経済のグローバル化と地球環境

経済のグローバル化と地球環境
-インドネシアにおける違法伐採-
福田邦夫ゼミナール 19 期 小熊智子
【目次】
Ⅰ.はじめに
Ⅱ. インドネシアの森林劣化と減少
(1)森林劣化と減少
(2)森林劣化と減少が与える影響
(3)森林劣化と減少の要因
Ⅲ.森林減少と違法伐採
(1)違法伐採行為が誘発する森林劣化と減少
(2)違法伐採の影響
(3)違法伐採の要因
Ⅳ.貿易の自由化と違法伐採
Ⅴ.貿易の自由化と森林の持続可能性
Ⅵ.おわりに
Ⅰ.はじめに
欲しい商品はどんなに遠くからでも手に入れたいという望みは、経済のグローバル化で
実現され、行き着くところまできた。しかし、儲け第一の経済活動は、地球環境に深いつ
め跡を残し、根本的な見直しが迫られている。その中でも、森林減少に注目した。地球規
模の環境問題である森林減少の進行を食い止めるためには、持続可能な森林経営を促進す
ることが重要であるが、それを阻害する原因の一つとして、違法伐採が指摘されている。
違法伐採は木材生産国の森林減少を引き起こし、二酸化炭素の放出、生物多様性・森林生
態系を損なうのみならず、木材の世界における市場価格の引き下げを引き起こす等により、
世界の持続可能な森林経営を脅かすなど、深刻な影響を及ぼしている。本稿は、違法伐採
による森林の減少が著しいインドネシアを事例に、貿易の自由化が違法伐採を誘発してい
る現状から自由貿易が森林の持続可能性を奪っていることに関して考えたい。
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Ⅱ.インドネシアの森林劣化
インドネシアの森林劣化と
森林劣化と減少
(1)森林劣化と減少
インドネシアの国土面積は約 1 億 8,900 万ヘクタール(日本の約 5 倍)で、森林の総面
積は、ブラジル、コンゴ共和国に次ぐ世界第 3 位の森林面積(約 1 億 2000 万ヘクタール)
を有している。しかし 国際連合食料農業機関( FAO )の報告によると、 2005 年のイン
ドネシアの森林面積は約 8,850 万ヘクタールにまで減少しており、その後もさらに多くの
森林が伐採され続けている。2000~2005 年の森林減少量はアジア地域の中で最も大きく
(世界でもブラジルに次ぐ 2 番目)、毎年 150~200 万 ha もの森林が破壊され続ける一方
で、政府主導による新規植林面積はその半分程度にしか及ばず、このままでは 2020 年まで
にカリマンタン島の森林が消滅するといわれている1。(図1参照)
図1.カリマンタンの森林減少
(出所)熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
(http://www.jca.apc.org/jatan/pub/bookihou1.html)11 月 9 日閲覧。
(2)森林劣化と減少が与える影響
森林劣化と減少が与える影響は以下、3点でまとめることができる。
1、生物多様性への影響
先述したように、インドネシアの森林は、世界でも有数の豊富な生物多様性を誇る地で
ある。インドネシアに生息している哺乳類の種類は、世界中のどの国よりも多い。さらに
この国には世界の 17%の鳥類、16%の爬虫類、12%の哺乳類、10%の植物が生息している。
しかし、急速な森林減少のペースは、こういった生物が絶滅危惧種として載せられるリス
1
国際連合食糧農業機関(http://www.fao.or.jp/)を参照。2009 年 11 月 10 日閲覧。
42
トを長くしてきた。実際、インドネシアはどの国よりも絶滅の危機にさらされている生物
を多く有し、その数は哺乳類で 128 種、鳥類で 104 種にものぼる。絶滅の危機に瀕してい
る哺乳類の中には、スマトラサイ、ウンピョウ、マレーグマ、テングザル、スマトラタイ
ガー、そしてオランウータンが含まれる。これらの動物にとって最も脅威となるのが、生
息地の破壊である。インドネシアに生息する 29 種のうち、実に 20 種もの霊長類が 10 年前
と比べ、元の生息地を半分以上失っている。この 10 年間、このような状況の悪化が特に著
しい。書類上では、インドネシアにはこの固有の生物多様性を保護するため、1900 万ヘク
タールないしは森林地帯の 13%を占める、広い範囲の保護区域を持つ制度がある。しかし、
実際は 37 ヶ所の国立公園のうち、そのほとんどが経済的利益追求のために、破壊されてい
るのである。この状況はほとんどすべての保護区域に広がっており、それはまさしく脅威
に他ならない。森林伐採そして採鉱業は、長期間にわたって公園区域を侵食してきたが、
その破壊範囲はおびただしい勢いで広がり、インドネシアにおける残り少なくなった生物
多様性に富む地域の生物種の未来を、脅かしているのである。
2、土壌浸食防止・水源涵養機能の劣化
森林を構成する樹木の地下には、樹体を支えるため、根が土壌をしっかりと掴んでいる。
また、根が掴む土壌には、樹木からの落葉、落枝など有機物が堆積しており、それらが昆
虫や微生物などにより、分解されている。この昆虫などの働きにより、森林内の土壌は、
まるでスポンジのように隙間が沢山空いている。こうした根や土壌の働きによって得られ
る、土砂の流出・崩壊を防止する役割、水質保全、洪水・渇水を防止する役割が、森林減
少により劣化してしまうことは言うまでもない。
3、地域文化・住民生活の破壊
森林は地域の住民に、薪、木の実、樹液、ツタ、薬草、きのこ、動物などを提供し、水
源や土壌を保全するという大きな役割を果たしている。世界の多くの人々、とりわけ先住
民族にとって、森は食料貯蔵庫であり、生活の場として欠かせないものである。さらに森
林は地域の文化や宗教も育んできた。こうした森林の伝統的な利用に関する慣習的な権利
は、ときに無視されてしまうこともある。森林の破壊や、大規模な植林事業により、地域
住民の生活が破壊されたり、変貌を迫られたりする。
(3)森林劣化と減少の要因
熱帯雨林における森林減少の直接の要因は、ある一つの要因によるものよりも複数の要
因が組み合わさっており、そのなかで最も一般的な要因の組み合わせが、農業用地拡大・
木材伐採・インフラの拡大である。
インドネシアの森林減少の要因は、今回収集した関連文献をもとに分類すると、①木材
生産のための過剰な天然林伐採、人工林造成やアブラヤシ・プランテーション等の大規模
43
プランテーションのための②土地利用転換、③森林火災や焼畑、そして④違法伐採2・違法
行為があげられている。減少面積と減少要因に関しては、表1にまとめた。
具体例1 世界的な需要に後押しされるパーム油を抽出するアブラヤシ農園の開発と紙
の原料になるアカシアの植林の進行3
アブラヤシはその実から油を絞るために植えられるが、そのために広大な面積の熱帯林
が「皆伐」され、すっかり丸裸になっている。プランテーションは一見すると緑が豊か
で森のように見えるが、植えられているのはたった一種類のアブラヤシだけで当然、野
生動物の姿を見ることはできない。アブラヤシのプランテーションができることで、も
ともとその土地に暮らしていた地元住民の生活は大きく変わってしまう。開発会社に土
地を奪われた(土地を売った)村人たちは、耕す土地を失い先祖から代々受け継いでき
た生活文化(森と共に生きる方法)をも失うことになる。アブラヤシプランテーション
は他にも、低賃金労働や危険な農薬の使用など様々な問題を抱えている。
具体例2 森林火災
1997 年から 98 年に、スマトラ島とボルネオ島で発生した大規模な森林火災は、木材伐
採とプランテーション企業が、土地の樹木を切り払ったことに主因がある。人工衛星の
モニターにより、植林やオイルパームプランテーション開発のために、176 の企業が意図
的に火を放ったことが判明しているが、実際告発を受けているものはほとんどない。し
かも火災が、残存している森林にもたらした被害は、その当時抱かれていた危惧よりも
はるかに大きかった。公式見解では、50 万ヘクタールの森林が損害を受けたとされてい
るが、高感度の人工衛星による分析の結果、東カリマンタン地区のみで、400 万ヘクター
ルもの土地が損害を受けていたことが判明している。
また、違法伐採については、①から③までの要因すべてに深く関係している。これに関
しては後述したい。
森林を伐採する経済開発行為等には合法的なものと非合法的なものがあるが、非合法的
な行為の代表例が無秩序な放火(焼き畑、追い込み狩猟など)による森林火災や、違法に
2 おもな違法伐採・取引盗伐(所有権や伐採権のない森林の伐採)は、伐採許可量を超えた伐採、国際条
約で保護された樹種など伐採禁止樹種の伐採、森林保護地域内など禁止地域での伐採、書類を偽造した取
引、密輸がある。
3
国連食糧農業機関(FAO)によると、インドネシアの 05 年の森林面積は 8849 万㌶。00 年から東京都の面
積の約 43 倍にあたる 936 万㌶減少した。この間に年平均で 2%ずつ減り、主な森林保有国の中で減少率が
最も高かった。世界自然保護基金(WWF)によると、82 年に州面積の 78%を占めた森林が 07 年には 27%
に減少。25 年間で 417 万㌶の森林が失われた。そのうちアブラヤシ農園の開発、24.4%がアカシアの植林
に関連していた。NGO「サウィット・ウォッチ」によると、78 年に 25 万㌶だったインドネシアのアブラヤ
シの耕作面積は 08 年に 700 万㌶以上に拡大。食用油としての国内需要のほか、せっけん やシャンプーな
ど広い用途の世界的な需要増が開発を加速させている。法令や規則を守らない乱開発が指摘されてきた。
44
森林を伐採する行為(違法伐採)などである4。一方で、合法的な行為の代表例は伐採許可
権下における計画的な森林伐採などである。このうち、非合法的な行為、特にインドネシ
アにおける違法伐採問題は今や世界的に注目されるほど国内外への社会的・経済的インパ
クトは強い。
表1 インドネシアの森林の減少面積と減少要因(単位:万 ha)
年
減少面積
HTI(産業用プランテーション)
用皆伐
減少要因
アブラヤシ・プランテーション用
転換
森林火災被害面積
焼畑
違法伐採
1985
1986
1987
1988
1989
1990
1991
100*1
100*1
100*1
100*1
100*1
170*1
170*1
19*2
19*2
19*2
19*2
19*2
19*2
19*2
22*3
22*3
22*3
22*3
22*3
22*3
22*3
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
10*4
30*5
30*5
30*5
30*5
30*5
30*5
30*5
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
170*1
170*1
170*1
170*1
200*1
200*1
200*1
200*1
200-280*1,8
200-280*1,8
19*2
19*2
19*2
19*2
19*2
19*2
19*2
19*2
―
N.A
22*3
22*3
22*3
22*3
22*3
22*3
22*3
22*3
54*7
N.A
N.A
N.A
10*7
N.A
N.A
400*4
400*4
N.A
N.A
N.A
30*5
30*5
30*5
30*5
30*5
30*5
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
47*6
34*6
61*6
54-57*6
56-77*6
34-85*6
2002
2003
2004
2005
2006
280*8
280*8
280*8
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
N.A
34-72*6
34-86*6
34-46*6
34-46*6
34-46*6
*1 森林減少は、1980 年代は平均 100 万 ha/年、1990 年代前半は平均 170 万 ha/年、1996 年以降は平
均 200 万 ha/年である。(FWI/GFW(2002))
4違法伐採問題とわが国の政府開発援助
―インドネシアにおける違法伐採問題に対する二国間援助の検
討― (http://www.jica.or.id/jica-ri/publication/archives/jica/kenkyu/06_43/pdf/01.pdf)、2009
年10月22日閲覧。
45
*2 1998 年の林業省統計によると、この時点ですでに 270 万 ha の HPH コンセッションが HTI に転換
(FWI/GFW(2002))
*3 Casson, 2000 によれば、1982~1999 年にかけて 410 万 ha の森林が農業用地に転換
*4 JICA(2001)によれば、1997~98 年の 2 年間には、インドネシア全土で 800 万 ha、また 91 年および
94 年もそれぞれ 10 万ずつの森林が森林火災の被害を受けている。
*5 1985~1997 年の間に移動焼畑耕作により 400 万 ha が消失(FWI/GFW(2002))
*6 本報告書「表2-8 各文献による違法伐採推定量と違法伐採による影響を受けている森林面積の推定
値」からの推定面積を利用。
*7 Tjondronegoro(2003)は 1994~2000 年にかけて、大規模アブラヤシ・プランテーションのために転換
された森林面積は 384 万 1,304 ha に及んだとしている。
*8 WWF インドネシア、Forest Watch Indonesia の発表資料によれば、2000~2004 年の間、森林減少は
拡大し年間 280 万 ha に減少している。
(出所)インドネシア林業省(http://www.ffpri.affrc.go.jp/shoho/n29-03/029-4.htm)
Ⅲ.森林減少と
森林減少と違法伐採
(1)違法伐採が誘発する森林劣化と減少
違法伐採が深刻化しているインドネシアでは、伐採される木材の 73%以上が違法と推定
されている。違法伐採生産量の正確な把握は不可能であるが、農林水産技術会議事務局に
よると、
「林産工場の製品生産量から逆算すると、1998 年で少なくとも約 6400 万㎥(公式
伐採量は約 2200 万㎥)が違法伐採と推定されている5」という。また、人工衛星の映像か
ら、最近では、国立公園でも違法伐採が行われている現状が明らかになった。41 カ所の国
立公園のうち、37 カ所で違法伐採が行われているが、さらに増えそうだという。違法伐採
は、森林の劣化と減少を誘発する性質をもっている。違法伐採により劣化した森林は、森
林としての健全性や経済的価値が低下し植林地・農地へ転用されたり、森林火災・焼畑等
による焼失の危険にさらされることとなる。先述したように、こうした森林劣化・減少要
因により、インドネシアでは 1980 年代は平均 100 万 ha/年、1990 年代前半は平均 170 万
ha/年、1996 年以降は平均 200 万 ha/年のペースで森林が減少してきた。ここ数年のインド
ネシアにおける森林劣化・減少の大きな原因が違法伐採であるといえる。
(2)違法伐採の影響
違法伐採の影響に関しては以下、2点でまとめることができる。
5農林水産技術会議事務局
110 ページ参照。
46
1、地域住民への影響
違法伐採や森林伐採をめぐる先住民と開発業者や企業の摩擦が後を絶たず、そのしわ
寄せが先住民に集中している。インドネシアの NGO「サウィット(アブラヤシ)
・ウオッ
チ」の調査によると、開発企業は許可が出ていない地域まで勝手に伐採したり、法律に基
づく先住民との協議や環境アセスメントを行ったりする例が目立つ。スマトラ島やカリマ
ンタンを中心に 2008 年 1 月時点で、土地の所有権や立ち退きの補償をめぐる対立などで住
民のデモが起きたり、訴訟になったりしている事例は 500 件を超えるという6。さらに森林
に依存した生活を送っていた先住民は、開発業者や企業によって森林を奪われ、野生動物
や非木材林産物の収穫ができなくなっただけでなく、伐採による水資源の枯渇や紙の生産
に伴う工場廃水の垂れ流しによる川の汚染などの影響も受けている。漁業によって生活の
糧を得ていた地元住民の生活は立ち行かなくなり、また川の水を生活用水として使ってい
るために、皮膚病などの健康被害も出ている。さらに工場のばい煙による大気汚染は、地
域住民の呼吸器系疾患をも招いている。また他の州からの移民や出稼ぎ労働者による違法
伐採が進むことによって、伝統的な森林の所有権を主張する先住民との対立や、先住民同
士の間で伐採競争のような状況を招き、森林の破壊を加速させている例も見られる。
2、持続可能な森林経営を阻害
木材生産国インドネシアにおける持続可能な森林経営を阻害し、森林減少・劣化をもた
らすだけではなく、法施行機関の汚職腐敗、犯罪組織の資金源、税収の損失、木材価格の
低下など社会・経済的な影響も大きく、持続可能な開発を阻害する。世界銀行によると違
法伐採による生産国の経済損失は 100~150 億ドルに達するという7。さらに木材輸入国(フ
ィリピンやタイなど)にも負の影響を及ぼすといえる。正当なコストを支払っていない違
法伐採木材・木材製品が国際市場で不当に安価で流通することにより、輸入国の持続可能
な森林経営8を阻害する。全米林産物製紙協会(AF&PA, 2004 年)は、違法伐採された木
材・木材製品は世界の木材流通価格を 7-16%も押し下げていると報告している9。この背景
には林産物の自由貿易がある。これに関しては詳しく後述したい。
(3)違法伐採の要因
現状や影響を踏まえ、なぜ違法伐採は増加しているのか。その要因についてみていき
6
財団法人 地球・人間環境フォーラム
(http://www.gef.or.jp/activity/publication/globalnet/index.html )
、2009 年 11 月 12 日閲覧。
7 世界銀行東京事務所
(http://web.worldbank.org/WBSITE/EXTERNAL/COUNTRIES/EASTASIAPACIFICEXT/JAPANINJ
APANESEEXT/0,,contentMDK:20744242~menuPK:515648~pagePK:141137~piPK:141127~theSitePK
:515498,00.html )
、2009 年 11 月 12 日閲覧。
8 持続可能な森林経営とは、目前の利益追求のみに意をおく経営ではなく、貴重な森林資源を次世代残す
ことができるような経営のこと。伐採許可を得た者が森林の回復(更新=伐った場所に植えて、育てるこ
と)に責任を持つため、森林の減少する割合が著しく低くなる。
9 森林の違法伐採問題 Web (http://www.zenmoku.jp/sinrin/)
、2009 年 11 月 13 日閲覧。
47
たい。違法伐採に歯止めがかからない要因は、複合的に作用しているといえる。発生要因
を以下、3点でまとめることができる。
A: 経済的要因 ①開発(インフラ建設等による奥地へのアクセスの容易化)、②貧困・地
元経済の変化による現金収入の必要性の増大、③国際的需要の増大、④企業をとりまく問
題(犯罪体質、企業ガバナンス、モラルのなさ、外部監視の弱さなど)
B: 政治・体制的要因 ①汚職・腐敗の蔓延、②移民政策、③体制変更に伴う混乱
C: 法制度的要因 ①法制度の不備、②法施行の不十分さ
詳しく見ていくと、
A: 経済的要因 ①開発(インフラ建設等による奥地へのアクセスの容易化)
木材資源獲得の中で、道路、町およびその他インフラが主にスマトラ島やカリマンタン
島で建設されてきた。伐採の跡地には農耕移住者が入植し、さらには石油ブームもあいま
って1970~1980 年にかけて両島の人口は倍に膨れ上がった。もともと広大な原生林の奥地
へのアクセスは河川を経由するしか手段がなかった。しかし、こうした道路、町などのイ
ンフラ開発により、違法伐採者は容易に森林奥地へ入り込むことができ、木材を搬出でき
るようになった。
②貧困・地元経済の変化による現金収入の必要性の増大
違法伐採に直接的に関与する農村居住者は、悪徳資本家と中間業者の駒となり、現金や
チェーンソーという形で前渡金を受け取った彼らは、その木材ブローカーに木材を販売す
ることで、その金額を返済する構造が形作られている。こうした違法伐採を行うシステム
により、人々は貧困から抜け出すことはできないのである。一方、地域コミュニティが、
伝統的な焼畑農業や非森林生産物の利用など、森林に依存した自立的な経済を育んできた
場合、住民の森林の帰属意識は高く、森林を保全し森林資源を守る社会的な規範が自ずと
存在する。この場合、住民自らが生活の基盤となる森林を破壊することは少なく、外来の
違法伐採者に対する監視の目も厳しい。こうした地域社会が、鉱山開発、プランテーショ
ン開発、移民政策、その他の外部資本の流入が生じた場合、急激な貨幣経済化の波にさら
され、森林資源の減少・劣化が生じ、住民と森林の関係も変質していく。まず、今まで森
林に依存していたコミュニティが、その他の現金収入を得る必要に迫られる。また、森林
を保全する意識が薄れ、地元の住民による、あるいは外来者による違法伐採の抑止力が薄
れる。
③国際的需要の増大
違法伐採の経済的要因を確認する上で、第一に重要な要素となるのが、国際市場でのイ
ンドネシア材の需要である。まず、日本の木材需給状況からみてみると、自給率は 18.4%
48
で、80%以上を海外から輸入している。産業用丸太で世界 3 位、製材で 2 位、合板等で 3 位
など、日本は有数の木材輸入国である。輸入先を国別にみると、米材(米国、カナダ)が
20.1%、北洋材(ロシア)が 9.5%、南洋材(マレーシア、インドネシアなど)が 12.7%、
欧州材が 6.8%となっている。(図2参考)さらに丸太、製材、合板等の合計41%がイン
ドネシアからの輸入である。マレーシアと合わせると88%に達する。日本は世界一の熱
帯 木 材 輸 入 国 と い っ て も 過 言 で は な い 。 国 際 連 合 食 糧 農 業 機 関 (FAO) の 統 計 資 料
(FAOSTAT) のデータによると10、
(図3参考)日本の製材輸入量は 2005 年に比べ、2007
年では減少傾向にある一方で、イギリスをはじめとした国々で輸入量は増加傾向にあるこ
とがわかる。同時に、インドネシアの違法伐採材は近年、マレーシアや中国へ大量に密輸
されているといわれている11。
図2.日本の木材需給状況(2004年)
(出所)林野庁(http://www.rinya.maff.go.jp/)2009 年 11 月 12 日閲覧。
10
11
FAOSTAT( http://faostat.fao.org/)
、2009 年 11 月 12 日閲覧。
フェアウッドマガジン(http://www.fairwood.jp/),2009 年 10 月 22 日閲覧。
49
図3.日本の熱帯材輸入先(2003年)
注:丸太、製材、合板等の合計。
(出所)ITTO ANNUALREVIEW を参考に作成。
(http://www.ecoffin.jp/ecoffincafe/2007/07/post-26.php)2009 年 11 月 14 日閲覧。
図4.製材輸入量の推移
9,000,000
8,000,000
日本
中華人民共和国
イギリス
イタリア
フランス
オランダ
スペイン
エジプト
メキシコ
ノルウェー
7,000,000
輸 6,000,000
入
5,000,000
量
(
㎡
4,000,000
)
3,000,000
2,000,000
1,000,000
0
2005年
2006年
2007年
(出所)国際連合食糧農業機関(FAO)を参考に作成
(http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/fao/)2009 年 11 月 14 日閲覧。
50
④企業をとりまく問題(犯罪体質、企業ガバナンス、モラルのなさ、外部監視の弱さなど)
旧ソ連崩壊後のロシアにおいて国営企業解体と新たな市場経済の導入を背景として、十
分な資金力がなく、中・長期的な経営管理方針を持たない現地の林産業者が飛躍的に増加
したのと同様に、インドネシアにおいてもスハルト政権の崩壊を受けて、地方には今まで
中央に奪われていた木材資源による権益を取り返すべく、小規模の株式会社や有限会社が
設立された。スハルト政権時代、汚職政治のもとで違法伐採を行った、スハルトクローニ
ーらが所有した潤沢な資金を持つ企業の施業の未熟さもさることながら、目先の利益だけ
を考えた施業、違法伐採を行う、地方に新たに設立された企業には、合法的な木材生産、
持続可能な森林管理に対する意識の欠落が見られた。
B: 政治・体制的要因 ①汚職・腐敗の蔓延
違法伐採や開発事業の許認可から始まり、林産物採取の現場、運搬、加工、輸出に至る
あらゆる段階で汚職が蔓延している。森林利権に有力政治家や軍や警察幹部、中央官僚、
地方役人などによる口利き料や仲介料、現場の一般公務員、警官、軍人による違反行為の
見逃しや違法徴収などの汚職が日常化している。
②移民政策
インドネシアの人口は現在 2 億人を超えるが、インドネシア政府は1960 年代から1999
年までの間、ジャワ島の人口過密を解消するために、ジャワ島の住民を島外へ移住させる
政策「トランスミグラシプログラム」を実施した。この結果、その期間、200 万ha の森林
がトランスミグラシのために皆伐されたとしている。こうした移民政策のために開発され
た移住地およびインフラストラクチャーは、
「自発的移民」が森林を切り開くための重要な
基盤となった。自発的移民とは、もともと都市近郊に住んでいたがインドネシアの都市部
での人口が増加するにつれ、手付かずの土地をもとめ農村地域に移住し、森林を切り開い
て換金作物を育て、国内・国際市場で売る移民のことである。彼らはときに保安林や国立
公園などでの農地転換も行う。トランスミグラシプログラムにより森林へのアクセスが容
易になり、自発的移民が森林を違法に切り開く要因となった。
③体制変更に伴う混乱
スハルト崩壊後の改革や度重なる政権交代による法律の改正、林業大臣が代わる度に変
わるといわれる政策、十分な準備を経ずに進められてきた地方分権の結果、法律・省令と
整合性がない県庁令(SK Bupati)が発布されるといった問題が生じている。また、林業省
や州が使っている森林区分の地図と県が使っている地図が一致していないことにより、県
長が許認可権を持つ林産物採取権が、本来コンセッションを設定してはならない保全林や
自然保護区に伐採権を与えている場合がある。
51
C: 法制度的要因 ①法制度の不備
1999 年第41 号森林法では地方政府に対し持続可能な森林経営の履行を要求しているの
に対し、地方行政に関する1999 年法律第22 号は地方政府に対し開発プログラムへの資金
投入として、最大限の歳入を創出するための資源利用を要求している。地方行政に関する
1999 年法律第22 号では天然資源管理決定の権限を地方政府に与えているのに対し、2002
年政令第34 号では木材伐採権の決定権限は中央政府にあり、地方政府の権利は中央政府の
決定権限のうちの一部でしかないとしている。1999 年森林法第41 号では森林地域での採
鉱を明確に禁止しているのに対し、森林法と同等の効力を持つ2004 年政令第1 号では、森
林法が施行される前に政府により認可された保護地域での採鉱活動を許可している12。
②法施行の不十分さ
法が単に施行されていない場合もある。1992 年の空間計画法では、地域社会の参画を持
って政府は空間計画を策定することになっているが、これはほとんど実現していない。ま
た法が不履行の場合でもそれに対する罰則が設けられていないことがある。例えば空間計
画の下で許可されていない場所で他の用途への土地の転換が行われた場合、当局は違反者
に対し何の罰則も課すことができないため、強制的な対処を履行する術が全くない。
Ⅳ.貿易の
貿易の自由化と
自由化と違法伐採
違法伐採を助長している根本的な要因は貿易の自由化であると考える。そこで、それに
関してみていきたい。
そもそも市場を求めて拡大する資本主義の活動が地球大になるのは、第二次世界大戦後
である。世界恐慌を受けて保護主義傾向が広まったことが戦争につながったとして、関税
の引き下げや規制の撤廃を進める自由貿易をよしとする価値観が支配的となった。特に冷
戦後は、情報通信技術の発達などが、ヒト、モノ、カネ、の移動を加速した。48 年に 590
億ドルだった世界全体の輸出量は、
07 年には 13 兆 6190 億ドルまで膨れ上がった。
一方で、
多国籍企業による環境汚染や温暖化などが相次いで問題化した。その結果、有害廃棄物の
越境移動を規制するバーゼル条約やオゾン層破壊物質を制限するモントリオール議定書な
ど、自由貿易に足かせをはめる多国間の環境協定も増えた。関税および貿易に関する一般
協定(GATT)を引き継ぐ形で 95 年に誕生した世界貿易機関(WTO)では、貿易の自由化
と環境協定の調整を図ろうとしているものの、議論は進んでいないのが現状である。詳し
12
森林管理にかかわる法令の不整合性のために、林業省、エネルギー・鉱物資源省、国家農地局(BPN)、
地方行政が権限を争い、それぞれが自己の利益のために勝手に伐採許可を出すことが森林破壊の一因にな
っていると暴いた(Bad law blamed for forest damage,9.26)
。森林管理には、林業省、エネルギー・鉱
物資源省、国家農地局(BPN)
、地方行政がかかわり、それぞれがときに矛盾する法令をもつ。また、森林
の伐採と鉱業利用を許可された森林面積は、国の陸地総面積 1 億 9 千 100ha を超える 2 億 ha に達している
という非政府組織の数字を伝えた。この面積は残存森林総面積 1 億 400 万 ha も超えている(Concession
areas exceed the country's total area, Jakarta Post,9.28)
。
52
くは後述する。青山学院大学の岩田伸人 WTO 研究センター所長は「加盟希望国に関税引き
下げを求めて環境配慮を問わない WTO では、自由貿易よりも環境が大事ということには絶
対にならない13」と限界を指摘する。地球環境問題が国際政治の優先課題となるにつれて、
自由貿易か環境かをめぐる緊張が高まってきたといえる。そのような中で、林産物の貿易
はどのような話し合いが行われているかみていく。
まずは、APEC/WTO での近年の交渉経緯に関して整理する。
・94 年
GATT のウルグアイ・ラウンド14で木材貿易自由化の交渉開始
冷戦が終結した後、すべての分野で経済の自由化を進めるべく、グローバリゼー
ション(世界規模の共通基準に基づく経済/社会システムの均一/画一化)のかけ声の
下、木材についても貿易自由化の交渉が始まった。
・95 年 ウルグアイ・ラウンドが締結し WTO 発足
農産物については、今年以降に始まる次期交渉のテーマと決められていたが、
このウルグアイ・ラウンドでは、林産物、水産物は農産物以外の鉱工業製品と
同じ部会で交渉されていた。
・96-98 年 APEC(アジア太平洋経済協力会議)の場で、早期自主行動交渉(EVSL)の枠組み
で木材関税撤廃の交渉継続
ここでは日本政府は、APEC は国際協定の交渉の場ではないし、EVSL はそ
もそも自主的に各国政府が行うものであり、交渉にはなじまないとして、こ
こでの関税撤廃を拒否した。
・98 年末 APEC マレーシア首脳会合の場でも日本政府が自主的な関税撤廃を徹底的に拒
否したことにより、関税撤廃は WTO の場での交渉に移される
今年に入り、米国は、閣僚会議の始まる 11 月までに木材関税撤廃交渉の合意を
とりつけてしまい、11 月の会合の場では木材関税撤廃協定に調印し、次期ラウ
ンド開始の議論が進展するための足がかりにしたいという意向を表明している。
一方日本は関税撤廃の交渉は次期ラウンドでのテーマであり、今は議論しない
と主張。
・2001 年 第4回 WTO 閣僚会議
ドーハ・ラウンド15が立ち上げられ、世界の貿易の更なる自由化に向けた交渉が
WTO 研究センター(http://www.wto.aoyama.ac.jp/)
、2009 年 11 月 17 日閲覧。
1986 年にウルグアイで交渉開始が宣言された、GATT(関税貿易一般協定)の多角的貿易交渉のこと。自
由貿易の拡大を目指して新しい貿易ルールを作る交渉である。期間は 4 年間で交渉は 15 項目。サービス貿
易の自由化、各国の農業保護に関する問題などが議題として取り上げられている。GATT は二国間に貿易問
題が起きたとき仲裁する立場だが、貿易の形も次第に複雑化して、複数国の間で利害問題が浮上してきた
ため、多角的貿易交渉(ラウンド)へ移行していった。ウルグアイラウンドでは特許権、商標権、著作権
といった「知的所有権」の取り扱いや、旅行、金融、情報通信など、物品をともなわない「サービス貿易」
の国際的取引の自由化、農産物の例外なき関税化が話し合われた。124 カ国が参加し、米欧が対立したた
め会議は難航し、8 年間に渡る交渉の末、94 年マラケシュで合意された。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%82%A4%E3
%83%BB%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%89)2009 年 11 月 17 日閲覧。
13
14
53
開始された。林産物は非農産品市場アクセス交渉グループにおいて関税削減方
式、分野別関税撤廃等についての交渉が行われることになった。
・2003 年 第5回 WTO 閣僚会議
先進国と途上国との対立等を背景に具体的な合意のないまま閉会。その後の構
想は停滞。
・2004 年 WTO 一般理事会
モダリティ(交渉の大枠)を確立するための枠組みが合意された。
・2005 年 第6回 WTO 閣僚会議
非農産品市場アクセス交渉は、農業交渉と同様にモダリティ合意には至らなか
ったが、関税削減方式について一定の方向性が示されるなどの進展がみられた。
・2006 年 モダリティに合意し、同年中に交渉を終結させることとされる。
現在、世界貿易機関(WTO)では分野ごとに貿易交渉が進められており、また別途、
ASEAN、メキシコ、韓国などとの自由貿易協定、ベトナムとの投資協定に関する議論、
ASEM での専門家による作業部会設置による経済連携の検討など複数国間、二国間での貿
易・投資協定の策定への動きが進められている。こうした貿易と投資の自由化(関税の引
き下げ、非関税障壁の撤廃や緩和措置)を通じた、経済活動の拡大によって「森林、土壌、
河川と海、気候、生物などを含めた生態系の劣化・破壊や、自然浄化能力を越える排出物
質の発生、また未成熟な技術の性急な商業利用や動植物の人為的移動による生態系への不
可逆的影響も引き起こされており、無思慮な貿易・投資自由化の推進が、地球環境と地域
環境を悪化させ得ることは、近年、理論的にも実証的にも、多くの研究者や国際機関、政
府等も認めるところとなってきている。しかし、現在の貿易交渉や自由貿易化の議論は、
経済利害の議論に終始しており、これらの貿易・投資の自由化が、地域レベルの環境や社
会、地球レベルの環境に、どのような影響を与えるのかについて何ら検討されていない16」
と述べている。また、「林野庁貿易対策室では林産物に関する政策研究が実施されている
に過ぎず、貿易と投資の自由化に伴う国内外での社会・環境的影響を考慮することなく、
貿易・投資協定の交渉が進められているのが現状である17」という意見もある。
次に林産物関税についてみていく。関税率推移については表2のとおりである。1964 年
に日本の林産物貿易が自由化されて以来、ケネディ・ラウンド合意(1968-1972 実施)、東
京ラウンド(1980-1987)、モス合意(1987-1988)、UR合意(1995-1999)が行われ、少
しずつ関税率は引き下げられてきた。特に、1993 年 12 月のUR合意では、1994 年の関税
率を 1995 年 1 月から 1999 年 1 月までの間に平均 30%引き下げることが決定され、現在の
15
貿易障壁をとり除くことを目的として世界貿易機関(WTO)が主催する多角的貿易交渉。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%83%BB%E3%83%A9%E3
%82%A6%E3%83%B3%E3%83%89)
、2009 年 11 月 12 日閲覧。
16
FoE
17
同上。
Japan (http://www.foejapan.org/forest/trade/factsheet03.html)
、2009 年 11 月 12 日閲覧。
54
関税水準は、丸太は 0.0%、製材は 0.0%-0.6%,合板は 6.0%-10.0%、となっている。一方、
製紙品関係については、木パルプ・チップは 0.0%であり、2004 年までには 0.0%とするこ
とが決定されている。
表2. 主要品目の実行関税率の推移(%)
自由化完了
時
1964 年
ケネディ
ラウンド
1968 年
~
1972 年
東京
ラウンド
1980 年
~
1987 年
MOSS
合意
1987 年
・
1988 年
UR
合意
1955 年
~
1999 年
丸太
ベイマツ等
マツ・モミ・ト
ウヒ
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
8
0
0
4.8
熱帯木材 14 種
その他熱帯木材
その他広葉樹
針葉樹
集成材
20
20
20
20
20
20
20
20
15
20
17-20
17-20
17-20
15
20
15-20
10-15
10-15
10-15
15
8.5-10
6
6
6
6
品目名
(引き下げ期間等)
製材
合板
(出所)経済産業省(http://www.meti.go.jp/)
木材などの関税が撤廃された場合、世界の木材消費量はどうなっていくのか。具体的な
数値はわからないが、それによって森林破壊が今以上に深刻になることは容易に想像でき
る。この問いに答える一つの調査結果がある。米国森林製紙協会は、「関税が撤廃されれ
ば世界の林産物の消費が 3~4%増加し、日本では一人当たりの林産物消費量が 38~42%も
増加するだろう18」と予測している。こうした消費の拡大は、確実に世界中に残った自然林
を破壊することにつながることは想像に難くない。また、太平洋環境資源資料センター
(PERC)らは、その声明の中で、「林産物の貿易自由化は消費を拡大させ、森林管理の水準
を弱め、環境規制をはぎ取ることになる。この自由化の協定は、結果として森林生態系へ
の圧力を増すことになるだろう19」と述べている。
以上からわかるように、無防備な貿易の自由化が違法伐採を誘発、森林減少の悪化を招
くと考えられる。また、急速な経済発展も手伝って国際的需要が増大しているのが現状で
ある。詳しくはⅣ章で述べるが、例えば中国では、WTO 加盟にあわせて木材貿易を自由化
したことによって、インドネシアから無関税で安価な丸太が大量に流入するようになり、
世界最大の木材輸入国となった。中国の木材輸入はインドネシアの天然林の違法伐採活動
を誘発していると国際的に強く懸念されている。さらに、先述したように、自由貿易の負
の影響は木材輸出国に限らない。第2次大戦後商業伐採等によって著しく天然林が減少し、
18自由貿易が森林破壊を加速させる!
STOP 林産物自由化 STOP グローバル自由伐採協定 資料リンク
(http://www.kiwi-us.com/~scc/wto/)
、2009 年 11 月 30 日閲覧。
19同上
55
現在では木材輸入国となっているフィリピンを例に挙げてみると、フィリピン国内の林産
業は 90 年代国内向けに特化して製材や合板を生産してきた。だが、近年 ASEAN や WTO
の貿易自由化要求による急激な林産物の関税引き下げで、輸入品に国内市場を奪われつつ
あり、国産丸太の販路の確保が難しくなってきている。日本においても 1960 年代からの木
材貿易の自由化で、海外から安価な外材が大量に流れ込むようになり、現在では国内需要
の 8 割以上が外材という状況である。世界銀行の報告によると、インドネシアからの木材
輸入量は、
2007 年時点で 7354000 ㎥で、そのうち約 20%が違法な木材であるとしている20。
同時に、低価格な木材輸入によって日本国内の林業が衰退していることも忘れてはならな
い。農学部森林利用学研究室 小林洋司教授によれば、
「日本では林業が確実に衰退してい
る。貿易の自由化に伴って外国から安い木材が日本に入るようになったため、国産材の割
合は急激に減少。その影響で国産の木材価格は下落し、
(図参照)林業従事者の収入も減少
した。かつて国内で 40 万人ほどいた林業従事者は、今では 10 万人を切っている。21」とい
う。
直接的に天然林伐採を行うのは輸出国であるが、林産物輸入国、輸出国双方にとって林
産物貿易自由化が、森林管理に大きな影響を与えるといえる。
図5.丸太価格の推移(昭和40年~平成17年)
(出所)3 木材価格の動き ―上昇傾向で推移した木材価格―
(http://www.maff.go.jp/hakusyo/rin/h17/html/sb1.4.2.htm)
20
熱帯林行動ネットワーク(JATAN) (http://www.jca.apc.org/jatan/pub/bookihou1.html)
、2009
年 11 月 26 日閲覧。
21 3 木材価格の動き ―上昇傾向で推移した木材価格-
(http://www.tshinpo.com/847/syozo847.html)、
2009 年 11 月 26 日閲覧。
56
一方で、貿易の自由化を支持する意見があるのも事実である。貿易自由化推進派の米国
の担当者、ドン・フィリップ補佐は次のように述べている。「もし貿易障壁を下げさせる
ことさえできれば、各国は長期的視野に立って、環境に優しいアプローチをとるようにな
り、国内の環境政策をそれに応じて作るようになるだろう。22」おそらく、規制緩和や自由
貿易を肯定する最も否定し難い論拠は、自由競争が技術進歩を誘発するということであろ
う。だが、日本をはじめ、中国、EU 域内市場は違法伐採を刺激する市場と利益を提供して
いるのは事実である。
(参照)それにより「天然林が著しく劣化し、人工林の造成も目標23を
大きく下回り、その結果として非持続的な木材生産への依存度が高まっているのである。
そのため、持続的な木材生産は資源面で危機に直面している。24」これらの市場を閉ざすこ
とが違法伐採への誘因となる構造を切り崩すことにつながるだろう。つまり、これを考え
ることは、長期的な貿易と持続可能な森林経営の関係を維持するうえで重要となるのでは
ないか。そのためにはどうしたらよいのか次章で考えていきたい。
Ⅴ.貿易の
貿易の自由化と
自由化と森林の
森林の持続可能性
林産物輸出国のインドネシア、輸入国の日本、中国、フィリピン等の現状をみる限り、
林産物を自由貿易にすれば森林の持続可能性が確保される、またはより増進されるといっ
た仮説は根拠の薄い意見であるといえる。森林は、生産方法によっては枯渇するが、適切
な管理の下で生産を実施すれば森林の更新というサイクルが維持されるという点で再生が
可能となる有限天然資源である。また、森林は、林産物生産のみならず地球温暖化防止、
生物多様性の維持、土地の浸食・崩壊防止等の公益的機能を有している。こうした森林を
持続的に経営することが、地球規模の環境問題の解決に不可欠である。さらに、健全な森
林資源があってこそ、林産物貿易は発展するといえる。そのためにも持続可能な森林経営
の実現は必要で、各国の森林破壊等を助長するような貿易自由化であってはならない。
では、世界では持続可能な森林経営の実現に向け、どのような動きがあるのか。それに
関しては以下にまとめる。
・92 年 地球サミットで、森林原則声明及びアジェンダ 21 が採択
以降、世界の森林と持続可能な経営に関する国際的な議論が行われている。
・2007 年 4 月 国連森林フォーラム(UNFF)第 7 回会合
森林面積の増加など平成 27 年までの 4 つの世界的目標の達成及び持続可能
な森林経営の推進のための方策等を盛り込んだ「全てのタイプの森林に関
する法的拘束力を有さない文書(NLBI)」及び NLBI の確実な実行に向け
22
自由貿易が森林破壊を加速させる! STOP 林産物自由化 STOP グローバル自由伐採協定 資料リンク
(http://www.kiwi-us.com/~scc/wto/)
、2009 年 11 月 30 日閲覧。
23 森林消失を防ぐためと、政府は 5 年間で 300 万 ha の植林計画を実施している。
(http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/earth/forest/news/03111001.htm)、2009 年 11 月 30 日閲覧。
24 農林水産技術会議事務局
57
た多年度作業計画(MYPOW)が採択された。
・2007 年 第 43 回国際熱帯木材機関(ITTO)理事会
木材生産国の森林法の執行能力の強化を推進することなどを盛り込んだ 2008
年平成 20 年から 2009 年 21 年の事業計画が採択されたほか、持続可能な森林
経営を促進するための数多くの事業や活動が承認された。
・2007 年 アジア森林パートナーシップ(AFP)第 7 回会合
森林減少の抑制及び森林面積の増加などを主要テーマとする AFP 第 II フェー
ズを 2008 年平成 20 年から開始することが決定された。
一方、インドネシアではどのような取り組みがあるのか見ていく。
インドネシアでは、深刻な違法伐採の現状を打破する手段の一つとして、1990 年代から
森林認証による森林管理が注目され始めた。現在では、LEI(Lembag Ekolabel Indonesia)
とFSC(Forest Stewardship Council)がそれぞれ独自の基準・指標を用いて、天然林、生
産林などを対象に認証が認められている。住民が主体となった森林認証については、FSC
による南東スラウェシの私有林(KHJL:Koperasi Hutan Jaya Lestari)と、LEIによる
中部ジャワの私有林( PHBML:Pengelolaan
Hutan Berbasis Masyarakat Lestari)の
2つの事例がある。南東スラウェシでは、地元のNGOネットワーク(JAUH:Jaringanuntuk
Hutan)が、2002年からチークで構成されている私有林と国有林を対象に、社会林業プロ
ジェクトを実施した。2004 年には、村人を構成員とする持続的な森林組合が結成され、TFT
(Tropical Forest Trust)とJAUHとが共同で、私有林の認証取得に向けた活動を開始した。
2005年には、12 村、約300ヘクタールの森林がFSCの認証を取得した。この森林認証は、
グループ認証であり、認証はある一定の基準を満たしたチーク林を保有する森林組合のメ
ンバーに対してのみ与えられる。メンバーは、自らの私有林の無断伐採の禁止、会費の支
払いといった制約が課せられる一方、通常の市場価格よりも高い価格での認証材の販売、
定期的なチーク苗の配布、森林組合の収入に応じた配当金の配布が保証される。森林認証
の導入は、住民のチーク苗を植栽する動機を高めるとともに、国有林における違法伐採の
減少にも寄与していることが明らかになった。元来、中部ジャワの村落の土地は、多くの
石で覆われ、農地としては不適切であった。1970年、1980 年代に行われた政府による植林
事業を契機に、住民は、一年生作物に代わって、チークなどの樹木を積極的に植栽し始め
た。2003年から、地元のNGOであるPERSEPSIの協力のもと、村人に対して「技術トレー
ニング」や「管理ユニットトレーニング」を実施するなど、森林認証取得に向けての全面
的な支援が開始された。2004年には、2村の私有林、約800ヘクタールが森林認証を取得す
ることとなった。LEIの森林認証では、村落単位で森林認証が与えられる。森林認証取得に
あたっては、認証を管理・運営するための農民グループが結成され、村人全員が、そのメ
ンバーとなった。いくつかの企業には、L E I の認証材の加工が可能となるように、CoC認
58
証(生産物認証)25を取得しようという動きもある。このように森林を管理・運営するため
の制度作りは整いつつあるものの、この地域の森林認証は、認証材の購入希望者による需
要と住民による供給が不均衡であること、需要と供給が一致しないことなどの問題を抱え
ている。現在のインドネシアの森林認証制度は、2つの森林認証制度が混在していること、
森林認証を維持していくためには多くの予算が必要であること、森林認証の対象となる森
林面積が限られていることなど、多くの問題を抱えている。また、「認証にはある程度のコ
ストが必要なので、経済的に余裕のある経営体しか取得に乗り出すことができません。26」
や「現在のところ、木材・森林経営認証制度は乱立しており、専門家でも違いを見分ける
のは困難な状況にあります。環境NGOのホームページでは、厳しいパフォーマンス基準を
持っているなどの理由でFSCに軍配をあげていますが、定量的な指標は示されていないの
で根拠はあいまいです。環境意識の高い国においてイメージ戦略を打ち出すツールになっ
たとはいえ、残念ながら「パフォーマンス」以上にはなっていません。目新しさもあって
今は認証取得が世界的に進んでいますが、細かい手続きの議論だけが問題になるようでは
先行きがありません。一時のブームに終わってしまい、認証がいずれ忘れ去られる存在に
ならないかと危惧しています。27」という意見からもわかるように森林認証制度にも限界が
あるといえる。また、世界の森林認証制度の普及率が、欧州で約1割、北中米で約2割、日
本では森林面積約2500万ヘクタールの約2%という現状からも限界をみることができる。
以上の現状を踏まえ、認証制度以外で違法伐採を抑止する手段はないか考えていきたい。
まず、林産物の輸出入規制の抑止可能性はどうだろうか。各国のこれまでの輸出制限は表
3のとおりである。
認証された森林から生産された木材・紙などの製品が木材の加工・流通過程において、非認証林から生
産された製品と混ざらないよう生産者や販売業者によって適切に確認され、認証される制度。認証された
生産者や販売業者は、自社の製品に FSC のロゴマークを付けることにより、認証された森林から生産され
たものであることを消費者に示すことができる。消費者は FSC ロゴマークがついた商品を購入することで、
違法伐採などからくる商品を避け適切な森林管理を行っている森づくりを応援することができる。
(http://www.jia-page.or.jp/jia/pefc/outline.html)、2009 年 11 月 30 日閲覧。
26 木材・森林経営認証の可能性と限界
(http://bg66.soc.i.kyoto-u.ac.jp/forestgps/certificate.html)
、2009 年 11 月 30 日閲覧。
27 同上、2009 年 11 月 24 日閲覧。
25
59
表3.各国の輸出規制措置
国名
輸出規制の概要
米国
丸太輸出禁止(西経 100 度以西の連邦・州有林)
カナダ
丸太の輸出許可制度(余剰材のみ輸出可)
(BC 州)
NZ
天然林に由来する丸太・製材・チップの輸出禁止
インドネシア
丸太・チップ用丸太の輸出禁止
マレーシア
小径木を除く丸太の輸出禁止(半島マレーシア)
丸太輸出に輸出枠を設定(サバ・サラワク)
フィリピン
丸太・製材の輸出禁止
ベトナム
天然林に由来する丸太・製材の輸出禁止
(出所)経済産業省(http://www.meti.go.jp/)
以上のように、さまざまな再生可能資源について違法な伐採を減らし資源を保護するため
に、輸出国側または輸入国側が貿易を制限することがしばしば見られる。しかし、1 つ懸念
されるのは、輸出を禁止することで逆に違法伐採を増やすようなことになりはしないかと
いうことである。例えば、日本に輸入される林産物の量が減れば日本では林産物の値段が
高騰することになるだろう。そうなれば、うまく密輸できれば違法伐採者はこれまで以上
の利益を得られることになる。そのため、各国の輸出禁止によって林産物を違法伐採する
インセンティブは逆に上がってしまうのである。
また、インドネシア林業政策の総責任者プラコサ林業大臣は、森林総研で行われたディ
スカッションにおいて「貿易の自由化が森林の違法伐採をすすめた28」と発言している。こ
れは、インドネシアが 80 年代から自国の産業を守るために丸太の輸出を禁止していたが、
IMF からの勧告を受けて輸出規制を大幅に緩和したところ、需要圧力を受けて違法伐採が
すすみ、再び輸出規制をおこなうことになったという経緯をふまえての発言である。安易
に木材の輸入輸出規制を緩和すると、逆に違法伐採を助長してしまう可能性がある。以上
から違法伐採をなくすために貿易を制限するというのは、あくまでも次善策にすぎないと
いえる。最善策は、各国が違法伐採そのものを取り締まることである。ただ、最善策では
森林所有国が対策費用を負担しなければならない。もし森林所有国が発展途上国で、違法
伐採を取り締まる資金的・技術的な能力に欠けるのであれば、輸入国である先進国の協力
28 「環境と貿易」のインドネシアの教訓(2003/07/21)
(http://homepage2.nifty.com/fujiwara_studyroom/boueki/prakosa/pracosaffpri.htm)
、2009 年 11 月
24 日閲覧。
60
が不可欠だ。再生可能資源の違法伐採をなくして木材を適正に利用することは、輸出国・
輸入国双方にとって長期的な利益につながるという認識を共有することが重要である。こ
こで注目したいのが、資金面での援助、つまりコスト分担での協力だ。これに関して参考
になるのが「国際連帯税」というアイデアである。国際連帯税とは「気候変動や貧困、疫
病などの地球規模の問題への対策資金を創出するための革新的資金メカニズム(IFM)構
想のひとつで、国境を越えて展開される経済活動に対して課税し、その税収を途上国向け
の開発支援などに活用することを目的としている29」。この構想を違法伐採に活かせないだ
ろうか。グローバリゼーションの恩恵を受ける経済活動から徴税して、違法伐採対策や途
上国支援の財源とするのである。つまり、関税政策である。同時に、違法伐採者に対する
ペナルティー課税を実行するのである。
例を挙げると、以下のようなものがある。
1、天然材の伐採と流通への課税
2、森林認証を受けていない木材製品の輸出に対するペナルティー課税
3、森林消失に寄与するプランテーション作物に課税
4、1~3における輸入に対する課税
これによって徴収された資金を森林資源の保全行為に対する財政的支援金として使えば、
人工造林の進展と森林消失の抑制を同時に進めることができる。違法伐採は国境を超える
問題であるため、国民国家で対応するには限界がある。国家機関がグローバル化した経済
活動に課税して使い方を決める連帯税は、これからのグローバルガバナンスを考える上で
重要になってくるであろう。だが、これを実現させるためには課題がある。それは、イン
ドネシア国内の腐敗と汚職の根絶である。Ⅲ章でみたとおり、インドネシアの違法伐採は、執
行機構(陸軍、海軍、警察、森林局の役人など)による汚職や癒着問題と関わっている。その
ため、単なる資金援助では何の改善にもならないといえる。むしろ透明性の欠ける政府に
資金提供をしても、それが腐敗をさらに助長することにさえなりかねない。そこで腐敗や
汚職問題を根絶することが先決であるといえる。そのために以下の提案をしたい。
1、特別機関の設置
可能ならばインドネシア大統領か副大統領直轄の不法伐採に対する特別機関を設置する。
また、不法伐採者を逮捕できる権限を持った特別機関を設置し、法を執行する機関内での
汚職問題にも対処する。
2、法令の改正
森林利用に関する不整合で重複した法令を見直す。森林管理の決定権限(天然資源管理、森林
伐採の許可権)を中央政府または地方政府いずれかに統制する。
29 Wikipedia 参照
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%80%A3%E5%B8%AF%E7%A8%8E)、
2009 年 12 月 3 日閲覧。
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3、地元社会の土地使用権を取り戻す
地方住民・原住民の参加を促し、警戒と監視による不法伐採や森林関係の汚職との闘いに、地
元社会や市民社会を巻き込むことで透明な森林管理を目指す。
Ⅵ.おわりに
違法伐採は木材生産国に対して収入の喪失というかたちで年間 30 兆ルピアの損失を与え
ている。この損失は、本来であれば持続可能な森林経営の実施のみならず、医療や教育、
その他の公共サービスに活用できたはずである。このような享受すべき権利をインドネシ
アの人々から奪ってきたのが日本であり、自分自身であると考えるとぞっとする。また、
これまで食料品の原産国にはこだわるのに、木材の原産地には関心を示さなかった自分が
恥ずかしく思えた。
月並みな言葉ではあるが、違法伐採、そしてそれに伴う取引は、国際的なつながりを持
つためインドネシア1国でこの問題を解決することは容易ではない。そのため、国際的な
協力を呼びかけ、共同でこの問題を解決し、世界共通の課題である熱帯林の持続可能性を
維持すべきである。ただ、他国がどこまで介入し、インドネシア自国でどこまで不法伐採
を取り締まっていくのかという境界線が難しい。また、それぞれの木材生産国、輸入国に
よって多様な利害関係が存在するため、協議は多大な時間を要し、困難を伴うといえる。
困難であるがゆえに、一刻も早く取り組まなければならないという危機感と森林の持続経
営が木材輸入国、輸出国双方にとって有益であるという認識を広く共有できるよう願って
やまない。
そして、今後の課題として森林劣化・減少のスピードを減速させるには、森林管理手法
の改善だけでなく、日本や他の先進国による大量生産、大量消費、大量廃棄に基づく産業
発展、消費生活のあり方を見直し、改善する措置を考えることであろう。
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【参考文献・
参考文献・URL 一覧】
一覧】
〈文献〉
文献〉
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水書房、2005 年。
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〈URL〉
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(http://www.gef.or.jp/activity/publication/globalnet/index.html)。
自由貿易が森林破壊を加速させる! STOP
林産物自由化 STOP
グローバル自由伐採協定
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世界銀行東京事務所
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EXT/JAPANINJAPANESEEXT/0,,contentMDK:20744242~menuPK:515648~pagePK:
141137~piPK:141127~theSitePK:515498,00.html)。
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木材・森林経営認証の可能性と限界
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3 木材価格の動き ―上昇傾向で推移した木材価格-
(http://www.t-shinpo.com/847/syozo847.html)
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