パルス発生器 PG50401 機 能 説 明 書

パルス発生器 PG50401
機 能 説 明 書
20 1 0年
9 月 15 2 版
デ ータ ・ クエ スト 株 式会 社
1,概 要
PG50401パルス発生器は、従来のパルス発生器には無かった 90°位相差の出力を備え
たパ ル ス発 生器 で 、パ ルス エ ンコ ー ダを 模擬 す る事 が出 来 ます 。
● TT L レベ ル( 0 /5 Vロ ジ ック 信 号 )、 オー プン コ レク タ の パル ス発 生 器と して も 使用 出来
ます 。
● カ ウ ン タ を使 用 し た ハ ード デ バ ッ グ や 、ソ フ ト デ バ ッ グ に適 す る よう に 、扱 い易 さ と、 正 確さ を
備え 、 コン パク ト な持 ち運 び に容 易 なパ ルス 発 生器 です 。
● パル ス 出力 は、 パ ルス エ ンコ ー ダと 同 様な 、差 動 出力 と、 オ ープ ンコ レ クタ 出 力で すの で 、
一般 的 なパ ルス 発 生器 の様 な 出 力レ ベ ルの 調整 は 無く 、取 り 扱い が 簡素 に なっ て いま す。
●パルス発生周波数の調整は、ボリーウム感覚の パルスダイアルで行いますので、自然な感覚で
周波 数 を可 変す る 事が 出来 ま す。
● パル ス ダイ ヤル の 信号 を その ま ま出 力 する こと も 出来 ます の で、 エン コ ーダ を 手で 回す 感 覚
でパ ル ス変 化を 行 う事 がで き ます 。
● バー ス トモ ード で は、 1~ 9 99 , 99 9の 指 定さ れた パ ルス 数を 出 力す る 事が で きま す。
● パル ス 周波 数は 、 基本 クロ ッ クを 元 にし て、 デ ジタ ル演 算 で周 波数 を 発生 さ せま す ので 、水 晶
発振 器 に依 存し た 精度 と、 安 定度 で す。
● 自 動 モ ー ドは 、 2 種 類 が有 り 、 シ ー ケ ンシ ャ ル 的 に 周 波 数を 変 化 させ る モー ドと 、 簡易 位 置決 め
を 模擬 した モ ード が 使用 出 来ま す 。
● パ ル ス エ ンコ ー ダ を 、 遠く に 設 置 す る 様な 場 合 、 設 置 さ れた ケ ー ブル で 、高 速な パ ルス が 正確 に
伝わ る かを 試験 す る時 に便 利 です 。
● 電源 は 、付 属の A Cア ダプ タ から 供 給す る事 と 、電 池か ら 供給 する 事 が出 来 ます 。
電池 は 単3 電 池を 4本 使 用し ま す。 ア ルカ リ電 池 を使 用し た 場合 、連 続 で約 3 0時 間使 用
出来 ま す。
注 )単 3 乾電 池は 、 付属 して い ませ ん 。A Cア ダ プタ が使 用 出来 ない 場 所で お 使 いの 場合 は
単 3 乾電 池を 、 電池 ホル ダ ーに 入 れて 、ご 使 用下 さい 。
-1-
1 -1 , パル ス出 力
パル ス出 力 は、 一般 的 な パル ス エン コー ダ と同 様な 、 差動 出力 と 、オ ー プン コレ ク タ
出力 です 。 差動 出力 は 、T T Lレ ベル の 出力 とし て も使 用出 来 ます 。
パ ル ス 発生 周 波 数 は 、 1H z 単 位 で ± 5 0 0 KH ま で 、 レ ンジ 切 替 無し で 可変 す る事 が
でき ます 。
パル ス出 力 は、 90 ° 位相 差 の出 力が 2 点 有り ま す。
この 9 0° 位相 差 の出 力 は、 周 波数 表示 が +の 時 、パ ルス A 出力 に 対し て 、パ ルス B
出力 は 位相 が 90 ° 遅れ て 変化 しま す 。
周波数表示が -の時は、パルスA出力に対して、パルスB出力は 位相が 90°進んで
変化 しま す 。
1 ) 周波 数が + の時 の パル ス 出力
周 波数
パ ルス A 出力
パ ルス B 出力
[ 図 1 ]
2 ) 周波 数が - の時 の パル ス 出力
パ ルス A 出力
パ ルス B 出力
[ 図 2 ]
1 -2 , 周波 数可 変 モー ド
電 源 を ON す る と 、 周 波数 可 変 モ ー ドに な り 、 表 示さ れ て い る 周 波数 のパ ル スが 出 力さ れ
ます 。
周波 数の 可 変範 囲は 、 ± 500KHz で す 。
周 波 数 表示 が + の時 は 、 A パ ル ス出 力 に 対 し て、 B パ ル ス 出力 が 9 0° 遅 れて 変 化し 、
-の 時は 、 Aパ ルス 出 力に 対 して 、B パ ルス 出力 が 9 0° 進ん だ 状態 で 変化 しま す 。
[← ][→ ] スイ ッチ か 、ダ イヤ ル を押 す事 で 可 変す る 桁を 選択 し 、ダ イヤ ル を回 して
周波 数を 調 整し ます 。
ダイ ヤル を 1回 転さ せ ると 、 数値 が 20 変 化し ます 。
可変 出来 る 桁は 、 10KHz / 1KHz / 100Hz / 10Hz / 1Hz で 、 選 択さ れた 桁 の文 字が 点 滅
しま す。
[ENTR]ボタンか、ダイヤルを2秒以上押すことで、設定された周波数を 不揮発性
メモ リ( E EP -R O M) に 記憶 しま す 。
-2-
1 -3 , バー スト モ ード
バー スト モ ード では 、 1~ 9 99 ,9 9 9の 設定 さ れた パル ス 数を 出 力し ま す。
その 時の パ ルス 出力 周 波数 は 、周 波数 可 変モ ード で 設 定さ れた 周 波数 で す。
ス タ ート
パ ル ス出 力
設 定さ れ たパ ル ス数
[ 図 3 ]
パルスカウントは、接続されるカウンタに合わせて、逓倍率を 1,2,4倍にする事が
出来 ます 。
押し ボタ ン か、 ダイ ヤ ルを 押 すか 、ト リ ガー 入力 を ON する 事 で、 ス ター ト しま す。
1 -4 , 自動 モー ド
自動 モー ド には 順 次周 波 数可 変 モー ド[ S QE NC ] と、 加減 速 モー ド
[A CE L /D EC L ]の 2 種類 が有 り ます 。
1 ) 順次 周波 数 可変 モー ド [S Q EN C]
順次 周波 数 可変 モー ド は、 あ らか じめ プ ログ ラム し た内 容を 、 順次 実 行し 、[ 図 4 ]
の様 な動 作 を行 いま す 。
f1
RUN
f2
f0
t1
t2
又 は IN,PB-SW
第1 ス テッ プ
t1
t2
f3
t1
第 2ス テ ップ
第 3ス テ ップ
[ 図 4 ]
プロ グラ ム 可能 なス テ ップ 数 は、 60 ス テッ プで す 。
プロ グラ ム ステ ッ プの 移 行は 、 維持 時 間( t2 )か 、 EN Tス イ ッチ 、 ダ イヤ ルス イ ッチ と 、
外部 トリ ガ ー入 力で 行 いま す 。
プロ グラ ム ステ ッ プの 移 行条 件 は、 NX T (次 のス テ ップ へ )、 R ET (ス テ ップ の
先頭 に戻 っ て繰 り返 す )、E ND ( 順次 周波 数 可変 モ ード を終 了 する )が 有 りま す。
t2を、0にすると、ENTスイッチか、ダイヤルスイッチ、又は 外部トリガー入力が
ON する ま で、 その 状 態を 維 持し ます 。
-3-
2 ) 加減 速( 簡 易位 置決 め 模擬 ) モー ド[ A CE L/ D EC L]
加減 速モ ー ド[ AC E L/ D EC L] は 、正 転加 速 入力 、逆 転 加速 入 力、 減 速入 力で 、
パル スの 変 化を 行い ま す。 加 減速 モー ド は [ 図 5 ] の様 な 動作 を 行い ま す。
on
正転 入 力
O FF
逆転 入 力
OF F
on
周 波数 切 替入 力
OF F
周 波 数 f1
発生 周 波数
周 波数 f2
t1
t2
t1
t2
正転 入 力
逆転 入 力
周 波数 切 替入 力
発生 周 波数
周波 数 f2
周 波 数 f1
[ 図 5 ]
1 -5 , 電池 使用 時 の電 圧低 下
電池 電圧 が 約4 .5 V (一 個 当た り 1.125V ) 以 下に な ると 、 表示 中 の画 面に 、
[B AT Lo w] 表 示が 、 交互 に点 滅 表示 され ま す。
BA T L ow 表示 さ れる と 、約 60 秒 後に 電源 が OFF し ます 。
-4-
2, 操作 部
パル ス 発生 器の 操 作部 分は 、[ 図 6 ]の 様に
なっ て いま す。
1 )F N C ボ タ ンは 、機 能 選択 モ ード に 移行 しま す 。
2 )[← ]ボ タ ンは 、 機能 選択 や 、数 値の 桁 移動 で
使 用 しま す。
3 )[→ ]ボ タ ンは 、 機能 選択 や 、数 値の 桁 移動 で
使 用 しま す。
4 )P O WE R ON ボ タン を 押す と 、電 源が
入 り ます 。
5 )P O WE R OF F ボタ ン を押 す と、 電源 が
切 れ ます 。
6 )E N TE R ボタ ンは 、 機能 を 選択 す る時 や、
数 値 を記 憶し て 終了 する 時 使 用し ま す。
7 )ダ イ ヤル は 、数 値の 変 更や 、 機能 の 移行 に
使 用 しま す。
ダ イ ヤル には 、 押し ボタ ン スイ ッ チが 有り 、
数 値 桁移 動や 、 EN TE R ボタ ン の代 わり に
使 用 しま す。
8 )液 晶 表示 器は 、 16 文字 × 2行 で 、メ ニュ ー や
数 値 の表 示を し ます 。
暗 い とこ ろで も 使用 出来 る 様に 、 LE Dバ ッ ク
ラ イ トが 点灯 し てい ます 。
Pulse Generator PG50401
FUNC
POWER
POWER
ON
OFF
ENTR
DATA QUEST Corporation
[ 図 6 ]
3, パル ス 出力
パル ス 出力 は 、一 般的 な パル ス エン コ ーダ と同 様 な 、差動 出 力と 、オ ー プン コ レク タ出 力 です 。
パル ス 出力 は、 9 0° 位相 差 の出 力 が 2点 有 りま す。
3 -1 , 差動 出力
差動出力は 高速のパルス信号を 周囲のノイズなどの影響を余り受けず、比較的遠くに
伝え る事 が 可能 な方 式 です 。
差動 出力 は 、 RS-422 用 ド ライ バ ( AM26C31CD )を使 用 して いま す 。
パルスA入力
2
パルスA+出力
3
パルスA-出力
6
パルスB+出力
5
パルスB-出力
1
AM26C31C
パルスB入力
7
AM26C31C
[ 図 7 ]
-5-
3 -2 , TT L出 力
AM 26 C 31 は、 入 力に 対 して 、論 理 反転 せず に TT Lレ ベ ルの 出 力を す る端 子と 、
論理 反転 し たT TL レ ベル の 出力 をす る 端子 を持 っ たI Cで す 。
TT L出 力 は、 差動 出 力の 片 側を 使用 し ます 。
3 -3 , オー プン コ レク タ
オー プン コ レク タ パル ス 出力 は 、高 速の ス イッ チン グ が可 能な MOS ト ラ ンジ ス タ
(東 芝 SSM3K15F ) を使 用 して い ます 。
オー プン コ レク タ パル ス 出力 は 、論 理が 1 の時 O N しま す。
接続 する 電 圧は D C2 8 V 以下 で使 用 して 下さ い 。
負荷 電流 は 80 m A 以下 で 使用 して 下 さい 。
SSM3K15F
パルスA出力
56KJ
パルスA入力
SSM3K15F
パルスB出力
56KJ
パルスB入力
[ 図 8 ]
-6-
3 -4 , 接 続
本器 との 接 続は 、電 線 の被 覆 を剥 いで 差 し 込む だけ の 、コ ネク タ にな っ てい ます 。
圧着 ペン チ など の特 殊 な道 具 は不 要で す 。
最大 0.5mm2 の 電 線を 接 続で きま す 。
ご使 用さ れ る電 線は 、 AWG24 ~ AWG28 を 推 奨し ま す。
1 ) 出力 の接 続
本体 側は 、 フェ ニッ ク ス・ コ ンタ クト 社 の MC 0.5/7-G-2.5 ( 18 81 49 3 ) を 使用 し てい ます 。
適合 コネ ク タは 、 FK-MC 0.5/7-ST-2.5 ( 18 81 37 0 )で す 。( 1個 付 属し て いま す 。)
+A OUT
-A OUT
+B OUT
-B OUT
A OC OUT
B OC OUT
GND
IN COM
INPUT1
INPUT2
INPUT3
INPUT4
AC
ADAPTER
COM
[ 図 9 ]
2 ) 入力 信号 の 接続
本体 側は 、 フェ ニッ ク ス・ コ ンタ クト 社 の MC 0.5/5-G-2.5 ( 18 81 47 7 ) を 使用 し てい ます 。
適合 コネ ク タは 、 FK-MC 0.5/5-ST-2.5 ( 18 81 35 4 )で す 。( 1個 付 属し て いま す 。)
入力 には ト リガ ー 入力 、 正転 ( CW )、逆 転 ( CCW )、 周 波数 切替 の 4点 が有 り ます 。
-7-
4, 仕 様
4 -1 , 発生 周波 数
: 1Hz 単 位で 、 ± 500KHz
注 )周 波数 の 正負 は、 正 (+ )の 時 、B 出 力の 位 相が
A 出力 よ り9 0° 遅 れて 出力 し 、負 ( -) の 時は 、
A 出力 の 位相 が B出 力 より 90 ° 遅れ て 出力 しま す 。
4 -2 , 周波 数確 度 と安 定性
: ± 100ppm ( 標準 ± 30ppm )
4 -3 , 周波 数演 算 誤差
: 最 大± 0.06Hz
4 -4 , 周波 数の 揺 れ
: 最 大 62.5ns
4 -5 , バー スト パ ルス 数
: 1 ~ 999,999 パ ル ス
4 -6 , 出 力
出力 点数
出力 種類
: A パル ス、 B パル ス 9 0° 位相 差 信号 出 力
: 差 動信 号出 力 ( RS422 )と 、 オー プン コ レク タ信 号 出力
差 動信 号出 力 は、 TT L レベ ル信 号 と兼 用
1 ) 差動 信号 出 力
ハイ レベ ル 出力 電圧
ロー レベ ル 出力 電圧
; 2.4V min.
; 0.2V Typ.
2 ) オー プン コ レク タ出 力
最大 許容 印 可電 圧
最大 許容 電 流
; D C 28 V Max. ( トラ ン ジス タ OF F時 )
; D C 80 mA Max. ( ト ラ ンジ スタ O N時 )
3.4V Typ. ( Io = -20mA )
0.4V Max. ( Io = 20mA ) .
4 -7 , 入 力
1 ) 入力 点数
2 ) 入力 電圧 範 囲
3 ) 入力 電流
: ト リガ 入力 、 正転 、逆 転 、減 速の 4 点
: D C 5V ~3 0 V
: 4 .5 mA typ.
4 -8 , 設定 デー タ 記憶
1)種 類
2 ) 書き 換え 回 数
; C PU 内蔵 の EE P- R OM
: 1 00 ,0 0 0回 以上
4 -9 , 電源 部
1 ) AC アダ プ タ使 用電 圧
2 ) 使用 乾電 池
: A C1 00 V ~A C2 4 0V
: 単 三乾 電池 4 本 (付 属し て いま せん 。)
-8-
4 -1 0 ,大 きさ
:W 1 00 m m× H1 9 6m m× D 40 mm( ダ イ ヤル 高さ 1 6 .5 m m )
Pulse Generator PG50401
FUNC
POWER
POWER
ON
OFF
ENTR
DATA QUEST Corporation
4 -1 1 ,重
量
4 -1 2 ,環 境条 件
1 ) 動作 温度 範 囲
2 ) 動作 湿度 範 囲
3 ) 保存 温度 範 囲
4 ) 保存 湿度 範 囲
: 4 00 g( 電 池は 含ん で いま せん 。)
: 0 ℃~ +5 0 ℃
: 4 0℃ 9 0 %R H
: - 20 ℃~ + 70 ℃
: 7 0℃ 8 0 %R H
4 -1 3 ,付 属品
付属 品は 下 記の も のが 有 りま す 。
1 ) AC アダ プ タ :1 個
2 ) コネ クタ
出力 接続 用
フェ ニ ック ス ・コ ンタ ク ト社 の MC 0.5/7-G-2.5 ( 18 81 49 3 )
入力 接続 用
フェ ニ ック ス ・コ ンタ ク ト社 の MC 0.5/5-G-2.5 ( 18 81 47 7 )
3 ) 取り 扱い 説 明書
-9-
1個
1個