アヴィシャイ・コーエン(tp) タル・マシアハ

Avishai Cohen"Triveni"
[プロフィール]
Avishai Cohen アビシャイ・コーエン:Trumpet
1978年、イスラエルのテルアビヴ生まれ。
幼い頃より音楽に興味を持ち、10代で「ヤング・イスラエルフィルハーモニー管弦楽団」のメンバーとなり巨匠Zubin
MehtaやKurt Masurらのもとで初のソロを演奏。
ジャズの演奏にふれる機会が少なかった彼は、ルイ・アームストロングやマイルス・デイビス、ジョン・コルトレーンとい
ったミュージシャン達のレコードから多くを学び 自分が知り得たかった言語(音楽)での話し方を学んだんだ と言う。
14歳の頃、イスラエルに来たサックス奏者アーニー·ローレンスと一緒にセッションし始めた。当時の彼にとってアーニー
こそが唯一の指導者であった。また、イスラエルには、古典的なイスラエル音楽の持つ叙情豊かな感覚という、彼の根本に
ある音楽的な発展に重要なものがあった。
18歳でバークリー音楽大学の全額奨学金を獲得してイスラエルを離れる。
1997年にセロニアス・モンク・コンペで3位に入賞。2002年に初のリーダー作「The Trumpet Player」をリリースし、硬
派なトランペット・トリオで様々な色彩を放つかのような音色が話題となり絶賛される。
2004年から2010年までの間にはイスラエル文化優秀財団に選出される。
クラリネット奏者の姉:Anat Cohen、ソプラノサックス奏者の兄:Yuval Cohenと共にファミリーバンド Cohens 等、多岐に
わたる活動の他、数々のリーダーアルバムのリリースを経て、2010年には「Introducing Triveni」をリリース。Triveniの
メンバーであるベーシストOmer AvitalとドラマーのNasheet Waitsと共に2011年のニューポートJazzフェスティバルにてヘ
ッドラインの演奏をつとめた。その後、第2集として2012年には自身の6枚目のリーダーアルバムとなる「TriveniⅡ」をリ
リースする。同年、ダウンビート誌:批評家世論調査ではライジングスターに選出され、「多岐にわたるJazzの旋律を自由
に放ち、リーダーとしてはもちろんのことながら、サイドマンとしても国際的な活躍は目覚ましく、多彩なサウンドと探究
心、かつてない創造性を持つ音楽家として名声を獲得している」と評価されている。ニューヨークタイムズ誌には「モダニ
ズムのセンスが豊かな、自身の主張をはっきり持ち合わせる洗練されたトランぺッターである」と記載され、その他各誌か
らも賞賛を受ける。
「音楽は製品ではなく、プロセスである」と言う彼は、講師としてイタリアのシエナ・ジャズでコースを持ち、また、イス
ラエル、バルセロナ、バークリー(ボストン)とウィニペグ(カナダ)にてマスタークラスを指導している。
Tal Mashiach タル・マシアハ:bass
1993年イスラエルの北部のハラシム村出身。
11歳でクラッシックギターを習い始め、エルサレム音楽アカデミーのクラッシックギター部門国内コンクール第一位
(2011年)など数々の賞を受賞。また優れた若い才能に授与されるアメリカ=イスラエル文化財団の奨学金も獲得した。
2011年兵役に就き、軍の 秀でた音楽家育成コース に所属、その際にクラッシック、ジャズ両分野のダブルベースを学び始
める。
2012年∼2014年にテルアビブにあるイスラエル音楽学校ジャズ科に奨学金を得て学ぶ。現在はNYのニュースクール大学
のジャズ科に満額の奨学金を得て在籍中。イスラエルでは、ダニエル・ザミール、ユヴァル・コーエン、アモス・ホフマ
ン、アヴィシャイ・コーエンなど著名な先輩と多数共演。
タル・マシアハは様々な楽器を弾きこなすミュージシャン、作曲家で、その両方の才能をフルに活かし、目下イスラエルの
ミュージックシーンを牽引する若手代表の一人。
Jeff Ballard ジェフ・バラード:drums
1963年、カリフォルニア州のサンタクルーズ生まれ。
幼少期に父親が演奏していた ジャズやボサノバ 等の音楽を聴きながら育ち、エド・シグペンがスネアの上で鳴らすブラシ
の音とスピード感をこよなく愛していた。
その後、コミュニティカレッジで音楽理論を学び、演奏活動をスタートさせる。
活動を通して、音楽のジャンルや状況において、自身がドラマーとして満たすべきニーズがあることを実感する。後に「挑
戦こそが、それぞれの音楽における特定のニーズを発見できる探索作業であり、それらを発見出来た時の喜びは素晴らし
い」と述べている。
サンフランシスコ周辺に拠点を置き演奏していた頃にモダンJazzを取り込んでいき、トニー・ウイリアムスがマイルスと演
奏しているのを聴いた時には、これまでの自分の奏法とは全く異なる演奏法で演奏し、ジョン・コルトレーンやエルビン・
ジョーンズ、オーネット・コールマン等から多大な影響を受ける。
25歳の時に、Ray Charlesのバンドに参加。毎年8ヶ月にも渡るツアーを行う。
よく同じ楽曲を同じアレンジで毎晩のように演奏したが、レイは、まるでそれを初めて演奏しているかの様に、私達に感じ
させる事が出来る人物だった。Jeffはレイが何処でどんなグルーブを求めているのかを学ぶため、彼の足をいつも注視し、
そこから多くを学び、後に「とても偉大な学校だった」と話している。
3年後、Kurt Rosenwinkel, Mark Turner, Brad Mehldau, Avishai Cohen, Guillermo Klein, Larry Grenadier, Ben Allisonといっ
た、伝統的な音楽を彼ら独自の解釈や手法で鮮やかに描き出せる音楽家達と出会い、ニューヨークへと拠点を移す。
そこで、影響力のある広大なパレットから、より個人的な性質を描き出すような演奏をスタートさせ、アルゼンチンや中東
のリズムからのアプローチ、ダンサーの靴のスタッカート音、パーカッショニストの手首に着けられた鈴の装飾音、感じた
ものをドラムへ音楽的に収めて独自の音を合成するような探索作業に取り組んでいた。
また、Eddie Harris, Bobby Hutcherson, Buddy Montgomery, Lou Donaldson, Mike Stern, そして Danilo Perezらと演奏や
ツアーを行う。
1999年にチック・コリアのバンドに参加。今でも、様々なプロジェクトを継続している。
近年では、Brad MehldauトリオやJoshua Redmanのエレクトリックバンド、さらに自信が共同リーダーを勤めるMark
Turner と Larry Grenadierとのバンド"FLY"など精力的に活動を展開している。
2014年、初のリーダー作といえるJeff Ballard Trioで「Time s Tales」をリリースし、各メディアから好評を得ている。の演
奏は、Jazzタイムズ誌から「今のJazzで最もエキサイティングなリズムセクションである」と評された。2009年には、この
トリオメンバーにSax奏者のLogan Richardsonを加えて、Nasheet自身の初のリーダーアルバムとなる「Equality」を発表し
各方面より称賛を得る。
Orrin Evans、 Eric Revis、 そしてNasheet Wait が中核となって結成されたバンドTARBABYでは、2010年に「The End Of
Fear」をリリース。美しさと艶を兼ね備えたホーンセクション、リズムの切れ味も鋭く、余裕を感じさせる高密度な音色で
魅了する作品となっている。2013年には、同バンドに、Ambrose Akinmusire を迎えて「The Ballad of Sam Langford」を
発表。この他にも、共同リーダーとしてのバンド 3rd EYE を2008年より立ち上げて、積極的に活動を展開。
世界中をレコーディングやツアーで飛び回る傍らで、後進への指導にも取り組んでおり、常に創造的な方向、そして音楽に
おける自身の役割についての探求に身を捧げている。
これまでの自身の音楽家としてのキャリアにおいては、エラ·フィッツジェラルド、スティービー·ワンダー、マーヴィン·ゲ
イ、ソニー·ロリンズ、リー·モーガン、マックス·ローチ、セシル·テイラー、マッコイ·タイナー、および無数の伝説的なアー
ティスト達と共演を果たしている。