DPP-4 阻 害 作 用 に 基 づ く 経 口 2 型 糖 尿 病 治 療 薬 テ ネ リ グ リ プ チ ン の創製 D i s c o v e r y o f O r a l l y A c t i v e D P P - 4 I n h i b i t o r Te n e l i g l i p t i n f o r Tr e a t m e n t o f Ty p e 2 D i a b e t e s 平 成 25 年 度 論文博士申請者 吉田 知 弘 ( Yo s h i d a To m o h i r o ) 指導教員 川﨑 知己 本文中以下の用語及び試薬は以下のように略記した。 GLP-1 glucagon-like peptide-1 DPP-4 dipeptidyl peptidase-4(IV) Boc tert-butyloxycarbonyl HOBt 3-hydroxybenztriazole hydrate EDC 1-[3-(dimethylamino)propyl]-3-ethylcarbodiimide NaBH(OAc)3 sodium triacetoxyborohydride T FA trifluoroacetic acid MCA 4-methylcoumarin 7-amide Cbz benzyloxycarbonyl TBDMS tert-butyldimethylsilyl tmax time to reach maximum concentration Cmax maximum plasma concentration t1/2 elimination half-life AUC0-inf. area under plasma concentration-time curve from zero to infinity BA bioavailability i 目次 第一章 1 序論と概要 第1節 糖尿病およびその治療薬の現状 1 第2節 DPP-4 と GLP-1 の 作 用 機 序 2 第3節 他 社 DPP-4 阻 害 薬 の 現 状 3 第4節 1 日 1 回 投 与 の DPP-4 阻 害 薬 を 目 指 し た 創 薬 研 究 と 4 その概要、および研究背景 第二章 (S)--(4-ア リ ー ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L-プ ロ リ ル チ ア ゾ 8 リジン類の探索、及びその構造活性相関 第1節 (S)--ア ミ ノ 置 換 -L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 類 の 合 成 9 法 10 第2節 環状アミン類の導入とその構造活性相関 第3節 (S)--(4-置 換 フ ェ ニ ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L-プ ロ リ ル チアゾリジン類の構造活性相関 第4節 11 (S)--(4-置 換 ピ リ ジ ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L-プ ロ リ ル チアゾリジン類の構造活性相関 13 第5節 Ex vivo DPP-4 阻 害 評 価 (15k, 18e) 14 第6節 小括 15 第三章 (S)--(4-縮 合 ヘ テ ロ ア リ ー ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-Lプロリルチアゾリジン類における構造活性相関 第1節 (S)--(4-縮 合 ヘ テ ロ ア リ ー ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-Lプロリルチアゾリジン類の合成法 第2節 17 17 キノリンおよびイソキノリン誘導体における構造 19 活性相関 ii 第3節 ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾールおよび ベンゾチアゾール誘導体における構造活性相関 20 第4節 化 合 物 20d と DPP-4 と の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 21 第5節 DPP-4 と 類 似 酵 素 DPP-8 お よ び 9 に お け る 阻 害 活 性 の選択性 23 第6節 キ ノ リ ン 体 20d の ex vivo DPP-4 阻 害 評 価 24 第7節 小括 25 第四章 (S)--(4-ビ ア リ ー ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L-プ ロ リ ル チアゾリジン類の構造活性相関とテネリグリプチン 27 の創製 第1節 ビ ア リ ー ル 型 置 換 基 を 有 す る 化 合 物 と DPP-4 の ドッキングスタディー 第2節 (S)--(4-ビ ア リ ー ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L-プ ロ リ ル チアゾリジン類およびその類縁体の合成法 第3節 33 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 27g の ベ ン ゼン環上置換基の検討 第5節 29 5 員 環 -6 員 環 連 結 型 ビ ア リ ー ル 誘 導 体 の 構 造 活 性 相 関 お よ び ex vivo 評 価 第4節 28 35 DPP-4 と 類 似 酵 素 DPP-8 お よ び 9 に お け る 阻 害 活 性 37 の選択性 第6節 化 合 物 27g と DPP-4 と の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 38 第7節 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 27g の ラ ッ ト およびサルにおける薬物動態研究 第8節 42 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 27g の 薬 理 43 評価 iii 第9節 第五章 46 小括 49 総括 謝辞 51 実験の部 52 引用文献 108 iv 第一章 第1節 序論と概要 糖尿病およびその治療薬の現状 代 表 的 な 生 活 習 慣 病 の ひ と つ で あ る 糖 尿 病 の 患 者 数 は 、日 本 に お い て も 増 加 の 一 途 を た ど っ て い る 。 厚 生 労 働 省 の 「 2007 年 国 民 健 康 ・ 栄 養 調 査 」 に よ れ ば 、「 糖 尿 病 が 強 く 疑 わ れ る 人 」 は 約 8 9 0 万 人 、「 糖 尿 病 の 可 能 性 を 否 定 で き な い 人 」 は 約 1 3 2 0 万 人 で あ り 、 予 備 軍 を 含 め る と 実 に 約 2210 万 人 に の ぼ る こ と が 報 告 さ れ て お り 、 1) 約 6 人に 1 人の割合で罹患していることになる。 こ の 急 激 な 糖 尿 病 患 者 数 の 増 加 は 、食 生 活 の 欧 米 化 や 交 通 手 段 の 変 革 に よ る 運 動 量 の 低 下 等 、ラ イ フ ス タ イ ル の 変 化 に 依 存 し て お り 、 糖 尿 病 患 者 数 は 今 後 益 々 増 加 す る こ と が 予 測 さ れ て い る 。一 般 に 2 型糖尿病患者あるいは 2 型糖尿病予備軍においては食事に応じた イ ン ス リ ン 分 泌 が 遅 延 又 は 消 失 し て お り 、食 後 に 過 度 の 高 血 糖 状 態 に 陥 る 。こ の 慢 性 化 が 糖 尿 病 の 発 症 又 は 悪 化 を 招 き 、さ ら に 糖 尿 病 性 神 経 障 害 、 網 膜 症 、 腎 症 等 の 重 大 な 合 併 症 を 引 き 起 こ す 。2) 特 に 空 腹 時 よ り も 食 後 高 血 糖 が 死 亡 リ ス ク を 上 昇 さ せ る こ と が 、欧 州 で の 疫 学 調 査 [DECODE (Diabetes Epidemiology: Collaborative analysis of Diagnostic criteria in Europe) study]3)に て 証 明 さ れ て お り 、食 後 高 血 糖 の 是 正 が 治 療 上 の 重 要 な 位 置 づ け と な っ て い る 。 現 在 イ ン ス リ ン 分 泌 を 促 進 す る 主 な 治 療 薬 と し て 、ス ル ホ ニ ル ウ レ ア (SU)剤 、 及 び 速 効 型 イ ン ス リ ン 分 泌 促 進 薬 が 使 用 さ れ て い る 。 し か し S U 剤 は 、① 食 後 高 血 糖 に 対 応 し た 瞬 時 の イ ン ス リ ン 分 泌 不 足 、 ② 長 期 服 用 に よ る 薬 効 の 低 下 ( 二 次 無 効 )、 ③ 過 度 の イ ン ス リ ン分泌による低血糖の発現、などの問題点をかかえている。一方、 1 速 効 型 イ ン ス リ ン 分 泌 促 進 薬 は 、排 泄 が 速 く 、速 効 的 に イ ン ス リ ン を 分 泌 す る た め 、低 血 糖 、二 次 無 効 な ど の 副 作 用 が 少 な い と さ れ て い る 。 し か し 本 薬 は 食 前 10 分 前 の 厳 格 な 服 薬 管 理 が 前 提 と な っ て お り 、 服 薬 コ ン プ ラ イ ア ン ス の 面 で 課 題 が 残 る 。4) 第2節 DPP-4 と GLP-1 の 作 用 機 序 グ ル カ ゴ ン 様 ペ プ チ ド -1 (Glucagon-Like Peptide-1, GLP-1) は 、 食事刺激により小腸より分泌されるインクレチンホルモンであり、 その最も重要な生理作用は膵臓ランゲルハンス島β細胞からのイ ン ス リ ン 分 泌 促 進 で あ る 。 5) 活 性 型 GLP-1 (7-36) amide お よ び G L P - 1 ( 7 - 3 7 ) は 、生 体 内 で 速 や か に ジ ペ プ チ ジ ル ペ プ チ ダ ー ゼ - I V (DPP-4)6) に よ り 不 活 性 型 GLP-1 (9-36) amide お よ び GLP-1 (9-37) に 分 解 さ れ る ( 血 中 半 減 期 : 約 2 分 ) 。7) こ の た め GLP-1 増 強 に よ る イ ン ス リ ン 分 泌 促 進 薬 の 開 発 に は 、① D P P - 4 に 加 水 分 解 さ れ 難 い 活 性 型 G L P - 1 ア ナ ロ グ 、② 活 性 型 G L P - 1 の 分 解 を 抑 制 す る DPP-4 阻 害 薬 、 を 用 い る 方 法 が 想 定 さ れ る 。 方 法 ① は ペ プ チ ド 製 剤 と な る こ と か ら 、そ の 投 与 経 路 は 静 脈 内 又 は 皮 下 に 限 定 さ れ る 。 一 方 、 方 法 ② で は 、 経 口 投 与 可 能 な 低 分 子 DPP-4 阻 害 薬 の 開 発 が 可 能 で あ る と 考 え ら れ る 。ま た 既 存 の イ ン ス リ ン 分 泌 促 進 薬 と 異 な り 、D P P - 4 阻 害 薬 は 、そ れ 自 身 は イ ン ス リ ン 分 泌 を 促 進 せ ず 、食 事 刺 激 に よ り 分 泌 さ れ た GLP-1 増 強 を 介 し て イ ン ス リ ン 分 泌 を 促 進 し 血 糖 低 下 作 用 を も た ら す (Fig.1)。 こ の と き GLP-1 単 独 で は な く グ ル コ ー ス 刺 激 に よ る 細 胞 内 Ca2+流 入 が イ ン ス リ ン 分 泌 に 必 要 で あ る こ と か ら 、既 存 の イ ン ス リ ン 分 泌 薬 で 問 題 と な る 空 腹 時 低 血 糖 や β 細 胞 疲 弊 を 生 じ な い 。 8 ) 従 っ て 、D P P - 4 阻 害 薬 は 食 後 の 高 血 糖 2 管 理 の 上 で 安 全 性 の 高 い 、理 理想的な糖尿病治療薬に なり得ると期待 さ れ る 。9) Figure 1 D PP-4 阻 害 薬 の 作 用 機 序 第3節 他 社 DPP-4 阻 害 薬 の 現 状 こ の よ う な 観 点 か ら 、 最 近 、 多 く の 製 薬 メ ー カ ー が DPP-4 阻 害 薬に注目し、その開発に参 入している。すでに 6 種 類の薬剤 1 ~ 6 が 創 製 さ れ 、実 際 の 臨 床 の 場 に 提 供 さ れ て い る ( F i g . 2 ) 。 9 ) , 1 0 ) こ れ ら の 薬 剤 に お い て 共 通 す る 構 造 上 の 特 長 は 、 GLP-1 ペ プ チ ド 鎖 の N 末 端 を 認 識 す る た め に 、そ の 部 位 を 模 倣 し た 塩 基 性 ア ミ ノ 基 を 有 し て い る こ と で あ る 。な 。 お い く つ か の シ ア ノ 基 を 有 す る 薬 剤 は 、こ れ が セ リ ン プ ロ テ ア ー ゼ で あ る DPP-4 の 活 性 中 心 Ser 630 と 共 有 結 合 を 形 成 し 、 強 力 な 阻 害 活 性 を 示 す も の と 考 え ら れ る 。10) 3 F F OH NH2 O N F O N N N H N H3C N O CN O N CN N NH2 N CF3 sitagliptin, 1 ('09/12, Merck) vildagliptin, 2 ('10/04, Novartis) CH3 O N CH3 O N N N N O NH2 N N CH3 linagliptin, 4 ('11/09, BI) O N HH C CH 3 3 N N N H N alogliptin, 3 ('10/06, Takeda) HO N NC N H2N O CN H 3C anagliptin, 5 ('12/12, Sanwa) saxagliptin, 6 ('13/03, BMS) Figure 2 DPP-4 阻 害 薬 ( 上 市 品 ; 国 内 承 認 取 得 年 月 、 社 名 ) 第4節 1 日 1 回 投 与 の DPP-4 阻 害 薬 を 目 指 し た 創 薬 研 究 と そ の 概 要、および研究背景 著 者 ら が DPP-4 阻 害 薬 の 創 薬 研 究 を 開 始 し た 当 時 、 DPP-4 阻 害 作 用 に よ る 糖 尿 病 治 療 薬 と し て ノ バ ル テ ィ ス 社 は NVP-DPP728 を 用 い て 第 2 相 臨 床 試 験 を 展 開 し て い た 。 11 ) 前 述 し た よ う な 糖 尿 病 治 療 薬 と し て の D P P - 4 阻 害 薬 の 特 徴 を 十 分 に 発 揮 す る た め に は 、1 日 1 回 服 用 が 望 ま れ る 。 し か し 、 NVP-DPP728 は 阻 害 活 性 と 作 用 持 続 の 点 で 十 分 な プ ロ フ ァ イ ル を 示 さ な か っ た 。そ こ で 著 者 ら は 新 規 骨 格 を 有 し 、 さ ら に 高 活 性 か つ 持 続 的 な DPP-4 阻 害 薬 の 開 発 を 目的として創薬研究を開始した。 ま ず 、GLP-1 の 1 次 構 造 を 手 掛 か り と し て NVP-DPP728 の 構 造 変 換 を 行 っ た 。D P P - 4 は 基 質 で あ る G L P - 1 の N 末 端 の ヒ ス チ ジ ン と ア ラ ニ ン を S1、 S2 subsite で 認 識 す る (Fig.3)。12) こ の こ と か ら NVP-DPP728 の 活 性 発 現 コ ン ホ メ ー シ ョ ン は 折 畳 み 構 造 で あ る と 想 定 し て 、 柔 軟 な 化 学 構 造 で あ る NVP-DPP728 の 環 状 構 造 へ の 変 4 換を行うことより、活性コ ンホメーションの固定化 を試みた。 Figure 3 リ ー ド 化 合 物 の 創 出 す な わ ち 、N V P - D P P 7 2 8 の エ チ レ ン ジ ア ミ ン 構 造 を - 置 換 プ ロ リ ン 構 造 と し 、-ヒ ド ロ キ シ プ ロ リ ン か ら 環 状 化 合 物 7 を 合 成 し 、そ の 阻 害 活 性 を 評 価 し た 。そ の 結 果 、( S ) - - ア ミ ノ 置 換 プ ロ リ ル - ( S ) - 2 シ ア ノ ピ ロ リ ジ ン 化 合 物 7 は 、 N V P - D P P 72 8 よ り も 強 力 な D P P - 4 阻 害 活 性 を 示 す こ と を 明 ら か に し た 。13a) し か し な が ら 、 化 合 物 7 は 、 溶 液 中 で 容 易 に ジ ケ ト ピ ペ ラ ジ ン 体 8 へ と 環 化 し ( 半 減 期 1.3 h )、 不 活 性 化 す る こ と か ら 1 日 1 回 服 薬 と い う 著 者 ら の 標 的 プ ロ フ ァ イ ル を 満 た さ な い こ と が 明 ら か と な っ た 。 1 3 b ) 一 方 、α - シ ア ノ ピロリジンをチアゾリジ ン環に変換したジペプ チドアナログ P 3 2 / 9 8 ( 9 ) は 、 中 程 度 の D P P - 4 阻 害 活 性 ( IC 5 0 = 7 5 n M ) で あ る も の の 、臨 床 試 験 に お い て 糖 尿 病 患 者 の 血 糖 値 を 改 善 す る こ と が 報 告 さ れ て い た 。 1 4 ) そ こ で 、シ ア ノ ピ ロ リ ジ ン を チ ア ゾ リ ジ ン 環 に 変 換 し 5 た 化 合 物 1 0 を 合 成 し た 。化 化 合 物 1 0 の i n vi t r o で の 阻 害 活 性 は 1 0 0 分 の 1 に 低 下 し た も の の 、分 子 の 化 学 的 安 定 性 を 改 善 す る こ と が で き た 。 13b) こ れ ら の 結 果 か ら (S)--ア ミ ノ 置 換 プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 化 合 物 1 0 を リ ー ド 化 合 物 と し 、( S ) - - ア ミ ノ 置 換 基 部 分 の さ ら な る 最 適 化 の 検 討 を 行 っ た (F ig.4)。 Figure 4 リ ー ド 最 適 化 と テ ネ リ グ リ プ チ ン の 創 製 著 者 は 、 種 々 の -ア ミ ノ 置 換 基 探 索 研 究 13c)の 中 で 、 N-ア リ ー ル ピ ペ ラ ジ ン 環 を 有 す る プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 化 合 物 14e、 15、 18 に お い て 阻 害 活 性 が 向 上 す る こ と を 見 出 し た ( 第 二 章 )。 さ ら に 、 ア リ ー ル 部 分 を 単 環 N-ヘ テ ロ ア リ ー ル か ら 含 窒 素 縮 合 環 に 変 換 し た 化 合 物 1 9 ~ 2 3 に お い て 阻 害 作 用 の 増 強 を 見 出 し た 。ま た D P P - 4 と 化 合 物 2 0 d と の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 か ら 、“ S 2 e x t e n s i v e subsite” と 定 義 し た 新 た な DPP-4 側 ポ ケ ッ ト の 存 在 と 、 こ の 部 位 と薬剤との相互作用が活性 増強に重要であること を明らかにした ( 第 三 章 )。 次 に 分 子 モ デ リ ン グ に よ り 、 こ の 部 位 と 効 果 的 に 相 互 6 作 用 し 得 る 5 員 環 ‐ 6 員 環 ビ ア リ ー ル 化 合 物 27 を 選 定 し 、 そ れ ら は 期 待 通 り 高 い 阻 害 活 性 を 示 す こ と を 明 ら か と す る と と も に 、こ の S 2 e x t e n s i v e s u b s i t e と の 相 互 作 用 が 、最 終 的 に 類 似 酵 素 D P P - 8 も し く は DPP-9 15)と の選択性の発現にも重要であることを見出した ( 第 四 章 )。 こ れ ら の 創 薬 研 究 か ら 、 高 活 性 で DPP-4 選 択 的 、 か つ 持 続 的 な 薬物動態プロファイルを有するテネリグリプチンの創製に成功し た。 7 第二章 (S)--(4-ア リ ー ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リジン類の探索、及びその構造活性相関 16) 本 章 で は 、2 - シ ア ノ ピ ロ リ ジ ン 体 7 の 化 学 的 不 安 定 性 が 改 善 さ れ た L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 体 10 を 新 た な リ ー ド と し て 、 L-プ ロ リ ル の - ア ミ ノ 置 換 基 を 中 心 と す る 構 造 展 開 を 行 っ た ( F i g . 5 ) 。初 期 の 研 究 に お い て 、 2-シ ア ノ ピ ロ リ ジ ン 体 7 の 活 性 に は 及 ば な い が 、 イ ン ド リ ン 置 換 体 11 に D P P - 4 阻 害 活 性 の 向 上 が 認 め ら れ た 。 1 3 c ) そ こ で 著 者 は 化 合 物 10 の -ア ミ ノ 置 換 基 を 環 状 ア ミ ン へ と 構 造 展 開 し た と こ ろ 、 N-ア リ ー ル ピ ペ ラ ジ ン 部 位 を 有 す る 化 合 物 18e が 強 い 活 性 を 有 す る こ と を 見 出 し た (Fig.5)。 ま た こ れ ら が ラ ッ ト ex vivo に お い て 持 続 的 な DPP-4 阻 害 活 性 を 有 す る こ と も 明 ら か に し た。 Figure 5 リ ー ド 化 合 物 の 最 適 化 8 第1節 (S)--ア ミ ノ 置 換 -L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 類 の 合 成 法 ア ミ ノ 酸 は 、安 価 な 天 然 の キ ラ ル な ビ ル デ ィ ン グ ブ ロ ッ ク と し て 、 種 々 の 化 成 品 に 用 い ら れ 、医 薬 品 原 料 と し て も 活 用 さ れ て い る 。著 者 は 、 N-Boc-trans-4-ヒ ド ロ キ シ -L-プ ロ リ ン 12 を 出 発 原 料 と し て 、 1-ヒ ド ロ キ シ ベ ン ゾ ト リ ア ゾ ー ル (HOBt)存 在 下 、 1-エ チ ル -3-(3-ジ メ チ ル ア ミ ノ プ ロ ピ ル )カ ル ボ ジ イ ミ ド (EDC)を 用 い て チ ア ゾ リ ジ ン を 縮 合 さ せ 、続 い て 4 位 の 第 二 級 水 酸 基 を P a r i k h - D o e r i n g 酸 化 17) す る こ と で 、 鍵 合 成 中 間 体 N-Boc-4-オ キ ソ -L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 13 を 得 た 。 次 に ケ ト ン 体 13 と ピ ロ リ ジ ン と の 水 素 化 ト リ ア セ ト キ シ ホ ウ 素 ナ ト リ ウ ム ( N a B H ( O A c ) 3 ) に よ る 還 元 的 ア ミ ノ 化 、塩 酸 に よ る 脱 保 護 で 、 目 的 と す る ピ ロ リ ジ ン 体 14a を 得 た (Scheme 1)。 こ の と き 還 元 的 ア ミ ノ 化 は 、re 面 か ら ジ ア ス テ レ オ 選 択 的 に 進 行 し て cis 体 だ け が 得 ら れ た 。 Scheme 1 フ ェ ニ ル ピ ペ ラ ジ ン 誘 導 体 14a の 合 成 ( 代 表 例 ) 同 様 に (S)--ア ミ ノ 置 換 -L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 類 14~ 18 は 対 応 す る 環 状 ア ミ ン を 用 い て 合 成 し た (Fig.6)。 9 N Y X O 14b, 51%* n 14c, 60%* N S N H R1 N N N 1 R = CH3, 14d, 52%* Ph, 14e, 74%* PhCH2, 14f, 61%* Ph2CH, 14g, 61%* N O X N X = H, 16a, 12%* = NO2, 16b, 25%* N R2 Compound 15a 15b 15c 15d 15e 15f 15g 15h 15i 15j 15k R2 17, 12%* O2N N yield (%)* 4-OCH3 4-F 4-Cl 3-Cl 2-Cl 4-Br 4-NO2 4-CN 4-CF3 3,4-Cl2 3,4-(CN)2 66 58 71 55 76 59 80 12 88 53 54 N N R3 Compound 18a 18b 18c 18d 18e 18f 18g 18h N N N-pyridyl N R3 2-pyridyl H 4-pyridyl H 2-pyridyl 5-Cl 2-pyridyl 5-CF3 2-pyridyl 5-NO2 2-pyridyl 5-CN 2-pyridyl 4-CN 2-pyridyl 3-CN yield (%)* 56 13 49 26 49 22 25 69 * 2 steps yield from 13 Figure 6 (S)--ア ミ ノ 置 換 -L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 類 14~ 18 第2節 環状アミン類の導入とその構造活性相関 合 成 し た 環 状 ア ミ ン 類 の DPP-4 阻 害 活 性 を 蛍 光 ア ッ セ イ 法 に よ り 、ヒ ト 及 び ラ ッ ト の 血 漿 を 用 い て 測 定 し た 。D P P - 4 特 異 的 な 蛍 光 基 質 と し て G l y - P r o - M C A を 用 い 、種 々 の 濃 度 の 被 験 物 質 1 4 ~ 1 8 を 含 む 反 応 液 を 室 温 で 60 分 間 イ ン キ ュ ベ ー シ ョ ン し 、 計 測 さ れ る 蛍 光 強 度 を DPP-4 阻 害 活 性 と し た 。 溶 媒 添 加 群 に 対 す る 阻 害 率 か ら IC50 値 を 算 出 し た 。 (S)--環 状 ア ミ ノ 置 換 -L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 類 14a-g の DPP-4 阻 害 活 性 を Ta b l e 1 に 示 す 。 10 Ta b l e 1 ( S ) - - 環 状 ア ミ ノ 置 換 - L - プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 類 に お け る 構造活性相関 環 状 ア ミ ン 構 造 と し て 、モ ル ホ リ ン や ピ ペ ラ ジ ン を 導 入 す る こ と に よ り 、リ ー ド 化 合 物 1 0 と 比 較 し て 同 等 以 上 の 阻 害 活 性 を 示 し た 。 特 に 4-フ ェ ニ ル ピ ペ ラ ジ ン 誘 導 体 14e (IC50 = 10.9 nM)は 約 2 倍 ま で阻害活性が向上した。 第3節 (S)--(4-置 換 フ ェ ニ ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L-プ ロ リ ル チ ア ゾリジン類の構造活性相関 次 に 4-フ ェ ニ ル ピ ペ ラ ジ ン 誘 導 体 14e の ベ ン ゼ ン 環 上 の 置 換 基 効 果 に つ い て 検 討 を 行 っ た ( Ta b l e 2 ) 。 11 Ta b l e 2 ( S ) - - 置 換 フ ェ ニ ル ピ ペ ラ ジ ニ ル - L - プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 類における構造活性相関 O Y X N n Compound X 14e 15a 15b 15c 15d 15e 15f 15g 15h 15i 15j 15k 16a 16b 17 H 4-OCH3 4-F 4-Cl 3-Cl 2-Cl 4-Br 4-NO2 4-CN 4-CF3 3,4-Cl2 3,4-(CN)2 H 4-NO2 4-NO2 NH Y n N N N N N N N N N N N N CH CH N 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 N S DPP-4 inhibition, IC50 (nM) human rat 10.9 13.5 12.2 8.7 4.1 10.8 8.2 1.6 4.3 6.8 3.0 1.3 5.6 2.3 2.4 17.6 16.9 17.5 10.3 7.2 10.9 9.0 2.2 4.7 7.2 4.2 1.8 9.6 3.3 2.9 4-メ ト キ シ 体 15a お よ び 4-フ ル オ ロ 体 15b の 阻 害 活 性 は 、 14e と ほ ぼ 同 じ で あ っ た が 、4 - ク ロ ロ 体 1 5 c お よ び 4 - ブ ロ モ 体 1 5 f は わ ず か な が ら 阻 害 活 性 が 向 上 し た 。ま た ク ロ ロ 体 に お け る 置 換 位 置 の 比 較 で は 、2 位 よ り も 4 位 も し く は 3 位 の 方 が 、活 性 が 向 上 す る 傾 向 が 見 ら れ た (15e vs 15c, 15d)。 一 方 、 電 子 求 引 基 の 導 入 に よ り 4ニ ト ロ 体 1 5 g や 4 - シ ア ノ 体 1 5 h で は 阻 害 活 性 が 向 上 し た 。さ ら に 、 2 つの電子求引基を導入した二置換体は一置換体に比べ阻害活性が 増 強 し た (15c vs 15j、 15h vs 15k)。 な お 、 ピ ペ リ ジ ン 化 合 物 (Y = CH)も 4 位 に フ ェ ニ ル 基 を 導 入 す れ ば 阻 害 活 性 の 向 上 が 期 待 さ れ る と 考 え 検 討 し た と こ ろ 、4 - フ ェ ニ ル ピ ペ リ ジ ン 誘 導 体 16 は ピ ペ ラ ジ ン 誘 導 体 14e、 15g と 同 様 に 強 い 阻 害 活 性 を 示 し た 。ま た 、4-ニ ト ロ フ ェ ニ ル -1,4-ジ ア ゼ パ ム 誘 導 体 17 で も 有 意 に 阻 害 活 性 を 示 し た 。 こ の 結 果 は 、 ピ ペ ラ ジ ン 、 ピ ペ リ ジ ン お よ び ジ ア ゼ パ ム 環 は 、 い ず れ も 空 間 的 に 芳 香 環 が DPP-4 12 との相互作用を調整するリンカー的役割を担っているものと考察 した。 第4節 (S)--(4-置 換 ピ リ ジ ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L-プ ロ リ ル チ ア ゾリジン類の構造活性相関 電子求引基を有するフェニル基において阻害活性が増強したの で 、次 に フ ェ ニ ル 基 以 外 の 電 子 求 引 性 構 造 と し て ピ リ ジ ン 環 に つ い て 検 討 し た 。 そ の 結 果 を Ta b l e 3 に ま と め た 。 Ta b l e 3 ( S ) - - 置 換 ピ リ ジ ル ピ ペ ラ ジ ニ ル - L - プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 類 における構造活性相関 期 待 通 り 、 ピ リ ジ ン 環 誘 導 体 18 は い ず れ も 阻 害 活 性 の 増 強 が 認 め ら れ た 。 2-ピ リ ジ ル 体 18a と 4-ピ リ ジ ル 体 18b は 同 等 の 阻 害 活 性 を 示 し 、シ ア ノ 基 や ニ ト ロ 基 、ト リ フ ル オ ロ メ チ ル 基 等 の 電 子 求 引 基 の 導 入 に よ り さ ら に 阻 害 活 性 が 向 上 し た 。な お シ ア ノ 基 の 置 換 位 置 に つ い て は 、 5 位 や 3 位 に 比 べ て 4 位 が 若 干 優 れ て い た (18f、 18h vs 18g)。 こ れ ら 誘 導 体 で は 、 5-ニ ト ロ -2-ピ リ ジ ル 誘 導 体 18e 13 が 最 も 優 れ た 阻 害 活 性 (IC50 = 0.92 nM)を 示 す こ と を 見 出 し た 。 以 上 、一 連 の 構 造 活 性 相 関 研 究 か ら 4 - ア リ ー ル ピ ペ ラ ジ ン は 、実 際 の 基 質 で あ る GLP-1 の N 末 端 ヒ ス チ ジ ン 側 鎖 よ り も 大 き い 置 換 基 を 収 容 で き る DPP-4 の S2 subsite に は ま り 込 む こ と に よ り 、 阻 害 活 性 が リ ー ド 化 合 物 10 と 比 べ 、 最 大 27 倍 に ま で 増 強 し た も の と考察した。 第5節 Ex vivo DPP-4 阻 害 評 価 (15k, 18e) こ れ ま で の in vitro の 構 造 活 性 相 関 研 究 に お い て 、 高 い DPP-4 阻 害 活 性 を 示 し た 化 合 物 15k、 18e な ら び に リ ー ド 化 合 物 10 に つ い て 、 ラ ッ ト 経 口 投 与 後 の DPP-4 阻 害 活 性 を 評 価 し た 。 す な わ ち 雄 性 ラ ッ ト に 各 化 合 物 を 10 mol/kg 単 回 経 口 投 与 し 、 各 時 点 で の 血 中 DPP-4 阻 害 活 性 を in vitro と 同 様 の 方 法 で 評 価 し た (Fig.7)。 こ の ex vivo に お け る 評 価 法 か ら 血 糖 降 下 作 用 の み な ら ず 、 代 謝 安 定 性 を 含 む 薬 物 動 態 /薬 力 学 作 用 の 関 係 も 得 る こ と が で き 、 持 続 的 な作用を有する化合物を選択する上で有用な情報が提供される。 14 Figure 7 Wi s t a r ラ ッ ト に お け る 化 合 物 1 5 k , 18 e お よ び 1 0 投 与 後 の 血 中 D PP - 4 活 性 ( % c h a n g e o f b a s e li n e ) E a c h c om p o u n d w a s o r a l l y a d m i n i st e r e d a t a s i n g l e d o s e o f 1 0 m o l / k g a t 0 h . D a t a a r e e x pr e s s e d a s m e a n s ± S . E . M . (n=3). リ ー ド 化 合 物 1 0 は 投 与 後 3 0 分 で 約 7 0% の D P P - 4 阻 害 活 性 を 示 し た が 、そ の 作 用 は 5 時 間 以 内 に ほ ぼ 消 滅 し た 。一 方 、化 合 物 15k お よ び 1 8 e は 3 0 分 以 内 に 約 9 5 % の D P P -4 阻 害 活 性 を 示 す と と も に 、そ の 作 用 は 投 与 後 9 時 間 に お い て も 6 0 % 以 上 持 続 し て い た 。こ の よ う に 両 化 合 物 の 速 効 的 で 、 か つ 持 続 的 な DPP- 4 阻 害 活 性 の 発 現 は 、 L - プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン の 位 に 4 -ア リ ー ル ピ ペ ラ ジ ン 導 入 に よ る 阻 害 活 性 向 上 の み な ら ず 、お おそらく優れた薬 物動態プロファ イルによりもたらされたも のと推定される。 第6節 小括 本 章 に お い て 、L - プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 骨 格 に お け る L - プ ロ リ ル の -ア ミ ノ 置 換 基 に 注 目 し て 構 造 活 性 相 関 研 究 を 展 開 し た と こ ろ 、 15 以下の知見が得られた。 1. 位 環 状 ア ミ ノ 置 換 基 と し て モ ル ホ リ ン や ピ ペ ラ ジ ン を 導 入 す る と 阻 害 活 性 が 向 上 し 、 4-フ ェ ニ ル ピ ペ ラ ジ ン 体 14e は リ ー ド 化 合 物 10 と 比 較 し 、 約 2 倍 の 増 強 が 認 め ら れ た 。 2. 化 合 物 14e の ベ ン ゼ ン 環 上 の 置 換 基 は 電 子 求 引 基 が 好 ま し く 、 4 - ニ ト ロ フ ェ ニ ル 体 1 5 g 、3 , 4 - ジ シ ア ノ フ ェ ニ ル 体 1 5 k で は 1 4 e よ り も さ ら に 約 1 0 倍 活 性 が 向 上 し た 。な お ピ ペ ラ ジ ン 環 部 位 は 空 間 的 に 芳 香 環 が 酵 素 ポ ケ ッ ト S2 部 位 と 相 互 作 用 で き る よ う に リンカーとしての役割を担っているものと考察した。 3. 化 合 物 14e の フ ェ ニ ル 基 を 電 子 欠 乏 性 の ピ リ ジ ル 基 へ 変 換 し た 化合物も同様に強い阻害活性を示した。 4. ラ ッ ト 経 口 投 与 に お い て 、 速 効 的 で 、 か つ 持 続 的 な 血 中 DPP-4 阻 害 活 性 を 示 す 15k お よ び 18e を 見 出 し た 。 16 第三章 (S)--(4-縮 合 ヘ テ ロ ア リ ー ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L-プ ロ リルチアゾリジン類における構造活性相関 18) 第二章にて電子求引基置換フェニル基もしくはピリジル基を有 す る ピ ペ ラ ジ ニ ル - L - プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 体 1 5 、1 8 が i n v i t r o と e x v i v o で 、強 力 か つ 持 続 的 な D P P - 4 阻 害 活 性 を 示 す こ と を 明 ら か に し た 。そ こ で 置 換 フ ェ ニ ル も し く は ピ リ ジ ル な ど の 単 環 系 か ら 縮 合 複 素 環 系 に 替 え て 、 さ ら に 構 造 活 性 相 関 研 究 を 展 開 し た (Fig.8)。 ま た DPP-4 と の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 か ら 、 結 合 様 式 を 明 ら か に す る と と も に 、類 似 酵 素 で あ る D P P - 8 お よ び D P P - 9 に 対 す る 影 響について検討した。 Figure 8 縮 合 複 素 環 を 有 す る L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 誘 導 体 第1節 (S)--(4-縮 合 ヘ テ ロ ア リ ー ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L-プ ロ リ ルチアゾリジン類の合成法 縮合複素環として、キノリン、イソキノリン誘導体(6 員環-6 員 環 縮 合 環 )、 お よ び ベ ン ゾ イ ミ ダ ゾ ー ル 、 ベ ン ゾ オ キ サ ゾ ー ル 、 17 ベンゾチアゾール誘導体(5 員環-6 員環縮合環)を選び、鍵合成 中 間 体 13 と 対 応 す る ア リ ー ル ピ ペ ラ ジ ン 体 と の 還 元 的 ア ミ ノ 化 で そ れ ぞ れ 合 成 し た (Scheme 2)。 な お 、 ベ ン ゾ イ ミ ダ ゾ ー ル 誘 導 体 2 1 b 、2 1 c は 次 の よ う に 別 途 合 成 し た 。す な わ ち N - C b z ケ ト ン 体 2 4 に ピ ペ ラ ジ ン を 還 元 的 ア ミ ノ 化 反 応 に て 導 入 後 、脱 B o c 化 し て ア ミ ン 体 2 5 を 得 た 。次 に 2 - ク ロ ロ ベ ン ゾ イ ミ ダ ゾ ー ル 誘 導 体 2 6 a 、2 6 b に 対 す る 25 の 求 核 置 換 反 応 、 次 い で 脱 Cbz 化 に よ り 21b,c を そ れ ぞれ得た。 Scheme 2 (S)--(4-縮 合 ヘ テ ロ ア リ ー ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リジン類の合成 18 第2節 キノリンおよびイソキノリン誘導体における構造活性 相関 ま ず キ ノ リ ン お よ び イ ソ キ ノ リ ン 誘 導 体 19、 20 の in vitro に お け る ヒ ト な ら び に ラ ッ ト の DPP-4 阻 害 活 性 を 評 価 し た 。 そ の 結 果 を Ta b l e 4 に 示 し た 。 Ta b l e 4 キ ノ リ ン お よ び イ ソ キ ノ リ ン 誘 導 体 に お け る 構 造 活 性 相 関 単 環 系 で 最 も 強 い 阻 害 活 性 を 示 し た 5-ニ ト ロ -2-ピ リ ジ ル 体 18e を 比 較 対 照 と す る と 、1 - イ ソ キ ノ リ ル 体 1 9 a - c は い ず れ も 阻 害 活 性 が 向 上 し た 。 次 に キ ノ リ ン 誘 導 体 で は 2-キ ノ リ ル 体 20a よ り も 4キ ノ リ ル 体 2 0 b の 方 が 高 い 阻 害 活 性 を 示 し た 。4 - キ ノ リ ル の 2 位 へ の 置 換 基 導 入 は 7 位 に 比 べ 、さ ら に 阻 害 活 性 が 向 上 し た 。最 終 的 に 19 L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 骨 格 を 有 す る 化 合 物 の 中 で 最 も 阻 害 活 性 が 強 い 2-ト リ フ ル オ ロ メ チ ル -4-キ ノ リ ル 体 20d (IC50 = 0.37 nM) を見出した。 第3節 ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾールおよびベンゾチ アゾール誘導体における構造活性相関 ベ ン ゾ イ ミ ダ ゾ ー ル 、ベ ン ゾ オ キ サ ゾ ー ル お よ び ベ ン ゾ チ ア ゾ ー ル 誘 導 体 21~ 23 の in vitro に お け る ヒ ト な ら び に ラ ッ ト の DPP-4 阻 害 活 性 を 評 価 し た 。 そ の 結 果 を Ta b l e 5 に 示 す 。 Ta b l e 5 ベ ン ゾ イ ミ ダ ゾ ー ル 、 ベ ン ゾ オ キ サ ゾ ー ル お よ び ベ ン ゾ チ ア ゾ ー ル誘導体における構造活性相関 Ar N N O N H Compound DPP-4 inhibition, IC50 (nM) Ar human rat 0.80 1.1 N S Compound human 22a NC N 0.59 21b N 22b 1.03 1.5 0.50 0.72 0.55 0.77 0.42 0.69 O N H N N 21c 1.2 O N H NC rat N N 21a Cl DPP-4 inhibition, IC50 (nM) Ar 0.39 0.61 23a N H S NC N 23b S 無 置 換 ベ ン ゾ イ ミ ダ ゾ ー ル 体 2 1 a 、ベ ン ゾ オ キ サ ゾ ー ル 体 2 2 a お よ び ベ ン ゾ チ ア ゾ ー ル 体 23a の DPP-4 阻 害 活 性 は 、 無 置 換 1-イ ソ キ ノ リ ル 体 19a お よ び 4-キ ノ リ ル 体 20b と ほ ぼ 同 等 で あ っ た 。 な 20 お 21a と 22a い ず れ の 場 合 も 電 子 求 引 性 の シ ア ノ 基 を 5 位 に 導 入 す る と 、無 置 換 体 と 比 べ 阻 害 活 性 が 2 倍 程 度 増 強 し た ( 2 1 a v s 2 1 c 、 22a vs 22b)。 第4節 化 合 物 20d と DPP- 4 と の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 著 者 は 、シ ア ノ ピ ロ リ ジ ン か ら チ ア ゾ リ ジ ン 構 造 へ の 変 換 に よ り 生 じ る 活 性 低 下 (Fig.3 化 合 物 7 vs 10)を 改 善 す る た め の 相 互 作 用 を 検 証 す べ く 、 高 い 阻 害 活 性 を 示 し た 2-ト リ フ ル オ ロ メ チ ル -4-キ ノ リ ル 体 20d と DPP-4 と の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 を 行 っ た 。 そ の 結 果 、F i g u r e 9 に 示 す よ う に 様 々 な 相 互 作 用 を 確 認 す る こ と が で きた。 Figure 9 化 合 物 20d と huma n DPP-4 活 性 部 位 の 複 合 体 X 線 構 造 解 析 The surface in pin k represents S2 extensive subsite. す な わ ち 、 チ ア ゾ リ ジ ン 部 位 は 疎 水 性 環 境 に あ る 酵 素 S1 ポ ケ ッ ト に は ま り 込 み 、 プ ロ リ ン の 第 二 級 ア ミ ン は Glu20 5 と Glu206 と の塩形成によるイオン結合 を、またプロリンのア ミド酸素原子は 21 Asn710 と 水 素 結 合 を そ れ ぞ れ 形 成 し て い る こ と が 明 ら か と な っ た 。 さ ら に キ ノ リ ン 環 部 位 と S 2 ポ ケ ッ ト に あ る Phe357 側 鎖 と の -ス タ ッ キ ン グ 、A r g 3 5 8 側 鎖 と の C H - 相 互 作 用 、ト リ フ ル オ ロ メ チ ル 基 と Ty r 5 8 5 側 鎖 と の 水 素 結 合 が 確 認 で き た 。 こ の 結 果 を 用 い る と 2-キ ノ リ ル 体 20a で は Arg358 側 鎖 と 相 互 作 用 で き な い こ と や 、2メ チ ル - 4 - キ ノ リ ル 体 2 0 c で は Tr y 5 8 5 と の 水 素 結 合 が 存 在 し な い な どの要因から、阻害活性が 低下したことが説明でき る。 上 述 の D P P - 4 と キ ノ リ ン 部 位 と の 相 互 作 用 は 、D P P - 4 の 基 質 で あ る GLP-1 と 相 互 作 用 す る S2 subsite と 異 な る 部 位 で 発 現 す る の で 、 著 者 は Arg358 と そ の 周 辺 の ア ミ ノ 酸 で 構 成 さ れ る ポ ケ ッ ト (Figure 9 の ピ ン ク 色 で 示 し た 部 位 )を “ S2 extensiv e subsite” と 命名した。 続 い て D P P - 4 の X 線 構 造 に 着 目 し て 、 5- シ ア ノ - 2 - ベ ン ゾ オ キ サ ゾ ー ル 22b と の ド ッ キ ン グ ス タ デ ィ ー を 行 っ た (Fig .10)。 Figure 10 化 合 物 22b と DPP-4 と の ド ッ キ ン グ ス タ デ ィ ー 22 そ の 結 果 、 ベ ン ゾ オ キ サ ゾ - ル 体 22b は キ ノ リ ン 体 20d で 認 め ら れ た Phe357 側 鎖 と の 相 互 作 用 は な い が 、 替 わ り に シ ア ノ 基 と Arg356 側 鎖 と の 水 素 結 合 が 予 測 さ れ 、 こ れ が 活 性 保 持 に 寄 与 し た ものと考えられた。 第5節 DPP-4 と 類 似 酵 素 DPP-8 お よ び 9 に お け る 阻 害 活 性 の 選択性 臨 床 に お け る 副 作 用 の 観 点 か ら 、標 的 分 子 と 類 似 分 子 に 対 す る 選 択 性 の 向 上 は 創 薬 上 重 要 な 因 子 の 一 つ で あ る 。D P P - 4 と 同 じ ジ ペ プ チ ジ ル ペ プ チ ダ ー ゼ に 属 す る 酵 素 と し て 、こ れ ま で に 線 維 芽 細 胞 活 性 化 タ ン パ ク 質 ( F i b r o b l a s t A c t i v a t i o n P r o t e i n , FA P ) 、 D P P - 2 、 D P P - 8 お よ び D P P - 9 が 知 ら れ て い る が 、こ れ ら 酵 素 の 生 体 内 に お け る 正 確 な 生 理 的 機 能 は 未 解 明 で あ る 。こ の 中 で 、D P P - 8 お よ び D P P - 9 は 生 体 内 に 広 く 分 布 し て い る 細 胞 内 可 溶 質 酵 素 で あ り 、こ れ ま で の 動 物 実 験 に お け る 毒 性 所 見 か ら 、こ れ ら 酵 素 を 阻 害 す る と 、脱 毛 症 、血 小 板 減 少 症 、貧 血 症 、脾 臓 肥 大 等 、多 く の 組 織 学 的 病 理 や 動 物 死 亡 を 引 き 起 こ す 可 能 性 が 示 唆 さ れ て い る 。19) そ こ で 標 的 薬 剤 の 臨 床 応 用 に お い て 、 DPP-4 に 選 択 性 の 高 い 阻 害 剤 の 創 製 が 必 須 で あ る 。 そ こ で 単 環 系 化 合 物 4-ニ ト ロ フ ェ ニ ル 誘 導 体 15g お よ び 縮 合 複 素 環 化 合 物 2 - ト リ フ ル オ ロ メ チ ル - 4 - キ ノ リ ル 体 2 0 d を 用 い て 、D P P - 8 お よ び D P P - 9 に 対 す る 酵 素 阻 害 活 性 を 評 価 し た ( Ta b l e 6 ) 。 23 Ta b l e 6 D P P - 8 お よ び D P P - 9 に 対 す る D P P - 4 阻 害 活 性 の 選 択 性 そ の 結 果 、 15g で は 、 DPP-4 に 対 す る 阻 害 活 性 値 に 比 べ て DPP-8 お よ び DPP-9 に 対 す る 阻 害 活 性 値 は そ れ ぞ れ 約 8 倍 お よ び 19 倍 大 き く 、 有 意 な 選 択 性 を 示 し た 。 さ ら に 20d で は DP P-4 に 比 べ て そ れ ぞ れ 約 200 倍 お よ び 28 0 倍 大 き い 阻 害 活 性 値 を 示 す こ と か ら 、 優 れ た 選 択 性 を 有 し て い る こ と が 判 明 し た 。 両 化 合 物 と も Phe357 と の 相 互 作 用 を 含 め 、 S 1 お よ び S 2 s u b s i te と の 相 互 作 用 を 形 成 し て い る と 考 え ら れ る が 、キ ノ リ ル 体 2 0 d の S 2 e x t e n s i v e s u b s i t e に おける新たな相互作用が選 択性の向上に影響を与 えたと考えるこ と が で き る 。 事 実 、 DPP-4 の S1 ポ ケ ッ ト を 形 成 す る ア ミ ノ 酸 配 列 ( Y 5 4 7 , S 6 3 0 , Y 6 3 1 , V 6 5 6 , Y 6 6 2 , Y 6 6 6 , N 7 1 0 , V 7 11 , H 7 4 0 ) は DPP-4、 DPP-8 お よ び DPP-9 い ず れ の 場 合 も 保 存 さ れ て い る の に 対 し 、S 2 e x t e n s i v e s u b s i t e を 形 成 す る 配 列 に 共 通 性 は 低 い ( D P P - 4 : Arg358, T r585; Ty DPP-8 : Asp435, H i s6 9 3 ; D PP-9: Asp425, G l n 6 8 4 ) 。 2 0 ) 従 っ て 、こ の 部 位 と の 相 互 作 用 は D P P - 4 阻 害 活 性 の 増 強 の み な ら ず 、 DPP-8 や D PP-9 に 対 す る 選 択 性 向 上 に も 大 き く 寄 与しているものと考えられた。 第6節 キ ノ リ ン 体 20d の ex vivo DPP-4 阻 害 評 価 縮 合 複 素 環 化 合 物 に お い て 、 最 も 高 い DP P - 4 阻 害 活 性 を 示 し た 24 化 合 物 2 0 d の ラ ッ ト 単 回 経 口 投 与 後 ( 0 . 3 , 1, 3 m o l / k g ) に お け る 血 中 D P P - 4 阻 害 活 性 を 評 価 し た ( F i g . 11 ) 。 Wis tar ラ ッ ト に お け る 化 合 物 2 0 d 投 与 後 の 血 中 D P P - 4 F i g u r e 11 活 性 (% chan ge of baseline) 20d was oral ly administrated at a dos e of 0.3, 1 or 3 μm o l / k g a t 0 h . D a t a a r e e xp r e s s e d a s m e a n s ± S . E . M . (n = 3). キ ノ リ ン 体 20d は 、 用 量 依 存 的 に 血 中 DPP-4 阻 害 活 性 を 示 し 、 そ の 作 用 は 速 効 的 で か つ 持 続 的 で あ っ た 。本 本 剤 は 用 量 3 mol/kg の 単 回 経 口 投 与 に お い て 2 4 時 間 後 で も D P P -4 活 性 を 4 0 % 以 上 阻 害 す る こ と が で き 、1 日 1 回 投 与 の 糖 尿 病 治 療 薬 と し て 開 発 で き る 可 能 性が高まった。 第7節 小括 本 章 で は 、( S ) - - ( 4 - ア リ ー ル - 1 - ピ ペ ラ ジ ニ ル ) - L - プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン に お い て 、単 、 環系ア リール環から縮合複素 環への変換につ い て 検 討 し 、そ の 構 造 活 性 相 関 研 究 を 展 開 し た 。結 果 を 以 下 に ま と めた。 25 1. 2-ト リ フ ル オ ロ メ チ ル -4-キ ノ リ ル 体 20d (IC50 = 0.37 nM)、 5シ ア ノ -2-ベ ン ゾ イ ミ ダ ゾ ー ル 体 21c (IC50 = 0.39 nM)を は じ め と し て 、単 環 系 化 合 物 と 比 較 し 、阻 害 活 性 の 向 上 が 認 め ら れ た 。 2. キ ノ リ ン 体 20d と DPP-4 の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 か ら 様 々 な 相 互 作 用 の 存 在 を 確 認 し た 。 特 に DPP-4 の 新 た な ポ ケ ッ ト (S2 extensive subsite と 命 名 )の 存 在 と そ の キ ノ リ ン 環 と の 相 互 作 用が、阻害活性の向上に寄与した。 3 . キ ノ リ ン 体 2 0 d と S 2 e x t e n s i v e s u b s i t e と の 相 互 作 用 は 、D P P - 4 阻 害 活 性 の み な ら ず 、 類 似 酵 素 DPP-8 お よ び DPP-9 に 比 べ て DPP-4 選 択 的 と な る 重 要 な 因 子 で あ る こ と を 見 出 し た 。 4. キ ノ リ ン 体 20d は 、 ラ ッ ト 単 回 経 口 投 与 に お い て 持 続 的 な 阻 害 活性を示すことから、1 日 1 回投与の治療薬の開発を可能にす る興味ある知見を提供した。 26 第四章 (S)--(4-ビ ア リ ー ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L- プ ロ リ ル チ ア ゾリジン類の構造 活性相関とテネリグリプ チンの創製 21) こ れ ま で 述 べ た よ う に 、 20d の キ ノ リ ン 環 と DPP-4 の S2 extensive subsite と の 相 互 作 用 が 阻 害 活 性 の 向 上 や DPP-4 特 異 的 な 阻 害 活 性 の 発 現 に 重 要 で あ る 。次 次にピペラジン環 とキノリン環が 直 線 状 で あ る I 型 構 造 の 2 0a よ り も 、 折 れ 曲 っ た L 型 構 造 の 20b の 方 が 好 ま し い 結 果 を 与 え る こ と が 明 ら か と な っ た 。そ こ で 、著 者 は S2 extensive subsite と さ ら に 効 果 的 に 相 互 作 用 で き る 置 換 基 に 焦 点 を 当 て 、縮 合 複 素 環 に 替 わ る 新 た な L 型 構 造 と し て 、ビ ビアリー ル 型 置 換 基 に 着 目 し 、こ れ ら 誘 導 体 の 合 成 、構 造 活 性 相 関 、DPP-4 に 対 す る 選 択 性 な ら び に ラ ッ ト ex vivo に お け る DP P-4 阻 害 作 用 に つ い て 検 討 し た (Fig.12)。 最 後 に 、 一 連 の ビ ア リ ー ル 誘 導 体 の 中 か ら 、 阻 害 活 性 、 酵 素 選 択 性 お よ び 持 続 性 の 優 れ た 3 -メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 体 2 7 g ( テ ネ リ グ リ プ チ ン )の 創 製 に 成 功 し た 。 Figure 12 縮 合 複 素 環 か ら ビ ア リ ー ル 環 へ の 変 換 27 第1節 ビ ア リ ー ル 型 置 換 基 を 有 す る 化 合 物 と DPP- 4 の ド ッ キ ン グ スタディー 先 ず ビ ア リ ー ル 型 置 換 基 と し て 、 o-ビ フ ェ ニ ル 体 27a(6 員 環 -6 員 環 )お よ び 1-フ ェ ニ ル -2- イ ミ ダ ゾ ー ル 体 27b(5 員 環 -6 員 環 )を in silico に 発 生 さ せ 、 20d と の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 で 得 ら れ た DPP-4 活 性 部 位 と の ド ッ キ ン グ モ デ ル を 検 討 し た (F ig.13)。 Figure 13 ビ ア リ ー ル 化 合 物 27a お よ び 27b と DP P-4 活 性 部 位 と の 重 ね 合 わ せ( 2 0 d と D P P - 4 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 で 得 られたデータを使用) C om p o u n d 2 0 d i s sh o w n a s or a n g e s t i c k . C o mp o u n d s 2 7 a a n d 2 7 b a r e s h o w n a s gr e e n a n d p i n k s t ic k s , respectivel y 化 合 物 27b( ピ ン ク 色 ) で は フ ェ ニ ル 基 が S2 ext ensive subsite の Arg358 と 対 面 し て い る の に 対 し 、 化 合 物 27a ( 緑 色 ) で は S2 extensive subsite に 収 ま り き れ ず 、 立 体 的 な 反 発 に よ り 末 端 フ ェ ニ ル 基 は A r g 3 5 8 と は 反 対 方 向 に 位 置 す る こ と が 推 測 さ れ た 。そ こ で S2 extensive subsite と の 相 互 作 用 を 獲 得 し 、 キ ノ リ ン 20d( 橙 28 色 ) と 同 じ よ う な 活 性 が 期 待 で き る ビ ア リ ー ル 化 合 物 と し て 、 1ア リ ー ル -2-イ ミ ダ ゾ リ ル 、 1-ア リ ー ル -5-テ ト ラ ゾ リ ル 、 1-ア リ ー ル - 5 - ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 2 7 、2 8 を 選 定 し 、合 成 お よ び 構 造 活 性 相 関 を検討した。 第2節 (S)--(4-ビ ア リ ー ル -1-ピ ペ ラ ジ ニ ル )-L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リジン類およびその類縁体の合成法 化 合 物 27 の 合 成 に 必 要 な 各 種 ピ ペ ラ ジ ン 中 間 体 30 は 、 N-保 護 ピ ペ ラ ジ ン か ら 合 成 し た 。 ま ず N-Cbz ピ ペ ラ ジ ン と フ ェ ニ ル イ ソ チ オ シ ア ナ ー ト か ら チ オ ウ レ ア を 経 て 、ヨ ウ 化 メ チ ル で ア ル キ ル 化 し て メ チ ル チ オ イ ミ ダ ー ト 29a を 得 た 。 次 に 29a を ピ リ ジ ン 中 、 アミノアセトアルデヒド ジメチルアセタールと加熱後、加水素分 解条件で脱保護してフェニルイミダゾール 30a を 合 成 し た (Scheme 3)。 Scheme 3 イ ミ ダ ゾ ー ル 、 テ ト ラ ゾ ー ル 中 間 体 30a、 30b の 合 成 29 同 様 に N-Cbz ピ ペ ラ ジ ン と イ ソ シ ア ナ ー ト か ら 得 た ウ レ ア 体 29b は 、 オ キ シ 塩 化 リ ン に て イ ミ ド イ ル ク ロ リ ド と し た 後 、 1,2,4ト リ ア ゾ ー ル で 処 理 し 、ア ジ 化 ナ ト リ ウ ム を 用 い て 環 化 、 2 2 ) 脱 保 護 を 行 う こ と に よ り シ ク ロ ヘ キ シ ル テ ト ラ ゾ ー ル 30b を 合 成 し た 。 EtO 1. 50% TFA/H2O CHCl3, 70 oC 2. PhNHNH2, MsOH EtOH 3. POCl3, pyridine CO2H OEt O EDC, HOBt, DMF Cbz N NH Cbz N N Cbz N OEt 98% N 11% (3 steps) 10% Pd/C, H2 MeOH N N HN N quant. N N OEt 30c 1. PhNHNH2, MsOH EtOH 2. POCl3, pyridine 3. 10% Pd/C, H2 MeOH Ac2O, pyridine quant. O Cbz N N LHMDS, THF, -78 oC CF3CO2Et, -78 oC - r.t. Cbz N CH3 76% O O , DMF Boc N O Boc N NH 86% 29d N O O N O 29c 1. Ar'NHNH2, MsOH EtOH 2. POCl3, pyridine 3. TFA, CH2Cl2 HN CH3 CF3 CF3 HN N N N 13% (3 steps) 30e CH3 N N N Ar' Ar' = C6H5, 30d, 11% (3 steps) Ar' = 4-CNC6H4, 30j, 40% 4-FC6H4, 30f, 38% 4-Pyr, 30k, 54% 3-Pyr, 30l, 19% 3-FC6H4, 30g, 23% 2-FC6H4, 30h, 23% 2-Pyr, 30m, 43% 4-ClC6H4, 30i, 32% 5-CN-2-Pyr, 30n, 19% Scheme 4 ピ ラ ゾ ー ル 中 間 体 30c-n の 合 成 次 に 30c を 合 成 し た 。 す な わ ち N-Cbz ピ ペ ラ ジ ン と 3,3-ジ エ ト キ シ プ ロ ピ オ ン 酸 と の 縮 合 に よ り 得 た ア ミ ド を 、含 水 ト リ フ ル オ ロ 酢 酸 ( T FA ) に よ り 脱 ア セ タ ー ル 化 で ア ル デ ヒ ド と し 、 こ れ を メ タ ン ス ル ホ ン 酸 存 在 下 、フ ェ ニ ル ヒ ド ラ ゾ ン の 形 成 、オ キ シ 塩 化 リ ン 処 理 に よ り ピ ラ ゾ ー ル 環 へ と 変 換 、23) 最 後 に 脱 Cbz 化 に よ り 30c を 得 た 。一 方 、 N - C b z ピ ペ ラ ジ ン を 無 水 酢 酸 に て ア セ チ ル 化 し 、ト リ フ ル オ ロ 酢 酸 エ チ ル と の Claisen 縮 合 で -ケ ト ア ミ ド 体 29c を 得 た 。 29c か ら 30e へ の 変 換 は 前 述 と 同 様 に 行 い 30e を 合 成 し た 。 ま た 30 30d は 、 N-Boc ピ ペ ラ ジ ン と ジ ケ テ ン か ら 得 た -ケ ト ア ミ ド 体 29d を 経 て 、 同 様 の 方 法 に て ピ ラ ゾ ー ル へ と 環 化 、 T FA で の 脱 B o c 化 に よ り 合 成 し た 。さ ら に 3 0 f - n は 、 - ケ ト ア ミ ド 体 2 9 d と そ れ ぞ れ 対応する置換フェニルヒドラジン誘導体を用いて合成することが できた。 ビ ア リ ー ル ピ ペ ラ ジ ン で 置 換 さ れ た プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 体 27 は 、S c h e m e 1 と 同 様 、鍵 中 間 体 1 3 と S c h e m e 3 ~ 4 で 合 成 し た 種 々 の ア ミ ン 類 (30a-n) や 市 販 の ア ミ ン と の 還 元 的 ア ミ ノ 化 に よ り 立 体 選 択 的 に 導 入 後 、 脱 Boc 化 に よ り 合 成 し た (Scheme 5)。 Scheme 5 ビ ア リ ー ル ピ ペ ラ ジ ン 誘 導 体 の 合 成 次 に ピ ペ ラ ジ ン 誘 導 体 27 の C-H ア ナ ロ グ で あ る ピ ペ リ ジ ン 誘 導 体 28 を 合 成 し た (Scheme 6)。 ま ず 、 N-Cbz イ ソ ニ ペ コ チ ン 酸 と ア ニ リ ン を 縮 合 し 、光 延 反 応 条 件 下 、ア ジ 化 ト リ メ チ ル シ リ ル に て 環 化 、24) 脱 保 護 す る こ と に よ り テ ト ラ ゾ ー ル 体 31a を 合 成 し た 。 ま た 4-ア セ チ ル ピ リ ジ ン と ト リ フ ル オ ロ 酢 酸 エ チ ル を Claisen 縮 合 31 さ せ 、 32 を 経 て フ ェ ニ ル ヒ ド ラ ジ ン を 用 い て 縮 合 環 化 さ せ 、 ピ リ ジ ル ピ ラ ゾ ー ル 体 3 3 を 得 た 。次 に N - ベ ン ジ ル 化 後 、水 素 化 ホ ウ 素 ナ ト リ ウ ム に て 還 元 し て N-ベ ン ジ ル テ ト ラ ヒ ド ロ ピ リ ジ ン 体 34 と し 、ギ 酸 ア ン モ ニ ウ ム 存 在 下 、パ ラ ジ ウ ム 触 媒 に て 脱 ベ ン ジ ル 化 と 二 重 結 合 の 還 元 を 一 挙 に 行 い 、ピ ラ ゾ ー ル 体 3 1 b を 合 成 し た 。こ の よ う に し て 得 た ビ ア リ ー ル ピ ペ リ ジ ン 中 間 体 31a,b を そ れ ぞ れ 鍵 中 間 体 13 に 還 元 的 ア ミ ノ 化 に て 導 入 し 28a,b を 合 成 し た 。 Scheme 6 ビ ア リ ー ル ピ ペ リ ジ ン 中 間 体 と そ の L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン 誘導体の合成 一 方 、化 合 物 2 7 g に お け る 位 立 体 配 置 の 相 違 に よ る 阻 害 活 性 の 影 響 を 評 価 す る た め に 、2 7 g ( 2 S , 4 S ) の ジ ア ス テ レ オ マ ー で あ る 2 7 r ( 2 S , 4 R ) を 3 5 か ら 、2 7 g の エ ナ ン チ オ マ ー で あ る 2 7 s ( 2 R , 4 R ) を 3 7 か ら そ れ ぞ れ 合 成 し た (Scheme 7)。 す な わ ち 27r は 、 35 の 水 酸 基 を TBDMS 保 護 し て か ら 、 チ ア ゾ リ ジ ン と 縮 合 の 後 、 TBDMS 基 の 脱 保 護 に よ り 36 と し た 。 続 い て 36 の 水 酸 基 を メ シ ル 化 の 後 、 高 温 条 件 下 、 ピ ペ ラ ジ ン 30d を SN2 型 求 核 置 換 反 応 に て 立 体 反 転 さ 32 せ な が ら 導 入 、 脱 Boc 化 に よ り 合 成 し た 。 さ ら に 27g の エ ナ ン チ オ マ ー で あ る 27s は 、 37 か ら 27g と 同 じ 経 路 に て 合 成 し た 。 S c h e m e 7 化 合 物 2 7 g の 立 体 異 性 体 2 7 r, s の 合 成 第3節 5 員 環 -6 員 環 連 結 型 ビ ア リ ー ル 誘 導 体 の 構 造 活 性 相 関 お よ び ex vivo 評 価 5 員 環 - 6 員 環 連 結 型 ビ ア リ ー ル 誘 導 体 に つ い て 、ヒ ト な ら び に ラ ッ ト に お け る in vitro の DPP-4 阻 害 活 性 を 評 価 す る と と も に 、 ラ ッ ト 単 回 経 口 投 与 (3 mol/kg)に お け る 0.5 時 間 お よ び 9 時 間 後 の e x v i v o 血 中 D P P - 4 阻 害 活 性 を 評 価 し た ( Ta b l e 7 ) 。 33 Ta b l e 7 ビ ア リ ー ル 誘 導 体 に お け る 構 造 活 性 相 関 Ar X N S N H Compound Ar X 27c S N O In vitro DPP-4 inhibition IC50 (nM) Ex vivo DPP-4 inhibition at 3 mol/kg p.o. Wistar rats (%)* human rat 0.5 h 9h N 4.5 5.4 N.T. N.T. N 0.26 0.19 59.3 ± 3.1 58.0 ± 2.2 N 0.20 0.18 85.1 ± 1.5 70.7 ± 1.5 CH 4.0 2.9 N.T. N.T. N 4.3 3.1 25.6 ± 2.9 10.5 ± 3.3 N 0.94 0.69 90.6 ± 1.3 50.8 ± 8.2 N 0.37 0.29 94.8 ± 0.1 78.3 ± 1.6 N 0.32 0.31 87.4 ± 3.2 81.8 ±3.6 CH 5.6 2.5 N.T. N.T. N N 27b 27d N N N N N 28a 27e 27f N N N N N N CH3 27g N N CF3 27h 28b N N * expressed as mean _ + S.E.M. (n = 3), N.T. : not test 前 章 の キ ノ リ ン 誘 導 体 (20a vs 20b)で も 認 め ら れ た よ う に 、 直 線 状 の I 型 構 造 で あ る 4-フ ェ ニ ル -2-チ ア ゾ ー ル 体 27c は DPP-4 阻 害 活 性 が 低 下 す る の に 対 し 、ド ッ キ ン グ モ デ ル よ り 支 持 さ れ た L 型 構 造 を 有 す る 1-フ ェ ニ ル -2-イ ミ ダ ゾ ー ル 体 27b お よ び 1-フ ェ ニ ル -5テ ト ラ ゾ ー ル 体 2 7 d は 期 待 し た よ う に 阻 害 活 性 が 強 ま っ た 。こ の 結 34 果 は 、 末 端 の フ ェ ニ ル 基 が S2 extensive subsite と の 相 互 作 用 に 寄 与 し た た め と 考 察 し た 。一 方 、末 端 の フ ェ ニ ル 基 を シ ク ロ ヘ キ シ ル 基 に 変 換 し た テ ト ラ ゾ ー ル 体 27e で は 阻 害 活 性 の 大 幅 な 低 下 が 認 め ら れ 、 薬 剤 と S2 extensive subsite と の 相 互 作 用 の 欠 如 が 阻 害 活 性 低 下 の 要 因 で あ る と 推 察 さ れ た 。 な お in vitro 活 性 に お い て 1フ ェ ニ ル -5-ピ ラ ゾ ー ル 体 27f は 、 イ ミ ダ ゾ ー ル 体 27b や テ ト ラ ゾ ー ル 体 2 7 d に 劣 る も の の 、e x v i v o 活 性 は 投 与 前 に 比 べ 9 0 % 以 上( 投 与 後 0 . 5 時 間 )と 強 力 で あ っ た 。イ ミ ダ ゾ ー ル 体 2 7 b の 場 合 、i n v i t r o 阻 害 活 性 が 強 力 に も か か わ ら ず ex vivo 活 性 が 低 い の は イ ミ ダ ゾ ー ル 環 の 代 謝 安 定 性 が 低 い も の と 推 察 さ れ る 。さ ら に ピ ラ ゾ ー ル 環 3 位 に メ チ ル 基 27g を 導 入 、 も し く は ト リ フ ル オ ロ メ チ ル 基 27h を 導 入 す る こ と に よ り 、無 置 換 体 2 7 f と 比 べ i n v i t r o 阻 害 活 性 が 3 倍 程 度 向 上 し 、 ま た ex vivo 評 価 に お い て 、 投 与 後 9 時 間 で も 強 力 な DPP-4 阻 害 活 性 (70~80%以 上 の DPP-4 阻 害 )を 有 す る こ と が 判 明 し た。一方、リンカーとしてのピペラジンのピペリジンへの変換は、 1/20 か ら 1/30 ま で DPP-4 阻 害 活 性 の 低 下 を 招 い た (27d vs 28a、 27h vs 28b)。 第4節 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 27g の ベ ン ゼ ン 環 上置換基の検討 化 合 物 27a-h の 中 か ら 、 in vitro と ex vivo い ず れ の 評 価 系 に お い て も D P P - 4 阻 害 活 性 が 強 力 で 、か つ 持 続 的 な 3 - メ チ ル - 1 - フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 2 7 g を 選 定 し 、さ ら に ベ ン ゼ ン 環 上 の 置 換 基 効 果 に つ い て 検 討 し た ( Ta b l e 8 ) 。 35 Ta b l e 8 化 合 物 2 7 g の ベ ン ゼ ン 環 上 置 換 基 効 果 CH3 N N Ar' N N S 4 2 N H Compound N O Ex vivo DPP-4 In vitro DPP-4 inhibition inhibition at 3 mol/kg p.o. Wistar rats (%)* IC50 (nM) Ar' human rat 0.5 h 9h 27g C6H5 0.37 0.29 27i 4-FC6H4 2.9 2.3 27j 3-FC6H4 0.37 0.29 96.1 ± 0.1 75.1 ± 3.9 27k 2-FC6H4 0.85 0.53 75.9 ± 3.1 34.7 ± 2.5 27l 4-ClC6H4 3.4 2.9 N.T. N.T. 27m 4-CNC6H4 12 13 N.T. N.T. N.T. N.T. 94.8 ± 0.1 N.T. 78.3 ± 1.6 N.T. 27n 4-Pyr 5.0 4.7 27o 3-Pyr 0.62 0.77 66.9 ± 8.4 40.8 ± 4.6 27p 2-Pyr 0.63 0.72 83.0 ± 5.5 53.7 ± 3.1 27q 5-CN-2-Pyr 15 14 N.T. N.T. 27r C6H5 (2S,4R) 6.3 5.7 N.T. N.T. 27s C6H5 (2R,4R) >1000 >1000 N.T. N.T. * expressed as mean S.E.M. (n = 3), N.T. : not test 27g の ベ ン ゼ ン 環 に 対 す る フ ッ 素 置 換 の 導 入 は 、 3 位 置 換 体 27j は 阻 害 活 性 を 維 持 し た が 、 2 位 も し く は 4 位 置 換 体 (27k, 27i)で は 阻 害 活 性 が 低 下 し た 。し か し な が ら ベ ン ゼ ン 環 4 位 に 電 子 求 引 性 置 換 基 を 導 入 し た 化 合 物 27l, 27m で は 阻 害 活 性 の 低 下 が 認 め ら れ た こ と か ら 、 S2 extensive subsite に は 空 間 的 な 制 限 が あ る こ と が 明 ら か と な っ た 。一 方 、ベ ン ゼ ン 環 か ら ピ リ ジ ン 環 へ の 変 換 で は 、2ピ リ ジ ル 体 27p も し く は 3-ピ リ ジ ル 体 27o で は 阻 害 活 性 は 保 持 さ れ た が 、 4-ピ リ ジ ル 体 27n で は 阻 害 活 性 が 低 下 し 、 さ ら に 5-シ ア ノ -2-ピ リ ジ ル 体 27q で も 阻 害 活 性 が 低 下 し た 。 一 方 、 3-メ チ ル -136 フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 体 27g の ジ ア ス テ レ オ マ ー (2S,4R)で あ る 化 合 物 27r で は 、 約 1/20 に 阻 害 活 性 が 低 下 し 、 27g の エ ナ ン チ オ マ ー (2R,4R)で あ る 化 合 物 27s で は 阻 害 活 性 が 完 全 に 消 失 し た 。 こ の よ う に 薬 剤 に 対 す る D P P - 4 の 立 体 認 識 は 厳 密 で あ り 、そ の 立 体 化 学 は 阻害活性の発現に重要であることが判った。 第5節 DPP-4 と 類 似 酵 素 DPP-8 お よ び 9 に お け る 阻 害 活 性 の 選択性 これまでの研究から開発候補として選定したアリールピラゾー ル 誘 導 体 27g, 27j, 27p に つ い て DPP-4 の 類 似 酵 素 で あ る DPP-8 お よ び D P P - 9 に 対 す る 阻 害 活 性 を 評 価 し た 。 そ の 結 果 を Ta b l e 9 にまとめた。 Ta b l e 9 D P P - 8 お よ び D P P - 9 に 対 す る D P P - 4 阻 害 活 性 の 選 択 性 Ar N N S N H O Inhibitory activity IC50 (nM) on human enzymes Ar Compound N DPP-4 DPP-8 Inhibitory activity IC50 (nM) on human enzymes Ar Compound DPP-9 DPP-4 DPP-8 DPP-9 0.37 260 540 0.30 86 330 0.63 220 610 CH3 15g 18f O2N 1.6 12 30 1.6 40 110 27g CH3 NC F CF3 N N N 27j N 20d N N 0.37 72.4 CH3 105 27p N N N ア リ ー ル ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 27g, 27j, 27p は 、 単 環 系 15g、 18f 37 な ら び に 縮 合 複 素 環 系 20d と 比 べ て 、 い ず れ も DP P-4 選 択 的 に 阻 害 活 性 を 示 す こ と が 判 明 し た 。 特 に 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 体 27g の DPP-4 に 対 す る 活 性 は 、 DPP-8 な ら び に DPP-9 阻 害 活 性 に 比 較 し て 約 700 倍 お よ び 1500 倍 と 有 意 な 選 択 性 を 示 し た 。 第6節 化 合 物 27g と DPP- 4 と の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 体 27g と DPP-4 と の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 を Figure 14 に 示 す 。 Figure 14 化 合 物 27g と hum an DPP-4 活 性 部 位 の 複 合 体 X 線 構 造 解 析 The surface in pi nk represents S2 extensiv e subsite Assn710 Glu205 Glu206 H-b bond salt O H bridge N Ser209 N S1 subsite S S2 subsite H-bon nd Val207 N N N N CH CH 3 Phe357 Figure 15 Arg358 S2 exttensive subsite 化 合 物 2 7 g と h u m a n D P P -4 の 相 互 作 用 模 式 図 38 化 合 物 27g の チ ア ゾ リ ジ ン 環 は S1 ポ ケ ッ ト に 収 ま っ て 脂 溶 性 の 相 互 作 用 を 、 プ ロ リ ン の 第 二 級 ア ミ ン は Glu205 と Glu206 側 鎖 と イ オ ン 結 合 を 、ま た プ ロ リ ン の ア ミ ド 基 酸 素 原 子 は A s n 7 1 0 と 水 素 結 合 を そ れ ぞ れ 形 成 し て い る 。さ ら に Phe357 は 、ピ ペ ラ ジ ン 環 と CH-相 互 作 用 、 ピ ラ ゾ ー ル 環 と -相 互 作 用 が 認 め ら れ 、 末 端 の フ ェ ニ ル 基 は S2 extensive subsite に 配 置 さ れ 、 Arg358 お よ び Ser209 側 鎖 で 形 成 さ れ る 脂 溶 性 ポ ケ ッ ト と 相 互 作 用 が 確 認 さ れ た 。 ま た 、 Va l 2 0 7 の 主 鎖 カ ル ボ ニ ル と ベ ン ゼ ン 環 4 位 と の 結 合 距 離 (C-O 間 = 3.3 Å)か ら 水 素 結 合 の 形 成 が 可 能 で あ っ た 。 ベ ン ゼ ン 環 が 収 納 さ れ る S2 extensive subsite は 比 較 的 狭 い 空 間 で あ る こ と か ら 、嵩 高 い シ ク ロ ヘ キ シ ル 基 で 置 換 さ れ た 2 7 e や 4 位 置 換 フ ェ ニ ル 誘 導 体 2 7 l 、2 7 m お よ び ピ リ ジ ン 誘 導 体 2 7 q で は 阻 害 活 性 が 低 下 し た と 説 明 で き る ( Ta b l e s 7 , 8 ) 。 ま た 4 - フ ッ 素 フ ェ ニ ル 体 2 7 i や 4 ピ リ ジ ル 体 2 7 n の 活 性 低 下 は 、 隣 接 す る Va l 2 0 7 カ ル ボ ニ ル と 4 フ ッ 素 原 子 ま た は 4-ピ リ ジ ル 環 窒 素 原 子 と の 静 電 的 反 発 作 用 に よ るものと考えられた。 ま た 前 節 に お い て 、 ア リ ー ル ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 27g, 27j, 27p は これまでの一連の化合物群(単環系、縮合環系、ビアリール環系) の 中 で 、い ず れ も D P P - 4 に 対 す る 選 択 性 が 高 い こ と を 見 出 し た が 、 こ れ は 末 端 ア リ ー ル と DPP-4 の S2 extensive subsite と の 効 果 的 な 相 互 作 用 に 起 因 す る も の と 考 え ら れ る 。す な わ ち 、D P P - 8 お よ び D P P - 9 の S 2 e x t e n s i v e s u b s i t e に あ た る ア ミ ノ 酸 残 基 の 違 い が 、ア リ ー ル ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 と 類 似 酵 素 DPP-8 お よ び DPP-9 と の 親 和 性 低 下 に 関 与 し 、D P P - 4 に 対 す る 選 択 性 が 著 し く 向 上 し た も の と 推 定 し た 。 DPP-8 お よ び DPP-9 の 構 造 は 未 決 定 で あ る が 、 ホ モ ロ ジ 39 ー モ デ ル か ら 、 DPP-4 と は 異 な る 3 次 元 ル ー プ 構 造 の 可 能 性 が 指 摘 さ れ て い る 。20) Figure 15 に 示 す 通 り 、 ① DPP-4 で は そ の ル ー プ 構 造 中 に 化 合 物 27g の ピ ペ ラ ジ ン 環 お よ び ピ ラ ゾ ー ル 環 と 相 互 作 用 を 形 成 す る Phe357 が 含 ま れ て い る が 、 DPP-8 も し く は DPP-9 に は そ の 相 互 作 用 が な い こ と 、 ② S2 extensive subsite を 形 成 す る Ser209 に 関 し 、 DPP-8 お よ び DPP-9 に は Ser209 に 相 当 す る ア ミ ノ 酸 残 基 が な い こ と 、 ③ S2 extensive subsite を 形 成 す る Arg358 に 相 当 す る ア ミ ノ 酸 残 基 は 、 DPP-8 で は Asp435 、 DPP-9 で は A s p 4 2 5 で あ り 酵 素 分 子 内 に て 異 な る こ と 、こ れ ら よ り D P P - 8 お よ び DPP-9 は S2 extensive subsite を 形 成 す る 部 位 が 存 在 し な い も の と 想 定 さ れ る 。20) 従 っ て フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 環 を 有 す る 化 合 物 27g は 、 こ の DPP-4 特 異 的 な ポ ケ ッ ト S2 extensive subsite と 効 果 的 な 相 互 作 用 す る こ と に よ り 、D P P - 4 に 対 し 強 い 親 和 性( 阻 害 活 性 ) を 保 有 す る も の の 、 DPP-8 お よ び DPP-9 と の 親 和 性 ( 阻 害 活 性 )は 低 下 し 、そ の 結 果 、D P P - 4 に 特 異 的 な 阻 害 活 性 を 示 し た も の と説明できる。 第 二 章 に お い て 、単 環 系 の 構 造 活 性 相 関 研 究 か ら ピ ペ ラ ジ ン と ピ ペリジンのリンカー間では阻害活性に大きな差がないことを明ら か に し た 。し か し な が ら 、ビ ア リ ー ル 誘 導 体 の 構 造 活 性 相 関 研 究 で は 、 ピ ペ ラ ジ ン 環 と 比 較 し て ピ ペ リ ジ ン 環 で は 阻 害 活 性 が 約 1/20 ま で 低 下 す る こ と が 判 明 し た (27d vs 28a、 27h vs 28b)。 こ の 原 因 を 明 ら か に す る た め に 、 3-ト リ フ ル オ ロ メ チ ル -1-フ ェ ニ ル -5-ピ ラ ゾ ー ル ピ ペ リ ジ ン 体 28b と DPP-4 と の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 を 行 い 、 27g と の 重 ね 合 わ せ を 比 較 検 討 し た (Fig.16)。 40 Figure 16 化 合 物 28b と DPP-4 と の 複 合 体 X 線 構 造 解 析 と 化 合 物 27g の DPP -4 結 合 様 式 と の 重 ね 合 わ せ 比 較 Ar g 3 5 8 a n d k e y r e s i d u e s ar e s h o w n a s c y a n a n d g r a y c a r b o n a t o m s , r e s p e c t i v e l y. S u p e r i m p o s e d i s the bound conformation of compound 27g and Ar g 3 5 8 o f D P P - 4 ( p u r p l e c ar b o n a t o m s ) . そ の 結 果 、2 7 g と 2 8 b は S 1 s u b s i t e な ら び に 第 二 級 ア ミ ン と の 相 互 作 用 等 は 同 じ で あ る が 、興 興 味 深 い こ と に ピ ペ リ ジ ン 体 2 8 b( 青 色 ) の フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 部 位 は 、 S 2 e x t e n s iv e s u b s i t e と 相 互 作 用 し て い な い こ と が 明 ら か と な っ た 。 化 合 物 2 7 g( 紫 色 ) の 場 合 、 ピ ペ ラジン窒素原子の孤立電子 対がピラゾール環と共役 することによ り、ピペラジン環とピラゾ ール環が概ね平面のコ ンホメーション (A)と な り 、 そ の 結 果 、 末 端 フ ェ ニ ル 基 が S2 exten sive subsite と 相 互 作 用 で き る 立 体 配 置 が 可 能 で あ る 。 こ れ に 対 し 、 化 合 物 28b の 場 合 、ピ ペ リ ジ ン 環 と フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 環 の 立 体 的 反 発 に よ り ね じ れ 構 造 (B)と な り 、 末 端 フ ェ ニ ル 基 が S2 exten sive subsite と 相互作用ができないために 阻害活性が低下したもの と推察される (Fig.17)。 41 S2 extensive subsite S 2 extensive s ubsite H N N H R N H C N R CH3 H B A N H N H N H CF3 Figure 17 化 合 物 27g と 28b の コ ン ホ メ ー シ ョ ン 第7節 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 27g の ラ ッ ト お よ びサルにおける薬物動態研究 こ れ ま で の 構 造 活 性 相 関 研 究 か ら 、 ex vivo 評 価 に お い て 投 与 9 時 間 後 に お い て も 血 中 DPP-4 阻 害 活 性 が 優 れ て い た 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 体 2 7 g を 用 い て 、ラ ッ ト な ら び に サ ル に お け る 薬 物 動 態 プ ロ フ ァ イ ル を 検 討 し た 。そ その未変化体の血 中濃度推移なら び に 薬 物 動 態 パ ラ メ ー タ ー を Figure 18 な ら び に T Ta b l e 1 0 に 示 し た。 Figure 18 ラ ッ ト お よ び サ ル に お け る 化 合 物 27g ( HBr 塩 ) の 薬 物 動 態 プ ロ フ ァ イ ル (M e a n ± S . D . , n = 4 ) 42 Ta b l e 1 0 化 合 物 27g( HBr 塩 ) の 薬 物 動 態 パ ラ メ ー タ ー 化 合 物 2 7 g ( H Br 塩 ) を 0 . 1 , 0 . 3 , 1 . 0 m g/ k g 経 口 投 与 後 、 速 や か に 最 高 血 中 濃 度 (tmax = ラ ッ ト : 0 . 7 5 ~ 0 . 8 8 h, サ ル : 0 . 5 0 ~ 1 .4 h ) に 達 し 、 長 い 消 失 半 減 期 が 認 め ら れ た (t1/2 = ラ ッ ト : 8~16 h, サ ル : 15~19 h)。 こ の プ ロ フ ァ イ ル は 、当 初 著 者 が 目 標 と し て い た 1 日 1 回 投 与 が 可 能 な 治 療 薬 の コ ン セ プ ト に 適 合 す る も の で あ っ た 。ま た ラ ッ ト に お い て 0.1~1.0 mg /kg の 範 囲 に お い て 用 量 に 比 例 し た 血 中 暴 露 量 ( A U C 0 - i n f . ) の 増 加 が 認 め ら れ た 。生 物 学 的 利 用 能 ( B A ) も ラ ッ ト で 63~86%、 サ ル で 44~ 83%と 優 れ て お り 、 排 泄 は 両 種 に て 主 に 胆 汁 を 介 し た 糞 中 排 泄 で あ っ た 。こ の プ ロ フ ァ イ ル か ら 2 7 g は 腎 機 能障害を有する糖尿病患者 にとって薬物暴露上昇 というリスクが 少なく、用量調節が不要と なり得ると期待できた。 第8節 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 27g の 薬 理 評 価 優 れ た i n v i t r o 活 性 、か つ 高 い 酵 素 選 択 性 な ら び に 持 続 的 な 薬 物 動 態 プ ロ フ ァ イ ル を 有 す る 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 体 27g を 選 択 し 、 さ ら に 以 下 に 示 す 種 々 の 薬 理 評 価 を 実 施 し た 。 Wi s t a r ラ ッ ト を 用 い 、 化 合 物 2 7 g の H B r 塩 を 0 .0 3 , 0 . 1 , 0 . 3 , 1 m g / k g の 43 用 量 で 経 口 投 与 し 、 血 中 D PP-4 活 性 を ex vivo 評 価 し た (Fig.19)。 Figure 19 g H B r 塩 )投 与 後 の 血 中 D P P - 4 Wis t ar ラ ッ ト に お け る 化 合 物 2 7( 活 性 (% change of baseline) 27g was orally a dm inistrated at a dose of 0.03, 0.1, 0.3 o r 1 m g/ k g a t 0 h . D a t a a r e e x p r es s e d a s m e a n s ± S . E . M . (n = 3). そ の 結 果 、化 合 物 2 7 g は 用 量 依 存 的 で 、か か つ 速 効 的 、さ ら に 持 続 的 な DPP-4 阻 害 活 性 を 示 し た 。 27g は 1 mg/kg と い う 低 用 量 の 単 回 経 口 投 与 に お い て 50%以 上 の DPP-4 阻 害 活 性 を 2 4 時 間 持 続 さ せ ることが可能であった。 44 Figure 20 Zucker lean and f atty ラ ッ ト に お け る 化 合 物 27g ( HBr 塩 ) の 糖 負 荷 試 験 お よ び 血 中 DPP-4 阻 害 活 性 ( a ) C o m p o u n d 2 7 g (H B r s a l t ) o r 0 . 5 % H P M C so l u t i o n ( v e h i c l e ) w a s a d m i n i s t e r e d 3 0 m i n p r i o r t o a n o r a l g l u c o s e c h a l l e n g e ( 1 g / k g ) . Va l u e s a r e m e a n ± S . E . M . ( n = 1 0 ) a s t h e d e l t a g l u c o se l e v e l s a d j u s t e d f r o m t h e p r e - g l u c o s e l e v e l s at 0 m i n . ( b ) T h e i n c r e m e n ta l a r e a s u n d e r t he c u r v e s o f g l u c o s e l e v e l s f r o m 0 m i n t o 6 0 m i n a f t e r gl u c o s e l o a d d u r i ng a n o r a l glu cose tolerance test in Zuc ker rats treated with veh icle or 27g (HBr s a l t ) . ( c ) T h e p l a s m a D P P - 4 a c t i v i t i e s b e f o r e gl u c o s e l o a d i n Z u c k e r r a t s t r e a t e d w i t h v e h i c l e o r c o m p o u n d 2 7 g ( H B r s a l t ) . Va l u e s a r e m e a n s ± S . E . M . ( n = 1 0 ) . # # P < 0 . 0 1 v s . “ Z u c k e r l e a n + Ve h i c l e ” b y S t u d e n t ’ s t - t e s t . * * P < 0 . 0 1 v s . “ Z u c k e r f a t t y + Ve h i c l e ” b y D u n n e t t ' s m u l t i p l e c o m p a r i s o n test. 45 ま た 、 病 態 モ デ ル 動 物 (Zucker fatty rats)を 用 い て 耐 糖 能 改 善 作 用 を 評 価 し た と こ ろ ( F i g . 2 0 ) 、化 合 物 2 7 g は 糖 負 荷 ( 1 g / k g ) の 3 0 分 前 投 与 に て 、 血 糖 値 の 上 昇 を 最 低 用 量 0.03 mg/kg か ら 1 mg/kg の 用 量 に て 有 意 に 抑 制 し 、そ の 作 用 は 耐 糖 能 が 正 常 で あ る 陰 性 対 照 動 物 Zucker lean rats と ほ ぼ 同 レ ベ ル で あ っ た (Fig.20(a),(b))。 こ の と き Zucker fatty rats の 血 中 DPP-4 阻 害 活 性 は 用 量 依 存 的 に 阻 害 さ れ て お り (Fig.20(c))、 投 与 前 と 比 較 し 35%以 上 の DPP-4 阻 害 に よ り 、有 意 な 血 糖 値 上 昇 抑 制 が 認 め ら れ た (Fig.20(c))。ま た そ の 一 方 で 1 mg/kg の 用 量 で は 50%以 上 の DPP-4 阻 害 活 性 が 24 時 間 持 続 す る に も 拘 ら ず 、 血 糖 値 は 前 値 (糖 負 荷 前 レ ベ ル )か ら さ ら に 低 下 す る こ と は な か っ た (Fig.20(a): 投 与 後 120~240 min に お け る 血 糖 値 )。 以 上 、 こ れ ら の ex vivo な ら び に in vivo 結 果 か ら 、 化 合 物 27g は 臨 床 に お い て 、1 日 1 回 投 与 で 、か つ 低 血 糖 を 誘 発 す る こ と な く 血糖値をコントロールできる糖尿病治療薬となり得ると期待され た。 第9節 小括 本 章 で は こ れ ま で に 得 ら れ た 知 見 に 基 づ い て 、著 者 が 新 た に 見 出 し た S2 extensive subsite と の 相 互 作 用 に 焦 点 を 当 て た 創 薬 研 究 を 行 っ た 。 そ の 手 法 と し て 、 DPP-4 の X 線 構 造 解 析 を 利 用 し た ド ッ キ ン グ ス タ デ ィ ー に よ る モ デ リ ン グ を 行 い 、 S2 extensive subsite と 相 互 作 用 が 期 待 で き る 5 員 環 -6 員 環 ビ ア リ ー ル 型 置 換 基 を 有 す る 誘 導 体 を 合 成 し 、 そ の 構 造 活 性 相 関 な ら び に ex vivo に お け る 血 中 DPP-4 活 性 を 評 価 し た 。 結 果 を 以 下 に ま と め た 。 46 1. ド ッ キ ン グ モ デ ル よ り 予 測 し た L 型 構 造 を 有 す る 1-フ ェ ニ ル -2イ ミ ダ ゾ ー ル 体 27b、 1-フ ェ ニ ル -5-テ ト ラ ゾ ー ル 体 27d お よ び 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 体 27g 等 は 期 待 し た 通 り 強 い 阻 害 活 性 を 示 し 、 ex vivo 評 価 に お い て 持 続 的 な DPP-4 阻 害 活 性 が認められた。 2. 27g の 末 端 フ ェ ニ ル 基 の 置 換 基 導 入 や 、 シ ク ロ ヘ キ サ ン 環 も し くはピリジン環への変換による阻害活性の向上は認められなか った。 3 . ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 は 、単 環 系 誘 導 体 1 5 g 、1 8 f も し く は 縮 合 環 系 誘 導 体 2 0 d と 比 較 し て 、D P P - 4 に 対 す る 高 い 酵 素 選 択 性 を 有 し 、 特 に 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 体 27g で は そ の 酵 素 選 択 性 が 約 700 倍 (DPP-4 vs DPP-8) お よ び 約 1500 倍 (DPP-4 vs DPP-9)で あ っ た 。 4 . D P P - 4 と 化 合 物 2 7 g と の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 か ら 、末 端 フ ェ ニ ル 基 は S2 extensive subsite に 収 ま り 、 そ の 狭 い ス ペ ー ス は上述2の構造活性相関研究の結果を支持するものであった。 ま た DPP-8 お よ び DPP-9 の 構 造 情 報 か ら S2 extensive subsite の相互作用が阻害活性のみならず、酵素選択性向上にも寄与し ているものと推察された。 5. 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 誘 導 体 27g HBr 塩 は 、 ラ ッ ト お よびサルにて持続的な薬物動態と優れた生物学的利用能を示し た。 6. 一 連 の 創 薬 研 究 か ら 、 DPP-4 に 特 異 的 な 強 い 阻 害 活 性 を 示 し 、 持 続 的 な 薬 物 動 態 プ ロ フ ァ イ ル を 有 す る 3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル ピ ラ ゾ ー ル 体 27g (テ ネ リ グ リ プ チ ン )HBr 塩 を 開 発 化 合 物 と し 47 て選定することに成功した。 7 . テ ネ リ グ リ プ チ ン H B r 塩 は 病 態 モ デ ル に お い て 、低 血 糖 を 示 す ことなく糖負荷における血糖値上昇を有意に抑制した。 48 第五章 総括 著者は 1 日 1 回投与可能な優れた糖尿病治療薬の創製を目指し、 DPP-4 阻 害 活 性 を 指 標 と し て L-プ ロ リ ル チ ア ゾ リ ジ ン の 位 ア ミ ノ 置換基に焦点を当てたリード最適化研究を展開した。その結果、 位にアリールピペラジンを有する化合物において阻害活性が飛躍 的 向 上 す る こ と を 見 出 し た 。単 環 ア リ ー ル か ら の 縮 合 環 ヘ テ ロ ア リ ー ル 、 さ ら に は 5 員 環 -6 員 環 ビ ア リ ー ル 環 構 造 に 変 換 す る こ と に よ り 、阻 害 活 性 の 向 上 と と も に 、D P P - 4 に 対 す る 酵 素 選 択 性 の 向 上 を 実 現 す る こ と に 成 功 し た 。 ま た DPP-4 と の 複 合 体 X 線 結 晶 構 造 解 析 よ り 、S 2 e x t e n s i v e s u b s i t e と 命 名 し た D P P - 4 側 ポ ケ ッ ト の 存 在 と そ の 重 要 性 を 明 ら か と し 、そ の 部 位 と の 相 互 作 用 が 阻 害 活 性 の み な ら ず 類 似 酵 素 DPP-8 お よ び DPP-9 と DPP-4 と の 識 別 に 寄 与 することを明らかにした。 こ の 一 連 の 化 合 物 の 中 か ら 、 DPP-4 特 異 的 に 強 力 な 阻 害 活 性 を 、 持 続 的 に 発 現 で き る 薬 物 動 態 プ ロ フ ァ イ ル を 有 す る 3-[(2S,4S)-4-[4-(3-メ チ ル -1-フ ェ ニ ル -1H-ピ ラ ゾ ー ル -5-イ ル )ピ ペ ラ ジ ン -1-イ ル ]ピ ロ リ ジ ン -2-イ ル カ ル ボ ニ ル ]チ ア ゾ リ ジ ン 27g (テ ネ リ グ リ プ チ ン )を 創 製 し た 。 本 剤 は 病 態 モ デ ル に お け る 糖 負 荷 試 験 に お い て 、低 血 糖 を 誘 発 す る こ と な く 血 糖 値 の 上 昇 を 抑 制 す る こ と か ら 、こ れ ま で の イ ン ス リ ン 分 泌 促 進 薬 で は 困 難 で あ っ た 安 全 で 、 かつ 1日 1回投与可能な経口糖尿病薬の開発に繋がるものと期待さ れる。 なお、本剤は臨床試験においてその安全性と有効性が確認され、 1 日 1 回 投 与 の 2 型 糖 尿 病 治 療 薬 と し て 、 2012 年 6 月 に 製 造 販 売 49 承 認 を 取 得 し 、治 療 薬 の 新 た な 選 択 肢 と し て 現 在 、臨 床 現 場 に 供 さ れている。 50 謝辞 本 研 究 に 際 し 、終 始 御 懇 切 な る 御 指 導 、御 鞭 撻 を 賜 り ま し た 明 治 薬科大学 川﨑知己教授に深甚なる謝意を表します。 本論文作成に際し、御指導御助言を賜りました明治薬科大学 齋藤直樹教授、古源寛教授に深謝いたします。 ま た 、本 研 究 を 遂 行 し 且 つ 纏 め る に 際 し 、御 懇 篤 な る 御 助 言 を 頂 きました明治薬科大学 樋口和宏講師に感謝申し上げます。 著 者 に 本 論 文 を 纏 め る 機 会 を 与 え て 頂 き 、そ の 間 御 理 解 と 御 鞭 撻 を賜りました田辺三菱製薬株式会社研究本部創薬化学第二研究所 長 上 野 裕 明 博 士 、開 発 本 部 開 発 企 画 部 長 保証本部安全性データ部長 川 島 一 剛 博 士 、信 頼 性 高野郁己氏に深く感謝いたします。 ま た 、投 稿 論 文 作 成 に 際 し 有 益 な 御 助 言 お よ び 多 大 な 御 便 宜 を 賜 りました主席研究員 赤星文彦博士に感謝の意を表します。 本研究遂行にあたり直接懇切なる御指導と御助言を賜りました 田辺三菱製薬株式会社 林義治博士、北嶋浩博士、坂下弘博士、 石 井 伸 一 博 士 、な ら び に 本 研 究 に 多 大 な る 御 協 力 と 御 助 言 頂 き ま し た研究所諸氏に厚く御礼申し上げます。 末 筆 な が ら 、本 研 究 実 施 に あ た り 有 機 合 成 化 学 者 と し て の 礎 を 築 いてくださった恩師の京都工芸繊維大学 奥彬名誉教授ならびに 創 薬 化 学 者 と し て の 基 礎 を 築 い て 頂 い た 深 谷 力 博 士 、森 文 男 博 士 に 謹んで感謝申し上げます。 最後に、本論文作成にあたり陰ながら応援し支えてくれた、妻 睦子、および二人の娘達 ゆり、えりに感謝いたします。 51 実験の部 Chemistry 1 H NMR spectra were measured on a Bruker DPX-300 instrument with tetramethylsilane as the internal standard; chemical shifts are reported in parts per million (ppm, units). Splitting patterns are designated as s, singlet; d, doublet; t, triplet; q, quartet; m, multiplet; dd, doublet of doublets; brs, broad singlet. Elemental analysis for carbon, hydrogen and n i t r o g e n w a s p e r f o r m e d w i t h a Ya n a g i m o t o C H N C O R D E R M T- 6 . L C – M S spectra were obtained on a PE-Sciex API 165 spectrometer with electrospray ionization (ESI) mode. HRMS spectrum was obtained on a Waters Synapt G2 HRMS apparatus. Melting points were determined with a Yanaco micro melting point apparatus. IR spectra were obtained on a PerkinElmer spectrum one apparatus. Column chromatography refers to flash column chromatography conducted on silica gel B W- 3 0 0 (Fuji Silysia). All chemicals and solvents were reagent grade unless otherwise specified. For drying organic solutions in extraction, anhydrous sodium sulfate anhydrous magnesium sulfate was used unless otherwise indicated. 52 or 第二章に関する実験 3-((S)-1-tert-Butoxycarbonyl-4-oxopyrrolidin-2-ylcarbonyl)-thiazolidine (13) (1) A mixture N-tert-butoxycarbonyl-L-trans-hydroxyproline of (12, commercially available) (69.4 g, 0.30 mol), thiazolidine (29.4 g, 0.33 mol), HOBt (50.5 g, 0.33 mol) and EDC hydrochloride (63.3 g, 0.33 mol) in DMF (300 mL) was stirred at room temperature for 18 h. The reaction mixture was concentrated under reduced pressure. The residue was diluted with a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution, and the mixture was extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were dried and concentrated under reduced pressure to 3-[(2S,4R)-1-tert- give butoxycarbonyl-4-hydroxypyrrolidin-2-ylcarbonyl]thiazolidine (56.3 g, 62%) as a colorless oil. 1 H NMR (CDCl3): 1.41–1.45 (9H, m), 1.95–2.34 (2H, m), 2.62–3.25 (2H, m), 3.40–3.98 (4H, m), 4.40–4.90 (4H, m). (2) To a solution of the above compound (55.4 g, 183 mmol) and triethylamine (46 mL, 330 mmol) in dichloromethane (350 mL) was added sulfur trioxide-pyridine complex (52.4 g, 329 mmol) in DMSO (150 mL) under ice cooling and the mixture was stirred for 2 h. The reaction mixture was poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel chromatography with n-hexane/ethyl acetate (1:1, v/v) to give the title compound 13 (30.3 g, 55%) as a colorless powder. 53 1 H NMR (DMSO-d6): 1.36, 1.40 (9H, s), 2.36–2.45 (1H, m), 2.97–3.12 (3H, m), 3.62–3.71 (2H, m), 3.74–3.94 (2H, m), 4.33–4.80 (2H, m), 4.91–5.04 (1H, m). 3-[(2S,4S)-4-(1-Pyrrolidinyl)-2-pyrrolidinylcarbonyl]thiazolidine dihydrochloride (14a) (1) Sodium triacetoxyborohydride (1.60 g, 7.55 mmol) was added to a solution of 13 (1.00 g, 3.33 mmol), pyrrolidine (274 mg, 3.66 mmol) and acetic acid (0.20 mL,3.50 mmol) in 1,2-dichloroethane (30 mL) and the mixture was stirred at room temperature for 13 h. The reaction mixture was poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with chloroform. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue purified by silica gel chromatography with chloroform/methanol (95:5, v/v) to give 3-[(2S,4S)-1-tert-butoxycarbonyl-4-(1-pyrrolidinyl)-2-pyrrolidinylcarbonyl]thiazolidine (793 mg, 67%) as a colorless amorphous. (2) The above-mentioned compound (791 mg) was dissolved in methanol (4 mL) and 4 mol/L hydrochloric acid-ethyl acetate (4 mL) was added thereto. The mixture was stirred at room temperature for 15 h. The reaction mixture was concentrated under reduced pressure and then ethyl acetate was added to the residue. Resulting precipitated solid was collected by filtration to give the title compound 14a (626 mg, 74%) as a colorless powder. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.80–2.15 (6H, m), 2.16–2.28 (2H, m), 2.95–3.25 (3H, m), 3.50–3.95 (3H, m), 4.02–4.15 (2H, m), 4.45–4.75 (4H, m); Anal. Calcd for C12H21N3OS·2HCl·2/5C4H8O2·H2O: C, 42.81; H, 7.45; N, 11.01. Found: 54 C, 42.68; H, 7.53; N, 10.96; m.p.: 82-85 °C. 3-((2S,4S)-4-Piperidino-2-pyrrolidinylcarbonyl)thiazolidine dihydrochloride (14b) The title compound was prepared in 51% yield (705 mg) using 13 (1.00 g, 3.33 mmol) and piperidine (318 mg, 3.73 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.65–1.90 (6H, m), 2.18–2.34 (2H, m), 2.85–3.20 (4H, m), 3.30–3.50 (2H, m), 3.55–4.05 (2H, m), 4.50–4.82 (6H, m); Anal. Calcd for C13H23N3OS·2HCl·H2O: C, 43.33; H, 7.55; N, 11.66. Found: C, 43.73; H, 7.36; N, 11.56; m.p.: 195-200 °C. 3-((2S,4S)-4-Morpholino-2-pyrrolidinylcarbonyl)thiazolidine dihydrochloride (14c) The title compound was prepared in 60% yield (746 mg) using 13 (1.00 g, 3.33 mmol) and morpholine (319 mg, 3.66 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.22–2.35 (2H, m), 2.90–3.50 (7H, m), 3.70–4.20 (5H, m), 4.46–4.83 (6H, m), 9.30 (1H, brs); Anal. Calcd for C12H21N3O2S·2HCl·9/5H2O: C, 38.26; H, 7.12; N, 11.15. Found: C, 38.36; H, 6.87; N, 10.76; m.p.: 160-165 °C. 3-[(2S,4S)-4-(4-Methyl-1-piperazinyl)-2-pyrrolidinylcarbonyl]thiazolidine trihydrochloride (14d) The title compound was prepared in 52% yield (355 mg) using 13 (450 mg, 55 1.50 mmol) and 1-methylpiperazine (181 mg, 1.80 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6):1.88–2.03 (1H, m), 2.79 (3H, s), 2.80–2.94 (1H, m), 2.98–3.93 (15H, m), 4.43–4.77 (3H, m), 9.10 (1H, brs), 10.78 (1H, brs), 11.5 (1H, brs); Anal. Calcd for C13H24N4OS·3HCl·1/5C4H8O2·3/2H2O: C, 37.80; H, 7.26; N, 12.69. Found: C, 37.62; H, 7.57; N, 12.69; m.p.: 207-221 °C. 3-[(2S,4S)-4-(4-Phenyl-1-piperazinyl)-2-pyrrolidinylcarbonyl]thiazolidine trihydrochloride (14e) The title compound was prepared in 74% yield (418 mg) using 13 (450 mg, 1.50 mmol) and 1-phenylpiperazine (287 mg, 1.77 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6):2.35 (1H, q, J = 11.2 Hz), 2.94–3.95 (15H, m), 4.03– 4.18 (1H, m), 4.44–4.77 (3H, m), 6.89 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.03 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.28 (2H, dd, J = 8.0, 7.3 Hz), 9.23 (1H, brs), 10.94 (1H, brs); Anal. Calcd for C18H26N4OS·3HCl·1/2H2O: C, 46.50; H, 6.50; N, 12.05. Found: C, 46.55; H, 6.49; N, 11.94; m.p.: 245 °C; FTIR (KBr): 3437, 2997, 2538, 2385, 2077, 1657, 1491, 1423, 1376 cm-1. 3-[(2S,4S)-4-(4-Benzyl-1-piperazinyl)-2-pyrrolidinylcarbonyl]thiazolidine trihydrochloride (14f) The title compound was prepared in 61% yield (412 mg) using 13 (437 mg, 1.45 mmol) and 1-benzylpiperazine (303 mg, 1.72 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6):1.79–1.89 (1H, m), 2.76–2.84 (1H, m), 2.90–3.90 56 (15H, m), 4.35 (2H, s), 4.45–4.73 (3H, m), 7.45–7.47 (3H, m), 7.62–7.65 (2H, m), 8.99 (1H, brs), 10.45 (1H, brs); Anal. Calcd for C19H28N4OS·3HCl·5/2H2O: C, 44.32; H, 7.05; N, 10.88. Found: C, 44.46; H, 6.79; N, 10.84; m.p.: 218 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(Diphenylmethyl)-1-piperazinyl)-2-pyrrolidinylcarbonyl]thiazolidine trihydrochloride (14g) The title compound was prepared in 61% yield (449 mg) using 13 (402 mg, 1.34 mmol) and 1-diphenylmethylpiperazine (405 mg, 1.60 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6):1.94–2.01 (1H, m), 2.79–2.85 (1H, m), 3.03–3.92 (15H, m), 4.43–4.73 (3H, m), 4.48 (1H, brs), 7.30–7.44 (6H, m), 7.88 (4H, brs), 9.09 (1H, brs), 10.50 (1H, brs); Anal. Calcd for C25H32N4OS·3HCl·2H2O: C, 51.59; H, 6.75; N, 9.63. Found: C, 51.79; H, 6.80; N, 9.47; m.p.: 200 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Methoxyphenyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (15a) The title compound was prepared in 66% yield (567 mg) using 13 (513 mg, 1.71 mmol) and 1-(4-methoxyphenyl)piperazine (394 mg, 2.05 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6):2.28–2.39 (1H, m), 3.00–3.17 (3H, m), 3.68–4.12 (13H, m), 3.71 (3H, s), 4.47–4.77 (3H, m), 6.89 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.05 (2H, d, J = 9.0 Hz), 9.22 (1H, brs), 11.00 (1H, brs); Anal. Calcd for C19H28N4OS·3HCl·1/2H2O: C, 46.11; H, 6.52; N, 11.32. Found: C, 46.28; H, 57 6.40; N, 11.26; m.p.: 239 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Fluorophenyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (15b) The title compound was prepared in 58% yield (371 mg) using 13 (409 mg, 1.36 mmol) and 1-(4-fluorophenyl)piperazine (300 mg, 1.66 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.28–2.39 (1H, m), 3.00–4.10 (16H, m), 4.47–4.76 (3H, m), 7.02–7.14 (4H, m), 9.20 (1H, brs), 10.79 (1H, brs); Anal. Calcd for C18H25FN4OS·5/2HCl·3/20C4H8O2·1/2H2O: C, 46.75; H, 6.26; N, 11.72. Found: C, 46.50; H, 6.63; N, 11.59; m.p.: 194 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Chlorophenyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (15c) The title compound was prepared in 71% yield (533 mg) using 13 (473 mg, 1.57 mmol) and 1-(4-chlorophenyl)piperazine (372 mg, 1.89 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.25–2.35 (1H, m), 2.98–3.94 (15H, m), 4.04–4.10 (1H, m), 4.45–4.75 (3H, m), 7.05 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.30 (2H, d, J = 9.0 Hz), 9.19 (1H, brs), 10.63 (1H, brs); Anal. Calcd for C18H25ClN4OS·5/2HCl·H2O: C, 44.11; H, 6.07; N, 11.43. Found: C, 44.15; H, 6.31; N, 11.28; m.p.: 183 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(3-Chlorophenyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (15d) 58 The title compound was prepared in 55% yield (426 mg) using 13 (476 mg, 1.58 mmol) and 1-(3-chlorophenyl)piperazine (374 mg, 1.90 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.22–2.32 (1H, m), 2.97–4.06 (16H, m), 4.47–4.76 (3H, m), 6.88 (1H, dd, J = 8.1, 1.8 Hz), 6.98 (1H, dd, J = 8.1, 1.8 Hz), 7.07 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.27 (1H, t, J = 8.1 Hz), 9.24 (2H, brs); Anal. Calcd for C18H25ClN4OS·5/2HCl: C, 45.80; H, 5.87; N, 11.87. Found: C, 45.99; H, 6.25; N, 11.75; m.p.: 210 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(2-Chlorophenyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine dihydrochloride (15e) The title compound was prepared in 76% yield (531 mg) using 13 (430 mg, 1.43 mmol) and 1-(2-chlorophenyl)piperazine (338 mg, 1.72 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.28–2.38 (1H, m), 2.97–4.15 (16H, m), 4.47–4.77 (3H, m), 7.12 (1H, td, J = 4.8, 1.5 Hz), 7.21 (1H, dd, J = 4.8, 1.5 Hz), 7.35 (1H, td, J = 8.1, 1.5 Hz), 7.46 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 9.30 (1H, brs), 10.15 (1H, brs); Anal. Calcd for C18H25ClN4OS·2HCl·3/2CH4O: C, 46.66; H, 6.63; N, 11.16. Found: C, 46.38; H, 6.43; N, 11.17; m.p.: 190 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Bromophenyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (15f) The title compound was prepared in 59% yield (341 mg) using 13 (332 mg, 1.11 mmol) and 1-(4-bromophenyl)piperazine (300 mg, 1.24 mmol) in the procedures outlined for 14a. 59 1 H NMR (DMSO-d6): 2.18–2.27 (1H, m), 2.95–4.06 (16H, m), 4.47–4.74 (3H, m), 6.98 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.40 (2H, d, J = 8.8 Hz), 9.15 (1H, brs), 10.50 (1H, brs); Anal. Calcd for C18H25BrN4OS·5/2HCl·1/2H2O: C, 41.14; H, 5.47; N, 10.66. Found: C, 41.06; H, 5.69; N, 10.63; m.p.: 206 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Nitrophenyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (15g) The title compound was prepared in 80% yield (511 mg) using 13 (465 mg, 1.55 mmol) and 1-(4-nitrophenyl)piperazine (385 mg, 1.86 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.23–2.32 (1H, m), 2.95–3.17 (3H, m), 3.57–4.04 (13H, m), 4.47–4.76 (3H, m), 7.15 (2H, d, J = 9.3 Hz), 8.12 (2H, d, J = 9.3 Hz), 9.19 (1H, brs), 10.68 (1H, brs); Anal. Calcd for C18H25N5O3S·5/2HCl·CH4O: C, 44.34; H, 6.17; N, 13.61. Found: C, 44.60; H, 6.53; N, 13.78; m.p.: 196 °C; FTIR (KBr): 3402, 2935, 2559–2433, 1651, 1 5 9 6 , 1 3 3 3 , 1 2 5 3 , 111 2 c m - 1 . 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Cyanophenyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (15h) The title compound was prepared in 12% yield (78 mg) using 13 (485 mg, 1.61 mmol) and 1-(4-cyanophenyl)piperazine (335 mg, 1.79 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.20–2.27 (1H, m), 2.95–3.16 (3H, m), 3.10–4.05 (13H, m), 4.47–4.74 (3H, m), 7.13 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.65 (2H, d, J = 8.8 Hz), 9.13 (1H, brs), 10.61 (1H, 60 brs); Anal. Calcd for C19H25N5OS·5/2HCl·1/10C4H8O2·3/4H2O: C, 48.05; H, 6.19; N, 14.44. Found: C, 48.25; H, 6.48; N, 14.33; m.p.: 216 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Trifluoromethylphenyl)-1-piperazinyl]-2pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (15i) The title compound was prepared in 88% yield (680 mg) using 13 (450 mg, 1.50 mmol) and 1-(4-trifluoromethylphenyl)piperazine (414 mg, 1.80 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.27–2.40 (1H, m), 2.96–4.16 (16H, m), 4.46–4.77 (3H, m), 7.18 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.58 (2H, d, J = 8.8 Hz), 9.22 (1H, brs), 10.73 (1H, brs); Anal. Calcd for C19H25F3N4OS·2.8HCl: C, 44.18; H, 5.42; N, 10.85. Found: C, 43.95; H, 5.82; N, 10.58; m.p.: >141 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(3,4-Dichlorophenyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (15j) The title compound was prepared in 53% yield (563 mg) using 13 (540 mg, 1.80 mmol) and 1-(3,4-dichlorophenyl)piperazine (500 mg, 2.16 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.22–2.32 (1H, m), 2.97–4.06 (16H, m), 4.47–4.76 (3H, m), 7.03 (1H, dd, J = 9.0, 2.7 Hz), 7.27 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.46 (1H, d, J = 9.0 Hz), 9.20 (1H, brs), 10.70 (1H, brs); Anal. Calcd for C18H24Cl2N4OS·5/2HCl·1/10C4H8O2: C, 42.88; H, 5.34; N, 10.87. Found: C, 42.88; H, 5.69; N, 10.82; m.p.: 204 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(3,4-Dicyanophenyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinyl61 carbonyl}thiazolidine trihydrochloride (15k) The title compound was prepared in 54% yield (508 mg) using 13 (561 mg, 1.87 mmol) and 1-(3,4-dicyanophenyl)piperazine (475 mg, 2.24 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.18–2.28 (1H, m), 2.93–3.90 (16H, m), 4.46–4.75 (3H, m), 7.41 (1H, dd, J = 9.0, 2.7 Hz), 7.72 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.90 (1H, d, J = 9.0 Hz), 9.19 (1H, brs), 10.63 (1H, brs); Anal. Calcd for C20H24N6OS·5/2HCl·4/5H2O: C, 47.84; H, 5.64; N, 16.74. Found: C, 48.10; H, 6.04; N, 16.65; m.p.: 219 °C; FTIR (KBr): 3414, 2940, 2557, 2222, 1650, 1598, 1439, 1400, 1265 cm-1. 3-[(2S,4S)-4-(4-Phenylpiperidino)-2-pyrrolidinylcarbonyl]thiazolidine dihydrochloride (16a) The title compound was prepared in 12% yield (78 mg) using 13 (461 mg, 1.53 mmol) and 4-phenylpiperidine (300 mg, 1.86 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.98–2.06 (4H, m), 2.22–2.33 (1H, m), 2.84–2.90 (1H, m), 3.00–3.20 (5H, m), 3.53–4.04 (7H, m), 4.47–4.74 (3H, m), 7.23–7.38 (5H, m); Anal. Calcd for C19H27N3OS·2HCl: C, 54.54; H, 6.99; N, 10.04. Found: C, 54.29; H, 6.97; N, 9.95; m.p.: 285 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Nitrophenyl)piperidino]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine dihydrochloride (16b) The title compound was prepared in 25% yield (240 mg) using 13 (606 mg, 2.02 mmol) and 4-(4-nitrophenyl)piperidine (625 mg, 3.03 mmol) in the 62 procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.95–2.38 (5H, m), 2.90–3.28 (6H, m), 3.51–4.08 (7H, m), 4.48–4.75 (3H, m), 7.54 (2H, d, J = 8.1 Hz), 8.22 (2H, d, J = 8.1 Hz), 9.20 (1H, brs), 10.60 (1H, brs), 12.07 (1H, brs); Anal. Calcd for C19H26N4O3S·2HCl·3/4H2O: C, 47.85; H, 6.23; N, 11.75. Found: C, 47.84; H, 6.24; N, 11.56; m.p.: 215 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Nitrophenyl)-1,4-diazepam-1-yl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine dihydrochloride (17) (1) 4-Fluoronitrobenzene (7.06 g, 50.0 mmol) was added to a stirred solution of homopiperazine (15.0 g, 150 mmol) in N-methyl-2-pyrrolidine (50 mL), and the mixture was stirred at room temperature for 30 min. The reaction mixture was added to iced water, and the precipitate was collected by filtration to give N-(4-nitrophenyl)-1,4-diazepam (10.9 g, 99%) as a yellow powder. (2) The title compound was prepared in 12% yield (118 mg) using 13 (603 mg, 2.01 mmol) and N-(4-nitrophenyl)-1,4-diazepam (443 mg, 2.00 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.80–2.60 (3H, m), 2.70–4.20 (16H, m), 4.38–4.78 (3H, m), 6.89 (2H, d, J = 9.3 Hz), 8.09 (2H, d, J = 9.3 Hz); Anal. Calcd for C19H27N5O3S·2HCl·11/10H2O: C, 45.80; H, 6.31; N, 14.06. Found: C, 45.81; H, 6.51; N, 13.79; m.p.: 176-188 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(2-Pyridyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (18a) 63 The title compound was prepared in 56% yield (466 mg) using 13 (426 mg, 1.42 mmol) and 1-(2-pyridyl)piperazine (279 mg, 1.71 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.26–2.37 (1H, m), 3.00–3.16 (3H, m), 3.43–4.06 (13H, m), 4.47–4.78 (3H, m), 6.98 (1H, t, J = 6.0 Hz), 7.35 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.96 (1H, td, J = 9.0, 1.5 Hz), 8.13 (1H, dd, J = 6.0, 1.5 Hz), 9.23 (1H, brs), 10.98 (1H, brs); Anal. Calcd for C17H25N5OS·3HCl· 1/2CHCl3·17/10CH4O·H2O: C, 39.15; H, 6.38; N, 11.89. Found: C, 39.21; H, 5.99; N, 11.54; m.p.: 205 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Pyridyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonylthiazolidine trihydrochloride (18b) The title compound was prepared in 13% yield (133 mg) using 13 (601 mg, 2.00 mmol) and 1-(4-pyridyl)piperazine (326 mg, 2.00 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.03–2.30 (1H, m), 2.79–4.30 (16H, m), 4.40–4.80 (3H, m), 7.32 (2H, d, J = 7.5 Hz), 8.34 (2H, d, J = 7.2 Hz), 9.15 (1H, brs), 10.80 (1H, brs), 14.00 (1H, brs); Anal. Calcd for C17H25N5OS·3HCl·1/4C2H6O·13/4H2O: C, 39.89; H, 6.89; N, 13.29. Found: C, 39.88; H, 6.78; N, 13.52; m.p.: 199-204 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(5-Chloro-2-pyridyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (18c) The title compound was prepared in 49% yield (262 mg) using 13 (340 mg, 1.13 mmol) and 1-(5-chloro-2-pyridyl)piperazine (268 mg, 1.36 mmol) in the 64 procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.26–2.31 (1H, m), 2.97–4.40 (16H, m), 4.47–4.73 (3H, m), 7.03 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.71 (1H, dd, J = 9.1, 2.5 Hz), 8.18 (1H, d, J = 2.5 Hz), 9.18 (1H, brs), 10.57 (1H, brs); Anal. Calcd for C17H24ClN5OS·5/2HCl·1/2H2O: C, 42.35; H, 5.75; N, 14.53. Found: C, 42.29; H, 5.92; N, 14.34; m.p.: 211 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(5-Trifluoromethyl-2-pyridyl)-1-piperazinyl]-2pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine dihydrochloride (18d) The title compound was prepared in 26% yield (276 mg) using 13 (601 mg, 2.00 mmol) and 1-(5-trifluoromethyl-2-pyridyl)piperazine (462 mg, 2.00 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.20–2.48 (1H, m), 2.87–5.00 (19H, m), 7.14 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.92 (1H, dd, J = 9.3, 2.4 Hz), 8.49 (1H, d, J = 0.6 Hz); Anal. Calcd for C18H24F3N5OS·2HCl·1/10C4H8O2·7/5H2O: C, 42.30; H, 5.71; N, 13.41. Found: C, 42.36; H, 5.77; N, 13.08; m.p.: 177-182 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(5-Nitro-2-pyridyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine dihydrochloride (18e) The title compound was prepared in 49% yield (475 mg) using 13 (601 mg, 2.00 mmol) and 1-(5-nitro-2-pyridyl)piperazine (416 mg, 2.00 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.00–2.34 (1H, m), 2.75–4.10 (16H, m), 4.40–4.80 (3H, m), 7.09 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.32 (1H, dd, J = 9.6, 3.0 Hz), 9.01 (1H, d, J = 3.0 Hz), 9.18 (1H, brs), 10.50 65 (1H, brs); Anal. Calcd for C17H24N6O3S·2HCl·6/5H2O: C, 42.01; H, 5.68; N, 17.29. Found: C, 42.01; H, 5.87; N, 17.10; m.p.: 180-192 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(5-Cyano-2-pyridyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (18f) The title compound was prepared in 22% yield (202 mg) using 13 (740 mg, 2.46 mmol) and 1-(5-cyano-2-pyridyl)piperazine (516 mg, 2.74 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.28–2.39 (1H, m), 2.97–3.16 (3H, m), 3.35–4.10 (13H, m), 4.47–4.76 (3H, m), 7.11 (1H, d, J = 9.3 Hz), 7.98 (1H, dd, J = 9.3, 2.1 Hz), 8.57 (1H, d, J = 2.1 Hz), 9.25 (1H, brs), 10.91 (1H, brs); Anal. Calcd for C18H24N6OS·3HCl·1/6C4H8O2·1/2H2O: C, 44.35; H, 5.85; N, 16.62. Found: C, 44.54; H, 6.23; N, 16.43; m.p.: 202 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Cyano-2-pyridyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (18g) The title compound was prepared in 25% yield (194 mg) using 13 (494 mg, 1.64 mmol) and 1-(4-cyano-2-pyridyl)piperazine (371 mg, 1.97 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.32–2.39 (1H, m), 3.00–3.16 (3H, m), 3.25–4.07 (13H, m), 4.48–4.75 (3H, m), 7.10 (1H, dd, J = 5.1, 0.8 Hz), 7.50 (1H, d, J = 0.8 Hz), 8.36 (1H, d, J = 5.1 Hz), 9.22 (1H, brs), 10.91 (1H, brs); Anal. Calcd for C18H24N6OS·5/2HCl·1/10C4H8O2·5/4H2O: C, 44.65; H, 6.07; N, 16.98. Found: C, 44.70; H, 6.31; N, 16.90; m.p.: 183 °C. 66 3-{(2S,4S)-4-[4-(3-Cyano-2-pyridyl)-1-piperazinyl]-2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (18h) The title compound was prepared in 69% yield (991 mg) using 13 (901 mg, 3.00 mmol) and 1-(3-cyano-2-pyridyl)piperazine (621 mg, 3.30 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.26–2.40 (1H, m), 2.93–3.18 (3H, m), 3.20–4.80 (16H, m), 7.09 (1H, dd, J = 7.7, 4.8 Hz), 8.19 (1H, dd, J = 7.7, 1.9Hz), 8.49 (1H, dd, J = 4.8, 1.9Hz), 9.16(1H, brs), 11.02 (1H, brs), 12.7 (1H, brs); H R M S ( E S I ) c a l c d . f o r C 1 8 H 2 5 N 6 O S [ M + H ] + 3 7 3 . 1 8 11 , f o u n d 3 7 3 . 1 8 0 0 ; m . p . : >131 °C. 第三章に関する実験 3-{(2S,4S)-4-[4-(Isoquinolin-1-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (19a) The title compound was prepared in 8.8% yield (99 mg) using 13 (606 mg, 2.02 mmol) and 1-(isoquinolin-1-yl)piperazine (692 mg, 2.42 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.25–2.30 (1H, m), 3.00–3.17 (3H, m), 3.59–3.95 (12H, m), 4.13–4.18 (1H, m), 4.49–4.77 (3H, m), 7.59 (1H, d, J = 6.1 Hz), 7.71–7.74 (1H, m), 7.86–7.89 (1H, m), 8.02 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.08 (1H, d, J = 6.1 Hz), 8,21 (1H, d, J = 8.5 Hz), 9.25 (1H, brs), 10.89 (1H, brs); Anal. Calcd for C21H27N5OS·3HCl·3/10C2H6O·3/2H2O: C, 47.36; H, 6.40; N, 12.79. Found: C, 47.26; H, 6.42; N, 12.60; LC–MS (ESI) m/z 398.2 [M+H]+; m.p.: 220 °C. 67 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Chloroisoquinolin-1-yl)piperazin-1-yl]-pyrrolidin-2ylcarbonyl}thiazolidine hemipentahydrochloride (19b) The title compound was prepared in 39% yield (318 mg) using 13 (450 mg, 1.50 mmol) and 1-(4-chloroisoquinolin-1-yl)piperazine (446 mg, 1.80 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.32–2.46 (1H, m), 2.95–4.20 (16H, m), 4.43–4.78 (3H, m), 7.74–7.82 (1H, m), 7.90–7.97 (1H, m), 8.14 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.23 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.30 (1H, s), 9.17 (1H, br s), 10.83 (1H, brs), 12.53 (1H, brs); Anal. Calcd for C21H26ClN5OS·5/2HCl· 3/2H2O: C, 45.85; H, 5.77; N, 12.73. Found: C, 45.59; H, 6.05; N, 12.82; LC–MS (ESI) m/z 432.2 [M+H]+; m.p.: >186 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Cyanoisoquinolin-1-yl)piperazin-1-yl]-pyrrolidin-2ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (19c) 1-Chloro-4-cyanoisoquinoline (500 mg, 2.65 mmol) was added to piperazine (4.61 g, 53.5 mmol) at 140 °C, and the mixture was stirred at the same temperature for 2 h. The reaction mixture was cooled, and water was added. The mixture was extracted twice with chloroform and the combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure to give 1-(4-cyanoisoquinolin-1-yl)piperazine (491 mg, 78%) as a dark brown solid. 1 H NMR (CDCl3): 3.08–3.17 (4H, m), 3.62–3.68 (4H, m), 7.59 (1H, t, J = 7.1 Hz), 7.77 (1H, t, J = 7.1 Hz), 8.02–8.09 (2H, m), 8.47 (1H, s). The title compound was prepared in 36% yield (202 mg) using 13 (300 mg, 1.00 mmol) and 1-(4-cyanoisoquinolin-1-yl)piperazine (252 mg, 1.06 mmol) 68 in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.26–2.43 (1H, m), 2.93–4.20 (16H, m), 4.44–4.78 (3H, m), 7.74–7.82 (1H, m), 7.75–8.05 (2H, m), 8.22 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.69 (1H, s), 9.16 (1H, br s), 10.85 (1H, br s), 12.65 (1H, brs); Anal. Calcd for C22H26N6OS·3HCl·2/5C2H6O·H2O: C, 48.18; H, 5.92; N, 14.79. Found: C, 48.02; H, 6.16; N, 15.13; LC–MS (ESI) m/z 423.2 [M+H]+; m.p.: >183 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(Quinolin-2-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (20a) The title compound was prepared in 61% yield (202 mg) using 13 (488 mg, 1.60 mmol) and 1-(2-quinolyl)piperazine (416 mg, 1.95 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.20–2.30 (1H, m), 2.96–3.17 (3H, m), 3.64–4.40 (13H, m), 4.47–4.76 (3H, m), 7.50 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.60 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.77 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.93 (1H, d, J = 7.5 Hz), 8.15–8.20 (1H, m), 8.44 (1H, d, J = 9.6 Hz), 9.21 (1H, brs), 10.68 (1H, br s); Anal. Calcd for C21H27N5OS·3HCl·7/2H2O: C, 44.25; H, 6.54; N, 12.29. Found: C, 44.23; H, 6.34; N, 12.18; LC–MS (ESI) m/z 398.2 [M+H]+; m.p.: 55 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(Quinolin-4-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (20b) The title compound was prepared in 34% yield (392 mg) using 13 (601 mg, 2.00 mmol) and 1-(4-quinolyl)piperazine (469 mg, 2.20 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.16–2.40 (1H, m), 2.70–4.30 (16H, m), 4.40–4.80 69 (3H, m), 7.37 (1H, d, J = 6.9 Hz), 7.77 (1H, t, J = 8.1 Hz), 8.04 (1H, t, J = 8.4 Hz), 8.21 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.85 (1H, d, J = 6.9 Hz); Anal. Calcd for C21H27N5OS·3HCl·1/2C2H6O·11/10H2O: C, 46.39; H, 6.62; N, 12.30. Found: C, 46.34; H, 6.54; N, 12.47; LC–MS (ESI) m/z 398.2 [M+H]+; m.p.: 216-229 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(2-Methylquinolin-4-yl)piperazin-1-yl]-pyrrolidin-2ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (20c) The title compound was prepared in 75% yield (863 mg) using 13 (601 mg, 2.00 mmol) and 1-(2-methylquinolin-4-yl)piperazine (500 mg, 2.20 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.20–2.42 (1H, m), 2.81 (3H, s), 2.91–3.20 (3H, m), 3.30–4.26(13H, m), 4.44–4.87 (3H, m), 7.35 (1H, s), 7.73 (1H, t, J = 7.6 Hz), 8.00 (1H, t, J = 7.6 Hz), 8.16 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.24 (1H, d, J = 8.4 Hz); Anal. Calcd for C22H29N5OS·3HCl·3/5C2H6O·7/5H2O: C, 48.56; H, 6.75; N, 12.21. Found: C, 48.64; H, 6.72; N, 12.11; LC–MS (ESI) m/z 412.4 [M+H]+; m.p.: 204 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(2-Trifluoromethylquinolin-4-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine dihydrochloride (20d) The title compound was prepared in 47% yield (1.06 g) using 13 (655 mg, 2.18 mmol) and 1-(2-trifluoromethylquinolin-4-yl)piperazine (735 mg, 2.61 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.41–2.43 (1H, m), 3.08–3.18 (3H, m), 3.57–3.98 (12H, m), 4.20–4.24 (1H, m), 4.50–4.81 (3H, m), 7.39 (1H, s), 7.76 (1H, t, J 70 = 7.6 Hz), 7.88–7.91 (1H, m), 8.12–8.17 (2H, m), 9.26 (1H, brs), 11.10 (1H, brs); Anal. Calcd for C22H26F3N5OS·2HCl·3H2O: C, 44.60; H, 5.78; N, 11.82. Found: C, 44.85; H, 5.73; N, 11.87; LC–MS (ESI) m/z 466.4 [M+H]+; m.p.: 1 9 0 ° C ; F T I R ( K B r ) : 3 3 6 9 , 2 9 5 3 , 2 6 3 5 , 2 5 6 3 , 2 4 4 7 , 1 6 5 3 , 1 5 8 5 , 11 3 3 c m - 1 . 3-{(2S,4S)-4-[4-(7-Chloroquinolin-4-yl)piperazin-1-yl]-pyrrolidin-2ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (20e) The title compound was prepared in 55% yield (1.04 g) using 13 (1.00 g, 3.33 mmol) and 1-(7-chloroquinolin-4-yl)piperazine (870 mg, 3.51 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.10–2.37 (1H, m), 2.84–4.00 (16H, m), 4.41–4.82 (3H, m), 7.36 (1H, d, J = 6.9 Hz), 7.77 (1H, dd, J = 1.8, 9.0 Hz), 8.22 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.27 (1H, d, J = 1.8 Hz), 8.85 (1H, d, J = 6.9 Hz), 9.18 (1H, brs), 10.82 (1H, brs); Anal. Calcd for C21H26ClN5OS·3HCl·3/2H2O: C, 44.38; H, 5.67; N, 12.32. Found: C, 44.24; H, 5.71; N, 12.23; LC–MS (ESI) m/z 432.2 [M+H]+; m.p.: 201-206 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(7-Trifluoromethylquinolin-4-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (20f) The title compound was prepared in 23% yield (282 mg) using 13 (601 mg, 2.00 mmol) and 1-(7-trifluoromethylquinolin-4-yl)piperazine (619 mg, 2.20 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.20–2.47 (1H, m), 2.90–3.20 (3H, m), 3.30–4.30 (13H, m), 4.45–4.85 (3H, m), 7.46 (1H, d, J = 6.7 Hz), 7.98 (1H, dd, J = 1.5, 9.0 Hz), 8.43 (1H, d, J = 8.9 Hz), 8.62 (1H, s), 8.96 (1H, d, J = 6.7 Hz); Anal. 71 Calcd for C22H26F3N5OS·3HCl·1/2C2H6O·H2O: C, 44.85; H, 5.56; N, 11.37. Found: C, 44.94; H, 5.51; N, 11.38; LC–MS (ESI) m/z 466.4 [M+H]+; m.p.: 209 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(Benzimidazol-2-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine dihydrochloride (21a) The title compound was prepared in 43% yield (94 mg) using 13 (128 mg, 0.426 mmol) and 1-(benzimidazol-2-yl)piperazine (86 mg, 0.425 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.72–2.16 (1H, m), 2.65–4.30 (16H, m), 4.40–4.80 (3H, m), 7.18–7.33 (2H, m), 7.36–7.51 (2H, m), 8.95 (1H, brs), 9.70 (1H, brs), 10.50 (1H, brs), 13.71 (1H, brs); Anal. Calcd for C19H26N6OS·2HCl·3H2O: C, 44.44; H, 6.67; N, 16.37. Found: C, 44.67; H, 6.52; N, 16.73; LC–MS (ESI) m/z 387.2 [M+H]+; m.p.: 225 °C. 3-[(2S,4S)-1-Benzyloxycarbonyl-4-(piperazin-1-yl)pyrrolidin-2-ylcarbonyl]thiazolidine (25) Sodium triacetoxyborohydride (1.72 g, 8.11 mmol) was added to a stirred solution of 3-((S)-1-benzyloxycarbonyl-4-oxopyrrolidin-2-ylcarbonyl)- thiazolidine (24) (1.36 g, 4.07 mmol), 1-(tert-butoxycarbonyl)piperazine (910 mg, 4.89 mmol) and acetic acid (0.24 mL, 4.2 mmol) in 1,2-dichloroethane (40 mL), and the mixture was stirred at room temperature overnight. The reaction mixture was poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with chloroform. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under 72 reduced pressure. The residue was purified by silica gel chromatography with ethyl acetate to give 3-[(2S,4S)-1-benzyloxycarbonyl-4-(4-tert- butoxycarbonylpiperazin-1-yl)pyrrolidin-2-ylcarbonyl]thiazolidine (1.80 g, 88%) as a colorless powder. A mixture of the above compound (1.79 g, 3.55 mmol) and trifluoroacetic acid (10 mL) in dichloromethane (100 mL) was stirred at room temperature overnight. The reaction mixture was concentrated under reduced pressure, and the residue was poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with chloroform. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure to give the title compound 25 (1.38 g, 96%) as a colorless powder. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.46–1.55 (1H, m), 1.90–3.14 (13H, m), 3.52–3.88 (3H, m), 4.33–4.72 (3H, m), 4.87–5.08 (2H, m), 7.27–7.43 (5H, m); LC–MS (ESI) m/z 405.4 [M+H]+. 3-{(2S,4S)-4-[4-(5-Chlorobenzimidazol-2-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2ylcarbonyl}thiazolidine trihydrobromide (21b) A mixture of 25 (345 mg, 0.853 mmol), 2,5-dichlorobenzimidazole (26a) (191 mg, 1.02 mmol) and N,N-diisopropylethylamine (0.18 mL, 1.0 mmol) in N-methyl-2-pyrrolidone (6 mL) was stirred at 100 o C for overnight. The reaction mixture was poured into water and extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by high performance liquid chromatography to give 3-{(2S,4S)-1- benzyloxycarbonyl-4-[4-(5-chlorobenzimidazol-2-yl)piperazin-1-yl]73 pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine (122 mg, 26%) as a pale-yellow powder. A mixture of the above compound (110 mg, 0.198 mmol) and 30% hydrogen bromide-acetic acid solution (10 mL) was stirred at room temperature for 6 h. Diethyl ether was added to the reaction mixture, and the precipitate was collected by filtration and recrystallized with ethanol to give the title compound 21b (56 mg, 40%) as a colorless powder. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.76–1.96 (1H, m), 2.70–4.87 (16H, m), 4.46–4.74 (3H, m), 7.32 (1H, dd, J = 1.7, 8.5 Hz), 7.44 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.48 (1H, d, J = 1.7 Hz), 8.96 (1H, brs), 9.59 (1H, brs), 13.15 (1H, brs); Anal. Calcd for C19H25ClN6OS·3HBr·2H2O: C, 32.61; H, 4.61; N, 12.01. Found: C, 32.65; H, 4.38; N, 11.82; LC–MS (ESI) m/z 421.2 [M+H]+. 2-Chlorobenzimidazole-5-carbonitrile (26b) A solution of bis(trichloromethyl)carbonate (2.12 g, 7.14 mmol) in tetrahydrofuran (20 mL) was added dropwise to a stirred solution of 3,4-diaminobenzonitrile (2.60 g, 18.2 mmol) and pyridine (2 mL, 25 mmol) in DMF (20 mL) under ice-cooling. The mixture was stirred at room temperature for 18 h. Dilute hydrochloric acid was added to the reaction mixture, and the mixture was extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. To the residue was added ethyl acetate, and then the precipitate was collected by filtration to give 2-hydroxybenzimidazole-5-carbonitrile (896 mg, 29%) as a purple solid. 1 H NMR (DMSO-d6): 7.07 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.31 (1H, s), 7.39 (1H, d, J 74 = 8.2 Hz), 11.03 (1H, brs), 11.16 (1H, brs); LC–MS (ESI) m/z 160.0 [M+H]+. A mixture of the above compound (894 mg, 5.62 mmol) and phosphorus oxychloride (12 mL) was refluxed for 3 h. The reaction mixture was added to ice, and extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel chromatography with n-hexane/ethyl acetate (2:3, v/v) to give the title compound 26b (322 mg, 32%) as a colorless powder. LC–MS (ESI) m/z 178.0 [M+H]+. 3-{(2S,4S)-4-[4-(5-Cyanobenzimidazol-2-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (21c) 3-{(2S,4S)-1-Benzyloxycarbonyl-4-[4-(5-cyanobenzimidazol-2-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine was prepared in 54% yield using 26b in the procedures outlined for 21b. A mixture of the above compound (200 mg, 0.367 mmol) and thioanisole (0.43 mL, 3.7 mmol) in trifluoroacetic acid (10 mL) was stirred at room temperature overnight. Diethyl ether was added to the reaction mixture, and the precipitate was collected by filtration and purified by high performance liquid chromatography and converted to hydrochloride salt with 4 mol/L hydrogen chloride in ethyl acetate to give the title compound 21c (50 mg, 26%) as a colorless powder. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.89–2.09 (1H, m), 2.78–4.20 (16H, m), 4.47–4.82 (3H, m), 7.51 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.61 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.81 (1H, s), 8.97 (1H, brs), 10.28 (1H, brs); 75 Anal. Calcd for C20H25N7OS·3HCl·2/5C4H8O2·27/10H2O: C, 42.90; H, 6.10; N, 16.21. Found: C, 42.92; H, 5.82; N, 16.12; LC–MS (ESI) m/z 412.4 [M+H]+; FTIR (KBr): 3369, 2929, 2226, 1652, 1459, 1371, 1280 cm-1. 3-{(2S,4S)-4-[4-(Benzoxazol-2-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (22a) The title compound was prepared in 34% yield (286 mg) using 13 (601 mg, 2.00 mmol) and 1-(benzoxazol-2-yl)piperazine (610 mg, 3.00 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.20–2.42 (1H, m), 2.89–3.20 (3H, m), 3.25–4.35 (13H, m), 4.40–4.80 (3H, m), 7.10 (1H, dt, J = 1.2, 7.5 Hz), 7.22 (1H, dt, J = 1.2, 7.8 Hz), 7.37 (1H, dd, J = 0.6, 7.8 Hz), 7.47 (1H, d, J = 7.8 Hz), 9.25 (1H, brs), 11.00 (1H, brs); Anal. Calcd for C19H25N5O2S·3HCl·3/10C2H6O·3/2H2O: C, 43.78; H, 6.15; N, 13.02. Found: C, 43.74; H, 6.23; N, 13.18; LC–MS (ESI) m/z 388.4 [M+H]+; m.p.: 202-217 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(5-Cyanobenzoxazol-2-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin2-ylcarbonyl}thiazolidine dihydrochloride (22b) The title compound was prepared in 28% yield (302 mg) using 13 (601 mg, 2.00 mmol) and 1-(5-cyanobenzoxazol-2-yl)piperazine (502 mg, 2.20 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.94–2.26 (1H, m), 2.80–3.00 (1H, m), 3.00–4.30 (15H, m), 4.45–4.78 (3H, m), 7.56 (1H, dd, J = 1.8, 8.4 Hz), 7.66 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.83 (1H, d, J = 1.5 Hz), 9.05 (1H, brs), 10.43 (1H, brs); Anal. 76 Calcd for C20H24N6O2S·2HCl·1/2H2O: C, 48.58; H, 5.50; N, 17.00. Found: C, 48.33; H, 5.58; N, 16.71; LC–MS (ESI) m/z 413.4 [M+H]+; m.p.: 258 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(Benzothiazol-2-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (23a) The title compound was prepared in 64% yield (591 mg) using 13 (601 mg, 2.00 mmol) and 1-(benzothiazol-2-yl)piperazine (482 mg, 2.20 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.20–2.44 (1H, m), 2.90–3.20 (3H, m), 3.35–4.30 (13H, m), 4.42–4.82 (3H, m), 7.16 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.35 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.55 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.86 (1H, d, J = 7.5 Hz), 9.25 (1H, brs), 10.90 (1H, brs); Anal. Calcd for C19H25N5OS2·3HCl·1/5C2H6O· H2O: C, 43.14; H, 5.82; N, 12.96. Found: C, 43.07; H, 5.70; N, 12.99; LC–MS (ESI) m/z 404.4 [M+H]+; m.p.: 216-225 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(5-Cyanobenzothiazol-2-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2ylcarbonyl}thiazolidine Dihydrochloride (23b) The title compound was prepared in 48% yield (500 mg) using 13 (601 mg, 2.00 mmol) and 1-(5-cyanobenzothiazol-2-yl)piperazine (601 mg, 2.46 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.04–2.28 (1H, m), 2.82–3.00 (1H, m), 3.00–4.30 (15H, m), 4.43–4.80 (3H, m), 7.53 (1H, dd, J = 1.5, 8.2 Hz), 7.93 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.07 (1H, d, J = 8.2 Hz), 9.08 (1H, brs), 10.51 (1H, brs); Anal. Calcd for C20H24N6OS2·2HCl·H2O: C, 46.24; H, 5.43; N, 16.18. Found: C, 46.05; H, 5.41; N, 16.04; LC–MS (ESI) m/z 429.2 [M+H]+; m.p.: 213 °C. 77 第四章に関する実験 1-Benzyloxycarbonyl-4-[(methylthio)phenyliminomethyl]piperazine (29a) Phenyl isothiocyanate (2.9 mL, 24 mmol) was added to a stirred solution of 1-benzyloxycarbonylpiperazine (5.00 g, 22.7 mmol) in acetone (50 mL), and the mixture was stirred for 1 h at room temperature. The precipitate was collected by filtration and washed with acetone to give 1-(anilinocarbothioyl)-4-(benzyloxycarbonyl)piperazine (5.08 g, 63%) as a c o l o r l e s s p o w d e r. 1 H N M R ( D M S O - d 6 ) : δ 3 . 5 2 ( 4 H , b r s ) , 3 . 9 3 ( 4 H , b r s ) , 5 . 1 2 ( 2 H , s ) , 7 . 11 ( 1 H , t, J = 8.5 Hz), 7.27–7.45 (9H, m), 9.37 (1H, brs). Methyl iodide (1.1 mL, 18 mmol) was added to a solution of the above compound (5.07 g, 14.3 mmol) in methanol (100 mL) under ice-cooling, and the mixture stirred at room temperature for 17 h. The reaction mixture was concentrated under reduced pressure. The residue was poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with dichloromethane. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure to give the title compound 29a (5.71 g, quant.) as a pale yellow oil. 1 H NMR (CDCl3): δ 2.03 (3H, s), 3.59 (8H, brs), 5.17 (2H, s), 6.87 (2H, d, J = 7.3 Hz), 7.00 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.26 (2H, t, J = 7.3 Hz), 7.32–7.43 (5H, m). 1-(1-Phenyl-1H-imidazol-2-yl)piperazine (30a) 78 A mixture of 29a (3.00 g, 8.12 mmol) and aminoacetaldehyde dimethyl acetal (1.8 mL, 17 mmol) in pyridine (15 mL) was stirred at 100 oC for 2 days. The reaction mixture was concentrated under reduced pressure. The residue was poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with chloroform. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. A solution of the residue in 2 mol/L hydrochloric acid (30 mL) was stirred for 2 h at 100 °C. After cooling to room temperature, the reaction mixture was poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with chloroform. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel chromatography with chloroform/methanol (30:1, v/v) 1-benzyloxycarbonyl-4-(1-phenyl-1H-imidazol-2-yl)piperazine to (1.16 give g, 39%) as a brown oil. 1 H NMR (CDCl3): δ 2.96–3.03 (4H, m), 3.44–3.52 (4H, m), 5.12 (2H, s), 6.86 (1H, d, J = 1.6 Hz), 6.88 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.27-7.54 (10H, m). To t h e a b o v e c o m p o u n d ( 1 . 1 6 g , 3 . 2 0 m m o l ) i n m e t h a n o l ( 3 0 m L ) w a s a d d e d 10% palladium on carbon (232 mg). The mixture was stirred at room temperature for 20 h under a hydrogen atmosphere (1 atm). Palladium on carbon was removed by filtration. The filtrate was concentrated under reduced pressure to give the title compound 30a (742 mg, quant.) as a colorless amorphous. 1 H NMR (CDCl3): δ 3.04–3.28 (8H, m), 3.49 (1H, s), 6.85 (1H, d, J = 1.6 Hz), 6.88 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.34–7.52 (5H, m). 79 3-{(2S,4S)-4-[4-(1-Phenyl-1H-imidazol-1-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (27b) The title compound was prepared in 58% yield (1.15 g) using 13 (901 mg, 3.00 mmol) and 30a (740 mg, 3.24 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.10–2.26 (1H, m), 2.83–4.05 (16H, m), 4.43–4.77 (3H, m), 7.48 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.53 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.54-7.72 (5H, m), 9.07 (1H, brs), 10.98 (1H, brs); Anal. Calcd for C21H28N6OS·3HCl·3/5C4H8O2·5/2H2O: C, 45.34; H, 6.63; N, 13.56. Found: C, 45.16; H, 6.86; N, 13.66; LC–MS (ESI) m/z 413.4 [M+H]+; m.p.: >182 °C. 3-{(2S,4S)-4-[4-(4-Phenylthiazol-2-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (27c) The title compound was prepared in 83% yield (1.41 g) using 13 (901 mg, 3.00 mmol) and 4-phenyl-2-(piperazin-1-yl)thiazole (810 mg, 3.30 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.27–2.42 (1H, m), 2.95–3.18 (3H, m), 3.37–4.18 (16H, m), 4.47–4.78 (3H, m), 7.30 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.37-7.45 (3H, m), 7.87 (2H, d, J = 7.1 Hz), 9.17 (1H, brs), 10.93 (1H, brs); Anal. Calcd for C21H27N5OS2·33/10HCl·2/5C2H6O: C, 46.07; H, 5.80; N, 12.32. Found: C, 4 5 . 8 4 ; H , 6 . 1 4 ; N , 11 . 9 3 ; L C – M S ( E S I ) m / z 4 3 0 . 4 [ M + H ] + ; m . p . : > 1 3 5 ° C . 3-{(2S,4S)-4-[4-(1-Phenyl-1H-tetrazol-5-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (27d) The title compound was prepared in 68% yield (863 mg) using 13 (696 mg, 2.31 mmol) and 1-(1-phenyl-1H-tetrazol-5-yl)piperazine (590 mg, 2.56 80 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.02–2.22 (1H, m), 2.80–3.95 (16H, m), 4.45–4.73 (3H, m), 7.57–7.73 (5H, m), 9.04 (1H, brs), 10.61 (1H, brs); Anal. Calcd for C19H26N8OS·5/2HCl·1/4C4H8O2·1/2H2O: C, 44.76; H, 5.92; N, 20.88. Found: C, 44.82; H, 6.31; N, 20.94; LC–MS (ESI) m/z 415.4 [M+H]+; m.p.: 184 °C. 1-(1-Cyclohexyl-1H-tetrazol-5-yl)piperazine (30b) Cyclohexyl isocyanate (1.2 mL, 9.4 mmol) was added to a solution of 1-benzyloxycarbonylpiperazine (2.07 g, 9.40 mmol) in dichloromethane (50 mL), and the mixture was stirred for 1 h at room temperature, and then concentrated under reduced pressure. Phosphorus oxychloride (8.8 mL, 94 mmol) was added to a stirred solution of the residue in tetrahydrofuran (100 mL), and the mixture was refluxed for 18 h. The reaction mixture was concentrated under reduced pressure, and a 0.5 mol/L triazole in acetonitrile (100 mL, 50 mmol) was added to the residue. The mixture was stirred at room temperature for 3 h, and then concentrated under reduced pressure. The residue was poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. An aqueous solution (20 mL) of sodium azide (6.50 g, 100 mmol) was added to the residue in methanol (100 mL), and the mixture was stirred at 70 oC for 3 h , a n d t h e n c o n c e n t r a t e d u n d e r r e d u c e d p r e s s u r e . Wa t e r w a s a d d e d t o t h e residue, and the mixture was extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel chromatography 81 with n-hexane/ethyl acetate (7:3, v/v) to give 1-benzyloxycarbonyl-4( 1 - c y c l o h e x y l - 1 H - t e t r a z o l - 5 - y l ) p i p e r a z i n e ( 3 9 0 m g , 11 % ) a s a c o l o r l e s s p o w d e r. The title compound was prepared quantitatively using the above compound in the procedures outlined for 30a. 1 H NMR (CDCl3): δ 1.28-1.47 (3H, m), 1.68–2.07 (7H, m), 3.04–3.08 (4H, m), 3.18–3.23 (4H, m), 3.37-3.57 (1H, m), 3.95–4.08 (1H, m). 3-{(2S,4S)-4-[4-(1-Cyclohexyl-1H-tetrazol-5-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (27e) The title compound was prepared in 56% yield (302 mg) using 13 (290 mg, 0.965 mmol) and 30b (248 mg, 1.05 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.20–1.34 (1H, m), 1.40–1.50 (2H, m), 1.64–1.88 (5H, m), 1.97–2.03 (2H, m), 2.12–2.32 (1H, m), 2.90–4.05 (16H, m), 4.25 (1H, m), 4.48–4.75 (3H, m), 9.10 (1H, brs), 10.67 (1H, brs); Anal. Calcd for C19H32N8OS·5/2HCl·1/10C4H8O2·1/2H2O: C, 44.00; H, 6.91; N, 21.16. Found: C, 44.02; H, 7.29; N, 20.90; LC–MS (ESI) m/z 421.2 [M+H]+; m.p.: 178 °C. 1-(1-Phenyl-5-pyrazolyl)piperazine (30c) A 1 mol/L aqueous sodium hydroxide solution (29 mL, 29.0 mmol) was added to a stirred solution of ethyl 3,3-diethoxypropionate (5.34 g, 28.1 mmol) in tetrahydrofuran (60 mL), and the mixture was stirred for 12 h at room t e m p e r a t u r e , a n d t h e n c o n c e n t r a t e d u n d e r r e d u c e d p r e s s u r e . To a s o l u t i o n o f 82 the residue in DMF (60 mL) were added HOBt (5.16 g, 33.7 mmol), EDC hydrochloride (6.46 g, 33.7 mmol) and 1-benzyloxycarbonylpiperazine (6.20 g, 28.1 mmol) at room temperature. The mixture was stirred at room temperature for 6 h, and then concentrated under reduced pressure. The residue was poured into water and extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel with n-hexane/ethyl acetate (3:7, v/v) to give 1-benzyloxycarbonyl-4-(3,3-diethoxypropionyl)piperazine (10.1 g, 98%) as an oil. A 50% aqueous trifluoroacetic acid solution (20 mL) was added to a stirred solution of the above compound (3.28 g, 9.00 mol) in chloroform (30 mL) under ice-cooling, and the reaction mixture was stirred at room temperature for 24 h. The reaction solution was extracted twice with chloroform. The combined extracts were washed with water and brine, dried and concentrated u n d e r r e d u c e d p r e s s u r e . To a s o l u t i o n o f t h e r e s i d u e i n e t h a n o l ( 6 0 m L ) w a s added phenylhydrazine (0.89 mL, 9.0 mmol) and methanesulfonic acid (0.060 mL, 0.90 mmol), and the solution was stirred at room temperature for 3 h. Pyridine (1.0 mL) was added, and then the mixture was concentrated u n d e r r e d u c e d p r e s s u r e . To a s o l u t i o n o f t h e r e s i d u e i n p y r i d i n e ( 5 0 m L ) , w a s added phosphorus oxychloride (1.68 mL, 18.0 mmol). The mixture was stirred at room temperature for 18 h, and then concentrated under reduced pressure. The residue was poured into water and extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel 83 chromatography with n-hexane/ethyl acetate (7:3, v/v) to give 1 - b e n z y l o x y c a r b o n y l - 4 - ( 1 - p h e n y l p y r a z o l - 5 - y l ) p i p e r a z i n e ( 0 . 2 2 g , 11 % ) a s an oil. 1 H NMR (CDCl3): δ 2.83 (4H, brs), 3.49–3.48 (4H, m), 5.12 (2H, s), 5.85 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.24–7.45 (8H, m), 7.51 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.78 (2H, d, J = 8.2 Hz). The title compound 30c was prepared quantitatively using the above compound in the procedures outlined for 30a. 1 H NMR (CDCl3): δ 3.06–3.18 (8H, m), 5.93 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.32 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.45 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.54 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.72 (2H, d, J = 7.5 Hz). 3-{(2S,4S)-4-[4-(1-Phenyl-1H-pyrazol-5-yl)piperazin-1-yl]pyrrolizin-2ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (27f) The title compound was prepared in 50% yield (168 mg) using 13 (180 mg, 0.600 mmol) and 30c (137 mg, 0.601 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.10–2.30 (1H, m), 2.80–4.10 (16H, m), 4.46–4.74 (3H, m), 6.10 (1H, d, J = 1.7 Hz), 7.34–7.37 (1H, m), 7.49–7.52 (2H, m) , 7.56 (1H, d, J = 1.7 Hz), 7.79–7.81 (2H, m), 9.07 (1H, brs), 10.65 (1H, brs); Anal. Calcd for C21H28N6OS·5/2HCl·1/2C4H8O2· 3/4H2O: C, 49.22; H, 6.46; N, 14.97. Found: C, 49.25; H, 6.59; N, 15.20; LC–MS (ESI) m/z 413.4 [M+H]+; m.p.: 187 °C. 1-Acetoacetyl-4-tert-butoxycarbonylpiperazine (29d) 84 A solution of 1-tert-butyloxycarbonylpiperazine (5.02 g, 27.0 mmol) and diketene (2.50 mL 32.6 mmol) in DMF (90 mL) was stirred for 1.5 h at room temperature, and then concentrated under reduced pressure. The residue was poured into water and extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced p r e s s u r e t o g i v e t h e t i t l e c o m p o u n d ( 6 . 2 6 g , 8 6 % ) a s a p a l e - b r o w n p o w d e r. 1 H NMR (DMSO-d6): δ 1.41 (9H, s), 2.15 (3H, s), 3.27–3.35 (6H, m), 3.43 (2H, m), 3.66 (2H, s). 1-(3-Methyl-1-phenyl-5-pyrazolyl)piperazine (30d) To a s o l u t i o n o f 2 9 d ( 6 . 2 4 g , 2 3 . 1 m m o l ) i n e t h a n o l ( 5 0 0 m L ) w a s a d d e d phenylhydrazine (2.27 mL, 23.1mmol) and methanesulfonic acid (0.35 mL, 5.4 mmol) at room temperature. The mixture was stirred for 14 h, and then pyridine (6 mL) was added. The mixture was concentrated under reduced pressure. A solution of the residue and phosphorus oxychloride (5.0 mL, 54 mmol) in pyridine (250 mL) was stirred for 20 h at room temperature, and then concentrated under reduced pressure. The residue was acidified with dilute hydrochloric acid to pH 3. The mixture was extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel chromatography with n-hexane/ethyl acetate (7:3, v/v) to give 1-tert-butoxycarbonyl- 4-(3-methyl-1-phenyl-1H-pyrazol-5-yl)piperazine (935 mg, 12%) as an oil. 1 H NMR (DMSO-d6): δ 1.39 (9H, s), 2.15 (3H, s), 2.73 (4H, m), 3.37 (4H, m), 5.83 (1H, s), 7.28 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.46 (2H, t, J = 7.4 Hz), 7.76 (2H, d, J 85 = 7.4 Hz). Tr i f l u o r o a c e t i c a c i d ( 5 m L ) w a s a d d e d t o a s o l u t i o n o f t h e a b o v e c o m p o u n d (935 mg, 2.72 mmol) in dichloromethane (10 mL) at room temperature. The mixture was stirred for 1.5 h, and then concentrated under reduced pressure. T h e r e s i d u e w a s p o u r e d i n t o w a t e r ( 5 0 m L ) a n d w a s h e d w i t h d i e t h y l e t h e r. The aqueous layer was basified with an aqueous sodium hydrogen carbonate solution, and the mixture was extracted twice with chloroform. The combined extracts were dried and concentrated under reduced pressure to g i v e t h e t i t l e c o m p o u n d 3 0 d ( 5 8 4 m g , 8 8 % ) a s a b r o w n p o w d e r. 1 H NMR (DMSO-d6): δ 2.14 (3H, s), 2.66–2.76 (8H, m), 5.77 (1H, s), 7.26 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.45 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.76 (2H, d, J = 7.5 Hz). 3-{(2S,4S)-4-[4-(3-Methyl-1-phenyl-1H-pyrazol-5-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-yl-carbonyl}thiazolidine hemipentahydrobromide (27g) 3-{(2S,4S)-1-tert-Butoxycarbonyl-4-[4-(3-methyl-1-phenyl-1H-pyrazol-5yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-yl-carbonyl}thiazolidine was prepared in 50 % yield using 30d in the procedures outlined for 14a. To a s o l u t i o n o f t h e a b o v e c o m p o u n d ( 2 5 . 5 g ) i n d i c h l o r o m e t h a n e ( 2 0 0 m L ) was added trifluoroacetic acid (50 mL) at room temperature. The mixture was stirred for 19 h, and then concentrated under reduced pressure. The residue was poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with chloroform. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel column chromatography with chloroform/methanol (9:1, v/v) to give free base of the title compound (19.3 86 g, 93%) as a solid. To a s o l u t i o n o f t h e a b o v e c o m p o u n d ( 5 . 0 9 g , 11 . 9 m m o l ) i n e t h a n o l ( 5 1 m L ) was added 48% hydrobromic acid (5.03 g) at the refluxing temperature, The mixture was cooled to room temperature over 1 h with stirring, and further stirred at room temperature for 1 h. The precipitate was collected by filtration, washed with ethanol (5 mL) to give the title compound as colorless crystals (6.76 g, 90%). 1 H NMR (DMSO-d6): δ 2.28-2.08 (1H, m), 2.17 (3H, s), 2.95–4.22 (16H, m), 4.43–4.80 (3H, m), 5.95 (1H, s), 7.32 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.48 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.78 (2H, d, J = 7.5 Hz), 9.18 (1H, brs),9.90 (1H, brs); Anal. Calcd. for C22H30N6OS·5/2HBr·3/2H2O: C, 40.29; H, 5.46; N, 12.81. Found: C, 40.23; H, 5.34; N, 12.81; LC–MS (ESI) m/z 427.4 [M+H]+; m.p.: 201 °C; FTIR ( K B r ) : 3 3 0 0 , 3 11 6 , 2 8 5 0 , 2 5 5 0 , 1 6 4 7 , 1 5 9 2 , 1 5 7 2 , 1 4 9 6 , 1 4 5 0 , 1 3 8 5 , 1 3 6 1 , 768, 692 cm-1. ( 3 - Tr i f l u o r o m e t h y l - 1 - p h e n y l - 1 H - p y r a z o l - 5 - y l ) p i p e r a z i n e ( 3 0 e ) Acetic anhydride (9.0 mL, 95 mmol) was added to a solution of 1-benzyloxycarbonylpiperazine (19.0 g, 86.3 mmol) in pyridine (150 mL) at room temperature, and the mixture was stirred for 18 h, and then concentrated under reduced pressure. The residue was poured into a 10% aqueous citric acid solution and extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure to give 4-acetyl-1-benzyloxycarbonylpiperazine (22.6 g, quant.) as an oil. 1 H NMR (DMSO-d6): δ 2.78 (3H, s), 3.35–3.68 (8H, m), 5.10 (2H, s), 7.28– 87 7.42 (5H, m). A 1 mol/L lithium bis(trimethylsilyl)amide in tetrahydrofuran (41 mL, 41 mmol) was added dropwise to a stirred solution of the above compound (7.12 g, 27.1 mmol) in tetrahydrofuran (150 mL) at -78 o C over 40 min, and the mixture was stirred at constant temperature for 1 h. A solution of ethyl trifluoroacetate (4.85 mL, 40.1 mmol) in tetrahydrofuran (20 mL) was added to the reaction solution and warming to room temperature over 18 h. The mixture was poured into a saturated aqueous ammonium chloride solution and extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel chromatography with n-hexane/ethyl acetate (7:3, v/v) to give 1-benzyloxycarbonyl-4- (trifluoroacetoacetyl)piperazine 29c (7.35 g, 76%) as a pale-yellow solid. The title compound 30e was prepared in 13% yield using the above compound 29c in the procedures outlined for 30c. 1 H NMR (CDCl3): δ 3.22 (8H, brs), 6.21 (1H, s), 7.42 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.49 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.66 (2H, d, J = 7.5 Hz), 9.96 (1H, brs). 3 - { ( 2 S , 4 S ) - 4 - [ 4 - ( 3 - Tr i f l u o r o m e t h y l - 1 - p h e n y l - 1 H - p y r a z o l - 5 - y l ) piperazin-1-yl]pyrrolizin-2-ylcarbonyl}thiazolidine trihydrochloride (27h) The title compound was prepared in 52% yield (294 mg) using 13 (280 mg, 0.932 mmol) and 30e (286 mg, 0.965 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.00–2.28 (1H, m), 2.80–4.00 (16H, m), 4.44–4.74 88 (3H, m), 6.64 (1H, s), 7.44–7.49 (1H, m), 7.54–7.59 (2H, m), 7.77–7.79 (2H, m), 9.03 (1H, brs), 10.55 (1H, brs); Anal. Calcd for C22H27F3N6OS·5/2HCl·1/4H2O: C, 45.86; H, 5.25; N, 14.59. Found: C, 45.89; H, 5.63; N, 14.23; LC–MS (ESI) m/z 481.4 [M+H]+. 1-[1-(4-Fluorophenyl)-3-methyl-1H-pyrazol-5-yl]piperazine (30f) The title compound was prepared in 38% yield from 29d using 4-fluorophenylhydrazine hydrochloride in the procedures outlined for 30d. 1 H NMR (CDCl3): δ 2.26 (3H, s), 2.75–2.92 (8H, m), 5.68 (1H, s), 7.10 (2H, ddd, J = 2.3, 4.8, 8.4 Hz), 7.72–7.79 (2H, m). 3-((2S,4S)-4-{4-[1-(4-Fluorophenyl)-3-methyl-1H-pyrazol-5-yl]piperazin-1-yl}pyrrolizin-2-ylcarbonyl)thiazolidine trihydrochloride (27i) The title compound was prepared in 41% yield (1.37 g) using 13 (1.36 g, 4.54 mmol) and 30f (1.42 g, 5.45 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.17 (3H, s), 2.20–2.40 (1H, m), 2.90-4.35(16H, m), 4.43–4.82 (3H, m), 5.95 (1H, s), 7.21-7.37 (2H, m), 7.74–7.89 (2H, m), 9.13 (1H, brs), 11 . 1 0 (1H, brs); Anal. Calcd for C22H29FN6OS· 3 H C l · 1 / 2 C 4 H 8 O 2 · 11 / 1 0 H 2 O : C , 4 4 . 8 0 ; H , 6 . 4 4 ; N , 1 3 . 6 3 . F o u n d : C , 4 4 . 6 7 ; H , 6.38; N, 13.64; LC–MS (ESI) m/z 445.2 [M+H]+; m.p.: >145 °C. 1-[1-(3-Fluorophenyl)-3-methyl-1H-pyrazol-5-yl]piperazine (30g) The title compound was prepared in 23% yield from 29d using 3-fluorophenylhydrazine hydrochloride in the procedures outlined for 30d. 89 1 H NMR (CDCl3): δ 2.27 (3H, s), 2.82–2.97 (8H, m), 5.69 (1H, s), 6.91–6.98 (1H, m), 7.31–7.40 (1H, m), 7.60–7.67 (2H, m). 3-((2S,4S)-4-{4-[1-(3-Fluorophenyl)-3-methyl-1H-pyrazol-5-yl]piperazin-1-yl}pyrrolizin-2-ylcarbonyl)thiazolidine trihydrochloride (27j) The title compound was prepared in 72% yield (1.58 g) using 13 (1.17 g, 3.91 mmol) and 30g (1.12 g, 4.30 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.10–2.35 (1H, m), 2.17 (3H, s), 2.90–4.15 (16H, m), 4 . 4 6 – 4 . 7 6 ( 3 H , m ) , 5 . 9 8 ( 1 H , s ) , 7 . 11 – 7 . 1 9 ( 1 H , m ) , 7 . 4 7 – 7 . 5 5 ( 1 H , m ) , 7.59–7.64 (1H, m), 7.70–7.73 (1H, m), 9.09 (1H, brs), 10.79 (1H, brs); Anal. Calcd for C22H29FN6OS·3HCl·3/4H2O: C, 46.56; H, 5.95; N, 14.81. Found: C, 46.63; H, 6.29; N, 14.45; LC–MS (ESI) m/z 445.4 [M+H]+; m.p.: 172 °C. 1-[1-(2-Fluorophenyl)-3-methyl-1H-pyrazol-5-yl]piperazine (30h) The title compound was prepared in 23% yield from 29d using 2-fluorophenylhydrazine hydrochloride in the procedures outlined for 30d. 1 H NMR (CDCl3): δ 2.28 (3H, s), 2.79 (8H, brs), 5.67 (1H, s), 7.16–7.55 (4H, m). 3-((2S,4S)-4-{4-[1-(2-Fluorophenyl)-3-methyl-1H-pyrazol-5-yl]piperazin-1-yl}pyrrolizin-2-ylcarbonyl)thiazolidine trihydrochloride (27k) The title compound was prepared in 67% yield (594 mg) using 13 (472 mg, 1.57 mmol) and 30h (430 mg, 1.65 mmol) in the procedures outlined for 14a. 90 1 H NMR (DMSO-d6): 2.03–2.25 (1H, m), 2.16 (3H, s), 2.72–4.00 (16H, m), 4.45–4.71 (3H, m), 5.91 (1H, s), 7.32–7.35 (1H, m), 7.40–7.44 (1H, m), 7.51–7.57 (2H, m), 9.02 (1H, brs), 10.41 (1H, brs); Anal. Calcd for C22H29FN6OS·3HCl·3/2H2O: C, 45.48; H, 6.07; N, 14.43. Found: C, 45.61; H, 5.96; N, 14.14; LC–MS (ESI) m/z 445.4 [M+H]+; m.p.: 162 °C. 1-[1-(4-Chlorophenyl)-3-methyl-1H-pyrazol-5-yl]piperazine (30i) The title compound was prepared in 32% yield from 29d using 4-chlorophenylhydrazine hydrochloride in the procedures outlined for 30d. LC–MS (ESI) m/z 277.4 [M+H]+. 3-((2S,4S)-4-{4-[1-(4-Chlorophenyl)-3-methyl-1H-pyrazol-5-yl]piperazin-1-yl}pyrrolizin-2-ylcarbonyl)thiazolidine trihydrochloride (27l) The title compound was prepared in 73% yield (2.10 g) using 13 (1.50 g, 4.99 mmol) and 30i (1.70 g, 5.84 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.17 (3H, s), 2.25–2.40 (1H, m), 2.95–4.15 (17H, m), 4 . 4 6 – 4 . 7 7 ( 3 H , m ) , 5 . 9 7 ( 1 H , s ) , 7 . 4 8 – 7 . 5 3 ( 2 H , m ) , 9 . 1 3 ( 1 H , b r s ) , 11 . 0 1 (1H, brs); Anal. Calcd for C22H29ClN6OS·5/2HCl·3/2H2O: C, 45.62; H, 6.00; N, 14.51. Found: C, 45.27; H, 6.29; N, 14.19; LC–MS (ESI) m/z 461.4 [M+H]+; m.p.: 210 °C. 1-[1-(4-Cyanophenyl)-3-methyl-1H-pyrazol-5-yl]piperazine (30j) The title compound was prepared in 40% yield from 29d using 4-cyanophenylhydrazine hydrochloride in the procedures outlined for 30d. 91 LC–MS (ESI) m/z 269.4 [M+H]+. 3-((2S,4S)-4-{4-[1-(4-Cyanophenyl)-3-methyl-1H-pyrazol-5-yl]piperazin-1-yl}pyrrolizin-2-ylcarbonyl)thiazolidine trihydrochloride (27m) The title compound was prepared in 67% yield (2.30 g) using 13 (1.80 g, 5.99 mmol) and 30j (2.10 g, 7.35 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.19 (3H, s), 2.20–2.40 (1H, m), 2.95–4.15 (17H, m), 4.46–4.77 (3H, m), 6.05 (1H, s), 7.91 (2H, d, J = 9.0 Hz), 8.08 (2H, d, J = 9.0Hz), 9.13 (1H, brs), 10.09 (1H, brs); C, 48.53; C23H29N7OS·5/2HCl·1/20C4H8O2·3/2H2O: Anal. H, Calcd 6.13; N, for 17.08. Found: C, 48.35; H, 6.42; N, 16.71; LC–MS (ESI) m/z 452.4 [M+H]+; m.p.: 220 °C. 1-[3-Methyl-1-(pyridin-4-yl)-1H-pyrazol-5-yl]piperazine (30k) The title compound was prepared in 54% yield from 29d using 4-hydrazinopyridine dihydrochloride in the procedures outlined for 30d. 1 H NMR (CDCl3): δ 2.27 (3H, s), 2.86–2.99 (8H, m), 5.77 (1H, s), 7.92 (2H, dd, J = 1.6, 4.8 Hz), 8.60 (2H, dd, J = 1.6, 4.8 Hz). 3-((2S,4S)-4-{4-[3-Methyl-1-(pyridin-4-yl)-1H-pyrazol-5-yl]piperazin-1yl}pyrrolizin-2-ylcarbonyl)thiazolidine trimaleate (27n) The free base of title compound was prepared in 90% yield (4.30 g) using 13 (2.50 g, 8.32 mmol) and 30k (2.40 g, 9.66 mmol) in the procedures outlined f o r 1 4 a . To t h i s f r e e b a s e ( 3 . 2 0 g , 7 . 4 9 m m o l ) i n e t h a n o l ( 2 0 0 m L ) w a s a d d e d 92 a solution of maleic acid (3.00 g, 25.8 mmol) in ethanol (20 mL) under ice-cooling. The precipitate was collected by filtration to give the title c o m p o u n d ( 4 . 3 0 g , 7 4 % ) a s a c o l o r l e s s p o w d e r. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.60–1.80 (1H, m), 2.18 (3H, s), 2.55–3.90 (20H, m), 4.43–4.72 (4H, m), 5.98 (1H, s), 6.18 (6H, s), 7.92–7.94 (2H, m), 8.61–8.63 (2H, m); Anal. Calcd for C21H29N7OS·3C4H4O4: C, 51.09; H, 5.32; N, 12.63. Found: C, 50.87; H, 5.27; N, 12.58; LC–MS (ESI) m/z 428.4 [M+H]+; m.p.: 168-171 °C. 1-[3-Methyl-1-(pyridin-3-yl)-1H-pyrazol-5-yl]piperazine (30l) The title compound was prepared in 19% yield from 29d using 3-hydrazinopyridine dihydrochloride in the procedures outlined for 30d. 1 H NMR (CDCl3): δ 2.28 (3H, s), 2.83–2.96 (8H, m), 5.76 (1H, s), 7.36 (1H, dd, J = 4.7, 8.3 Hz), 8.13 (1H, ddd, J = 1.4, 2.4, 8.3 Hz), 8.49 (1H, dd, J = 1.4, 4.7 Hz), 9.15 (1H, d, J = 2.4 Hz). 3-((2S,4S)-4-{4-[3-Methyl-1-(pyridin-3-yl)-1H-pyrazol-5-yl]piperazin-1yl}pyrrolizin-2-ylcarbonyl)thiazolidine trimaleate (27o) The title compound was prepared in 43% yield (1.00 g) using 13 (900 mg, 3.00 mmol) and 30l (876 mg, 3.60 mmol) in the procedures outlined for 27n. 1 H NMR (DMSO-d6): 1.60–1.78 (1H, s), 2.17 (3H, s), 2.50–3.90 (20H, m), 4.42–4.71 (4H, m), 5.91 (1H, s), 6.19 (6H, s), 7.49–7.53 (1H, m), 8.12–8.16 (1H, m), 8.18-8.50 (1H, m), 8.98–8.99 (1H, m); Anal. Calcd for C21H29N7OS·3C4H4O4: C, 51.09; H, 5.32; N, 12.63. Found: C, 50.90; H, 5.37; N, 12.78; LC–MS (ESI) m/z 428.4 [M+H]+; m.p.: 165-167 °C. 93 1-[3-Methyl-1-(pyridin-2-yl)-1H-pyrazol-5-yl]piperazine (30m) The title compound was prepared in 43% yield from 29d using 2-hydrazinopyridine dihydrochloride in the procedures outlined for 30d. 1 H NMR (CDCl3): δ 2.29 (3H, s), 3.14 (8H, brs), 5.75 (1H, s), 7.19 (1H, m), 7.74–7.86 (2H, m), 8.50 (1H, m). 3-((2S,4S)-4-{4-[3-Methyl-1-(pyridin-2-yl)-1H-pyrazol-5-yl]piperazin-1yl}pyrrolizin-2-ylcarbonyl)thiazolidine dimaleate (27p) The title compound was prepared in 33% yield (176 mg) using 13 (222 mg, 0.740 mmol) and 30m (180 mg, 0.740 mmol) in the procedures outlined for 27n. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.19 (3H, s), 2.24–2.44 (1H, m), 2.88-4.20 (16H, m), 4.42–4.80 (3H, m), 5.99 (1H, s), 7.30–7.40 (1H, m), 7.77 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7 . 9 2 – 8 . 0 1 ( 1 H , m ) , 8 . 4 6 – 8 . 5 4 ( 1 H , m ) , 9 . 1 4 ( 1 H , b r s ) , 11 . 0 5 ( 1 H , b r s ) ; A n a l . Calcd for C21H29N7OS·2C4H4O4·H2O: C, 51.39; H, 5.80; N, 14.47. Found: C, 51.54; H, 5.52; N, 14.47; LC–MS (ESI) m/z 428.4 [M+H]+; m.p.: 120-122 °C. 1-[1-(5-Cyanopyridin-2-yl)-3-methyl-1H-pyrazol-5-yl]piperazine (30n) The title compound was prepared in 19% yield from 29d using 2-cyano-5-hydrazinopyridine in the procedures outlined for 30d. LC–MS (ESI) m/z 269.4 [M+H]+. 3-((2S,4S)-4-{4-[1-(5-Cyanopyridin-2-yl)-3-methyl-1H-pyrazol-5-yl]piperazin-1-yl}pyrrolizin-2-ylcarbonyl)thiazolidine (27q) 94 trihydrochloride The title compound was prepared in 72% yield (1.30 g) using 13 (900 mg, 3.00 mmol) and 30n (1.10 g, 3.53 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): 2.21 (3H, s), 2.25–2.45 (1H, m), 2.95–4.19 (17H, m), 4.47–4.77 (3H, m), 6.05 (1H, s), 7.97 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.37 (1H, dd, J = 2.3, 8.7 Hz), 8.93 (1H, d, J = 2.3 Hz), 9.15 (1H, brs), 10.80 (1H, brs); Anal. Calcd for C22H28N8OS·3HCl·1/5C2H4O2·3/2H2O: C, 44.77; H, 5.84; N, 18.64. Found: C, 44.54; H, 6.12; N, 18.50; LC–MS (ESI) m/z 430.4 [M+H]+; m.p.: 210 °C. 3-[(2S,4S)-1-(tert-Butoxycarbonyl)-4-hydroxypyrrolidinylcarbonyl]thiazolidine (36) Tert-butyldimethylsilyl chloride (7.16 g, 47.5 mmol) was adde to a stirred solution of N-(tert-Butoxycarbonyl)-cis-4-hydroxy-L-proline (35) (5.00 g, 21.6 mmol) and imidazole (6.48 g, 95.2 mmol) in DMF (60 mL) at room temperature, and the reaction mixture was stirred at room temperature for 19 h. To the mixture were added water (60 mL) and a 10% citric acid aqueous solution (200 mL) under ice-cooling. The mixture was extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure to give (2S,4S)-1-(tert-butoxycarbonyl)-4-(tert-butyldimethylsilyloxy)pyrrolidine2-carboxylic acid (10.9 g) as a light tan solid. EDC hydrochloride (4.97 g, 25.9 mmol) was added to a stirred solution of the above compound (10.9 g), thiazolidine (1.9 mL, 24 mmol) and HOBt (3.67 g, 24.6 mmol) in DMF (70 mL) under ice-cooling. The reaction mixture was stirred at room temperature for 6 h. The mixture was poured into a 95 saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel column chromatography with n-hexane/ethyl acetate (7:3, v/v) to give 3-[(2S,4S)-1-(tert-butoxycarbonyl)-4-(tert-butyldimethylsilyloxy)pyrrolidinylcarbonyl]thiazolidine (7.28 g, 81%) as a colorless solid. One mol/L tetra-n-butylammonium fluoride in tetrahydrofuran (19.2 mL) was added to a stirred solution of the above compound (7.27 g, 17.4 mmol) i n t e t r a h y d r o f u r a n ( 11 0 m L ) u n d e r i c e - c o o l i n g , a n d t h e r e a c t i o n m i x t u r e w a s stirred at room temperature for 1.5 h, and then the mixture was concentrated under reduced pressure. The residue was poured into brine and extracted twice with chloroform. The combined extracts were dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified was purified by silica gel column chromatography with chloroform/methanol (20:1, v/v) to give the title compound 36 (5.25 g, quant.) as a colorless solid. 1 H NMR (CDCl3): δ 1.45, 1.43 (9H, s), 1.95–2.35 (2H, m), 2.95–3.23 (2H, m), 3.45–3.98 (3H, m), 4.30–5.77 (6H, m). 3-{(2S,4R)-4-[4-(3-Methyl-1-phenyl-1H-pyrazol-5-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-yl-carbonyl}thiazolidine dimaleate (27r) A solution of trifluoromethanesulfonic anhydride (2.95 g, 10.5 mmol) in dichloromethane (5 mL) was added dropwise to a stirred solution of 36 (2.88 g, 9.52 mmol) and 2,6-lutidine (1.22 mL, 10.5 mmol) in dichloromethane (50 mL) under ice-cooling over 10 min, and the mixture was stirred for 30 min and 30d (2.10 g, 8.67 mmol) and diisopropylethylamine (3.6 mL, 21 mmol) 96 were added to the solution. After stirring at room temperature at 21 h, the reaction mixture was poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with chloroform. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel column chromatography with chloroform/methanol (30:1, v/v) to 3-{(2S,4R)-1-(tert- give butoxycarbonyl)-4-[4-(3-methyl-1-phenyl-1H-pyrazol-5-yl)piperazin-1-yl]2-pyrrolidinylcarbonyl}thiazolidine (2.70 g, 54%) as an amorphous. 1 H NMR (CDCl3): δ 1.40, 1.44 (9H, s), 1.94–2.10 (2H, m), 2.27 (3H, s), 2 . 1 8 – 2 . 5 7 ( 4 H , m ) , 2 . 8 2 – 4 . 1 2 ( 11 H , m ) , 4 . 4 1 – 4 . 7 6 ( 3 H , m ) , 5 . 6 7 ( 1 H , s ) , 7.24 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.40 (2H, t, J = 7.6 Hz), 7.75 (2H, d, J = 7.7 Hz). Trifluoroacetic acid (30 mL) was added to a solution of the above compound (2.67 g, 5.07 mmol) in dichloromethane (15 mL) under ice-cooling, and the mixture was stirred for 1 h, and then concentrated under reduced pressure. The residue was poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with chloroform. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel column chromatography with chloroform/methanol (10:1, v/v) to give the free base of title compound (1.58 g, 73%) as an amorphous. To a s o l u t i o n o f t h e a b o v e c o m p o u n d ( 1 . 5 7 g , 3 . 6 8 m m o l ) i n e t h a n o l ( 2 0 m L ) was added a solution of maleic acid (0.854 g, 7.36 mmol) in ethanol (20 mL) under ice-cooling. The precipitate was collected by filtration to give the t i t l e c o m p o u n d 2 7 r ( 1 . 7 7 g , 7 2 % ) a s a c o l o r l e s s p o w d e r. 1 H NMR (DMSO-d6): δ 2.04-2.15 (1H, m), 2.15 (3H, s), 2.27 (1H, m), 2.43– 97 2.60 (4H, m) , 2.73–2.84 (4H, m), 2.95–3.13 (4H, m), 3.42–3.88 (3H, m), 4.40–4.72 (3H, m), 5.81 (1H, s), 6.15 (4H, s), 7.28 (1H, t, J =7.5 Hz), 7.45 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.73 (2H, d, J = 7.5 Hz); Anal. Calcd for C22H30N6OS·2C4H4O4·4/5H2O: C, 53.53; H, 5.92; N, 12.48. Found: C, 53.56; H, 5.74; N, 12.10; LC–MS (ESI) m/z 427.2 [M+H]+; m.p.: 136 °C. 3-{(2R,4R)-4-[4-(3-Methyl-1-phenyl-1H-pyrazol-5-yl)piperazin-1-yl]pyrrolidin-2-yl-carbonyl}thiazolidine dimaleate (27s) The title compound was prepared in 49% yield (473 mg) from 30d and 3-((R)-1-tert-butoxycarbonyl-4-oxopyrrolidin-2-ylcarbonyl)thiazolidine (37) in the procedures outlined for 27n. 1 H NMR (DMSO-d6): δ 1.66 (1H, m), 2.15 (3H, s), 2.51–2.54 (5H, m), 2.64– 2.79 (5H, m), 3.02–3.14 (4H, m), 3.41 (1H, m), 3.60–3.90 (2H, m), 4.42– 4.71 (3H, m), 5.80 (1H, s), 6.16 (4H, s), 7.28 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.45 (2H, t, J = 7.3 Hz), 7.73 (2H, d, J = 7.3 Hz); Anal. Calcd for C22H30N6OS·2C4H4O4: C, 54.70; H, 5.81; N, 12.76. Found: C, 54.61; H, 5.78; N, 12.68; m.p.: 166-167 °C. 4-(1-Phenyl-1H-tetrazol-5-yl)piperidine (31a) E D C h y d r o c h l o r i d e ( 11 . 4 g , 5 9 . 5 m m o l ) w a s a d d e d t o a s t i r r e d s o l u t i o n o f 1-benzyloxycarbonylisonipecotic acid (13.1 g, 49.8 mmol), aniline (5.15 g, 5 4 . 7 m m o l ) a n d H O B t ( 11 . 4 g , 7 4 . 4 m m o l ) i n t e t r a h y d r o f u r a n ( 2 0 0 m L ) , a n d the reaction mixture was stirred at room temperature for 17 h, and then concentrated under reduced pressure. The residue wad poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice 98 with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure to give the amide (8.43 g, 50%) as a pale-yellow oil. 1 H NMR (CDCl3): δ 1.61–2.06 (4H, m), 2.44–2. 56 (1H, m), 2.77–3.02 (2H, m ) , 4 . 0 3 – 4 . 3 6 ( 2 H , m ) , 5 . 1 4 ( 2 H , s ) , 7 . 11 ( 1 H , t , J = 7 . 4 H z ) , 7 . 2 0 – 7 . 4 4 ( 7 H , m), 7.50 (2H, d, J = 7.9 Hz). To a solution of the above amide (2.00 g, 5.91 mmol), triphenylphosphine (3.10 g, 11.8 mmol) and a 40% diisopropyl azodicarboxylate-toluene solution (6.00 g, 11.9 mmol) in tetrahydrofuran (50 mL) was added trimethylsilylazide (1.57 mL, 11.8 mmol) under ice-cooling. The mixture was stirred at room temperature for 5 days, and then concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel chromatography with n-hexane/ethyl acetate (1:1, v/v) to give 1-benzyloxycarbonyl-4(1-phenyl-1H-tetrazol-5-yl)piperidine (4.09 g) as a brown oil. A solution of the above compound (4.09 g) in methanol (50 mL) was stirred at the presence of 10% palladium/carbon (420 mg) at room temperature under a hydrogen atmosphere (1 atm) for 5 days. Catalyst was removed by filtration. The filtrate was concentrated under reduced pressure to give the title compound 31a (1.42 g, 55%) as a gray solid. 1 H NMR (CDCl3): δ 1.55–2.02 (4H, m), 2.63 (2H, m), 3.00 (1H, m), 3.16 (2H, m), 7.41-7.68 (5H, m). 3-{(2S,4S)-4-[4-(1-Phenyl-1H-tetrazol-5-yl)piperidino]pyrrolizin-2ylcarbonyl}thiazolidine dihydrochloride (28a) The title compound was prepared in 43% yield (688 mg) using 13 (901 mg, 99 3.00 mmol) and 31a (757 mg, 3.30 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): δ 1.93–2.34 (5H, m), 2.85–3.95 (13H, m), 4.43–4.77 (3H, m), 7.69 (5H, s), 9.12 (1H, brs), 10.74 (1H, brs), 12.04 (1H, br s); Anal. Calcd for C20H27N7OS·2HCl·2/5C2H6O·2H2O: C, 46.18; H, 6.60; N, 18.13. Found: C, 46.39; H, 6.48; N, 18.26; LC–MS (ESI) m/z 414.4 [M+H]+; m.p.: >186 °C. 4 - Tr i f l u o r o a c e t o a c e t y l p y r i d i n e ( 3 2 ) A solution of 4-acetylpyridine (4.90 g, 40.4 mmol) in tert-butyl methyl ether (20 mL) was added to a stirred solution of ethyl trifluoroacetate (6.32 g, 44.5 mmol) and a 28% sodium methoxide-methanol solution (9.4 g, 49 mmol) in tert-butyl methyl ether (10 mL) at room temperature, and the mixture was stirred for 22 h. A 10% citric acid aqueous solution was added until the reaction solution became about pH 4. The precipitate was collected by filtration, washed with water and dried to give the title compound 32 (5.46 g, 62%) as a yellow solid. 1H NMR (DMSO-d6): δ 6.60 (1H, brs), 7.96 (2H, d, J = 5.5 Hz), 8.82 (2H, d, J = 5.5 Hz). 4 - ( 3 - Tr i f l u o r o m e t h y l - 1 - p h e n y l - 1 H - p y r a z o l - 5 - y l ) p y r i d i n e ( 3 3 ) Phenylhydrazine (0.38 mL, 3.9 mmol) was added to a suspension of 32 (760 mg, 3.50 mmol) of ethanol (20 mL) at room temperature, and the reaction mixture was stirred for 23 h. The reaction mixture was concentrated under reduced pressure. The residue was poured into water and extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel 100 chromatography with chloroform/methanol (7:3, v/v) to give the title compound 33 (470 mg, 47%) as an oil. 1 H NMR (CDCl3): δ 6.89 (1H, s), 7.22 (2H, d, J = 5.9 Hz), 7.30–7.47 (5H, m), 8.59 (2H, d, J = 5.9 Hz). 1-Benzyl-4-(3-trifluoromethyl-1-phenyl-5-pyrazolyl)-1,2,3,6tetrahydropyridine (34) Benzyl chloride (0.38 mL, 3.3 mmol) was added to a stirred solution of 33 (470 mg, 1.62 mmol) in acetonitrile (50 mL), and the reaction mixture was stirred under reflux for 24 h. The reaction mixture was concentrated under reduced pressure, and diethyl ether was added to the residue. The precipitate was collected by filtration. Sodium borohydride (130 mg, 3.44mmol) was added to a stirred solution of this solid in ethanol under ice-cooling, and the mixture was stirred at room temperature for 22 h. The reaction mixture was poured into water and extracted twice with ethyl acetate. The combined extracts were washed with brine, dried and concentrated under reduced pressure. The residue was purified by silica gel chromatography with n-hexane/ethyl acetate (4:1, v/v) to give the title compound 34 (142 mg, 23%) as an oil. 1 H NMR (CDCl3): δ 2.15 (2H, m), 2.53 (2H, d, J = 5.6 Hz), 3.03 (2H, m), 3.56 (2H, s), 5.78 (1H, m), 6.53 (1H, s), 7.23–7.51 (10H, m). 1 - ( 3 - Tr i f l u o r o m e t h y l - 1 - p h e n y l - 1 H - p y r a z o l - 5 - y l ) p i p e r i d i n e ( 3 1 b ) A solution of 34 (142 mg, 0.37 mmol) and ammonium formate (240 mg, 3.81 mmol) in methanol (20 mL) was heated with 10% palladium/carbon (150 mg) 101 under reflux under a nitrogen atmosphere for 2 h. After removing the insoluble materials by filtration, the filtrate was concentrated under reduced pressure. The residue was poured into a saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and extracted twice with chloroform. The combined extracts were dried and concentrated under reduced pressure to give the title compound 31b (90 mg, 82%) as an oil. 1 H NMR (CDCl3): δ 1.47–1.93 (4H, m), 2.54 (2H, dt, J = 2.4, 12.3 Hz), 2.76 (1H, m), 3.07 (2H, m), 6.48 (1H, s), 7.36–7.55 (5H, m). 3 - { ( 2 S , 4 S ) - 4 - [ 4 - ( 3 - Tr i f l u o r o m e t h y l - 1 - p h e n y l - 1 H - p y r a z o l - 5 - y l ) piperidino]pyrrolizin-2-ylcarbonyl}thiazolidine dihydrochloride (28b) The title compound was prepared in 56% yield (96 mg) using 13 (90 mg, 0.299 mmol) and 31b (90 mg, 0.305 mmol) in the procedures outlined for 14a. 1 H NMR (DMSO-d6): δ 1.90–2.30 (5H, m), 2.83–4.00 (13H, m), 4.46–4.71 (3H, m), 6.78 (1H, s), 7.57–7.62 (5H, m), 9.07 (1H, brs), 10.45 (1H, brs), 11 . 8 2 ( 1 H , b r s ) ; A n a l . C a l c d f o r C 2 3 H 2 8 F 3 N 5 O S · 2 H C l · H 2 O : C , 4 8 . 4 3 ; H , 5.65; N, 12.28. Found: C, 48.34; H, 5.78; N, 12.03; LC–MS (ESI) m/z 480.4 [M+H]+; m.p.: 280 °C. X-Ray crystallographic studies The protein of human DPP-4 (33–766) secreted from insect cells was purified and crystallized according to the method reported by Hiramatsu et al.25) The protein-inhibitor complex was obtained by soaking a preformed 102 DPP-4 crystal in the presence of compound 20d, 27g, 28b and preserved in liquid nitrogen for data collection at 100 K. X-ray diffraction data were collected at the high energy accelerator research organization (KEK) beam line BL5 and processed using the program HKL2000.26) The structure of DPP-4 inhibitor complex was solved by molecular replacement with the program PHASER,27) utilizing the previously determined coordinates of DPP-4 with Protein Data Bank accession code 1J2E. Data collection and model refinement statistics are summarized in Table 11. Docking studies in DPP-4 The X-ray crystal structure of DPP-4 (PDB code: 3VJM) was utilized in the docking calculations. The compounds were docked into DPP-4 using Glide 5.7.28) 103 Table 11 Data collection and refinement statistics 20d 27g 28b 3VJM 3VJK 3VJL Space group P212121 P212121 P212121 Unit cell parameters: a (Å) 117.95 117.96 117.81 b (Å) 125.94 126.41 125.83 c (Å) 137.21 138.01 137.13 Resolution (Å) 50.00–2.10 (2.18–2.10) 50.00–2.49 (2.58–2.49) 50.00–2.39 (2.48–2.39) Unique reflections 119422 (10763) 72839 (6849) 80861 (7811) Redundancy 4.8 (4.5) 3.8 (3.1) 5.0 (4.7) Completeness (%) 91.0 (91.2) 90.2 (94.7) 99.0 (97.9) Rmerge* 0.067 (0.399) 0.092 (0.491) 0.051 (0.173) I/σ (I) 11.7 15.6 20.9 Resolution (Å) 30.00–2.10 (2.15–2.10) 30.00–2.49 (2.55–2.49) 30.00–2.39 (2.46–2.39) Unique reflections 109644 (7466) 61379 (4707) 76090 (5399) Completeness (%) 91.8 (90.6) 88.9 (93.6) 99.1 (96.4) Data in the test set 5446 (411) 3211 (243) 4025 (264) R-work 0.187 (0.225) 0.225 (0.281) 0.184 (0.210) R-free 0.224 (0.277) 0.279 (0.333) 0.230 (0.291) Protein non-H atoms/B (Å2) 12180/28.4 12180/37.7 12166/25.7 Ligand atoms/B (Å2) 64/27.6 60/32.5 66/35.4 987/31.3 456/32.1 894/27.2 Bond lengths (Å) 0.011 0.011 0.010 Bond angles (°) 1.306 1.435 1.343 Most favored regions (%) 89.2 87.3 88.5 Additionally allowed regions (%) 10.2 12.0 11.0 Generously allowed regions (%) 0.6 0.7 0.5 PDB entry code Crystal Data Refinement Structure 2 Water oxygen atoms/B (Å ) Rmsd Ramachandran plot Values in parentheses are for highest-resolution shell. * Rmerge = Σ|(I − <I>)|/Σ(I), where I is the observed intensity. 104 Pharmacokinetic studies on rats and monkeys Measurement of compound 27g concentration in plasma Concentrations of compound 27g in plasma were determined by liquid chromatography with tandem mass spectrometry (LC–MS/MS). Plasma samples (50 μL) were placed in polypropylene test tubes and the internal standard was added. The solution was loaded into a solid-phase extraction cartridge (OASIS HLB), pre-conditioned with acetonitrile (1 mL) and water (1 mL). The cartridge was washed twice with water (1 mL), and the analyte and internal standard were eluted with acetonitrile (1 mL). The eluate was evaporated to dryness under a nitrogen stream (40°C) and the residue was reconstituted with 200 µL of the mixed solvent (water/acetonitrile/formic acid, 95:5:1, v/v). A f t e r t h e m i x t u r e w a s m i x e d b y t h e v o r t e x - m i x e r, i t w a s centrifuged and a portion of the supernatant was injected into the LC– MS/MS system. Analyte concentrations were evaluated using the internal standard method. Standard curves were calculated from the peak area ratio (par) of analyte/internal standard. The nominal compound 27g concentrations were obtained using linear regression y = a + bx. The measured peak area ratios of samples were converted into concentrations using the equation: concentration = par (analyte/internal standard) minus intercept of the corresponding standard curve divided by slope of the standard curve. Pharmacokinetic analysis The compound 27g plasma concentration-time profiles were analyzed and its 105 pharmacokinetic parameters were calculated using non-compartment a n a l y s i s i n t h e p h a r m a c o k i n e t i c a n a l y s i s p r o g r a m Wi n N o n l i n ( P h a r s i g h t C o r p o r a t i o n , Ve r. 4 . 0 . 1 ) . Biological experiments DPP-4 inhibitory activity The DPP-4 inhibitory activity of human and rat plasma was measured by fluorescence assay using Gly-Pro-MCA (Peptide Institute Inc.) as a DPP-4-specific fluorescent substrate. Reaction solutions containing 20 μL of human or rat plasma (20-fold diluted solution for human plasma and 10-fold diluted solution for rat plasma), 20 μL of fluorescent substrate (100 μmol/L), 140 μL of buffer (0.003% Brij-35 containing PBS), and 20 μL of test substrate (of various concentrations) were incubated at room temperature for 60 min using a 96-well flat-bottomed microtiter plate. The measured fluorescent intensity (excitation 360 nm/emission 465 nm, SPECTRA F L U O R , T E C A N ) w a s t a k e n a s t h e D P P - 4 a c t i v i t y. T h e i n h i b i t o r y r a t e relative to the solvent addition group was calculated and IC50 values were determined by logistic analysis. DPP-8 and 9 inhibitory activity The DPP-8 and DPP-9 activity were evaluated using the cytoplasmic fractions of cells expressing human DPP-8 or DPP-9 as enzyme sources. Reaction solutions containing 20 μL of test compounds of various concentrations, 20 μL of enzyme preparations, 140 μL of buffer (0.003% 106 Brij-35 containing PBS), and 20 μL of Gly-Pro-MCA (50 μmol/L, Peptide Institute Inc.) were incubated at 37 °C for 30 min using a 96-well flat-bottomed microtiter plate. The measured fluorescence intensity of 7-amino-4-methylcoumarin was taken as the enzyme. Plasma DPP-4 activity after oral administration of 27g to Wistar rats M a l e Wi s t a r r a t s ( 7 – 9 w e e k s o f a g e ) f a s t e d o v e r n i g h t w e r e u s e d . C o m p o u n d 27g (HBr salt) was dissolved in 0.5% hydroxypropyl methylcellulose (HPMC) and administered orally at a dose of 0.03, 0.1, 0.3 and 1 mg/kg. At pre-administration and at 0.5, 1, 2, 3, 6, 9, 12, 24 and 48 h after administration, 0.1 mL of blood was collected from tail vein. After centrifugation, 10 μL of plasma was diluted 10-fold using buffer (0.003% Brij-35 containing PBS). 20 μL of the diluted plasma was used instead of 20 μL of test substrate for the determination of DPP-4 inhibitory activity by fluorescence as described above. Almost the same procedure was employed on the ex vivo evaluation of DPP-4 inhibitors. Oral glucose tolerance test (OGTT) in Zucker fatty rats An OGTT in Zucker fatty rats was carried out based on the method of Balkan et al.29) Male Zucker fatty and lean rats (13 weeks of age; n = 10) were fasted overnight. Compound 27g (HBr salt) was dissolved in 0.5% HPMC s o l u t i o n a n d a d m i n i s t e r e d o r a l l y. A f t e r 3 0 m i n , g l u c o s e s o l u t i o n w a s o r a l l y administered at 1 g/kg body weight. Blood samples were collected from the tail veins at the indicated times and plasma samples were prepared. Plasma glucose concentrations as well as plasma DPP-4 activity were measured. 107 引用文献 1) 厚 生 労 働 省 、 平 成 19 年 国 民 健 康 ・ 栄 養 調 査 結 果 の 概 要 に つ い て h t t p : / / w w w. m h l w. g o . j p / h o u d o u / 2 0 0 8 / 1 2 / h 1 2 2 5 - 5 . h t m l 2 ) ( a ) K a n n e l , W. B . ; M c G e e , D . L . C i rc u l a t i o n 5 9 , 8 - 1 3 ( 1 9 7 9 ) ; ( b ) K r o l e w s k i , A . S . , K o s i n s k i , E . J . ; Wa r r a m , J . H . ; L e l a n d , O . S . ; B u s i c k , E . J . ; A s m a l , A . C . ; R a n d , L . I . ; C h r i s t l i e b , A . R . ; B r a d l e y, R . F. ; K a h n , C . R . A m . J . C a rd i o l . 5 9 , 7 5 0 - 7 5 5 ( 1 9 8 7 ) . 3 ) D E C O D E S t u d y G r o u p . G l u c o s e t o l e r a n c e a n d c a r d i o v a s c u l a r m o r t a l i t y. A rc h I n t e r n M e d 1 6 1 , 3 9 7 - 4 0 4 ( 2 0 0 1 ) . 4 ) B o l e n , S . ; F e l d m a n , L . ; Va s s y, J . ; Wi l s o n , L . ; Ye h , H . C . ; M a r i n o p o u l o s , S . ; Wi l e y, C . ; S e l v i n , E . ; Wi l s o n , R . ; B a s s , E . B . ; B r a n c a t i , F. L . A n n . Intern. Med. 147, 386-399 (2007). 5 ) K r e y m a n n , B . ; Wi l l i a m s , G . ; G h a t e i , M . A . ; B l o o m , S . R . L a n c e t 2 , 1300-1304 (1987). 6 ) ( a ) H o l s t , J . J . ; D e a c o n , C . F. D i a b e t e s 4 7 , 1 6 6 3 - 1 6 7 0 ( 1 9 9 8 ) ; ( b ) Vi l s b o l l , T. ; A g e r s o , H . ; K r a r u p , T. ; H o l s t , J . J . J . C l i n . E n d o c r i n o l . Metab. 88, 220-224 (2003). 7 ) ( a ) K i e f f e r, T. J . ; M c I n t o s h , C . H . ; P e d e r s e n , R . A . E n d o c r i n o l o g y 1 3 6 , 3 5 8 5 - 3 5 9 6 ( 1 9 9 5 ) ; ( b ) D e a c o n , C . F. ; N a u c k , M . A . ; To f t - N i e l s e n , M . ; P r i d a l , L . ; Wi l l m s , B . ; H o l s t , J . J . D i a b e t e s 4 4 , 11 2 6 - 11 3 1 ( 1 9 9 5 ) . 8 ) P o s p i s i l i k , J . A . ; S t a f f o r d , S . G . ; D e m u t h , H - U . ; B r o w n s e y, R . ; P a r k h o u s e , W. ; F i n e g o o d , D . T. ; M c I n t o s h , C . H . S . ; P e d e r s o n , R . A . Diabetes 51, 943-950 (2002). 9) For comprehensive reviews on DPP-4 inhibitors, see: (a) Idris, I.; D o n n e l l y, R . D i a b e t e s O b e s . M e t a b . 9 , 1 5 3 - 1 6 5 ( 2 0 0 7 ) ; ( b ) v o n G e l d e r n , 108 T. W. ; Tr e v i l l y a n , J . M . D r u g D e v. R e s . 6 7 , 6 2 7 - 6 4 2 ( 2 0 0 6 ) ; ( c ) We b e r, A . E. J. Med. Chem. 47, 4135-4141 (2004). 1 0 ) G a l l w i t z , B . E x p e r t O p i n . I n v e s t i g . D r u g s 2 0 , 7 2 3 - 7 3 2 ( 2 0 11 ) . 1 1 ) ( a ) H u g h e s , T. E . ; M o n e , M . D . ; R u s s e l l , M . E . ; We l d o n , S . C . ; Vi l l h a u e r, E . B . B i o c h e m i s t r y 3 8 , 1 1 5 9 7 - 1 1 6 0 3 ( 1 9 9 9 ) ; ( b ) Vi l l h a u e r, E . B . ; B r i n k m a n , J . A.; Naderi, G. B.; Dunning, B. E.; Mangold, B. L.; Mone, M. D.; Russell, M. E . ; We l d o n , S . C . ; H u g h e s , T. E . J . M e d . C h e m . 4 5 , 2 3 6 2 - 2 3 6 5 ( 2 0 0 2 ) ; ( c ) Vi l l h a u e r, E . B . ; B r i n k m a n , J . A . ; N a d e r i , G . B . ; B u r k e y, B . F. ; D u n n i n g , B . E . ; P r a s a d , K . ; M a n g o l d , B . L . ; R u s s e l l , M . E . ; H u g h e s , T. E . J . M e d . C h e m . 46, 2774-2789 (2003). 1 2 ) L a m b e i r, A . M . ; D u r i n x , C . ; S c h a r p e , S . ; D e M e e s t e r, I . C r i t . R e v. C l i n . Lab. Sci. 40, 209-294 (2003). 1 3 ) ( a ) S a k a s h i t a , H . ; K i t a j i m a , H . ; N a k a m u r a , M . ; A k a h o s h i , F. ; H a y a s h i , Y. B i o o rg . M e d . C h e m . L e t t . 1 5 , 2 4 4 1 - 2 4 4 5 ( 2 0 0 5 ) ; ( b ) S a k a s h i t a , H . ; A k a h o s h i , F. ; K i t a j i m a , H . ; Ts u t s u m i u c h i , R . ; H a y a s h i , Y. B i o o rg . M e d . C h e m . 1 4 , 3 6 6 2 - 3 6 7 1 ( 2 0 0 6 ) ; ( c ) S a k a s h i t a , H . ; A k a h o s h i , F. ; Yo s h i d a , T. ; K i t a j i m a , H . ; H a y a s h i , Y. ; I s h i i , S . ; Ta k a s h i n a , Y. ; Ts u t s u m i u c h i , R . ; O n o , S . B i o o rg . M e d . C h e m . 1 5 , 6 4 1 - 6 5 5 ( 2 0 0 7 ) . 1 4 ) ( a ) S o r b e r a , L . , A . ; R e v e l , L . ; C a s t a n e r, J . D r u g s F u t u r e 2 6 , 8 5 9 - 8 6 4 ( 2 0 0 1 ) ; ( b ) P o s p i s i l i k , J . A . ; S t a f f o r d , S . G . ; D e m u t h , H . - U . ; B r o w n s e y, R . ; P a r k h o u s e , W. ; F i n e g o o d , D . T. ; M c I n t o s h , C . H . S . ; P e d e r s o n , R . A . Diabetes 51, 943-950 (2002). 1 5 ) ( a ) P a r k , J . E . ; L e n t e r, M . C . ; Z i m m e r m a n n , R . N . ; G a r i n - C h e s a , P. , O l d , L . J . ; R e t t i g , W. J . J . B i o l . C h e m . 2 7 4 , 3 6 5 0 5 - 3 6 5 1 2 ( 1 9 9 9 ) ; ( b ) A b b o t t , C . A . ; Yu , D . M . ; Wo o l l a t t , E . ; S u t h e r l a n d , G . R . ; M c C a u g h a n , G . W, ; 109 G o r r e l l , M . D . E u r. J . B i o c h e m . 2 6 7 , 6 1 4 0 - 6 1 5 0 ( 2 0 0 0 ) ; ( c ) A j a m i , K . ; A b b o t t , C . A . ; M c C a u g h a n , G . W. ; G o r r e l l , M . D . B i o c h i m . B i o p h y s . A c t a 1679, 18-28 (2004). 1 6 ) Yo s h i d a T . , S a k a s h i t a H . , A k a h o s h i F. , H a y a s h i Y. B i o o rg . M e d . C h e m . Lett., 17, 2618-2621 (2007). 1 7 ) P a r i k h , R . ; D o e r i n g , W. v o n E . J . A m . C h e m . S o c . 8 9 , 5 5 0 5 - 5 5 0 7 ( 1 9 6 7 ) . 1 8 ) Yo s h i d a T . , A k a h o s h i F. , S a k a s h i t a H . , S o n d a S . , Ta k e u c h i M . , Ta n a k a Y. , N a b e n o M . , K i s h i d a H . , M i y a g u c h i I . , H a y a s h i Y. B i o o rg . M e d . C h e m . , 2 0 , 5033-5041 (2012). 1 9 ) L a n k a s , G . R . ; L e i t i n g , B . ; R o y, R . S . ; E i e r m a n n , G . J . ; B e c o n i , M . G . ; B i f t u , T, ; C h a n , C . C . ; E d m o n d s o n , S . ; F e e n e y, W. P. ; H e , H . ; I p p o l i t o , D . E . ; K i m , D . ; Ly o n s , K . A . ; O k , H . O . ; P a t e l , R . A . ; P e t r o v, A . N . ; P r y o r, K . A . ; Q i a n , X . ; R e i g l e , L . ; Wo o d s , A . ; Wu , J . K . ; Z a l l e r, D . ; Z h a n g , X . ; Z h u , L . ; We b e r, A . E . ; T h o r n b e r r y, N . A . D i a b e t e s 5 4 , 2 9 8 8 - 2 9 9 4 ( 2 0 0 5 ) . 2 0 ) R u m m e y, C . ; M e t z , G . P ro t e i n s 6 6 , 1 6 0 - 1 7 1 ( 2 0 0 7 ) . 2 1 ) Yo s h i d a T. , A k a h o s h i F. , S a k a s h i t a H . , K i t a j i m a H . , N a k a m u r a M . , S o n d a S . , Ta k e u c h i M . , Ta n a k a Y. , U e d a N . , S e k i g u c h i S . , I s h i g e T. , S h i m a K . , N a b e n o M . , A b e Y. , A n a b u k i J . , S o e j i m a A . , Yo s h i d a K . , Ta k a s h i n a Y. , I s h i i S . , K i u c h i S . , F u k u d a S . , Ts u t s u m i u c h i R . , K o s a k a K . , M u r o z o n o T. , N a k a m a r u Y. , U t s u m i H . , M a s u t o m i N . , K i s h i d a H . , M i y a g u c h i I . , H a y a s h i Y. B i o o rg . M e d . C h e m . , 2 0 , 5 7 0 5 - 5 7 1 9 ( 2 0 1 2 ) . 2 2 ) K o n s t a n t i n c h e n k o , A . A . ; Ly a s h e n k o , P. I . ; P o z h a r s k i i , A . F. C h e m . H e t e ro c y c l . C o m p d . 1 7 , 8 3 2 - 8 3 5 ( 1 9 8 1 ) . 2 3 ) B o u i l l o n , J . - P. ; A t e s , C . ; J a n o u s e k , Z . ; Vi e h e , H . G . Te t r a h e d ro n L e t t . 3 4 , 5075-5078 (1993). 110 2 4 ) D u n c i a , J . V. ; P i e r c e , M . E . ; S a n t e l l a , J . B . J . O rg . C h e m . 5 6 , 2 3 9 5 - 2 4 0 0 (1991). 25) Hiramatsu, H.; Kyono, K.; Shima, H.; Fukushima, C.; Sugiyama, S.; I n a k a , K . ; Ya m a m o t o , A . ; S h i m i z u , R . A c t a C r y s t a l l o g r. D 5 9 , 5 9 5 - 5 9 6 (2003). 2 6 ) O t w i n o w s k i , Z . ; M i n o r, W. M e t h o d s E n z y m o l . 2 7 6 , 3 0 7 - 3 2 6 ( 1 9 9 7 ) . 2 7 ) M c C o y, A . J . ; G r o s s e - K u n s t l e v e , R . W. ; S t o r o n i , L . C . ; R e a d , R . J . A c t a C r y s t a l l o g r. D 6 1 , 4 5 8 - 4 6 4 ( 2 0 0 5 ) . 2 8 ) G l i d e ; S c h r o d i n g e r, L L C , N e w Yo r k , N Y. 2 0 11 h t t p : / / w w w. s c h r o d i n g e r. c o m / 29) Balkan, B.; Kwasnik, L.; Miserendino, R.; Holst, J. J.; Li, X. Diabetologia 42, 1324-1331 (1999). 111
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