5 万分の 1 地質図幅 説明書

5 万分の 1 地質図幅
説明書
寄
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(釘防ー第 19 号)
北海道開発庁
昭和
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5 万分の 1 地質図幅
説明書
足
寄
太
(釧路一第 19 号〉
北海道立地下資源調査所
北海道嘱託三谷勝利
ク技師小山内
照
ク嘱託橋本
亘
北海道開発庁
昭和 33 年
この調査は,北海道総合開発の一環である,
地下資源開発のための基本調査として,北海
道に調査を委託し,道立山下資源調査前にお
いて,実施したものである。
骨
昭和 33 年 3 月
北海道開発庁
、
も
.
.
J
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日次
1
はしがき…….....・ H ・..…...・ H ・.....・ H ・..……・・…・…・・….....・ H ・-…・…...・ H ・...……....・ H ・...
I 位置および交通……...・ H ・..…...・ H ・.....・ H ・..…..,・ H ・..……...・ H ・..…...・ H ・.....・ H ・..……
H
地
形…...・ H ・.....・ H ・.....・ H ・..…...・ H ・・…・・……....・ H ・・・ H ・ H ・-…….....・ H ・-……・… 2
1
I
I 地
•
2
3
質・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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I
I
.
1
地 質
概
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I
I
.
2
地
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各
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.
.
.
.
.
・
3
説・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
H ・...・
H ・...・
H ・.......…・・・・…・・・・……..........…・・・・…・・…...・...…
·
6
I
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.2
.1
先自主紀層…-・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ a ・・・・・・・・・
6
I
II
.2
.2
根
室
層
群
(
上
部
白
望
紀
屑
)
…
…
…
…
.
.
…
…
8
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.2
.2
.1
H ・ H ・..・
H ・..・
H ・-…....・
H・
…
…
・
8
サマツキポンペツ川泥岩層………・・…・………・……....・ H ・ H ・..………….
I
II
.2
.3 陸別層 (時代未詳第三紀層〉 …..…・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
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2
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3
.
1
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4
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川
磯
岩
層
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…
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・
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…
…
.
.
.
.
.
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古
第
三
紀
層
.
.
.
・
I
II
.2
.4
.
1
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H ・ H ・ H ・..…………・…...・
音
別
層
群
・
奥
本
別
層
.
.
.
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H ・..…………・・・・…・・…
H ・....・
H ・-…・…...・
9
H・
リ
…
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…
…
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H・
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…
…
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・
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…
…
10
·11
I
II
.2
.4
.1
.1
ニセイケショマナイ川緑色砂岩層・・・・・・・・・・・・・・….......一…・・・・・・・・・… ·11
I
II
.2
.4
.1
.2
オネ ト ザプ川灰色泥岩層・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ·14
I
II
.2
.4
.1
.3
ユセイケショマナイ川凝灰質砂岩層....・ H ・...・ H ・-……......・....…… 16
1
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2
.
5
新
第
三
紀
層
…
.
.
.
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.
.
…
…
川
上
層
群
I
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.1
.1
•
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................................·······17
本別沢層…… H ・ H ・....・."……・… H ・ H ・......…・・…・・・…・・・………… ·17
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II
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.1
.2
基底部砂岩層・…….....・ H ・....…...・ H ・....・ H ・.....…-…...・ H ・ ·..·..18
板状頁岩層....・...…・…-……・…....・ H ・-………一・・…・・…・……… 19
レ~う
仁
生
層
I
II
.2
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.1
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II
.2
.5
.1
.3
...........................................................·······17
...............................·····21
硬質頁岩層...・ H ・-……..………・・… H ・ H ・..…・・…・…・・…・・・・・… ..·21
貴老路層……....・ H ・...・……・…・…・……...・ H ・-………・・・・…… ....22
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.2
.5
.1
.3
.1
緑色砂岩層・・……・…・・…・・…・・・・・………….....・ H ・.......・ H ・ ......23
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I
I
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泥
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I
.
2
.
5
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2
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十
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群
.
.
.
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本
別
層
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岩
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…
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…
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…
・
…
…
・
…
H ・ H ・.....・
..·24
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.
.
…
…
…
·25
基底火山砕屑岩層……'"・ H ・..…......・....…...・ H ・・ H ・ H ・..…… ··..25
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.5
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.2
螺湾諜岩・砂岩層'"・ H ・-…...・ H ・.....・ H ・...・ H ・...・ H ・..…・・ H ・ H ・ ·..27
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砂
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寄
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岩
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上愛冠凝灰岩層....・ H ・...・ H ・..,・ H ・-…-…...・ H ・-…...・ H ・.....・ H ・ ·..35
I
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下足寄砂岩・撰灰岩層...・ H ・-… H ・ H ・....・ H ・'"・ H ・-…....・ H ・...・ H ・ 36
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I
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下愛冠熔結凝灰岩層....・ H ・-…....・ H ・.......・ H ・....・ H ・....・ H ・...・ H ・ 37
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H ・ 32
H ・… ..34
H ・ ..39
ビリベツ爽亜炭層・..,・ H ・-…...・ H ・....・ H ・-…...・ H ・....・ H ・.....・ H ・ ..40
第 四紀 層・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 44
I
I
I
.
2
.
6
.
1
段丘堆積層・…・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…
44
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.1
高位段丘堆積物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ H ・ H ・ ..44
I
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中位段丘堆積物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・……… 45
m.2.6.1.3
低位段丘堆積物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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I
I
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.
6
.
2
III.3
H・H・
…
沖積堆積物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
46
47
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I
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扇状地堆積物...・ H ・...・ H ・.....・ H ・-…'"・ H ・-… H ・ H ・.......・ H ・-…....・ H ・-・ 47
I
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火
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.3
現河川砂傑層...・ H ・..…...・ H ・..… H ・ H ・....・ H ・.,…・...・ H ・-……...・ H ・-… 47
山
灰・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・………・….................…・・・・・・….....・ 47
地質構造...・ H ・....・ H ・..…・...・ H ・...・ H ・...・ H ・.....・ H ・..… H ・ H ・....・ H ・・…...・ H ・....・ H ・ ·47
IV
地史….....・ H ・ H ・ H ・..……'"・ H ・..…'"・ H ・ H ・ H ・.....・ H ・ H ・ H ・.....・ H ・..……...・ H ・..… ·51
V
応用 地質...・ H ・ H ・ H ・.....・ H ・..……・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54
文献...・ H ・.....・ H ・....……・……...・ H ・....・ H ・-…...・ H ・......・ H ・...・ H ・-・...・ H ・..…....・ H ・-… 57
Resume(
inEnglish)··· ・ H ・...…………...・ H ・..…...・ H ・.....・ H ・..…....・ H ・..…...・ H ・…...・ H ・ ..59
‘'
L万分の占地質図E 足寄太(週II 路一第悶)
北海道立地下資源調査所
北海道嘱託
三谷勝利
北海道技師
小山内
片
田円巳山
北海道嘱託
橋本
旦
一
~
はしがき
この図幅は,北海道開発庁から委託されて,作成したものである。野外調査は,昭和 31
年 5 月から 12 月にわたり,延 90 日聞をついやして作った。以来,北海道立地下資源調査
所で,室内作業を続けてきたものである。
この図l隔地域の調査をすすめるに当つては,訪日路炭田の古第三紀台炭層である,浦i幌層
群の西方の限界,十 My 盆地の可燃性天然ガス田の北方への広がりなどの問題に,とくに重
点をおいた。
野外調査は,三谷と小山内が,大部分の地域の調査を行い,段丘堆積層と先白皇紀層の
発達する地域の調査は,橋本が担当した c
なお,ぺンケセンピリ川および、パンケセンビリ川地域は,本所撚料課長長電捨ー,同技
師石山昭三および、本別高等学校皿木正夫の諸氏から援助をうけた。また,火成岩類の顕微
鏡観察は,本所地質鉱床課技師藤原哲夫氏,冷鉱泉の ;J(質ー分析は,本所技術課技師二間瀬
郡氏の協力をうけた。
なお,電源開発株式会社ヰ質課長広田孝一氏,同豊田喬堆氏,同小泉俊一氏,石油資源
開発時式会社開発課長竹田芳蔵氏からは,貴一重な調査資料の提供を賜わり,東北大学工学
部江口元起教授,聞大学理学一郎浅野清教授,東京教育大学理学部菅野三郎氏には,一部の
化石の鑑定を賜った。
上記の諸氏に,謝志を表する。
-1-
I 位置シよび交通
この図幅のしめる地域は,北緯 43
0
1
0
'
4
30 20う東経
143
0
3
0
'
1
4
30 45'
の範囲である。
行政上は,十時支庁の管轄で,南部の地域は,本別町,北部の地域は,足寄町にそれぞ
れ属している。
交通は,この図幅のやや西寄りの地域を流れる,手ij別川にそって,網走本線が通じ,その
ほぼ中央に,足寄町市街がある。さらに,足寄町市街から,足寄川にそって北東の方向に,
阿寒湖畔にぬけるパス道路が開さくされており,夏期は,帯広から阿寒湖畔にいたる,定
司.
期観光パスが運行している。また,足寄市街を中心に,螺湾をへて上足寄までと,富士見
台をへて茅登市街までに,それぞ'n定期ノ t スが運行している。
このほか,稲牛川,螺湾川および本別川にそって,林産物搬出のため,営林署のトラザ
ク専用道路が問さくされている。
さらに,まえにのべた,阿寒湖畔に至る道路にそって,足寄市街から,上足寄をへて,茂
足寄の奥に,森林軌道が敷設されており,不定期に,ジーゼノレカーが運行している。
II
地形
乙の地域の地形は,大きくみると,標高 200m から 400m に,
しだいに高度を増して,
なだらかな地形面をとる地域と,それにくらべて,侵蝕量の大きい,標高 200m から 500
m の,やせ尾根のよく発達した,起伏にとんだ地域とに,区別することができる。前者
は,不IJ別川の西岸の地域の大部分と,上足寄の北東にある長野団体附近の地域をしめてお
り,はっきりとした平坦面が,発達している。ことに,利別川の西岸の地域では,北々西
から南々東にむかつて傾斜しながら,
られる。つまり,
3
0
0m および
しだいに低くなっている, 3 段の平坦面が,みとめ
図幅の北端地域では,
350m
標高 400m 前後の面を,
の
面
を
,
そ
れ
ぞ
れ
追
跡
す
る
こ
と
が
で
き
る
。
足寄市街の西方では,
こ
れ
ら
の
平
坦
面
に
は
,
お
も
に
砂
礁
で
構
成
さ
れ
た
堆
積
物
が
の
っ
て
い
る
。
ま
た
,
長
野
団
体
附
近
で
は
,
西
に
ゆ
る
く
傾
斜
し
た
,
標
高
400m
て
い
ど
の
面
と
,
標
高
300m
て
い
ど
の
面
が
発
達
し
て
お
り
,
こ
こ
に
も
,
砂
疎
か
ら
な
っ
て
い
る
堆
積
物
が
発
達
し
て
い
る
。
こ
れ
ら
の
平
坦
面
は
,
現
在
の
河
川
の
流
路
と
は
,
ほ
と
ん
ど
無
関
係
に
発
達
し
て
い
る
も
の
で
,
こ
の
図
幅
地
域
に
か
ぎ
ら
ず
,
図
幅
の
西
方
地
域
に
も
,
広
く
追
跡
す
る
こ
と
が
で
き
る
ο
-2-
したがって,
t
十勝地域に発達する高位の段丘群と考えられる。
後者は,手Jj別川の東部地域の大部分をしめている。おもに,新第三紀層より古い,基盤
岩層で構成されている地域である c 大きくみると,図幅の東方にある, j准阿寒火山にむか
つて,しだいに高さをましている,解析面の発達した地域と,みることができる。一般に,
標高 200m から 500m 前後の,やせ尾根と,小沢が入りくんだ地形をしめしながら,東に
むかつて,
しだいに高くなっている。
以上のような, 2 つの地形回を切って,不IJ別川や足寄川にそって,まえにのベた,高位
段丘面より,さらに低い平坦面が, 3-4 段発達している。一般に,高位段丘市より,面の
保存がよく,標高 150m から 200m 前後にわたって発達する,階段状の面を追跡すること
ができる。これらの面も,それぞれ,砂・牒・粘土などの堆積物で構成されており,利別
川や足寄川の水系によってもたらされた,段正堆積物百と考えられるものである。これら
をまとめて,中位段 E群として,取ほった。
また,中位段丘群より,さらに低い,もっともよく国の保存された段丘市が,利別}If,
足寄川などの沿岸に発達している。これは,足寄市街や仙支里市街をのせている面で,現
在の河床から, 5m-9m の比高を保っている。市の保存や,発達の状態から,このヰ域
の低位の段丘堆積物と考えられるものである。
図幅地域の水系は,西部地域を,南北に流れる,手iJ別川を主流とし,それに北東から南
西に j五時をとる,足寄川が合流している。南西隅には,ピリベツ川が広い段丘面をのこし
ながら,北西から南東に流れており,また,東南隅には,本別川の一部が,みられる。
このほか,バシケセンピリ川,ぺンケセシピリ JI\ ,稲牛川,螺湾川,上ワシザプ J l!,下
ワ ν ザプ川,ベラボナイ川などの,ネI)別川および足寄川の支流が,まえにのべた,段丘地
形や解析地形を,深くけずって流れている。
I
I
I
.1
と
の
図
幅
地
域
に
分
布
し
て
い
る
地
層
は
,
第
地
質
概
説
1 図
に
し
め
し
た
よ
う
な
も
の
で
あ
る
。
先
白
宝
紀
層
は
,
図
幅
地
域
の
東
部
を
流
れ
て
い
る
,
大
き
な
河
川
の
流
域
に
,
断
片
的
に
,
発
達
し
1)
ている。そして,北海道中央地域[こ発達している,空知層群と,ひじように似た岩相をし
めしている。なお,この図幅の北東に隣接する,上足寄図幅地域に分布している,この地
1)
橋
本
豆
:
山部図幅その他。
-3-
E寺
代
沖
積
世
地
沖
積
質
層
層
|
l序
記 号
沖
r
l 第八段丘堆積物!引
紀
その他
物
,
丘.
四
積
位
積 J
I
段物 l 第七段丘堆積物 ITm.,
話苦
洪
火成活動
積
I AI堆
丘ドJi 第六段丘権積物 (Tm,
_
中堆 1__
I
位積!第五段丘堆積物 ITm,
積
堆 i 段物 1
世
積 l 高堆|第三段丘堆積物-
丘
日 哲 ・ 砂 , 火 凶 灰 砂 ・ 粘 土
I一
i 第四段丘堆積物
ITm,
{;i:積 I
層 l 啓物|第コ段丘地積物
1
1
:
I 第
一
段
丘
堆
積
物
胎
S
回
ピ
リ
""':-;1
号 車 ・ 砂 ・ 火 山 灰 砂
地殻変動
爽
亜
炭
ロ
堆積盆広
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下
愛
冠
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結
凝
灰
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層
童青
寄
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灰
岩
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層
中
足
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岩
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司.
.
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.
.
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勝
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男
層
ト
プ
シ
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本
群
見IJ
稲
牛
央
軍
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層
石
層
古t る
石化
化介
物退棲
植海海
世
植物化
堆積盆広
玄
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質
安
山
岩
第
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・
・
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・
・
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・
車;
堆積盆縮小
十
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足
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砂
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凝
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石英安山岩
鮮
足
螺
湾
礎
岩
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基
底
火
山
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暦
岩
層
J
I
I
層
群
虫化石
緑
色
砂
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層
硬
質
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岩
ナ
砂
有孔虫化石
微斜交不整
ノh
u
層
海倭介化石
川
有孔虫化石
層
ィ
岩
ジ
H
Iナ
層
ィ
砂
泥
海棲介化石
層
地殺変動
(関係不明}
~
地殻変動
岩
ー
灰
凝
緑
輝
砦 は
岩
灰 を
凝 岩
緑 灰
緬E
日
岩
岩
佐
む 色
さ 赤
第1 図
飯
島 明
優 嵐 官
先白~紀
層
群
続
圃
川 層 『
ツ ・
Y
4ュ
E
ポ岩­
ツ圃
マ
キ圃
f泥 -
先自主 E紀
色
磯
岩
層
1 根室層群
ョ
セ4 ケ
灰
砂
・
・
・
音 別 層 群
漸 新 世
古 第 三 紀
上部自霊紀
部
川
川
第
三
紀
--eft-'t
海健介化石
.
.
.
世
珪藻・股散
層
角
閃
石
・
普
通
輝
石
安
山
岩
上
新
貴 老 路 層 仁 生 層 - ・ 本 別奥沢本層別 層
中
紀
地裁変動
岩
泥
•
層にふくまれている石灰岩からは, 2~3 種類の珊瑚化石が,産出している。
上部白歪紀の根室層群は,川上背斜の西側の一部が,南東部の隅に,わずかに分布して
いて,西端は, r市幌断層で,古第三紀層と,接している。砂質泥宕を主体とした, 1毎成相
である。
先白室紀層の上位には,これを斜交不整合におおって,この図幅の南部では,古第三紀
の音別層群が,北部では,時代のはっきりしない陸別層が,それぞれのっている。音別層
*
)
群
と
陸
別
層
の
層
位
関
係
は
,
こ
の
地
域
で
は
わ
か
ら
な
い
。
音
別
層
群
は
,
砂
岩
と
泥
岩
か
ら
な
っ
て
い
る
海
成
堆
積
層
で
, i毎
棲
介
化
石
を
,
多
く
産
出
す
る
。
そ
し
て
,
上
部
に
,
安
山
岩
質
火
山
砕
屑
岩
層
を
,
は
さ
ん
で
い
る
。
陸
別
層
は
,
先
自
主
紀
層
か
ら
供
給
さ
れ
た
も
の
と
考
え
ら
れ
る
牒
を
,
主
な
構
成
員
と
し
た
,
疎
岩
*
*
J
か
ら
で
き
て
い
る
,
陸
成
堆
積
層
で
あ
る
。
中
新
世
の
川
上
層
群
は
,
古
第
三
紀
の
音
別
層
群
を
,
微
傾
斜
不
整
合
に
お
お
い
,
東
部
地
域
に
発
達
し
て
い
る
。
岩
相
は
,
下
部
と
中
部
に
,
硬
質
頁
岩
を
,
多
く
は
さ
ん
だ
,
海
成
の
泥
賞
堆
積
層
で
あ
っ
て
,
全
層
に
わ
た
っ
て
,
凝
灰
質
岩
相
が
,
み
ら
れ
る
。
さ
ら
に
,
こ
の
層
群
の
な
か
か
ら
は
,
上
・
下
層
を
通
じ
て
,
珪
藻
類
や
放
散
虫
類
の
化
石
が
,
産
出
し
て
い
る
。
こ
の
地
域
の
大
半
の
部
分
を
占
め
て
,
鮮
新
世
の
十
時
層
群
の
,
厚
い
地
層
が
発
達
し
て
い
る
。
と
の
十
時
層
群
は
,
中
新
世
の
川
上
層
群
お
よ
び
こ
れ
よ
り
も
古
い
時
代
の
,
そ
れ
ぞ
れ
の
地
層
群
を
,
大
き
な
傾
斜
不
整
合
で
お
お
っ
て
,
堆
積
し
て
い
る
。
こ
の
地
層
は
,
最
下
部
に
,
海
成
の
疎
岩
と
砂
岩
を
主
体
と
し
た
堆
積
層
が
あ
り
,
こ
の
上
位
に
は
,
厚
い
陸
成
堆
積
層
が
累
重
し
て
い
る
。
こ
の
陸
成
堆
積
層
の
聞
に
は
,
粗
悪
な
亜
炭
を
は
さ
ん
だ
地
層
が
,
2 層~
3 属
あ
る
。
こ
の
地
層
を
構
成
す
る
岩
相
の
ち
が
い
と
,
累
重
の
よ
う
す
か
ら
,
本
別
層
,
足
寄
居
,
池
田
層
の
3
つ
の
累
層
に
,
区
分
す
る
こ
と
が
で
き
る
。
そ
れ
ぞ
れ
の
累
層
は
,
准
整
合
の
関
係
を
し
め
し
て
い
る
。
と
く
に
,
足
寄
層
は
,
こ
の
図
幅
地
域
に
,
も
っ
と
も
よ
く
発
達
し
て
お
り
,
隣
接
の
図
幅
地
域
に
む
か
つ
て
,
し
だ
し
3に
薄
く
な
る
傾
向
を
し
め
し
て
い
る
。
さ
ら
に
,
十
勝
層
群
は
,
全
層
に
わ
た
っ
て
,
火
山
砕
屑
岩
や
火
成
岩
を
,
ひ
じ
よ
う
に
多
く
ふ
く
ん
で
い
る
。
岩
石
的
に
は
,
石
英
安
山
岩
と
玄
武
岩
質
安
山
岩
の
,
1
) 佐
々
保
雄
:
*
)
2つ
の
ち
が
っ
た
性
質
の
も
の
が
み
ら
北
海
道
炭
田
誌
,
到
山
田
正
行
は
,
こ
の
地
層
を
,
I路
炭
田
1953
~II 路
炭
田
に
お
け
る
古
第
三
紀
浦
幌
層
群
の
ー
累
層
の
,
西
方
の
周
辺
相
で
あ
る
と
解
釈
し
た
。
料)
山
田
正
行
は
,
陸
別
町
の
管
内
で
は
,
こ
の
地
層
の
な
か
に
,
石
炭
層
を
数
枚
は
さ
ん
で
い
る
こ
と
を
報
告
し
て
ν る
。
-
5
ー
れる。石英安山岩質のものは,大部分が,浮石質凝灰岩であるが,足寄層の最上部には,
熔結凝灰岩の活動がみられる。また,玄式岩質安山岩は,本別層と足寄層の,それぞれの
基底部附近に,小さな規模で,熔岩・集塊岩および凝灰岩の岩相で,発達している。
十勝層群の上部の池田層は,これまで,下位の地層から,切りはなして,独立した地層
キ〉
群をしめすものと考えられてきた。しかし,この図幅地域では,あとでのべるように,池
田層と,その下位の地層群とを,別々の地層群に区分しなければならない資料が,みとめ
られない。したがって,これらをまとめて,十時層群という地層名を用いることにした。
第四紀層は,段丘堆積層,扇状地堆積層,火山灰および氾濫原堆積物などである。
段丘堆積層は,洪積世に属する,高位段丘堆積層,中位段丘堆積層と, {~1 積世に属する,
低位段丘堆積層に,それぞれ区分されるっこれらの中で,高位段丘堆積層は,この図幅地
域の,やや高い平坦面の上に,断片的に,発達しているが,中位および低位の段丘堆積層
は,手Ij別川や足寄川などの主要河川の流域にそって,河岸段丘堆積層のようすをしめして
いる。
I
I
I
.2
I
I
I
.2
.1
先白望妃層
模式地:
地
質
各
説
(Per)
螺湾川にかかった,中央橋の附近。
副模式池:
分布:
本別川上流の幽仙境地域。
この図幅地域の東部を流れる大きな河川の流域に,小規模で,断片的に,分布し
ている。すなわち, a) 本別川上流の幽 I~I境附近, b) この図幅の東端の稲牛川流域, c) 螺
湾川の中央橋附近で,それぞれ露出していて,観察することができる。
構造:
<l)の地域では,
し
て
い
る
が
,
N4
0
ーE~N
40οw·
35°~40
ο
N
W
~
S
W
の
走
向
・
傾
斜
を
し
め
4
b) と c) の
地
域
で
は
,
測
定
す
る
こ
と
が
で
き
な
か
っ
た
。
岩
質
お
よ
び
岩
相
:
お
も
に
,
輝
禄
凝
灰
岩
・
黒
色
粘
板
岩
・
硬
質
頁
岩
か
ら
な
り
,
堅
硬
な
粗
粒
砂
岩
・
凝
灰
岩
・
石
灰
岩
・
赤
色
チ
ャ
ー
ト
な
ど
を
,
と
も
な
っ
て
い
る
。
輝
緑
凝
灰
岩
は
,
暗
緑
色
を
呈
し
,
守
口
や
堅
硬
で
あ
る
。
こ
の
な
か
に
は
,
と
こ
ろ
に
よ
ヲ
て
,
方
解
石
の
細
脈
が
,
ひ
じ
よ
う
に
多
〈
貫
入
し
て
ヤ
る
も
の
が
あ
る
。
ま
た
,
ほ
か
に
,
枕
状
構
造
を
も
う
た
輝
禄
岩
熔
岩
が
は
さ
ま
れ
て
V る。
石
灰
岩
は
,
黒
色
粘
板
岩
の
な
か
に
,
小
規
模
に
,
は
さ
ま
れ
て
い
る
。
こ
の
な
か
に
は
,
部
分
的
キ)
佐
々
保
雄
,
橋
本
亘
な
ど
む
考
え
方
で
あ
る
。
-6-
に,非品質のところがあワ
て,生物の遺体が,まれに
梼〕
みとめられる。
硬質頁岩は,黒色または
暗緑黒色を呈しており,薄
ν 板状 Jふ節理がよく発達し
て U 、る。
こ
の
地
層
は
,
そ
れ
ぞ
れ
の
分
布
地
域
に
露
出
し
て
い
る
岩
相
が
,
お
互
に
,
あ
ま
り
,
関
連
性
を
し
め
し
て
い
な
い
写
真
第
1版
:
輝
緑
凝
灰
岩
層
の
な
か
に
ふ
く
ま
れ
て
ν る,
の
地
域
に
お
い
て
,
発
達
し
て
い
輝
緑
岩
の
枕
状
;
熔
岩
(
螺
沌
川
中
央
橋
附
近
)
a
) 本別]II上流の幽
c そ
れ
ぞ
れ
る
岩
相
は
,
つ
ぎ
の
よ
う
で
あ
る
。
MI 境
附
近
こ
の
山
崎
で
は
,
本
別
川
の
流
山
lこ
そ
っ
て
,
奥
本
別 )t' i の
不
整
合
の
ド
に
,
窓
状
に
発
達
し
て
い
る
。
I回史 1
質
Tの 1
と
き lに
こ
,
粘
Iii 岩,
1
I
出
品
色
の
粗
粒
砂
岩
,
ば
色
を
呈
す
る
凝
灰
岩
(
骨
石
状
)
な
ど
を
は
さ
ん
で
い
る
。
全
体
に
,
ひ
じ
よ
う
に
~
切
な
岩
相
を
も
っ
て
い
る
の
で
,
本
別
川
流
域
に
そ
っ
て
,
大
き
な
出
が
多
く
で
写
真
第
2版
:
輝
緑
凝
灰
岩
の
け
:
グ
ノ
方
解
石
ノ J細
脈
(
螺
梓
川
中
央
橋
附
近
)
き
て
い
る
。
b) この tXjl?til の東端の而牛川流民
阿保凝
!;;IC 岩
と
亦
色
チ
ャ
ー
ト
か
ら
な
っ
て
い
る
。
こ
こ
で
は
,
こ
の
地
屈
の
西
側
が
,
十
日
間
群
の不整合で,おおわれている。
c
) 螺
湾
川
!
?
央
橋
附
近
写
真
第
3版
:
先
白
重
紀
層
露
出
(
本
別
川
輝
禄
凝
り
く
岩
・
粘
収
岩
か
ら
な
っ
て
お
り
,
ほ
か
上
流
)
的
こ
の
図
幅
地
域
の
北
東
に
隣
接
し
て
に
,
枕
状
の
輝
緑
岩
溶
岩
や
イ
j
νる
,
上
足
寄
凶
幅
の
西
南
隅
に
あ
る
,
小
原
橋
¢
沢
に
は
,
こ
の
石
灰
岩
が
,
か
な
り
大
き
な
岩
体
で
発
達
し
て
い
る
。
一
7
-
~
:
)
(
岩
を
と
も
な
っ
て
いる。
乙のように,各々の地域の岩相は,かなりちがってはいるが,そのどれもが,北海道中
央部地域に標式的に発達している,空知層群のなかの岩相と,ひじようによく似ている。
化石:
乙の図幅地域では,石灰岩のなかに,生物の遺体がみとめられたが,種属は,
わからなかった。しかし,この図幅の北京に隣接している,上足寄図幅地域の小原橋の沢
で,石灰岩の転石のなかから,つぎのような化石を産出した。
Montαstraea
s
p
.
ホJ
S
t
y
l
i
n
as
p
.
屑
厚
:
発
達
し
て
い
る
地
域
が
,
断
片
的
で
あ
る
の
で
,
は
っ
き
り
し
た
厚
さ
は
,
わ
か
ら
な
い
。
I
I
I
.2
.2
1952
根
室
層
群
根
室
層
群
佐
々
保
雄
乙
の
図
幅
地
域
の
南
東
の
隅
に
,
わ
ず
か
に
発
達
し
て
い
る
。
I
II
.2
.2
.1
サマツキポンベツ川泥岩層 (Cr)
模式地:
サマヅキポンペヅ川下流地域
分布:
本2J IJJ[f上流の 2 股から上流の地域,およびサマヅキポシベツ川に,それぞれ発
達している。
構造:
N3
0
ーE
・ 28°_30°
下
位
層
と
の
関
係
:
SE の
走
向
・
傾
斜
を
し
め
し
て
い
る
。
下
位
の
先
白
歪
紀
屑
と
の
関
係
は
,
観
察
す
る
こ
と
が
で
き
な
い
が
,
お
そ
ら
く
,
断
層
で
接
し
て
い
る
も
の
と
考
え
ら
れ
る
。
岩
質
お
よ
び
岩
相
:
お
も
に
,
泥
岩
で
構
成
さ
れ
て
い
る
が
,
と
き
に
は
,
砂
岩
を
は
さ
ん
で
い
る
。
泥
岩
は
,
暗
灰
色
,
ま
た
は
黒
色
を
呈
し
て
,
層
理
の
発
達
の
わ
る
い
守
口
守
口
軟
質
の
も
の
で
あ
る
。
分
級
の
て
い
ど
は
低
く
て
,
と
き
に
は
砂
質
泥
岩
と
な
っ
て
い
る
も
の
も
あ
る
。
こ
の
泥
岩
の
な
か
に
は
,
大
・
小
の
泥
灰
質
団
塊
を
,
多
数
ふ
く
ん
で
い
る
ほ
か
,
木
片
字
国
質
の
切
泥
岩
の
小
さ
な
磯
も
み
ら
れ
る
。
砂
岩
は
,
暗
緑
色
を
呈
し
て
お
り
,
や
や
聖
硬
な
細
粒
砂
岩
で
あ
る
。
ほ
と
ん
ど
は
,
ま
え
に
の
べ
た
泥
岩
の
中
に
,
薄
い
地
層
で
は
さ
ま
れ
て
ヤ
る
。
化
石
:
こ
の
地
層
の
泥
岩
の
な
か
か
ら
は
,
つ
ぎ
の
よ
う
な
有
孔
虫
化
石
を
,
採
取
し
た
。
S
i
l
i
c
o
s
i
g
m
o
i
l
i
n
a(
B
r
a
m
l
e
t
h
e
i
a
)e
z
o
e
n
s
i
sTAKAYANAGI (MS)
*
) こ
れ
は
,
四
国
地
方
の
烏
の
巣
石
灰
岩
の
な
か
か
ら
報
合
さ
れ
て
い
る
化
石
積
と
,
か
な
り
類
以
し
てν る
よ
う
で
あ
る
。
1
)
60 万
分
の
1 北
海
道
地
質
図
お
よ
び
そ
の
説
明
書
,
北
海
道
科
技
連
1952
-8-
日onulina sp.α
E
p
o
n
i
d
i
asp.α
P
s
e
u
d
o
n
o
d
o
s
a
r
i
am
u
t
a
b
i
l
i
o (REUSS)
C
i
b
i
c
i
d
e
ssp.α
B
a
t
h
y
s
i
p
h
o
nsp.
。
Rzehakina (
?
)s
p
.
層
厚
:
350m
以
上
で
あ
る
。
I
II
.2
.3 陸別層(時代未詳第三紀層)
この図幅地域の北東部に,わずかに発達している地層である。
乙の地層は,この図幅の北に隣接する,陸別図幅地域に,標式的に発達している。これ
らの地域では,山田 E行が, 1951 年に陸別爽炭層と命名していて,訓|路炭田の合成古第三
紀層(浦幌層群)のなかの一部の累層の,北西の周縁岩相であるとみている。
しかし,この図幅地域内では,つぎにあげた理由から,時代未詳の第三紀層とした。
a
) 山
田
正
行
の
記
載
に
よ
る
と
,
陸
別
地
域
の
ミ
ヤ
ッ
プ
J
\
l
土
流
で
,
先
白
皇
紀
の
輝
緑
凝
史
岩
層
の
上
位
に
,
不
整
合
に
,
陸
別
爽
夜
層
が
の
っ
て
い
る
。
ま
た
,
こ
の
図
幅
内
で
は
, i甫
幌
層
群
を
か
い
て
,
そ
の
上
位
の
音
別
層
群
の
奥
本
別
層
(
漸
新
世
)
が
,
先
白
望
紀
の
黒
色
硬
質
板
状
頁
岩
層
の
上
に
,
不
整
合
に
の
っ
て
い
る
。
b
) 奥
本
別
層
は
,
発
達
し
て
い
る
地
域
が
,
は
な
れ
て
い
る
の
で
,
こ
の
第
三
紀
層
と
の
直
接
の
関
係
が
,
明
ら
か
で
な
い
。
c
) 新
第
三
紀
中
新
世
の
川
上
層
群
と
は
,
断
層
で
接
し
て
い
る
の
で
,
時
代
的
な
上
下
の
関
係
は
不
明
で
あ
る
。
d
) 新
第
三
紀
鮮
新
世
の
十
勝
層
群
が
,
不
整
合
に
,
お
お
っ
て
い
る
o
e
) 化
石
の
産
出
が
,
ま
っ
た
く
な
い
。
f
) a) か
ら
e) の
事
実
か
ら
は
,
乙
の
地
層
が
,
古
第
三
紀
浦
幌
層
群
の
ー
累
層
と
,
考
え
る
こ
と
は
で
き
な
い
。
I
II
.2
.3
.1
1951
陸別爽炭層山田 E行
模式地:
分布:
フウチャシナイ川醸岩層 (Rk)
ブウチャ乙/ナイ川上流
模式地のほかに,螺湾 9 線附近の,旧森林軌道の毘,およびチャタカ νν ナイ
1
)
山
田
正
行
:
十
勝
国
陸
別
附
近
の
地
質
2
)
山
田 E行
:
前
出
(MS)
北
大
修
論
-9-
1
9
5
1
川流域に,それぞれ発達している。
構造:
模式地では,本別川断層の西側に,わずかに発達しているにすぎないので,は
っきりとしないが,螺、湾 9 線地域では,
N6
2
ーE ・ 38° NW の走向・傾斜をしめしている。
下
位
層
と
の
関
係
:
こ
の
図
幅
地
域
内
で
は
,
観
察
で
き
る
と
こ
ろ
が
な
い
の
で
,
不
明
で
あ
る
。
岩
質
お
よ
び
岩
相
:
お
も
に
,
牒
岩
か
ら
構
成
さ
れ
て
お
り
,
と
き
に
は
含
牒
質
砂
岩
お
よ
び
粗
粒
砂
岩
を
は
さ
ん
で
い
る
。
喋
岩
は
,
暗
緑
色
,
ま
た
は
,
赤
・
緑
・
白
・
黒
な
ど
の
色
が
組
合
わ
さ
ワ
た
よ
う
な
外
観
を
し
め
し
て
い
て
,
ひ
じ
よ
う
に
軟
弱
で
、
あ
る
。
礁
は
,
ク
ル
ミ
大
か
ら
拳
大
ま
で
の
角
礁
と
亜
角
礎
か
ら
な
り
て
お
り
,
分
級
の
て
い
ど
は
,
ひ
じ
よ
う
に
悪
ν。
礁
の
種
類
は
,
輝
緑
凝
灰
岩
・
赤
色
チ
ャ
ー
ト
・
黒
色
頁
岩
・
粘
板
岩
・
石
灰
岩
・
お
よ
び
硬
砂
岩
な
ど
で
あ
る
。
こ
れ
ら
の
礁
の
ほ
と
ん
ど
は
,
こ
の
地
域
に
発
達
し
て
ν る
,
先
白
重
紀
層
か
ら
,
供
給
さ
れ
た
も
の
で
あ
る
。
基
質
は
,
細
粒
礎
お
よ
び
粗
粒
砂
で
あ
る
。
粗
粒
砂
岩
は
,
暗
緑
色
を
呈
し
,
層
理
の
発
達
が
わ
る
し
や
や
軟
弱
で
、
あ
る
。
輝
緑
凝
灰
岩
質
の
砂
岩
で
あ
っ
て
,
風
化
写
真
第
4版
:
フ
ウ
チ
ャ
シ
ナ
イ
川
礁
岩
層
の
中
の
角
諜
岩
面
は
,
輝
緑
凝
灰
岩
の
風
化
し
(
足
寄
9線
附
近
)
た
面
ゅ
よ
う
す
と
,
ひ
じ
よ
う
に
よ
く
似
た
外
観
を
し
め
し
て
い
る
。
.
.
こ
の
地
層
は
,
岩
相
の
累
重
の
よ
う
す
が
,
不
規
則
で
あ
り
,
し
か
も
,
側
方
へ
の
変
化
が
,
ひ
じ
よ
う
に
激
し
い
。
こ
の
ほ
か
,
全
層
に
わ
た
っ
て
,
偽
層
が
よ
く
発
達
し
て
い
る
。
軍
な
お
,
こ
の
地
域
で
は
,
み
ら
れ
な
い
が
,
北
東
部
に
隣
接
す
る
,
I上
足
寄
図
幅
」
地
域
内
に
発
達
し
て
い
る
こ
の
地
層
の
な
か
に
,
稼
行
で
き
る
石
炭
層
を
,
数
枚
は
さ
ん
で
い
る
。
層
厚
:
I
II
.2
.4
500m
以
上
で
あ
る
。
古第三紀層
この図!福地域に発達している古第三紀層は,海成の音別層群・奥本別居である。
1
)
山
田
正
行
:
前
出
-10-
I
II
.2
.4
.
1
1957
音
別
層
群
・
奥
本
別
層
音
別
層
群
棚
井
敏
雅
こ
の
図
幅
地
域
の
南
東
の
隅
に
,
わ
ず
、
か
に
分
布
し
て
い
る
。
こ
の
地
層
は
,
岩
相
の
ち
が
い
か
ら
,
3つ
の
部
層
に
,
区
分
す
る
こ
と
が
で
き
る
。
下
部
の
地
層
は
,
砂
岩
相
で
あ
り
,
上
部
層
は
,
泥
質
岩
を
,
主
な
構
成
員
と
し
て
い
る
。
さ
ら
に
,
最
上
部
に
は
,
凝
呪
賞
黒
色
砂
岩
を
,
多
く
は
さ
ん
だ
,
泥
質
岩
相
が
,
累
重
し
て
l ユる。
こ
れ
ら
の
地
層
は
,
い
ず
れ
も
,
海
成
堆
積
層
で
あ
っ
て
,
二
枚
介
類
・
巻
介
類
の
化
石
や
有
孔
虫
化
石
を
,
多
数
産
出
す
る
I
I
I
.2
.4
.1
.1
ニセイケショマナイ川緑色砂岩層 eNs)
1940
大曲層佐々保雄
1
9
5
3
阿
寒
統
・
緑
色
砂
岩
層
釧
路
団
研
グ
ル
ー
プ
1957
茶
路
累
層
・
大
曲
砂
岩
層
棚
井
敏
雅
模
式
地
:
分
布
:
ニ
セ
イ
ケ
ν ョ
マ
ナ
イ
川
お
よ
び
幽
仙
境
附
近
。
本
別
川
流
域
の
,
ニ
セ
イ
ケ
シ
ョ
マ
ナ
イ
川
口
附
近
か
ら
,
土
流
の
地
域
,
お
よ
び
こ
の
附
近
の
各
支
流
に
発
達
し
て
い
る
。
構
造
:
ニ
セ
イ
ケ
v ョ
マ
ナ
イ
N1
0
ーW--N3
0
ーE ・ 20°__30°
m地
域
で
は
,
SW--NW
,
こ
N 200~60° E ・ 100~20° NW の走向・傾斜を,それ
の
川
口
か
ら
上
流
の
,
本
別
川
流
域
で
は
,
ぞれしめしている。
下位層との関係:
上部白皇紀の根室層群と
は,断層で接している。また,先白豆紀層の上位
に, 1m 以下の基底諜岩層をもって,奥本別居が,
20 つ前後の傾斜不整合でのっている。このようす
は,臨|仙境附近で,観察することができる。不整
合面には,あまり大きな不規則面は,みられない。
岩質および岩相:
砂岩を主な構成員としてお
り,ときには,陳岩・操質砂岩・砂百泥岩などを
1
)
棚
井
敏
雅
:
2
) 佐
々
保
雄
:
音
別
図
幅
北
海
道
開
発
庁
写実第 5 版:奥本別層基底の不整合
(本別川幽仙境附近)
破線の部分が不整合商
1957
釧
路
炭
田
に
お
け
る
第
三
系
の
層
序
と
こ
れ
に
関
す
る
従
来
D諸
説
誌 1940
3
)
畠II 路
団
研
グ
ル
ー
プ
:
1
9
5
3
釧
路
炭
田
の
団
体
研
究
地
球
科
学
1
1
ー
北
石
鉱
会
はさんでいる。
砂岩は,暗緑色から淡緑色を呈する,塊状の堅硬なものが多いが,ときには,層理の
よく発達してヤて,板状のものもある。
中粒から細粒の砂岩が多 ν が,ときには,粗粒砂岩をはさんでいる。分扱のていどは,
かなり高い。また,小豆大の礁を,多くふくんだ部分を,
レンズ状にはさんでいること
もある。
砂岩のなかには,大・小の同質団塊や,細諜・木片・雲母片・炭片・化石などをふく
んでいる。
諜岩と, ~襲質砂岩は, 1m をこえる厚さのものは,ほとんどない。その多くは,砂岩
の中に,薄 ν 地層ではさま・っているにすぎない。
醸の種類は,黒色頁岩,粘板岩,硬砂岩,輝緑凝灰岩,赤色・緑色チャート,白色桂
*)
質岩,および白色凝灰岩などであワて,クルミ大から小豆大て
ν どの円形や亜円形の礁
が多い。
礁の分級は,かなりよい。基質は,粗粒砂岩であワて,礁をふくむ割合は,一般に少
なν。
この地層の基底にある礁岩は,ほとんど,クルミ大の円礁からなうており,礎の種類
は,黒色粘板岩と黒色硬質頁岩にとんで
V る。
砂質 i尼岩は,この地層の上部に発達しており,砂岩と互層していることが多い。
暗灰色または暗緑色を呈し,やや堅硬で,層理が,よく発達している。風化すると,
黒色の細治州、岩片になりやすい。
このなかには,泥灰質団塊・化石・細礁など主ふくんでいる。
この地層は,地域的に,その構成する岩相に,いく分かのちがいがみられる。
a
) 幽
仙
境
附
近
か
ら
,
ニ
セ
イ
ケ
こ
こ
で
は
,
先
白
皇
紀
層
の
上
位
に
,
vョ
マ
ナ
イ
川
口
ま
で
の
聞
の
,
基
底
操
岩
層
が
み
ら
れ
る
地
域
。
40cm-80cm
て
い
ど
の
基
底
操
岩
を
も
っ
て
,
こ
の
地
層
が
不
整
合
に
の
っ
て
い
る
。
そ
し
て
,
こ
の
地
層
の
下
部
か
ら
中
部
ま
で
の
岩
相
が
発
達
し
て
い
る
。
粗
粒
砂
岩
や
中
粒
砂
岩
を
,
主
な
構
成
員
と
し
,
疎
岩
・
合
操
砂
岩
,
と
き
に
は
,
堅
硬
で
板
状
の
中
粒
砂
岩
を
,
か
な
り
は
さ
ん
で
い
る
。
つ
ま
り
,
粗
粒
の
堆
積
相
を
し
め
し
て
い
る
。
そ
し
て
,
全
般
に
,
'
堅
硬
な
岩
手
日
が
多
い
た
め
に
,
大
き
な
崖
や
滝
を
,
所
々
に
つ
く
っ
て
い
る
。
b
) 本
別
川
流
域
の
幽
仙
境
か
ら
上
流
の
地
域
,
お
よ
び
本
別
川
に
そ
っ
て
発
達
し
て
い
る
断
層
の
,
南
側
の
地
域
。
こ
の
地
域
で
は
,
基
盤
の
先
白
重
紀
属
と
,
そ
の
上
位
に
の
る
基
底
疎
岩
層
は
,
発
達
し
て
い
な
い
。
そ
し
て
,
乙
の
地
層
の
中
・
上
部
の
岩
相
が
,
分
布
し
て
い
る
。
*
) こ
む
撲
は
,
諜
岩
む
な
か
に
あ
ワ
て
,
と
く
に
目
立
ワ
て
Vる
の
で
,
野
外
で
は
,
鳩
く
そ
状
傑
岩
と
よ
ん
で
い
る
。
-
12 ー
中粒または細粒の砂岩が多く,ときには,疎岩・含疎砂岩などの薄層を,はさんでいる。
さらに,乙の f出掛から,上位の地層に移る部分には,砂質泥岩を,わずかに,はさんでい
る。乙の地域では,土部の砂質泥;官を,はさみはじめるところから,下位に 10 数 m の部
分に, 30cm-50cm の厚さの,植物化石片や炭化木片を,ひじようにふくんだ,暗灰色を
呈する,泥岩をはさんでいる。
この地域の地層には,大・小の砂岩質団塊が,多数ふくまれているほかに,二枚介類・
巻介類などの化石を,かなり多く産出する。
c
) ニ
セ
イ
ケ
シ
ョ
マ
ナ
イ
川
地
域
こ
の
地
層
の
標
式
地
で
あ
っ
て
,
奥
本
別
層
の
,
ほ
ぼ
完
全
な
層
序
を
み
る
こ
と
が
で
き
る
。
し
か
し
,
こ
の
地
層
の
下
限
は
,
み
る
こ
と
が
で
き
な
い
。
発
達
し
て
い
る
岩
相
は
,
こ
の
地
層
の
r
[
r. J:: 部
の
も
の
で
あ
る
。
お
も
に
,
中
粒
ま
た
は
,
細
粒
の
砂
岩
か
ら
な
り
,
と
き
に
は
,
棟
岩
や
操
質
砂
岩
を
は
さ
ん
で
い
る
。
乙
の
地
域
で
は
,
砂
岩
の
中
に
,
泥
質
砂
岩
や
泥
岩
を
,
多
く
は
さ
ん
で
い
て
,
b) 地
域
と
は
,
岩
相
の
よ
う
す
が
,
ち
が
っ
て
い
る
。
な
お
,
炭
片
や
植
物
片
を
ふ
く
ん
だ
泥
岩
層
は
,
み
ら
れ
な
い
。
上
部
の
岩
相
は
,
砂
岩
と
況
質
砂
岩
の
互
層
か
ら
構
成
さ
れ
て
い
る
。
そ
し
て
,
と
き
に
は
,
灰
白
色
の
凝
灰
岩
を
,
薄
い
地
層
で
は
さ
ん
で
い
る
。
こ
こ
で
は
,
a) お
よ
び
b) の
地
域
に
,
み
ら
れ
た
よ
う
な
,
砂
岩
の
団
塊
は
,
ほ
と
ん
ど
み
ら
れ
な
い
が
,
乙
れ
に
か
わ
っ
て
,
泥
灰
質
の
団
塊
を
,
多
く
ふ
く
ん
で
い
る
。
化
石
は
,
わ
ず
か
に
産
出
し
た
。
化
石
:
こ
の
悶
幅
内
で
,
前
に
の
べ
た
,
化石を,産出した。
a) 地
域
と
b) 地
域
の
砂
岩
の
中
か
ら
,
つ
ぎ
の
よ
う
な
*)
N
u
c
u
l
a
n
as
p
.
P
o
r
t
l
a
n
d
i
a(
M
e
g
a
y
o
l
d
i
a
)o
v
a
t
a (TAKEDA)
Portlandi α (Portlandella)
P
.
u
'
a
t
a
s
e
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(YOKOYAMA)
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n
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c
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産
出
化
石
の
な
か
に
は
,
こ
れ
ま
で
,
針
|
路
炭
団
地
域
で
,
浦
幌
層
群
・
舌
辛
層
の
中
以
外
に
は
,
産
出
し
な
か
ワ
た
種
類
を
,
比
さ
れ
る
よ
う
な
地
層
を
ふ
く
ん
で
い
る
の
で
は
な
2-3
種
ふ
く
ん
で
ν る
。
そ
れ
で
,
こ
の
地
層
の
一
部
に
,
舌
辛
層
に
対
νか
と
,
み
る
人
も
い
る
。
- 13-
、B,ノ
‘‘
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層
厚
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地
域
の
,
下
・
中
部
層
が
発
達
し
て
い
る
と
こ
ろ
で
は
,
130m
1
5
0m--l00m
c) の地域の,中・上部層の発達しているところでは,
れ
ぞ
れ
し
め
し
て
い
る
。
I
I
I
.2
.4
.1
.2
1940
b) ,
*
)
オネトップ川灰色泥岩層 (Os)
茶路層佐々保雄
1
9
5
2
阿
寒
統
・
灰
色
泥
岩
層
1957
茶
路
累
層
・
茶
路
齢
泥
岩
棚
井
敏
雅
模
式
地
:
分
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,
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ど
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さ
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,
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路
団
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グ
ル
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プ
νョ
マ
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川
中
流
模
式
地
の
ほ
か
,
本
別
川
上
流
の
北
側
に
あ
る
支
流
流
域
,
お
よ
び
南
側
の
中
腹
以
上
の
山
地
に
,
そ
れ
ぞ
れ
分
布
し
て
い
る
。
構
造
:
N4
0
ー
5
0
ーE
模
式
地
で
は
,
1
0
ー
_
_
2
0
ーNW
・ 40°__50°
N
W ,
本
別
川
の
南
側
山
地
で
は
,
土 E・
の
走
向
・
傾
斜
を
,
そ
れ
ぞ
れ
し
め
し
て
い
る
。
下
位
屑
と
の
関
係
:
下
位
の
ニ
セ
イ
ケ
キ
/
ョ
マ
ナ
イ
川
緑
色
砂
岩
層
と
は
,
漸
移
し
て
い
る
。
こ
の
地
層
の
下
限
は
,
下
位
の
地
層
の
上
部
の
,
砂
質
泥
岩
と
砂
岩
と
の
互
屑
が
,
砂
る
部
分
に
,
引
い
て
い
る
。
lq-i 尼
岩
と
の
互
屑
に
移
*
*
)
岩
質
お
よ
び
岩
相
:
.
J
N60°
主
に
,
泥
岩
か
ら
で
き
て
お
り
,
硬
質
頁
岩
・
砂
質
泥
岩
・
砂
岩
・
凝
灰
岩
な
ど
を
は
さ
ん
で
い
る
。
泥
岩
は
,
暗
灰
色
ま
た
は
灰
色
を
呈
し
,
~
~
堅
硬
で
,
層
理
は
,
は
っ
き
り
し
て
い
な
す
る
と
,
淡
灰
色
ま
た
は
灰
色
の
,
薄
い
板
状
片
に
破
砕
き
れ
守
口
す
ネ)
オ
ネ
ト
ッ
プ
u、
。
風
イ
じ
V'o
JI は
,
こ
の
図
幅
の
南
に
隣
接
す
る
,
本
別
図
幅
の
北
東
の
隅
に
あ
る
,
本
別
川
の
ー
支
流
で
あ
る
。
1
) 佐
々
保
雄
:
2
)
釧
路
団
研
グ
ル
ー
フ
。
:
3
)
棚
井
敏
雅
:
牢*)
前
出
前
出
前
出
こ
の
境
界
は
,
便
宜
的
な
も
の
で
あ
る
。
し
た
が
っ
て
,
観
察
す
る
こ
と
が
で
き
た
多
く
の
地
点
で
も
と
め
た
境
界
が
,
必
ず
し
も
,
時
間
面
を
表
わ
し
て
は
νなv。
-14-
し
た
が
っ
て
,
露
頭
で
は
,
山
‘『
の斜・面にそワて,大きく崩壊していることが多 ν 。
分扱は,守口や悪しときには,砂質刀部分を,レンズ状にはさんでいる。こ乃なかには,
多くの大・小刀泥灰質問塊売ふくんャ、おり,径 50
化石は,有孔虫
emJJ,上 J こも,たいするもつがある。
Jこ,とんでいるが,二枚介類・巻介類の産出は,わず、かである。
泥岩刀中には,ひじように堅硬で,
達した,硬質頁岩がはさまっている
20em~30cm
ノム厚さをもづた板状ノ
c 外観は,赤禍色を呈して
J 剥離面が発
ν て,角板状;こ破砕きれ
てし、るハ
砂;岩は,薄い地層で,泥岩
7) 中にはさまってレる。灰青色または決灰色を呈する,華
硬な,細粒砂岩である。
凝灰岩は,
3cm~5cm
ていど 7) 厚きで,泥岩中
i こ,はさまっているもノ
J で,灰白色を
呈し,軟質であるつ
この注層は,下位のニセイケショマナイ川緑色砂岩層と同じように,模式
川上 ITrf の南 {&Ij の山地とでは,いく分,岩相が,ちがっている
i立と,本別
ο 模式止にくらべて,後者
の法域では,塊状・無層理の砂質泥岩相が多く,また,ひじように丸形の,
I町長賞団塊
をふくんでいる。
この地層の,下部は,
21 己岩が多く,ときには,砂賀泥岩をともなった岩相を,
しめして
いるが , J二一部では,泥岩のほかに,硬質貞岩や砂岩を,かなり多くはさんでいるつまた,
外観は,下部は,暗灰色であるが,上部は,やや淡呪色をしめしている。
化石:
;1日岩のなかには,有孔虫化石を,多くふくんでいるが,まだ整理をおえていな
野外の観察からは,下部の泥岩のなかに
,
P
l
e
c
t
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i
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,
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た
。
また,
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岩
の
な
か
か
ら
は
,
つ
ぎ
の
よ
う
な
,
二
枚
介
類
・
巻
介
類
の
化
石
を
産
出
し
た
っ
化
石
の
個
体
数
は
,
少
な
い
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A
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.
こ
の
ほ
か
に
,
Fish-scale
が
か
な
り
産
出
す
る
。
-
15 ー
や
小
形
の
l)o
Cy c! aminna
1
0
0m~150
層厚:
mの
厚
さ
を
し
め
し
て
い
る
。
I
I
I
.2
.4
.1
.3
1940
ニセイケショマナイ川凝灰質砂岩層 (Nt)
J)
縫
別
居
住
々
保
雄
1
9
5
2
阿
寒
銃
・
黒
色
砂
岩
層
+
硬
質
頁
岩
層
乙
一
部
1957
縫
別
累
層
棚
井
敏
雅
模
式 i~
:
分布:
2)
釧
路
団
研
グ
ル
ー
フ
。
ニセイケショマナイ ]1 )2 股附近。
本別川流域の北岸やニセイケショマナイ川上流地域では,オネトザプ川灰色泥
岩層の上位に,ほぼ同じ分布をもって,それぞれ発達しているが,本別川南側の山腹地域
には,分布していない。
構造:
下位のオネトザプ川灰色泥岩層と,同じである。
下位層との関係:
この地層の下限は,黒色凝灰質砂岩をはさみはじめる部分である。
下位の地屑とは,整合関係にある。
岩賞および岩手日:
凝り江主砂岩と泥岩との互屑であって,ときには,角陳凝灰岩や[実質
頁岩をはさんでいるつ
凝灰質砂岩は,暗黒色 en 粗粒から中粒刀砂岩であヲて,粗しようで塊状な外観をしめ
している。ひじように凝灰質で,肉眼でも,角閃石や輝石の鉱物をみとめることができ
る。
この岩石を,顕微鏡で観察すれば,普通輝石宇角閃石の有色鉱物にとみ,粘板岩,赤
色チャート,緑色珪質岩などに微細な岩片をふくんで ν る。
風 fじすると,暗緑色ふ軟弱な砂、岩;こ,なりやすい。
角喋凝灰岩は,まえにみべた凝灰質砂岩の中に,部分的に,はさまワて ν る。この地
域では,本別川流域に,数 m ~つ厚ささもヲて,露出している。
暗黒色を呈しており,や苧竪硬である。角礁をふくむ割合は小さ U 、。角閃石・普通輝
石安山岩質である。
;尼岩は,まえに J よl ベた,オネトップ}I I 灰色泥岩層乃中に,はさまれているものと,ほ
ぼ同じようであるが,よく観察すると,こ刀泥岩は,いく分軟質で,暗色を呈している。
この詰屈の下部は,凝灰目黒色砂岩,回目頁岩, {,尼岩などからなり,ときには,角棟凝
灰岩を,ともなっている。凝!花賞黒色砂岩は, 80cm から 50cm ていどの厚さで,泥岩と
互属している。また,この砂岩の上・下盤には,硬貨頁岩が,薄い地層で,ともなわれて
1
) 佐
々
保
雄
:
2
)
釧
路
団
研
グ
ル
ー
プ
:
3
)
棚
井
敏
雅
:
*
) 通
常
,
黒
色
砂
岩
と
よ
ば
れ
て
前
出
前
出
前
出
ν る。
一 16
-
いることが多い。
上部は,暗灰色を呈した軟質の泥岩からなっていて,ときには,淡灰色または淡緑色の
粗粒から中粒の砂岩をはさんでいる。
化石:
この地層からは,化石は,ほとんど産出しない。
厚屑:
40m~60m の厚さをしめしている。
I
II
.2
.
5
新
第
三
紀
層
こ
の ['Zl 幅
の
南
東
隅
を
の
ぞ
く
,
ほ
と
ん
ど
の
地
域
に
古
;
再
三
紀
!
語
と
は
,
,
JL く
発
達
し
て
い
る
。
t敷
公
|
交
不
整
合
関
係
に
あ
る
。
し
か
し
,
ほ
と
ん
ど
の
地
成
で
は
,
古
第
三
紀
層
と
は
,
断
層
で
接
し
て
い
る
こ
と
が
多
い
。
こ
の
主
主
成
の
新
第
三
紀
居
は
,
中
新
世
lこ
属
す
る
川
上
層
群
と
,
鮮
新
世
に
属
す
る
卜
属
群
と
に
,
大
き
く
わ
け
ら
れ
る
。
こ
の
図
恒
地
域
に
は
,
佐
々
保
惜
の
苅
床
)
出
群
の
下
半
部
の
斗
)
屈
は
,
欠
除
し
て
い
て
,
発
達
し
て
い
本J
*)
ないハしたがって,この届群の土半の池屑が,よく完達している,川上泣域に,その模
式迭をおいて,新たに,川上「凶群と,再定義したつ
また,十日層群は,佐々保
111.2.5.1
t誌の,本別居群と池田!ぽを,一括して,再定義した。
川上層群
1953
音別層群・直別層十知宋層群
1956
知床層群上半部佐々保雄
1957
厚内層群棚井敏雅
この込層は,四百頁岩・凝氏
佐々辰雄
FI·~ 尼岩・凝灰岩・砂岩などからできており,
t 毎棲介化石を
ふくむ海域堆積層である。
i...... ょう
この尉群は,構成している岩恒のちがしユから,本別沢居・仁主!員・貴色
さ
R~ 層の,
以層に区分されるつ
I
I
I
.2
.5
.1
.1
1
9
5
3
*
)
本
別
沢
層
音
別
層
群
・
直
別
層
(
漸
新
世
)
佐
々
保
雄
佐
々
保
雄
は
,
最
近
,
北
海
道
南
東
部
に
発
達
し
て
旬
、
乙
新
第
三
紀
層
を
,
知
床
層
群
と
本
別
層
群
と
に
,
総
括
し
て
い
る
。
料
)
川
上
は
,
こ
の
図
幅
の
南
に
隣
接
す
る
本
別
図
幅
内
め
,
1
) 佐
々
保
雄
:
前
出
2
) 佐
々
保
雄
:
前
出
3
)
前
出
棚
井
敏
雅
:
;
南
幌
川
流
域
に
位
置
し
て
-17-
ν る。
3 つの
1956 知
床
層
群
・
直
別
層
下
部
佐
々
保
雄
1
9
5
7 厚
内
層
群
・
直
別
累
層
下
部
棚
井
敏
雅
乙
の
地
層
は
,
岩
相
の
ち
が
い
か
ら
,
さ
ら
に
,
.
~
底
部
砂
岩
層
と
,
椛
状
頁
岩
層
の
2つ
の
部
屑
に
,
区
分
す
る
こ
と
が
で
き
る
。
I
II
.2
.5
.1
.1
.1
模式地:
分布:
基底部砂岩層 (Hb)
ニセイケショマナイJ[1 2 股附近。
ニセイケショマナイ川の 2 股から上流の地域から,ポンイナウ ν 川の最上流必古
域にかけて,帯状に,細長く分布している。
構造:
N 20o~40°
下位層との関係:
E ・ 20° 土 NW の走向・傾斜をしめしている。
下位の音別層群との関係は,つぎにのべることから,おそらく,微
ヨド〕
斜交不整合であろうと考えられる。
a
) 模
式
地
で
は
,
音
別
居
群
の
最
上
部
を
し
め
し
て
い
る
,
硬
貨
な
砂
質
泥
岩
の
上
位
に
,
暗
緑
色
を
呈
し
た
,
凝
灰
質
促
状
中
粒
砂
岩
が
の
っ
て
い
る
。
こ
の
砂
岩
の
な
か
に
は
,
わ
ず
か
に
,
小
さ
な
礁
が
,
散
点
し
て
い
る
。
2つ
の
岩
相
の
境
は
,
は
っ
き
り
し
て
お
り
,
岩
相
は
,
急
激
に
か
わ
っ
て
い
る
。
こ
の
境
界
面
に
は
,
不
規
則
な
面
は
み
ら
れ
な
い
。
し
か
も
,
こ
の
地
層
と
,
下
位
の
地
層
の
走
向
・
傾
斜
は
,
ほ
と
ん
ど
ち
が
っ
て
い
な
G)o
b
) 模
式
地
の
北
東
の
地
域
に
発
達
し
て
い
る
,
こ
の
砂
岩
層
の
中
に
は
,
黒
色
頁
岩
や
砂
岩
の
円
礁
が
,
多
く
ふ
く
ま
れ
て
い
る
。
c
) こ
の
地
層
の
上
位
l乙
整
合
巧
に
累
重
し
て
い
る
,
板
状
頁
岩
層
の
中
に
は
,
新
第
三
紀
を
示
準
す
る
,
有
孔
虫
類
の
化
石
を
,
ふ
く
ん
で
い
る
。
岩
質
お
よ
び
岩
相
:
粗
粒
か
ら
中
粒
の
砂
岩
で
あ
っ
て
,
と
き
に
は
,
暗
灰
色
を
呈
す
る
泥
岩
を
,
わ
ず
か
に
は
さ
ん
で
い
る
。
砂
岩
は
,
暗
緑
色
ま
た
は
淡
緑
色
を
呈
し
,
粗
し
よ
う
な
,
塊
状
ふ
つ
も
の
で
あ
る
。
凝
灰
質
で
、
あ
っ
て
,
と
き
に
は
,
灰
白
色
の
凝
灰
質
物
質
を
,
斑
点
状
に
ふ
く
ん
で
い
る
。
砂
岩
の
な
か
に
は
,
と
こ
ろ
に
よ
っ
て
,
米
粒
か
ら
小
豆
大
ま
で
刀
亜
角
礁
を
ふ
く
ん
だ
,
合
喋
砂
若
相
を
し
め
し
た
も
D も
あ
る
。
合
礎
砂
岩
の
な
か
の
操
は
,
黒
色
頁
岩
,
粘
板
岩
,
赤
色
チ
ャ
ー
ト
な
ど
の
ほ
か
に
,
音
別
層
群
か
ら
供
給
さ
れ
た
も
の
と
考
え
ら
れ
る
砂
岩
や
泥
岩
の
礎
も
,
み
と
め
ら
れ
る
。
層
厚
:
模
式
法
附
近
で
は
,
*
) 棚
井
敏
雅
は
,
音
別
図
幅
の
中
で
,
が
,
発
達
し
て
お
り
,
下
位
の
縫
別
累
層
と
,
指
摘
し
て
1
0
m
~
2
0
m
厚
さ
を
し
め
し
て
い
る
。
厚
内
層
群
基
底
に
,
集
塊
岩
質
喋
岩
ま
た
は
礎
質
粗
粒
砂
岩
1民
角
度
の
斜
交
不
整
合
関
係
を
し
め
し
て
い
る
こ
と
を
,
ν る。
-18-
I
I
I
.2
.5
.1
.1
.2
模
式
地
:
板
状
頁
岩
層
(
H
m
)
ニ
セ
イ
ケ
シ
ョ
マ
ナ
イ
分
布
:
}{\2
模
式
地
の
ほ
か
に
,
ポ
ン
イ
ナ
ワ
股
の
上
流
。
ν川
土
流
地
域
お
よ
び
フ
ワ
チ
ャ
シ
ナ
イ
川
上
流
の
地
域
な
ど
に
,
そ
れ
ぞ
れ
発
達
し
て
い
る
。
構
造
:
5
0
ーE
N3
0
ー
.
-
模
式
地
で
は
,
基
底
部
砂
岩
層
と
,
ほ
ぼ
同
じ
で
あ
る
。
ポ
ン
イ
ナ
ク
シ
川
で
は
,
N6
5
ー
.
7
0
ーE
・ 40° 士 N
W ,
フ
ワ
ナ
ャ
シ
ナ
イ
川
で
は
,
・ 25° 土 N
W の
走
向
・
傾
斜
を
,
そ
れ
ぞ
れ
し
め
し
て
い
る
。
下
位
層
と
の
関
係
:
地
層
の
境
で
は
,
岩
相
は
,
急
激
に
か
わ
っ
て
い
る
が
,
層
位
的
に
は
,
整
合
し
て
い
る
。
岩
質
お
よ
び
岩
相
:
硬
貨
頁
岩
・
泥
岩
を
,
主
な
構
成
員
と
し
て
お
り
,
ほ
か
に
,
凝
灰
質
砂
岩
・
凝
灰
岩
・
砂
岩
な
ど
を
,
と
も
な
っ
て
い
る
。
硬
質
頁
岩
は
,
暗
灰
色
か
ら
灰
色
乞
呈
し
て
ν る
が
,
露
頭
で
は
,
風
化
し
て
,
暗
禍
灰
色
を
し
め
2
0em.-30em0 厚さの板状剥離
し
て Vる
。
ひ
じ
よ
う
に
珪
質
で
,
堅
硬
な
も
の
で
あ
う
て
,
面が,発達して
ν る。そして,長方板状の岩片に,砕け干す
キD 尖塔状の断面をとワて
分級のていどは低<
u 、。割れ口は,介殻状断面
u 、る。
,砂粒を多く散点させている。また,灰白色の凝灰質の細粒物質
を,かなりふくんでいる。
この岩相は,ちょっとみると,下位(1'奥本別層の中
長〉
ている。しかし,分級のて
ることなどから,
rl) 硬質頁岩と,ひじように,よく似
V どが低(,競灰質であること,および守口苧淡色を呈してい
2 ワの岩相を区別することができる。
硬質頁岩のなかには,ときどき,泥灰質団塊,保存のわる
ν 二枚介類・有孔虫類など
の化石がみとめられる。
凝灰質砂岩は,暗黒色または帯緑黒色をしめした,粗しような塊状
D 砂岩である。こ
のなかには,輝石宇角閃石の鉱物片が,かなり多くふくまれて
ν る。
この凝灰質砂岩は,下位の奥本別層上部の凝灰質黒色砂岩と,岩相が,ひじように,
よく似ている。とくに新鮮な面では,ほとんど,区別し難
ν ほどである。しかし,この
地層のものは,風化すると,やや淡黒色または灰黒色となり,構成する物質の粒度が,
u 、〈分細かしまた,角喋岩片を,ほとんどふくまな
ν ことなどから,
別することができる。
この砂岩には,柱状
rl) 節理が,発達していることもある。角閃石・普通輝石安山岩質
である。
凝灰岩は,淡緑色または,灰緑色を呈し,ひじように粗粒なものである。浮石塊を,
勺
このことから,これまで,本別沢層は音別層群。上部の地層と,みなされてきた。(音
別層群・直別層:佐々保雄,阿寒統・硬質頁岩層:釘Ii路団研グループ〉
一 19
-
2 ヮの岩相を区
多くふくんでいて,外観からは,浮石質緑色凝灰岩とよんだほうがよいくらいである。
また,安山岩の角擦をふくんでおり,角喋凝灰質な岩相をしめしているものもある。
この凝灰岩は,顕微鏡で観察すると,斜長石,紫蘇揮石,普通輝石などの鉱物がみら
れ,ほかにガラス質安山岩 D 角礁を,わずかにふくんでいる。安山岩質な凝灰岩である。
泥岩は,暗灰色または淡灰色を呈する,や'や壁硬なもので,砂質泥岩である。かなり,
凝灰質である。風化面では,黄禍色をしめした,小さな岩片に,こわれている。
砂岩は,決禍灰色または帯青灰色の,霊硬な,中粒または細粒のものである。かなり,
凝灰質である。
この地層は,分布する地域の南部と北部とでは,つぎにのべるように,岩相が,ひじよ
うにかわっている。
a
) 模
式
地
附
近
司且
最
下
部
は
,
硬
質
頁
岩
を
と
も
な
っ
た
,
黒
色
凝
灰
質
砂
岩
と
泥
岩
と
の
互
層
で
あ
っ
て
,
こ
の
上
位
に
は
,
厚
い
硬
質
頁
岩
を
主
と
し
て
,
砂
岩
,
泥
岩
を
と
も
な
っ
た
岩
相
が
の
っ
て
い
る
。
さ
ら
に
,
こ
の
上
部
は
,
黒
色
凝
9
(
質
砂
岩
を
,
わ
ず
か
に
は
さ
ん
だ
,
堅
い
泥
岩
相
と
な
り
,
仁
生
層
の
硬
質
頁
岩
層
に
移
り
か
わ
っ
て
い
る
。
と
く
に
,
乙
の
地
域
で
は
,
珪
質
の
硬
質
版
状
頁
岩
相
の
発
達
が
,
ひ
じ
よ
う
に
目
立
っ
て
い
る
。
b
) ブ
ワ
チ
ャ
シ
ナ
イ
川
地
域
模
式
地
附
近
に
発
達
す
る
岩
相
に
く
ら
べ
て
,
凝
灰
質
で
あ
る
こ
と
が
,
特
ち
ょ
う
で
あ
る
。
こ
の
地
域
に
発
達
す
る
こ
の
地
層
の
,
下
部
と
上
部
は
,
暗
灰
色
の
砂
質
泥
岩
の
多
い
,
中
粒
砂
岩
と
の
互
層
で
あ
っ
て
,
わ
ず
か
に
,
黒
色
凝
灰
質
砂
岩
を
は
さ
ん
で
い
る
に
す
ぎ
な
い
。
し
か
し
,
中
部
層
は
,
Iい
わ
ゆ
る
緑
色
凝
灰
岩
」
に
よ
く
似
た
,
決
禄
色
の
凝
灰
岩
・
角
疎
凝
灰
岩
・
凝
灰
質
砂
岩
な
ど
の
,
特
ち
ょ
*)
うのある岩相からなっている。
化石:
二枚介類・巻介類の化石は,保存がひじようにわるいので,種類を決定するこ
とのできるものは,少ない。野外では,つぎのような化石が,みられた
Nuculanas
p
.(
a
f
t
.p
e
n
n
u
l
a
)
Lucinom
αsp.
Macomat
o
k
y
o
e
n
s
i
sYOKOYAMA
N
a
t
i
c
as
p
.
の
地
域
は
,
露
出
が
ひ
じ
よ
う
に
わ
る
い
の
で
,
そ
れ
ぞ
れ
の
露
頭
聞
の
連
続
関
係
は
,
ほ
と
ん
*
) こ
ど
っ
か
め
な
い
。
こ
の
岩
相
も
,
分
布
す
る
地
域
の
前
後
の
関
係
か
ら
,
い
ち
お
う
,
川
上
層
群
・
本
別
沢
層
に
属
す
る
も
D と
,
考
え
て
い
る
σ
し
か
し
,
佐
々
保
雄
。
知
尿
層
群
の
飽
別
層
。
一
部
に
,
相
当
す
る
も
の
か
も
知
れ
な
い
。
- 20-
o
有孔虫化石は,大型の Cyclamina
こ
の
ほ
か
に
,
層
厚
:
で
は
,
Fish-scale
(
C
y
c
l
a
m
i
n
ae
z
o
e
n
s
i
sASANO)
や Sagarites
が
,
多
く
み
ら
れ
た
。
な
ど
が
,
産
出
す
る
。
断
層
で
寸
断
さ
れ
て
い
る
の
で
,
完
全
な
厚
さ
を
測
る
こ
と
は
で
き
な
か
っ
た
。
お
お
よ
そ
400m
以
と
を
し
め
し
て
い
る
。
I
II
.2
.5
.1
.2
I
;
:
1..-主う
仁
生
層
I
I
I
.2
.5
.1
.2
.1 硬質頁岩層 (N i)
1953
越川層佐々保雄
1
9
5
6
知
床
層
群
・
直
別
層
の
上
部
1957
直
別
累
層
の
上
部
棚
井
敏
雅
模
式
地
:
分
布
:
2)
佐
々
保
雄
本
別
川
支
流
の
二
の
沢
a)
模
式
地
か
ら
ニ
セ
イ
ケ
ヲ
ン
ョ
マ
ナ
イ
J
f
I
に
か
け
て
の
地
域
,
b)
か
ら
稲
牛
川
本
流
に
か
け
て
の
地
域
,
お
よ
び
,
c)
ポ
ン
イ
ナ
ワ
ν川
上
流
ブ
ワ
チ
ャ
長
/
ナ
イ
川
上
流
か
ら
螺
湾
川
に
か
け
て
の
地
域
な
ど
に
,
そ
れ
ぞ
れ
発
達
し
て
い
る
。
構
造
:
NW ,
N20ー_40ーE
a) の
地
域
で
は
,
c) の地域では,
・ 20° -.,., 45°
N lO oE-N200W ・ 15 つ -25
NW ,
8
b) の地域では, N60° 士 E ・ 30°
W の走向・傾斜を,それぞれしめし
ている。
下位屑との関係:
下位の本別沢屑から,連続した累積のようすをしめしている。この
*)
地層の下限は,凝灰質の硬貨頁岩と白色を呈した凝灰岩が,はさまっている部分においた。
岩質および岩相:
おもに,硬質頁岩・凝灰岩・凝灰質泥岩からなり,泥岩・砂岩をは
さんでいる。全層を通じて,ひじように凝灰質である。
硬質頁岩は,耕色または,黒い飴色を呈する,ひじように堅硬なも
Jつである。板状。
剥離が,よく発達している,割れ口は,介殻状断口や剣先状断口をしめしている。
分級りていど
D 高い ,
H翠状 CO ,ひじように細粒。凝灰質粘土岩である。
この岩相は,下位の本別沢層の硬質頁岩にくらべて,ひじように破璃質であり,特ち
ょうのある,暗飴色を呈していることから,
2 つの岩相を区別することができる。
凝灰岩は,灰白色または決緑灰色を呈する,竪硬なものである。
この凝灰岩には,岩質
1
) 佐
々
保
雄
:
前
出
2
) 佐
々
保
雄
:
前
出
3
)
棚
井
敏
雅
:
*
)
こ
の
図
幅
f) ちがった
2 つ IJ 型がある。その
前
出
l) 南
に
隣
接
す
る
本
別
図
幅
地
域
で
は
,
こ
の
両
層
の
境
界
に
,
角
磯
岩
が
,
は
さ
ま
っ
て
い
る
こ
と
,
両
層
刀
地
層
の
傾
斜
が
,
い
く
分
,
か
わ
ワ
て
い
る
こ
と
な
ど
が
あ
る
の
で
,
両
層
の
関
係
を
再
吟
味
し
て
み
る
必
要
が
あ
る
よ
う
に
考
え
て
い
る
。
- 21-
1 つは,硬質頁岩と互層して
いるもので,
灰白色の,
堅い,
ごく細粒の凝灰岩であり,
ほかの 1 つは,淡緑灰白色
の,や苧粗しような凝灰岩である。ともに,安山岩質である。
凝灰質泥岩は,暗灰色または暗緑灰色を呈する,,?や軟質のものである。ひじように
細粒で,穆状粘土質の泥岩である。層理が,よく発達している。
泥岩は,暗灰色を呈する,やや堅硬なものである。風化すると,淡灰色の不規則な細
片に破砕きれ守口すャ。この泥岩のなかには,凝灰質物質の灰白色徴粒をふくんで ν るほ
か,珪藻類守放散虫類の化石~,まれにふくんでいる。
この地層は,発達している地域によって,岩相および屑厚にちがいがみられる。とくに,
硬質頁岩の厚さの膨縮がはげしい。
a
) 模
式
地
附
近
こ
の
地
域
で
は
,
暗
飴
色
の
硬
質
頁
岩
と
,
白
色
の
凝
灰
岩
の
互
層
が
,
厚
く
発
達
し
て
い
る
。
そ
し
て
,
と
き
ど
き
,
凝
灰
質
泥
岩
,
緑
色
砂
岩
,
{
炎
禄
色
凝
灰
岩
な
ど
を
は
さ
ん
で
い
る
。
さ
ら
に
,
上
部
は
,
暗
灰
色
の
泥
岩
の
多
い
砂
岩
と
の
互
層
で
あ
っ
て
,
わ
ず
か
に
,
硬
質
頁
岩
を
は
さ
ん
で
い
る
。
b
) ニ
セ
イ
ケ
シ
ョ
マ
ナ
イ
川
上
流
地
域
こ
こ
で
は
,
硬
質
頁
岩
や
白
色
凝
灰
岩
は
,
や
や
少
な
し
淡
緑
色
の
凝
灰
質
砂
岩
・
暗
灰
色
の
泥
岩
・
暗
禄
色
の
砂
岩
な
ど
が
,
主
な
構
成
員
で
あ
る
。
c
) ブ
ワ
チ
ャ
シ
ナ
イ
川
地
域
お
も
に
,
硬
質
頁
岩
か
ら
,
構
成
さ
れ
て
い
る
が
,
中
部
に
,
8音
緑
色
の
凝
灰
質
砂
岩
・
淡
緑
色
の
凝
灰
質
泥
岩
・
暗
灰
色
泥
岩
な
ど
を
,
お
も
な
構
成
員
と
す
る
岩
相
を
,
は
さ
ん
で
い
る
。
こ
の
中
部
層
の
砂
岩
の
な
か
に
は
,
ま
れ
に
,
硬
質
頁
岩
の
同
時
疎
と
思
わ
れ
る
亜
角
牒
を
ふ
く
ん
で
い
る
。
化
石
:
二
枚
介
類
・
巻
介
類
の
化
石
は
,
ほ
と
ん
ど
み
ら
れ
な
い
。
し
か
し
,
上
部
の
泥
岩
の
な
か
か
ら
,
放
散
虫
や
珪
藻
類
の
化
石
が
,
わ
ず
か
に
採
集
さ
れ
た
。
層
厚
:
a) の
地
域
で
は
,
し
め
し
て
い
る
。
と
く
に
,
b) で
は
,
250m
貴
老
路
層
1951
川
上
齢
泥
岩
窪
田
薫
1953
幾
品
層
佐
々
保
雄
1956
幾
品
層
佐
々
保
雄
1957
厚
内
累
層
十
白
糠
累
層
棚
井
敏
雅
2
) 佐
々
保
雄
:
以
上
,
a) の
地
域
で
,
厚
く
発
達
し
て
い
る
。
I
I
I
.2
.5
.1
.3
1
) 窪
田
500m
薫
:
(
M
S
)
未
発
表
の
資
料
に
よ
る
。
前
出
3
) 佐
々
保
雄
:
前
出
4
) 棚井敏雅:
前
出
一 22
-
士,
c) で
は
,
350m
を
,
そ
れ
ぞ
れ
この地層は,岩相のちがいから,緑色砂岩層と泥岩層の, 2 つの部層に,区分すること
ができる。
I
I
I
.2
.5
.1
.3
.1 緑色砂岩層 (Kb)
模式地:
この院l 幅の南に隣接する,本別区l 幅地域の吾妻の沢下流。
副模式 J虫:
分布:
螺湾川の先白空紀層の露出する東側の地域。
本別川の二の沢上流,ポシイナクシ川,稲午川,螺湾川などの地域に,細長く
分布している。
構造:
下位の仁生屈の走|句・傾斜と,ほぼ同じである。
下位屈との関係:
下位の仁生層の上出の,泥岩の ?y い砂岩との互屈の上に,整合して
累重している。
岩質および岩相:
淡結色を呈し,
rj-l 粒または:fIi 粒の,やや凝り〈質の砂岩である。粗し
ようで,分級のていどは低い。砂岩のなかには,ときどき,米粒大から大豆大ていどの円
1擦をふくんでいる。このほか,二枚介類・を介類の化石破片を,多くふくんでいる。
この地層は,同じような岩 j、日から構成されているが,発達する地域によって, )手さの膨
縮が,いちじるしい。
化石:
二枚介頬・巻介類の化石破片をふくんでいるが,種属は,わからない。
層厚:
模式地では, 50m ていどであるが,北方にゆくにしたがって,薄くなってい
る。螺湾川の北側では,
I
II
.2
.5
.1
.3
.2
模
式
地
:
10m-20m の)函厚になっている c
泥
岩
層
(
K
m
)
隣
接
す
る
本
別
図
幅
地
域
の
,
副
模
式
:
也
:
1m 幌川本流・}I[と附.i)I""。
モ
ザ
プ
の
沢
の
と
流
の
,
南
側
に
あ
る
各
小
沢
の
と
流
地
域
。
分
布
:
モ
ッ
プ
の
沢
上
流
,
ニ
セ
イ
ケ
シ
ョ
マ
ナ
イ
川
北
側
の
小
沢
,
ポ
シ
イ
ナ
ウ
シ
}
I
f中
流
,
稲
牛
川
,
螺
;
寺
川
な
ど
に
,
断
片
的
に
,
発
達
し
て
い
る
。
こ
の
図
l福
地
域
で
は
,
十
!
J
)
J層
群
に
よ
っ
て
,
不
整
合
に
,
お
お
わ
れ
て
い
る
こ
と
が
多
い
。
構
造
:
下
位
の
仁
生
届
の
走
下
位
尉
と
の
[
見
係
:
:t リ
・
傾
斜
と
,
ほ
ぼ
同
じ
で
あ
る
。
ま
え
に
も
の
べ
た
球
色
砂
岩
の
上
に
,
連
続
し
て
栄
重
し
て
い
る
。
岩
質
お
よ
び
岩
本
日
:
砂
質
泥
岩
,
況
岩
を
,
主
な
構
成
員
と
し
て
,
砂
岩
,
凝
IX 岩
な
ど
を
は
さ
ん
で
い
る
。
砂
質
i尼
岩
お
よ
び
泥
岩
は
,
暗
灰
色
ま
た
は
灰
色
を
呈
す
る
,
や
や
堅
硬
な
塊
状
の
も
の
で
あ
る
。
層
理
は
,
発
達
し
て
則
な
小
片
に
,
破
砕
さ
れ
や
す
ν な Lρ 。
分
級
の
て
ν ど
は
低
勺
ら
風
屯
面
は
,
liJ H
M 灰
色
ま
た
は
灰
色
の
不
規
U九
こ
の
破
砕
片
が
,
水
分
を
ふ
く
む
と
,
ひ
じ
よ
う
に
も
ろ
く
な
り
,
泥
流
状
に
,
流
れ
出
し
て
く
る
。
一 2
3
-
~~凝灰質であって,灰白色の凝灰質物質の微粒をふくんでいる。
この泥質岩のなかには,大・小の泥灰質団塊や珪藻類り破片を,多くふくんで V る。
砂岩は,決青灰色または灰緑色を呈し,墜硬であって,板状の節理が発達している。
組粒から中粒のものが多 ν 。
凝灰岩は,灰白色の軟質なものである。
乙の地屑は,下部と上部が,砂岩をわずかにはさんだ泥岩の互屑からなっており,中部
は,塊状の泥岩で,構成されている。
下部の泥岩は,やや堅硬であって,ときには,間賞な塊状の泥岩をはさんでいる。また,
モップの沢では,この地屑の最上部 lこ,黒色凝灰質砂岩をはさんでいる。
化石:
二枚介類・巻介類の化石は ,
N
u
c
u
l
a
n
asp. , P
o
r
t
l
a
n
d
i
asp. , A
c
i
l
asp.
,
な
ど
の
保
存
の
思
い
も
の
が
,
わ
ず
か
に
産
出
し
た
に
す
ぎ
な
い
。
ま
た
,
珪
藻
類
を
,
多
く
ふ
く
ん
で
い
て
屑
厚
:
500m
,
Sagarites
の
破
片
を
,
多
く
産
出
し
た
。
以
上
を
し
め
し
て
い
る
。
I
II
.2
.5
.2 +勝層群
1953
本別層群十池田層
1955
本別層群+池田層橋本亘
佐々保雄
*
)
十
勝
層
群
は
,
お
も
に
,
凝
灰
質
の
陸
成
堆
積
層
か
ら
構
成
さ
れ
て
い
て
,
最
下
部
と
最
上
部
に
,
海
成
堆
積
層
を
,
と
も
な
っ
て
い
る
。
な
お
,
基
!
高
部
に
は
,
玄
武
岩
質
安
山
岩
の
火
山
ljfl~ 屑
岩
屑
が
み
ら
れ
る
。
こ
の
屑
群
は
,
f也
屑
の
堆
積
盆
の
広
が
り
の
変
化
お
よ
び
構
成
す
る
岩
相
の
ち
が
い
か
ら
,
本
別
屑
,
足
寄
層
,
お
よ
び
池
田
層
の
,
3つ
の
累
屑
に
[
宅
分
す
る
こ
と
が
で
き
る
。
乙
れ
ら
の
累
屑
相
互
の
関
係
*
*
J
は
,
准
整
合
を
し
め
し
て
い
る
。
ま
た
,
下
位
の
川
!
二
屑
群
と
は
,
大
き
い
斜
交
不
整
合
で
あ
る
。
こ
れ
ま
で
,
十
時
屑
群
は
,
本
別
層
群
と
池
田
屑
と
に
,
わ
け
ら
れ
て
い
て
,
こ
の
両
地
層
は
,
不
整
合
関
係
に
あ
り
,
時
代
勾
に
も
,
堆
積
盆
の
形
か
ら
も
,
か
な
り
ち
が
い
が
あ
る
と
,
考
え
ら
れ
て
い
た
。
し
か
し
,
こ
の
閃
幅
地
域
で
は
,
つ
ぎ
の
よ
う
な
と
と
か
ら
,
こ
れ
ら
を
,
ほ
ぼ
連
続
し
た
Jif~ 積
屑
と
み
て
,
十
時
尉
群
と
,
再
定
義
し
た
。
1
) 佐
々
保
雄
:
2
)
橋
本
前
出
日.0
十
勝
支
庁
管
内
ゎ
地
質
及
び
j也 F 資
源
*
) 最
上
部
の
海
成
准
積
層
は
,
こ
'
/
)
図
幅
地
域
に
は
,
発
達
し
て
い
な
1955
v、
。
模
式
地
は
,
池
田
町
,
千
代
田
附
近
で
あ
ワ
て
,
こ
の
地
域
で
は
,
池
田
層
・
合
介
化
石
層
よ
ん
で
ν る
。
(
三
谷
勝
利
:
池
田
1
9
5
7
)
層
に
づ
い
て
の
諸
問
題
,
地
質
学
会
北
海
道
支
部
例
会
講
演
料
)
池
辺
民
生
の
医
別
に
よ
る
。
- 24-
a
) こ
の
層
群
は
,
海
成
相
一
陸
成
相
一
海
成
相
と
,
堆
積
環
境
を
か
え
た
,
一
連
の
造
構
運
動
の
も
と
に
,
堆
積
し
た
地
層
群
で
あ
る
。
b
) こ
れ
ま
で
の
,
本
別
層
群
と
池
田
層
と
の
累
楕
関
係
は
,
不
整
合
で
あ
ら
わ
さ
な
け
れ
ば
な
ら
な
い
ほ
ど
に
,
大
き
な
堆
積
の
間
隙
は
,
考
え
ら
れ
な
い
。
な
お
,
こ
れ
に
つ
い
て
は
,
あ
と
か
ら
の
べ
る
。
c
) 十
勝
層
群
の
,
そ
れ
ぞ
れ
の
累
層
を
構
成
し
て
い
る
,
火
山
砕
屑
岩
類
は
,
岩
石
的
の
性
質
が
,
ほ
と
ん
ど
同
じ
で
あ
る
。
つ
ま
り
,
一
つ
の
系
列
の
火
山
活
動
に
よ
る
産
物
で
あ
ろ
う
と
考
え
ら
れ
る。
d
) 十
時
層
群
の
堆
積
が
終
了
し
た
後
で
,
こ
の
地
域
は
,
f也
塊
運
動
を
う
け
て
,
地
層
は
転
移
し
て
い
る
。
こ
の
造
構
運
動
の
時
期
は
,
新
第
三
紀
鮮
新
世
未
期
で
は
な
い
か
と
考
え
ら
れ
る
。
111.2.5.2.1
本
別
層
こ
の
地
層
は
,
玄
武
岩
質
安
山
岩
の
火
成
活
動
に
よ
っ
て
も
た
ら
さ
れ
た
火
山
砕
屑
岩
層
を
,
基
底
部
lこ
と
も
な
っ
た
,
粗
粒
質
の
海
成
堆
積
層
と
,
こ
れ
に
つ
づ
い
て
形
成
さ
れ
た
,
陸
成
堆
積
盆
に
堆
積
し
た
,
陸
成
堆
積
層
と
か
ら
,
構
成
さ
れ
て
い
る
。
乙
れ
ら
の
堆
積
層
は
,
岩
相
の
ち
が
い
か
ら
,
基
底
火
山
砕
屑
岩
層
,
螺
湾
礁
岩
・
砂
岩
層
,
稲
牛
爽
亜
炭
層
,
お
よ
び
ト
プ
ν凝
灰
岩
層
の
,
4つ
の
部
層
に
,
わ
け
る
こ
と
が
で
き
る
。
I
I
I
.2
.5
.2
.1
.1 基底火山砕屑岩層
模式地:
分布:
(Hv)
乙の図幅地域の東の端の,稲牛川右岸。
モップの沢上流から,ポンイナウ ν 川,稲牛川,フワチャ乙/ナイ川,螺湾川,
足寄川九線附近などを通って, NNE-SSW の方向で,帯状に,細く分布している。
構造:
N25°~30°
下位層との関係:
E ・ 15°~20° NW の走司・傾斜をしめしている。
第 2 図にしめしたように,先白望紀屑から中新世の川土層群までの
各地層を,斜交不整合におおっている c この関係は,螺湾川中央橋の附 iii , 足寄川の九線
附近,ブワチャ v ナイ}l[ 2 股附近,稲牛川中流右岸,およびモヅプの沢上流の南側の小沢
などで,よく観察することができる。
岩質および岩相:
凝灰岩,火山円疎岩,集塊岩,熔岩などから構成されている。
凝灰岩は,灰白色を呈する粗しような岩石で,やや層理が発達している。全層を通じ
て,粗粒質であり,ときには,浮石塊守火山岩の角礎士ふくんで ν る。また,偽膚をし
めすことが多い。安山岩質の性質をしめして ν る。
火山円磯岩は,円磨または亜円形刀玄武岩質安山岩の礁を,凝灰岩または凝灰質の粗
粒砂岩で,膝結したものである。外観は,軟質で,暗灰色を呈している ο 集塊岩守喋岩
と薄い互層をしていることが多 ν 。
- 25-
薗田豊田園口・昌四国璽翻
1ι
市川北東
螺湾川
~t,
調
J下
蝶lI'.l川市r;
宥1
't-川本:流
叫
塵讃韓親螺関脇後lJ
ポシ 4 ナウ ν iII J 沈
ニセ 4 ケシ布マナイ川中流
第 2 図
十勝層群基底の不整合断面図
集塊岩および熔岩は,暗黒色¢外観をしめしている,竪硬な,玄武岩質安山岩である。
こ必岩石を顕徴鏡で観察すれば,ヲぎのようである。
斑晶:
斜長石〉普通輝石 ξ かんらん石〉紫蘇輝石。
斜長石は,
An60~65 で,曹灰長石め成分をしめして ν る。輝石類の聞には,反応、縁
もはみられな U 、。かんらん石は,周辺部守口割目にそうて,イデインク石化が,おこなわれ
ている。
石基:
ピロタキシテ f ック組織をしめして V る。おもに,短冊状¢斜長石と,単斜
輝石から構成され,磁鉄鉱む微粒が,散点して ν る。
この地層は,岩相の側方変化が,はげしい。熔岩は,ブワチャシナイ川上流から稲牛川
にかけた地域に,発達している。そして,この北部の,ブワチャシナイ川中流から螺湾川
までの地域,およびこの南部の,管野の沢からモップの沢までの地域には,おもに,集塊岩
や火山円疎岩が分布し,また,熔岩の分布する地域から,さらに南および‘北にはなれた,モ
ツプの沢や足寄川九線附近には,凝灰岩が,それぞれ発達している。このように,ブワチャ
キ/ナイ川上流地域を中心として, )溶岩から凝灰岩までの岩相が,順序よく配列されている。
- 26-
写真第 6 版:玄武岩質安山岩
x40 //ニコル
01: かんらん石(黒色部はイデングサイト化)
PI: 斜長石
屑厚:
Au: 普通輝石
Id: イディングサイト
ブウチャシナイ川上流から稲牛川にいたる地域では, 40m ていどの厚さをし
めしているが,この地域から,はなれるにつれて薄くなり,モップの沢では, 10m 内外と
なっている
I
II
.2
.5
.2
.1
.2 螺湾醸岩・砂岩層 (Hr)
日53 螺 i哨岩層佐々 M.
1955
模式注:
分布:
己/]1 [,
螺湾磯岩層橋本亘
螺湾市街地
この図幅の東部地域に,広く発達しており,モザプの沢,稲牛川,ポンイナワ
フワチャ i/ ナイ川,
螺湾川,
足寄川高台附近などの地域に,
良好な露出がみられ
るつ
構造:
N 1O ~~30c~40C E ・ 15 コ ~20C NW の走 i司・傾斜をしめしている。しかし,稲
牛川のポンイナワシ川の川口の下流山域では,
1
) 佐
々
保
堆
:
前
出
2)
前
出
橋
本
豆
:
N lO o~30° W ・ 100~20 つ SW の走向・傾
- 27-
斜をしめしている。
下位層との関係:
下位層の火山円牒岩や凝灰岩が,いく分,疎岩と互屑しながら,こ
の斗層に,移りかわり,連続的な累重関係をし
めしている。
岩質および岩相:
おもに,疎岩・砂岩の互
層からなり,泥岩・凝灰岩をはさんでいる。全
層を通じて,凝灰質である。
傑岩は,暗灰色または帯禍灰色¢外観とし
めして V る,守口守口堅硬なものである。
オレンジ大から豆粒大までの,円磨された
写翼第 7 版:本別層・基底部火山砕
扇豆状または鈍稜円板状の礁から構成されて
屑岩層から,螺出探岩・
いる。ときには,拳大に}擦とふくんで旬、 ζ 。
砂岩層に移ワて ν る部
喋種は,粘板岩‘,赤色チャート,ホルンフ
分:I)露出(螺湾川中流)
ェルス様む岩石,花尚岩,硬質頁岩,砂岩,泥岩,凝灰岩などであるが,
-('"部む諜岩に
は,玄武岩質安山岩 θ 傑が,多くふくまれている。基質は,凝灰質 ι 粗粒砂岩または,
ごく細か u 、操岩である。
こ~,~業岩は,構成する礁の種類ノコちがむ、か G , 2 つノ〉型に,区別することができる。
a
) お
も
に
,
屑
豆
状
、
つ
古
期
岩
類
c礁
か
ら
な
る
も
刀
で
,
一
般
に
,
暗
灰
色
の
外
観
を
呈
し
て
い
て
,
堅
硬
で
あ
る
。
ま
た
,
礁
を
ふ
く
む
割
合
が
,
さ
ま
ざ
ま
で
あ
っ
て
,
分
級
,
っ
て
い
ど
も
低
い
。
b
) 硬質頁岩(とくに,
)11 上
層
群
刀
中
の
硬
質
頁
岩
と
,
に
て ν る) ,
砂
岩
,
泥
岩
な
ど
え
ら
れ
る
。
円
板
状
I) ,
新
第
三
紀
層
か
ら
供
給
さ
れ
た
と
考
J~ 操
が
,
ひ
じ
よ
う
に
多
く
ふ
く
ま
れ
て
V る
も
乙
で
あ
る
。
帯
初
暗
灰
色
ま
た
は
掲
灰
色
在
呈
し
て
お
り
,
や
や
軟
質
で
あ
乙
。
礎
乞
ふ
く
む
割
合
が
大
き
く
,
分
紋
必
て
νど
も
高
U、 Q
また,
く
ま
れ
て
こ
¢
繰
岩
に
は
,
泥
灰
質
団
塊
守
口
,
砂
岩
む
レ
ン
ズ
が
ふ
ν る。
砂
岩
は
,
粗
粒
か
ら
組
粒
ま
で
の
も
必
が
あ
る
。
暗
禄
灰
色
ま
た
は
帯
青
灰
色
¢
外
観
を
し
め
す
,
塊
状
で
,
や
ヂ
竪
硬
な
も
の
で
あ
る。
粗
粒
砂
岩
は
,
ひ
じ
よ
う
に
,
凝
灰
質
で
あ
っ
て
,
浮
石
塊
や
凝
写
真
第
8 版:
a) の
型 co 喋
灰
質
岩
必
細
か
u、
岩
片
乞
ふ
く
ん
で
岩
(
稲
牛
む
種
類
¢
細
か
U、
離
も
,
か
な
り
ふ
く
ま
れ
て
お
り
,
喋
質
砂
岩
に
)1 1)
か
わ
っ
て
ヤ
る
と
こ
ろ
も
あ
る
。
そ
し
て
,
や
守
口
厚
*
) 野
外
で
は
,
ピ
ス
ケ
ッ
ト
操
と
,
よ
ば
れ
て
νる
。
こ
の
ほ
か
,
ャ
ろ
ν単
層
で
,
下
部
に
多
〈
発
達
し
て
い
る
。
ν る。
一 28
-
νろ
砂岩の多くは,礁岩と,
リズミカルに互層している。また,偽層が,よく発達してい
る。細磯,木片,炭化木片,団塊, ?手石塊などが,ふくまれており,ときには,化石を
産出する。
この地層む最 F 部には,型硬で,柱状の節理のよく発達した,暗緑灰色の中粒砂岩の
厚 ν 岩相がある。これは,この図幅地域内の,多くむ地点で,観察することができる。
i尼岩は,暗灰色をしめした,砂質なものである。礎岩と砂岩の互層の中に,薄層で,
はさまって ν るていどである。
凝灰岩は,灰白色を呈した,浮石質なものであって,偽層が発達して ν ることが多い。
砂岩と礁岩ノJ 互層心中に,薄くはさまっている。
乙の池尉には,中部 l こ,凝!必岩,凝 !'k}q-砂岩から構成されている,手さlO m~20 m て
いどの,持ちょうのある岩相が,先達しており,このぷオを出に,上とド ii\S に,わける
ことができる。
下''1:!5 Ii子j は, j喋 r占と{沙!吉の,
リズミカノレな互 j叶で,
~手石 l1"tYJt ij<':G を,
jb くはさんでいる。
陳宕は,まえにのべた, a) の型のものを多くはさんでおり,
また立武岩友山吉のたきな疎も,ふくまれているつしか
も,
この|叫悩のぷ斗 h~ で、は ,
iJ己宕をまじえた互)討をしめ
しており,北日から沼市において,いくらか,詰lilt立になる
イ頃刊がみられる c
上回)~;は, it); 吉のやや長い i喋Z? との互!吋の仁:T に, iU 岩を,
いくらか多くはさんでいる c
この上 ι に先達する i凍岩に
は, b) の世のものを,かなり会くふくんでいるほか,とき
どき, j球史砂宕が,はさまれている
このよ山こは,
jtf
相の変化が,あまりみられない c
持:汚から 9 叫
写真第 9 版:螺持傑岩・
にゆく途中の,
砂岩層 J) 露
出(和牛 ;iD
雨林 ii九日の長い鉄惜の陥!出!のところには,玄武
刀 11- 支山岩が,岩!↓~~)~に,同出しているコこの
玄式皆目安山岩の上位には, !出{i;~_H諜 ~rffr::J; ~Tf h'''i の
lIt の{球 :G Jけがのっている。さらに,
この火 !J足岩
の,まわりにも,このf:位にのっている牒宕と
写真第 10 版 T 玄武岩質安山岩刀岩脈
状の岩体,白線り上位
に,
~察岩が心って ν る
述抗しているものと考えられる疎宕と砂岩の互
)吋が分布している。
化石:
- 29
この凶 l隔地域内では,化石の産山が,
ひじように少ない。螺湾市街地附近の,この地層の上部層から,つぎのような化石を採集
した。
C
l
i
n
o
c
a
r
d
i
u
mc
a
l
i
/
o
r
n
i
e
n
s
e (DESH.)
V
e
n
e
r
i
c
a
r
d
i
as
p
.
S
e
r
r
i
p
e
ss
p
.
Macomas
p
.
T
h
y
a
s
i
r
ab
i
s
e
c
t
a (CONRAD)
居厚:
800m
から 500m ていどである。
I
I
I
.2
.5
.2
.1
.3
1953
稲
牛
爽
亜
炭
層
佐
々
保
雄
1955
稲
牛
爽
亜
炭
層
橋
本
豆
模
式
地
:
稲
牛
爽
E炭
層
(
H i)
足
寄
川
本
流
流
域
の
ホ
ロ
ナ
イ
J
[
\
J
[
\
口
の
や
や
下
流
左
岸
。
分
布
:
螺
湾
喋
岩
砂
岩
層
と
,
ほ
ぼ
同
じ
分
布
を
し
め
し
て
い
る
。
構
造
:
こ
の
図
幅
の
南
部
と
北
部
の
両
地
域
で
は
,
N 100~20° E ・ 15°~20° NW の走向・傾
斜をしめしているが,足寄J[\と稲牛川とに,はさまれた中央地域では, N100~50° W ・ 10
0
~20° SW の走向・傾斜である。
下位層との関係:
下位層から,連続した累重関係をしめしている。この関係は,キキ
ローナイ沢沢口の大きな崖で,観察できる。乙れらの地点では,螺湾陳岩砂岩層の最上部
の細粒の操岩または合喋粗粒砂岩の上位に,灰白色の浮石賀凝灰岩または凝灰質砂岩が,
のっており,さらに,乙の上位には,薄い亜!完屑をはさんだ,細粒の砂岩と泥岩の互屑が
発達している。この灰白色の凝灰岩層を,稲牛爽亜!共)再の下限にした。
岩質および岩相:
おもに,砂岩と泥岩の互屑からなり,凝灰岩,棟岩,亜炭などをは
さんでいる。
砂岩は,ひじように凝灰質である。淡緑色または黄禍灰色を呈する,中粒から細粒の
もので,
"'f""'f"軟弱である。ときには,偽層が発達している。
この砂岩は,下位の螺湾磯岩砂岩層の中の砂岩にくらべて,より凝灰質で,脆弱で、あ
る。また,この砂岩には,細粒の擦をふくむほか,木片,炭片,浮石塊などもみられる。
泥岩は,帯黄灰禍色の凝灰質なものである。分級のていどはやや高い。風化すると,
灰色の粘土状のものになり守すい。
凝灰岩は,灰白色の粗しような,塊状のもので,浮石塊を多くふくんでいる。
1
) 佐
々
保
雄
:
前
出
2)
前
出
橋
本
立
:
- 30-
諜岩は,暗灰色の外観を呈した,キンカン大から小豆大ていどの亜角離を,粗粒砂で,
腰結している。 喋ノコ合有する割合は,大き ν 。礁は,螺湾探岩砂岩層の中の礎岩と,大
きなちがいはな u 、。とくに,赤色チャートの礁を,多くふくんでいる。
亜炭は,ひじように品位のわるいもので,炭化した木幹,小枝,木皮などが,そのま
まの形をのこして,埋没している c 一般に,連市性にとぼしい。厚さは,
4
0em
以
下
で
あ
る
。
乙
の
地
層
の
下
775 は
,
泥
岩
の
多
い
,
砂
岩
,
I手
石
茸
i疑
町
岩
と
の
互
l函で,
3 牧~
4 枚
の
亜
炭
層
を
は
さ
ん
で
い
る
。
中
部
に
は
,
赤
色
チ
ャ
ー
ト
を
多
く
ふ
く
ん
だ
,
厚
さ
3
m
~
5
m
て
い
ど
の
細
位
瞭
岩
が
は
さ
ま
っ
て
い
る
。
こ
の
陳
岩
は
,
こ
の
図
幅
地
域
内
で
は
,
同
じ
よ
う
な
吉
相
を
し
め
し
て
お
り
,
よ
い
鍵
層
と
な
っ
て
い
る
。
上
部
は
,
お
も
に
,
泥
岩
と
砂
岩
の
互
層
か
ら
な
り
,
i手
石
賀
凝
只
岩
を
多
く
は
さ
ん
で
い
る
。
こ
の
4m~6m の厚さで,発達している場合もある。なお, 2
0em 以
下
の
厚
さ
の
亜
凝!必岩は,
炭
屑
を
,
2 牧~
3 枚
,
は
さ
ん
で
い
る
。
化
石
:
足
寄
川
流
堤
の
左
岸
に
発
達
し
て
い
る
,
こ
の
地
層
の
泥
岩
の
な
か
か
ら
,
保
存
の
よ
い
,
双
子
葉
植
物
の
化
石
を
,
多
く
産
出
す
る
。
屑
厚
:
2
7
0
m
~
2
0
0
m
て
い
ど
で
あ
る
。
I
II
.2
.5
.2
.1
.4
トブシ凝灰岩層 (Ht)
1
9
5
3
ト
プ
シ
凝
灰
岩
層
佐
々
保
雄
1
9
5
5
ト
プ
シ
撰
灰
岩
層
橋
本
模
式
地
:
分
布
:
足
寄
川
本
流
の
,
稲
牛
入
口
か
ら
上
流
地
域
。
a)
パ
シ
ケ
セ
ン
ピ
リ
川
中
上
流
か
ら
稲
牛
川
を
わ
た
っ
て
,
奥
足
寄
の
北
方
に
い
た
る
地
域
に
,
連
続
し
て
帯
状
に
発
達
し
て
い
る
上
流
地
域
,
2)
E
e)
σ こ
の
ほ
か
,
b)
塩l幌
附
近
か
ら
,
東
側
に
入
っ
た
沢
の
中
ー
吹
峠
附
近
か
ら
,
東
側
に
入
っ
た
小
沢
の
中
上
流
地
域
な
ど
に
,
ご
く
部
分
的
に
発
達
し
て
い
る
。
構
造
:
~20°
N10 つ ~20 つ
a) の
地
域
で
は
,
SE ,
e) 地域では,
N100~15 つ
E ・ 100~15°
NW ,
b) 地域では,
N70° 土 E ・ 15 0
w ・ 100~15° SW の走刊・傾斜を,それぞれしめし
ている。
下位層との関係:
稲牛央亜炭層の !1吉岡色の泥岩から,含浮石・ i則夫凝町岩に移る部分
に,両地層の境をおいた。そして,両地層は,
1
) 佐
々
保
堆
:
前
出
2)
前
出
橋
本
豆
:
しだいに,移りかわる関係にある。
- 31-
岩質および岩相:
稲牛爽亜炭層の中に,はさまっている浮石質凝灰岩と,ほぼ同じ岩
質のものから構成されている。この岩相は,稲牛爽亜炭層の凝灰岩にくらべて,やや粗し
ようで,塊状の粗粒凝灰岩で,浮石塊や角疎状の岩片を,ふくんでいる。新鮮な商では,
やや堅硬で,淡桃色から灰色を呈しているが,風化すると,灰白色または黄灰色の,ひじ
ように脆弱なものに,なりやすい。
また,この地層の中には,ときには,黄灰色を呈する,層理の発達した,細粒の凝灰岩
がはさまれている。
石英安山岩質のものである。
層厚:
200m~250m である。
III.2.5.2.2
1955
足寄層
上利別層+足寄層橋本豆
この地層は,まえにのべた,本別層の上位に,准整合の関係で,累重している陸成堆積
層である。
全層を通じて,石英支山岩質の凝り〈質岩を,ひじように多くはさんでいる。なお,この
地層の最下部の地層のなかには,玄武岩質安山岩の集塊岩や火山円陳岩がはさまっている。
この地層は,岩相のちがいから,上利別集塊岩・砂岩層,中足寄凝灰岩層,上愛冠凝灰岩層,
下足寄砂岩・凝灰岩層,下愛冠 rg~;占凝灰岩層の, 5 つの部層に区分することができるつ
I
I
I
.
2
.
5
.
2
.
2
.
1 上
利
別
集
填
岩
・
砂
岩
層
1
9
5
3
ト
ラ
リ
集
塊
岩
層
1
9
5
5 上利別層(累層)
模式地:
佐
々
保
雄
E
橋
本
稲牛川下流流域の河岸
副模式池:
分布:
(At)
塩I!見付近の手ij 別川流域
a) パンケセンピリ川中流地域から,ぺンケセンピリ川上流,稲牛川下流地域を
とおって,中足寄川下流にいたる地域に,帯状に分布している。このほか, b) カカノレスナ
イ川のと流地域, c) 塩i~l~ 付近から,東側に入っている沢の上流地域などにも,それぞれ発
達しているつ
構造:
8
0
ーE
1)
a) の地域では,
・ 10 コ SE , c) の
地
域
で
は
,
橋本亘:
2
) 佐
々
保
雄
:
N3
0
ーW ~ N 3
0
ーE ・ 5°~10°
N 200~40°
, b) の
地
域
で
は
,
N5
00
W ・ 100~15° SW の走向・傾斜を,それぞれ
前出
前
出
-
S
W
~
N
W
32 ー
しめしている。
下位屑との関係:
この地層が,下位のトプキ/凝灰岩層の上に,直接のっているところ
を観察できる地点では,整合的に,移りかわっているように見える。しかし,この地層の
下限を追跡してみると,
トブ V 凝灰岩と,いく分構造がちがっているところがあり,また,
分布のようすからも,両者は,それぞれちがっているようである。したがって,両地層は,
*)
准整合の関係をもっているものと考えられる。
岩賀および岩相:
おもに,砂岩,棟岩,集塊岩,凝灰岩からなり,角牒凝灰岩,泥岩
などをはさんでいる。
砂岩は,暗灰色または,暗緑色を呈し,竪硬なもむである。ほとんどが,粗粒砂岩で
あワて,わずかに,中粒砂岩がみられる。また,ところによっては,合磯砂岩となって
いるつ板状の剥離が,よく発達している。ひじように凝灰質であって,安山岩の細か
岩片をふくんでヤる。こむほか,木片,炭片,浮石塊などもみられるつ
喋岩は,暗灰色を呈する,やや堅硬なも
の火山岩質砂で鹿結して
V る。擦は,そ必ほとんどが,暗紅色,黒色,暗伺色を呈して
ν る,玄武岩質安山岩である
集塊岩は,人頭大て
C である。指頭大から人頭大の円撲を,黒色
c
ν どじ玄武岩質安山岩
C' 角喋または亜角離を,黄筒灰色の粗粒な
凝灰岩または凝灰質砂岩で,思結した,竪硬なも¢であるつこ必なかには,亜円形また
は円形の礁ばかりをふくんだ,火山円喋岩様め岩相をもワたものもある。
凝灰岩は,暗初灰色または淡禍色を呈す
.Ie.>,
粗しような,塊状りものと,黄偶灰色ど呈す
る,細粒で,板状む層理面がよく発達してい
るものとがあるコ前者のなかには,浮石塊や
安山岩の細
ν 岩片を,かなりふくんで
また,偽層が発達して
分級のて
vるc
ν る。細粒の凝灰岩は,
V どの高 ν ,ごく微細のものであワ
て,風 fじすると,灰白色の粘土状のものにか
わり~す ν 。
写実第 11 版:上利別集塊岩・砂岩層
泥岩は,晴灰色を呈した,や苧軟質のもの
で,板状の層理がよく発達して
の中/)角諜凝灰岩の露
U る。ひじよ
出(稲牛入口附近)
うに凝灰質で、ある。このなかには,木片,炭片などのほか,保存むよ
石をふくんで
ν る。おもに,砂岩守
D 傑岩と互層して
ν 双子葉植物の化
ν る。こ¢泥岩のなかには,炭片や
木片を,ひじように多くふくんでし、て,亜炭質な泥岩となワてし、るもむがある。
り
このような状態は,こ
C 図幅 L 勺南に隣接する,本別図幅地域でも,みとめられる。さ
らに,西に隣接する芽登国幅地域では,この地層の集塊岩層が,中新世に属するものと
考えられる地層の上に,不整合で,のワている。
-
33 ー
U、
この地層は,水平的にも,垂直的にも,岩本日の変化がはげしいようである σ ただ,全層
にわたって,観察することができないので,全地域について,
くわしく比較することは,
困難である。
大きくみると,この図 l福地域の北部では,集塊岩の発達が l ,ちじるしいようである。ま
た,中央部から南部にかけた地域では,砂岩,棟岩,凝灰岩の互層が発達しており,集塊
岩は,断片的に,わずかにはさまっているに
すぎない。なお,中央部では,
{尼岩が,いく
分多くみられる c
この地層の下部は,おもに,集塊岩,角疎
凝灰岩,凝疋岩なと、の火山砕屑岩層からでき
ており,わずか(こ,砂岩,礁岩をはさんでい
る。しかし,上部は,眠状の砂岩,礁岩,細粒
凝灰岩および泥岩などから構成されている。
化石:
写実第 12 版:
上利別集塊岩・砂岩層
の砂岩,磯岩,泥岩ノゑ
稲午入口(訂正で,足寄:Jllの南側に
互層(稲牛入口附近)
入った小沢の上流に発達する泥岩のなかから,保存のよい,双子葉植物化石が産出する。
居草:
300m ていどである。
I
II
.2
.5
.2
.2
.2
中足寄凝灰岩層 (An)
1
9
5
3
中
足
寄
凝
灰
岩
層
佐
々
保
雄
1956
中
足
寄
凝
灰
岩
層
橋
本
模
式
地
:
カ
カ
ノ
レ
ス
ナ
イ
川
流
域
。
分
布
:
足
寄
川
~)
E
パ
ン
ケ
セ
ン
ピ
り
川
中
流
か
ら
,
中
足
寄
付
近
を
と
お
っ
て
,
カ
カ
ノ
レ
ス
ナ
イ
川
お
よ
び
中
lと
い
た
る
地
域
に
,
ほ
ぼ
南
北
の
方
向
で
,
帯
状
か
ら
北
方
の
,
手
達
し
て
い
る
構
造
:
lこ
分
布
し
て
い
る
。
こ
の
ほ
か
,
ー
吹
峠
付
近
1 別m左
岸
流
域
,
お
よ
び
こ
の
付
近
か
ら
東
側
に
入
っ
た
沢
の
下
流
地
域
な
ど
に
も
発
ο
こ
の
地
層
は
,
全
屑
を
通
じ
て
,
塊
状
の
産
状
を
し
め
し
て
い
る
の
で
,
地
層
そ
の
も
の
の
構
造
は
,
あ
ま
り
明
ら
か
で
な
い
c
し
か
し
,
こ
の
上
下
に
連
な
っ
て
い
る
地
屑
の
構
造
や
,
分
布
の
よ
N lO:O ~15°
う
す
か
ら
,
お
お
よ
そ
の
構
造
が
推
察
で
き
る
。
つ
ま
り
,
足
寄
川
の
南
の
地
域
で
は
,
E ・ 5°~10° NW,中足寄川!の地域では,
N 40 つ ~60°
W ・ 15 つ土 SW ,手IJ別川流域では,
1
) 佐
々
保
堆
:
前
出
2)
前
出
橋
本
豆
:
N 60o~70°
E ・ 20° 士 SE,カカノレスナイ川地域では,
N60° 土 E~N
- 34-
5
0
)W キ30° 士
S E ~ S Wの 走
向・傾斜を,それぞれしめしている。
下位層との関係:
下位の地層とは,漸移している。なお,この地層の下限は,下位の
上利別集塊岩・砂岩層の最と部にある,砂岩と疎岩の互層が,塊状の,やや粗しような凝
灰岩の厚い地層に,移りかわる部分である。
岩質および岩相:
層理面の,ほとんどみられない塊状の凝氏岩からなっているつ
この i疑灰岩は,淡黄白色または淡小豆色を呈し,ひじように粗しようなものである。
ときには,白色主呈する,磨き砂に似たものもみられる。
拳大以下む浮石塊守安山岩の細カ刊、岩片を,多くふくんで ν る。また,
ところによヲ
ては,浮石塊や安山岩質岩片を,ひじように多くふくんで V て,角喋凝灰岩¢集塊岩に
似た外観をしめすことがある。
全屑を通じて,ほとんど,岩質の変化はなく,単調な岩相をしめしている。
風化すると,ば白色の,ざくざくした火山砂になって,崩れている。また,ところによ
っては,チョゴ ν ート色を呈することがある。
この岩相は,まえにのベた,本別屑・トブ v 凝灰岩層のなかの凝灰岩に,ひじように似
ており,両者を区別することは,なかなか困難である。
層厚:
300m ていどである。
III.2.5.2.2.3
1956
り
上愛冠凝灰岩層橋本豆
模式地:
上愛冠北方の一吹峠付近の利別川河岸。
雇!J模式地:
分布:
上愛冠凝灰岩層 (Aa)
下ワシヴプJ[!流域。
この凶幅泊域に,広く発達している。すなわち,べンケセシビリ]I!から,下足
寄川,足寄川下流部をとおり,下足寄の北方にむかつて,広い,貯状に分布しているほか,
足寄市街から北部の,ネIJ.3!JJlIの両岸および両側に入った各支流流域などにも,発達してい
る。
構造:
下愛冠付近では,
N 40o~50°
5°~10 つ SW ,上ワキ/ザプ川では,
N 45J~80°
ぼ水平になっており,下足寄付近では,
ピリ川では,
N 100~20°
下位層との関係:
E ・ 25
0
SE,下ワキ/ザプ]1\では,
N 20"~30° W •
W ・ 5°~10 コ SW,この川の下流部では,ほ
N30 つ ~45°
W • 100~15° SW ,また,ベンケセン
E ・ 5°~ 1O° NW の走向・傾斜を,それぞれしめしているコ
下位の地層とは,整合漸移しているっこの関係は,ー吹峠の下の新
道の邑で観察できる。ここでは,下位の中足寄凝氏岩層の上に, ,I為屑のはげしい,褐色の
1)
橋本五:
前出
-
35 ー
粗粒砂岩層がのっている。そして,
岩質および岩相:
ζ の砂岩層から土位の:till層を,乙の地層にふくめた。
おもに,凝灰岩から構成されており,ときには,砂岩をはさんでい
る。
凝灰岩は,淡黄白色,暗灰色,灰色,淡桃色などの,いろいろの色を呈している。
ち密な,細粒の凝灰岩と,かなり粗粒で,浮石質な疑灰岩との互層である。
粗粒の凝灰岩のなかには,浮石塊守安山岩の細か U 、岩片をふくんでいる。また,足寄川
の北岸地域,下ワシップ }Il 地域および上ワシザフ。川流域などでは,板状の節理が,よく発
達した,暗灰色の粗粒凝灰岩がみられる。これは,熔結凝灰岩のような外観を呈した,厚
さ 5m 以上の,特ちょうある地層であって,これらむ地域では,鍵層として追跡できる。
砂岩は,黄灰色または淡禍灰色を呈する,粗しようなものである。ひじように凝灰質
であって,おもに,凝灰岩層のなかに,薄 v 地層で、はさまっている。また,基底部の砂
岩は,偽層の発達が,いちじるしい。
この地層は,最下部に,まえにのべた,偽層の発達した,淡褐 I夫色を呈する粗粒砂岩が
あって,灰白色を呈する,浮石塊や安山岩岩片をふくんだ粗しような凝灰岩と,淡桃色の
細粒の凝灰岩との薄い互層 l こ連なっている。また,この上位には,灰白色を呈し,塊状の
凝灰岩がのっている。
上部は,おもに,粗しような凝灰岩からなっているが,凝灰質砂岩の薄い地層を,ひん
ぱんにはさんでいる。ところによっては,砂岩,凝灰岩,凝灰賞泥岩などが,縞白状の薄
い互層をしめしている。
さらに,この}二部は,いろいろの色をした,粒度のちがった凝灰岩の互層で,砂岩は,
ほとんどみられない。
層厚:
100m 士である。
III.2.5.2.2.4
1956
下足寄安山岩質砂岩礁岩層橋本亘
模式地:
手IJ別川にかかっている,足寄両国橋の稿脚付近。
副模式地:
分布:
下足寄砂岩・疑灰岩層 (As)
下ワ ν ザプ川北岸の,開拓道路の切割り。
おもに,この図 l福の西部地域に,帯状に,細長く発達している。このほか,足
寄市街の北方の,手I}別川両岸,足寄の北西地域とカムイロキ山周辺の山腹,足寄 rtf街の南
方の利別川の東岸,足寄発電所から, 1
.5km くらい南方の小沢,および下足寄川流域など
に,それぞれ霧出している。
構造:
1)
一般に,ひじようにゆるく,南に傾斜している。模式地では, N40"W ・ 10"
橋本立:
前出
-
36 ー
SE ,
副模式吃では,
N30o~40°
せんびり
E ・ 5° SE ,足寄と仙主里の間の手I)別川河岸では, N200~N つ S·
15°~5° SE の走向・傾斜を,それぞれしめしている。
下位層との関係:
下位の地層から,
しだし、に移りかわっている J この;立層の下限は,
屑理面がはっきりと発達した砂岩と凝灰岩の互層の段下部である。
岩質および岩相:
砂岩,泥岩,凝り〈岩などの薄 l) 互層から構成されており,ところに
よっては,亜売をはさんでいる。
砂岩は,灰白色または暗伺灰色を呈する,粗しようなもみである。多くは,粗粒ノ〉砂
岩で,かなり凝灰質である。浮石塊や安山岩心細か v 、岩片をふくんでいる。
泥岩は,暗灰白色または禍灰色を呈し,機密で,やや~硬である。層理面が,よく発
達している。なお,かなり凝灰質で、ある。
凝灰岩は,淡禍灰色または帯黄灰白色を呈する,かなり粗しような,塊状ノコものと,
板状ノム層理面刀発達した,細粒 D ものとがある。ところによっては,指頭大ていどの,
安山岩角諜を,多くふくんで,集塊岩質の外観を,
しめしたも乃がある。こノJ ほか,細
か U 、縞目状の模様 D 発達した,分級りよい細粒ル凝灰岩をふくんでいる。
亜炭は,カムイロキ山 :I) 南の小沢上流と,足寄発電所から,
に発達しているつカムイロキ山附近では,
1,5 km
くらい南方。小沢
1m ていど J) 厚さ ρ もノ」がみられ,薄いもの
をふくめて, 7 枚~8 枚 ο 亜炭層が,凝灰岩と凝灰質泥持ノJ 瓦層りなかに,はさまれてい
るc
風化すると,黒禍色を呈し,比較的もろくなり,葉片状にはげやすくなる 3
また,水
分をふくむと,粘土状または泥状の亜炭になる。
この地層は,この図|福地域では,ほとんど岩相の変化はみられない。しかし,カムイロ
キ山の南の小沢の上流地域では,この地層の最上部に,また,足寄発電荒から1.5km てい
ど南の小沢の中流地域では,最下部に, 7 牧~8 枚の亜良をはさんだ爽亜炭部層が,ひじよ
うに小さな規模で,それぞれ発達している。
屑厚:
30m ていどであるが,爽亜炭部層が発達している地域では, 50m~60m の厚
さをしめしているつ
I
II
.2
.5
.2
.2
.5
1956
模式出:
下愛冠熔結凝灰岩層 (Wt)
下愛冠熔結凝灰岩層橋本五
下ワシヴプ川北岸の問拓道路の切割り。
副模式 ttL: : 足寄から芽登にいたるパス道路の切割り。
分布:
おもに,手rJliUJII の西岸地域に,発達している。このほか,足寄市街の南方の,
利別川の両岸に,帯状 l こ分布している。
1)
橋本亘:
前出
- 37-
この地届の下底面は,この図幅地域の北部では,標高 300m 以上の山腹を,取り巻いて
いるが,カムイロキ山付近では, 250m ,足寄市街付近では,利別川の河床面からの比高が,
20m ていどの標高 150m ていどにまで,
せんびり
しだいに低下してくる。さらに,南部の仙美里
付近では,河床面以下になっている。
構造:
塊状の産状をもっているので,この地層自体の構造は,はっきりわからない。
しかし,まえにのべた,下底の面の傾斜と,下位の地層の構造から推察すると, 10° 以下の
ゆるい角度で,南に傾斜しているようである。
下位層との関係:
この図幅地域では,下位の下足寄砂岩・凝灰岩層との直接の関係は,
みられない。しかし,
ドワシザプ}I I では,下位層の上に,整合的にのっているようである。
岩質および岩相:
熔結凝灰岩および凝灰岩から構成されている。
;熔結凝灰岩は,暗灰色を呈して ν るが,風化すると,赤味を帯びた灰白色になワてい
るつまた,下ワシップ川の上流地域には,黒色と暗灰色の縞目模様の発達して V るもの
がみられた。
被密で,竪硬で,均質な安山岩に似た外視をしめしているものと,キD や粗しようで,
集塊岩または角諜凝灰岩に似た外観をしめしているものとの, 2 ワの型がある。
前者は,下ワシップ川,上ワシップ川などの地域に,板状や柱状の節理をしめして,発
達して V る。また,後者は,
カムイロキ山周辺,ベラボナ
イ川の北岸の山陵,美生の西
側の山陵などに,それぞれ発
達しており,浮石塊守安山岩
岩片などをふくんでし、る。こ
の粗しようなものは,風化す
ると,ワぎに ψ ベる競灰岩と,
非常によく似てくるが,凝灰
岩にくらべて,苧苧竪硬であ
ワて,遠くからみると,大き
な柱状必節理がみとめられ
る。石英安山岩質帰結凝灰岩
である。
この熔結凝灰岩を,顕微鏡
で観察すると,。ぎのようで
て片
づ山一ね
4μ'
- 38-
な獲
ら捕
G: ガラス
スげい
Ho: 角閃石
ラか
ガな
'の
PI: 針長石
ある。
も」
x40 //ニコル
おザトり
四いお
写真第 13 版:石英安山岩質熔結凝灰岩
ヂ鉱物片が,散在している。
ガラスには,無色透明で,流理構造乞もづたものと,この聞をうめて ν る黒色または
禍色に汚染されたものとがある。
鉱物片は,おもに,斜長石 (An 35~40) で,このほか,石英,紫蘇輝石,角閃石お
よび磁鉄鉱などがある。
また,捕獲岩片は,ガラス質の安山岩である。
援灰岩は,おもに,灰白色を呈して ν るが,ところによっては,淡同白色または淡小
豆色および赤味をおびた灰白色などの,いろいろの色を呈して ν るものがある。
非常に粗しようであって,拳大以下の浮石塊~,指頭大以下の安山岩 v) 角礁などをふ
くんでいる。
この地層は,この図柄地域では,北から南にむかつて,岩中日が,かなりかわっている。
下ワキ/サプ川の二股付近から,北西の地域では,均買で,堅硬な,熔岩に似た時半lIi凝灰岩
と集塊岩状の熔結凝!必岩とが発達しているつこの南方のカムイロキ山からド愛冠にいたる
地域では,熔岩状の熔結凝灰岩はなくて,ほとんど集塊岩状や灼棟凝灰岩状の'陥結凝!反岩
が分布している。さらに,この南部では,熔結凝灰岩の岩相は,まったくみられなくなり,
粗しような凝り〈岩が,薄く吋'状 l こ発達している。
このような岩相の変化は,垂直的にも,あるていど,みとめられる。すなわち,坪;岩状
の熔結凝灰岩の発達地域では, 1:'1号車r'i凝灰岩の下回に, {手石 l;~ や支山岩岩片をふくんだ,か
なり粗しような凝灰岩が,発達している。
屑厚:
この地層の上限は,段正牒層で,きられて l) るところが多いので,わからないつ
もっとも厚く発達している,この図恒の北珂広域では,
100m 以上である。しかし,南に
せλ1 ,り
むかつて,急激に厚さが,減少しており,足寄市街の南から flU :;ミ里付近の,凝!ズ岩の岩相
が発達している;出域では,せいぜい 20m~30m である c
I
II
.2
.5
.2
.3
池
田
層
1)
1932
池
田
層
大
石
三
郎
,
渡
辺
武
男
1953
池
田
層
佐
々
保
雄
1955
池
田
層
橋
本
周
1957
池
田
層
この l&R_~ が,
1
)
同
崎
由
夫
も
っ
と
も
よ
く
党
達
し
て
い
る
,
池
山
口
大
石
三
郎
,
波
辺
武
男
:
2
) 佐
々
保
雄
:
然
別
沼
凶
iJl 代
凶
か
ら
ド
利
別
ま
で
の
よ
山
崎
で
は
,
厚
い
1
9
3
2
i隔
説
明
書
,
北
地
調
公
報
前
出
3)
橋
本
立
:
前
出
4
)
r時 ~J' 由
夫
:
北
海
道
東
部
池
田
層
の
地
質
,
北
地
要
35 サ
- 39-
1
9
5
7
疎岩層を境にして,
5 つの部屑に区分することができる。
*)
この図幅地域では,これらの部屑の最下部にある央亜交屑が,発達しているにすぎな
し玉。
I
I
I
.
2
.
5
.
2
.
3
.
1
模
式
地
:
本
別
図
ピ
リ
ベ
ツ
央
*牛〕
E炭
層
(Ib)
l幅
内
の
ピ
リ
ベ
ツ
川
下
流
地
域
。
せ
ん
び
り
副
模
式
地
:
flu 美
里
市
街
の
北
方
か
ら
西
に
入
っ
て
い
る
小
沢
。
分
布
:
お
も
に
,
足
寄
市
街
か
ら
南
部
の
,
利
別
川
の
両
側
に
発
達
し
て
い
る
。
構
造
:
そ
れ
ぞ
れ
の
分
布
地
域
で
,
か
な
り
,
走
向
・
傾
斜
が
ち
が
っ
て
い
る
。
お
お
よ
そ
の
と
こ
N4
0
ーE~N
ろ
で
は
,
3
0
ーW
下
位
属
と
の
関
係
:
の
走
向
で
,
100 く N
~
S
の
傾
斜
を
し
め
し
て
い
る
。
下
位
の
足
寄
屑
の
下
愛
冠
熔
結
凝
り
ミ
岩
屑
と
は
,
准
整
合
の
関
係
を
し
め
し
て
い
る
。
こ
の
両
立
府
の
関
係
は
,
こ
れ
ま
で
,
不
整
合
で
あ
る
と
い
わ
れ
て
き
た
だ
け
で
,
ど
の
よ
う
な
形
態
の
不
整
合
で
あ
る
の
か
,
明
ら
か
に
さ
れ
て
い
な
か
っ
た
。
十
時
層
群
の
説
明
の
と
こ
ろ
で
も
,
の
べ
た
よ
う
に
,
こ
の
両
池
屑
の
関
係
は
,
地
層
の
累
重
の
よ
う
す
だ
け
か
ら
,
は
っ
き
り
し
た
結
果
を
つ
か
む
こ
と
は
,
困
難
で
あ
る
と
考
え
ら
れ
る
。
そ
れ
で
,
十
勝
屑
群
の
全
Jil 屑
に
つ
い
て
の
,
火
成
活
動
の
状
態
,
陸
成
:
1
*
積
盆
の
変
遷
,
造
構
運
動
の
影
響
,
累
重
の
状
態
な
ど
を
,
よ
く
検
討
し
て
み
る
こ
と
が
必
要
で
あ
ろ
う
。
筆
者
ら
の
観
察
で
は
,
こ
の
両
地
層
の
堆
積
時
期
の
問
に
は
,
そ
れ
ほ
ど
長
い
,
時
間
の
間
隙
が
あ
っ
た
と
は
考
え
ら
れ
ず
,
ま
た
,
い
わ
ゆ
る
斜
交
不
整
合
で
あ
ら
わ
さ
れ
る
だ
け
の
資
料
も
,
あ
ま
り
見
あ
た
ら
な
か
っ
た
。
し
た
が
っ
て
,
こ
の
両
地
層
は
准
整
合
の
関
係
に
あ
る
の
で
は
な
し
3か
と
考
え
て
い
る
。
こ
の
図
幅
地
域
で
観
察
で
き
る
,
両
地
層
の
累
重
a
)
Jつ
よ
う
す
は
,
大
体
,
ワ
ぎ
足
寄
か
ら
芽
登
に
通
ず
る
道
路
の
切
割
り
。
下
愛
冠
熔
結
凝
灰
岩
層
の
凝
灰
岩
1) 上
位
に
,
池
田
層
が
ノ
境
乞
引
く
こ
と
が
,
で
き
な
νほ
ど
で
,
外
観
i 土,
Jワ
て
い
る
が
,
そ
の
移
り
か
わ
り
は
,
V斬
移
し
て
い
る
よ
う
に
み
え
る
。
b
) 足
寄
発
電
所
調
圧
水
槽
裏
手
の
崖
。
写
宍
第
に,
*
)
14 版
に
し
め
し
た
よ
う
に
,
池
田
層
の
基
底
部
に
は
,
厚
い
磯
岩
が
発
達
し
て
お
り
,
上
位
(
凝
灰
質
砂
主
?
と
泥
岩
の
互
層
が
,
累
重
し
て
い
る
。
下
愛
冠
熔
結
凝
灰
岩
層
と
の
境
は
,
は
っ
き
三
谷
勝
利
:
地
質
学
会
札
幌
支
部
例
会
ー
ρ講
演
に
よ
る
。
な
お
,
こ
の
こ
と
に
つ
い
て
は
,
稿
を
改
め
て
,
発
表
す
る
予
定
で
あ
る
。
料
)
こ
の
凶
幅
地
域
に
は
,
模
式
的
に
,
こ
の
地
層
が
発
達
し
て
し
、
る
と
こ
ろ
が
,
あ
ま
り
な
い
の
で
,
こ
の
南
に
隣
接
す
る
,
本
別
図
幅
地
域
全
流
れ
る
,
ピ
リ
ベ
ツ
川
刀
流
域
を
,
模
式
地
と
し
て
,
地
層
名
に
も
ち
し
、
た
。
- 40-
D ょ
う
で
あ
る
o
写真第 14 版
ド愛冠熔結凝灰岩層と池間層・ピリぺツ爽亜炭層との果重ノノょうす(足寄発電所調!玉水槽裏手の露出)
破線心部分が境界線である。なお境界線は 11 、さな断層でくし、ちがって ν る。
品
ト・4
写真第 15 版
F愛冠熔結凝灰岩層と池田層・ビリベツ爽亜炭層との長重のようす(仙美里鉄橋の東方の,利別川左岸〉
破線の部分が境界線である。
りしてヤる。
e
)
ぜんはり
制
|
美
里
鉄
橋
(
1
~
東
方
の
,
利
別
川
左
岸
の
崖
。
写
実
第
15 版
に
し
め
し
て
あ
る
よ
う
に
,
下
位
層
の
凝
灰
岩
の
上
位
に
,
池
田
層
基
底
部
の
,
苧
や
偽
層
の
発
達
し
た
,
凝
灰
質
泥
岩
ま
た
は
細
粒
凝
灰
岩
と
,
凝
灰
質
砂
岩
の
互
層
が
の
ワ
て
お
り
,
さ
ら
に
,
そ
の
上
位
に
は
,
こ
の
偽
層
理
面
と
斜
・
交
し
て
,
同
じ
よ
う
な
岩
相
が
の
う
て
い
る
。
下
愛
冠
熔
結
凝
灰
岩
層
と
池
田
層
と
の
境
は
,
は
っ
き
り
し
て
お
り
,
わ
ず
か
に
,
不
規
則
な
面
が
,
で
き
て
νる
に
す
ぎ
な
ν。
d
) 1rII 美
里
か
ら
,
西
方
の
台
地
に
通
ず
る
さ
反
道
の
切
割
り
民
司
凝
灰
質
量
当
凝
灰
質
区
遡
段
丘
諜
層
「
以
」
中
粒
砂
岩
持
戸
泥
岩
下
愛
冠
熔
結
凝
灰
岩
層
弘
中
ビ
リ
ベ
ツ
爽
亜
炭
層
第3 図
中
位
段
丘
堆
積
物
下
愛
冠
熔
結
凝
灰
岩
層
と
,
池
田
層
の
累
重
関
係
の
1 例
第 3 図
に
し
め
し
た
よ
う
に
,
下
位
層
の
合
浮
石
凝
灰
岩
の
上
位
に
,
凝
灰
質
砂
岩
と
泥
岩
の
互
層
が
じ
っ
ヮ
て
νる
。
そ
の
境
は
,
や
1
"
は
っ
き
り
し
て
は
,
全
く
み
ら
れ
な
νる
。
こ
の
境
に
は
,
波
状
の
面
や
,
基
底
礁
岩
ν。
ま
た
,
こ
の
崖
心
裏
手
の
道
路
C1) 切
割
り
で
は
,
下
位
層
の
塊
状
浮
石
質
凝
灰
岩
の
上
に
,
厚
さ
em て ν ど
の
,
浮
石
塊
を
ふ
く
ま
な
30
II' ,
粗
し
よ
う
な
粗
粒
凝
灰
岩
ま
た
は
凝
灰
質
砂
岩
が
あ
ワ
て
,
さ
ら
に
,
こ
の
上
位
に
,
凝
灰
質
砂
岩
と
泥
岩
と
の
互
層
が
累
重
し
て
ν る
。
こ
れ
ら
の
岩
相
の
,
そ
れ
ぞ
れ
の
移
り
か
わ
り
は
,
漸
移
的
で
あ
る
。
e
) 足
寄
発
電
所
7}
C
路
調
査
の
た
め
D試
錐
資
料
足
寄
層
の
下
足
寄
砂
岩
凝
灰
岩
層
(
1
)
基
底
部
か
ら
,
池
田
層
の
基
底
ま
で
の
聞
に
,
は
さ
ま
ワ
て
ν
る
地
層
す
な
わ
ち
,
下
足
寄
砂
岩
凝
灰
岩
層
と
下
愛
冠
J容
結
凝
灰
岩
層
の
,
2 ワ
の
地
層
の
厚
さ
を
調
べ
る
と
,
ワ
ぎ
の
よ
う
で
あ
る
。
(
記
号
と
番
号
は
,
電
源
開
発
株
式
会
社
の
試
錐
の
位
置
の
番
号
で
あ
る
。
)
III-5 … ..·115.5 m (上位に第四紀¢段丘堆積物がのる)
V-3 …… 95m
(上位に池田層がのる)
V-5…・・・98m (上位に池田層がのる)
V-4 …… 37m
(上位に池田層がりる〉
1II-7…… 41 m-51m (上位に池田層がのる)
この結果からみると,ところによワては,池田層と下足寄砂岩凝灰岩層の聞に,はさ
- 42-
水〉
まっている地層心厚さが,かなり薄くなっている。なお,下足寄砂岩凝灰岩層の厚さは,
6m-12m である。
岩質および岩伺:
凝灰質砂岩,泥岩,凝呪岩,繰岩,亜炭などで構成されている。
凝灰質砂岩は,
1:JH日灰白色を呈する,粗しような,粗粒から中粒のものである。浮石
塊や安山岩 η 細かい岩片をふくんでいる。分扱のていどは,わるIi、。また,偽層をしめ
していることが多い。
泥宥 l 士,おもに,砂岩と互層して ν る。暗灰色や帯黄灰色を呈する,軟質。ものであ
る。非常に凝灰質である 3 なお,
1為層士しめすことがある。
礎岩 l 土,粘板岩,赤色チャート,硬砂岩,輝緑凝灰岩などのほか,安山岩や花尚岩,
黒耀石などの諜ノコ聞を,凝灰質砂で,
うず占うたものであるつ暗灰色を呈し,非常に軟弱
である。岩相心側方交 f 七が,はげししところによワては,合磯砂岩や粗粒砂岩にかわ
っている
凝灰岩 V"t,灰白色または淡桃白色モ呈している,粗しような,塊状のものであるっ厚
い地層で発達していることが多Ii'~浮石塊や安山岩 D 岩片をふくんでいて,外観は,下
愛冠;培結凝灰岩層の凝灰岩と,ほとんど区別できない σ 偽層をしめしたものがある。
亜炭は,やや硬くしまっているが,風化すると,薄い板状に,はげやすくなる。外観
は,下足寄砂岩凝灰岩層 D なかり亜炭に,よく似ている。この地域では,厚いも D はみ
られない。このなかには ,
M
e
n
i
a
n
t
h
e
s ,つ実。化石を多くふくんでいる。
こ
の
;
主
居
は
,
基
底
部
に
,
疎
岩
を
は
さ
ん
で
い
る
と
こ
ろ
は
,
足
寄
発
電
所
の
裏
手
の
崖
(
写
真
事
14 版
)
で
み
ら
れ
る
だ
け
で
あ
っ
て
,
ほ
か
の
地
域
で
は
,
凝
灰
質
砂
岩
と
泥
互
の
互
層
が
,
下
愛
冠
熔
結
凝
灰
岩
層
の
と
に
の
っ
て
い
る
c こ
の
砂
岩
と
泥
岩
の
互
屑
は
,
と
こ
ろ
に
よ
っ
て
は
,
偽
層
を
し
め
し
て
い
る
。
(
写
真
帯
15 眠)
こ
の
主
底
部
か
ら
,
40m-50m
上
位
の
部
分
に
,
厚
さ
,
8
m
1
0
m
の
,
偽
層
を
も
っ
た
凝
灰
質
岩
相
が
発
達
し
て
お
り
,
こ
の
|
苛
幅
地
域
の
南
西
部
で
は
,
鍵
層
と
し
て
追
跡
す
る
こ
と
が
で
き
る
。
こ
の
凝
!
花
賞
君
相
の
h下
の
地
層
は
,
3 枚-4 枚
の
亜
;
え
層
を
は
さ
ん
だ
,
砂
岩
と
i尼
岩
と
の
互
層
か
ら
な
っ
て
い
る
。
化
石
:
こ
の
地
屑
に
,
は
さ
ま
っ
て
い
る
亜
流
の
な
か
か
ら
は
,
Menianthes
の
植
物
の
実
の
化
石
お
よ
び
花
粉
の
化
石
が
,
多
く
産
出
す
る
。
こ
の
花
粉
に
つ
い
て
は
,
岡
崎
由
夫
が
報
告
し
て
い
る
。
屑
厚
:
ホ)
60m-80m
て
い
ど
で
あ
る
。
こ
刀
よ
う
な
,
厚
き
の
変
化
は
,
堆
積
時
に
,
初
生
的
に
厚
さ
が
ち
が
ワ
て
い
た
も
ー
っ
と
考
え
る
こ
と
も
で
き
る
c
ま
た
,
池
田
層
と
下
足
寄
砂
岩
凝
灰
岩
層
と
利
別
川
。
左
岸
ノ
」
崖
で
は
,
1
) 岡
崎
由
夫
:
3
0
m
4
0
m
cl.) 聞
に
は
さ
ま
っ
て
い
る
地
層
り
厚
さ
は
,
で
あ
る
。
前
出
- 43-
の
実
や
そ
の
ほ
か
I
I
I
.2
.6
第
四
紀
層
こ
の
図
幅
地
域
に
発
達
す
る
第
四
紀
屑
は
,
段
丘
堆
積
層
,
扇
状
地
堆
積
物
,
火
山
灰
お
よ
び
氾
濫
原
堆
積
物
で
あ
る
。
I
II
.2
.6
.1
段丘堆積層
段丘堆積層は,それぞれの地層が占めている,位置の高度を基準にして追跡すると,大
体, 8 つの平坦段丘面の上に,のっているのが,みとめられる。しかし,これらの地層の,
解析のていどや,発達する地域の広がりなどからみて,おおよそ,高位段丘堆積物,中位
段丘J1t積物および低位段E 堆積物の 3 つの段丘群に,区分することができる。
この閃幅地域を中心にした,不Ii S !J川流域には,数段の,はっきりした平坦面が,発達し
ている。これらのうちで,高位段丘群に属するものは,ゆるやかな焼山をしめしている c
この高位段丘平坦市の中でも,最も高位のものは,この図 l恒の西に隣接する,芽登図幅
地域の,幌支山をつくっている市であって,これから東北の方向にむかつて,植坂道路の
分水線の上に,点々と残っており,さらに,キトウシ火山の[ナ近に残っている平坦面に,
つらなっている c
この平坦面のとには,堆積物はみられな l,) 0
この図幅地域に発達する平坦段丘町の中の,最も高位のものは,うえにのべたものにつ
れ高度をもった 1 群である。
I
I
I
.2
.6
.1
.1
高位段丘堆積物 (Th)
この図幅地域の,高いところに完達している。 地形複元図(レストアマップ〉の上では,
現在の河川の河岸段丘群と,明らかに区別することができる。
この段丘堆積物は,さらに,高度のーとから, 3 つに分けられる。
1
)
第 1段
丘
堆
積
物
(
T
h
1)
足
寄
か
ら
芽
登
に
通
ず
る
道
路
か
ら
,
植
j)\( 道
路
が
分
岐
し
て
い
る
地
点
の
fl;u?
こ
,
模
式
的
し
て
い
る
。
こ
の
ほ
か
,
利
別
川
の
北
西
地
域
の
,
上
愛
冠
熔
桔
凝
り
〈
岩
層
の
上
位
に
,
細
長
く
残
っ
て
い
る
。
こ
の
地
層
が
の
っ
て
い
る
平
坦
段
丘
面
の
標
高
は
,
植
北
方
に
む
か
つ
て
,
jJi 道
路
付
近
で
は
,
し
だ
い
に
高
く
な
り
,
こ
の
図
幅
の
北
西
端
で
は
,
4
6
0
m
!
熔
結
凝
灰
岩
の
亜
角
礁
の
ほ
か
,
亜
円
形
の
火
山
岩
の
礁
と
,
火
山
灰
質
砂
が
,
混
合
し
た
よ
う
な
も
の
か
ら
構
成
さ
れ
て
い
る
。
厚
さ
は
,
2
)
2
m
3
m
第2段
正
堆
積
物
3
3
0
m
で
あ
る
。
(Th2)
- 44-
て
い
ど
で
あ
る
が
,
こ
達
し
て
い
る
。
lこ
発
達
i古坂道路の南の台地と,この図幅の北東部の,長野団体の台地に,それぞれ発達してい
る。
平坦面の標高は,
地
域
で
は
,
420m
tj (j者の地域では, 3
0
2
.
7m の
三
角
点
を
ふ
く
ん
だ
平
坦
両
で
あ
り
,
後
者
の
て
い
ど
で
あ
る
。
礁
の
多
い
砂
疎
層
と
,
砂
層
と
か
ら
な
っ
て
い
て
,
地
域
に
よ
っ
て
,
岩
相
が
,
い
く
分
ち
が
っ
て
い
る
。
ま
た
,
植
坂
道
路
の
南
方
の
台
地
で
は
,
最
下
部
に
,
粘
土
質
の
岩
村
3
) 第3段
丘
堆
積
物
jを
と
も
な
っ
て
い
る
。
(Th3)
足
寄
市
街
の
百
万
の
富
士
見
台
台
地
の
,
六
日
分
の
表
面
を
つ
く
っ
て
い
る
段
丘
堆
積
物
で
あ
る
。
こ
の
ほ
か
,
長
野
団
体
の
西
側
の
,
小
さ
な
台
地
や
,
稲
牛
]
f
[
と
足
育
t川
で
か
こ
ま
れ
た
,
三
角
形
の
地
域
の
小
さ
な
台
地
の
上
な
ど
に
も
.
発
達
し
て
い
る
宙
と
見
合
台
ο
JK で
は
,
こ
の
平
:HJ.illi
li ';J 2
90m n (j後の I f,}lj t1tをもっているが,これから南
は
,
標
東 }j にむかつて,しだいに低下し,
flli 完
里の百万では, 232m の標高点の位置ま
でに,つづいている。
320m 11 8'後
長!l!f凶!十三の百万のものは,
の標 l匂をしめしており,この南方の三角
形の;主域の, 2
60m :Jij後の台三に,つら
なっている
Jj 立第 16 版:長野団体付近の高位段丘面
一般に,市III かい砂繰回からなっており,
(螺持高台よりうワす)
ときには,粘土 11 の岩布 l を,はさんでいるご早さは, 4m~ lO m ていどであるミ
I
I
I
.2
.6
.1
.2
中位段丘堆積物 (τm)
この l宝1 1恒地域を流れる,おもな河川の流域に発達している,河岸段丘の大一郎分をふくん
でいる。
この段丘 J住桔物は,さらに , 4 つの段丘 Iii: 詰物に区分される。
これらの liT で,
ドイ立の 3 つは,不Ij別川,足首1川などの河川にそって,よく発達している
が,もっとも i苛位のものは,おもに,宮土見台台止の周辺地域に発達している。
1
)
市4段
丘
堆
積
物
こ
れ
は
,
利
.
3
分
布
し
て
い
る
北
東
部
で
は
,
標
し
,
南
西
部
で
は
,
(Tm;)
i
r=1:兄台
unr の
百
側
の
地
域
に
の
み
発
達
し
て
お
り
,
お
も
に
,
c こ
の
ほ
か
,
図
Ip 白
地
域
の
北
西
部
i言 2
0
m
~
2
1
6
0
m
'
(
l
-
lこ
も
,
断
片
山
に
分
布
し
て
い
る
。
こ
の
段
正
面
は
,
1O m の
問
に
分
布
し
て
い
る
が
,
南
方
に
む
か
つ
て
,
前
後
の
J自
の
周
辺
部
に
,
し
だ
い
に
低
下
l司
!
支
を
し
め
て
い
る
つ
こ
の
li}p~
- 45-
は
,
電
源
開
発
足
寄
水
路
市
ー
斜坑の坑口のところで,よく観察することができる。
乙こでは,つぎのような柱状をしめしている。
1.5m ……表土
4m ……細い砂利が,混った砂層
9m ……粘土質岩をふくんだ砂利層
1
.1m· …・・砂利府
2
) 策5段
丘
堆
積
物
(Tm2)
1
:
j
'
S4 段丘 tir:積物の前禄部に,富士見台台地の東の斜面から,北方にむかつて,利別川の
西側に発達している c まえの段丘とは, 10m-20m の比高差をもっている。
利別川の東側では,足寄市街の南東方の台地と,一吹峠の北方に,小さな台止をつくっ
て,残っている。
岩相は, f~~& 4 段丘joit積物と,ほとんどかわらない。
厚さは, 5m-6m である。
3
) 第6段
正
堆
積
層
(T m 3)
こ
の
図
幅
地
域
で
,
最
も
よ
く
発
達
し
て
お
り
,
利
別
川
流
域
の
西
岸
地
域
,
足
寄
川
流
域
,
螺
湾
川
の
南
岸
お
よ
び
ピ
リ
ベ
ツ
川
の
北
岸
な
ど
に
,
分
布
し
て
い
る
。
段
丘
団
の
高
度
は
,
北
部
で
は
,
180m
前
後
で
あ
る
が
,
南
方
に
む
か
つ
て
,
し
だ
い
に
低
下
し
て
1
4
0m-130m となっている。
お
り
,
仙
美
里
の
西
方
の
台
地
で
は
,
4m
ュ
乙の地層は,足寄市街の西方の,トキワ部落の台地で,よく観察することができ,
6m の
厚
さ
の
,
風
化
し
た
火
山
灰
に
似
た
岩
相
と
,
そ
の
下
位
に
,
砂
利
屑
が
発
達
し
て
い
る
。
4
) 第7段
丘
堆
積
物
(
こ
れ
は
,
T
m 4)
1
'
1
S6 段丘市から,
10m 以下の比高の差で,その前縁部に発達している。ところ
によっては,ほとんど連続していることがある。
足寄市街の東方の平和部落付近の台地に,よく発達している。ここでは,やや厚い砂牒
屑が累 _ill している。また,足寄発電所鉄管路アシカーの基礎資料ーによれば,この l~j. 屑の基
底に, 2m ていどの砂利屑があり,この上部に,凝灰j~ 砂屑と粘土質府とがのっている。
厚さは, 18m である。
I
I
I
.2
.6
.1
.3
低
位
段
丘
堆
積
物
(
T l)
乙
れ
に
店
す
る
も
の
は
,
利
別
川
や
足
寄
川
の
河
床
面
か
ら
,
す
る
平
坦
段
丘
而
で
あ
っ
て
,
積
世
に
属
す
る
河
岸
段
丘
8
m
g
m
f有 8 段
丘
J
f
f
i
積
物
と
よ
ん
で
い
る
も
の
を
ふ
く
ん
で
い
る
。
そ
し
て
,
沖
lf= 積
物
と
考
え
て
い
る
。
- 46-
の
高
さ
の
と
こ
ろ
に
発
達
この段正面は,ところによって,現河床の氾濫原堆積面と,連続することがある。
6m~7m の砂操屑からなっていて,上部には,泥虎と砂層の互層をはさんでいる。
I
II
.2
.6
.2 沖積堆積物 (AD
扇状地堆積物,新期の火山灰層および現河床砂操屑とがある。
I
II
.2
.6
.2
.1
扇状地堆積物 (Fn)
利別川の東側の,愛冠市街の南方込域には,小規模の扇状地堆積物がみられる。これは,
カムイロキ山の急傾斜の斜面にある小沢の口に位置していて,カムイロキ山から,流れよH
した堆積物であろう。
第 8 段丘堆積物の上位をおおっている。
III.2.6.2.2
火山灰
この泣域には,現河!末砂操屑をのぞいた,ほかの地t;;~ を,広くおおって,火山氏が発達
しているコこれは,農業・牧畜を主産会とするこの地域では,最も重要な堆積物である。
この火山宍は,土壌調査の見iむから,瀬尾春推によって,総括され,発表されている。
これによると,この地域には,十時岳火山 ,
j巴岳火山,雌阿寒岳火山などの日責火による[;平
氏があって,そのうちの l) くつかが組合わされているところが多いようである。
I
I
I
.
2
.
6
.
2
.
3
現
河
川
砂
磁
層
(
削
)
こ
の
地
域
を
流
れ
て
い
る
お
も
な
河
川
の
流
域
に
,
帯
状
に
発
達
し
て
い
る
。
な
お
,
足
寄
町
市
街
の
南
方
,
下
ワ
シ
ッ
プ
川
の
川
口
,
稲
午
川
の
川
口
,
な
ど
に
は
,
や
や
広
く
発
達
し
て
l ュるつ
お
も
に
,
砂
利
と
砂
か
ら
構
成
さ
れ
て
い
て
,
粘
土
や
,
火
山
灰
賞
粘
J: な
ど
を
は
さ
ん
で
い
る
コ
砂
利
の
中
に
は
,
あ
ま
り
大
き
な
礁
は
み
ら
れ
な
い
。
泥
炭
は
,
主
な
河
川
の
支
流
の
中
・
上
流
地
域
に
わ
ず
、
か
に
発
達
し
て
い
る
。
I
II
.3
地
質
構
造
こ
の
図
幅
出
版
の
地
質
構
造
は
,
ま
っ
た
く
性
格
の
ち
が
っ
た
2つ
の
構
造
単
位
か
ら
,
で
き
て
い
る
。
す
な
わ
ち
,
こ
の
図
幅
立
域
の
東
部
の
構
造
を
規
定
す
る
,
断
層
に
よ
っ
て
,
寸
断
さ
れ
た
単
利
構
造
と
,
そ
の
ほ
か
の
;
広
域
を
規
定
す
る
,
大
き
な
規
模
の
盆
状
構
造
(
十
時
盆
状
構
造
)
で
あ
る
つ
こ
の
よ
う
な
ち
が
い
は
,
乙
の
構
造
の
形
成
さ
れ
た
時
代
の
相
異
に
も
と
づ
く
も
の
で
あ
る
の
こ
の
地
質
構
造
を
支
配
し
た
造
構
運
動
は
,
時
代
の
ー
と
か
ら
,
つ
ぎ
の
1
)
瀬
尾
春
雄
:
3つ
に
,
大
き
く
分
け
る
こ
と
1
9
5
1
北
海
道
に
お
け
る
農
牧
適
地
の
土
壌
地
帯
概
説
,
北
農
試
土
性
報
告
- 47-
。川
勺".,
〆,.,,,,~ "・h・iltri・・ /..ー
,,;#.
/
c,,"川町
u
,..I.
/,"'1 ..1.
・ E・
第図
造
4
構
質
地
図
る
き
で
が
σ
a
) 白
主
紀
層
堆
積
後
で
,
古
第
三
紀
の
奥
本
別
居
の
堆
積
前
に
お
こ
な
わ
れ
た
造
構
運
動
:
図
幅
内
で
は
,
ほ
ぼ
N
S
こ
の
性
の
方
向
を
も
っ
た
断
層
群
で
あ
ら
わ
さ
れ
る
。
b
) 中
新
世
と
鮮
新
世
の
両
時
代
を
境
す
る
造
構
運
動
:
こ
の
図
幅
地
域
を
ふ
く
む
お
|
胎
炭
団
地
帯
の
地
質
構
造
を
,
ほ
ぼ
決
定
づ
け
て
い
る
。
乙
の
構
造
は
,
N
E
S
W
の
方
向
を
も
っ
た
摺
曲
構
造
お
よ
び
ド
ー
ム
構
造
の
ほ
か
,
こ
の
摺
曲
軸
に
平
行
し
た
断
層
と
,
こ
れ
に
斜
交
す
る
断
層
と
の
組
合
わ
さ
っ
た
断
層
構
造
で
,
c
) 第
三
紀
末
葉
に
お
こ
っ
た
造
構
運
動
:
し
め
さ
れ
て
い
る
。
十
勝
盆
状
構
造
と
,
N-S ,
NE-SW ,および NW
-SE の方向を,それぞれしめしている, 3 つの方向をもった断層でできた地塊構造を,と
- 48-
っている c
1 白主紀層堆積後で吉第三紀層堆積前の造構運動
この時期の造構運動がもたらした i 古賀構造は,この地域だけでは,明らかにすることは
できない。しかし,本別川上流に発達している,奥本別居が,先白望紀層を不整合におお
*)
っていることや,図幅地域の東端部に,断片的ではあるが,先白歪紀層が発達しているこ
となどから,おおよそ,推定することができる。
この図!福の東部には,本別川断層や,螺湾伏在断層と命名した,
N-S 性の断層が,か
なり連続して,追跡できる。さらに,この両断層にはさまれている地域には,これと斜交
した断層が発達していて,本2l
U Jl ],稲牛川,螺、湾川などの地域
l こ,先白歪紀層が,うさ土
がってきている。
この N-S 性の構造線は,却
II 路炭田地帯の主要な構造線とは,ほとんど関係がないよう
である。
このようなことから,この地域に,到
II路氏田の基盤である,上部白歪紀層と,十店地域
の基盤である,先白皇紀層とが,接する構造との弱線が,存在するのではなしユかと推察さ
れる。
2 新帯三紀・中新世と鮮新世との地層群を境する造構運動
この時代の造構迂動は,すべて,断層運動である。これは,前の時代に形成された地質
構造に支配されているものと考えられる。
断層は,方向性と形態の上から,つぎの 3 つの断層群に,分けることができる。
a
) こ
の
時
期
の
最
初
に
形
成
さ
れ
た
断
層
群
で
,
こ
の
断
層
群
は
,
到
N
E
S
W
の
延
長
方
向
を
も
っ
て
い
る
。
I路
炭
団
地
域
で
は
,
摺
曲
軸
の
方
向
に
,
ほ
ぼ
平
行
し
た
,
走
向
性
の
断
層
で
,
お
そ
ら
く
,
摺
曲
運
動
の
末
期
に
,
こ
れ
に
と
も
な
っ
て
,
形
成
さ
れ
た
も
の
で
あ
ろ
う
。
落
差
は
お
お
む
ね
小
さ
い
。
こ
の
断
層
群
に
属
す
る
も
の
と
し
て
は
,
本
別
川
上
流
り
幽
仙
境
附
近
で
,
先
白
重
紀
層
と
,
古
第
三
紀
奥
本
別
層
と
が
,
接
し
て
1v
.
>1
4
ν る
断
層
で
あ
ヲ
て
,
本
別
川
に
か
か
ワ
た
,
号
橋
V.-> 附
近
で
,
観
察
す
る
こ
と
が
で
き
る
。
N8
00 E
こ
こ
で
は
,
断
層
面
が
,
1
0
0m~150
り
m で
あ
る
。
破
砕
帯
ノ
・ 80
J幅
は
,
0
SE の走向・傾斜をしめした正断層で,落差は,
10m
てV ど
で
,
奥
本
別
層
自Ii 路
炭
団
地
帯
で
は
,
上
部
白
重
紀
層
の
上
を
,
古
第
三
紀
合
炭
層
群
が
,
不
整
合
に
お
お
ヲ
て
い
る。
料〉
現
在
み
ら
れ
る
本
別
川
断
層
や
螺
持
伏
在
断
層
は
,
こ
の
時
期
よ
り
も
,
新
期
に
形
成
さ
れ
た
も
の
で
あ
る
。
- 49-
7) 軟
化
し
た
緑
色
砂
岩
心
中に,多くの先白霊紀層の黒色硬質頁岩の角礁が,
くいこまれて ν る。また,先白重紀
層の破砕された部分には,幅 4cm~6cm の方解石の細脈が,貰いている。
b
) ま
え
の
時
代
の
構
造
線
を
再
現
し
た
よ
う
な
,
ほ
ほ
N
S
方
向
の
断
層
群
で
あ
る
群
に
属
す
る
も
の
は
,
本
別
川
断
層
,
螺
湾
伏
在
断
層
な
ど
で
あ
る
。
な
お
,
こ
の
断
層
は
,
c こ
の
断
層
a) の
断
層
を
切
っ
て
,
発
達
し
て
い
る
。
本
別
川
断
層
と
螺
湾
伏
在
断
層
に
よ
っ
て
,
は
さ
ま
れ
た
地
域
で
は
,
こ
の
断
層
の
形
成
に
と
も
な
っ
て,
a) の
時
期
に
で
き
た
,
N
E
S
W
の
方
向
の
断
層
線
に
そ
っ
て
,
>
山
塊
運
動
が
,
お
こ
な
わ
れ
て
い
る
。
本
別
川
断
層
は
,
本
別
川
上
流
に
か
か
ワ
て
ν る,
2 の 5号
橋
附
近
で
観
察
す
る
こ
と
が
で
き
る
。
N20o~30° E ・ 80 土 NW の走向・傾斜をしめす,逆断層であっ
0
こ
こ
で
は
,
断
層
面
は
,
て,先白霊紀層 J) 硬質板状頁岩と奥本別層
の緑色砂岩とが,接して ν るつ落差は,
1
0
0
m前
後
で
あ
る
。
螺
湾
伏
在
町
層
は
,
こ
の
図
幅
の
南
東
部
で
は
,
実
在
断
層
と
し
て
追
跡
す
る
こ
と
が
で
き
,
ニ
セ
イ
ケ
シ
ョ
マ
ナ
イ
川
の
川
口
附
近
で
,
観
察
で
き
る。
断
層
面
は
,
N lO oE ・ 80°
SE ;1)走向・傾斜・
を
し
め
し
て
お
り
,
逆
断
層
で
あ
る
。
そ
し
て
,
先
白
重
紀
層
の
,
写
実
第
レ
ン
ガ
色
を
呈
し
た
板
状
頁
岩
(
白
線
の
部
分
は
断
層
面
)
と
,
奥
本
別
層
。
緑
色
砂
岩
と
が
,
接
し
て
い
る
。
破
砕
帯
は
,
30cm
1
m 前
後
で
,
断
層
面
に
そ
っ
て
,
く
ら
い
の
粘
土
帯
を
は
さ
ん
で
い
る
。
落
差
は
,
c
) a) お
よ
び
で
あ
っ
て
,
17 版
本
別
川
断
・
層
の
断
層
面
200m
て
い
ど
で
あ
る
。
b) の
構
造
の
上
を
,
東
か
ら
西
に
,
お
お
い
か
ぶ
さ
る
よ
う
な
形
態
を
も
っ
た
断
層
N
N
E
S
S
W
の
方
向
を
し
め
す
逆
断
層
で
あ
る
。
浦
間
断
層
が
,
こ
れ
に
属
し
て
お
り
,
上
部
白
皇
紀
層
と
奥
本
別
層
と
が
,
接
し
て
い
る
。
こ
の
断
層
は
,
図
l揺
の
南
東
の
隅
に
,
そ
の
一
部
が
,
発
達
し
て
い
る
に
す
ぎ
な
い
が
,
南
に
隣
接
す
る
本
別
図
幅
地
域
で
は
,
北
か
ら
南
に
む
か
つ
て
,
追
跡
す
る
こ
と
が
で
き
る
。
さ
ら
に
,
南
の
常
室
図
幅
地
域
で
は
,
鮮
新
世
の
十
時
層
群
の
基
底
の
不
整
合
で
,
お
お
わ
れ
て
い
る
3
3
第
三
紀
末
葉
の
造
構
逗
動
こ
の
造
構
運
動
は
,
十
時
層
群
が
し
め
し
て
い
る
,
半
盆
状
構
造
と
,
2~3
に
よ
る
地
塊
構
造
と
で
,
表
現
さ
れ
て
い
る
。
乙
の
半
盆
状
構
造
は
,
十
時
層
群
の
陸
成
層
が
堆
積
し
た
陸
成
堆
積
盆
の
形
に
,
か
な
り
支
配
さ
れ
て
*
)
こ
の
断
層
は
,
外
聞
か
ら
は
,
衝
上
断
層
刀
形
態
を
も
ワ
て
い
る
。
- 50-
の
方
向
性
を
も
っ
た
断
層
いて,この図幅の南西地域に,盆地の底部があったように思われる。
このような大きい規模の盆状構造の中には,さらに,小規模の盆状構造やドーム状構造
が,いくつか,できていて,ほぼ, NNW-SSE の方向の線上に,排列しているつ
断層群は,そのしめす方向性から,つぎの 3 つに分けられる。それぞれの断層の方向は,
前の時代に形成された断層の方向と,ほとんど同じである。
a
) NE-SW
の
方
向
性
を
も
っ
断
層
:
は
,
ひ
じ
よ
う
に
小
さ
し
b
) NW-SE
は,
こ
れ
は
,
こ
の
|
時
期
の
最
初
に
形
成
し
た
断
層
で
,
落
差
°0
の
方
向
性
を
も
っ
断
層
:
a) の
断
層
群
を
切
っ
て
発
達
し
て
い
る
。
こ
の
時
期
に
a) の
断
層
線
に
そ
っ
て
,
再
び
,
地
層
が
動
い
て
い
る
。
と
く
に
,
a) と b) の
断
層
の
交
わ
る
地
域
で
は
,
か
な
り
,
落
差
を
増
し
て
い
る
よ
う
で
,
い
わ
ゆ
る
地
塊
運
動
が
,
お
と
っ
た
こ
と
を
し
め
し
て
い
る
。
c
) N-S
の
方
向
性
を
も
っ
た
断
層
:
こ
の
断
層
は
,
a) の
断
層
は
,
切
っ
て
い
る
が
,
b) の
断
層
と
は
,
ほ
ほ
同
じ
時
期
に
形
成
さ
れ
た
も
の
で
あ
ろ
う
。
IV
地
史
い
ま
ま
で
の
べ
て
き
た
こ
と
か
ら
,
こ
の
よ
主
域
の
ヰ
史
を
つ
ぎ
の
よ
う
に
推
察
す
る
こ
と
が
で
き
る
。
先
自
主
紀
層
は
,
汎
北
海
道
の
広
大
な
地
向
引
の
一
部
分
に
あ
た
っ
て
お
り
,
基
性
の
火
成
活
動
で
,
も
た
ら
さ
れ
た
輝
禄
凝
灰
岩
,
半
深
海
成
相
を
し
め
す
泥
質
岩
,
石
灰
岩
な
ど
の
岩
相
が
,
堆
積
し
た
。
白
重
紀
堆
積
し
た
時
代
i時
代
,
と
く
に
,
北
海
道
中
央
地
域
に
発
達
し
て
い
る
,
下
部
蝦
夷
層
群
や
中
部
蝦
夷
層
群
が
Ie
.
,
乙
の
地
域
が
,
堆
積
区
で
あ
っ
た
か
ど
う
か
は
,
明
ら
か
で
な
い
っ
2,000 m 以とに達する,厚い地層が,
h部
白
皇
紀
の
浦
河
世
か
ら
へ
ト
ナ
イ
世
の
時
期
に
は
,
堆請したようであるが,この地域には,その一部分が,分布しているにすぎな loo
白皇紀以後で,古第三紀漸新世以前に,この地域の東端に,まえにのべた上部白望紀層
の,分布地域の西方の限界を規定したものと考えられる構造線ができ,根室層群と允白望
紀層群が,断層で接してくるようなヰ質構造が,形成された。
現在の ]i)!!時炭田の,主要な台民層をはさんだ,古第三紀の浦 ip巳層群の±U; J白'は,この地域
には,堆積しなかったもののようであるつ
古第三紀の堆積は,この浦|院層群に引続いて堆積した, 'I毎成の占別層群の地層から,は
じまっている。そして,これ以前に形成された地質構造をおおって,厚い砂岩と泥岩の地
屈が堆積した σ なお,音別層群の末期には,凝灰質黒色砂岩や集塊岩でしめされているよ
- 51-
うな,安山岩質の火成活動が,おこっている。この時期の海侵が,この地域の北部の地域
まで深く入りこんでいたと考えられる積極的な資料は,ほとんどないようである。これは,
陸別屑とよばれている,陸成堆積層が,先白皇紀層の上に,不整合にのっているからであ
る。ただ,この陸別層が,古第三紀層に層する地層であると考えられるような資料もない。
古来:三紀の漸新世の末期から,新第三紀の中新世の時期にかけて,この地域は,単調な
上昇・下降の造構運動に,支配されたらしい。したがって,音別層群の上位には,ほぽ平
行不整合の関係をしめして,中新世の川上層群が堆積している。また,両地層群の聞には,
地質構造上のちがいは,あまりみられない。
中新世の川上層群の堆積時期には,この地域は,やや半深海性の堆積区となっていた。
このことは,本別沢層や仁生層が,ひじように細粒の,分級のよい泥質岩で,構成されて
いる乙とから,推察することができる。さらに,この時期には,まえにのベた,漸新世末
期の火成活動と,ほぼ同じ性質をもった火成活動が,再び,おこっている。そして,多く
の凝灰岩,凝灰質黒色砂岩,凝灰質湯泥岩が,泥質岩と互層しながら,厚い地層で堆積し
た。仁生層の上部の地層の堆積時期になって,との地域は,徐々に上昇をはじめ,泥岩と
砂岩の互層が形成され,さらに,上位の貴老路層の塊状の砂質泥岩が堆積した。
この貴老路層の堆積が終って後に,この地域は,いわゆる中新世と鮮新世の時代を境す
るような,はげしい造構運動下におかれた。この時期の造構運動は,ほとんど断層運動だ
けであって,地質構造のところでのべたように, 3 つの方J司のちがった断層群が,形成さ
れた。また,乙の断層運動の,いちじるしい特ちょうは,まえにのべた,古第三紀以前 lこ
形成された,構造弱線にそって, N-S 性の断層が,並列してでき,この並列した断層の
*)
問で,さらに,これに斜交した方向の線にそって,地塊運動が,おこなわれていることで
ある。
これらの断層群を,さらに切ったような形で,スラスト性の浦幌断層ができ,古第三紀
層や新第三紀の中新世の地層の分布している地域に,上部白望紀の地層が,押し出してき
ている。
この時期の造帯運動は,地表面には,かなりはげしく現われたが,同時に,地下深所に
も,あるていどの影響があったようである。そして,鮮新世の十勝層群の堆積時期の初葉
に,玄武岩質安山岩の火成活動が,構造弱線にそったような形で,おこなわれたものと,
り
この方向の断層は,この時期
D 最初にできた断層群の方向と,ほぽ一致しているので,
おそらく並列した断層に切られた,まえの断層面にそって,再び動
考えられる。
- 52-
v たのではないかと
*
)
推
察
さ
れ
そ
う
で
あ
る
。
乙
の
火
成
活
動
は
,
大
き
な
規
模
で
,
お
こ
な
わ
れ
た
も
の
で
は
な
い
よ
う
で
あ
る
。
十
時
層
群
の
堆
積
は
,
こ
の
火
成
活
動
に
引
続
い
て
,
浅
海
性
の
堆
積
相
が
形
成
さ
れ
た
よ
う
な
海
侵
に
よ
っ
て
,
は
じ
ま
っ
て
い
る
。
そ
し
て
,
螺
湾
操
岩
砂
岩
層
が
,
厚
く
堆
積
し
た
。
そ
の
後
, i毎
は
徐
々
に
後
退
を
は
じ
め
,
引
続
い
て
,
十
時
層
群
の
大
部
分
を
し
め
る
,
陸
成
堆
積
層
が
,
ひ
じ
よ
う
に
厚
く
堆
積
し
た
。
こ
の
最
初
の
堆
積
層
で
あ
る
,
稲
牛
爽
亜
炭
層
は
,
む
し
ろ
,
小
さ
な
規
模
の
堆
堆
盆
の
な
か
で
,
形
成
さ
れ
て
お
り
,
こ
の
地
域
の
南
部
で
は
,
地
層
が
い
く
分
薄
く
な
り
,
こ
の
な
か
に
は
さ
ま
れ
て
い
る
亜
炭
も
,
薄
く
,
か
つ
少
な
い
。
こ
の
稲
牛
爽
亜
炭
層
の
堆
積
と
,
ほ
ぼ
閉
じ
時
期
か
ら
,
十
時
層
群
の
陸
成
層
の
堆
槙
が
終
る
ま
で
の
聞
は
,
こ
の
地
域
に
は
,
火
山
活
動
が
,
引
続
い
て
お
こ
な
わ
れ
,
石
英
安
山
岩
質
の
凝
灰
質
岩
の
,
ひ
じ
よ
う
に
厚
い
堆
積
層
が
形
成
さ
れ
た
。
と
く
に
,
足
寄
居
の
最
上
部
に
は
,
石
英
安
山
岩
の
熔
結
凝
灰
岩
の
活
動
が
,
お
こ
な
わ
れ
て
い
る
。
陸
成
堆
積
盆
は
,
そ
れ
ぞ
れ
の
地
層
の
堆
積
時
期
で
,
そ
の
大
き
さ
や
広
が
り
が
,
か
な
り
ち
が
っ
て
い
る
。
そ
の
移
り
か
わ
り
の
よ
う
す
は
,
大
き
な
規
模
か
ら
小
さ
な
規
模
に
か
わ
る
よ
う
な
周
期
を
,
2回
繰
返
し
て
お
り
,
最
後
に
,
大
き
な
規
模
の
堆
積
盆
が
で
き
て
,
池
田
層
の
爽
亜
炭
層
が
,
十
時
地
域
の
ほ
ぼ
全
域
を
お
お
っ
て
,
厚
く
堆
積
し
た
。
こ
の
周
期
が
繰
返
し
て
く
る
と
乙
ろ
で
は
,
そ
の
I二
下
の
地
層
の
問
は
,
准
整
合
的
な
関
係
を
し
め
し
て
い
る
。
螺
湾
喋
岩
砂
、
岩
層
が
堆
積
し
た
後
,
後
退
し
て
い
っ
た
海
は
,
池
田
層
の
堆
積
の
末
葉
に
,
ま
え
と
,
*
*
)
い
く
分
ち
が
っ
た
生
物
群
を
と
も
な
っ
て
,
深
く
進
入
し
て
き
た
。
池
田
層
の
堆
積
し
た
あ
と
,
こ
の
地
域
は
,
十
勝
層
群
の
陸
成
堆
積
盆
の
中
心
に
む
か
つ
て
,
緩
い
傾
斜
の
盆
状
雛
曲
(Basin
shaped-fold)
と
地
塊
運
動
の
造
構
運
動
が
,
お
こ
な
わ
れ
た
。
第
四
紀
に
は
い
る
と
,
乙
の
地
域
は
,
聞
け
つ
的
な
隆
起
と
沈
降
を
く
り
か
え
し
な
が
ら
,
全
体
に
は
,
徐
々
に
隆
起
し
,
い
く
つ
か
の
平
坦
面
が
,
形
成
さ
れ
て
い
っ
た
。
こ
の
隆
起
は
,
北
部
に
む
か
つ
て
,
そ
の
て
い
ど
が
大
き
く
な
っ
て
お
り
,
平
坦
商
は
,
北
方
に
む
か
つ
て
,
標
高
が
増
し
て
い
る
。
そ
し
て
,
現
在
ま
で
,
削
剥
と
平
坦
化
作
用
が
,
引
続
い
て
お
こ
な
わ
れ
,
沖
積
地
に
,
1巴j監
原
堆
積
物
を
供
給
し
て
い
る
。
*
) こ
の
こ
と
は
,
未
だ
推
察
の
段
階
を
出
て
νな
い
が
,
今
後
,
~I[ 路
炭
田
刀
周
辺
地
域
の
調
査
が
進
ん
で
い
く
に
し
た
が
っ
て
,
明
ら
か
に
な
っ
て
く
る
も
の
と
考
え
ら
れ
る
。
料
〉
こ
の
地
域
に
は
,
池
田
層
の
海
成
層
は
,
発
達
し
て
ν な1, '0
- 53-
V
応用地質
との図幅地域に賦存している地下資源としては,十勝層群の中に,はさまっている,貧
弱な亜炭と,黄鉄鉱方解石脈および石材などがある。
石炭および E炭
a)
石炭
この地域は,車1\路炭田の西部で,上部自主紀層を基盤とした,川上背斜の西側にあたっ
ている c それで,これまで,釧 l路炭田の合炭層である浦幌層群が,発達しているのではな
いかと考えられたこともあった。
しかし,この地域の基盤岩である,先白皇紀層の上位には, j甫幌層群を全くかいて,海
成の音別層群が,不整合にのっていて,石炭の賦存する可能性は,まったくないように考
えられる。
また,この図幅の北東部には,山田正行が,陸別爽炭層とよんだ合炭層が発達している。
山田によれば,陸別地域では, 2 枚~3 枚の稼行できる石炭層をはさんでいるようである。
しかし,この図幅地域までは,連続していない。
b)
亜炭
十勝層群の中には,稲牛爽亜炭層,下足寄砂岩・凝灰岩層,およびピリベヅ爽亜炭層な
どの,亜宍屑をふくんだ地層が,発達している。この亜炭は,どれも,ひじように品質が
粗悪であるばかりでなく,連続性にも,かけていて,稼行の対象には,ほとんどならな l)o
本別層の稲牛爽亜炭層のなかにはさまっている亜実は,稲牛から奥足寄までの地域で,
もっともよく発達している。ここでは, 6 枚~8 枚の亜実層をはさんでいるが,厚さは,
30
em以下である。
また,この地層を南に追跡すると,亜支層の厚さ,枚数はともに,少なくなっており,
パンケセンピリ川では,わずかに,
2 枚~3 枚の薄い亜宍をはさんでいるにすぎない。
足寄層の下足寄砂岩・凝灰岩屑の最上部と最下部には,ひじように狭い範囲で,亜炭を
はさんだ山居が発達している。すなわち,カムイロキ山の南側にある小沢の上流では,最
上部に,足寄発電所の南方,
1
.5km の均点から西方に入っている小沢では,最下部 l こ,そ
れぞれはさまっている。しかし,この地層の賦存する範囲は,
1 平方 km くらいでなしユカュ
と考えられる。
カムイロキ山の南側の小沢に発達している爽亜炭層の柱状は,第 5 図にしめしたようで
- 54-
ある。このなかで, 5
0em以上の厚さをもった亜炭
熔佑凝灰岩
は,やや民化がすすんでいて,かなり堅くしまって
凝灰岩
いる c それで,宗!疋燃料としては,使用できそうで
浮石質凝灰岩
あるハしかし,まえにものべたように,量的には,
亜炭
わずかである。
泥質蔚灰岩
jill
池田店のピリベツ爽亜炭屈のなかにも, 3 枚~4 枚
炭
の亜炭をはさんでいる。しかし,厚さ,品質はとも
浮石賀凝灰岩
に,貧弱であるので,不用されていない。
亜炭質凝灰岩
天然ガス
出炭
亜炭質凝灰岩
浮石質凝灰岩 1 互
泥官 凝灰岩 j 層
まえにのべたように,十店厄群の d! には,亜炭を
ふくんだ立回をはさんでいる。したがって,亜炭陪
百石凝灰質砂岩
に由米する可燃陀天然ガスの賦存状態について,考
認石広凝灰岩
えてみる必要があると忠われる。これまでには,こ
亜炭・泥質凝灰岩
の図柄地域で,ガスの白 II自しているところは,知ら
浮石質凝灰岩[五
泥 EI 凝灰岩 j 層
凝灰買砂岩
れていない
E
片:
一宅で掘った井戸から,可燃性ガ、スが日買き出したこ
とがあるようである。
存石 'til 凝灰岩
:i!E
石材および害iJ 石
炭
この図 I~fi\の南西地以の山地には,下愛冠熔結凝灰
粗粒鼠灰岩
岩居が , J1~ く発達している。この火成岩は,この図幅
i手石質凝灰岩
第5国
tこだ,古く,足苛小学校 iJjlJ:の官 Jll 孫
F 足寄砂岩・凝灰岩層
の 3足並炭告 ~J..J 柱状
タトの主会 ik で,石材として,採掘されている岩体と,
一
つながっている。したがって,採石場として,適当
な地点があれば,採石できるものと考えられる。
また,十居群の 11' にはさまっている,玄武岩賀v:山岩の熔岩や集塊岩ほ,それを砕い
て,道路の敷石に利用されて
p る。
黄鉄鉱方解石脈
本別川上流の出 Ifll:J 5'2 附近には,奥本別居のニセイケシヨマナイ川緑色砂岩層を貫いてい
る,
2 本~3 本の方解石の前日脈が発達して
l) る。
この.付近には,先白皇紀屑と奥本別居とが接している断尉が通っている。方解石脈は,
*
)
足
寄
町
の
チ
|
戸
屋
の
話
に
よ
る
。
- 55-
砂岩の圧砕帯のなかに発達しており, 3cm--8cm の幅をもっていて,結品質や微品質の黄
鉄鉱がわずかにふくまれている。しかし,鉱床としては,ほとんど価値はない。
冷鉱泉
乙の図幅地域には,冷鉱泉の湧出しているところが,数個所みとめられる。
a
) 螺
湾
川
流
域
の
中
央
橋
附
近
こ
こ
で
は
,
十
勝
層
群
の
本
別
層
基
底
火
山
砕
屑
岩
層
の
玄
武
岩
質
安
山
岩
・
の
集
塊
岩
と
凝
灰
岩
が
,
先
白
皇
紀
層
の
上
位
に
の
っ
て
い
る
。
鉱
泉
は
,
両
地
屈
の
不
整
合
面
お
よ
び
凝
灰
岩
の
な
か
か
ら
,
50m
く
ら
い
の
範
囲
を
も
っ
て
,
湧
出
し
て
い
る
。
湧
出
地
点
附
近
に
は
,
層
状
の
珪
華
sinter)
(Siliceous
写
真
第
が
で
き
て
い
る
。
18 版
:
螺
湾
川
中
央
橋
附
近
の
冷
鉱
泉
湧
出
地
点
に
で
鉱
泉
の
性
質
は
,
第
1表
に
し
め
し
た
よ
う
に
,
合
食
き
て
い
る
陸
華
塩
炭
酸
泉
で
あ
る
。
第1 表
》と
Water
Temp.
冷
鉱
泉
の
*
質
お
よ
び
附
随
ガ
ス
成
分
分
析
値
。C
中
央
橋
附
近
1
2
.
5
宮
川
一
也
1
0
.
0
日 匹4一4E
中央橋附近
7
.
8
ImgJl
曲|
76.
4
3
mg/l
1
2
2
ー岡山 問d勺i01il
1
9
.
0
¥
1
6
.
1
1
0
7
Imrs/l Img/l
0
.
4
K+
mgJl
1
2
0
4,520
NO-e
1
4
.
0
i
日 “。2S IS02
4『 目L
で
あ
っ
て
,
一
般
の
地
下
水
と
,
ほ
と
ん
ど
か
わ
ら
な
い
。
で
あ
っ
て
,
わ
ず
か
に
炭
酸
ガ
ス
を
と
も
な
っ
て
い
る
。
ま
た
,
こ
の
湧
水
立
点
か
一 56
ー
・ 唱i
11
e
n
ol
--
,
ミdVA
nv
しCRtτ , 1 1'~ム,T、 2et目、 c
Nr 札
1lili--γA
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NU
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4,210
2
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水
量
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Qu
12.5°C
Total
Fe
4,878
(
分
析
者
二
間
瀬
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温
度
は
,
C
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Freegascomposition (Vol;
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宮
川
一
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1
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5
7
.
9
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1
5
.
1
弘
司
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T
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T
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t
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l
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C02 IC02
6,070
dL T
ot
al Ca2
+
t
r
官
川
一
也
i
l
HmCuO
t
f
4
7.
pr
m H
+
1
中
央
橋
附
近
R♂H
pH
6
.
7
(
3
.
6
)
j
ら 50m くらいはなれたところでは,炭酸ガスのガス穴ができている。
この冷鉱泉は,新第三紀鮮新世の火成岩にともなって,湧出するものであって,地下深
部でも,地下増温率以上に温度の上昇することは考えられない。ただ,水量が多く,泉質
がきわめて良好であるので,浴用に j弗かして利用する乙とわできそうである。
b
) 本
別
川
の
幽
Il lI境付近
こ
の
地
域
で
は
,
奥
本
別
層
の
緑
色
砂
岩
の
な
か
か
ら
,
冷
鉱
泉
が
湧
出
し
て
い
る
。
水
量
は
,
a) の
も
の
に
比
べ
て
,
か
な
り
少
な
い
が
,
泉
質
は
,
よ
く
似
て
い
る
。
こ
こ
で
も
,
湧
水
口
付
近
に
,
小
さ
な
規
模
で
,
fj 主
華
が
で
き
て
v ユる。
こ
の
地
域
に
は
,
火
成
岩
の
発
達
は
,
み
ら
れ
な
い
。
c
) 下
足
寄
の
宮
川
一
也
宅
の
井
戸
水
こ
の
付
近
に
は
,
十
勝
層
群
の
足
寄
屑
・
と
愛
冠
凝
灰
岩
層
が
,
分
布
し
て
い
る
。
井
戸
は
,
こ
の
凝
灰
岩
層
の
な
か
に
,
掘
ら
れ
て
い
て
,
そ
の
側
壁
か
ら
湧
水
し
て
い
る
σ
こ
の
井
戸
水
は
,
飲
料
水
に
使
用
し
て
い
る
が
,
微
量
の
固
形
物
が
,
ふ
く
ま
れ
て
い
る
。
水
質
は
,
第1表
に
し
め
し
た
よ
う
で
あ
っ
て
,
徴
塩
化
土
類
食
塩
冷
鉱
泉
で
あ
る
。
こ
の
地
域
に
は
,
こ
の
ほ
か
に
,
足
寄
川
流
域
の
段
丘
毘
に
露
出
す
る
凝
灰
岩
か
ら
,
ま
え
に
の
べ
た
も
の
と
同
じ
水
質
の
湧
水
が
,
み
ら
れ
る
。
文
献
引
用
文
献
1932
大
石
三
郎
・
渡
辺
武
男
:
1940
佐
々
保
雄
:
然
別
沼
図
幅
説
明
書
北
海
道
工
業
試
験
場
地
質
調
査
報
告
釘II 路
炭
田
に
お
け
る
第
三
系
の
層
序
と
こ
れ
に
関
す
る
従
来
炭
鉱
業
会
会
報
1
9
5
1 瀬尾春雄:
307
守 ~308
C諸
説
北
海
道
石
号
北
海
道
に
お
け
る
農
牧
適
地
ω土
壌
地
帯
概
説
十
勝
目
津
別
刊
近
の
地
質
北
大
手
記
北
海
道
農
業
試
験
場
土
性
調
査
報
告
1
9
5
1
山
田
正
行
:
1952
佐
々
保
雄
・
林
一
郎
:
地
質
学
雑
誌
58 巻
北
海
道
炭
田
誌
釧
路
炭
田
東
部
に
お
け
る
白
霊
系
の
層
序
と
先
第
三
系
交
勤
の
様
式
682 号
1953
佐
々
保
雄
:
1953
釧
路
炭
田
団
体
研
究
グ
ル
ー
プ
:
1955
橋
本
1956
佐
々
保
雄
:
北
海
道
古
第
三
系
に
関
す
る
諸
問
題
有
孔
虫
特
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1950
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江
1/60
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松
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藤
江
59 巻
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勝
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力
:
1953
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:
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1953
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号
1952
1953
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42 巻
1936
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