つ な ぐ・つ た え る・つ く り だ す C S R 報告書 2011 Corporate Social Responsibility 目次 2 会社概要 3 経営者ごあいさつ 5 TOPICS 製品による環境への貢献 本報告書について 会社概要 本報告書には、テクノアソシエの「企業としての社会的責任 会 (CSR) 」 に関する基本的な考え方と2010年度の実績、 さらに 社 名 本 社 所 在 地 〒550-0001 大阪市西区土佐堀3丁目3番17号 Tel. 06‐6459‐2101 本社敷地面積 土地面積1,711m2 建物面積12,752m2 設 立 1946年 (昭和21年)8月1日 金 50億100万円 今後の方針・計画を掲載しています。 当社が特に重要と考え、 またステークホルダーの関心も高い と考えられる取り組みについては、TOPICSで詳しく紹介 しています。 資 本 コンプライアンス 9 品質・環境マネジメント 11 目標と実績 13 製品に含まれる環境負荷物質の管理・低減 生物多様性の保全 強化ガラス・筺体 80,000,000株 報告対象範囲 発行済株式の総数 20,036,400株 株式会社テクノアソシエの国内全事業所および国内関係会社 株 式 上 場 大阪証券取引所 市場第二部上場 上場年月日1988年11月16日 東京証券取引所 市場第二部上場 上場年月日1999年7月26日 報告対象期間 2010年度 (2010年4月1日∼2011年3月31日) 実績データは2010年度ですが、活動内容は一部2011年度も 含みます。 証 券 コ ード 株 報告対象分野 8249 主 1 住友電気工業(株) 6,734千株 33.61% 2 テクノアソシエ共栄会 1,609千株 8.03% 3 JP MORGAN CHASE BANK 385093 1,153千株 5.76% 金属+樹脂一体成形品 住建・住設分野 15 事業活動にともなう環境負荷の低減 発行日 17 お客様とのかかわり 2011年10月 4 日本トラスティ・サービス 信託銀行 (株) 862千株 4.30% 18 仕入先様とのかかわり 発行部数 テクノアソシエ 従業員持株会 686千株 3.42% 19 従業員とのかかわり 5 日本語版1,500部 地域社会とのかかわり 23 コーポレートガバナンス 事 業 内 容 「環境報告書2003」 「環境報告書2004」 「環境・社会報告書2005」 「環境・社会報告書2006」 事 業 所 「CSR報告書2007」 「CSR報告書2008」 CSR報告の全容(報告書とWEBサイト) 「CSR報告書2009」 「CSR報告書2010」 報告書では、情報通信、自動車、電機・電子、住建・住設、産業機器などの メーカーに対して部品を供給し、 サプライチェーンを支えている当社グループ にとって、特に重要な事柄である、 「お客様とのかかわり」、 「 仕入先様との 次回発行予定 かかわり」 、そして商品に関する環境配慮について報告しています。 2012年10月 WEBサイトでは、 これらに加えて、社会的側面に関しては 「従業員とのかか 参考ガイドライン わり」、 「株主・投資家とのかかわり」、 「地域社会とのかかわり」、 「コーポレー トガバナンス」、 「コンプライアンス」 について、 また環境的側面については、 「目標と実績」 「 環境負荷の全容」、事業活動における「環境保全活動」に ついて報告し、網羅的に情報を発信しています。 環境省 「環境報告ガイドライン2007年版」 「環境会計ガイドライン2005年版」 GRI(グローバル・レポーティング・イニシアティブ) 将来予測に関する注意事項 本報告書には、 「株式会社テクノアソシエとその関係会社」の過去と現在の 事実だけではなく、将来に関する予測・予想・計画なども記載しています。 これらの予測・予想・計画は、記述した時点で入手することができた情報に 基づく仮定ないし判断であり、不確実性も含まれています。 したがって、 将来の事業活動の結果や将来に惹起する事象が、本冊子に記載した内容と 異なったものになるおそれがあります。当社は、 このような事態への責任を 負いかねます。読者の皆様には、以上のことをご承知いただきますようお願 い申し上げます。 「サステナビリティ レポーティング ガイドライン2006」 シートベルト部品 鋲螺類、加工品、金属素材、電材品、 化成品、産業機器等の設計、製造、販売 および、 これに付帯または関連する事業 国内38箇所 海外22箇所(2011年10月1日現在) 石膏ボード用ビス CSR報告書 2011 精密ダイカスト品 樹脂筐体 アルミニウム端子 接続箱 (太陽光発電システム) 陸屋根式架台 (太陽光発電システム) 産業機器分野 関 係 会 社 等 国 海 内 トーブツテクノ (株)、 (株) 日本高分子工業研究所、 (株)舟越製作所、 オーアイテック (株)、 大洋産業(株) 外 (販売会社) テクノアソシエ・シンガポール、 ティー・エー・アメリカ、 テクノアソシエ・メキシコ、 テクノアソシエ・タイ、 テクノアソシエ・チェコ、 科友香港、科友広州、 科友上海、科友大連、科友台湾 (製造会社) マレーシアン・プレシジョン・マニュファクチュアリング(MPM)、 昆山東訊機電(エフ・ティー・ティー)、 日星金属制品(ネットフォーム・テクノロジー)、 嘉善科友盛科技(アキュレイト・メタル) 半導体装置部品 省力機器 アクチュエータ部品 高機能リベット 特殊ファスナー 各種シート加工品 シールド・放熱部品 鋲螺類 高強度・高耐食ファスナー 化成品類 吸音断熱材 1 特殊冷間圧造品 (2011年3月31日現在) 14 エコ商品の普及 過去の発行実績 ヒンジ・マグネシウム部品 電機・電子分野 環境、社会、経済的分野 22 株主・投資家とのかかわり 防水LIM成型部品 自動車分野 発行可能株式総数 1社(トーブツテクノ (株)) 7 情報通信分野 株式会社テクノアソシエ CSR報告書 2011 2 経営者ごあいさつ 「心と心の絆」の重要性を再認識 また、当社の長・中期経営ビジョンでは、CSRの基本で ある、様々なステークホルダーとの調和の中での持続的 いたします。これからもお客 様と現 場に密 着し「 環 境 」と 「安全」 に配慮した製品をお届けしてまいります。 このたびの東日本大震災によって被災された方々に心 成長発展を希求しており、多様化するお客様のニーズに応え また、調和のある成長発展の担い手は「人」であるとの よりお見舞いを申し上げますとともに、被災地の一日も早い るための「提案型営業」 と 「グループ経営」の拡充に取り組ん 認識に立ち、従業員の労働意欲を高め、能力を最大限に発揮 復旧復興をお祈り申し上げます。 でまいります。 できるよう、ノー残業デーの実施やライフスタイル支援 テクノアソシエグループは、 「 お客様第一」を経営理念に 掲げ、事業精神「心と心の絆」を基本とし、お客様をはじめと 制度、 自己啓発支援制度などのワークライフバランス関連の 「エンジニアリング・カンパニー」 として するあらゆるステークホルダーの皆様に対して企業姿勢を 2010年度には、 グローバルな視野を持った人材を育成す 当社グループは、 既存の素材・材料はもちろん、 新素材・材料 の「絆」、地域の「絆」等あらためて「絆」の重要性を認識いた などを用い、各種の技術・加工方法を組み合わせて新たな しました。 製品・部品をつくり出し、モジュール化やシステム化まで含 事業の発展には、従業員一人ひとりの知識や専門能力を めた顧客ニーズに対応した新たな付加価値を提供すること 高め、事業環境の変化と社会的要請に対応できる組織、職場 当社グループは、 「長・中期経営ビジョン2017(V17)」 に 基づき成長戦略を推進しています。その一環として2011年 7月1日に事業本部制を導入し、情報通信、自動車、電機・ 90,000 97,332 94,143 80,596 80,200 60,000 連結 80,292 78,989 69,411 66,738 66,649 59,141 30,000 0 2006 るための海外トレーニー制度を導入し、若手従業員の海外派 2007 2008 2009 2010(年度) 遣を実施しました。 ● 経常利益5カ年グラフ 単体/連結 単体 (単位 百万円) を重視しています。 さらには経済性や環境特性をも考慮した 環境をつくることが不可欠であり、生き生きとした企業風土 設計技術や生産技術、品質保証技術を備えた 「価値(Value) を育むことで、CSR活動が根付く環境を整え、一人ひとり 創造企業」 を目指し、単なる商社ではない「エンジニアリング・ の価値を向上させ、企業としてのさらなる飛躍を目指すと カンパニー」であることを標榜しています。 単体 (単位 百万円) 制度の充実にも努め、 仕事と生活の調和に取り組んでいます。 示し、事業を運営しています。今回の震災によって、人と人と 新たに事業本部制を導入 ● 売上高5カ年グラフ 単体/連結 ともに、豊かな社会の実現に寄与してまいります。 当社グループは、冷間鍛造部品、切削金属加工部品、圧造 4,000 4,954 4,614 3,242 3,232 部品、化成品などの製造会社を含む国内外19の関係会社の した。 これにより、各市場分野での市場動向を反映した経営 持つエンジニアリング機能とグローバルなネットワークを の「選択と集中」を進め、それぞれの分野に対する専門性を 大きな強みとしています。グループの総合的力を発揮し、 高め、経営環境に即した成長戦略を、一層の機動性を持って お客様の多様なニーズをものづくりに反映して、 ご満足して このたびの東日本大震災による原子力発電所の事故に 遂行する体制を構築しました。 いただける製品とサービスを提供することで、社会に貢献 よって、私たちの日常生活や事業活動にとってエネルギーの 省エネルギー・新エネルギー社会の 実現に向けて 安定供給がいかに重要であるかを再認識させられました。 2,017 1,151 2,000 343 0 電 子 、住建・住設、産業機器の5つの事業本部を新設しま 連結 1,136 180 -67 -2,000 2006 2007 2008 2009 2010(年度) ● 当期純利益5カ年グラフ 単体/連結 単体 (単位 百万円) 連結 このような中、 スマートグリッドの構築や太陽光発電、燃料 電池などの新エネルギーの迅速な普及が喫緊の課題となっ ています。 「エンジニアリング・カンパニー」 として、 これらの 3,000 2,000 社会的なニーズに対応した高付加価値の製品・技術を提供 していくことが、当社グループの役割であり、社会的な責任 を果たすことにつながると考えています。 2,915 2,567 1,704 1,801 1,286 1,000 507 0 前述のように、私たちはこの7月に営業組織と関係会社を 29 2006 2007 2008 719 22 106 2009 2010(年度) 5つの事業本部に再編しました。 各事業本部がお客様とお客様 の製品についての情報や知識を集積し、 また国内外の関係 会社や仕入先様と連携することで、お客様に対する一層専門 性の高い提案型営業・開発営業を提供し、地球規模での課題 ● 従業員数5カ年グラフ 単体/連結 単体 (単位 名) 連結 である省エネルギー・新エネルギー社会の実現に寄与して いきたいと考えています。 2,000 2011年10月 1,000 代表取締役社長 3 CSR報告書 2011 0 2,097 1,192 2006 2,103 1,210 2007 1,813 1,182 2008 1,957 1,140 2009 2,139 1,116 2010(年度) CSR報告書 2011 4 TOPICS 製品による環境への貢献 電気消費量削減に貢献する 優れた環境性能を備えた 真空断熱材「VIP」 3MTM シンサレートTM 吸音断熱材 地球温暖化の深刻化や東日本大震災に端を発する データを提 供しています。さらに、WEBサイトで シンサレートTM 吸音断熱材は、メルトブローン法と 電力不足を背景に、日本では省エネニーズがますま 高性能な小型クーラーボックスを作成する手順を写 呼ばれる方法で製造された繊維径数μmのマイクロ す高まっています。テクノアソシエが扱う真空断熱材 真入りで紹介し、普及を図っています (http://www. ファイバーと繊維径20∼30μmのステープルファ (VIP:Vacuum Insulation Panel) は、真空技術を technoassocie.co.jp/product/dannetsu/ イバーを特殊製法によりハイブリッド化した不織布素 活用した究極の断熱材。さまざまな機器の省エネル vacuum.html) 。 材です。極細の繊維を効率的に配置することにより、 ギー化と省スペース化に貢献します。 ※一般的に流通している飲料用保冷サーバー(断熱材は発泡スチ ロール) に、VIPを搭載した場合(当社調べ)。 軽量ながらも高い繊維密度・嵩高性が得られ、その結 VIPは、金属フィルムによって環境に優しい無機材 一般的な飲料用保冷サーバーに、 VIPを搭載した場 合、熱設計の見直しも含め電気消費量を34%※削減 できました。また、同じ断熱性能を得るために必要な VIPのシート厚は、発泡ウレタンの7分の1と、省ス ペース化にも貢献します。 また、テクノアソシエでは、お客様に安心してお使 いいただけるよう、 VIPを用いて作成した恒温箱の 環境保全の観点からも優れた製品となっています。当 【一般用】 生活関連 クーラーボックス、米びつ 電化住設 冷蔵庫、ジャーポット、炊飯器、リサイク ラー、浴槽、ユニットバス、便座、温水器 建築関連 床暖房、太陽光屋根壁、低温輻射板、 外断熱パネル、基礎枠一体、断熱ドア、 リニューアル外装一体外壁 【業務用】 輸送関連 自動車、鉄道車両、コンテナ、保冷車 環境特性 社では用途に応じた成型加工の上、納入しています。 保 冷 性 能を独自に試 験・評 価し、信 頼 性に関する 用途例 【吸音性】 自動車、プリンター、複写機、ファックス、プロジェク ター、 HDD/DVDレコーダー、テレビ、スピーカー、 掃除機、洗濯機、エアコン 飲料用保存 サーバーに真空 断熱材「VIP」 を 適用すると 一部のタイプは、接着剤を使用しないノーバイン ダー製法でつくられています 吸音性 同じ厚みのウレタンやフェルトと比較して、より優れ た吸音性を発揮します 軽い 同じ厚みのフェルトと比較して、重量を25∼50% 軽量化できます 薄い 限られたスペース内にも取り付けができます 難燃性 各種難燃性試験(UL94) に合致しています グラスウールのような肌への刺激がありません 【断熱・防音性】 作業性 建物の天井裏、 トイレ便器の保温材、浴槽、システム キッチン、自動販売機 ● 適用事例 ウレタン 一部のタイプは、ポリプロピレン100%でリサイク ルが容易です 設備機器 蓄冷熱槽、自動販売機、空調機断熱 特殊用途 低温倉庫、LNGタンク、農業倉庫 フェルト ウレタンに含まれるようなハロゲン化合物は一切使 用していません。また、環境基準RoHS指令で規定 する環境物質の意図的な使用は行っていません れるようなハロゲン化合物を使用していない点など、 用途例 グラスウール ● 特長 また、シンサレート 吸音断熱材はウレタンに含ま 7倍、グラスウールの10倍に及び、保冷・保温の両方 の用途で使用が可能です。当社で実験したところ、 シンサレート TM 吸音断熱素材 TM の芯材を包み、内部を1/10000気圧レベルまで 真空にした断熱材です。断熱性能は、発泡ウレタンの 果、高い吸音性・断熱性を持つ素材が実現しました。 ● 電子顕微鏡写真による繊維の比較 (同一倍率) 疎水性 プレスによる打ち抜き加工が可能で、粉塵の発生 が少なくなります 吸湿しないため1年中安定した吸音断熱性能を発 揮します ● シンサレートTM吸音断熱材の用途例(自動車) ヘッドライナー リアパーセルシェルフ ピラートリム インストルメントパネル トランクライナー 飲料用保冷サーバー 冷サーバー 真空断熱材 「VIP」 フェンダーライナー 電気消費量 34%削減 サービスホールカバー 3MTM シンサレートTM 吸音断熱材 ピラートリム ドアトリム ピラートリム コンソール フェンダーライナー 3M、Thinsulate、シンサレートは3M社の商標です 5 CSR報告書 2011 CSR報告書 2011 6 コンプライアンス 基本的な考え方 当社は、コンプライアンスとは法令・定款はもとより広く 社会的規範、社会的良識全般を遵守することであり、経営の マニュアル」 、 海外グループ会社向けの 「TECHNO ASSOCIE 理由として、通報者等に対して解雇その他いかなる不利益な Compliance Manual」など) を策定・改正し、 これらの周知 取扱いを行ってはならない」 などのルールを定めています。 徹底に取り組んでいます。 ※TMS(テクノアソシエ・マネジメントシステム) :品質マネジメントシステム (QMS)、環境マネジメントシステム(EMS)、情報セキュリティマネジメン 最重要課題であると認識しています。 トシステム (ISMS) を包括したシステム。 こうした考え方に基づき、すべての役員・従業員にコンプ ライアンス意識が広く深く浸透するよう、国内外グループ ● コンプライアンス推進活動の歩み 通報・相談窓口については、社内と外部2つのルートを 社内に対しては、機密情報を含む図面などの保管・サプ 用意しています。社内窓口は人事グループ長が担当し、外部 ライヤーへの受け渡しなどに関する規程を2007年度から 窓口は法律事務所が担当しています。法律事務所では、通報 品質環境管理文書へ組み込み、教育による浸透を図るととも を受けつけるだけでなく、通報された行為が、法令違反行為 に、運用状況を把握するために、 これら情報セキュリティに に該当するかどうかを確認するための相談にも応じます。 関連する項目についても、2009年度の内部監査から全社 会社を含めた横断的なコンプライアンス推進体制を構築し、 2005年 7月 コンプライアンスマニュアルを制定 ヒューマンサポート委員会主導のもと、社内報やコンプライ 的に確認を開始、 必要に応じ是正処置を施しています。 その一層の充実、強化に努めています。 2005年 12月 セキュリティポリシー制定 アンスマニュアル、 また2011年2月に冊子として発行した 2010年度には、5年ぶりに情報セキュリティ関連文書を 2006年 10月 セキュリティ教育開始 「セクハラプリベント」などを通じて、 この通報・相談窓口が 改版しました。 この改版では、5年間で生じた実態との乖離を 2007年 6月 QMSマニュアル・標準に、 取引先営業秘密の管理項目組み込み 2009年 3月 あゆみ会※ 情報セキュリティ自主監査実施 2009年 10月 QMS内部監査項目に情報セキュリティ追加 2011年 4月 品質・環境マニュアルに情報セキュリティの 要求事項を入れ、TMSマニュアルに改正 体制・推進活動 2005年4月に、 コンプライアンスを統轄する組織として、 社長を委員長とするCSR委員会を設置し、 グループ横断的な コンプライアンスリスクの把握、 分析、 評価を実施しています。 重大なリスクが顕在化し、緊急の対応が必要な場合には、 CSR委員会が危機管理レベルの判定や対策本部の設置 ※あゆみ会:1990年に結成した、当社と協力関係の深い仕入先様との またCSR 委員会のもとには、2011年4月に品質・環境 利用されやすい身近な存在となるよう周知に努めています。 なお、2010年度は通報はありませんでした。 今後も法令違反行為を早期に発見し是正できるよう、通報 者が通報・相談しやすい環境の整備に努めます。 埋めるだけでなく、保護すべき取引先情報の範囲を、従来の 「電子データ」から「電子データと紙文書の情報」に広げる など、対象の拡大やセキュリティの強化を図っています。 また 改版内容に沿ったセミナー開催や全社員を対象としたeラー ニングを実施し、情報セキュリティ意識を全社に浸透させる コンプライアンス教育 活動にも並行して取り組みました。 さらに2010年度には、 統合ID管理ツールを導入しました。 協力会。 などを実施し、 損失・被害を最小限にとどめる体制を整えます。 通報・相談窓口 委員会と情報セキュリティ委員会を統合したTMS※委員会、 役員および従業員のコンプライアンスに対する意識の ユーザーアカウント情報を一元管理し、連携するすべての 醸成・向上を目的として、改訂コンプライアンスマニュアルの システムとID情報整合性が確保される機能を活用し、従来に 周知徹底やeラーニングによる教育のほか、各種集合研修に も増して信頼性や不正アクセス防止力が高い環境構築を おいてコンプライアンス教育を継続して実施しています。 実現しています。 ヒューマンサポート委員会、内部統制委員会を設置し、各委 法令違反行為を早期に発見し是正するためには、違反行 員会でマニュアルやポリシーを策定し、それぞれが担当する 為の通報・相談窓口を整備するとともに、通報者が不利益を 2011年2月から3月にかけて、基幹職を対象に、 コンプライ また、2010年度には、基幹システムに障害が発生した リスクを管理しています。 蒙らないように保護する必要があります。そこで当社は、 アンス研修を実施し、 ハラスメント、安全保障貿易管理、個人 場合を想定したバックアップ機での運用シミュレーションを 2006年4月、法令違反行為の情報を受けつける通報・相談 情報管理などに関して、あらためて注意喚起しました。 実施しました。反省点を踏まえプロセスなどに改良を加えた 主なコンプライアンス推進活動としては、各種マニュアル ( 「災害対応マニュアル」 などのBCP (Business Continuity 窓口の設立とあわせて、 「 公益通報者保護規程」を制定し、 Plan:事業継続計画) 関連のマニュアルや 「コンプライアンス その中で、 「 会社は、通報者等が相談又は通報したことを また、不当要求に対する手口と対応に関するビデオ研修を ● コンプライアンス推進体制 TMS・品質環境委員長 品質保証本部統轄役員 TMS・品質環境副委員長 品質保証本部長 TMS・情報セキュリティ委員長 情報システム部統轄役員 CSR委員会 委員長 社長 副委員長 人事総務部統轄役員 委員 取締役 コンプライアンス教育の充実を図っています。 部門委員 安全保障輸出管理 部署委員 CSR報告書 2011 被災事業所などの復旧・復興作業に取り組みました。本来、 被災事業所向けだった商品を被災地域外の事業所で受領し、 内部統制委員会 統轄 人事総務部統轄役員 委員長 人事総務部担当部長 委員長 業務管理室統轄役員 副委員長 業務管理室長 事務局 人事グループ長 委員 2011年3月11日に発生した東日本大震災に関しては、 「地震対策室」をすみやかに設置し、役職員一丸となって、 ヒューマンサポート委員会 事務局 品質・環境管理グループ 人事総務部、情報システム部 東日本大震災への対応 労務・法務研修(労基法、下請法など)を適宜実施するなど、 事務局 人事総務部 TMS委員会 上で、2011年度もシミュレーションを実施する予定です。 随時実施するなど、反社会的勢力排除に向けた社内態勢を 整備しています。さらに役職や昇進時、赴任先などに応じた 7 情報セキュリティ 事務局 業務管理室 委員 部門管理責任者 部門管理担当者 当社は、外為法改正への対応と安全保障輸出管理の適正 東北地域の得意先へ配送可能な体制を構築するために、 運営のため、 「 安全保障輸出管理規程」及び「安全保障輸出 システムインフラ の 緊 急 整 備 などを 実 施し、サ プ ライ 管理規程細則」 を制定しており、代表取締役社長直轄の貿易 チェーンの保持に努めました。 管理室が主管となってこれら規程・細則に基づいた安全保障 なお、当社は、東日本大震災の被災者支援と被災地復興の 輸出管理体制を推進・展開しています。 また、輸出業務担当 ために、1,000万円の寄付を実施し、 また役員・従業員から 者向けに、業務フロー、顧客管理、規制対象品目判定などに も義援金を募りました。 関する研修を実施しています。 2010年度において、安全保障輸出管理に関する外為法 などの違反はありませんでした。 CSR報告書 2011 8 品質・環境マネジメント “安全” を重視して 会議において改善を図りました。 事 業 精 神 「心と心の絆」 ● 「改善の機会」70件を指摘し、 フォローアップ監査やトレース 独創的な提案をし続ける 創造の心 ● お客様のお役に立つ 奉仕の心 ● 支えて頂いている皆様への 感謝の心 当 社 は 、2 0 0 6 年 4 月に 品 質 マ ネジメントシステム 外部審査については、日本検査キューエイ株式会社に (ISO9001) と環境マネジメントシステム (ISO14001) を 依頼し、統合審査として2011年1月に受審しました。不適合 項目はありませんでしたが、 「 改善の機会」として33件の 統合し、新たに品質・環境方針を制定しました。 その際、安全性の軽視によって幾多の重大事故が発生し 指摘を受けました。指摘については、手順の見直しやAQR 基 本 理 念 ている昨今の社会状況を踏まえて、基本理念に 「社会の安全 会議(P13参照) による意識づけによって改善を図りました。 テクノアソシエは、お客様の満足度向上に貢献し、社会的責任を果たすと同時に地球環境保全に取り組むことを経営の最重要課題と認識 で持続可能な発展に貢献」 とあるように “安全” という言葉を しています。 盛り込み、 「 我々が提供する製品・サービスは品質面でも 技術と知識を結集し、お客様・仕入先様との間でインテグレーター機能を発揮し、最高の製品・サービスを提供するとともに、法令を遵守し、 事業活動における環境負荷の低減について継続的取り組みを推進することで、社会の安全で持続可能な発展に貢献します。 環境面でも安全でなければならない」 「我々の活動を通じて、 より安全な社会に貢献したい」 という当社の思いをあらた 2010年度末現在、ISO9001については、経理部などを 1. 金属・化成品部材のエンジニアリングカンパニーとして、お客様の品質・環境要求事項を満たし、品質の保証と環境への影響に配慮した商品 の提案、物流の改善活動に取り組みます。 2. 品質・環境方針に沿って目的・目標を設定し、計画的活動を推進するとともに、品質・環境マネジメントシステムの見直しによる一層の充実を 図り、継続的改善に努めます。 が受けたい時に何度でも受講できるメリットがあります。 ついては、全部門で認証取得を完了し、着実にPDCAサイ 2010年度には、新たなタイトルも追加し、一層の品質・環境 クルを回しています。 に関する理解を深めています (実績については下表参照) 。 また、仕入先様を対象とする、REACH規則※1関連の説明 会も実施し、同規則の概要や、高懸念物質(SVHC)※2含有 品質・環境監査 ※3の 調査の方法、 アーティクルインフォメーションシート (AIS) 4. 全社員に品質・環境方針を周知し、 品質管理や環境保全に対する意識向上の為の教育活動を推進します。 当社では、品質マネジメントシステム (ISO9001) と環境 5. この品質・環境方針は、要求に応じ一般に公開します。 ● ● 化学物質管理の動向に関する勉強会も実施し、化学物質 テムとして運用しており、監査も 「品質・環境監査」 として実施 管理の最新事情の理解の場を設けています。 しています。2009年度からは、当社が扱う情報の漏洩を防 ※1REACH規則:生産品・輸入品の全化学物質(1トン/年 以上)の「登録」 「評価」 「認可」 「制限」 に関するEU規制(2007年6月施行)。 ※2高懸念物質(SVHC) :REACH規則で定められた、発ガン性物質など 健康・環境に大きく悪影響を与える可能性がある物質。 ※3アーティクルインフォメーションシート (AIS) :アーティクル(部品や成形 品などの別称)が含有する化学物質情報などを適切に管理し、サプライ チェーンの中で円滑に開示・伝達するための具体的な仕組みを作り、普及 させることを目的とするアーティクルマネジメント推進協議会(JAMP) が作成したアーティクル情報の調査フォーマット。 しています。 トップマネジメント 品質・環境・情報セキュリティ方針の制定 品質・環境・情報セキュリティ管理責任者、 各委員の任命 必要な資源の提供 2010年度の内部監査は、10月12日から22日にかけ て50部署を対象に実施しました。 「 軽微な不適合」17件、 マニュアル、標準の承認 マネジメントレビューの実施 品質・環境(副)委員長 情報セキュリティ (副)委員長 品質・環境管理責任者 全社情報管理責任者 ● 全社の品質・環境・情報セキュリティ管理システムの統括 内部監査の計画および内部監査員の指名 マネジメントレビューに必要な情報の提供 ● 内部監査およびフォローアップ監査の実施 TMS監査員 ● ● 作成方法などを説明しています。 さらに、仕入先先様向けに、 マネジメントシステム (ISO14001) とを統合し、一つのシス ぐために、情報セキュリティに関する監査もあわせて実施 ● TMS※体制図 ● eラーニングは各階層別にメニューを用意しており、受講者 除くほぼ全ての部門で認証を取得済みです。ISO14001に 3. 活動の推進にあたり法令、条例及び会社が定めるコンプライアンスマニュアルを遵守し、企業の社会的責任及びお客様満足度の向上を目指 すとともに、 日々の事業活動においての省資源、省エネルギー、 リサイクルや廃棄物削減にも社をあげて取り組み、環境保全に努めます。 当社は、従業員に対する品質・環境教育については主に イントラネットを利用したeラーニングを実施しています。 めて社内外に示しました。 品 質・環 境 方 針 品質・環境教育 ● 2010年度の品質・環境教育(eラーニング)実績 ● ● TMS委員会 ● ● ● 全社の品質・環境・情報セキュリティ管理システムの整備、 調整 品質・環境・情報セキュリティ教育の支援 環境に関する外部コミュニケーション 事務局(品質・環境管理グループ、 人事総務部、情報システム部) 各部門 ※TMS (テクノアソシエ・マネジメントシステム) :品質マネジメン トシステム(QMS)、環境マネジメントシステム(EMS)、情報 セキュリティマネジメントシステム (ISMS) を包括したシステム。 9 CSR報告書 2011 各部署 TMS部 門 委 員 TMS部 署( サ ブ )委 員 受 講 者 数( 名 ) 一人当たり平均受講時間(分) 延 べ 受 講 時 間( 時 間) 延 べ 受 講 者 数( 名 ) 環境教育(初級) 114 44.2 85 2,984 環境教育(中級) タイトル 129 53.8 114 1,290 環境法規制 90 37.2 55 1,417 六価クロムフリー教育 60 27.3 27 1,341 環境関連物質教育 99 22.6 37 1,496 特定化学物質とその対応について 63 28.6 30 1,171 REACH規則について 61 13.4 14 975 品質教育(初級) 86 29.0 42 1,520 品質教育(中級) 108 63.9 65 1,068 品質管理ガイドライン教育(前半) 167 29.3 82 657 品質管理ガイドライン教育(後半) 139 17.5 40 576 図面の見方(2010年度から開始) 510 15.8 134 510 商品管理教育(2010年度から開始) 583 15.8 153 583 CSR報告書 2011 10 目標と実績 活動の結果、CO 2 排出量は、売上原単位は0.25ポイント 2010年度目標と実績、 2011年度の目標 改善しましたが絶対量は153.8トン増加しました。記録的な 当社は、事業活動にともなう環境負荷をできるかぎり低減 していくために、環境保全活動に関する年間実施計画を策定 ● 環境負荷の全容(INPUT/OUTPUT) INPUT OUTPUT 猛暑によるエアコン使用 (電気)の増加が主な原因です。 廃棄物の排出量は、 リサイクルの推進により、最終処分率 テクノアソシエの 事業活動 は11.7%と前年より2.2ポイント改善しました。 しています。 2010年度は CO 2 排出量や廃棄物の削減、エコ商品の エコ商品の提案および販売額は前年を上回る結果となり 提案・販売活動の促進を環境目標として活動に取り組みま ました。 また、2011年度は、 エコ商品の考え方を見直すこと した。CO2排出量と廃棄物総排出量については、売上原単位 電 気 4,726.8千kWh CO2 2,591.5 (4276.9千kWh) としました。 t (2437.7t) 電力会社からの購入電力 電気、 ガソリン、軽油、灯油、 ガス と排出の絶対量の目標も設定しました。 エコ商品の提案・ 販売活動 ● 環境保全活動の計画および実績 環境目標 環境側面 CO2原単位 CO2排出量 内 訳 CO2排出量の 削減※1 エコ商品の提案・ 販売活動の推進 t-CO2/億円 t-CO2 電気※2 ガソリン・軽油※3 2009年度実績 2010年度目標 2010年度実績 (2009年度実績比) 4.04 2,437.7 1,616.7 t-CO2 717.2 灯油使用量 101.8 ガス使用量 2.0 廃棄物総排出量 原単位 廃棄物の削減※4 単位 t-CO2 0.45 総排出量を1%削減し 最終処分率を12.0 %まで下げる(リサ イクル率を上げる) 3.79 6.2%減 2,591.5 6.3%増 自己 評価 0.6千m(0.9千m ) 3 1,786,7 10.5%増 699.7 2.4%減 103.7 1.9%増 1.3 35.0%減 0.48 6.7%増 329.2 20.5%増 38.4 1.3%増 11.7 15.8%減 △ 廃棄物最終処分量 t 37.9 廃棄物最終処分率 % 13.9 エコ提案件数 件 1,268 2,080件 (10件/人) 1,359 7.2%増 △ エコ販売金額 百万円 6,550 販売額に占めるエコ 販売金額を2009 年度の11.1%から 12.3%に 7,388 12.8%増 ○ 11.0 1.0%減 × 11.1 オフィスでの活動 エコ基準適合車 70%以上※7 NOx 0.44( t 0.5t) ガソリン、軽油、灯油、 ガス 273.1 % 3 都市ガス、 プロパンガス t エコ販売占有率 2011年度目標 ガ ス 廃棄物総排出量 ※5 ※1 ※2 ※3 ※4 ※5 ※6 ※7 2 0 1 2 年までに原 単位で2002年度 (4.01トン-CO2/億 円) 比33%以下に向 け、排出量を2,380 トン (原単位で3.52 トン-CO2/億円) まで 削減 ※6 増減率 △ 廃プラスチックの リサイクル率 75%以上 商品の仕入れ 燃 料 337.0kℓ(343.5kℓ) ガソリン、軽油、灯油 排 水 商品の加工 エコ商 品を見 直しの 上 、販 売 額 に 占 める エコ販売金額を4ポイ ント増(11 . 0 %から 15.0%に) CO2排出量の算出係数は環境省「事業者からの温室効果ガス排出量算定方法ガイドライン試案Ver1.6」 によるものです。 ここでの電気とは電力会社からの購入電力です。 ガソリンと軽油は社有車に使用したもので、運送業者に委託した配送による使用量は含みません。 廃棄物は一般廃棄物と産業廃棄物の合計です。最終処分量にはマテリアルリサイクルに出した紙や金属、 サーマルリサイクルに出したプラスチック類は除きます。 エコ商品:当社のエコ商品7分類に該当するもの。 自己評価の基準:〇=目標達成、△=目標未達成であるが昨年より削減 (エコ商品の場合は増加) 、 ×=目標未達成かつ昨年より増加 (エコ商品の場合は減少)。 エコ基準適合車:ハイブリッド車などを含む次世代エコカー、 および、 2005年排出ガス基準75%低減レベルかつ2010年度燃費基準の達成車。 19.3千m(17.4千m ) 3 3 工業用水の使用は無く、 生活排水程度 水(上水) 19.3千m(17.4千m ) 3 3 オフィスでの保管 化学物質(大気) 0.84( t 0.58t) 取り組み結果などの総括 1 CO 排出量については、 ● 原単位では3.52トン- CO2の目標 2 に対して3.79トン- CO2、絶対値では2,380トンの目標に 対し2,592トンと、 目標未達成となりました。 業務を効率化し、 電気、灯油、ガソリン使用量の減少を図りましたが、電気、 灯油は業務時間の短縮が捗らなかったことから増加し、 ガソ リンは営業活動に支障のないレベルで僅かながら削減でき ました。2011年度は、低燃費車の導入を促進し、ガソリン 使用量の減少から、 CO2排出量を削減することとしました。 2 廃棄物については、 ● 排出量の抑制、 リサイクルの促進に取り ケースのリユースなど梱包材の廃棄抑制と、廃棄物処理 業者の見直しにより、最終処分率は目標12.0%に対して 11.7%で達成となりました。 4.18( t 2.89t) 3 エコ商品の提案・販売活動の推進については、 ● リサイクル・ リユースにつながる分解・再利用・再資源化の容易な商品や、 省エネ・省資源につながる付加価値商品の発掘などの提案 営業活動を実施しました。提案件数は前年より増加したもの 廃棄物 の、売上比率は前年と同程度に終わりました。その原因は、 規制物質 (鉛、 カドミウム、 六価クロムなど) の代替化が定着して きたため、旧来のエコ商品は普通の商品となったためです。 組んだものの、廃棄物総排出量は329トンで目標未達成と 2011年度はエネルギー関連などのエコ商品を見直し、 新しい なりました。ただ、木製パレットのリサイクルや段ボー ル エコ商品の発掘、 PRに力を入れて目標の達成を目指します。 CSR報告書 2011 輸 送 PRTR法に基づく化学物質 (トーブツテクノ (株)常吉事業所で使用のトルエン) 紙 61.0( t 62.1t) オフィスで使用するコピー用紙 コンピュータ用紙 ( )内は2009年度実績 11 トーブツテクノ (株)常吉事業所で 使用のトルエン 化学物質 329.2( t 273.1t) 最終処分量:38.4( t 37.9t) 総排出量: ※ 当社には、 SOx排出源はありません。 CSR報告書 2011 12 製品に含まれる環境負荷物質の管理・低減 エコ商品の普及 テクノアソシエ環境基準の制定 エコ商品の販売 仕入先様の取り組み 西岡鋲螺株式会社 前年度に続き、製造時におけるCO 2 排出量を大幅に削減 した高強度ネジ 「TAFFⅡ」や、 リサイクル可能な軽量化合金 2007年9月、お客様各社の異なるグリーン調達基準を 取りまとめ、 「テクノアソシエ環境基準」 を制定いたしました。 この環境基準を当社ウエブサイトで公開し、仕入先様に理解 と遵守をお願いしています。 当社は、主に黄銅ネジを製造・販売しています。 近年は、品質活動に重点的に取り組み、弱電・精密機 械・通信機器・医療器具などの分野のお客様から 100%の品質信頼をいただいています。 また、お客 様からのRoHS規制をはじめとする製品化学物質の 管理要求に、その都度対応していましたが、管理シ 「品質管理ガイドライン」 の改定 ステムについては疑問を感じはじめるようになってい ました。そんな中、テクノアソシエ様から環境品質保 当社発行の「品質管理ガイドライン」を2011年1月に 改定し、新たにREACH規則についての概要と仕入先様の 対応の手法を盛り込みました。 仕入先の環境品質保証体制の監査 証体制監査の実施申し入れがあり、実際に当社の製 品化学物質の管理状況をチェックいただきました。 2010年度は、全販売金額に占めるエコ商品販売額の としてのマグネシウム射出成形品、 また軽量化ニーズへ対応 比率を12.3%にすることを目標として活動しましたが、 した高強度アルミニウム合金などを出展しました。 また、1月 11.1%に留まりました。その原因は、商品そのものが 「エコ」 19日∼21日には第一回クルマの軽量化技術展にも出展、 であることにこだわりすぎたために、省エネ・省資源につな 自動車の軽量化ニーズに対応した新素材を紹介しました。 がる付加価値商品の発掘・提案活動が低迷したことにあると 今後も、高付加価値商品のPRを通じ、 エコ・デザインの推 進へも貢献することで、当社の存在価値を高めていきたいと 考えられます。 2011年度からは、今後製品が広く普及することにより 考えています。 CO 2 削減に大きな効果が期待される分野であるスマート グリッド関連製品、太陽光発電設備や燃料電池設備、また その結果、いくつかの指摘事項がありました。根本 ハイブリッド自動車や電気自動車、省エネ住宅向けに販売し 的にもう一度、全社員が化学物質管理の必要性の認 た製品を当社基準のエコ商品に加えることで、2011年度 識と管理手法の習得が必要と感じ、 テクノアソシエ様 のエコ販売金額比率15%以上を目標とし、活動します。 に勉強会を開いていただきました。勉強会を通じて、 当 社は、テクノアソシエ環 境 基 準ならびにお客 様 のグ 当社の取扱商品の中でも何が高リスクで、どんな リーン調達指針に則り、禁止化学物質の含有・混入の防止と 手順、基準で管理すべきかが明確になり、管理手法も 管理化学物質の把握に注力しています。 当社だけでなくサプライチェーンを構成する仕入先様の 変更しました。監査そのものは非常に労力を必要とし ましたが、結果的には良かったと思っています。 展示会などでのPR 毎年開催される機械要素技術展(M-Tech)の当社出展 ブースにおいて、エコ商品をはじめとする新技術・新商品を 紹介・PRしています。 2010年度も、 東京 (6月23日∼25日) 化学物質管理体制が適切であることが必要となるため、 「環境 と大阪(10月6日∼8日)で開催されたM-techに出展しま 品質保証体制監査チェックシート」 を作成し、 これに基づいて 仕入先監査を実施し、 是正および改善指導を実施しています。 副工場長 西岡 玲氏(右) 2010年度までに117社の監査(自主監査を含む) を実施し M-Techへの出展(大阪) した。 営業 ました。当社の品質保証部員立会いの現地監査は、禁止物質 秋山 敏幸氏(左) を使用している仕入先様から順次計画し、 実施していきます。 ● エコ商品の販売実績 区分 A 分解、再利用、 再資源化容易な材料、商品 B 規制物質(鉛、 カドミ、六価クロム など)の代替品 生物多様性の保全 C 生物多様性保全への取り組み の不良品を減らす」 「エコ文房具の使用推進」 「ゴミを減らす、 (百万円) エコ商品の定義 リサイクル材の使用 (再生樹脂など) 具体例 樹 脂 用ネジ( 樹 脂 成 形 品にインサ ートナットを使 用しな い)、梱包用クラフトテープ (段ボールごとリサイクル可能)、 着脱容易なインサートナットなど 鉛フリー(ハンダ・ケーブル・真鍮・潤滑材、高比重樹脂)、 カ ドミフリー(ケーブル、樹脂)、塩ビ代替、 ハロゲンフリー( 焼 却 時 の ダ イオ キ シン 無し)、六 価クロムフリー、無溶剤 (テープ・接着剤)、生分解性樹脂 再生樹脂、再生木材、木粉、紙類など 2008年度 2009年度 2010年度 640 308 152 4,775 5,485 6,227 25 47 21 D 製品の小型、 軽量化に結びつく商品 マグネシウム・ダイカストを樹脂へ、 リブ出しによる薄板 372 298 394 E 製造時およびユーザー使用時に 省エネ・省資源に結びつく商品 エコ雨戸(日照調整:冷暖房費削減)、 コージェネシステム、 遮光テープ (携帯電話の消費電力削減) 436 286 293 樹脂製折畳み通い箱 78 106 58 キスミシート(ホルムアルデヒドの吸着・分解)、防湿バリ アフィルム (アルミラミネートを焼却可能材料へ) 25 20 57 6,351 6,550 7,202 ゴミの 分 別を行う、 当社は2010年度、新たに生物多様性保全への取り組み 産業廃棄物を適正に を開始しました。 まず、情報収集と意識づけのために、生物多 処分する」などの活 様性保全に関する外部セミナーや他企業の活動に積極的に 動を生物多様性・生 参加しました。また、教育資料「生物多様性について」を作 態系の保持に繋げる 成し、 イントラネット上で従業員が閲覧できるようにしました。 と い う目 的 意 識 を この資料の中で、 「電気使用量・ガソリン使用量・水使用量 持って取り組むよう の削減、 印刷・コピーを控える」 「エコ商品の販売、 製造工程中 13 CSR報告書 2011 促しています。 F G 物流改善に結びつく商品 (梱包資材減量) その他 合計 生物多様性に関する教育資料 CSR報告書 2011 14 事業活動にともなう環境負荷の低減 二酸化炭素 (CO2) 排出量削減 商品輸送における環境負荷低減 廃棄物削減とリサイクル 化学物質の管理 当社では、主に契約委託会社(当社では、キャリーメイトと 当社では梱包用段ボールケースの再使用や通い箱の利用 当社のグループ企業のうち、 トーブツテクノ (株) 常吉事業所 呼んでいます)の配送車で、商品をお客様にお届けしてい によって廃棄物の削減に努めています。 また、各部署に廃棄 では、ねじの緩み止め加工に、PRTR ※ の管理対象物質で 結果は記録的猛暑の影響で夏場のエアコン使用が増加し ます。キャリーメイトには、当社の品質・環境方針カードを 物の分別ボックスを設置することで、分別精度を向上させて あるトルエンを使用しています。 たために2,591.5 トン-CO2となり、2010年度から6.3% 配布し、当社の従業員と同等の環境教育を受講していただ います。また、2010年度は、 リサイクル化率の高い処理 増加の未達成となりました。営業活動をより活発化させた いて、 エコ運転(アイドリングストップ、急発進・急加速の禁止 業者への委託処理先変更や、木材パレットのリサイクルの 大気への排出量を大幅に削減しています。2010年度のトル ことによる排出量増加が最低限ながらあったことも認められ など)に協力いただいています。また、物流拠点の集約や 強化などを実施しました。その結果、最終処分率が11.7% エン排出量は、生産量の増加によって、0.84トンと前年度 ました。 これを受け、2011年度はエコ基準適合車を70% 共同輸配送の推進などにも取り組んでいます。 まで低減し、 リサイクルされる比率が上がってきました。 から44.8%の増加となりました。 2 前年 2010年度は全社のCO2排出量を2,380トン-CO( 度比2.4%減) 以下に抑えることを目標としました。 以上にすることを目標として活動します。 ● CO2排出量推移 ● 配送委託輸送による輸送量推移 排出量 (単位 t) 2,500.0 2,423.1 原単位 (単位 t/億円) 2,439.0 2,327.9 2,437.7 2,591.5 2,000.0 1,500.0 1,000.0 2.97 2.92 3.42 4.04 3.79 (単位 t-km) 5 5,000.0 4 4,000.0 3 2,000.0 500.0 1 1,000.0 0 0 0 2007 2008 2009 2010 4,947.3 5,029.8 5,253.7 4,854.6 4,940.8 (年度) 45.1 300 200 (単位 t) 39.5 38.8 239.8 267.6 240.7 90.2 0 2007 2008 2006 33.2 33.3 64.9 2007 2008 44.5 257.5 201.9 100 2006 2009 37.9 38.4 2010(年度) 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0 0.87 0.99 0.84 0.81 0.58 2006 2007 2008 2009 2010(年度) 2010(年度) 2009 OA用紙の削減 電気使用量の削減 ※ PRTR:化学物質排出移動量届出(PRTR)制度。政令で指定された354種類の 化学物質を一定量以上取り扱う事業者に、排出量・移動量を届け出ることを義務 付ける。 ● トルエンの排出量推移 400 3,000.0 2 2006 廃棄物 マテリアルリサイクル サーマルリサイクル ● 廃棄物排出量推移 (単位 t) 大気汚染対策として活性炭式フィルター装置を導入し、 アスベスト対策 ガソリン・軽油の使用量削減 当社ではコピー用紙の裏面使用や会議でのプロジェク 当社では2005年に当社と国内関係会社における建物へ 当社では、2009年の新本社ビルへの移転によって電気 当社は、220台(2011年3月時点)の営業車を保有して ター活用によるペーパーレス化を進め、紙使用量削減に努め の吹き付けアスベストの使用状況を調査し、使用が確認され 使用量が大幅に増加しました。そこで、新本社ビルでは、空調 おり、営業活動に使用しています。 ドライバー自らがアイド ています。2010年度は経理システムの変更で記録紙の た3事業所について、 すでに除去や囲い込みなどの飛散防止 機をセンター集中管理とし、階段やトイレにセンサー式照明 リングストップや急発進・急加速の禁止などのエコ運転に 使用増加があったものの、全体では61.0トンと前年度から 対策を実施済みです。 を採用、事務所には高効率安定器付照明を導入して灯数を 努め、その実施状況を運転日報で日々チェックしています。 1.1トン削減することができました。 削減するなどの対策をとることで、電気使用量の抑制に 努めています。 また、 お客様のご要望に応えて軽油の一部をバイオ燃料に 転換するなど、 ガソリン・軽油の使用量削減に努めています。 今後も管理文書の電子化の促進や、不要な印刷の抑制 2010年度は営業活動時間が増えたことと、猛暑の影響 2011年度からは、CO 2 削減の中心テーマとして低燃費車 ● 紙使用量推移 から、全社の使用量は、4,726.8千キロワット時(前年度比 の導入(エコ基準適合車 70%以上)を据えることになり 使用量 (単位 t) 10.5%増) に増加しました。 ました。 ● 電気使用量推移 原単位 (単位 千kW/億円) 使用量 (単位 千kWh) 4,000.0 3,772.3 3,861.9 3,782.3 3,000.0 2,000.0 4,276.9 7.09 4.63 4.62 4,726.8 8 6.91 5.56 1,000.0 0 2006 2007 2008 2009 2010 原単位 (単位 t/億円) 70.6 70.7 62.1 61.0 0.15 ● ガソリン・軽油使用量推移 400 6 300 4 200 2 100 0 0 (年度) 72.2 当社には現在のところ土壌汚染の可能性が高いと認め 60 使用量 (単位 k l) 363.5 0.45 2006 原単位 (単位 k l/億円) 347.4 0.42 2007 0.80 326.2 0.48 2008 302.7 0.50 2009 295.4 0.60 0.40 0.43 2010 0.20 0.00 (年度) 土壌汚染対策 などに努め、紙使用量の削減に取り組んでいきます。 40 20 0 られる土地はありません。 今後周辺で汚染が確認され、 それが当社由来の汚染であった 場合は、 土壌調査 (概況調査もしくは詳細調査) を実施します。 0.10 0.09 2006 0.08 2007 0.10 2008 0.10 0.09 2009 2010 0.05 0.00 環境コミュニケーション 当社では、環境・社会報告書(2007年度からはCSR (年度) 報告書)やWEBサイトの環境情報ページ、新聞広告、展示会 などで環境に関するコミュニケーションを図っています。 当社の環境活動を広く知っていただき、 またステークホル ダーの皆様のご意見をお聞きするためにも、 今後ますます環境 コミュニケーションに力を入れていきたいと考えています。 15 CSR報告書 2011 CSR報告書 2011 16 お客様とのかかわり 仕入先様とのかかわり 品質保証体制 品質・信頼性向上全社運動 当社は、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001 にもとづいた品質マネジメントシステムを構築しています。 2009年2月には、経理部などを除くほぼ全ての部門で ISO9001の認証取得を完了しました。 当社商品の品質を確保するために 当社では社長を推進委員長として2006年度からAQR 品質管理ガイドラインの発行・配布 当社の商品の多くは仕入先様の工場において生産されて 2008年11月、品質管理に関する 運動(品質・信頼性向上全社運動)に、2007年度からは、 います。 したがって、 当社商品の品質を確保するためには、 信頼 原則的な事柄と当社の考え方をまとめ それを発展させたAQR運動−Ⅱに取り組んできました。 この のおける情報の提供など、仕入先様の協力が欠かせません。 た品質管理ガイドラインを作成し、社内 品質・信頼性向上全社運動を維持・改善・トレースするため 新しい仕入先様と取引を開始する際には、ISOのマネジ 各部署と仕入先様に配布しました。 に、各営業部単位でAQR会議を定期的に開催しています。 メントシステムに則って監査を実施しています。 この監査は、 当社と仕入先様が品質改善活動を その結果、 クレーム件数は減少しましたが、 「 製品と業務の 環境面の項目を含む46項目から成り、基準点以上の取得を 実践するための手引きとするもので、 品質を向上させ信頼性を高めることで顧客満足No.1を目 必須としています。 また、必要に応じて、お客様の品質および 具体的な品質保証の仕組み、 運用方法、 当社では、お客様への不良品の納入を防止するために、 指す」 という本来の狙いには道半ばであると考え、2008年 環境監査シートに基づく監査と指導も実施しています。さら 指針を示しています。 品質マネジメントシステムに則って、お客様との品質、納期、 度からはAQRを通常業務に落とし込んで活動しています。 に、特にクレームの発生が多い仕入先様については、 「 重点 コストの入念な打ち合わせや仕入先様の評価、品質診断、 お客様のご要求を正しく把握するための品質レビューの 品質保証活動 徹底や仕入先様、現場と一体になった草の根改善活動を 能力確認などを実施しています。 仕入商品の検査・確認方法には、全数検査・抜取検査・ データ照合確認などの方法があり、お客様との打ち合わせ 管理仕入先」 として当社内に専任の品質改善担当者を置き、 仕入先様とともに品質改善活動に取り組んでいます。 通じて、 これまで以上に信頼される会社・強い会社を目指し ていきます。 仕入先様との情報交換サイト 当社は、自社サイト内に、サプライヤー・リレーションシッ 仕入先様との活動 プ・マニフェスト (SRM) と題した仕入先様との情報交換サイ を通じて、要求品質にふさわしい方法を選択し、検査・確認 トを設置しています。 ここでとり交わされる情報は、主に当社 Absolute(絶対的な、完全無欠な、究極の) ・・・ Advanced(一歩先を行く) A−class(Aクラス) A しています。 また、 クレームが発生した場合は、 軽度のクレーム を除いて全てトップマネジメントおよび品質保証本部に 報告しています。 Q ・・・ Quality(製品品質及び業務品質) R ・・・ 当社は1990年に、特に協力関係の深い仕入先様と 「あゆ からのお知らせ事項や仕入先様からの新技術・新素材情報 み会」 を結成しました。2005年10月には、 「新・あゆみ会」 と です。仕入先様からこのサイトに寄せられた情報は、当社 して新たなスタートをきり、80社の主要仕入先様とともに、 の調達データベースに登録されます。 お互いに啓発しあえる会として年3回の定例会を中心に活動 してきました。2 0 1 0 年 度 の 定 例 会でも、前 年 度に引き Reliability(信頼性) Responsibility(責任) 2 0 1 1 年 3 月現 在 、参 加 い ただ い て いる仕 入 先 様 は 1,041社にのぼります。 続き、延べ4社の仕入先様を表彰させていただきました(品 質最優秀賞:1社、品質優秀賞:2社、品質改善賞:該当なし、 ● SRM:仕入先様とテクノアソシエを結ぶコミュニケーションサイト キャンペーン協力賞:1社) 。 2011年7月に事業本部制を導入し、営業組織を大幅に ● 品質保証体制図 お客様 仕入先・協力会社様 トップマネジメント 品質保証本部 営業部署 仕入先様 品質・環境方針 変更したため、11月総会をもって従来の「新・あゆみ会」は 終了し、 2012年度より新組織体制に沿った内容で再スタート 技術の理解 新技術・新素材 情報の発掘、蓄積 業界・市場動向の 把握 する計画です。 品質・環境目標 品質、納期、 コストの削減化、 レビュー 製品要求事項 供給者の評価、品質診断、能力確認 発注 納品 認定登録 購買情報 製造 受入検査 検査 ● SRM (サプライヤー・リレーションシップ・マニフェスト)サイト 品質最優秀賞を受賞した仕入先様 出荷検査 品 質・環 境トレ ー ス 会 議 内部監査 マ ネジメントレビュー 品質優秀賞を受賞した仕入先様 17 CSR報告書 2011 CSR報告書 2011 18 従業員とのかかわり 人事方針 ─ 従業員が誇れる、働き甲斐のある企業を目指して ● 給与の考え方 会社の求めるものに対してどれだけ貢献できたか 制度の充実 成果 = 期待貢献 (期待される役割を果たし、組織へ貢献すること) コンピテンシー基準 人事評価 【成果・コンピテンシー評価】 目標管理を利用した評価 ● 誇れる、 働き甲斐のある会社を目指しています。 従業員一人ひとりが知識と能力を高め、それを発揮する 実現していくこと、 さらに、個々人が 「自分のResponsibility 1級 2級 3級 主事 20 や文化について学んでもらいました。 15 10 0 人事評定表 ● 人事評価 【成果・能力・情意】 目標管理を利用した評価 2級 うち女性 新卒G職における (単位 %) 女性採用率 25 15 16 16 13 13 27 17 20 15 12 11 13 10 5 ● 3級 います。 基づいて若手従業員をアメリカ合衆国へ派遣、現地の業務 ます。 1級 果たすために業務改革に積極的に参画することを重視して 25 支援する自己啓発支援制度を導入し、補助金を支給してい 職能等級制度 (責任)は何か」 ということを常に明確に把握し、その責任を 2010年10月から約2ヵ月間、海外トレーニー制度に また、従業員が自己実現を目指すためのスキルアップを 管理職補 賃金 ことで自己の成長と会社の成長、ひいては社会への貢献を 経営職 役割等級制度 ● 新卒G職総数 (単位 名) ※成果には結果を上げるプロセスがあり、 プロセスも評価する。 当社は、人材こそ最も大切な財産であると考え、従業員が ● 新卒G職における女性G職採用率 5 2006 2 2007 2 2008 2 2009 3 2010 2 0 (年度) ● 女性職員に占める役職者比率(2011年3月現在) 役割 女性役職者数 55人 25.8% 人事制度 ─ 当社人事制度の特徴 ● 各人の役割を給与に反映できる制度 ● 成果をより正確に給与に反映させ、 やりがい、働きがいを感 人材育成 ─ 社員研修の実施状況と今後のビジョン 総数 213人 じることのできる給与制度 ● 各人の役割が適正かつ明確に把握できる役割基準(能力 当社では、大別して階層別研修と実務知識研修に分けて 基準・行動基準) 研修を実施しています。とりわけ2010年度においては、 ● 役割を明確にした職群制度 当社の成長戦略に掲げている 「エンジニアリング・カンパニー」 ● 成果を適正に把握できる評価制度 として社員の知識とスキルを強化すべく、実務知識に力点を おいた研修を実施しました。 ● 従業員数(正社員+サポート社員) 海外トレーニー制度によって若手従業員をアメリカ合衆国に派遣 人権啓発活動 ワーク・ライフ・バランスの確保 当社は、一人ひとりの多様性を大切にして、お互いの人権 また、2011年7月の事業本部制への組織改編を受けて、 人 数 平均年齢 平均勤続年数 従来からのやり方を見直し、組織改革を意識改革へつなげる 682名 40.79歳 11.94年 べく、 階層別研修において経営ビジョンの共有を図りました。 現在、当社は変革の過渡期にあります。 グローバル化が 急速に進む市場において、当社がさらに発展し、企業価値を 高めるためには、 「人財」 が必要不可欠です。 2012年度には、 を尊重しあう企業体質の構築を目指し、人権啓発活動に取り 組んでいます。 ために、各種制度の充実に努めています。 産前産後休暇は、産前8週間前から取得することができ、 2010年度の主な人権啓発活動 ● 大阪市企業人権推進協議会に加入し、社外への人権啓発 活動に参画。 ● 変化と競争の激しい市場において、知識とスキルを駆使し、 柔軟かつスピーディな判断と対応ができる人材を育てること 当社は、従業員のワーク・ライフ・バランス確保を支援する 社内報への『職場におけるハラスメント』啓蒙特集において モラルハラスメント・パワーハラスメントの人権啓発教育。 ● 階層別研修でのハラスメント研修。 を目指し、経営ビジョン達成のための戦略的人材育成プラン 妊婦の負担軽減に配慮しています。 さらに、従業員個々のさまざまな記念日に休暇を取ること ができる記念日休暇制度や、配偶者の出産のための休暇 制度を設けるとともに、全社一斉のノー残業デーを推進して います。 なお、従業員が裁判員に選出された場合に休暇をとること を再構築し、 着実に実行していきます。 ができる裁判員休暇制度も設けています。 女性の活躍を促進するために ● 産休・育休取得者数 人材育成の考え方 当社は、性別にかかわらず、従業員の個々の能力を発揮で 人材育成においても “現場” を重視し、 OJTとOFF-JT両輪のバランスをとりながら、 顧客満足につなげています。 きる職場の構築を推進し、女性職員の活躍できる機会を 広げています。 新卒G職採用人数における女性比率は、2006年度から、 顧客満足 15%程度となっています。それほど高くはありませんが、 OJT OFF-JT 経営者満足 19 CSR報告書 2011 15 育休取得者数 14 14 10 6 5 2 活躍できる環境は広がっています。 また、女性従業員に占め る役職者比率は、25.8%となっています。 産休取得者数 (単位 名) 0 6 3 1 2006 2007 4 2008 5 4 2009 2010(年度) 従業員満足 CSR報告書 2011 20 従業員とのかかわり 株主・投資家とのかかわり 障がい者雇用 ― 働きやすい環境を整備 利益配分 ライフプランセミナー開催 開かれた株主総会 58歳以上の従業員とその配偶者を対象として、定年後の 当社は、株主の皆様への利益還元と企業価値の向上を 当社は、第82期定時株主総会を2011年6月17日に 重要な経営方針として位置付け、経営の着実な成長発展を 開催しました。できるだけ多くの株主の皆様に参加いただ 同セミナーは年金制度、雇用保険制度、税金のほか退職後 主眼に、経営環境や業績見通しなどを考慮した上で、株主の けるよう、集中日を避けて開催しました。 手話ビデオ教育を実施し、コミュニケーションの円滑化に の個々のライフイベントを考慮した生活設計を支援し、好評 皆様に対して、継続して安定した配当を実施していくことを 努めています。 を得ています。 基本方針にしています。 当社は、障がい者の積極雇用と働きやすい職場づくりを 進めています。各職場において障がい者が効率よく仕事に 取り組めるよう、必要な設備や備品を設置しています。 また、 生活設計を具体的に考えてもらうための「ライフプラン セミナー」 を開催しています。 2 0 1 0 年 度 末 時 点 で の 雇 用 者 数 は 2 2 名 、雇 用 率 は 2.07%となっています。 ● 障がい者雇用人数と雇用率 雇用人数 (単位 名) 20 0 また、剰余金の配当を中間配当と期末配当の年2回実施 パワーポイントを用いた説明において、事業報告の部分に することを基本としています。なお、配当の決定機関は、中間 ついてはナレーションを導入し、株主の皆様に一層わかり 配当は取締役会、期末配当は株主総会です。 やすく説明するようにしています。 雇用率 22 20 20 4.00 16 3.00 10 5 また、ビジュアル化の一環として、従来から実施している (単位 %) 20 15 会 場は昨 年と同じ本 社 1 7 階 大 会 議 場で行 いました。 2.00 2.19 2.20 2.42 2007 2008 2009 1.62 2006 地域社会とのかかわり ライフプランセミナー 2.07 1.00 2010 0.00 (年度) 健康と安全の確保 事業所周辺の美化活動 クールビズの実施 本社エントランス、社員食堂などにAED (自動体外式除細 動器) を設置し、従業員のほか、地域の方々も利用できるよう 高齢者の生活・就業を支援 にしています。 また、大阪市消防局による応急手当講習会を 開催し、 基本知識を習得し、非常時対応を図っています。 再雇用制度 当社では、60歳定年を迎えた従業員が豊富なキャリアや 本社・大阪事業所・高岡営業所・東京事務所の4拠点で 当社の多くの事業所では、地域の美化活動として、定期 的に周辺道路の清掃などに取り組んでいます。 3年前に移転した新本社ビル付近の道路では、毎月第3 タイ・ノー上着運動」を実施し、冷房中の室内温度管理と あわせて、 クールビズに取り組んでいます。 火曜日の朝に清掃活動を実施しています。商業地域にある 2011年度は、東日本大震災による原子力発電所停止 スキルを活かして働ける再雇用制度を運用し、多くの方が 衛生委員会を開催し、毎月 本社ビル前の幹線道路は、街路樹や植栽もあるため、一見き の影響による節電要請に対応するため、従来期間の前倒し・ 定年後も引き続き活躍しています。 重点テーマを定め、危険や れいに見えますが、車や人が多く往来し、かなりの数のタバ 延長(5月16日∼10月31日)を実施しました。 健康障害を防止するため コの吸殻や空き缶などが捨てられています。 この再雇用制度は、短時間勤務や週の出勤日数を減らす など、勤務条件が選択可能なため、本人のライフスタイルに の措置を講じるとともに、 合わせた働き方が可能です。 安全・衛生のための教育な 微力ではありますが、 こうした活動を今後も継続し、近隣 住民の方々のお役に立ちたいと考えています。 どを実施し、快適な職場づ 定年退職者 12 10 0 6 バッジを着用するようにしています。 上に努めています。 13 9 10 8 6 2007 2008 2009 不休件数 (単位 件) 2010(年度) 0 休業件数 ノーネクタイ・ノー上着運動啓発バッジ 7 5 4 2 CSR報告書 2011 ノー 上 着ご了 承くだ さ い 」というコピ ー の 入った 啓 発 ● 労働災害発生件数 19 18 5 2006 の非着用に対してご理解いただけるよう、 「ノーネクタイ・ 本社玄関に設置したAED機 21 20 5 再雇用者 25 25 15 当社従業員がお客様先に訪問する際には、上着とネクタイ くり、従業員の健康管理向 ● 定年退職者再雇用者数 (単位 名) 21 当社では、毎年6月1日から9月30日の期間、 「ノーネク 3 1 2006 0 2007 0 2008 6 4 1 2009 0 2010(年度) 本社ビル前の歩道での清掃活動 ポスター CSR報告書 2011 22 コーポレートガバナンス 基本的な考え方 内部統制 「企業価値を向上させるために、公正さと透明性を備えた 当社は、 「経営理念」、 「事業精神」および 「企業行動憲章」 に 体制を確立し、経営の健全性を確保すること」 これが当社の 示される企業理念を、 グループの全役員・全従業員によって 考えるコーポレートガバナンスの要点です。 具現化するために、 内部統制システムを整備・維持します。 こうした考え方に基づいて、当社では、意思決定や執行に 内部統制システムを整備・維持するための指針として おける適法性・妥当性を確保し、 これらを監視・是正していく 「内部統制システム構築に関する基本方針」を、また基本 ためのシステムの強化に努めています。 ● コーポレートガバナンス体制 株主総会 報告 業務監査 しています。 選任・解任 連携 (適法性監査) ・重要な業務執行の決定 ・取締役の監督 効率的に業務を執行する体制の確立を図ります。 監査役会は、社外監査役3名を含む5名の監査役で構成し、 報告 選定・監督 報告 情報開示 業務 監査 会計監査人 取締役会などの重要な会議への出席、取締役や内部監査 選任・解任 監査役会 監査役 取締役会 (経営監督) これらの指針を適宜見直しつつ改善を行い、適法かつ 当社は会社法に基づき、監査役制度を採用しています。 報告 方針に基づき、財務報告の信頼性の確保を達成するために 「内部統制システム実施基準」を定め、Webサイト上に公開 監査役会 選任・解任 部門からの職務状況の聴取、重要な決裁書類の閲覧、主要な 事業所の往査などを通じて取締役の業務執行を監督して います。 の出身者、弁護士としており、 うち2名が独立役員です。 また 業務執行 などで直接、株主・投資家の皆様に決算情報を開示すると 監理室 代表取締役会長 (適法性監査) ともに、電話やEメールを通じて、お問い合わせにお答えして またWebサイトでの決算短信、有価証券報告書の掲載や からヒアリングする機会を確保するとともに、代表取締役と ニュースリリースの発信を通じて、公平かつタイムリーに 監査役との定期的な情報交換会を開催しています。さらに、 情報を開示しています。 (業務指導) 内部監査 監査の実効性を確保するために、監査役が取締役や従業員 報告 代表取締役社長 います。 経営執行役員会 監査の実施にあたって必要と認められる場合は、監査役が 会計監査 3名の社外監査役は、独立性を確保するために他の会社 当社では、株主総会や年2回の当社社長による決算発表 (事業計画策定) 自らの判断で会計士・弁護士・コンサルタントなどの外部アド (業務執行) 報告 バイザーを活用できるものとしています。 各業務執行部門 顧問弁護士 助言 取締役会 取締役会は毎月1回開催するほか、必要に応じて随時開催 しており、重要な事業計画、営業方針に関する事項をはじめ、 調査 事業再編などの業務執行について審議・決定しています。 取締役会の付議前には、取締役と監査役が出席する経営執 人事総務部 行役員会を開催し、 審議の充実を図っています。 連携 (通報・相談窓口) また取締役会は毎月、経理担当取締役から月次の売上・ 法令遵守 倫理観強化 利益、財務状況等の報告を受けるほか、各取締役から所管 連携 連携 部門の事業の状況について報告を受け、経営目標の達成度 と業務執行の進捗を監督しています。 http://www.technoassocie.co.jp/ CSR委員会 連携 経 営 理 念・事 業 精 神 23 CSR報告書 2011 CSR報告書 2011 24 発行責任者 株式会社テクノアソシエ 人事総務部 〒550-0001 大阪市西区土佐堀3丁目3番17号 Tel. 06-6459-2101 Fax. 06-6459-2156 E-mail [email protected] 環境保全活動 http://www.technoassocie.co.jp/company/env.html 財 務 情 報 http://www.technoassocie.co.jp/ir/index.html
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