会社法および会社法計算規則における計算書類の様式変更の要旨

会社法および会社法計算規則における計算書類の様式変更の要旨
協和会計情報開発株式会社
はじめに
「会社法(平成17年法律第86号)」の制定をうけて、平成18年2月7日に公布された「会社計算規則(法務省令第13号)」
で新しく株式会社の計算書類の表示様式が定められました。本資料では、旧商法-計算書類規則と新会社法-会社計算規則の対
比と会計システムパッケージ(ACCS5及びFit)における対応について述べます。
変更の要旨
貸借対照表、損益計算書の様式が変更になります。
株主資本等変動計算書、注記表が新たに設けられます。
利益処分案(損失処理案)が廃止になります。
貸借対照表の変更点
様式例
旧
新
資本の部
資本金
資本剰余金
資本準備金
その他の資本剰余金
資本剰余金
利益剰余金
利益準備金
XX積立金
当期未処分利益
(うち当期利益)
利益剰余金
土地評価差額金
有価証券評価差額金
自己株式
資本の部
純資産の部
Ⅰ 株主資本
1 資本金
2 新株式申込証拠金
3 資本剰余金
(1) 資本準備金
(2) その他資本剰余金
資本剰余金 合計
4 利益剰余金
(1) 利益準備金
(2) その他利益剰余金
XX積立金
繰越利益剰余金
利益剰余金 合計
5 自己株式
6 自己株式申込証拠金
株主資本 合計
Ⅱ 評価・換算差額等
1 その他有価証券評価差額金
2 繰延ヘッジ損益
3 土地再評価差額金
評価・換算差額等 合計
Ⅲ 新株予約権
負債・資本の部
合計
合計
合計
合計
純資産の部
合計
負債・純資産の部
合計
変更点
・「資産の部」が「純資産の部」になります。
・「純資産の部」は「株主資本」、「評価・換算差額等」、「新株予約権」に区分されます。
・「当期未処分損益」が「繰越利益剰余金」表示になります。
損益計算書の変更点
様式例
旧
新
売上高
XXX
売上高 合計
売上原価
XXX
売上原価 合計
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外収益
XXX
営業外収益 合計
営業外費用
XXX
営業外費用 合計
経常利益
特別利益
XXX
特別利益 合計
特別損失
XXX
特別損失 合計
税引前当期利益
法人税等
法人税等調整額
税引後当期利益
前期繰越損益金
XXX
当期未処分利益
売上高
XXX
売上高 合計
売上原価
XXX
売上原価 合計
売上総利益金額
販売費及び一般管理費
営業利益金額
営業外収益
XXX
営業外収益 合計
営業外費用
XXX
営業外費用 合計
経常利益金額
特別利益
XXX
特別利益 合計
特別損失
XXX
特別損失 合計
税引前当期純利益金額
法人税等
法人税等調整額
当期純利益金額
変更点
・報告書の末尾が「当期純利益金額」(旧の税引後当期損益)までとなります。
・表示名が変更されます。
売上総利益
=>
売上総利益金額
営業利益
=>
営業利益金額
経常利益
=>
経常利益金額
税引前当期利益
=>
税引前当期純利益金額
税引後当期利益
=>
当期純利益金額
・旧の当期未処分利益に相当する額は、貸借対照表の純資産の部に「繰越利益剰余金」として表示されます。
株主資本等変動計算書(新設)
貸借対照表の純資産の部の各項目の「前期末残高」、「当期変動額」、「当期末残高」を報告する計算書です。
様式には、「純資産の各項目を横に並べる様式」と「純資産の各項目を縦に並べる様式」がありますが、本会計システムでは「縦
に並べる様式」を採用します。
様式例
自
株主資本等変動計算書
平成 xx 年 xx 月 xx 日
至 平成 xx 年 xx 月 xx 日
株主資本
資本金
新株式申込証拠金
資本剰余金
資本準備金
その他資本剰余金
資本剰余金
合計
純資産の部
合計
前期末残高
当期変動額
当期末残高
xxx
xxx
xxx
前期末残高
当期変動額
当期末残高
xxx
xxx
xxx
前期末残高
当期変動額
当期末残高
前期末残高
当期変動額
当期末残高
前期末残高
当期変動額
当期末残高
xxx
xxx
xxx
xxx
xxx
xxx
xxx
xxx
xxx
前期末残高
当期変動額
当期末残高
xxx
xxx
xxx
.
.
・表側は、貸借対照表の純資産の部と同じです。
注記表(新設)
従来、貸借対照表注記、損益計算書注記として分かれていたものを、「注記表」として一表にまとめ独立させたものです。
ワープロソフト等で作成するのが合理的と考えますので、本システムでは対応しません。
ご提供時期
ACCS5
Fit
平成18年6月1日
平成18年7月1日