今月の月刊レポートDIO

視点
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〈視 点〉
「さらなる低下が懸念される労働分配率」
このところ労働分配率が低下している。大蔵省が発表している法人企業統計年報により労働分配率(人
件費の付加価値に対する比率)の推移をみると、93年度をピークに低下傾向にあり、とりわけ製造業
ではその傾向が顕著であり、96年度の水準は安定成長期に入った75年度からの22年間の平均水準
にほぼ近づきつつある。また97年度においても、企業収益の増加が賃金の上昇テンポを上回ることが
予想されるため、労働分配率がさらに低下する可能性が高い。
労働分配率は、これまで景気変動とともに変動を繰り返しながらも、長期的にはトレンドとしてほほ横
ばいで推移してきた。労働分配率の短期的変動は、労働者が生み出す付加価値が、労働者に支払われる
人件費よりも、景気に対して敏感に反応することにより生じるものであり、景気の回復・拡大期には低
下し、景気の後退期には上昇する傾向が示されてきた。このため、93年度をピークとする今回の労働
分配率の低下も、93年10月からの景気回復を単に反映したものに過ぎないとみることも可能であ
る。しかし、人件費をめぐって生じているこれまでにない環境変化を考えると、長期的にほぼ横ばいに
維持されてきたトレンド自体が今後下方シフトしてしまうのではないかという懸念も生じる。
その環境変化の一つは、いわゆる「大競争時代」といわれる経済のグローバル化が人件費に与える影響
である。経済のグローバル化のなかで我が国の高コスト構造の是正が課題になっているが、高コストの
是正が付加価値生産性の水準にかかわらず全て人件費の抑制によって調整される場合には、構造的に人
件費の伸びが付加価値生産性の上昇以下に抑えられることになってしまう。二つは、年俸制の導入など
「成果」を重視した賃金制度の変革が人件費に与える影響である。こうした「成果」を重視した賃金制
度が、仮に総人件費を抑制することを目的として企業一般に普及することとなれば、この場合において
も人件費の伸びが付加価値生産性の上昇以下に抑えられる可能性がある。
仮に、労働分配率のトレンド自体が下方シフトすることになれば、それは経済の供給面、需要面の双方
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/siten.htm[2008/10/07 10:01:17]
視点
から経済の持続的成長の足かせとなりかねない。まず、供給面からは、労働分配率の下方シフトは労働
と資本の資源配分に歪みをもたらす可能性がある。本来、生産活動の成果は、生産活動に貢献した労働
と資本に対して、それぞれの追加的な一単位の投入による生産物の増分(限界生産性)に見合った水準
にそれぞれ配分されることが最も効率的であるとされている。仮に、過去の成果配分が効率的であり、
またこれまでの生産技術に大きな変化がないものと仮定すると、労働分配率の下方シフトは、労働への
成果配分が過小に、資本への成果配分が過重になされることになり、その結果、労働に対する相対的な
資本の過剰供給といった資源配分の歪みが生じることになる。
次に、需要面からみると、労働分配率の低下は、一般に、①相対的な雇用者所得の減少を通じて個人消
費を縮小させる、②相対的な法人企業所得の増加を通じて設備投資を拡大させる、という二つの相反す
る効果をもつものと考えられる。しかし、②の効果については、94年以降マクロでみて企業が資金超
過の状況にあり、企業の設備投資にとっての資金供給の制約がマクロ的には解消されているものとみら
れ、これが構造改革の遅れなどによる国内の投資機会の少なさとあいまって、追加的な法人企業所得の
増加が設備投資を増加させる誘因を小さくしているものと考えられる。実際、労働分配率が低下する局
面で設備投資がどの程度高まったかについて、今回の局面を前回の局面と比較してみると、今回の局面
では設備投資の高まり度合いが小さくなっていることが確認される。以上から、労働分配率の下方シフ
トは、GDPの約6割を占める個人消費を停滞させ、内需主導型の持続的成長を妨げる要因となること
が考えられる。また、これを資金循環の面からみると、資金超過の状況にある企業部門にさらなる資金
超過を生じさせ、国内資金が内需に向かわずに海外へ流失することを促すことになる。
以上の点から、マクロの賃金決定は、今後とも成果配分を重視して労働生産性の上昇に見合った実質賃
金の上昇を確保していくことが望ましい。マクロレベルにおける賃金決定の考え方としては、物価安定
を重視し名目賃金上昇率を生産性上昇率の範囲内におさめるという考え方(生産性基準原理)と、成果
配分を重視し実質賃金上昇率を生産性上昇率に見合ったものにするという考え方(逆生産性基準原理)
がある。両者の考え方と労働分配率との関係をみると、物価が賃金以外の要因でトレンドとして上昇し
ている場合には、生産性基準原理では物価上昇分だけ労働分配率が低下することになるのに対し、逆生
産性基準原理では労働分配率が維持されることになる。生産性基準原理は、もともとインフレの克服が
最優先の政策課題である時期において、賃金上昇とインフレのスパイラルを回避することを目的として
主張された考え方であり、現在でも日経連のマクロの賃金決定の主張の根拠となっている(ただし、個
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/siten.htm[2008/10/07 10:01:17]
視点
別企業の賃金決定については、支払能力に着目したこれとは異なる主張を展開しており、両者は整合的
とは考えられない)。現在の我が国のように、物価上昇率が世界的にみても最も安定しており、今後に
おいても差し迫ったインフレの危険がない状況においては、少なくとも労働分配率の下方シフトを回避
するため、マクロ的な賃金決定は逆生産性基準原理の考え方に沿ったものとなることが望ましい。実
際、ここ10年間は、物価の安定よりも成果配分を重視した逆生産性基準原理に近い賃金決定がなされ
てきた。
いずれにしても、今後の労働分配率の動きには一層の注意が必要であろう。
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http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/siten.htm[2008/10/07 10:01:17]
寄稿
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〈寄 稿〉
「壇上の大言壮語を嫌え。弱虫集団でなぜ悪い。」
法政大学経営学部教授 川喜多 喬
ボランティアは、商品の近くでやれ
労働組合が、ボランティア活動をするのだという。大賛成である。動員指令をかけて人を集めるのでな
ければ。それにまず、できることからやってくれるなら。
ステレオつきヘッドホンとかいうものを生産している電機会社の組合員は、通勤電車の中で自社または
業界各社のそれでジャカジャカうるさくやっている若者をみかけたら、それを片端から注意してくれ。
他のことはその後だ。
アルコール飲料を売っている会社の労働組合員は、駅や電車や近隣街で飲んで他人に絡んでいる者をみ
かけたら、注意するか警察につきだすかしてくれ。他のことはその後だ。
団体旅行でつれていった客がスチュワーデスや仲居さん相手にセクハラを始めたら、旅行会社の労働組
合員は、客をつまみ出すボランティアをやってくれ。他のことはその後だ。
情報通信屋の労働組合員は、公衆の場で携帯電話やPHS相手に怒鳴っている人をみかけたら、直接注
意をしてくれ。他のことはその後だ。
お互いに、表で喧嘩をしてくれ
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/kikou.htm[2008/10/07 10:01:26]
寄稿
行政改革に賛成なのか、反対なのか、はっきりしてくれ。宅配便の労働組合と、郵便局の労働組合と意
見は同じなのか。HISの労働組合と、JALの労働組合と、意見は同じなのか。
同じ仲間などと簡単に言わないでくれ。ディスカウントストアの労働組合と百貨店の労働組合と、意見
は同じなのか。銀行の労働組合と銀行の支援が得られずつぶれた企業の労働組合と意見は同じなのか。
民間マンションを建設し売って回る者の労働組合と、住宅公団の労働組合と意見は同じなのか。
子どもが減る中で必死の自助努力を始めた私立学校の労働組合と国公立の大学などの労働組合と意見は
同じなのか。
高い給与にリンクしただけ高い雇用保険を、バブルでつぶれた銀行の元組合員に出すのは是か非か。
一度、公開討論を新聞紙上で、テレビで、やってはどうか。一方的にポスターを張り出すのでもいい
ぞ。
うちの労働条件はひどいという労働組合なら、学生採用の時期に企業の門前でうちにはくるなとなぜビ
ラをまかないか。大学にでかけて就職部の前でうちはひどいぞとビラをなぜまかないか、不思議だね。
雇用不安があるのか、本当に
雇用不安だという。それならどうして、労働省の労働組合は、公共職業安定所を、土日や夕方に開ける
よう、働きかけないのだろう。
下請け企業に雇用不安が広がっているのなら、どこかの労働組合で、購買・資材に対し、下請単価を少
し高くしてやれ、その分われわれは我慢するから、と言ったところがあるのだろうか。
昔、国鉄が経営危機になったとき、多数とは言えなくともたくさんの労働者を自治体や民間企業に引き
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/kikou.htm[2008/10/07 10:01:26]
寄稿
受けてもらいに国の役人は歩いたはずだ。今、国の政策運営の失敗でたくさんの中小企業労働者が、あ
るいはパートタイマーが、より労働条件の低いところへ転職を余儀なくされている。どうして民間企業
の場合には自治体や政府機関に再就職のお願いを代わってしてもらえないんだろう。雇用不安だと言う
どこかの組合では、そうしろと言っているんだろうか。
関連会社のプロパー社員がタマツキになって押し出されるような、組合員及び元組合員の出向には反対
する、それぐらいなら組合で他に雇用機会を探す、と言っている組合など、どこかにあるのかな。
組合は雇用を守る……組合員だけの。それでよしとしているのかな、それとも。
所詮、それだけで……で、いい
上に書いたことは、みな実行していただかなくてもいいことである、実は。
私は組合よ、もっといろいろやれ、などと言う気楽な評論家ではないからである。所詮組織にすがって
しか生きられぬチョボチョボのサラリーマンであるからである、私も。それなのに何か偉そうなことを
言って叱咤激励するつもりはないのである。
そういう組合員が多いはずのサラリーマンに、何だかいさましく自立を説く評論家が最近多いのには
びっくりする。自立ができたらもともと組織に雇われてなんかいませんよ。ましてやサラリーマンの多
数が自立なんぞしてしまったら、多くの人びとへは商品、サービスなんぞが届かない。大恐慌になる。
カネをくれる人に尾を振って何が悪い。
ところで私の年収に占める労働組合からの原稿依頼、講演依頼はほんの僅か。そこで好き勝手なことが
言えるのである。世の中、自由にモノを言うためにはカネなのだ。心のゆとり、心の豊かさなどと、き
れい事を言って浮かれていてはいけないのである。
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/kikou.htm[2008/10/07 10:01:26]
寄稿
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http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/kikou.htm[2008/10/07 10:01:26]
平成9年版「労働白書」をめぐって
労働省労働経済課課長補佐 永 田 有
人口の高齢化に伴って就業を希望する高年齢者が増えれば、人口高齢化と労働力の高齢化は同時に進行
するが、例えば団塊の世代層が60歳代前半にさしかかったとき、この層に就業の場を提供することが
できず、その多くが求職意欲を喪失すれば労働力の高齢化が同時進行するわけではない。「高齢化」と
いう言葉には暗いイメージがついてまわるが、人口高齢化に見合った就業の場を高年齢者に提供できな
ければ、年金財政、福祉負担や社会の活力低下といった問題は、深刻になるだろうし、高年齢無職世帯
が増えれば、所得分配格差も拡大するだろう。このように考えれば、少なくともマクロ的には「労働力
の高齢化」は望ましいことなのだろう。
しかし、個々の企業にとってみれば、社員の年齢構成の高齢化に対しては何らかの対応が必要となるだ
ろう。かつての55歳程度の定年を、現在一般化している60歳定年まで引き上げてきたときと、今後
さらに65歳まで定年延長を実現していくときでは、同じ5歳の引き上げでも伴う負担、求められる努
力は後者の方が大きいと思われる。特に、大企業ほど実際には60歳定年以前に企業外に労働力を出向
等で送り出している現実からみれば、中小企業以上に対応は大変かもしれない。
社員の年齢構成の高齢化に伴う人件費の負担を抑えるためには、年功的な賃金カーブを緩やかにするこ
とが有効であろう。賃金カーブを寝かせないと、高齢化には高賃金層のウエイトを高める効果があるた
め、それだけで人件費総額が増えるからである。しかし、勤続とともに上昇する賃金に見合って、生産
性も向上するならば企業は負担感を感ずることはない。
年齢別の生産性に関する統計は存在しないものの、何となくブルーカラー職業を頭に思い浮かべて、加
齢とともに視力、体力が衰えて生産性が落ちそうだという印象はあるが、企業の生産性が社員の体力の
総和に比例するなどということは、ホワイトカラー化した今の社会一般に通用する考え方ではなかろ
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/hakusho.htm[2008/10/07 10:01:30]
う。ホワイトカラーの年齢ごとの生産性のばらつきは、賃金のばらつきほど大きいとは思われない。そ
の直接的な証拠とはいえないが、産業別に全要素生産性上昇率と就業者年齢構成の高齢化進展状況の関
係を比べてみても、両者に有意な関係はみられない。すなわち、高齢化によって生産効率が影響を受け
たとしても、それ以外の技術進歩や需要動向によってカバーされる程度のものであるといえるだろう。
高齢期の賃金をより能力にリンクさせることによって、「同一年齢層内」の賃金格差は拡大するだろう
が、果たして「年齢間」賃金格差は拡大するだろうか?。年功賃金カーブとは賃金を「後払い」にする
ことで労働者の定着率を高めようとする制度で、かつ長期的には生産力に応じた賃金が支払われるとす
るならば、年齢ごとの限界生産力のカーブは今の賃金カーブよりも緩やかなはずである。仮にそうだと
すれば、高齢期における賃金を能力に合わせていくことで「年齢間」の賃金格差はむしろ縮小すると考
えられる。
結局、ミクロレベルでの社員の高齢化対策とは、若年から中高年まで、社員に能力開発の機会を与えて
人材を育成していくことと、その能力を発揮しやすくするため労働時間短縮など労働条件で配慮するこ
と、賃金をより能力、成果にリンクすることにより仕事に対するインセンティブを高めるなど、雇用管
理面で配慮していくということが基本になるだろう。
高齢化対策の決め手が生産性の向上であるといえば、何を今更という感じもするが、生産性の向上は生
産が一定ならば労働力需要の減少を意味するから両刃の剣である。高年齢者に希望の多い短時間就業と
いう形で雇用機会が提供されれば、人数ベースでの雇用需要はある程度補われるが、失業者が増えてし
まっては逆効果である。かといって、国際競争が厳しい産業では生産性向上を図ることができなけれ
ば、産業がまるごと空洞化する運命が待っている。
このジレンマに答えるのは難しいが、詰まるところ、生産性の向上によっても雇用需要が減らないだけ
生産が増加しなくては、ハッピーエンドは来ないというのが論理的帰結であろうか。生産年齢人口が減
少に向かい、環境制約、資源・エネルギーの制約も厳しくなる中で、本当に従来通りに経済成長を追求
しなくてはならないのかとの疑問もあるだろうが、1人当たりの国民所得が増加すればマクロ成長率は
ゼロでもよいかと反問すれば、またこれもすぐには納得されにくい議論である。
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/hakusho.htm[2008/10/07 10:01:30]
「平成9年版労働経済の分析(労働白書)」では、我が国人口の高齢化は、今後、他の先進国に例をみ
ない速さで進行すると見込まれている中で、労働需要面では貿易構造の変化、規制緩和、情報化などの
構造変化が進展していることについて、どのように対応していけば雇用の安定と豊かな勤労者生活が実
現できるのかについてとりあげている。ご一読いただければ幸いである。
(本稿は個人的意見であり、労働省あるいは労働経済課の見解ではない。)
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http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/hakusho.htm[2008/10/07 10:01:30]
研究報告書の紹介
1.調査の目的
日本経済がめざましい発展を遂げた中で、日本人の生活も豊かになり、生活のひとつの側面である物的
豊かさについては国際的に見てもかなりの水準に到達した。しかし勤労者の生活意識をみると、「ゆと
り」、「豊かさ」を真に実感できるものとはなっていない。今後、勤労者の生活の質を高め、人々が満
足した生活をおくるためには、日本人の生活パターン、生活リズムなど生活構造そのものについても見
直しをしていく必要がある。
本調査は、米、英、仏、独、日、5か国の労働者の一日の生活時間の使い方、住宅、教育、家計、余暇
などの面についての生活時間、意識を国際比較することを通じて日本の労働者が真の「ゆとり」、「豊
かさ」を感じられるための指針を得ることを目的に実施したものである。
なお、生活時間に関する調査は1990年に引き続いて2回目の調査であり、生活意識に関する調査は今回
が初めてである。
2.調査の方法
(1) 調査対象 自動車製造業、電気機器製造業および卸売・小売業に従事する労働者
(2) 上記対象者の属する労働組合として、国内については自動車総連、電機連合、ゼンセン同盟および商
業労連の協力を得た。海外については、各国ナショナルセンターで ある米国AFL−CIO、英国TU
C、仏国CGT−FO、CFDTの協力を得ると ともに、独国についてはHBSより紹介を受けたEM
NIDを通じて調査を実施した。
(3) 調査は、1996年11月から1997年3月にかけて行った。
(4) 調査表の配布・回収状況
各国の調査票の配布・回収状況は以下のとおり。
−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
米国
英国
仏国
独国
日本
計
−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
配 布
300
300
300
350
320
1,570
−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
回 収
140
130
81
313
300
964
−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
(注)回収時期との関係から米国の集計対象数は124となった。
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/kenkyu.htm[2008/10/07 10:01:37]
Ⅰ.生活時間に関する調査結果の概要
1.出 勤 日
(1) 出勤日の基本的な生活のリズム ・朝型の欧米、夜型の日本・
① 起床∼出社
始業時刻が最も早いのはアメリカ(6時50分)で、次いでドイツ(6時55分)、日本(8時19分)と
なっている。このため起床時刻(半数が起床する時刻)もアメリカが一番早く(4時45分 )、次いでド
イツ(5時30分)、日本(6時15分)となっている。
また、日本とアメリカでは始業前に職場で仕事の準備をする人がみられる。
② 昼休み
日本は12時から昼休みをとる人が集中(12時から12時30分まで昼食、12時30分から13時まで休憩)、食
事を済ませてからまとまった時間の休憩をとるスタイルは日本のみ。
ドイツは昼食の時間帯が分散している。アメリカは日本とドイツの中間だが昼食の時間帯が最も早い。
ドイツやアメリカにおいて昼食の時間帯が分散しているのは各自がばらばらに食事をとっているのでは
なく、工場により始業時間が多様なためである。
③退社
終業時刻はアメリカが15時26分と最も早く、ドイツは15時40分、日本は17時10分。
日本では、17時15分から18時45分までは残業をしている人が3割強から4割強みられ、早い人は17時過
ぎから帰宅し始めているが、20時台になっても1割の人が職場で仕事をし ている。したがって帰宅の時
間帯は17時から20時15分まで散らばっている。
ドイツでは、16時から帰宅する人がで始める。16時30分から18時15分まで残業を行っている人が1割弱
いるが、遅くとも19時までには大半が退社している。
アメリカは終業が3カ国中最も早く、残業をしている人も例外的、終業後まもなく帰宅しており、通勤
のピークは15時30分から16時15分までである。
なお、帰宅途中に同僚や仕事上の相手と飲食などをするというのは、日本のサラリーマンの時間の使い
方の特徴の一つとしてあげられるが、製造業の生産労働者のケースでは、 アメリカとドイツと同様、日
本においてもほとんどみあたらない。
④ 帰宅∼就寝
日本では、早い人では夕食を18時からとっているが、職場で残業をしている人が多いため、遅い人では
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/kenkyu.htm[2008/10/07 10:01:37]
22時30分に夕食をとっている。家事をしている人はほとんどおらず、22時に なると早い人は床に就いて
おり、22時45分を過ぎると、半数の人が就寝となる。
アメリカは、帰宅後炊事・洗濯などの家事をしている人や子供の世話をしている
人が2割から3割を占めている。夕食は17時45分から20時までに済ませ、21時には2割弱の人がすでに
就寝しており、22時30分には6割弱が睡眠している。
ドイツは、帰宅後炊事・洗濯などの家事を行っている者が16時から19時45分にかけ1割前後みられる。
夕食は16時45分から19時45分までに多くが済ませ、21時45分になると就寝 し始め、22時45分には6割
が睡眠をとっている。
就寝時刻は、出社時刻あるいは起床時刻の差がそのまま表れており、アメリカが最も早く次いでドイ
ツ、日本となっている。
(2) 時間構成 ・出勤日は仕事重視型の日本・(第1表)
日本の出勤日の生活時間は「労働時間」に11時間47分、「生理的生活時間」に9時間37分、「自由時
間」に2時間27分が配分されている。日本の特徴は「労働時間」が長いというこ とであり、ドイツ、イ
ギリス、フランスとでは約2時間、アメリカとでは約1時間の差がある。
日本の長い「労働時間」の原因は、「所定外労働時間」と「通勤時間」の長いことにあるが、始終業時
刻の前後の職場にいる時間や休憩時間をきちんととっていることなどによっても押 し上げられている。
逆に「家事時間」と「自由時間」について日本は一番短くなっている。男性既婚者の家事時間は、アメ
リカが60分、フランスが56分、イギリスが51分、ドイツが33分に対し日本は11分 となっている。また、
日本の場合、「仕事関連の自由時間」が長くなっており、家族単位で過ごす時間や交際の時間は少な
い。
男性の既婚者で自動車・電機・卸小売業で働いている人を対象にした前回(90年)調査との比較では、
日本で「勤務時間」が7分減少しているのに対し、ドイツでは21分、フランスで は8分、いずれも増
え、対照的な結果となっている。
2.休 日
(1) 休日の基本的な生活のリズム ・休日は積極的に家事に従事・勤務日と比べると、遅い時間に起きる人
が多く、朝食の時間帯も後ろにズレている。
就寝時刻は、アメリカとドイツは勤務日と同様であるが、日本は早まっている。
昼食の時間帯は日本とドイツは勤務日とほとんど変わらないが、夕食の時間帯は日本では早まり、逆に
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/kenkyu.htm[2008/10/07 10:01:37]
ドイツでは遅くなる。また、日本とドイツでは同じ時間帯にまとまって食事をとる 傾向があるが、アメ
リカの場合はバラついており、余暇・交際活動のなかで食事をすませていることが推測される。
家事をする人は勤務日より多くなるが、比率はアメリカが最も多く、朝食後から就寝するまでのほとん
どの時間帯に2割強から4割強の人が従事している。日本は、朝食後から夕食前 までの昼食時間を除く
時間帯に4割前後が従事している。ドイツは、2割前後の人が午前中に集中して家事をしている。
(2) 時間構成 ・休日の時間配分は米、独の中間・日 本 休日の自由時間はドイツに次いで長い。自由時間
の内訳をみると「家族と一緒に過ごした余暇時間」、「新聞・雑誌・TV・ラジオ 」、「一人で過ごし
た余暇時間」が長い一方、「家族的交際」は短いという個別世帯内で完結した余暇活動が主流となって
いる。
家事時間はアメリカより短くドイツより長い(イギリス、フランス並み)。
アメリカ 休日の家事時間が5カ国中最も長い。家事時間の内訳をみると「炊事・ 洗濯等」、「子供の世
話等」、「家屋修理等」すべての項目で長くなっている。逆に自由時間は最も短い 。
ドイツ 家事時間が最も短く、自由時間が長い。家事時間の内訳をみても、どの項目でも短くなってい
る。生理的生活時間はフランスに次いで長いが、ドイツの場合には睡眠時間が長 い点に特徴がある。
フランス 生理的生活時間が最も長いが、これは自宅での食事や家族と一緒に外食がともに長く、食事を
ゆったり楽しみながらとることが生活の一部として定着していることによる。
イギリス 大分類でみる限り、日本とほぼ同様の生活時間配分。家事時間の内訳を見ると日本が「子供の
世話等」のウエイトが高いのに対し、イギリスは「炊事・洗濯等」のウエイトが高い 。
第1表 出勤日の生活時間の構成(男性)
−−−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+
日 本 アメリカ
ドイツ イギリス フランス
−−−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+
労働時間
11時間47分 10時間38分 9時間50分 9時間38分 9時間43分
勤務時間
10時間16分 8時間42分 8時間44分 8時間34分 8時間24分
家事時間
10分
61分
34分
48分
54分
(既婚男性)
(11分)
(60分)
(33分)
(51分)
(56分)
生理的生活時間 9時間37分 9時間11分 9時間42分 9時間52分 10時間14分
自由時間
2時間27分 3時間10分 3時間55分 3時間43分 3時間9分
−−−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+−−−−−+
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/kenkyu.htm[2008/10/07 10:01:37]
Ⅱ.生活意識に関する調査結果の概要
1.暮らし向きの現状と評価 ・不満感が強い日本・(第2表)
(1) 男性の「勤務先収入」(手取り)で最も高いのはアメリカ(537万円)で、これに日本(489万円)、
ドイツ(348万円)、フランス(326万円)、イギリス(251万円)などが続いている。「世帯総収入」
(手取り)は先の「勤務先収入」にフランスとアメリカには約100万円、日本では66万円、ドイツ、イギ
リスでは約50万円加えた額となっている。
(2) 持家率はイギリス、アメリカ、フランスでは高い。日本もこのグループに入る。しかし、ドイツは賃
貸住宅が中心である。
持家取得年齢、居住面積、住宅関係費をみると、アメリカとフランスは若い時期に家計への負担を覚悟
で、比較的恵まれた広さの持家を選択している人が多い。イギリスは持家率が最も高い国であるが、世
帯の年間収入に占める住宅関係費の比率は真ん 中の3位、住宅の広さは最も狭い。ドイツは賃貸住宅が
多いにもかかわらず住居は広く、住宅関係費の比率も高い。日本の持家率は5カ国中4位、住居の広さ
は4位、住宅関係費の比率は5位と低い。
(3) 「子供の教育費」の世帯総収入に占める比率の高いのはフランス(15.4%)と日本(15.1%)で次いで
ドイツ、アメリカの順となっており、イギリスは1割を割っている。
住宅関係費と子供の教育費を合わせた割合は、最も低いイギリス(26.0%)から最も高いフランス
(34.9%)までいずれも世帯収入の3割程度となっており各国に大きな違いはみられない。
(4) 貯蓄の目的(11項目から主なものを3つ以内での選択)をみると、各国とも病気や不時の備えがいず
れも高い割合となっている。国による特徴として、日本では「子供の教育資金」、アメリカとイギリス
では「老後の生活資金」、ドイツでは「旅行・レジャー資金」、フランスでは「耐久消費財の購入資
金」が多いことが指摘できる。貯蓄については各国とも、家計に余裕がでたら貯蓄に回すとしている。
男性既婚者の現在の貯蓄額はイギリスが0.9年分、日本とアメリカ、フランスが0.8年分、ドイツが0.7年
分となっている。これを30∼44歳層と45歳以上層に分けてみると、各国とも年齢層が上がるにしたがっ
て年収に対する貯蓄額の割合が増加しているのに対し、日本のみが減少している。5年後の目標額は、
アメリカ(2.3年分)が最も高く、以下イギリス、日本、ドイツ、フランスの順となっている。
(5) 各国の家計の状況の評価をみると、アメリカ、ドイツ、イギリスでは10人中6人がしているのに対
し、日本は10人中6人が不満感を持っている。
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/kenkyu.htm[2008/10/07 10:01:37]
2.暮らしぶりの現状と評価 ・夏期休暇は短期・高支出型・(第3表)
(1) 年休の付与日数はヨーロッパ諸国で高い。付与日数の最多はドイツ(31日)、ついでフランス(29
日)、イギリス(27日)となっており、日本(20日)やアメリカ(19日)の間では10日近くの差があ
る。
年休の取得率は、イギリスが最も高くて98.1%、ついでフランスの95.0%、以下ドイツの88.3%、アメリ
カの78.4%となっており、日本は60.5%で最も低い。
(2) 各国の夏休みを男性でみると、日数ではフランス(20.1日)とドイツ(17.6日)が長く、以下、イギ
リス(14.1日)、アメリカ(12.3日)、日本(8.6日)の順である。
夏休みの過ごし方では各国とも「家族との団らんやふれあい」が多い。国による特徴は他の項目でみら
れ、日本では「自宅での休養」や「帰省」が多く、「家事・庭いじり・家の修理」の少ないことが目に
つく。
夏休み中に家族旅行をした人の日数と費用をみると、日本は短期・高支出、アメリカは中期・低支出、
ドイツは長期・高支出、イギリスは中期・中支出、そしてフランスは長期・中支出となっている。
(3) 生活時間の現状評価においても日本の結果は際立っている。男性既婚者でみると、アメリカ、ドイ
ツ、イギリスでは7∼8割の人が満足しているのに対し、日本は2人に1人が不満としている。またフ
ランスは不満は少ないものの他の国と比べ「どちらともいえない」の多い点が特色となっている。
生活時間についての今後の改善点については、日本とフランスでは「職場にいる時間」、「家族と過ご
す時間」、「自分の個人的時間」のいずれでみても改善要望が強く表れている点で共通している。
3.働き方、労働組合の対応 ・日本は「賃上げ」を重視・(第4表)
(1) ワークシェアリングについてはフランスと日本で男性の6∼7割が賛成している。
逆にアメリカでは6割が反対している。ドイツとイギリスでは賛成が多いものの、半数に達しておらず
評価は分かれている。
ワークシェアリングに賛成した人を対象に時短分の賃金の取り扱いの仕方を聞くと、日本では2人に1
人が「賃金が減らされるのであれば反対」としている。しかしドイツやフランスのワークシェアリング
賛成者では6割強が「賃金減少幅の縮小」をあげている。
(2) 労働組合が力を入れるべき分野で各国共通しているのは職の保障や雇用問題である。
ドイツやフランスではこれが雇用創出もで高まっている。労働時間短縮はフランスと日本で依然として
根強い関心事である。また日本では「賃上げ」が他の国を抜きんでて高くなっている。また、アメリカ
とイギリスでは「作業環境・労働災害・職業病」、「教育訓練」、「企業内福利厚生」へ高い関心が寄
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/kenkyu.htm[2008/10/07 10:01:37]
せられている。
第2表 暮らし向き
−−−−−−−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+
属 性 日 本 アメリカ ドイツ イギリス フランス
−−−−−−−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+
1年間の収入
男 性 万円
本人の勤務先
489
537
348
251
326
収入のみ
世帯収入
555
635
400
298
443
世帯の収入源が
既婚男性
%
本人の勤務先
収入のみの者の割合
55.8
50.6 53.9
34.6
23.1
−−−−−−−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+
持家率
既婚男性
%
持家
60.9
80.4 36.2
93.8
75.0
うちローン有
56.7
72.4 26.7
77.8
63.5
賃貸
15.8
14.9 57.2
4.9
23.1
親と同居
9.8
−
4.5
−
−
社宅・寮
10.7
−
1.6
−
1.9
歳
持家取得年齢
32.0
28.9 32.3
27.1
29.2
㎡
居住面積 平均
88
124
98
76
103
−−−−−−−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+
世帯収入に占める
既婚男性
%
割合
①住宅関係費
15.9
23.9 18.1
18.7
22.3
②子供の教育費
15.1
12.0 13.8
8.0
15.4
③ ①+②
29.3
33.0 29.9
26.0
34.9
−−−−−−−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+
貯蓄の目的
既婚男性
%
病気
52.6
54.0 48.6
43.2
46.2
子供の教育
66.0
37.9 25.5
16.0
26.9
住宅
39.1
19.5 27.6
19.8
32.7
老後
27.4
72.4 38.3
51.9
28.8
耐久消費財
33.0
18.4 44.4
42.0
50.0
旅行・レジャー
21.9
21.8 55.1
46.9
28.8
安心のため
24.7
21.8 31.7
32.1
11.5
税込み年収に対する
年
貯蓄
既婚計
0.8
0.8
0.7
0.9
0.8
30∼44歳
0.9
0.5
0.7
0.4
0.6
45歳∼
0.5
1.5
0.8
1.3
1.1
5年後の目標
1.2
2.3
1.1
1.4
0.8
−−−−−−−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+
家計の状況の評価
既婚男性
%
満足
22.3
62.1 66.2
59.3
36.5
不満
63.2
25.3 23.0
22.2
21.1
−−−−−−−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+
第3表 暮らしぶり
−−−−−−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
属 性 日 本 アメリカ ドイツ
イギリス フランス
−−−−−−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
年休
全労働者
日
付与日数
20.4
18.7
30.6
27.4
29.2
取得日数
12.3
14.7
27.1
26.8
27.8
%
取得率
60.5
78.4
88.3
98.1
95.0
日
夏休み
男 性
8.6
12.3
17.6
14.1
20.1
夏休みの過ごし方 男 性
%
自宅で休養
39.8
11.4
20.6
5.5
17.0
家族との団欒
49.2
42.9
65.0
48.4
20.8
家の修理
−
29.5
13.2
19.8
26.4
帰省
27.6
12.4
−
−
18.9
国内旅行
31.1
26.7
16.5
28.6
47.2
海外旅行
−
−
37.9
40.7
15.1
−−−−−−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
時間の使い方の
男性既婚
現状評価
%
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満足
不満
31.2
47.5
67.8
24.1
80.3
11.5
職場にいる時間
短いほうがよい
現状でよい
%
70.7
27.9
24.1
73.6
28.8
67.9
家族と過ごす時間
長いほうがよい
現状でよい
%
70.2
27.9
66.7
32.2
48.1
50.6
77.8
11.1
37.0
58.0
61.7
34.6
38.5
17.3
78.8
21.2
76.9
21.2
個人的時間
%
長いほうがよい
75.8
50.6
48.6
34.6
75.0
現状でよい
22.3
46.0
51.0
59.3
23.1
−−−−−−−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
第4表 働き方、労働組合の対応
+−−−−−−−−−−+−−−+−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+
属 性 日本 アメリカ ドイツ イギリス フランス
+−−−−−−−−−−+−−−+−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+
ワークシェアリング
男 性 %
について
賛成
60.9
17.3 45.1
46.3
69.6
反対
9.0
59.1 20.6
22.6
12.5
ワークシェアリングと
賃金の取り扱い
(男性、ワークシェ
アリング賛成者)
%
賃金減は
8.0
36.8 10.5
39.5
10.3
やむをえない
減少幅を
42.9
36.8 64.9
25.6
64.1
少なくしてほしい
賃金が減るなら反対
48.5
26.3 24.6
30.2
25.6
+−−−−−−−−−−+−−−+−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+
労働組合が力を
全
入れるべき分野 労働者 %
雇用の確保
64.0
84.7 77.3
85.4
59.3
時短
34.0
3.2 10.2
9.2
38.3
賃上げ
66.0
42.7 46.3
39.2
37.0
企業内福利厚生
29.3
37.9 13.7
30.0
9.9
教育訓練
5.0
27.4 16.3
30.8
9.9
作業環境
22.7
39.5 18.2
47.7
16.0
雇用創出
5.7
21.0 56.2
20.8
38.3
+−−−−−−−−−−+−−−+−−+−−−−+−−−+−−−−+−−−−+
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http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/kenkyu.htm[2008/10/07 10:01:37]
国際経済の動き
主要国の経済動向について見てみると、まず、アメリカでは、景気は拡大している。実質GDPは、1
∼3月期前期比年率4.9%増の後、4∼6月期は同3.6%増(速報値)となった。個人消費、設備投資、住
宅投資は増加している。鉱工業生産(総合)も増加しており、雇用は拡大している。物価は安定してい
る。6月の貿易収支赤字は、前月から縮小した。8月の長期金利(30年物国債)は、総じて上昇してお
り、株価(ダウ平均)は下落した。
西ヨーロッパをみると、ドイツでは、景気は緩やかに回復しており、フランスでは、景気は回復してい
る。イギリスでは、景気は拡大している。鉱工業生産は、回復しているが、イギリスでは回復テンポが
鈍化している。失業率は、ドイツ、フランスでは高水準で推移しているが、イギリスでは低下してい
る。物価は安定しているが、イギリスでは上昇率がやや高まってきている。
東アジアをみると、中国では、景気は拡大しているが、物価上昇率は低下しており、貿易収支は、大幅
な黒字が続いている。韓国では、景気は緩やかに減速している。アセアンでは、通貨が下落しており、
タイは、成長が減速する見通しを示した。
国際金融市場の8月の動きをみると、米ドル(実効相場)は、ほぼ横ばいで推移した。
国際商品市況の8月の動きをみると、全体では上旬・中旬と横ばいで推移した後、弱含むが、下旬やや
強含みで推移した。8月の原油スポット価格(北海ブレンド)は初旬やや強含むが、その後概ね弱含み
で推移した。下旬にかけてはおおむね17ドル台後半から18ドル台前半での推移となった。
国内経済の動き
需要面をみると、個人消費は、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動減も引き続きみられるもの
の、緩やかな回復傾向にある。住宅建設は、低金利が縦続するなか、消費税率引上げに伴う駆け込み需
要により大きく増加した反動もあり、弱い動きとなっている。設備投資は、回復傾向にある。
9年4∼6月期(速報)の実質国内総生産は、前期比2.9%減(年率11.2%減)となり、うち内需寄与度
はマイナス4.0%となった。
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/keizai.htm#11[2008/10/07 10:01:40]
産業面をみると、鉱工業生産は、伸びが鈍化し、このところ横ばいで推移している。企業収益は、改善
している。また、企業の業況判断は、製造業では改善が続いている一方、非製造業では慎重さがみられ
る。
雇用情勢をみると、完全失業率が高い水準で推移するなど厳しい状況にあるものの、改善の動きがみら
れる。
輸出は、強含みに推移している。輸入は、おおむね横ばいで推移している。国際収支をみると、貿易・
サービス収支の黒字は、増加傾向にある。対米ドル円相場(インターバンク直物中心相場)は、8月
は、月初の118円台から上昇し一時115円台となったが、その後下落し119円台となった。
物価の動向をみると、国内卸売物価、消費者物価ともに、安定している。
最近の金融情勢をみると、短期金利は、8月は低下した。長期金利は、8月はやや低下した。株式相場
は、8月は大幅に下落した。マネーサプライ(M2+CD)は、7月は前年同月比3.0%増となった。
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http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/keizai.htm#11[2008/10/07 10:01:40]
〈参
考〉
前年同期比、( )内前期比、*季調済、Pは速報値
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
'94年
'95年
'96年
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
実
*米
国
3.5
2.0
2.4
質 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
G
*ド
イ
ツ
2.9
1.9
1.4
D −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
P
*日
本
0.6
1.4
3.5
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
鉱
*米
国
5.0
3.3
2.8
工 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
業
*ド
イ
ツ
4.5
1.6 ▲ 1.1
生 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
産
*日
本
0.9
3.4
2.7
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
失
*米
国
6.1
5.6
5.4
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
業
*ド
イ
ツ
9.6
9.4
−
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
率
*日
本
2.9
3.2
3.4
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
消
米
国
2.6
2.8
2.9
費 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
者
ド
イ
ツ
2.7
1.8
1.5
物 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
価
日
本
0.7
▲ 0.1
0.1
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
経
*米 国 (億ドル) ▲ 1,484 ▲ 1,482
1,651
常 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
収
*ド イ ツ (億マルク)
▲ 319
▲ 299
266
支 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
*日 本 (億円)
133,425 103,862 P 71,579
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
公
米 国 期末値
4.75
5.25
5.00
定 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
歩
ドイツ
期末値
4.50
3.00
2.50
合 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
日 本 期末値
1.75
0.50
0.50
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
円/$
期末値
99.58
101.81
115.00
為 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
M/$
期末値
1.55
1.44
1.55
替 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
£/$
期末値
0.64
0.65
0.60
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
ニューヨークダウ工業株
株
30種平均値($)
3,834
4,494
6,436
期・月末値
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
価
日経平均値
225種、期・月末値(円)
19,723
19,868
19,361
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
原
北海ブレンドスポ
油
ット価格
16.20
18.00
12.00
価
格
月末・年末$/バレル
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
97/
97/
97/
97/
97/
1−3
4−6
5
6
7
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
*米
国
4.0
3.5
−
−
−
実
(
4.9) (
3.6) (
−) (
−) (
−)
質 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
G
*ド
イ
ツ
1.1
2.9
−
−
−
D
(
1.2) (
4.1) (
−) (
−) (
−)
P −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
*日
本
2.3
0.1
−
−
−
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/sankou.htm[2008/10/07 10:01:44]
(
1.4) (▲ 2.9) (
−) (
−) (
−)
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
*米
国
4.6
4.0
4.1
3.6
3.7
鉱
(
1.1) (
0.9) (
0.2) (
0.3) (
0.2)
工 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
業
*ド
イ
ツ
2.7
3.1 P ▲ 0.2
7.9
5.8
生
(
0.2) (
1.1) P(▲1.5) (▲ 3.2) ( 3.5)
産 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
*日
本
6.4
6.7
7.5
7.9 P
4.4
(
2.4) (
0.0) ( 4.5) (▲ 3.2) P( 1.1)
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
失
*米
国
5.3
4.9
4.8
5.0
4.8
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
業
*ド
イ
ツ
11.2
11.3
11.4
11.4
11.5
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
率
*日
本
3.3
3.4
3.5
3.5
3.4
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
米
国
2.9
2.3
2.2
2.3
2.2
消
(
0.6) (
0.3) (
0.1) (
0.1) (
0.2)
費 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
者
ド
イ
ツ
1.7
1.5
1.7
1.9
2.1
物
(
0.9) (
0.3) (
0.4) (
0.3) (
0.3)
価 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
日
本
0.6
2.0
1.9
2.2
1.9
( ▲0.2) (
2.1) (
0.2) (
0.0) (▲ 0.4)
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
経
*米 国 (億ドル) ▲ 498 ▲ 469
−
−
−
常 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
収
*ド イ ツ (億マルク) ▲ 112.0
14.0
−
−
−
支 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
*日 本 (億円)
18,679 P 32,647 P 12,728 P 9,760 P 9,315
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
公
米 国 期末値
5.00
5.00
5.00
5.00
5.00
定 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
歩
ドイツ
期末値
2.50
2.50
2.50
2.50
2.50
合 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
日 本 期末値
0.50
0.50
0.50
0.50
0.50
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
円/$
期末値
123.65
114.55
116.28
114.55
116.93
為 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
M/$
期末値
1.68
1.74
1.71
1.74
1.84
替 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
£/$
期末値
0.61
0.60
0.61
0.60
0.60
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
ニューヨークダウ工業株
株
30種平均値($)
6,741
7,688
7,331
7,688
8,113
期・月末値
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
価
日経平均値
225種、期・月末値(円) 18,003
20,605
20,069
20,605
20,331
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
原
北海ブレンドスポ
油
ット価格
17,61
17,84
19.06
17.84
18.82
価
格
月末・年末$/バレル
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
(注)1.実質GDPの四半期の数値は前年同期比。( )内は前期比年率。
2.日本の国際収支統計の発表形式変更により、96年1月よりドルベースの数値
は公表中止となった。
前年同期比、( )内前期比、(季調済)、Pは速報値
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
'94年度 '95年度 '96年度
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
*国 実質国内総生産
0.7
2.4
2.9
前民
年経−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
・済 国内需要
1.0
3.5
3.4
期計
比算−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
*
民間最終消費支出
1.6
2.8
2.8
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
輸
通関輸出(数量ベース)
4.0
−
−
出
( )内前期比
・ −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
入
通関輸入(数量ベース)
15.5
−
−
( )内前期比
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
新設住宅着工戸数
3.4
▲ 4.9
9.8
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/sankou.htm[2008/10/07 10:01:44]
投
( )内季調値、前期比
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
公共工事請負金額
▲ 8.3
12.4
▲ 8.1
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
資
機械受注
4.1
8.5
11.4
(船舶電力除く民需)
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
個
現金給与総額
1.5
0.9
1.6
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
実質賃金
1.3
1.3
1.5
人 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
実質消費支出∼
▲ 1.3
0.1
▲ 0.1
全世帯
消 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
実質消費支出∼
▲ 0.8
0.4
0.9
勤労者世帯
費 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
全国百貨店販売額
▲ 2.0
▲ 0.2
2.1
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
生
鉱工業生産
3.2
2.1
4.0
産 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
等
鉱工業在庫
▲ 0.2
3.6
▲ 5.5
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
総実労働時間
▲ 0.2
0.3
▲ 0.4
(産業計)
労 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
所定外労働時間
9.3
6.4
10.2
(製造業)
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
有効求人倍率
0.64
0.64
0.72
季調済実数
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
完全失業者数
194
216
225
季 調 済(万人)
働 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
完全失業率
2.9
3.2
3.3
季調済実数
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
企
企業倒産件数
▲ 2.5
6.7
▲ 0.8
( )内季調値、前期比
業 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
企業倒産負債総額
▲ 4.4
32.7
7.2
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
総合卸売物価
▲ 1.6
▲ 0.6
1.0
物
( )内原数値前期比
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
価
消費者物価(全国)
0.4
▲ 0.1
0.4
( )内原数値前期比
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
金
マネーサプライM2+CD
2.5
3.1
3.3
融
平均残高
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
97/
97/
97/
97/
97/
1−3
4−6
5
6
7
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
*国 実質国内総生産
1.4 ▲ 2.9
−
−
−
前民
年経−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
・済 国内需要
1.4 ▲ 4.0
−
−
−
期計
比算−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
*
民間最終消費支出
4.4 ▲ 5.7
−
−
−
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
輸
通関輸出(数量ベース)
8.6
12.6
13.1
10.0
10.6
出
( )内前期比
(
2.5) (
4.1) (
4.1) ( ▲7.3) (
3.2)
・ −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
入
通関輸入(数量ベース)
5.3
1.4
▲ 2.1
7.5
4.1
( )内前期比
(
4.5) (▲ 2.3) (
0.2) ( ▲1.1) (
7.3)
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
新設住宅着工戸数
▲ 3.8
▲10.2
▲ 9.6 ▲ 11.6 ▲ 27.8
投
( )内季調値、前期比 (▲12.4) (▲ 3.8) (
2.7) (▲11.6) (▲ 7.6)
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
公共工事請負金額
▲26.3
▲ 1.2
4.5
6.9
0.6
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
資
機械受注
6.2
−
8.8
5.6
0.3
(船舶電力除く民需) (▲ 7.0) (
−) ( 12.9) ▲(10.6) ( 5.9)
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
個
現金給与総額
3.3
1.4
1.8
0.9 P
2.2
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/sankou.htm[2008/10/07 10:01:44]
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
実質賃金
3.0
▲ 0.6
▲ 0.1
▲ 1.4 P
0.3
人 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
実質消費支出∼
2.0
▲ 2.5
▲ 2.1
▲ 4.7 P
3.2
全世帯
消 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
実質消費支出∼
3.7
▲ 2.7 P ▲ 1.5
▲ 5.8
−
勤労者世帯
費 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
全国百貨店販売額
7.9 ▲ 6.3
▲ 3.2
▲ 3.3 P ▲ 1.6
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
鉱工業生産
6.4
6.7
7.5
7.9 P
4.4
生
(
2.4) (
0.0) (
4.5) ( ▲3.2) P( 1.1)
産 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
等
鉱工業在庫
▲ 5.5
1.5
▲ 0.6
1.5 P
2.4
( ▲3.4) (
7.1) (
2.1) (
1.7) P( 0.5)
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
総実労働時間
▲ 1.7
▲ 0.2
1.1
▲ 0.1 ▲ 1.9
(産業計)
労 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
所定外労働時間
11.9
13.0
14.1
10.9
7.6
(製造業)
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
有効求人倍率
0.74
0.73
0.73
0.74
0.74
季調済実数
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
完全失業者数
223
233
238
236
232
季 調 済(万人)
働 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
完全失業率
3.3
3.4
3.5
3.5
3.4
季調済実数
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
企
企業倒産件数
5.3
12.8
1.2
18.7
5.0
( )内季調値、前期比 (
3.0) (
4.7) ( ▲0.4) (
3.9) (▲ 5.8)
業 −−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
企業倒産負債総額
66.7
130.7
46.7
▲49.5
158.1
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
総合卸売物価
1.4
2.6
2.7
1.9
1.8
物
( )内原数値前期比 (
1.1) (
- ) ( ▲0.7) ( ▲0.7) (
0.1)
−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
価
消費者物価(全国)
0.6
2.0
1.9
2.2
1.9
( )内原数値前期比 (▲ 0.2) (
2.1) (
0.2) (
0.0) (▲ 0.4)
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
金
マネーサプライM2+CD
3.0
3.0
3.1
2.8 P
3.0
融
平均残高
(
0.6) (
1.0) (
0.3) ( 0.2) P( 0.3)
−−+−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+
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http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/sankou.htm[2008/10/07 10:01:44]
9月の行事〕
9月 2日 委託調査研究担当者会議(連合総研会議室)
9月 5日 労働の未来研究委員会(連合総研会議室)
9月 8日 所内会議(連合総研会議室)
9月12日 「勤労者の生活時間と意識に関する5か国比較調査研究」記者レク
労働省記者クラブ(労働省)三田クラブ(連合総研会議室)
9月15日 OECD−TUAC専門家会議(パリOECD)
9月17日 第28回理事会・第26回評議員会(連合本部会議室)
9月18日 経済社会研究委員会(連合総研会議室)
9月19日 アジアの社会的側面研究委員会(連合総研会議室)
グローバル経済時代の産業・雇用構造研究委員会(連合総研会議室)
9月24日 経済構造改革研究委員会(連合総研会議室)
職場の労使関係についての国際比較研究委員会(連合総研会議室)
9月25日 連合−DGB共同プロジェクト(連合総研参加)発表会
(新宿プラザLINCホール)
9月26日 ILO研究所長来所
9月30日 新労働法制研究委員会(連合総研会議室)
【お知らせ】
4年間にわたり、当研究所の研究員としてご活躍いただきました佐野幸次氏(自治労より派遣)が9月
1日付けで自治労に帰任されることとなりました。
この紙面をお借りして、佐野さんの新しい職場での更なるご活躍をお祈りするとともに、4年にわたる
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/jimu.htm[2008/10/07 10:01:47]
連合総研の研究活動に対するご貢献に、深く感謝申し上げます。
〈佐野さん退任ご挨拶〉
93年の9月から4年間にわたりお世話になりました。当初の予定をオーバーし、学生時代と同様に留年
した「研究」生活でしたが、良き友、良き上司、良き酒、良き研究環境に恵まれ、充実した日々を過ご
すことができました。わが国の政治・経済の転換点的な時期とも重なって、4年間の「充電」ならぬ
「放電」期間は思いのほか愉しいものでした。
さて、本年9月から自治労本部の健康福祉局の社会保障部に戻ることとなりました。医療や福祉は得手
な分野ではありませんでしたが、研究所で地域福祉社会の研究会で事務方を担当させていただいた縁か
らか、忙しく働いて(働かされて)います。とはいえ、4年間の書記局での空白は今浦島状態を半月程
度では癒せてくれません。かくて今宵も∼、ということで、回復をめざしてのリハビリ活動をかわるこ
となく続けています。
【新研究スタッフの紹介】
佐野さんの後任として、自治総研より、宮崎伸光(みやざきのぶみつ)さんが着任されましたので、紙
面をお借りしてご紹介いたします。
<プロフィール>
1957年3月20日東京都世田谷区生まれ。中央大学大学院法学研究科修了(政治学専攻)後、高等学校講
師を経て、1988年より地方自治総合研究所研究員。中央大学社会科学研究所客員研究員ほか、横浜市立
大学、千葉大学、千葉県自治専門校などで非常勤講師(地方自治論等)。自治体学会編集部会委員。
『横浜市会の百年』、『公共サービスと民間委託』(いずれも共著)など。
<本人から一言>
(財)地方自治総合研究所の研究員としては初めて出向してまいりました。労働組合を母体とする財団
法人の研究機関という点では同じですが、職務等は全く異なり、とまどっております。自身の経歴など
がどう生かせるのか、しばらく模索が続きそうです。
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/jimu.htm[2008/10/07 10:01:47]
【事務局からご案内】
シンポジウムのご案内
(1) 第10回連合総研フォーラム
‘97年度経済情勢報告
会 場 東京グランドホテル 3階 桜の間
地下鉄 都営三田線 芝公園駅より徒歩2分
地下鉄 都営浅草線 大門駅より徒歩7分
日 程 1997年11月4日(火) 13:00∼17:00
(入場無料)
(2) 連合総研 10周年記念国際シンポジウム
連合総研創立10周年を記念し、国際シンポジウムを開催いたします。詳細につきま
しては別途ご案内いたしますが、まず、日程が確定いたしましたので、取り急ぎご案
内申し上げます。
会 場 池之端文化センター
日 程 第1日〔12月3日(水)〕
第一セッション 13時∼17時
『連合総研調査にみる「勤労者のくらしと雇用」の課題と挑戦』
第2日〔12月4日(木)〕
第二セッション 10時∼13時
『労働組合の挑戦と課題』
・海外の労組側研究者の報告及び討議
第三セッション 14時∼17時
『アジア諸国労働社会の課題と挑戦』
・アジア諸国研究者等による報告及び討議
第3日〔12月5日(金)〕
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/jimu.htm[2008/10/07 10:01:47]
第四セッション 10時∼13時
『日本・労働の未来』
第五セッション 14時∼17時半
『連合の未来への挑戦』
国内外から、労働問題に関する研究者・活動家の方々をお招きし、有意義なディスカッションを行いた
いと考えております。ぜひふるってご参加下さい。
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http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no108/jimu.htm[2008/10/07 10:01:47]