新たな価値を創造し、 豊かな社会づくりへと つなげていくために。

【 社長インタビュー】
新 たな価値を創造し 、
豊 か な社会 づくりへと
つなげて いくために。
株式会社ジェイテクト
取締役社長
横山元 M o t o h i k o Yo k o y a m a
企業 理念
企業目的
企業理念は「企業目的」と「経営姿勢」で
私たちジェイテクトは、社 会 の 信 頼 に 応え、モノづくりを通じて、
構成されます。
人々 の 幸 福と豊かな 社 会 づくりに 貢 献 する。
経営姿勢
1. 新たな価 値を創 造し、広く社 会に「喜 びと感 動」を提供する
2. グローバルで革 新 的な経 営により、社 会との調 和ある成 長を目指す
3. 人間 尊 重を基 本に、明るく活 力ある企 業 風 土をつくる
4. 安全で豊かなくらしの実 現に取り組む
シナジー効果を発揮して新たな価値を創造。 ― まず、ジェイテクトの概要を教えてください。
ジェイテクトは、1 9 2 1 年に軸 受の製 造を始めた光 洋 精 工と1 9 4 1 年に
工作機械を祖業として設立された豊田工機が合併し、2006年に発足した
沿革
2005年5月
光洋精工株式会社と
豊田工機株式会社が合併契約書締結
2
会社です。大きく分けて「ステアリング事業」
「軸受・駆動事業」
「工作機械・
メカトロニクス事 業 」の3 事 業を展 開しています。合 併 前の両 社の歴 史も
含めて考えれば、ジェイテクトは長い歴史を持っている会社といえるでしょう。
しかし一 方で、誕 生から2 年 余りの非 常に若い会 社ともいえます。新しい
2006年1月
歴 史の 創 造を目指して、社 員みんなが 新 入 社 員のような目線で会 社を
株式会社ジェイテクト誕 生
形づくろうとしているところです。
社長インタビュー
電動パワーステアリング
電動パワーステアリングシステム
自動車用軸受
風力発電機用軸受
インテリジェントフロント
ステアリング(IFS)
油圧パワーステアリング
鉄鋼用軸受
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
工作機械用軸受
油圧パワーステアリングシステム
クルマの「曲がる」機能を担うス
テアリング。ジェイテクトはあらゆ
軸受
ステアリング
STEERING SYSTEMS
BEARINGS
自動車、半導体、製鉄設備、家庭
用機器、宇宙など、
あらゆる産業で、
るタイプのステアリングを供給で
あらゆる機 械 装 置の 回 転を支え
きるシステムサプライヤーとして、
ているジェイテクトの軸受。長寿命・
「環境性」
「安全性」
「快適性」
軽量・高速回転など、高度化・多
のさらなる向上を追求しています。
様化するニーズに応えています。
主要製品
エンジンからタイヤまでをつなぎ、
ジェイテクトは部 品メーカーで工
クルマの「走る」機能を担う駆動
います。また、低 燃 費・軽 量 化な
どの技術革新を続けています。
電子制御4WDカップリング(ITCC)
ドライブシャフト
社
会
性
報
告
作機械技術を持つ類まれな企業。
部品。優れた静粛性と低振動性
能で、快適な乗り心地を提供して
特
集
駆動
DRIVELINE
トルセンディファレンシャル
CVT用オイルポンプ
工作機械・
メカトロニクス
MACHINE TOOLS &
M E C H AT R O N I C S
円筒研削盤
専用工作機械
その工作機械は徹底したマーケッ
トインの 開 発システムから生 み
出され、お 客 様 の 安 定した生 産
と品質を支えています。
マシニングセンタ
プラグラマブルコントローラー
(PLC)
環
境
報
告
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
※ IFS、IT C C、
トルセンは株 式 会 社ジェイテクトの登 録 商 標です。
社長インタビュー
3
【 社長インタビュー】
新 たな価 値を創 造し 、
豊 か な社 会 づくりへとつなげて いくた めに 。
― 両社のシナジー効果をどのように創出するかが、未来に向けての大きな
■会社概要
社名
株式会社ジェイテクト
JTEKT Corporation
その通りだと思います 。そのためにはまず 、
目指 す 方 向 性を明 確にし、
本店所在地
大阪市中央区南船場3丁目5番8号
社員一人ひとりのベクトルを合わせることが大切と考え「企業理念(P2参照)
」
本社所在地
名古屋本社
名古屋市中村区名駅4丁目7番1号
ポイントですね。
「JTEKT VISION 2015( P9参照)
」を策定しました。企業理念は、
ジェイ
テクトとしての企業価値、使命や基本姿勢を表しています。いわば永遠に
大阪本社
大阪市中央区南船場3丁目5番8号
代表
取締役社長 横山元
求め続ける、
ジェイテクトの根本となる価値基準です。この企業理念のもと、
資本金
368億円(2008年3月31日現在)
社 員 一 人ひとりが 主 役・主 人 公となって、新たな価 値の 創 造に向けて、
社員数
32,542人(連結)
(2008年3月31日現在)
10,023人(単独)
(2008年3月31日現在)
未来に羽ばたこうとしています。
売上高
1兆1,575億円(連結)
(2008年3月期) (2008年3月期)
6,831億円(単独)
経常利益
「Quality First Company」の実現は 、
モノづくり企業としての社会的責任 。
― 企 業目的の 最 初に「 社 会の 信 頼に応え」という言 葉がありますが、
その背景にはどのような思いがあるのでしょうか。
社会とお客様から信頼を得ることは私たちの活動の基本です。企業が
持続的に成長していく上で最も大切なことだと考えています。
― では、信頼を得るためには何が重要だとお考えですか。
「品質」です。評価される企業とは「規模やボリュームの大きさ」ではなく、
品質の確かな商品や行き届いたサービスを通して「お客様に高い満足」を
提供できる企業だと考えています。だから私たちは中期経営計画(2008∼
2010年度)において、
目指す姿として「Quality First Company」を掲げ
ました。Qualityとはもちろん、
お客様に提供する製品の品質のこと。
しかし、
それだけではありません。会社の中のあらゆる業務の品質を高めることが、
将来に向けての成長の基盤を固めることにつながると考えています。一人
ひとりが「質の向上なくして成長なし」を心に刻み込み、仕事の質の向上に
取り組んでほしいと考えています。
「社会性」と「環境」は 、追求し続けると一つにつながる。
― 今後はどのような企業像を目指していきますか。
「JTEKT VISION 2015」では、
「地球環境にやさしいモノづくり企業」
「安全、安心、快適を提供する『生活・労働環境』改善推進企業」
「市場
の変化をビジネスチャンスと捉え、世界で成長し続ける企業」
「世界各地
域の社会・文化を理解し共存する真のグローバル企業」の四つを目指す
企業像として掲げています。
4
社長インタビュー
728億円(連結)
(2008年3月期) (2008年3月期)
371億円(単独)
連結子会社
93社(国内31社、海外62社)
DOMESTIC NETWORK
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
特
集
32
29
22
1 26
34
28
35
33
13
36
4 8
27
37
38
12
6 24 25
5 9
2
39
18
19 17 11
16
15
30
40
20
7 21
31
社
会
性
報
告
23
10
3 14
JAPAN
本社
販売拠点
1 名古屋本社
●
2 大阪本社 ●
20 東京支社
●
21 東日本支社
●
22 北関東支社
●
23 浜松支社
●
24 第1豊田支社
●
25 第2豊田支社
●
26 名古屋支社
●
27 関西支社
●
28 西日本支社
●
29 宇都宮営業所
●
30 水戸営業所
●
31 千葉営業所
●
32 北陸営業所
●
33 神戸営業所
●
34 岡山営業所
●
35 福岡営業所
●
36 九州営業所
●
研究開発センター
3 奈良県
●
4 大阪府
●
5 愛知県
●
テクニカルセンター
6 中部テクニカルセンター
●
7 東部テクニカルセンター
●
生産拠点
8 国分工場
●
9 刈谷工場
●
10 徳島工場
●
11 岡崎工場
●
12 東京工場
●
13 香川工場
●
14 奈良工場
●
15 東刈谷工場
●
16 豊橋工場
●
17 田戸岬工場
●
18 花園工場
●
19 亀山工場 ●
物流拠点
37 関西物流センター
●
38 河合物流センター
●
39 中部物流センター
●
40 関東物流センター
●
本社
1 名古屋本社
8 国分工場
9 刈谷工場
10 徳島工場
11 岡崎工場
12 東京工場
13 香川工場
14 奈良工場
15 東刈谷工場
16 豊橋工場
17 田戸岬工場
18 花園工場
19 亀山工場
2 大阪本社
研究開発センター
3 奈良県
環
境
報
告
生産拠点
4 大阪府
5 愛知県
テクニカルセンター
6 中部テクニカル
センター
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
7 東部テクニカル
センター
社長インタビュー
5
【 社長インタビュー】
新 たな価 値を創 造し 、
豊 か な社 会 づくりへとつなげて いくた めに 。
― 目指す企業像の最初に「環境」への取り組みを掲げていますね。
■売上高
単独
(億円)
世界中で環境保全に対する意識が高まってきている中にあって、環境
問題への対応は最重要課題の一つであると認識しています。
連結
12,000
10,000
8,000
6,000
― 目指す企業像の実現に向けて必要なことは。
このビジョン実現に向けて私たちの将来を切り開く推進力は、
やはり技術
4,000
2,000
0
'03
'04
'05
'06
'07(年度)
の力であると思います 。ジェイテクトの総力を結集し、環境・省エネ・安全・
安 心を提 供できるダントツな技 術・商 品をスピーディーに提 案 することが
■経常利益
単独
(億円)
極めて重要であり、
かつその数をどんどん増やしていきたいと願っています。
それが叶えば、社 会の持 続 的な発 展に貢 献 することができますし、社 会
から信頼と評価を得ることになると思います。
社員一人ひとりが
仕事に誇りを持てる環境づくりを推進。
800
700
600
500
400
300
200
100
0
20,000
この喜びや成 長を得るためには、高い志を持って新しいことに積 極 的に
'07(年度)
連結
10,000
0
体験でき、
苦労をともにした仲間と分かち合う機会を得られることだと思います。
'06
単独
(人)
まさに、
こうした取り組みの基 盤は「 人 」にあり、企 業の財 産は人 材で
働くということは、
自分自身を成長させる場・機会を得ること、
そして喜びを
'05
40,000
30,000
― どのような人材に成長してほしいとお考えですか?
'04
■社員数
― こうした方針を実現させていく上では、人材育成が不可欠ですね。
あると確信しています。
'03
連結
'03
'04
'05
'06
'07(年度)
■地域別売上高(2007年度)
その他
アジア・オセアニア
13.5%
1.9%
チャレンジすることが必要です。新しいことにチャレンジすれば、成功すること
もありますし、失敗することもあります。肝心なのは、失敗の中から何を学ぶか
であって、
そこで得られた経験は、
その人やその職場、会社にとって大きな
北米
15.5%
財産となります。だからこそ、明るく何にでも積極的にチャレンジし、
かつ何が
何でもやり抜くんだという我慢強さや気概を持った社員とともに成長していき
たいと思います。そのためには、
会社、
職場がチャレンジできる風土であることが、
とても重要です。
国際社会から信頼される
「真のグロー バ ル企業」を目指して 。
― 海外展開について教えてください。
海外には1958年から積極的に進出しています。現在では日米欧アジア
の世界4極で、研究開発・生産・販売を手掛け、70を超える拠点を展開し
ています。
6
社長インタビュー
欧州
20.4%
日本
48.7%
G LO B A L N E T W O R K
9 KOYO BEARINGS(EUROPE)
LTD.(U.K.)
3 JTEKT AUTOMOTIVE
TENNESSEE-MORRISTOWN,
INC.(USA)
11 JTEKT TORSEN EUROPE S.A.
(Belgium)
12 DALIAN KOYO WAZHOU
AUTOMOBILE BEARING
CO., LTD.(China)
2 14
18
8 16
1 11 12
19
16
13
1
14
6 13
22 TOYODA MITSUI EUROPE
GMBH(Germany)
17
3
15 21
4
19
7
12
3
20
4
9
19 21
26
17
11
15
5
14 4
9
18
1 22 23
5
2 8 16 24
8 KOYO CORPORATION OF U.S.A.
[MANUFACTURING DIV.]
(USA)
2 JTEKT AUTOMOTIVE
TENNESSEE-VONORE CO.(USA)
20 TOYODA MACHINERY
(DALIAN)CO., LTD.(China)
13
10
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
29
25
18
17
10
5 JTEKT AUTOMOTIVE DIJON
SAINT-ETIENNE S.A.S.(France)
27
6 JTEKT(THAILAND)CO., LTD.
[MANUFACTURING]
(Thailand)
特
集
15
6
7 JTEKT AUTOMOTIVE
(THAILAND)CO., LTD.(Thailand)
7
28
10 TOYODA KOKI DO BRASIL
INDUSTRIA E COMERCIO DE
MAQUINAS, LTDA.(Brazil)
ASIA / OCEANIA
NORTH AMERICA&SOUTH AMERICA
EUROPE
統括
統括
統括 1 JTEKT NORTH AMERICA, INC.
(USA) ●
1 JTEKT EUROPE S.A.S.
(France)
●
2 JTEKT EUROPE BEARINGS B.V.
(Netherlands)
●
3 JTEKT TORSEN HOLDING S.A.
(Belgium)
●
1 JTEKT
(CHINA)CO., LTD.(China)
●
2 JTEKT
(THAILAND)CO., LTD.(Thailand)
●
ステアリング製造
2 JTEKT AUTOMOTIVE TENNESSEE-VONORE CO.
(USA)
●
3 JTEKT AUTOMOTIVE TENNESSEE-MORRISTOWN, INC.
(USA)
●
4 JTEKT AUTOMOTIVE VIRGINIA, INC.
(USA)
●
5 JTEKT AUTOMOTIVE TEXAS, L.P.
(USA)
●
6 JTEKT AUTOMOTIVA BRASIL LTDA.
(Brazil)
●
7 JTEKT AUTOMOTIVE ARGENTINA S.A.
(Argentina)
●
ベアリング製造 8 KOYO CORPORATION OF U.S.A.
[MANUFACTURING DIV.]
(USA)
●
駆動部品製造
9 JTEKT AUTOMOTIVE SOUTH CAROLINA, INC.
(USA)
●
ステアリング製造
4 JTEKT HPI S.A.S.
(France)
●
5 JTEKT AUTOMOTIVE DIJON SAINT-ETIENNE S.A.S.
(France)
●
6 JTEKT AUTOMOTIVE LYON S.A.S.
(France)
●
7 JTEKT AUTOMOTIVE CZECH PLZEN, S.R.O.
(Czech Republic)
●
8 JTEKT AUTOMOTIVE UK, LTD.
(U.K.)
●
ベアリング製造 9
●
KOYO BEARINGS(EUROPE)LTD.(U.K.)
10 KOYO ROMANIA S.A.
(Romania)
●
駆動部品製造 10 TOYODA KOKI DO BRASIL INDUSTRIA E
●
11 JTEKT TORSEN EUROPE S.A.
(Belgium)
●
12 JTEKT AUTOMOTIVE
●
工作機械製造 COMERCIO DE MAQUINAS, LTDA.(Brazil)
CZECH PARDUBICE, S.R.O.(Czech Republic)
テクニカルセンター テクニカルセンター
11 JTEKT NORTH AMERICA, INC. TECHNICAL CENTER
(USA)
●
12 JTEKT CORPORATION NORTH AMERICAN
●
13 JTEKT EUROPE S.A.S. TECHNICAL CENTER
(France)
●
14 JTEKT CORPORATION
●
TECHNICAL CENTER(USA)
EUROPEAN BEARING TECHNICAL CENTRE(Netherlands)
販売
販売 13 KOYO CORPORATION OF U.S.A.[SALES DIV.]
(USA)
●
14 JTEKT TORSEN NORTH AMERICA, INC.
(USA)
●
15 KOYO ROLAMENTOS DO BRASIL LTDA.
(Brazil)
●
16 KOYO CANADA INC.
(Canada)
●
17 KOYO LATIN AMERICA, S.A.
(Panama)
●
18 KOYO MEXICANA, S.A. DE C.V.
(Mexico)
●
15 KOYO FRANCE S.A.
(France) ●
16 KOYO
(U.K.)LIMITED.(U.K.)
●
17 KOYO DEUTSCHLAND GMBH
(Germany)
●
18 KOYO KULLAGER SCANDINAVIA A.B.
(Sweden)
●
19 KOYO ITALIA S.R.L.
(Italy) ●
20 KOYO IBERICA, S.L.
(Spain)
●
販売・サービス 販売・サービス 19 TOYODA MACHINERY USA CORPORATION
(USA)
●
21 TOYODA MACHINERY AND
●
ENGINEERING EUROPE SAS(France)
22 TOYODA MITSUI EUROPE GMBH
(Germany)
●
社
会
性
報
告
ステアリング製造
3 JTEKT AUTOMOTIVE
(TIANJIN)CO., LTD.(China)
●
4 JTEKT AUTOMOTIVE
(FOSHAN)CO., LTD.(China)
●
5 JTEKT STEERING SYSTEMS
(XIAMEN)CO., LTD.(China)
●
6 JTEKT
(THAILAND)CO., LTD.[MANUFACTURING]
(Thailand)
●
7 JTEKT AUTOMOTIVE
(THAILAND)CO., LTD.(Thailand)
●
8 KOYO JOINT
(THAILAND)CO., LTD.(Thailand)
●
9 JTEKT SONA AUTOMOTIVE INDIA LTD.
(India)
●
10
● JTEKT AUTOMOTIVE(MALAYSIA)SDN. BHD.(Malaysia)
ベアリング製造
11 WUXI KOYO BEARING CO., LTD.
(China) ●
12 DALIAN KOYO WAZHOU AUTOMOBILE BEARING CO., LTD.
(China)
●
13 KOYO BEARING DALIAN CO., LTD.
(China) ●
14 KOYO LIOHO
(FOSHAN)AUTOMOTIVE PARTS CO., LTD.(China)
●
15 KOYO AUTOMOTIVE PARTS
(WUXI)CO., LTD.(China)
●
16 JTEKT
(THAILAND)CO., LTD.[MANUFACTURING]
(Thailand)
●
17 KOYO JICO KOREA CO., LTD.
(Korea)
●
18 KOYO MANUFACTURING
(PHILIPPINES)CORPORATION(Philippines)
●
駆動部品製造
19 JTEKT DALIAN INNOVATION AUTOMOTIVE CO., LTD.
(China)
●
工作機械製造 20 TOYODA MACHINERY
(DALIAN)CO., LTD.(China)
●
テクニカルセンター 21 JTEKT AUTOMOTIVE SCIENCE AND
●
TECHNOLOGY CENTER(DALIAN)CO., LTD.(China)
22 JTEKT
(CHINA)CO., LTD. TECHNICAL CENTER(China)
●
販売 23 KOYO
(SHANGHAI)CO., LTD.(China)
●
24 JTEKT
(THAILAND)CO., LTD.[SALES]
(Thailand)
●
25
● GKN TOYODA(THAILAND)LTD.(Thailand)
26
● JTEKT KOREA CO., LTD.(Korea)
27 KOYO SINGAPORE BEARING
(PTE.)LTD.(Singapore)
●
28 KOYO AUSTRALIA PTY. LTD.
(Australia)
●
環
境
報
告
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
販売・サービス
29 TOYODA MACHINERY S.E. ASIA CO., LTD.
(Thailand)
●
社長インタビュー
7
【 社長インタビュー】
新 たな価 値を創 造し 、
豊 か な社 会 づくりへとつなげて いくた めに 。
― 海外に進出するにあたり、大切にしている考えはありますか。
前述した通り、
目指す企業像の一つとして「世界各地域の社会・文化を
理解し共存する真のグローバル企業」を掲げています。また、企業行動規
準の一つに「国際ルール、各国各地域の法律・文化・慣習を尊重し、
その
発展に貢献する」を掲げています。
世界各地域に受け入れられる企業とは、奉仕の精神に基づく社会貢献
活動を通して地域との相互信頼を築いていける企業であり、地域と融和で
きる企業です。私たちはともに成長できるパートナーとして経営の現地化を
進めていきたいと思っています。
社会とつながり続けることが 、
より良い未来につながっていく。
― では、あらためてジェイテクトのビジョンについて聞かせてください。
「JTEKT VISION 2015」の目的は二つあります。一つは、会社の夢の
実現 。
「モノづくりの企業として、真に求められる商品・サービスを通じて、
人々の幸福と豊かな社会づくりに貢献する」ことです。もう一つは、社員の
自己実現。
「企業活動を通じて社会に貢献でき、他者から認められる存在
となり、喜びと誇りにあふれる」―そんな職 場 環 境をつくっていきたいと
考えています。
ビジョン実現に向けての合言葉は「創成」と「打破」。会社の夢の実現と、
社員の自己実 現を目指し、新たな価 値を創 造することでお客 様のお役に
立ちたい、
ともに喜びを分かち合いたいと、全社員が取り組んでいます。
― では最後にステークホルダーの方々へのメッセージをお願いします。
これからも私たちはステークホルダーの方々との対話を大切にしながら、
社会から信頼される企業を目指していきます。ぜひこのCSRレポートにより、
私たちの活 動について理 解を深めていただき、率 直なご意 見・ご感 想を
お寄せください。いただいた意見を、私たちの継続的な改善活動につなげ
ていきたいと考えています。
8
社長インタビュー
JTEKT CSR Report 2008
ジ ェ イ テ クト の C S R
持 続 可 能な未 来 へ つ なぐ使 命
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
社 会 から の 信 頼を 得 て 、高 め て い く。
そ れ が 、ジェイテクトの 活 動 の 基 本 。
ジェイテクトでは、2 0 0 6 年 の 合 併 時に
すべてにおける価 値 観 の 根 本として、新たな企 業 理 念を掲げました。
そこには社 会に価 値を提 供し、その 信 頼を得ようとする、C S R の 考え方が 貫かれています。
また、経 営 活 動と社 員 一 人 ひとりの日常において、
C S R の 考え方が 行 動に移されていくことを大 切に考え、
「 J T E K T V I S I O N 2 0 15 」「 企 業 行 動 規 準 」「 社 員の 行 動 指 針 」を定め 、
特
集
浸 透を図っています。
企 業 価 値を高め 、人・社 会・地 球 環 境 の 持 続 可 能 性に寄 与するために、
こうした仕 組みを企 業 全 体で共 有する試みも、継 続して行っています。
地球
E
JT
KT
VI
O
SI
N
2
5
01
安全
市
安心
、
を提
、快 適
環境
企業
くり
づ
モノ
しい
さ
にや
働
活・労
「生
る
す
供
環
善
境 」改
で成
え、世 界
ンスと捉
ャ
チ
ス
をビジネ
場の変化
推進
企業
企
業
価
値
の
向
上
る企 業
長し続 け
社
会
性
報
告
環
境
報
告
世界各地域の社会・文化を理解し共存する真のグローバル企業
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
企業行動規準
企 業 行 動 規 準 を 軸 足 に 、ビジョン の 実 現 に 向 け て 前 進 。
「 企 業 行 動 規 準 」をベースに、2 0 1 5 年を達 成目標とする「 J T E K T V I S I O N 2 0 1 5 」を推 進。
四つの観点から企業のあるべき姿を明 示し、その実 現を目指していくことで、
ステークホルダーから、より尊敬される企業となることができると考えています。
ジェイテクトのCSR
9
ジェイテクトの C S R
JT E KT V I S I O N 2 0 1 5
ジェイテクトでは、
「Creation & Innovation」を合言葉にした、
「JTEKT VISION 2015」を策定し、
その達成を目指して企業活動に取り組んでいます。
コ アパ ラダイム
目指 す 企 業 像
目指 す 企 業 像
1
1
2
『高い志』を持ち続ける
安 全、安 心、快適を提 供 する
地球環境にやさしい
「 生 活・労 働 環 境 」
モノづくり企業
4
『やり遂げる文化』を
醸成する
改善推進企業
Crea ti o n
&
I nn o v ati o n
2
『スピード』重視で、
判断、行動する
目指 す 企 業 像
目指 す 企 業 像
4
3
3
世界各地域の社会・文化を
『チームワーク』で
理解し共存する
成果を挙げる
真のグロー バル 企業
市場の変化を
ビジネスチャンスと捉え 、
世界で成長し続ける企業
目指すべき未来を、社員一人ひとりが共有するために。
ジェイテクトは、目指す方 向 性を共 有し、社員一 人
ひとりが主人公として自分の役割を実践していくために、
2007年に「JTEKT VISION 2015」を策定しました。
ビジョンは、
「会社の夢の実現」と「社員の自己実現」
会社 の 夢 の 実現
モノづくり企 業として、
真 に 求 められる商 品・サービスを通じて、
を目的とし、四つの「目指す企業像」と、全社員の考
人々 の 幸 福と
え方や活動の基本となる「コアパラダイム」から構成
豊かな 社 会 づくりに 貢 献 する されています。
「Creation&Innovation」を合言葉
にしたビジョンのもとで活動を展開し、あらゆるステー
10
JTEKT VISION 2015 の目的
社員の自己実現
企 業 活 動を通じて社 会 に 貢 献 でき、
クホルダーのみなさまから信頼を得る企業へと成長
他 者から認 められる存 在となり、
を図っています。
喜 びと誇りにあふれる
ジェイテクトのCSR|JTEKT VISION 2015
「JTEKT VISION 2015」
を共 有するために、全 社員
に冊子を配付。
ジェイテクトの C S R
企業行動 規 準
「企業行動規準」は、ジェイテクトが企業活動を行っていく上で
実行すべき七つの項目を定めたものです。
企業活動を通じて広く社会に必要な存在となるために、
一つひとつの規準を、実際の経営や日常業務に反映させています。
1
コ ン プ ラ イア ン ス
2
お客様満足
遵法精神に基づき、公正、透明、自由な競争ならびに適正な取引を行う
マーケットから発想し、最高の品質・技術・サービスを提供し、お客様の満足と信頼に応える
3
環境保全
4
社員尊重
5
情報開示
6
社会貢献
7
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
地球環境問題への取り組みは、企業の重要な使命のひとつであることを深く認識し、自主的・積極的に行う
特
集
社員の人格と個性を尊重し、可能性と働きがいを大切にする職場を作り、一人ひとりの豊かさを実現する
社
会
性
報
告
株主はもとより、広く社会とのコミュニケーションを図り、企業情報を公正に開示する
「良き企業市民」として社会貢献活動を積極的に推進する
グロー バ ル 企業
国際ルール、各国各地域の法律・文化・慣習を尊重し、
その発展に貢献する
環
境
報
告
2007年の重点取り組み事項
1
掲載ページ
コンプライア ン ス
◎「社員の行動指針」改訂
14
◎「社員の行動指針」改訂
14
グ ル ープ 全 体 で 責 務を 果 たし、
ポケット版を全社員に配付
公 正・適 正 な 取 引を 実 現 するた めに 。
◎「社員の行動指針」改訂版を
14
社内イントラネットに掲載
ジェイテクトにとって、遵法とは企業活動
グループ全体としてのコンプライアンス
において果たすべき第一の責務と考え
プログラムの構築を「企業行動・リスク
ています。その責務を果たした上でこそ、 管理委員会」で決定いたしました。また、
公正・適正といった取引を実現できるの
その中で定めたコンプライアンス方針の
です。また、
それはジェイテクト単体にとど
一つとして「社員の行動指針」を全社員
まらず、
グループ全体としての対応が求
に対して展開しています。
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
められるものと認識しています。そのため、
ジェイテクトのCSR|企業行動規準
11
ジェイテクトの C S R
企業行動規準
2007年の重点取り組み事項
2
お 客 様満足
お 客 様 の 視 点 、さまざまな 声を
常 にモノづくりに 反 映させていく。
お客様に高いご満足を提供するために、 情報などを、社内各部門にフィードバッ
掲載ページ
◎「お客様満足度調査」
22
◎お客様の視点・立場に立った
22
「モノづくり」
◎商品・技術による社会貢献
15∼19
24
◎取引先様と一体となった品質管理
23
◎製品の環境負荷物質の根絶
23
環境保全
◎「地球環境保全委員会」による
38
自らの 積 極 的 な 行 動 で
◎目標と実績
かけがえのない 地 球を 子どもたちへ 。
◎地域環境リスクの低減
「お客様の視点・立場に立った『モノ クし、提案型営業や製品開発・設計、
づくり』の 実 践 」を、すべての 判 断と
加工・組立のモノづくりに反映させてい
行動の基本としています。具体的には、 ます。お客様の求める最高級の商品・
日頃のコンタクトの中でお客様からいた
技術・サービスをご提供し続けることが
だいたご意見やご要望、定期的に行っ
ジェイテクトの使命であり、社会的責任
ている「お客様満足度調査」から得た
を果たすことにつながると考えています。
3
全社的マネジメント
41,42
◎環境監査
42
の対応は経営の最重要課題の一つと
◎環境教育の実施
44
い地球を子どもたちに引き継ぐために
位置づけ、社長を委員長とする「地球
◎環境貢献技術の開発
は、環境問題の重要性に対する社員
環境保全委員会」を設けています。今
地球環境問題への取り組みは、企業の
動を推進しています。また、環境問題へ
社会的責任の中核です。かけがえのな
一人ひとりの自覚が欠かせません。そこで、 後も、温暖化対策や環境リスク管理な
環境方針に「自主的・積極的」の文言
ど環境保全への意識を高め、
その強化
を入れて自らの行動を促し、環境保全活
を図っていきます。
4
12
39
社員尊重
誰もが 働きや すい 環 境を 整え
人を 大 切 にする風 土を 確 かなもの に 。
企業の財産は人材です。企業目標の達
ション、
フレックスタイム制度、育児休業
成や経営姿勢を実行するためには、
「人
制度、再雇用制度などを導入し、社員
権を尊重し、多様な人材に対して差別
一人ひとりが働きやすい環境を整えてい
のない職場づくり」
「より高い目標に向
ます。今後もコミュニケーションを促進し、
けて挑戦し、やり遂げる風土づくり」が
◎事業活動にともなう
CO 2 排出量削減
15∼19
45∼49
50,51
◎社員意識調査
26
◎人材育成プログラムの充実 27
◎女性の活躍支援
28
◎高齢者の再雇用
28
◎育児休業制度
28
◎労働災害防止
29,30
◎メンタルヘルス対策
31
人と人との連携を強化することで、
「人
◎過重労働対策
31
必要と考えます。その実現のために、自
を大切にする風土」を強固なものとして
◎生活習慣病対策
31
己申告制度、人事評価制度、
ローテー
いきます。
ジェイテクトのCSR|企業行動規準
2007年の重点取り組み事項
5
情報開示
社 会 からの 信 頼を 得るた めに
掲載ページ
◎経営の透明性の向上
14
◎ホームページでの情報公開
35
全
体
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
公 平・正 確 な 企 業 情 報を 開 示 する。
社会との信頼関係を築くとともに、経
大切にしています。ジェイテクトのあら
営の透明性の向上を目指して、公平・ ゆる活 動に共 感していただくことが、
正確な情報を適時、継続的に開示し
社会から信頼を得る上で最も重要なこ
ています。ホームページでタイムリーに
とである、
と考えています。今後も開か
各種情報を公開するほか、CSRレポート
れた企業として、あらゆるステークホル
の発行、各種説明会や見本市などで
ダーのみなさまとのコミュニケーション
はステークホルダーとの直接の対話も
の機会を積極的につくっていきます。
6
社会貢献
企 業として 個 人として
地 域 活 動を 支 援し、社 会 に 参 加 。
国際社会や地域から信頼され、認めら
社員一人ひとりがボランティア活動に
れる企業になるためには、奉仕の精神
参加するなど、地域社会の一員として
に基づく社会貢献活動を通じて、地域
自ら行動しています。今後も、企業とし
との融和を推し進め、相互信頼を築い
ての取り組みを一層強化すると同時に、
ていくことが大切です。ジェイテクトでは
社会貢献活動に対する個人の意識の
企業として、
さまざまな地域活動への寄
向上を図り、豊かな社会づくりの実現
特
集
◎地域懇談会の開催
32
◎社員によるボランティア活動
33
◎小学生サッカー大会後援
33
環
境
報
告
付や協賛などを積極的に行っているほか、 に貢献したいと考えています。
7
グロー バ ル 企業
◎各国・各地域の文化・法律などを
海 外 の 地 域 社 会と共 存し、
◎経営の現地化
知る、尊重する
グ
ル
ー
プ
企
業
の
取
り
組
み
世 界 の 人 々 から信 頼される企 業 へ 。
真のグローバル企業への進化を目指
地域の発展に貢献できる事業活動の
すジェイテクトは、世界の人々から信頼
推進が必要と考えます。グローバル社
される「JTEKT」ブランドを確立し、浸
会との共存という原則のもとに、築き
透させることを目標としています。その
あげてきた企業文化を共有し、
ともに
実現には、各国・各地域の文化・法律
成長できるパートナーとして経営の現
などを知り、尊重する姿勢が欠かせま
地化も行っていきます。
社
会
性
報
告
せん。
また、
その国の地域社会と共存し、
ジェイテクトのCSR|企業行動規準
13
ジェイテクトの C S R
社員の 行動指針
法改正に合わせて内容を改訂
企業倫理相談窓口を社内と社外に
2008年6月、法改正などに対応して「社員の行動指針」
コンプライアンスに関する問 題や 疑 問が生じたときに、
(2006年4月制定)
を改訂しました。これはジェイテクトの
社員が相談・通報できる窓口として「社員の意見箱」
(法
企業理念の実践、会社の目指す姿の実現に向けて、社
務部)
と社外相談窓口「企業倫理ヘルプライン」
(弁護士)
員が活 動していくときの基 本 的な心 構え、指 針をわかり
を設けています。社内と社外に二つの窓口を設置するこ
やすくまとめたもので、改 訂にともないコンプライアンス
とで、より相談しやすい環境をつくり、コンプライアンスに
方 針 の 一つとして位 置づけ直しています。内 容は社 内
関する重要情報の早期把握に努めています。
イントラネットに掲載するとともに、携帯できる「ポケット版」
また、企業倫理相談窓口を社員に知ってもらうために、社内
を配付し、全社員への徹底・浸透を図っています。
イントラネットで紹介し、社内報にも2カ月に1回掲載して
います。
「 社員の 行動指針 」の 構成
相談者
第1章 会 社との関 係における社員の行 動 指 針
第2章 会 社の活 動における社員の行 動 指 針 第3章 社 会との関 係における社員の行 動 指 針
「社員の意見箱」
法務部が運営
第4章 社員の私 的行 為についての行 動 指 針 「企業倫理ヘルプライン」
社外弁護士に委託
ジェイテクトの C S R
コー ポレートガバ ナンス
企業の社会的責任を果たすために
ジェイテクトは、企業価値の持続的な向上、国際社会から
独立した、グローバル監査室により業務管理・手続きの
信頼される企業市民として課せられた社会的責任を果た
妥当性、遵法性などの業務全般の監査を行っています。
していくために、株主はもとよりあらゆるステークホルダー
さらに、内 部 統 制 報 告 制 度( J - S O X )の施 行により、内
に対して経 営の透 明 性 確 保に努めています。経 営を監
部統制の整備・強化を進め、ジェイテクトグループ全体の
視する仕組みとしては、監査役制度を採用しており、社外
全 社 的 統 制、業 務のプロセス統 制およびI T 統 制の取り
監 査 役 3 名を含む5 名 の 監 査 役により、取 締 役 の 職 務
組みの見直しや再検証を行い、適切な内部統制の構築
執行を監査。また、内部監査部門として各業務執行とは
に努めています。
株主総会
選任
取締役会
取締役
報告
グ
ロ
ー
バ
ル
監
査
室
14
代表取締役
監査
監査役会
監査役
各種機 能会議
各 種 委 員会
企業行動・リスク管理委員会
輸出管理委員会
地球環境保全委員会
● 安全衛生委員会 等
●
●
●
各機能・事業部門 、グ ル ープ関係会社( 国内会社・海外会社 )
ジェイテクトのCSR|社員の行動指針・コーポレートガバナンス
報告
常務会
経営会議
監査
選任
選任
会計
監査
会
計
監
査
人