぼる(前年度:1,589名)。
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(15) 減価償却費、償却費及び減損損失
(単位:百万ユーロ)
2009年
無形固定資産の償却費
(のれんの減損を除く)
2010年
421
288
土地及び建物
282
190
技術設備及び機器
287
228
その他の設備、営業用及び事務用機器並びに車輌
478
432
航空機
151
158
前払金
1
0
1,199
1,008
1,620
1,296
0
0
1,620
1,296
有形固定資産の減価償却費
のれんの減損
減価償却費、償却費及び減損
減価償却費、償却費及び減損は、前年度比で324百万ユーロ減少し、1,296百万ユーロとなった。この減
少はとりわけ、予め減価償却費、償却費及び減損の一部として認識された前年度における米国のエクス
プレス事業の再編に関連する。
減価償却費、償却費及び減損には、58百万ユーロ(前年度:264百万ユーロ)の減損が含まれる。
セグメント別では、非流動資産の減損損失(のれんの減損を除く。)は以下のとおりである。
非流動資産の減損損失
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
郵便事業部
0
17
無形固定資産
0
4
有形固定資産
0
13
0
10
116
24
無形固定資産
6
1
有形固定資産
110
23
内、土地建物
36
1
内、航空機
24
21
サプライ・チェーン事業部
91
4
無形固定資産
75
1
内、技術設備及び機械
エクスプレス事業部
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有形固定資産
16
3
6
2
コーポレート・センター/その他
57
13
有形固定資産
57
13
57
13
264
58
内、土地建物
内、土地建物
減損損失
前年度の減損損失92百万ユーロは、アルカンドールの倒産によるものである。その他の有形固定資産
に係る減損損失23百万ユーロは、米国におけるエクスプレス事業に関連するものであり、24百万ユーロ
は航空機に関連する減損損失である。
(16) その他の営業費用
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
資産の処分により生じた費用
236
421
その他の事業税
273
376
交通費及び研修費
308
323
清掃、輸送及び警備サービスの購入費用
280
287
通信費
236
249
保証費用、払戻し及び補償金
290
228
流動資産の評価減
328
217
97
207
為替差損による費用
163
195
コンサルティング費用
184
192
事務用消耗品
177
183
82
164
任意の社会給付
142
140
交際費及び福利厚生費
110
132
保険費用
112
124
その他広報費用
101
117
引当金繰入額
51
116
連邦郵便通信庁によるサービス
81
78
デリバティブより生じた費用
34
71
支払手数料
70
65
広報および顧客サポートに伴う費用
56
65
訴訟費用
広告宣伝費
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拠出金及び手数料
49
41
監査費用
31
30
金融取引費用
24
30
2
19
32
17
147
398
3,696
4,485
寄附金
前年度分のその他の営業費用
その他
その他の営業費用
資産の処分により生じた費用の増加は、主にフランス、英国及びオーストリアにおける事業活動の売
却による非連結化に係る損失に起因する。
多岐に渡るその他の営業費用には、より小さい個別の項目が多数含まれる。
法人所得税以外の税金は関連費用項目に、また配賦先が特定できない場合はその他の営業費用に認
識される。
(17) 関連会社による純利益
2009年
関連会社による純利益
2010年
28
56
当社が重大な影響力を与えることが可能な会社で、持分法で計上されている会社に対する投資は、財
務収益純額に56百万ユーロ(前年度:28百万ユーロ)寄与した。この内、52百万ユーロ(前年度:19百万
ユーロ)は、2009年3月から関連会社として計上されるドイツ・ポストバンク・アーゲーに起因する。
(18) その他の財務収益純額
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
その他の財務収益
受取利息
106
52
2
7
1,777
2,192
1,885
2,251
‑820
‑712
‑439
‑362
金融資産の評価減
‑33
‑102
その他の財務費用
‑1,004
‑521
‑1,857
‑1,335
その他の株式投資及び金融資産より生じた収益
その他の財務収益
その他の財務費用
支払利息
内、割引後の年金引当金及びその他の引当金
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外貨換算額
その他の財務収益純額
‑11
17
17
933
その他の財務収益純額には、主にポストバンクの計画的売却による影響を受けており、転換社債の支
払利息125百万ユーロ(前年度:103百万ユーロ)、現金担保48百万ユーロ(前年度:39百万ユーロ)、ポス
トバンク持分の売却に関連する先売りの認識により生じた1,653百万ユーロ及び第3トランシェに関連
するオプションの測定による収益89百万ユーロ(前年度:647百万ユーロ)が含まれている。注記3を参
照のこと。
金融資産の評価減には、株価の下落によるドイツ・ポストバンク・アーゲーの持分のコーポレート
・センター・その他に係る減損52百万ユーロ及び持分計上会社であるスペインのユニポスト・サービ
シオス・ジェネラルズS.L.の郵便セグメントに係る減損16百万ユーロが含まれている。
財務収益純額には、52百万ユーロ(前年度:106百万ユーロ)の受取利息及び712百万ユーロ(前年
度:820百万ユーロ)の支払利息を含む。これらは、損益により公正価値で測定されなかった財務資産
及び負債から生じるものである。
(19) 法人所得税
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
当期法人所得税費用
‑324
‑467
当期法人所得税還付
40
5
‑284
‑462
一時差異より生じた繰延税金費用(前年度:税金収益)
157
‑94
繰延税金資産の減少より生じた繰延税金収益
112
362
269
268
‑15
‑194
法人所得税費用
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税引前連結当期純利益及び予想される法人所得税費用に基づく、実効法人所得税費用への調整は、以
下のとおりである。
調整
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
法人所得税考慮前継続事業による利益
276
2,824
法定税率に基づき予想される法人所得税
‑82
‑842
初期差異にかかる認識されない繰延税金資産
304
27
繰越欠損金及び一時差異にかかるドイツのグループ会社の認識されない繰延税金資産
‑280
430
繰越欠損金及び一時差異にかかる外国のグループ会社の認識されない繰延税金資産
‑130
‑77
過年度の当期税金への影響額
5
‑75
非課税収益及び控除不能費用
143
311
外国会社の税率差異
27
32
その他
‑2
0
‑15
‑194
継続事業にかかる実効法人所得税
法定税率に基づき予想される法人所得税費用と実効法人所得税費用との差額は、1995年1月1日現在
の期首の税務報告用の帳簿価額との初期差異により生じたドイツポスト・アーゲーのIFRS適用の財務
諸表上の帳簿価額と税務上の帳簿価額との一時差異によるものである。IAS第12号第15(b)項及びIAS第
12号第24(b)項に準拠して、当グループはこれらの主に有形固定資産並びに年金及びこれに類する債務
に対する引当金に関連する一時差異に係る繰延税金資産を認識しなかった。2010年12月31日現在の
IFRS適用の財務諸表の帳簿価額と税務上の帳簿価額との間に残存する一時差異は9億ユーロ(前年度:
10億ユーロ)であった。
ドイツのグループ会社の繰越欠損金について認識されない繰延税金資産による影響は、主にドイツ
ポスト・アーゲー及びその連結納税グループの会社に関連している。繰越欠損金について認識されな
い外国会社の繰延税金資産による影響は、主としてアメリカ大陸地域に関連している。広範囲なグルー
プ間貸付による影響額は、繰越欠損金及び一時差異にかかるドイツ及び外国における繰延税金資産に
よる影響額を733百万ユーロ上回った。
繰越欠損金及び一時差異にかかる繰延税金資産の影響額714百万ユーロ(前年度:128百万ユーロ)
は、以前認識されなかった繰越欠損金及び一時差異の利用による実効法人所得税費用の減少に関連し
ている。さらに、以前繰越欠損金について認識されなかった繰延税金資産の認識及び過年度の一時差異
の認識により、繰延税金費用が399百万ユーロ(前年度:164百万ユーロ)減少した。認識されない繰延税
金資産による影響額は、634百万ユーロ(前年度:648百万ユーロ評価減)であり、これは繰延税金資産に
ついて認識される評価性引当金によるものである。認識されなかった繰延税金資産によるその他の影
響額は、主に繰延税金資産が認識されなかった繰越欠損金に関連している。
タックスプランニングに基づき繰延税金資産が実現する可能性があるため、前年度において損失を
計上した会社について、759百万ユーロ(前年度:472百万ユーロ)の繰延税金資産が貸借対照表に認識
された。
非課税の収益及び控除不可の費用には、主に予定されているポストバンクの売却の影響額が含まれ
ている。
2010会計年度は、前年度と同様に、ドイツ国内のグループ会社は税率の変更に影響されなかった。外
国の課税管轄内における税率の変更は、重大な影響を及ぼさなかった。
実効法人所得税費用には、ドイツ会社及び外国会社の過年度の税金費用75百万ユーロ(前年度:収益
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5百万ユーロ)が含まれる。
以下の表は、その他の包括利益に対する税効果を表している。
その他の包括利益
税引前
法人所得税
税引後
2010年
外国為替換算調整勘定
542
0
542
1
0
1
IAS第39号に準拠したヘッジ剰余金
42
2
44
IAS第39号に準拠した再評価剰余金
‑10
‑1
‑11
IFRS第3号に準拠した再評価準備金
‑1
0
‑1
関連会社のその他の包括利益における持分
93
0
93
667
1
668
外国為替換算調整勘定
196
0
196
IAS第39号に準拠したヘッジ剰余金
‑46
29
‑17
IAS第39号に準拠した再評価剰余金
110
‑29
81
関連会社のその他の包括利益における持分
123
0
123
383
0
383
留保利益のその他の増減
その他の包括利益
2009年
その他の包括利益
(20) 継続事業からの利益
2010会計年度の継続事業からの利益は2,630百万ユーロ(前年度:261百万ユーロ)にのぼった。
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(21) 非継続事業による利益
IFRS第5号に準拠して、2009年2月までのドイツ・ポストバンク・グループの利益は、損益計算書の非
継続事業による利益に表示される。ドイツ・ポストバンク・グループへの残余持分に帰属する純収益
は、2009年3月から関連会社からの純利益に表示されている。
非継続事業による利益/損失
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
営業利益合計
1,607
0
営業費用合計
‑1,631
0
利息を含まない税引前損失(EBIT)
‑24
0
純財務費用
‑13
0
非継続事業による税引前損失
‑37
0
25
0
非継続事業による税引後損失
‑12
0
非連結化の影響
444
0
非継続事業による利益
432
0
税金収益
(22) 連結当期純利益
2010会計年度において当グループは連結当期純利益2,630百万ユーロ(前年度:693百万ユーロ)を計
上した。この連結純利益のうち2,541百万ユーロ(前年度:644百万ユーロ)はドイツポスト・アーゲー
株主に帰属するものであった。
(23) 非支配株主持分
非支配株主持分に帰属する純利益は、40百万ユーロ増加し89百万ユーロとなった。
(24) 1株当り利益
IAS第33号「1株当り利益」に準拠して、基本的1株当り利益は、連結当期純利益を平均株式数で割る
ことで算定される。2010会計年度における基本的1株当り利益は2.10ユーロ(前年度:0.53ユーロ)で
あった。
基本的1株当り利益
2009年
ドイツポスト・アーゲー株主に帰属する連結当期純利益
(単位:百万ユーロ)
2010年
644
2,541
1,209,015,874
1,208,951,725
0.53
2.10
内、継続事業に係るもの(単位:ユーロ)
0.17
2.10
内、非継続事業に係るもの(単位:ユーロ)
0.36
0.00
加重平均発行済株式数(単位:株)
基本的1株当り利益(単位:ユーロ)
希薄化後1株当り利益を算出するにあたり、平均発行済株式数は潜在的に希薄化効果のある全ての株
式により調整される。報告日において、役員は株式に関し2,636,387個の権利を有している。
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希薄化後1株当り利益
2009年
ドイツポスト・アーゲー株主に帰属する連結当期純利益
(単位:百万ユーロ)
2010年
644
2,541
1,209,015,874
1,208,951,725
0
492,990
1,209,015,874
1,209,444,715
0.53
2.10
内、継続事業に係るもの(単位:ユーロ)
0.17
2.10
内、非継続事業に係るもの(単位:ユーロ)
0.36
0.00
加重平均発行済株式数(単位:株)
潜在的に希薄化効果のある株式(単位:株)
希薄化後の純利益に関する加重平均株式数(単位:株)
希薄化後1株当り利益(単位:ユーロ)
(25) 1株当り配当金
0.65ユーロの1株当り配当金が2010会計年度に関して提案されている。2010年12月31日現在で商業登
記されている1,209,015,874株に基づいて配当されるため、配当金の分配は786百万ユーロである。前年
度は、1株あたりの配当金は1株0.60ユーロであった。配当金の分配についての詳細は注記42を参照のこ
と。
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貸借対照表の開示
(26) 無形固定資産
(26.1) 概要
内部創出の
無形固定資産
購入した
商標名
(単位:百万ユーロ)
購入した
その他の購入した
顧客リスト
無形固定資産
取得原価
2009年1月1日現在残高
1,010
410
791
1,402
0
0
0
0
取得
88
0
0
94
組替え
16
0
‑6
64
連結グループへの追加
‑80
0
0
‑155
‑1
36
20
12
1,033
446
805
1,417
0
0
0
0
取得
103
0
0
62
組替え
‑20
0
0
37
処分
‑41
0
0
‑170
12
16
54
37
1,087
462
859
1,383
681
382
218
926
処分
為替差損益
2009年12月31日現在/
2010年1月1日現在残高
連結グループへの追加
為替差損益
2010年12月31日現在残高
償却及び減損
2009年1月1日現在残高
0
0
0
0
償却
93
0
83
164
減損
2
0
0
77
組替え
2
0
0
3
減損の戻入
0
0
0
0
‑65
0
0
‑133
‑2
34
4
5
711
416
305
1,042
0
0
0
0
償却
92
1
70
119
減損
0
0
0
6
‑4
0
0
‑5
0
0
0
0
‑35
0
0
‑122
11
15
21
25
2010年12月31日現在残高
775
432
396
1,065
2010年12月31日現在の帳簿価額
312
30
463
318
2009年12月31日現在の帳簿価額
322
30
500
375
連結グループへの追加
処分
為替差損益
2009年12月31日現在/
2010年1月1日現在残高
連結グループへの取得
組替え
減損の戻入
処分
為替差損益
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のれん
(単位:百万ユーロ)
前払金及び
開発中の無形固定資産
合計
取得原価
11,189
108
14,910
連結グループへの追加
26
1
27
取得
30
59
271
0
‑54
20
‑47
‑19
‑301
93
1
161
11,291
96
15,088
20
0
20
4
40
209
2009年1月1日現在残高
組替え
処分
為替差損益
2009年12月31日現在/
2010年1月1日現在残高
連結グループへの追加
取得
0
‑26
‑9
処分
‑11
‑20
‑242
為替差損益
455
2
576
11,759
92
15,642
1,041
35
3,283
連結グループへの追加
0
0
0
償却
0
0
340
減損
0
2
81
組替え
0
‑1
4
組替え
2010年12月31日現在残高
償却及び減損
2009年1月1日現在残高
0
0
0
‑33
‑4
‑235
40
0
81
1,048
32
3,554
連結グループへの追加
0
0
0
償却
0
0
282
減損
0
0
6
組替え
0
‑1
‑10
減損の戻入
0
0
0
処分
0
0
‑157
45
2
119
減損の戻入
処分
為替差損益
2009年12月31日現在/
2010年1月1日現在残高
為替差損益
1,093
33
3,794
2010年12月31日現在の帳簿価額
10,666
59
11,848
2009年12月31日現在の帳簿価額
10,243
64
11,534
2010年12月31日現在残高
前払金及び開発中の無形固定資産の列の、処分、償却、及び減損の前年度の金額はそれぞれ90百万
ユーロの調整を行っている。これは帳簿価額には影響を与えなかった。
購入したソフトウェア、特許権、工業所有権、ライセンス及びこれに類する権利並びに資産が、購
入した無形固定資産に計上されている。内部創出の無形固定資産は、自社開発されたソフトウェア
の開発費に関するものである。
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(26.2) のれんの現金生成単位への配賦
(単位:百万ユーロ)
2009年
のれん合計(1)
2010年
10,243
10,666
国内郵便
75
94
国際郵便
552
568
4,130
4,158
3,451
3,723
265
268
1,581
1,647
303
322
郵便事業部
エクスプレス事業部
グローバル・フォワーディング/フレート事業部
DHLグローバル・フォワーディング
DHLフレート
サプライ・チェーン事業部
DHLサプライ・チェーン
ウィリアムズ・リー
(1) 調整により生じたのれんはマイナス114百万ユーロ(前年度:マイナス114百万ユーロ)である。
前年度の金額はグループ内の組織再編を考慮に入れるため調整されているが、前年度と比べ、現金生
成単位(CGU)の構造に変更はない。IAS第36号に準拠した年次減損テストのため、当グループはその使用
価値に基づいてCGUの回収可能価額を決定している。この算出は、まず税引後資本コストと同一のレー
トで割り引かれるフリー・キャッシュ・フローの予想額に基づいて行われる。その後税引前割引率が
反復的に算定される。
この予想キャッシュ・フローは、詳細なEBIT及び経営陣が採用した投資計画に基づくものであり、内
部的な過去のデータ及び外部のマクロ経済のデータを考慮に入れたものである。方法論的側面からい
えば、この詳細計画策定フェーズは2011年から2013年の3ヵ年計画の展望をカバーしている。これは、
2014年から先の付加価値を表す終身年金により補完される。これは、各CGUに関して別々に決定される、
以下の表に示した長期成長率を用いて算定される。使用される成長率は、CGUが属する産業の成長率に
ついての期待値等を反映している。キャッシュ・フローの予想は、過去の金額及び予想される将来の一
般的な市場傾向の双方に基づいている。さらにこの予想は、各国内事業及び国際貿易における成長率、
並びに現在進行中の物流スティックス活動の外部委託化の傾向を考慮に入れている。輸送ネットワー
ク及びサービスに関するコストの見積りも、使用価値に影響を及ぼす。
税引前資本コストは加重平均資本コストに基づいている。以下の表に、各CGUに使用される割引率(税
引前)及び終身年金の各ケースについて仮定された成長率を示している。
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(単位:%)
割引率
成長率
2009
2010
2009
2010
DHLサプライ・チェーン
10.7
9.5
2.5
2.5
ウィリアムズ・リー
11.6
9.7
2.0
2.0
DHLフレート
10.8
9.6
2.0
2.0
DHLグローバル・フォワーディング
10.7
9.5
2.5
2.5
国内郵便
11.2
9.2
0.0
0.0
国際郵便
10.7
8.8
1.0
1.0
10.7
10.6
2.0
2.0
サプライ・チェーン事業部
グローバル・フォワーディング/フレート事業部
郵便事業部
エクスプレス事業部
こうした仮定及びのれんが配賦されている各CGUについて実施した減損テストに基づいて、いずれの
CGUも回収可能金額がその帳簿価額を上回っていることが確認された。2010年12月31日現在、いずれの
CGUについてものれんの減損損失は認識されなかった。
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(27) 有形固定資産
(27.1) 概要
(単位:百万ユーロ)
その他の設備、
営業用及び事
務用機器
土地及び
建物
技術設備
及び機械
4,849
4,181
2,398
1,436
1,949
296
15,109
1
74
32
‑316
37
1
182
68
‑275
40
4
230
26
‑292
23
0
110
160
‑95
1
7
127
25
‑211
24
0
207
‑332
‑44
3
13
930
‑21
‑1,233
128
4,677
4,197
2,389
1,612
1,921
130
14,926
0
76
9
‑281
132
4,613
0
266
61
‑222
114
4,416
0
157
26
‑188
97
2,481
0
68
59
‑316
10
1,433
0
212
7
‑207
36
1,969
0
279
‑164
‑15
4
234
0
1,058
‑2
‑1,229
393
15,146
1,933
1
184
98
4
0
‑240
12
3,157
1
247
40
‑2
0
‑236
20
1,739
3
250
10
6
0
‑270
16
623
0
127
24
‑5
0
‑77
‑3
989
3
208
10
3
0
‑165
13
‑8
0
0
1
‑9
0
‑1
0
8,433
8
1,016
183
‑3
0
‑989
58
1,992
3,227
1,754
689
1,061
‑17
8,706
0
173
17
‑10
‑3
‑156
73
2,086
2,527
2,685
0
216
12
7
0
‑189
76
3,349
1,067
970
0
225
2
1
‑1
‑162
76
1,895
586
635
0
137
21
0
‑3
‑276
4
572
861
923
0
204
1
0
0
‑178
21
1,109
860
860
0
0
0
11
0
11
0
5
229
147
0
955
53
9
‑7
‑950
250
9,016
6,130
6,220
航空機
車輌及び輸
送用機器
前払金及び開
発中の資産
合計
取得原価
2009年1月1日現在残高
連結グループへの追加
取得
組替え
処分
為替差損益
2009年12月31日現在/
2010年1月1日現在残高
連結グループへの追加
取得
組替え
処分
為替差損益
2010年12月31日現在残高
減価償却及び減損
2009年1月1日現在残高
連結グループへの追加
減価償却
減損
組替え
減損の戻入
処分
為替差損益
2009年12月31日現在/
2010年1月1日現在残高
連結グループへの追加
減価償却
減損
組替え
減損の戻入
処分
為替差損益
2010年12月31日現在残高
2010年12月31日現在の帳簿価額
2009年12月31日現在の帳簿価額
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車輌及び輸送用機器の列において、2005年に行われた資産のグループ内譲渡による取得費用総額
並びに償却及び減損損失はそれぞれ553百万ユーロ調整された。これによる帳簿価額又は損益計算書
への影響はない。前年度の数値もこれに応じて調整された。
前払金は、当グループが未了の取引に関連して前払金を支払った有形固定資産項目に係る前払金
にのみかかわるものである。開発中の資産は、貸借対照表日現在で建設中の有形固定資産項目に関連
するものであり、内部又は第三者による建設原価が既に発生しているものである。担保として供され
ている有形固定資産は、前年同様、1百万ユーロ未満であった。
(27.2) ファイナンス・リース
以下の資産はファイナンス・リースより生じた非流動資産として計上されている。
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
土地及び建物
57
57
技術設備及び機械
24
8
その他の設備、営業用及び事務用機器
30
25
407
281
3
3
521
374
航空機
車輌及び輸送用機器
ファイナンス・リース
金融負債の項には、対応するファイナンス・リース負債が記載されている(注記46参照)。
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(28) 投資不動産
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
取得原価
1月1日現在残高
45
45
組替え
0
10
処分
0
‑3
為替差損益
0
1
45
53
13
13
0
3
12月31日現在残高
13
16
12月31日現在の帳簿価額
32
37
12月31日現在残高
減損
1月1日現在残高
組替え
当該不動産の賃貸収益は1百万ユーロ(前年度:1百万ユーロ)で、関連する費用は2百万ユーロ(前年
度:1百万ユーロ)であった。公正価値は、前年度と同じ77百万ユーロであった。
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(29) 関連会社に対する投資
関連会社に対する投資は以下のとおりである。
(単位:百万ユーロ)
2009年12月31日
1月1日現在
2010年9月30日
61
1,772
1,561
0
損益として認識される増減
28
56
利益配分
‑1
‑4
123
93
減損損失
0
‑69
連結会社間の損益控除
0
‑1
1,772
1,847
増加
当グループの持分の増減
その他の包括利益で認識される増減
12月31日現在の帳簿価額
2009年3月以降、ドイツ・ポストバンク・グループに対する39.5%の持分は、持分法を用いて計上さ
れてきた。これは、当該貸借対照表項目の最大部分を占めることから、以下の表ではドイツ・ポストバ
ンク・アーゲーの資産、負債、銀行取引からの収益、及び純利益(全項目100%)についてのみ報告する。
ドイツ・ポストバンク・アーゲー(1)
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
資産
226,609
231,457
負債
221,358
225,739
9,103
6,235
76
218
銀行取引からの収益(2)
連結純利益
(1) ドイツ・ポストバンク・アーゲーの金額は、ドイツポスト・アーゲーの連結財務諸表作成時には2010年12月
31日に終了する年度についてのドイツ・ポストバンク・アーゲーの監査済み連結財務諸表が入手できな
かったため、直近に発行された2010年9月30日現在の半期財務諸表及び直近に発行された2009年12月31日現
在の連結財務諸表に基づいている。
(2) 銀行取引からの収益には、利子収入、手数料収入、及び純取引収入を含む。
ドイツポスト・アーゲーによるドイツ・ポストバンク・アーゲーに対する株式投資は、2010年12月
31日現在、一株当たり20.80ユーロ(前年度:22.88ユーロ)の株価に基づくと、1,797百万ユーロ(前
年度:1,977百万ユーロ)の市場価値を有していた。ドイツ・ポストバンク・アーゲーの資本投資の帳
簿価額は、低い株価を反映して52百万ユーロ減少した(注記18参照)。
2010年12月31日現在、ドイツポスト・アーゲーは、86,417,432株のドイツ・ポストバンク・アーゲー
株式を保有していた。全てのドイツ・ポストバンク・アーゲーの株式は、ドイツ・ポストバンク・アー
ゲーの株式の第2、第3トランシェの計画的売却に関連して、担保として差し入れられている(注記2、3、
及び50参照)。
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(30) 長期金融資産
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
売却可能金融資産
150
142
貸付金及び受取債権
414
468
損益を通して公正価値で計上される金融資産
805
2,531
満期保有金融資産
27
5
リース受取債権
52
47
1,448
3,193
長期金融資産
長期金融資産の増加は、主に2010年1月から先渡取引を計上するようになったことによる(注記3参
照)。
損益を通して公正価値で計上される金融資産には、主にドイツ・ポストバンク持分のドイツバンク
・アーゲーへの計画的売却に関連するプット・オプションが含まれる(注記50参照)。当該項目には、為
替リスクヘッジ目的のデリバティブも含まれる。
長期金融資産の13百万ユーロ(前年度:33百万ユーロ)の評価減は、減損が生じたため、損益計算書に
計上されている。当該金額の大半(10百万ユーロ、前年度:6百万ユーロ)は、損益を通して公正価値で計
上される金融資産に関するものであり、3百万ユーロ(前年度:1百万ユーロ)は、売却可能金融資産に
関するものである。
類似する長期金融資産に関する2010年12月31日現在の市場金利と比較すると、住宅建設助成貸付金
のほとんどが、低金利又は無利子である。これらは、貸借対照表上、現在価値16百万ユーロ(前年度:21
百万ユーロ)で認識されている。これらの貸付金の元本金額の総額は、22百万ユーロ(前年度:23百万
ユーロ)である。
処分に関する制限の詳細については、注記50.2(担保)を参照されたい。
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(31) その他の非流動資産
(単位:百万ユーロ)
2009年
年金資産
その他
その他の非流動資産
2010年
288
375
60
90
348
465
年金資産に関する詳細な情報は、注記44に記載されている。
(32) 繰延税金
(単位:百万ユーロ)
2009年
資産
2010年
負債
資産
負債
無形固定資産
57
295
39
210
有形固定資産
90
32
85
43
長期金融資産
3
0
13
71
その他の非流動資産
33
36
4
50
その他の流動資産
33
41
33
18
引当金
211
14
196
12
金融負債
412
97
332
61
67
47
54
32
142
‑
499
‑
総額
1,048
562
1,255
497
純額
‑380
‑380
‑282
‑282
668
182
973
215
その他の負債
繰越欠損金
帳簿価額
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繰越欠損金にかかる繰延税金のうち387百万ユーロ(前年度:85百万ユーロ)はドイツの繰越欠損金
に関するもので、112百万ユーロ(前年度:57百万ユーロ)は海外の繰越欠損金に関するものである。
当グループが納税計画において、これらの繰越欠損金及び一時差異をおそらく利用することができ
ないであろうと予想されるため、約133億ユーロ(前年度:166億ユーロ)の繰越欠損金及び約2,724百万
ユーロ(前年度:約3,208百万ユーロ)の一時差異に係る繰延税金資産は計上認識しなかった。当該繰越
欠損金の大半は、ドイツポスト・アーゲーに関するものである。これらは無期限に利用することが可能
である。外国会社については、多額な重要な繰越欠損金が2026年以前に失効することはない。
ドイツ内外の子会社の利益に関連する375百万ユーロ(前年度:464百万ユーロ)の一時差異は、予測
可能な将来においては戻入れられない可能性が高いため、これに関する繰延税金は認識していない。
満期日構成
(単位:百万ユーロ)
短期
長期
合計
2010
繰延税金資産
133
840
973
繰延税金負債
42
173
215
繰延税金資産
120
548
668
繰延税金負債
30
152
182
2009
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有価証券報告書
(33) 棚卸資産
貨物センターにおける郵便切手及び予備部品の棚卸資産の標準原価は、合計13百万ユーロ(前年度:
13百万ユーロ)となった。これらの棚卸資産について、重大な評価引当金を計上する必要性はなかった。
棚卸資産
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
原材料、貯蔵品及び消耗品
156
161
製品及び再販目的購入商品
47
44
仕掛品
15
13
航空機の予備部品
7
5
前払金
1
0
226
223
棚卸資産
(34) 法人所得税資産及び法人所得税負債
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
法人所得税資産
196
223
法人所得税負債
292
463
法人所得税資産及び法人所得税負債は、全て流動資産であり、その期間は1年未満である。
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(35) 受取債権及びその他の流動資産
(単位:百万ユーロ)
2009年
売掛金
2010年
4,881
6,011
前払費用
620
683
繰延収益
472
508
当期未収税
386
490
原価配賦より生じた収益
65
83
貸方項目にかかる借方残高
52
37
グループ会社に対する受取債権
28
35
従業員に対する受取債権
26
31
保険事業にかかる受取債権
15
20
損失補填(遡及請求)にかかる受取債権
19
19
資産の売却により生じた受取債権
44
17
0
14
18
13
9
8
522
672
7,157
8,641
ドイツ連邦年金サービス(Bundes‑Pensions‑ServicesFur
Post und Telekommunikation e.V.)にかかる受取債権
代金引換にかかる受取債権
民間郵便代理業者に対する受取債権
その他の資産
受取債権及びその他の流動資産
未収税のうち388百万ユーロ(前年度:307百万ユーロ)は付加価値税に関連し、66百万ユーロ(前年
度:34百万ユーロ)は関税に関連し、36百万ユーロ(前年度:45百万ユーロ)はその他の未収税に関連し
ている。その他の資産には、数多くの個別項目が含まれている。
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(36) 短期金融資産
(単位:百万ユー
ロ)
2009年
売却可能金融資産
2010年
1,618
420
196
150
1
0
損益を通して公正価値で計上される金融資産
31
38
リース受取債権
48
47
1,894
655
貸付金及び受取債権
満期保有金融資産
短期金融資産
売却可能金融資産のうち、407百万ユーロ(前年度:1,605百万ユーロ)は公正価値で測定された。処
分に関する制限の詳細については、注記50.2(担保)に記載されている。
(37) 現金及び現金等価物
現金等価物
(単位:百万ユーロ)
2009年
現金等価物
2010年
1,982
2,056
銀行残高
612
837
未達現金
313
350
19
28
138
144
3,064
3,415
現金
その他の現金及び現金等価物
現金及び現金等価物
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(38) 売却目的で保有する資産及び売却目的で保有する資産に関連する負債
これらの科目で報告されている金額は、主に以下に関連している。
(単位:百万ユーロ)
資産
負債
2009年
2010年
2009年
2010年
18
71
0
0
0
25
0
0
US エクスプレス・アビエーション(米国)‑ 航空機
17
12
0
0
DHL エクセル・サプライ・チェーン Euskal‑Log S.L.U.(スペイ
ン) − 建物
16
0
0
0
DHLエクスプレス(フランス)SAS
70
0
98
0
DHLエクスプレス(UK)Ltd.
51
0
51
0
7
5
1
0
179
113
150
0
ドイツポスト・アーゲー ‑ 不動産
ドイツポスト・インモビリエントヴィックルング・グルンドス
トゥックスゲゼルシャフト・mbH & Co. ロギスティックゼントレ
ン KG(ドイツ)‑ 不動産
その他
売却目的で保有する資産及び
売却目的で保有する資産に関連する負債
ドイツポスト・インモビリエントヴィックルング・グルンドストゥックスゲゼルシャフト(ドイ
ツ)は、4つの不動産を売却する予定である。従って、これらの不動産は有形固定資産から売却目的で保
有する資産に組替えられた。組替え前の直近の査定では、13百万ユーロの減損損失が生じていた。USエ
クスプレス・アビエーションの再編後不要となった余剰航空機能力も、IFRS第5号に従い組替えられ
た。
スペインの建物売却は完了されなかった。当該不動産は非流動資産に組替えられた。
DHLエクスプレス(UK)Ltd. 及びDHL エクスプレス(フランス)SASの国内期日指定運送事業は、前
年度においてIFRS第5号に従い組替えられた。IFRS第5号による流動資産に組替え前の直近の非流動資
産の算定では、これら2社においてそれぞれ32百万ユーロの減損損失が生じていた。組替え後、DHL エク
スプレス(UK)Ltd. について、売却費用控除後の公正価値に対し、16百万ユーロのさらなる調整が行
われている。
2009年12月31日
(単位:百万ユーロ)
DHLエクスプレス(UK)
DHLエクスプレス(フランス)
資産
非流動資産
0
2
棚卸資産
1
0
50
62
0
6
51
70
6
8
受取債権及びその他の流動資産
現金及び現金等価物
資産合計
負債
長期引当金
187/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
短期引当金
11
14
0
6
流動負債
34
70
負債合計
51
98
短期金融負債
以下の表は、その他の包括利益として計上される、DHLエクスプレス(UK)Ltd. に起因する支出を示
すものである。
その他の包括収益累計額
(単位:百万ユーロ)
ドイツポスト・アーゲーの
株主に帰属する株主持分
非支配株主持分
‑14
0
資本合計
2009
外国為替準備金
この二社の事業体の売却は2010年度に完了された(注記2参照)。
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‑14
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(39) 資本金
(39.1) 株式資本
KfWバンケングルッペ(KfW Bankengruppe) (注記55.1参照)は、ドイツポスト・アーゲーの株式資本
の30.5パーセントを所有している。浮動株の比率は69.5パーセントである。
12月31日現在株式保有状況
株式数
2009年
2010年
KfW
368,277,358
368,277,358
浮動株
840,738,516
840,738,516
1,209,015,874
1,209,015,874
12月31日現在株式資本
(39.2) 資本金及び自己株式の買付
資本金は1,209百万ユーロであった。払込済資本金は、1株が株式資本における想定持分1ユーロを有
する無額面登録株式(普通株式)1,209,015,874株で構成され、全て払込済である。
資本金の推移
(単位:ユーロ)
2009年
2010年
1月1日現在残高
1,209,015,874
1,209,015,874
自己株式の買付
0
‐769,794
発行済自己株式
0
769,794
1,209,015,874
1,209,015,874
12月31日現在残高
2010年第1四半期において、2009年度に導入された取締役のための新規ボーナスプログラム(シェア
・マッチング・スキーム)に基づく給付を清算するための2009年4月21日付承認に基づき、ドイツポス
ト・アーゲーは 769,794 株を移転費用も含め総額10百万ユーロで取得した。この結果、発行済資本金
は、買い付けられた株式の想定元本の額だけ減少した。株式の平均買取価格は1株あたり12.96ユーロで
あった。自己株式の想定元本は発行済資本から控除されており、想定元本と報告値との差異は、留保利
益から控除されている。2010年4月に取締役に対し769,794株を発行したことにより、発行済資本金は再
び増加した(769,794ユーロ増加)。自己株式の推移は、株主持分変動計算書に記載されている。
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2010年12月31日現在の授権資本金・条件付資本金
百万ユーロ
2009年度授権資本金
条件付資本金III
240
56
目的
現金/非現金出資による株式資本増加 (2014年4月20日まで)
オプション/転換権の発行(2012年5月7日まで)
(39.3) 自己株式を取得する権限
2010年4月28日付の定時株主総会決議により、当社は、2015年4月27日までの期間、決議日現在の発行
済み株式総数の10パーセントまでの自己株式を取得する権限を授与された。この権限授与により、取締
役会は、法律が認めるあらゆる目的、とりわけ定時株主総会決議で触れられた目標を達成するために当
該権限を行使することが認められる。さらに、取締役会はデリバティブを用いて自己株式を取得する権
限を認められた。2010年12月31日現在、ドイツポスト・アーゲーは前年度と同様、自己株式を保有して
いない。
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(39.4) 資本金に関する開示
2010年度の自己資本比率は28.3パーセント(前年度: 23.8パーセント)であった。当社の資本は、純
負債額を総資本と純負債額との合計で除して算出される純ギアリング比率より測定される。2010年度
の純ギアリング比率は−14.8パーセント(前年度:‑25.7パーセント)であった。
(単位:百万ユーロ)
2009年
金融負債合計
2010年
7,439
7,022
控除:現金及び現金等価物
‑3,064
‐3,415
控除:短期金融資産
‑1,894
‑655
控除:長期預金
‑120
‐120
控除:長期デリバティブ金融商品
‑805
‑2,531
‑23
‑28
控除:強制転換社債
‑2,670
‐2,796
控除:現金担保
‑1,200
‐1,248
647
2,389
‑1,690
‐1,382
総資本
8,273
10,696
純資産合計及び純負債
6,583
9,314
ギアリング比率(%)
‑25.7
‑14.8
控除:ウィリアムズ・リーの非支配株主持分に対する金融負債
加算:ポストバンクの計画的売却に伴うデリバティブ測定の正味の影響
純負債(+)/純流動性(‑)
(40) その他の剰余金
(単位:百万ユー
ロ)
2009年
資本剰余金
2010年
2,147
2,158
IAS第39号に準拠した再評価剰余金
7
86
IAS第39号に準拠したヘッジ剰余金
‑77
‑33
IFRS第3号に準拠した再評価剰余金
7
6
為替換算準備金
‑1,215
‑682
その他の剰余金
869
1,535
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(40.1) 資本剰余金
(単位:百万ユーロ)
2009年
1月1日現在の資本剰余金
2010年
2,142
2,147
2009シェア・マッチング・スキームに基づく権利の発行
5
6
2010シェア・マッチング・スキームに基づく権利の発行
0
14
2009シェア・マッチング・スキームに基づく権利の行使
0
‑9
2,147
2,158
増加
12月31日現在の資本剰余金
当グループの一部の取締役向けの変動報酬付与の新制度が前年度導入されたが、2010年12月31日ま
での期間に、20百万ユーロ(2009年12月31日までの期間では、5百万ユーロ)がシェア・マッチング・
スキームの2009及び2010トランシェのための資本剰余金として計上された。2010年4月の株式オプショ
ンの行使により、対応する自己株式が取締役に対し発行されたため、資本剰余金は9百万ユーロ減少し
た。
(40.2) IAS第39号に準拠した再評価剰余金
再評価剰余金は、その他の包括利益として認識されている、売却可能金融資産の公正価値の変動より
生じた損益を含んでいる。この剰余金は、当該資産が売却又は処分された時、若しくは当該資産の公正
価値が取得原価を永続的に下回る場合に損益への戻入れが行われる。
(単位:百万ユーロ)
2009年
1月1日現在残高
2010年
‑222
7
‑5
1
未実現利益(+)/損失(‑)
455
5
関連会社の株式
130
90
‑351
‑16
12月31日現在の税引前再評価剰余金残高
7
87
繰延税金
0
‑1
12月31日現在の税引後再評価剰余金残高
7
86
為替差損益
実現利益(+)/損失(‑)
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(40.3)IAS第39号に準拠したヘッジ剰余金
ヘッジ剰余金は、キャッシュ・フロー・ヘッジの有効部分により調整される。このヘッジ剰余金は、
ヘッジ項目が決済された時点で、損益への計上が行われる。
(単位:百万ユーロ)
2009年
1月1日現在残高
2010年
‑32
‑78
‑1
‑67
4
0
損益計算書上の処分
‑49
109
12月31日現在の税引前ヘッジ剰余金残高
‑78
‑36
1
3
‑77
‑33
追加
貸借対照表上の処分(基準調整)
繰延税金
12月31日現在の税引後ヘッジ剰余金残高
ヘッジ剰余金の変動は、主に将来時点で実行される為替取引に係る未実現ヘッジ損益の認識による。
本年度、ヘッジ剰余金からの未実現損失12百万ユーロが、その他の営業費用として営業利益で認識され
た(前年度:その他の営業損益の未実現利益としてマイナス54百万ユーロ)。未認識損失97百万ユー
ロ(前年度: 5百万ユーロ)は金融収益純額として認識された。前年度中、非金融固定資産の取得に関連
するヘッジ取引のための調整は計上されていない(前年度:4百万ユーロ)。繰延税金はヘッジ剰余金
に関連して認識された。
(40.4) IFRS第3号に準拠した再評価剰余金
(単位:百万ユーロ)
2009年
1月1日現在残高
その他の包括利益として認識された変動
12月31日現在のIFRS第3号に準拠した再評価剰余金残高
2010年
8
7
‑1
‑1
7
6
IFRS3号に準拠した再評価剰余金には、買収価額の配賦によるDHLロジスティックス(中国)Co.,
Ltd.(旧エクセル・シノトランスフレート・フォワーディングCo., Ltd.)の含み剰余金が含まれる。
これは、従前保有されていた50%の持分に含まれていた顧客関係や繰延税金の調整に起因する。
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(40.5) 為替換算準備金
為替換算準備金には、外国通貨建てで財務諸表を作成している子会社の連結による換算差額が含ま
れている。
(単位:百万ユーロ)
2009年
1月1日現在残高
2010年
‐1,397
‐1,215
31
20
151
513
‐1,215
‑682
損益として認識される変動
その他の包括利益として認識される変動
為替換算準備金の12月31日現在残高
(41) 留保利益
留保利益には、過年度に生じた連結未処分利益が含まれている。本事業年度における剰余金の変動
も、株主持分変動計算書に表示されている。
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
1月1日現在残高
6,178
6,098
配当金の支払い
‑725
‑725
連結当期純利益
644
2,541
非支配株主持分との取引
0
‑147
その他の変動
1
0
6,098
7,767
留保利益の12月31日現在残高
米国国内におけるエクスプレス事業の中止の結果、従前は特別目的会社として完全に連結されてい
たアスター・エア・カーゴ・ホールディングスLLCのその他の株主が保有する株式が、2010年11月に買
い付けられた。当該株式の対価である72百万ユーロは現金及びその他の資産(主に航空機等)で支払
われた。この取引には、さらに1百万ユーロの取引費用を要した。本取引は、IAS第27号に従って、株主間
の取引と認識される。留保利益には、以下の通り推移した自己株式準備金を含む。
自己株式準備金
2009年
2010年
1月1日現在残高
0
0
自己株式の取得
0
‑9
発行済自己株式
0
8
12月31日現在残高
0
‑1
自己株式の変動については株主持分変動計算書に記載している。
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(42) ドイツポスト・アーゲー株主に帰属する資本
2010年度のドイツポスト・アーゲー株主に帰属する資本は、10,511百万ユーロ(前年度:8,176百万
ユーロ)であった。
配当金
ドイツポスト・アーゲー株主への配当金は、ドイツ商法に準拠して作成されたドイツポスト・アー
ゲーの年次財務諸表に計上された留保利益純額1,502百万ユーロに基づいて支払われている。支払が予
定されている配当金総額786百万ユーロ (一株当たり0.65ユーロ)を控除した残額の716百万ユーロは、
次年度に繰り越される。2010年度においては、2009年度分の配当金725百万ユーロが支払われた。前年度
においては、2008年度分の配当金支払いは、725百万ユーロに上った。これは、いずれの年度についても
0.60ユーロの一株当たり配当金となる。当該配当金は、ドイツ居住者である株主に関しては非課税であ
る。この支払に関して、キャピタルゲイン税(投資所得税)が源泉徴収されることはない。
(43) 非支配株主持分
本項目は、企業結合会計による連結持分におけるグループ外株主の持分に関する調整及び損益に関
するこれらの株主の割当分を含む。これらの非支配株主持分は、主として以下の会社に関するものであ
る。
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
DHLシノトランス
53
84
レミュイール・ロジスティクス・プライベート・リミテッド(インド)
15
18
ブルー・ダート・エクスプレス・リミテッド(インド)
14
18
トレードチーム・リミテッド(UK)
16
18
その他の会社
‑1
47
非支配株主持分
97
185
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(44) 年金及びこれに類する債務に係る引当金
年金債務に関する以下の情報は、ドイツ、英国、その他の地域ごとに分類されている。
(44.1) 地域別の年金及びこれに類する債務に係る引当金
(単位:百万ユーロ)
2010年12月31日
ドイツ
年金及びこれに類する債務に係る引当金
その他
合計
4,150
157
206
4,513
0
196
179
375
4,150
‑39
27
4,138
年金資産
年金引当金純額
英国
(単位:百万ユーロ)
2009年12月31日
ドイツ
年金及びこれに類する債務に係る引当金
年金資産
年金引当金純額
英国
その他
合計
4,204
187
183
4,574
0
128
160
288
4,204
59
23
4,286
(44.2) 保険数理上の仮定
当グループの確定給付債務の大半は、ドイツ及び英国の制度に関連するものである。また相当の年金
制度が、その他のユーロ圏の国々、スイス及び米国で提供されている。主要な給付制度の保険数理上の
測定は、以下の仮定に基づいている。
( 単
位:%)
2010年12月31日
ドイツ
英国
その他の
ユーロ圏国
スイス
米国
割引率
5.00
5.50
5.00
2.75
5.50
将来の昇給率
2.50
3.44
2.57
3.00
‑
将来のインフレ率
2.00
3.00
2.00
1.50
‑
(単位:%)
2009年12月31日
ドイツ
英国
その他の
ユーロ圏国
スイス
米国
割引率
5.25
5.75
5.25
3.00
5.75
将来の昇給率
2.50
3.84
2.63
3.00
‑
将来のインフレ率
2.00
2.75
2.00
1.50
‑
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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ドイツのグループ会社に関して、寿命は、クラウス・ヒューベック博士により出版された2005年版生
命表を用いて計算された。英国の給付制度に関しては、寿命は、直近の年金積立評価で用いられた死亡
率に基づいている。これらは、死亡率分析を基に、予想される将来の平均余命の延長に対応する増加分
を考慮に入れている。その他の国々に関しては、各国の生命表が用いられた。
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(44.3) 期間費用の算出
期間費用の算出には、以下の制度資産に係る平均期待収益率が使用された。
(単位:%)
2010年12月31日
ドイツ
制度資産の平均期待収益率
4.15
英国
6.25
その他の
ユーロ圏国
5.69
スイス
4.25
米国
7.00
(単位:%)
2009年12月31日
ドイツ
制度資産の平均期待収益率
4.22
英国
6.74
その他の
ユーロ圏国
6.20
スイス
4.25
米国
7.50
制度資産の平均期待収益率は、長期債券(国債及び社債)の利回りを参照して算定された。この過程に
おいて、制度資産構成を考慮に入れつつ、過去の市場収益率及び現在の市場予測に基づく適切なリスク
・プレミアムを適用している。
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(44.4) 確定給付債務の現在価値、制度資産の公正価値及び年金引当金の調整
(単位:百万ユーロ)
2010年
ドイツ
積立済又は一部積立済の確定給付債務の現在価値合計、
12月31日現在
未積立の確定給付債務の現在価値、
12月31日現在
確定給付債務合計の現在価値、
12月31日現在
英国
その他
合計
4,003
3,294
1,589
8,886
3,272
8
183
3,463
7,275
3,302
1,772
12,349
制度資産の公正価値、12月31日現在
‐2,122
‐3,378
‐1,519
‐7,019
未認識純利益(+)/損失(‑)
‐1,003
36
‑232
‐1,199
未認識過去勤務費用
0
0
0
0
資産制限に対する資産の調整
0
1
6
7
4,150
‑39
27
4,138
0
196
179
375
4,150
157
206
4,513
年金引当金純額、12月31日現在
年金資産、12月31日現在
年金及びこれに類する債務に係る引当金、
12月31日現在
(単位:百万ユーロ)
2009年
ドイツ
積立済又は一部積立済の確定給付債務の現在価値合計、
12月31日現在
未積立の確定給付債務の現在価値、
12月31日現在
確定給付債務合計の現在価値、
12月31日現在
制度資産の公正価値、12月31日現在
未認識純利益(+)/損失(‑)
未認識過去勤務費用
資産制限に対する資産の調整
年金引当金純額、12月31日現在
年金資産、12月31日現在
年金及びこれに類する債務に係る
引当金、12月31日現在
199/387
英国
その他
合計
3,879
2,996
1,368
8,243
3,251
8
162
3,421
7,130
3,004
1,530
11,664
‑2,073
‑3,060
‑1,339
‑6,472
‑852
114
‑184
‑922
‑1
0
0
‑1
0
1
16
17
4,204
59
23
4,286
0
128
160
288
4,204
187
183
4,574
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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(44.5) 確定給付債務合計の現在価値の変動
(単位:百万ユーロ)
2010年
ドイツ
確定給付債務合計の現在価値合計、
1月1日現在
英国
その他
合計
7,130
3,004
1,530
11,664
76
31
35
142
8
17
15
40
366
178
73
617
‑487
‑166
‑90
‑743
13
1
‑3
11
縮小
0
‑5
‑2
‑7
清算
0
0
‑1
‑1
譲渡
4
3
0
7
取得/処分
3
0
‑2
1
162
137
106
405
0
102
111
213
7,275
3,302
1,772
12,349
従業員の拠出額を除く当期勤務費用
従業員の拠出額
利息費用
給付支払額
過去勤務費用
保険数理上の利益(‑)/損失(+)
為替換算による影響
確定給付債務合計の現在価値、
12月31日現在
(単位:百万ユーロ)
2009年
ドイツ
確定給付債務の現在価値合計、
1月1日現在
英国
その他
合計
6,681
2,684
1,488
10,853
69
40
48
157
8
18
13
39
373
188
72
633
‑487
‑161
‑104
‑752
16
0
1
17
縮小
0
0
‑23
‑23
清算
0
0
0
0
譲渡
‑1
5
‑6
‑2
0
0
‑2
‑2
471
‑7
36
500
0
237
7
244
7,130
3,004
1,530
11,664
従業員の拠出額を除く当期勤務費用
従業員の拠出額
利息費用
給付支払額
過去勤務費用
取得/処分
保険数理上の利益(‑)/損失(+)
為替換算による影響
確定給付債務合計の現在価値、
12月31日現在
200/387
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(44.6) 制度資産の公正価値の変動
(単位:百万ユーロ)
2010年
ドイツ
制度資産の公正価値、1月1日現在
英国
その他
合計
2,073
3,060
1,339
6,472
雇用主の拠出額
169
106
31
306
従業員の拠出額
0
4
15
19
88
207
79
374
1
59
41
101
‑209
‑165
‑77
‑451
譲渡
‑1
3
0
2
取得
1
0
0
1
清算
0
0
‑1
‑1
為替換算による影響
0
104
92
196
2,122
3,378
1,519
7,019
制度資産の期待収益
制度資産に係る利益(+)/損失(‑)
給付支払額
制度資産の公正価値、12月31日現在
(単位:百万ユーロ)
2009年
ドイツ
制度資産の公正価値、1月1日現在
英国
その他
合計
1,992
2,594
1,257
5,843
雇用主の拠出額
203
62
57
322
従業員の拠出額
0
4
13
17
76
188
71
335
9
138
27
174
‑207
‑160
‑90
‑457
譲渡
0
5
1
6
取得
0
0
0
0
清算
0
0
0
0
為替換算による影響
0
229
3
232
2,073
3,060
1,339
6,472
制度資産の期待収益
制度資産に係る利益(+)/損失(‑)
給付支払額
制度資産の公正価値、12月31日現在
制度資産は、固定利付証券(42パーセント、前年度:37パーセント)、株式及び投資信託(30パーセン
ト、前年度:29パーセント)、不動産(19パーセント、前年度:20パーセント)、現金及び現金等価物(4
パーセント、前年度:11パーセント)、保険契約(4パーセント、前年度:1パーセント)並びにその他の資
産(1パーセント、前年度:2パーセント)から構成されている。
不動産のうち79パーセント(前年度:83パーセント)の公正価値は1,043百万ユーロ(前年度:1,050
百万ユーロ)であり、所有者であるドイツポスト・アーゲー自身が利用している。
201/387
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有価証券報告書
(44.7) 積立状況
2006年
2007年
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
2008年
確定給付債務の現在価値、12月31日現在
15,205
13,529
12,246
11,664
12,349
‑7,784
‑7,772
‑6,235
‑6,472
‐7,019
制度資産の公正価値、12月31日現在
積立状況(1)
7,421
5,757
6,011
5,192
5,330
(1)2008年度までの積立状況は、ドイツ・ポストバンク・グループの金額を含めて認識されている。
(44.8) 利益及び損失
2006年
2007年
2008年
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
制度資産の実際収益
448
473
‑632
509
475
391
439
415
335
374
制度資産の期待収益
制度資産に係る過去の利益(+)/損失(‑)(1)
57
34
‑1,047
174
101
(1) 2008年度までは、過去の利益及び損失はドイツ・ポストバンク・グループの金額を含めて認識されて
いる。
2006年
確定給付債務に係る過去の利益(+)/損失(‑)
仮定の変更により生じる確定給付債務に係る利
2007年
2008年
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
‑226
116
11
61
50
488
1,298
635
‑561
‑455
262
1,414
646
‑500
‑405
益(+)/損失(‑)
確定給付債務に係る保険数理上の
利益(+)/損失(‑)合計(1)
(1) 2008年度までは、確定給付債務に係る保険数理上の利益及び損失はドイツ・ポストバンク・グループの
金額を含めて認識されている。
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(44.9) 年金引当金純額の変動
(単位:百万ユーロ)
2010年
ドイツ
年金引当金純額、1月1日現在
英国
その他
合計
4,204
59
23
4,286
378
‑7
41
412
給付支払額
‑278
‑1
‑13
‑292
雇用主の拠出額
‑169
‑106
‑31
‑306
従業員の拠出額
8
13
0
21
取得/処分
2
0
‑2
0
譲渡
5
0
‑2
3
為替換算による影響
0
3
11
14
4,150
‑39
27
4,138
年金費用
年金引当金純額、12月31日現在
(単位:百万ユーロ)
2009年
ドイツ
年金引当金純額、1月1日現在
英国
その他
合計
4,299
63
61
4,423
381
40
40
461
給付支払額
‑280
‑1
‑14
‑295
雇用主の拠出額
‑203
‑62
‑57
‑322
従業員の拠出額
8
14
0
22
取得/処分
0
0
‑2
‑2
‑1
0
‑7
‑8
0
5
2
7
4,204
59
23
4,286
年金費用
譲渡
為替換算による影響
年金引当金純額、12月31日現在
2011年度の年金引当金純額に関して608百万ユーロの支払が行われる予定である。このうち、284百万
ユーロは当グループの予定直接給付支払額に起因し、324百万ユーロは年金基金への雇用主の予定拠出
額に起因している。
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(44.10) 年金費用
(単位:百万ユーロ)
2010年
ドイツ
従業員の拠出額を除く当期勤務費用
英国
その他
合計
76
31
35
142
利息費用
366
178
73
617
制度資産の期待収益
‑88
‑207
‑79
‑374
認識された過去勤務費用
14
1
‑3
12
未実現利益(‑)/損失(+)の償却
10
‑4
26
32
縮小の影響額
0
‑6
‑2
‑8
清算の影響額
0
0
0
0
資産制限の影響額
0
0
‑9
‑9
378
‑7
41
412
年金費用
(単位:百万ユーロ)
2009年
ドイツ
従業員の拠出額を除く当期勤務費用
英国
その他
合計
69
40
48
157
利息費用
373
188
72
633
制度資産の期待収益
‑76
‑188
‑71
‑335
認識された過去勤務費用
17
0
1
18
未実現利益(‑)/損失(+)の償却
‑2
0
‑3
‑5
縮小の影響額
0
0
‑20
‑20
清算の影響額
0
0
0
0
資産制限の影響額
0
0
13
13
381
40
40
461
年金費用
2010年度において、年金費用総額のうち169百万ユーロ(前年度:163百万ユーロ、調整済)は人件費に
含められ、243百万ユーロ(前年度:298百万ユーロ)はその他純財務収益に含まれている。
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(45) その他の引当金
長期
(単位:百万ユーロ)
合計
短期
2009
2010
2009
2010
2009
2010
その他の従業員給付
815
924
307
259
1,122
1,183
再編引当金
743
696
840
452
1,583
1,148
保険契約準備金(保険)
330
374
198
179
528
553
郵便切手
0
0
500
450
500
450
諸引当金
387
446
801
919
1,188
1,365
2,275
2,440
2,646
2,259
4,921
4,699
(45.1) その他の引当金の変動
(単位:百万ユーロ)
その他の
従業員給付
2010年1月1日現在残高
再編引当金
保険契約準備金
(保険)
郵便切手
諸引当金
合計
1,122
1,583
528
500
1,188
4,921
0
0
0
0
‑4
‑4
‑677
‑628
‑96
‑500
‑786
‐2,687
0
82
10
0
22
114
‑49
‑308
‑31
0
‑130
‑518
割引の引戻し
46
48
13
0
21
128
組替え
‑1
4
0
0
2
5
繰入額
742
367
129
450
1,052
2,740
1,183
1,148
553
450
1,365
4,699
連結グループの変更
取崩し
為替差損益
戻入れ
2010年12月31日現在残高
その他の従業員給付に対する引当金は主に、人員削減費用(解雇手当、経過給付、部分退職等)に対す
るものである。
再編引当金には、米国におけるエクスプレス事業及び当グループのその他の地域における再編措置
から生じた費用全てが含まれる。これらの措置は、例えば、従業員への退職手当に係る債務(部分的な退
職制度及び経過給付)やターミナルの閉鎖に起因する費用に主に関連する。保険契約準備金(保険)は、
主に未払損失引当金及びIBNR準備金から成り立っている。詳細は注記7に記載されている。
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郵便切手に対する引当金は、販売されたが未だ使用されていない郵便切手による顧客に対する書簡
及び小包配送に関する未履行債務を対象とするもので、市場調査会社の調査に基づいて算出されてい
る。これは、発行された郵便切手の額面価格で算出されている。
(45.2) 諸引当金
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
税金引当金
315
404
訴訟費用
136
121
事業活動より生じるリスク
147
135
郵便職員健康保険基金
22
12
公務員に対する福利厚生給付
22
20
従業員関連引当金
22
21
524
652
1,188
1,365
その他の引当金
諸引当金
税金引当金中、273百万ユーロ(前年度:218万ユーロ)は付加価値税、17百万ユーロ(前年度:9百万ユー
ロ)は関税、114万ユーロ(前年度:88百万ユーロ)はその他の税金引当金に関連するものである。
事業活動より生じるリスクは、予想損失及び保証債務等の債務からなる。
その他の諸引当金には数多くの個別項目が含まれる。
(45.3) 満期日までの残存期間
2010年度に認識された引当金の満期日までの残存期間は以下の通りである。
(単位:百万ユーロ)
1年未満
1年超
2年以内
2年超
3年以内
3年超
4年以内
4年超
5年以内
5年超
その他の従業員給付
259
299
183
122
89
231
1,183
再編引当金
452
131
33
30
14
488
1,148
保険契約準備金(保険)
179
162
78
57
29
48
553
郵便切手
450
0
0
0
0
0
450
諸引当金
919
231
66
47
27
75
1,365
2,259
823
360
256
159
842
4,699
合計
2010年度
206/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(46) 金融負債
(単位:百万ユーロ)
長期
短期
2009
2010
1,870
1,682
0
0
1,870
1,682
197
44
380
315
577
359
241
183
28
27
269
210
98
27
28
110
126
137
84
15
57
100
141
115
その他の金融負債
4,209
4,324
247
195
4,456
4,519
金融負債
6,699
6,275
740
747
7,439
7,022
社債
銀行に対する負債額
ファイナンス・リース
債務
グループ会社に対する
負債
損益を通して公正価値で計上される負債
2009
合計
2010
2009
2010
(46.1) 社債
当社の主な社債の詳細は、以下の表のとおりである。ドイツポスト・ファイナンスBVによって発行さ
れた社債は、全てドイツポスト・アーゲーによって保証されている。
主な社債
2009年
表面利率
2002年/2012年
満期社債
2003年/2014年
満期社債
5.125%
4.875%
発行額
発行体
679百万 ドイツポスト・
ユーロ ファイナンスB.V.
ドイツポスト・
926百万ユーロ
ファイナンスB.V.
207/387
帳簿価額
2010年
公正価値
帳簿価額
公正価値
(百万ユーロ) (百万ユーロ) (百万ユーロ) (百万ユーロ)
721
723
713
718
957
981
954
992
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(46.2) 銀行に対する負債額
銀行に対する負債額に計上された重要な個別契約の条件は、以下の表のとおりである。ここに記載さ
れた銀行に対する負債は、全てドイツポスト・アーゲーにより全額保証されている。
契約期間及び条件
(単位:百万ユーロ)
銀行
ドイツポスト・インターナショナルB.V.
(オランダ)
ドイツポスト・インターナショナルB.V.
(オランダ)
ドイツポスト・インターナショナルB.V.
(オランダ)
ドイツポスト・アーゲー(ドイツ)
利率
満期日
欧州投資銀行
ルクセンブルグ
欧州投資銀行
ルクセンブルグ
欧州投資銀行
ルクセンブルグ
3か月変動
DZ バンク
4.565%
4.923%
5.81%
2009年
2010年
帳簿価額
帳簿価額
114
123
24
8
14
7
201
0
224
221
577
359
2011年
12月
2011年
6月
2011年
2月
2010年
12月
その他
(46.3) ファイナンス・リース負債
ファイナンス・リース負債は、主に以下の項目に関連するものである。
(単位:百万ユーロ)
リース元
期限
資産
6%
2016年
不動産
15
11
6.74%
2019年/
2022年
仕分け装
置ソフト
35
36
SCM サプライ・チェーン・マネジメ バンク・オブ・ノヴァ・
ント・インク (カナダ)
スコシア
変動
2012年/
2013年
倉庫、
オフィス
機器
41
34
ティー・システムズ・イ
ンターナショナル GmbH
(ドイツ)
5%
2011年
IT機器
19
15
ドイツポスト・イモビリエン GmbH
DHL エクスプレス(US) Inc.
ドイツポスト・アーゲー(ドイツ)
ロラック・インヴェスト
メント・マネジメント
SARL
ワコヴィア・フィナン
シャル・サービシズ;
ウェルズ・ファーゴ
利率
2009年 2010年
リース資産は、帳簿価額は374百万ユーロ(前年度:521百万ユーロ)で有形固定資産に計上されてい
る。資産の帳簿価額と負債額との差異は、リース料分割支払期間に比べてリース資産の耐用年数が長い
こと及びリース負債の予定外の返済に起因する。最低支払リース料の想定金額は総額234百万ユーロ
(前年度:319百万ユーロ)となっている。
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リース残存期間
(単位:百万ユーロ)
想定元本
現在価値
2009年
1年未満
1年超5年以内
5年超
合計
2010年
2009年
2010年
28
155
27
108
40
187
33
120
86
75
92
81
269
210
319
234
(46.4) 損益を通して公正価値で計上される金融負債
この科目に計上される金額は、デリバティブ金融商品の不の公正価値に関するものである。
(単位:百万ユーロ)
2010年
2009年
損益を通して公正価値で計上されるその他の金融負債
141
115
変動の詳細は注記50に記載されている。
(46.5) その他の金融負債
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
強制転換社債(未払利息を含む)
ドイツ・ポストバンク株式の計画的売却に関連
するその他の負債
エクセルの既存株主からの
ローン・ノート
諸金融負債
ドイツポスト・アーゲー
ドイツポスト・アーゲー
ドイツポスト・アーゲー
その他のグループ会社
その他の金融負債
2,670
2,796
1,320
1,368
61
40
405
315
4,456
4,519
その他の金融負債は、主にドイツ・ポストバンク株式の計画的売却に関連する取引によるものであ
る。金融負債には、ポストバンク株式60百万株への強制転換社債、ポストバンク株式26百万の取得の現
金担保、及びドイツバンクの株式をヘッジするために契約したヘッジ取引の決済による支払を含む(注
記2参照)。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(47) その他の負債
(単位:百万ユーロ)
長期
短期
合計
2009
2010
2009
2010
2009
2010
372
401
3,674
4,047
4,046
4,448
その他の負債
(47.1) その他の負債の内訳
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
税金負債
661
884
功労賞与
477
609
有給休暇
410
385
繰延収益
内、長期:73(前年度:41)
266
323
賃金、給与、解雇手当
229
288
住宅建設助成貸付金の売却より生じた負債
内、長期:273 (前年度:281)
287
278
社会保険に関する負債
159
181
従業員及び執行役員に対する支払債務
288
165
貸方残高を伴う債権
105
116
残業代
88
100
その他の有給休暇
71
70
COD負債
47
58
未払賃借料
19
23
振出済み小切手により生じた負債
19
20
損害賠償に関する負債
15
19
損害賠償に関する未払保険料及び類似の債務
15
15
保険債務
25
13
865
901
4,046
4,448
その他の諸負債
内、長期:55(前年度:50)
税金負債中、504百万ユーロ(前年度:318百万ユーロ)は付加価値税、252百万ユーロ(前年度:214百万
ユーロ)は関税、128百万ユーロ(前年度:129百万ユーロ)はその他の税金負債に関して計上されている
ものである。
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住宅建設助成貸付金の売却より生じた負債は、過年度の受取債権の譲渡に伴う借入条件の悪化を埋
め合わせるためにドイツポスト・アーゲーが借入人に対して支払う利息補助金に係る債務及び売却さ
れた住宅建設助成貸付金に係る元本及び利息の返済から生じたパス・スルー債務に関連している。
その他の負債には、数多くの個別項目が含まれる。
(47.2) 満期日までの残存期間
(単位:百万ユーロ)
2009年
1年未満
2010年
3,674
4,047
1年超2年以内
36
43
2年超3年以内
13
15
3年超4年以内
7
13
4年超5年以内
34
30
282
300
4,046
4,448
5年超
満期日までの残存期間別のその他の負債
満期までの期間が短いこと及び市場金利により、その他の債務の帳簿価額と公正価値との間には、重
大な差異は存在しない。これらの商品のほとんどは市場金利での変動金利を付されているため、重大な
金利リスクは存在しない。
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(48) 買掛金
買掛金は、グループ会社に対する債務も含む。
(単位:百万ユーロ)
2010年
2009年
買掛金
4,861
5,707
買掛金のうち844百万ユーロ(前年度:862百万ユーロ)は、ドイツポスト・アーゲーに起因するもの
である。買掛金は、そもそも1年未満の満期のものである。報告された買掛金の帳簿価額は、その公正価
値と一致する。
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キャッシュ・フローの開示
(49) キャッシュ・フローの開示
当グループの継続事業に関するキャッシュ・フロー計算書は、IAS第7号「キャッシュ・フロー計算
書」に準拠して作成されており、現金及び現金等価物の源泉及び使途を表示するためにキャッシュ・
フローを開示している。キャッシュ・フロー計算書は営業活動、投資活動及び財務活動からのキャッ
シュ・フローに分類されている。現金及び現金等価物は、現金、小切手及び満期日までの残存期間が3か
月以内の銀行預金で構成されており、これらは、貸借対照表に計上されている現金及び現金等価物に相
当する。為替換算及び連結グループの変更による影響は、現金及び現金等価物の算定時に調整される。
2009年2月末日に、予定通りポストバンク株式の第一トランシェが売却され、ポストバンクは非連結化
された。そのため前年度の非継続事業は、2009年度のうち最初の2ヶ月分のキャッシュ・フローのみを
含む。
(49.1) 営業活動より生じた現金純額
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益を、純財務収益/純財務費用、現金を伴わ
ない項目、支払税金、引当金の変動並びに非流動資産及び負債の変動(運転資本の増減考慮前の営業活
動より生じた現金純額)と調整することによって算出される。運転資本(金融負債を除く)の増減による
調整により、営業活動より生じた又は使用された現金純額がもたらされる。
運転資本の増減考慮前の継続事業のための営業活動より生じた現金純額は2,109百万ユーロで、前年
度を1,346百万ユーロ分大幅に上回った。これは、主に1,604百万ユーロ増加した、改良されたEBITに起
因する。EBITに含まれる減価償却費、償却費、及び減損損失は、非現金効果のため、調整される。これら
は、前年度比で324百万ユーロ減少した。更に、EBITに反映された279百万ユーロの資産の処分による損
失は、継続事業に起因しない。そのため、これらは非流動資産の処分による純損失として調整され、投資
活動によるキャシュ・フローに代わりに開示されている。運転資本の増加は、182百万ユーロの現金支
出をもたらした。受取債権及びその他資産の増加は、この発展の大きな要因となった。前年度の運転資
本の減少は、計481百万ユーロの現金流入をもたらした。結果的に、継続事業のための営業活動から生じ
た現金純額は、683百万ユーロ増加し、1,927百万ユーロとなった。
非資金損益項目
(単位:百万ユーロ)
2010年
2009年
資産の再測定より生じた費用
234
103
負債の再測定より生じた収益
‑107
‑145
資産の処分より生じた費用
2
51
シェア・マッチング・スキームに関連する人件費
5
20
‑6
‑2
128
27
雑費
非資金損益項目
(49.2) 投資活動により生じた現金純額
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に、非流動資産の処分(売却)により受け取った現金及び
非流動資産に対する投資により支払った現金から生じる。これには、投資活動により生じた利益及び配
当金、並びに短期金融資産の変化に伴い生じたキャッシュ・フローも含まれる。
前年度の1,457百万ユーロの現金支出に比べ、報告対象年度の投資活動による現金純額は、8百万ユー
ロとなった。この主な原因は、公社債投資信託の売却が、短期金融資産による現金流入をもたらしたこ
とにある。前年度は、短期金融資産の変化により、計659百万ユーロの現金流出が生じた。ドイツバンク
株式の売却で受け取った現金は、資本市場への投資に使用された。
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フランス及びイギリスの国内期日指定運送事業の売却は、現金支出及び相当する非流動資産の処分
による収入の減少をもたらした。子会社及びその他事業部門を買収するために74百万ユーロが費やさ
れた。これは、主にその後のフライング・カーゴの買収価格の支払い及びnugg.ad アーゲーの買収に起
因する。有形固定資産及び無形固定資産に支払われた現金は、前年同様1,174百万ユーロで、主に置換投
資に使用された。
企業買収の結果、以下の資産が取得され、負債を負った(注記2も参照)。
(単位:百万ユーロ)
2010年
2009年
非流動資産
5
0
流動資産(現金及び現金等価物を除く)
9
1
引当金
0
0
‑16
0
その他の負債
フリー・キャッシュ・フローは、営業活動により生じた現金純額と投資活動に使用した現金純額と
を合算したものである。フリー・キャッシュ・フローは、配当金支払や借入金返済に充当できる会社の
現金余力を示す指標と考えられている。営業活動からの現金純額が大幅に増加し、投資活動からも現金
純額が生じたことから、報告対象年度のフリー・キャッシュ・フローは、前年度の‑213百万ユーロから
1,935百万ユーロへと大幅に回復した。
(49.3) 財務活動に使用した現金純額
財務活動からの現金流入が1,669百万ユーロであった前年度に比べ、報告対象年度の財務活動に使用
した現金純額は1,651百万ユーロとなった。株主に対する配当金の支払額(725百万ユーロ)は、再び本地
域で支払われた現金の中で一番大きい金額となった。金融負債を減らすため、641百万ユーロの現金純
額が使用された。前年度の現金純額流入の主な理由は、ドイツバンク・アーゲーが、ポストバンクの計
画的売却の一環として強制転換社債を引受けたこと、及び残りのポストバンク株に付与されたプット
オプションに対する担保を支払ったことにある。現金流入の一部分は、金融負債の返済に使用された。
そのため、支払われた利息は前年度に比べ108百万ユーロ減少した。
(49.4) 現金及び現金等価物
上記の現金流入及び流出により、継続事業から生じた現金及び現金等価物は3,415百万ユーロとなっ
た(注記37参照)。これは前年度比351百万ユーロの増加である。この成長の一因として、外貨換算調整に
よる67百万ユーロの増加が挙げられる。
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その他の開示
(50) 当グループのリスク及び金融商品
(50.1) リスク管理
営業活動の結果、当グループは、為替レート、市況商品価格及び金利の変動から生じる可能性のある
金融リスクにさらされている。当グループは、これらのリスクに対処するため、一次金融商品及びデリ
バティブ金融商品を利用している。デリバティブの利用は基礎的なリスクの緩和のためだけに限定さ
れている。そのため、投機目的によるデリバティブの利用は、当グループの内部指針では許可されてい
ない。
為替レート、金利又は市況商品価格の変動によって利用するデリバティブの公正価値は、大きく変動
する可能性がある。これらの公正価値の変動は、ヘッジ対象取引と分離して検討することはできない。
なぜなら、デリバティブとヘッジ対象取引の公正価値の変動は、ヘッジ会計の過程で相殺されるためで
ある。
当グループの内部指針は、デリバティブの利用に必要とされる活動領域、責任及び統制について規定
している。リスク管理のための適切なソフトウェアが、金融取引の記録、評価及び処理に利用されてお
り、また、ヘッジ関係の有効性を定期的に監視するためにも利用されている。金融取引において相手方
から生じるリスクを制限するため、当グループは、格付けの高い銀行とのみ取引を行っている。各銀行
には取引可能な範囲につき限度が設定されており、その利用状況は定期的に監視されている。当グルー
プの取締役会は、既存の金融リスク及びこれらを緩和するために導入されているヘッジ商品について、
定期的に内部報告を受けている。利用される金融商品は、IAS第39号に準拠して外部で会計処理される。
流動性資産の管理
流動性資産管理の目的は、ドイツポスト・DHLグループ及びグループ会社が支払義務を遅滞なく果た
せる状態にあることを確認することにある。この目的を達成するために、当グループの流動性資産につ
いては十分なキャッシュプールがなされ、コーポレートセンターで管理されている。
流動性資産は、中央短期金融市場への出資金及び融資可能枠から成る、中央流動性準備金(融資可能
額)に基づき管理されている。当グループは、最低でも20億ユーロの中央融資枠を有することを目標と
している。
当グループの中央流動性準備金は、2010年12月31日現在、46億ユーロ(前年度:62億ユーロ)である。前
年度の準備金は、35億ユーロの中央金融市場への出資金及びその他に、銀行との間で有していた、計27
億ユーロの融資枠から成った。決算日付の準備金には、計26億ユーロの中央金融市場への出資金及び
2010年12月に交渉された20億ユーロの合同融資枠が含まれた。
キャシュ・フローに基づいたIFRS第7号の適用範囲内の主要な金融負債の満期日別の内訳は、以下の
とおりである。
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満期日別内訳 − 残存期間
1年以上
2年以内
1年未満
2年超
3年以内
(単位:百万ユーロ)
4年超
5年超
5年以内
3年超
4年以内
2010年12月31日現在
長期金融負債
80
5,285
130
1,000
29
115
その他の負債
0
6
5
5
4
256
5,291
135
1,005
33
371
非流動負債
80
短期金融負債
747
0
0
0
0
0
5,707
0
0
0
0
0
266
0
0
0
0
0
6,720
0
0
0
0
0
長期金融負債
87
522
5,223
118
1,010
481
その他の負債
0
46
44
42
41
283
87
568
5,267
160
1,051
764
683
0
0
0
0
0
4,861
0
0
0
0
0
236
0
0
0
0
0
5,780
0
0
0
0
0
買掛金
その他の負債
流動負債
2009年12月31日現在
非流動負債
短期金融負債
買掛金
その他の負債
流動負債
「1年超2年以内」に分類される非流動固定負債には、2,568百万ユーロ相当の強制転換社債(ゼロ
クーポン債)とその利息が含まれている。この社債は、2009年2月に発行され、ドイツバンクにより全て
引受けられた(注記2参照)。2012年2月の社債の決済は、少しもキャッシュ・フローをもたらさない。ド
イツポスト・アーゲーは、社債の決済のためドイツ・ポストバンク株式のうち60百万株をドイツバン
ク・アーゲーに譲渡することを義務付けられている。一方、2009年2月にドイツバンク・アーゲーが
26,417,432株のポストバンク株式に付与された書面によるプットオプションに対する担保として、前
金として支払った1,161百万ユーロの現金及びその利息、並びにドイツバンク株式のヘッジ目的で行わ
れた取引により生じたドイツバンク・アーゲーに対する負債である120百万ユーロも、非流動負債に含
まれている。(注記2参照)。また、同額の担保も設定された。
キャッシュ・フローに基づく、デリバティブ金融商品の支払期限別の内訳は、以下の通りである。
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支払期限別内訳 − 残存期間
1年超
2年以内
1年未満
2年超
3年以内
(単位:百万ユーロ)
4年超
5年超
5年以内
3年超
4年以内
2010年12月31日現在
デリバティブ債権
−総額決済
現金流出
‑1,303
‑119
‑11
‑6
0
0
現金流入
1,361
151
16
14
0
0
9
0
0
0
0
0
現金流出
‑2,930
‑46
‑12
‑154
0
0
現金流入
2,822
34
8
165
0
0
‑6
0
0
0
0
0
現金流出
‑2,421
‑44
‑54
‑20
‑149
0
現金流入
2,474
63
66
20
180
0
6
0
0
0
0
0
現金流出
‑1,733
‑129
‑72
‑12
‑8
‑172
現金流入
1,670
104
58
9
6
158
‑10
0
0
0
0
0
純額決済
現金流入
デリバティブ債務
−総額決済
純額決済
現金流出
2009年12月31日現在
デリバティブ債権
−総額決済
純額決済
現金流入
デリバティブ債務負債
−総額決済
純額決済
現金流出
デリバティブ金融商品は権利と義務の両方を伴う。契約の取決めでは、権利と義務が相殺し合い、純
額で決済されるか、契約当事者双方が各自の義務を完全に履行しなければならない(総額決済)かが明
確にされている。2010年12月31日現在で、「4年超5年以内」及び「5年超」の残存期間に含まれる
キャッシュ・フローは報告されていない。これは、主に2009年12月31日にマイナスの公正価値で認識さ
れた長期デリバティブが相当するキャッシュ・フローをもたらすはずだったが、2010年に処分された
からである。(注記50.3(キャッシュ・フロー・ヘッジ)参照)。
ドイツバンク・アーゲーと契約した、ドイツ・ポストバンク・アーゲー株式に設定されるデリバ
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ティブは、キャッシュ・フローをもたらさないため、概要に含まれていない。
通貨リスク及び通貨管理
当グループはその世界的な営業活動により、リスク管理目的で計画された外貨建取引のリスク及び
貸借対照表上のリスクに分けられる通貨リスクにさらされている。貸借対照表上の通貨リスクは、既に
認識されている外貨の項目の測定時及び決済時の為替レートが、認識時の為替レートと異なる際に生
じる。結果として起きる為替の相違は、利益又は損失に直接影響を及ぼす。この様な影響をできる限り
緩和するために、グループ内の重要な貸借対照表上の通貨リスクを内部の銀行機能を経由してドイツ
ポスト・アーゲーに集中させている。集中化されたリスクは、企業の財務部門により集約され、通貨ご
とに正味残高が計算され、リスク制限価格に基づいて対外的にヘッジされている。関係するポートフォ
リオの通貨関連リスク価格(95%/一ヶ月の保有期間)は、年度末には3百万ユーロに達したが、5百万
ユーロが最高限度額だった。
貸借対照表上の通貨リスクの管理に利用される為替予約と通貨スワップの想定元本は、貸借対照表
日付で3.383百万ユーロ(前年度:3.596百万ユーロ)であった。これに対応する公正価値は、マイナス
45百万ユーロ(前年度:マイナス12百万ユーロ)であった。簡略化のため、公正価値ヘッジ会計は、利
用されたデリバティブには適用されず、代わりにデリバティブ取引として報告された。
計画された通貨リスクは、将来の為替取引時の為替レートが元々計画又は計算されたレートと異な
る際に生じる。このような通貨リスクも企業の財務部門に集約され集中的に管理されている。目標は、
通貨ごとの正味残高の50%から80%をヘッジし、それによって当初の計画通りの為替レートでヘッジ
することである。決済日付で、2011年度経常取引の約50%の為替変動リスクがヘッジされていた。これ
らのヘッジ取引は、キャッシュ・フロー・ヘッジ会計を使用し計上されている。(注記50.3(キャッ
シュ・フロー・ヘッジ)参照)。
最終的に、貸借対照表日付で、計上されたリスク管理に使用された為替予約及び通貨スワップの想定
元本は、4,603百万ユーロ(前年度:4,502百万ユーロ)であった。これに対応する公正価値は、マイナス
65百万ユーロ(前年度:マイナス44百万ユーロ)であった。2010年末に通貨オプションはなかった(前
年度:公正価値は1百万ユーロ)。また、当グループは、外貨建の長期資金調達をヘッジするために、想
定元本が211百万ユーロ(前年度:240百万ユーロ)で、公正価値がマイナス14百万ユーロ(前年度:マイ
ナス11百万ユーロ)の為替スワップを保有している。
海外業務で得た資産及び負債を当グループの通貨に換算することから生じる通貨リスク(為替換算
リスク)は、2010年12月31日現在においてヘッジされていなかった。
IAS第39号に準拠して2010月12月31日現在資本に計上された通貨デリバティブによる未実現利益又
は損失のうち、マイナス19百万ユーロ (前年度:マイナス15百万ユーロ)が、2011年度における損失と
して計上される予定である。
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IFRS第7号は、会社に対して、決算日における為替レートの変動による損益及び資本に対する影響を
示す定量的リスクデータを開示するよう求めている。この様な通貨金融商品のポートフォリオの為替
レートの変動による影響は、リスク計算時の価格(95%信頼/一ヶ月の保有期間)を用い評価される。
決算日現在のポートフォリオが、対象年度1年間のポートフォリオを示すものとみなされている。
為替レートの仮定変動から生じる為替換算リスクは、IFRS第7号の対象外である。感応度分析は、以下
の仮定に基づいている。
グループ会社が利用する主要な外貨を扱う通貨金融商品は、ドイツポスト・アーゲー内部の銀行に
よりヘッジされ、ドイツポスト・アーゲーにより毎月の為替レートが設定され保証されている。従っ
て、為替レート関連の変動は、グループ会社の損益及び資本に影響を与えない。個々のケースでは、グ
ループ会社は、法的な理由からグループ内部における銀行取引に参加することが認められていないた
め、デリバティブを利用して、主要な通貨関連金融商品から生じる通貨リスクを完全に個別にヘッジす
る。そのため、これらの会社は、当グループのリスクポジションに影響を与えない。
為替レートの仮定変動は、ドイツポスト・アーゲーの外部デリバティブの公正価値に影響を及ぼし、
かかる公正価値の変動は、損益に計上される。また、かかる仮定変動は、ドイツポスト・アーゲーの内部
グループにおける銀行残高、外部の銀行口座の残高及び内外への貸付金の決算日現在の再算定により
生じる外貨の損益にも影響を及ぼす。該当する外貨項目のリスクにさらされている外貨価値は、決算日
現在3百万ユーロ(前年度:2百万ユーロ)あった。また、為替レートの仮定変動は、資本、並びに、認識
されていない確定約定及び実現性の非常に高い予想通貨取引をヘッジするために利用される
(「キャッシュ・フロー・ヘッジ」に指定されている。) デリバティブの公正価値に影響を及ぼす。
2010年12月31日現在、本リスクポジションでリスクにさらされていた外貨価値は、25百万ユーロ(前年
度:10百万ユーロ)であった。決算日現在、リスクにさらされていた外貨価値は、計24百万ユーロ(前
年度:9百万ユーロ)であった。合計額が上述の個別の合計より低いのは、相互依存性に起因する。
金利リスク及び金利管理
注記46には、未払金融負債の概要が記載されている。当グループは、金利デリバティブの使用により
変動レートと確定利付金融商品の間に適正な比率を確保している。
金利ヘッジ商品の公正価値は、コーポレート財務部門のリスク管理システムを用いて割り引かれた
将来の予想キャッシュ・フローに基づいて計算される。
2010年12月31日、当グループは、想定元本が1,005百万ユーロ(前年度:1,182百万ユーロ)の金利ス
ワップを締結した。この金利スワップの公正価値は71百万ユーロ(前年度:51百万ユーロ)であった。前
年度通り、決算日現在、金利オプションは締結していない。
当グループは、2010年度において、確定利付金融負債の返済により短期固定利付商品の割合をわずか
に増加させた。短期固定利付金融負債は、全体の約60%を占める。しかし、金利変動による当グループの
財政状態への影響は、引き続きわずかである。ポストバンクの計画的売却に関連する確定利付金融負債
は、ポストバンク株式により負債が支払われたため、金利リスクが生じないため、本分析には含まれて
いない。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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IFRS第7号に基づいて必要とされている金利リスクに関する定量的リスクデータは、感応度分析によ
り実施される。この方法は、市場金利の仮定変動が受取利息、支払利息及び決算日現在の資本へ与える
影響を算定するために利用される。感応度分析は、以下の仮定が使用されている。
主要な変動金利付金融商品は、金利リスクにさらされるので、感応度分析の対象とされる。主要な変
動金利付金融商品が、キャッシュ・フロー・ヘッジにより確定利付金融商品に転換された場合には、感
応度分析の対象とはならない。キャッシュ・フロー・ヘッジに使用されるデリバティブ金融商品の市
場金利の変化は、資本に公正価値の変化を生じさせるという影響を与えるため、感応度分析の対象に含
まれなければならない。償却原価により測定される確定利付金融商品は、金利リスクにはさらされな
い。
金利リスクに関して指定された公正価値ヘッジは分析の対象とはならない。これは、ヘッジ対象項目
及びヘッジ取引の公正価値上の金利関連の変動が当該期間の損益でほぼ完全に相殺し合うからであ
る。ヘッジ商品の変動部分のみが純財務費用又は純財務収益に影響し、感応度分析の対象となる。
2010年12月31日現在の市場の金利水準が100ベーシス・ポイント上昇していたならば、純金融収益は
4百万ユーロ(前年度:6百万ユーロの増加)減少していた。一方、市場の金利水準が100ベーシス・ポイ
ント低下していたならば、影響はその反対となっていた。市場の金利水準が100ベーシス・ポイント変
動すると、資本勘定で認識されている金利デリバティブの公正価値に影響がでる。本会計年度内に金利
が上昇していたならば、資本勘定を増加させていなかった(前年度:24百万ユーロの増加)。一方、金
利が低下していても、資本勘定を減少させていなかった(前年度:30百万ユーロの減少)。感応度にお
ける著しい減少は、前年度にキャッシュ・フロー・ヘッジに計上されていた金利スワップが早期に決
済されたことに起因する。
市場リスク
前年度通り、特に、灯油、ディーゼル、及び船舶用ディーゼル燃料などの商品価格の変動により生じた
リスクの大部分は、事業上の方策により顧客に転嫁された。更に、ディーゼル及び船舶用ディーゼル燃
料におけるコモディティ・スワップが、残存するリスクを管理するためにわずかに行われた。かかるコ
モディティ・スワップは、想定元本が42百万ユーロ(前年度:16百万ユーロ)で、公正価値が5百万ユー
ロ(前年度:1百万ユーロ)であった。
IFRS第7号は、会社に対して、商品価格の仮定変動の損益及び資本に対する影響を示す感応度分析を
開示するよう求めている。商品価格の変動は、将来極めて可能性の高い商品購入のヘッジ(キャッシュ
・フロー・ヘッジ)のために使用されるデリバティブの公正価値及び資本のヘッジ剰余金に影響する。
全ての商品価格に関するデリバティブがキャッシュ・フロー・ヘッジとして計上されるため、商品価
格の変動は資本に影響を及ぼすが損益には影響しない。
デリバティブにおける商品価格が貸借対照表日付上で10%増加していれば、公正価値及び資本を5百
万ユーロ(前年度:1百万ユーロ)増加させたであろう。これに相当する商品価格の減少は、正反対の
影響を及ぼしたであろう。
ドイツ・ポストバンク・アーゲー株式取得に関する修正契約
に基づいてドイツポスト・アー
ゲーが取得したドイツ・ポストバンク株式に関連するデリバティブ金融商品により、当グループは、株
価変動に伴う貸借対照表リスクにさらされている。60,000,000株のドイツ・ポストバンク株式の先物
に加え、26,417,432株のプット及びコールオプションが合意された。契約の相手方は、いずれもドイツ
バンク・アーゲーである。
2010年12月31日付で、先物の公正価値は、1.653百万ユーロ(前年度:0ユーロ)だった。IAS39.2(g)
の例外に基づき、2009年12月31日に当該先物は、資本化されなかった。2010年12月31日付で、オプション
の純公正価値は、736百万ユーロ(前年度:647百万ユーロ)だった。先物及びオプションの公正価値の
変動は、商品の行使又は失効までは、純財務費用または純財務収益に含まれる。ポストバンク株の公正
価値が、2010年12月31日までに10%減少していたならば、株価デリバティブの純公正価値は、180百万
ユーロ増加し、更に180百万ユーロ(前年度:ポストバンク株式オプションからの60百万ユーロのみ)
の純金融収益を生んだであろう。ポストバンク株の増加は、純財務収益に負担をかけるとういう反対の
効果をもたらしたであろう。
ドイツ・ポストバンク株の取引見積価格に基づき、公正価値が資産投資の帳簿価格を下回った場合、
評価減として計上される。株価が増加したとしても、持分法に基づき償却原価分まで回復する。
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信用リスク
当グループに生じる信用リスクとは、取引相手が営業活動及び金融取引より生じた債務を履行しな
いリスクである。金融取引より生じる信用リスクを最小限にするため、当グループは格付けの高い取引
相手とのみ取引を行っている。このような、当グループの特徴的な顧客構造により、リスクが集中しな
いことになる。各取引相手は、個々に限度額が定められており、その使用は定期的にチェックされてい
る。各取引相手の信用格付けの状態により、プラスの公正価値について減損の必要があるかどうかを確
証するため、貸借対照表日にテストが実施される。2010年12月31日の時点において、いずれの取引相手
についてもこのような事態は生じていない。
契約不履行リスクは、業務において継続してチェックされている。金融資産の帳簿価額総額は、契約
不履行リスクの最高額を表す。売掛金6,011百万ユーロ(前年度:4,881百万ユーロ)の支払期日は1年以
内である。支払期日を経過している売掛金の概要は、以下の表のとおりである。
減損
考慮前
帳簿価額
(単位:百万ユーロ)
決算日現在で期日経過しており
かつ減損されていないもの
31日以上
61日以上
30日未満
60日以内
90日以内
決算日現在で
減損されておらず
かつ期日未到来のもの
2010年12月31日現在
売掛金
6,242
4,133
900
514
197
5,135
3,304
727
534
166
2009年12月31日現在
売掛金
決算日現在で期日経過しておりかつ減損されていないもの
91以上
120日以内
121以上
150日以内
151日以上
180日以内
180日超
2010年12月31日現在
売掛金
97
51
19
34
86
29
20
15
2009年12月31日現在
売掛金
売掛金の変動は、以下のとおりである。
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
売掛金総額
1月1日現在
変動
12月31日現在
5,788
5,135
‑653
1,107
5,135
6,242
‑197
‑254
‑57
23
‑254
‑231
4,881
6,011
評価性引当金
1月1日現在
変動
12月31日現在
12月31日現在帳簿価額
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
その他の金融商品は、全て支払期日が未到来であり、かつ減損されていない。取引相手の特徴的な構
造により、リスクの集中は阻止されている。その他の資産は、いつでも回収が可能であると予想されて
いる。
(50.2) 担保
貸借対照表日付における固定金融資産として、301百万ユーロ(前年度:289百万ユーロ)相当の担保
が認識されている。これらのうちの多くは、ポストバンクの計画的株式売却に関係するものである。ド
イツポスト・アーゲーは、ドイツバンク株式売却の一環として既に完了したヘッジ取引から得た支払
金を、ドイツバンク・アーゲーに対する担保として積み立てることを義務付けられている。積み立てら
れた担保金は、強制転換社債が2012年2月に行使された時点で、解除される。その他の担保は、住居用建
物のローンや現存する借地借家の実行に関連するものである。
短期金融資産としては、39百万ユーロ(前年度:40百万ユーロ)相当の担保が認識されている。この
大部分は、QTEリースの一部としての担保に関連する。
更に、ドイツポスト・アーゲーは、ドイツ・ポストバンク株式のうち86,417,432株の譲渡をドイツ
バンク・アーゲーに約束した。60百万株に対する担保は、強制転換社債行使の際に解除され、残りの
26,417,432株式は、オプションを1つ行使した際に解除される(市場リスクを参照)。
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有価証券報告書
(50.3) デリバティブ金融商品
当グループ内で使用されている認識されたデリバティブ金融商品及びその公正価値の概要は、以下
の表のとおりである。想定元本が償却されるデリバティブについては、満期時の全額で報告されてい
る。
デリバティブ金融商品
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
公正価値
想定元本
公正価値
想定元本
資産
負債
合計
金利商品
1,182
51
1,005
71
0
71
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
340
‑6
163
18
0
18
内、公正価値ヘッジ
842
57
842
53
0
53
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1,182
51
1,005
71
0
71
2,423
‑40
2,280
19
‑52
‑33
737
‑28
1,052
13
‑33
‑20
0
0
0
0
0
0
1,686
‑12
1,228
6
‑19
‑13
275
1
0
0
0
0
275
1
0
0
0
0
2,079
‑4
2,323
17
‑49
‑32
169
‑4
168
3
‑3
0
1,910
0
2,155
14
‑46
‑32
240
‑11
211
0
‑14
‑14
183
3
173
0
‑6
‑6
57
‑14
38
0
‑8
‑8
0
0
0
0
0
0
5,017
‑54
4,814
36
‑115
‑79
16
1
42
5
0
5
16
1
42
5
0
5
‑
‑
2,946
1,653
0
1,653
‑
‑
2,946
1,653
0
1,653
株式オプション
2,596
647
2,596
736
0
736
内、トレーディング目的
2,596
647
2,596
736
0
736
2,596
647
5,542
2,389
0
2,389
金利スワップ
内、トレーディング目的
その他
通貨取引
為替予約
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
内、純投資ヘッジ
内、トレーディング目的
通貨オプション
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
通貨スワップ
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
内、トレーディング目的
為替スワップ
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
内、公正価値ヘッジ
内、トレーディング目的
商品価格取引
商品価格スワップ
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
株式価格取引
株式予約
内、トレーディング目的
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有価証券報告書
(単位:百万ユーロ)
2010年度満期日までの期間別公正価値
資産
1年以下
2年以下
3年以下
4年以下
5年以下 5年超
0
43
0
28
0
0
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
0
0
0
18
0
0
内、公正価値ヘッジ
0
43
0
10
0
0
内、トレーディング目的
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
43
0
28
0
0
17
2
0
0
0
0
11
2
0
0
0
0
内、純投資ヘッジ
0
0
0
0
0
0
内、トレーディング目的
6
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
15
2
0
0
0
0
1
2
0
0
0
0
14
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
0
0
0
0
0
0
内、公正価値ヘッジ
0
0
0
0
0
0
内、トレーディング目的
0
0
0
0
0
0
4
0
0
0
0
5
0
0
0
0
0
5
0
0
0
0
0
0
1,653
0
0
0
0
内、トレーディング目的
0
1,653
0
0
0
0
株式オプション
0
736
0
0
0
0
内、トレーディング目的
0
736
0
0
0
0
0
2,389
0
0
0
0
金利商品
金利スワップ
その他
0
通貨取引
為替予約
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
通貨オプション
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
通貨スワップ
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
内、トレーディング目的
為替スワップ
32
商品価格取引
商品価格スワップ
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
株式価格取引
株式予約
224/387
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有価証券報告書
(単位:百万ユーロ)
2010年度満期日までの期間別公正価値
負債
1年以下
2年以下
3年以下
4年以下
5年以下 5年超
0
0
0
0
0
0
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
0
0
0
0
0
0
内、公正価値ヘッジ
0
0
0
0
0
0
内、トレーディング目的
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
金利商品
金利スワップ
その他
0
0
0
0
0
0
通貨取引
‑48
‑3
‑1
0
0
0
‑29
‑3
‑1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
‑19
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
‑49
0
0
0
0
0
‑3
0
0
0
0
0
‑46
0
0
0
0
0
‑3
‑8
0
‑3
0
0
‑3
0
0
‑3
0
0
内、公正価値ヘッジ
0
‑8
0
0
0
0
内、トレーディング目的
0
0
0
0
0
0
為替予約
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
内、純投資ヘッジ
内、トレーディング目的
通貨オプション
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
通貨スワップ
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
内、トレーディング目的
為替スワップ
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
‑100
‑11
‑1
‑3
0
0
商品価格取引
商品価格スワップ
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
内、トレーディング目的
0
0
0
0
0
0
株式オプション
0
0
0
0
0
0
内、トレーディング目的
0
0
0
0
0
0
内、キャッシュ・フロー・ヘッジ
株式価格取引
株式予約
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EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ドイツ・ポストバンク・アーゲーに付与された先物並びにプット及びコールオプションは、株式価
格取引項目に計上される。
公正価値ヘッジ
金利スワップは、ユーロ建ての固定利付負債の公正価値リスクをヘッジするために利用された。これ
ら金利スワップの公正価値は、53百万ユーロ(前年度:57百万ユーロ)であった。2010年12月31日現在の
数値には、過去に解消された金利スワップより生じた現物のヘッジ項目の帳簿価額に対する調整額19
百万ユーロ(前年度:24百万ユーロ)も含まれている。帳簿価額に対する調整額は、実効金利法を用いて
当該負債の残存期間にわたり償却され、将来の支払利息を減少させる。
さらに、為替スワップは、外貨建負債をユーロ建変動利付負債に転換することにより当該負債を市場
のマイナス変動に対してヘッジするために利用される。これは金利及び通貨の構成要素の公正価値リ
スクをヘッジする。
2010年12月31日現在、これらの為替スワップの公正価値は、マイナス8百万ユーロ(前年度:マイナス
14百万ユーロ)であった。
ヘッジ対象項目及び各ヘッジ取引により生じた損益の概要は以下の表のとおりである。
公正価値ヘッジの非有効部分
(単位:百万ユーロ)
2009年
ヘッジ対象項目に係る利益(‑)/損失(+)
ヘッジ取引に係る利益(‑)/損失(+)
差額(非有効部分)
2010年
‑16
‑1
17
3
1
2
キャッシュ・フロー・ヘッジ
当グループは、将来の外貨建営業収益及び費用により生じるキャッシュ・フロー・リスクをヘッジ
するため、先物為替及びスワップを利用している。先物為替及びスワップの公正価値は、決算日現在マ
イナス15百万ユーロ(前年度:マイナス7百万ユーロ)であった。ヘッジ対象取引は、2011年度の損益計
算書に主に計上される予定である。
決算日現在、公正価値がマイナス10百万ユーロ(前年度:マイナス21百万ユーロ)の先物為替が、将来
の外貨建支払リース料及び外貨建年金に係る通貨リスクをヘッジするために契約されている。ヘッジ
対象項目の支払は、最終支払期日を2013年度とする分割払いで行われる。
将来米ドルで支払う関係で、航空機の購入契約により、当グループは、キャッシュ・フロー・リスク
にさらされている。このリスクは先物取引を利用してヘッジされた。2010年12月31日現在でのこれらの
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値は、5百万ユーロ(前年度:マイナス3百万ユーロ)であった。当
該航空機は2012年度に導入される。ヘッジに係る損益は費用と相殺され、資産の償却時に利益又は損失
として認識される。
固定金利が付された外貨建ての投資より生じるリスクは、総合的な為替スワップを利用し、当該投資
を固定金利が付されたユーロ建の投資に転換することによってヘッジされる。これらの総合的な為替
スワップは、通貨リスクをヘッジし、決算日現在の公正価値は、15百万ユーロ(前年度:28百万ユーロ)
であった。この投資は、2014年度に満期が到来する当グループ内の貸付金に関連するものである。
当グループは、変動利付負債から生じるキャッシュ・フロー・リスクにさらされている。このキャッ
シュ・フロー・リスクは、金利スワップを利用してヘッジされている。2010年9月27日付で、2037年期限
を迎えるはずだった負債は、支払いにより決算された。同時に、ヘッジ手段がヘッジ・ポートフォリオ
から取引ポートフォリオにマイナス50百万の公正価値で移転された。公正価値の算出は、移転時に収益
として計上された。2010年11月9日付で、デリバティブは、支払いにより清算された。金利スワップの公
正価値は、決算時にマイナス36百万ユーロであった。
また、固定利付外貨建負債は、為替スワップを利用して固定利付ユーロ建負債に転換された。デリバ
ティブの公正価値は、決算日付でマイナス3百万ユーロ(前年度:マイナス7百万ユーロ)であった。デリ
バティブ及び原資産のヘッジ対象は、2011年が支払期限である。
ディーゼル及び船舶用ディーゼル燃料の購入に伴うリスクは、顧客に転嫁できず、商品スワップを利用
してヘッジされた。これらのキャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値は、今年度末で5百万ユーロ(前年
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
度百万ユーロ)であり、やや非効率なヘッジであった。
(50.4) 当グループが利用している金融商品に関する追加開示
当グループでは金融商品をそれぞれの貸借対照表の項目に従って分類している。以下の表では、貸借
対照表の勘定科目を、IAS第39号上のカテゴリー及びそれぞれの公正価値に対応させて調整している。
2010年12月31日現在の貸借対照表上の帳簿価額の調整
(単位:百万ユーロ)
帳簿価額
IAS第39号に準拠した算定項目別帳簿価額
損益を通して公正価値で計上される
金融資産及び負債
トレーディング
売却可能金融資産
公正価値
オプション
資産の部
長期金融資産
原価
公正価値
その他の非流動資産
IFRS第7号の範囲外
受取債権及び
その他の資産
3,193
588
0
0
68
2,605
2,390
66
74
0
0
0
465
465
8,641
原価
7,305
0
0
0
IFRS第7号の範囲外
1,336
0
0
0
短期金融商品
655
原価
210
0
0
13
公正価値
445
21
0
407
0
0
0
0
3,415
0
0
0
16,369
2,411
66
562
‑6,260
0
0
0
‑15
‑1
0
0
0
0
0
0
IFRS第7号の範囲外
現金及び現金等価物
資産合計
資本及び負債の部
長期金融負債(1)
原価
公正価値
IFRS第7号の範囲外
その他の固定負債
‑6,275
‑401
原価
‑273
0
0
0
IFRS第7号の範囲外
‑128
0
0
0
短期金融負債
‑747
227/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
原価
‑610
0
0
0
公正価値
‑137
‑137
0
0
買掛金
‑5,707
0
0
0
その他の流動負債
‑4,047
‑245
0
0
0
‑3,802
0
0
0
‑17,177
‑138
0
0
原価
IFRS第7号の範囲外
資本及び負債合計
(1) 金融負債内の債券には公正価値ヘッジのヘッジ対象項目に指定されるものがあり、基礎調整を受ける。従っ
て、完全に公正価値又は償却原価で処理されてはいない。
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有価証券報告書
(単位:百万ユーロ)
IAS第39号に準拠した算定項目別帳簿価額
貸付金及び受取
債権/その他の
金融負債
IAS第39号の範囲外の
その他の金融商品
IFRS第7号に基づく金
融商品の公正価値
ヘッジ商品とし
リース債権及びファイ
満期保有資産 て指定されたデ
ナンス・リース負債
リバティブ
資産の部
長期金融資産
原価
公正価値
468
5
0
47
588
0
0
75
0
2,605
0
0
0
0
0
7,305
0
0
0
7,305
0
0
0
0
0
150
0
0
47
210
0
0
17
0
445
0
0
0
0
0
3,415
0
0
0
3,415
11,338
5
94
‑
その他の非流動資産
IFRS第7号の範囲
外
受取債権及びその他
の資産
原価
IFRS第7号の範囲
外
短期金融商品
原価
公正価値
IFRS第7号の範囲
外
現金及び現金等価物
資産合計
92
資本及び負債の部
長期金融負債(1)
原価
‑6,077
0
0
‑183
‑6,510
0
0
‑14
0
‑15
0
0
0
0
0
‑273
0
0
0
‑277
0
0
0
0
0
‑583
0
0
‑27
‑610
0
0
0
0
‑317
0
0
0
‑5,707
公正価値
IFRS第7号の範囲
外
その他の固定負債
原価
IFRS第7号の範囲
外
短期金融負債
原価
公正価値
買掛金
‑5,707
229/387
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有価証券報告書
その他の流動負債
原価
IFRS第7号の範囲
外
資本及び負債合計
‑245
0
0
0
‑245
0
0
0
0
0
0
‑14
‑12,885
‑210
‑
2009年12月31日現在の貸借対照表上の帳簿価額の調整
(単位:百万ユーロ)
帳簿価額
IAS第39号に準拠した算定項目別帳簿価額
損益を通して公正価値で計上される
金融資産及び負債
トレーディング
売却可能金融資産
公正価値
オプション
資産の部
長期金融資産
1,448
原価
576
0
0
83
公正価値
872
669
51
67
0
0
0
その他の非流動資産
IFRS第7号の範囲外
受取債権及びその他の資産
348
348
7,157
原価
6,012
0
0
0
IFRS第7号の範囲外
1,145
0
0
0
258
0
0
13
1,636
23
0
1,605
0
0
0
0
3,064
0
0
0
13,911
692
51
1,768
‑6,615
0
0
0
‑84
‑22
0
0
0
0
0
0
0
0
0
短期金融商品
原価
公正価値
IFRS第7号の範囲外
現金及び現金等価物
資産合計
1,894
資本及び負債の部
長期金融負債(1)
原価
公正価値
IFRS第7号の範囲外
その他の固定負債
原価
‑6,699
‑372
‑281
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
IFRS第7号の範囲外
0
0
0
‑683
0
0
0
‑57
‑35
0
0
買掛金
‑4,861
0
0
0
その他の流動負債
‑3,674
‑236
0
0
0
‑3,438
0
0
0
‑16,346
‑57
0
0
短期金融負債
原価
公正価値
原価
IFRS第7号の範囲外
資本及び負債合計
‑91
‑740
(1) 金融負債内の債券には公正価値ヘッジのヘッジ対象項目に指定されるものがあり、基礎調整を受ける。従っ
て、完全に公正価値又は償却原価で処理されてはいない。
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(単位:百万ユーロ)
IAS第39号の範囲外の
その他の金融商品
IAS第39号に準拠した算定項目別帳簿価額
IFRS第7号に基づく金
融商品の公正価値
貸付金及び受取
ヘッジ商品として
リース債権及びファイ
債権/その他の 満期保有資産 指定されたデリバ
ナンス・リース負債
金融負債
ティブ
資産の部
長期金融資産
原価
公正価値
その他の非流動資
産
IFRS第7号の範
囲外
414
27
0
52
576
0
0
85
0
872
0
0
0
0
0
6,012
0
0
0
6,012
0
0
0
0
0
196
1
0
48
258
0
0
8
0
1,636
0
0
0
0
0
3,064
0
0
0
3,064
9,686
28
100
‑
受取債権及びその
他の資産
原価
IFRS第7号の範
囲外
短期金融商品
原価
公正価値
IFRS第7号の範
囲外
現金及び現金等価
物
資産合計
93
資本及び負債の部
長期金融負債(1)
原価
‑6,374
0
0
‑241
‑6,841
0
0
‑62
0
‑84
0
0
0
0
0
‑281
0
0
0
‑281
0
0
0
0
0
‑655
0
0
‑28
‑683
0
0
‑22
0
‑57
公正価値
IFRS第7号の範
囲外
その他の固定負債
原価
IFRS第7号の範
囲外
短期金融負債
原価
公正価値
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買掛金
‑4,861
0
0
0
‑4,861
‑236
0
0
0
‑236
0
0
0
0
0
0
‑84
その他の流動負債
原価
IFRS第7号の範
囲外
資本及び負債合計
‑12,407
‑269
‑
金融商品の活況な市場(例えば、株式市場)が存在する場合には、公正価値は、貸借対照表日現在の市
場価格又は相場価格を参照し決定される。活発な市場における公正価値がない場合には、類似商品の活
発市場における相場価格、又は一般的に認識された評価手法により公正価値が算定される。使用される
評価手法には、当該金融商品の公正価値を算定するための主要な要素を組み入れ、貸借対照表日現在の
市況から導き出される評価パラメーターを用いている。相手方から生じるリスクは、相手方が署名した
現在のクレジット・デフォルト・スワップに基づき分析される。その他の長期受取債権及び満期日ま
での残存期間が1年超の金融投資の公正価値は、現在の金利パラメーターを考慮した当該資産に関する
支払額の現在価値に相当する。
現金及び現金等価物、売掛金及びその他の受取債権は、支払期日までの残存期間が圧倒的に短い。そ
の結果、これらの決算日現在の帳簿価額は、その公正価値とほぼ等しい。また、買掛金及びその他の負債
も、通常は支払期日までの残存期間が短い。そのため、これらの算定価額は、その公正価値とほぼ等し
い。繰延資産と他の負債は一般的に満期まで少し時間があるため、計上された総額はおおよその公正価
値を表している。
売却可能金融資産には、パートナーシップ及び企業に対する持分81百万ユーロ(前年度:96百万ユー
ロ)が含まれている。しかし、これらの商品には、活発な市場がない。将来のキャッシュ・フローが確実
に算定できないため、これらの公正価値は、評価手法を用いて算定することができない。これらの企業
の株式は、取得原価で認識されている。近い将来に、2010年12月31日現在、売却可能金融資産として認識
されているもの大部分は、売却又は認識し直す予定はない。前年度においては、取得原価で測定された
重要な持分は売却されなかった。公正価値で測定された売却可能金融資産は、負債及び持分証券に関連
する。
損益を通した金融資産の公正価値は、一貫性のない会計を避けるため、公正価値オプションを適応さ
せた証券を含む。これらの資産には、活発な市場があり、その価格は公正価値で認識されている。
分類ごとに使用される公正価値の算定方法は、以下の表のとおりである。
金融資産及び負債:2010年
(単位:百万ユーロ)
レベル
分類
長期金融資
産の公正価値
短期金融資
産の公正価値
長期金融負
債の公正価値
短期金融負
債の公正価値
1
2
相場市
場価格
3
観測可能な市場データに基
づく重要な情報による算定
観測可能な市場データに基づ
かない重要な情報による算定
140
2,465
0
407
38
0
0
‑15
0
0
‑137
0
金融資産及び負債:2009年
(単位:百万ユーロ)
レベル
分類
1
相場市
場価格
2
観測可能な市場データに基
づく重要な情報による算定
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3
観測可能な市場データに基づ
かない重要な情報による算定
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長期金融資
産の公正価値
短期金融資産
の公正価値
長期金融負
債の公正価値
短期金融負
債の公正価値
118
754
0
1,605
31
0
0
‑84
0
0
‑57
0
為替予約の公正価値は、外国為替市場のレートを考慮して割引かれた将来の期待されたキャッシュ
・フローに基づいて算定される。通貨オプションは、ブラック・ショールズのオプション価格の式を用
いて測定される。
レベル2には、ドイツ・ポストバンク・アーゲー株式の売却計画の一環として契約された、商品、金利
及び通貨のデリバティブ並びに先物及びオプションを含む。
2010年度及び2009年度中に、再分類された資産は存在しなかった。
IAS第39号の個別算定に関するカテゴリーに従って分類された金融商品の純利益及び純損失は以下
のとおりである。
算定に関するカテゴリー別純利益及び純損失
(単位:百万ユーロ)
貸付金及び受取債権
満期保有金融資産
2009年
2010年
‑184
‑75
0
0
‑146
1,757
‑10
7
‑46
‑84
損益を通した金融資産及び負債の公正価値
トレーディング
公正価値オプション
その他の金融負債
純利益及び純損失は、主に、公正価値での算定、減損及び処分(処分益/損)の影響を含む。金融資産及
び負債の損益を通した公正価値の純収益の増加は、ドイツ・ポストバンク・アーゲー株式の計画的売
却の一環として契約された先物の初度の計上に起因する。配当金及び利息は、損益を通して公正価値で
算定される金融商品としては考慮されていない。売却可能金融資産に関する純利益及び純損失の開示
は、注記40に記載されている。損益を通して公正価値で測定されない金融商品に関して取決められた利
息及び手数料による収益及び費用については、開示された損益計算書に記載されている。
(51) 偶発債務
当グループの偶発債務は、合計2,469百万ユーロ(前年度:2,310百万ユーロ)である。このうち、12百
万ユーロ(前年度:63百万ユーロ)は保証債務に、133百万ユーロ(246百万ユーロ)は品質保証に、153百
万ユーロ(前年度:114百万ユーロ)は訴訟リスクより生じた負債に関連する。その他の総額2,171百万
ユーロ(前年度:1,887百万ユーロ)相当の偶発債務は、主に公的な国庫補助金手続から生じる債務に関
連する(注記53及び税金関連項目を参照)。
(52) その他の金融債務
引当金、負債及び偶発債務に加え、IAS第17号に定義される解約不能なオペレーティング・リースか
ら生じるその他の金融債務7,091百万ユーロ(前年度:6,193百万ユーロ)が存在する。
当グループのリースから生じる将来の解約不能な支払債務は、以下の資産に関連する。
リース債務
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(単位:百万ユーロ)
2010年
2009年
土地及び建物
5,359
5,554
航空機
312
951
輸送用設備
376
439
技術設備及び機械
106
115
その他の設備、営業用及び事務用機器
25
20
IT設備
15
12
6,193
7,091
リース債務
この変動は、主に航空機のリースに起因する。
残存期間別最低リース支払額
(単位:百万ユーロ)
2010年
2009年
1年未満
1,357
1,433
1年超2年以内
1,023
1,199
2年超3年以内
800
914
3年超4年以内
600
731
4年超5年以内
478
557
5年超
1,935
2,257
残存期間別最低リース支払額
6,193
7,091
リース支払料の最低額の割引現在価値は、割引率6.50パーセント(前年度:6.00パーセント)に基づ
くと、5,311百万ユーロ(前年度:4,773百万ユーロ)である。全体として、2,330百万ユーロ(前年度:
2,370百万ユーロ)のレンタル及びリース支払額が生じ、そのうちの1,693百万ユーロ(前年度:1,820百
万ユーロ)は解約不能なリースに関連する。解約不能なリースから生じた将来的なリース債務2,745百
万ユーロ(前年度:2,747百万ユーロ)は、主にドイツポスト・イモビリエンGmbHに起因する。
非流動資産に対する投資に係る購入債務は、194百万ユーロ(前年度:234百万ユーロ)であった。
(53) 訴訟
ドイツポスト・アーゲーが業界大手であることから、提供するサービスの多くは、ドイツ郵便法
(Postgesetz)に基づく特定業種の規制の対象となっている。規制当局は、特に料金に関する承認及び見
直しを行い、ダウンストリーム・アクセスの条件を設定し、市場濫用行為の有無につき一般調査を実施
している。その結果紛争が生じた場合には、売上高及び利益の減少につながる可能性がある。
例えば法的リスクとしては、2003年度、2004年度及び2005年度の上限料金設定手続の下、ドイツポス
トに与えられた料金承認に対する組合及び競合他社からの抗議、並びに2008年度の上限料金設定手続
の下、同社に与えられた料金承認に対する組合からの抗議が挙げられる。2003年度から2005年度までの
組合からの料金承認に対する上訴は、ミュンスター上級行政裁判所により棄却されたにも関わらず、組
合はこの判決に対し連邦憲法裁判所に違憲審査を申立てた。もし違憲審査が支持された場合には、ミュ
ンスター上級行政裁判所での裁判は再開される。また、法的リスクは、規制当局が同社に与えたその他
の料金承認に対する同社による抗議にも起因する。
ドイツポストの郵便料金が過大である旨のドイツ・フェルバンド・フューア・ポスト・ウント・テ
レコムニカティオーン(Deutscher Verband fur Post und Telekommunikation)(ドイツ郵便通信連合)
による申立てがきっかけとなり、欧州委員会により、競争法違反の疑いで訴訟手続が開始された。当該
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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手続において、ドイツポスト・アーゲーは、その価格の正当性を証明する詳細な証拠を欧州委員会に提
出している。
ドイツポスト・アーゲーは、2010年7月1日にダウンストリーム・アクセス割引率を引き上げた。ドイ
ツポストの競合他社及びその組合は、この割引率の引き上げに対し、ドイツ連邦ネットワーク庁
(Bundesnetzagentur)に提訴した。競合他社及びその組合は、割引率の引き上げは特に、規制上の要件
に抵触すると主張した。しかし、ドイツ連邦ネットワーク庁は、該当する規制に違反していないことが
判明次第、2010年9月15日付通知を通じ審査手続を中止した。原告がその他の法的手段を用い、申立てを
続行するかは現時点では不明である。ドイツポスト・アーゲーは、ダウンストリーム・アクセス料及び
割引率の引き上げは、規制及びその他法的要件を順守するものであると考えている。しかし、政府当局
又は裁判所がドイツポスト・アーゲーの売上高及び利益に悪影響をもたらす反対の結論に達しないと
いう保証はない。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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第三者による申立てに対して、欧州委員会は、ドイツ政府に対して、ドイツ独占委員会
(Monopolkommission)の申立てに関する情報の提供を要請した。当該申立ての内容は、ドイツポスト・
アーゲーが、ポストバンクに対し、市場相場以下の料金でドイツポストの直販店の使用を許可すること
により、EC条約上の国家援助の禁止条項に違反しているとするものである。ドイツポスト・アーゲー及
びドイツ・ポストバンク・アーゲーは、この申立ては誤りであり、ドイツポスト・アーゲーが支払って
いる料金は、EU法が規定する競争及び国家援助に関する規定に違反していないと認識している。また、
欧州委員会は、ドイツ連邦共和国に対し、1999年に、ドイツ・ポストバンクがドイツポスト・アーゲー
に対し、その株式持分を全て売却したことに対する意見を求めた。しかし、欧州委員会は、ポストバンク
の買収について、2002年6月19日付の決定により終結した国家援助に関する手続きの一部として、調査
済みであった。当時、欧州委員会は、「ポストバンクの買収には、いかなる国家援助の付与も含まれてい
ない。」と明確に結論付けていた。
ドイツ連邦政府は、欧州委員会に対し、すでに当該申立てには根拠がないと主張していた。それでも
なお、上記情報要求に関する両申立てにつき、欧州委員会が、上記事実が国家援助に当たるとの判決を
下さないという保証はない。
2007年9月12日に、欧州委員会は、ドイツポストに対する補助金疑惑に関して、ドイツ連邦共和国に対
する正式な調査を開始した。調査の焦点は、ドイツ連邦共和国が、ドイツポスト・アーゲー又はその前
身であるブンデスポスト(POSTDIENST)に対して、同社が1989年から2007年の間に提供した全国均一の
サービスに対する対価として、国家財源を使用して過剰に補償していたか否か、また、それにより、同社
がEU法に反する国家援助を与えられていたか否かであった。調査開始決定書によれば、欧州委員会は、
当該期間における全ての公的資金の移転、公的保証、法により付与された独占権、書簡サービスの料金
規制、及び公務員の年金に対する公的資金の支払いについての調査を予定している。また、ドイツポス
ト・アーゲー及びブンデスポストにおける、規制対象の書簡サービス、ユニバーサル・サービス及び競
争下のサービス間の費用配分についても調査する予定である。この調査は、さらにドイツポスト・アー
ゲーとポストバンクとの間の協力の合意、及び事業用小包サービスにおけるドイツポスト・アーゲー
とDHLフェルトリープスGmbHとの間の協力の合意にも関係する。
ドイツポスト・アーゲー及びポストバンクは、新たな調査が事実的根拠を欠いていると考えている。
ドイツ・ブンデスポストの民営化に伴う全ての公的資金の移転、公的保証及び年金債務の支払いは、
2002年6月19日付の決定により終結した国家援助に関する手続の争点の一部となっていた。この決定に
おいて、上記事項は、違法な国家援助とは認定されなかった。さらに、ドイツポスト・アーゲー及びポス
トバンクは、法的に付与された独占権及び書簡サービスの料金規制は、そもそも国家援助の一形態とみ
なされる法的基準を満たしていないとの見解を有している。また、ドイツポスト・アーゲーは、子会社
との間の内部費用の配分は、EU法が定める国家援助の規定及び欧州裁判所の判例に沿ったものである
と考えている。それでも、全体的な評価に基づくと、欧州委員会が本件を違法な国家援助と判定する可
能性は排除できない。
2010年9月2日に、欧州司法裁判所(ECJ)は、欧州委員会による欧州第一審裁判所による2008年7月1
日付の判決に対する上訴を棄却した。これは、ドイツポスト・アーゲーに対し、国庫補助金の返済を求
めた2002年6月19日付の欧州委員会による決定が、最終的に無効になったことを意味する。すなわち、欧
州委員会は、ドイツポスト・アーゲーに対し、受領したとされる総額907百万ユーロの国庫補助金及び
その利息を返済するよう要請していた。欧州第一審裁判所は、ドイツポスト・アーゲーの申立てを支持
し、既に支払われていた上記総額を2008年8月1日に返済させていた。
2007年10月に、DHLグローバル・フォワーディングは、運送業界におけるその他全ての大手会社とと
もに、国際運送業界における追加料金及び手数料の決定に関する正式な調査について、欧州委員会の競
争総局からの情報提供の要請、米国司法省の反トラスト局からのサピーナの送達、及びその他の管轄に
おける競争管理当局からの情報提供の要請を受け取った。2008年1月に、上記運送サービスの購入者を
代理し、ニューヨーク地方裁判所において、反トラスト法違反を理由として集団代表訴訟が提起され
た。ドイツポスト・アーゲー及びDHLは、この中で被告として名前が挙げられている。かかる民事訴訟
は、反トラスト法違反の疑いで調査が行なわれているという事実に基づき提起されたもののようだが、
実際に生じた結果又は被った損失に基づいたものではない。ドイツ・ポストDHLは、上記調査又は上記
集団代表訴訟の本案の結果又は見通しについて予測することはできないが、いずれについても財務上
のリスクは限定的であると考える。
(54) 株式報酬
役員向け株式報酬 (シェア・マッチング・スキーム)
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本制度は、当グループの役員の一部向けに変動報酬を付与する新制度として2009年に導入され、こ
れはIFRS第2号に基づき、持分決済型の株式報酬取引として計上されているが、2010年にはその他の当
グループ役員を含むまでに拡大された。この制度に基づき、該当役員は、本会計年度の変動報酬の一部
として、ドイツポスト・アーゲー株式を翌年受け取ることになり、当グループの全役員は個別に、会計
年度の変動報酬を更に株式に転換するため株式割合を増加させることができる。一定の条件が満たさ
れたならば、当該役員は、4年後にまた同量のドイツポスト・アーゲー株式を付与される(対応株式)。
従って、2009会計年度トランシェは2014年に4年間の受領期間が終了次第満了し、2010会計年度トラン
シェは、2015年に満了する。
2010会計年度には、本株式報酬制度に参加する当グループの役員は、約8.5百万ユーロに値する賞与
の一部を株式で受け取る。この金額及び4年後に付与される対応株式は、最小株式数の約1,260,000株と
いう結果になる。更に、614,000株が該当役員の個別判断により株式に転換されると予想される。約
762,000株の対応株式が2009年トランシェに帰属する。2009年トランシェの対応株式の公正価格は、ド
イツポスト・アーゲー株式の2009年トランシェ付与日の株価に相当する(11.48ユーロ)。2010年トラン
シェの対応株式の公正価格は、そのトランシェ付与日の株価、13.98ユーロとなる。
付与された変動報酬部分のために、2010年12月31日付けで、20百万ユーロが連結財務書類上資本と
して計上された。そのうち、約8.8百万が2010会計年度にドイツポスト・アーゲー株式から支払われる
と予想される賞与分である。残りは、2014年4月(2009年トランシェ)及び2015年4月(2010年トラン
シェ)に対応株式として発行される分である。
役員向け2006年SAR制度
2006年7月3日以降、選ばれた役員が、2006年に導入された長期インセンティブ制度の下、株式評価益
請求権の年次トランシェを受領している。これにより、要求された実績目標が達成された場合に、役員
たちに対し、ドイツポスト株式の株価と固定された発行価格との差額を一定期間内に現金で受け取る
権利を与えるものである。2006年及び2007年トランシェの株式評価益請求権は、それぞれの待機期間
終了後に例外なく目標が達成されなかったため、失効した。
取締役向け長期インセンティブ制度(2006年LTIP)
2006年7月1日以降、取締役会役員は、2006年長期インセンティブ制度の下、株式評価益請求権
(SAR)を受領した。2006年LTIPの下、各SARの所有者は、行使日直前の5取引日のドイツポスト株の平
均終値とSARの発行価格の差額を現金で受領することができる。
各取締役は、2010年に個別財政投資として、固定年間給与(基本年間給与)の10%を投資した。取締
役に発行されるSARの数は、監査役会により決定される。付与日から起算して4年間の待機期間(また
は、2008年以前に発行されたSARには、3年間の待機期間)の満了時までに絶対的又は相対的な業績目標
が達成された場合にのみ、固定期間満了後2年の間に、一部または全部を行使することができる。かかる
2年の間に行使されないSARは、失効する。
付与されたSAR(存在する場合)のうち、行使可能な数量を判断するために、基準期間中及び業績期間
中の株式の平均価格又は平均指標値が比較される。基準期間とは、付与日直前の連続した20取引日を
いい、業績期間とは、待機期間終了前の60取引日をいう。平均(終値)価格は、ドイツ証券取引所のクセ
トラ取引システムにおけるドイツポスト株式の平均終値をいう。
絶対的な業績目標は、ドイツポスト株式の終値が発行価格を最低10%、15%、20%又は25%上回る場
合に達成されたとされる。相対的業績目標は、STOXX欧州600指数(SXXP, ISIN EU 0009658202)に関連す
る株式の業績と相関関係にある。株価が業績期間の業績指数と等しい場合又は指数を最低10%上回った
場合に達成されたものとされる。
各6個のSARのうち、絶対的業績目標に基づき最大4つのSARを獲得することができ、相対的業績目標に
基づき最大2つのSARを獲得することができる。絶対的又は相対的な業績目標が待機期間満了日までに
達成されなかった場合には、関連するトランシェに起因するSARは代替品や補償なしで失効する。2006
年LTIPトランシェに関する詳細は、以下の表に記載されている。
2006年LTIP
SAR
発行日
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
トランシェ
トランシェ
トランシェ
トランシェ
トランシェ
2006年7月1日
2007年7月1日
2008年7月1日
238/387
2009年7月1日
2010年7月1日
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
発行価格
20.70ユーロ
24.02ユーロ
18.40ユーロ
9.52ユーロ
12.27ユーロ
待機期間
2009年6月30日
2010年6月30日
2011年6月30日
2013年6月30日
2014年6月30日
満了日
取締役向けの2006年SAR制度及び長期インセンティブ制度(2006LTIP)の公正価値は、確率的シミュ
レーション・モデルを使用して決定された。その結果、2010年度は、21百万ユーロ(前年度:11百万
ユーロ)もの費用が計上された。取締役に対する株式報酬の詳細は、注記55.2に記載されている。
2006年LTIP及び2006年SAR制度(取締役及び役員)について、貸借対照表日に計上された引当金は、37
百万ユーロ(前年度:16百万ユーロ)であった。
(55) 関連当事者に関する開示
ドイツポストDHLは、改正されたIAS第24号で政府関連企業に認められている開示の部分的免除に
2010年12月31日という早い時点で申請した。
(55.1) 関連当事者に関する開示(会社及びドイツ連邦共和国)
当グループによって支配されているか、当グループが重要な影響力を行使でき、関連当事者として分
類された全ての会社は、株式保有リスト上に、地理的領域ごとに、所有持分、資本及び当期純利益又は損
失に関する情報と共に掲載されている、注記60参照。
ドイツポスト・アーゲーは、ドイツ連邦共和国及びドイツ連邦共和国が支配するその他の会社との
間で、様々な関係を有している。
連邦政府は、ドイツポスト・アーゲーの顧客であり、当社のサービスを利用している。ドイツポスト
・アーゲーは、独立した個別の顧客として、国家当局及びその他の政府機関と直接事業関係を持つ。こ
れらの顧客に提供されるサービスは、ドイツポスト・アーゲーの収益全体に対して重要でない。
ドイツ復興金融公庫との関係
ドイツ復興金融公庫(KfW)は、連邦政府がドイツポスト・アーゲーやドイツテレコム・アーゲー等の
会社を民営化し続ける支援を行っている。1997年に、KfWは、連邦政府とともに国有企業を民営化する手
段として、「プレイスホルダー・モデル」を開発した。このモデルの下では、連邦政府は、これらの国有
企業を完全に民営化する目的で、KfWに対し、自己の投資持分の全部又は一部を売却する。このモデルに
基づき、KfWは、1997年以来、数回に渡りドイツポスト・アーゲー株式を連邦政府から購入し、これらの
株式を用いて資本市場取引を行ってきた。KfWは、現在ドイツポスト・アーゲーの株式資本のうち30.5%
を保有している。
ドイツ連邦郵便通信省との関係
ドイツ連邦郵便通信庁(以下「同庁又はBAnstPT」という。)は、政府機関であり、技術的にも法的にも
ドイツ連邦財務省の監督下に置かれている。2005年12月1日施行のBundesanstalt‑
Reorganisationsgesetz(ドイツ連邦機関更生法)の下、ドイツ連邦共和国は、ドイツ連邦財務省を通
して、郵政後継企業の保有に関する業務に直接取り組むこととなった。これにより、以後、同庁は、「保
有に関連する業務」に取り組む必要がなくなった。さらに、同庁は、公的な住居供給に関する目標を設
定するとともに、ドイツポスト・アーゲー、ドイツ・ポストバンク・アーゲー及びドイツテレコム・
アーゲー向けの社会的施設・制度(郵便職員健康保険基金、保養プログラム、ドイツ・ブンデスポスト
補足年金基金(VAP)及び福祉サービス等)の管理を行っている。これら業務は、代理店契約に基づいて
行われる。2010年度は、ドイツポスト・アーゲーは、同庁が提供したサービスに関連して、72百万ユーロ
(前年度:68百万ユーロ)を分割払いで請求された。
ドイツ連邦財務省との関係
2001年度において、ドイツ連邦財務省及びドイツポスト・アーゲーは、ドイツポスト・アーゲーが付
与した住宅手当に関連し、誤った住宅助成金の削減に係るドイツ法(Gesetze über den Abbau der
Fehlsubventionierung im Wohnungswesen)に基づく清算金の徴収によりドイツポスト・アーゲーが受
領した利益の移譲に関する条項を定めた契約を締結した。2010年度に、ドイツポスト・アーゲーは、連
邦政府に対して、2009年度分として約0.1百万ユーロ、2010年度分には、約0.6百万ユーロを最終的な清
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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算として支払った。上記合意に従い、2010年度分の最終的な清算は、2011年7月1日までに行われる。
また、ドイツポスト・アーゲーは、ドイツ連邦財務省との間で、ドイツ連邦機関への公務員の転籍に
関する契約を2004年1月30日付で締結した。この契約に基づき、公務員はまず転籍を前提として6か月間
派遣され、審査に通った場合は恒久的に転籍となる。恒久的な転籍時に、ドイツポスト・アーゲーは、連
邦政府に発生した費用に対して、定額の手数料を支払う。2010年度において、この計画により、21名(前
年度:8名)が恒久的に転籍し、9名(前年度:18名)が2011年における恒久的な転籍を目的として派遣さ
れている。
ドイツ連邦職業紹介所との関係
ドイツポスト・アーゲー及びドイツ連邦職業紹介所との間で、ドイツ連邦職業紹介所へのドイツポ
スト・アーゲー公務員の転籍に関する契約を2009年10月12日付で締結した。本発案に基づき、2010年に
は、365人が恒久的に転籍した。
ドイツテレコム・アーゲー及びその子会社との関係
連邦政府は、直接的及び間接的(ドイツ復興金融公庫を通し)にドイツテレコム・アーゲー株を約32%
保有している。過半数に満たない株主持分しか有しないにもかかわらず、連邦政府は、年次株主総会へ
の平均的出席率の高さにより安定的多数を占めているため、ドイツテレコムと連邦政府は、依存した関
係にある。従って、ドイツテレコムは、ドイツポスト・アーゲーの関連当事者であるといえる。2010年度
において、ドイツポストDHLは、ドイツテレコム・アーゲーに対し、3億ユーロ(前年度:3億ユーロ)相当
の商品及びサービスを提供した。これらは、主に書簡及び小包の輸送サービスであった。同期間におい
て、当グループは、3億ユーロ(前年度:4億ユーロ)相当の商品及びサービス(IT関連商品及びサービス
を含む。)をドイツテレコムから購入した。
ドイツバーン・アーゲー及びその子会社との関係
ドイツバーン・アーゲーは、ドイツ政府により完全に保有されている。この依存関係により、ドイツ
バーン・アーゲーは、ドイツポスト・アーゲーの関連当事者である。ドイツポストDHLは、ドイツバーン
・アーゲー・グループとの間に様々なビジネス関係を築いている。これらは、主に輸送サービスから成
る。
コメルツ銀行との関係
連邦政府がコメルツ銀行の株式のうち25%及び1株の持分を保有していることから、コメルツ銀行は関
連当事者であるといえる。2010年12月21日以来、コメルツ銀行は、ドイツポスト・アーゲーとの間で契
約した信用機関シンジケートを引き受けた銀行コンソーシアムの一員である。同時に、ドイツポスト・
アーゲーとコメルツ銀行間の200百万ユーロの相互融資枠は、終結した。
ドイツ連邦郵便通信年金サービスe.V.
ドイツ連邦郵便通信年金サービスe.V.(BPS−PT)についての情報は、注記7を参照のこと。
年金ファンドとの関係
ドイツポスト企業年金サービスe.V.(DPRS)及び/又はドイツポスト年金トレウハンドGmbH & Co.KG、
ドイツポスト企業年金サービスe.V. & Co. オブイェクト・グローナウ KG、及びドイツポスト・グル
ンドシュトゥックス・ファーミートゥングスゲゼルシャフト・ベーター mbH オブイェクト・ライプ
ツィグ KGが法的所有者又は受益所有者であり、公正価値が1,043百万ユーロ (前年度:1,050百万ユー
ロ)の不動産は、ドイツポスト・インモビリエンGmbHにのみ賃貸されている。ドイツポスト・インモビ
リエンGmbHに対する2010年度の賃料は、63百万ユーロ(前年度:66百万ユーロ)であった。賃料は、常に
支払期日通りに支払われていた。ドイツポスト年金トレウハンドGmbH & Co.KGは、2009年末に設立した
ドイツポスト年金ファンド・アーゲーの株式を100%保有する。2010年12月31日現在、満期の債権又は負
債は存在しない。2010年度において、外部の当局とドイツポスト・アーゲーのグループ会社との間に販
売活動関係はなかった。
非連結会社及び関連会社との関係
当グループは、通常の事業活動の一環として、その連結子会社に加え、当グループの関連当事者とみ
なされる多くの非連結子会社及び関連会社と直接的及び間接的な関係を有している。これらの活動の
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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一環として、非連結会社との間の商品及びサービスの提供に係る全ての取引は、独立企業間の取引とし
て、市場における標準的な条件で行われた。2010年度における主要な関連当事者との取引の結果は、連
結財務書類では以下の項目のとおりであった。
(単位:百万ユーロ)
2010年
2009年
受取債権
25
30
貸付金
15
13
3
0
金融負債
‑46
‑47
負債
‑10
‑20
‑3
‑4
内部銀行業務による受取債権
内部銀行業務による負債
(55.2) 関連当事者に関する開示(個人)
IAS第24号に基づき、当グループは、当グループと関連当事者又はその家族との間の取引についても
報告を行っている。関連当事者とは、取締役、監査役、レベル2の役員及びその家族であると定義されて
いる。
2010年度において、取締役及びその家族と当グループとの間に、報告対象の取引は存在しなかった。
監査役会役員が、ドイツポスト・アーゲーとの間で、法的取引を行った例は一件あった。これは主に、ド
イツ・ポストバンク・アーゲーによる総額百万ユーロ相当のサービスの提供であった。レベル2の役員
及び/又はその家族とドイツポストDHL間で行われた法的取引は、なかった。
IAS第24号により開示が求められている当グループの主要な経営幹部の報酬は、現職の取締役及び監
査役の報酬により構成されている。現職の取締役及び監査役の報酬は、以下のとおりである。
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
16
13
退職後給付
2
2
退職給付
4
0
株式報酬
2
2
24
17
短期従業員給付(株式報酬控除後)
合計
退職後給付は、現職の取締役における年金引当金により生じた勤務費用として認識される。
株式報酬の金額は、2008年度及び2009年度に認識された株式報酬費用に関係している。その詳細は、
以下の表のとおりである。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
株式報酬の支払金額は、2009年度及び2010年度について認識された関連費用に関連し、その明細は以下の表の
とおりである。
株式報酬
(単位:千)
フランク・アペル博士
2009年
2010年
SAR
SAR
421
443
ケン・アレン
177
295
ブルース・エドワーズ
276
295
ユルゲン・ゲルデス
280
295
177
295
ヴァルター・ショイルレ
284
295
ヘルマン・ウデ
276
295
101
‑
(2009年2月26日から経営取締役)
ローレンス・ローゼン
(2009年9月1日から経営取締役)
ジョン・アラン
(2009年6月30日まで取締役)
株式報酬
1,992
2,213
2009年度及び2010年度の取締役に付与される株式報酬のさらなる詳細は、以下の表のとおりである。
2010年度の取締役に対する株式報酬
ローレンス
フランク・
ケン・
ブルース・
ユルゲン・
・
アペル博士
アレン
エドワーズ
ゲルデス
ローゼン
ヴァルター・ ヘルマン・
ショイルレ
ウデ
SAR
2010年1月1日現在
未行使SAR
925,000
370,896
523.562
618,706
240,000
690,000
523,562
375,000
250,000
250,000
250,000
250,000
250,000
250,000
220,000
43,938
53,562
148,706
0
220,000
53,562
0
0
0
0
0
0
0
付与されたSAR
失効したSAR
行使されたSAR
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
未行使SAR
2010年12月31日現
在
1,080,000
576,958
720,000
720,000
490,000
720,000
720,000
0
0
0
0
0
0
0
3.01
2.21
2.21
行使可能SAR
2010年12月31日現
在
加重平均決済価格
未行使
(ユーロ)
加重平均行使価格
未行使
(ユーロ)
満期までの加重
2.21
平均期間(年)
2.63
2.21
2.21
2009年度の取締役に対する株式報酬
ヴァル
フランク
ブルース
ユルゲン
ローレン
ター・
ジョン・
・アペル
ケン・
・エド
・ゲルデ
ス・ロー
ショイル
博士
アレン
ワーズ
ス
ゼン
レ
ジョン・
ヘルマン ミューレン
・ウデ
(1)
アレン(
2)
ストックオプショ
ン
2009年1月1日現在
65,988
0
0
17,272
0
25,988
16,316
0
0
0
0
0
0
0
65,988
0
0
17,272
0
25,988
16,316
0
0
0
0
0
0
0
0
0
未行使ストックオ
プション2009年12
月31日現在
0
0
0
0
0
0
0
0
0
行使可能ストック
オプション2009年
12月31日現在
0
0
0
0
0
0
0
0
0
未行使ストックオ
プション
17,272
0
付与された
ストックオプショ
ン
0
0
失効した
ストックオプショ
ン
17,272
0
行使された
ストックオプショ
ン
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
加重平均決済価格
(ユーロ)
未行使
加重平均行使価格
(ユーロ)
未行使
満期までの加重平
均期間(年)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
775,000
176,244
400,508
474,172
0
660,000
337,262
660,000
285,000
360,000
240,000
240,000
240,000
240,000
240,000
240,000
0
0
45,348
116,946
95,466
0
210,000
53,700
660,000
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
925,000
370,896
523,562
618,706
240,000
690,000
523,562
0
285,000
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1.87
2.31
0
1.30
SAR
2009年1月1日現在
未行使SAR
付与されたSAR
失効したSAR
行使されたSAR
210,000
未行使SAR
2009年12月31日現
在
行使可能SAR2009
年12月31日現在
加重平均決済価格
(ユーロ)
未行使
加重平均行使価格
(ユーロ)
未行使
満期までの加重
平均期間(年)
2.04
2.67
2.31
2.03
(1)2010年2月24日まで取締役。
(2)2010年6月30日まで取締役。
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3.50
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
取締役会に対する報酬
2010年度の現職の取締役に対する報酬の総額は、長期インセンティブ効果も含め、17.0百万ユーロ
(前年度:22.2百万ユーロ)となった。このうち、7.1百万ユーロ(前年度:9.8百万ユーロ)は、実績には
連動していない部分(年間基本給与及び福利厚生給付)に、4.9百万ユーロ(前年度:5.1百万ユーロ)は
実績に連動している部分(変動部分)に、また5.0百万ユーロ(前年度:7.3百万ユーロ)は長期インセン
ティブ効果(株式評価益権又はSAR)に関連するものであった。SARの数は総計1,875,000 (前年度:
1,800,000)であった。
退職した取締役
2010年度に退職した取締役又はその扶養家族への報酬は、5.7百万ユーロ(前年度:8.1百万ユーロ)
となった。IFRSに基づき算定された現在の年金のための確定給付債務(DBO)の総額は、42.9百万ユーロ
(前年度:26.1百万ユーロ)であった。
監査役に対する報酬
2010年度の監査役に対する報酬の総額は、約1.1百万ユーロ(前年度:0.7百万ユーロ)であった。この
うち、0.9百万ユーロ(前年度:0.6百万ユーロ)は固定要素に、0ユーロ(前年度:0ユーロ)は実績連動型
の報酬に、0.2百万ユーロ(前年度:0.1百万ユーロ)は出席手当に関連するものであった。取締役及び監
査役に対する報酬の内訳のさらなる詳細は、コーポレート・ガバナンス報告書に記載されている。コー
ポレート・ガバナンス報告書に含まれる報酬報告書は、当グループの経営報告書の一部をも構成する。
取締役会及び監査役会による株式保有
2010年12月31日現在において、ドイツポスト・アーゲーの取締役会及び監査役会によって保有され
ている株式は、ドイツポスト・アーゲーの資本金の1%に満たなかった。
報告対象の取引
当社の有価証券に関係し、ドイツの有価証券取引法(Wertpapierhandelsgesetz)の第15a条に基づい
てドイツポスト・アーゲーに対し通知されている、取締役及び監査役の取引は、当社のウェブサイト
www.dp‑dhl.comで閲覧可能である。
(56) 会計監査人の報酬
連結財務書類の会計監査人であるプライスウォーターハウスクーパース・アクティエンゲゼルシャフ
ト監査法人により提供されたサービスに対する以下の手数料は、2009年度及び2010年度における費用と
して計上された。
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
財務書類の監査
6
5
その他の保証及び評価に係るサービス
1
2
税務顧問サービス
0
0
その他のサービス
1
1
会計監査人の報酬
8
8
(57) ドイツ商法第264条第3項に基づくオプションの活用
2010年度において、ドイツポスト・アーゲーは、以下の会社について、ドイツ商法
(Handelsgesetzbuch)第264条第3項に基づく簡略化オプションを行使した。
1.Agheera GmbH
2.ダンツァス・ドイツランド・ホールディング GmbH
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
3. ドイツボスト・アドレス・ベタイリグングスゲゼルシャフト mbH
4. ドイツポスト・ベタイリグンゲン・ホールディング GmbH
5. ドイツポスト・ベタイリグンゲン・ホールディング・バンクベタイリグングスゲゼルシャフト mbH
6.
7.
8.
9.
ドイツポスト・コム GmbH
ドイツポスト・コンサル GmbH
ドイツポスト・カスタマー・サービス・センター GmbH
ドイツポスト DHL コーポレート・リアルエステート・マネジメント GmbH (前ドイツポスト・イ
ンモビリエントヴィックルング・グルンドストゥックスゲゼルシャフト・mbH)
10. DP DHL インハウス・コンサルティング GmbH
11.DP DHL マーケット・リサーチ・アンド・イノベーション GmbH
12. ドイツポスト・ディレクト GmbH
13.DP フリート GmbH
14.ドイツポスト・インモビリエン GmbH
15.ドイツポスト・ITブリーフ GmbH
16.ドイツポスト・ITサービス GmbH
17.ドイツポスト・リアル・エステート GmbH
18.ドイツポスト・ショップ・エッセン GmbH
19.ドイツポスト・ショップ・ハノーバー GmbH
20.ドイツポスト・ショップ・ミュンヘン GmbH
21.ドイツポスト・テヒニッシャー・サービス GmbH
22.DHL エアウェイズ GmbH
23.DHL オートモーティブ GmbH
24.DHL オートモーティブ オフェナウ GmbH
25.DHL BwLog GmbH
26.DHL エクスプレス・ドイツ GmbH
27.DHL グローバル・フォワーディング GmbH
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EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
28.DHL
29. DHL
30.DHL
31.DHL
32.DHL
33.DHL
34.DHL
35.DHL
36.DHL
37.DHL
38. DHL
39.DHL
グローバル・フォワーディング・マネジメント GmbH
グローバル・マネジメント GmbH
ホーム・デリバリー GmbH
ハブ・ライプチヒ GmbH
インターナショナル GmbH
ロジスティックス GmbH
ソリューション・ファッション GmbH
ソリューション GmbH
ソリューション Großgut GmbH
ソリューション・リテール GmbH
サプライ・チェーン・マネジメント GmbH
トレード・フェアーズ・アンド・イベント GmbH
40. DHL フェルヴァルツングス GmbH
41.ヨーロピアン・エア・トランスポート・ライプチヒ GmbH
42.ファースト・メール・デュッセルドルフ GmbH
43. インターサーブ・ゲゼルシャフト・フュア・ペルゾナル・ウント・ベラテルディーンストライス
トゥンゲン
44. ITG GmbH インターナショナル・スペディション・ウント・ロジィスティック
45. ヴェルベアゲントゥア・ヤンセン GmbH
46.
47.
48.
49.
50.
51.
ウィリアムズ・リー・ドイチェランド GmbH
ウィリアムズ・リー・ダイレクト・マーケティング・ソリューションズ GmbH
ウィリアムズ・リー・ドキュメント・ソリューションズ GmbH
ウィリアムズ・リー GmbH
ウィリアムズ・リー・インハウス・ソリューションズ GmbH
ウィリアムズ・リー・プリント・ソリューションズ GmbH
(58) ドイツ・コーポレート・ガバナンス・コードの遵守宣言
2010年12月、ドイツポスト・アーゲーの取締役会及び監査役会は、ドイツ株式会社法第161条で要求
されている、2010年度におけるドイツ・コーポレート・ガバナンス・コードの遵守宣言を共同で公表
した。
この遵守宣言は、インターネット上のアドレスwww.corporate‐governance‐code.de及び当社の
ウェブサイトwww.dp‑dhl.comからアクセスすることができる。
(59) 貸借対照表日後の重要な事象
貸借対照表日以降、重要な事象はない。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(60)株主一覧
連結財務諸表に含まれる関連会社(アフィリエーテッド・カンパニー)
社名
本社所在 持 分 割 合
通貨
エクイティ(千ユーロ)
純利益
地
(千ユーロ)
ヨーロッパ
ABIS GmbH
ドイツ、フ
70.00
EUR
477
868
100.00
EUR
100.00
EUR
25
‑1,444
100.00
EUR
1,032
416
100.00
EUR
5,764
0
100.00
EUR
2,360
‑405
100.00
EUR
‑2,561
0
100.00
EUR
244
4
100.00
EUR
‑8,360
‑3,103
100.00
EUR
‑398
159
100.00
EUR
245
0
100.00
EUR
1,764
739
ランクフ
ルトアム
マイン
エアロカー B.V.
オランダ、
5,659
2,478
アムステ
ルダム
アゲーラ GmbH
ドイツ、ボ
ン
アルバート・シャイド ドイツ、ケ
GmbH
ルン
アプライド・ディスト 英国、ブ
リビューション・グ
ラックネ
ループ・リミテッド
ル
アクシアル SA
ベルギー、
スヌッフ
ブルー・ファネル・バ 英国、ブ
ルクシップス・リミ
ラックネ
テッド
ル
ビュルグトランス
ドイツ、
GmbH
デュッセ
ルドルフ
カルグス・エクスプレ ルーマニ
ス・クーリエ S.R.L. ア、ブカレ
スト
カルグス・インターナ ルーマニ
ショナル S.R.L.
ア、ブカレ
スト
コンテナ・サービス
オランダ、
(アムステルダム) B. アムステ
V.
ルダム
コルマール・リミテッ 英国、ブ
ド
ラックネ
ル
248/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
CPJ トラベル・リミ
英国、ハウ
テッド
ンズロー
ダンマール・ラインズ スイス、
AG
0
0
100.00
EUR
24,459
4,646
100.00
EUR
1,158
0
100.00
EUR
8,753
0
100.00
EUR
7,810
5
100.00
EUR
‑1,267
0
100.00
EUR
5,485
25,213
100.00
EUR
‑26,171
‑399
100.00
EUR
14
‑17
100.00
EUR
645
‑87
100.00
EUR
14,404
2,352
100.00
EUR
27,005
‑2,839
テーンズ
ダンツァス AEI (UK) 英国、ス
リミテッド
EUR
バーゼル
ダンツァス (UK) リミ 英国、ス
テッド
100.00
テーンズ
ダンツァス AEI GmbH ドイツ、ケ
ルスター
バハ
ダンツァス・ケミカル ドイツ、
ズ GmbH
デュッセ
ルドルフ
ダンツァス・ドイツ・ ドイツ、フ
ホールディング GmbH ランクフ
ルト・ア
ム・マイ
ン
ダンツァス・ファッ
オランダ、
ション B.V.
フェン
ロー
ダンツァス・ファッ
ベルギー、
ション NV
グリムベ
ルゲン
ダンツァス・ファッ
オランダ、
ション・サービス・セ ワール
ンターズ B.V.
ウェイク
ダンツァス・グルンド ドイツ、
シトゥックスファー
デュッセ
ヴァルトゥング・
ルドルフ
デュッセルドルフ
GmbH
ダンツァス・グルンド ドイツ、フ
シトゥックスファー
ランクフ
ヴァルトゥング・フラ ルト・ア
ンクフルト GmbH
ム・マイ
ン
249/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ダンツァス・グルンド ドイツ、ハ
シトゥックスファー
100.00
EUR
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EUR
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21,066
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‑
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EUR
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100.00
EUR
‑
‑
100.00
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571
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55.00
EUR
51
‑8
ンブルク
ヴァルトゥング・グ
ロースゲーラウ GmbH
ダンツァス・ホール
スイス、
ディング AG
バーゼル
ダンツァス・キエフ・ ウクライ
リミテッド
ナ、キエフ
ダンツァス・オデッサ ウクライ
・リミテッド
ナ、オデッ
サ
ダンツァス・フェア
ドイツ、フ
ヴァルトゥングス
ランクフ
GmbH
ルト・ア
ム・マイ
ン
ダンツァス, S.L.
スペイン、
サン・セ
バスティ
アン
ユニオン・アドゥア
スペイン、
ネーラ・エスパニョー バルセロ
ラ S.A.
ナ
ダルシャーン・プロパ アイルラ
ティーズ・リミテッド ンド、ダブ
リン
ドイツポスト・アドレ ドイツ、ボ
ス・ベタイリグングス ン
ゲゼルシャフト mbH
ドイツポスト・アドレ ドイツ、ボ
ス・ゲシェフツフュー ン
ルングス GmbH
ドイツポスト・アドレ ドイツ、ボ
ス GmbH & Co. KG
ン
ドイツポスト・アセク ドイツ、ボ
ランツ・ファーミット ン
ルングス GmbH
250/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ドイツポスト・ベタイ ドイツ、ボ
リグンゲン・ホール
100.00
EUR
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100.00
EUR
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100.00
EUR
1,099
29
ン
ディング バンクベタ
イリグングスゲゼル
シャフト mbH
ドイツポスト・ベタイ ドイツ、ボ
リグンゲン ホール
ン
ディング GmbH
ドイツポスト・コム
ドイツ、ボ
GmbH
ン
ドイツポスト・コンサ ドイツ、ボ
ルト GmbH
ン
ドイツポスト・カスタ ドイツ、モ
マー・サービス・セン ンハイム
ター GmbH
ドイツポスト・DHL・ ドイツ、ボ
100.00
コーポレート・リアル ン
エステート・マネジメ
ント GmbH
ドイツポスト・DHL・ ドイツ、ボ
インハウス・コンサル ン
ティング GmbH
ドイツポスト・DHL・ ドイツ、ボ
マーケット・リサーチ ン
・アンド・イノべー
ション GmbH
ドイツポスト・ディレ ドイツ、ボ
クト GmbH
ン
ドイツポスト・ファイ オランダ、
ナンス B.V.
アメルス
フォール
ト
ドイツポスト・フリー ドイツ、ボ
ト GmbH
ン
ドイツポスト・グロー ベルギー、
バル・メール (ベル
ブリュッ
ギー) N.V.
セル
251/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ドイツポスト・グロー フランス、
100.00
EUR
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‑308
100.00
EUR
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160
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0
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‑
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2
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ス) SAS
レ・ムリ
ノー
ドイツポスト・グロー オランダ、
バル・メール (オラン ユトレヒ
ダ) B.V.
ト
ドイツポスト・グロー スイス、
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バーゼル
ス) AG
ドイツポスト・グロー 英国、クロ
バル・メール (UK) リ イドン
ミテッド
ドイツポスト・インモ ドイツ、ボ
ビリエン GmbH
ン
ドイツポスト・インモ ドイツ、ボ
ビリエントヴィックル ン
ング・グルンドシュ
トゥックスゲゼルシャ
フト mbH & Co. ロギ
スティクツェントレン
KG
ドイツポスト・イン
アイルラ
シュアランス・リミ
ンド、ダブ
テッド
リン
ドイツポスト・イン
オランダ、
ターナショナル B.V. マースト
リヒト
ザ・ネーデルランド
オランダ、
622009 B.V.
アッペル
ドルン
ドイツポスト・インベ ドイツ、ボ
ストメンツ
GmbH
ン
ドイツポスト・IT・ブ ドイツ、ボ
リーフ GmbH
ン
ドイツポスト・IT・
ドイツ、ボ
サービス GmbH
ン
252/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ドイツポスト・メール オランダ、
・ディストリビュー
100.00
EUR
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53
100.00
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‑
100.00
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17
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100.00
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3,315
アッペル
ション (オランダ) B. ドルン
V.
ドイツポスト・リアル ドイツ、ボ
エステート・ジャーマ ン
ニー GmbH
ドイツポスト・リイン ルクセン
シュアランス S.A.
ブルク、ル
クセンブ
ルク
ドイツポスト・セレク オランダ、
ト・メール・ネーデル ユトレヒ
ランド C.V.
ト
SW ポスト・べヘアー オランダ、
B.V.
ユトレヒ
ト
ドイツポスト・ショッ ドイツ、
プ・エッセン GmbH
エッセン
ドイツポスト・ショッ ドイツ、ハ
プ・ハノーファー
ノー
GmbH
ファー
ドイツポスト・ショッ ドイツ、
プ・ミュンヘン GmbH ミュンヘ
ン
ドイツポスト・テヒニ ドイツ、ボ
シャー・サービス
ン
GmbH
SW ポスト・ツアール ドイツ、ボ
ングスディーンステ
ン
GmbH
DHL サプライ・チェー フィンラ
ン(フィンランド) Oy ンド、ヴァ
ンター
DHL (キプロス) Ltd. キプロス、
ニコシア
DHL エア・リミテッド 英国、ハウ
ンズロー
253/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL エアウェイズ
ドイツ、ケ
GmbH
ルン
DHL オートモーティブ ドイツ、ハ
GmbH
60
100.00
EUR
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100.00
EUR
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296
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151
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623
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100.00
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13
100.00
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100.00
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693
ラハ
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(フランス) SAS
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ン
DHL オートモーティブ チェコ、プ
s.r.o.
EUR
ンブルク
DHL オートモーティブ ドイツ、ボ
・オフェナウ GmbH
100.00
ロアシー
・アン・
フランス
DHL アヴィエイション イタリア、
(イタリア) SrL.
ミラノ
DHL アヴィエイション オランダ、
(オランダ) B.V.
アメルス
フォール
ト
DHL アヴィエイション 英国、ハウ
(UK)・リミテッド
ンズロー
DHL アヴィエイション ベルギー、
NV/SA
ザベンテ
ム
DHL ベウェログ GmbH ドイツ、ボ
ン
DHL ディストリビュー 英国、ハウ
ション・ホールディン ンズロー
グス (UK) リミテッド
DHL エクスプレス (ス スロベニ
ロベニア) d.o.o.
ア、トルジ
ン
DHL エネルギーパ
英国、ブ
フォーマンス・アンド ラックネ
・マネジメント・リミ ル
テッド
DHL エストニア AS
エストニ
ア、タリン
254/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL エクセル・セント フランス、
100.00
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‑6,458
100.00
EUR
585
117
100.00
EUR
4,617
1,777
ラル・サービス EURL ロアシー
・アン・
フランス
DHL エクセル・スロバ スロバキ
キア s.r.o.
ア・ブラ
チスラバ
DHL エクセル・サプラ デンマー
イ・チェーン (デン
ク、カスト
マーク) A/S
ルプ
DHL エクセル・サプラ ポーラン
イ・チェーン (ポーラ ド、ワル
ンド) Sp.z o.o.
シャワ
DH L エクセル・サプ スウェー
ライ・チェーン (ス
デン、ス
ウェーデン) AB
トックホ
ルム
DHL エクセル・サプラ スペイン、
イ・チェーン・エスカ バルセロ
ル・ログ S.L.U.
ナ
DHL エクセル・サプラ ハンガ
イ・チェーン・ハンガ リー、イ
リー・リミテッド
リョー
DHL エクセル・サプラ ポルトガ
イ・チェーン・ポルト ル、アル
ガル Lda.
ヴェルカ
DHL エクセル・サプラ スペイン、
イ・チェーン・スペイ マドリッ
ン S.L.U
ド
DHL エクセル・サプラ ポーラン
イ・チェーン・トレー ド、ワル
ド (ポーランド) Sp. シャワ
z o.o.
DHL エクセル・サプラ スウェー
イ・チェーントロール デン、ス
へッタン AB
トックホ
ルム
255/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL エクスプレス
オースト
100.00
EUR
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100.00
EUR
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100.00
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100.00
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100.00
EUR
11,840
264
(オーストリア) Ges. リア、グン
m.b.H
トラムス
ドルフ
DHL エクスプレス (ベ ベルギー、
ルギー) N.V.
テルナト
DHL エクスプレス
チェコ、オ
(チェコ共和国) s.r. ストラ
o.
ヴァ
DHL エクスプレス (デ デンマー
ンマーク) A/S
ク、ブレン
ビー
DHL エクスプレス (フ フランス、
ランス) SAS
ロアシー
・アン・
フランス
DHL エクスプレス (ギ ギリシャ、
リシャ) S.A.
アテネ
DHL エクスプレス (ア アイスラ
イスランド) EHF
ンド、レイ
キャ
ヴィーク
DHL エクスプレス (ア アイルラ
イルランド) Ltd.
ンド、ダブ
リン
DHL エクスプレス (イ イタリア、
タリア) SrL.
ミラノ
DHL エクスプレス (ル ルクセン
クセンブルク) S.A.
ブルク、コ
ンテルン
DHL エクスプレス (オ オランダ、
ランダ) B.V.
アメルス
フォール
ト
DHL エクスプレス (ノ ノル
ルウェー) AS
ウェー、オ
スロ
256/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL エクスプレス
ポーラン
100.00
EUR
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25,119
100.00
EUR
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2,412
100.00
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100.00
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100.00
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100.00
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100.00
EUR
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330
100.00
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100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
(ポーランド) Sp.z o. ド、ワル
o
シャワ
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イス) AG
バーゼル
DHL エクスプレス (ス スロバキ
ロバキア) Spol.s.r. ア、ブラチ
o.
スラバ
DHL エクスプレス
英国、ハウ
(UK) Ltd.
ンズロー
DHL エクスプレス・ブ ブルガリ
ルガリア EOOD
ア、ソフィ
ア
DHL エクスプレス・ド ドイツ、ボ
イツ GmbH
ン
DHL エクスプレス・ハ ハンガ
ンガリー・フォワー
リー、ブダ
ディング・アンド・
ペスト
サービス LLC
DHL エクスプレス・イ スペイン、
ベリア S.L.
サン・セ
バスティ
アン
デナラー SPE, S.L.
スペイン、
サン・セ
バスティ
アン
DHL エクスプレス・ア スペイン、
・コルーニャ・スペイ サン・セ
ン S.L.
バスティ
アン
DHL エクスプレス・ア スペイン、
ラカント・スペイン
サン・セ
S.L.
バスティ
アン
DHL エクスプレス・ア スペイン、
ラバ・スペイン S.L. サン・セ
バスティ
アン
257/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL エクスプレス・バ スペイン、
ルセロナ・スペイン
サン・セ
S.L.
バスティ
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
アン
DHL エクスプレ・ビス スペイン、
カヤ・スペイン S.L. サン・セ
バスティ
アン
DHL エクスプレス・カ スペイン、
ンタブリア・スペイン サン・セ
S.L.
バスティ
アン
DHL エクスプレス・カ スペイン、
ステージョ スペイン サン・セ
S.L.
バスティ
アン
DHL エクスプレス・シ スペイン、
ウダッド・レアル・ス シウダー
ペイン S.L.
・レアル
DHL エクスプレス・ギ スペイン、
プスコア・スペイン
サン・セ
S.L.
バスティ
アン
DHL エクスプレス・ジ スペイン、
ローナ・スペイン S. サン・セ
L.
バスティ
アン
DHL エクスプレス・ウ スペイン、
エルバ・スペイン S. サン・セ
L.
バスティ
アン
DHL エクスプレス・イ スペイン、
レス・バレアス・スペ バルセロ
イン S.L.
ナ
DHL エクスプレス・ハ スペイン、
エン・スペイン S.L. シウダー
・レアル
258/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL エクスプレス・
スペイン、
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
6,138
0
ルーゴ・スペイン S. サン・セ
L.
バスティ
アン
DHL エクスプレス・マ スペイン、
ドリッド・スペイン
サン・セ
S.L.
バスティ
アン
DHL エクスプレス・マ スペイン、
ラガ・スペイン S.L. マラガ
DHL エクスプレス・ナ スペイン、
バラ・スペイン S.L. ナバラ
DHL エクスプレス・ポ スペイン、
ンテベドラ・スペイン ヴィーゴ
S.L.
DHL エクスプレス・セ スペイン、
ルビシオス S.L.
サン・セ
バスティ
アン
DHL エクスプレス・セ スペイン、
ビリア・スペイン S. セビリア
L.
DHL エクスプレス・タ スペイン、
ラゴナ・スペイン S. サン・セ
L.
バスティ
アン
DHL エクスプレス・バ スペイン、
レンシア・スペイン
サン・セ
S.L.
バスティ
アン
DHL エクスプレス・バ スペイン、
リャドリッド・スペイ サン・セ
ン S.L.
バスティ
アン
DHL エクスプレス・サ スペイン、
ラゴサ・スペイン S. サラゴサ
L.
DHL ポニー・エクスプ 英国、ハウ
レス・リミテッド
ンズロー
259/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL@ホーム・リミテッ 英国、ハウ
ド
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
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89
100.00
EUR
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3,413
100.00
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EUR
5,158
918
ンズロー
ロージア・ディストリ 英国、ハウ
ビューション・リミ
100.00
ンズロー
テッド
ラッスル・デイヴィス 英国、ハウ
・プロパティーズ・リ ンズロー
ミテッド
ラッスル・デイヴィス 英国、ハウ
・リミテッド
ンズロー
DHL エクスプレス・マ マケドニ
ケドニア d.o.o.e.l
ア、スコピ
エ
DHL エクスプレス・ポ ポルトガ
ルトガル Lda.
ル、モレイ
ア・マイ
ア
DHL エクスプレス・
フランス、
サービス (フランス) ロアシー
SAS
・アン・
フランス
DHL ファッション (フ フランス、
ランス) S.A.S.
ラ・プ
レーヌ・
サン・
デュニ
DHL ファイナンス・
オランダ、
サービス B.V.
マースト
リヒト
DHL フード・サービス ドイツ、フ
GmbH
ランクフ
ルト・ア
ム・マイ
ン
DHL フレート (ベル
ベルギー、
ギー) NV
グリムベ
ルゲン
260/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL フレート (フラン フランス、
ス) SAS
100.00
EUR
2,509
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EUR
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EUR
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EUR
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550
マルヌ・
ラ・ヴァ
レ
DHL フレート (オラン オランダ、
ダ) B.V.
アメルス
フォール
ト
DHL フレート (ス
スウェー
ウェーデン) AB
デン、ス
トックホ
ルム
DHL フレート・アンド 英国、ミル
・コントラクト・ロジ トン・ケ
スティクス (UK) リミ インズ
テッド
DHL フレート・フィン フィンラ
ランド Oy
ンド、ヴァ
ンター
DHL フレート・ドイツ ドイツ、
・ホールディング
デュッセ
GmbH
ルドルフ
DHL フレート GmbH
ドイツ、
デュッセ
ルドルフ
DHL フレート・ハンガ ハンガ
リー・フォワーディン リー、ブタ
グ・アンド・ロジス
ペスト
ティクス Ltd.
DHL フレート・サービ オランダ、
ス (オランダ) B.V.
ティール
DHL フレート・スペイ スペイン、
ン S.L.
サン・セ
バスティ
アン
DHL GBS (UK) リミ
英国、ブ
テッド
ラックネ
ル
261/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL グローバル・フォ オースト
100.00
EUR
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4,689
100.00
EUR
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EUR
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100.00
EUR
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‑498
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トリア) GmbH
ウィーン
DHL グローバル・フォ ベルギー、
ワーディング (ベル
ザベンテ
ギー) NV
ム
DHL グローバル・フォ チェコ、プ
ワーディング (チェ
ラハ
コ) s.r.o.
DHL グローバル・フォ デンマー
ワーディング (デン
ク、カスト
マーク) A/S
ルプ
DHL グローバル・フォ フィンラ
ワーディング (フィン ンド、ヴァ
ランド) Oy
ンター
DHL グローバル・フォ フランス、
ワーディング (フラン ラ・プ
ス) SAS
レーヌ・
サン・
デュニ
DHL グローバル・フォ アイルラ
ワーディング (アイル ンド、ダブ
ランド) リミデッド
リン
DHL グローバル・フォ イタリア、
ワーディング (イタリ ミラノ
ア) Spa.
DHL グローバル・フォ ルクセン
ワーディング (ルクセ ブルク、ル
ンブルク) S.A.
クセンブ
ルク
DHL グローバル・フォ オランダ、
ワーディング (オラン ホーフト
ダ) B.V.
ドルプ
DHL グローバル・フォ ノル
ワーディング (ノル
ウェー、ガ
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ルデモー
エン
262/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL グローバル・フォ スウェー
ワーディング (ス
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ウェーデン) AB
タ
DHL グローバル・フォ 英国、ス
100.00
EUR
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ミテッド
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ワーディング GmbH
ランクフ
ルト・ア
ム・マイ
ン
DHL グローバル・フォ ギリシャ、
ワーディング・ヘラス ピレウス
S.A. オブ・インター
ナショナル・トランス
ポーテーション・アン
ド・ロジスティクス
DHL グローバル・フォ ハンガ
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リー Kft.
ス
DHL グローバル・フォ ドイツ、ボ
ワーディング・マネジ ン
メント GmbH
DHLグローバル・フォ ポルトガ
ワーディング・ポルト ル、モレイ
ガル, Lda.
ラ・ダ・
マイア
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ワーディング Sp.z o. ド、ウッジ
o.
DHL グローバル・フォ スペイン、
ワーディング・スペイ マドリッ
ン S.L.U.
ド
DHL グローバル・メー 英国、ブ
ル (UK) リミテッド
ラックネ
ル
DHL グローバル・メー スウェー
ル・ノルディック AB デン、ス
トックホ
ルム
263/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL グローバル・メー ロシア、モ
ル OOO
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ン
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EUR
スクワ
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ザベンテ
ム
DHL ホールディング
フランス、
(フランス) SAS
ロアシー
・アン・
フランス
DHL ホールディング
イタリ
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ア、ミラ
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ノ
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アイル
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ランド、
Ltd.
ダブリ
ン
DHL ホーム・デリバ
ドイツ、
リー GmbH
ハンブ
ルク
DHL ハブ・ライプチ
ドイツ、
ヒ GmbH
シュク
766
ロイ
ディッ
ツ
DHL インフォメー
チェコ、
ション・サービス
プラハ
(ヨーロッパ) s.r.
o.
DHL インター・リミ
英国、モ
デッド
ス・エ
ンド
DHL インターナショ
アルバ
ナル (アルバニア)
ニア・
Ltd.
ティラ
ナ
264/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL インターナショ
アイル
ナル (アイルラン
ランド、
ド) Ltd.
ダブリ
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EUR
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134
ン
DHL インターナショ
ルーマ
ナル (ルーマニア)
ニア、ブ
S.R.L.
カレス
ト
DHL インターナショ
英国、ハ
ナル (UK) リミデッ
ウンズ
ド
ロー
DHL インターナショ
ウクラ
ナル (ウクライナ)
イナ、キ
JSC
エフ
DHL インターナショ
クロア
ナル d.o.o.
チア、ザ
グレブ
DHL インターナショ
ス
ナル AB
ウェー
デン、ス
トック
ホルム
DHL インターナショ
オラン
ナル B.V.
ダ、アメ
ルス
フォー
ルト
DHL インターナショ
フラン
ナル・エクスプレス
ス、ロア
(フランス) SAS
シー・
アン・
フラン
ス
DHL インターナショ
ドイツ、
ナル GmbH
ボン
DHL インターナショ
マルタ、
ナル Ltd.
ルア
265/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL インターナショ
ベル
ナル NV/SA
ギー、
100.00
EUR
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‑
100.00
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ディー
ゲム
DHL インターナショ
ロシア、
ナル ZAO, ロシア
モスク
ワ
DHL
インターナ
ボスニ
ショナル・サラエボ
ア・ヘ
d.o.o.
ルツェ
ゴビナ、
サラエ
ボ
DHL インベストメン
英国、セ
ト リミテッド
ントヘ
リア
DHL ラトビア SIA
ラトビ
ア、リガ
DHL ロジスティカ
スロベ
D.O.O.
ニア、ブ
リニー
ク
DHL ロジスティック
スイス、
ス (スイス) AG
バーゼ
ル
DHL ロジスティック
スロバ
ス (スロバキア)
キア、セ
spol. s.r.o.
ネック
DHL ロジスティック
ウクラ
ス (ウクライナ)
イナ、キ
Ltd.
エフ
OOO ASG ラッド・ト
ロシア、
ランスポート・ロシ
サンク
ア
トペテ
ルブル
ク
DHL ロジスティック
ドイツ、
ス GmbH
ハンブ
ルク
266/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL ロジスティック
ロシア、
ス OOO
ヒムキ
DHL ロジスティック
ルーマ
ス S.R.L.
ニア、ブ
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カレス
ト
DHL ロジスティック
オース
・サービス GmbH
トリア、
ウィー
ン
DHL マネジメント
スイス、
(スイス) AG
バーゼ
ル
DHL マネジメント・
英国、ハ
サービス・リミテッ
ウンズ
ド
ロー
DHL メデュナロドニ
セルビ
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ア、ベオ
エクスプレス d.o.
グラー
o.
ド
DHL ノルディック
ス
AB
ウェー
デン、ス
トック
ホルム
DHL パッケージング
チェコ、
s.r.o.
ポゴレ
リチ
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オース
ロジィスティック
トリア、
GmbH
ウィー
ン
DHL クオリティー・
ノル
カーゴ AS
ウェー、
オスロ
DHL レイル AB
ス
ウェー
デン、ト
レレボ
リ
267/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL サービス・リミ
英国、ミ
テッド
ルトン
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0
・ケイ
ンズ
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チェコ、
ティックス s.r.o.
ポゴレ
リチ
DHL ソリューション
ベル
ズ (ベルギー) NV
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ヘレン
DHL ソリューション
フラン
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ス、ラ・
プレー
ヌ・サ
ン・
デュニ
DHL ソリューション
ドイツ、
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エッセ
GmbH
ン
DHL ソリューション
ドイツ、
ズ GmbH
ハンブ
ルク
DHL ソリューション
ドイツ、
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フラン
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クフル
ト・ア
ム・マ
イン
DHL ソリューション
ドイツ、
ズ・リーテイルGmbH
ウンナ
DHL ソリューション
チェコ、
ズ s.r.o.
オスト
ラヴァ
DHL ステーンブレー
ス
テンコマンディトボ
ウェー
ラーグ
デン、ス
トック
ホルム
268/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL ストック・エク
フラン
スプレス SAS
ス、ラ・
100.00
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プレー
ヌ・サ
ン・
ドゥニ
DHL サプライ・
ベル
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ギー、メ
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DHL サプライ・
アイル
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ランド、
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ダブリ
ン
DHL サプライ・
イタリ
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ノ
DHL サプライ・
オラン
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ルス
フォー
ルト
DHL サプライ・
ノル
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オスロ
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オラン
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ルス
B.V.
フォー
ルト
DHL サプライ・
ドイツ、
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ボン
ント GmbH
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チェコ、
チェーン, s.r.o.
ポゴレ
リチ
DHL テクニカル・
オラン
ディストリビュー
ダ、ウェ
ション B.V.
フヘル
269/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL トレード・フェ
ドイツ、
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フラン
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ト・ア
ム・マ
イン
DHL トレード・フェ
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ズ
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英国、ハ
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ウンズ
テッド
ロー
DHL フェルトリーブ
ドイツ、
ス GmbH & Co. OHG
ボン
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ボン
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フェル
ト
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ベル
・エクスプレス・ロ
ギー、
ジスティックス N.
ディー
V./S.A.
ゲム
DHL ワールドワイド
ベル
・ネットワーク
ギー、
NV/SA
ディー
ゲム
DZ スペシャルティ
オラン
B.V.
ダ、アメ
ルス
フォー
ルト
270/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
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ドイツ、
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ライプツィヒ GmbH
ディッ
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2
1
ツ
エクセル (アフリ
英国、ブ
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ラック
ネル
エクセル (ヨーロピ
アイル
アン・サービス・セ
ランド、
ンター) Ltd.
ダブリ
ン
エクセル (マイナー
ドイツ、
ツハーゲン) GmbH
ウンナ
エクセル (ウォンメ
ベル
ルヘム) NV
ギー、
ウォン
メルヘ
ル
エクセル・ベジエ
フラン
SARL
ス、パリ
エクセル・シェナ
フラン
SARL
ス、ロア
シー・
アン・
フラン
ス
エクセル・チェコ共
チェコ、
和国 s.r.o.
プラハ
エクセル・デ・ポル
ポルト
トガル・トランシタ
ガル、リ
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スボン
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ノル
ドム AS
ウェー、
オスロ
エクセル エンバイ
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ロメンタル・デベ
ブラッ
ロップメント・リミ
クネル
テッド
271/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
エクセル・ヨーロッ
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ルトン
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・ケイ
ンズ
エクセル・ファイナ
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テッド
フォー
ド
エクセル・ファイナ
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ベッド
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ド
エクセル・フランス
フラン
SA
ス、ロア
シー・
アン・
フラン
ス
エクセル・フレート
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・マネジメント
ラック
(UK) ・リミテッ
ネル
ド
エクセル・フレート
フラン
SAS
ス、ロア
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アン・
フラン
ス
エクセル・ガリエニ
フラン
SARL
ス、ロア
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アン・
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ス
エクセル・ジロンド
フラン
SA
ス、アル
ル
エクセル・グループ
オラン
・ホールディングス
ダ、ウェ
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フヘル
272/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
エクセル・ヘッド・
英国、
オフィス・サービス
ベッド
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エクセル・ヘルスケ
ベル
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ド
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エクセル・インター
オラン
ナショナル・ホール
ダ、ウェ
ディングス (オラン
フヘル
ダ1) B.V.
エクセル・インター
オラン
ナショナル・ホール
ダ、ウェ
ディングス (オラン
フヘル
ダ2) B.V.
エクセル・インター
オラン
ナショナル・ホール
ダ、ウェ
ディングス (オラン
フヘル
ダ5) B.V.
エクセル・インベス
英国、
トメント・リミテッ
ベッド
ド
フォー
ド
エクセル・インベス
オラン
トメント・オランダ
ダ、ウェ
B.V.
フヘル
273/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
エクセル・リール
フラン
SARL
ス、ロア
100.00
EUR
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‑826
100.00
EUR
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100.00
EUR
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167
100.00
EUR
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1,467
100.00
EUR
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3,496
100.00
EUR
2,167
‑493
100.00
EUR
0
0
100.00
EUR
157,169
6,086
100.00
EUR
221
55
94.17
EUR
2,497
28
シー・
アン・
フラン
ス
エクセル・リミテッ
英国、ブ
ド
ラック
ネル
エクセル・ロジス
英国、マ
ティックス (ノーザ
ラスク
ン・アイルランド)
・リミテッド
エクセル・ロジス
英国、ミ
ティックス・リミ
ルトン
テッド
・ケイ
ンズ
エクセル・ロジス
英国、
ティックス・プロパ
ベッド
ティ・リミテッド
フォー
ド
エクセル・ロワール
フラン
SARL
ス、ロア
シー・
アン・
フラン
ス
エクセル・マネジメ
英国、ブ
ント・サービス No
ラック
2 リミテッド
ネル
エクセル・オーバー
英国、ブ
シーズ・リミテッド
ラック
ネル
エクセル SARL
フラン
ス、エル
シュタ
イン
エクセル・スコット
英国、グ
ランド・リミテッド
ラス
ゴー
274/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
エクセル・サービス
フラン
・ロジスティックス
ス、ヴィ
SAS
トリー
100.00
EUR
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‑1,845
100.00
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100.00
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・スル
・サン
・セー
ヌ
エクセル・サプライ
アイル
・チェーン・ソ
ランド、
リューションズ
ダブリ
Ltd.
ン
エクセル・スウェー
ス
デン AB
ウェー
デン、ス
トック
ホルム
エクセル・トランス
フラン
ポート・フランス
ス,
SASU
ヴィト
リー・
スル・
セーヌ
次へ
275/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
エクセル UK リミテッ
英国、ブラックネル
100.00
EUR
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5,817
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オランダ、ウェフヘル
100.00
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731
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英国、ブラックネル
100.00
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デンマーク、カストルプ
100.00
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86
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英国、ブラックネル
100.00
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635
ファースト・メール・
ドイツ、デュッセルドル
100.00
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デュッセルドルフ
フ
英国、ロンドン
100.00
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490
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100.00
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19
0
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100.00
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ベルギー、アントワープ
100.00
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1
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スイス、バーゼル
100.00
EUR
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5,089
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100.00
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100.00
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7
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ポーランド、Gluchowo、コ
100.00
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o.
モーンニキ
ゲァーラハ Spol s.r.
チェコ、Rudna u Prahy
100.00
EUR
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1,715
ゲァーラハ・ツオル
ドイツ、フランクフルト
100.00
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159
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・アム・マイン
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イタリア、コッレサル
60.00
EUR
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7,460
r.l.
ヴェッティ(リヴォルノ)
ド
リミテッド
ティックス・リミテッ
ド
GmbH
フォーメーション・E
ドキュメント・ソ
リューションズ・リミ
テッド
フレート・インデムニ
ティー・アンド・ギャ
ランティー・カンパ
ニー・リミテッド
ゲァーラハ & Co
Internationale
Expediteurs B.V.
ズ・サービス EOOD
ゲァーラハ・ユーロピ
アン・カスタムズ・
サービス,
spol. s
r.o.
o.
276/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
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フランス、シャトーノワ
100.00
EUR
1,169
200
ランス) SAS
・ル・ロワイヤル
グローバル・メール
オーストリア、ウィーン
100.00
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スペイン、バルセロナ
100.00
EUR
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750
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ポルトガル、マトジニョ
60.00
EUR
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494
ンシタリオス, リミ
シュ
51.00
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0
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0
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‑
‑
100.00
EUR
13,372
‑58,473
(オーストリア) Ges.
m.b.H.
ターダ
ギュル GmbH
ドイツ、リンダウ (レイ
ク・コンスタンス)
ヘンダーソン・ライン
・リミテッド
ヒグス・インターナ
ショナル・リミテッド
ヒストリア Sp. z o.
o.
ハル, ブライス (アン
ゴラ) リミテッド
ハイペリオン・プロパ
ティーズ・リミテッド
インサイド・トラック
・オートモーティブ・
リミテッド
インテグレーティッド
・ロジスティックス・
マネジメント・ベル
ギー B.V.
Interlanden B.V.
ン
Wegener Transport B.
オランダ、アペルドール
V.
ン
インターサーブ
ドイツ、ボン
ゲゼルシャフト・
フュール・パーソナル
・ウント・ベラータ
ディーンストライトゥ
ンゲン mbH
277/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
INTEXO ホールディン
ドイツ、ヒュンクセ
100.00
EUR
3,572
4
オランダ、スヒップホル
100.00
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ドイツ、シュヴァイク/
100.00
EUR
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GmbH インターナツィ
オーバーディング
オーストリア、ウィーン
100.00
EUR
51
26
英国、ブラックネル
100.00
EUR
875
0
キャンプトン
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100.00
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フランス、ポワンタピ‑ト
100.00
EUR
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‑54
ト SAS
ル
ケルポ・クルヤッチュ
フィンランド、ヴァン
100.00
EUR
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‑44
ス・フィ・オィ
ター
リアブレ AG シュペ
スイス、シャフハウゼン
100.00
EUR
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1,119
ドイツ、デュースブルク
100.00
EUR
948
‑62
ロシア、モスクワ
100.00
EUR
‑19
‑104
メールマージ・オラン
オランダ、ウォルメル
100.00
EUR
157
0
ダ B.V.
フェール
マクレガー・コーリー
英国、ブラックネル
100.00
EUR
16,449
‑709
英国、ブラックネル
100.00
EUR
272
0
英国、ブラックネル
100.00
EUR
347
0
グ (ドイツ) GmbH
イー・テー・ゲーグ
ローバル・ロジス
ティックス B.V.
オナレ・シュペディ
ツィオン・ウンド・ロ
ギスティク
イー・テー・ゲー・イ
ンターナツィオナレ・
シュペディツィオン
GmbH
ジョイント・リテール
・ロジスティックス・
リミテッド
ディツィオネン
ラングテクソ・ロギス
ティク・フェアヴァル
トゥングス GmbH
LLC ウィリアムズ・
リー
・リミテッド
マクレガー・ガウ・ア
ンド・ホーランド
(1996) リミテッド
マクレガー・シー・ア
ンド・エア・サービス
・リミテッド
278/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
マーキュリー・エアス
オランダ、ニーウ・フェ
100.00
EUR
‑834
‑12
ピード・インターナ
ネップ
英国、ブラックネル
100.00
EUR
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0
MSAS リミテッド
英国、ブラックネル
100.00
EUR
‑3,577
0
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オーストリア、ウィーン
100.00
EUR
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0
英国、ベッドフォード
100.00
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82
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100.00
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10,000
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‑28
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100.00
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ルクセンブルク、ルクセ
100.00
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ンブルク
英国、ブラックネル
100.00
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11,628
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100.00
EUR
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0
英国、ハウンズロー
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0
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ショナル B.V.
マーキュリー・ホール
ディングス・リミテッ
ド
ラハテンコントーァ
ゲセルシャフト m.b.H
ナショナル・キャリ
アーズ・リミテッド
NFC インターナショナ
ル・ホールディングス
(アイルランド)
nugg.ad AG プレディ
ドイツ、ベルリン
クティブ・ビヘイヴィ
オラル・ターゲティン
グ
オーシャン・グループ
・インベストメンツ・
リミテッド
ク) Sarl
オーシャン・オーバー
シーズ・ホールディン
グス・リミテッド
オルビタル・セクレタ
リーズ・リミテッド
アウトラック・クレ
ディット (UK) リミ
テッド
パッケージング・デー
タストア・リミテッド
パッケージング・マネ
ジメント・グループ・
リミテッド
279/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ファーマ・ロジス
オランダ、ロッテルダム
100.00
EUR
343
1
ベルギー、メヘレン
100.00
EUR
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2,580
英国、ブラックネル
100.00
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205
英国、ブラックネル
100.00
EUR
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363
英国、ブラックネル
100.00
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0
英国、ブラックネル
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‑32
英国、ブラックネル
100.00
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2,085
英国、ブラックネル
100.00
EUR
8,858
2,219
PPL CZ s.r.o.
チェコ、プラハ
100.00
EUR
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7,795
プレス・サービス
スイス、ザンクト・ガレ
51.00
EUR
856
317
ギュル GmbH
ン
RDC プロパティーズ・
英国、ブラックネル
100.00
EUR
6,604
89
英国、ベッドフォード
100.00
EUR
461,896
‑3,275
英国、ハウンズロー
100.00
EUR
‑3,109
0
英国、ブラックネル
100.00
EUR
348
0
50.00
EUR
3,687
1,196
100.00
EUR
12,167
4,133
ティックス B.V.
ファーマ・ロジス
ティックス NV
パワー・ヨーロッパ
(カノック) リミテッ
ド
パワー・ヨーロッパ
(ドンカスター) リミ
テッド
パワー・ヨーロッパ・
ディベロップメント・
リミテッド
パワー・ヨーロッパ・
ディベロップメント
No.3 リミテッド
パワー・ヨーロッパ・
リミテッド
パワー・ヨーロッパ・
オペレーティング・リ
ミテッド
リミテッド
リアルコーズ・リミ
テッド
ロージアー・タンカー
ズ・リミテッド
ロス・ハウス (AL) リ
ミテッド
シェーァバウアー・
ドイツ、ノイトラウブリ
シュペディツィオン
ング
GmbH
Selektvracht B.V.
オランダ、ユトレヒト
280/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
セルマ・セルヴィス・
フランス、ラ・ガレンヌ
100.00
EUR
1,736
‑189
マリティーム・アエリ
・コロンブ
ドイツ、ミュンヘン
100.00
EUR
590
274
英国、ロンドン
100.00
EUR
10,124
0
スイス、バーゼル
100.00
EUR
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11,400
アイルランド、ダブリン
100.00
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‑623
英国、ブラックネル
100.00
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195
アイルランド、ダブリン
100.00
EUR
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英国、ブラックネル
100.00
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40
0
アン・エ・トランジッ
ト SA
エス・ゲ・ベ・シュペ
ディツィオンスゲゼル
シャフト mbH
スピードメール・イン
ターナショナル・リミ
テッド
スター・ブローカー
AG
シドニー・クーパー
(ディストリビュー
ション) Ltd.
T&B ウィットウッド・
ホールディングス・リ
ミテッド
Tankfreight (アイル
ランド) Ltd.
TBMM ホールディング
ス・リミテッド
ザ・ステーショナリー
英国、ロンドン
100.00
EUR
19,330
0
英国、ロンドン
100.00
EUR
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194,339
英国、ロンドン
100.00
EUR
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15,021
100.00
EUR
4,954
‑37
100.00
EUR
26,596
69
・オフィス・グループ・
リミテッド
ザ・ステーショナリー
・オフィス・ホールディ
ングス・リミテッド
ザ・ステーショナリー
・オフィス・リミテッド
チベット・アンド・ブリ アイルランド、ダブリン
テン・グループ (アイル
ランド) リミテッド
チベット・アンド・ブリ 英国、ブラックネル
テン・グループ・リミ
テッド
281/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
チベット・アンド・ブリ 英国、ブラックネル
100.00
EUR
0
0
100.00
EUR
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212
50.10
EUR
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11,437
100.00
EUR
22
0
100.00
EUR
‑21,615
‑453
100.00
EUR
4,674
0
100.00
EUR
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‑1,181
100.00
EUR
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208,994
100.00
EUR
35,001
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100.00
EUR
11,567
577
テン・インターナショナ
ル・ホールディングス・
リミテッド
チベット・アンド・ブリ 英国、ブラックネル
テン・インターナショナ
ル・リミテッド
トレードチーム・リミ
英国、ベッドフォード
テッド
トラディトレード・ホー ルクセンブルク、ルクセン
ルディング S.A.
ブルク
トランスフラッシュ
アイルランド、ダブリン
McGregor (アイルラン
ド) リミテッド
Transportbedrijf H. de オランダ、ユトレヒト
Haan Vianen B.V.
ザ・ステーショナリー・ 英国、ロンドン
オフィス・エンタープラ
イジズ・リミテッド
TSO ホールディングス A 英国、ロンドン
リミテッド
TSO ホールディングス B 英国、ロンドン
リミテッド
TSO プロパティー・リミ 英国、ロンドン
テッド
UAB DHL Lietuva
リトアニア、ビルニュス
100.00
EUR
2,416
448
ヴェロン・グラウアー
スイス、バーゼル
100.00
EUR
1,630
1,258
スイス、ブックス
100.00
EUR
1,286
585
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
511
855
100.00
EUR
‑281
‑24
AG
ヴェトシュ AG, イン
ターナツィオナレ・トラ
ンスポーァテ
ヴェトシュ・ インター オーストリア、ヴォルフル
ナツィオナレ・トランス ト
ポーァテ GmbH
ヴェルベアゲントゥア・ ドイツ、デュッセルドルフ
ヤンセン GmbH
ウィリアムズ・リー・ベ ベルギー、テルナト
ルギー BVBA
282/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ウィリアムズ・リー・ド ドイツ、ボン
100.00
EUR
1,851
‑9,186
100.00
EUR
34
528
100.00
EUR
25
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100.00
EUR
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134
100.00
EUR
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647
100.00
EUR
25
1,042
100.00
EUR
85,503
10,825
英国、ロンドン
100.00
EUR
‑
‑
ウィリアムズ・リー ・ 英国、ロンドン
100.00
EUR
20
‑346
96.06
EUR
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348
100.00
EUR
‑28
‑6
100.00
EUR
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12,279
100.00
EUR
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379
100.00
EUR
30
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100.00
EUR
51,756
9,255
100.00
EUR
‑609
‑135
イツ GmbH
ウィリアムズ・リー・ダ ドイツ、ボン
イレクト・マーケティン
グ・ソリューションズ
GmbH
ウィリアムズ・リー・ド ドイツ、マンハイム
キュメント・ソリュー
ションズ GmbH
ウィリアムズ・リー・
フィンランド、ヴァンター
フィンランド・オィ
ウィリアムズ・リー・フ フランス、パリ
ランス SAS
ウィリアムズ・リー
ドイツ、ミュンヘン
GmbH
ウィリアムズ・リー・グ 英国、ロンドン
ループ・リミテッド
ウィリアムズ・リー
(No.1) Ltd.
グループ・マネジメント
・サービス・リミテッド
ウィリアムズ・リー ・ 英国、ロンドン
ホールディングス PLC
ウィリアムズ・リー・ハ ハンガリー、ブタペスト
ンガリー Kft.
ウィリアムズ・リー・イ ドイツ、ボン
ンハウス・ソリューショ
ンズ GmbH
ウィリアムズ・リー・ア アイルランド、ダブリン
イルランド・リミテッド
ウィリアムズ・リー・イ イタリア、ローマ
タリア S.r.l.
ウィリアムズ・リー・リ 英国、ロンドン
ミテッド
ウィリアムズ・リー・オ オランダ、アムステルダム
ランダ B.V.
283/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ウィリアムズ・リー・プ ドイツ、ボン
100.00
EUR
581
‑11,552
100.00
EUR
9
285
100.00
EUR
881
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100.00
EUR
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EUR
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14
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EUR
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100.00
EUR
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1,089
100.00
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0
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EUR
2,973
383
100.00
EUR
‑13,354
‑31,297
100.00
EUR
‑182,072
‑18,233
リント・ソリューション
ズ GmbH
ウィリアムズ・リー S. スペイン、バルセロナ
L.
ウィリアムズ・リー ・ スウェーデン、ニュヒェー
スウェーデン AB
ピング
ウィリアムズ・リー UK 英国、ロンドン
リミテッド
ウィリアムズ・リー ウ ウクライナ、キエフ
クライナ
ウィリアムズ・リー, s. チェコ、ブルノ
r.o.
北中南米
アドバンス・ロジス
アメリカ合衆国、ウェス
ティックス Inc.
ターヴィル
AEI ドローバック サー アメリカ合衆国、マイアミ
ビス Inc.
エアロ・エクスプレス・ エクアドル、グアヤキル
デル・エクアドル (トラ
ンザム) シア Ltda.
エアロ・エクスプレス・ コロンビア、ボゴタ
デル・エクアドル・トラ
ンザム・シア Ltda. (コ
ロンビア支店)
エアロトランズ S.A.
パナマ、パナマシティ
アヒンシア・デ・アデュ コロンビア、ボゴタ
ワナス DHL エクスプレ
ス・コロンビア Ltda.
アヒンシア・デ・アデュ コロンビア、ボゴタ
ワナス DHL グローバル
・フォワーディング (コ
ロンビア) S.A. ニベル
1
エアー・エクスプレス・ アメリカ合衆国、マイアミ
インターナショナル
USA, Inc.
アスター・エア・カー
アメリカ合衆国、マイアミ
ゴ, Inc.
284/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
サーキット・ロジス
カナダ、トロント
100.00
EUR
588
450
コネクト・ロジスティッ カナダ、トロント
100.00
EUR
29,683
5,176
100.00
EUR
‑31,231
‑1,113
100.00
EUR
1,015
‑66
100.00
EUR
1,632
12
100.00
EUR
5,959
1,322
100.00
EUR
1,595
‑64
DHL (コスタリカ) S.A. コスタリカ、コルマール
100.00
EUR
3,746
‑4,471
DHL (ホンジュラス) S. ホンジュラス、サンペドロ
100.00
EUR
6,387
1,084
DHL (ジャマイカ) Ltd. ジャマイカ、キングストン
100.00
EUR
1,178
193
DHL (パラグアイ) S.R. パラグアイ、アスンシオン
100.00
EUR
4,492
1,061
100.00
EUR
‑153
‑195
100.00
EUR
9,115
2,768
パナマ、パナマシティ
51.75
EUR
21,279
1,307
DHL アーウェスト (パナ パナマ、パナマシティ
100.00
EUR
‑3,407
‑1,176
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
1,749
‑270
100.00
EUR
1,515
124
ティックス Inc.
クス・サービス Inc.
ダンツァス・コーポレー アメリカ合衆国、マイアミ
ション
DHL (バハマ) リミテッ バハマ、ナッソー
ド
DHL (バルバドス) Ltd. バルバドス、クライスト
チャーチ
DHL (ボリビア) SRL
ボリビア、サンタクルス
DHL (ブリティッシュ・ 英領ヴァージン諸島、トル
ヴァージン・アイラン
トラ島
ズ) Ltd.
A. de C.V.
スーラ
L.
DHL (トリニダード・ト トリニダード・トバゴ、
バゴ) リミテッド
ポートオブスペイン
DHL (ウルグアイ) S.R. ウルグアイ、モンテビデオ
L.
DHL エアロ・エクスプ
レッソ S.A.
マ) S.A.
コポラシオン・アーウェ メキシコ、メキシコシティ
スト・デ・メヒコ S.A.
デ C.V.
DHL アーウェスト (グア グアテマラ、グアテマラシ
テマラ) S.A.
ティ
DHL アーウェスト・デ・ メキシコ、メキシコシティ
メヒコ S.A. デ C.V.
DHL アヴィエイション
コスタリカ、サンホセ
(コスタリカ) S.A.
DHL アヴィエイション・ アメリカ合衆国、プラン
アメリカズ, Inc.
テーション
285/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL Co マニュファク
メキシコ、メキシコシティ
100.00
EUR
‑308
‑6
DHL コーポレート・サー メキシコ、テポツォトラン
100.00
EUR
7,105
293
100.00
EUR
‑297
219
100.00
EUR
370
‑1,769
100.00
EUR
‑407
‑455
49.00
EUR
11,640
348
99.96
EUR
2,290
1,979
100.00
EUR
558
‑602
100.00
EUR
13,190
4,457
100.00
EUR
16,467
9,208
100.00
EUR
‑190,410
‑13,204
99.00
EUR
29,381
16,593
100.00
EUR
3,166
1,608
100.00
EUR
4,095
1,652
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
16,766
760,036
100.00
EUR
1,677
211
チャリング・パッキング
SC メヒコ
ビス SC
メヒコ
DHL カスタマー・サポー コスタリカ、エレディア
ト (コスタリカ) S.A.
DHL カスタムズ (コスタ コスタリカ、エレディア
リカ) S.A.
DHL カスタムズ・ブロー カナダ、ミシサガ
カレッジ Ltd.
DHL グアテマラ S.A.
グアテマラ、グアテマラシ
ティ
DHL ドミニカーナ SA
ドミニカ共和国、サントド
ミンゴ
DHL エクセル・サプライ アルゼンチン、ブエノスア
・チェーン (アルゼンチ イレス
ン) S.A.
DHL エクスプレス (アル アルゼンチン、ブエノスア
ゼンチン) S.A.
イレス
DHL エクスプレス (ブラ ブラジル、サンパウロ
ジル) Ltda.
DHL エクスプレス (カナ カナダ、ミシサガ
ダ) リミテッド
DHL エクスプレス (チ
チリ、サンティアゴ
リ) Ltda.
DHL エクスプレス (エク エクアドル、キト
アドル) S.A.
DHL エクスプレス (エル エルサルバドル、サンサル
サルバドル) S.A. デ C. バドル
V.
DHL ロジスティックス・ エルサルバドル、サンサル
デ・エルサルバドル S. バドル
A. デ C.V.
DHL エクスプレス
アメリカ合衆国、プラン
(USA), Inc.
テーション
DHL エクスプレス・ア
ペルー、カヤオ
デュワナス・ペルー S.
A.C.
286/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL エクスプレス・ア
ベネズエラ、カラカス
100.00
EUR
641
‑211
100.00
EUR
4,346
1,794
100.00
EUR
25,807
26,354
100.00
EUR
15,370
‑61
100.00
EUR
9,377
4,544
100.00
EUR
1,698
944
99.97
EUR
6,917
2,083
カナダ、ミシサガ
100.00
EUR
56,991
4,238
チリ、サンティアゴ
100.00
EUR
15,316
2,094
コロンビア、ボゴタ
100.00
EUR
296
‑2,073
エクアドル、キト
100.00
EUR
‑36
‑71
エルサルバドル、サンサル
100.00
EUR
226
‑117
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
3,203
1,218
デュワナス・ベネズエラ
C.A.
DHL エクスプレス・コロ コロンビア、ボゴタ
ンビアLtda.
DHL エクスプレス・メヒ メキシコ、メキシコシティ
コ S.A.デ C.V.
DHL エクスプレス・ペ
ペルー、カヤオ
ルー S.A.C.
DHL フレイテス・エレオ ベネズエラ、カラカス
ス, C.A.
DHL グローバル・カスタ アメリカ合衆国、プラン
マー・ソリューションズ テーション
(USA) Inc.
DHL グローバル・フォ
アルゼンチン、ブエノスア
ワーディング (アルゼン イレス
チン) S.A.
DHL グローバル・フォ
ワーディング (カナダ)
Inc.
DHL グローバル・フォ
ワーディング (チリ) S.
A.
DHL グローバル・フォ
ワーディング (コロンビ
ア) Ltda.
DHL グローバル・フォ
ワーディング(エクアド
ル) S.A.
DHL グローバル・フォ
ワーディング (エルサル バドル
バドル) S.A.
DHL ソナ・フランカ・エ エルサルバドル、アンティ
ルサルバドル S.A.
グオ クスカトラン
DHL グローバル・フォ
グアテマラ、グアテマラシ
ワーディング (グアテマ ティ
ラ) S.A.
287/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
カガ・エレイア・イン
グアテマラ、グアテマラシ
100.00
EUR
‑
‑
ターナショナル S.A.
ティ
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
メキシコ、メキシコシティ
100.00
EUR
21,387
5,499
ニカラグア、マナグア
100.00
EUR
‑55
13
パナマ、パナマシティ
100.00
EUR
3,451
395
DHL ホールディング・パ パナマ、パナマシティ
100.00
EUR
‑
‑
コロンビア、ボゴタ
100.00
EUR
2,158
88
アメリカ合衆国、コーラル
100.00
EUR
610
‑2,560
ペルー、リマ
100.00
EUR
3,384
110
ペルー、カヤオ
100.00
EUR
‑
‑
ベネズエラ、カラカス
100.00
EUR
3,005
‑1,008
(カリンテール)
DHL ソナ・フランカ (グ グアテマラ、グアテマラシ
アテマラ) S.A.
ティ
トランスポーテス・エク グアテマラ、グアテマラシ
スプレーソス・インター ティ
ナショナレス (インテル
エクスプレソ) S.A.
DHL グローバル・フォ
ワーディング (メキシ
コ) S.A. デ C.V.
DHL グローバル・フォ
ワーディング (ニカラグ
ア) S.A.
DHL グローバル・フォ
ワーディング (パナマ)
S.A.
ナマ Inc.
DHL グローバル・フォ
ワーディング・デポジト
・アデュアネロ (コロン
ビア) S.A.
DHL グローバル・フォ
ワーディング・マネジメ ・ゲーブルズ
ント・ラテンアメリカ
Inc.
DHL グローバル・フォ
ワーディング・ペルー
S.A.
DHL グローバル・フォ
ワーディング・アデュワ
ナス・ペルー S.A.
DHL グローバル・フォ
ワーディング・ベネズエ
ラ, C.A.
288/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL グローバル・フォ
コロンビア、ボゴタ
100.00
EUR
2,412
‑919
100.00
EUR
38,831
1,460
50.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
1,376
511
100.00
EUR
‑612
‑612
100.00
EUR
79,908
132
99.00
EUR
394
‑253
100.00
EUR
21,953
17,933
100.00
EUR
3,341
638
100.00
EUR
‑646
1,937
100.00
EUR
‑168,020
365,073
ワーディング・ソナ・フ
ランカ (コロンビア) S.
A.
DHL ホールディング・セ パナマ、パナマシティ
ントラルアメリカ Inc.
ラヒンツ & Co. SRL
コスタリカ、サンホセ
DHL インフォメーション アメリカ合衆国、プラン
・サービス (アメリカズ テーション
), Inc.
DHL インターナショナル マルティニーク、 ラメンテ
・アンティーユ SARL
ン
DHL インターナショナル カナダ、ミシサガ
・エクスプレス Ltd.
DHL インターナショナル ハイチ、ポルトープランス
・ハイチ SA
DHL ロジスティックス
ブラジル、サンパウロ
(ブラジル) Ltda.
DHL マネジメント・セナ コスタリカ、エレディア?
ム S.A.
DHL メトロポリタン・ロ メキシコ、テポツォトラン
ジスティクス SC メヒ
コ
DHL ネットワーク・オペ アメリカ合衆国、プラン
レーションズ (USA),
テーション
Inc.
DHL ニカラグア, S.A.
ニカラグア、マナグア
100.00
EUR
716
‑24
DHL キュラソー NV
オランダ領アンティル、
100.00
EUR
960
‑303
100.00
EUR
2,402
‑91
100.00
EUR
613
‑772
100.00
EUR
2,455
‑10
100.00
EUR
2,219
16
100.00
EUR
‑16,769
‑2,188
キュラソー島
DHL パナマ S.A.
パナマ、パナマシティ
DHL リージョナル・サー アメリカ合衆国、プラン
ビス, Inc.
テーション
DHL S.A.
グアテマラ、グアテマラシ
ティ
DHL セイント・マーチン オランダ領アンティル、
N.V.
フィリップスバーグ
DHL ソリューションズ
アメリカ合衆国、ウェス
(USA), Inc.
ターヴィル
289/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL ワールドワイド・エ アルバ、オラニエスタッド
100.00
EUR
4
0
100.00
EUR
711
231
100.00
EUR
0
0
100.00
EUR
0
0
100.00
EUR
902
834
100.00
EUR
6,594,147
1,671,363
100.00
EUR
8,306
2,011
エクセル・カナダ Ltd. カナダ、トロント
100.00
EUR
‑3,639
5,982
DHL サプライ・チェーン チリ、サンティアゴ
100.00
EUR
1,960
558
100.00
EUR
33,682
1,370
100.00
EUR
4,436
‑175
100.00
EUR
‑755
‑736
100.00
EUR
127,159
36,741
100.00
EUR
594,316
30,437
100.00
EUR
556
‑62
100.00
EUR
815
‑463
100.00
EUR
12,483
4,194
クスプレス (アルバ) NV
ディマルサ・ロジス
プエルトリコ、サンフアン?
ティックス Inc.
ドイツポスト・ワールド アメリカ合衆国、プラン
ネット・ファイナンシン テーション
グ (USA) 1, LLC
ドイツポスト・ワールド アメリカ合衆国、プラン
ネット・ファイナンシン テーション
グ (USA) 2, LLC
ドイツポスト・ワールド アメリカ合衆国、プラン
ネット・ファイナンシン テーション
グ (USA), LP
ドイツポスト・ワールド アメリカ合衆国、プラン
ネット・ホールディング テーション
ス (USA), Inc.
エクセル・オートモー
メキシコ、メキシコシティ
ション S.A. デ C.V.
(チリ)
S.A.
エクセル・ダイレクト
アメリカ合衆国、ウェス
Inc.
ターヴィル
エクセル・グローバル・ ブラジル、サンパウロ
ロジスティックス・ブラ
ジル S.A.
エクセル・グローバル・ アメリカ合衆国、パーム・
ロジスティックス Inc. シティ
エクセル Inc.
アメリカ合衆国、ウェス
ターヴィル
エクセル・インベストメ アメリカ合衆国、ウィルミ
ンツ Inc.
ントン
エクセル・ロジスティッ アルゼンチン、ブエノスア
クス・アルゼンチン S. イレス
A.
エクセル・ロジスティッ ブラジル、カマサリ
クス・ノルデスチ Ltda.
エクセル・ロジスティッ メキシコ、メキシコシティ
クス S.A. デ C.V.
290/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
エクセル・サプライ・
メキシコ、テポツォトラン
100.00
EUR
‑362
‑716
100.00
EUR
669
237
100.00
EUR
3,277
‑6,117
100.00
EUR
‑1,290
77
100.00
EUR
‑6,156
0
100.00
EUR
910
163
100.00
EUR
11,492
3,487
100.00
EUR
5,483
2,415
100.00
EUR
107,509
‑6,023
100.00
EUR
0
0
95.00
EUR
852
598
99.00
EUR
5,003
330
チェーン・サービス・デ
・メヒコ S.A. デ C.V.
エクセル・トランスポー カナダ、ミシサガ
テーション・サービス
Inc. (カナダ支店)
エクセル・トランスポー アメリカ合衆国、メンフィ
テーション・サービス
ス
Inc.
エクセル・トラッキング アメリカ合衆国、メンフィ
Inc.
ス
F . X . C o u g h l i n d o ブラジル、サンパウロ
Brasil Ltda.
フレッシュリンク・カナ カナダ、トロント
ダ リミテッド
ジェネシス・ロジス
アメリカ合衆国、ウェス
ティックス Inc.
ターヴィル
ジョルジオ・ゴリ USA, アメリカ合衆国、ボルチモ
Inc.
ア
グローバル・メール,
アメリカ合衆国、ウェスト
Inc.
ン
グローバル・メール・
アメリカ合衆国、ウェスト
ターミナル・オペレー
ン
ションズ (USA) LLC
ゴリ・アルゼンチン S. アルゼンチン、メンドーサ
A.
ゴリ・チリ S.A.
チリ、サンティアゴ
ハーモニー・ロジス
カナダ、トロント
100.00
EUR
9,373
1,171
ハートランド・ロジス
アメリカ合衆国、ウェス
100.00
EUR
366
480
ティックス Inc.
ターヴィル
ハイペリオン・インモ
メキシコ、テポツォトラン
100.00
EUR
2,943
164
ケイマン諸島、ジョージタ
100.00
EUR
‑25,988
‑14,850
51.00
EUR
540
‑6
ティックス・カナダ
Inc.
ビィアリア S.A. デ C.
V.
Ibryl Inc.
ウン
インテグラシオン・ア
コスタリカ、バリオ トーノ
ドゥワネーラ S.A.
ン
291/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ITG インターナショナル アメリカ合衆国、ボストン
100.00
EUR
489
61
100.00
EUR
3,377
584
100.00
EUR
31,885
487
100.00
EUR
245
650
100.00
EUR
694
65
100.00
EUR
227
0
49.00
EUR
9,821
263
100.00
EUR
13
‑1
100.00
EUR
645
433
100.00
EUR
4,313
4,617
100.00
EUR
9,086
3,900
100.00
EUR
‑7,181
‑2,283
100.00
EUR
13,704
1,182
100.00
EUR
6
38
100.00
EUR
12,743
‑217
100.00
EUR
‑16,177
7,857
100.00
EUR
‑
‑
・トランスポーツ, Inc.
ラノ・ロジスティックス アメリカ合衆国、ウェス
Inc.
ターヴィル
マリアス・フォールズ・ バミューダ諸島、ハミルト
インシュランス Co.,
ン
Ltd.
マトリックス・ロジス
カナダ、トロント
ティックス・サービス・
リミテッド
マーキュリー・エアフラ アメリカ合衆国、アヴェネ
イト・インターナショナ ル
ル Inc.
マーキュリー・ホール
アメリカ合衆国、アヴェネ
ディングス Inc.
ル
ポーラー・エア・カーゴ アメリカ合衆国、パーチェ
・ワールドワイド, Inc ス
リレー・ロジスティック カナダ、トロント
ス Inc.
サターン・インテグレイ カナダ、トロント
テッド・ロジスティック
ス Inc.
SCM サプライ・チェーン カナダ、トロント
・マネジメント Inc.
スカイ・クーリエ, Inc. アメリカ合衆国、スターリ
ング
サウス・ベイ・ターミナ アメリカ合衆国、ウェス
ルズ LLC
ターヴィル
サミット・ロジスティク カナダ、トロント
ス Inc.
タフィノール S.A.
ウルグアイ、モンテビデオ
チベット・アンド・ブリ カナダ、トロント
テン・グループ・カナダ
Inc.
チベット・アンド・ブリ アメリカ合衆国、ウェス
テン・グループ・北米, ターヴィル
LLC
コンパス・ロジスティッ アメリカ合衆国、ウェス
クス Inc.
ターヴィル
292/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ギャラクシー・ロジス
アメリカ合衆国、ウェス
ティックス Inc.
ターヴィル
ハーヴェスト・ロジス
アメリカ合衆国、ウェス
ティックス Inc.
ターヴィル
マトリックス・ロジス
アメリカ合衆国、ウェス
ティックス Inc.
ターヴィル
ノーススター・ロジス
アメリカ合衆国、ウェス
ティックス Inc.
ターヴィル
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑
‑
‑
‑
100.00
ピナクル・ロジスティッ アメリカ合衆国、ウェス
EUR
100.00
EUR
‑
‑
100.00
EUR
5,123
‑74
カナダ、トロント
100.00
EUR
1,977
416
トランスケア・サプライ カナダ、トロント
100.00
EUR
498
96
100.00
EUR
14,481
6,865
48.56
EUR
17,818
578
メキシコ、メキシコシティ
100.00
EUR
3,305
1,185
カナダ、トロント
100.00
EUR
974
0
100.00
EUR
511
193
100.00
EUR
874
264
100.00
EUR
‑239
‑3
100.00
EUR
56,412
0
クス Inc.
ターヴィル
トムエア, LLC
アメリカ合衆国、プラン
テーション
トラッカー・ロジス
ティックス Inc.
・チェーン・マネジメン
ト Inc.
Unidock's Assessoria e ブラジル、バルエリ
Logistica de Materiais
Ltda.
ヴァンセカール・インタ ベネズエラ、マイケティア
ナシナール, C.A.
ベンチャー・ロジス
ティックス S.A. デ C.
V.
ウェスタン・ディスト
リービューション・セン
ターズ・アルバータ
Inc.
ウィリアムズ・リー (ブ ブラジル、リオデジャネイ
ラジル) Assessoria Em ロ
Solucoes Empresariais
Ltda.
ウィリアムズ・リー (カ カナダ、モントリオール
ナダ), Inc.
ウィリアムズ・リー・ア アルゼンチン、ブエノスア
ルゼンチン S.A.
イレス
ウィリアムズ・リー・
アメリカ合衆国、シカゴ
ホールディングス, Inc.
293/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ウィリアムズ・リー
アメリカ合衆国、シカゴ
100.00
EUR
83,641
6,683
100.00
EUR
‑249
30
100.00
EUR
‑285,401
‑62,476
100.00
EUR
2,260
319
49.00
EUR
2,335
79
48.71
EUR
699
101
100.00
EUR
20,388
800
100.00
EUR
‑6,913
‑5,006
49.00
EUR
5,047
18
81.03
EUR
100,120
15,026
100.00
EUR
‑6,451
‑7,286
100.00
EUR
52
‑16
100.00
EUR
2,800
469
Inc.
ウィリアムズ・リー・メ メキシコ、メキシコシティ
ヒコ, S. デ R.L. デ C.
V.
ウィルミントン・エア・ アメリカ合衆国、プラン
パーク, LLC
テーション
ゼニス・ロジスティック カナダ、トロント
ス Inc.
アジア・太平洋
エア・エクスプレス・イ マレーシア、プチョン
ンターナショナル (マ
レーシア) Sdn. Bhd.
アジア・オーバーナイト タイ、バンコク
(タイ)リミテッド
アジア・パシフィック・ マレーシア、プチョン
インフォメーション・
サービス Sdn. Bhd.
北京シノトランス・エク 中国、北京
スプレス Co., Ltd.
ブルー・ダーツ・アヴィ インド、ムンバイ
エイション・リミテッド
ブルー・ダーツ・エクス インド、ムンバイ
プレス・リミテッド
ダンツァス (中国) リミ 中国、香港
テッド
ダンツァス AEI (香港) 中国、香港
リミテッド
ダンツァス AEI ロジス 中国、上海
ティックス (上海) Co.
Ltd.
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294/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ダンツァス・フライト (インド) Pvt.
インド、ムンバイ
40.00
EUR
75
0
フィリピン、マニラ
40.00
EUR
‑1,317
0
100.00
EUR
3,894
0
49.00
EUR
1,171
648
100.00
EUR
‑6,438
1,419
100.00
EUR
399
‑232
49.00
EUR
2,280
87
100.00
EUR
‑2,885
813
99.36
EUR
8,828
206
100.00
EUR
0
0
99.36
EUR
12,807
‑2,676
100.00
EUR
26
0
49.00
EUR
2,562
261
Ltd.
ダンツァス・インターコンティネンタル,
Inc. (フィリピン)
ダンツァス Pty. リミテッド
オーストラリア、メルボル
ン
ダンツァスマル・ドメスティック・ロジス
マレーシア、クアラルン
ティクス・サービス Sdn. Bhd.
プール
ドイツポスト・グローバル・メール (オー
オーストラリア、マスコッ
ストラリア) Pty Ltd.
ト
DHL (成都) サービス Ltd.
中国、成都
DHL エア・フライト・フォワーダー Sdn.
マレーシア、クアラルン
Bhd.
プール
DHL アジア・パシフィック・シェアード・
マレーシア、クアラルン
サービス Sdn. Bhd.
プール
DHL アヴィエイション (香港) リミテッド
中国、香港
DHL アヴィエイション (フィリピン),
フィリピン, マカティ シ
Inc.
ティ
DHL アヴィエイション・サービス (上海)
中国、上海
Co., Ltd.
DHL ダンツァス・エア・アンド・オーシャ
カンボジア、プノンペン
ン (カンボジア) リミテッド
DHL エクセル・ロジスティクス (マレーシ
マレーシア、パタリンジャ
ア) Sdh. Bhd.
ヤ
DHL エクセル・サプライ・チェーン・マネ
フィリピン、マニラ
100.00
EUR
1,455
241
フィリピン、マニラ
100.00
EUR
1,326
‑294
オーストラリア、シドニー
100.00
EUR
16,740
2,818
ブルネイ ダルサラーム、ブ
90.00
EUR
502
‑45
カンボジア、プノンペン
100.00
EUR
236
33
DHL エクスプレス (フィジー) リミテッド
フィジー、スバ
100.00
EUR
555
21
DHL エクスプレス (香港) リミテッド
中国、香港
100.00
EUR
16,439
4,020
DHL エクスプレス (インド) Pvt. Ltd.
インド、ムンバイ
100.00
EUR
27,370
5,333
DHL エクスプレス (マカオ) リミテッド
マカオ、マカオ
100.00
EUR
387
61
ジメント・フィリピン., Inc.
DHL エクセル・サプライ・チェーン・フィ
リピン., Inc.
DHL エクスプレス (オーストラリア) Pty
Ltd.
DHL エクスプレス (ブルネイ) Sdn. Bhd.
ルネイ ダル
DHL エクスプレス (カンボジア) リミテッ
ド
295/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL エクスプレス (マレーシア) Sdn.
マレーシア、クアラルン
Bhd.
プール
DHL エクスプレス (ニュージーランド) リ
ニュージーランド、オーク
ミテッド
ランド
DHL エクスプレス (パプアニューギニア)
パプアニューギニア、ポー
リミテッド
ト・モレスビー
DHL エクスプレス (フィリピン) Corp.
フィリピン、マカティ シ
70.00
EUR
9,803
‑749
100.00
EUR
5,630
1,004
100.00
EUR
460
81
100.00
EUR
5,546
‑1,218
100.00
EUR
129,129
12,924
100.00
EUR
9,976
4,576
ティ
DHL エクスプレス (シンガポール) Pte.
シンガポール、シンガポー
Ltd.
ル
DHL エクスプレス (台湾) Corp.
台湾、台北
DHL エクスプレス (タイ) リミテッド
タイ、バンコク
49.00
EUR
5,237
161
DHL エクスプレス・インターナショナル
タイ、バンコク
100.00
EUR
5,555
310
DHL エクスプレス Lda.
東ティモール、ディリ
100.00
EUR
375
4
DHL エクスプレス・ネパール Pvt. Ltd.
ネパール、カトマンズ
100.00
EUR
667
425
DHL グローバル・フォワーディング (オー
オーストラリア、タラマ
100.00
EUR
70,055
16,459
ストラリア) Pty Ltd.
リーン
DHL グローバル・フォワーディング (バン
バングラデシュ、ダッカ
99.90
EUR
52
24
中国、上海
100.00
EUR
79,291
10,483
フィジー、ラウトカ
100.00
EUR
339
0
中国、香港
100.00
EUR
‑73,847
1,477
韓国、ソウル
100.00
EUR
12,485
3,947
DHL グローバル・フォワーディング (マ
マレーシア、クアラルン
100.00
EUR
13,594
4,765
レーシア) Sdn. Bhd.
プール
DHL グローバル・フォワーディング
ニュージーランド、オーク
100.00
EUR
14,966
1,623
(ニュージーランド) リミテッド
ランド
DHL グローバル・フォワーディング (フィ
フィリピン、マニラ
100.00
EUR
2,033
436
74.00
EUR
‑100
0
100.00
EUR
77,477
9,838
(タイ) リミテッド
グラデシュ) リミテッド
DHL グローバル・フォワーディング (中
国) Co., Ltd.
DHL グローバル・フォワーディング (フィ
ジー) リミテッド
DHL グローバル・フォワーディング (香
港) リミテッド
DHL グローバル・フォワーディング (韓
国) リミテッド
リピン) Inc.
DHL グローバル・フォワーディング (パプ
パプアニューギニア、ポー
アニューギニア) リミテッド
ト・モレスビー
DHL グローバル・フォワーディング (シン
シンガポール、シンガポー
ガポール) Pte. Ltd.
ル
296/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL グローバル・フォワーディング (シン
台湾、台北
100.00
EUR
5,629
5,152
タイ、バンコク
100.00
EUR
26,626
2,478
49.00
EUR
3,666
2,244
ニューカレドニア、ヌメア
100.00
EUR
1,654
‑1,270
日本、東京
100.00
EUR
20,835
3,528
70.00
EUR
‑160
‑522
100.00
EUR
192,213
35,878
ガポール) Pte. Ltd., 台湾支店
DHL グローバル・フォワーディング (タ
イ) リミテッド
DHL グローバル・フォワーディング (ベト
ベトナム、ホーチミン
ナム) コーポレーション
DHL グローバル・フォワーディング・カレ
ドニア
DHL グローバル・フォワーディング・ジャ
パン株式会社
DHL グローバル・フォワーディング・ラン
スリランカ、コロンボ
カ (プライベート) リミテッド
DHL グローバル・フォワーディング・マネ
シンガポール、シンガポー
ジメント (アジア太平洋) Pte. Ltd.
ル
DHL グローバル・フォワーディング・パキ
パキスタン、カラチ
100.00
EUR
2,302
1,167
DHL グローバル・フォワーディング・ポリ
フランス領 ポリネシア、
100.00
EUR
3,889
378
ネシア S.A.R.L.
ファアア
DHL グローバル・メール (日本) 株式会社
日本、東京
100.00
EUR
288
11
DHL グローバル・メール (シンガポール)
シンガポール、シンガポー
100.00
EUR
1,049
585
Pte. Ltd.
ル
DHL ホールディングス (ニュージーラン
ニュージーランド、オーク
100.00
EUR
8,489
2,167
ド) リミテッド
ランド
DHL 仁川・ハブ・リミテッド (韓国)
韓国、仁川
100.00
EUR
6,357
495
DHL インターナショナル・ギニー・エクア
グアム、マラボ
100.00
EUR
3
218
カザフスタン、アルマトイ
100.00
EUR
2,354
1,244
DHL ISC (香港) リミテッド
中国、香港
100.00
EUR
6,112
1,670
ディ・エイチ・エル・ジャパン株式会社
日本、東京
100.00
EUR
66,937
8,507
DHL キールズ (プライベート) リミテッド
スリランカ、コロンボ
50.00
EUR
3,419
562
DHL コリア・リミテッド
韓国、ソウル
95.00
EUR
28,312
2,890
DHL ラオス・リミテッド
ラオス、シーコータボーン
100.00
EUR
474
242
DHL レミュール・ロジスティックス・プラ
インド、ムンバイ
76.00
EUR
65,541
10,213
スタン (プライベート) リミテッド
トリアル SRL
DHL インターナショナル・カザフスタン,
TOO
イベート・リミテッド
DHL ロジスティクス (北京) Co., Ltd.
中国、北京
100.00
EUR
‑16,334
‑4,191
DHL ロジスティックス (カンボジア) リミ
カンボジア、プノンペン
100.00
EUR
1,640
420
中国、北京
100.00
EUR
35,417
25,302
テッド
DHL ロジスティックス (中国) Co., Ltd.
297/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL ロジスティックス (カザフスタン)
カザフスタン、アクサイ
100.00
EUR
1,935
683
DHL ロジスティックス (深川) Co., Ltd.
中国、深川
100.00
EUR
2,460
1,280
DHL パキスタン (プライベート) リミテッ
パキスタン、カラチ
99.95
EUR
3,837
1,378
100.00
EUR
1,202
1,223
69.98
EUR
5,963
669
TOO
ド
DHL プロジェクト&チャーターリング (中
中国、香港
国) リミテッド
DHL プロパティーズ (マレーシア) Sdn.
マレーシア、シャーアラム
Bhd.
DHL SCM 株式会社
日本、埼玉
100.00
EUR
‑354
366
DHL シノトランス・ボンディッド・ウェア
中国、北京
100.00
EUR
1,404
598
中国、北京
50.00
EUR
227,187
126,787
100.00
EUR
16,614
8,168
ハウス (北京) Co., Ltd.
DHL シノトランス・インターナショナル・
エア・クーリエ・リミテッド
DHL サプライ・チェーン (オーストラリ
オーストラリア、マスコッ
ア) Pty リミテッド
ト
DHL サプライ・チェーン (香港) リミテッ
中国、香港
100.00
EUR
51,070
‑618
韓国、ソウル
100.00
EUR
2,181
600
DHL サプライ・チェーン (マレーシア)
マレーシア、パタリンジャ
100.00
EUR
7,327
332
Sdn. Bhd.
ヤ
DHL サプライ・チェーン (ニュージーラン
ニュージーランド、オーク
100.00
EUR
28,659
2,511
ド) リミテッド
ランド
DHL サプライ・チェーン (台湾) Co. Ltd.
台湾、台北
100.00
EUR
303
‑386
DHL サプライ・チェーン (ベトナム) リミ
ベトナム、ホーチミン
100.00
EUR
‑90
‑260
DHL サプライ・チェーン株式会社
日本、東京
100.00
EUR
‑23,360
1,724
DHL サプライ・チェーン・サービス株式会
日本、東京
100.00
EUR
1,001
133
DHL サプライ・チェーン・シンガポール
シンガポール、シンガポー
100.00
EUR
35,981
5,910
Pte. Ltd.
ル
DHL ワールドワイド・エクスプレス (バン
バングラデシュ、ダッカ
90.00
EUR
1,289
846
DHL‑VNPT エクスプレス リミテッド
ベトナム、ホーチミン
51.00
EUR
2,128
82
東莞 DHL サプライ・チェーン Co., Ltd.
中国、東莞
100.00
EUR
460
116
エクセル (オーストラリア) Pty Ltd.
オーストラリア、ビクトリ
100.00
EUR
5,544
‑29
ド
DHL サプライ・チェーン (韓国) リミテッ
ド
テッド
社
グラデシュ) プライベート・リミテッド
ア
298/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
エクセル・コソリデーション・サービス・
中国、香港
100.00
EUR
9,457
9
タイ、ノンタブリー
100.00
EUR
20,502
978
日本、品川区
100.00
EUR
12,452
243
中国、上海
100.00
EUR
‑6,140
‑4,389
タイ、バンコク
87.05
EUR
5,309
1,608
スリランカ、コロンボ
99.00
EUR
239
‑273
リミテッド
エクセル・ディストリビューション (タ
イ) リミテッド
エクセル・ジャパン (ファイナンス) リミ
テッド
エクセル・ロジスティクス (中国) Co.
Ltd.
エクセル・ロジスティクス (ファーイース
ト) リミテッド
エクセル・ロジスティクス・サービス・ラ
ンカ (プライベート) リミテッド
エクセル・タイ・リミテッド
タイ、バンコク
100.00
EUR
864
0
ゴリ・オーストラリア Pty Ltd.
オーストラリア、ブライト
100.00
EUR
4,434
2,647
ン リ サンズ
ジングル・エクスプレス・リミテッド
中国、北京
100.00
EUR
60
‑30
MSAS グローバル・ロジスティクス
中国、香港
100.00
EUR
1,146
‑6
PT ダンツァス・サラナ・ペルカサ
インドネシア、ジャカルタ
100.00
EUR
10
262
PT ビロティカ・セメスタ
インドネシア、ジャカルタ
0.00
EUR
1,861
740
PT Cargotama マルチ Servisindo
インドネシア、ジャカルタ
100.00
EUR
29
0
PT DHL エクセル・サプライチェーン・イ
インドネシア、ジャカルタ
90.34
EUR
1,301
‑1,170
インドネシア、ジャカルタ
100.00
EUR
7,069
2,680
中国、上海
100.00
EUR
863
39
中国、上海
100.00
EUR
‑4,317
‑6,499
中国、上海
100.00
EUR
1,863
0
98.90
EUR
‑51
‑11
(ファーイースト) リミテッド
ンドネシア
PT DHL グローバル・フォワーディング・
インドネシア
上海・ダンツァス・フライト・エージェン
シー Co. Ltd.
上海・チュアンイー・エクスプレス・リミ
テッド・カンパニー (APEX 3)
上海・チュアンイー・エクスプレス・リミ
テッド・カンパニー (APEX2)
シンハー・サーン Co. Ltd
タイ、バンコク
スター・ブローカー (香港) リミテッド
中国、香港
100.00
EUR
43
‑1
チベット・アンド・ブリテン・アジア
シンガポール、シンガポー
100.00
EUR
‑1,424
‑327
Pte. Ltd.
ル
トレード・クリッパーズ・カーゴ・リミ
バングラデシュ、デッカ
85.00
EUR
268
178
100.00
EUR
3,704
1,350
テッド
ウィリアム・リー・アジア・リミテッド
中国、香港
299/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
MDF オーストリア Pty Ltd. t/a クリエイ
オーストラリア、シドニー
100.00
EUR
‑
‑
ウィリアムズ・リー (北京) リミテッド
中国、北京
100.00
EUR
‑
‑
ウィリアムズ・リー (香港) リミテッド
中国、香港
100.00
EUR
‑
‑
ウィリアムズ・リー・ジャパン・リミテッ
日本、東京
100.00
EUR
‑
‑
ウィリアムズ・リー・プライベート・リミ
シンガポール、シンガポー
100.00
EUR
‑
‑
テッド
ル
ウィリアムズ・リー Pty リミテッド
オーストラリア、シドニー
100.00
‑
‑
ウィリアムズ・リー・インディア・プライ
インド、ニューデリー
100.00
EUR
南アフリカ、ベノニ
100.00
EUR
2,782
‑722
49.00
EUR
4,362
697
40.00
EUR
1,839
1,510
ティス
ド
2,558
611
ベート・リミテッド
その他の地域
バディングトレード 33 (プロプライエタ
リ) リミテッド
ダンツァス・アブダビー LLC
アラブ首長国連邦、アブダ
ビ
ダンツァス・バーレーン WLL
バーレーン、マナーマ
DHL (ガーナ) リミテッド
ガーナ、アクラ
100.00
EUR
2,298
656
DHL (イスラエル) リミテッド
イスラエル、テルアビブ
100.00
EUR
6,861
188
DHL (モーリシャス) リミテッド
モーリシャス、ポートルイ
100.00
EUR
862
266
ス
DHL (ナミビア) (Pty) Ltd.
ナミビア、ウィントフーク
100.00
EUR
908
‑16
DHL (タンザニア) リミテッド
タンザニア、ダルエスサ
100.00
EUR
1,156
349
ラーム
DHL アヴィエイション (モロッコ) SA
モロッコ、カサブランカ
100.00
EUR
1,527
‑167
DHL アヴィエイション (ナイジェリア) リ
ナイジェリア、ラゴス
100.00
EUR
159
8
南アフリカ、ヨハネスブル
100.00
EUR
5,734
733
100.00
EUR
811
37
ケニア、ナイロビ
99.90
EUR
16
0
DHL エジプト WLL
エジプト、カイロ
100.00
EUR
451
248
DHL エクセル・サプライ・チェーン・ケニ
ケニア、ナイロビ
100.00
EUR
4,150
‑468
ミテッド
DHL アヴィエイション (Pty) リミテッド
グ
DHL アヴィエイション 東欧、中東及びアフ
バーレーン、マナーマ
リカ B.S.C. (C)
DHL アヴィエイション・ケニア・リミテッ
ド
ア・リミテッド
DHL エクスプレス・モロッコ S.A.
モロッコ、カサブランカ
99.99
EUR
406
571
DHL グローバル・フォワーディング & Co.
オマーン、マスカット
40.00
EUR
4,818
2,288
LLC
300/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL グローバル・フォワーディング (アン
アンゴラ、ルアンダ
99.99
EUR
‑4,236
‑1,623
カメルーン、ドゥアラ
62.00
EUR
‑416
‑585
100.00
EUR
1,203
‑884
49.00
EUR
8,534
6,338
セネガル、ダカール
100.00
EUR
‑323
‑416
ウガンダ、カンパラ
100.00
EUR
367
DHL グローバル・フォワーディング (コン
コンゴ共和国、ポワント‑ノ
100.00
EUR
146
131
ゴ) SA
ワール
DHL グローバル・フォワーディング・コー
コートジボアール、アビ
100.00
EUR
‑105
‑128
トジボアール SA
ジャン
DHL グローバル・フォワーディング (ガボ
ガボン、リーブルヴィル
99.00
EUR
‑510
‑262
レバノン、ベイルート
50.00
EUR
1,733
766
ナイジェリア、ラゴス
100.00
EUR
707
‑183
カタール、ドーハ
49.00
EUR
952
683
エジプト、カイロ
100.00
EUR
7,061
2,828
74.99
EUR
15,927
‑5,946
ゴラ) ‑ Comércio e Transitários,
Limitada
DHL グローバル・フォワーディング (カメ
ルーン) PLC
DHL グローバル・フォワーディング (ケニ
ケニア、ナイロビ
ア) リミテッド
DHL グローバル・フォワーディング (ク
クウェート、サファト
ウェート) カンパニー WLL
DHL グローバル・フォワーディング (セネ
ガル) S.A.
DHL グローバル・フォワーディング (ウガ
126
ンダ) リミテッド
ン) SA
DHL グローバル・フォワーディング・レバ
ノン S.A.L.
DHL グローバル・フォワーディング・ナイ
ジェリア・リミテッド
DHL グローバル・フォワーディング・カ
タール LLC
DHL グローバル・フォワーディング・エジ
プト S.A.E.
DHL グローバル・フォワーディング SA
南アフリカ、ボックスバー
(Pty) リミテッド
グ
DHL グローバル・フォワーディング
トルコ、イスタンブール
100.00
EUR
8,891
‑210
アルジェリア、アルジェ
100.00
EUR
2,397
774
49.00
EUR
50
0
100.00
EUR
1,982
291
100.00
EUR
110
‑19
Tasimacilik A.S.
DHL インターナショナル (アルジェリア)
SARL
DHL インターナショナル (バーレーン)
バーレーン、マナーマ
WLL
DHL インターナショナル (コンゴ) SPRL
コンゴ民主共和国、キン
シャサ
DHL インターナショナル (ガンビア) ・リ
ガンビア、
ミテッド
301/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL インターナショナル (リベリア) リミ
リベリア、モンロビア
100.00
EUR
‑390
79
DHL インターナショナル (Pty) Ltd.
南アフリカ、イサンド
74.90
EUR
18,158
3,359
DHL インターナショナル (Pvt) Ltd.
ジンバブエ、ハラーレ
100.00
EUR
1,240
48
DHL インターナショナル (SL) Ltd.
シエラレオネ、フリータウ
100.00
EUR
612
‑53
ウガンダ、カンパラ
100.00
EUR
441
89
DHL インターナショナル B.S.C (C)
バーレーン、マナーマ
100.00
EUR
479
‑73
DHL インターナショナル・ベナン SARL
ベナン、コトヌー
100.00
EUR
771
405
DHL インターナショナル・ボツワナ (Pty)
ボツワナ、ハボローネ
99.99
EUR
‑66
‑6
100.00
EUR
690
260
テッド
ン
DHL インターナショナル (ウガンダ) リミ
テッド
Ltd.
DHL インターナショナル・ブルキナファソ
ブルキナファソ、ワガドゥ
SARL
グー
DHL インターナショナル・カメルーン
カメルーン、ドゥアラ
100.00
EUR
2,005
868
中央アフリカ、バンギ
100.00
EUR
311
64
99.50
EUR
97
160
100.00
EUR
5,167
1,754
100.00
EUR
2,305
1,280
SARL
DHL インターナショナル・中央アフリカ
SARL
DHL インターナショナル・チャド SARL
チャド、ヌジャメナ
DHL インターナショナル・コンゴ SARL
コンゴ共和国、ブラザヴィ
ル
DHL インターナショナル・コートジボワー
コートジボワール、アビ
ル SARL
ジャン
DHL インターナショナル・ガボン SARL
ガボン、リーブルヴィル
100.00
EUR
‑729
563
DHL インターナショナル・ギニア SARL
ギニア、コナクリ
100.00
EUR
404
142
DHL インターナショナル・イラン PJSC
イラン、テヘラン
100.00
EUR
4,435
1,725
DHL インターナショナル・マダガスカル
マダガスカル、アンタナナ
100.00
EUR
851
‑38
SA
リボ
DHL インターナショナル・マラウィ・リミ
マラウィ、ブランタイヤ
100.00
EUR
294
‑108
DHL インターナショナル・マリ SARL
マリ、バマコ
100.00
EUR
649
173
DHL インターナショナル・モーリタニア
モーリタニア、テブラスゼ
100.00
EUR
29
‑190
SARL
イナ ヌアクショット
DHL インターナショナル・ニジェール
ニジェール、ニアメー
100.00
EUR
610
171
ナイジェリア、ラゴス
100.00
EUR
4,940
2,473
99.00
EUR
‑195
9
テッド
SARL
DHL インターナショナル・ナイジェリア・
リミテッド
DHL インターナショナル・レユニオン
レユニオン、サント=マ
SARL
リー
302/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL インターナショナル・トーゴ SARL
トーゴ、ロメ
DHL インターナショナル・トランスポー
クウェート、サファト
100.00
EUR
0.00
434
245
155
0
テーション Co WLL
DHL インターナショナル・ザンビア・リミ
ザンビア、ルサカ
100.00
EUR
‑1,081
‑355
レソト、マセル
100.00
EUR
391
‑56
DHL ロジスティクス・ガーナ・リミテッド
ガーナ、テマ
100.00
EUR
1,112
748
DHL ロジスティックス・ケニア・リミテッ
ケニア、ナイロビ
50.25
EUR
‑56
275
DHL ロジスティックス・モロッコ S.A.
モロッコ、カサブランカ
99.99
EUR
70
31
DHL ロジスティックス・タンザニア・リミ
タンザニア、ダルエスサ
100.00
EUR
‑142
‑28
テッド
ラーム
DHL Lojistik Hizmetleri A.S.
トルコ、イスタンブール
100.00
EUR
12,432
2,707
DHL モザンビーク Lda.
モザンビーク、マプート
100.00
EUR
204
‑662
DHL オペレーションズ BV ジョーダン・
ヨルダン、アンマーン
100.00
EUR
359
100
49.00
EUR
‑648
‑4
100.00
EUR
1
0
テッド
DHL レソト (プロプライエタリ)リミテッ
ド
ド
サービス・ウィズ・リミテッド・リアビリ
ティ
DHL カタール・リミテッド
カタール、ドーハ
DHL リージョナル・サービス (インド洋)
モーリシャス、ポートルイ
リミテッド
ス
DHL リージョナル・サービス・リミテッド
ナイジェリア、ラゴス
100.00
EUR
113
0
DHL セネガル SARL
セネガル、ダカール
100.00
EUR
1,902
443
DHL サプライ・チェーン (南アフリカ)
南アフリカ、ジャーミスト
100.00
EUR
‑62,237
‑10,097
(Pty) Ltd.
ン
DHL スワジランド (プロプライエタリ)
スワジランド、ムババネ
100.00
EUR
289
‑35
オマーン、ルイ
70.00
EUR
3
‑347
DHL ワールドワイド・エクスプレス (アブ
アラブ首長国連邦、アブダ
49.00
EUR
61
0
ダビ) LLC
ビ
DHL ワールドワイド・エクスプレス (ドバ
アラブ首長国連邦、ドバイ
49.00
EUR
0
0
DHL ワールドワイド・エクスプレス
アラブ首長国連邦、シャー
49.00
EUR
102
0
(シャールジャ) LLC
ルジャ
DHL ワールドワイド・エクスプレス・カー
アラブ首長国連邦、ドバイ
49.00
EUR
61
0
Ltd.
DHL ワールドワイド・エクスプレス・アン
ド・カンパニー LLC
イ) LLC
ゴ LLC
303/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
DHL ワールドワイド・エクスプレス・エチ
エチオピア、アディスアベ
73.00
EUR
‑134
‑215
オピア・プライベート・リミテッド・カン
バ
ケニア、ナイロビ
51.00
EUR
3,675
395
トルコ、イスタンブール
99.98
EUR
25,628
4,706
ケニア、ナイロビ
51.00
EUR
55
451
パニー
DHL ワールドワイド・エクスプレス・ケニ
ア・リミテッド
DHL ワールドワイド・エクスプレス
Tasimacilik ve Ticaret A.S.
ドキュメント・ハンドリング (東アフリ
カ) リミテッド
エクセル (ナイジェリア) リミテッド
ナイジェリア、ラゴス
100.00
EUR
‑183
0
エクセル・コントラクト・ロジスティック
タンザニア、ダルエスサ
100.00
EUR
762
611
ス (ケニア) リミテッド (タンザニア支
ラーム
ナイジェリア、イケジャ
100.00
EUR
1,487
644
エクセル・ミドル・イースト (Fze)
アラブ首長国連邦、ドバイ
100.00
EUR
290
147
エクセル・サプライ・チェーン・サービス
南アフリカ、ヨハネスブル
100.00
EUR
18,709
‑64
(南アフリカ) (Pty) Ltd.
グ
F.C. (フライング・カーゴ) インターナ
イスラエル、ロード
100.00
EUR
21,404
7,399
0.00
EUR
0
0
100.00
EUR
230
‑63
店)
エクセル・コントラクト・ロジスティック
ス・ナイジェリア・リミテッド
ショナル・トランスポーテーション・リミ
テッド
ガーネム・クリアリング・アンド・フォ
アラブ首長国連邦、アブダ
ワーディング・エスタブリッシュメント
ビ
ジョルジオ・ゴリ・インターナショナル・
南アフリカ、ファーンデー
フライト・フォーワーズ (Pty) Ltd.
ル
ハル・ブライズ (アンゴラ) リミテッド
アンゴラ、ルアンダ
100.00
EUR
7,006
‑1,699
アンゴラ、ルアンダ
99.99
EUR
‑
‑
100.00
EUR
‑377
0
(アンゴラ支部)
ハル・ブライズ・アンゴラ Viagens e
Turismo Lda.
キネシス・ロジスティックス (Pty)
南アフリカ、ジャーミスト
Ltd.
ン
Misr フライト SARL
エジプト、カイロ
100.00
EUR
348
8
Sherkate Haml‑oNaghl Sarie DHL Kish
イラン、テヘラン
100.00
EUR
‑1
0
SNAS レバノン SARL
レバノン、ベイルート
45.00
EUR
703
255
SNAS トレーニング・アンド・コントラク
サウジアラビア、リヤード
0.00
EUR
0
0
南アフリカ、ヨハネスブル
100.00
EUR
1,252
52
ティング
SSA リージョナル・サービス (Pty) Ltd.
グ
304/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
トランズ・ケア・ファッション SARL (モ
モロッコ、カサブランカ
100.00
EUR
‑535
0
南アフリカ、ボックスバー
100.00
EUR
116
0
98.93
EUR
15
0
ロッコ)
Ukhozi ロジスティックス (Pty) Ltd.
グ
Uniauto‑Organizacoes テクニカズ e イン
アンゴラ、ルアンダ
ダストリアシス SARL
連結財務諸表に含まれない関連会社(アフィリエーテッド・カンパニー)
社名
本社所在地
持分割合
通貨
エクイティ
純収益
(千ユーロ)
(千ユーロ)
ヨーロッパ
アダムスコット・リミテッド
英国、サウサンプトン
100.00
EUR
68,225
5,339
アリステア・マッキントッシュ・
英国、ロンドン
100.00
GBP
0
‑
英国、グラスゴー
100.00
GBP
5,298
0
英国、グラスゴー
100.00
GBP
651
‑
スウェーデン、ストックホ
100.00
SEK
5
0
100.00
GBP
887
0
53.54
EUR
‑
‑
英国、トルトラ
100.00
GBP
‑
‑
カシン・パートナーズ Ltd.
アイルランド、ダブリン
100.00
EUR
‑
‑
ダンツァス・ロジスティックス・
英国、ステーンズ
100.00
GBP
‑
‑
デゲモルト・グルンドシュトゥッ
ドイツ、マイナーツハーゲ
100.00
EUR
16
32
クスフェァヴァルトゥングスゲゼ
ン
トラスティー・カンパニー・リミ
テッド
アーバックル・スミス・アンド・
カンパニー・リミテッド
アーバックル・スミス・インベス
トメンツ・リミテッド
ASG リーシング HB
ルム
バーナード・ブルック・トランス
英国、ブラックネル
ポート (エランド) リミテッド
ベタイリグングスゲゼルシャフト
ドイツ、グラーフシャフト
・プリヴァトシュトラッセ・ゲー
ホルツヴァイラー
・ファウ・ツェット・アイフェル
トーァ GBR
カラヤン・カーゴ・インターナ
ショナル (ブリティッシュ・
ヴァージン・アイランズ) Ltd.
リミテッド
ルシャフト mbH & Co. イモビリ
エン・フェァミートゥングス KG
305/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ドイツポスト・グルンドシュ
ドイツ、ボン
100.00
EUR
17
0
ドイツ、ボン
100.00
EUR
‑
‑
ドイツ、ボン
99.98
EUR
3,420
0
ドイツ、ボン
99.98
EUR
10
0
ベルギー、ディーゲム
100.00
EUR
‑240
0
英国、ブラックネル
100.00
GBP
‑
‑
英国、 ベドフォード
100.00
GBP
‑
‑
DHL システムズ・リミテッド
英国、ブラックネル
100.00
GBP
0
0
DHL トラスティーズ・リミテッド
英国、ベドフォード
74.00
GBP
‑
‑
DHL UK ペンション・トラス
英国、ハウンズロー
100.00
GBP
0
‑
66.00
RUB
1,800
430
トゥックスフェァミートゥングス
ゲセルシャフト・ベタ mbH
ドイツポスト・イモビリエンエン
トヴィクルング・グルンドシュ
トゥックスゲゼルシャフト mbH &
Co. オブイエクト・ワイッセンホ
ルン KG
ドイツポスト・ペンションズフォ
ンズ AG
ドイツポスト・ペンションズトロ
イハンド GmbH & Co. KG
DHL エンプロイー・ベネフィット
・ファンド ASBL/VZW
DHL エクセル・サプライ・チェー
ン・リミテッド
DHL ペンションズ・インベストメ
ント・ファンド・リミテッド
ティーズ・リミテッド
DMW‑エキスポ
ロシア、モスクワ
エラン・インターナショナル (ア
アイルランド、ダブリン
100.00
EUR
‑
‑
英国、ブラックネル
100.00
GBP
0
‑
英国、マラスク
100.00
GBP
511
‑
英国、ブラックネル
100.00
GBP
0
‑
英国、ブラックネル
100.00
GBP
‑3
‑
英国、ベドフォード
100.00
GBP
258,564
1,600
アイルランド、ダブリン
100.00
GBP
‑
‑
英国、ブラックネル
100.00
GBP
0
‑
イルランド) リミテッド
エクセル・ロジスティックス・リ
ミテッド
エクセル (北アイルランド) リミ
テッド
エクセル・エクスプレス・リミ
テッド
エクセル・ホールディングス (ロ
シア) リミテッド
エクセル・インターナショナル・
ホールディングス・リミテッド
エクセル・ロジスティクス (アイ
ルランド) リミテッド
エクセル・ノミニー No 2 リミ
テッド
306/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
エクセル・オーバーシーズ・ファ
英国、ベドフォード
100.00
EUR
343,765
15,666
英国、ブラックネル
100.00
GBP
189
‑
英国、ブラックネル
100.00
GBP
‑
‑
英国、ブラックネル
100.00
GBP
0
‑
英国、ブラックネル
100.00
GBP
‑48
‑
ファッションフロー・リミテッド
英国、ブラックネル
100.00
GBP
0
‑
フォールム・ゲルブ GmbH
ドイツ、ボン
100.00
EUR
25
2
ヒグス・エア・エスパニア S.A.
スペイン、バルセロナ
100.00
EUR
‑
‑
ハイテク・ロジスティックス・リ
英国、ブラックネル
100.00
GBP
639
‑
英国、ロンドン
100.00
GBP
‑
‑
75.10
EUR
366
121
英国、ブラックネル
100.00
GBP
15
‑
ドイツ、 ハノーファー
100.00
EUR
25
‑9
メール・サービス GmbH ケルン
ドイツ、ケルン
100.00
EUR
25
‑10
マクレガー・エア・チャーター・
英国、サウサンプトン
100.00
EUR
61,816
4,222
英国、ブラックネル
100.00
GBP
500
‑
メキシコブレイド・リミテッド
英国、ロンドン
100.00
GBP
‑2
‑
ミルズデイル
英国、サウサンプトン
100.00
EUR
4,219
250
MSAS グローバル・ロジスティッ
英国、ブラックネル
100.00
EUR
63,790
4,290
MSAS プロジェクト・サービス
英国、ブラックネル
100.00
EUR
15,560
1,109
ネプチューン・ロジスティックス
アイルランド、ダブリン
100.00
EUR
‑
‑
英国、ブラックネル
100.00
GBP
526
‑
イナンス
エクセル・サンド・アンド・バラ
スト・カンパニー・リミテッド
エクセル・セクレタリアル・サー
ビス・リミテッド
エクセル・シェアー・スキーム・
トラスティーズ・リミテッド
エクセル・タスクフォース・リミ
テッド
ミテッド
インダストリアル・アンド・マリ
ン・エンジニアリング Co オブ・
ナイジェリア・リミテッド
アイ・ティー・フォアー・ロジス
ドイツ、ポツダム
ティクス AG
KXC (エクセル) GP インベストメ
ント・リミテッド
メール・サービス GmbH ハノー
ファー
リミテッド
マーキュリー・エアフライト・
ホールディングス・リミテッド
クス・リミテッド
・リミテッド
ニュースラウンド・インターナ
ショナル・エアフライト・リミ
テッド
307/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
NFC インターナショナル・リミ
英国、ブラックネル
100.00
EUR
257,122
0
英国、ブラックネル
100.00
GBP
1
0
オーシャン (BFL) リミテッド
英国、ブラックネル
100.00
EUR
1
0
オーシャン (シェトランド) リミ
英国、グラスゴー
100.00
EUR
195
0
アイルランド、ダブリン
100.00
EUR
3,321
0
英国、ブラックネル
100.00
GBP
0
‑
英国、ブラックネル
100.00
EUR
601,233
20,275
英国、ブラックネル
100.00
EUR
57,819
4,569
アイルランド、ダブリン
100.00
EUR
‑
‑
テッド
NFC インベストメンツ・リミテッ
ド
テッド
オーシャン・グループ (アイルラ
ンド) Ltd.
オーシャン・グループ・シェアー
・スキーム・トラスティー・リミ
テッド
オーシャン・トランスポート・ア
ンド・トレーディング・リミテッ
ド
オーシャンエア・インターナショ
ナル・リミテッド
アウトラック・クレジット・アイ
ルランド・リミテッド
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308/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
2 【主な資産・負債及び収支の内容】
前記連結財務書類及び個別財務書類に対する注記を参照。
3 【その他】
(1) 【後発事象】
貸借対照表日以降、報告すべき事象はない。
(2) 【訴訟】
前記「第3−4−(2)(リ)訴訟」及び前記「1−(1)−(ト)連結財務書類に対する注記−
注記(53)」を参照。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
4 【日本とドイツ(国際財務報告基準)における会計原則及び会計慣行の相違】
ドイツポスト・アーゲーは、国際財務報告基準に準拠して連結財務書類を作成しており、日
本において一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠して作成された財務書類とは幾つか
の相違点がある。その主要な相違点は以下のとおりである。
(1) 【財務書類】
国際財務報告基準に準拠して作成される財務書類は、貸借対照表、損益計算書、包括利益計
算書、株主持分変動計算書、キャッシュ・フロー計算書及び財務書類に対する注記から構成
されている。国際財務報告基準では連結財務書類が主要財務書類と見なされている。
日本において、企業会計基準委員会から、企業会計基準第25号「包括利益の表示に関する
会計基準」が公表され、包括利益及びその他の包括利益の表示が求められることとなった。
この基準は2011年3月31日以後終了する連結会計年度の年度末に係る連結財務諸表から適用
される。
(2) 【損益計算書の表示】
国際財務報告基準では、損益計算書上、売上高、営業利益、財務費用、持分法適用時の関係会
社及びジョイント・ベンチャーに対する持分法投資損益、法人税等、経常損益、異常及び非継
続事業損益項目、少数株主持分損益、会計方針の変更に伴う影響額及び当期純損益が記載さ
れる。
日本においては、売上高、売上原価、売上総利益、営業費用、営業外収益(費用)、経常損益、特
別損益、税引前当期純利益、法人税等及び当期純利益が記載される。
(3) 【連結の範囲等】
国際財務報告基準では、ジョイント・ベンチャーは比例連結法を用いて連結される。
日本においては、比例連結法の適用は認められていない。
(4) 【リース】
国際財務報告基準では、IAS第17号「リース」に従って、リースはリース開始日にファイナ
ンス・リース若しくはオペレーティング・リースに分類される。ファイナンス・リースは資
産の所有に伴うリスクと経済価値を実質的に全て借手に移転するリースである。その他の
リースは全てオペレーティング・リースになる。
日本においては、所有権が借手に移転をすると認められるもの以外のファイナンス・リー
ス取引については、一定の注記を財務諸表に開示することを条件にオペレーティング・リー
ス取引として会計処理することが認められてきた。なお、企業会計基準委員会から企業会計
基準第13号「リース取引に関する会計基準」が公表され、所有権移転外ファイナンス・リー
ス取引に関する通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理が廃止された。同基準は2008
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年4月1日以降開始事業年度から適用される。
(5) 【開発費用】
IAS第38号「無形資産」では要件を満たした場合には開発費用の資産計上が要求される。
日本においては、開発段階で発生した費用は発生時に費用計上される。
(6) 【企業結合】
国際財務報告基準では、IFRS第3号「企業結合」に従って、全ての企業結合はパーチェス
法を適用して会計処理される。企業結合で取得したのれんは償却されず、IAS第36号「資産の
減損」に従って、毎年減損についてテストし、事象や状況の変化が減損の可能性を示してい
る場合はより頻繁に減損テストを実施する。
日本においては、企業結合にかかる会計処理について、2006年4月1日以後開始する事業年
度より「企業結合に係る会計基準」が適用されている。当該基準は、企業が特定の要件を満
たした場合、企業結合を持分の結合とみなし、持分プーリング法の適用を要求している。特定
の要件とは、(1)企業への対価が議決権のある株式である、(2)企業結合後の議決権比率がほ
ぼ等しいこと、(3)議決権以外の支配関係を示す事実が存在しないこと、の3つの条件からな
る。持分の結合要件を満たさない企業結合は取得とみなされ、パーチェス法が要求されるこ
とになる。当該基準の適用前では、連結会計については、基本的にパーチェス法で会計処理す
ることが要求されていたが、個別財務諸表における合併会計については、取得した資産の受
入れ価額が時価以下の範囲であれば、再調達原価若しくは帳簿価額のどちらかを選択でき
た。
また、のれんについても同じく2006年4月1日以後開始する事業年度より「企業結合に係
る会計基準」が適用され、20年以内のその効果の及ぶ期間にわたり、定額法その他の合理的
な方法により規則的に償却されている。ただし、のれんの金額に重要性が乏しい場合には、当
該のれんが生じた事業年度の費用として処理することができる。当該基準の適用前は、連結
調整勘定及びのれんは、それぞれ20年及び5年以内で償却するか、あるいは取得年度に全額償
却されていた。なお、のれんは「固定資産の減損に係る会計基準」の適用対象資産となるこ
とから、規則的な償却を行う場合においても、当該基準に従った減損処理が行われる。
「企業結合に係る会計基準」が改正され、上述の持分プーリング法が廃止されることと
なった。同改正は、2010年4月1日以後実施される企業結合から適用される。
(7) 【減損会計】
IAS第36号「資産の減損」では、資産が減損している可能性を示す兆候がある場合は回収
可能価額を測定し、当該回収可能価額が帳簿価額より低い場合には、差額を減損損失として
計上する。回収可能価額を算定するために使用される見積もりに変更があった場合には減損
損失の戻入れが行われるが、のれんにかかる減損損失は戻入れない。
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日本においては、長期性資産の減損会計について、2005年4月1日以後開始する事業年度よ
り「固定資産の減損に係る会計基準」が適用されている。当該基準では、長期性資産の割引
前見積将来キャッシュ・フローが帳簿価額より低い場合に、当該帳簿価額と回収可能価額の
差額が減損損失として計上される。減損損失の戻入れは禁止されている。
(8) 【投資不動産】
IAS第40号「投資不動産」に従って、投資不動産は当初取得原価で認識され、その後取得原
価(減価償却累計額および減損損失累計額控除後)もしくは公正価値で計上される。
日本においては、投資不動産について、その他の有形固定資産と同様に取得原価基準によ
る会計処理され、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき減損処理が行われる。なお、国
際会計基準で取得原価基準による会計処理を選択した場合に要求される時価情報の注記は、
日本では要求されていない。
ただし、日本においても、「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準」に基づき、今
後注記が必要となる。同基準は、2010年3月31日以後終了する事業年度の年度末に係る財務諸
表から適用される。
(9) 【少数株主持分】
国際財務報告基準では、少数株主持分は資本として表示される。
日本においては、2006年4月までは少数株主持分は負債と資本の間(負債の後)に表示され
ていた。「貸借対照表の純資産の部に関する会計基準」が2005年12月に公表され、会社法施
行日(2006年5月11日)から適用されている。当該基準では「資本」として計上されていたも
のは「純資産」として計上される。「純資産」には株主資本、少数株主持分、その他有価証券
評価差額金、繰延ヘッジ損益が含まれる。
(10) 【会計方針の変更に伴う財務書類の遡及修正】
国際財務報告基準では、IAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬」に従って、
会計方針の変更があった場合には、過年度の財務書類が遡及的に修正再表示される。
日本においては、遡及修正は要求されていない。
ただし、「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」に基づき、今後遡及修正が必
要となる。同基準は、2011年4月1日以後開始する事業年度の期首以降に行われる会計上の変
更及び過去の誤謬の訂正から適用される。
(11) 【退職給付会計】
国際財務報告基準では、IAS第19号「従業員給付」に従って、未認識の保険数理差損益が給
付債務の現在価値の10%もしくは制度資産の公正価値の10%のどちらか大きい方を超えな
い場合、当該未超過部分については償却する必要はない(コリドール・アプローチ)。
日本においては、すべての未認識の保険数理差損益は償却の対象とされる(コリドール・
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アプローチではない)。
(12) 【有給休暇引当金】
国際財務報告基準では、IAS第19号に従って有給休暇引当金が計上される。
日本においては、有給休暇についての会計基準は設定されておらず、実務慣行においても
有給休暇引当金が計上されることはほとんどない。
(13) 【ヘッジ会計】
国際財務報告基準では、IAS第39号「金融商品の認識と測定」に従って、一般に、以下の
ヘッジが認められている。
(イ) 公正価値ヘッジ
ヘッジ手段は公正価値で評価する。ヘッジ対象項目については、当該項目のリスクに起因
する公正価値の変動部分についてのみ、帳簿価額を修正する。公正価値ヘッジから生じる損
益は、ヘッジ手段に関するものもヘッジ対象物に関するものも、損益計算書に計上する。
(ロ) キャッシュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段は公正価値で評価し、有効なヘッジ部分に関する損益については当初資本に計
上し、その後ヘッジ対象項目の損益認識のパターンと同様の方法で損益計算書に含める。
日本においては、原則として、ヘッジ手段の公正価値の変動は、対応するヘッジ対象項目に
係る損益が認識されるまで、資産または負債として繰り延べる(「繰延ヘッジ」)。これは公
正価値ヘッジ、キャッシュ・フロー・ヘッジの両方に適用される。想定元本、利息の受払条件
および契約期間がヘッジ対象となる資産または負債とほぼ同一である金利スワップについ
ては、金利スワップを時価評価せず、その金銭の受払の純額等を当該資産または負債に係る
利息に加減して処理すること(金利スワップの特例処理)が認められている。
(14) 【セグメント別報告】
IAS第14号「セグメント報告」に代わるものとして、2009年1月1日以後開始する事業年度
からIFRS第8号「事業セグメント」が適用された。ドイツポストDHLは、4つの事業セグメント
を報告している。これらのセグメントは、提供される製品及びサービス、並びに関与している
ブランド、流通 経路及び顧客のプロフィールに沿って、各セグメント担当経営陣により独立
して経営されている。会社内の各部門は、ドイツポストDHLの経営陣のトップに直接報告を行
ない最終的な責任を負うセグメント・マネージャーが存在する場合に、セグメントとして定
義される。
日本においては、セグメント情報について、事業の種類別セグメント情報、国又は地域別の
セグメント情報、及び海外売上高が開示される。また、2009年3月27日に企業会計基準第17号
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「セグメント情報等の開示に関する会計基準」が改訂された。この基準は、2010年4月1日以
後開始する事業年度から適用され、IFRS第8号と同様、マネジメント・アプローチを導入して
いる。
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パワー・ヨーロッパ・ディベロップメント No.
英国、 ブラックネル
100.00
GBP
0
‑
プリント・トゥー・ポスト・リミテッド
英国、 ロンドン
100.00
GBP
11
‑
ジーグフリード・フェーゲレ・インスティ
ドイツ、 ケーニッヒス
100.00
EUR
50
20
トゥート (SVI) ‒ インターナツィオナレ・ゲ
シュタイン
2 リミテッド
ゼルシャフト・フューァ・ディアログマーケ
ティング mbH
タンククリーン (アイルランド) リミテッド
アイルランド、 ダブリン
100.00
EUR
‑
‑
タンクフライト・リミテッド
英国、 ブラックネル
100.00
GBP
2
‑
ザ・ステーショナリー・オフィス・ペンション
英国、 ロンドン
100.00
GBP
0
‑
英国、 ロンドン
100.00
GBP
0
‑
英国、 バリークレア
99.00
GBP
‑5
‑
英国、 ブラックネル
100.00
EUR
0
0
英国、 ブラックネル
100.00
GBP
1
‑72
英国、 ブラックネル
100.00
GBP
0
0
英国、 ブラックネル
100.00
GBP
0
‑
英国、 ブラックネル
100.00
GBP
10
0
ポーランド、 ワルシャワ
100.00
PLN
50
0
英国、 ブラックネル
100.00
EUR
10,955
0
英国、 ブラックネル
100.00
GBP
‑
‑
チベット・アンド・ブリテン・リミテッド
英国、 ブラックネル
100.00
GBP
0
‑
チベット・アンド・ブリテン・ペンション・ト
英国、 ブラックネル
100.00
GBP
0
0
英国、 ブラックネル
100.00
GBP
0
0
英国、 ブラックネル
100.00
GBP
92
‑
・トラスティーズ・リミテッド
ザ・ステーショナリー・オフィス・トラス
ティーズ・リミテッド
チベット・アンド・ブリテン (N.I.) リミテッ
ド
チベット・アンド・ブリテン (USA) リミテッ
ド
チベット・アンド・ブリテン・アプライド・リ
ミテッド
チベット・アンド・ブリテン・アウトモーティ
ブ・アセッツ・リミテッド
チベット・アンド・ブリテン・コンシューマー
・グループ・リミテッド
チベット・アンド・ブリテン・コンシューマー
・リミテッド
チベット・アンド・ブリテン・デイリー・ロジ
スティクス Sp. Z o.o.
チベット・アンド・ブリテン・ファイナンス
(UK) リミテッド
チベット・アンド・ブリテン・グループ・イベ
リア・リミテッド
ラスト・リミテッド
チベット・アンド・ブリテン・クエスト・トラ
スティーズ・リミテッド
トラック・ワン・ロジスティクス・リミテッド
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トランスケアー・ガルフ・ロジスティックス・
英国、ベドフォード
50.00
GBP
‑
‑
英国、ベドフォード
100.00
GBP
100
‑
65.38
EUR
‑
‑
インターナショナル・リミテッド
トラックス・アンド・チャイルド・セーフティ
・リミテッド
ウニトランス・ドイチェランド・ゲゼルシャフ
ドイツ、 デュッセルドル
ト・フューァ・テルミンフェァケーレ mbH
フ
ファンゲント・アンド・ロース ‑ ユーロ・エ
ベルギー、テルナト
100.00
EUR
‑206
1
英国、 ロンドン
100.00
GBP
1
0
英国、 ロンドン
100.00
GBP
0
‑
英国、 ロンドン
100.00
GBP
0
‑
アクシス・ロジスティックス Inc.
カナダ、 トロント
100.00
CAD
3
0
ドイツポスト・ワールドネット USA Inc.
アメリカ合衆国、ワシント
100.00
USD
‑
‑
クスプレス NV
ウィリアムズ・リー (US アクイジション) リ
ミテッド
ウィリアムズ・リー・グループ・クエスト・ト
ラスティーズ・リミテッド
ウィリアムズ・リー・インターナショナル・リ
ミテッド
アメリカ大陸
ン
DHL カスタマーサービズ SC メヒコ
メキシコ、テポツォトラン
100.00
MXP
‑5,186
6,704
DHL エクスプレス (ベリーズ) リミテッド
ベリーズ、ベリーズシティ
100.00
USD
20
0
DHL グローバル・フォワーディング (ブラジ
ブラジル、サンパウロ
100.00
BRL
‑
‑
オランダ領アンティル、
100.00
ANG
‑
‑
100.00
USD
‑
‑
100.00
MXP
‑251
39
100.00
XCD
‑
‑
ル)ロジスティックス Ltda.
DHL ホールディングス N.V.
ウィレムスタッド
DHL インターナショナル (アンティグア) リミ
アンティグア・バーブー
テッド
ダ、 セント・ジョンズ
DHL サービシオス S.A. デ C.V.
メキシコ合衆国、メキシコ
シティ
DHL セントルシア リミテッド
セントルシア、 カスト
リーズ
エクセル・デディケイテッド Inc.
カナダ、 ミシサガ
100.00
CAD
‑
‑
ハイペリオン・プロパティーズ Inc.
アメリカ合衆国、ウェス
100.00
USD
‑
‑
ターヴィル
インベルシオネス 3340, C.A.
ベネズエラ、 カラカス
49.00
VEF
‑
‑
パワーパッケイジング (ジュネーヴ) LLC
アメリカ合衆国、ウェス
100.00
USD
‑
‑
100.00
USD
‑
‑
ターヴィル
パワーパッケイジング Inc.
アメリカ合衆国、ウェス
ターヴィル
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ラディックス・グループ・インターナショナル
アメリカ合衆国、マイアミ
100.00
USD
‑
‑
アルゼンチン、 ブエノス
99.97
EUR
34
0
Inc.
セーフ・ウェイ・アルゼンチン S.A.
アイレス
スカイホーク・トランスポート・リミテッド
カナダ、 ミシサガ
100.00
CAD
35,000
0
USC ディストリブーション・サービス LLC
アメリカ合衆国、 ウェス
100.00
USD
‑
‑
99.54
INR
43,610
3,096
ターヴィル
アジア・太平洋
コンコルド・エアー・ロジスティックス・リミ
インド、 ムンバイ
テッド
DHL チャイナ・リミテッド
中国、 カオルーンベイ
100.00
USD
0
0
DHL カスタムズ・ブローカレッジ Corp.
フィリピン、 パサイシ
100.00
PHP
1,167
35
60.00
PHP
‑
‑
100.00
PHP
‑
‑
インド、 ムンバイ
99.99
INR
36,797
12,498
チベット・アンド・ブリテン Kontena
マレーシア、 ダールル
60.00
MYR
‑
‑
Nasional Sdn. Bhd.
エーサン
Watthanothai カンパニー・リミテッド
タイ、 バンコク
49.00
THB
1,325
‑21
ヤマト・ダイアログ・アンド・メディア Co.
日本、 東京
49.00
JPY
629,076
3,477
ブルー・ファネル・アンゴラ Ltda.
アンゴラ、ルワンダ
99.99
USD
‑61
‑
ダンツァス AEI (プライベート) リミテッド
ケニア、 ナイロビ
100.00
KES
‑
‑
ダンツァス AEI (プライベート) リミテッド
ジンバブエ、 ハラレ
100.00
EUR
‑
‑
ダンツァス AEI インターコンチネンタル・リ
マラウイ、ブランタイヤ
100.00
MWK
‑
‑
40.00
USD
‑56
‑8
ティー
エクセル・ロジスティックス・デルブロス・
フィリピン、 マニラ
フィリピン Inc.
エクセル・ロジスティックス・サービス (M)
マレーシア、シャーアラム
Sdn. Bhd.
スカイライン・エアー・ロジスティックス・リ
ミテッド
Ltd.
その他の地域
ミテッド
ダンツァス・インターコンチネンタル Pte.
モーリシャス、ポートルイ
Ltd.
ス
DHL エア・フライト・フォワーダー (エジプ
エジプト、カイロ
99.90
EGP
‑
‑
ケニア、ナイロビ
100.00
KES
‑
‑
99.99
USD
‑61
‑
100.00
ZAR
‑
‑
ト) WLL
DHL ダンツァス・エア・アンド・オーシャン
(ケニア) リミテッド
エルダー・デンプスター Ltda.
アンゴラ、ルワンダ
エクセル・ドメスティック・ディストリビュー
南アフリカ、ボクスブルグ
ション (Pty) Ltd.
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エクセル・コントラクト・ロジスティックス
南アフリカ、エランズフォ
(SA) (Pty) Ltd.
ンテイン
ファッション・ロジスティックス (Pty) Ltd.
南アフリカ、 ジャーミス
100.00
ZAR
‑
‑
100.00
ZAR
‑
‑
100.00
ZAR
‑
‑
100.00
ZAR
‑
‑
100.00
ZAR
‑3,341
‑
50.00
EGP
‑
‑
トン
パーマー・ ウーマースリー・ディストリ
南アフリカ、 ジャーミス
ビューター (Pty) Ltd.
トン
ストアケア (Pty) Ltd.
南アフリカ、 ジャーミス
トン
シナジスティック・アライアンス・インベスト
南アフリカ、 ジャーミス
メント (Pty) Ltd.
トン
チベット・アンド・ブリテン・エジプト・リミ
エジプト、カイロ
テッド
ジョイント・ベンチャー(比例連
結)
社名
本社所在地
持分割合
通貨
エクイティ
純収益
(千ユーロ)
(千ユーロ)
ヨーロッパ
エアロロジック GmbH
ドイツ、 ライプチヒ
50.00
EUR
18,494
7,814
ダンツァス DV LLC
ロシア、 ユジノ‑サハリ
50.00
EUR
310
‑4
51.00
EUR
217
146
ンスク
アメリカ大陸
EC ロジスティカ S.A.
アルゼンチン、 ブエノス
アイレス
EV ロジスティックス
カナダ、 バンクーバー
50.00
EUR
1,083
1,877
ライフ・コン・エックス LLC
アメリカ合衆国、プラン
50.00
EUR
‑1,389
‑180
50.00
EUR
86,252
9,002
50.00
EUR
‑
‑
50.00
EUR
‑568
‑23,198
50.00
EUR
‑
‑
50.00
EUR
‑
‑
テーション
アジア・太平洋
エクスプレス・クーリエ・リミテッ
ニュージーランド、 ウエ
ド
リントン
ロードスター・トランスポート・リ
ニュージーランド、 ウエ
ミテッド
リントン
パーセル・ダイレクト・グループ
オーストラリア、 マス
Pty. リミテッド
コット
クーリエ・プリーズ Pty. Ltd.
オーストラリア、 ピンブ
ル
エクスプレス・クーリエ・オースト
オーストラリア、 マス
ラリア (SUB1) Pty. リミテッド
コット
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ヒルズ・パーセル・ダイレクト
オーストラリア、 ピンブ
Pty. リミテッド
ル
ノーザン・コープ・パーセル・エク
オーストラリア、 ピンブ
スプレス (SA) Pty. リミテッド
ル
ノーザン・コープ・パーセル・エク
オーストラリア、 ピンブ
スプレス Pty. Ltd.
ル
パーセル・ダイレクト・オーストラ
オーストラリア、 ピンブ
リア Pty. リミテッド
ル
パーセル・オーバーナイト・ダイレ
オーストラリア、 ピンブ
クト Pty. Ltd.
ル
50.00
EUR
‑
‑
50.00
EUR
‑
‑
50.00
EUR
‑
‑
50.00
EUR
‑
‑
50.00
EUR
‑
‑
その他の地域
バーワン・エクセル LLC
オマーン、 マスカット
49.00
EUR
666
6,010
エクセル・サウディア LLC
サウジアラビア、 アル・
50.00
EUR
6,213
2,910
コバール
関連会社(アソシエーテッド・カンパニー)(持分法により連結財務諸表に計上)
社名
本社所在地
持分割合
通貨
エクイティ
純収益
(千ユーロ)
(千ユーロ)
ヨーロッパ
ベトリーブスツェンター・フュァ
ドイツ、 フランクフル
39.50
EUR
322,502
40,273
・バンケン AG
ト・アム・マイン
ベトリーブスツェンター・フュァ
ドイツ、 フランクフル
39.50
EUR
4,521
1,289
・バンケン・プロツェッシング
ト・アム・マイン
ドイツ、 ハーメルン
39.50
EUR
967,039
‑5,895
ドイツ、 ハーメルン
39.50
EUR
92,878
4,380
ドイツ、 ハーメルン
39.50
EUR
1,445,806
8,041
ドイツ、 ハーメルン
39.50
EUR
237,982
1,278
ドイツ、 ベルリン
39.50
EUR
815,642
9,744
ドイツ、 ハーメルン
39.50
EUR
3,196
721
GmbH
ベー・ハー・ヴェー ‑ ゲゼルシャ
フト・フュァ・ヴォーヌングス
ウィァトシャフト mbH
ベー・ハー・ヴェー‑ ゲゼルシャ
フト・フュァ・ヴォーヌングス
ヴィァトシャフト mbH & Co. イモ
ビリエンフェァヴァルトゥング KG
ベー・ハー・ヴェー・バウスパー
カッセ・アーゲー
ベー・ハー・ヴェー・ゲゼルシャ
フト・ファ・フォーァゾルゲ mbH
ベー・ハー・ヴェー ホールディン
グ Aktiengesellschaft
ベー・ハー・ヴェー・イモビリエ
ン GmbH
319/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
カーゴ・センター・スウェーデン
スウェーデン、 ストッ
50.00
SEK
17,830
147,097
AB
クホルム
ドイツポストバンク AG
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
1,650,646
‑491,630
ドイツポストバンク・フィナン
ルクセンブルク、 ムン
39.50
EUR
2,226
‑55
シャル・センター・オブジェクト
バック
39.50
EUR
5,385
580
39.50
EUR
970,171
99,036
39.50
EUR
31,745
11,325
39.50
EUR
348
120
SARL
ドイツポストバンク・フィナン
ドイツ、 フランクフル
シャル・サービス GmbH
ト・アム・マイン
ドイツポストバンク・インターナ
ルクセンブルク、 ムン
ショナル S.A.
バック
ドイツポストバンク・フェァメー
ルクセンブルク、 ムン
ゲンス・メネジメント S.A.
バック
デー・ペ・ベー・イー イモビリエ
ルクセンブルク、 ムン
ン KGaA
バック
DSL ポートフォリオ GmbH & Co.
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
14,045
462
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
57,437
395
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
27
0
ルクセンブルグ、ルクセ
39.50
EUR
2,647,287
180,118
39.50
EUR
100,848
‑10
KG
DSLホールディング・アクツィエン
ゲゼルシャフト
DSL ポートフォリオ・フェルヴァ
ルトゥングス GmbH
メルクール I SICAV ‒ FIS
ンブルグ
メルクール II SICAV ‒ FIS
ルクセンブルグ、ルクセ
ンブルグ
PB ファクタリング GmbH
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
17,440
879
PB フィァメンクンデン AG
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
2,084
61
PB シュペツィアールインヴェスト
ドイツ、 フランクフル
38.35
EUR
5,370,264
299,646
メントアクツィエンゲゼルシャフ
ト・アム・マイン
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
310,325
0
ポストバンク・ダイレクト GmbH
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
22,079
1,019
ポストバンク Filial AG
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
22
‑3
ポストバンク Filialvertrieb AG
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
‑6,681
‑5,835
ポストバンク・フィナンズベラ
ドイツ、 ハーメルン
39.50
EUR
83,324
‑12,280
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
18,874
0
ト・ミト・タイルゲゼルシャフト
スフェァメーゲン
ポストバンク・ベタイリグンゲン
GmbH
トゥングス AG
ポストバンク・イモビリエ・ ウン
ド・バウメネジメント GmbH
320/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
ポストバンク・イモビリエ・ ウン
ドイツ、 ボン
35.55
EUR
321
3,915
ポストバンク・リーシング GmbH
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
5,264
153
ポストバンク・サポート GmbH
ドイツ、 ケルン
39.50
EUR
840
90
ポストバンク・システムズ AG
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
174,845
12,798
ポストバンク・フェァジヘルング
ドイツ、 ボン
39.50
EUR
25
0
スペイン、 バルセロナ
37.69
EUR
18,549
390
ユニポスト S.A.
スペイン、 バルセロナ
37.69
EUR
‑
‑
Suresa Cit., S.L.
スペイン、ロスピタレー
37.69
EUR
‑
‑
ドイツ、 ボン
29.62
EUR
12,962
4,039
ドイツポストバンク・ファンディ
アメリカ合衆国、 ウィ
39.50
EUR
25
0
ング LLC I
ルミントン
ドイツポストバンク・ファンディ
アメリカ合衆国、 ウィ
39.50
EUR
4
‑4
ング LLC II
ルミントン
ドイツポストバンク・ファンディ
アメリカ合衆国、 ウィ
39.50
EUR
36
7
ング LLC III
ルミントン
ドイツポストバンク・ファンディ
アメリカ合衆国、 ウィ
39.50
EUR
87
20
ング LLC IV
ルミントン
ドイツポストバンク・ファンディ
アメリカ合衆国、 ウィ
39.50
EUR
1
0
ング・トラスト I
ルミントン
ドイツポストバンク・ファンディ
アメリカ合衆国、 ウィ
39.50
EUR
1
0
ング・トラスト II
ルミントン
ドイツポストバンク・ファンディ
アメリカ合衆国、 ウィ
39.50
EUR
1
0
ング・トラスト III
ルミントン
ドイツポストバンク・ファンディ
アメリカ合衆国、 ウィ
39.50
EUR
60
3
ング・トラスト IV
ルミントン
PB (USA) ホールディングス, Inc.
アメリカ合衆国、 ウィ
39.50
EUR
850,727
87,131
39.50
EUR
‑
‑
ド・バウメネジメント GmbH & Co.
オブジェクト・ライプツィグ KG
スフェァミトルング GmbH
ユニポスト・サービシオス・ヘネ
ラーレス S.L.
ト・デ・リョブレガー
ト
VÖB‑ZVD バンク・フュァ・ツァー
ルングスディーンストライストゥ
ンゲン GmbH
アメリカ大陸
ルミントン
マイアミ MEI, LLC
アメリカ合衆国、ドー
バー
321/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
PB キャピタル・コーポレーション
アメリカ合衆国、 ウィ
39.50
EUR
‑
‑
39.50
EUR
‑
‑
39.50
EUR
‑
‑
39.50
EUR
‑
‑
39.50
EUR
‑
‑
39.50
EUR
‑
‑
39.50
EUR
‑
‑
ルミントン
PB ファイナンス(デラウエア),
アメリカ合衆国、 ウィ
Inc.
ルミントン
ハリウッド I ハリウッド・ステー
アメリカ合衆国、ドー
ション, LLC
バー
ハリウッド II ロフツ, LLC
アメリカ合衆国、ドー
バー
PBC カーネギー LLC
アメリカ合衆国、 ウィ
ルミントン
PB リアルティ・コーポレーション
アメリカ合衆国、
ニューヨーク
PMG コリンズ, LLC
アメリカ合衆国、 タラ
ハシー
アジア・太平洋
エアー・ホンコン Ltd.
中国、 香港
40.00
HKD
350,580
433,237
ドイツポストバンク・ホーム・
インド、 ニューデリー
39.50
EUR
95,182
13,076
タスマン・カーゴ・エアラインズ
オーストラリア、 マス
48.98
AUD
5,822
217
Pty. リミテッド
コット
42.50
AED
208,644
41,018
ファイナンス Ltd.
その他の地域
ダンツァス AEI エミレーツ LCC
アラブ首長国、 ドバイ
非連結合弁会社
社名
ヨーロッパ
エアロジック・マネジメント GmbH
本社所在地
持分割合
通貨
エクイティ
純収益
(千ユーロ)
(千ユーロ)
ドイツ、 フランクフル
ト・アム・マイン
50.00
EUR
182
‑11
マルト・グルンドシュトゥックス
ドイツ、 グルンヴァル
50.00
EUR
‑
‑
・フェァヴァルトゥングスゲゼル
ト
シャフト mbH & Co. KG
非連結関連会社(アソシエーテッド・カンパニー)
社名
本社所在地
持分割合
通貨
エクイティ
純収益
(千ユーロ)
(千ユーロ)
ヨーロッパ
エアメール・センター・フランク
ドイツ、 フランクフル
フルト GmbH
ト・アム・マイン
322/387
20.00
EUR
2,051
‑192
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
オートモーティブ・ロジスティッ
英国、 イプスウィッチ
50.00
GBP
‑
‑
バルザ・グルンドシュトゥックス
・フェァヴァルトゥングス SARL &
Co. Vermietungs KG
ドイツ、 マインツ
24.01
EUR
‑
‑
バイク‑ロギスティック GmbH ゲゼ
ドイツ、 ニュルンベル
25.00
EUR
53
3
ルシャフト・フュァ・ツワイラド
ク
ドイツ、 ミュンヘン
23.81
EUR
‑
‑
ドイツ、 ミュンヘン
24.94
EUR
‑
‑
ディオリト・グルンドシュトゥッ
クスフェァヴァルテュングスゲゼ
ルシャフト mbH & Co. フェァミー
テュングス KG
ドイツ、 マインツ
24.01
EUR
‑
‑
ヨーロピアン EPC コンペテンス・
ドイツ、 ケルン
30.00
EUR
206
33
EXPO ロジスティック OOD
ブルガリア、 ソフィア
50.00
BGN
5
40
エクスポ‑ダン
ウクライナ、 キエフ
50.00
UAH
680
‑493
エクスポ‑スペッド Sp. z o.o.
ポーランド、 ワルシャ
50.00
PLN
276
54
33.33
NOK
7,884
4,584
クス (UK) リミテッド
トランスポーァテ
DCM GmbH & Co. フェァメーゲンス
アウフバウ・フォン 2 KG
ドイツ・フォン・マネジメント
GmbH & Co. DCM レンディテフォン
18 KG
センター GmbH
ワ
ガールデルムエン・ペリシャブル
ノルウェー、 ガーデン
・センター AS
モエン
ユルテ グルンドシュトゥックス
ドイツ、 マインツ
24.00
EUR
‑
‑
オランダ、 マーストリ
30.00
EUR
‑
‑
ドイツ、 ハンブルグ
33.33
EUR
‑
‑
バミューダ諸島、 ハミ
40.00
BMD
‑984
‑
フェァヴァルテュングスゲゼル
シャフト mbH & Co. フェァミー
トゥングスKG
マックサー・ホールディング B.V.
ヒト
プロフレッシュ・システムロジス
ティック GmbH
アメリカ大陸
BITS リミテッド
ルトン
Consimex S.A.
コロンビア、メデリン
29.24
COP
‑
‑
DHL インターナショナル (ケイマ
ケイマン諸島、 ジョー
40.00
KYD
‑960
‑
ン) Ltd.
ジタウン
ウィルミントン・コマース・パー
アメリカ合衆国、ヴェス
50.00
USD
506
‑5,332
ク・パートナーシップ
ターヴェレ
323/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
その他の地域
ダンツァス AEI インターコンチネ
モーリシャス、 ポート
35.00
MUR
‑
‑
ンタル (モーリシャス) Ltd.
ルイス
DHL イエメン・カンパニー・リミ
イエメン、 サヌア
49.00
EUR
409
‑27
ドラケンスバーグ・ロジスティッ
南アフリカ、 ジャーミ
50.00
TAR
7,399
3,300
クス (Pty) Ltd.
ストン
通貨
エクイティ
純収益
(千ユーロ)
(千ユーロ)
テッド (エクスプレス・クーリエ)
大会社へのその他の株式投資
社名
本社所在地
持分割合
アジア・太平洋
シノトランス・リミテッド
中国、北京
5.59
324/387
RMB
10,704,331
554,149
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
責任声明
私どもの知る限り、及び適用される会計原則に準拠して、当連結財務書類は、当グループの資産、負
債、財政状態及び損益について真実かつ公正な概観を与えており、また当グループの経営報告書は、当
グループで予想される展開に関連する重要な機会及びリスクの記載とともに、当グループの展開及び
事業実績及び位置付けの公正なレビューを含んでいる。
ボン、2011年2月18日
ドイツポスト・アーゲー
経営取締役会
フランク・アペル
ユルゲン・ゲルデス
ブルース・エドワーズ
ケン・アレン
ヴァルター・ショイルレ
ローレンス・ローゼン
ヘルマン・ウデ
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325/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(2) 【個別財務諸表】
(イ) 貸借対照表
資産の部
2009年12月31日現在
2010年12月31日現在
注記
百万ユーロ
Ⅰ 無形固定資産
(13)
37
43
42
49
Ⅱ 有形固定資産
(14)
2,181
2,530
2,245
2,604
Ⅲ 長期金融資産
(15)
20,108
23,325
14,660
17,006
22,326
25,898
16,947
19,659
億円
百万ユーロ
億円
A 非流動資産
B 流動資産
Ⅰ 棚卸資産
(16)
60
70
57
66
Ⅱ 受取債権及びその他の資産
(17)
6,029
6,994
9,398
10,902
Ⅲ 有価証券
(18)
5,702
6,614
4,600
5,336
Ⅳ 現金及び現金等価物
(19)
2,195
2,546
2,438
2,828
13,986
16,224
16,493
19,132
164
190
182
211
36,476
42,312
33,622
39,002
C 前払費用
(29)
資本及び負債の部
2009年12月31日現在
注記
A 資本
百万ユーロ
2010年12月31日現在
億円
百万ユーロ
億円
(20‑22)
(21)
1,209
1,402
1,209
1,402
Ⅱ 資本準備金
(22)
3,343
3,878
3,343
3,878
Ⅲ 留保利益
(22)
5,217
6,052
5,250
6,090
Ⅳ 当期未処分利益
(23)
881
1,022
1,502
1,742
10,650
12,354
11,304
13,113
(25‑27)
7,705
8,938
7,606
8,823
C 負債
(28)
18,115
21,013
14,708
17,061
D 繰延収益
(29)
6
7
4
5
36,476
42,312
33,622
39,002
Ⅰ 資本金
条件付資本金 56百万ユーロ
B 引当金
(ロ) 損益計算書
326/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
1月1日から12月31日
2009年
注記 百万ユーロ
2010年
億円
百万ユーロ
億円
1 売上高
(31)
12,799
14,847
12,607
14,624
2 資産計上されるその他のサービス
(32)
0
0
5
6
3 その他の営業収益
(33)
1,720
1,995
1,885
2,187
14,519
16,842
14,497
16,817
286
332
282
327
3,928
4,556
4,020
4,663
4,214
4,888
4,302
4,990
a) 賃金、給料及び諸手当
5,588
6,482
5,410
6,276
b) 社会保険料、退職給付費用及び
その他給付
1,755
2,036
1,457
1,690
6,867
7,966
4 材料費
(34)
a) 消耗品、貯蔵品及び
再販目的で購入した商品
b) サービス費用
5 人件費
(35)
7,343
8,518
6 無形固定資産償却費及び有形固定資産の減価償却費
(36)
268
311
210
244
7 その他の営業費用
(37)
1,350
1,566
2,283
2,648
13,175
15,283
13,662
15,848
‑810
‑940
614
712
534
619
1,449
1,681
8 財務損益純額
(38)
9 経常損益
10 特別損益
(39)
0
0
‑30
‑35
11 法人所得税費用
(40)
‑21
‑24
‑73
‑85
513
595
1,346
1,561
12 当期純利益/損失
13 前期未処分利益の繰越
(41)
368
427
156
181
14 当期未処分利益
(23)
881
1,022
1,502
1,742
327/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(ハ) ドイツポスト・アーゲーの財務諸表に対する注記
表示の方針
(1) 【会計方針】
ドイツポスト・アーゲーの2010年12月31日に終了した事業年度の年次財務諸表書類は、ドイツ商法
(第238ff条及び第264ff条)及び株式会社法の会計及び報告規則に準拠して作成されている。
ドイツ会計基準近代化法は2010年1月1日より適用されている。
ドイツポスト・DHLの親会社として、ドイツポスト・アーゲーは、ドイツ商法第315a条第1項に準拠
して国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に基づき連結財務諸表を作成している。このため、連結
財務諸表はドイツ商法の要件に準拠して作成されているものではない。
(2) 【外貨為替換算】
外貨建取引は、原則として、当初の計上日の約定為替レートで換算されている。単純化のため、外貨
建取引は、本会計年度中、前月末日時点での仲値で換算されている。貸借対照表の項目は以下の通り算
定されている。外貨建長期受取債権は、低価法の原則(減損原則)に従い、受取債権の計上時点でのオ
ファーレート又は決算報告日時点での仲値いずれか低い方で計上されている。外貨建の短期債権(1年
以内の満期)及び現金資金又はその他の外貨建短期資産は、貸借対照表の日付における仲値で換算さ
れている。
外貨建長期負債は、決算報告日時点の仲値を用い(減損原則)、計上時のビッドレート又はこれより
高い最終為替レートで計上されている。外貨建の短期負債(1年以内の満期)は、貸借対照表の日付にお
ける仲値で換算されている。
(3) 【貸借対照表及び損益計算書の表示形式】
貸借対照表及び損益計算書は、ドイツ商法第266条第2項及び第3項、並びに第275条第2項に基づいて
作成されている。損益計算書は、総費用形式(費用種類別)で作成されている。金額は、百万ユーロ(?m)
単位で表されている。ドイツ商法第265条第7項第2号で認められるところにより、アラビア数字の付さ
れた、貸借対照表及び一部の損益計算書の項目は、財務諸表の表示の明瞭性を向上させるために、統合
されている。これらの項目は、適切な場合には内訳として、注記において分けて開示している。ドイツ
ポスト・アーゲーにおいて2010年1月1日からドイツ会計基準近代化法を適用したことにより移行の
影響が生じた場合には、関連する項目において適切な言及がなされている。さらに、注記30の損益は、
別途の概要において表示・説明されている。前年度の数値は、商法典施行法第67条第8項に従った調整
を行っていない。
キャッシュ・フロー計算書及び株主資本変動計算書は、財務諸表の注記の別紙として添付してい
る。
会計方針
以下に詳述されているドイツ商法第252条及び第253条に準拠した会計方針の適用については、以下
の段落及び項目にその概要を示した例外を除き、原則として前年度から変更されていない。
(4) 【無形固定資産】
取得した無形固定資産は、取得に要した付随費用を含む取得原価で計上し、定額法による償却及び
評価減により減価されている。これらの耐用年数は5年であるが、契約期間がそれよりも短い場合に
は、それに応じて短縮されている。
ドイツ商法第248条第2項に基づくオプションは、内部創出の無形固定資産のために行使されている
ため、2010年1月1日から計上されている。
(5) 【有形固定資産】
1年を超えて営業活動に使用される有形固定資産は、購入又は製造に係る付随費用を含む取得原価
又は製造原価で計上され、定額法により減価されている。
減価償却は、原則として、定額法を用いて費用計上されている。また、以下の耐用年数が適用される。
建物
20−50年
328/387
EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
技術設備及び機械
10−20年
その他の車輌
10年
ITシステム
4−5年
その他の営業用及び事務用機器
8−10年
取得原価が150ユーロ〜1,000ユーロの少額資産
5年
受領した補助金は、繰延収益に計上され、当該有形固定資産の耐用年数にわたり戻入れられる。
有形固定資産のうち動産は、取得月から、比例配分により減価償却される。
少額資産(取得原価150ユーロ以下)は、取得年度に全額費用処理される。
取得原価150ユーロ以上1,000ユーロ以下の少額資産は、資産計上され、5年で減価償却又は償却され
る。
(6) 【長期金融資産】
関連会社株式及びその他の株式投資は、取得原価又は公正価値のいずれか低い金額で計上される。
外国の関連会社における外貨建の株式及び投資は、取得日の為替レートで換算される。取得に係る
為替リスクがヘッジされている場合、ヘッジ・レートで計上される。
低利息又は無利息の長期貸付金は、貸付日の現在価値で計上されている。その他の貸付金は、元本金
額で計上されている。累積利息の金額は、貸付金に追加計上される。
(7) 【棚卸資産】
貨物郵送センターの郵便切手、並びにコンベア・システム及び仕分けシステムに関するスペアパー
ツは、固定価格で棚卸資産に計上されている。その他の消耗品及び貯蔵品は、移動平均価格、加重平均
価格、又はそれよりも低い貸借対照表日現在の時価で計上される。再販目的購入商品は、低価法に従
い、取得原価又は移動平均価格で評価される。必要に応じて、適切な評価引当金が計上されている。
(8) 【受取債権及びその他の資産】
受取債権及びその他の資産は、個別の評価引当金を控除した後の元本金額で計上される。
IFRSの要件に準拠し、一般的な信用リスクをカバーするための一般評価引当金は認識されていな
い。一般的な債務不履行リスクについては、一般的な貸倒引当金を計上している。
(9) 【有価証券】
有価証券は、貸借対照表日において、公正価値にて計上されている。
(10) 【現金及び現金等価物】
銀行預金、手許現金及び小切手は、額面価額で計上される。外貨建の現金は、決算日の仲値で測定さ
れている。
(11) 【引当金】
年金引当金は、保険数理報告に基づいて設定されている。2010年1月1日より、年金引当金は予測単位
積立方式を用いて算定されている。クラウス・ヒューベック博士が発行した2005年度版生命表が、引
当金の算出に適用されている。年金引当金は、想定される満期までの残存期間である15年から生ずる、
直近7年の平均市場金利での割引を考慮に入れた決済価額にて計上されている。
新しい算定基準(2010年1月1日から発効)により、年金引当金として加算される額に15年間の案分比
例で割り当てるオプションが行使された。年間額は特別損益において計上される。
税金引当金及びその他の引当金は、信頼できる予測が可能であり、将来の経済的資源の流出を生じ
させる、第三者に対する債務について設定されている。それらは、保守的な商慣行上要求される金額に
設定されている。
2010年1月1日より、満期までの残存期間が1年を超える引当金は、各残存期間に応じて、直近の7会計
年度の平均市場金利で割り引かれている。
この原則の例外として、退職給付債務又はこれに類する長期債務の引当金は想定される満期までの
残存期間である15年から生ずる平均市場金利で全体として割り引かれている。
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(12) 【負債】
負債は、決済価額で計上されている。償還価額が発行価額を上回る場合、差額は、資産計上の上、負債
の期間にわたって償却される。
決済価額で計上される外貨建負債は、仲値で換算される。1年を超える満期の長期債務は、必要に応
じ、原価又は時価のいずれか高いほうに評価増しされている。
(13) 【無形固定資産】
無形固定資産の変動及び内訳は、非流動資産変動表(別紙1)に表示されている。開発が2010年1月1日
以降に開始した場合には、2010年度から初めて、内部創出ソフトウェアにかかる総開発費用を資産勘
定に計上している。
対象年度においては、88百万ユーロの開発費用が発生した。このうち4百万ユーロが内部創出の無形
資産として資産計上された。
(14) 【有形固定資産】
有形固定資産の変動及び内訳は、非流動資産変動表(別紙1)に表示されている。投資額のうち、1百万
ユーロが土地及び建物に、205百万ユーロが技術設備(主に輸送及び配送システム)に、59百万ユーロが
その他の機器、営業用及び事務用機器に、36百万ユーロが建設中の資産に関連している。その他の機
器、営業用及び事務用機器に対する投資額は、主としてコンピューター機器及び少額資産及びその他
の資産に関するものである。
(15) 【長期金融資産】
長期金融資産の変化は別紙1(非流動資産変動表)に表示されている。株主リストは、別紙6に含まれ
ている。
長期金融資産の内訳は以下のとおりである。
(単位:百万ユー
ロ)
12月31日現在
2009年
関連会社に対する投資
関連会社に対する貸付金
その他の資本投資
住宅建設促進貸付金
2010年
12,398
6,750
7,688
7,894
1
0
21
16
20,108
14,660
関連会社に対する投資の減少は、主に、エクセル・リミテッドをその帳簿価額(5,635百万ユーロ)で
グループ内子会社に売却したことによる。関連会社に対する貸付金は前年度と比べて206百万ユーロ
増加し、7,894百万ユーロであった。前年度同様、報告された金額は主に、ドイツポスト・ベタイリグン
ゲン・ホールディングGmbHに対する貸付金6,400百万ユーロ及びDZスペシャリティB.V.に対する貸付
金1,051百万ユーロで構成される。DZスペシャリティB.V.に対する米国の貸付金については、ドルの変
化によって永続的に減損が見込まれるものではないので2010年12月31日時点での公正価値である985
百万ユーロで評価損計上は行わなかった。
対象期間中の増加は、主にエクセル・リミテッドに対する298百万ユーロの貸付による。
無利息の貸付金は、ドイツポスト・ベタイリグンゲン・ホールディングGmbHに対する全体的なエク
スポージャーの測定の観点から割り引かれていない。この長期貸付金に加えて、認識額が約6,655百万
ユーロの資本投資が特別にこの項目に組み込まれた結果、当該貸付金に付されていない利息は、資本
投資による収益を同額分増加させることで反映されている。
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(16) 【棚卸資産】
(単位:百万ユーロ)
12月31日現在
2009年
2010年
消耗品及び貯蔵品
25
24
再販目的購入商品
35
33
60
57
棚卸資産項目の消耗品及び貯蔵品は、事務用機器、貯蔵品、スペアパーツ及びその他のメンテナンス
用機器から構成されている。
再販目的購入商品には、切手収集関連商品及び電話端末装置、テレホンカード、その他の商品などの
小売店舗の商品が含まれる。
(17) 【受取債権及びその他の資産】
(単位:百万ユーロ)
12月31日現在
2009年
売掛金
関連会社に対する受取債権
内、売掛金8百万ユーロ(前年度:21百万ユーロ)
その他の資本投資先に対する受取債権
内、売掛金4(前年度:6)
その他の資産
2010年
182
227
5,297
8,549
68
55
482
567
6,029
9,398
関連会社に対する受取債権4,507百万ユーロ(前年度:3,801百万ユーロ)は、グループ内銀行業務に
よる受取債権に、1,016百万ユーロは利益譲渡契約に対する受取債権に関連している。
また、関連会社に対する短期貸付債権は、3,018百万ユーロ(前年度:1,469百万ユーロ)に増加した。
これは主に、グループ内財務の再編によるものである。
その他の資産には、住宅用建物のローンの売却に際して担保となる現金預金110百万ユーロ等があ
る。
2010年1月1日からのドイツ会計基準近代化法の適用により、転移効果がドイツ商法第256a条に従っ
て外貨建てで計上される流動資産に影響を与え、その影響は10百万ユーロに達した。このうち2百万
ユーロは売掛金、8百万ユーロはその他の株式投資によるものである。
これらの算定差異は、商法典施行法第67条第7項に従って特別損益において報告されている。
(18) 【有価証券】
(単位:百万ユーロ)
12月31日現在
2009年
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2010年
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5,702
その他の有価証券
4,600
その他の有価証券は、ドイツポストが保有するドイツ・ポストバンク・アーゲー株式(4,171百万
ユーロ)及びマネー・マーケット・ファンド(403百万ユーロ)を含む。マネー・マーケット・ファンド
の保有は、1,197百万ユーロ減少した。
ドイツ会計基準近代化法施行による、商法第256a条に従った外貨換算の報告日現在の影響は1百万
ユーロ未満であった。
(19) 【現金及び現金等価物】
(単位:百万ユーロ)
12月31日現在
2009年
銀行預金
手許現金/小切手
2010年
2,094
2,314
101
124
2,195
2,438
銀行預金に計上された金額は、当座口座、短期金融市場投資(翌日物及び1か月物)及び資金清算口座
に関連している。合計金額のうち、1,639百万ユーロ(前年度:1,461百万ユーロ)は、その他の銀行への
短期金融市場投資に起因しており、うち350百万ユーロはドイツ・ポストバンク・アーゲーへの投資
(前年度:473百万ユーロ)に起因している。さらに、ドイツ・ポストバンク・アーゲーに9百万ユーロ
(前年度:18百万ユーロ)の当座預金がある。
キャッシュ・フロー計算書
キャッシュ・フロー計算書(注記の別紙4)は、当社のキャッシュ・フロー及び利用を開示する。
キャッシュ・フロー計算書に表示される現金及び現金等価物は、貸借対照表のキャッシュ項目を全て
含んでいる。
運転資本の増減考慮前の当期純利益/キャッシュ・フローI(営業活動によるキャッシュフロー)
は、426百万ユーロ増加し、1,715百万ユーロとなった。この増加は主に、2010年報告年度の純利益に起
因する。キャッシュ・フローⅠをベースにして、運転資本及び前払費用の増加並びに負債及び繰延収
益増加を考慮し、営業活動による純キャッシュは657百万ユーロであった。
報告対象年度の投資活動よる純キャッシュは3,842百万ユーロ(前年度:1,864百万ユーロのキャッ
シュ・アウトフロー)で、これは特にエクセル・リミテッドのグループ内売却を反映している。その他
の点での変動は主に、関連会社からの有利子債権に関する現金支出に起因した。
報告対象年度の財務活動に使用した現金純額は4,256百万ユーロ(前年度:1,072百万ユーロ)で
あった。手許資金の流出は特に、配当金の支払及び債務の返済に起因した。その変動は主に、関連会社
への有利子負債の返済によるものであった。2010年12月31日現在における現金及び現金等価物の金額
は2,438百万ユーロ(前年度:2,195百万ユーロ)となった。
資本及び負債の開示
(20) 【資本】
(単位:百万ユーロ)
12月31日現在
2009年
資本金
2010年
1,209
332/387
1,209
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資本準備金
3,343
3,343
5,217
5,250
881
1,502
10,650
11,304
留保利益
その他の留保利益
当期未処分利益
2010年12月31日現在、資本は前年度と比較して654百万ユーロ増加した。変化は資本の変動に関する
説明(別紙5)に記載されている。資本の詳細は以下に記載されている。
(21) 【発行済み資本金】
株式資本
株式資本は、前年度比で変動せず、1,209,015,874株(無額面)の登録株式で構成されていた。
2010年12月31日現在、株主の構成は変動がなく以下のとおりである。浮動株840,738,516株(69.5
パーセント)。ドイツ復興金融公庫は368,277,358株を継続して所有していた(30.5パーセント)。
報告対象年度にドイツ証券取引法第26条第1項に基づき発行された、ドイツ証券取引法第21条第1項
に基づき受領した議決権に関する開示は、別紙3になされている。
別紙3は、第25条第1項第1文・第2文に基づき開示された、2003年度からのKfWの議決権に関する開示
も含む。
授権資本金
2009年4月21日付の年次株主総会の決議により、取締役会は監査役会の承認の下、現金払込で、及
び/又は現金払込を伴わずに240百万株を上限として無額面登録株式を発行することにより、2014年4
月20日までに当社の株式資本を増加させる権限を得た。原則として、株主は新株予約権を有する。
条件付資本金
2007年5月8日付の年次株主総会において、新株予約権又は新株予約権付社債若しくは転換社債に付
される新株予約権の転換権に供するため条件付で56百万ユーロの増資を行うことが決議された。増資
の権限は、2012年5月7日まで引続き有効であり、今日までに新株予約権付社債又は転換社債は発行さ
れていない。
(22) 【準備金】
資本準備金
報告対象年度において、資本準備金の変動はなかった。
留保利益
ドイツ会計基準近代化法の要求に従い、2010年1月1日付で引当金の再算定を行った。この結果生じ
た戻入額は、商法典施行法第67条第1条のオプションを行使することにより、その他の留保利益(34百
万ユーロ)に充当された。
2009年度におけるシェア・マッチング・スキームの導入後、取締役に対する短期変動型報酬(年間
ボーナス)の一部が株式で支払われている。2009年度ボーナスのうちの株式による支払分を決済する
ため、報告対象年度において、自己株式769,794株を取得し、その全部を対象取締役に譲渡した。自己株
式の平均取得価額は12.96ユーロであった。シェア・マッチング・スキームの規則に従い、これらの自
己株式は取締役に対し、13.03ユーロで譲渡された。
その他の留保利益は、付与時点と取締役への譲渡の時点との価額差に起因し、0.7百万ユーロ減少し
た。
2010年4月28日付の年次株主総会において、純利益から2009年度について725百万ユーロの配当を行
い、156百万ユーロを新規口座に繰り越すことが決議された。当該配当金は、報告対象年度において支
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払われた。
(23) 【当期末未処分利益】
2010年1月1日のドイツ会計基準近代化法への移行の再算定の影響により、報告日現在の流動資産の
為替換算(10百万ユーロ)、その他の長期引当金(‑10百万ユーロ)の増加、及び ドイツ商法第256a条に
従った報告日現在の外貨建債務の為替換算(4百万ユーロ)の結果、前年の留保利益は4百万ユーロ増加
した。
(24) 【配当制限のある金額】
2010年12月31日現在の資本金には、配当制限付の4百万ユーロが含まれている。これは、報告されて
いる内部創出の無形固定資産に対応する金額である。
(25) 【引当金】
引当金は、年金引当金、税金引当金、並びにその他の引当金に分類される。
(26) 【年金引当金】
2009年12月31日
現在
年金引当金
4,764
取崩し
461
戻入れ
7
組替
0
(単位:百万ユーロ)
繰入/
2010年12月31日
繰入額
戻し増し
現在
83
350
年金引当金は、第1にドイツポスト・アーゲーに対して直接給付請求権を有する給与制従業員及び
時給制労働者に対する直接給付債務、第2に労使協定の対象となる従業員に対する間接給付債務に関
連している。
ドイツ会計基準近代化法導入に伴う再算定により、保険数理報告 (ヒューベック2005年度版生命
表、予測単位積立方式 )に基づく2010年1月1日現在の年金引当金は、507百万ユーロの組入れとなっ
た。このうち280百万ユーロは、直接給付債務に起因するものであり、227百万ユーロは間接給付債務に
起因するものである。商法典施行法第67条第1項に従い、ドイツポスト・アーゲーは、この組入れを15
年にわたり配賦している。1年当たりの組入れ額は34百万ユーロとなり、特別損益において計上されて
いる。このうち19百万ユーロは直接給付債務に起因するものであり、15百万ユーロは間接給付債務に
起因するものである。
間接給付債務は、ドイツ・ブンデスポスト補足年金基金(VAP)、ドイツポスト企業年金サービスe.V.
(DPRS)、及び2009年度に設立されたDPペンジオンフォンズ・アーゲーを通じて支給され、積立てが行
われる。
2010年12月31日現在、1,851百万ユーロの間接給付債務が存在する。商法典施行法第67条第1条に従
い2010年1月1日現在、組入れが必要で15年に振当可能な227百万ユーロのうち、15百万ユーロが報告年
度中に組入れられた。従って、間接給付債務引当金は2010年12月31日現在、1,639百万ユーロとなった
(前年度: 1,621百万ユーロ)。
給与制従業員及び時給制労働者に対する、VAP及びDPRSを通じて積立てが行われる間接給付債務に
ついては、貸借対照表日現在、十分な引当金が計上された。DPペンジオンフォンズ・アーゲーを通じて
積立てが行われる債務は、資産が負債を超過しているため、決算日において引当金を計上する必要が
なかった。
企業年金制度の再編の一環として、ドイツポスト・アーゲーは、2000年1月1日、2000年7月1日及び
2001年1月1日付でそれぞれ、平行債務(VAP規則第77条)の方法により、VAPの直接支払債務を引き受け
た。
その他の直接給付債務には、経営陣に対する給付債務、並びに企業年金制度(郵政年金)に関する労
使協定第15号に従った給付債務が含まれている。この規定は、1997年4月30日以降入社し労使協定の対
象となる全従業員、及び旧東ドイツの州で労働契約を締結し労使協定の対象となる従業員が対象と
なっている。
2010年12月31日現在、3,351百万ユーロの直接給付債務が存在する。商法典施行法第67条第1項に従
い2010年1月1日現在、組入れが必要で15年に振当可能な280百万ユーロのうち、19百万ユーロが報告年
度中に組入れられた。従って、直接給付債務引当金は2010年12月31日現在、3,090百万ユーロとなった
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(前年度: 3,143百万ユーロ)。
年金引当金は、ブンデスバンクが発表する割引率により15年の満期までの残存期間について総額で
割り引かれている。測定日における割引率は5.16%である。
年金引当金は以下の想定に基づいている。
‑
‑
賃金・給与の年次増加: 1.45% 〜 2.5%
年金の年次増加: 1.0% 〜 2.5%
社員の離職率平均値を1%と想定して計算している。
(27) 【税金引当金及びその他の引当金】
(単位:百万ユーロ)
2009年
12月31日
現在
1 税金引当金
ドイツ
会計基準
近代化法
の調整
2010年
1月1日
現在
取崩し
戻入れ
振替
繰入額
2010年
12月31日
現在
335
0
335
5
0
80
0
410
再編
962
‑3
959
205
48
109
31
846
有給休暇
205
0
205
205
0
171
0
171
変動型の給与及び賃金
79
0
79
79
0
117
0
117
経営陣賞与
65
0
65
65
0
91
0
91
超過勤務
79
0
79
79
0
89
0
89
その他の有給休暇
70
0
70
70
0
70
0
70
株式評価益権
(ストックオプション)
16
0
16
0
0
21
0
37
記念給付
38
‑9
29
3
0
2
2
30
社員福利厚生
22
0
22
22
0
20
0
20
郵便職員健康保険基金
拠出金
27
‑6
21
3
0
0
2
20
補足保険
23
0
23
1
5
0
0
17
郵便職員健康保険基金
22
1
23
0
12
0
1
12
経営陣賞与
0
0
0
0
0
4
0
4
その他
7
0
7
6
1
5
0
5
500
0
500
500
0
450
0
450
非占有物件
51
1
52
21
7
69
3
96
デリバティブ
87
0
87
38
0
29
0
78
2 その他の引当金
a) 従業員関連引当金
b) その他の引当金
郵便切手
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未決済請求書
74
0
74
31
25
59
0
77
延滞税
65
0
65
1
0
9
0
73
訴訟費用
44
‑1
43
2
4
6
1
44
不動産売上に関する負担
47
0
47
2
23
0
0
22
123
‑7
116
50
7
38
1
98
2,606
‑24
2,582
1,383
132
1,359
41
2,467
‑24
2,917
1,388
132
1,439
41
2,877
その他
小計
引当金合計
2,941
税金引当金は、本年度中の税金支払及び継続中の外部税務監査により判明する可能性のある未払税
金滞納に関するものである。
再編費用に対する引当金は、主に余剰人員に対する費用(解雇手当、経過給付、部分退職等)を含んで
いる。
郵便切手に対する引当金は、決算日までに売却されたがサービスが提供されていない郵便切手に関
連している。引当金の数値は、顧客が保有する郵便切手についての市場調査会社による調査に基づい
ている。
その他の長期引当金は、ドイツ会計基準近代化法に従い財務専門家の意見に基づく2010年1月1日時
点の再算定により、34百万ユーロの減少となった。この金額は資本金の留保利益に直接組み入れられ
た。
2010年1月1日の再算定によるその他の長期引当金の増加は10百万ユーロとなり、2010年1月1日付の
特別損益において経常外損失として報告されている。このうち8百万ユーロはその他の従業員給付金
に起因するものである。
これらの引当金は、ブンデスバンクが発表する割引率によりこれらの債務の平均満期について総額
で割り引かれている
(28) 【負債】
(単位:百万ユー
ロ)
12月31日現在
2009年
銀行に対する負債額
2010年
4,215
買掛金
関連会社に対する債務
内、買掛金87百万ユーロ(前年度:24百万ユーロ)
その他の資本投資先に対する債務
内、買掛金7(前年度:9)
その他の負債
内、税金関連245百万ユーロ(前年度:119百万ユーロ)
内、社会保険料関連7百万ユーロ(前年度:31百万ユーロ)
4,179
741
755
12,125
8,618
94
104
940
1,052
18,115
14,708
負債の満期日までの残存期間は、「負債の満期日までの残存期間」(別紙2)に表示されている。決算
日において、ドイツ・ポストバンク・アーゲーに対する借入金(75百万ユーロ)のみが担保で保証され
ている。その他の借入については、担保による保証がなされていない。
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銀行に対する負債額は主に、「ポストバンク契約」(4,163百万ユーロ)の結果生じたドイツバンク
・アーゲーに対する非流動負債に関連する。ポストバンクの株式は、ドイツ・ポストバンク・アー
ゲーに対してこの負債の担保として提供された。関連会社に対する債務は主に、買掛金、8,226百万
ユーロ(前年度:11,487百万ユーロ)のグループの資金管理による負債(内部銀行業務)、及びその他の
借入金負債である。関連会社に対する債務の減少は、主にグループ内の社内銀行取引(3,261百万ユー
ロ)に起因するものである。
ドイツ・ポストバンク・アーゲーに対する債務は、その他の資本投資先に対する債務の項目に含め
られているので、銀行に対する負債額の下位項目には分類されない。
その他の負債の増加(112百万ユーロ)は、その他の付加価値税負債として報告された金額の年次増
加(129百万ユーロ)によるものである。顕著な元本返済は主にローン・ノート(23百万ユーロ)及び年
金保証連合に対する負債(24百万ユーロ)である。
ドイツ会計基準近代化法への移行の影響で、‑4百万ユーロがドイツ商法第256a条に従った外貨建負
債として計上された。このうち、‑1百万ユーロは、買掛金によるもので、‑3百万ユーロは関連会社に対
する負債によるものである。
(29) 【前払費用及び繰延収益】
決算日における前払費用182百万ユーロは、主として公務員給与の前払133百万ユーロに関連するも
のである。前年度においては、本項目で前払費用は164百万ユーロと報告され、その内125百万ユーロが
公務員給与の前払いであった。
繰延収益は、主としてドイツ・ポストバンク・アーゲーの投資に係る補助金に関するものであり、
これは各資産の予想耐用年数にわたって戻入れが行われる。
(30) 【ドイツ会計基準近代化法への移行の影響】
2010年1月1日のドイツ会計基準近代化法への移行の影響については、すでに関連する各貸借対照表
項目において報告されている。以下の簡易開示では、調整金額の概要を記載する。
貸借対照表中の項目
2009年1月31日報告の
金額
ドイツ会計基準近代化法への移
行により2010年1月1日に報告さ
れた金額
調整
資産
182
2
184
関連会社に対する受取債権
5,297
8
5,305
有価証券
5,702
0
5,702
5,217
34
5,251
当期未処分利益
881
4
885
その他の引当金
2,606
‑24
2,582
741
‑1
740
12,125
‑3
12,122
売掛金
資本及び負債
留保利益
買掛金
関連会社に対する負債
受取債権
ドイツ商法第256a条に従った報告日現在の為替換算により、受取債権に以下の変動が生じた。
‑ 売掛金(2百万ユーロ)
‑ 関連会社に対する受取債権(8百万ユーロ)
有価証券
ドイツ商法第256a条に従った再算定の影響は1百万ユーロ以下である。
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準備金
ドイツ会計基準近代化法導入によるその他の長期引当金の再算定により、引当金の帳簿価額が34百
万ユーロ減少した。この金額は商法典施行法第67条第1項に従い留保利益として計上された。
当期末未処分利益
再算定の影響により、報告日現在の流動資産の為替換算(10百万ユーロ)、その他の長期引当金(‑10
百万ユーロ)の増加、及び ドイツ商法第256a条に従った報告日現在の外貨建債務の為替換算(4百万
ユーロ)の結果、2010年1月1日現在の未処分利益は4百万ユーロ増加した。
引当金
2010年1月1日からのドイツ会計基準近代化法導入により必要となった再算定により、年金引当金は
総額507百万ユーロ増加した。この加算額は15年間に割り当てられ、毎年34百万ユーロが特別損益にお
いて計上される。
2010年1月1日からのドイツ会計基準近代化法導入による長期引当金の再算定により、 割引によっ
て34百万ユーロの減少が生じた。戻入額は、商法典施行法第67条第1項に従って留保利益として直接資
本に組み入れられた。
ドイツ会計基準近代化法に基づく再算定により、引当金の加算額は10百万ユーロになった。このう
ち8百万ユーロは従業員給付金によるものである。その他の長期引当金の増加は、商法典施行法第67条
第7項に従って2010年1月1日現在の特別損益において経常外損失として報告された。 ドイツ会計基準
近代化法に基づく再算定は、数理報告又は割引により行われた。以下の表はドイツ会計基準近代化法
に基づく再算定による引当金の変動の概要を示す。
(単位:百万ユーロ)
ドイツ会計基準近代化法に基づく再算定による変動
2010年1月1日
戻入額
34
内訳
記念給付
9
従業員給付
10
その他の有利長期引当金
13
その他の引当金
2
取得
10
内訳
従業員給付
8
その他の有利長期引当金
2
負債
ドイツ商法第256a条に従い、外貨建負債は報告日現在の仲値で換算しなければならない。これによ
り、以下の変動が生じた。
‑ 買掛金(1百万ユーロ)
‑ 関連会社に対する負債(3百万ユーロ)
損益計算書の開示
(31) 【売上高】
郵便事業部
郵便事業部には、メール・コミュニケーション、ダイアログ・マーケティング、プレス・サービス、
パーセル・ジャーマニー、国際郵便、年金サービス、小売店舗及びその他サービス事業等がある。
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その他
その他のグループ会社に対する商品の販売による売上高は、その他として計上されている。
事業部別売上高
(単位:百万ユー
ロ)
2009年
2010年
事業部
郵便事業部
その他
12,785
12,586
14
21
12,799
12,607
売上高の減少の主要な理由は、メール・ジャーマニーの中のメール・コミュニケーション及びダイ
アログ・マーケティングであった。
地域別売上高
(単位:百万ユーロ)
2009年
ドイツ
2010年
12,260
12,124
440
397
ヨーロッパ(EUを除く)
44
29
アメリカ大陸
20
19
アジア/太平洋
27
31
8
7
12,799
12,607
EU(ドイツを除く)
その他の地域
(32) 【資産計上されるその他のサービス】
資産計上されるその他のサービスは5百万ユーロであった。これは主に2010年1月1日から初めて認
められた内部創出された無形固定資産の計上に関連するサービスである。
(33) 【その他の営業収益】
(単位:百万ユー
ロ)
2009年
為替差益
2010年
7
1,003
流動資産処分益
240
295
引当金の戻入益
381
140
賃貸及びリース収益
104
101
66
67
サービス・レベル契約
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過年度の請求より生じた収益
20
34
デリバティブ収益
97
28
非流動資産処分益
479
14
その他
326
203
1,720
1,885
その他の営業収益は主に、2010年1月1日から発効したドイツ会計基準近代化法の導入により営業収
益として計上されることになった為替差益(1,003百万ユーロ)によるものである。前年度においては、
為替差益が運営事業によるものでない限り、為替差益は財務損益の項目に計上されていた。
引当金の戻入益の減少は前年度に関連するものである。前年度の金額には退職金引当金の戻入(214
百万ユーロ)が含まれていた。
2010年の引当金戻入は特に、従業員再編引当金(37百万ユーロ)及び供給業者請求書(未払い分)引当
金(25百万ユーロ)によるものである。
前年度における非流動資産処分益には、ドイツ・ポストバンク・アーゲーの株式売却益(464百万
ユーロ)が含まれている。
下位項目のその他は、損害賠償及び負債の計上取消しにより生じた収益に関連するものである。
その他の営業収益には、34百万ユーロの前年度収益(前年度:20百万ユーロ)が含まれている。
(34) 【材料費】
材料費は、消耗品、貯蔵品及び再販目的購入商品に係る費用、並びに購入サービス費から構成されて
いる。
消耗品、貯蔵品及び再販目的で購入した商品
(単位:百万ユー
ロ)
2009年
2010年
燃料及び電熱材料
98
105
事務用機器及びその他の業務用貯蔵品費
97
99
再販売目的購入商品
73
61
スペアパーツ及び修理材料
18
17
286
282
サービス費用
(単位:百万ユー
ロ)
2009年
交通費
2010年
1,351
1,376
追加不動産費用を含む賃借及びリース費用
569
594
小売店舗代理店契約
519
484
手数料
345
374
ITサービス費
264
256
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修繕費
199
200
ソフトウェア開発サービス費
140
160
その他
541
576
3,928
4,020
下位項目のその他は、そのほとんどが関連会社との代理店契約の費用からなる。これには前年度費
用の7百万ユーロ(前年度:8百万ユーロ)も含まれる。
(35) 【人件費/従業員】
人件費
(単位:百万ユー
ロ)
2009年
2010年
賃金、給与及び諸手当
5,588
5,410
社会保険料、退職給付費用及びその他給付
内、退職給付費用592百万ユーロ(前年度:839百万ユーロ)
1,755
1,457
7,343
6,867
人件費は年次ベースで476百万ユーロ減少した。
報告対象年度において、ドイツ連邦郵便通信年金サービスe.V.への拠出金は541百万ユーロ(前年
度:559百万ユーロ)であった。ドイツ連邦郵便通信年金サービスe.V.は、ドイツ郵便従業員保護法
(Postpersonalrechtsgesetz)第15条第1項及び第16条第1項に従い、退職した公務員への年金及びその
他の助成金給付の支払責任を負う特別年金基金である。
2000会計年度以降、ドイツポスト・アーゲーは、現職公務員の年金給付対象となる報酬総額、並びに
休職中の公務員の想定報酬総額の33パーセント相当額を当該特別年金基金に拠出する法的義務を
負っている。当該割合拠出の規定により、年間2,045百万ユーロという固定金額の拠出を義務付けられ
ていた2000年より前と比べると、拠出金額は大幅に減少した。
ドイツ連邦政府は、特別年金基金が常に積立会社に対する債務を履行できることを保証している。
従業員のグループ別に分類された平均従業員数は、以下のとおりである。
(単位:
人)
2009年
賃金労働者
公務員
2010年
127,868
124,590
49,691
46,866
177,559
171,456
貸借対照表日現在、常勤従業員相当に換算した従業員数は、合計141,789名(前年度:142,895名)で
あった。
給与制従業員及び時給制労働者の数は対象年度中3,278名減少し、公務員数は報告対象年度におい
て2,825名減少した。
1995年1月1日以降、新入社員は公務員という身分を与えられていない。貸借対照表日現在でこの身
分を有している従業員は、生涯を通じて公務員であり、公務員に対する諸規則の適用対象となってい
る。
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(36) 【無形固定資産の償却費及び有形固定資産の減価償却費】
(単位:百万ユーロ)
2009年
無形固定資産の償却費
2010年
20
13
土地及び建物
92
63
技術設備及び機械
73
52
その他の設備、営業用及び事務用機器
83
82
268
210
有形固定資産の減価償却費
報告対象年度では、土地及び建物の減価償却費の評価減(前年度:26百万ユーロ)はなかった。
(37) 【その他の営業費用】
(単位:百万ユーロ)
2009年
為替差損
2010年
7
990
ドイツポスト・フリートGmbHのサービス・レベル契約
214
229
広告宣伝費
120
163
97
160
交通費及び研修費用並びに交際費
109
102
弁護士、コンサルティング及び監査費用
101
91
連邦機関及び博物館財団の費用
81
78
デリバティブ
39
72
582
398
1,350
2,283
引当金繰入れ
その他
その他の営業費用の増加は主に、ドイツ会計基準近代化法に基づく表示の変更により2010年1月1日
以降、全ての為替差損を営業費用として計上しなければならなくなったことによるものである。前年
度においては、為替差損が運営事業によるものでない限り、為替差損は財務損益の項目に計上されて
いた。
引当金繰入れの増加のうち60百万ユーロは、「他の当局による公務員の引受」に関連するもので、
57百万ユーロは空き賃貸不動産引当金に関連するものである。
下位項目のその他には、保険料、通信費、資産処分損、及び福利厚生費が含まれる。
その他の営業費用には、前年度の費用7百万ユーロ(前年度:5百万ユーロ)が含まれている。
(38) 【財務損益純額】
(単位:百万ユーロ)
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2009年
2010年
投資より生じた収益
内、関連会社から60百万ユーロ(前年度:221百万ユーロ)
221
60
長期金融資産及び流動資産に分類された有価証券の評価減
226
0
4
1,016
260
33
‑261
1,043
1,178
425
5
30
1,732
884
利息収益純額
‑549
‑429
財務損益純額
‑810
614
共同利益契約に基づく収益
内、関連会社から1,016百万ユーロ(前年度:4百万ユーロ)
損失負担費用
内、関連会社から33百万ユーロ(前年度:260百万ユーロ)
純投資収益
その他の受取利息及び類似収益
内、関連会社から182百万ユーロ(前年度:233百万ユーロ)
内、割引引き戻しによるから98百万ユーロ
長期貸付金より生じた収益
内、関連会社から30百万ユーロ(前年度:5百万ユーロ)
支払利息及び類似費用
内、関連会社へ119百万ユーロ(前年度:145百万ユーロ)
内、割引による391百万ユーロ
前年度と比較して財務収益純額が増加したのは、純投資収益の大幅な改善によるものである。これ
は、ドイツポストBeteiligungen Holdings GmbHによって移転された収益によるものである。
2009年の評価減はドイツ・ポストバンク・アーゲー株式に関連するものである。
ドイツ会計基準近代化法の導入に伴い、2010年1月1日から全ての為替損益は財務損益としてではな
く営業収益・営業費用として計上されることになったため、利息収益・費用は減少した。
(39) 【特別損益】
ドイツ会計基準近代化法導入に伴う調整により、2010年12月31日現在、14百万ユーロの特別収益及
び44百万ユーロの特別費用が生じた。これらの金額の内容を以下の概要に示す。
(単位:百万ユーロ)
2009年
2010年
外貨換算
流動資産
0
10
流動負債
0
4
0
14
長期引当金増加分
0
‑10
年金引当金組入れ/再算定
0
‑34
特別費用合計
0
‑44
特別損益
0
‑30
特別収益合計
(40) 【法人所得税費用】
73百万ユーロの法人所得税費用が報告対象年度に発生した。
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繰延税金 は、財務書類上の資産及び負債の帳簿価額並びに前払い費用及び繰延収益と、これらの課
税標準額との差額について計上している。繰延税金負債は主に財務書類上のグループ会社ののれんと
その課税標準額との差額に主に起因しており、繰延税金資産は2010年12月31日付の年次財務書類にお
いて相殺されている。ドイツ商法第274条第1項第2文のオプションに従い、純額は計上されていない。
繰延税金資産は主に、財務書類上の年金引当金その他の引当金及び負債の帳簿価額とこれらの課税
標準額の差額に起因するものである。繰延税金資産は、当社の予想で今後5年以内に反転すると見込ま
れている繰越欠損金についても計上された。繰延税金は税率29.8%で計算されている。
(41) 【前期未処分利益の繰越】
前期未処分利益の繰越は156百万ユーロであった。
(42) 【利益処分】
年次株主総会により決議された前年度の当期未処分利益に係る利益処分の概要は、以下のとおりで
ある。
(単位:百万ユー
ロ)
12月31日現在
2009年
前期未処分利益
2010年
1,093
881
配当金として分配
725
725
当期未処分利益の繰越
368
156
次へ
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その他の開示
(43) 【オフ・バランスシート項目】
信託活動
2010年12月31日現在における信託活動は、住宅建設促進貸付金の管理及びドイツ社会保障法(SGB)第
6巻第119条に基づいて同意した年金保険基金(郵政年金サービス)による現金給付に係る責務に関連し
ている。2010年12月31日現在における郵政年金サービスの信託資産は、66百万ユーロ(前年度:76百万
ユーロ)であり、住宅建設促進のための信託資産は、334百万ユーロ(前年度:363百万ユーロ)である。
また、ドイツポスト・アーゲーは、貸借対照表日現在、ポストバンク・ファクタリングGmbHの信託資
産290百万ユーロ(前年度:350百万ユーロ)の管理を行っている。
これらの取引は、将来においてドイツポスト・アーゲーに重大な利益又はリスクをもたらすもので
はない。
その他の金融債務
貸借対照表日現在、その他の金融債務は、3,905百万ユーロであった。この内、1,118百万ユーロに相当
する債務は、関連会社に対するものである。前年度は、その他の金融債務は、4,579百万ユーロであり、そ
の内、関連会社に対するものが3,339百万ユーロであった。
以下の概要は、その他の金融債務の満期までの期間を示している。
(単位:百万ユー
ロ)
その他の金融債務
総額
満期までの期間
1年以下
1年超5年以下
5年超
総額
3,905
632
1,655
1,617
うち関連会社に対するもの
1,118
266
852
0
その他の金融債務は、主に長期の賃貸借契約及びリース契約によるものである。当グループのリース
モデルに基づき、ドイツポスト・アーゲーの不動産は、当グループの不動産のリースを集中的に扱って
いるドイツポスト・インモビリエンGmbHから全てリースしている。
(44) 【偶発債務】
ドイツポスト・アーゲーは、当グループの会社、関連企業及びジョイント・ベンチャーが締結する貸
付、貸借、供給、納入及び業務委託に関する合意を担保するため、多くのコンフォート・レター、担保及
び保証を引き受けている。これは、当グループが各地でより有利な契約条件を得ることを可能とした。
締結されたこれらの保証取り決めによる第三者に対する債務は、優先的な債務が各社により決済され
ることが見込まれており、その結果、ドイツポスト・アーゲーに対する請求が見込まれていないため、
債務として認識されていない。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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ドイツ民法(BGB)第765条に基づいて生じた保証債務は、全て関連会社に対するものであるが、その金
額は147百万ユーロ(前年度:103百万ユーロ)であった。
引き受けた保証債務は4,993百万ユーロ(前年度:5,114百万ユーロ)であり、コンフォート・レター
は、633百万ユーロ(前年度:915百万ユーロ)であった。この内、関連会社に関して引き受けた保証債務
は4,867百万ユーロ(前年度:4,367百万ユーロ)であり、関連会社に関して発行されたコンフォート・
レターは628百万ユーロ(前年度:908百万ユーロ)であった。
前述の偶発債務に加え、ドイツポスト・アーゲーは、財務諸表の開示免除を受けるため、オランダに
おける子会社についての流動性確保に関するコミットメント及び連帯責任に関する宣言(オランダ法
Verklaringen第403条)を行った。
(45) 【ヘッジに関する方針及びデリバティブ】
ドイツポスト・アーゲーは、国際的に活動する企業として、為替レート、金利及び市況商品価格の変
動による金融リスクに必然的にさらされている。そこで、リスクの集中を回避する管理システムの一環
として、ドイツポスト・アーゲーは、ドイツポストDHLのグループ内部における銀行の役割を引き受け
た。この業務には、グループ会社のリスクに関してグループ会社内部でヘッジ取引を結び、その全部又
は一部を外部市場に移行させることが含まれる。一次金融商品及びデリバティブ金融商品は、為替レー
ト、金利及び市況商品価格の変動から生じるリスクを減殺させるために利用されている。
2010年12月31日の時点における利用しているデリバティブ商品、並びにその想定元本及び公正価値
の概要は、以下の表のとおりである。
(単位:百万
ユーロ)
想定元本
公正価値(正味残高)
関連会社
第三者
合計
関連会社
第三者
合計
1,605
1,005
2,610
‑143.9
71.1
‑72.8
75
2,228
2,303
‑3.3
‑22.4
‑25.7
‑
‑
‑
‑
‑
‑
76
2,323
2,399
‑1.5
‑32.3
‑33.8
163
173
336
2.8
‑6.0
‑3.2
‑
42
42
‑
5.4
5.4
株式先物
‑
2,946
2,946
‑
1,653.3
1,653.3
株式オプション
‑
2,596
2,596
‑
736.1
736.1
1,919
11,313
13,232
‑145.9
2,405.2
2,259.3
金利関連商品
金利スワップ
通貨取引
為替予約
通貨オプション
通貨スワップ
為替取引
為替スワップ
商品価格取引
商品価格スワップ
株式価格取引
合計
想定元本は、各取引の絶対額合計をもって算出されている。グループ内取引(グループ内銀行機能)と
銀行との対外的な取引は区別されている。ポストバンク売却に関連する株式オプションの場合、取引形
態(コール・オプションの売却及びプット・オプションの取得)のため、想定元本は2度記載される。
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公正価値は、残高の評価により生じるデリバティブの種類毎の正味未実現損益をもって算出されて
いる。
為替予約・通貨スワップ及び株式先物は、先物プレミアム及びディスカウントを考慮に入れ、時価に
基づき算定された。オプションは、評価されているオプション価格決定モデルを利用して算定された。
金利スワップ及び為替スワップの公正価値は、予想されるキャッシュ・フローの割引現在価値に基づ
き、累計未払利息を加味し、算出された。これらの商品の公正価値は、当グループで使用されている財務
管理システムを利用して算定された。商品価格スワップの公正価値に関する情報は、当初ヘッジ取引を
行っていた銀行から提供された。
ドイツ商法の下では、デリバティブは、貸借対照表において認識されない未履行の契約を表す。未履
行の契約は、ドイツ商法に基づき、不つりあいな原則に従って測定される。予想損失に対する引当金は、
未履行契約による未実現損失を反映するために設定される。その一方で、未実現利益は認識されない。
したがってデリバティブに関しては、通常、貸借対照表日現在の負の公正価値に係る予想損失に対する
引当金が報告される。この基本原則の例外として、一定の条件の下では、デリバティブにヘッジ会計が
用いられることがある。ヘッジ会計が用いられる場合、「ヘッジ総額プレゼンテーション法」又は
「ヘッジ純額プレゼンテーション法」のいずれかが使用される。ヘッジ総額プレゼンテーション法が
使用される場合、デリバティブの公正価値は、損益計算書において認識される。ヘッジ純額プレゼン
テーション法が使用される場合、簿価については、有効なヘッジ関係がもたらす公正価値の変動を反映
するための調整が行われない。
ドイツポスト・アーゲーは、報告日の時点において以下の場合、ヘッジ会計を用いるオプションを行
使した。
1,005百万ユーロ(公正価値:71百万ユーロ)の外部金利スワップ(ヘッジする項目)は、金利リスクを
ヘッジするため、ヘッジ純額プレゼンテーション法を用いて、1,005百万ユーロ(公正価値:‑71百万
ユーロ)のグループ内金利スワップ(ヘッジされる項目)とのミクロ・ヘッジに組み込まれた。当該取引
は2014年に満期を迎える。ヘッジの有効性は重要事項マッチ法を用いて判断され、100%になると見込
まれている。
それに加え、200百万米ドル(公正価値:‑3百万ユーロ)の外部為替スワップ(ヘッジする項目)は、金
利及び通貨リスクをヘッジするため、ヘッジ純額プレゼンテーション法を用いて、対応する200百万米
ドルの想定元本(公正価値:3百万ユーロ)を有するグループ内通貨スワップ(ヘッジされる項目)との
ミクロ・ヘッジに組み込まれた。当該取引は、2014年に満期を迎える。ヘッジの有効性は重要事項マッ
チ法を用いて判断され、100%になると見込まれている。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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また、6百万英ポンドの為替スワップ(ヘッジする項目)は、通貨リスクをヘッジするため、ヘッジ純額
プレゼンテーション法を用いて、6百万英ポンドのグループ内債務(ヘッジされる項目)とのミクロ・
ヘッジに組み込まれた。当該取引は、2011年に満期を迎える。ヘッジの有効性は重要事項マッチ法を用
いて判断され、100%になると見込まれている。
更には、209百万米ドル(公正価値:5百万ユーロ)の想定元本を有する外部為替予約(ヘッジする項
目)は、通貨リスクをヘッジするため、ヘッジ純額プレゼンテーション法を用いて、同額である209百万
米ドルの想定元本(公正価値:‑5百万ユーロ)を有する内部為替予約(ヘッジされる項目)とのミクロ・
ヘッジに組み込まれた。当該取引は、2012年に満期を迎える。ヘッジの有効性は重要事項マッチ法を用
いて判断され、100%になると見込まれている。
最後に、2,510百万ユーロの外部の銀行残高、内部銀行残高及びローンによる外貨建金融債権及び負
債(ヘッジされる項目)は、通貨リスクをヘッジするために各通貨に関する均一なポートフォリオの
ヘッジを形成するため、純額が2,510百万ユーロの為替予約(ヘッジする項目)に組み込まれた。ヘッジ
純額プレゼンテーション法を用いることにより、ヘッジされる項目の簿価の42百万ユーロの増加は、純
額でマイナス42百万ドルの公正価値であるデリバティブと相殺される。対応する営業収益及び費用は、
損益計算書において認識された。ポートフォリオは、継続的に調整され、満期を迎えるヘッジする項目
は、必要に応じ、新たなヘッジする項目により延長される。ヘッジの有効性は、重要事項マッチ法を用い
て予め評価されると共に、累積ドル相殺法を用いて遡及的に評価され、現金取引市場における価格によ
る価値の変動のみが含まれる。ヘッジの有効性は、100%になると見込まれている。
ポストバンクのドイツ・バンクへの売却の過程において締結された5,542百万ユーロ(公正価値:
2,389百万ユーロ)のヘッジ(先物取引及びオプション)は、ヘッジ純額プレゼンテーション法を用いて、
ポストバンク株式86百万株とのミクロ・ヘッジに組み込まれた。ヘッジされる項目は、2012年に満期を
迎える。ヘッジの有効性は重要事項マッチ法を用いて判断され、100%になると見込まれている。
ヘッジ総額プレゼンテーション法が用いられた場合、(プラス・マイナスにかかわらず、)該当するデ
リバティブの公正価値は、貸借対照表のその他資産/その他負債の項目において報告される。
2010年12月31日現在、予想損失に対する引当金としては、ヘッジされるもの/ヘッジの有効な部分で
はなかったデリバティブのマイナスの公正価値につき、78百万ユーロ(前年度:87百万ユーロ)が報告
されている。
(46) 【株式保有リスト】
ドイツ商法第285条第1項第11号及び第11a号により作成が要求される株式保有リストは、別紙6に掲
載されている。
(47) 【ドイツ・コーポレート・ガバナンス・コードの遵守宣言】
ドイツポスト・アーゲーの取締役会及び監査役会は、ドイツ株式会社法(Aktiengesetz (AktG))第
161条により要求される2010年度におけるドイツ・コーポレート・ガバナンス・コードの遵守宣言を
共同で公表した。この遵守宣言には、インターネット上のアドレスwww.corporate‑governance‑code.de
又は当社のホームページwww.dp‑dhl.comからアクセスすることが可能である。
(48) 【会計監査人の報酬】
会計監査人の報酬に関する情報は、ドイツポスト・アーゲーの連結財務書類において開示されてい
ることからドイツ商法第285条第17号の免除規定により、ここでは開示していない。
(49) 【関係当事者との取引】
当該当事者との関係及び取引について種類別に記載した重要な関係当事者との取引は、ドイツ商法
第285条第21号に基づき、以下に開示される。
(単位:百万ユーロ)
取引の種類
提供されたサービス
関係性
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提供したサービス
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子会社
関連会社
4
3
0
6
304
444
463
299
0
1
0
0
重要な経営陣(各親族を含む。)
(50) 【取締役会及び監査役会】
2010年度において、取締役が受け取った報酬は、総額15.81百万ユーロ(前年度:20.96百万ユーロ)で
あった。
このうち、6.40百万ユーロについては、業績非連動部分(年間基本給与6.09百万ユーロ、諸手当0.31百
万ユーロ)であり、4.42百万ユーロについては、業績連動部分であった。1.63百万ユーロの追加業績連動
部分が、持続可能性の指標である必要EACが達成されることを条件とした2013年における支払のため、
中期部分へと移動された。前年度における9.00百万ユーロについては、業績非連動部分(年間基本給与
5.68百万ユーロ、諸手当3.32百万ユーロ)であり、4.71百万ユーロについては、業績連動部分であった。
2010年度において、取締役は、2006年度長期インセンティブ制度に基づき、長期インセンティブ効果が
ある変動報酬部分として、発行日(2010年7月1日)価額の総額が4.99百万ユーロである1,875,000個の株
式評価益請求権を追加で受け取った。前年度において、取締役には、発行日(2009年7月1日)価額の総額
が7.25百万ユーロであった1,800,000個の株式評価益請求権が付与された。
各現取締役の報酬(2010年度)
(単位:ユーロ)
中期部分へ 2010年7月1
と移動され 日に付与さ
た年間賞与
れた
部分*)
株式評価益
請求権の価
値
年間基本給
与
諸手当
年間賞与
1,661,973
48,452
1,246,480
415,493
997,500
ケン・アレン
715,000
105,542
525,096
175,032
665,000
ブルース・エドワーズ**)
215,000
76,511
160,911
53,637
665,000
ユルゲン・ゲルデス
895,000
23,191
555,000
340,000
665,000
ローレンス・ローゼン***)
860,000
20,476
645,000
215,000
665,000
ヴァルター・ショイルレ
912,500
17,697
670,140
223,380
665,000
ヘルマン・ウーデ
834,664
15,036
612,977
204,326
665,000
フランク・アペル、会長
*) 持続可能性に関する指標が達成された場合、2013年に支払われる。
**) ドイツポスト・アーゲーから支給された金額のみが表示されている
***) 2010年度においては、ドイツポスト・アーゲーへの異動の結果失効した権利に関する報酬の一部として、
1,869,000ユーロが追加で支払われた。総額2.55百万ユーロとなる報酬の支払は、2009年度の報酬に関する報告書
において記載されている。
各現取締役の報酬(2009年度)
(単位:ユーロ)
2009年7月1日に付与された
株式評価益請求権の価値*
年間基本給与
諸手当
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年間賞与
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フランク・アペル、会長
1,582,831
27,969
1,376,430
1,450,800
ケン・アレン*)
602,217
84,677
562,953
967,200
ブルース・エドワーズ**)
215,000
125,505
93,482
967,200
ユルゲン・ゲルデス
787,500
27,972
639,529
967,200
ヴァルター・ショイルレ
860,000
22,656
747,856
967,200
ヘルマン・ウーデ
715,000
15,322
455,670
967,200
ローレンス・ローゼン***)
286,667
8,001
249,285
967,200
69,875
104,876
91,805
0
564,375
353,658
490,781
0
ジ ョ ン ・ P ・ ミ ュ ー レ
ン**)****)
ジョン・アラン*****)
*) 2009年2月26日から
**) ドイツポスト・アーゲーから支給された金額のみが表示されている
***) 2009年9月1日から
****) 2009年2月24日まで
*****) 2009年6月30日まで
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コードの勧告に基づく契約における退職金上限額に関する条項、支配権の変更条項、及び退職後の競
業禁止条項
2010年5月26日に改正されたドイツのコーポレート・ガバナンス・コード第4.2.3条の勧告に従っ
て、取締役との契約においては、契約が正当な理由がなく早期に終了した場合には、退職金は、契約の残
存期間の報酬を超過しないと定める規定がある。また、退職金は、諸手当を含めて、2年分の報酬額に制
限される(退職金上限額)。
支配権の変更がある場合には、取締役は、当該支配権の変更後の6ヶ月以内に、満3ヶ月の事前通知を
行い、正当に取締役を退任し、委任契約を解除することができる(早期解除権)。
当該契約条項は、以下の場合に、支配権の変更が存在すると定めている。まず、株主が、ドイツ有価証
券購入及び引き受けに関する法律(Wertpapier er werbsund Ubernahmegesetz (WpUG))第29条(2)にお
いて定義されている支配権を、同法第30条において定められているとおり、他の株主と協調することに
より当該株主に帰属する議決権を含め、最低30パーセントの議決権を保有することにより取得した場
合が挙げられる。次に、ドイツ株式会社法(Aktiengesetz (AktG))第291条に従い、当社が従属会社とな
る旨の支配契約が締結され、当該契約の効力が生じた場合が挙げられる。さらに、当社が、ドイツ組織変
更及び組織再編法(Umwandlungsgesetz)第2条に基づき、当グループ外の他の法人と合併した場合(但
し、合意された換算率により決定される他方の法人の価値が、当社の価値の50パーセント未満である場
合を除く。)が挙げられる。
早期解除権が行使されるか、支配権の変更から9ヶ月以内に取締役の委任契約が相互合意により解除
される場合には、当該取締役は、その契約の残存期間について保証するための支払を受ける権利があ
る。もっとも、当該支払は、前述のドイツ企業統治法の勧告に基づき、退職金の上限の150パーセントに
制限されている。また、取締役が退職時に60歳に達していない場合には、退職金の金額は25パーセント
減額される。なお、取締役の委任契約の残存期間が2年未満であり、取締役が退職時に62歳に達していな
い場合には、退職金の金額はその上限額と同額となる。支配権の変更時に、取締役の委任契約の残存期
間が9ヶ月未満であり、当該契約が延長されなかったため、当該取締役が62歳に達する前に契約が終了
する場合においても、同様とする。
取締役は、契約終了後有効である競業禁止条項の制限も受ける。従前の2年間の競合金市場甲は、2010
年度より1年間に短縮された。競業が禁止される期間においては、元取締役は、最終的な契約で定められ
ている基本年間基本給与の100パーセント(従前においては50パーセント)を毎月の報酬として按分計
算して受領する。競業禁止期間中におけるその他の勤労所得は、支払われる報酬から差引かれる。当該
対価の支払額自体は、退職金又は年金の支払から差引かれる。取締役の委任契約の終了以前又は終了時
において、当社は、取締役に競業禁止条項の遵守義務を課さないことを宣言することができる。かかる
場合、当社は、当該宣言日の6ヵ月後から、競業を制限することによる対価の支払義務から免責される。
ローレンス・ローゼン氏とは、同氏の契約終了後2年間有効である競合禁止条項について合意に達し
た。当該期間中、最終的な契約で定められている基本年間基本給与の75パーセントを按分計算して毎月
受領する。その他の勤労所得は、競業禁止期間中に支払われる報酬から差引かれるが、かかるその他の
所得が、報酬の支払いとの合計で、最終的に毎月支払われていた基本給与を超えた場合に限られる。当
社が競業禁止条項の遵守義務を課さないことを一方的に宣言することを認める規定は存在しない。
上記の取り決めを除き、いかなる取締役も、当社から退職後における追加の給付を約束されていな
い。
旧制度下での年金契約
各取締役は、取締役が永続的な障害、死亡又は退職の場合における給付について定めている各自の契
約に基づき直接年金に関する契約が、取締役の委託契約が取締役としての業務を最低 5年務めた後に
終了する場合、取得した給付が行われる。取締役は、最低5年間勤務することにより、永続的な障害を理
由とする給付を受けることができる。退職を理由とする給付は、55歳(ユルゲン・ゲルデス氏の場合は
62歳)以降に行われる。取締役は、年金の支払い及び一括払いから選択することができる。給付額は、年
金給付対象となる報酬及び勤務年数から算出される年金水準による。
年金給付対象となる報酬は、契約期間の最後の12暦月間における平均給与に基づき算出される固定
年間報酬(年間基本給与)により構成される。2002年度から2007年度の間に初めて任命された取締役は、
取締役会での5年の勤務後に、25パーセントの年金水準を獲得する。最高の年金水準である50パーセン
トは、10年の勤務後に獲得される。2002年度より前に任命された現職取締役については、最高の年金水
準は、60パーセントである。各自の契約上の取り決めによるが、年金水準は、勤務期間又は取締役として
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の任命期間のいずれかに沿って徐々に上昇する。今後の年金給付は、ドイツにおける消費者物価指数の
変動を反映して、上方又は下方に調整される。
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旧制度下の年金受給権の内訳(2010年度)
各取締役の給付受給権
(単位:ユーロ)
年金契約
2010年12月31日現在の
年金水準
最高年金水準
年金債務に関する
業務費用
2010年12月31日現在価
値(DBO)
フランク・アペル、会長
25%
50%
495,558
5,898,215
ユルゲン・ゲルデス*)
0%
50%
139,017
2,798,820
60%
60%
615,154
7,212,421
1,249,729
15,909,456
ヴァルター・ショイルレ
合計
*)最低期間を満たしていない。給付が開始される場合には、旧制度の規定が適用される
旧制度下の年金受給権の内訳(2009年度)
各取締役の給付受給権
(単位:ユーロ)
年金契約
2010年12月31日
現在の年金水準
最高年金水準
年金債務に関する
業務費用
2010年12月31日
現在の価値(DBO)
フランク・アペル、会長
25%
50%
415,539
4,787,292
ユルゲン・ゲルデス*)
0%
50%
117,912
2,200,185
ジョン・P・ミューレン
(2009年2月24日まで)
45%
50%
674,211**)
9,648,104**)
ヴァルター・ショイルレ
30%
60%
506,408
6,085,266
1,714,070
22,540,847
合計
*) 最低期間を満たしていない。給付が開始される場合には、旧制度の規定が適用される
**) 1年あたりの費用
新制度下での年金契約
年金契約制度は、2008年度に再編された。2008年3月4日より、新たに任命された取締役は、従来の最終
報酬に基づく契約ではなく、確定拠出制度に基づく年金契約を受領している。
確定拠出年金制度においては、当社は、該当する取締役の年間基本給与報酬の35パーセント(2010年1
月1日より。従来は25パーセント)となる年額を仮想年金口座へ支払う。拠出支払の期間は、最長15年で
ある。年金が引き出されるか、取締役が退職するまでの間、課税計算にかかる年金繰入額の割引率で年
金元本に対する利息が支払われる。年金給付は、年金勘定の累積価値の金額で一括支払されるものであ
る。給付は、取締役が62歳に達した場合、任期中に就労不能となる、又は死亡した場合に満期となる。給
付が満期となる場合、年金受給者は、一括支払ではなく、年金支払を受けることを選択することができ
る。このオプションが行使された場合、扶養遺族に関する個別の情報と将来の年金上昇1%を考慮に入
れ、該当する課税標準額に基づき元本が年金として支払われる。給付が満期を迎える前に取締役が当社
から退職する場合、当該取締役が退職する時点における残高で維持される。当該口座には利息が発生せ
ず、追加の拠出も行われない。
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ケン・アレン氏、ブルース・エドワーズ氏、ローレンス・ローゼン氏及びヘルマン・ウーデ氏には、
この年金制度が適用される。ヘルマン・ウーデ氏の年金契約には、同氏の取締役への任命時において適
用される評価基準を用いた同氏の従前の年金契約が継続されていた場合に支払われる給付額の最低給
付を保証する取り決めが含まれている。
新制度下の年金受給権の内訳:新制度の各人の内訳(2010年度)
各取締役の給付受給権(新制度)
250,250
2010年12月31日
現在の価値(DBO)
458,199
(単位:ユーロ)
年金債務に関する
業務費用(2010年度)
263,643
301,100
804,427
320,152
301,000
1,367,910
321,947
250,250
1,140,262
267,532
3,770,798
1,173,274
2010年度拠出総額
ケン・アレン
ブルース・エドワーズ
ローレンス・ローゼ*)
ヘルマン・ウーデ
合計
新制度下の年金受給権の内訳:新制度の各人の内訳(2009年度)
各取締役の給付受給権(新制度)
2009年度拠出総額
ケン・アレン*)
ブルース・エドワーズ
ローレンス・ローゼン**)
ヘルマン・ウーデ
148,958***)
2009年12月31日
現在の価値(DBO)
164,744
215,000
432,345
871,667****)
950,626
178,750
合計
787,389
2,335,104
*) 2009年2月26日から経営取締役会のメンバー
**) 2009年9月1日から経営取締役会のメンバー
***) 10ヶ月の比例配分
****) 4ヶ月の比例配分に800,000ユーロの開始額が加算された金額
*****) 5.75%の利率で歳出された2009年1月1日における名目元本
354/387
(単位:ユーロ)
年金債務に関する
業務費用(2009年度)
150,597*****)
221,591
70,234*****)
177,182
619,604
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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旧取締役又はその扶養遺族に対する給付は、5.55百万ユーロ(前年度:4.84百万ユーロ。)であった。
年金引当金としては、42.1百万ユーロ(前年度:19.2百万ユーロ)が計上されている。
監査役の報酬
2010年4月28日、定時株主総会は、監査役報酬について定める当社の定款第17条を2010年1月1日から
遡及的に修正することを決議した。かかる修正は、該当年度の連結純利益に基づいていた報酬の短期業
績連動部分を撤回する。現在、変動報酬は、長期連結純利益のみに基づいており、持続可能な会社発展に
より重心を置いたものである。業績非連動型の固定年間報酬部分は、DAX30採用企業の平均値に対して
徐々に調整されている。2010年においては、30,000ユーロ(前年度:20,000ユーロ)となり、2011年1月1
日以降においては40,000ユーロとなる。
持続可能な会社発展に重心を置いている2010年度の変動報酬部分は、2012年度における1株当りの連
結当期純利益が2009年度における1株当りの連結当期純利益を0.02ユーロ超える毎に1,000ユーロとな
る。この変動報酬部分は、2013年度の定時株主総会終了時に支払われる。変動報酬部分については、固定
年間報酬部分の50%という上限がある。
監査役会の会長及び監査役会の委員会の委員長は、上記報酬の100%を追加で受領し、監査役会の副
会長及び監査役会の委員会の委員は、50%を追加で受領する。もっとも、これは調停委員会及び指名委員
会には適用されない。会計年度の一定期間のみ監査役会及びその委員会に所属していた、又は会長又は
副会長として務めた者は、比例按分した報酬を受領する。また、監査役は、その業務遂行にあたり立替え
た現金費用に関する報酬を受けることができる。監査役会の報酬及び立替費用に対して課せられた付
加価値税も払い戻される。さらに、監査役は、監査役会の総会又は委員会の会合に出席するたびに、1回
につき1,000ユーロ(前年度:500ユーロ)の会議出席手当てを受領する。
2010年度の報酬は、約1,097,000ユーロ(前年度:756,763ユーロ)であった。以下の表は、各監査役に
支払われた報酬の内容である。
(単位:ユーロ)
固定報酬
ヴルフ・フォン・シンメルマン
(会長)
アンドレア・コシス
(副会長)
会議出席手当て
合計
105,000
16,000
121,000
90,000
12,000
102,000
ヴォルフガング・アベル
45,000
12,000
57,000
ヴィルレム・フォン・アグトメル
30,000
4,000
34,000
ロルフ・バウワーマイスター
45,000
8,000
53,000
ヘロ・ブラームス
60,000
12,000
72,000
ハインリッヒ・ヨーゼフ・ブッシュ
30,000
4,000
34,000
ヴェルナー・ガッツェー
60,000
14,000
74,000
アネッテ・ハームス
(2010年10月6日まで)
23,750
3,000
26,750
ヘニング・カゲルマン博士
30,000
4,000
34,000
トーマス・コチェルニク
60,000
16,000
76,000
アンケ・ケファルト
30,000
3,000
33,000
ローランド・エトカー
60,000
13,000
73,000
ハリー・ロールズ
30,000
4,000
34,000
アンドレアス・シャードラー
30,000
4,000
34,000
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
サビン・シィールマン
(2010年10月27日から)
6,250
1,000
7,250
ウルリヒ・シュローダー博士
30,000
4,000
34,000
シュテファン・ショルト博士
45,000
10,000
55,000
ヘルガ・チエル
45,000
12,000
57,000
エルマー・トイム
30,000
4,000
34,000
シュテファニー・ヴェッケッセル
45,000
7,000
52,000
2008年度において、従前の報酬制度は、2010年度における1株当りの連結当期純利益が2007年度にお
ける1株当りの連結当期純利益を3パーセント超える毎に300ユーロの長期的なインセンティブ効果を
有する業績連動型の報酬について定めていた。この報酬部分が上昇する(前年度:支払なし)ためには、
2010年の連結売上高が、2007年の連結売上高を上回る必要があった。この要件が満たされなかったた
め、長期インセンティブ効果がある業績連動型の報酬は支払われなかった。
2009年に監査役に対して支払われた報酬
(単位:ユーロ)
ヴルフ・フォン・シンメルマン
(2009年1月1日から会長)
アンドレア・コシス
(副会長)
固定報酬
会議出席
手当て
短期業績
合計
連動型の報酬
70,000
11,000
1,050
82,050
60,000
10,000
900
70,900
ヴォルフガング・アベル
30,000
8,000
450
38,450
ヴィルレム・フォン・アグトメル
20,000
3,500
300
23,800
ロルフ・バウワーマイスター
30,000
9,000
450
39,450
ヘロ・ブラームス
40,000
9,500
600
50,100
ハインリッヒ・ヨーゼフ・ブッシュ
20,000
3,500
300
23,800
ヴェルナー・ガッツェー
40,000
11,000
600
51,600
アネッテ・ハームス
20,000
4,000
300
24,300
ヘニング・カゲルマン博士
(2009年2月18日から)
17,500
3,500
263
21,263
トーマス・コチェルニク
40,000
9,000
600
49,600
ラルフ・クルーガー博士
(2009年4月21日まで)
11,667
3,000
175
14,842
アンケ・ケファルト
20,000
4,000
300
24,300
ローランド・エトカー
37,083
7,000
556
44,640
ハリー・ロールズ
20,000
4,000
300
24,300
アンドレアス・シャードラー
20,000
4,000
300
24,300
ウルリヒ・シュローダー博士
20,000
3,000
300
23,300
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
シュテファン・ショルト博士
(2009年4月21日から)
21,250
4,000
319
25,569
ヘルガ・チエル
30,000
8,000
450
38,450
エルマー・トイム
20,000
3,500
300
23,800
シュテファニー・ヴェッケッセル
30,000
7,500
450
37,950
監査役及び取締役については、「第5‑4 役員の状況」に記載のリストにおいて掲載されている。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
別紙1
非流動資産変動表(2010年1月1日から2010年12月31日の期間)
(単位:百万ユーロ)
取得原価及び製造原価
2010年1月
1日現在
取得
振替
2010年12月
31日現在
処分
1 無形固定資産
内部無形資産全般
0
4
0
0
4
197
14
0
0
211
197
18
0
0
215
土地及び建物
2,734
1
0
67
2,668
技術設備及び機械
2,001
205
0
95
2,111
865
59
0
32
892
0
36
0
0
36
5,600
301
0
194
5,707
5,797
319
0
194
5,922
12,976
0
1
5,649
7,328
7,688
310
0
104
7,894
その他の資本投資
1
0
‑1
0
0
その他の資本投資先に対する
貸付金
0
0
0
0
0
21
0
0
5
16
0
0
0
0
0
20,686
310
0
5,758
15,238
26,483
629
0
5,952
21,160
使用権、ソフトウェア
2 有形固定資産
その他の機器
建設仮勘定
小計
3 長期金融資産
関連会社に対する投資
関連会社に対する貸付金
住宅建設助成貸付金
その他貸付金
合計
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
別紙1(続き)
(単位:百万ユーロ)
償却累計額及び減価償却累計額
帳簿価額
償却費/
2010年1月1日現
振
2010年12月31日 2009年12月31日 2009年1月1日現
処分
減価償却
在
替
現在
現在
在
費
1 無形固定資産
0
0
0
0
0
4
0
160
13
0
0
173
38
37
160
13
0
0
173
42
37
土地及び建物
1,067
63
0
35
1,095
1,573
1,667
技術設備及び機械
1,791
52
0
95
1,748
363
210
561
82
0
24
619
273
304
0
0
0
0
0
36
0
3,419
197
0 154
3,462
2,245
2,181
3,579
210
0 154
3,635
2,287
2,218
578
0
0
0
578
6,750
12,398
0
0
0
0
0
7,894
7,688
その他の資本投資
0
0
0
0
0
0
1
その他の資本投資先に
対する貸付金
0
0
0
0
0
0
0
住宅建設助成貸付金
0
0
0
0
0
16
21
その他貸付金
0
0
0
0
0
0
0
578
0
0
0
578
14,660
20,108
4,157
210
0 154
4,213
16,947
22,326
内部無形資産全般
使用権、ソフトウェア
2 有形固定資産
その他の機器
建設仮勘定
小計
3 長期金融資産
関連会社に対する投資
関連会社に対する貸付
金
合計
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有価証券報告書
別紙2
負債の満期日までの残存期間(2010年12月31日現在)
(単位:百万ユーロ)
2009年12月31日現在
合計
銀行に対する負債額
買掛金
関連会社に対する債務
内、
内、
1年以上
1年未満
5年以下
2010年12月31日現在
内、
5年超
合計
内、
内、
1年以上
1年未満
5年以下
内、
5年超
4,215
224
3,991
0
4,179
16
4,163
0
741
741
0
0
755
755
0
0
12,125
11,998
127
0
8,618
8,544
74
0
94
19
75
0
104
104
0
0
940
331
144
465
1,052
519
196
337
18,115
13,313
4,337
465
14,708
9,938
4,433
337
内、買掛金87百万ユーロ
(2009年12月31日:24百万ユーロ)
その他の資本投資先に対する債務
内、買掛金(7)
(2009年12月31日:9)
その他の負債
内、税金関連245百万ユーロ
(2009年12月31日:119百万ユーロ)
内、社会保険料関連7百万ユーロ
(2009年12月31日:31百万ユーロ)
合計
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
別紙3
ドイツ証券取引法第21条第1項、第25条第1項及び第2項並びに第26条第1項に基づく開示
報告者
開示日
修正日
基準値
アライアンス・バーンスタイン
・エルピー、アメリカ、ニュー
2010年2月1日
2010年1月27日
3%
ヨーク
アライアンス・バーンスタイン
・コーポレーション、アメリカ、
2010年2月1日
2010年1月27日
3%
ニューヨーク
エクイタブル・ホールディング
ス・エルエルシー、アメリカ、
2010年2月1日
2010年1月27日
3%
ニューヨーク
議決権比率
議決権数
2.75%
33,190,290
2.75%
33,190,290
2.75%
33,190,290
アクサ・エクイタブル・ライフ
・インシュランス・カンパニー、
アメリカ、ニューヨーク
2010年2月1日
2010年1月27日
3%
2.75%
33,190,290
アクサ・エクイタブル・フィナ
ンシャル・サービシーズ・エル
エルシー、アメリカ、ニューヨー
ク
2010年2月1日
2010年1月27日
3%
2.75%
33,190,290
アクサ・フィナンシャル・イン
ク、アメリカ、ニューヨーク
2010年2月1日
2010年1月27日
3%
2.75%
33,190,290
アクサ・エスエー、フランス、パ
リ
2010年3月5日
2010年3月3日
3%
2.96%
35,814,094
2003年11月14日
25%
48.28%
ドイツ復興金融公庫、フランクフ
ルト・アム・マイン
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議決権保有者
アライアンス・バーンスタイン・エルピー、アメ
リカ、ニューヨーク(ドイツ証券取引法第21条第1
項第1文第6号による)
アライアンス・バーンスタイン・コーポレー
ション、アメリカ、ニューヨーク(ドイツ証券取引
法第22条第1項第1文第6号及び第2文による)
エクイタブル・ホールディングス・エルエル
シー、アメリカ、ニューヨーク(ドイツ証券取引法
第22条第1項第1文第6号及び第2文による)
アクサ・エクイタブル・ライフ・インシュラン
ス・カンパニー、アメリカ、ニューヨーク(ドイツ
証券取引法第22条第1項第1文第6号及び第2文に
よる)
アクサ・エクイタブル・フィナンシャル・サー
ビシーズ・エルエルシー、アメリカ、ニューヨー
ク(ドイツ証券取引法第22条第1項第1文第6号及
び第2文による)
アクサ・フィナンシャル・インク、アメリカ、
ニューヨーク(ドイツ証券取引法第22条第1項第1
文第6号及び第2文による)
アクサ・エスエー、フランス、パリ(ドイツ証券取
引法第21条第1項第1文第6号及び第2文による)
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
別 紙
4
キャッシュ・フロー計算書
2010年1月1日から同年12月31日までの事業年度
2009年
2010年
差異
百万ユー
ロ
億円
百万ユー
ロ
億円
百万ユー
ロ
億円
当期純利益
513
595
1,346
1,561
833
966
固定資産処分損益
‑13
‑15
9
10
22
26
286
332
210
244
‑76
‑88
503
583
150
174
‑353
‑409
1,289
1,495
1,715
1,989
426
494
‑215
‑249
‑1,106
‑1,283
‑891
‑1,034
引当金の増減
‑3
‑3
‑110
‑128
‑107
‑124
負債(金融負債を除く)及び
繰延収益の増減
16
19
158
183
142
165
1,087
1,261
657
762
‑430
‑499
無形固定資産
1
1
0
0
‑1
‑1
有形固定資産
24
28
49
57
25
29
長期金融資産
33
38
5,741
6,660
5,708
6,621
58
67
5,790
6,717
5,732
6,649
固定資産の償却費及び
減価償却費
非資金損益項目の調整その他現金を伴わない収益及び費
用
運転資本の増減考慮前の当期
純利益/キャッシュ・フローⅠ
流動資産(現金及び現金等価物を除く)及び前払費用の増
減
営業活動より生じたキャッシュ・フロー
固定資産処分による収入
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
2010年1月1日から同年12月31日までの事業年度
2009年
百万ユーロ
2010年
億円
差異
百万ユーロ
億円
百万ユーロ
億円
固定資産の取得による支出
無形固定資産
‑17
‑20
‑18
‑21
‑1
‑1
有形固定資産
‑227
‑263
‑301
‑349
‑74
‑86
長期金融資産
‑57
‑66
‑310
‑360
‑253
‑293
‑301
‑349
‑629
‑730
‑328
‑380
現金投資の短期財務管理に関する収入 1)
5,803
6,731
4,234
4,911
‑1,569
‑1,820
現金投資の短期財務管理に関する支出 1)
‑3,696
‑4,287
‑5,553
‑6,441
‑1,857
‑2,154
投資活動により生じたキャッシュ・フロー
1,864
2,162
3,842
4,457
1,978
‑2,294
‑725
‑841
‑725
‑841
0
0
9,020
10,463
2,207
2,560
‑6,813
‑7,903
金融負債の返済
‑9,367
‑10,866
‑5,738
‑6,656
3,629
4,210
財務活動より生じたキャッシュ・フロー
‑1,072
‑1,244
‑4,256
‑4,937
‑3,184
‑3,693
1,879
2,180
243
282
‑1,636
‑1,898
現金及び現金等価物、期首残高
316
367
2,195
2,546
1,879
2,180
現金及び現金等価物、期末残高
2,195
2,547
2,438
2,828
243
282
配当金の支払い
金融負債による収入
現金及び現金等価物の増減純額
1) 前期の数字が調整されている。
別 紙
5
株主資本変動計算書
2010年1月1日から同年12月31日までの事業年度
(単位:百万ユーロ)
資本剰余金
留保利益
2010年1月1日現在
1,209
3,343
5,217
881
10,650
株主との資本取引
0
0
0
‑725
‑725
損益認識されない
その他の資本の増減
0
0
33
0
33
損益認識される資本の増減
0
0
0
1,346
1,346
1,209
3,343
5,250
1,502
11,304
2010年12月31日現在
当期未処分利益
資本
合計
資本金
2009年1月1日から同年12月31日までの事業年度
(単位:億円)
資本金
資本剰余金
363/387
留保利益
当期未処分利益
資本
合計
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
2009年1月1日現在
1,402
3,878
6,052
1,022
12,354
株主との資本取引
0
0
0
‑841
‑841
損益認識されない
その他の資本の増減
0
0
38
0
38
損益認識される資本の増減
0
0
0
1,561
1,561
1,402
3,878
6,090
1,742
13,112
2009年12月31日現在
364/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
別 紙
6
別紙6は、前記「1−(1)−(ト)連結財務書類に対する注記−注記(60)」を参照されたい。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
責任声明
私どもの知る限り、及び適用される報告原則に準拠して、当年次財務書類は、ドイツポスト・アー
ゲーの資産、負債、財政状態及び損益について真実かつ公正適正な概観を与えており、また経営報告書
は、ドイツポスト・アーゲーで予想される展開に関連する主要な機会及びリスクの記載とともに、ドイ
ツポスト・アーゲーの事業及び状態の展開及びパフォーマンスの公正なレビューを含んでいる。
ボン、2011年2月18日
ドイツポスト・アーゲー経営取締役会
フランク・アペル
ケン・アレン
ジャーゲン・ゲルデス
ウォルター・ショイルレ
ブルース・エドワーズ
ローレンス・A・ロレン
ヘルマン・ウーデ
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
第7 【外国為替相場の推移】
日本円とユーロとの為替相場は、国内において時事に関する事項を掲載する2以上の日刊新聞紙に、最近5
年間の事業年度において掲載されているので、本項の記載を省略する。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
第8 【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
1 【本邦における株式事務等の概要】
当社の株式(以下「当社株式」という。)を取得する者(本項において以下「実質株主」という。)につ
いては、その取得窓口となった証券会社(以下「窓口証券会社」という。)との間の外国証券取引口座約
款に基づき、実質株主の名義で外国証券取引口座(以下「取引口座」という。)が開設される。当社株式
についての売買の執行、売買代金の決済、証券の保管及びその他当社株式の取引に関する事項は、全て
この取引口座を通じて処理される。
以下は、外国証券取引口座約款に従った、当社株式に関する事務手続の概要である。
(1) 【名義書換取扱場所、株主名簿管理人及び実質株主明細表】
日本には、当社株式の名義書換取扱場所又は株主名簿管理人は存在しない。各窓口証券会社は、自社
に取引口座を有する全実質株主の明細表(以下「実質株主明細表」という。)を作成する。実質株主明細
表には、各実質株主の氏名及び各実質株主のために所有する株式数が記載される。
(2) 【株主に対する特典】
なし
(3) 【株式の譲渡制限】
実質株主の行う株式譲渡については、「第1−2 外国為替管理制度」で述べた制約を除き、何ら制限
はない。
(4) 【その他株式事務に関する事項】
(イ) 株式の登録
取引口座を通じて保有される当社株式は、窓口証券会社を代理するドイツにおける保管機関(以下
「現地保管機関」という。)又はその名義人の名義で、当社の登録株主名簿に登録される。
(ロ) 事業年度の終了
当社の事業年度は、毎年12月末日に終了する。
(ハ) 実質株主明細表の基準日
当社の取締役会は、配当の支払い又は新株引受権の付与のため基準日を定めることができる。かかる
配当又は新株引受権を受領する資格を有する実質株主を決定するための実質株主明細表の基準日は、
通常、当社が定めるドイツにおける上記基準日と同一の暦日となる。
(ニ) 公告
日本における公告は行われない。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(ホ) 実質株主に対する株式事務に関する手数料
実質株主は、窓口証券会社に取引口座を開設するときに、窓口証券会社の定めるところにより、口座
管理料を支払うほか、必要に応じて実費を支払う。
2 【日本における実質株主の権利行使方法】
(1) 【実質株主の議決権の行使に関する手続き】
議決権の行使は、実質株主が窓口証券会社を通じて行う指示に基づき、現地保管機関又はその名義人
が行う。実質株主が指示をしない場合、現地保管機関又はその名義人は議決権を行使しない。
(2) 【配当請求等に関する手続き】
(イ) 現金配当の交付手続き
外国証券取引口座約款に従い、配当金は、窓口証券会社が現地保管機関又はその名義人から一括受領
し、取引口座を通じて実質株主明細表に記載されている実質株主に支払われる。
(ロ) 株式配当等の交付手続き
株式分割の方法により割り当てられた当社株式は、原則として、現地保管機関又はその名義人の名義
で登録され、窓口証券会社は、かかる当社株式を取引口座を通じて処理する。但し、実質株主が特に要請
した場合を除き、ドイツにおける取引単位未満の当社株式は売却され、その純手取金が窓口証券会社を
通じて実質株主に支払われる。
株式配当により割り当てられた当社株式は、実質株主が特に要請した場合を除き、窓口証券会社を代
理する現地保管機関によりドイツで売却され、その純手取金は、窓口証券会社が現地保管機関又はその
名義人から一括受領し、取引口座を通じて実質株主に支払われる。
(ハ) 新株引受権
当社株式について新株引受権が与えられた場合は、新株引受権は、原則として、窓口証券会社を代理
する現地保管機関によりドイツで売却され、その純手取金は、窓口証券会社が現地保管機関又はその名
義人から一括受領し、取引口座を通じて実質株主に支払われる。
(3) 【株式の移転に関する手続き】
実質株主は、その所有する株式の振替え又は売却注文をなすことができる。実質株主と窓口証券会社
との間の決済は、円貨又は窓口証券会社が応じ得る範囲内の外貨による。
窓口証券会社の店頭における当社株式の譲渡は、口座間の振替を口座簿に記録することにより行わ
れ、日本における当社株式の取引が行われた結果として、現地保管機関の株式口座に変更が生じた際
に、現地保管機関の定める手続に従い、当該当社株式を振り替えるための口座簿の記録が行われる。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(4) 【本邦における課税】
(イ) 配当
実質株主に対する配当は、日本の税法上配当所得となる。
日本の居住者たる個人又は日本の法人が支払を受ける配当金については、ドイツにおいて当該配当
の支払の際に徴収されたドイツ又はその地方公共団体の源泉課税があるときは、この額をドイツにお
ける当該配当の支払額から控除した後の金額に対して、(ⅰ)個人の場合は、2004年1月1日から2011年12
月31日までに支払いを受けるべき上場株式等の配当については、7%の所得税と3%の地方税が、2012年
1月1日以降に支払いを受けるべき上場株式等の配当については、15%の所得税と5%の地方税が、(ⅱ)
法人の場合は、2004年1月1日から2011年12月31日までに支払を受けるべき上場株式等の配当について
は、7%の所得税が、2012年1月1日以降に支払いを受けるべき上場株式等の配当については、15%の所得
税が源泉徴収される。かかる配当所得について個人は確定申告を要しないが、個人は申告分離課税もし
くは総合課税という方法のいずれかにおいて確定申告を行うことを選択できる。
実質株主に支払われた配当につき源泉徴収されたドイツの所得税額については確定申告により外国
税額控除が利用できる場合がある。
(ロ) 譲渡損益
当社株式の日本における譲渡に基づく損益についての課税は、日本の会社の上場株式の譲渡損益課
税と同様である。
(ハ) 相続税
(a) 当社株式を相続し又は遺贈を受けた日本の実質株主には、日本の相続税法に基づき相続税が課
せられるが、外国税額控除が認められる場合がある。
(b) 日本国の居住者が相続した当社株式が同時にドイツの相続税の対象となることがあるが、ドイ
ツで徴収された当該相続税については、日本国の相続税法の下で外国税額控除が受けられる。
ドイツにおける課税上の取扱いについては、「第1‑3 課税上の取扱い」を参照されたい。
(5) 【実質株主に対する諸通知】
当社が株主に対して行う通知及び通信は、当社株式の名義上の株主である現地保管機関又はその名
義人に対し行われる。現地保管機関は、同通知及び通信を窓口証券会社に転送し、窓口証券会社は更に
実質株主に対して転送する責任を負う。実費は当該実質株主に請求される。しかし、実質株主がかかる
通知及び通信の転送を希望しない場合、又はかかる通知及び通信の内容が重要でない場合、かかる通知
及び通信はかかる実質株主に転送されず、窓口証券会社が保管し、実質株主の閲覧に供される。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
第9 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
該当なし。
2 【その他の参考情報】
2010年1月1日から本有価証券報告書提出日までの期間において、金融商品取引法第25条1項各号に基づ
き、当社が提出した書類は以下の通りである。
有価証券報告書及び
その添付書類
半期報告書
自
至
自
事業年度
至
事業年度
2009年1月1日
2009年12月31日
2010年1月1日
2010年6月30日
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2010年6月29日、関東財務局長に提出
2010年9月29日、関東財務局長に提出
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
第1 【保証会社情報】
該当なし。
第2 【保証会社以外の会社の情報】
該当なし。
第3 【指数等の情報】
該当なし。
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(訳文)
監 査 報 告 書
私どもは、ドイツポスト・アーゲー(ボン)により作成された連結貸借対照表、連結損益計算書、連結資本
変動表、連結キャッシュ・フロー計算書及び連結財務書類に対する注記で構成される2010年1月1日より
12月31日までの事業年度の連結財務書類並びにグループ経営報告書についての監査を行った。EUにより採
用された国際財務報告基準(IFRS)及びドイツ商法(Handelsgesetzbuch‑HGB)第315a条第1項に準拠した商
法の追加規定並びに定款の追加規定に従った連結財務書類及びグループ経営報告書の作成は、親会社の経
営取締役会が責任を持つものである。私どもの責任は、私どもの監査に基づいて連結財務書類及びグルー
プ経営報告書について意見を表明することにある。
私どもはドイツ商法第317条及び公認会計士協会(IDW)が公布した、財務書類監査に関するドイツにおけ
る一般に公正妥当と認められた監査基準に準拠し、さらに国際監査基準(ISA)に従って連結財務書類の監
査を行った。これらの基準は、適用される財務報告の枠組みに従った連結財務書類及びグループ経営報告
書における純資産、財政状態及び経営成績の表示に重要な影響を及ぼす虚偽記載がないことについて合理
的な保証を得るために監査を計画し、実施することを要求している。監査手続の決定にあたっては、グルー
プの事業活動、経済環境及び法的環境に対する知識、並びに虚偽記載の可能性に関する予想を考慮に入れ
ている。会計関連の内部統制システムの有効性並びに連結財務書類及びグループ経営報告書の開示を裏付
ける証拠は、監査の枠組みにおいて主に試査により検証される。監査は、連結に含まれる会社の年次財務書
類、これらの会社が連結に含まれるかどうかの決定、使用された会計方法及び連結原則並びに会社の経営
取締役会により作成された重要な見積りに関する評価、さらに連結財務書類及びグループ経営報告書の全
体的な表示に関する評価を含んでいる。私どもは、私どもの監査が監査意見に合理的な基礎を提供してい
ることを確信している。
私どもの監査の結果、いかなる限定事項も生じていない。
私どもの監査の結果に基づく私どもの意見では、連結財務書類は、EUにより採用された国際財務報告基
準(IFRS)及びドイツ商法(HGB)第315a条第1項に準拠した商法の追加規定並びに定款の追加規定及びIFRS
全規定に従っており、これらの規定に従ってグループの純資産、財政状態、経営成績の真実かつ公正な概観
を与えている。グループ経営報告書は連結財務書類とともに、全体として、グループの状態の適切な概観を
表しており、将来の事業展開における機会及びリスクを適切に表示している。
デュッセルドルフ、20011年2月18日
プライスウォーターハウスクーパース
アクティエンゲゼルシャフト
監査法人
(クラウス・ディーター・ルスケ)
(ディートマー・プリュム)
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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(経済監査士)
(経済監査士)
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
BESTÄTIGUNGSVERMERK DES ABSCHLUSSPRÜFERS
Wir haben den von der Deutsche Post AG , Bonn, aufgestellten
Konzernabschluss – bestehend aus Gewinn-un-Verlust-Rechnung und
Gesamtergebnisrechnung, Bilanz, Kapitalflussrechnung, Eigenkapitalverä
nderungsrechnung und Anhang – sowie den Konzernlagebericht für das Geschä
ftsjahr vom 1. Januar bis 31. Dezember 2010 geprüft. Die Aufstellung von
Konzernabschluss und Konzernlagebericht nach den I F R S, wie sie in der E U
anzuwenden sind, und den ergänzend nach § 315 a Abs. 1 H G B anzuwendenden
handelsrechtlichen Vorschriften sowie den ergänzenden Bestimmungen der Satzung
liegt in der Verantwortung des Vorstands der Gesellschaft. Unsere Aufgabe ist es,
auf der Grundlage der von uns durchgeführten Prüfung eine Beurteilung über den
Konzernabschluss und den Konzernlagebericht abzugeben.
Wir haben unsere Konzernabschlussprüfung nach § 317 HGB unter Beachtung
der vom Institut der Wirtschaftsprüfer ( I D W ) festgestellten deutschen Grundsätze
ordnungsmäßiger Abschlussprüfung unter ergänzender Beachtung der International
Standards on Auditing ( I S A ) vorgenommen. Danach ist die Prüfung so zu planen
und durchzuführen, dass Unrichtigkeiten und Verstöße, die sich auf die Darstellung
des durch den Konzernabschluss unter Beachtung der anzuwendenden
Rechnungslegungsvorschriften und durch den Konzernlagebericht vermittelten
Bildes der Vermögens-, Finanz- und Ertragslage wesentlich auswirken, mit
hinreichender Sicherheit erkannt werden. Bei der Festlegung der Prü
fungshandlungen werden die Kenntnisse über die Geschäftstätigkeit und über das
wirtschaftliche und rechtliche Umfeld des Konzerns sowie die Erwartungen über mö
gliche Fehler berücksichtigt. Im Rahmen der Prüfung werden die Wirksamkeit des
rechnungslegungsbezogenen internen Kontrollsystems sowie die Nachweise für die
Angaben im Konzernabschluss und Konzernlagebericht überwiegend auf der Basis
von Stichproben beurteilt. Die Prüfung umfasst die Beurteilung der Jahresabschlüsse
der in den Konzernabschluss einbezogenen Unternehmen, der Abgrenzung des
Konsolidierungskreises, der angewandten Bilanzierungs- und Konsolidierungsgrunds
ätze und der wesentlichen Einschätzungen des Vorstands sowie die Würdigung der
Gesamtdarstellung des Konzernabschlusses und des Konzernlageberichts. Wir sind
der Auffassung, dass unsere Prüfung eine hinreichend sichere Grundlage für unsere
Beurteilung bildet.
Unsere Prüfung hat zu keinen Einwendungen geführt.
Nach unserer Beurteilung aufgrund der bei der Prüfung gewonnenen
Erkenntnisse entspricht der Konzernabschluss den I F R S, wie sie in der E U
anzuwenden sind, und den ergänzend nach § 315 a Abs. 1 H G B anzuwendenden
handelsrechtlichen Vorschriften sowie den ergänzenden Bestimmungen der Satzung
und vermittelt unter Beachtung dieser Vorschriften ein den tatsächlichen Verhä
ltnissen entsprechendes Bild der Vermögens-, Finanz- und Ertragslage des
Konzerns. Der Konzernlagebericht steht im Einklang mit dem Konzernabschluss,
vermittelt insgesamt ein zutreffendes Bild von der Lage des Konzerns und stellt die
Chancen und Risiken der zukünftigen Entwicklung zutreffend dar.
Düsseldorf, den 18. Februar 2011
PricewaterhouseCoopers
Aktiengesellschaft
Wirtschaftsprüfungsgesellschaft
376/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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Klaus-Dieter Ruske
Dietmar Prümm
Wirtschaftsprüfer Wirtschaftsprüfer
377/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(訳文)
監 査 報 告 書
私どもは、ドイツポスト・アーゲー(ボン)により作成された連結貸借対照表、連結損益計算書、連結資本変
動表、連結キャッシュ・フロー計算書及び連結財務書類に対する注記で構成される2009年1月1日より12月
31日までの事業年度の連結財務書類並びにグループ経営報告書についての監査を行った。EUにより採用され
た国際財務報告基準(IFRS)及びドイツ商法(Handelsgesetzbuch‑HGB)第315a条第1項に準拠した商法の追加
規定並びに定款の追加規定に従った連結財務書類及びグループ経営報告書の作成は、親会社の経営取締役会
が責任を持つものである。私どもの責任は、私どもの監査に基づいて連結財務書類及びグループ経営報告書に
ついて意見を表明することにある。
私どもはドイツ商法第317条及び公認会計士協会(IDW)が公布した、財務書類監査に関するドイツにおける
一般に公正妥当と認められた監査基準に準拠し、さらに国際監査基準(ISA)に従って連結財務書類の監査を
行った。これらの基準は、適用される財務報告の枠組みに従った連結財務書類及びグループ経営報告書におけ
る純資産、財政状態及び経営成績の表示に重要な影響を及ぼす虚偽記載がないことについて合理的な保証を
得るために監査を計画し、実施することを要求している。監査手続の決定にあたっては、グループの事業活動、
経済環境及び法的環境に対する知識、並びに虚偽記載の可能性に関する予想を考慮に入れている。会計関連の
内部統制システムの有効性並びに連結財務書類及びグループ経営報告書の開示を裏付ける証拠は、監査の枠
組みにおいて主に試査により検証される。監査は、連結に含まれる会社の年次財務書類、これらの会社が連結
に含まれるかどうかの決定、使用された会計方法及び連結原則並びに会社の経営取締役会により作成された
重要な見積りに関する評価、さらに連結財務書類及びグループ経営報告書の全体的な表示に関する評価を含
んでいる。私どもは、私どもの監査が監査意見に合理的な基礎を提供していることを確信している。
私どもの監査の結果、いかなる限定事項も生じていない。
私どもの監査の結果に基づく私どもの意見では、連結財務書類は、EUにより採用された国際財務報告基準
(IFRS)及びドイツ商法(HGB)第315a条第1項に準拠した商法の追加規定並びに定款の追加規定及びIFRS全規
定に従っており、これらの規定に従ってグループの純資産、財政状態、経営成績の真実かつ公正な概観を与え
ている。グループ経営報告書は連結財務書類とともに、全体として、グループの状態の適切な概観を表してお
り、将来の事業展開における機会及びリスクを適切に表示している。
デュッセルドルフ、20010年2月19日
プライスウォーターハウスクーパース
アクティエンゲゼルシャフト
監査法人
(クラウス・ディーター・ルスケ)
(経済監査士)
(ディートマー・プリュム)
(経済監査士)
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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BESTÄTIGUNGSVERMERK DES ABSCHLUSSPRÜFERS
Wir haben den von der Deutsche Post AG , Bonn, aufgestellten Konzernabschluss
– bestehend aus Gewinn-un-Verlust-Rechnung und Gesamtergebnisrechnung, Bilanz,
Kapitalflussrechnung, Eigenkapitalveränderungsrechnung und Anhang – sowie den
Konzernlagebericht für das Geschäftsjahr vom 1. Januar bis 31. Dezember 2009 geprü
ft. Die Aufstellung von Konzernabschluss und Konzernlagebericht nach den IFRS, wie
sie in der E U anzuwenden sind, und den ergänzend nach § 315 a Abs. 1 H G B
anzuwendenden handelsrechtlichen Vorschriften sowie den ergänzenden
Bestimmungen der Satzung liegt in der Verantwortung des Vorstands der Gesellschaft.
Unsere Aufgabe ist es, auf der Grundlage der von uns durchgeführten Prüfung eine
Beurteilung über den Konzernabschluss und den Konzernlagebericht abzugeben.
Wir haben unsere Konzernabschlussprüfung nach § 317 H G B unter Beachtung
der vom Institut der Wirtschaftsprüfer ( I D W ) festgestellten deutschen Grundsätze
ordnungsmäßiger Abschlussprüfung unter ergänzender Beachtung der International
Standards on Auditing (ISA) vorgenommen. Danach ist die Prüfung so zu planen und
durchzuführen, dass Unrichtigkeiten und Verstöße, die sich auf die Darstellung des
durch den Konzernabschluss unter Beachtung der anzuwendenden
Rechnungslegungsvorschriften und durch den Konzernlagebericht vermittelten Bildes
der Vermögens-, Finanz- und Ertragslage wesentlich auswirken, mit hinreichender
Sicherheit erkannt werden. Bei der Festlegung der Prüfungshandlungen werden die
Kenntnisse über die Geschäftstätigkeit und über das wirtschaftliche und rechtliche
Umfeld des Konzerns sowie die Erwartungen über mögliche Fehler berücksichtigt. Im
Rahmen der Prüfung werden die Wirksamkeit des rechnungslegungsbezogenen
internen Kontrollsystems sowie die Nachweise für die Angaben im Konzernabschluss
und Konzernlagebericht überwiegend auf der Basis von Stichproben beurteilt. Die Prü
fung umfasst die Beurteilung der Jahresabschlüsse der in den Konzernabschluss
einbezogenen Unternehmen, der Abgrenzung des Konsolidierungskreises, der
angewandten Bilanzierungs- und Konsolidierungsgrundsätze und der wesentlichen
Einschätzungen des Vorstands sowie die Würdigung der Gesamtdarstellung des
Konzernabschlusses und des Konzernlageberichts. Wir sind der Auffassung, dass
unsere Prüfung eine hinreichend sichere Grundlage für unsere Beurteilung bildet.
Unsere Prüfung hat zu keinen Einwendungen geführt.
Nach unserer Beurteilung aufgrund der bei der Prüfung gewonnenen Erkenntnisse
entspricht der Konzernabschluss den I F R S, wie sie in der E U anzuwenden sind, und
den ergänzend nach § 315 a Abs. 1 H G B anzuwendenden handelsrechtlichen
Vorschriften sowie den ergänzenden Bestimmungen der Satzung und vermittelt unter
Beachtung dieser Vorschriften ein den tatsächlichen Verhältnissen entsprechendes Bild
der Vermögens-, Finanz- und Ertragslage des Konzerns. Der Konzernlagebericht steht
im Einklang mit dem Konzernabschluss, vermittelt insgesamt ein zutreffendes Bild von
der Lage des Konzerns und stellt die Chancen und Risiken der zukünftigen Entwicklung
zutreffend dar.
Düsseldorf, den 19. Februar 2010
PricewaterhouseCoopers
Aktiengesellschaft
Wirtschaftsprüfungsgesellschaft
Klaus-Dieter Ruske
Dietmar Prümm
Wirtschaftsprüfer Wirtschaftsprüfer
379/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
(訳文)
監 査 報 告 書
私どもはドイツポスト・アーゲー(ボン)の2010年1月1日より2010年12月31日までの事業年度の会計
帳簿及び経営報告書を含む、貸借対照表、損益計算書および財務書類に対する注記から構成される年次財
務書類の監査を行った。会計帳簿の記録並びに年次財務書類及び経営報告書の作成は、ドイツ商法(及び株
式保有契約書/会社定款に規定された規則)に準拠し作成されており、会社経営陣の責任によるものであ
る。私ども監査人の責任は、私どもの監査に基づいてこれらの会計帳簿を含む年次財務書類及び経営報告
書について意見を表明することである。
私どもは、ドイツ商法317条及び、ドイツ公認会計士協会(IDW)が公布した一般に公正妥当と認められた
監査基準に準拠して年次財務書類の監査を行った。これらの基準は、ドイツにおける一般に公正妥当と認
められる会計原則に従った年次財務書類及び経営報告書における純資産、財政状態及び経営成績の表示に
重要な影響を及ぼすような虚偽記載があるかどうかについての合理的な保証を得るために、私どもが監査
を計画し、実施することを要求している。監査計画手続の決定にあたっては、会社の事業活動、経済環境及
び法的環境に対する知識、並びに虚偽記載の可能性を考慮に入れている。監査には、会計処理に係る内部統
制の有効性、並びに会計帳簿、年次財務書類及び経営報告書に記載されている開示についての証拠を主に
試査により検証することが含まれている。監査はまた、適用された会計原則及び経営陣による重要な見積
り、更に年次財務書類及び経営報告書の全体的な表示の評価を含んでいる。私どもは、私どもの監査が監査
意見に対する合理的な根拠を与えているものと確信している。
私どもの監査の結果、いかなる限定事項も生じていない。
私どもの監査に基づく私どもの意見では、年次財務書類は、法的要件及び会社定款に規定された規則に
従っており、ドイツにおける一般に公正妥当と認められる会計原則に基づいて、会社の純資産、財政状態及
び経営成績の真実かつ公正な概観を示している。経営報告書は年次財務書類とともに、全体として、会社の
状態の適切な概観を表しており、将来の事業展開におけるリスクを適切に表示している。
デュッセルドルフ、2011年2月18日
プライスウォーターハウスクーパース
アクティエンゲゼルシャフト
監査法人
(ディーター・ルスケ)
(経済監査士)
(ディートマー・プリュム)
(経済監査士)
380/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
Bestätigungsvermerk des Abschlussprüfers
Wir haben den Jahresabschluss - bestehend aus Bilanz, Gewinn- und
Verlustrechnung, sowie Anhang - unter Einbeziehung der Buchführung und den
Lagebericht der Deutsche Post AG, Bonn, für das Geschäftsjahr vom 1. Januar bis
31. Dezember 2010 geprüft. Die Buchführung und die Aufstellung von
Jahresabschluss und Lagebericht nach den deutschen handelsrechtlichen
Vorschriften und den ergänzenden Bestimmungen der Satzung liegen in der
Verantwortung des Vorstands der Gesellschaft. Unsere Aufgabe ist es, auf der
Grundlage der von uns durchgeführten Prüfung eine Beurteilung über den
Jahresabschluss unter Einbeziehung der Buchführung und über den Lagebericht
abzugeben.
Wir haben unsere Jahresabschlussprüfung nach §317 HGB unter Beachtung der
vom Institut der Wirtschaftsprüfer (IDW) festgestellten deutschen Grundsätze
ordnungsmäßiger Abschlussprüfung vorgenommen. Danach ist die Prüfung so zu
planen und durchzuführen, dass Unrichtigkeiten und Verstöße, die sich auf die
Darstellung des durch den Jahresabschluss unter Beachtung der Grundsätze
ordnungsmäßiger Buchführung und durch den Lagebericht vermittelten Bildes der
Vermögens-, Finanz- und Ertragslage wesentlich auswirken, mit hinreichender
Sicherheit erkannt werden. Bei der Festlegung der Prüfungshandlungen werden die
Kenntnisse über die Geschäftstätigkeit und über das wirtschaftliche und rechtliche
Umfeld der Gesellschaft sowie die Erwartungen über mögliche Fehler berücksichtigt.
Im Rahmen der Prüfung werden die Wirksamkeit des rechnungslegungsbezogenen
internen Kontrollsystems sowie Nachweise für die Angaben in Buchführung,
Jahresabschluss und Lagebericht überwiegend auf der Basis von Stichproben
beurteilt. Die Prüfung umfasst die Beurteilung der angewandten Bilanzierungsgrunds
ätze und der wesentlichen Einschätzungen des Vorstands sowie die Würdigung der
Gesamtdarstellung des Jahresabschlusses und des Lageberichtes. Wir sind der
Auffassung, dass unsere Prüfung eine hinreichend sichere Grundlage für unsere
Beurteilung bildet.
Unsere Prüfung hat zu keinen Einwendungen geführt.
382/387
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ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
Nach unserer Beurteilung aufgrund der bei der Prüfung gewonnenen Erkenntnisse
entspricht der Jahresabschluss den gesetzlichen Vorschriften und den ergänzenden
Bestimmungen der Satzung und vermittelt unter Beachtung der Grundsätze
ordnungsmäßiger Buchführung ein den tatsächlichen Verhältnissen entsprechendes
Bild der Vermögens-, Finanz- und Ertragslage der Gesellschaft. Der Lagebericht
steht im Einklang mit dem Jahresabschluss, vermittelt insgesamt ein zutreffendes
Bild von der Lage der Gesellschaft und stellt die Chancen und Risiken der zukü
nftigen Entwicklung zutreffend dar.
Düsseldorf, den 18.Februar2011
PricewaterhouseCoopers
Aktiengesellschaft
Wirtschaftsprüfungsgesellschaft
Dieter Ruske Dietmar Prümm
Wirtschaftsprüfer
Wirtschaftsprüfer
383/387
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有価証券報告書
(訳文)
監 査 報 告 書
私どもはドイツポスト・アーゲー(ボン)の2009年1月1日より2009年12月31日までの事業年度の会計帳簿
及び経営報告書を含む、貸借対照表、損益計算書および財務書類に対する注記から構成される年次財務書類の
監査を行った。会計帳簿の記録並びに年次財務書類及び経営報告書の作成は、ドイツ商法(及び株式保有契約
書/会社定款に規定された規則)に準拠し作成されており、会社経営陣の責任によるものである。私ども監査
人の責任は、私どもの監査に基づいてこれらの会計帳簿を含む年次財務書類及び経営報告書について意見を
表明することである。
私どもは、ドイツ商法317条及び、ドイツ公認会計士協会(IDW)が公布した一般に公正妥当と認められた監査
基準に準拠して年次財務書類の監査を行った。これらの基準は、ドイツにおける一般に公正妥当と認められる
会計原則に従った年次財務書類及び経営報告書における純資産、財政状態及び経営成績の表示に重要な影響
を及ぼすような虚偽記載があるかどうかについての合理的な保証を得るために、私どもが監査を計画し、実施
することを要求している。監査計画手続の決定にあたっては、会社の事業活動、経済環境及び法的環境に対す
る知識、並びに虚偽記載の可能性を考慮に入れている。監査には、会計処理に係る内部統制の有効性、並びに会
計帳簿、年次財務書類及び経営報告書に記載されている開示についての証拠を主に試査により検証すること
が含まれている。監査はまた、適用された会計原則及び経営陣による重要な見積り、更に年次財務書類及び経
営報告書の全体的な表示の評価を含んでいる。私どもは、私どもの監査が監査意見に対する合理的な根拠を与
えているものと確信している。
私どもの監査の結果、いかなる限定事項も生じていない。
私どもの監査に基づく私どもの意見では、年次財務書類は、法的要件及び会社定款に規定された規則に従っ
ており、ドイツにおける一般に公正妥当と認められる会計原則に基づいて、会社の純資産、財政状態及び経営
成績の真実かつ公正な概観を示している。経営報告書は年次財務書類とともに、全体として、会社の状態の適
切な概観を表しており、将来の事業展開におけるリスクを適切に表示している。
デュッセルドルフ、2010年2月19日
プライスウォーターハウスクーパース
アクティエンゲゼルシャフト
監査法人
(クラウス・ディーター・ルスケ)
(経済監査士)
(ディートマー・プリュム)
(経済監査士)
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有価証券報告書
Bestätigungsvermerk des Abschlussprüfers
Wir haben den Jahresabschluss - bestehend aus Bilanz, Gewinn- und Verlustrechnung,
sowie Anhang - unter Einbeziehung der Buchführung und den Lagebericht der
Deutsche Post AG, Bonn, für das Geschäftsjahr vom 1. Januar bis 31. Dezember 2009
geprüft. Die Buchführung und die Aufstellung von Jahresabschluss und Lagebericht
nach den deutschen handelsrechtlichen Vorschriften und den ergänzenden
Bestimmungen der Satzung liegen in der Verantwortung des Vorstands der
Gesellschaft. Unsere Aufgabe ist es, auf der Grundlage der von uns durchgeführten Pr
üfung eine Beurteilung über den Jahresabschluss unter Einbeziehung der Buchführung
und über den Lagebericht abzugeben.
Wir haben unsere Jahresabschlussprüfung nach §317 HGB unter Beachtung der vom
Institut der Wirtschaftsprüfer (IDW) festgestellten deutschen Grundsätze ordnungsmäß
iger Abschlussprüfung vorgenommen. Danach ist die Prüfung so zu planen und
durchzuführen, dass Unrichtigkeiten und Verstöße, die sich auf die Darstellung des
durch den Jahresabschluss unter Beachtung der Grundsätze ordnungsmäßiger Buchfü
hrung und durch den Lagebericht vermittelten Bildes der Vermögens-, Finanz- und
Ertragslage wesentlich auswirken, mit hinreichender Sicherheit erkannt werden. Bei der
Festlegung der Prüfungshandlungen werden die Kenntnisse über die Geschäftstätigkeit
und über das wirtschaftliche und rechtliche Umfeld der Gesellschaft sowie die
Erwartungen über mögliche Fehler berücksichtigt. Im Rahmen der Prüfung werden die
Wirksamkeit des rechnungslegungsbezogenen internen Kontrollsystems sowie
Nachweise für die Angaben in Buchführung, Jahresabschluss und Lagebericht ü
berwiegend auf der Basis von Stichproben beurteilt. Die Prüfung umfasst die
Beurteilung der angewandten Bilanzierungsgrundsätze und der wesentlichen Einschä
tzungen des Vorstands sowie die Würdigung der Gesamtdarstellung des
Jahresabschlusses und des Lageberichtes. Wir sind der Auffassung, dass unsere Prü
fung eine hinreichend sichere Grundlage für unsere Beurteilung bildet.
Unsere Prüfung hat zu keinen Einwendungen geführt.
Nach unserer Beurteilung aufgrund der bei der Prüfung gewonnenen Erkenntnisse
entspricht der Jahresabschluss den gesetzlichen Vorschriften und den ergänzenden
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EDINET提出書類
ドイツポスト・アーゲー(E05889)
有価証券報告書
Bestimmungen der Satzung und vermittelt unter Beachtung der Grundsätze ordnungsm
äßiger Buchführung ein den tatsächlichen Verhältnissen entsprechendes Bild der Verm
ögens-, Finanz- und Ertragslage der Gesellschaft. Der Lagebericht steht im Einklang
mit dem Jahresabschluss, vermittelt insgesamt ein zutreffendes Bild von der Lage der
Gesellschaft und stellt die Chancen und Risiken der zukünftigen Entwicklung zutreffend
dar.
Düsseldorf, den 19.Februar2010
PricewaterhouseCoopers
Aktiengesellschaft
Wirtschaftsprüfungsgesellschaft
Klaus-Dieter Ruske
Wirtschaftsprüfer
Dietmar Prümm
Wirtschaftsprüfer
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