2016 年中間決算- ハイライト

2016 年 8 月 3 日
HSBC ホールディングス plc
2016 年中間決算 - ハイライト
戦略実行
• HSBC ホールディングス plc は、2016 年 7 月 1 日に HSBC 銀行ブラジルを成功裏に売却したことに続き、2016 年下半
期に最大 25 億米ドルの自己株式取得を行うことを発表しました。
• 報告ベースならびに調整後ベースの営業費用の削減:コスト削減プログラム開始後はこのペースでいけば 20 億米ド
ルを超える、厳格なコスト削減を実践しています。
• 米国事業では、包括的資本分析(CCAR)の一環としての 2017 年の配当支払いを含めた資本計画について、当局より
異論がない旨の通知を得ることができました。
• リスク加重資産(RWA)については経営管理を通じて 2016 年上半期にさらに 480 億米ドル削減し、2014 年以降での
削減額の合計は 1,720 億米ドルとなりました。
• グループの国際的ネットワークの価値を引き出す取組みを続けるとともに、アジア地域の主要市場と主要事業におい
て市場シェアを獲得しました。
• 予想範囲内の将来にわたって普通株式に係る年間配当を現在の水準に維持する責任を明確にしました。
グループ・チーフ・エグゼクティブのスチュアート・ガリバーのコメント:
「ブラジル事業の売却が成功し規制当局からも適切に承認されたことに続き、すべての株主の利益となり、グループ
のバランスシートの強さと柔軟性の証明ともなる最大 25 億米ドルの自己株式取得を今後進めることを謹んでご報告し
ます。また 2016 年上半期の事業において満足のいく成果を挙げることができました。コスト削減と RWA の継続的削
減において前進できたことを特に心強く感じています。高度に多角化されたユニバーサル・バンキングというグルー
プの事業モデルが数多くの分野での事業成長をけん引し、私たちは、また、戦略の中核を成すプロダクトの多くの分
野で市場シェアを獲得しました。経済情勢は引き続き容易ではありませんが、私たちは関わるすべての分野で進歩を
続けています。また同時に、均衡のとれた事業モデルや潤沢な流動性そして厳格なコスト管理によってグループは極
めて強い回復力を備えています」
。
財務業績
• 2016 年上半期の報告ベースの税引前当期純利益は前年同期比 39 億 1,400 万米ドル減の 97 億 1,400 万米ドル、調整後
•
•
•
•
ベースの税引前当期純利益は前年同期比 17 億 5,500 万米ドル減の 107 億 9,500 万米ドル-不確実性が強い状況におい
て妥当な業績。
調整後ベースの収益は業績が好調だった 2015 年上半期比 4%減の 278 億 6,800 万米ドル。顧客対応のグローバル・バ
ンキング&マーケッツ部門およびバランスシート・マネージメント部門が 7%減、主要なリテール・バンキング&ウ
ェルス・マネジメント部門が 6%減、商業銀行部門は好調を維持し 2%増。
調整後の貸倒引当金は 23 億 6,600 万米ドルと、石油・ガスセクター、金属・鉱業セクターそしてブラジル事業に係
る引当金を反映、2016 年第 1 四半期とほぼ一致。
資本基盤は強固であり、欧州連合(EU)の資本要求指令(CRD)IV の定める最終目標基準の普通株式等 Tier1
(CET1)資本比率は 12.1%と 2015 年 12 月 31 日時点の 11.9%から上昇。
負債比率は 5.1%と引き続き健全。
2016 年
上半期
百万米ドル
財務ハイライトおよび主要指標 1
報告ベースの税引前当期純利益
調整後ベースの税引前当期純利益
普通株主資本平均利益率(年率)
調整後の収益と営業費用の伸び率の差
自己資本およびバランスシート
普通株式等 Tier1 資本比率 2
負債比率
顧客貸付金
顧客勘定
リスク加重資産 (RWA)
9,714
10,795
7.4%
(0.5)%
2015 年
上半期
百万米ドル
増減
%
13,628
12,550
10.6%
(2.9)%
2016 年
6月
30 日時点
%
2015 年
12 月
31 日時点
%
12.1
5.1
11.9
5.0
百万米ドル
百万米ドル
887,556
1,290,958
1,082,184
924,454
1,289,586
1,102,995
(28.7)
(14.0)
増減
百万米ドル
脚注は 2 ページ
登記本社およびグループ本社:
英国 E14 5HQ ロンドン市カナダ・スクエア 8
8 Canada Square, London E14 5HQ, United Kingdom
HSBC ホールディングス plc
ウェブサイト: www.hsbc.com
英国登録有限責任公開会社..登録番号 617987
(36,898)
1,372
(20,811)
財務概要
2016 年上半期
百万米ドル
2015 年上半期
百万米ドル
報告ベース
収益 3
貸倒引当金およびその他の信用リスク引当金
営業費用
税引前当期純利益
29,470
(2,366)
(18,628)
9,714
32,943
(1,439)
(19,187)
13,628
調整後ベース
収益 3
貸倒引当金およびその他の信用リスク引当金
営業費用
税引前当期純利益
27,868
(2,366)
(15,945)
10,795
29,178
(1,279)
(16,605)
12,550
(151)
32
397
(68)
(584)
—
(1,226)
(2)
(165)
—
45
(17)
—
(1,372)
(650)
(12)
1,018
94
11
800
4
—
723
33
—
—
—
—
147
117
1,144
137
調整後の業績に影響を与えるその他の主要項目 - (利益)/ 損失
収益
デリバティブ契約の債務評価調整
ブラジル事業売却コスト
ヘッジ会計対象外ヘッジ資産の公正価値変動
米国での不動産担保証券売却による(利益)/損失
ビザ・ヨーロッパの持分売却利益
興業銀行の株式持分売却益
自社クレジットスプレッド
英国消費者信用法の遵守の継続的審査に充てる引当金の戻し入れ/(引当金)
営業費用
事業経費
英国のリングフェンス・バンク規制対応費用
ブラジル事業売却費用
グローバル・プライベート・バンキング事業における減損費用―欧州営業権
グローバル・プライベート・バンキング事業における規制準備金
事業再編費用および関連費用
法的事案に関連する和解金および準備金
英国顧客補償プログラム
1 調整後ベースの業績は、報告ベースの業績から期間中の外貨換算変動と主要項目による前期比較のずれを調整し算出。
2 2015 年 1 月 1 日以降、HSBC ホールディングス plc についての CRD(EU の資本要求指令)IV に沿った移行基準および最終目標基準の普通
株式等 Tier1 資本比率を算出。
3 貸倒引当金およびその他信用引当金を控除する前の純営業収益は収益とする。
自社株買い
• ブラジル事業の売却が成功したことに続いて取締役会は発行済み普通株式数を減少させることを念頭に最大 25 億米
ドル規模の自己株式取得を進めることを決定(自社株買い)。
• 自己株式を取得し、取得株式を財務部門にて保持することについて規制当局の英国健全性監督機構(PRA)が承認。
• 取締役会は今後適切な時期に自己株式取得の開始を発表し、2016 年末までに完了する予定。
自己株式取得に関するセクションには内部情報が含まれています。自社株式取得の発表は HSBC ホールディングス plc
が、内部情報規定(香港証券取引所の上場規則(香港上場規則)に基づく規定)に準じ、香港証券先物条例(Cap.
571)パート XIVA および香港証券取引所の上場規則 13.09(2)(a)に従って行われます。
HSBC ホールディングス plc
2
グループ会長のご報告
グループ会長 ダグラス・フリントのステートメント
不安定な時期にあっても 1 年前に定めた戦略上の方向性と優先事項を維持・継続
2016 年上半期の特徴は、急激に強まった不確実性が事業や市場の信頼感に影響を及ぼしたところにあります。それが
顧客活動の減少と市場のボラティリティ拡大に反映されました。中国の持続可能な経済成長に関する懸念が今年第1
四半期における最大の関心事でしたが、その懸念が和らぐにつれて今度は英国での EU 離脱の賛否を問う国民投票に
関わる不確実性が強まりました。このため投資活動向けクレジットの需要は減退しています。経済的不透明感と、原
油価格下落の影響を受けた国々の政府系ファンドが株式を売り越したことで株価が弱含んだことの両方を反映して株
式市場の活動も大きく減速し、特に香港ではそれが顕著になりました。そして 2016 年上半期は、EU 離脱決定という
英国国民投票の予期せぬ結果を受けて金融市場のボラティリティが異常を示す中で期末を迎えました。
HSBC は多角化された事業モデルと多様な地理的分布を活かし、困難な事業環境の中で改めて実力を発揮することで
こうした時期を安全に切り抜けました。
報告ベースの税引前当期純利益は 97 億米ドルとなり、2015 年上半期と比較して 39 億米ドル減、29%減でした。事業
経営を評価するための調整後ベースの税引前当期純利益は約 108 億米ドルと前年同期比で約 14%減でした。グループ
のグローバル事業での収益減少の大半は市場活動の縮小の反映であり、顧客が不透明な時期の活動を自制したことで
取引高が減少したことによるものです。歴史的に低い水準にあった減損費用は増加しましたが与信事業関連の利益は
底堅く維持されました。不良資産を削減し、付随業務から資本を解放する取組みに着手してコスト削減の課題におい
ても前進しました。
その結果、配当を持続する能力において重要な意味を持つグループの普通株式等 Tier1 資本比率は 2016 年の年初時点
の 11.9%から 12.1%まで強化されました。ブラジル事業の売却が 7 月 1 日に完了したことによって第 3 四半期の普通
株式等 Tier1 資本比率はさらに 0.7 パーセントポイント上昇すると見込んでいます。1 株当たり利益は 0.32 米ドル
(2015 年上半期は 0.48 米ドル)でした。2016 年の最初の 2 回の配当合計額は 0.20 米ドルと計画通りとなり、前年実
績と同水準でした。
グループの資本構成が強化されたことを踏まえて取締役会は、2016 年下半期に自己株式を取得する方法によって、ブ
ラジル事業の売却で解放された資本の約半分に相当する 25 億米ドルを株主に還元することを決定しました。
また取締役会として、現在の不透明な経済情勢や地政学的情勢そして低金利環境がさらに続くというグループとして
の予想を勘案し、10%超の株主資本利益率の達成に関して時間的目標を取り外すことが妥当との判断にも至りまし
た。目標自体は適切なものとして堅持しているものの、来年末までの達成を目指している現在のガイダンスの実現は
すでに難しくなりました。加えて取締役会は、予想範囲内の将来にわたって年間配当を現在の水準に維持していくこ
とを基軸として計画を立てているところです。
戦略の方向性は引き続き明確
この変動の激しい時期に起きたいかなる出来事をもってしても、グループとして 1 年前に策定した戦略的方向性と優
先事項が揺るぐことはありません。珠江デルタ地域の事業への注力は優先事項の中核です。必要なインフラ投資を大
規模に進めるようとする公共政策的判断は中国の一帯一路構想をはじめとして一段と活発化し、アジアから中東そし
てアフリカに至るまで都市化がさらに進むことを保証するだけでなく、低炭素経済への移行を促進しようとしていま
す。欧州とアジアの両方での資本市場の発展は、資金調達の源泉を多様化し、人口の高齢化に対応し「グリーンボン
ド」金融の役割を拡大していくために欠かすことのできないものです。極めて速いスピードで成長している中国から
国外への投資は今後さらに加速していくとみられます。またこれらすべての動きが中国人民元の国際化を加速すると
予想されます。HSBC はこの非常に大きな潮流を捉える上で優位な立場にあります。その点に関してはグループ・チー
フ・エグゼクティブのレビューの中により明確な説明があります。
規制政策には経済成長支援の公共政策との整合性が必要
6 月下旬に銀行業界の各行と共にバーゼル銀行監督委員会に対して分析を提出しました。これは同委員会が規制枠組
みの複雑性の軽減や比較可能性の改善を特に念頭に行った、新たな申し入れに沿った定量的影響評価という同委員会
の要件に応えるためのものです。今回の協議を規制当局がどのように受け止めるかは顧客や株主にとって極めて重要
であり、今年の年末までに明らかになる予定です。資本要件が一段と厳格化されることも銀行業界全体への影響評価
が示唆する結果の範囲内で考えられることです。それはクレジットの有用性とコストに対してだけでなく、銀行業界
として創出可能な株主資本利益率にも大きく関わってきます。こうした制約は、不確実性が高まる時期に公共政策が
経済成長を刺激することに一段と注力していることとも相反するものと言えます。
従って、規制当局の申し入れは全般的資本要件に重大かつ広範に影響するものであってはならないとの見解が規制当
局の内部から示され、最近では中国の成都で行われた G20(20 ヶ国財務大臣・中央銀行総裁会議)の公式声明に盛り
込まれたことを歓迎すべきであると考えています。
HSBC ホールディングス plc
3
グループ会長のご報告(続き)
資本規制の枠組みが広範にわたって改正される過程において、すでに大半の銀行の資本水準が十分な水準に達してい
ます。それはリスク管理およびストレス・テストの向上とともに金融の安定に貢献したところであり、現在では規制
に対応した大幅な資本増強が定着しています。主要な破綻処理制度がまとまりつつあることから、破綻処理の際に損
失吸収に活用できる資本の範囲が大幅に拡張されました。こうした進歩を勘案することなく検定方法を改正すれば、
これまでの進歩の土台が損なわれる可能性もあります。
EU 離脱への賛否を問うた英国国民投票について
英国の国民投票で EU(欧州連合)からの離脱が決定したため、英国と英国事業は新たな時代に入ろうとしていま
す。欧州やその他の世界各国の貿易相手との交易条件を新たに確立し直すのは複雑かつ時間を要する作業です。グル
ープとしての最優先事項は、母国を離れて働いているため不安を感じているかもしれない同僚を支援することであ
り、また新しい環境に備えようとする顧客を積極的に支援し、一緒に活動することです。
今は差し当たっての問題を冷静に検討するべき時期であり、また秩序立った移行時期を経て英国と英国以外の欧州諸
国の繁栄、成長そして活力ある経済をどのように確保していくのかを注意深く見極める時期です。交易条件や市場の
活用の継続性について最良の結論を確保すること、英国に流入する投資に対して魅力的であり続けること、さらに英
国が十分な競争力を発揮するために必要な技術を確保できるようにすることなどが重要な課題になります。
貿易を活性化し、貿易に必要な金融技術を提供する事業において HSBC には 150 年を超える経験があり、その経験か
らも自由な貿易関係こそが個人にとって、また企業や社会そして国にとって価値のある重要なものと考えられます。
英国と EU、そしてまさに英国とその他の世界との間の新しい関係の中心には自由な貿易環境がなくてはならないと
私たちは確信しています。顧客が可能な限り円滑に新しい条件に移行していくことができるように私たちの役割を果
たしていく所存です。
取締役の異動
前回の株主報告後にデビット・ニッシュを取締役会に迎えました。デビッドはスタンダードライフ plc にグループ財
務ディレクターとして 2006 年に入社後、直近では 2010 年から 2015 年まで CEO を務めました。彼の金融サービスや
金融業界の会計・報告に関する豊富で適切な業務経験と、企業統治全般についての広範な知見が HSBC にもたらされ
ます。またデビッドはグループ監査委員会にも参加します。
将来への展望
政治的かつ地政学的な事件が経済的リスクに影を落とすという不透明感の強い時代に入りつつあることは間違いあり
ません。私たちは強固な資本と潤沢な流動性を備えてこうした環境を迎えることになります。より重要なことは、歴
史的に私たちは上級管理職層の中に過酷なストレス・イベントに対処するための豊富な経験を培ってきたということ
であり、その経験はごく最近では EU 離脱を決定した英国国民投票の後の市場の動揺にうまく対応することで発揮さ
れました。金融サービス事業の展開において現在の英国に与えられている「パスポート」ともいうべき条件が、今後
の交渉を通じてどのような形になるのかが明確になり次第、グループの欧州事業の再編成を進めることになります。
銀行業界を変容させている規制面および技術面の変化に対応していく中で、すでに非常に増加した仕事量はさらに増
えるでしょう。最後に、HSBC の将来の成功のために 23 万 9,000 人の従業員全員が献身的に前述の変革に取り組み、
努力を続けていることに対し、取締役会を代表して改めて感謝の意を表します。
HSBC ホールディングス plc
4
グループ・チーフ・エグゼクティブのレビュー
グループ・チーフ・エグゼクティブ スチュアート・ガリバーによるレビュー
HSBC の多角的ユニバーサル・バンキングという事業モデルを、数多くの地域での事業成長の推進と市場
シェアの獲得に活用
事業成績
2016 年上半期は大きな不確実性に直面する中でも満足のいく業績を挙げることができました。好調だった 2015 年上
半期との比較において利益は減少しましたが、高度に多角化したユニバーサル・バンキングという事業モデルを活か
して多くの地域で事業を成長させました。またグループ戦略の中核を成すプロダクト・カテゴリーの多くで市場シェ
アを獲得しました。
7 月にはバンコ・ブラデスコ S.A.へのブラジル事業の売却が完了しました。この売却によってグループのリスク加重
資産(RWA)は 400 億米ドル前後圧縮され、普通株式等 Tier1 資本比率も 6 月 30 日時点の 12.1%から 12.8%に上昇す
ることになります。
グローバル・バンキング&マーケッツ部門は 1 月から 2 月にかけて顧客の活動が大幅に減退した局面を乗り切り、第 2
四半期には部分的回復を果たしました。株式部門や外国為替部門にとっては困難な上半期でしたが、 金利(レーツ)
部門は顧客数を増加させて堅調な業績を挙げました。さらにグローバル・バンキング&マーケッツ部門はデット・キ
ャピタル・マーケッツと合併・買収(M&A)部門のいくつかの分野で過去最高のランキングを獲得しています。
HSBC はユーロマネー誌の 2016 年の アワード・フォー・エクセレンスにおいて 「世界最優秀投資銀行」そして「世
界最優秀法人向け金融機関」として表彰され、主な受賞理由としてグローバル・バンキング&マーケッツ部門と商業
銀行部門との連携が改善されたことが挙げられました。また多角的で差別化された事業モデルも受賞理由として特に
指摘され、HSBC は「金融業界において最も統合された企業」であると称されました。
リテール・バンキング&ウェルス・マネジメント部門にも顧客活動の減退の影響が出ました。資産事業の収益は、上
海・香港ストック・コネクトによって急拡大した昨年下半期との比較ではあるものの、減少を見せました。収益環境
は容易ではありませんが、現在の経済環境に対処しようとしている顧客に適切なプロダクトを提供することで、香港
の投資信託市場において過去最高の市場シェアを獲得することができました。メキシコ事業での融資残高の増加と一
つの地域を除いたすべての地域で顧客預金残高が増加していることは、資産管理部門での減収の一部を補い将来の成
長に向けてのプラス材料となるものです。
商業銀行部門の業績は、英国とメキシコでの条件付きローンの成長やグローバル・キャッシュ・マネージメント部門
の顧客資産残高の増加を背景に堅調でした。HSBC は売掛金担保金融とサプライチェーン・ファイナンスで収益成長
を達成、市場シェアを拡大し世界随一の貿易金融機関としての地位を維持しています。世界貿易が回復し始めたとき
には、それを最も活かすことのできる優位な立場を確保できています。
グローバル・プライベート・バンキング部門は今年上半期に 50 億米ドルの新しい資金を獲得しました。その半分以上
は他のグローバル事業との連携を通じて得られたものです。これは、グループ全体からプライベート・バンキング事
業の顧客にバリューを提供していることや、ユニバーサル・バンキングという事業モデルにおいてプライベート・バ
ンキング事業が果たす役割の重要性を物語っています。
貸倒引当金が増加した主な背景は、石油・ガスセクターや金属・鉱業セクターでの増加や、景気が弱含んでいるブラジ
ルでの増加です。グループの信用の質は引き続き自信の持てるものです。
戦略
リターンを改善し、国際的なネットワークから最大の価値を引き出すための戦略的行動に着手してから 1 年あまりが
経過しました。最も差し迫った課題が存在していた分野では大きな進歩がありましたが、その他の分野には外部要因
が主な理由となって改善の余地がまだ多く残されています。
事業部門内の RWA を今年上半期にはさらに 480 億米ドル削減しました。その約半分はグローバル・バンキング&マー
ケッツ部門における削減でした。これによって目標額の 60%以上の削減を実施したことになるため、2017 年末の目標
額達成に向けて取組みは順調に進んでいます。またこの RWA の削減額は、7 月に完了したブラジル事業売却で実現し
た 400 億米ドルの RWA の圧縮に上乗せされるものです。
引き続きコスト削減も具体的な前進を見せています。インフレの影響もあり、法令遵守や規制プログラムそして事業
成長への投資を継続していますが、その中でも 2016 年上半期のコストベースを前年同期より縮小させました。これ
は、厳格なコスト管理、事業効率の高度化、デジタルプラットフォームの利用拡大、手続き面での顧客サービス改善
などを通じて実現したものです。これまでのペースであれば 45 億~50 億米ドルとするコスト削減目標の上端を捉え
ることができそうです。
また現在は、グループ全体にとって重要なメキシコ事業と米国事業の収益性を回復させる過程にあります。
2012 年にメキシコ事業の再編とリスク抑制に着手し、2015 年の年初からは事業再建に取り組んでいます。それ以降は
クレジットカード事業や個人向けローン事業、住宅ローン事業の市場シェアを拡大し、貿易金融と国際決済事業を成
長させてきました。その結果、調整後ベースの収益がリテール・バンキング&ウェルス・マネジメント部門では 12%
増、商業銀行部門では 27%増となりました。またメキシコ事業における調整後ベースの利益は前年同期比 37%増とな
りました。
HSBC ホールディングス plc
5
グループ・チーフ・エグゼクティブのレビュー(続き)
米国ではグループのネットワークからの収益拡大を念頭に、商業銀行部門とグローバル・バンキング&マーケッツ部
門に投資しました。またコスト削減ならびに法人金融部門の RWA の切離しを速やかに進めました。さらに米国住宅
金融専門会社(US CML)において過去のローン債権ポートフォリオの圧縮を続け、2016 年上期には 47 億米ドル相当
を迅速かつ効率的に売却しました。こうした取組みとグループの資本計画および経営管理プロセスにおける一段の改
善によって、米国事業が今年の米連邦準備制度理事会のマクロ・ストレス・テスト(包括的資本分析:CCAR)の一
環として提出した資本計画について、異論がない旨の回答を当局から得ることができました。この計画には 2017 年に
米国事業が HSBC ホールディングス plc に対し、2007 年以降では初めてとなる配当を支払うことが盛り込まれていま
す。
2016 年上半期の調整後ベースの税引前当期純利益の 3 分の 2 に相当する 72 億米ドルはアジア地域で生み出されたも
のであり、アジア地域の比重は前年同期の 62%よりも大きくなりました。私たちは資産運用事業や保険事業、
ASEAN 地域事業、珠江デルタ地域事業を中心とするアジア事業の発展に取り組んできました。この 4 つの事業分野す
べてにおいて前年同期比で増収となり、アジア事業の資産規模を 7%拡大しました。また中国人民元ビジネスの市場
では主導的な立場を維持し、アジアマネー誌が投票で決定する「総合オフショア人民元プロダクト&サービス最優秀
賞」を 5 年連続で受賞しました。
これからも取り組むべき分野がまだあります。アジアに軸足を置いたグループの事業は、利用可能となった資本を再
び活用していく能力にかかっています。これまでグループとして、RWA を圧縮すれば資本を解放することができると
いうことを明確に示してきましたが、世界経済が減速しているためその資本をアジアの成長市場に再配分していく取
組みは遅れています。株主の最大利益につながると判断できるまで時機を待つことになります。
また私たちは HSBC 全体にグローバル・スタンダードを浸透させる努力を継続しています。
自社株買い
グループの健全な資本状態と安定的な収益によって、ブラジル事業の支援に必要となっていた株式資本の一部を消却
することが可能になりました。規制当局から適切な承認を得た上で 2016 年下半期には 25 億米ドル規模の自社株買い
を行う予定です。
今後の見通し
英国が国民投票で EU 離脱を決めたことを受け、今後しばらくは変動が大きく不透明感の強い局面が続くと予想され
ます。私たちは圧力のかかる事業分野を素早く特定することを念頭に、グループの事業ポートフォリオを細かく観察
していますが、どの事業分野がどの程度の影響を受けるのかについてコメントするのは時期尚早と思われます。
依然として困難な経済環境が続いていますが、グループはこれまでの取組みを通じて正常な経済環境が回復したとき
に備え、優位な立場を一段と確かなものとしています。HSBC は昨年の 6 月と比較しても、より強く、より無駄が排
除され、またより連携がとれています。課題はまだ少なくありませんが、すべての分野で私たちは進歩を続けている
ところです。またバランスがとれ多角化された事業モデルと潤沢な流動性、そして厳格なコスト管理を通じて私たち
は極めて強い回復力を備えた組織を作り上げています。
HSBC ホールディングス plc
6
財務概要
2015 年上半期
2015 年下半期
百万米ドル
百万米ドル
百万米ドル
当該期
税引前当期純利益
9,714
13,628
5,239
親会社株主帰属利益
6,912
9,618
3,904
普通株式配当金
6,118
5,796
3,914
当該期末
総株主持分
191,257
192,427
188,460
自己資本総額
186,793
195,110
189,833
顧客勘定
1,290,958
1,335,800
1,289,586
総資産
2,608,149
2,571,713
2,409,656
リスク加重資産(RWA)
1,082,184
1,193,154
1,102,995
米ドル
米ドル
普通株式 1 株当たり
利益(基本ベース)
0.32
0.48
0.17
配当金 1
0.31
0.30
0.20
純資産
8.75
9.11
8.73
株式情報
0.50 米ドル:発行済普通株式
1
2016 年上半期
19,813 百万株m 19,516 百万株
米ドル
19,685 百万株
本財務諸表に表示した普通株式 1 株当たり配当金の 0.31 米ドルは、2016 年上半期に表明された配当金の総額で、2015 年第 4 回中間配当
と 2016 年第 1 回中間配当の合計額。
地域別の営業成績
税引前当期純利益/(損失)
2016 年上半期
2015 年上半期
2015 年下半期
百万米ドル
%
百万米ドル
%
欧州
1,579
16.3
2,205
16.2
(1,562)
(29.8)
アジア
7,155
73.7
9,400
69.0
6,363
121.5
985
10.1
901
6.6
636
12.1
50
0.5
690
5.1
(76)
(1.5)
ラテン・アメリカ
(55)
(0.6)
432
3.1
(122)
(2.3)
ぜ
税引前当期純利益
9,714
13,628
100.0
5,239
100.0
中東・北アフリカ
北米
100.0
(2,291)
(2,907)
(864)
当期純利益
7,423
10,721
4,375
親会社株主帰属利益
6,912
9,618
3,904
511
1,103
471
法人所得税等
少数株主持分帰属利益
%
百万米ドル
事業別の営業成績
税引前当期純利益/(損失)
2016 年上半期
2015 年下半期
%
百万米ドル
%
百万米ドル
%
リテール・バンキング&ウェルス・マネジメント事業
2,382
24.5
3,362
24.7
1,605
30.6
商業銀行事業
4,304
44.3
4,523
33.2
3,450
65.9
グローバル・バンキング&マーケッツ事業
4,006
41.2
4,754
34.9
3,156
60.2
グローバル・プライベート・バンキング事業
(557)
(5.7)
180
1.3
164
3.1
その他 1
(421)
(4.3)
809
5.9
(3,136)
(59.8)
13,628
100.0
5,239
100.0
9,714
1
2015 年上半期
百万米ドル
100.0
「その他」に分類されている主要項目は HSBC ホールディングスおよび金融事業の財務成績として以下のものを含む。集約保有する無償
資本からの純金利収益、財産管理や中央管理サービスの提供を HSBC が受けた際に本社に発生する営業コスト、グループのサービス・セ
ンターや共有サービス事業体そしてその関連修復費用、英国銀行税、未配分投資事業、中央管理投資会社、関連会社や合弁事業の持分
の希薄化に伴って生じる利益および特定不動産の取引から生じる利益。また「その他」には公正価値で評価する長期債務の公正価値変
動の一部が含まれる(それ以外のグループ債務の変動はグローバル・バンキング&マーケッツ部門に属する)。
HSBC ホールディングス plc
7
連結損益計算書
連結損益計算書
2016 年上半期
2016 年上半期
2015 年上半期
2015 年下半期
百万米ドル
百万米ドル
百万米ドル
受取利息
支払利息
23,011
(7,251)
24,019
(7,575)
23,170
(7,083)
純利息収益
15,760
16,444
16,087
受取手数料
支払手数料
8,202
(1,616)
9,372
(1,647)
8,644
(1,664)
純手数料収益
6,586
7,725
6,980
純利息収益を除くトレーディング収益
トレーディング業務に係る純利息収益
4,594
730
3,520
1,053
3,428
722
純トレーディング収益
5,324
4,573
4,150
270
291
1,324
1,342
(461)
(673)
561
965
64
5,356
644
2,666
1,874
68
5,607
836
(1,134)
194
55
4,748
219
35,260
39,793
31,299
発行済長期債およびその派生商品の公正価値変動分
公正価額で表示されているその他金融商品からの純収益/(損失)
公正価額で表示されている金融商品からの純利益/(損失)
金融投資からの利益(損失控除後)
受取配当金
純既経過保険料
その他の営業収益
営業収益合計
純既発生保険金および保険契約者債務の変動
(5,790)
(6,850)
(4,442)
貸倒引当金およびその他の信用リスク引当金前純営業収益
29,470
32,943
26,857
貸倒引当金およびその他の信用リスク引当金
(2,366)
(1,439)
(2,282)
純営業収益
27,104
31,504
24,575
人件費
一般管理費
有形固定資産償却費および減損損失
無形資産、営業権償却費および減損損失
(9,354)
(7,467)
(605)
(1,202)
(10,041)
(8,129)
(604)
(413)
(9,859)
(9,533)
(665)
(524)
(18,628)
(19,187)
(20,581)
営業利益
8,476
12,317
3,994
関連会社および合弁会社からの利益分配金
1,238
1,311
1,245
税引前当期純利益
9,714
13,628
5,239
(2,291)
(2,907)
当期純利益
7,423
10,721
4,375
親会社株主帰属利益
少数株主持分帰属利益
6,912
511
9,618
1,103
3,904
471
米ドル
米ドル
米ドル
0.32
0.32
0.48
0.48
営業費用合計
法人所得税等
普通株式 1 株当たり利益(基本ベース)
希薄化後普通株式 1 株当たり利益
HSBC ホールディングス plc
8
(864)
0.17
0.17
連結包括利益計算書
連結包括利益計算書
2016 年上半期
2016 年上半期 2015 年上半期
当期純利益
2015 年下半期
百万米ドル
百万米ドル
百万米ドル
7,423
10,721
4,375
1,010
2,826
(1,228)
24
(612)
(2,445)
(355)
(2,317)
2
225
(627)
(876)
(120)
125
244
340
(1,796)
2,242
(106)
(150)
341
(538)
47
126
363
(167)
(70)
その他包括利益/(損失)
特定の条件を満たした場合、後の期間に損益として再区分されうる項目:
売買可能投資
– 公正価値評価益/(評価損)
– 売却により損益計算書に振り替えられた公正価値評価益
– 減損により損益計算書に振り替えられた評価損
– 法人所得税
キャッシュフロー・ヘッジ
– 公正価値評価益 /(評価損)
– 損益計算書に振り替えられた公正価値評価益 /(評価損)
– 法人所得税
その他包括利益 /(損失)のうち関連会社および合弁会社の持分
(1)
(1)
—
– 当期持分
– 売却により損益計算書に振り替えられた持分
外貨換算差額
-その他外貨換算差額
-外貨換算差額に係る法人所得税
後の期間に損益として再区分されない項目:
確定給付年金資産および債務の再測定額
-法人所得税等控除前
-法人所得税
当期のその他の包括利益 /(損失)-
税効果後
当期包括利益 /(損失)
当期包括利益の帰属:
-親会社持分
-少数株主持分
当期包括利益 /(損失)
HSBC ホールディングス plc
9
2
2
—
(11)
(11)
—
(2,713)
(2,619)
(94)
(3,267)
(3,395)
128
(7,678)
(7,717)
39
416
533
(117)
(1,680)
(2,085)
405
1,781
2,215
(434)
(948)
(7,540)
(6,409)
6,475
3,181
(2,034)
6,010
465
2,856
325
(2,396)
362
6,475
3,181
(2,034)
連結貸借対照表
連結貸借対照表
2016 年上半期
2016 年
6 月 30 日
2016
百万米ドル
2015 年
12 月 31 日
2015
百万米ドル
128,272
6,584
29,011
280,295
23,901
369,942
92,199
887,556
187,826
441,399
50,305
60,569
714
19,606
24,053
5,917
98,934
5,768
28,410
224,837
23,852
288,476
90,401
924,454
146,255
428,955
43,900
54,398
1,221
19,139
24,605
6,051
2,608,149
2,409,656
29,011
69,900
1,290,958
98,342
7,461
188,698
78,882
368,414
87,673
43,705
42,057
1,569
73,416
5,797
28,410
54,371
1,289,586
80,400
5,638
141,614
66,408
281,071
88,949
36,840
38,116
783
69,938
5,552
劣後債務
2,300
21,669
1,760
22,702
負債合計
2,409,852
2,212,138
資本
資本金
資本剰余金
その他持分
その他の剰余金
繰越利益剰余金
9,906
12,772
17,110
5,759
145,710
9,842
12,421
15,112
7,109
143,976
総株主持分
少数株主持分
191,257
7,040
188,460
9,058
資本合計
198,297
197,518
2,608,149
2,409,656
資産
現金および中央銀行預け金
受取為替
香港政庁債務証書
トレーディング資産
公正価額で表示されている金融資産
デリバティブ資産
銀行貸付金
顧客貸付金
リバースレポ取引-非トレーディング目的
金融投資
売却目的保有資産
前払金および未収収益その他の資産
当期税金資産
関連会社および合弁会社持分
営業権および無形資産
繰延税金資産
資産合計
負債および資本
負債
香港流通紙幣
銀行預り金
顧客勘定
レポ取引-非トレーディング資産
支払為替
トレーディング負債
公正価額で表示されている金融負債
デリバティブ負債
社債
売却目的保有グループ負債
未払費用および前受収益その他の負債
当期税金負債
保険契約債務
引当金
繰延税金負債
資本および負債合計
HSBC ホールディングス plc
10
連結キャッシュフロー計算書
連結キャッシュフロー計算書
2016 年上半期
営業活動によるキャッシュフロー
税引前当期純利益
2016 年上半期
2015 年上半
2015 年下半期
31 Dec
百万米ドル
百万米ドル
百万米ドル
9,714
13,628
5,239
調整項目:
-投資活動からの純利益
-関連会社および合弁会社からの利益分配金
-税引前当期純利益に含まれるその他非現金項目
-営業資産による収入
-営業負債による支出
-外貨換算差額消却 1
-関連会社からの受取配当金
-確定給付年金拠出金
-法人所得税等の支払額
(1,034)
(1,238)
5,817
7,268
59,093
(3,193)
619
(340)
(1,668)
(1,926)
(1,311)
4,522
12,077
(15,544)
3,951
770
(226)
(1,351)
(9)
(1,245)
6,243
53,751
(91,218)
14,357
109
(438)
(2,501)
営業活動によるキャッシュフロー小計
75,038
14,590
(15,712)
(233,153)
216,340
(429)
40
4,186
(395)
16
(211,669)
208,637
(620)
56
321
(400)
6
(226,707)
190,999
(732)
47
1,702
(554)
2
(13,395)
(3,669)
(35,243)
財務活動によるキャッシュフロー
普通株式発行による収入
トレーディング目的および投資目的による自己株式の純売却 /(購入)
その他の持分金融商品発行による収入
優先株式およびその他持分金融商品の消却
劣後特約付借入による収入
劣後特約付借入金の返済による支出
親会社普通株主への配当金の支払額
少数株主持分への配当金の支払額
その他の持分保有者への配当金の支払額
8
(78)
1,998
(1,825)
1,129
(546)
(3,729)
(702)
(556)
9
139
2,459
(462)
1,680
(778)
(1,834)
(386)
(428)
138
192
1,120
—
1,500
(1,379)
(4,714)
(311)
(522)
財務活動によるキャッシュフロー小計
(4,301)
現金および現金同等物の純増加
投資活動によるキャッシュフロー
金融投資購入による支出
金融投資の売却および満期による収入
有形固定資産購入による支出
有形固定資産売却による収入
貸付債権売却による収入 /(支出)
無形資産購入による(支出)
子会社、事業、関連会社、合弁会社の売却による収入 /(支出)
投資活動によるキャッシュフロー小計
399
(3,976)
57,342
11,320
(54,931)
現金および現金同等物期首残高
現金および現金同等物に関する為替差損益
243,863
(1,452)
301,301
(3,829)
308,792
(9,998)
現金および現金同等物期末残高
299,753
308,792
243,863
/(減少)
脚注は 13 ページ
HSBC ホールディングス plc
11
株式資本変動計画書
株式資本等変動計画書
2016 年上半期
その他の剰余金
資本金
期首(2016 年 1 月 1 日)
当期純利益
百万米
ドル
9,842
—
資本
剰余金
その他持分 2
百万米
ドル
12,421
—
百万米
ドル
15,112
—
—
—
—
—
—
—
その他の包括利益(税効果後)
– 売却可能投資
– キャッシュフロー・ヘッジ
– 確定給付年金資産および債務の再測定額
– その他包括利益のうちの関連会社および合弁会社の持分
– 外貨換算差額
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
当期包括利益
—
—
—
従業員報酬および従業員持株制度に基づき発行された株式
配当に代えて発行された株式およびそれに基づき発生した金額
株主配当金
資本証券発行
株式報酬契約費用
その他の変動額
32
32
—
—
—
—
383
(32)
—
—
—
—
期末(2016 年 6 月 30 日)
9,906
期首(2015 年 1 月 1 日)
当期純利益
9,609
—
—
—
—
—
—
—
当期包括利益(税効果後)
– 売却可能投資
– キャッシュフロー・ヘッジ
– 確定給付年金資産および債務の再測定額
– その他の包括利益のうち関連会社と合弁会社の持分
– 外貨換算差額
当期包括利益
従業員報酬および従業員持株制度に基づき発行された株式
配当に代えて発行された株式およびそれに基づき発生した金額
株主配当金
資本証券発行
株式報酬契約費用
その他の変動額
期末(2015 年 6 月 30 日)
繰越利益
剰余金
百万米
ドル
143,976
6,912
451
—
—
452
(1)
—
その他有 キャッシュ
価証券評 フロー・ヘッ
価差額金 3 ジ損益 3
百万米
ドル
(189)
—
外貨換算
調整勘定 3
百万米
ドル
34
—
合併
準備金 総株主持分
百万米
百万米
ドル
ドル
(20,044)
27,308
—
—
百万米
ドル
188,460
6,912
少数
株主持分 4
百万米
ドル
9,058
511
百万米
ドル
197,518
7,423
1,024
1,024
—
—
—
—
341
—
341
—
—
—
(2,718)
—
—
—
—
(2,718)
—
—
—
—
—
—
(902)
1,024
341
452
(1)
(2,718)
7,363
1,024
341
(2,718)
—
6,010
465
6,475
—
—
—
1,998
—
—
(407)
1,111
(6,674)
—
305
36
—
—
—
—
—
3
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
8
1,111
(6,674)
1,998
305
39
—
—
(702)
—
—
(1,781)
8
1,111
(7,376)
1,998
305
(1,742)
12,772
17,110
145,710
838
375
(22,762)
27,308
191,257
7,040
198,297
11,918
—
11,532
—
137,144
9,618
2,143
—
58
—
(9,265)
—
27,308
—
190,447
9,618
9,531
1,103
199,978
10,721
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
(1,693)
—
—
(1,695)
2
—
(1,735)
(1,735)
—
—
—
—
(151)
—
(151)
—
—
—
(3,183)
—
—
—
—
(3,183)
—
—
—
—
—
—
(6,762)
(1,735)
(151)
(1,695)
2
(3,183)
(778)
(710)
1
15
—
(84)
(7,540)
(2,445)
(150)
(1,680)
2
(3,267)
(151)
(3,183)
—
2,856
325
3,181
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
9
2,242
(6,224)
2,459
444
194
—
—
(432)
—
—
(469)
9
2,242
(6,656)
2,459
444
(275)
(12,448)
27,308
192,427
8,955
201,382
—
—
—
7,925
(1,735)
31
118
—
—
—
—
490
(118)
—
—
—
—
—
—
—
2,459
—
—
(512)
2,242
(6,224)
—
444
189
—
—
—
—
—
5
—
—
—
—
—
—
9,758
12,290
13,991
141,208
413
(93)
HSBC ホールディングス plc
12
(46)
(14)
(1)
(36)
—
5
資本合計
(948)
1,010
340
416
(1)
(2,713)
株式資本変動計画書(続き)
株主資本等変動計画書
2016 年上半期 (続き)
その他の剰余金
その他
資本金 資本剰余金
その他の
持分
繰越利益
剰余金
有価証券評 キャッシュフロー・
価差額金 3 ヘッジ損益 3
総株主
少数
持分
株主持分
資本合計
百万米
ドル
27,308
百万米
ドル
192,427
百万米
ドル
8,955
百万米
ドル
201,382
—
3,904
471
4,375
百万米
ドル
12,290
百万米
ドル
13,991
百万米
ドル
141,208
百万米
ドル
413
当期純利益
—
—
—
3,904
—
その他の包括利益(税効果後)
—
—
—
1,766
(597)
127
(7,596)
—
(6,300)
(109)
(6,409)
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
1,777
(11)
—
(597)
—
—
—
—
—
127
—
—
—
—
—
—
—
(7,596)
—
—
—
—
—
(597)
127
1,777
(11)
(7,596)
(30)
(1)
4
—
(82)
(627)
126
1,781
(11)
(7,678)
—
14
70
—
—
—
—
—
201
(70)
—
—
—
—
—
—
—
—
1,121
—
—
5,670
(77)
920
(4,436)
—
313
378
(597)
—
—
—
—
—
(5)
127
—
—
—
—
—
—
(7,596)
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
(2,396)
138
920
(4,436)
1,121
313
373
362
—
—
(265)
—
—
6
(2,034)
138
920
(4,701)
1,121
313
379
9,842
12,421
15,112
143,976
(189)
34
(20,044)
27,308
188,460
9,058
197,518
– 売却可能投資
– キャッシュフロー・ヘッジ
– 確定給付年金資産および債務の再測定額
– その他の包括利益のうち関連会社と合弁会社の持分
– 外貨換算差額
当期包括利益
従業員報酬および従業員持株制度に基づき発行された株式
配当に代えて発行された株式およびそれに基づいて発生した金額
株主配当金
資本証券発行
株式報酬契約費用
その他の変動額
期末(2015 年 12 月 31 日)
—
百万米
ドル
(12,448)
合併
準備金
百万米
ドル
9,758
期首(2015 年 7 月 1 日)
百万米
ドル
(93)
外貨勘定調
整勘定 3
—
財務諸表に係る脚注
1
2
3
4
貸借対照表における期首期末間の変動は平均値をもって調整。非合理的費用算定が無い場合、詳細が判明しないため項目ごとの調整は行わない。
2016 年 6 月に HSBC ホールディングスは 20 億米ドルの 永久劣後偶発転換社債を発行し、発行費用の 600 万米ドルと税軽減効果の 400 万ドルを控除した額を国際財務報告基準(IFRS)に沿って資本として類別。
2016 年 6 月 30 日時点でブラジル事業は売却目的保有資産として類別(2016 年中間決算の Note 11 参照)。当該事業に係るその他の剰余金の累計は以下のとおり; 有価証券評価差額金の借方 3,300 万米ドル
(2015 年 6 月 30 日:借方 6,500 万米ドル;2015 年 12 月 31 日:借方 1 億 7,600 万米ドル)、キャッシュフロー・ヘッジ損益ゼロ(2015 年 6 月 30 日:借方 2,900 万米ドル;2015 年 12 月 31 日:貸方 3,400 万米ド
ル)そして外貨勘定調整勘定の借方 19 億米ドル(2015 年 6 月 30 日:借方 17 億米ドル;2015 年 12 月 31 日:借方 26 億米ドル)。
2015 年 12 月 31 日時点の発行済優先株式のすべて(18 億 2,500 万米ドル)を HSBC 銀行 USA および HSBC ファイナンス・コーポレーションが償還する期間。2015 年 12 月時点の発行済優先株式全体の詳細につい
ては Annual Report and Accounts 2015 の 436~437 ページの Note34 参照。
HSBC ホールディングス plc
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