公開特許公報 特開2015

〔実 5 頁〕
公開特許公報(A)
(19)日本国特許庁(JP)
(12)
(11)特許出願公開番号
特開2015-186446
(P2015−186446A)
(43)公開日 平成27年10月29日(2015.10.29)
(51)Int.Cl.
FI
テーマコード(参考)
A23D
9/007
(2006.01)
A23D
9/00
504 4B014
A23D
7/00
(2006.01)
A23D
7/00
500 4B026
A23L
1/24
(2006.01)
A23L
1/24
A
4B035
A23L
1/01
(2006.01)
A23L
1/01
D
4B047
A23G
3/34
(2006.01)
A23G
3/00
108 審査請求
(21)出願番号
特願2014-64301(P2014-64301)
(22)出願日
平成26年3月26日(2014.3.26)
未請求 請求項の数8 OL (全9頁)
(71)出願人 000227009
日清オイリオグループ株式会社
東京都中央区新川1丁目23番1号
(74)代理人 100071526
弁理士
平田 忠雄
(74)代理人 100119208
弁理士
(72)発明者 豊島
岩永 勇二
尊
神奈川県横須賀市神明町1番地
リオグループ株式会社
(72)発明者 野坂
日清オイ
横須賀事業場内
直久
神奈川県横須賀市神明町1番地
リオグループ株式会社
日清オイ
横須賀事業場内
最終頁に続く
(54)【発明の名称】油脂組成物及び食品
(57)【 要 約 】
【課題】酸化安定性が向上した焙煎油含有油脂組成物及び当該油脂組成物を使用して製造
された食品を提供する。
【解決手段】本発明の油脂組成物は、大豆を焙煎温度220∼300℃で焙煎して得られ
る焙煎大豆油及び菜種を焙煎温度210∼300℃で焙煎して得られる焙煎菜種油から選
ばれる1種以上の焙煎油を油脂組成物中に15∼100質量%含有する。
【選択図】なし
( 2 )
JP
2015-186446
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A
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2
【特許請求の範囲】
を圧搾処理して得られる焙煎大豆油及び動植物油を含有
【請求項1】
する油脂組成物が開示されている。
大豆を焙煎温度220∼300℃で焙煎して得られる焙
【0005】
煎大豆油及び菜種を焙煎温度210∼300℃で焙煎し
特許文献1に記載の発明によれば、大豆独特の好ましい
て得られる焙煎菜種油から選ばれる1種以上の焙煎油を
風味のある大豆香味油を簡便に高収率で得ることができ
油脂組成物中に15∼100質量%含有することを特徴
、かつ他の油と混合してマスキング剤として用いること
とする油脂組成物。
ができる焙煎大豆油の製造方法、及び焙煎大豆油を提供
【請求項2】
することができる、と特許文献1に記載されている。
前記選ばれる焙煎油は、前記焙煎大豆油のみであること
を特徴とする請求項1に記載の油脂組成物。
【0006】
10
また、特許文献2には、大豆を焙煎温度130∼220
【請求項3】
℃で焙煎して得られた焙煎大豆油(段落〔0095〕)
前記焙煎大豆油の焙煎温度が225∼260℃であるこ
、又は菜種を焙煎温度130∼200℃で焙煎して得ら
とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の油脂組成
れた焙煎菜種油(段落〔0097〕)を微量、含有する
物。
油脂組成物が開示されている。
【請求項4】
【0007】
前記選ばれる焙煎油は、前記焙煎菜種油のみであること
特許文献2に記載の発明によれば、大豆油、パーム系油
を特徴とする請求項1に記載の油脂組成物。
脂、フラックス油、エゴマ油等の油脂が有する原料特有
【請求項5】
の不快な臭い、例えば、大豆油における青臭さや、戻り
前記焙煎菜種油の焙煎温度が220∼260℃であるこ
臭、加熱臭の発生が抑制されるようになる、及び焙煎油
とを特徴とする請求項1又は請求項4に記載の油脂組成 20
の含有量が微量であるため焙煎油の風味がしないので、
物。
調理品への焙煎油風味が付与されることがない、と特許
【請求項6】
文献2に記載されている。
前記焙煎油の油脂組成物中の含量が45∼100質量%
【先行技術文献】
であることを特徴とする請求項1∼5のいずれか1項に
【特許文献】
記載の油脂組成物。
【0008】
【請求項7】
【特許文献1】特開2006−204266号公報
前記油脂組成物が加熱調理用油脂であることを特徴とす
【特許文献2】国際公開第2009/028483号
る請求項1∼6のいずれか1項に記載の油脂組成物。
【発明の概要】
【請求項8】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1∼7のいずれか1項に記載の油脂組成物を使用 30
【0009】
して製造されたことを特徴とする食品。
しかし、従来の120∼200℃程度で焙煎された焙煎
【発明の詳細な説明】
油は、酸化安定性が十分とは言えないという問題がある
【技術分野】
。
【0001】
【0010】
本発明は、油脂組成物及び食品に関するものであり、特
従って、本発明の目的は、酸化安定性が向上した焙煎油
に、焙煎油を含有する油脂組成物及び当該油脂組成物を
含有油脂組成物及び当該油脂組成物を使用して製造され
使用して製造された食品に関するものである。
た食品を提供することである。
【背景技術】
【課題を解決するための手段】
【0002】
【0011】
油脂組成物は、フライ調理、炒め調理など、加熱を伴う 40
本発明は、上記目的を達成するために、下記の[1]∼
調理時、又は長期保管時に酸化を受けやすく、酸化によ
[8]を提供する。
り油脂組成物及び調理品の品質が劣化する。そのため、
[1]大豆を焙煎温度220∼300℃で焙煎して得ら
酸化安定性の高い油脂組成物が求められている。
れる焙煎大豆油及び菜種を焙煎温度210∼300℃で
【0003】
焙煎して得られる焙煎菜種油から選ばれる1種以上の焙
一方、焙煎油を含有する油脂組成物として、例えば、特
煎油を油脂組成物中に15∼100質量%含有すること
許文献1及び2に記載の油脂組成物がある。
を特徴とする油脂組成物。
【0004】
[2]前記選ばれる焙煎油は、前記焙煎大豆油のみであ
特許文献1には、大豆を焙煎温度120∼200℃で焙
ることを特徴とする前記[1]に記載の油脂組成物。
煎処理し、焙煎処理された大豆の水分含量を7∼13質
[3]前記焙煎大豆油の焙煎温度が225∼260℃で
量%に水分調整処理した後、水分含量が調整された大豆 50
あることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の油
( 3 )
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脂組成物。
使用する焙煎機は特に限定されないが、例えば、回転流
[4]前記選ばれる焙煎油は、前記焙煎菜種油のみであ
動床式、回転ドラム式、ロータリーキルン式などを使用
ることを特徴とする前記[1]に記載の油脂組成物。
することができる。
[5]前記焙煎菜種油の焙煎温度が220∼260℃で
【0017】
あることを特徴とする前記[1]又は[4]に記載の油
原料である大豆としては、そのままの大豆のほか、粉砕
脂組成物。
されたもの、割砕されたもの又は圧偏されたものを用い
[6]前記焙煎油の油脂組成物中の含量が45∼100
ることができる。また、大豆の種類としては、米国産食
質量%であることを特徴とする前記[1]∼[5]のい
品用大豆IOM(インディアナ,オハイオ,ミシガンの
ずれか1つに記載の油脂組成物。
略)、米国産一般搾油用大豆(オーディナリー(ord
[7]前記油脂組成物が加熱調理用油脂であることを特 10
inary))、国産大豆、ブラジル産大豆、中国産大
徴とする前記[1]∼[6]のいずれか1つに記載の油
豆等を用いることができ、遺伝子組み替え、非遺伝子組
脂組成物。
み替えを問わずに使用できる。
[8]前記[1]∼[7]のいずれか1つに記載の油脂
【0018】
組成物を使用して製造されたことを特徴とする食品。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、上記焙煎大豆
【発明の効果】
油及び後述する焙煎菜種油から選ばれる1種以上の焙煎
【0012】
油を油脂組成物中に15∼100質量%含有する。すな
本発明によると、酸化安定性が向上した焙煎油含有油脂
わち、焙煎大豆油のみ含有する場合、焙煎菜種油のみ含
組成物及び当該油脂組成物を使用して製造された食品を
有する場合、焙煎大豆油及び焙煎菜種油を含有する場合
提供することができる。
のいずれであってもよい。焙煎油(焙煎大豆油及び焙煎
【発明を実施するための形態】
20
菜種油の総量)の油脂組成物中の含有量の下限値は、2
【0013】
0質量%以上であることが好ましく、30質量%以上で
〔油脂組成物〕
あることがより好ましく、40質量%以上であることが
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、大豆を焙煎温
さらに好ましく、45質量%以上であることが最も好ま
度220∼300℃で焙煎して得られる焙煎大豆油及び
しい。油脂組成物中の上記焙煎油の含量が15質量%未
菜種を焙煎温度210∼300℃で焙煎して得られる焙
満では、本発明の効果(酸化安定性の向上)が殆ど得ら
煎菜種油から選ばれる1種以上の焙煎油を油脂組成物中
れない。
に15∼100質量%含有する。
【0019】
【0014】
焙煎処理された大豆は、圧搾機にて機械的に圧搾され、
(焙煎大豆油)
油分が搾り取られる。油分をろ過することで焙煎大豆油
本発明の実施の形態に係る油脂組成物に含有される焙煎 30
(圧搾粗油)が得られる。
大豆油は、原料である大豆を焙煎温度(品温)220∼
【0020】
300℃で焙煎する工程を経て得られる。焙煎温度の下
圧搾機は、特に型式は問わないが、例えば円筒状に形成
限値は、225℃以上であることが好ましく、230℃
されたケーシングとその内部に回転自在に設けられたス
以上であることがより好ましい。一方、焙煎温度の上限
クリューよりなるエキスペラー式圧搾機を好適に利用す
値は、280℃以下であることが好ましく、270℃以
ることができる。回転数や処理量は適宜調整することが
下であることがより好ましく、260℃以下であること
できる。
がさらに好ましく、255℃以下であることが最も好ま
【0021】
しい。
圧搾処理に加えて、又は圧搾処理に換えて、ヘキサン等
【0015】
の有機溶媒を用いた抽出処理、及びその後の減圧蒸留に
焙煎時間は、焙煎温度、焙煎処理量、焙煎処理機等によ 40
よる有機溶媒の除去により、焙煎大豆油(抽出粗油)を
って異なるが、上記焙煎温度にて1∼30分間程度行う
得ても良い。抽出処理は、公知の方法で行なうことがで
ことが好ましく、3∼25分程度行うことがより好まし
きる。
く、5∼20分程度行うことがさらに好ましい。温度上
【0022】
昇の方法は、特に限定されるものではないが、一定の上
得られた焙煎大豆油(圧搾粗油又は抽出粗油)は、この
昇率(例えば、10∼20℃上昇/分)で徐々に温度上
まま用いることもできるが、例えば、温度70∼110
昇することが好ましい。
℃、水添加量3質量%(対粗油)の条件下、遠心分離機
【0016】
で遠心分離されることで脱ガム処理(以下、水脱ガム処
焙煎方法は特に限定されないが、例えば、外部より過熱
理という)がなされ、再度ろ過されることが好ましい。
水蒸気、電熱、熱風、バーナー、マイクロ波などを介し
これにより、焙煎大豆油(原油)が得られる。
て大豆を加熱することにより行うことができる。また、 50
【0023】
( 4 )
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このようにして得られた焙煎大豆油は、脱酸、脱色、脱
化防止剤、ポリグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノ
臭の精製処理を行わずに食用に供することができる。も
グリセリド、ポリソルベート、シュガーエステル、脂肪
ちろん、これらの処理を一般的な方法にて行なうことも
酸モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピ
できるが、圧搾粗油は風味を生かす場合は行わないこと
レングリコール脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤、
が好ましく、抽出粗油は脱有機溶媒の点から脱臭を行う
シリコーンオイル等の消泡剤を添加することもできる。
ことが好ましい。
【0029】
【0024】
(用途)
(焙煎菜種油)
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、香ばしい風味
本発明の実施の形態に係る油脂組成物に含有される焙煎
があり、かつ焙煎油を含有していながらも酸化安定性を
菜種油は、原料である菜種を焙煎温度(品温)210∼ 10
向上させることができるため、例えば、フライ油、炒め
300℃で焙煎する工程を経て得られる。焙煎温度の下
油、スプレー油等の加熱調理用油脂として好適に使用す
限値は、220℃以上であることが好ましく、225℃
ることができる。
以上であることがより好ましく、230℃以上であるこ
【0030】
とがさらに好ましい。一方、焙煎温度の上限値は、28
〔食品〕
0℃以下であることが好ましく、270℃以下であるこ
本発明の実施の形態に係る食品は、上記の本発明の実施
とがより好ましく、260℃以下であることがさらに好
の形態に係る油脂組成物を使用して製造されたことを特
ましく、255℃以下であることが最も好ましい。
徴とする。当該食品としては、例えば、揚げ物、天ぷら
【0025】
、炒め物、せんべい、菓子類、ドレッシング、マヨネー
焙煎時間、焙煎方法については、前述の焙煎大豆油の場
ズ、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング
合と同様である。また、圧搾又は抽出方法、脱ガム処理 20
等を挙げることができる。これらの食品は公知の常法で
方法、精製処理方法についても、前述の焙煎大豆油の場
製造することができる。
合と同様である。
【0031】
【0026】
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれら
原料である菜種としては、特に限定されるものではなく
の実施例により限定されるものではない。
、食用油の製造に用いられている各種の品種のものを用
【実施例】
いることができる。品種改良によって作り出されたキャ
【0032】
ノーラ(Canola)種ももちろん使用できる。
<実験1>
【0027】
家庭用ウォーターオーブン(商品名:ヘルシオAX−H
(油脂組成物中のその他の油脂)
C1、シャープ(株)製)の内部温度を表1に示す各焙
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、上記焙煎油( 30
煎温度に予加熱した後、オーブン内のトレー上に100
焙煎大豆油及び焙煎菜種油)以外に、通常の食用油脂を
gの大豆原料(皮付き大豆)を載せて10分間焙煎した
含有することができる。通常の食用油脂としては、大豆
。焙煎した大豆原料を粉砕後、ヘキサンで抽出した後、
油、菜種油、高オレイン酸菜種油、コーン油、ゴマ油、
減圧(60∼100℃)でヘキサンを除去して焙煎大豆
シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅
油(抽出粗油)を得た。比較例1Aでは、未焙煎の大豆
花油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、綿実油、
原料を粉砕後、ヘキサンで抽出した後、減圧(60∼1
ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油
00℃)でヘキサンを除去して焙煎大豆油(抽出粗油)
、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油
を得た。得られた抽出粗油に対して前述の方法で水脱ガ
、ボラージ油、オリーブ油、米油、米糠油、小麦胚芽油
ム処理を行ない、焙煎大豆油(原油)を得た後、下記の
、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、牛脂、ラ
酸化安定性試験を行った。
ード、鶏脂、乳脂、魚油、アザラシ油、藻類油、品種改 40
【0033】
良によって低飽和化されたこれらの油脂、これらの分別
油脂の酸化安定性試験として、基準油脂分析試験法(2.
油脂、これらの水素添加油脂、及びこれらのエステル交
5.1.2-1996)に準拠してCDM(Conductometric Deter
換油脂等があり、これらの混合油脂であってもよい。こ
mination Method)試験を行なった。自動油脂安定性試
れらの食用油脂は、精製油であることが好ましく、また
験装置(ランシマット743型、メトローム・シバタ(
、未焙煎油であることが好ましい。
株)製)を用いた。
【0028】
【0034】
(油脂組成物中のその他の成分)
(CDM試験の方法)
また、本発明の実施の形態に係る油脂組成物には、本発
油脂(試料)を反応容器で120℃に加熱しながら、清
明の効果を奏する限りにおいて、例えば、トコフェロー
浄空気を送り込む。酸化により生成した揮発性分解物を
ル類、アスコルビン酸パルミテート、カロテン類等の酸 50
水中に補集し、水の導電率が急激に変化する折曲点まで
( 5 )
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の時間を測定する。数値(時間)が大きいほど、酸化安
菜種油(抽出粗油)を得た。得られた抽出粗油に対して
定性が良いことを示す。
前述の方法で水脱ガム処理を行ない、焙煎菜種油(原油
【0035】
)を得た後、実験1と同様にして酸化安定性試験(CD
【表1】
M試験)を行った。
【0039】
【表3】
【0036】
<実験2>
10
家庭用ウォーターオーブン(商品名:ヘルシオAX−H
【0040】
C1、シャープ(株)製)の内部温度を250℃に予加
<実験4>
熱した後、オーブン内のトレー上に100gの大豆原料
家庭用ウォーターオーブン(商品名:ヘルシオAX−H
(皮むき、粗砕大豆)を載せて20分間焙煎した。焙煎
C1、シャープ(株)製)の内部温度を250℃に予加
した大豆原料を粉砕後、ヘキサンで抽出した後、減圧(
熱した後、オーブン内のトレー上に100gの大豆原料
60∼100℃)でヘキサンを除去して焙煎大豆油(抽
(皮付き大豆)を載せて10分間焙煎した。焙煎した大
出粗油)を得た。得られた抽出粗油に対して前述の方法
豆原料を粉砕後、ヘキサンで抽出した後、減圧(60∼
で水脱ガム処理を行ない、焙煎大豆油(原油)を得た後
100℃)でヘキサンを除去して焙煎大豆油(抽出粗油
、実験1と同様にして酸化安定性試験(CDM試験)を
)を得た。得られた抽出粗油に対して前述の方法で水脱
行った。
20
ガム処理を行なった。得られた焙煎大豆油(原油)に表
【0037】
4に示す配合比で未焙煎の大豆製品油(商品名:大豆サ
【表2】
ラダ油、日清オイリオグループ(株)製)(精製油)を
配合した後、実験1と同様にして酸化安定性試験(CD
M試験)を行った。
【0041】
【表4】
【0038】
<実験3>
家庭用ウォーターオーブン(商品名:ヘルシオAX−H 30
C1、シャープ(株)製)の内部温度を表3に示す各焙
煎温度に予加熱した後、オーブン内のトレー上に100
【0042】
gの菜種原料を載せて10分間焙煎した。焙煎した菜種
比較例1C(大豆製品油/焙煎大豆油=100/0)の
原料を粉砕後、ヘキサンで抽出した後、減圧(60∼1
油脂は口に含んだ時のコクが無く、焙煎風味も無いのに
00℃)でヘキサンを除去して焙煎菜種油(抽出粗油)
対し、実施例1C∼5Cの油脂組成物はいずれも、口に
を得た。比較例1Bでは、未焙煎の菜種原料を粉砕後、
含んだ時にコクがあり、香ばしい焙煎風味があった。
ヘキサンで抽出した後、減圧でヘキサンを除去して焙煎
────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者
笠井
通雄
神奈川県横須賀市神明町1番地
日清オイリオグループ株式会社
Fターム(参考) 4B014 GG01
GG14
GL07
GP16
4B026 DC01
DG04
DG05
DH05
DP03
4B035 LC01
LE17
LG12
LP01
LP07
4B047 LB03
LB08
LB09
LE03
LF06
DX01
LG10
LP02
LP05
横須賀事業場内