増刊「今すぐ使える パソコン計測 USB マイコン基板」付属基板の応用 短期連載 センサ&計測 教室 付属基板の測定データを 無線で飛ばす 技適取得済みの お手軽無線モジュールと組み合わせる 高野 慶一 トランジスタ技術 1 月号増刊(好評発売中)の付属基板 24 ビットもの高い分解能をもつ A−D コンバータを 搭載した 2011 年 1 月号増刊「今すぐ使える パソコン 計測 USB マイコン基板」の付属基板を使って,ワイ ヤレスの計測システムを製作しました(写真 1). ワイヤレス化することで,設置場所が拡大されるだ けでなく,高圧信号を絶縁して検出できるようになり ます.また前回説明したようにコモン・モード・ノイ ズからも開放されて,よりレベルの小さい信号の測定 が可能になります. 本器のあらまし Keiichi Takano で構成され,2.4 GHz 帯を利用して無線で通信し合い ます.図 2 に親機と子機の回路図を,図 3 にパソコン のコントロール・ソフトウェア(ワイヤレス・ロガ ー・コントロール)の画面を示します. パソコンに接続する基板を親機,A−D コンバータ でアナログ信号やセンサ信号をディジタルに変換して 無線で親機に送信する基板を子機と呼びます. ▶親機基板 USB−シリアル変換 IC と XBee ワイヤレス・モジュ ールを搭載し,子機から送られてくる計測データをパ ソコンに転送します.電源は USB 経由で供給します. 図 1 に示すように,本器は二つの基板(親機と子機) XBee ワイヤレス・モジュール (送信と受信が可能) 親機 1 月増刊号の付属基板 USB-シリアル 変換IC 子機 付属基板 XBee XBee パソコン USBミニB (バス・パワー) 乾電池3本 (4.5V) 図 1 製作した 24 ビット・ワイヤレス計測システムの構成 (a)親機 (b)子機 XBee ワイヤレス・モジュール (送信と受信が可能) 写真 1 製作した 24 ビット・ワイヤレス計測システムの外観 XBee のシリアル・ ポート設定 図 3 アプリケーショ ン・ソフトウェアを制作 1 月増刊号の付属 CD −ROM に収録されてい 電源投入直後の子 機を探索し, 続い て測定を開始する 収集したデータを 保存する 子機は 3 チャネルのアナログ入力と温度データ(A−D コンバータに内蔵 された温度センサで検出)の四つの信号を 10 秒間隔でサンプリングし て,親機にワイヤレスで飛ばす.親機は子機から送られてくる計測デー タを USB 経由でパソコンに転送する ロガーの初期設定 値の読み出し 入力 3 チャネル+内蔵温度センサ ×3 台分のレジスタ (モード, 設定) の値を表示.ファイルから読み出 すだけ.子機との初期通信に使う 探索の結果見つかった子機の番号 (1∼3) のチェックが ON する る,コントロール・ソ フ ト ウ ェ ア「USB − ADC General Console」 を改造 158 最高 3 台までの子機 4 入力分の 収集データを表示.HEX 表示だけ 2011 年 4 月号
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