NetVault Backup による ELECOM / Logitec NAS バックアップ

Article ID: NVSI-090193JP
Created: 2009/07/07
Revised: -
NetVault Backup による
ELECOM / Logitec NAS バックアップ・ソリューション
1.
検証目的
ELECOM/Logitec 社の NAS は、コスト・パフォーマンスに優れた製品です。NetVault Backup(NVB)を用いるこ
とで、NAS をバックアップ専用機としてネットワーク上の他のマシンをまとめてバックアップしたり、別のマシンから
単にバックアップ先として利用したり、NAS にあるデータをバックアップ対象とすることが可能です。本検証では、
それぞれのシナリオにおける NetVault Backup の動作を確認します。
本検証は ELECOM 社/Logitec 社のご協力をいただき、製品モデルとしては、”松”、”竹”、”梅”の 3 モデルで検証
をしました。
2.
ソリューション概要
(ア) NAS をバックアップ専用機として構成
NAS に NVB サーバをインストールして、NAS のデータ領域に仮想テープ・ライブラリ(VTL)を作成します。以下に
例示するような統合バックアップ・システムが実現可能です。
z ネットワーク上の様々なアプリーケーションのオンライン・バックアップを行う
z 様々な OS が稼動するマシンのバックアップを一元的に管理する
z IA マシンの OS 自体のバックアップを行う
z VMware ESX Server 環境のバックアップを行う
実際は、NVB が提供する機能のほとんどを実現可能です。詳しくは、バックボーン・ソフトウエア社の Web サイト
(http://www.bakbone.co.jp)をご参照下さい。
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バックボーン・ソフトウエア株式会社
〒163-0711 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビル11階
Phone: (03) 5908-3511
Fax: (03) 5908-3512
URL: www.bakbone.co.jp
(イ) NAS をバックアップ先として構成
NAS のデータ領域を、ネットワーク上にある別の NVB サーバ、または NVB スマートクライアントからネットワー
ク・ドライブとして利用し、そこに VTL を作成します。大容量の NAS 装置をバックアップ先として有効に利用したり、
単純な構成を組みながら実際は別の筐体にバックアップを取得することが可能になります。
(ウ) NAS のデータをバックアップする
NAS をファイル・サーバとして利用している場合、NAS に NVB サーバあるいはクライアントをインストールするこ
とで、データをバックアップすることが可能です。この手法は、NVB サーバの OS として Windows 以外の OS で
も利用可能です。
なお、本レポートではご紹介しませんが、NAS に NVB クライアントをインストールせずに、Windows ベースの
NVB マシンから CIFS のネットワーク・ドライブを Network Share Backup(NSB)機能で取得することも可能です。
詳細に関しましては、「NetVault Backup 8.2 アドミニストレーターズ・ガイド: 16.2.3 ネットワーク・シェアのバック
アップ (Windows ベースの OS のみ)をご参照下さい。
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3.
検証環境・項目・結果
以下の検証を、Logitec NAS の”松”、”竹”、”梅”のそれぞれのモデルで行います。
(ア) NAS をバックアップ専用機として構成
z
NAS は、基本的にリモート デスクトップで管理を行います。対象の NAS にリモート デスクトップでアクセスし、
管理者権限のあるユーザでログインします。NAS の管理ツールが NAS とは異なる Windows システムで実
行可能です。そのツールに表示される NAS をダブルクリックすることで、その NAS へのリモート デスクトッ
プでの接続が開始されます。
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z
その後は、「NetVault Backup 8.x 簡単設定ガイド(以下、簡単設定ガイド):1.2.0 Windows (x86-32/x8664)版のインストール」を参照し、NVB をサーバとしてインストールします。
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z
NAS 装置は Windows ファイアウォールがデフォルトで有効になっています。このままでは、NetVault マシン
間の通信がブロックされ正常に動作しません。本検証では、バックボーン・ソフトウエア社が提供しているスク
リプト(XPSP2FW_ADD_NETVAULT_SERVER.CMD)を実行して NetVault Backup の基本機能に必要な
ポートを例外として登録します。詳細に関しては、バックボーン・ソフトウエア社の Web サイトで Knowledge
Base ソリューション番号: 4309 をご参照下さい。実行後、Windows ファイアウォール・ツールを用いて例外
の設定に NetVault Backup のプロセスが追加されていることを確認します。
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z
同じく、「簡単設定ガイド:5.3.0 仮想テープ・ライブラリを使用する」を参照して、VTL を NAS のデータ領域に
作成します。
z
同じく、「簡単設定ガイド:4.0.2 NetVault クライアントを追加する」を参照して、ネットワーク上の別の
NetVault マシン(hsnvclient)をクライアントとして追加します。
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z
以下の表にある項目の動作を確認をします。
テスト項目
NAS への NetVault Backup8.2.2 のインストール
NAS での NetVault GUI の起動
NAS のデータ領域への VTL の作成
NetVault Backup クライアントの追加
クライアントを File System プラグインでバックアップ
ジョブ管理画面でのジョブの実行状況確認
ログ画面でジョブの詳細状況を確認
上記バックアップ・データからの場所を変えてのリストア
メディア管理画面でのバックアップ・データの確認
NetVault Configurator の起動
結果
成功
成功
成功
成功
成功
成功
成功
成功
成功
成功
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(イ) NAS をバックアップ先として構成
z
本構成の場合、Logitec NAS とは別のマシンが、NVB サーバになります。「簡単設定ガイド;1.2.0
Windows(x86-32/x86-64)版のインストール」を参照し、NVB サーバを構成します。本検証では、Windows
Server 2003 を使用します。
z
NVB サーバで、ネットワーク・ドライブ上に VTL を作成するためには、NetVault Backup のプロセスを起動
するユーザをデフォルトの”LocalSystem”からネットワーク・ドライブに適切な権限でアクセスできるユーザに
変更する必要があります。今回は、Logitec NAS が WORKGROUP 環境で、NVB サーバも
WORKGROUP なので、NVB サーバにも Logitec NAS の管理者と同じ、ユーザ名とパスワードで
Windows のローカル・ユーザを作成します。さらにこのユーザにローカル・コンピュータの管理者権限を与え
ます。(実際は、環境に応じて適切なユーザを使用してください。)
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z
Windows のサービス画面から、作成したユーザを NetVault Backup のプロセスである”NetVault Process
Manager”のログオンユーザとして構成します。
z
NVB サーバで、NetVault Backup のデバイス管理画面から VTL を作成します。この時、”ライブラリの場所”
として”\\LogitecNASxxx\Public\”というように UNC 形式のパスを指定します。詳細は、「簡単設定ガイド:
5.3.0 仮想テープ・ライブラリを使用する」を参照してください。
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z
バックアップ・リストアが問題なく実施できることを確認します。
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(ウ) NAS のデータをバックアップする (NAS を NVB クライアントとして構成)
z
本構成でも、Logitec NAS 以外のマシンが NVB サーバとします。VTL を NVB サーバのローカル・ディスク
上に作成します。
z
「簡単設定ガイド: 2.2.0 Windows (x86-32/x86-64)版のインストール」を参照し、Logitec NAS に NVB クラ
イアントをインストールします。
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z
NVB サーバ(SHIMOTEST)に Logitec NAS(LOGITECNASxxx)を NVC クライアントとして追加します。
z
NVC クライアントのバックアップを NVB サーバの VTL に行います。
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z
NVC クライアントのバックアップ・リストアが正常に実施されることを確認します。
4.
まとめ
ELECOM/Logitec NAS と NetVault Backup の組み合わせで、以下に示す三つのシナリオにおいて、基本的な
動作を確認しました。
z
z
z
NAS をバックアップ専用機として構成
NAS をバックアップ先として構成
NAS のデータをバックアップする (NAS を NVB クライアントとして構成)
以上
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