平成 20 年度 事 業 報 告

平成 20 年度
自
平成 20 年 4 月 1 日
至
平成 21 年 3 月 31 日
事
業
報
告
1.会員数
(平成 21 年 3 月 31 日現在)
2.会
法人会員
274社
個人会員
94名
議
総
会
1回
理 事 会
4回
3.調査研究等
A.自主研究
1)交通と環境教育に関する調査研究
平成 20 年 7 月 4 日(金)∼7 月 5 日(土)に京都で開催された「第三回日本
モビリティ・マネジメント会議(JCOMM)」
(主催:国土交通省、
(社)土木
学会)に参加し、コミュニティバスの利用促進、廃油回収が公共交通利用に与
える効果、
「交通すごろく」による交通教育、職場を対象としたモビリティ・マ
ネジメントに関する研究成果の発表を行った。
2)公共交通に関する調査研究
「NPO 法人交通倶楽部ゆうらん」と共同で、バスマップの利用がバス利用促
進に与える効果、わかりやすいバスマップに求められる要素などについて札幌
市民を対象にしたアンケート調査を実施した。
また、8 月 31 日(日)∼9 月 2 日(火)に新潟市で開催された「第 11 回日本
福祉のまちづくり学会全国大会」に参加し、バリアフリーツーリズムや福祉交
通に関する情報収集を行うとともに、北海道支部の事務局支援を行った。
3)わかりやすい交差点案内標識に関する調査研究
道案内に関する道路利用者ニーズの調査結果や国内事例調査、実験結果等を
もとに、誰にでもわかりやすい記号を付加した地点標識や通り名による案内標
識など道案内の活用に資する調査研究を継続して実施した。
4)沿道の環境を保全、活用に関する調査研究事業
シーニックバイウェイ北海道の各ルートで行われる地域活動に対して人的支
援を行うとともに、景観法に基づく行政と住民のあり方について調査を行い、
北海道における景観行政の推進方策について検討を行った。
5)フットパス等に関する調査研究
明治初期に外国人女性で初めて北海道を歩いたイザベラ・バードの事績を調
査し、平成 20 年 6 月 7 日・8 日に、経路に当たっている白老町において「イザ
ベラ・バードの道を辿る会」に共催して、赤坂憲雄氏(東北芸術工科大学東北
文化センター所長)による講演会と現地踏査を行った。
また、根室市を中心に開催された「第 8 回全道フットパスの集い」(平成 20
年 5 月 12 日、13 日)、
「フットパス国際フォーラム in 黒松内」
(平成 20 年 8 月
23 日、24 日)、「日本フットパス協会設立記念シンポジウム in 町田」(平成 21
年 2 月 7 日)等のフォーラムやシンポジウムに参加し、情報収集や人的ネット
ワークの形成を行った。
6)「ふゆトピア都市」の空間デザインに関する調査研究
積雪寒冷地域である北海道の冬を旨とする「ふゆトピア都市」の空間デザイ
ンについて調査研究するために、積雪寒冷地域の都市に係わる既存文献資料の
収集・整理および現地調査により積雪寒冷地域に適した都市空間のありかたに
ついて検討を行った。
7)歩道の路面凍結に関する調査研究
冬期歩行者転倒事故発生件数や冬期歩道路面分類など、滑りやすい冬期歩道
路面に関わる各種データの収集を継続して行い、2008-2009 冬期の札幌市内に
おける冬期歩道路面状態及び転倒事故に関する現況を整理した。
8)吹雪時の視認性に関する調査研究
北海道大学と共同研究として実施している吹雪時の視認性を画像解析により
数値化する技術について、精度向上に向けた調査研究等を継続して実施し、調
査結果を第 15 回 ITS 世界会議等にて発表した。
9)積雪寒冷地における道路緑化に関する調査研究
北海道の道路木本緑化に関する各種資料の収集・整理および現地調査を行い、
積雪寒冷地における道路緑化樹の保育手法に関する技術資料として「道路緑化
樹の保育手法−北国における道路緑化の手引き−」を発刊した。
10)エコ・コリドールに関する調査研究
国道、道道及び JR で発生する自動車や列車と動物の事故発生状況の調査を行
うとともに、最新の事故データを使った地理情報システム(GIS)の更新作業を行
った。
また、職業能力大学校と共同でエゾシカの基礎能力に関する実験を行い、被
害対策に関する検討を行った。
11)テキストマイニングによる道路交通ニーズの把握に関する調査研究
道路利用者からの質問、意見、苦情などのテキスト(文字情報)から、道路
交通ニーズを検察するための、分類方法や抽出方法について検討を行った。
12)新エネルギーと社会基盤整備に関する調査研究
「北海道エコバイオ研究会」において、北海道におけるバイオマス技術の
有効活用及び社会基盤整備への導入等について調査研究を行い、研究成果を
dec 技術資料として報告書を作成した。
13)沿道の公共施設のユニバーサルデザイン調査研究
積雪寒冷気候に配慮した「道の駅」及び周辺施設のユニバーサル化に関す
る既存調査結果を収集整理するとともに、整備の課題やニーズについて検討
を行った。
B.自主プロジェクト
1)寒地開発技術に関する情報・資料の収集整理
雪氷学会、雪工学会、寒地技術シンポジウム、土木学会土木計画学研究委員
会、米国運輸調査委員会(TRB)等の国内外の会議やシンポジウムを通じて、寒地
技術や交通政策・地域政策に関する技術情報を収集、整理を行った。
2)寒地技術評価制度
具体的な寒地技術に関する技術評価の依頼が無かったため、寒地技術評価委
員会は開催しなかったが、社会的要請に合わせた利用しやすい制度とするため
に、事業内容の拡大や組織体制について検討を行った。
3)社会資本整備技術資料等のデータベース化に関する調査研究
最新の社会資本整備技術資料や同技術情報を収集・整理し、雪寒道路事業に
関するデータベース構築、ホームページ上での公開などに関する調査検討を行
ったほか、写真や映像情報のデータベース化に向けた検討を引き続き継続して
行った。
4)インターンシップ制度
大学生や民間企業からの研修生などの派遣要請が無かったことから、新規の
インターンの受入は行わなかった。
5)沿道の環境を守り、活用する団体との共同研究事業
シーニックバイウェイ北海道の参加団体を対象に「平成 20 年度
沿道の環境
を守り、活用する団体との共同研究事業」を実施し、15 件の共同研究事業を採
択したほか、平成 19 年度の共同研究成果から優秀な事業を 2 件選定した。優秀
事業の実施団体メンバーを海外の先進事例視察に派遣する研修事業については、
有益な視察箇所が無かったことから、次年度に延期して実施する。
また、平成 19 年度の共同研究事業の成果発表会を平成 20 年 5 月 31 日(土)
に札幌で実施し、情報交換の場と研修機会の提供を行った。
6)第 7 回日中冬期道路交通ワークショップの開催
平成 20 年 11 月 27 日(木)、28 日(金)に札幌市に「おいて、第 7 回日中
冬期道路交通ワークショップ」を開催し、中国から約 30 名の参加者を迎えて、
20 編の論文発表と討議を行った。その後、旭川、富良野などの冬期道路管理
施設や道路及び防災施設の視察を行った。また、次回の第 8 回日中冬期道路交
通ワークショップは、中国黒竜江省ハルビン市で開催することに決定した。
主
催:
(社)北海道開発技術センター、アジア交通学会、
(独)土木研究所寒地土木研究所
と
き:
平成 20 年 11 月 26 日(水)∼11 月 28 日(金)
ところ:
札幌市教育文化会館
参加者:
100 名(その内、中国参加者 30 名)
論文数:
発表論文 16 編(日本 9 編、中国 7 編)論文要旨(中国 4 編)
特別講演:「爆弾低気圧による道路吹雪災害について」
(財)日本気象協会北海道支社防災対策室長
セッション:
松岡
第1セッション
冬期道路・交通計画(3編)
第2セッション
雪崩・土石流(2編)
第3セッション
材料・構造物(3編)
第4セッション
凍土・軟弱地盤(2編)
第5セッション
交通安全(3編)
第6セッション
除雪・路面管理(3編)
直基
C.開発事業等に関する調査研究の受託
1)沿道景観形成と地域住民との協働に関する検討業務
2)冬期道路管理に関する調査業務
3)寒地技術の評価に関する検討業務
4)道路・交通情報、付帯施設に関する調査検討業務
5)交通バリアフリー及びユニバーサルデザインに関する調査検討業務
6)道路に関する広報及びコミュニケーション活動に関する調査検討業務
7)公共交通に関する調査検討業務
8)モビリティ・マネジメントに関する調査検討業務
9) 道路交通と地球環境、自然環境に関する調査検討業務
10)観光交通に関する調査検討業務
11)道路交通現況分析業務
12)道路行政の計画支援に関する業務
13)その他
合計
43 件
D.その他
1)「北海道シンクタンク協議会」への参加(法人会員)
2)「(社)北方圏センター」への参加(法人会員)
3)「(社)雪センター」への参加(法人会員)
4)「(社)エゾシカ協会」への参加(法人会員)
5)「北海道 ITS 推進フォーラム」への参加(法人会員)
6)「世界道路協会(PIARC)」への参加(法人会員)
7)「(社)土木学会」への参加(法人会員)
8)「雪工学会」への参加(団体会員)
9)北海道土木技術会道路研究委員会への参加(団体会員)
10)日本福祉のまちづくり学会(北海道支部事務局)
3.調査研究成果などの紹介および普及
1)ニューズレター(dec monthly)の発行を行った。(12 回)
2)ホームページの更新を行った。(URL:http://www.decnet.or.jp/)
3)「北海道エコバイオ研究会」報告書
4)学会・シンポジウム等での研究発表等
土木学会土木計画学研究発表会、日本福祉のまちづくり学会、日本哺乳
類学会、
「野生生物と交通」研究発表会、寒地技術シンポジウム、日本モビ
リティ・マネジメント会議等での論文発表や報告を行った。
4.出版刊行図書
1)第 24 回寒地技術シンポジウム論文・報告集(CD-ROM)及び概要集
(会員及び関係者に配布)
2)第8回「野生生物と交通」研究発表会講演論文集の編集
(エコ・ネットワーク発行で会員及び関係者に販売)
3)道路緑化樹の保育手法(会員及び関係機関に配布)
5.セミナーなど
1)第 24 回「寒地技術シンポジウム」(札幌市で開催)
主
催:
(社)北海道開発技術センター
後
援:
国土交通省北海道開発局、北海道他
と
き:
平成 20 年 11 月 26 日(水)∼11 月 28 日(金)
ところ:
札幌市教育文化会館
参加者:
350 名
論文数:
117 編
特別講演:「雪問題と学校教育との連携」
札幌市立山の手南小学校校長
新保
元康
北のくらしと地域ケア研究所代表
鈴木
英樹
(財)日本システム開発研究所主任研究員
諸橋
和行
札幌市立山の手南小学校校長
新保
元康
トークセッション:「雪問題と教育」
分
科
会
第1分科会
冬と交通(Ⅰ)
路面・舗装・トンネル
第2分科会
冬と防雪(Ⅰ)
吹きだまり・雪害
第3分科会
冬と防雪(Ⅱ)
着氷雪・視程
第4分科会
寒地と地域づくり
第5分科会
寒地とエネルギー(Ⅰ)バイオマス・廃熱
第6分科会
冬と防雪(Ⅲ)
第7分科会
寒地と環境
第8分科会
寒地と海洋・河川
第9分科会
冬と交通(Ⅱ)
スポーツ・地域振興
雪崩対策
水質・融雪・教育
氷挙動・構造物
機会除雪・マネジメント
第 10 分科会
冬と防災(Ⅳ)
観測・雪崩予測
第 11 分科会
寒地とエネルギー(Ⅱ)
冷熱利用
ポスターセッション
2)第8回「野生生物と交通」研究発表会(札幌市で開催)
主
催:
(社)北海道開発技術センター
共
催:
(社)エゾシカ協会、(財)北海道環境財団、
有限責任中間法人シーニックバイウェイ支援センター
後
援:
国土交通省(北海道開発局、北海道運輸局)・北海道・その他
と
き:
平成 21 年 2 月 27 日(金)
ところ:
札幌コンベンションセンター
参加者:
273 名
報文数:
16 編
分科会:
第1分科会
ロードキル(4編)
第2分科会
緑化・保全Ⅰ(3編)
第3分科会
レールキル(3編)
第4分科会
保全Ⅱ(3編)
第5分科会
保全Ⅲ(3編)
3)講演会・地域政策研究セミナー等の開催
①先端建設技術セミナー
主
催:
(財)先端建設技術センター
共
催:
(社)北海道開発技術センター
と
き:
平成 20 年 4 月 17 日(木)
ところ」
ロイトン札幌
参加者:100 名
総括講演「これからのインフラ整備−技術で貢献−」
(財)先端建設技術センター理事長
三谷
浩
特別講演「世界的に発展するリスクマネジメント技術−道路分野への導入を
目指して−」
(財)先端建設技術センター専務理事
岡原美知夫
取り組み紹介
「プロジェクトマネジメント(PM)の活用方策」
(財)先端建設技術センター
中部センター長
林
明
「総合評価方式の活用方策の研究」
(財)先端建設技術センター
研究第一部長
有田
幸司
「NETIS(新技術情報提供システム)にみる特徴的な技術」
(財)先端建設技術センター
普及振興部長
梶田
洋規
②「地域と教育」を元気にするフォーラム
主
催:
(社)北海道開発技術センター
「地域と教育」を元気にするフォーラム設立準備会
と
き:
平成 21 年 3 月 28 日(土)
ところ:
札幌市立二十四軒小学校
参加者:
50 名
問題提起「地域と学校の今」
札幌市立山の手南小学校校長
新保
元康
基調講演「社会における公共事業と教育」
東京工業大学教授
藤井
聡
札幌市立二十四軒小学校長
追分
充
前掛川市役所助役
小松
正明
筑波大学講師
谷口
綾子
(社)北海道開発技術センター理事
原
文宏
東京工業大学教授
藤井
聡
新保
元康
討議「道産子を元気にする地域と教育のあり方」
(司会)札幌市立山の手南小学校校長
6.国際交流
1)PIARC 国際冬期道路会議冬期道路委員会との技術交流
(社)道路協会に設置されている PIARC 国内委員会における冬期道路技術委
員会において、情報交換を行った。また、原文宏地域政策研究室長が PIARC 国
際委員会の冬期道路技術委員会連絡委員として、4 月(フランス:パリ)及び
10 月(カナダ:ケベックシティ)の国際委員会に出席。
2)中国新彊ウイグル自治区との技術交流(新彊大学及び新彊交通研究所)
日中冬期道路交通ワークショップ等を通じて、新彊大学及び新彊交通研究所
との中国の道路及び交通経済等に関する情報交換を行った。
3)米国シーニックバイウェイ関係機関との交流
アメリカズバイウェイリソースセンター等を通じて、平成 21 年度に開催され
る「全米シーニックバイウェイ会議」
(コロラド州デンバー)の内容について情
報収集を行った。
4)TRB冬期道路管理委員会との技術交流
平成 20 年 6 月に米国インディアナポリス市で開催された第 7 回除雪と雪氷対
策技術に関する国際シンポジウムに大川戸首席研究員を派遣し、論文発表及び
情報交換を行った。