H23年度 - 北海道大学工学部

シビルエンジニアリングコース
国土政策学コース
Open Laboratory
2012 年1月 6 日(金)
世 界 を結 ぶ未 来 社 会 を
デザインする -シビルエン
ジニアリングー
世界では、経済活力を生み出
す社会基盤の構築競争が起
きています。同時に、社会基
盤を地震や水害などから守
り、耐久性の維持や環境との
融合を図ることも必要とさ
れています。21 世紀におけ
る持続的発展が可能な社会
の実現を目指して、社会や構
造物のパブリックデザイン、
防災技術、環境保全・再生お
よび資源循環など多岐にわ
たる国境を超えた研究が不
可欠となっています。
安全で快適な社会活動に
必要不可欠な空間・環境を創
造するための基盤となる諸
施設の計画、建設、維持管理、
再生に関する技術を学び、自
然環境と共生できる社会基
盤を作るための最先端のテ
クノロジーを公開します。
未来をみて,国土政策の新し
い道を拓く -国土政策学―
人類の生活・活動領域の膨張
と拡大は深刻な環境問題を
起こしています。人々の安全
な生活を将来にわたって確
保するためには、広域的かつ
包括的で高度な技術に裏打
ちされた社会基盤政策の立
案と執行が不可欠となって
います。
社会基盤整備に必要な政
策、計画立案、都市デザイン、
計画システム、さらに自然環
境と社会環境の両者に基づ
いた空間的な配置やネット
ワーク計画にかかわる最先
端技術と計画手法を公開し
ます。
場所
工学部 A 棟,I 棟 他
対象
1年生
シビルエンジニアリングコース 2,3年
国土政策学コース 2,3年
今年で第 5 回目となるシビルエンジニアリング・
国土政策学コースのオープンラボを開催すること
になりました.幅広い分野をカバーする両コース 13
研究室が先端技術や研究成果を公開します.今勉強
している基礎科目や専門科目のアウトプットある
いは将来進むべき道がみえてくるかもしれません.
オープンラボでの見学に専門性や難しい知識は
必要ありません.コースや研究室が実際に何を目指
し何をやっているか,自分の目でみて耳で聞き,共
感するものがあるのかないのか確かめてはどうで
しょうか?学部 4 年生や大学院生,先生方は,研究
だけにとどまらず,学生生活や研究室の活動,学会
発表や海外の大学のはなしなど聞かせてくれるは
ずです.気軽に参加してください.
オープンラボの会場は,工学部 A 棟, I 棟(実験棟),
C 棟,N 棟及び開発科学実験棟です.以下の地図を
参考にして下さい.わからなければ,A 棟の会場に
て教えてくれます.
公開研究室
シビルエンジニアリングコース
河川・水資源工学,沿岸海洋工学
維持管理システム工学,構造デザイン工学
環境機能マテリアル工学,地盤環境解析学
地盤物性学,ライフタイム工学
国土政策学コース
構造システム,建設管理工学
社会基盤計画学,水工・水文学
交通インテリジェンス
URL
http://www.eng.hokudai.ac.jp/edu/course/civileng/
document/OL12.pdf
問合せ:渡部(A409)Ext. 6185
[email protected]
開発科学実験棟
オープンラボ会場
工学部正面玄関から入っ
て左の棟の3~6階がA棟会
場です.他の会場への道
順はA棟の各会場で気軽に
聞いてください.
C401
学食
N119
A棟会場
正面玄関
噴水
メインストリート
→高等教育機能
開発総合センター
公開プログラム
1.沿岸海洋工学研究室
スタッフ:山下俊彦教授,渡部靖憲准教授,猿渡亜
由未助教,志田直子事務補助員
工学部で唯一,海の研究を行える研究室です.古
くから行われている波浪予測,沿岸域の流れ,海岸
侵食堆積予測,構造物に働く波力だけではなく,海
岸環境,海洋生態系や地球温暖化に伴う海の応答や
対策など長期的な海と人間の共生も重要な研究テ
ーマの一つです.現地観測や解析,最先端の実験,
数値解析などいろいろな解析法をから研究を行い
ます.国内の大学,研究機関や海外の大学とプロジ
ェクト研究を行っており,君達の先輩方もプロジェ
クトに参加したり,国内,海外の学会で研究発表し
たり活躍しています.いろいろな可視化実験,流体
計測,数値計算や海岸生態評価を異なる会場で紹介
しますので,是非見に来てください.
平成23年度修士論文テーマ
「海からの飛沫の発生に対する海面近傍の気温分
布の応答」
,
「気液二相流の界面力学的境界条件適合
スキームの開発」
,
「北海道東部沿岸域での潮位・地
盤変動特性」
,
「せん断流中の粒状底面近傍における
高数密度粒子流れの計測」
平成23年度卒業論文テーマ
「十勝港における流動漂砂特性」
,
「風波砕波に伴う
飛沫発生量現象の特徴化」
,
「苫小牧沿岸域における
流動特性」
,
「遡上内部の局所流体運動」
,
「水面上の
熱輸送拡散速度計測」
公開内容
10:00–12:00, 13:30-17:00 の間で随時公開
研究室紹介(A409 前:会場 1-1)
 パワポを使った研究室の概要紹介
波浪と流れの数値シミュレーション・沿岸域生態環
境評価(A454:会場 1-2)
 気液 2 相流の数値計算モデルの開発
 海上気象に波しぶきが与える影響についての数
値計算
 十勝港の流動漂砂特性について
 海洋エネルギー発電に向けた潮流エネルギーア
セスメント
 砕波乱流中の気体輸送機構に関する研究
海岸・海洋流れの可視化実験(I107:会場 1-3)
 波による地下水浸透実験
 振動流れにおける粒子の巻き上がりの可視化(I
 カラーパターン照明を用いた砕波水面形状の計
測
 ジェット流入による水面からの飛沫発生量の計
測
2.地盤環境解析学研究室
スタッフ:三浦清一教授,石川達也准教授,横浜勝
司助教,板谷由佳事務補助員
学生:博士学生4名(内,社会人2名,留学生2名),
修士学生7名,学部生6名
地盤環境解析学研究室では,建設というよりは地
盤災害を防ぐという防災に役立つ研究を展開して
います.近年の極端気象や地震の影響で甚大な地盤
災害が頻発しています.災害を防ぎ,社会生活を維
持するためには,地盤工学の研究成果を適切に活用
することが不可欠です.このような背景から,本研
究室では,様々な条件下での地盤材料の力学特性を
明らかにする研究を行っています.現在の主な内容
研究は次の通りです.
『凍結融解履歴を受ける北海道火山灰土の強度・変
形特性に関する研究』
*北海道に広く分布する火山灰土地盤の力学特性
におよぼす凍結・融解現象の影響度を明確にする
ことで,厳しい冬が存在する北海道地域における
新しい地盤の設計法や管理法を提案することを
目指しています.
『鉄道軌道に用いられる粒状材料の繰返し変形特
性に関する研究』
*交通荷重作用下の鉄道や道路の路盤材料の挙動
や,地震荷重作用下の粒状盛土構造物の振動特性
を検討しています.進行性破壊に対するライフサ
イクルコスト評価や合理的耐震設計法の確立を
目指した盛土構造物の安定性評価に関する研究
を進めています.
『締固め盛土の力学特性の評価およびその安定性
に関する研究』
*道路および河川堤防などの盛土を構築する際に
行われる締固めの度合いと力学特性の関係につ
いて実験的に調べています.研究成果は,完成後
の盛土の力学特性評価に活用されます.
公開内容
オープンラボ当日には,研究室および実験室の紹介
等を企画いたします.
・研究室概要紹介および研究室メンバーとの歓談
(パワーポイントまたはパネルによる説明)
・実験室案内(場合により実験デモンストレーショ
ンも行います.概要説明の後に実験室見学を予定
しています)
・集合場所:A653(会場 2),地盤環境解析学研究
室の打合せスペースに 15:00 までにお集まり下
さい.
・時間:第 1 部 12:00-13:00(昼食持参で気軽にご
参加ください),第2部 16:30-17:30
・対応者:大学院学生または横浜助教
3.維持管理システム工学研究室
スタッフ:上田多門教授,佐藤靖彦准教授,古内仁
助教授,木村勉技術専門職員,張大偉博士研究員,
正木尚子・佐藤久恵事務補助員の 7 名に,博士学生
4 名,修士学生 14 名,学部生 7 名を加えた総勢 32
名
本研究室の特徴を以下に示します.
・研究対象は複合構造物(鉄筋コンクリート,プレ
ストレストコンクリート,鋼コンクリート,FRP
補強コンクリートなど)
.キーワードは「劣化」
,
「補修・補強」,
「新構造」
,
「実験」
,
「数値解析」
,
「設計手法」と幅広いため,興味のあるテーマを
見つけることができると思います.
・海外は,中国,韓国,エジプト,タイ,ドイツの
大学と,国内は,土木研究所,鉄道総合技術研究
所,新日鐵,IHI など様々な機関との共同研究が
行われています.
・海外からの留学生や研究者がとても多く,フィリ
ピン 1 名,タイ 1 名,バングラディシュ 1 名,ネ
パール 1 名,中国 4 名の 8 名が日本人学生と一緒
に活動しています.
ゼミは,学部生はスライドを英語で作成し発表は日
本語で,修士からはスライド・発表ともに英語で行
われています.国際色が豊かなので,教授陣の人脈
を頼って海外への留学の道もあります.
コンクリートを扱っているので,実験供試体の作
製(打設・養生)が終わる時期(11 月ころ)から
は他の研究室に比べ忙しいかもしれないけれども,
関連するテーマの先輩からのサポート,指導教員と
の密なミーティングとしっかりした対応があるの
で大丈夫です.学生自身が考えることを大切にした
研究スタイルですので,自分なりのビジョンがある
学生にとっては最高の環境だと思いますが,とりあ
えず卒業を考えている学生にとっては厳しい環境
とも言えます.
大きな充実感や達成感を味わって卒業したい人
はぜひ当研究室にきてみてはいかがでしょうか?
公開内容
修士一年を中心とした学生による研究室紹介を
行います.13 時開始,14 時開始,15 時開始,16
時開始の 4 回開催します.
始めに研究室紹介ビデオを見てもらった後に質
疑応答という形で行います.
研究室で行いますので研究内容以外にも雰囲気
やどんな人がいるかも見ていってください.なお,
教員は同席しないので気楽に来て,なんでも聞いて
ください.もちろん希望する人は,教員との面談も
可能です.
場所は I255 室(会場 3)です.お待ちしています.
4.構造デザイン工学研究室
スタッフ&メンバー:林川俊郎教授,松本高志准教
授,何興文助教,川口聖乃事務補助員,社会人博士
課程学生 2 名,課程博士学生 3 名,
修士学生 13 名,
学部学生 6 名,研究生 4 名(内留学生 3 名)
構造デザイン工学研究室は,北海道大学工学部創
設以来の歴史ある研究室であり,主に鉄鋼材料を用
いた橋梁および社会基盤構造物についての研究を
行っています.
自動車や人が渡る橋梁をはじめとした社会基盤
施設は現代社会には不可欠であり,これらを計画・
設計し,建設・供用・維持管理を行って廃棄に至る
まで適切に管理することは,社会の持続的発展を実
現するためには極めて重要であると考えられます.
本研究室は新橋梁形式の開発,橋梁ならびに社会
基盤構造物への新材料の適用,解析法・設計法・製
作法・架設法,防災技術などの開発的研究,維持管
理技術の確立,景観設計など,システムとしての橋
梁・社会基盤構造物に関する研究を行います.
主要な研究テーマ
 残留応力を考慮した鋼製斜張橋タワーの地震時
応答性状に関する研究
 可動支承の移動量を考慮した曲線格子高架橋の
地震応答解析
 ゴム緩衝材を有する格子高架橋の大地震時非線
形応答解析
 走行車両による曲線2主桁橋の動的応答特性に
関する研究
 振動計測と GA を用いた木造歩道橋の構造同定
および健全度評価
 炭素繊維強化ポリマー (CFRP) 梁の設計手法の
開発
 デジタル画像相関法による局所ひずみ場計測技
術の開発
 高靭性繊維補強セメント複合材料により補強し
た鋼床版の疲労寿命予測
 橋梁と走行車両連成系に関する動的解析手法の
開発
 交通振動解析とソフトコンピューティング手法
を用いた橋梁損傷同定法
公開内容
・研究室概要紹介
・学生からの研究紹介
・実験設備見学(300t 載荷機,振動台,炭素繊維
補強ポリマー試験体など)
場所:下記何れかのセッションの開始時間に I 棟 1
階西端のゼミ室(I-109,会場 4)集合.研究室概
要紹介の後,学生からの研究紹介を行い,開発科学
実験施設※で実験設備の見学を行います.
時間:①13:00-14:00,②14:00-15:00,③15:00
-16:00
※開発科学実験施設は,1 ページ工学部地図の右上
(テニスコートの近く)です.
5.建設管理工学研究室
スタッフ:萩原亨教授,高野伸栄准教授,山口事務
補助員.
博士課程:2名 (社会人博士 2 名),修士2年:4名
(うち1名は留学生),修士1年:2名,学部4年生:
6名,合計18名.
研究内容として,自転車利用を考慮した道路空間
マネジメントや交通事故を評価指標としたエリア
マネジメント等の研究といった交通工学.そして,
地下鉄や空港の有効利用などの交通計画,公共事業
や駅前商業施設といった建設マネジメント等の研
究を進めています.
9 月には大滝セミナーハウスにて,社会基盤計画
学研究室や北海学園の研究室と一緒に合宿を行い,
ワークショップやパークゴルフ,懇親会などをする
など,他の研究室や他大学,外部の方々と幅広い研
究交流を行っています.
研究室,ゼミ室はN棟(工学部の最も北側)にあり
ます.
オープンラボでは,研究室紹介を行い,その後で,
現在研究中の修士論文,卒業論文について,それぞ
れポスターにまとめて,研究室の学生が皆さん方に
説明いたします.研究についてだけでなく,色々な
事についてお答えしていきます.飲み物やお菓子も
ありますので,3 年生だけでなく,2 年生や 1 年生
も是非来てください!
公開内容
13:00~17:00
建設管理工学研究室ポスターセッション
会場(N119 室,会場 5)
説明時間 13:00~,14:00~,15:00~,16:00~
(上記の時間は説明開始時間の目安です.途中から
の参加も OK です)
修士論文
●浅木 南: 道東道開通に伴う住民意識と認知距
離の変化に関する研究
●古野 剛司: 交差点における乗用車への歩行者
のリスク認知に関する研究
●水木 隆之: 地方都市から見た丘珠空港の利用
意識構造分析
卒業論文
○鎌田 拓未: 札幌市の冬季自転車利用
○竹内 祥一: Twitter 情報を用いた道路交通情報
への活用に関する研究
○中田 雄大: 毎日新聞から見た東日本大震災に
関する実態調査
○成田 拓未: 自治体が行う技能継承に関する研
究
○野田 雄介: データマイニングを用いた道内交
通分析
○長谷川輝之: LCC (Low Cost Carrier) 参入にお
ける航空利用者に与える影響に関する分析
6.水工・水文学研究室
スタッフ:清水康行教授,木村一郎准教授,田中岳
助教授
わたしたちは水の流れに関する研究,さらには洪
水や津波のような災害を防ぐという防災に役立つ
研究を行っています.昨年,東日本大震災による津
波,台風による豪雨,タイでの洪水など未曾有の災
害が頻発しました.今後は防災への取り組みがます
ます重要になるでしょう.これ以外にも,特徴的な
地形の形成メカニズムなど多岐にわたる研究を行
っています.ところで,流体に関する話は難しくて
とっつきにくいと感じませんか?そう思っている
人もそうでない人も,まずは水工水文学研究室に見
学に来てみて下さい.修士の学生たちが研究内容や
研究室生活について優しく丁寧に説明するので,ま
ずはお気軽に足を運んでみよう!!
公開内容
パワーポイントを使って説明するよ.
①水工水文学ってなに?
②研究内容(とにかく色々あります!言葉で説明す
るよりも実際に見た方が実感が湧くと思うよ.百
聞は一見にしかず.
)
③研究室に入ったらどんな生活が待っているの?
④楽しいイベントの数々の紹介
⑤頑張る人には海外のチャンスも!
以上の内容でオープンラボを行います.全体の説明
をまず行い,そのあと先生や学生との自由なトーク
タイムを設けます.途中からの参加も大歓迎です!
たくさんの参加をお待ちしています!!
場所は全て A4-13(会場 6)
時間予定
10:30-11:15
13:30-14:15
14:30-15:15
15:30-16:15
16:30-17:15
7.社会基盤計画学研究室
スタッフ:加賀屋誠一 特任教授,内田賢悦 助教,
Katia Andrade 特任助教,山本美和 事務補助員,
学生:博士課程 2 名,修士課程 6 名,学部生 6 名
当研究室では,その日常生活を支える上で感じる
地域や交通の疑問・課題が研究フィールドになりま
す.持続可能な社会基盤を維持していくために,な
にが必要なのかを常に探求しています.研究テーマ
も幅広く,マルチエージェントシステムを適用した
都心部回遊行動分析,一般均衡分析による北海道新
幹線の開通効果分析,災害時の帰宅困難者シミュレ
ーションに関する研究なども行っています.さらに
学会活動として,土木計画学研究発表会,地域学会
などの学会に積極的に参加しています.
キーワード:交通計画,都市計画,住民参加支援シス
テム,計画数理学,道路景観,交通情報システム
昨年の研究テーマ
修士論文:
災害情報提供と帰宅意思率の関係に関する研究
卒業論文:
確率的交通容量下の移動時間信頼性評価法に関す
る研究
札幌駅前通地下歩行空間整備が来訪者の商業施設
選択行動に与える効果に関する研究
自転車・歩行者が共に安心して通行できる利用環境
整備に関する研究
コンフリクト解析に基づく案内誘導広告看板の集
約化に関する研究
クロスインパクト法による札幌市の将来施策評価
に関する研究
Nested Logit Model を用いた深夜における帰宅交
通手段選択に関する研究
計画都市つくば市と隣接都市土浦市における生活
環境要因評価の比較に関する研究
公開内容
13:30~16:00 開始時刻: 13:30~,14:30~,15:30
~(I208 室,会場 7)
・パワーポイントを使った研究室の概要紹介
・4 年,M1 による研究発表
・研究室のムードを体験
先輩の研究風景(追込み中)を直に見ることができ
ます.気軽に声をかけて雰囲気などを聞いてみてく
ださい.
8.ライフタイム工学研究室
スタッフ:横田弘教授,橋本勝文助教,中村知佳子
事務補助員,修士学生 6 名,学部学生 4 名
21 世紀は維持管理の時代と言われ,既存構造物
や施設の延命化や有効活用,維持管理費用の縮減が
世界的に求められています.ライフタイム工学研究
室は,鋼構造物およびコンクリート構造物を対象に,
材料・構造・金融工学等の土木工学の基礎的知見を
組合せて,構造物の維持管理をより確実に実施する
ために,点検診断,劣化進行および性能低下の予測,
対策方法の選定などをシステム化したライフサイ
クルマネジメント(LCM)に関する研究を行って
います.このような研究は,ライフタイム工学と呼
ばれる新しい分野に位置し,構造物を通して社会の
サステナビリティを実現するために不可欠です.
主要な研究テーマ
ライフタイム研究室における研究課題は,学生自
身の自主性を尊重しています.研究の方法も室内で
の実験,解析,実構造物の現地調査等多様です.今
年度は主に以下のテーマを取り上げています.
・ 塩害を受けるコンクリート構造物の寿命予測
の信頼性評価
・ ひび割れを有する UFC の耐久性評価
・ 凍害と塩害を同時に受けるコンクリートの空
隙構造の変化
・ 腐食鋼構造物のレベル 2 地震動に対する破壊確
率シミュレーション
・ 無筋コンクリート海岸構造物のひび割れ幅に
基づく新しい劣化度判定基準の提案
・ 凍害環境下にあるコンクリート構造物の凍結
防止剤散布に着目した LCC 評価
・ 塩害を受ける鉄筋コンクリート部材の維持管
理上の変状限界の設定
公開内容
・ 研究室公開:10:00~16:30.教員および学生が
皆さんからの研究室に関する様々な質問にお
答えします.普段の研究室の様子,研究室レク
レーションの様子なども遠慮なく尋ねて下さ
い.
・ 学生による PPT を用いた研究室紹介:①13:00
~13:50,②14:00~14:50,③15:00~15:50.
各セッションで 30 分程度のプレゼンを行った
後,質疑応答やフリートーキングの時間を設け
ます.また,参加学生の希望に応じて実験室の
見学を実施する予定です.
・ 場所は:I253 室(会場 8)
9.構造システム研究室
スタッフ:三上隆教授,蟹江俊仁教授,佐藤太裕助
教,野田香織事務補助員
修士学生 9 名,学部学生 6 名
人類の将来に警鐘を鳴らす地球環境問題.科学技
術の進歩によって強大な影響力を持つようになっ
た私たちは,今こそ,新しい社会システムの構築に
その真価を発揮しなければならないと考えます.構
造システム研究室は,最新の「構造解析」理論と技
術を軸にして,次世代の新しい社会基盤構造物の研
究・開発を行っています.
たとえば,環境影響を考え,低コストで信頼でき
る構造物への進化,水素経済社会への移行と北方圏
域の有効利用を目指すエネルギーネットワークの
構築(極寒冷地での冷却ガスパイプライン開発),
凍土と構造物との相互作用を評価するための解析
モデルの構築,橋梁や海底トンネルに替わる大水深
域での新渡海構造物の開発(水中浮遊式トンネルの
開発)からナノスケールの構造解析(カーボンナノ
チューブの力学特性の解明)まで,新しい概念やシ
ステムを導入し,社会システム全体の最適化を目指
した研究開発を進めています.
主要な研究テーマ
・ 凍土と構造物との相互作用に関する研究
・ 新幹線の高速化に伴う構造物と地盤との相互
作用問題の研究
・ 冷却ガスパイプラインの設計解析技術の開発
・ 新しい数値解析手法(不連続ガラーキン有限要
素法)の研究
・ パイプインパイプ構造を有する海洋,凍土中パ
イプラインの力学特性の評価
・ カーボンナノチューブの力学特性の評価
・ 水中浮遊式トンネルの設計解析技術の開発
公開内容
(A552,会場 9-1)
10:00~, 11:00~, 13:00~, 15:00~
研究室とシミュレーション解析事例の紹介(蟹江,
佐藤)
(I210,会場 9-2)
13:00~, 14:00~, 16:00~ 研究室所属学生と
の懇談会(フリートーク)
15:00~:実験室公開
17:15~ 構造システム研究室新年会(C402,会場
9-3)(自由にご参加下さい)
懇談会では研究室の雰囲気を直に感じてもらうべ
く, 卒業論文に取り組む 4 年生から生のトークが
聞けるはず. 先生方のイメージや研究の詳しい内
容など研究室を選ぶうえで聞いてみたいことをど
んどん聞いてみて下さい.
懇談会終了後, 構造システム研究室の新年会を
開催します.新年会ではお酒を飲みながら,リラッ
クスした雰囲気で教授や院生の方々にもお話しを
聞くことができるのでお気軽に参加してみてくだ
さい.
また,当研究室は例年多く女性の先輩方も在籍し
ているので女の子も気兼ねなくご参加下さい.
10.地盤物性学研究室
スタッフ:田中洋行教授,西村聡准教授,福田文彦
助教,工藤豊技術専門員
博士学生 2 名(外国人 1 名),修士学生 5 名,学部
学生 6 名
当研究室では,泥水のような超軟弱粘土から岩質
材料まで,広範囲にわたる地盤材料の力学的特性に
ついて,室内・フィールドでの実験を主な手段とし
て研究しています.また,そのために必要となる装
置の開発を,ハード・ソフト両面から行っています.
研究の成果は,道路盛土や堤防などの土構造物が外
力を受けたときの挙動の予測や地すべり防止対策,
住宅地やビルなどの建築物あるいは橋の基礎とし
ての地盤の沈下や支持力の予測計算,および地盤改
良に応用されています.教員も学生と一緒に土を触
って仕事をするのが特徴的な研究室です.
今年度の研究テーマ
 粘土の詳細な圧密・膨張挙動
 粘土の硬化則と降伏規準
 地盤のサンプリング手法の厳密な評価
 南海トラフにおける大水深地盤の力学的特性
 サウンディング・弾性波測定を主とする原位置試
験の高度化
 サクション測定に基づく不飽和土のせん断時挙
動の観察
 画像解析を用いた土の変形測定の高精度化
 粒状体中における超軟弱粘土の浸透の力学
 日本・英国の各種粘土の異方剛性特性のデータベ
ース化
公開内容
 研究室概要紹介
 各種実験施設の見学
 先生・先輩との座談会,など
場所:下記の時間に,ぜひお気軽に I253 実験室(会
場 10)に来て下さい.
時間:1300-1500
11.環境機能マテリアル工学研究室
スタッフ:杉山隆文教授,堀口 敬准教授,志村和
紀助教
コンクリートは,力学特性,耐久性,環境側面,
コスト等の観点から,今後も建設基幹材料としてま
すますその利用が高まっていきます.そして,様々
な設計条件に応えられるように,コンクリートマテ
リアルを研究することが要請されています.つまり,
コンクリートは,安全で安心できる社会基盤施設の
建設をハード面で支える重要な役割を担っていま
す.
環境機能マテリアル工学研究室は,建設材料とし
て利用されるコンクリートに関する研究を行って
います. 現在は,
「環境」と「機能」の2つをキー
ワードにして,環境にやさしく,機能的で,厳しい
環境下でも 適応できるコンクリート材料の研究開
発とその性能評価技術を開発することを目指して
研究に取り組んでいます.
また,はやぶさが持ち帰った小惑星イトカワの構
造解析に使用した大型放射光施設の利用や学内の
最先端分析機器・装置を使用して,
「コンクリート」
を科学しています.
主要な研究テーマ
・ 放射光 X 線 CT による微細構造解析
・ 高温下における高強度コンクリートの特性
・ 産業副産物を用いた制御型低強度材料(CLSM)
・ コンクリートの耐凍害性
・ 護岸コンクリートの耐海水性
・ X 線 CT 法によるコンクリートの内部構造
・ 石炭灰を利用したコンクリート中のイオンの
拡散現象
公開内容
13:00-17:00 実験室見学,先輩からの研究室説明
(I106 実験室,会場 11)
(コンクリートの強度試験,内部劣化測定などを随
時実施)
質問等
教員,学術研究員,大学院生,4年生(卒論生)は
皆さんからの質問にお答えします.気軽に訪問して,
研究テーマ以外のことでも声をかけてください.
12.交通インテリジェンス研究室
スタッフ:中辻 隆教授,岸 邦宏准教授,栗本真由
子事務補助員の他に,博士課程学生 3 名(留学生),
修士課程学生 13 名(留学生 3 名),学部生 6 名,研
究生 1 名の合計 26 名
「世の中の問題・将来展望について,色々な情報
やデータを集め,使えるものを抽出し,分析手法を
用いて戦略や解決策を求めること」を「インテリジ
ェンス」といいます.
交通インテリジェンス研究室は,交通に関する様々
な問題を解決するための対策・政策を提案したり,
そのための方法・手法を開発しています.
学問分野で言えば交通工学・交通計画であり,研究
対象は自動車,道路,鉄道,航空,バスから自転車・
歩行者まで交通全般で,さらに交通に関連して,
人々の行動や都市・地域計画,まちづくりも対象と
なります.
今年の卒業論文・研究生論文のテーマ
道東自動車道開通後の都市間交通体系の提言,情報
化社会における個人情報保護に関する意識分析,北
海道新幹線開業後の道内鉄道貨物のあり方(トレイ
ンオントレイン),松前町コミュニティバスの交流
機能としての有効性,札幌駅前通地下歩行空間の避
難シミュレーション,商用車 3 種(タクシー,バス,
トラック)プローブカーデータによる旅行時間予測,
北海道新幹線新函館開業時のアクセス交通
今年の修士論文のテーマ
過疎地域のまちづくりと公共交通におけるコミュ
ニティカフェの効果,AHP ベクトルによる合意形
成可能性の評価指標,フィルタの二種統合環境にお
ける交通状態とパラメータの動的推定,ネットワー
ク DEA による札幌市の郊外化の都市構造分析,プ
ローブカーデータを用いた冬期道路ネットワーク
のサービスレベル評価,他
公開内容
・午前 11 時から午後 5 時まで研究室を公開してい
ます.教員または研究室学生が説明や相談の対応
をします.
・研究室説明会を下記の時間に行いますので,集合
してください.
時刻: ①午後 1 時 ②午後 3 時 30 分 各回とも
30 分程度で同じ内容です.
場所:どちらも I203 室(交通インテリジェンス研究
室,会場 12)
13.河川流域工学研究室
スタッフ:泉典洋教授, 山田朋人准教授
太古の時代より人類は河川を利用して生活して
きました.洪水から生活を守りながら河川の水を利
用する技術であった河川工学は,人類史上最も古い
工学と言っても過言ではないでしょう.河川流域工
学研究室では,河川環境を守りながら(親水),水
害を軽減し(治水),高度な水利用を可能にする(利
水)技術に関連する基礎研究を行っています.また
河川を中心に水が降水-流出-蒸発という過程を経
ながら世界を巡る地球水循環システムを解明する
ため, 人工衛星やレーダによる観測情報と気候モ
デルを用いた研究も行っています.
主要な研究テーマ
 河床形態,河床変動に関する研究
 流水侵食による地形形成機構に関する研究
 火星の北極域における地形形成に関する研究
 扇状三角州の形成過程
 線状降水帯特性の解明
 降水粒子の粒径分布特性
 気候変動下における洪水・渇水アセスメント
 全球スケールにおける極端現象と大気陸面相
互作用の関係
 北海道における人間活動を考慮した水循環モ
デルの検討
 石狩地域における水文気象観測
 人工衛星を用いた雲分類手法の検討
 陸面初期情報を用いた水文気象予報スキルに
関する研究
公開内容
研究紹介 10:00~17:00
[実験紹介]
時間帯:随時対応
「雨滴観測装置による雨滴粒径の観測実験」
「表面流によるガリ侵食の実験」
「火星極域にみられる地形形成」
「密度界面に発生する不安定現象」
「デルタの形成に潮汐が与える影響」
実験に関する写真や動画を用いて, 実際に起こり
うる現象を紹介します.(会場 13-1, 13-2, 13-3)
I棟会場
1F
4
13-3
1-3
11
N棟会場
5
A棟会場
工学部正面玄関
I棟会場
2F
9-2
7
13-2
3
12
A棟会場
10
8
4F
9-3
1-2 13-1
A棟会場
1-1
6
5F
9-1
A棟会場
6F
2
A棟会場