絹委員会インド市場調査派遣の報告書 (TajMahl) 訪問都市 バンガロール∼デリー∼コルカタ 日 本 繊 維 輸 入 組 合 目 次 はじめに 1.団員名簿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 2.訪インド日程表・行程地図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 3.インドの一般概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 4.インドの主要都市の概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 5 インドの繊維工業とシルク産業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 6.CENTRAL SILK BORAD との懇談会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 7.宮前利彦氏の談話(インド住友商事株式会社 社長)・・・・・・・・・・・・・・・・17 8.工場等の訪問先の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20 ①SWAN SILK (P) LTD. ②J. J. EXPORTERS LTD -DELHI ③J. J. GARMENTS LTD ④INDIA INTERNATIONAL GARMENT FAIR ⑤JKM OVERSEAS PRIVATE LTD ⑥GANGA OVERSES PRIVATE LTD ⑦EASTAERN SILK INDUSTRIES LTD ⑧J.J.EXPORTERS LTD−KOLUKATA ⑨A.K.EXPORTS & IMPORTS 9.団員の所感・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29 10.資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31 ①インド各州 & 連邦直轄領などの基礎統計 ②インドの蚕糸・絹業に関する統計 ③インド産生糸の生産数量 ④ムガシルク ⑤CSBに手交した資料 参考文献 はじめに インドの代表的な伝統衣装であるサリー、パンジャビードレスは、インド人のなかに シルク素材が自然に馴染んでいます。インドの生糸、絹織物の生産は、中国に次ぐ世界 第2位の地位にあり、かつ、生糸、絹織物は世界最大の輸入国でもあります。また、欧米 からは、シルクの衣類だけでなく、インテリア、ホームテキスタイル製品類の輸出国として 高い評価を得ており、さらにはインドの伝統的な野蚕であるタサール、エリ、特に黄金 シルクといわれるムガなどは今、世界の注目を集めていました。 インドの蚕糸、絹業の労働者は、600万人ほど従事していますが、繊維省の傘下にある 中央蚕糸局《CSB「Central Silk Board」》が、業界の指導にあたっており、インド 各地に研究所、指導所を持ち、日本のJICA「国際協力機構」と共同による養蚕業の 育成・研究開発・種の拡大等の促進も行っています。今回、最初に訪問したのは、蚕糸業の 盛んなカルナータカ州のバンガロールで、ここでは、CSBとの意見交換、工場訪問、次の デリーでは、IIGFの視察、最後に西ベンガル州のコルカタでは、シルクファニシング などの最大の輸出企業および FURIA 村の手つむぎ、手織り機屋を訪問しました。 日本人からみれば衣類、インテリア、ファニシング類などの各商品共々 イ ン ド 独 特 の も の で 異 文 化 圏 、ま た 、納 期 を 含 め イ ン ド 特 有 の 契 約 方 法 、地 理 的 要 件 な ど を 十分加味した上での商品発掘をすれば、国内市場に向けられる可能性があると感じました。 インドとの貿易については、単にビジネスチャンスと捉えるだけでなく、これらを理解 した上で取引を継続するために一層の努力を重ねることが必要かと認識し、今回、絹需要 振興を目的としてた官民共同の調査派遣となりました。 今後、FTA、EPA交渉が本格化し署名、発効することになれば、日印の経済、貿易の 発展に止まらず、 文化、 人的交流も一層盛んになっていくことが期待されるところであります。 このような時期にインドを訪問できたことは、貿易の多角化へのステップになると考えて おります。 団長 宮崎 満 1.団員名簿 The Japan Textiles Importers Association List of the Silk Committee Mission Name Position Company name 1 Mitsuru Miyazaki Chairman GSI Creos Corporation 2 Masahiro Yoshioka Vice Chairman Hokusei Sangyo Co., Ltd President 3 Masahiro Toriya Member N.I.Teijin Co., Ltd Manager 4 Makoto Suzuki Member Y.Nishida Co., Ltd General Manager 5 Tsuyoshi Watanabe Member Dokoh Shoji Co., Ltd 6 Yoshiaki Kamiyama Chief esearcher The Japan Textiles Importers Association 7 Noboru Mori Manager The Japan Textiles Importers Association 8 Hisayoshi Takahashi Observer 氏 宮崎 名 満 正博 YOSHIOKA MASAHIRO 鳥谷 正寛 TORIYA MASAHIRO 鈴木 誠 SUZUKI MAKOTO 渡邊 大 WATANABE TSUYOSHI 神山 義明 KAMIYAMA YOSHIAKI 森 昇 MORI NOBORU 高橋 of President Economy ,Trade and Industry Government Textile Division 組合役職 MIYAZAKI MITSURU 吉岡 Ministry General Manager・Director 会社名 会社役職 委員長 ㈱GSIクレオス 取締役 副委員長 北西産業㈱ 代表取締役 委員 NI帝人商事㈱ 大阪アパレル部 委員 西田通商㈱ 取締役 委員 同興商事㈱ 代表取締役 主任研究員 日本繊維輸入組合 主事 〃 尚義 経済産業省繊維課 TAKAHASHI HISAYOSHI 1 テキスタイル第三部長 社長 主事 第一事業部長 社長 2.訪インド日程表・行程地図 訪インド市場調査日程表 Date 1 2 From To Flight No. Time Schedule 成田発∼Bangkok 着 TG641 10:45∼15:45 20-Jan 関空発∼Bangkok 着 TG623 11:10∼15:40 (SUN) Bangkok 発 TG325 19:05 関東、関西組合流 Bangalore 着 21:35 宿泊:Taj Residency 終日 Banglore 09:00 Hotel Start 09:30∼10:15 【Swan Silk (P) Ltd.】 21-Jan 11:00∼12:00 『Central Silk Board』 (MON) 15:00∼16:00 【J.J.Exporters】 16:40∼17:40 【J.J. Garment Factory】 結団式 3 22-Jan (TUE) 9W804 Banglore 発 Delhi 着 宿泊:Taj Residency 06:15 Hotel Start 07:45∼10:20 着後 Hotel Check-in 13:30∼16:00 【IIGF】訪問/ 16:40∼18:30 【インド住友商事会社】 宮前社長と面談 宿泊:The Oberoi 09:30 Hotel Start 23-Jan 11:00∼12:00 【JKM (WED) 14:15∼15:15 【Ganga Overseas】 終日 Delhi 4 Overseas】 宿泊:The Oberoi 9W922 Delhi 発 5 24-Jan Kolkata 着 (THU) 07:20 Hotel Start 09:20∼11:25 着後 Hotel Check-in 14:00∼15:10 【Eastern Silk Industries Ltd.】 15:30∼16:20 【J .J. Exporters Ltd.】 16:30∼18:40 【A.K. Exports & Imports】 宿泊:The Oberoi Grand 09:30 Hotel Start(by car) 25-Jan 12:30 15:30 Fulia 村(Kolkata から 90km.)の絹等手織り工場を視察 (FRI) 18:00 20:30 解団式 Kolkata 6 TG314 Kolkata 発 7 26-Jan (SAT) 23:40 03:30 Bangkok 着 Bangkok 発 成田着 TG676 08:20 16:00 Bangkok 発 関空着 TG620 09:10 19:00 注)TG:タイ航空 9W:ジェットエアー 2 2.訪インド日程表・行程地図 インドの行程地図 中 国 パキスタン デリー ネパール ブータン ミャンマー バングラディシュ コルカタ ムンバイ バンガロール チェンナイ アラビア海 スリランカ インド洋 3 ベンガル湾 3.インドの一般概況 インドの一般概況(2006年現在) 一、一般事情 1.面 積:3,30万平方㎞(緩衝地帯含む)(日本の8.7倍) 2.人 口:10.4∼11.3億人(年1.7%増加) 3.首 都:ニューデリー(1,400万人、デリー含む) 4.民 族:アーリア、ドラビタ、モンゴロイド族など 5.言 語:ヒンドゥー(連邦公用語)、英語(準公用語)、ウルドゥー語など17言語 6.宗 教:ヒンドゥー80%、イスラム13%、キリスト2%、仏教1%など 二、政治体制 1.政 体:連邦共和制 2.元 首:アブドル・カラム大統領 3.議 会:二院制(上院245、下院545) 4.内 閣:首相 マンモハン・シン 三、軍事 1.予 算:223億ドル 2.兵 役:志願制 3.兵 力:陸軍110万、海軍5.5万、空軍17万 四、経済 1.G D P:8,544億ドル(一人当たり720ドル) 2.GDP 成長率:9.4% 3.物 価 上 昇 率:4.3%、4.外貨準備高:2,003億ドル 5.貿 易 額:輸出(1,027.3億ドル)、輸入(1,424.2億ドル) 6.貿 易 品 目:輸出(工業品、繊維・繊維製品、宝石、化学製品、石油製品など) 輸入(原油・石油製品、電子機器、電気機械、金、宝石類など) 7.貿 易 相 手 国:輸出(米国、UAE、中国、シンガポール、英国、香港、etc) 輸入(中国、サウジアラビア、米国、スイス、UAE、ナイジェリア、etc) 8.為 替:1$=37.5ルピー、1ルピー=3.08円、1ルピー=0.0267$ 五、日本との関係 1.貿 易 額:輸出(24.6億ドル)、輸入(35.5億ドル) 2.貿 易 品 目:輸出(宝石、宝飾品、鉄鉱石、海産物、油かすなど) 輸入(機械機器、エレクトロニクス製品、鉄鋼、輸送機器など) 3.投 資 額:224億円 4.日系企業進出:475社 5.在 留 邦 人:2,098人 4 3.インドの一般概況 六、インドの政治と経済状況 1.インドは、長い間イギリスの植民地であったが、1947年に独立後に1970年代 まで国家主導による社会主義体制、1980年代から混合経済体制による経済自由化 政策導入、1991年以降市場経済化推進政策転換されたが、この間の政治体制は イギリス統治下の州、県、郡、村という行政区分、機能をそのまま踏襲された。 2.インドは、連邦共和制国家で三権分立制度とり、立法権は国会、行政権は内閣、司法 権は裁判所に属する。また、現在インドには28の州と7の連邦直轄領が設置されて いる。28の州知事には自治権が認められるが、7の連邦直轄領は、大統領によって 任命された行政官によって統治されている。ニューデリーは首都という特殊性から議会、 政府が認められていなかったが、1991年から一院制の議会(70議席) 、国会議員は 上院250議席に対して3議席、下院席552に対して7議席配分されている。 3.1991年に就任したナラシンワ・ラーオ首相は、外貨危機を契機に経済自由化路線に 転換、規制緩和、外資導入、貿易制度改革、為替の切り下げと変動相場制移行等の 経済改革政策の積極的に推進し世界有数のIT大国へと飛躍させ、その結果、マイナス 経済からプラスに転じGDP7%前後の高い成長率を維持し、途中国際原油価格の 高騰、世界経済の減速等の対外的要因の影響があって4∼5%台落ち込んだ時期が あった。 4.2004年に就任したマンモハン・シン政権は、農村開発、雇用対策等の社会的弱者に 優しい政権を基本として、外資規制緩和、公的企業の民営化等の経済自由化を推進し、 外交面では、米国、中国等との関係強化とパキスタンとの関係改善努めていく方針を 打ち出している。 ≪インドの繊維産業を含む外国貿易政策≫ 「外国貿易政策2004∼2009」として2004年8月に発表され、本政策を基本 方針として毎年度見直しをする ・基本方針: Ⅰ.インドの世界貿易に占める貿易シェアを2009年までに倍増する Ⅱ.地方都市や農村部の雇用を促進し、経済成長の発展に繋げる 5 3.インドの一般概況 ・実施方法: 1.制限を撤廃し、信頼と透明性を確保する 2.手続きを簡素化し、取引コストを改善する 3.輸出品目は原則非課税を原則とする 4.世界の製造業、貿易、サービス産業のハブ基地として発展させる 5.都市周辺部、地方都市での新たな雇用促進事業を展開、育成する 6.資本財、設備輸入を通して、各経済分野のインフラ、技術革新を促進する 7.輸出振興の FTA 締結は、国内産業が不利益を被らないように税制を調整する 8.外国貿易のためのインフラをネットワークで増強する 9.商工会議所の活性化を図る 10.各大使館を輸出促進のキープレーヤーと位置づけ促進する ≪「Apparel Parks for Exports」設立のためのガイドライン≫ 2010年に既製服の輸出250億ドルの目標を達成するために、紡織品・繊維 製品産業を強化することを目的とするガイドラインが創設された。 1.州政府は、アパレルパーク建設に必要な土地を無償で提供する 2.アパレルパーク建設には、①繊維製造技術が集積していること、②空港、港湾、 鉄道などのアクセスがよいこと、③原料の調達が可能なこと、④必要最低限度の インフラが整備されていることが必要される 3.州政府は、アパレルパーク建設に必要な電気、水道、道路、通信などのインフラ 整備を推進する 4.アパレルパークの既製服部門は、ミシン最低200台、従業員数最低2万人とする 5.州政府は、アパレルパークの労働環境を監督する 6.中央政府は、アパレルパークのインフラ整備・設備投資に必要な経費の75% (上限1億ルピー)を助成する 7.中央政府は、アパレルパークの労働、社会、環境基準を維持するための設備に必要な 経費を5,000万ルピー助成する 8.中央政府は、具体的な計画に基づいて、部門ごとに一定の人数の労働者を雇用し、 技術習得させることを約束する 9.中央政府は、労働者の技術向上に資する訓練施設建設に経費の50%(上限 2,000万ルピー)を助成する 10.州政府は、アパレルパーク内における販売、移転行為に対して印紙税を課さない 6 3.インドの一般概況 日・印の人口構成と就労人口構造 インドの就労人口(20∼39 歳)は、2025 年には 4 億 3,200 万人と日本の20倍の構成比となる。 (資料:U.S.Census Bureau, International Data Base 2000 年) 7 4.インドの主要都市の概況 インドの主要都市の概況 バンガロール(Bangalore) インド南部・カルナータカ州の州都、デカン高原の南に位置し、標高920m、人口 616万人とインドで第3位の人口を有し、インドのニューエコノミー先進都市として 発展し他州からの移住が多いコスモポリタン・シィティといわれている。気候は、年中 穏やかで涼しく「庭園都市」と呼ばれている。宗教は、ヒンドゥー教徒が80%、イスラム 教徒13%、キリスト教徒6%である。 一方、多数の政府系研究機関が集積する学園都市で、国営の重工業、航空、宇宙、防衛 産業の工場が置かれ、自由化後には、IT 産業が1,800社確立されインドの「シリコン バレー」、「多国籍企業の楽園」と呼ばれている。巨大財閥は存在しないが、国営の主要な 軍需産業の本社が置かれている。ヒンドスターン航空機、バーラト重電、国立航空宇宙 研究所などインドを代表する軍需企業や陸海空軍の研究施設が配置されている。 デリー(Delhi) インド北部の商業、工業、政治の中心地で、ニューデリーとオールドデリーに分けられる。 ニューデリーは、イギリス統治下の1911年にカルカッタから移転した際に、行政の 首府として建設された。最高機関の首都機能を持ち政治、経済、文化の中心として、人口 約30万人、それ以外をオールドデリーと呼ばれ人口1,068万を有する。 気候の特徴は、高温少湿である。全土に道路、鉄道、航空網が結ばれているが、水道、 電力、通信、ゴミ処理などインフラ不足や交通渋滞、大気汚染の大都市問題を抱えている。 地勢的には、北にヒマラヤ山脈、南にタール砂漠、その間に狭い回廊地帯とヤムナー河に 挟まれたインダス、ガンジス両大河の間の重要な位置にある。 コルカタ(Kolkata) インド東部・西ベンガル州の州都、東部ベンガル湾口から約200㎞奥に入ったガンジス 河口のフーグリ川東岸のデルタ地帯に位置している。人口1,322万人を有する過密 都市でインフラの整備が遅れている。ガンジスデルタの水田地帯を控え、南部には化学 工業地地帯、また、物資の商業集散地として東インドの経済の中心地である。 1772年に英総督府の首都カルカッタとなり、1911年にデリーに移転するまで 英国のインド支配の拠点として発展した。市内には当時のビクトリア女王記念館、インド 博物館、聖パウロ大聖堂、東インド会社のライターズビルディングなどが現存している。 8 5.インドの繊維工業とシルク産業の現状 インドの繊維工業とシルク産業の現状 (インドにおける繊維工業) 繊維工業は、極めて重要な産業であり、近年、インド全体の工業生産を14%、GDPを 約4%押し上げた。外貨獲得の点においては、総輸出金額の21%を占め、雇用の点に おいても直接従事者が3,500万人にのぼり、農業に次ぐ就業人口である。 都市周辺では、ITや自動車工業、また、各種サービス産業が急速に発展することが 見込まれるが、一方、繊維工業に関しては、特に地方都市において雇用を拡大させる 可能性が高いことから、政府としてはこの業界を注視している。 繊維製品は、コットン、シルク、ウール、ジュートに加え、各種合繊素材を含め幅広い 素材と手紡ぎ、手織り、半機械織り(power loom) 、高速織機による織り(mill made)が 絡み合い、さらには古くからの文化、伝統的手法と最新の技術・デザイン能力が加わって 世界を満足させる幅広い製品の生産を可能にした。このことは、自然感のある素材に 各種の手加工を加えたインド独特の繊維製品が世界を魅了している。 (インドにおける繊維工業の市場規模) 繊維製品関係の市場規模は400億ドル程度であるが、政府は2010年には850 億ドルを目標とし、雇用もその間に1,200万人増加させることを計画している。 同様に輸出金額は500億ドル規模を目標にしているが、繊維工業は、歴史的・構造 的な要因から小規模の中小企業が多く、素材比率では綿関係が86%を占めている。期待 される輸出は、コットン、シルク素材による衣料製品とホームテキスタイルがほとんどで、 合繊、ウールは輸出競争力の面で低迷している。 2006年度の繊維製品の輸出は、148億ドル(前年比103.5%)であったが、 ハイテク産業の急進により、労働集約型の繊維工業では、特に都市部において労働力の 確保、人件費の上昇、ルピー、金利高によって厳しい環境に置かれている。 (インド経済発展の現状) 通常の国家の経済発展過程は、発展が進むに従い経済の比重は、第一次産業から次第に 第二次産業に移り、さらに第三次産業へと進展する。しかしながら、インドの発展を 産業構造からみると、第一次産業から一足飛びに第三次産業へ移行したという世界で 類を見ない独自の軌跡を歩んできた。インドの経済発展を支えているのは、卸、小売り、 9 5.インドの繊維工業とシルク産業の現状 運輸業などで、急拡大が続く IT 関連産業は、GDP の5%程度しか占めていないにも 関わらず、インドの発展形態は、内需拡大を基本として潤沢な国内市場拡大を目標として、 人口、国土の大きさを背景に成長を続けてきた。一方、政府が長期に亘り繊維など労働 集約型産業を保護し続けた政策、外資の参入規制などが製造業の発展を妨げてきたと いわれ、中国の製造業に比較してインドの製造業は脆弱であるといわれる。 インドにおいては、自由化後に欧米向けに寝具・インテリア用の生地、製品の輸出が 拡大したが、繊維産業の90%以上が小規模の中小企業であることから、政府の優遇 税制などの保護政策化に置かれており、品質の高い商品つくりをする開発能力に限界が あり、国際競争力が得にくい構造になっており、また、2007年は、原油価格の高騰、 ルピー高、人件費の大幅増等のコスト上昇に見舞われ厳しい環境に置かれている。 (インドの繊維工業の展望) 2007年度の輸出については、継続的なルピー高、高金利に直面し輸出競争力と 収益が月を追うごとに漸減しつつ、このまま減退し続ければ、約60万人の新たな雇用の 機会を失うとしている。政府には、繊維工業の輸出促進と雇用、労働規制法緩和など 早期の対策を講じる動きがあるが、ここ数年間に実施されたような近代化と経営強化の ための一層の投資が行なわれればリスクが回避されるといわれているが、欧米へのアパレルの 輸出は、従来の低価格志向から多品種、小ロット、短納期へと次第に変化してきた。これに 対してインドの輸出メーカーは、国際市場での繊維品、衣料品においてバングラディシュ、 パキスタン、スリランカなどの競合相手国から納期、価格、品質から輸出シェアを大幅に 落としてしまった。その結果、成長著しい国内市場への小売ビジネスへと転換を試み つつあるが、輸出専門のメーカーは、国内の小売事業を支えるための大量生産機能に 乏しく、また、供給側には労働、電力事情等の根本の問題がある。 (インドと中国の経済成長の比較) 2006年のインドの GDP の成長率は、9%台で推移し、2007年においても高成長が 維持されている。中国と並び世界経済の牽引役として大きな注目を集めている。広大な 国土を有し、人口が10億以上、就労人口が2025年には、中国は一人っ子政策の歪み という問題が表面化するではないかといわれているが、インドは20∼30歳台が4.3 億人と日本の20倍を有し、持続的な高成長を遂げている。 中国とインド両国の経済発展のモデルをみると大きく異なっている。中国の発展過程に おいては、巨大な人口労働力を最大限に生かすために農村部からの労働者を市場経済に 取り込み、廉価な製品を大量生産するビジネスモデルを築き「世界の工場」といわれ、 積極的な外資主導による輸出拡大を行ってきた。これに対してインドは、国内資本を 中心に積極的な内需主導での経済発展を続けてきた。 10 5.インドの繊維工業とシルク産業の現状 (インドのシルク産業) インドの主な養蚕地域は、南部のバンガロールを州都とするカルナータカ州、チェンナイを 首都とするタミルナードゥ州、ハイダラーバードを州都とするアーンドラ・プラデーシュ 州、野蚕を主に取り扱う東部のコルカタを州都とする西ベンガル州が代表的な産地である。 特にタサール蚕は、デカン半島北部丘陵地帯、エリ、ムガの野蚕は、東部のアッサム州など 養蚕農家は推定80万戸、収繭量は12万トン前後、製糸事業工場数は、自動機、2.7万、 座繰糸2.8万の計5.5万社、製織事業者数は、手織り25.8万台、動力織機2.9万 台の計28.7万台といわれ、全従事者は600万人前後といわれている。 シルク製品の輸出は、従来からの近隣インドネシア、ブルネイなどのインド系への サリーが主な輸出製品であったが、2000年以降衣類だけでなく、欧米向けにスカーフ、 ショール、ファニシング類(カーテン、ベットカバー、カーペットなど)増加するように なった。内需、輸出用の生糸需要量は、2.5万トンと推定され、国内生産量は、1.5万 トンで差額1万トンを中国から輸入している。需給バランスだけでなく、インド産生糸の 品質問題、手織りのサリー用に中国糸さらには直接絹織物を縫製するなど多くのシルクが 使われるようになった。この間、インド産生糸相場の暴落が続き農家の収益確保が重要課題と され、2002年に一部中国産生糸にAD賦課されたが現状の回復には至らず、その後、 織物輸入の増加に拍車が掛かり2006年に中国産絹織物にADが賦課された。 一方、日本とインド政府の協力による「養蚕普及強化計画プロジェクト」2002年 8月∼2007年8月まで、 「CENTRAL SILK BORAD」と「JICA」との 連携による二化性生糸生産量の促進と品質向上をテーマとして事業が行われた。インドの 繭の主要産地であるカルナータカ州、タミルナードゥ州、アーンドラ・プラデーシュ州の 3州に長期専門家8名、短期専門家 15 名が置かれ、それぞれの養蚕普及所 18 ヶ所、稚蚕 飼育所18ヶ所、養蚕研修所 6 ヶ所、原蚕種製造所9ヶ所、蚕種製造所 11 ヶ所,製糸技術普及所 2ヶ所で展開し選定された3,704戸農家に指導をした。また、各州の従事職員の養蚕に 関する研修が延べ1,737名に行われ、次第に功を奏する結果が得られるようになりつ つある。 11 6.CENTRAL SILK BOARD との懇談会 CENTRAL SILK BOARD との懇談会 1.日 時:2008 年 1 月 21 日(月)11:00∼12:00 2.住 所:CSB Complex, B.T.M. Layout, Madivala,Hosur Road, Bangalore ‒ 560 068. Karnataka State. INDIA. Phone : +91 80 26282699 ,Fax: +91 80 26681511 E-mail : [email protected] 3.面談者:Member Secretary & Chief Executive Officer Mr. M. Sathiyaathy, I.A.S.,(事務局長) Scientist-D Miss. Kshama Giridhar 4.概要 (技術者) 他4名 : 日本側を代表して宮崎団長から以下の挨拶があった。 ・ 今回、日本繊維輸入組合絹委員会ミッションとの懇談を受け入れて頂き、感謝申し上げ ます。我々の絹委員会としては、貴国を訪問するのは初めてです。 ・ 日本は、2004 年末の ATC が失効するまで、繊維製品のなかで唯一繭、生糸、絹撚糸、絹 織物が輸入制限品目でした。1975 年から 30 年近く輸入管理下に置かれた結果、日本の シルク市場は、1975 年に比較して約 4 分の 1 まで縮小してしまった。 ・ 現在、自由化されても日本の糸、織物の輸入は、大きく減少しています。その理由は、 需要の大部分を占める「きもの」市場が縮小したからです。しかしながら、衣料品は、 シルク 100%の商品に限らず、シルク・コットン、シルク・ウールやシルクと化合繊など 他の繊維を混ぜた複合素材を使用した衣類や衣類以外のインテリアなどのあらゆる 商品が製品化されて全世界から輸入されている。 ・ 我々は、いかにしてシルクの需要を拡大させることができるか、一方、チャイナ プラス ワンの観点からインドのシルク産地、工場を視察、また、多くの方と懇談して実情を 把握し、日本へのシルク製品の輸入の可能性を探るとともに、日本国内の新たな需要 開拓の可能性を官民共同で調査するために短期間ではありますが貴国を訪問した。 続いて、インド側より歓迎の挨拶があり、以下の説明があった。 (CSBの概要は別添参照) ・ 現在のインドは、生糸の需要量が約 26,000 トン、国内生産が約 18,000 トンで不足分の 8,000 トンを中国から輸入している。今後は、出来るだけ国産生糸を増産させたい。 12 6.CENTRAL ・ SILK BOARD との懇談会 インドの繊維産業は、個人事業者・家内工業を中心に発展したため、中国の大量生産体制 とは異なり、多品種・小ロット生産の可能な産業体系になっている。繊維産業はインド にとって、外貨獲得・雇用拡大の手段であり、国策として中国との違いを打ち出し、 欧米へ攻勢をかけるなど WORLD WIDE な戦略展開を行う。 ・ インドの蚕糸・絹業の労働者は、約 600 万人(内、53%が女性)が従事し、衣料品は もちろんのこと、刺繍など後加工技術を併用してインテリア製品などの製造を得意と している。 ・ 生糸の品質改良やシルク製品の新商品開発などを手がけている日本の JICA の指導のもと、 インドシルクの品質向上に貢献している。CSB はさらに高度な蚕糸・製糸技術を習得し、 国内のシルクの品質を国際水準にまで高め、養蚕から製糸の各工程において、生糸の 品質向上に向けた一貫した取り組みを進めていきたい。 ・ 多品種・小ロット対応、刺繍など後加工技術、ムガシルク等特色ある素材を使った製品 など、衣料品はもとより、特にインテリア製品がインドの繊維産業の特徴であり強みで あるが、これまで日本との取引は少ないため日本からの発注を増やして欲しい。 ・ 2 年前よりインド産については「シルクマーク」を作成し、ヨーロッパ向けに織物の 輸出を行っており、日本でも活用されてはどうかとの提案があった。 ・ CSB のシルク事業の目的は、養蚕、製糸のあらゆる面でサポートし、生産性を上げること。 インドのシルク国内需要を賄うには、中国などから輸入しなければならない。しかし、 中国生糸は価格変動が激しいため、近い将来、輸入に頼らず全てを国内供給できる体勢 づくり進めたい。 ・ シルクの輸入については、繭は輸入禁止、糸は 30%、生地は 12.5%の輸入税を課して いるがライセンス等の規制はなく自由に輸入できる。輸入量は、国内需要の約 30%で、 製糸業は、政府の許可性で自由に開業できない。 ・ 懇談終了後、CSBのデザイン室およびサンプル室を見学して散会した。 13 6.CENTRAL SILK BOARD との懇談会 The Japan Textiles Importers Association 7-14, 1-Chome, Nihombashi-honcho, Chou-ku, Tokyo 103-0023 JAPAN SEPTEMBER Chairman 26,2007 MR.H.Hanumanthappa Central Silk Board CSB Complex, Your office visit request and conferencing request We are writing to you with the hope of arranging an appointment. The Silk Committee has decided to dispatch a Mission of ten experts of the silk business for the preliminary study from January 20,2008 to 26.The details are as follows. We take this moment to request your support and assistance. The Silk Committee is organized The Japan Textiles Importers Association, but it is the first time visit as Committee. In The silk industry of your country, This Committee is to perform sericulture, the spinning, weaving, marketing research of the sewing to consider the possibility of the demand reclamation in Japan. By the way, The Japanese Textiles importers' association is established in 1951 and consists of it in member 100 companies. And it is the group of only textiles importers in Japan. And also, Member occupies 40% of the import total amount of money On other hand, as for the situation of the silk in Japan, a kimono market in Japanese dress is very severe. In Western Clothes, the clothing of silk 100% do not have popularity in comparison with the clothing which mixed other fiber with silk recently.Your early reply would be appreciated. We look foward to seeing you in India. A note 1, Schedule: From Sunday, January 20, 2008 to 26 Saturday. 2, Visit City: Bangalore, Delhi, Kolkata 3, CSB talk hope: Monday, January 21, 2008 at Bangalore City for about one hour Yours sincerely, Mitsuru Miyazaki Chairman of Silk Committee 14 6.CENTRAL SILK BOARD との懇談会 MR.H.Hanumanthappa Chairman 日 本 繊 維 輸 入 組 合 絹委員長 宮崎 満 絹委員会ミッションの貴機関訪問、面談の便宜供与のお願い 拝啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。 さて、当繊維輸入組合は、1951年に設立、会員100社で構成され日本では唯一の 繊維輸入業者の団体であります。そして、繊維製品の全輸入金額の40%を占めております。 2007年1∼7月の繊維製品の輸入金額157億ドルのうち、80%以上が衣類になって おります。また、中国からは120億ドルを占めており、貴国からは2億ドルでわずか 1.3%になっております。 一方、日本国内のシルクの状況は、和装着物市場が大変 厳しい環境にありますが、洋装用については、シルク100%に限らず、シルク混の複合 素材使用の衣料品に人気が集まってきております。 当輸入組合の中に絹委員会が組織されておりますが、今回、委員会としては初めて、 貴国の養蚕、製糸、製織、縫製のシルク産業の市場調査をすることなり、日本国内の需要 開拓の可能性探るために、下記によりミッション(輸入商社を中心とするシルク専門家 約10名)を出すことになりましたので、貴機関訪問面談の便宜供与をお願いしたく よろしくお願いいたします。 敬 具 以 上 記 一、日 程:2008年1月20日(日)∼26日(土) 二、訪問都市:バンガロール、デリー、コルカタ 三、CSB 懇談希望:2008年1月21日(月)バンガロールにて約1時間 15 6.CENTRAL SILK BOARD との懇談会 ≪Central Silk Board(CSB)≫ 繊維省傘下の CSB は、国内の養蚕、製糸業の発展を目的に1948年に非政府の全国的な 組織として設立された。害虫駆除の薬品製造業者を含むシルク産業に携わる企業が会員に なって、本部はバンガロールに置かれている。 シルク産業全体を発展させるために多くの具体的な事業を行う。特に養蚕部門との共同で 蚕種の品種改良による生産と供給、蚕の品質改善、桑の植林と伐採との技術指導などを 実施し、科学的な養蚕業を育成し、雇用の増進と高い収入を確保することを目的とする。 インドでのシルク製品は、シルクの女王として非常に高い評価を得ていることから CSB は、 世界のシルクマーケットのリーダーとして位置付けられている。 CSB は、繊維省の指導に基づいて以下の活動をする。 1.すべての適切な方法によって、シルク産業を発展させることを促進する 2.シルク分野を科学的な技術と経済的な研究を助言し、奨励する 3.桑園の作付け、育成を増進する 4.健全な蚕種を供給する 5.シルクマーケットの調査によって、生糸の品質と生産性を改良する 6.生糸の輸出入、生糸産業の開発に関するすべての問題を政府に進言する 7.研究、開発の結果、継続的に技術を推進する 8.科学的な養蚕業の奨励によって、雇用と収入の拡大できるように機会を提供する 8.シルク産業全体の生産性を昂進する 9.シルク産業に従事する者に品質の管理に責任をもたせ、効率性を増強する など 会長 16 Shri.H.Hanumanthappa 7.宮前利彦氏の談話 (インド住友商事株式会社 社長) SUMITOMO CORPORATION INDIA PVT. LTD (New Delhi Head Office) 1.日 時:2008 年 1 月 21 日(月)16 時 40 分∼17 時 40 分 2.住 所:4th Floor, DLF Centre, Sansad Marg. New Delhi-110 001, INDIA Phone: +91 11 2373 7181∼5, 3.面談者:社 4.内 長 宮前利彦 氏 副部長 Fax: +91 11 41500111 小松正伸 氏 容: インド住友商事の宮前社長より以下の内容のインドの現況の談話を頂いた。 (インドシルクで感じたこと) ・ インドのシルク製品なら西部に位置するグジャラート州アハマダーバードにあるキャ リコ博物館は歴史があり、大変すばらしい。古今のインドテキスタイルが鑑賞でき見応 えもあり圧巻である。 ・ グジャラート州は、絞り、絣、更紗、ビーズワークが昔から有名で、絞りや絣は、この 地が発祥とされ、インドのマンチェスターと呼ばれるほど織物産業が盛んである。 ・ 日本は、原料、染め、織り、縫製など全般にわたって中国に依存しているが、中国には、 日本の高い基準の要求が厳しく、日本離れし欧米に向かっている。インドは、中国から 輸出用として、生糸、絹織物を輸入し欧米に製品化して輸出を拡大している。 ・ シルク業界では、生糸を中国から輸入し絹織物として第三国へ輸出している。 輸出数量は、 増加傾向にあり品質においても年々向上している。 (インドのホテル、施設事情) ・ 世界的なインドブームから高級ホテルの宿泊費は高騰している。インドは季節的に一番 良い時で、欧米からの観光客が多い。この時期のホテル代は、商社レートでも 1 泊 400 ドル前後、超一流 5 つ星だと 500∼600 ドルは下らない。 ・ インドは、衛生的に良くないと言われることから高級ホテルに泊まる風潮がある。かつ ては高級ホテルでもバスを使えば濁った水が出た時期があった。今では3つ星クラスの ホテルでも衛生面では改善されてきている。 ・ 海外からのホテル利用者の増加により、現地を旅行する人々が宿泊する高級ホテルは、 キャパ不足の状況になっている。ホテル全体の需給バランスが整っていない。 ・ インドに自動車産業の進出が相次いでおり、デリーには日本からの若い社員が家族と ともに 1、000 人以上駐在している。そのためデリーでは幼稚園、学校などの施設が 不足している。また、日本人学校も満杯状態で、増設を検討されているが、現在はプレ ハブで授業が行われている。 17 7.宮前利彦氏の談話 (インド住友商事株式会社 社長) (インドの富裕層の出現) ・ インドは、日本から見ると後進国にみえるでしょうが、インドへ投資しているのは主に 印僑である。インド国内に在住の印僑・華僑を除き、中国人と比較した場合には、インド 人の方が富裕層が多いといえる。 ・ インドの人口は、約 11 億人で貧しい国というイメージがあるが、購買力の高い富裕層が 総人口の 2 割以上を占めるようになってきている。 ・ 一般の中間層以上の民間企業の幹部は、高級ホテルに宿泊し、気候の良いシーズンには 高級ホテルで結婚式を挙げるなど大きく変化したといえる。 (昨今の経済情勢) ・ 2007 年年初来の原油高、米国のサブプライム問題にインドの株価は、余り影響を受けな かった。2007 年の GDP は当初 9%を見通していたが、実際は 8.9%から 8.5%までに 落ち込んだ。 ・ 2007 年後半以降、米国の金融不安がじわじわとインド経済に影響を及ぼし始め、米ドル に対しルピーが高騰し相対的に対米輸出が減少し、多大な影響がでている。 ・ 繊維産業においては、織工場の閉鎖による不動産売買によって収入増加となったが、 廃業が相次ぎ 5∼600 人が失業したと聞いている。 ・インドは、原油需要の 70%を輸入に頼っており、原油価格の上昇はインド経済にとって マイナスに働くはずだが、現在のところ経済にとって影響がでていない。それはインド ルピー高によって相殺されたようにも考えられる。さらに、インドの経済発展は、オイル マネー国と隣接していることもあり、インドの巨大な市場に湾岸の膨大な資金が資源と 結びつけられるなどオイルマネー国が、インド投資に向かっていることも影響している ようである。 (日印交流の進展) ・ インドは、最近では中国とも友好関係を築き始めるなど、かねてより日本、欧米、ロシア など全方位外交政策を展開し経済基盤の強化をはかっており、今後、国連においても 重要な国になってきている。 ・ 一般企業・民間人より、日印政府間の政治的結びつきが強く交流は活発に行われている。 2007 年には安部前総理を始めとして外務大臣等々の往来があり、本年はシン首相が訪日 予定である。日本政府としては、最近の中国の動向、中国-ロシアの関係強化に対応する ため民主主義ベルト地帯、日本-アセアン-豪州-インド包囲網の構築を構想している。 ・日本はあくまでも日本。また日本は島国の一国でほんの 60 年ほどしか経っていない。 存在感のない国になってしまうのではないかと懸念される。そこでインドとの連携が 考えられるが、そこには日本人の英語力が問題となっているのではないかと思われる。 それが日本からインドが遠いというイメージにつながってしまっている。 18 7.宮前利彦氏の談話 (インド住友商事株式会社 社長) (インド人の日本(人)に対する目) ・ インド人は、根本的に日本、日本人が好きであり、一般的なインド人は日本を尊敬して いる。日本には、留学生始め沢山のインド人が駐在している。インド人は、罪を犯さない、 暴力を振るわないのに日本人のインド人対するイメージとしては、汚い、計算高い、 契約社会等々と悪いイメージを持っている。 ・ 第一次インドブームの時、繊維業界の一部の企業が品質管理、リードタイム・QR対応 などにおいて 難しい というイメージが植えつけてしまったようだ。 いまでは、変狭拡大している現在のインドの繊維を日本の業界人に、はっきりと過去と 違っていることを理解させてほしい。 (インド人への偏見を無くするには) ・ このような悪いイメージを払拭するためには、インドをもっと勉強すべきである。また、 他の東南アジアの国々に比べて凶悪犯罪も少ない上に、インド人は優しく、親日的である。 例えば、東京裁判のパール判事(同裁判の 11 人の判事の中で唯一、被告人全員の無罪を )の作成者として知られている。 )や中村屋の 主張した「意見書」 (通称「パール判決書」 カレーを世に広めることに貢献したチャンドラボーズなども含め、インド人の性格、 考え方を理解し基本的なこと勉強した上で日本での消費者へのPRなどを行い、先ずは インドに対する偏見をなくすことが必要である。 ・ インド人はラジカルとの意識があるようだが、それは少々事実と異なるかもしれない。 インドは契約社会であり、取り決めをしたがる傾向がある。日本人の「少しぐらい いいじゃないか、まあまあ・・」の傾向とは相反する部分がある。日本人がエネルギーを 使ってインド人に接すれば、必ず打ち解けあうことができる。 (インド人とのビジネス) ・ インド人とのビジネスを成功させるためには、インドは中国に劣らず様々な分野で技術 力を有しており、また、欧米人は、通訳を介することなく英語で直接商談をするという メリットがある。インド人は、ダメ元でも物事をはっきりと主張する外交上手である。 ・ 外交には何か見合うものが必要で、こちらの要求を正当化するには、必ず見返りが求めら れるのが常識である。日本人がはっきり物事を言い、エネルギーを使い時間を掛けて 対応していけば必ずインド人に受入れられる。 ・ 政府による援助ビジネスとしては JAICA,AOTS などによる技術者の育成に加え、民間 企業もインドの地場に根付きビジネスを行うようになれば、まだまだインドにはビジネス チャンスがある。 ・ アパレル生産については、中国とは根本が異なることを理解しなければならない。OEM 生産は馴染まない。素材背景が常についてまわるので、全体の素材、縫製、特別な加工 技術など十分理解してビジネスに繋げる。 19 8.工場等の訪問先の概要 ① SWAN SILK (P)LTD ① SWAN SILK (P) LTD. 1.日 時 : 2008 年 1 月 21 日(月)9:30∼10:30 2.住 所 : Post Box 25210, # 40, 4th Cross, Residency Road, Bangalore - 560025, INDIA 3.面談者 Phone : +91 80 41888298, Fax : +91 80 25598300 E-mail : [email protected] Web : www.swansilk.com : Mr. Raj K.G(取締役) 4.特記すべき事項: ・ Swan Silk 社は、1972 年にバンガロールに設立され、生地とホームファニシング製品、 特にカーテン、クッションカバーなどの製造と輸出を行う優良企業の一つ。 ・ バンガロール市内では、今はIT産業が最も盛んであるが、かつては市内でナンバーワン であったシルク繊維工業もかなり減少し、現在、従業員数は 525 名。 ・ 主な輸出先は、北・南米、欧州、東アジア、東南アジア、中東、アフリカ、豪州で、主な 販売先は問屋、デザイナー、百貨店等である。輸出は、インドルピーが高騰している ことから減少傾向にある。輸出市場から国内市場を目指す企業が多くなっていることが 国内の販売店舗が増加し、僅かながら国内販売が増えているとのこと。 ・ シルク織物だけの輸出では、年間約 800 万ドル、グループ全体での生産は、平織り・ ジャガードなど織物 100 万メートルを生産。 ・ 原料の生糸は、中国から輸入し、品質の良いものは再輸出している。残りはサリー等な どを生産するのに使用。しかしながら、シルク自体が、婦人服やサリーに用いられることが ポピュラーではなくなった。チェンナイにあるガンジー社は、サリー生産で有名であったが サリーをまとうのは何かイベント事のある時のみになってきているため現在は絹製サリーの 生産が減少。インテリア、カーテンなどにシフトしている。 ・ Swan Silk 社は、有名なテキスタイルデザイン学校を卒業しているデザイナー、アー ティストを擁し、ジャガードや刺しゅう布など流行に応じた商品企画を行う。リード タイムは通常 8∼10 週間だが、4∼5 週間と顧客の要求にも応じる。 ・ 高品質の製品を製造するために社内に品質管理チームを設立し、撚糸から製造している。 イタリアの技術を取り入れ、染色設備においては国際規格の染料と薬品を使用し、糸染め (かせ染め)機械とコンピュータによるカラーマッチングを行っている。 ・ スイス Sulzer 社製の織機を使用、CAD/CAM システムを用い、平織りでは 320cm 幅まで、 ジャガードでは 140cm 幅まで対応が可能。平織りではタフタ、オーガンジー、綿、麻、 ビスコースなどの混紡織物とジャガードは、140cm 幅まで顧客の要求に応じ生産可能。 ししゅう布については、日本製の刺繍機を使用しクラシック柄からモダン柄まで対応し、 これらの生地を用いクッションカバー、カーテン、ベッドスプレッドなどのホームファ ニシング製品を供給。 20 8.工場等の訪問先の概要 ② J.J. EXPORTERS LTD−DELHI ② J.J. EXPORTERS LTD. 1.日 時 2.住 所 : 2008 年 1 月 21 日(月)15 時∼16 時 : A-108 and 109 Rajaji Nagar, Bangalore ‒ 560044, Karnataka, INDIA Phone : +91 80 23154206, Fax : +91 80 23205341 E-mail : [email protected] Website : www.jjexporters.com 3.面談者 : Mr. N. K. Sharma(部長) Mr. Rajiv Jhunjhunwala 4.特記すべき事項: ・ JJ Exporters 社は、1966 年以来、伝統的な絹織物、ししゅう布、衣類、インテリア 繊維製品などを生産・輸出しているインドの代表的な企業。製品輸出 100%の企業で 撚糸から染色、織り、縫製と一貫した設備を保有する。 ・ JJ Exporters 社のグループ会社である JJ Garments 社が男・女性衣類と子供衣類(上着、 シャツ、ドレス、ブラウス、ズボン、スカートなど)を主に生産している。取り扱い品 目の割合は、衣類が 70%、インテリア品が 30%で、輸出先は、衣類が米国向け約 30%、 欧州向けが約 60%、インテリア品は、米国向けが約 70%、欧州他向けが約 30%となって いる。米国での販売拠点としてはニューヨークにある Spin International Inc. が代理 店になっている。 ・ JJ Exporters 社は、1968 年以来、インドにおける絹織物の国内高販売企業として、また、 輸出促進功労企業としてインド政府、商務省、インドシルク輸出振興局、中央蚕糸局 などの関係当局や業界団体から数々の賞を受賞している。 ・ JJ Exporters 社の本社は、コルカタにあり、1996 年に近代的糸染め工場をバンガロール に設立し、後染工程の生地染色工場と仕上げ加工工場は、インド北東部に位置するビ ハール州のバーガルプルに設立した。 ・ 絹織物の生産量強化とこれらを用いた製品の生産量アップをするために、JJ Spectrum Silk 社と Pooja Creations 社をグループ傘下にし、Pooja Creations 社は、カルナータ カ州のアパレルパークに 2 エーカーの土地に工場設立を予定している。 ・ 原材料の生糸は、約 1,800 トンを中国からの輸入で全体の 90%を占め、残りはインド産を 使用。日本や欧州が使用している高品質生糸である浙江省産地の生糸は使用せず、低品 質の四川省原産の生糸がインドでは、価格的に安価であることからか最も良いとされて いる。価格は中国産が US$25/㎏、インド産は US$22/㎏と国産品の方が安く、糸値は マーケットで US$22 or 23∼32 と変動する。 ・ 2000 年頃からの中国産絹織物の輸入増加に伴い 2006 年に中国産絹織物に対しアンチ・ ダンピング関税が課された。生地輸出については、輸出後に関税が還付される。国内の 養蚕農家や製糸業者、織物業者への保護政策の一環である。 21 8.工場等の訪問先の概要 ③ J.J. GARMENTS LTD ④ INDIA INTERNATIONAL GARMENT FAIR ③ J.J. GARMENTS LTD. 1.日 時 2.面談者 : 2008 年 1 月 21 日(月)16 時 30 分∼17 時 20 分 : J.J. EXPORTERS LTD 社の2名が同行 Mr. N. K. Sharma(部長) Mr. Rajiv Jhunjhunwala 3.特記すべき事項: ・ J.J. GARMENTS LTD 社は、J.J. EXPORTERS LTD 社の傘下企業。 ・ 糸染め及び簡単な縫製加工を主に行い、原料のシルクは、家蚕で中国糸が全体の 90%を 占め、輸入糸に頼っているのが現状。中国糸は、国内ものより 3 ドル高くさらに 20% 関税賦課されるが、国内では需要過多で輸入に頼らざるを得ない。 ・ パワールーム織機は、55 台で、約 200 人が働く。1 反 140∼150cm 巾が中心で、4∼5 反が 最小ロット。そのため、欧米に好まれるサンプルや製品の提供が出来る。つまり、インドの 強みは小ロット、多品種対応ができること。そのため、輸出先は欧米、特にロシアを 中心に最終製品を輸出し、利益を上げている。 ④ INDIA INTERNATIONAL GARMENT FAIR (IIGF) 1.日 時 : 2008 年 1 月 22 日(火)13:30∼15:30 2.開催場所 : Hall No.10,11,12 & 12A Pragati Maidan, New Delhi 3.面談者 : Ms. Rakesh Vaid(会長) Apparel Export Promotion Council 4.特記すべき事項: ・ IIGFは、1 月 22 日∼24 日までの 3 日間、インドのアパレル輸出振興機構が主催し、 インド国内のアパレル 270 社が出展し開催された。 21 年前にスタートし、 年 2 回の開催で、 今回が 40 回目を迎えている。 ・ 出展社のほとんどは、インド国内向けの商品といったサリーをはじめ、光ものの宝飾品 等が、デザインされているものが非常に多かった。輸出振興とはほど遠い展示会である 印象を受けた。出展コマは、婦人物で 8 割、残り 2 割がキッズもので、メンズはかなり 少なかった。 ・ なかには欧米向けにデザインされたものや、シルクではないが、パシュミナなど高級 素材を使ったものもあり、すでに欧米向けに輸出されているきらりと光る商品も少ないが 出展されていた。 22 8.工場等の訪問先の概要 ⑤ JKM OVERSES PRIVATE LTD ⑤ JKM OVERSEAS PRIVATE LTD. 1.日 時 2.住 所 : 2008 年 1 月 23 日(水)11 時∼12 時 : 242, Opp. Geetanand Ashram,Gurgaon Sohna Road, Bhondsi Gurgaon, Haryana 122 102 Phone : +91 124 2266417, 2266471, Fax : +91 124 2266311 E-mail : [email protected] 3.面談者 : Ms. Indu Modi(常務取締役) 4.特記すべき事項: ・ 当社は、1992 年にデリー市街から 60km ほど離れたところ設立された。創設者のデザー ナーである Mrs.インデゥ・モディが、カシミヤやパシュミナ、アッサム地方のムガシル クの繭を紡ぎ、製織し、生地、衣類、インテリア製品(ベッドカバー、クッションカバー、 カーテン等)などを製造し、割合は、衣料 70%、インテリア 30%である。 ・ 自社工場内は、織布、染色、刺繍、縫製、洗い等の仕上げまでを行う一貫工場でデリーが 400 人、バンガロールが 400 人、コルカタが 200 人の計 1,000 人のワーカーを雇用して いる。一般的なワーカーの工賃は、月平均 1,500 ルピーほどを支給。 ・ デリーの従業員は、男性のみ 400 人で、24 時間 3 交代制で稼動、コルカタは、10 人から スタートし、アメリカバイヤーの商売として、ルートをしっかり守ることを条件に、 高級ブランド品にまで販路が広がって成長し、現在、年商 4 億ルピーである。 ・ デリーに小型工場が多いのは、労働問題に対応しているからで、大規模な工場の場合、 管理が行き届かず、ストライキが頻発し生産納期に多くの影響がでる。 ・ クッション等のインテリア製品は、欧米を中心 100%輸出される。さらにブランド品は、 アルマーニ、マックスマーラー、モスキーノなどを取り扱っている。他にはイングランドや ドバイにムガシルク商品提供している。 原料は、インド産のみで中国糸は使用していない。ムガの場合には、一般的に経に家蚕か 野蚕のシルク緯にムガで製造している。一部韓国糸をスカーフ用に使用している。また、 価格は必然的に高いものになるが、自動織機を低速で稼働し、パシュミナとムガシルクを 混織したストールなどをバイオーダーで生産。今後、シルク需要は減少すると考えられ るので、高機能の付加した素材または、竹、豆、パイナップルやバナナなどの素材を 使用した新しい糸を開発中である。 ・ 日本との商売においては、納期、品質管理の面でインド側に理解が不足しているのか、 欧米との商売では全く問題がない商品でも、日本の基準が異常に厳しすぎるために 問題があると指摘される。天然繊維であるため納期、品質面でも相当の理解を日本側に 求める必要がある。 23 8.工場等の訪問先の概要 ⑥ GANGA OVERSEAS PRIVATE LTD. ⑥ GANGA OVERSEAS PRIVATE LTD. 1.日 時 2.住 所 : 2008 年 1 月 23 日(水)14 時 10 分∼15 時 15 分 : 647-648, Udyog Vihar, Phase-V Gurgaon-122016, Haryana, India Phone : +91 124 2342340, 2342341, Fax : +91 11 25117079 E-mail : [email protected] 3.面談者 : Mr. Anil Tibrewal(副社長) 4.特記すべき事項: ・ 社名の GANGA は、インドの聖なる大河ガンジス川を意味し、また、あらゆるものを浄化 する聖なる力を持つ優美で誇り高きガンガー女神様のこと。 ・ 創業は、1988 年で欧州を中心に LVMH 高級品向けとザラなどの値ごろ品をスペイン、 イタリア、スイス、イングランド、ドイツ、オランダ等へ輸出している。 ・ 本社工場は、2 年前にオープンした。従業員は男性のみを 300 人雇用し、布帛婦人服を 中心に裁断から縫製まで日産 2,000 枚、月に 5 万枚を生産。また、本社工場から南に 15 キロほど離れたところに 2009 年 2 月に、新しい縫製工場をオープンさせる予定。 従業員も 1,000 人規模、月産 25∼30 万枚の縫製品を年間 360 万枚の生産規模を予定し、 年商は、4,000 万ドル(約 45 億円)を見込んでいる。 ・ 現在、取り扱っている素材は、コットン、ポリエステル、シルク、ビスコースの生地で 100%婦人服を生産している。通常は、婦人服生産が多いが、紳士服専門の工場もある。 インドの縫製工場の特徴は、縫製工場の傘下にいくつかの織布メーカーを保有し、日本 側の指定した織布工場を使用し、製品の生地にあわせた生地生産が、得意な織布工場を 選択し製品を製造する。先染めやプリントは外注に出しており、小ロットにはハンド スクリーンで対応している。輸出価格は、全体の平均で FOB 価格 US$7∼9、ミニマム ロットは1カラー300 枚。例えば綿 100%プリントのブラウスで約 US$6、シルク使いの 刺繍付で US$30、刺繍無しで US$20。日本までのリードタイムとしては、生地の在庫が ある場合で船便 45 日を要する。 ・ この社の強みは、旺盛な営業力と企業としての商品開発力ある。顧客ニーズに基づく 商品開発を行うのではなく、先ず自らの強みを活かした商品を開発し、自ら客先に対して 提案し顧客を捕まえることから始め、その後、顧客ニーズに基づく商品開発を行っていく という手法で会社を成長させた。 ・ 女性デザイナー2名が欧州の建造物柄から商品開発を行い、デザイン、縫製までを一貫 して生産する。 一部日本の企業との取引を開始し、 日本の品質基準を満たしている事実は、 当社の強みである。 ・ 中国に対する印象を聞くと、将来においても脅威ではない。中国はそのうちにダメに なるため、全く心配していないとの返答であった。 24 8.工場等の訪問先の概要 ⑦ EASTAERN SILK INDUSTRIES LTD. ⑦ EASTAERN SILK INDUSTRIES LTD. 1.日 時 2.住 所 : 2008 年 1 月 24 日(水)14 時 00 分∼15 時 00 分 : 19, R.N. Mukherjee Road, Kolkata-700 001,India Phone : +91 33 2243 0817, E-mail : [email protected] 3.面談者 Fax : +91 33 2248 2486, 2474 5033 Website : easternsilk.com : Mr. Sundeep Shah(部長) 4.特記すべき事項: ・ 当社は、1946 年 9 月西ベンガル州で設立され、1958 年から輸出業務を開始し、1975 年 に現在の社名になった。糸、生地、衣類やスカーフのような製品の製造と北米、EU、 日本、豪州等へ輸出し、2005 年度の輸出額は 387,000 万ルピー(約 116 億円)でインド では第 2 番目の輸出企業になる。また、政府関係機関から数々の輸出貢献企業として 表彰を受けている。 ・ この社の本社は、コルカタに置き、工場はバンガロールに 2 ヶ所保有している。他に マイソール(ナジャンガド州)とファルタ(西ベンガル州)に 1 ヶ所保有している。 従業員数は、これらのグループと下請け業者を含めると約 20,000 人を雇用している。 ・ 糸、織りから製品への製造と紡績、プリント、刺繍、後染め仕上げなど一貫生産を行い、 特にシルク生地に関しては、欧州向けのインテリア用が約 80%を占め、残りは服地用 など米国、豪州を中心に輸出している。欧州や豪州は競合相手が少ないために、取引を 拡大したい意向を持っている。 ・ シルク原料から紡績までは、EASTERN JONGYING LTD.で、織布は、SSTELLA SILK LTD.で 生産を行い、縫製と製品仕上げを自社で製品化している。タッサシルクは、インドの 工場で生産しているが、中国からも一部輸入している。中国産のタッサのスパンシルク 糸は、イタリアへ毎月 10 トンを、チェコスロバキアへも数年前から輸出している。今後、 新たな輸出先としてポーランド、ハンガリー、イランなどをターゲットにしている。 UNIT UNIT-1 UNIT-2 UNIT-3 UNIT-4 LOCATION UNIT Bangalore 1000 (Anekal) meters Bangalore 1000 (Anekal) meters Mysore (Najangud) Falta (West Bengal) PRODUCT CAPACITY Silk Fabrics 60,000 Silk Fabrics 80,000 tons Spun and Noil 600 tons Twisting facility 72 25 8.工場等の訪問先の概要 ⑧ J.J. EXPORTERS LTD.−KOLUKATA ⑧ J.J. EXPORTERS LTD. 1.日 時 2.住 所 : 2008 年 1 月 24 日(月)15 時 15 分∼16 時 15 分 : 23 C, Ashutosh Chowdhury Avenue, Kolkata ‒ 19, INDIA Phone : +91 33 2461 4775, Fax : +91 33 2461 4780 E-mail : [email protected] Website: www.jjexporters.com 3.面談者 : Mr. Rajiv Jhunjhunwala 4.特記すべき事項: ・ コルカタの JJ Exporters Ltd.社(JJE 社)が本社で、JJ Spectrum Silk Ltd.社(JJS 社)、JJE 社の傘下企業である。JJE 社は基本的には手織りを扱い、JJS 社が機械織りを 扱っている。JJS 社のコルカタ工場には 150 センチ幅のレピアルーム織機を 26 台、JJE 社にも同織機が 24 台保有している。EOU(Export Oriented Unit=100%輸出指向型企業: 税制面等で優遇措置がある)として認可を受けている。 ・ JJS 社は、開発研究所、コンピュータ化されたデザインスタジオを保有し、アパレル・ ファッションやインテリア業界の要求に柔軟に対応することが可能で、品質の良い絹織 物を生産するためには、品質の良い糸が必要なので、イタリア Fadis 社の準備機を使用 している。ジャガードやドビーは、Dornier 社製の織機を使用し、バンガロールにある エンブロイダリー専用の工場では、日本製 5 台、中国製 3 台が稼働している。 ・ JJS 社では、オーガンジー、タフタ、サテンなどドレス、アパレル用の生地の割合が 70% を生産、EU向けが 60%、米国向け 30%、その他 10%輸出している。 ・ カーテン、クッション及び椅子張り地などのインテリア用の生地の割合が 30%の生産で、 米国向けが 70∼80%、残りがEU等へ向け輸出している。海外の代理店は、米国、カナダ、 フランス、イタリア、スペイン、英国、豪州、ベルギーオランダ、スェーデン、デン マーク、独、台湾、日本に置いている。 26 8.工場等の訪問先の概要 ⑨ A.K. EXPORTS & IMPORTS ⑨A.K. EXPORTS & IMPORTS 1.日 時 2.住 所 : 2008 年 1 月 24 日(水)16 時 30 分∼17 時 30 分 : 41A, S P Mukherjee Road, Kolkata-700 026,India Phone : +91 33 2486 0464, Fax : +91 33 2454 4818 E-mail: [email protected] Website : www.svarna.com 3.面談者 : Mr. Ashish Tibrawall(CEO) Mrs.Sharmila Tibrawalla 4.特記すべき事項: ・ この社の Mrs.Sharmila Tibrawalla は、デザイナーで、画家であることから美的センスに 優れている。細かに対応したものづくりや、大手が手掛けない高級感の商品を中心に 生産を行っている。 ・ インド北東部の伝統的に民族衣装などに着用されていたムガシルクを織り込み、SVARNA ブランドとして婦人服、ストール、帽子などを生産している。また、ムガ×パシュミナや ムガ×シャトゥーシュ(ワシントン条約で取引き禁止)を用いたストールなど超高級品 なども取り扱っている。JKM とは親戚関係にあり、ムガシルクの在庫管理などお互いに 融通しあっている。 ・ ムガは野蚕種で、同じ野蚕種でもムガのほか、タッサ、エリとあるがそれぞれ食べている 木の葉が異なる。ムガは、これまで年間 80 トンほど生産されていた。しかしながら 昨年はムガの生産量は 50 トンにまで落ち込んでしまいその結果、キログラム当り4万 円と糸値が暴騰した。野蚕農家がタッサの生産にシフトしているのが現状である。 ・ インドの民族衣装で使用していたものは 200 番手から 250 番手であるが民族衣装に使用 していた細番手のものの生産量が低下している。その要因として 200 番手以上の細番手を 織れる人がインド全国でも 3 人しかおらず、一日約 5 センチ、1 メートル織るのに約 20 日 を要するためといわれる。 ・ ムガシルクは、日本とのビジネスにより日本の百貨店などでも知名度が上がり、抗菌性に 優れていると言われている。今後は、靴下や下着でのムガ素材の使用に期待できる。 現在は、セーターでの使用を企画・開発中で、やっとセーターサンプルを製造すること が出来たところである。 ・ パシュミナのほかにも単糸使いの手紡ぎ、手織りで作られている 250 番手の超極細綿の カディなどインド独特の素材が紹介された。カディは手織りであるため打ち込みが甘く 柔らかく軽い。フーリア村の更に先の場所で 100 番手を織っている。カディの 500 番手 の生地を使用しシャツを作ることは実際不可能に近い。メンズ用途の場合は 100 番手を 中心とし 75 番手くらいまでが無難である。婦人服用としても 100 番手が無難とのこと です。 27 8.工場等の訪問先の概要 ⑩ Furia Village ⑩ Furia Village 1.日 ・ 時 : 2008 年 1 月 25 日(木)午後 コルカタ市内から 90km、自動車で約3時間の行程にあるフーリアの村に到着すると タイムスリップしたような不思議な一帯がある。村人は 50 万人が住んでおり、各家々に 手織り機が置いてある。総稼働で 10 万台、現在は 2 万台でサリー用の綿布を中心に 織っている。 ・ ムガシルクの場合は、女性が繭から糸を手紡ぎ、カセ巻きにし、次に男性が整経と緯糸 を作り、家の中にある手織りは、織りに適した深さ床下を掘り、足踏みできるように 設置されている。男性が1日織れるのは、約 50cm前後、時間と手間の掛かる商品で あった。 28 9.団員の所感 団員の所感 吉岡正博(北西産業) 今回のインドへの市場調査の訪問は、滞在期間約5日で、3都市(BANGLORE、DELHI、 KOLKATA)を廻るハードな日程による大横断でした。しかし、ほぼ予定通りに機関、企業 などを訪問し、意見交換、視察することができました。トップクラスの輸出企業がほとん どで、各企業家の熱い語りは自信の表れであって、今後の取組みに非常に参考になりました。 今回は養蚕、製糸関連の視察はありませんでしたが、その代わり繊維省傘下の CENTRAL SILK BOARD とのミーティングでは、生糸が不足のために需要が満たされず、繭の増産を進めて いるとのことでした。絹の需要量約26,000屯に対し、生産が約18,000屯で、 不足分の約8,000屯を中国より輸入しているが、近年、中国の生糸の値上げにより 一時的困難な時期があったとのことでした。官民の協働でできるだけ国産化を進められ 8,000屯は多すぎるので、恒常的に大量に輸入することのない繭、生糸生産体制を 構築されることを期待したいところであります。 鈴木 誠(西田通商) 今回のインドにおけるシルク産業の市場調査では、どのようにインドとの商売を構築で きるのかが今後の課題になります。可能性としては、パワールーム及び手織り織機で織った いかにもインドらしいストール等の雑貨類を手掛けこと。もう一つは高速織機によるガーメ ントですが、シルクではイメージが沸いてきませんので、やはり量をこなす綿のボリューム ゾーンしかありえないと思います。個人的には Eastern Silk Industries のマイソールの 工場で生産している絹紡糸に興味がありました。綺麗な織物(中国でもできるが、150mの ミニマムで中国との差別化)に絞られるのではないだろうか、分野としてはカーテンや クッションカバーなどのホームファニシングが有望かと思われます。この経験を活かし 是非インドとの交流を深めて行きたいと思いました。 鳥谷正寛(NI帝人商事) 約 10 年ぶりのインド訪問でしたが印象深かったことは、各都市特に bangalore はすっかり 様変わりして高層ビル群整然と並んでいたことです。変わらないことは、delhi を除いて 10 年前と比べて町並みがほとんど同じで相変わらずであると思った。カーストが廃止され たのに依然として、貧富の格差を感じたことです。 興味を持ったことは、J.J.EXPORTER/EASTERN SILK ‒CALCUTTA の両社の労働者は、活気に 溢れ、理想とする原料、糸、織物、製品までを一貫生産し、総売上も 100 億円を上回る までになっていたことです。これなら、シルク、原料、生糸、絹撚糸の売り込みの可能性が あるのでは感じるとともに、GANGA OVERSEAS-DELHI、A K EXPORTER/IMPORTER ‒CALCUTTA の 両社での MUGA SILK に接し、ハンカチなどに活用できないか検討したいと思いました。 29 9.団員の所感 渡邉 大(同興商事) インドの生糸、絹織物の生産は、中国に次いで第2位であるが、現在の中国においては、 大変革期にあります。単に中国と比較するのではなく、また、チャイナプラスワンという 考え方ではなく、インドシルクの固有の特徴を理解し、生産のメリット&デメリットを 感じることで、日本国内のシルク新市場を開拓できないかという目的を持ちました。 インドシルクの生産事情に対する印象は、実際に各社の工場を訪問後も、印象通りで 大きく変わることはありませんでした。ただ、遠い国から距離感が縮まったことだけは 事実であります。今回、特に感動したのが、シルクのムガ、ウールのパシュミナ、コットンの カディは、インドでなければ産出不可能であり、黄金のムガシルクは感動に値するもので した。年間の生産量は、例年 80 トンであるが、今年は 50 トンぐらいしか生産されないと いうことから、まさにプレミアムの商品だと感じました。 高橋尚義(経済産業省) インドの最初の訪問地バンガロールのホテルで驚いたことは、TVが英語、ヒンディー 語のみ約50チャンネルあったこと、また、そのうちの一のチャンネルでは、欧米を中心 としたファッション専門番組が放映されていたことでした。インド・ファッションといえば サリーという認識でしたので、インドでも欧米ファッションが喧伝されていることに驚き を感じました。また、デリーからコルカタへ向かう飛行機の窓からは、ヒマラヤ山脈が きれいに映し出されていました。世界最高峰のエベレストの雄姿を実際に目線で見ること ができることは滅多にないとのことで、幸運に恵まれたと感動しました。帰国後に感じた ことは、インドの繊維産業の魅力は素材にあり、同時に素材がインドの強みになっている ことです。もちろん、染めや織りについても、多品種・小ロット生産など、しっかり根付 いたモノづくり構造が、欧米の旺盛なニーズに対応できる現状にあります。インド繊維 産業のさらなる発展の可能性を感じました。 森 昇(事務局) インドの訪問は、今回が初めてで一般的な予備知識しか持たず、飛行機に飛び乗った。 体力には自信があったのですが、トランジットの待ち時間を入れての13時間のフライト は厳しかったです。皆さんからは、インドの1月は乾季で雨が降らず、爽やかだと聞かさ れていた。バンガロールからデリーの空港に降りたら、熱いはずのデリーが寒くてセーターを 着ないことには、耐えられないほどでした。訪問したメーカーは、インドの繊維業界では 優良といわれる企業が多く、どの企業も紳士的に応接して頂いたことが印象的でした。 今回のミッションは、小さいトラブルは数多くあったが、大きな事故がなく日程をほぼ 予定通りにクリアできたことに安堵したが、こんなに品行方正なミッションは初めてでした。 また、繊維貿易情報センターの神山主任研究員始め住金物産の Mr.Vasan、住友商事の Mr.Lakshmanan と Mr.Srikanth の両名には大変お世話なり感謝しております。 30 9.団員の所感 ①インド各州 & 連邦直轄領などの基礎統計 出所:Indian States at a Glance2006-07" 31 10.資料 ① インド各州 & 連邦直轄領などの基礎統計 STATE 州 州都 1 Andhra Pradesh アーンドラ・プラデーシュ ハイデラバード 2 Arunachal Pradesh アルナーチャル・プラデーシュ 3 Assam 4 面積 人口 人口 密度 ㎢ 万人 ㎢/人 275,069 7,621 275 イタナガル 83,743 110 13 アッサム ディスプル 78,438 2,666 340 Bihar ビハール パトナ 94,163 8,300 880 5 Chhattisgarh チャッティスガル ライプル 135,191 2,083 154 6 Goa ゴア パナジ 3,702 135 363 7 Gujarat グジャラート ガンディガル 196,024 5,067 258 8 Haryana ハリヤナ チャンディガル 44,212 2,114 477 9 Himachal Pradesh ヒマーチャル・プラデーシュ シムラ 55,673 608 109 10 Jammu & Kashimir ジャンムー・カシミール スリナガル 101,387 1,014 99 11 Jharkhand ジャールカンド ランチ 79,714 2,695 338 12 Karnataka カルナータカ バンガロール 191,791 5,285 275 13 Kerala ケーララ ティルパナンタプラム 38,863 3,184 819 14 Madhya Pradesh マディヤ・プラデーシュ ポーパル 308,245 6,035 196 15 Maharashtra マハーラーシュトラ ムンバイ 307,577 9,688 314 16 Manipul マニプル インパール 22,327 217 107 17 Meghalaya メガラヤ シロング 22,429 231 103 18 Mizoram ミゾラム アイザウィ 21,087 89 42 19 Nagaland ナガランド コヒマ 16,579 199 120 20 Orissa オリッサ プハネシャワル 155,707 3,680 236 21 Punjap パンジャーブ チャンディガル 50,362 2,436 482 22 Rajasthan ラージャスターン ジャイプール 342,239 5,651 165 23 Sikkim シッキム ガントック 7,096 54 76 24 Tamil Nadu タミル・ナードゥ チェンナイ 130,058 6,241 478 25 Tripura トリプラ アガルタラ 10,486 320 304 26 Uttar pradesh ウッタル・プラデーシュ ラクノウ 240,928 16,619 689 27 Uttarakhand ウッタラカンド デラドゥン 53,483 849 159 28 West Bengel 西ベンガル コルカタ 88,752 8,018 904 8,248 36 43 1$=37.6rp The federal direct control territory 連邦直轄領 29 Andaman & Nicobar Islands アンダマン・ニコバル諸島 ポートプレア 30 Chandigarh チャンディーガル チャンディーガル 114 90 7,902 31 Dadra & Nagar Haveli ダドラ及びナガル・ハーヴェリ シルヴャサ 491 22 449 32 Daman & Diu ダマン及びディウ ダマン 112 16 1,411 33 Delhi デリー ニューデリー 1,483 1,385 9,294 34 Lakshadweep ラクシャドゥイープ カヴャラティ 32 6 1,894 35 Pondicherry ポンディシェリー ホンディシェリー 480 97 2,029 32 10.資料 ① インド各州 & 連邦直轄領などの基礎統計 州 番 号 一人 都市部の GDP年間 あたりの 人口割合 成長率 GDP % $ % 世帯 電化率 年間 降水量 % mm 耕作地に ヒンドゥ 労働者 非労働者 1次産業 2次産業 3次産業 占める -教徒の 数 数 の割合 の割合 の割合 灌漑地 割合 % 万人 万人 % % % % 1 27.1 679 6.4 82.9 2,589 37.6 3,487 4,125 62.5 16.2 21.4 89.1 2 20.4 526 4.1 68.1 2,635 25.6 48 61 60.6 9.2 30.3 34.6 3 12.7 386 5.6 36.9 2,642 6.3 956 1,708 69.3 4.1 16.7 64.9 4 37.5 180 4.6 13.9 1,276 60.5 2,808 5,479 76.6 8.3 9.5 83.2 5 20.1 460 7.5 64.2 1,439 22.5 969 1,113 83.9 6.5 60.4 94.7 6 49.5 1,994 7.7 96.4 2,715 17.1 52 82 5.8 33.9 21.5 65.8 7 37.5 828 8.8 87.3 1,450 31.1 2,037 2,802 59.8 18.7 25.3 89.1 8 29.1 950 6.9 91.5 574 85.8 838 1,271 54.5 20.4 17.1 88.2 9 9.8 802 6.8 97.9 1,065 18.7 299 308 67.8 15.6 26.4 95.4 10 24.9 465 5.1 71.6 879 40.9 369 638 55.8 17.8 18.7 29.6 11 22.3 367 5.3 32.2 1,305 9.3 1,013 1,678 57.9 23.4 20.6 68.6 12 33.9 695 6.7 87.5 4,810 25.6 2,352 2,921 63.1 16.4 37.9 83.9 13 25.9 787 7.8 78.3 2,604 17.3 1,029 2,155 34.8 27.3 14.9 56.2 14 26.7 414 5.3 74.8 1,957 30.9 2,577 3,449 71.1 14.2 24.1 91.2 15 42.4 898 7.8 85.4 5,266 16.9 4,205 5,469 57.6 18.3 30.3 80.4 16 23.9 474 8.6 81.6 1,990 25.8 107 132 60.6 9.2 30.3 46.1 17 19.6 572 6.2 53.3 2,642 25.7 96 135 60.6 9.2 30.3 13.3 18 49.5 816 7.1 81.8 1,990 17.8 47 42 60.6 9.2 30.3 3.6 19 17.7 724 8.4 77.5 1,990 20.1 85 114 60.6 9.2 30.3 7.7 20 14.9 372 5.7 39.5 1,439 22.9 1,427 2,243 65.1 18.3 16.6 94.4 21 33.9 878 4.3 96.4 543 95.1 914 1,518 45.3 24.9 29.8 36.9 22 23.4 442 6.2 62.4 770 40.5 2,378 3,269 63.3 17.9 18.8 88.8 23 11.1 704 7.5 88.4 2,811 7.8 26 28 6.6 9.2 30.3 60.9 24 43.9 749 3.9 87.8 882 50.3 2,781 3,429 49.9 24.1 25.9 88.1 25 17.1 770 7.6 74.4 1,990 14.3 116 203 60.6 9.2 30.3 85.6 26 20.8 323 4.6 35.4 1,794 73.7 5,418 11,199 75.3 16.1 19.3 80.6 27 25.6 514 7.7 66.9 1,695 43.8 313 535 64.6 9.7 15.1 84.9 28 28.1 686 7.2 47.7 4,330 55.7 2,951 5,072 48.2 22.6 29.2 72.5 1 32.7 893 2.3 87.9 2,517 0 14 22 21.8 34.7 43.4 69.2 2 89.8 1,971 10.1 97.8 574 50.1 34 56 - - 0 78.6 3 22.9 ー - 96.6 953 30.4 12 11 21.8 34.7 43.4 93.5 4 36.3 ー - 97.4 1,450 0 7 9 21.8 34.7 43.4 89.7 5 93.1 1,679 7.7 98.7 574 100 453 928 1.5 36.7 43.4 82.1 6 44.5 ー - 99.6 1,484 33.3 2 5 21.8 34.7 61.9 3.7 7 66.6 1,730 11.2 93.9 882 86.4 34 63 21.8 34.7 43.4 86.8 33 10.資料 ② インドの蚕糸・絹業に関する統計 ②インドの蚕糸・絹業に関する統計 単位 1 桑園面積 hectares ≪一、シルク関連の国内生産≫ 二化性繭 トン 2 家蚕繭 その他 トン 小計 トン 二化性糸 トン 3 家蚕糸 その他 トン 小計 トン 4 Silk waste トン タッサ Lakh Kahan 5 Vanya Cocoon エリ トン ムガ Lakh Nos タッサシルク トン エリシルク トン 6 Vanya silk ムガシルク トン 小計 トン 7 Vanya silk waste トン 8 生 糸計(3+6) トン 9 絹紡糸 トン 10 絹紡紬糸 トン 11 絹織物の生産数量 万sm ≪二、主要品目の貿易額(シルク関連)≫ 2002/03 2003/04 2004/05 2005/06 2006/07 194,463 185,120 171,959 179,065 191,893 5,438 122,743 128,181 685 13,932 14,617 4,514 3 1,767 5,023 284 1,316 102 1,702 336 16,319 550 275 42,667 4,721 112,750 117,471 609 13,361 13,970 3,764 3 1,810 4,866 315 1,352 105 1,772 373 15,742 446 224 42,259 6,254 113,773 120,027 893 13,727 14,620 3,587 3 1,932 5,198 322 1,448 110 1,880 365 16,500 500 250 45,707 6,696 119,565 126,261 971 14,474 15,445 3,749 3 1,748 5,228 308 1,442 110 1,860 425 17,305 350 150 51,108 7,618 127,844 135,462 1,100 15,425 16,525 4,055 3 1,858 5,159 350 1,485 115 1,950 511 18,475 400 200 42,000 2,278 935 15.76 2,294 474 9,054 647 134 3,285 213 47 2,774 286 5.34 2,779 604 9,258 628 137 3,208 407 90 2,878 79 1.29 2,880 641 7,948 607 135 3,763 580 129 3,174 1,370 19.90 3,194 722 8,383 780 176 5,052 802 178 3,316 1,471 22.78 3,338 738 5,565 673 149 3,956 693 154 120 805 140 92 984 165 114 915 173 135 1,052 220 129 1,062 300 1,000万Rs トン その他 12 輸出 1,000万Rs 1,000万Rs Total 100万US$ トン 生糸 1,000万Rs 100万US$ 13 輸入 トン 絹織物 1,000万Rs 100万US$ ≪三、繭価 & 生糸価格 (平均)≫ インテリア製品など 14 家蚕 Reeling Cocoon Raw Silk Silk Waste Rs/Kg Rs/Kg Rs/Kg Reeling Cocoon Raw Silk Cut cocoon Raw Silk(spun) Reeling Cocoon Raw Silk Rs/000nos Rs/Kg Rs/Kg Rs/Kg Rs/000nos Rs/Kg 1,300 1,340 290 825 470 3,000 1,275 1,363 300 925 555 3,000 1,081 1,169 300 875 450 3,150 1,110 1,550 325 1,000 575 3,150 1,150 1,675 300 1,200 600 3,600 万人 地区 560 57,900 61.5 565 53,800 79.7 580 53,800 79.7 595 53,800 79.7 600 53,800 79.7 Vanya タッサ 15 エリ ムガ ≪四、就業者数≫ シルク関連の労働者数 16 養蚕市、村 養蚕家 万家 出所:CENTRAL SILK BOARDの統計を加工した。 一部繭関連の単位の数量が確認できませんでしたので、 CSBの資料通り掲載した。 34 10.資料 ③ インド産生糸の生産数量 ③インド産生糸の生産数量推移 単位:トン 年 家蚕生糸 野蚕生糸 1980/1981 1981/1982 1982/1983 1983/1984 1984/1985 A 4,593 4,801 5,214 5,681 6,895 B=C+D+E 448 448 534 742 778 1985/1986 1986/1987 1987/1988 1988/1989 1989/1990 1990/1991 1991/1992 7,029 7,905 8,455 9,683 10,805 11,486 10,658 1992/1993 1993/1994 1994/1995 1995/1996 1996/1997 1997/1998 タッサ エリ ムガ C D E 計 265 257 284 418 444 135 147 213 270 279 48 44 37 54 55 F=A+B 5,041 5,249 5,748 6,423 7,673 868 995 1,043 968 1,111 1,074 1,105 464 548 463 358 465 380 329 352 392 522 565 589 624 704 52 55 58 45 57 70 72 7,897 8,900 9,498 10,651 11,916 12,560 11,763 13,000 12,550 13,450 12,884 12,954 14,048 1,168 1,141 1,129 1,025 1,172 1,188 382 299 257 194 235 312 726 766 798 745 864 814 60 76 74 86 73 62 14,168 13,691 14,579 13,909 14,126 15,236 1998/1999 1999/2000 2000/2001 2001/2002 2002/2003 2003/2004 2004/2005 14,260 13,944 14,432 15,842 14,617 13,970 14,620 1,284 1,270 1,425 1,509 1,702 1,772 1,880 242 211 237 249 284 315 322 970 974 1,089 1,160 1,316 1,352 1,448 72 85 99 100 102 105 110 15,544 15,214 15,857 17,351 16,319 15,742 16,500 2005/2006 2006/2007 15,445 16,525 1,860 1,950 308 350 1,442 1,485 110 115 17,305 18,475 Source:SS,CSB,BANGALORE 35 10.資料 ④ ムガシルク 黄金に輝くムガシルクは、ヤママユガ科のカイコでヒマラヤ山脈の北東部に位置するイ ンドアッサム州のプラマプトラ川流域の一帯にしか生息しておらず、繭は、自然の恵みの なかのこの地域でしか採れません。Som、Soaluの芳香な葉を食用として生育する が、繭収穫量は極端に限られ、大変貴重なものになっています。炭酸ソーダで煮ていると 美しい金色に発色し、これが黄金シルクで宝石のような魅力があります。 ムガシルクを手で紡ぎ、手織りにした織物は、サリー、婚礼衣装、日本では、帯、着物 に使われ高級品として扱われています。繭から紡がれた糸は、色、太さも微妙に異なり、 糸質が強く、色あせもなく微妙な輝きが自然の美しさを醸し出しています。 ムガシルクは、空洞をたくさんもつ多孔質であることから、温度が高いときには放熱、 低いときには保温、湿度が高いときは放湿、さらに紫外線遮断のUVカット効果も優れ、 また、からだにやさしい健康的なエコ商品として人気があります。 36 10.資料 ⑤ CSB に手交した資料 37 10.資料 ⑤ CSBに手交した資料 38 10.資料 ⑤ CSBに手交した資料 39 10.資料 ⑤ CSBに手交した資料 40 10.資料 ⑤ CSBに手交した資料 41 10.資料 ⑤ CSBに手交した資料 42 10.資料 ⑤ CSBに手交した資料 43 10.資料 ⑤ CSBに手交した資料 44 参考文献 参考文献 1. 外務省・JETRO・JICA、インド繊維省、CSBのホームページ 2. インドチャネル 3. 自治体国際化協会編「インドの地方自治」 4. アジア大都市ネットワーク21(ANMC21) 5. フリー百科事典「ウィキベディア(Wikipedia) 」 6. ソニーバンク投資信託セミナー「インド経済の展望」 7. 東レアイリーブ株式会社 8. ダイセン発行「アジアの繊維」など 「製品紹介・ファッション雑貨(MUGA SILK)」 45
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