時計の複雑なメカニズムに情熱を傾ける 1962 年

その昔…
その昔
…時計の複雑なメカニズムに情熱を傾ける 1962 年、リヨン生まれの若き時計職人がいました。
ジュネーブの時計学校を卒業した彼は、ロジェ・デュブイのカビノチェ(独立時計師)のもとで
研鑽を積み、その後、古い時計作品を修復する自らの工房を自宅に開きます。クリストフ・ク
ラーレの運命が方向づけられるのは、その同業者に認知された 1987 年のことです。クリスト
フ・クラーレが設計したオートマタ付きのミニッツリピーター(15 分の音も鳴らすことが可能)の
ムーブメントに感動したユリス・ナルダンのオーナー、ロルフ・シュナイダーは彼にサン・マル
コ風オートマタ付きのミニッツリピーターのムーブメントを 20 個、注文します。国際時計展示
会の場、バーゼルでその作品を紹介する舞台が繰り広げられます。そのような後押しを受け、
フランスの時計職人は 1989 年、時計産業の揺籃の地として世界的に知られるラ・ショー・ド・
フォンにマニュファクチュール クラーレを創設します。マニュファクチュールがその複雑なム
ーブメントを製造する専門技術により、大手ブランドの土俵に頭角を現すまで時間はかかり
ませんでした。
高級ブランドの陰で作業を続けるクリストフ・クラーレはまた、見識のあるコレクターに向けた
ブランドの名を冠した作品への特別注文にも丁寧に応じました。人々がその職人技術により
すでに信任されていた時計職人の能力を目のあたりにするのは、デュアルトウが登場した
2009 年のことです。現在、クリストフ・クラーレ ブランドは、オリジナルのアイディアから最終
仕上げまで、高級時計を完全一貫製造する独立系ブランドの他を寄せつけないサークルの
中心に存在しています。
完璧でユニークなノウハウが盛り込まれた特別なコレクションは、可能性の限界を押し拡げ、
時間を読み取る斬新な方法を提案します。4 つのラインが創造の伝統と自由への敬意に育
まれたノウハウを輝かせます。伝統的なコンプリケーション ウォッチ ラインには、時間計測に
新たな意義を見出すユニークで特別な作品が集められています。きわめて複雑なコンプリケ
ーション ウォッチ ラインは、大胆で他を圧する作品に捧げられています。さらにインタラクティ
ブで遊び心のあるコンプリケーション ウォッチ ラインは、時の流れがひとつの楽しみであるこ
とを思い出させるよう工夫を凝らしています。そしてレディース コンプリケーション コレクショ
ンは高級時計をフェミニンなフォルムで実現させております。
「時計製造ではすべてがなされ、すべてがなされるべく残っている」という信条あるいは典礼
文を掲げるクリストフ・クラーレの方法論は、マニュファクチュールの工房での製造の各段階
に行き渡っています。時計職人は特別なもの、驚くべきものを作り出すための遺産と伝統に
インスパイアされています。彼らが作り出す時計は、技術と革新性を競い、最も伝統的なグラ
ンド コンプリケーションに新しい表現のフォルムを与えることになっています。ときに遊び心
があり、ときに壮麗でもあるタイムピースが内包するのは、時計職人を芸術家に変える発見
への感動、規律の遵守、そして直感です。
Christophe Claret SA – Alexandra Beurier – Tel: +41 32 933 80 26 – Email: [email protected]
マスター ウォッチメーカー
若きクラーレには時を見回るということが運命づけられていました。まだ 14 歳の折に時計師修復師のもとを訪れたのは単なる偶然でしたが、そこで確実なものが芽生えます。以来、時
計のメカニズムが情熱の中で動き始めます。ジュネーブの時計学校を卒業した 20 歳前の彼
は、ロジェ・デュブイのカビノチェのもとでさらに修行を続けます。カビノチェは彼に修復の秘
法を伝え、コンプリケーションの神秘性を語りました。
生まれ故郷に戻ったクリストフ・クラーレは、自宅に彼の初めての時計工房を開きます。彼は
古い作品の修復を専門とし、さまざまな仕上げに磨きをかけ、透かし彫り加工の時計の製造
に没頭しました。
啓示の年、1987 年。初めて参加したバーゼルの国際時計展示会で、クリストフ・クラーレは
彼の人生を変える人物と知り合いになります。ユリス・ナルダン ブランドを買収したスイスの
実業家、ロルフ・シュナイダーは、彼にサン・マルコ風オートマタ付きのミニッツリピーターの
ムーブメントを 20 個、注文します。つまり、推進力が与えられたわけです。その 2 年後、彼は
最初の会社を創設し、マニュファクチュール クラーレと名付けました。
10 年のうちに、その名はコンプリケーション ムーブメントの分野で代表的なものとなります。
ユリス・ナルダンを始めとして、フランク・ミュラー、ドゥ グリソゴノ、ジラール・ペルゴ、ジャン・
デュナン、ハリー・ウィンストンといった他の 17 の高級ブランドがクラーレにきわめて複雑なキ
ャリバーを発注します。クリストフ・クラーレは、自分の会社にその評価と野心に相応しい新し
い社屋を与えることにします。1999 年、彼はル・ロックルの高台にある古い建物を買い取りま
す。それは Musée d’Horlogerie des Monts(ル・ロックル時計博物館)のそばにあり、Manoir
du Soleil d’Or(黄金色の太陽の城館)と呼ばれています。彼はそこに工房を移し入れ、かつ
てウルバン・ヤーゲンセンの時計職人が所有していた、その屋敷に魂を注ぎ込みました。
2002 年から 2008 年にかけて、マニュファクチュールはさらに 2000 m2 の工房を追加します。
最先端のノウハウとテクノロジーを備えるマニュファクチュールは現在、高い資格を有する
100 名近くの従業員を擁し、30 以上の職人仕事を束ねています。
クリストフ・クラーレは、高級ブランド用の並外れたムーブメントを製造しつつ、しばしば彼の
専門技術に魅了されたコレクターから注文される一点物の、彼の名前が署名された時計の
製造にも取り組みました。初期の控えめな活動が華々しく日の目を見るのは 2009 年。マニ
ュファクチュールの 20 周年を祝う機会にクリストフ・クラーレはデュアルトウを作り上げました。
時計職人のあらゆる才能を凝縮させたこのメカニズムは、きわめて複雑な優れたモデルを生
み出す創造の自由という考え方の嚆矢を飾ります。
クリストフ・クラーレ ブランドは現在、自社内で一貫してムーブメントとケースを設計、開発、製
造する独立系高級時計ブランドのきわめて閉ざされたサークルに所属しています。それは
時計の製造と革新の先進性の中にブランドを位置づける、スイスという環境における独自の
シチュエーションです。
Christophe Claret SA – Alexandra Beurier – Tel: +41 32 933 80 26 – Email: [email protected]
マニュファクチュール
高級時計の世界でその名を知らしめることは、きわめて限られた数の時計職人だけが現在、
挑むことのできるひとつの挑戦です。それを実現するため、クリストフ・クラーレでは品質と技
能の基準が常に見直されています。父祖伝来のノウハウと同様に時計製造の伝統を遵守す
ることは、革新と卓越性を追求することを伴います。
環境が創造性と品質に影響を及ぼすことを理解しているクリストフ・クラーレは常に、従業員
に恵まれた作業環境を与えるよう注意していました。事務所と工房は定期的に改良され、コ
ミュニケーションと交流を優先する作業の組織体系もまた同じく見直されます。従業員は静
寂に満たされた作業場で最新の製造機械を利用することができるわけです。
クリストフ・クラーレは毎年、製造機械に投資しており、クリストフ・クラーレ エンジニアリングの
名のもとに、独自の機械の製造にも取り組んでいます。クリストフ・クラーレが考案したレーザ
ー切削加工機「Flashcut Laser」は現在、他とは比べものにならないほどの正確で迅速な作
業を可能にしています。設計と開発に 3 年を要した同期 16 軸の CNC マシンは、マニュファ
クチュールで最も複雑な地板とケースの製造に用いられます。
新しいモデルは研究室で命を吹き込まれます。ムーブメントの製造者、外装の設計者、デザ
イナー、コンピューターグラフィックス技術者が、クリストフ・クラーレの思い描く優れたコンプリ
ケーションにフォルムとカラーを与えます。その後、作品は工房に引き継がれます。ムーブメ
ントの数百の部品は、最新のテクノロジーを援用しつつ、優秀な職人により忍耐強く加工さ
れます。CNC オペレーター、旋盤技術者、電気めっき職人、仕上げ職人または熱処理技術
者は、それぞれの職人仕事の高度な要求に応える正確な作業を繰り返します。
製造機械を味方につけた職人と時計師の小さい手は、過ぎ去った時代のものでありながら、
かつてなかったほど活気に溢れた技術としてそれぞれの職人仕事をこなします。希少な産
業部門である高級時計製造は、しばしば職人的でさえある、きわめて巧緻な技能なくしては
永続しません。作業の中で重要な部分は、いまだに手作業でのみまかなわれています。そ
こに高級時計製造の魔法があるのです。面取り、バリ取り、引き抜き加工または装飾のスペ
シャリストは、何世代にもわたって受け継がれ、何年も積み重ねた経験を有効に活かしてい
ます。ギョーシェ彫り、エングレービングあるいはエナメル加工の作業は、スイスのきわめて
優秀な職人の手に託されます。最終的にはマニュファクチュールのマスター ウォッチメーカ
ーが、A から Z までムーブメントの組立についての責任を引き受けます。
全製品はその後、THF(テスト、認可、安全性)工房で入念な検査を受け、製造証明書を取
得します。ミニッツリピーター機能を備える時計は、特別な注意を払わなければならない作
品です。完璧なメロディ、ゴングの品質、音の振幅と持続具合、さらに発音の間隔を保証す
るため、それぞれについてはコンピューターで確認が行われます。ひとつひとつの製品は最
後にクリストフ・クラーレ本人によりその品質が認証されます。
Christophe Claret SA – Alexandra Beurier – Tel: +41 32 933 80 26 – Email: [email protected]
コレクション
伝統的なコンプリケーション ウォッチ
アレグロ
アレグロは音で時を知らせるウォッチの最新作です。30 余年の経験を積んだ熟練の時計職
人、クリストフ・クラーレは、アレグロの中で複数の高度な複雑機構を組み合わせました。カテ
ドラル ゴング付きミニッツリピーター、GMT、ビッグデイト、スモールセコンドおよびデイ/ナイ
ト表示。それらすべてを備える完全に設計 の見直されたムーブメントはまた、自社で開発、
製造したユニークな調節機構も備えています。ラウンド ケースは、レッドゴールド、 あるいは
ホワイトゴールドをチタンとバランスよく組み合わせています。サファイア製文字盤の開口部
からは時打ち機構を見ることができます。透明な文字盤は、シャルル 10 世スタイルを踏襲し
たスケルトン加工の階層式 ブリッジを特徴とするムーブメントの構造を見せてくれます。 この
新しいタイムピースにより、ル・ロックルの時計オーケストラの指揮者は、彼がその芸術の頂
点にいることを証明します。
アベンティカム
クリストフ・クラーレは現在、その遺跡がスイスのアヴァンシュ近郊にある、300 年以上、古代
ローマ、ヘルヴェティアの州都であったアベンティカムの歴史に興味を寄せていました。今
でもアベンティカムの発掘現場では、考古学者が豊かな古えの時代に遡る貴重な遺物の採
掘を続けています。発掘された物の中でも特筆すべきは、1939 年に古い配管を清掃してい
た際、発見された皇帝、マルクス・アウレリウスの胸像です。
文字盤の中央には、微細にエングレービングされたマルクス・アウレリウスのゴールドの胸像
を見ることができます。3 mm に満たないスモールスケールで忠実に再現された皇帝の胸像
は、ミラスコープと呼ばれる巧緻な発明により、拡大されたフォルムでその存在を示していま
す。アベンティカムのこの光学的効果により、マルクス・アウレリウスの胸像は、まるで時計の
中央から飛び出てきそうに見えます。
アベンティカムを裏返すと、ケースバックから自動巻きムーブメントの透明なサファイア製巻き
上げローターを見ることができます。ローターは、揺れながら争うかのごとき 5 つの馬車で装
飾されています。
アベンティカムは 2 種類の限定シリーズで販売されます。レッドゴールド/アンスラサイト
PVD コーティング、グレード 5 チタン モデルが 68 個。パラジウム-リッチ ホワイトゴールド/ア
ンスラサイト PVD コーティング、グレード 5 チタン モデルが 38 個です。
メッカ
ちょうどアヴェンティクム モデルの中央に祭られた皇帝マルクス・アウレリウスの彫像のように、
メッカは、ダイヤル中央にミラスコープで映し出される小さなカアバ神殿の黒石が特徴となっ
ています。
Christophe Claret SA – Alexandra Beurier – Tel: +41 32 933 80 26 – Email: [email protected]
メッカには、象徴的なイスラム教にまつわるモチーフをふんだんに取り入れました。5 時位置
にはアラビア数字に変わって白いセラミック、同じく 7 時位置にはブラックのスピネルをはめ
込まれています。後者はカアバ神殿の南東の角に安置される黒石を象徴し、巡礼に訪れる
イスラム教徒はこの石を起点として神殿の周りを反時計回りに 7 周回ると言います。白いセラ
ミックも、多くの巡礼者が繰り返し触れて元は白かったものが黒くなったというコーランの言い
伝えに従って、同じこの石を表します。
メッカは、ケースバックにも美しい象徴的な意匠がデザインされています。ボールベアリング
のカバーにはカアバの黒石があしらわれ、それを中心にムーブメントの自動巻きローターが
回転します。サファイアガラスはムーブメントの細かく入念な仕上げが見えるように細工され、
ローターにはカアバ神殿の周りを回るイスラム教徒を表す無数の白いドットでワールドマップ
が描かれています。
マエストーゾ
安定した駆動力を供給する伝統的な回転型デテント式脱進機を備えたタイムキーパーは、
時計製造の遺産と革新性にオマージュを捧げています。
ロング レバーと呼ばれる 18 世紀に誕生したこのタイプのデテント式脱進機は、トゥールビヨ
ンに先駆けた精度の高い計時機能のエッセンスとされていました。この脱進機は特にマリン
クロノメーターに採用されます。マリン クロノメーターは、位置が変動しないようにユニバーサ
ルジョイントに取り付けられているのが常でした。デテント式脱進機は模範的な信頼性を示し
ますが、一方で横方向の衝撃に特に弱いという特徴がありました。ちょっとした衝撃でもデテ
ントが傾き、テンプが飛び跳ね、それらにより時計の歩度に悪影響が及びます。
クリストフ・クラーレはそうした不具合を緩和させるために、3 つの特許を取得した一連の複
雑な技術的ソリューションを考案しました。そのソリューションでは、傾き防止カムと可動ブリッ
ジにより、デテントの転回を防ぎ、柔軟性のあるテンプの止め具、安定した駆動力、秒停止
機能よりテンプが飛び跳ねる危険を回避します。それらの工夫されたシステムに加え、緩
急針のマイクロメトリック ウォームにより歩度の微調整が行えます。さらに、マエストーゾには
4 つの香箱が重ねて備えられており、それらにより、脱進機に必要な動力が伝達され、80
時間以上のパワーリザーブを確保しています。そのようにムーブメントの厚みが現出された
ケースは、クリストフ・クラーレになじみの深い美意識と技術性を両立させるアプローチを確
かなものとしています。
カンタロス
一定の動力で作動するコンスタント・フォース機構を備えるシングルプッシュボタンのクロノグ
ラフ。この時計は一定の動力を供給する脱進機を備え、これにより歩度の誤差を顕著に改
善し、高い精度を保証しています。たゆみなく動く、そのメカニズムは入念に面取りが施され
たサファイア製ブリッジの下からその姿を現し、マスター ウォッチメーカーのノウハウを余すと
ころなく伝えます。
カンタロスでは個別計時機能と、スタート、ストップ、リセットの各モードで作動する工夫され
たソヌリ システムが統合されています。このクロノグラフは、高い信頼性と比類のない性能を
Christophe Claret SA – Alexandra Beurier – Tel: +41 32 933 80 26 – Email: [email protected]
発揮します。自動車のメカニズムに着想を得たコラムホイール式クラッチ システムにより、ス
タート時に針飛びが起こることを回避でき、時間計測の精度が向上します。実用的かつ機能
的な装置には、遊び心もあり、時計と着用者の間でセンサーにより感知される双方向性(手
動および音響による)を楽しむことができます。
機械式自動巻ムーブメントであるカンタロス キャリバーには、M-15X で初めて製造した部品
が使用されています。この素材はかつて L. Klein SA でも時計製造に使用され、開発されて
いました。同社はコンプリケーション、機械設備あるいは素材の研究開発についてクリストフ・
クラーレが特別な関心を寄せていた企業です。均一なミクロ構造ときわめて微細な粒子が得
られる冶金という製造技術から生まれたスチールである M-15X は、質の高いポリッシュ仕上
げを可能にします。
ソプラノ
ソプラノではトゥールビヨンとミニッツリピーター(ウエストミンスター カリヨン付き)という 2 つの
素晴らしいコンプリケーションが組み合わされています。双方ともシャルル 10 世様式の透か
し彫り加工が施されたブリッジによりその魅力が強調されています。ラウンド ケースは、マニ
ュファクチュールの根幹を支える価値観、伝統と現代性を融合する精神にしたがって、貴金
属、ゴールド、チタンを微妙に結びつけたものになっています。
まったく新しいミニッツリピーターのメカニズムにより、ウエストミンスター カリヨンで 4 種類の
音を奏でることが可能です。このコンプリケーションには 4 つのカテドラル ゴングと 4 つのハ
ンマーの存在が前提とされており、それらはダイヤルが実質的にないことにより、目で見るこ
とができます。時計の音響品質については、特別な入念さが傾注されました。先行のものの
場合と同様、今回のミニッツリピーターの実現にあたってクリストフ・クラーレは、ゴング(伸線
加工スチール製)の製造、調律の品質、ケースの設計、そしてムーブメントとケースの相互連
結を際立ったものとしました。このモデルはまた、マニュファクチュールにより特許取得済み
の振動と衝撃を回避する仕組みも備えています。
きわめて複雑なコンプリケーション ウォッチ
X-TREM-1
X は eXperimental(エクスペリメンタル)、T は Time(タイム)、R は Research(リサーチ)、E は
Engineering(エンジニアリング)、M は Mechanism(メカニズム)。時、分の表示に磁化システ
ムを使用するトゥールビヨン ウォッチ、X-TREM-1 は、時計メカニズムの限界を押し拡げ、今日
まで顧みられなかった研究領域を時計製造の分野に組み込むというクリストフ・クラーレの意
欲を具現化しています。
時計メカニズムの最大の敵である磁場を時計の中心に持ち込むという大胆な賭け。クリスト
フ・クラーレは、時、分を表示するステンレススティール製の 2 つの球体で構成されるシステ
ムを考案しました。それらの球体はミドルケース左右に設置されたサファイアチューブの内側
に納められ、ミニチュア磁石が生み出す磁場に支えられて動きます。チューブの内側に浮か
んでいるように見える球体は、ムーブメントといかなる機械的な接続も持っていません。
Christophe Claret SA – Alexandra Beurier – Tel: +41 32 933 80 26 – Email: [email protected]
このタイムピースの組立、仕上げ全体は、マニュファクチュールが求める厳しい基準を満たし
ています。3D カーベックスの地板とブリッジのために超軽量チタンが用いられていますが、
このような複雑なキャリバーでは初の試みです。フライング・トゥールビヨンはセラミック製のダ
ブルボールベアリングを備え、その耐衝撃性を高めています。
カジノ ゲーム ウォッチ
ポーカー
2 人の設計者による 2 年以上の研究とフルタイムの作業を要したオートマタ機能付き時計、
ポーカーは最もポピュラーなポーカーのゲーム、テキサス・ホールデムの 3 人のプレイヤー
を本物そっくりに登場させます。無謀な企てとして、ポーカーのルールにしたがいながら、52
枚のカードでゲーム一式を機械化し、かなりの数のゲームの組み合わせを用意しました。時
計には 32,768 通り、3 人のプレイヤーで合計 98,304 通りのゲームの組み合わせがプログ
ラミングされています。勝てる確率はそれぞれ同様になるように計算されています。
2 つのプッシュボタンにより、フロップ、ターンおよびリバーを各回ごとに操作します。ダイヤ
ル上ではブラインド付きの 3 つの窓に各プレイヤーのカードが集められ、そのブラインドの
システムにより、それらは相手に見えないような仕組みです。クリストフ・クラーレのリピーター
機能付き時計の製造技術に忠実に、ポーカーにもカテドラル ゴングが備えられ、コレクター
を押すごとに美しい音を響かせます。
バカラ
創造性と遊び心に溢れた型破りなバカラは、賭け事の世界から自由に着想されてい
ます。このモデルは従来の時計の機能に加え、バカラ、ルーレット、ダイスなどを
現前させる完全にオリジナルのコンプリケーションであるミニチュアのカジノを備
えています。バカラのカードは対応するプッシュボタンを 押すだけで、プレイヤー
またはバンカーに配られます。カードがめくられると、ソヌリが鳴ります。ダイス
は 4 時位置のケージに収められています。また、ルーレットはケースバックに表現
されています。そこではローターが回転盤の役目をしているわけです。
モデルにより竜、蛇あるいは虎が幸運のサインとしてダイヤルを飾っています。ま
た、時計に息を吹きかけると、中国の表意文字で表されている幸運のシンボルをサ
ファイアガラス上に見ることができます。クリストフ・クラーレが特別に開発した
サファイアガラスのメタル加工により、吐き出された息の熱が数秒間、シンボルの
文字を浮かび上がらせるという仕組みです。
Christophe Claret SA – Alexandra Beurier – Tel: +41 32 933 80 26 – Email: [email protected]
ブラックジャック
精度の高いメカニズムと賭け事の世界を融合させたミニチュアのカジノ、ブラックジャックは、
気晴らしの時計というコンセプトを創始します。ケージに収められたダイスは、ミドルケースの
側面の窓から見ることができます。ルーレットはケースバックに配置され、ローターが回転盤
の役目を担います。最後にブラックジャックは、ダイヤル上でルール通りに行われることにな
ります。
ダイヤル下側の窓にプレイヤーの 4 枚のカードが現れます。ダイヤル上側にはさらに 3 つの
窓があり、そこにバンカーのカードが提示されます。プッシュボタンが、カードの柄がプリント
された 7 枚のゴールド製ディスクを同時にリリースするバネを巻き上げます。数秒すると、ジ
ャンパーがランダムにディスクの動きを止めます。プレイヤー側またはバンカー側の窓のフラ
ップが開くたびに、ソヌリが音を鳴らします。
レディース コンプリケーション ウォッチ ライン
マルグリット
時計製造の新たな伝説となる本製品の中心には、デイジーの周りを 2 匹の優雅な蝶
がひらひらと舞い時を告げます。濃い色合いの雌の蝶は 1 時間ごとに 1 回転する花
びらで翅を休めています。そして、薄い色合いの雄の蝶はめしべに取り付けられた
茎の上にそっと止まり、分を示します。
ダイヤルには、時刻表示に加えてセカンド ディスプレイも用意されています。2 時
位置のプッシュボタンを押すと数字が消え、「Il m’aime passionnément」(彼は私を
熱愛しています)」という文章が現れるのです。プッシュボタンを放すと、すぐに
時間表示に戻ります。
ケースバックでは、中世に考案された、デイジーの花びら占いのシンプルな英語版
「愛してる、愛してない」ゲームに興じることができます。これには、ウォッチを
水平にして 1 回または 2 回波打たせるように揺らす必要があります。そうすると、
ローターは数秒間回転してから静止します。レッドラッカー仕上げのハートに隣接
するルビーが、中央部に「イエス」または「ノー」の答えを示します。
マルグリットは、ロマンティックな恋占いゲームの象徴としての地位をさらに明確
なものとしました。情熱的に愛されるウォッチ。ホワイトゴールドまたはローズゴ
ールド、「フレーク」または「シャンパーニュ」セッティングの 5 つのモデルで登
場。
マルゴ
「愛してる… 愛してない」。 運試し?それとも恋愛ゲーム?恋に恋している人なら、
好きな相手が自分をどのように思っているのかを知るために、ヒナギクの花びらを
摘み取ったことがあるはずです。
Christophe Claret SA – Alexandra Beurier – Tel: +41 32 933 80 26 – Email: [email protected]
クリストフ・クラーレが女性のために開発した初のタイムピース、マルゴの文字盤
の上では、完全にオリジナルの表示方式と特許取得済みの複雑機構により、恋にま
つわる難問が蘇ります。
2 時位置のプッシュボタンを 1 回押すごとに、花びら(1 枚の場合もあれば 2 枚の場
合もあり)が滑らかな動きで文字盤の下へ少し隠れ、花びらが繊細に摘み取られる
様子を完璧に描写します。そして待ちに待った答が、文字盤の時位置にフランス語
の 筆 記 体 で 無 作 為 に 現 れ ま す : Un peu ( 少 し ) – beaucoup ( と て も ) –
passionnément(熱烈に)– à la folie(狂おしいほど)– pas du tout(全くな
い)。プッシュボタンを押すたびに、特徴的な澄んだ音色のチャイムが鳴り響き、
ゲームが進行中であることを音で知らせます。
天然のマザー・オブ・パールの文字盤を見ると、その気まぐれな虹色のきらめきの中
に、繊細に刻まれた詩の 1 節が浮かび上がります。これは、19 世紀のフランスでロ
マン主義運動を推進した 1 人、ヴィクトル・ユゴーの作品です。
ライラ(Layla)
は、クリストフ・クラーレが初めて女性だけのために開発した複雑機構を組み込んだマルゴの別
バージョンで、オリエンタル な色彩が美しい限定 20 個の限定生産となっています。
貴女が待ち焦がれる「愛してる…愛してない」の花占いの答えは、8 時位置にアラビア語の筆記体で
ランダムに表示されます:Un peu(ちょっと好き) – beaucoup(すごく好き) – passionnément(大好き) –
à la folie (狂おしいほど好き) – pas du tout(全然好きじゃない)という風に。開発チームにとっての大
きな課題は、マルゴのムーブメントをこのモデル向けに調整してアラビア語の特徴である文字を右か
ら左に表示できるようにすることでした。
ピンクの天然マザー・オブ・パールのダイヤルには、Qays Al Mulawwah によるアラビア語の詩が繊細
に刻み込まれています。
ケースを裏返すと自動巻きローターが見えます。繊細に彫られたカラフルな回転する花模様は恋の
感情を象徴し、中央のカボションはローターのボールベアリングを隠す役目を果たします。また、きら
めく 8 個の三角形の宝石はそれぞれ希望、情熱、優しさの感情を表し、それがアラビア語で記され
ています。
ライラ
Christophe Claret SA – Alexandra Beurier – Tel: +41 32 933 80 26 – Email: [email protected]