油流出損害に対する国際的な補償体制と HNSプロトコル草案 国際油濁補償基金事務局が作成した注釈 露木 伸宏 国 際 油 濁 補 償 基 金 (IOPCF) 法令審議官 1 はじめに 石 油 タ ン カ ー か ら の 流 出 に よ る 油 濁 損 害 に 対 す る 補 償 は 、国 際 海 事 機 関( IMO)の 支援の下で策定された国際体制により規定されている。この体制の枠組みは当初、 「 1969年 の 油 濁 損 害 に つ い て の 民 事 責 任 に 関 す る 国 際 条 約 」( 1969年 民 事 責 任 条 約 ) と 、 1971年 の 油 濁 損 害 の 補 償 の た め の 国 際 基 金 の 設 立 に 関 す る 国 際 条 約 」 ( 1971年 基 金 条 約 ) で あ っ た 。 こ の 「 旧 」 体 制 は 1992年 に 2本 の 議 定 書 に よ っ て 修 正 さ れ 、 修 正 後 の 条 約 は 「 1992年 民 事 責 任 条 約 」 お よ び 「 1992年 基 金 条 約 」 と し て 知 ら れ て い る 。 1992年 の 両 条 約 は 1996年 5月 30日 に 発 効 し た 。 1971年 基 金 条 約 は 、多 数 の 廃 棄 通 告 が あ っ た た め 、2002年 5月 24日 に 失 効 し た 。多 く の 国 々 が 1969年 民 事 責 任 条 約 も 廃 棄 通 告 し た 。 し た が っ て 、 こ の 注 釈 で は 、 主 と し て「 新 体 制 」、す な わ ち 1992年 民 事 責 任 条 約 お よ び 1992年 基 金 条 約 を 取 り 上 げ る 。 1992年 民 事 責 任 条 約 は 、 油 濁 損 害 に 対 す る 船 主 の 責 任 を 規 定 し て い る 。 こ の 条 約 は 、船 主 に つ い て 厳 格 責 任 の 原 則 を 定 め 、強 制 賠 償 責 任 保 険 の 制 度 を 設 け て い る 。船 主は通常、所有船舶の総トン数に応じた金額に自己の責任を制限する権利を有する。 1992年 基 金 条 約 は 、 1992年 民 事 責 任 条 約 を 補 足 す る も の で 、 適 用 さ れ る 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 補 償 が 不 十 分 で あ る 場 合 に 、被 害 者 に 補 償 す る た め の 体 制 を 確 立 し て い る 。1992年 基 金 条 約 に 基 づ き 、1992年 国 際 油 濁 補 償 基 金( 一 般 に「 1992年 IOPC基 金 」 ま た は 「 1992年 基 金 」 と 呼 ば れ る ) が 設 立 さ れ た 。 1992年 基 金 は 、 1992年 基 金 条 約 に 基 づ く 補 償 体 制 を 管 理 す る た め に 設 立 さ れ た 政 府 間 国 際 機 関 で あ る 。各 国 は 、1992 年 基 金 条 約 に 加 盟 す る こ と に よ っ て 1992年 基 金 の 加 盟 国 に な る 。 基 金 の 本 部 は ロ ン ドンにある。 2010年 2月 1日 現 在 、123カ 国 が 1992年 民 事 責 任 条 約 を 批 准 し 、104カ 国 が 1992年 基 金条約を批准していた。加盟国は付録に列挙するとおりである。 2 1992年 民 事 責 任 条 約 2.1 適用範囲 1992年 民 事 責 任 条 約 は 、 タ ン カ ー か ら の 持 続 性 油 の 流 出 に よ る 油 濁 損 害 に 適 用 さ れる。 1992年 民 事 責 任 条 約 は 、 条 約 加 盟 国 の 領 土 、 領 海 、 排 他 的 経 済 水 域 ( EEZ) ま た は 同 等 区 域 で 発 生 し た 油 濁 損 害 を 対 象 と す る 。タ ン カ ー の 旗 国 や 船 主 の 国 籍 は 、適 用 範囲の決定とは無関係である。 「 油 濁 損 害 」は 、汚 染 に よ っ て 生 じ る 損 失 ま た は 損 害 と 定 義 さ れ る 。環 境 損 害( 環 境 の 悪 化 に よ る 利 益 の 喪 失 を 除 く )の 場 合 に お け る 補 償 は 、汚 染 さ れ た 環 境 を 回 復 さ せ る 合 理 的 な 措 置 を 講 じ る た め に 、実 際 に 支 出 さ れ た ま た は 支 出 さ れ る 見 込 み の 費 用 に限られる。 油 濁 損 害 の 概 念 に は 、条 約 加 盟 国 の 領 土 、領 海 、EEZま た は 同 等 区 域 に お い て 油 濁 損害を防止または最小化するために、場所を問わず講じられる措置(「防止措置」) が 含 ま れ る 。油 流 出 が 発 生 し な く て も 、油 濁 損 害 の 重 大 か つ 差 し 迫 っ た 脅 威 が あ れ ば 、 防止措置にかかる経費を回収することができる。 1992年 民 事 責 任 条 約 の 対 象 と な る の は 、 ( 乾 貨 物 用 船 舶 で な く ) ば ら 荷 で 油 を 輸 送 す る た め に 建 造 ま た は 改 造 さ れ た 、貨 物 積 載 の お よ び 場 合 に よ っ て は 空 荷 の 遠 洋 航 海船舶からの貨物および/またはバンカーオイルの流出である。 ガ ソ リ ン 、 軽 油 、 灯 油 な ど の 非 持 続 性 油 に よ る 損 害 は 、 1992年 民 事 責 任 条 約 の 対 象にならない。 2.2 厳格責任 タ ン カ ー 船 主 は 、事 故 の 結 果 、自 己 の タ ン カ ー か ら 流 出 し た 油 に よ る 汚 染 損 害 に 対 し て 厳 格 な 責 任 を 負 う( す な わ ち 、過 失 が な く て も 責 任 を 負 う )。船 主 は 、以 下 を 証 明 し た 場 合 に 限 り 、 1992年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 責 任 を 免 除 さ れ る 。 a) 当 該 損 害 が 、 戦 争 行 為 ま た は 重 大 な 自 然 災 害 に よ り 生 じ た こ と 。 b) 当 該 損 害 が 、 も っ ぱ ら 第 三 者 の 妨 害 行 為 に よ り 生 じ た こ と 。 c)当 該 損 害 が 、燈 台 そ の 他 の 航 行 援 助 施 設 の 維 持 に お け る 公 共 機 関 の 過 失 に より生じたこと。 2.3 責任制限 船 主 は 通 常 、 1992年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 自 己 の 責 任 を 制 限 す る 権 利 を 有 す る 。 限 度 額 は 、 2003年 11月 1日 に 以 下 の と お り 約 50.37% 増 額 さ れ た 。 増 額 さ れ た 限 度 額 は、同日以降に発生した事故に適用される。 a) 総 ト ン 数 5,000ト ン 以 下 の 船 舶 に つ い て は 、 451万 特 別 引 出 権 ( SDR) ( 700万 米 ド ル ) 。 b) 総 ト ン 数 5,000~ 14万 ト ン の 船 舶 に つ い て は 、 451万 SDR( 700万 米 ド ル ) + 1ト ン 増 ご と に 631SDR( 978米 ド ル ) 。 c) 総 ト ン 数 14万 ト ン 以 上 の 船 舶 に つ い て は 、 8,977万 SDR ( 1億 3,900万 米 ド ル ) < 1 > 油 濁 損 害 が 船 主 の 個 人 的 な 作 為 ま た は 不 作 為 に 起 因 す る か 、そ の よ う な 損 害 を も た ら す こ と を 意 図 し て 行 わ れ た か 、お そ ら く そ の よ う な 損 害 が も た ら さ れ る で あ ろ う こ と を 知 り な が ら 無 謀 に も 行 わ れ た こ と が 証 明 さ れ た 場 合 、船 主 は 、自 己 の 責 任 を 制 限 する権利を剥奪される。 2.4 責任の所在 1992年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 油 濁 損 害 の 補 償 請 求 は 、 当 該 タ ン カ ー の 登 録 船 主 に 対 し て の み 行 う こ と が で き る 。こ れ は 、被 害 者 が 本 条 約 の 枠 外 で 船 主 以 外 の 者 に 補 償 請 求 を 行 う こ と を 妨 げ る も の で は な い 。し か し 同 条 約 は 、船 主 の 使 用 人 も し く は 代 理 人 、乗 組 員 、水 先 案 内 人 、用 船 者( 裸 用 船 の 用 船 者 を 含 む )、船 舶 の 管 理 者 も し く は 運 航 者 、ま た は 引 き 揚 げ 作 業 も し く は 防 止 措 置 の 実 施 者 に 対 す る 請 求 を 禁 止 し て い る 。 船主は、国内法に従って第三者に対して償還請求訴訟を起こす権利を有する。 2.5 強制保険 2,000ト ン を 超 え る 持 続 性 油 を 貨 物 と し て 運 ぶ タ ン カ ー 船 主 は 、1992年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 自 己 の 責 任 に 保 険 を か け る 義 務 を 負 う 。タ ン カ ー は 、保 険 加 入 を 証 明 す る 証 明 書 を 携 行 し な け れ ば な ら な い 。 1992年 民 事 責 任 条 約 に 加 盟 し て い な い 国 の 船 舶 も 、 1992年 民 事 責 任 条 約 加 盟 国 の 港 ま た は タ ー ミ ナ ル を 出 入 り す る に あ た っ て 、 そ のような証明書を要求される。 1992年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 油 濁 損 害 の 補 償 請 求 は 、 船 主 の 油 濁 損 害 責 任 に 財 政 的保証を提供する保険者等に対して直接行うことができる。 1992 年 両 条 約 の 計 算 単 位 は 、 国 際 通 貨 基 金 の 定 義 に よ る 特 別 引 出 権 ( SDR) で あ る 。 本 文 書 で は 、 SDR は 2010 年 2 月 1 日 に 適 用 さ れ る 為 替 レ ー ト 、 す な わ ち 1SDR= 1.54915 米 ド ル で 、 米 ド ル に 換 算 し て あ る 。 <1> 2.6 裁判所の権限 船 主 ま た は そ の 保 険 者 に 対 す る 1992年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 補 償 請 求 は 、 損 害 が 発 生 し た 領 土 、領 海 、EEZま た は 同 等 区 域 の 同 条 約 加 盟 国 の 裁 判 所 に お い て の み 、提 起することができる。 3 1992年 基 金 条 約 3.1 追加補償 1992年 基 金 は 、 1992年 基 金 条 約 加 盟 国 の 油 濁 損 害 被 害 者 で 、 以 下 の い ず れ か の 理 由 に よ っ て 、 1992年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 十 分 な 補 償 を 得 な い 者 に 補 償 を 支 払 う 。 a)船 主 が 1992年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 免 除 の 1つ を 行 使 で き る た め 、同 条 約 に基づく責任を免除される。 b) 船 主 が 1992年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 自 己 の 義 務 を 完 全 に 履 行 す る 資 力 を 有 せ ず 、船 主 の 保 険 が 油 濁 損 害 に 対 す る 補 償 請 求 を 満 た す に 不 十 分 で あ る 。 c) 損 害 が 1992年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 船 主 責 任 を 超 え て い る 。 1992年 基 金 条 約 加 盟 国 に な る に は 、 1992年 民 事 責 任 条 約 に も 加 盟 し な け れ ば な ら ない。 以 下 の 場 合 、 1992年 基 金 は 補 償 を 支 払 わ な い 。 a) 当 該 損 害 が 、 1992年 基 金 に 加 盟 し て い な い 国 で 発 生 し た 場 合 。 b) 当 該 油 濁 損 害 が 、 戦 争 行 為 ま た は 軍 艦 か ら の 流 出 に よ っ て 生 じ た 場 合 。 c) 請 求 者 が 、 定 義 さ れ た 1隻 以 上 の 船 舶 ( す な わ ち 、 貨 物 と し て 油 を ば ら 荷 で 輸 送 す る た め に 建 造 ま た は 改 造 さ れ た 、あ ら ゆ る 種 類 の 遠 洋 航 海 船 舶 ま た は 海 上 輸 送 船 )に 関 連 す る 事 故 が 原 因 で 当 該 損 害 が 生 じ た こ と を 証 明 で きない場合。 3.2 補償限度額 2003年 11月 1日 以 前 に 発 生 し た 事 故 に 関 し て 1992年 基 金 が 支 払 う 最 高 額 は 、 1992 年民事責任条約に基づいて船主(またはその保険者)が実際に支払う金額を含めて、 1億 3,500万 SDR( 2億 900万 米 ド ル ) で あ っ た 。 こ の 限 度 額 は 、 2003年 11月 1日 に 2億 300万 SDR( 3億 1,450万 米 ド ル ) へ と 約 50.37% 増 額 さ れ た 。 増 額 さ れ た 限 度 額 は 、 同日以降に発生した事故にのみ適用される。 3.3 裁判所の権限 1992年 基 金 に 対 す る 1992年 基 金 条 約 に 基 づ く 補 償 請 求 は 、 損 害 が 発 生 し た 領 土 、 領 海 、EEZま た は 同 等 区 域 の 同 条 約 加 盟 国 の 裁 判 所 に お い て の み 、提 起 す る こ と が で きる。 過去の事故の実績では、ほとんどの請求が示談で解決されている。 3.4 1992年 基 金 の 組 織 1992年 基 金 に は 、 す べ て の 加 盟 国 の 代 表 で 構 成 さ れ る 総 会 が あ る 。 総 会 は 、 1992 年 基 金 を 統 治 す る 最 高 機 関 で あ り 、 年 1回 、 定 例 会 を 開 催 す る 。 総 会 は 、 15加 盟 国 か ら 成 る 執 行 委 員 会 を 選 出 す る 。こ の 委 員 会 の 主 な 機 能 は 、補 償 の 支 払 い を 承 認 す る こ とである。 1992年 基 金 は 、 1971年 基 金 お よ び 追 加 基 金 ( 下 記 4章 お よ び 6.2を 参 照 ) と 事 務 局 を 共 有 す る 。 共 同 事 務 局 は 、 事 務 局 長 に よ っ て 統 轄 さ れ 、 現 在 27人 の 職 員 が い る 。 3.5 1992年 基 金 の 資 金 調 達 1992年 基 金 は 、1992年 基 金 条 約 加 盟 国 に お い て 、1暦 年 に 15万 ト ン を 超 え る 原 油 ま た は 重 質 燃 料 油( 拠 出 油 )を 受 け 取 っ た 者 に 課 さ れ る 拠 出 金 に よ り 資 金 を 供 給 さ れ る 。 拠出金の基準 拠 出 金 の 賦 課 は 、個 々 の 拠 出 者 に 関 す る 油 受 取 報 告 書 に 基 づ い て 行 わ れ る 。加 盟 国 は 毎 年 、そ の 国 で 拠 出 義 務 が あ る 者 の 住 所 氏 名 と 、そ の 者 が 受 け 取 っ た 拠 出 油 の 量 を 、 1992年 基 金 に 報 告 し な け れ ば な ら な い 。 こ れ は 油 受 取 人 が 政 府 機 関 で あ る か 、 国 有 企 業 で あ る か 、民 間 企 業 で あ る か に か か わ ら ず 適 用 さ れ る 。提 携 者( 子 会 社 お よ び 共 同 事 業 体 )の 場 合 を 除 い て 、当 該 年 に 15万 ト ン を 超 え る 拠 出 油 を 受 け 取 っ た 者 だ け を 報告しなければならない。 油 は 、海 上 輸 送 後 に 加 盟 国 の 港 ま た は タ ー ミ ナ ル 設 備 で 受 け 取 ら れ る た び に 、拠 出 目 的 の た め に 計 算 さ れ る 。「 受 け 取 ら れ る 」と い う 用 語 は 、海 上 輸 送 直 後 に タ ン ク ま た は 保 管 所 へ 受 け 入 れ ら れ る こ と を 指 す 。こ れ に 関 連 し て 、積 み 込 み 場 所 は 無 関 係 で あ り 、外 国 か ら 輸 入 さ れ た 油 で も 、同 じ 国 の 別 の 港 か ら 運 ば れ た 油 で も 、沖 合 の 生 産 リ グ か ら 船 で 輸 送 さ れ た 油 で も よ い 。ま た 、別 の 港 に 輸 送 す る た め に 受 け 取 ら れ た 油 や 、パ イ プ ラ イ ン で さ ら に 輸 送 す る た め に 受 け 取 ら れ た 油 も 、拠 出 金 計 算 上 、受 け 取 られたものとみなされる。 拠出金の支払い 年 間 拠 出 額 は 、翌 年 に 予 想 さ れ る 補 償 金 の 支 払 い お よ び 管 理 費 を 賄 う た め に 、1992 年 基 金 に よ り 賦 課 さ れ る 。 そ れ ぞ れ の 拠 出 者 は 、 受 け 取 っ た 拠 出 油 1ト ン 当 た り の 所 定額を支払う。賦課額は、毎年総会で決定される。 事 務 局 長 は 、総 会 が 年 間 拠 出 額 の 賦 課 を 決 定 し た の ち 、そ れ ぞ れ の 拠 出 者 に 請 求 書 を 発 行 す る 。請 求 繰 延 の 制 度 が あ り 、こ れ に よ っ て 総 会 は 、特 定 の 暦 年 に 賦 課 さ れ る 拠 出 金 の 総 額 を 確 定 す る が 、こ れ 以 下 の 特 定 の 額 に つ い て の み 翌 年 3月 1日 ま で の 支 払 い を 請 求 す る こ と を 決 定 し 、必 要 で あ る と 確 認 す れ ば 残 額 ま た は そ の 一 部 を 後 日 請 求 する。 拠 出 金 は 、 個 々 の 拠 出 者 が 1992年 基 金 に 直 接 支 払 う 。 各 国 は 、 そ の 国 の 拠 出 者 に 賦 課 さ れ た 拠 出 金 の 支 払 い に 責 任 を 負 わ な い 。た だ し 、当 該 責 任 を 自 発 的 に 受 け 入 れ た場合は、この限りではない。 拠出金額 油 濁 損 害 に 対 す る 補 償 請 求 に 関 し て 1992年 基 金 が 行 う 支 払 い は 、 年 に よ っ て 著 し く 異 な る 場 合 が あ り 、 そ の 結 果 、 拠 出 金 額 も 変 動 し て い る 。 下 表 は 、 1992年 基 金 が 1996~ 2008年 に 賦 課 し た 拠 出 金 を 示 し て い る 。 年次拠出金 支払期限 拠 出 金 総 額( £ ) 拠 出 油 1ト ン 当 た り の 拠出金(£) 1996年 1997年 1月 2日 4,000,000 0.0110440 1997年 1月 9日 10,000,000 0.0188066 1998年 1月 2日 9,500,000 0.0114295 賦課繰延最高額 30,000,000 (賦課繰延なし) 1999年 1月 2日 28,200,000 0.0400684 1999年 1月 9日 9,000,000 0.0134974 返 還 : 2000年 1月 3日 -3,700,000 -0.0056367 2000年 1月 9日 53,000,000 0.0552651 2001年 1月 3日 49,500,000 0.0545770 賦課繰延最高額 43,000,000 (賦課繰延なし) 2002年 1月 3日 41,000,000 0.0428439 賦課繰延最高額 21,000,000 (賦課繰延なし) 2002年 2003年 1月 3日 31,000,000 0.0274518 2003年 01.03.2004年 1月 3日 82,000,000 0.0052994 賦課繰延最高額 40,500,000 (賦課繰延なし) 2005年 1月 3日 37,800,000 0.0273362 1997 年 1998年 1999年 2000年 2001年 2004年 2005年 4 2006年 1月 3日 0 賦課延期最高額 5,500,000 (賦課繰延なし) 2006 年 2007年 1月 3日 3,000,000 0.0020156 2007年 2008年 1月 3日 3,000,000 0.0019699 2008年 2008年 1月 11日 50,000,000 0.0328304 2008年 2009年 1月 3日 10,000,000 0.0064870 賦課繰延最高額 85,500,000 (賦課繰延なし) 国際油濁補償追加基金 2005年 3月 3日 、2003年 に 採 択 さ れ た 議 定 書 に 基 づ く 追 加 基 金 に よ っ て 、第 3層 の 補 償 が 設 定 さ れ た 。 今 ま で の と こ ろ 、 26カ 国 が 議 定 書 を 批 准 し て い る 。 追 加 基 金 は 、 議 定 書 加 盟 国 の 油 濁 損 害 に 対 し て 、 1992年 基 金 条 約 に 基 づ く 補 償 に 加 え て 追 加 補 償 を 提 供 す る 。そ の 結 果 、追 加 基 金 加 盟 国 の 油 濁 損 害 に 対 し て 、一 事 故 当 り の 補 償 可 能 総 額 は 、7億 5,000万 SDR( 11億 6,180万 米 ド ル )で あ る 。こ の 金 額 は 、 1992年 民 事 責 任 条 約 お よ び 1992年 基 金 条 約 に 基 づ い て 支 払 わ れ る 2億 300万 SDR( 3 億 1,450万 米 ド ル ) を 含 む 。 追加基金は、当該国について議定書が発効したあとに発生した事故に関してのみ、 油濁損害に対する補償を支払う。 追 加 基 金 へ の 加 入 は 任 意 で あ り 、 1992年 基 金 加 盟 国 は 追 加 基 金 に 加 盟 す る こ と が できる。 追 加 基 金 へ の 年 次 拠 出 金 は 、そ れ ぞ れ の 加 盟 国 に 関 し て 、当 該 暦 年 に 、海 上 輸 送 後 に そ の 国 の 港 お よ び タ ー ミ ナ ル で 合 計 15万 ト ン を 超 え る 油 を 受 け 取 っ た 者 が 支 払 う 。 し か し 、 追 加 基 金 の 拠 出 制 度 は 1992年 基 金 の 制 度 と 異 な り 、 拠 出 金 の 支 払 い に お い て 、 そ れ ぞ れ の 加 盟 国 で 毎 年 少 な く と も 100万 ト ン の 拠 出 油 が 受 け 取 ら れ た も の と み なされる。 追 加 基 金 に 関 連 す る 事 故 は 1件 も 起 こ っ て い な い 。 下 表 は 、 追 加 基 金 の 管 理 費 を 賄 う た め に 2006年 に 賦 課 さ れ た 拠 出 金 を 示 し て い る 。 年次拠出金 支払期限 拠出金総額(£) 拠 出 油 1ト ン 当 た り の 拠出金(£) 2006年 2007年 1月 3日 1,400,000 0.0017223 1992年 基 金 事 務 局 ( 3.4を 参 照 ) が 管 理 す る 追 加 基 金 に は 、 加 盟 国 の 代 表 で 構 成 さ れる総会がある。 5 STOPIA2006お よ び TOPIA2006 1992年 の 民 事 責 任 条 約 お よ び 基 金 条 約 に よ っ て 創 設 さ れ た 2層 構 造 の 国 際 補 償 体 制 の 狙 い は 、海 運 業 界 と 石 油 業 界 と の 間 で 、タ ン カ ー か ら の 海 洋 油 流 出 が 及 ぼ す 経 済 的 影 響 の 公 平 な 分 担 を 確 保 す る こ と で あ っ た 。石 油 業 界 が 資 金 を 供 給 す る 追 加 基 金 の 設 立 に よ っ て 生 じ た 不 均 衡 に 対 処 す る た め に 、国 際 的 な P& Iク ラ ブ の グ ル ー プ( 世 界 の タ ン カ ー 総 ト ン 数 の 約 98% に 責 任 保 険 を 提 供 す る 相 互 保 険 13社 の グ ル ー プ ) は 、 二 つ の 協 定 、 す な わ ち 2006年 小 型 タ ン カ ー 油 濁 補 償 協 定 ( STOPIA) お よ び 2006年 タ ン カ ー 油 濁 補 償 協 定 ( TOPIA) か ら 成 る 補 償 パ ッ ケ ー ジ を 自 発 的 に 導 入 し た 。 こ れ ら の 契 約 に よ る 拘 束 力 の あ る 協 定 は 2006年 2月 20日 に 発 効 し た 。 1992年 基 金 お よ び 追 加 基 金 は 、 STOPIA2006お よ び TOPIA2006の 対 象 と な る 事 故 に 関 し て 、 そ れ ぞ れ 1992年 基 金 条 約 お よ び 追 加 基 金 議 定 書 に 従 い 、 引 き 続 き 請 求 者 に 補 償 す る 責 任 を 負 う 。 こ れ ら の 基 金 は 、 そ の 後 、 STOPIA2006お よ び TOPIA2006 に 従 っ て 船 主 か ら 補 償 を 受 け る 。 STOPIA2006で は 、 1992年 基 金 加 盟 国 の 損 害 に 対 し て 、 29,548総 ト ン 以 下 の タ ン カ ー に つ き 、 限 度 額 が 2,000万 SDR( 3,100万 米 ド ル ) に 自 発 的 に 増 額 さ れ て い る 。 TOPIA2006で は 、 当 該 事 故 が 協 定 の 対 象 と な る 船 舶 に 関 連 す る 場 合 、追 加 基 金 は 、請 求 者 に 支 払 っ た 補 償 の 50% を 船 主 か ら 補 償 さ れ る 権 利 を有する。 STOPIA2006お よ び TOPIA2006は 、2006~ 2016年 の 10年 間 の 油 濁 損 害 補 償 の 実 績 を み て 見 直 し を 行 い 、 そ の 後 は 5年 間 隔 で 見 直 す こ と も 定 め て い る 。 6 「旧」体制 6.1 ― 1969年 民 事 責 任 条 約 お よ び 1971年 基 金 条 約 1969年 民 事 責 任 条 約 1969年 民 事 責 任 条 約 は 1975年 に 発 効 し た 。2010年 2月 1日 現 在 、38カ 国 が 同 条 約 に 加盟している(付録に列挙)。 こ の 条 約 の 主 な 特 徴 は 、 以 下 の 点 を 除 い て 1992年 民 事 責 任 条 約 と 同 じ で あ る 。 1992年 民 事 責 任 条 約 と 違 っ て 、 1969年 条 約 は 、 条 約 加 盟 国 の 領 土 ( 領 海 を 含 む ) で 被 っ た 油 濁 損 害 に 限 定 さ れ る 。さ ら に 同 条 約 は 、油 流 出・排 出 事 故 発 生 後 に 生 じ た 損 害 ま た は 講 じ ら れ た 措 置 に の み 適 用 さ れ る 。し た が っ て 、こ の 条 約 は 脅 威 の 除 去 措 置 、す な わ ち 、当 該 措 置 が 功 を 奏 し て 当 該 タ ン カ ー か ら の 実 際 の 油 流 出 が な か っ た 場 合の防止措置には適用されない。 1969年 民 事 責 任 条 約 は 、 貨 物 と し て 実 際 に 油 を ば ら 荷 で 輸 送 し て い る 船 舶 、 す な わ ち 貨 物 積 載 タ ン カ ー に の み 適 用 さ れ る 。し た が っ て 、バ ラ ス ト 航 海 中 の タ ン カ ー か ら の バ ン カ ー オ イ ル 流 出 や 、タ ン カ ー 以 外 の 船 舶 か ら の バ ン カ ー オ イ ル 流 出 は 、1969 年条約の対象とならない。 1969年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 船 主 責 任 の 限 度 は 、 1992年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 限 度 よ り も は る か に 低 く 、 船 舶 の 総 ト ン 数 1ト ン 当 た り 133SDR( 206米 ド ル ) ま た は 1,400万 SDR( 2,170万 米 ド ル ) の い ず れ か 低 い 方 で あ る 。 当 該 事 故 が 船 主 の 個 人 的 な 過 失(「 実 際 の 過 失 ま た は 当 事 者 の 関 係 」)の 結 果 発 生 し た こ と を 請 求 者 が 証 明 し た 場 合 、船 主 は 、自 己 の 責 任 を 制 限 す る 権 利 を 剥 奪 さ れ る ことがある。 1969年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ く 油 濁 損 害 の 補 償 請 求 は 、 当 該 タ ン カ ー の 登 録 船 主 に 対 し て の み 行 う こ と が で き る 。こ れ は 、被 害 者 が 本 条 約 の 枠 外 で 船 主 以 外 の 者 に つ い て 、補 償 請 求 を 行 う こ と を 妨 げ る も の で は な い 。し か し 同 条 約 は 、船 主 の 使 用 人 ま た は 代 理 人 に 対 す る 請 求 を 禁 止 し て い る 。船 主 は 、国 内 法 に 従 っ て 第 三 者 に 対 し て 償 還 請求訴訟を起こす権利を有する。 6.2 1971年 基 金 条 約 1971年 基 金 条 約 に 基 づ き 、 同 条 約 が 発 効 し た 1978年 に 、 1971年 国 際 油 濁 補 償 基 金 ( 一 般 に「 1971年 IOPC基 金 」ま た は「 1971年 基 金 」と 呼 ば れ る )が 設 立 さ れ た 。1971 年 基 金 条 約 は 2002年 5月 24日 に 失 効 し 、 同 日 以 降 に 発 生 し た 事 故 に は 適 用 さ れ な い 。 1971年 基 金 が 支 払 う こ と が で き る 事 故 1件 当 た り の 補 償 総 額 は 、1992年 基 金 が 支 払 う こ と が で き る 最 高 額 よ り も は る か に 低 く 、1969年 民 事 責 任 条 約 に 基 づ い て 船 主( ま た は そ の 保 険 者 )が 実 際 に 支 払 う 金 額 を 含 め て 、6,000万 SDR( 9,300万 米 ド ル )で あ った。 1971年 基 金 が 取 り 扱 う 事 故 の 大 多 数 に お い て 、 す べ て の 請 求 が 示 談 で 解 決 さ れ て いる。 1971年 基 金 を 清 算 す る に は 、 そ の 前 に 同 基 金 が 、 1971年 基 金 条 約 の 有 効 期 間 中 に 発生した事故の被害者への補償支払義務を履行しなければならない。清算期間中、 1971年 基 金 は 、 1971年 基 金 条 約 の 加 盟 国 で あ っ た す べ て の 国 々 で 構 成 さ れ る 管 理 理 事 会 に よ っ て 統 治 さ れ る 。 前 述 の と お り ( 3.4) 、 1971年 基 金 は 1992年 基 金 と 事 務 局 を共有する。 1971年 基 金 は 1992年 基 金 と 同 じ 方 法 で 資 金 を 供 給 さ れ て い る 。 7 結論 1992年 民 事 責 任 条 約 お よ び 1992年 基 金 条 約 の 加 盟 国 に な る こ と の 利 点 は 、 以 下 の と お り ま と め る こ と が で き る 。タ ン カ ー 関 連 の 汚 染 事 故 が 発 生 し た 場 合 、防 除 作 業 ま た は 防 止 措 置 に か か る 費 用 を 負 担 し た 政 府 ま た は そ の 他 の 機 関 と 、汚 染 に よ る 損 害 を 被 っ た 民 間 団 体 ま た は 個 人 に 、補 償 が 支 払 わ れ る 。例 え ば 、網 を 汚 染 さ れ た 漁 夫 に は 補 償 を 受 け る 権 利 が あ り 、漁 夫 や 海 辺 の リ ゾ ー ト 地 の ホ テ ル 経 営 者 に 所 得 喪 失 に 対 す る 補 償 が 支 払 わ れ る 。加 盟 国 内 で 損 害 が 発 生 し た 場 合 、こ れ は タ ン カ ー の 国 籍 や 油 の 所有者、事故発生場所とは無関係である。 前 述 の よ う に 、多 く の 国 々 が 1969年 民 事 責 任 条 約 お よ び 1971年 基 金 条 約 を 廃 棄 し 、 1971年 基 金 条 約 は 2002年 5月 24日 に 失 効 し た 。 さ ら に 、 1992年 民 事 責 任 条 約 お よ び 1992年 基 金 条 約 は 、 最 初 の 条 約 よ り も 、 い く つ か の 点 で 適 用 範 囲 が 広 く 、 補 償 限 度 額 が は る か に 高 い 。こ の よ う な 理 由 で 、未 加 盟 国 は 、民 事 責 任 条 約 お よ び 基 金 条 約 の 1992年 議 定 書 ( 1969年 条 約 お よ び 1971年 条 約 で は な く ) に 加 盟 し 、 議 定 書 に よ っ て 修 正 さ れ た 条 約 ( 1992年 両 条 約 ) の 加 盟 国 に な る こ と が 推 奨 さ れ て い る 。 1992年 両 条 約 は 、 加 盟 申 請 書 寄 託 の 12カ 月 後 に 当 該 国 に つ い て 発 効 す る 。 す で に 1969年 民 事 責 任 条 約 に 加 盟 し て い る 国 に は 、 1992年 議 定 書 に 関 す る 書 類 を 寄 託 す る と 同 時 に 同 条 約 を 廃 棄 す る よ う 助 言 さ れ て い る 。こ れ に よ り 、当 該 国 に つ い て 1992年 議 定 書 が 発 効 す る 日 に 、 同 条 約 の 廃 棄 が 成 立 す る 。 追 加 基 金 議 定 書 に 関 し て は 、各 国 は 、自 国 に 固 有 の 状 況 に 照 ら し て 、議 定 書 の 批 准 が自国のためになるかどうか検討する必要がある。 *** 1992年 民 事 責 任 条 約 お よ び 1992年 基 金 条 約 の 両 方 に 加 盟 し て い る 国 2010年 2月 4日 現 在 ( し た が っ て 1992年 基 金 加 盟 国 ) 1992年 基 金 条 約 が 発 効 し て い る 103カ 国 アルバニア グルジア ノルウェー アルジェリア ドイツ オマーン アンゴラ ガーナ パナマ ア ン テ ィ グ ア・バ ー ブ ー ダ ギリシャ パプアニューギニア アルゼンチン グレナダ フィリピン オーストラリア ギニア ポーランド バハマ ハンガリー ポルトガル バーレーン アイスランド カタール バルバドス インド 韓国 ベルギー アイルランド ロシア ベリーズ イラン セントクリストファー・ ネーヴィス ブルネイ イスラエル セントルシア ブルガリア イタリア セントビンセントおよび グレナディーン諸島 カンボジア ジャマイカ サモア カメルーン 日本 セイシェル カナダ ケニア シエラレオネ カポベルデ キリバス シンガポール 中国(香港特別区) ラトビア スロベニア コロンビア リベリア 南アフリカ コモロ リトアニア スペイン コンゴ ルクセンブルク スリランカ クック諸島 マダガスカル スウェーデン クロアチア マレーシア スイス キプロス モルジブ トンガ デンマーク マルタ トリニダード・トバゴ ジブチ マーシャル諸島 チュニジア ドミニカ モーリシャス トルコ ドミニカ共和国 メキシコ ツバル エクアドル モナコ アラブ首長国連邦 エストニア モロッコ 英国 フィジー モザンビーク タンザニア フィンランド ナミビア ウルグアイ フランス オランダ バヌアツ ガボン ニュージーランド ベネズエラ ナイジェリア 加盟申請書を寄託しているが、 指 定 日 ま で 1992年 基 金 条 約 が 発 効 し な い 国 2010年 4月 24日 シリア 追加基金議定書に加盟している国 2010年 2月 4日 現 在 (したがって追加基金加盟国) 追 加 基 金 議 定 書 の 26加 盟 国 オーストラリア ドイツ オランダ バルバドス ギリシャ ノルウェー ベルギー ハンガリー ポーランド カナダ アイルランド ポルトガル クロアチア イタリア スロベニア デンマーク 日本 スペイン エストニア ラトビア スウェーデン フィンランド リトアニア 英国 フランス モロッコ 1992年 民 事 責 任 条 約 に 加 盟 し て い る が 、 1992年 基 金 条 約 に は 加 盟 し て い な い 国 2010年 2月 4日 現 在 ( し た が っ て 1992年 基 金 非 加 盟 国 ) 1992年 民 事 責 任 条 約 が 発 効 し て い る 19カ 国 アゼルバイジャン インドネシア ペルー シリア チリ クウェート モルドバ ウクライナ 中国 レバノン ルーマニア ベトナム エジプト モンゴル サウジアラビア イエメン エルサルバドル パキスタン ソロモン諸島 加盟申請書を寄託しているが、 指 定 日 ま で 1992年 民 事 責 任 条 約 が 発 効 し な い 国 2010 年 9 月 21 日 トルクメニスタン 1969年 民 事 責 任 条 約 に 加 盟 し て い る 国 2010年 2月 4日 現 在 1969年 民 事 責 任 条 約 の 38加 盟 国 アゼルバイジャン グルジア モーリタニア ベニン ガーナ モンゴル ブラジル グアテマラ ニカラグア カンボジア ガイアナ ペルー チリ ホンジュラス セントクリストファー・ ネーヴィス コスタリカ インドネシア サントメ・プリンシペ コートジボワール ヨルダン サウジアラビア ドミニカ共和国 カザフスタン セネガル エクアドル クウェート セルビア エジプト ラトビア シリア エルサルバドル レバノン トルクメニスタン 赤道ギニア リビア アラブ首長国連邦 ガンビア モルジブ 注 : 1971年 基 金 条 約 は 2002年 5月 24日 失 効
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