23 KANEKO OPTICAL 「イッセイ ミヤケ アイズ」は日本発グローバルブランドを目指す く、アイウエアとしての機能、クオリティーを クでシンプルな長く愛されるデザインだ。 ロジェクト「イッセイ ミヤケ アイズ」を発表 大切にしたい。そのパートナーとして、金子眼 岡本:高橋氏の視点は斬新で、造形的な感性が した。これは、福井県鯖江市のアイウエアメー 鏡はメード・イン・ジャパンの職人的モノ作り 豊かだ。彼の思い切ったアイデアが「これは無 カー金子眼鏡との協業によるもの。昨年、 「イ の考え方が合う気がして、私からオファーし 理」と決めつけていたわれわれの凝り固まった ッセイ ミヤケ メン」2016年春夏パリ・メン た。 既成概念を払しょくしてくれる。これまでにな ズ・コレクションで先行公開し、9月にパリで 岡本昌弘・金子眼鏡営業企画部長(以下、岡 いアイウエア制作に取り組めることが、いつも 開催されたアイウエアの国際展シルモで正式発 本) :当社は、これまでOEM(相手先ブランド 新鮮で楽しい。 表。同プロジェクトを主導した高橋悠介「イッ 生産)は経験したが、ファッションブランドと WWD: 「イッセイ ミヤケ アイズ」が目指すこ セイ ミヤケ メン」デザイナーと金子眼鏡の岡 の本格的な協業は初めての挑戦だ。イッセイ とは? 本昌弘・営業企画部長に、プロダクツの思いを ミヤケの伝統と革新というモノ作りの考え方に 高橋:鯖江の工場を視察して分かったが、アイ 聞いた。 共感できた。 ウエアの製作はミクロの世界。1mmの違いで、 WWDジャパン(以下、WWD) :アイウエア・ WWD:商品の特徴は? 見え方が大きく変わることがある。ねじって、 プロジェクト実現の経緯は? 高橋:デザインは、 「イッセイ ミヤケ」の服作 曲げて、くりぬいて、の手作業を職人たちが時 高橋悠介「イッセイ ミヤケ メン」デザイナー りのエッセンスである“一枚の布”から出発し 間をかけて何度も繰り返し、試行錯誤の末、機 (以下、高橋) :今、雑貨が重要な時代。 「イッ た。上から見ると、一本の金属が美しいライン 械では到底実現できない最高の掛け心地、美し セイ ミヤケ」の時計や香水も好調だ。私は以 を描いているのが特徴。自分が好きなビンテー いフォルムが生まれる。服のデザインとは違っ 前からアイウエアが好きだったこともあり、ア ジにモダンなシャープさを加えた。ほぼハンド た奥深さと面白さがあり、夢中になっている。 イウエアを含めたブランドの新しい世界観をト メードで、日本でしかできない技術を駆使し、 ぜひ女性にも掛けてほしい。 「イッセイ ミヤケ ータルに打ち出したいと思った。これは、単な 掛け心地にこだわった。随所に革新的なテクノ アイズ」は、日本発のグローバルブランドを目 るファッションやアクセサリーの延長線ではな ロジーとチャレンジが詰まっている。ベーシッ 指す。 イッセイ ミヤケ イッセイ ミヤケは、新しいアイウエア・プ ISSEY MIYAKE INTERVIEW : ISSEY MIYAKE 「イッセイ ミヤケ アイズ」のセカン ドコレクションは、 “色で遊ぶ”がコ PHOTO BY TOSHIO OHNO ンセプト。4モデル4色ずつの16バリ エーション(サングラス4万6000円) (左)高橋悠介 「イッセイ ミヤケ メン」デザイナー PROFILE:1985年、 東 京 都 生 ま れ。2010年、文化ファッション大 学院大学修了後、三宅デザイン事務 所に入社。12年、 「イッセイ ミヤ ケ メン」デザインチームに参加。 14年春夏コレクションから現職 岡本昌弘 金子眼鏡 営業企画部長 PROFILE:1969年、静岡県清水市 生まれ。福井県の高校を卒業後、金 子眼鏡に入社。現在に至る。金子眼 鏡 は58年 設 立。 ハ ウ ス ブ ラ ン ド 「金子眼鏡」「泰八郎謹製」など職人 シリーズを手掛け、直営店舗数は、 金子眼鏡店、カネコ オプチカルな ど45店舗(3月末現在) 。自社工場 バックステージを構える EYEWEAR NEWS
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