第4回 新潟北警察署協議会開催状況 開催日時 平成28年2月29日(月)午後4時05分から午後5時35分まで 開催場所 新潟北警察署会議室 委 員 側 山田会長 (定数7人) 髙橋委員 出 席 者 警 察 側 議 第1 佐久間副会長 南委員 小熊委員 小林委員 岡本署長 五十嵐副署長 嶋貫警務課長 小島会計課長 田代生活安全課長 山崎地域課長 長谷川刑事課長 小泉交通課長 湯澤警備課長 警務係長 事 概 計5人 計10人 要 開会 第2 会長挨拶 本日は今年度最後の協議会ということで、この1年間の事件・事故の発生件数 等総括的な報告があると思うが、事件・事故の発生は一件でも少なく、また、発 生を防ぐ活動がより重要であると思っているので、今後も新潟北署員の皆さんに 頑張っていただけるような建設的な提言、質問等ができれば良いと考えている。 第3 署長挨拶 この1年間、警察活動に関して様々な御意見、御提言を賜ってきたが、それら を基に私以下署員全員が、微力ながら治安責任を果たすことができたと考えてい る。山岸新本部長は、県警察運営の指針として、「県民とともに、県民のために 力を尽くす」、「初動活動が警察の命」という2点を強調している。今年度最後 の協議会であるので、今年度を振り返っての説明をさせていただく。今年度の総 括と来年度に向けた御提言を頂戴したいと思っているので、よろしくお願いした い。 第4 管内の治安概況 署長から、平成27年中の犯罪の発生検挙状況及び交通事故発生状況について説 明があった。 1 犯罪の発生・検挙状況(11月末現在) 刑法犯認知件数 516件(前年同期比 -85件) 刑法犯検挙件数 194件(前年同期比 -50件) 刑法犯検挙人員 132人(前年同期比 -61人) 2 主な検挙事件 (1) 祭り事件 (2) カミソリレター事件 (3) 入浴事件 (4) 傷害(DV)事件 (5) 放火未遂事件 (6) 燕署等との合同事件 (7) 自動車盗事件 3 交通事故発生状況 (1) 平成27年中の交通事故の発生状況 発生件数 147件 (前年比 -64件 増減率-34.7%) 死者数 4人 (前年比 +1人 増減率+33.3%) 負傷者数 173人 (前年比 -67人 減少率-27.9%) (2) 特徴 高齢者事故が減少 発生49件(前年比-26件 増減率-34.7%) 歩行者事故が減少 発生11件(前年比-8件 増減率-42.1%) 交差点事故が減少 発生73件(前年比-31件 増減率-29.8%) 日没時間帯(16時~18時)事故が減少 発生28件(前年比-24件 増減率-46.2%) (3) 本年1月末現在の交通事故発生状況 発生件数 9件(前年同期比-16件) 死者数 0人(前年同期比±0件) 負傷者数 10人(前年同期比-20人) 第5 前回諮問に係る業務推進状況 前回諮問し、答申を受けた業務の推進状況について、以下の3点について報告 を受けた。 1 年末年始における防犯対策の推進 (1) 年末警戒出発式 12月18日、年末警戒出発式を挙行し、出発式終了後、パトカーやボランティ アの青パトが管内の警戒に出発した。 (2) 平成27年中の特殊詐欺認知・検挙状況 ア 県内 県内における特殊詐欺被害は、認知件数288件(前年比+66件)、被害総 額約7億7千万円(前年比+6,480万円)に上っている。中でも、オレオレ 詐欺は認知件数・被害総額とも全体の約4割を占め、被害者の約9割が高齢 者という実態である。 また、最近、増加している手口として有料サイトの料金未納名目の架空請 求詐欺が県内、管内で発生している。これは、携帯電話などにメールで「有 料サイトの未納があるのですぐ連絡をください。連絡がない場合は裁判を起 こします。」旨の連絡が入り、連絡をすると「コンビニに行って、電子マネ ーを購入して支払ってください。」と言われ、電子マネー分の代金をだまし 取られるといった手口である。 イ 当署扱いの特殊詐欺の概要(手口等) (ア) 孫をかたるオレオレ詐欺 (イ) 電子マネーを購入させる架空請求詐欺 (ウ) 出資金名目の詐欺 ウ 特徴 (ア) 月別の認知状況・被害金額とも、春頃に被害が増加傾向にあった。 (イ) 被害者の居住地別では、新潟市が111件と全体の約39%を占めている。 (ウ) 被害金の交付形態は、犯人が自宅に受け取りに来るなどの手交型が116 件で全体の約40%を占めている。振込型は減少しており、金融機関の窓口 などにおける未然防止対策の効果が出ているものと思われる。 (3) 住民と連携した特殊詐欺被害防止の取組 12月22日、長浦コミュニティ委員会が、新潟市北区長浦地区の住民約300世 帯から集めた特殊詐欺撲滅宣言書を新潟北署に提出し、被害防止を宣言した。 宣言式終了後、青パト2台で高齢者方を戸別訪問し、特殊詐欺の被害防止を呼 び掛けた。 (4) 高齢者サロンでの特殊詐欺被害防止対策 1月16日、朝日町高齢者サロン「お茶の間しらかば」主催の高齢者サロンに おいて特殊詐欺被害防止対策を行った。群馬県警が作成した「その電話信じる 前に確かめて」、「留守電にしっかり設定ほら安心」などが書かれたすごろく で遊びながら、被害防止のポイントを学ぶとともに、生活安全係長が被害発生 状況を説明した。 (5) 金融機関における強盗訓練・振り込め詐欺被害防止訓練 1月14日、第四銀行豊栄支店において、強盗訓練及び特殊詐欺被害防止訓練 を行った。 (6) ござれや市(松浜二・七の市)における広報 2月7日、ござれや市において、松浜地区コミュニティ青パト隊のボランテ ィアと一緒に広報を行った。 (7) 葛塚市における広報 2月20日、葛塚市に訪れた買物客に対して、特殊詐欺被害防止ちらしや防犯 グッズが入った袋を配布し、被害防止を呼び掛けた。 (8) 金融機関による被害未然防止 2月4日、第四銀行新崎支店の行員が、特殊詐欺被害を未然防止したことに 対して感謝状を贈呈した。 (9) 自治会と協働の戸別防犯指導 12月19日、早通コミュニティセンターにおいて、自治会役員11人と早通駅前 交番勤務員が一緒に戸別防犯指導を行った。 (10) 当署扱いの侵入窃盗の概要(手口等) ア 空き巣ねらい 男性被疑者(38歳)は、平成22年8月頃から平成27年7月までの間、新潟 市北区の新興住宅街を中心として、夜間住宅に侵入し、総額約160万円相当 を窃取したもので、合計25件の犯行を確認し、検察庁に送致された。 イ 出店荒し 男性被疑者(32歳)を建造物侵入及び窃盗事件で逮捕し、現在鋭意捜査中 であるが、この被疑者は昼間は無施錠の建物を狙い、夜間はガラスを破って 侵入する手口を常用しており、鍵を掛けていれば被害を防止できた可能性が 高い。 (11) 保育園における不審者対応訓練 1月22日、ゆたか保育園において、不審者が保育園に侵入した際の対応訓練 及び紙芝居を使った「いかのおすし」の防犯指導を行った。 (12) 児童館における子供・女性安全対策 1月16日、児童・保護者など約60人が参加した葛塚東児童館の餅つき大会に おいて、豊栄駅前交番勤務員などが子供たちと一緒に餅つきを行いながら、事 件・事故に遭わないように注意喚起を行った。 2 冬の交通事故防止運動の実施 12月11日から20日の間、「冬の交通事故防止運動」を実施した。 (1) 管内での主な行事 ア シルバースマイル作戦と連動した大型スーパーでの事故防止広報(12/14) ○ 飲酒運転防止広報として、豊栄駅周辺と松浜地域の飲食店における訪問指 導(12/15) (2) 高齢者世帯訪問指導 12月17日、重点地区である葛塚地内において、約200世帯の「高齢者世帯訪 問指導」を実施し、夜光反射材入りの手袋を配布しながら交通事故防止広報を 実施した。 (3) シルバースマイル作戦と連動した自転車交通安全指導の実施 高齢者の自転車利用中のマナー向上と事故防止のため、自転車で葛塚市場を 訪れた高齢者に対し、自転車の安全利用について広報を行った。 ○ 平成27年中の自転車事故は18件(前年比-2件) ○ 自転車事故18件のうち高齢者被害事故は7件発生 自転車事故の原因は、交差点での一時不停止(7件)や安全不確認(7件) であるため、自転車の安全利用について広報を行った。 ○ 平成27年中の自転車利用者に対する指導警告状況(警告書交付数) 信号無視 10件 2人乗り 23件 無灯火 64件 イヤホン 19件 酒気帯び 7件 傘さし 7件 通行区分 22件 携帯電話 8件 一時不停止8件 その他 12件 合計180件 (4) シルバースマイル作戦効果検証 平成27年7月から実施している「シルバースマイル作戦」の効果検証につい ては、過去3年の人身事故発生場所を地図上に示すと、重点地区である「豊栄 駅周辺」及び「松浜地区」における交通事故が減少していることが分かった。 また、数値化して検証すると、死者数は増加したが、過去3年平均の交通事 故発生状況と比較すると、 ○ 発生件数 47.3件(対策実施後 27件) ○ 負傷者数 29.7人(対策実施後 17人) ○ 日没時間帯 10.3件(対策実施後 3件) ○ 高齢歩行者被害事故 4.7件(対策実施後 2件) ○ 豊栄駅周辺事故件数 17.7件(対策実施後 11件) ○ 松浜地区事故件数 10.7件(対策実施後 4件) とそれぞれ減少し、一定の効果が認められたため、本年も、重点地区を中心と した高齢者事故防止対策を継続実施することとしている。 3 G7新潟農業大臣会合に向けた事前対策の推進 (1) ソフトターゲット対策 平成27年11月13日夜(日本時間午後9時過ぎ)、フランスのパリにおいて、 サッカースタジアム、コンサートホール、カフェ等が標的となる同時連続テロ 事件が発生し、いわゆるソフトターゲットに対する警戒警備の在り方が課題と なった。 こうした国際テロ情勢の中で「G7新潟農業大臣会合」を迎えるに当たり、 当署では、大規模集客施設等に対し、制服警察官による警戒やパトカーによる 立ち寄りなどを実施するほか、施設管理者に対して必要な情報を提供し、自主 警備の強化に資する指導・助言、不審者・不審物を発見した際の早期通報を要 請するなど対策を推進している。 (2) 爆発物原材料対策 12月2日、管内のホームセンターの協力を得て、爆発物の原材料となり得る 肥料等の購入者に対する対応要領について、不審者役等を配役した訓練を実施 した。 (3) 民間協力団体との連携強化(「新潟北警察署沿岸警備協力会」総会) 当署では、漁業などに従事する方々の協力を得て「新潟北警察署沿岸警備協 力会」を組織している。 2月9日、同会の平成27年度「定期総会」を開催し、「伊勢志摩サミット」 及び「G7新潟農業大臣会合」を巡る厳しい情勢について情報共有を図りなが ら、平成28年度の活動計画として、 ① 日常生活を通じた沿岸部における不審者発見と早期通報 ② 「G7新潟農業大臣会合」直前の4月に、警察と連携した沿岸警備協力 会員船舶による沿岸警戒活動の実施 を確認し、警戒強化について協力要請を行った。 そのほか、入管、税関、海上保安庁と連携した新潟東港に入港する外国船舶 の入国者チェックを強化するとともに、同港周辺で中古自動車を販売する外国 人事業者に対して事業所ローラーを継続的に実施し、不審外国人を「入国させ ない」、「潜伏させない」対策を推進している。 なお、事業所ローラーについては、2月22日から26日までの5日間、本部員 等と合同で集中実施しているほか、外国船舶に対する警戒活動として3月上旬 に、海上保安庁との合同による「船内サーチ」を予定している。 第6 1 その他の業務一般 ストーカー・DV事案への対応(平成27年中) (1) ストーカー事案の状況 県内認知件数 471件(前年比 +67件) 県内検挙件数 34件(前年比 -2件) 新潟北署管内認知件数 10件(前年比 -7件) 新潟北署管内検挙件数 2件(前年比 -1件) (2) DV事案の状況 県内認知件数 1,106件(前年比+151件) 県内検挙件数 200件(前年比 +37件) 新潟北署管内認知件数 51件(前年比 -13件) 新潟北署管内の検挙件数 8件(前年比 -9件) (3) 県内における児童虐待の状況 県内の児童虐待のおそれ 児童相談所通告約400人 新潟北署管内の児童虐待のおそれ 児童相談所通告20人 2 少年補導の状況 県内の非行少年(刑法犯)の総数は570人で、前年に比較して167人減少した。 新潟北署管内の非行少年は26人で、前年に比較して12人減少した。 3 失神ゲームについて (1) 事件の概要 2月3日、新潟市内の中学校の男子トイレにおいて、失神している被害者 (14歳)を教諭が発見し、翌日、学校側と被害者の保護者が当署へ相談したこ とにより発覚した。捜査の結果、同校の男子生徒が、男子トイレにおいて、 「失 神ゲーム」と称して同級生の男子生徒の背中に体当たりする暴行を加えて失神 させたことを認めたたため、2月14日、暴行罪で通常逮捕した。 被害者は現在のところけがはないが、「失神ゲーム」は死亡するおそれのあ る危険な行為であるだけでなく、ゲームと称しているが、暴行・傷害に該当す る犯罪行為であるため、事件として立件し、検察庁に送致した。 (2) 本件に対する当署の立場等 今後も、学校や教育委員会と緊密に連携しながら非行防止に取り組み、犯罪 行為があれば、少年法の趣旨にのっとり、適切に捜査及び調査を行っていく。 4 高齢者の保護活動等 (1) 署員に対する部外講師による認知症関係の教養等 保護や相談など、急増する認知症高齢者に係る事案等への適切な対応を図る ことを目的に、新潟市地域支援センターの講師による「認知症サポーター養成 講座~認知症を理解する~」を受講し、今後の職務執行の参考となる貴重な知 識等を得ることができた。 (2) 高齢者保護取扱状況等 ア 保護について 保護は、精神錯乱、泥酔、迷子、病人等で自傷他害のおそれがある場合に 一時的に警察で行うものであり、一般的には住民からの通報を受け、現場臨 場した警察官が状況(必要性の有無等)を判断して実施するものである。 イ 当署における高齢者(65歳以上)の保護取扱状況 (ただし、認知症によるものか否かは統計なし。) 平成25年 全保護人数81人中、37人が高齢者(45.7%) うち、2回以上保護された者は3人(5回が1人) 平成26年 全保護人数86人中、46人が高齢者(53.5%) うち、2回以上保護された者は3人(3回が1人) 平成27年 全保護人数83人中、46人が高齢者(55.4%) うち、2回以上保護された者は6人(4回が1人) 平成28年2月末現在 全保護人数14人中、10人が高齢者(71.4%) うち、2回以上保護された者はいない。 (3) 保護の態様、警察対応等 高齢者の保護対象者発見の端緒は、高齢者が夜間(特に深夜)一人ではいか いしているという通報や、パトロール中の警察官が発見して声を掛けたところ 道に迷って家に帰れなくなっていたケース、また、住所、名前が全く言えない 高齢者を発見した付近住民からの通報等がある。 警察が、高齢者の行方不明事案を認知した場合の対応は、あくまでも人命第 一とし、パトカーなどによる検索を行い、場合によっては警察犬の出動要請を 行う場合もある。また、はいかいシルバーネットワーク(570か所)への手配 を行い、ガソリンスタンド、タクシー・バス会社などへ一斉にFAXを送信し、 民間への協力も要請している。 5 平成27年中の遺失物・拾得物の取扱状況について (1) 遺失物・拾得物の受理状況 当署に届出のあった「拾得物」は1,469件(対前年比1.8%増)、そのうち、 「届出現金」は675万1,008円(対前年比10.7%増)、 「届出物品」は5,013点(対 前年比10.7%増)であった。 (2) 動物の受理状況 当署に届出のあった「動物(犬、猫、鳥、亀、その他)」は56件(対前年比 51%増)であった。 (3) 遺失者への返還状況 持ち主に返還された「拾得物」は689件で、返還率は24.0%であった。県内 の返還率は対前年比1.8ポイント減少し、当署の返還率も同6.7ポイント減少し た。 (4) 拾得者への引渡し及び県帰属状況 新潟県に帰属した現金は、対前年比で9.2%増加した。当署扱いの県帰属金 額は、県内で2番目に多い額となっている。これは、新潟競馬場での拾得現金 等が多額であるためである。 第7 速度等取締り指針の策定と公表について(第2四半期、交通課長説明) ○ 速度取締り重点 ・ 国道7号【東港IC~濁川IC】 7:00~20:00 ・ 主要地方道新潟長浦水原線【長場地内~上土地亀地内】 7:00~19:00 ・ 鳥屋地内新潟市道【鳥屋(芋黒)地内~横井地内】 7:00~19:00 ○ 交差点関連違反取締り重点 ・ 豊栄駅周辺区域 7:00~20:00 ・ 松浜区域 7:00~20:00 第8 当面の課題(諮問事項) 管内の当面の課題、そして、次回開催までに重点を置くべき業務として下記の 3点について、「委員の皆様からの御意見を踏まえた取組にしていきたいと考え ているので、御検討をよろしくお願いしたい。」旨の諮問を受けた。 1 特殊詐欺被害防止対策の推進 ~高齢者被害、電子マネー被害防止を中心に 2 交通事故防止対策の推進~春の全国交通安全運動を中心に 3 G7新潟農業大臣会合事前対策の推進 第9 1 質疑・意見・要望等 「『国勢調査の関係で年齢等を教えてほしい。』という内容の電話が来た。」と いう話を聞いた。その方は、自分の年齢等を教えてしまった後に電話を切ったの だが、「やはりおかしい。」と思い、北区役所に問い合わせたところ、市役所か らの電話ではなかったことが発覚したものである。詐欺に直接つながるかは分か らないが、そのような不審な電話があったということを参考としていただきたい。 ○ 貴重な情報の提供に感謝します。 2 雪解けの季節になり、松浜地区では横断歩道のペイントの色が薄くなってきて いる箇所が散見されるようになった。先日の交通安全関係の会合でもその話が出 たので、是非直していただきたい。 ○ 時機を捉えて予算措置を講じ、早急に対応したいと思います。 3 失神ゲームについては、自分の周辺でも大いに話題となった。 ○ 失神ゲームの事件化、被疑少年の検挙については、社会に対する警鐘を鳴ら したつもりです。 なお、県教育委員会の調査では、他校でも行われている実態があるとのこと です。 4 以前、国道上の交差点で他車にぶつけられ、失神してしまい、救急車で病院に 搬送されたことがあった。全く自分に過失はなく、相手が赤信号で突っ込んでき た、いわゆる「100対0の事故」であったが、私の車がぶつけられた拍子に、国 道の路側帯にあったコンクリートのポールを壊してしまった。 その工作物の損壊に対する高額な修理代の請求書が私宛てに届いた。今でもお かしな制度だと思っている。 ○ 今のお話を聞く限り、民事に関する問題であるものと思われます。以前、損 害賠償に関する会合に出席した際、交通事故における損害賠償の算定料率に関 する話を聞いたことがあり、そこでは、関係車両の種別、運転者と車両管理者 との関係(他人性)等の様々な条件によって算定されるようでありましたが、 極めて複雑な仕組みになっていました。お尋ねの件についての回答は、警察と してはお答えすることができませんので御理解ください。 5 出資金名目で合計800万円の被害にあった詐欺事件犯人を逮捕したという話を 聞いた。改めて感謝申し上げたい。 しかし、被疑者が逮捕された場合、被害にあった金額のうち、どれくらい戻っ てきたのかということについてはニュースには全く出てこない。素人考えでは、 犯人が逮捕されれば全額戻ってくるものだと思いがちであるが、過去に管内で被 害金額が戻ってきた事例はあるのか。 ○ 被害金額の返還方法は、罪種によって異なります。 特殊詐欺事件の場合、検挙された被疑者(グループ)が犯行の用に供してい た口座に残金があれば、被害者の人数、被害金額により比例配分で返金するこ とになると思いますが、既に使い切られている場合が多く、また金の流れが途 中で断絶されている場合がほとんどであるほか、金の在りかも立証困難です。 したがって、実際には被害金はほとんど返ってこないのが現実です。 窃盗事件の場合も、盗んだ金品は全部使い切ってしまったり、他へ転売して どこにあるか分からないという場合がほとんどですので、事件が終結した後に 被害金品そのものの弁償というよりも、被疑者本人やその家族等に、民事上の 請求として弁償を求めることになると思われます。ただし、警察はその手続に は介入できません。窃盗事件の場合も、実際には被害金はほとんど返ってこな いというのが実情です。 傷害事件等の身体犯の場合は、民事上の請求(治療費、慰謝料等)として弁 償を求める場合がありますが、窃盗事件の場合と同様に、警察としてはその手 続には介入できません。 6 詐欺被害に遭った場合は、たとえ犯人が捕まったとしても、被害金額は戻って こないと思った方がよいようだ。高齢者の会合に出た際には、その旨を参加者に 教示して、「一度だまし取られたお金は絶対に返ってこない。だからこそ、被害 に遭わないようにしないといけない。」と注意喚起を図りたい。 7 児童・幼児虐待事案は、毎日のように報道がなされており、痛ましく涙が出る 思いだ。 失神ゲームについては、同じようなことが10数年前にもあり、問題となってい たような記憶がある。子供だからといっても、容赦せず危険なことは危険だと教 え込んでいかないと、更に広がってしまうことが懸念される。今回の逮捕につい ては、本当に有り難いと思っている。 8 郵便局では「『ゆうパックで現金を送れ』というのは詐欺です。」旨の注意喚 起のメッセージが明示されているが、コンビニエンスストアのATMにも同様の メッセージを掲示したらどうか。さらに、一度に買える電子マネー購入金額の上 限を定めることも必要ではないか。 ○ コンビニエンスストアのATMにもゆうパックと同様の注意喚起メッセージ を掲示すべきとの御提案は、大変有効であると思われます。今後、コンビニエ ンスストアの現状を点検した上で、必要に応じてメッセージ掲示の協力を依頼 したいと思います。 また、電子マネーの購入金額の上限設定についての取決めはありませんが、 多額の電子マネーギフト券を購入しようとする人に対する積極的な声掛けにつ いては、既にコンビニエンスストア側へ依頼済みです。引き続き、少しでも不 審点を感じた場合は積極的に声掛けをし、警察へ通報していただくよう協力依 頼していきたいと思います。 9 5月に大型旅客クルーズ船が新潟東港に来港し、量販店に数千人の客が押し寄 せる可能性があると聞いている。北区内への立寄りがあるのかは分からないが、 それに対する警備等の対策について伺いたい。 ○ 大型旅客クルーズ船が韓国の東港を出港し、ロシアを周回した後、5月26日 (木)午前8時30分頃に新潟東港に入港し、同日午後3時30分頃に金沢港に向 けて出港するという情報を得ています。県にとっては経済活性化の施策の一環 としての誘致であり、韓国人旅行客を中心に2~3千人の集客を見込んでいる ようです。また、タクシー40台、ツアーバス50台位を準備して、近郊の観光地 を回るという計画を立てているようです。 警察としては、県港湾事務所との緊密な連携を図り、情報収集をしながら、 交通・雑踏対策等も含めた警備に万全を期す所存です。 10 4月になると新入学児童らが登校してくる季節がやってくる。子供たちが事故 に遭わないような交通安全活動をよろしくお願いしたい。 ○ 例年どおり、春の全国交通安全運動を始めとして、新入学児童に対する安全 ・安心及び交通事故防止活動に力を入れていく所存です。 第10 答申 以上の質疑応答の後、今回の諮問については出席委員全員の賛同を得て了承さ れた。 第11 閉会
© Copyright 2024 Paperzz