THEORETICAL BASIS OF MODERN ALPINE SKIING TECHNIQUE by VANJA MATIJEVEC Senior Coach for Alpine Skiing 訳 岡戸正人 この原文を訳すにあたってスポーツは感覚的要素が多く時に自分の経験から来る 勝手な受け取りやそのスポーツにおける一般的な常識(必ずしもそれが正しいとは 言えない場合もある)に捕われて自分なりの訳をしないように注意し原文をなるべ く忠実な直訳方式にしましたので後は御自分で解釈してください。 尚、公表にあたり著者のバーニァ・マチベック氏の友人であり菅平高原にてジュニアレ ーシングに力を注いでおられる米沢省吾氏に感謝致します。 INTRODUCTION ‘いつも何かを始めるのは難しい‘ 私は何年も前からスキーの練習をし続けてきました、その中で私は斜面を滑り降りる多くの 方法に出会い習得しました。私は激しいアルペンスキーやバックカントリースキーなどをく まなく練習してきました、そしてこの20年間はレースの為のアルペンスキーのテクニック と指導法について勉強して来ました、そして特にこの10年はレーシングスキーのダイナミ ックな変換(用具の変化)とその特性に強く惹かれました。 しかし、残念ながらこれらの変化は新しいスキーの特徴を生かし開拓しそれを教えるべき立 場の人々から期待通りのリアクションを受ける事はありませんでした、従って私は自分の考 え、リサーチ、経験や発見をこれからお見せする様に発表し提案する事にしました。 最初、私には正しいスキーの道へ導いてくれる先生が誰もおらず全くの一人の状態でしたの で私は常にオープンで学説や教義に捕らわれる事無くインフォメーションコントロールは 自分にあったので「どうしたら楽にバランスを保ちながら滑れるのか」と言う私のモットー に集中して取り組めることが出来たので斜面を滑り降りる基本的な法則を早く理解する事 が出来ました、そして今までの課題でもあった体力(筋力)を最小限に抑えて滑ると云う事 にも取り組む機会を得ることが出来ました。そしてこの事はスキースポーツにとっては最も 基本的な定義であるにもかかわらず、何故、数少ない人しか教えないのか不思議に思います。 スキーで滑る際には周りの環境に合わせた定義に基ずかなければならないしスキーの板と 云う物はその特徴を生かして雪を楽しむための道具に過ぎないと云う事ではあるのですが その特徴やより良い使い方で後に述べるようなもっと軽やかで効果的なスキーへと導いて くれる事が可能な「動き」を追求するようになりました。 現在MCCIと云う方法を用いることによって私達はビギナー個人の能力に合うように教 える事になりました。 先ず最初に何が一番理解しやすく実行しやすいかと云う事を教えます、そして徐々に新しい 知識(練習)をメンタル的、フィジカル的にも無理をさせない程度に付け加えていきます、 私達は通常、上級者が学ぶアルペンスキーのイメージを効果的な基本テクニックとして植え 付けます。 このタスクが無事にこなせた時、フレッシュスキーヤーは様々な可能性とさらなる特種な 個々のニーズに合った知識を学ぶ事や目的に出会う事になるでしょう。 ABOUT A WAY (道について) “世の中にはいろいろな人生を引っ張っている道がある でも、その中に只一つ貴方だけしかマスター出来ない道がある 何処へ続くかは聞くんじゃない、ただ歩き続けるだけだ“ (ニーチェ) 学問の世界がありそれを無視する人も居る、無視する人々は何時も自分たちの考えを貫こう とする。彼らは何時も特別な「真実」を貫こうとするがそれは大切な事を歪める事が多々あ る。だから私は理解し探しつづける事を選ぶ、順々にそうする事は真実へ繋がる事へのステ ップとなる。私はその道のエキスパートとなることを選ぶ、例えば何か一つのスキルを選ん だらただ単に説き伏せるだけでなくそれが正しく教え伝えられるまで見極める事だ。 私達人間はこの世に居る間に人それぞれ異なる道や方法を次々に選んで行く、時々これらの 道や方法は私達の選択やプランの答え若しくは結果のように思える。 ほとんどの場合私達の一番近い周りの環境が絶対的な価値観を植え付け、私達をその枠から 出れなくしてしまう。 私達はより強い気持や行動をコントロールさせる能力を持ち、さらにそれを発達、成長させ る能力も充分持っている、只そうする為には私達は先駆者達の経験なども把握、考慮しなけ ればならない。彼らの経験や発見については書物などから知る事も出来るし口々に伝えられ て行く事もある。これらの知恵は無尽蔵であり私達を包む環境によっては現状を変えること に繋がるかもしれない。今貴方が何処へ行こうと環境の違いに関係なしに人々は同じクオリ ティーを喜び同じ真実を賞賛する、だから私は自分自身の環境や物差しに留まらない為に世 界的な真実を追い求める。 私は人々の感じ方が同じであっても意見などは違う事もあると信じる。痛みは世界中どこに 行っても痛みであるし、愛や嘘もだ。もし誰かが悲しければ世界中どこでも泣く、もし幸せ ならば微笑む、孤独を恐れ解ってもらえないと安心できない、そして世界中の誰もがもっと より多く知りたがる。 この手記はそれらの人々に伝える。 私達が霧の中で幻ではない真実をだんだん見え始めてきた事が解る人へ 本当のことは何時も目で見る事は出来なかった、自分への利益や安心のためで無く選ばれた 正しい選択だけが中身を強くしてくれ自分への尊重へと繋がる!! 真実の為の選択、理解しようとする事、知識、頑固さ、我侭でないこと、そして常に他人に 対してオープンでい続け正直で友達を大事にする事がこれからの課題をクリアーし理解す る事に繋がる。 そうする事によって私達の回り以外の直接的に繋がりの無い環境への対応 もより易しく効果的に行うことができるようになる。頼りない思想や悪意による実行、忠実 でない目的による行動などは結局正しくない手法となり幻を追うこととなり失望を招くだ けになるだろう。 だからこそ私達は「エキスパートなる道」を進める。 無知から知識へ、似合わないことから似合うようになる為に、困難な事を易しくなるように、 向上させ、短気にならず気長に、やがて成し遂げられる事を求めて。 それぞれの新たなステップが新しい発見や注意事項を生み出す、この果てしない道のみが私 達にもっと沢山の新しく様々な事を教えてくれる、間違いやあやかしはなく新たな発見があ るのみだ。 ただ道具を上手く使いこなしたり楽しむだけの物ではなく、いかに環境の中で接するかが大 切でマスターするに近づくほど私達へのインパクトや影響、あるいは私達がどのように環境 に影響を与えるか解るようになる。 なぜなら先に言った様に「エキスパートの道」と云う のは特に信念を伝えたり探求心の強い人にはピッタリだからで創造的で他人や自分の経験 にもとずいて自分がどう行動すべきか解っている人々の道なのだ。 だからこそ自分自身のスキル(熟練性)を常に終わる事なく自習し更に磨きマスターしよう と願う人に捧げたい。その様な成長や一つの事を貫く事の出来ない人は初めの一歩を踏み出 す事も出来ないだろう。 「エキスパートの道」とはただ鑑定したりカービィング熱心なだけではない、この方法は行 動とは関係無く毎日の生活の中で何が役立つかを教えるものだ。これは新しい法則をたたえ るストーリーであり用具や設備の使い方やそれらに適応したり慣れたり、たゆまない努力と 練習でそこから生まれてくる知識を含蓄する。この練習はシンプルだが効果的な解決法を説 くものであり最終的な目的達成の為の練習をより易しく導いてくれるだろう。 本来の価値を妨げたり隠す事などの全てに対立する。 完全な目標のスキーの達成の為に最善かつ一番易しい方法を見つけ出す事である、その目的 が例えただ雪を楽しむだけのものであっても或いは急斜面を滑る為であっても或いはレー スに勝つ為の目的でもかまわない。 本当の動きを知り得た時、常に勝ちつづける事が出来る ON TEACHERS (先生達へ) “解ろうとしない人には教えられない” 論理的に言って誰もが教育者になれるわけではない。 これまでに解っているカービィング の事をマスターするだけでなく常に知識を広げようと願い続け、雪山にいる間中満たされて はいけない。答えを出す前に己の自信に質問をし、正直にそれに答えられなくてはいけない、 解ったフリをする事は成長させる事に繋がらないし又いつか彼は教え子達にダメージをき たすことになるし更に彼自身のためにも良くない。 尊敬される雰囲気はかもし出されない。 重要で必要なことは常に隠されている。 ON TRAINIG AREAS(練習場所について) “水の無い所で水泳は習えない” 特殊で質の高いレッスンには設備を整えた場所が必要である事は指導者は勿論ビギナーで さえ良く知っている。正しく整えられたトレーニングエリアがスキーの基礎的なレッスンや レースの為のカービィングレッスンの向上には不可欠である事は言うまでもない、正しく合 ったトレーニングエリアがこれから習う新しい事や既に習った事をより洗練さす為の効果 的な動きの向上に最も重要な役割を果たすのです。 カービィングテクニックを良く理解し完璧にマスターするに近づくにつれより楽で無理の 無い動きが大切であり、何が適していて何が適していないかを気付かせてくれる。 コーチにはこれからのトレーニングを通じて生徒を効果的に向上させる義務がある、だから こそ新しいカービィング技習得の為には正しい練習場所を用意する事が無駄を省き時間を 有効的に使える事になるし更には正しい「動き」を理解する過程で起こしがちな間違いの修 正や既に学んだ事を新ためて理解し研究し更に効果的な動きを気付かせてくれる為にはリ ラックスして学ぶ事が最も重要であり、それゆえ練習場所は幾つかの基本的なコンディショ ンを満たしていなければならない。 -雪面がフラットに仕上げられ平地へ継く暖斜面、又は緩い逆斜面のある場所。 -10m~15m間隔で30cm~50cmの高さで排雪されたウェーブ斜面。 -練習場所の横にリフトがある事。 長さや幅に関しては多少の違いはあっても良いが100m以下の長さであったり20m以 下の幅であってはならない、そして雪面は常に柔らかく平滑にしておく事である。 このように注意を払われたトレーニングエリアは正しいデモンストレーションや指導の時、 或いは自己練習の時のすべての「動き」の向上に繋がる。 そしてビギナーにとっては最も大切な「滑る事に慣れる」ということが早く出るようになる。 HOW TO CHOOSE EQUIPMENT & UTENSILS FOR LEARNIG 学ぶ為の用具と設備をどのように選ぶか “裸足でいると歩くことさえ辛いときもある” 個人として備える用具はスキー、ストック、暖かいウェアーなどが基本的にあげられる、 そしてそれらは慎重に選ばなければならない。 合っていない用具は阻害こそすれ成功には決して繋がらない。 特にスキー板とブーツは大切で長さやサイドカーブの合った板だけがカービィングの基本 的な動きを早く学ばせてくれる。 スキー板で重要なのはサイドカットであり、教えている事の目的に合っていなければならな い、近年のスキーは動きのシェイプに合っている筈で長さに関しては教える内容によって選 ばなければならないが生徒の身長も考慮に入れて選ぶべきだ。 ブーツに関しては大変重要で大きすぎず、きつ過ぎず、ピッタリと合っており寒さや湿気か ら守ってくれる物でなければならない。 ブーツの硬さについては何を教えるのかによって変わる、正しいものを選ぶと云うことは学 ぶ上で起こる沢山の困難や不便さを避けてくれる。 実際の雪上での指導に当たってはそれぞれの年齢、カテゴリーや課題など教える内容によっ ていろいろな用具(指導上あったほうが良いショートポール、目印、etc)を使いコントロ ールし易く練習出来るようにしなければならない、これからはフードカラーを使ったカラー スプレーの需要は益々多くなっていくだろう。 なぜならば、それらを使う事によって習う側の立場に立った指導やアドバイスが出来るよう になるからだ。 ON FIVE STEPS A PRIMARY SCHOOL(初級の5段階) “何時も初めの一歩が最も重要だ” ステップ 1 スキーの用具や寒さになれることはビギナーにとって辛い事である。 練習をする以前に用 具やウェアーを選ぶときどうしたらネガティブな思いをしなくて済むかを考えてあげなけ ればならない。 良く考え良い物(ビギナーに合ったもの)を選ぶ事はスキーヤーの苦痛を 和らげる事になる、暖かくて動きやすいウェアー、足にフィットしたブーツ、安全なスキー 用具そして良い天気などは心地よいコンディションを作る大切な要素となる。 特にマテリアルに関して注意を払う事はこれから始める練習には不可欠である。 整備された平地で ① 準備運動やストレッチの後スキーをつける。 ② その場で身体を前後・左右・立ったり座ったりと動かして最も良い(安定した・リラッ クス出来る)ポジションを生徒自身に確認させ、これを何回か繰り返す。 ③ スキーを平行にし歩行や推進滑走をしてみるーーリラックスしバランス良く何回も 繰り返し練習する。 ④ ストックを強く押しその中で両足均等に乗りバランスを保持する事を確認させる。 * 例えば、片足上げなどの練習はバランスを崩すだけで必要の無い練習であり、より リラックスしたバランスの滑りのみを練習しなさい。 転ぶ事は嫌だがスキーをする以上しょうがない事である、どう転ぶかはスキーを付けた初め の時に練習する、そしてコーチは生徒が転ぶときに身体全体が何処まで伸び、どれ位力を入 れるべきかを教える。例えばスキーを付け少し慣れたら雪の中で引張ったり動かしたりして どうしたら自分自身の身体をコントロール出来るのかを学ばせる。 効果的に雪やスキーに慣れさす事は先生の手に掛かっている。 ただ基本的な法則に乗っ取って教えるのではなくゲームをしたりして新しいアイデアを持 って教える者自身が自由な発想を持って教えれば容易に生徒にリラックスしてスピードに 乗って滑ることを教えられる。 ステップ 2 「前に滑る=直下降」 *平滑でごくごく緩い斜面と自然停止できる斜面で練習する。 ① スキーを平行にしリラックスさせ下に滑る。 ② リラックスした自然体で滑らせる事で脛がブーツのベロに当たり重心が前に掛かり自 然で安定した前傾姿勢を覚えさす。 ③ 腕はリラックスさせルーズな状態にして、ストックは強く握らせない。次に滑ってる 間に腕のポジションを移動させてみる ④ その後、腕を身体の横にダラリと下げた状態からダウンヒルポジションを取らせて元 に戻させてみる、この繰返しでどの位置が自分のバランスを保つのに最適かを教える ⑤ もしリラックスした状態でバランスをとれるようになったら身体の動きを変えてみよ うーーダウンヒルポジションで出来る限り低いポジションでバランスを維持してみよ うーー次にハイポジションに戻してみるーーどのポジションが自分の安定したベスト ポジションかをしっかり覚えさす。 ⑥ 生徒のベストポジションが解ったら、その後どんな動きをしてもこの「ベストポジシ ョン」に帰って来るようにしよう。 ⑦ 少しずつスピードを上げ(初心者のレベルで)ポジションを変えることがどうスピー ドに影響するか注意してみよう。 * 練習中は自分の身体がどう感じ取るかと云う事に集中させる。 ――今、滑った時はどんな感じだった?―― ステップ 3 「基本的なスキーの方向変換」 アルペンスキーでスキーを進みたい方向に望むスピードで変換する事は欠かせない事で ある。リラックスした状態でバランスを保つと同時にどう変えるのかと云う事も覚えなけ ればならない。 沢山の方法はあるが一番エネルギー消費を少なくして滑る方法が現代ス キー(カービィングスキー)の特徴の利用にあっている。 つまり、両スキーに均等に重心が掛かり負荷が掛かっている状態がバランス、ポジション 維持に最も適している。 ① 平地で両膝を左右に動かしてスキーを傾けてみる。 ② ①の動作をリラックスしバランスを保持しながらリズミカルに繰返す。 ③ 緩い斜面でスキーを平行にしてスタートし均等に乗りながら膝を動かしスキーを少し 傾けてみるーー無理に方向を変えるのでなく片側に重心を移動させながら(横に倒れ るように)やってみる。常にリラックスしバランスを保つことを大切にする。 ④ 少しづつ出来たらユックリ・急がず大きな回転弧で左右に方向を変えてみる決して急 いで方向を変えないでバランス維持と両膝とスキーの幅が同じになるよう注意する。 ⑤ 繰返し練習した後は膝の方向と重心の移動(身体の倒し)の変化で回転弧をいろいろ 変えてみる。 * どの練習でも常にリラックスした状態で実行させる事が成否のカギとなる。 * 必ず緩い斜面の整備されたフラットな斜面で行う。 ステップ 4 「斜面に合わせて動きを調整する」 重心を移動させることでスキーが滑り方向を変える事は理解した。だが動かなくては滑り降 りたり、方向を変えたり出来ないと思うのは間違いである(その動きだけではない)。 これから練習する動きは地面からのプレッシャーを受け止め身体を支えるのに大変重要で ある。(私達はスキーを傾ける時プレッシャー調節をする) つまり、雪面からのプレッシャーを調節する事が最小のエネルギーで最高のバランスを保ち ながらターンする事に繋がるのである。 そしてこの動きは整備されたウェーブ斜面で練習する事で獲得する事が出来る。 直下降で練習したときのようにウェーブ斜面を滑ってみよう、 最も高いところに来た時に 膝を曲げてバランスを保ってみよう、次にその頂点を過ぎる時から膝を徐々に伸ばし始めて 最も低い所で膝が完全に伸び切るようにしてみよう。 そしてこの時はリラックスしてバランスを保つ事に充分注意しなくてはいけない。 身体の動きは柔らかくスムースで一つのポジションに留まることなく状況に対応して常に ベストバランスを保つよう変わらなくてはならない、そして段々速いスピードとリズムにな れるよう練習しよう。 ジャンプもまたスキーに必要な要素である、それでは基礎的ジャンプについて紹介しよう。 ジャンプは踏み付け、飛び、着地すると言う動きになる。ウェーブの頂点までに膝を徐々に 曲げ頂点で踏み蹴り、二つのコブの中間の底に着くまでは膝は伸びているが着地時に膝を曲 げる事でソフトに着地できる。勿論この間中常に身体のバランス保持に注意を払っていなけ ればならない。 貴方は二つのコブの間で飛び出す時に伸びて、着地の時に曲げている事に気付いたでしょう か? これは前のコブを滑り降りる時と全く逆である、つまりジャンプの時は頂点で伸ばし底で曲 げるが滑る時はこの逆の運動と云う事になる。 結論はいたってシンプルで動作全体は全く 同じだがウェーブによってそのタイミングが違うだけである。 ウェーブを使いながら練習する事が雪に常に接しているスキーとジャンプとの違いをいち 早く理解させてくれ、どちらの方がより効果的方法かを我々に示してくれる。 我々の結論としてはコンディションや目的によってより簡単で効果的な方法を選び出して 滑ると云う事でそれはこの二つの練習(コブでの曲げ伸ばしとジャンプ)をしている段階で ウェーブが教えてくれるだろう、そして練習をする事でこの二つの動作の基本はすぐ身に着 くだろう。 ステップ 5 「斜面に合わせて方向を変える」 初歩段階の最後は今までに習った事を全て交えてスキーの方向転換をリラックスし活発に する事だ、そしてこれは雪山を滑り降りる満足感と楽しみと云うスキーの最も重要な部分に も触れてくる。 ステップ3では傾く(重心移動)事で単純にスキーは回転すると言う事を習い、ステップ4 ではウェーブによって曲げ、伸ばし方を練習した。 今回はステップ3と4を交えてパフォーマンスを高めてみよう。 再びウェーブを滑ってみよう。 頂点で曲げのポジションを取りスタートし底に着くまで徐々に膝を伸ばして、底からは再び 膝を徐々に曲げながら頂点に向かい頂点に来たら次は一方に傾きながら膝を徐々に伸ばし て底まで滑り底に着くと同時に徐々に膝を曲げながら頂点に向かい頂点に来たら傾きを反 対方向に変えて同じように滑ってみよう。 注意する事は 常にバランスをベストに保持し両足スキーへの負荷を均一にして決して動 きを止めないことである。 徐々にスピードを上げて練習するが、その時もバランスのベストキープ、両スキーへの均一 な負荷、そして動きを止めない事には最大限の注意を払う事を忘れない事。 速いスピードで高いレベルのウェーブをマスターした時、貴方自身が現実味の無いクロスワ ードにいるような気分になるだろう。 これから先の発展は無限の可能性が広がっています。 レーシングスキーからハイランド山岳スキーまでそれらは全て今までのステップ1~5の 要素を持っています、ただ方向性が違うだけなのです。 レーシングは速いスピードで長い距離を短時間で滑る事で、ハイランド山岳スキーは冒険と 山の狭い起伏をスピードに乗ってコントロールする事である。 しかし、この二つの間には只純粋にスキーを楽しむと云う事もある。 THEORETICAL BASIS OF MODERN ALPINE SKIING TECHNIQUE “現代アルペンスキー技術理論の基本方針” アルペンスキーにおける典型的な運動構造を定義する為に我々は現代レーシングスキーに おいていかに組み立てられ使われるかを知らなければならない。 近年我々はスキーのサイドカットが段々狭くなって行く事に気付き、そしてそれはエッジに 乗る事でどんなターンでもサイドスリップを少なくしてくれる事に気付くようになりまし た。 そしてこれらの特徴を生かすような練習がアルペンスキーの全ての訓練に段々使われ るようになりました。 我々は全ての訓練に通じる基礎的な理論を発表する事が出来ます。 それは広範囲な動きや自在なエッジ切り替えなどの各々の訓練の為の基本的ポジションの 中の相違点についてです。 これらの開始点から考えてスキーへ掛かる圧力への影響やターン時においての異なるライ ンやスピードを得ている時、ロスしてる時、エネルギーを無駄に使っている時などによって 違いはあるがターンを通して感動的な三つの基本的な形を明示します。 基本的な三つのグループに分類されます。 *turns with increased burdening 負荷を増大させたままのターン *turns with oscillated burdening 負荷による振動を伴ったままのターン *turns with regulated burdening 負荷を調節したターン そして勿論これらのターンには多くの異なる派生要素も伴います。 競技スキーの最も良い結果の中から動きの特徴を捉えターンを幾つかの段階に分割して考 え、その段階の中に可能性を見出す事が出来る。 *the entering phase ターンに入る段階 *the phase of guiding the ski through the turn ターン中を通してスキーをガイドする 段階 *the closing phase ターンを終える段階 ターンに入る段階とはエッジを切り替えながら始まり、スキーヤーが自分の重心をセンタ ―に持って行くまでを云う。 ターンをガイドしてる段階とはスキーヤーの重心がセンターにあるように常にアプローチ してる段階を云う。 ターンを終える段階とはスキーヤーの重心がより近づき(スキー上に)動き(重心の)を 止め次の離れて(重心が)行くまでを云う、この時スキーヤーはスキーが雪面にフラット に接するよう横になる。 上記の三つのことはズレの無いカーブターンにとって最も重要な事となります。 TURN WITH INCREASED BURDENING “負荷を増大させたままのターン” この種のターンはクラシカルなパラレルターンと呼ばれます。 スキーヤーは次のターンに入る為に膝を伸ばし身体を動かしてターン導入を図ります。 そしてこの段階ではスキーは雪面とのコンタクトが無くなり負荷の無い状態となります、 そして再びスキーが雪面に触れる時にエッジが徐々に噛み始めて次の方向に進みますが、 この時にスキーは多かれ少なかれズレを伴います。この時(部分)でスキーヤーはポジショ ンを低くして適度な上体の偏差(傾け、外傾)でもってバランスを捜しながらターン中を通 してスキーをガイドします。フォールラインを通過した後、スキーヤーはその偏差(傾け) を少なくする事で両スキーへのプレッシャーを均等にしようとし始めます。 ターンにおけるこの部分の動作は増大する力に対しより良い対処法としてスキーヤーがよ く取る方法です。スキーヤーが重力の中心に身体を移行出来るレベルに達して(重心がスキ ーの上に近づいてきたとき)これらの力(減速されたスピードによる)が減少された時にス キーヤーはターンを閉じる段階に入っています。この段階で重力の中心(重心)はより高い 方へと動いています、雪面への圧力は増したままでスキー板はもっと曲がり(しなり)始め ます。スキーヤーが上方への動きを止めエッジを切り替える時にターンは終わります。 この種のターンはターンに入る段階でエッジに乗り移れないしターン前半での加速する事 はなくズレてしまう事を意味します、又、ターンの終わりで伸ばす事はターンのラインを より深く低く(ターン後半でのズレ落ち)してしまいスピードはすぐに落ちてしまいます。 SKETCH 1 sketch 1 ENTERING PHASE moving into lower position moving into higher position burdening / pressure PHASE OF GUIDING CLOSING PHASE TURN WITH OSCILATED BURDENING “負荷による振動を伴ったままのターン” このタイプのターンではスキーヤーは中間ポジションでエッジの切り替えをすべきです。 このポジションからスキーヤーはスキーを傾ける事と良いバランスを探す為に上体を下傾 させると云う動きを同時にします。 スキーは雪面に接したままです。 エッジへの増大するプレッシャーの為より高いポジションへの移行が作り出されてスキー は横へズレることなくターンを始めます。 次のスキーをガイドする段階では前者の「負荷を増大させたままのターン」と同じでスキー ヤーがより高いポジションへ移行出来る位置に来るまでは同じような「負荷を増大させた」 ターンを描きます。 中間ポジションで行う時、スキーヤーはスキーを一方から一方へとスキーを傾けなければな らない。 この種のターンはターンに入る段階とターンを終える段階のスキーラインは同じように短 く、ターンに入る段階ではスキーは横にズレることなく速度を増しながら入ります。 SKETCH 2 sketch 2 ENTERING PHASE moving into higher position PHASE OF GUIDING moving into lower position moving into CLOSING PHASE higher position ENTERING PHASE burdening pressure / TURN WITH REGULATED BURDENING “負荷を調節したターン” この種のターンはスキーヤーは低いポジションでエッジを切り替え始めます。 スキーヤーはエッジの上にしっかり乗り上体を傾けながらバランスを取りながらより高い ポジションへの移行をします。 エッジに掛かる増幅されたプレッシャーは横にズレる事なくスムースにスキーの速度を速 めてくれる助けとなります。 ターンの中間地点までのこの部分を“ターンに入る段階”と呼びます、それからスキーヤー はポジションを低くしながら、傾きを少なくしながら、両スキーへの負荷を均等に掛かるよ うにしながらターンを導き(ガイド)始めます。 スキーヤーはこの動きをターンの終わりの最も低いポジションに到達するまで動きを止め る事なく継続し続けなけければならない。 次に、この進行(ガイドしてる間)は次のライン(ターン)の始まりでもありスキーヤーは 低いポジションから再びエッジを切り換える事が出来る。 ですから実際にはターンを閉じる(終える)段階はありません。 スキーラインはより短く、エネルギー消費もより少なくなるのです。 この方法でのスキーイングは滑らかに見え、コントロールし易く、スピードを増す事が出来 ます。 スキーヤーはターンに入る段階ではもっとスピードを得やすく、ターンの後半部分 でのロス(スピード)をしないで滑れます。 1998年、リブリヤナで開催されたスポーツ学会でDr,レズニック、Dr,ジュバン氏 が「負荷が増大されたターン」から「負荷を調節したターン」迄の技術移行過程を発表しデ モンストレーションし実証しました。 sketch 3 ENTERING PHASE moving into higher position moving into lower position PHASE OF GUIDING moving into higher position burdening / pressure ENTERING PHASE
© Copyright 2024 Paperzz