レボカバスチン塩酸塩点眼液 0.025%「TOA」

社内資料
レボカバスチン塩酸塩点眼液 0.025%「TOA」
-先発医薬品との生物学的同等性に関する資料-
日東メディック株式会社
2012 年 4 月作成
社内資料
レボカバスチン塩酸塩点眼液 0.025%「TOA」の生物学的同等性について
Ⅰ.要旨
レボカバスチン塩酸塩点眼液 0.025%「TOA」について他社市販品(リボスチン点眼液 0.025%、製
造販売元:ヤンセンファーマ株式会社
販売元:参天製薬株式会社)を標準製剤とし、ラット、
モルモットを用い実験的にアレルギー性結膜炎を誘発させ、結膜炎及び結膜浮腫抑制効果を比較
した。
Ⅱ.アレルギー性結膜炎モデルに対する効果
抗原として DNP‐Ascaris 又は OVA を用い実験的にアレルギー性結膜炎をラット、モルモット
に誘発させ、結膜炎及び結膜浮腫抑制効果を比較した。
ラット抗原誘発結膜炎モデル
DNP‐Ascaris+不活性化百日咳菌含有生理食塩液を雄性ラットの四肢足蹠下に投与し受身感作
した。両製剤とも、初回感作翌日より両眼に 25μL ずつ 1 日 2 回(午前、午後)の 7 日間、計
14 回点眼投与した。初回感作5日後、DNP‐Ascaris 含有生理食塩液を大腿部筋肉に投与して二
次感作した。初回感作7日後、両製剤を両眼に点眼投与し、惹起20分後に DNP‐Ascaris 含有
生理食塩液を点眼投与し惹起した。また、惹起 5 分前色素(1%エバンスブルー)を尾静脈より投
与した。
判定
結膜炎症状:惹起前、惹起後 5、10、20、30、60、90 分の結膜の充血ならびに浮腫のスコア化
0;症状なし
1;軽度の充血
2;強度の充血
3;強度の充血および軽度の浮腫
結膜浮腫
:色素血管漏出量の測定
ラット抗原誘発アレルギー性結膜炎モデルに対する結膜炎症抑制作用
4
レボカバスチン塩酸塩点眼液0.025%「TOA」
標準製剤(点眼剤、0.025%)
対照(生理食塩液)
結膜炎スコア
3
2
1
**
**
**
**
**
**
*
0
*
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
抗原投与後時間(分)
Student's t-test 又は Aspin-Welch test
*:p <0.05, **:p < 0.01vs.対照(生理食塩液)
平均値±標準偏差 ,n=8
ラット抗原誘発アレルギー性結膜炎モデルに対する結膜浮腫抑制作用
40
p < 0.01
N.S.
p < 0.05
p < 0.01
漏出色素量(μg/結膜1g)
30
20
10
0
レボカバスチン塩酸塩点眼液
0.025%「TOA」
標準製剤(点眼剤、0.025%)
対照(生理食塩液)
非惹起
Student's t-test 又は Aspin-Welch test
N.S.:有意差なし
平均値±標準偏差, n = 8
以上を統計解析した結果、コントロール群に対してレボカバスチン塩酸塩点眼液 0.025%「TOA」投
与群とリボスチン点眼液 0.025%投与群はラットにおけるアレルギー性結膜炎に対する作用にお
いて有意な治療効果がみとめられ、また、レボカバスチン塩酸塩点眼液 0.025%「TOA」投与群とリ
ボスチン点眼液 0.025%投与群の両製剤間に有意差はなく、生物学的同等性が確認された。
モルモット抗原誘発結膜炎モデル
OVA+不活性化百日咳菌含有生理食塩液をモルモットの頚背部皮下に投与し受身感作した。初回
感作の 2 週間後、OVA 含有生理食塩液を点眼投与した。両製剤とも惹起 15 分前に単回点眼した。
また、惹起 5 分前に色素(1%エバンスブルー)を下肢末梢静脈より投与した。
判定
結膜炎症状:惹起前、惹起後 5、10、20、30、60、90 分の結膜の充血ならびに浮腫をスコア化
0;症状なし
1;軽度の充血
2;強度の充血
3;強度の充血および軽度の浮腫
4;強度の浮腫
結膜浮腫
:色素血管漏出量の測定
モルモット抗原誘発アレルギー性結膜炎モデルに対する結膜炎症抑制作用
レボカバスチン塩酸塩点眼液 0.025%「TOA」
標準製剤(点眼剤、0.025%)
5
対照(生理食塩液)
4
結膜炎スコア
3
2
**
**
**
1
**
**
**
**
**
**
**
**
**
0
0
10
20
30
40
50
抗原投与後時間(分)
Student's t-test
**:p <0.01vs.対照(生理食塩液)
平均値±標準偏差 , n=10
60
70
80
90
モルモット抗原誘発アレルギー性結膜炎モデルに対する結膜浮腫抑制作用
150
p < 0.01
漏出色素量(μg/結膜1g)
N.S.
p < 0.01
p < 0.01
100
50
0
レボカバスチン塩酸塩点眼液
0.025%「TOA」
標準製剤(点眼剤、0.025%)
対照(生理食塩液)
非惹起
Student's t-test 又は Aspin-Welch test
N.S.:有意差なし
平均値±標準偏差, n = 10
以上を統計解析した結果、コントロール群に対してレボカバスチン塩酸塩点眼液 0.025%「TOA」投
与群とリボスチン点眼液 0.025%投与群はモルモットにおけるアレルギー性結膜炎に対する作用
において有意な治療効果がみとめられた。また、レボカバスチン塩酸塩点眼液 0.025%「TOA」投与
群とリボスチン点眼液 0.025%投与群の両製剤間に有意差はなく、生物学的同等性が確認された。
「ラットアレルギー性結膜炎モデルへの作用」
、
「モルモットアレルギー性結膜炎モデルへの作用」
の試験結果から、レボカバスチン塩酸塩点眼液 0.025%「TOA」はアレルギー性結膜炎治療剤として
有用であり、リボスチン点眼液 0.025%と生物学的に同等であると判断する。