Ⅵ−① 1 歴 東海市の音楽 史(東海市の祭ばやしのルーツ) 東海市名古屋に近接しており、文化・経済とも影響力が強いのは言えよう。交通機関の 未発達な江戸時代には、徒歩で往来したり、舟で宮(熱田)へ渡ったり、一日がかりまた は 宿 泊 し て の 商 取 引 や 遊 芸 の 交 流 が 諸 文 化 流 入 の 源 泉 で あ る 。そ れ だ け に そ の 伝 わ り 方 も 、 名古屋で覚えてきたものをそのまま真似したり、芸人を招き公演したり、奉公を出て技能 を身につけてきたり、様々であるが、名古屋のものが割合早く流入と定着をみたようであ る。 2 東海市夏祭りの歌曲 8月中旬、大池公園を中心に花火大会・盆踊り大会等が盛夏の納涼恒例行事として行わ れる。東海市が誕生した頃、本市養父町出身の今陽子(ピンキー)が「恋の季節」で歌手 として一躍売り出したが、時を同じくして東海市民のみんなで歌い踊れる歌曲の制定が図 ら れ て い た 。こ う し て 生 ま れ た「 東 海 音 頭 」( 林 勲 作 曲 ・ 山 上 路 夫 補 作 ・ い ず み た く 作 曲 ) は、ピンキーとキラーズによってレコード化され、盆踊りの中心となる音頭として、広く 愛踊されるようになった。 そ の 後 市 制 1 0 周 年 を 機 に 「 東 海 小 唄 」( 岡 戸 栄 吉 作 詞 ・ 小 沢 直 志 作 曲 ) が 作 ら れ 、 民 謡の美声歌手金沢明子の唄でレコード化された。この歌は、市の産業・観光・市民の心意 気などを歌った明るい民謡風の曲で、東海音頭の姉妹曲として愛唱されている。 こ れ ら の 歌 と と も に 、 細 井 平 洲 を 顕 彰 す る 歌 曲 「 平 洲 小 唄 」「 如 来 山 人 」 が あ る 。 ま た 盆踊り大会も催され、各町内で行われる盆踊りとともに、市民が夏の夜を楽しみながら、 歌い踊れるよう普及が図られている。
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