平成26年度

平成26年度
事業報告書
自
平成26年 4月 1日
至
平成27年3月31日
一般財団法人
高銀地域経済振興財団
1.実施事業の概要
平成26年度事業計画に基づき以下の事業を実施した。
(1)地域社会の振興や地域経済の活性化につながるような取組みを実施している団体
等に対する助成や支援、情報の提供等を通じて、地域の発展に貢献することを目
的とする事業
① 高知県内の魅力ある優れた加工食品を全国にアピールし、県産品の消費や販路
の拡大、さらには高知県経済の活性化につながるようなビジネスチャンスの場
を提供することを目的として、平成26年7月2日に TRC 東京流通センター
(東京都大田区)で開催された商談会『「食の魅力」発見プロジェクト2014』
に参加を希望する地元企業を公募。
応募のあった下記参加企業4社に対し、1社あたり15万円宛総額60万円の
助成金を贈呈した。
助成企業
住所
株式会社 タナカショク
高知県高知市布師田 1761
土佐食 株式会社
高知県土佐清水市三崎 543
株式会社 末広
高知県土佐郡土佐町田井 1353-2
株式会社 土佐清水元気プロジェクト
高知県土佐清水市大岐 3182-150
参加企業からいただいた主な感想等は以下のとおり
・賞味期限などの問題点等について指摘され、改善策を検討しているが、多数
のバイヤーと商談でき充実した展示会であった。
・多数の新規取引先と接点ができたので、今後の販路拡大に向け取り組んでい
きたい。
・来場していたバイヤーも真剣で、また、現在開発中の商品を試食していただ
き、貴重な意見を集めることができた。
・過去にも参加したが、非常に実効性が高い商談会であると感じており、今後
に期待する。
② コンサートを開催
地域に貢献することを目的に、高知銀行の東証一部上場を記念した取り組みの
一環として、高知県出身のクラシックギターデュオ「いちむじん」のコンサー
トを高知銀行と共同で開催。
入場料は無料として、高知県内各地の高知銀行営業店窓口にチラシを備え置く
とともにホームページにも申込み方法を掲載、また RKC ラジオ放送等でも周
知を図り受付を行った。
1
コンサートは、平成26年5月25日(土)午後1時より高知市文化プラザか
るぽーとで開催し、オリジナル曲や「龍馬伝」のエンディングテーマなど16
曲を演奏、ご来場いただいた約900名の方の反響も良く盛況であった。
③ 地域のこどもたちへの金融知識の普及と併せ、科学に親しみながら学ぶことを
目的とした「こども金融・科学教室」を、高知銀行、高知工業高等専門学校と
共同で開催した。
・平成26年8月30日に高知銀行本店(高知市)で開催した同教室では、小
学生56名と保護者42名合計98名に参加いただいた。
・平成27年3月7日に新ロイヤルホテル四万十(四万十市)で開催した同教
室では、小学生44名と保護者24名合計68名に参加いただいた。
テーマ(上記教室共通)は下記とおり。
「お金とくらし」
:講師は高知銀行の行員
お金に関するクイズや、模擬紙幣を使用した文具の買物体験を踏まえ「お
こずかい帳」の記入方法を指導したほか、紙幣の数え方等について実演
を交えながら解説した。また、お金や銀行の役割などについて分かりや
すく説明した。
「紙モデルで住宅をつくろう」
:講師は高知高専の教授
ジョン万次郎がアメリカで建築した住宅をイメージしたペーパーク
ラフトの製作をこどもたちに指導した。また、関連する歴史や英語な
どについて、同校の生徒スタッフのサポートを交えながら講義した。
④ 地域のこどもたちを対象に、競技の普及やジュニア育成を通じて地域のスポー
ツ振興に貢献していくことを目的とした「こどもサッカー教室」を、高知銀行
ならびに高知大学と共同で開催。参加者の年齢やサッカー経験の有無により数
チームに別れて、高知大学サッカー部員ならびに高知銀行サッカー部員が指導
した。
・平成26年10月4日(土)に黒潮町の土佐西南大規模公園で開催した「こ
どもサッカー教室 in 黒潮」では、幼稚園児・保育園児から小学校高学年まで
の子供たち116名に参加いただいた。
・平成26年11月29日(土)に高知市の県立春野総合運動公園で開催した
「こどもサッカー教室 in 春野」では、幼稚園児・保育園児から小学校高学年
までの子供たち270名に参加いただいた。また、春野会場では、サッカー
教室に引き続いて「第1回こうぎんカップU-10ジュニアサッカー大会」
も開催し、県内4ブロックから出場した4チームが試合を行った。
・なお、平成26年11月1日(土)に香南市の野市ふれあい広場で開催を予
定していた「こどもサッカー教室 in 野市」は、149名の参加申込みを受付
2
していたものの、雨天のため開催を中止した。
⑤ 高知県内企業のニーズと、高知工業高等専門学校が保有している研究技術との
連携を図ることで、地域の発展と産業の振興に寄与することを目的とした「シ
ーズ発表会」を、平成26年11月14日(金)に高知銀行本店において、高
知銀行・高知工業高等専門学校と共同開催。
今回は香川工業高等専門学校も参加して「四国地区高専シーズ発表会」として
開催し、高知県内の企業17社から21名に参加いただいた。
発表会では、
「アグリ支援技術」と「食品産業支援技術」をテーマに、下記の研
究技術について説明と質疑応答が行われた。
「ものは微細化することによって高付加価値を生む!?
~アグリ・食品産業を支援するファインバブルと新たな乳化分散技術~
ミニチュア植物工場の試作と実験
パワー制御の生地生成機や拭き掃除アシストロボットへの応用
柑橘類の精油を原料とした機能性ポリマーの合成
特殊流動層を利用した農産物の節水式ソフト洗浄
また、公益財団法人高知県産業振興センターによる補助金・助成金に関する
説明会も行ったほか、一般社団法人高知県発明協会による知財総合支援窓
口も併設した。
⑥ 産学連携による共同研究やベンチャー企業の育成支援等を通じて、地域経済の
振興と地域社会の発展に貢献することを目的に、高知県内の大学等が保有する
特許や研究技術等を活用して事業を展開または創業する事業者を公募。
選考のうえ応募のあった下記2社に対し、平成27年1月21日に1社あたり
50万円宛総額100万円の助成金を贈呈した。
高知市布師田 3992-3
助成企業
株式会社 プラスメッド :
事 由
「動脈穿刺ナビゲーション装置」の開発
助成企業
一般社団法人 うみ路 : 室戸市室戸岬町 3635-1
事 由
アワビ類と海藻の陸上養殖に関する研究
⑦ 環境保全に向けた取り組みを支援することを目的に、特定非営利活動法人環境
の杜こうちが高知県から指定を受け、地球温暖化防止活動の啓発に取り組む活
動の一環として実施している「交通エコポイント活用社会還元事業」を支援す
るため、平成27年1月22日に支援資金3万円を拠出した。
3
⑧ 特定非営利活動法人RIVERが中心となって、高知県、市町村、高知銀行、
県内の大学等ならびに地元企業が連携し、高知県の山間地域から「新聞ばっぐ」
の製作を通じて、新しいソーシャルビジネス事業を構築することを目的に活動
している「新聞ばっぐソーシャルビジネス事業」を支援するため、平成27年
1月26日に支援資金300万円を拠出した。
この事業は、新聞ばっぐの製作を通じて、高知県の中山間地域における高齢者
の雇用創出と地域の見守りによる交流の活性化、ならびに高齢者の「職」を通
じた認知症の予防等を図ることを目的としている。
⑨ 学術および科学技術の振興に取組む方を対象に、地域経済の振興と地域社会の
発展につながるような研究課題等を公募。応募いただいた20名の方の研究概
要について選考を行い、下記8名の方に一人あたり各20万円宛、合計160
万円の助成金を贈呈した。
助成対象者
高知大学 講師
海野 晋悟 様
高知大学 助教
山本 裕二 様
高知大学 特任助教
難波 卓司 様
高知工科大学 准教授
永島 正康 様
高知工科大学 准教授
鈴木 高志 様
高知県立大学 講師
福間 隆康 様
高知工業高等専門学校 助教
中山 信 様
高知工業高等専門学校 教授
土居 俊房 様
研究内容
高台移転問題の研究
-高知県黒潮町での量的・質的アンケート調査を通して-
歴史南海地震災害の理解に向けた柏島巨大海底構造物の形成
過程の研究
健康を増進する高知の特産品の再発見
高知県1次産品の海外展開戦略の実現に向けた実践的研究
-グローバルな6次産業化の実現に向けて
児童生徒の社会情動的スキル向上による教育効果向上に関す
る調査研究
-高知県の少子・過疎化の中での教育力向上をめざして-
農業分野における障がい者雇用のマネジメント
ビニールハウス内環境のモデル同定と予測制御に関する研究
ゆず玉のオゾン水洗浄法および長期保存法の開発
別紙資料に研究内容等を添付
4
⑩ 高知県内事業者の、各種商談会への出展支援を行うことを目的に、高知県産業
振興計画に掲げる地産外商戦略の一環として、同商談会への出展支援を主導し
ている一般財団法人高知県地産外商公社に対し、支援資金100万円を拠出し
た。
平成26年度に高知県地産外商公社が取り組んだ主な商談会は下記のとおり
・スーパーマーケットトレードショー2015(H27 年 2 月 10 日~2 月 12 日)
・FOODEXJAPAN2015(H27 年 3 月 3 日~3 月 6 日)
・土佐の宴(H27 年 1 月 29 日)
・まるごと高知・食の商談会2014(H26 年 11 月 13 日)
・地域産品商談会(H26 年 5 月 20 日)
・フーデム2015(H27 年 1 月 22 日~23 日)
(2)経済・産業動向や地域市場の調査及びその情報の提供
高知県内各地の経済産業動向等を取りまとめた「こうぎん景況報告」を、3カ
月毎に発行
・No.576春号 ~ 平成26年5月発行
・No.577夏号 ~ 平成26年8月発行
・No.578秋号 ~ 平成26年11月発行
・No.579冬号 ~ 平成27年2月発行
(3)公益的な団体等(地方自治体ならびに大学法人等)への寄付
高知市が取り組んでいる「こどもが主体となり行うまちづくり」を応援するた
め、平成26年6月10日に高知市へ寄付金200万円を贈呈した。
2.役員に関する事項
理
事
森 下
勝 彦(理事長)
岡 林
豊
和 田
男
監 事
谷
雅 路
評議員
田 中
克 典
福 原
和 彦
岡 林
亨
(平成27年3月31日現在、理事3名 監事1名 評議員3名)
5
3.役員会に関する事項
・理事会:平成26年5月2日開催
① 平成25年度の事業報告および決算を承認した。
② 平成26年度事業計画および予算を承認した。
③ 事業支出に備えるため、基本財産のうち1,200万円を取崩すことを承認し
た。
④ 評議員会を平成26年5月12日に開催することを承認した。
・評議員会:平成26年5月12日開催
① 平成25年度の事業報告および決算を承認した。
② 事業支出に備えるため、基本財産のうち1,200万円を取崩すことを承認し
た。
・理事会:平成26年5月16日開催(書面決議)
① 銃犯罪の根絶や薬物から青少年を守るための社会活動を支援するため、同活動
を主催している公益社団法人ストップ・ガン・キャラバン隊に5万円を拠出す
ることを承認した。
・評議員会:平成26年7月14日開催
① 評議員小島一比古の辞任に伴い、田中克典を評議員に選任した。
・理事会:平成26年10月2日開催
① 平成26年度の実施事業として、「新聞ばっぐプロジェクト」を支援する事業
を追加することについて審議し、当該事業の運営主体となる法人の事業概況等
について調査、確認などを踏まえたうえで、再度審議することとした。
② 平成26年度の実施事業として、「産学連携支援に係る助成事業」を追加する
ことを承認した。
③ 平成26年度に実施した事業の状況等について報告があった。
・理事会:平成26年12月3日開催(書面決議)
① 平成26年度の実施事業として、「産学連携支援に係る助成事業」に応募のあ
った 一般社団法人うみ路 に対し助成金50万円を拠出することを承認した。
・理事会:平成26年12月8日開催(書面決議)
6
① 平成26年度の実施事業として、「産学連携支援に係る助成事業」に応募
のあった 株式会社プラス・メッド に対し助成金50万円を拠出すること
を承認した。
・理事会:平成26年12月8日開催
① 平成26年度の実施事業として、特定非営利活動法人RIVERが取り
組んでいる「新聞ばっぐソーシャルビジネス事業」を支援するために
300万円を拠出することを承認した。
・理事会:平成27年1月20日開催(書面決議)
① 平成26年度の実施事業として、
「特定非営利活動法人環境の杜こうち」
が地球温暖化防止活動の啓発に取り組む活動の一環として実施してい
る「交通エコポイント活用社会還元事業」を支援するため、支援資金
3万円を拠出することを承認した。
・理事会:平成27年3月5日開催(書面決議)
① 「平成26年度 研究課題等に関する助成金応募要領」に基づく助成事業
として、応募者20名の中から8名の方に助成金一人あたり20万円、総
額160万円を支給することを決定した。
・理事会:平成27年3月25日開催(書面決議)
① 平成26年度の実施事業として、各種商談会に参加する高知県内事業者の
出展支援を行うことを目的に、同商談会への出展支援に取り組んでいる一
般財団法人高知県地産外商公社に対し支援資金100万円を拠出するこ
とを承認した。
4.許可・認可・届出等に関する事項
(1) 平成26年3月期の決算公告は、平成26年6月2日発行の官報に掲載した。
(2) 平成25年度の公益目的支出計画実施報告書は、平成26年6月24日に高知県へ
提出した。
(3) 平成25年度の公益目的支出計画実施報告書について、高知県の指示に基づき一部
修正のうえ、平成27年2月25日に提出した。
7
5.平成26年度の実施事業の状況
(単位:円)
各事業年度の事業計画ベース
公益目的支出の額
計
画
実
績
差 額
12,040,000
14,573,677
2,533,677
継続事業1 (注 1)
9,700,000
12,234,085
2,534,085
継続事業2 (注 2)
330,000
332,032
2,032
継続事業3 (注 3)
0
0
0
(注 4)
2,000,000
2,000,000
0
10,000
7,560
△2,440
特定寄付
共通
(注)1.地域社会の振興や地域経済の活性化につながるような取組みを実施している団
体等に対する助成や支援、情報の提供等を通じて、地域の発展に貢献することを
目的とする事業
2.経済・産業動向や地域市場の調査及びその情報の提供
3.中小企業の経営改善に資する指導、教育、情報の提供、並びに企業診断
4.公益的な団体等(地方自治体ならびに大学法人等)への寄付
6.公益目的支出計画における当初予算額との差異
(単位:円)
当初の公益目的支出計画ベース
計
画
実
績
差 異
平成26年3月期
30,740,000
19,072,959
△11,667,041
平成27年3月期
39,550,000
33,646,636
△5,903,364
平成28年3月期(予想)
48,360,000
45,936,636
△2,423,364
(注)公益目的支出計画における公益目的支出の額(各事業年度の予算額)は年間881
万円としております。
8
貸 借 対 照 表
平成27年3月31日現在
科 目
Ⅰ 資産の部
1.流動資産
(普通預金)
当事業年度末
(単位:円)
増 減
前年度末
3,051,754
5,708,656
△ 2,656,902
3,051,754
5,708,656
△ 2,656,902
2.固定資産
(1)基本財産
(定期預金)
(その他)
基本財産合計
(2)特定資産
313,000,000
0
313,000,000
0
325,000,000
0
325,000,000
0
△ 12,000,000
0
△ 12,000,000
0
(3)その他固定資産
0
0
0
313,000,000
316,051,754
325,000,000
330,708,656
△ 12,000,000
△ 14,656,902
Ⅱ 負債の部
1.流動負債
0
0
0
2.固定負債
0
0
0
負債合計
0
0
0
Ⅲ 正味財産の部
1.指定正味財産
(うち基本財産への充当額)
(うち特定資産への充当額)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
2.一般正味財産
(うち基本財産への充当額)
(うち特定資産への充当額)
316,051,754
313,000,000
0
330,708,656
325,000,000
0
△ 14,656,902
△ 12,000,000
0
正味財産合計
316,051,754
330,708,656
△ 14,656,902
負債および正味財産合計
316,051,754
330,708,656
△ 14,656,902
流動資産合計
固定資産合計
資産合計
9
正味財産増減計算書
平成26年度 (平成26年4月1日から平成27年3月31日まで)
科 目
Ⅰ 一般正味財産増減の部
1.経常増減の部
(1)経常収益
①基本財産運用益
定期預金利息
その他
②雑収入
普通預金利息
その他
③受取補助金等
④その他(受取寄付金)
経常収益計
(2)経常費用
①事業費
支払助成金
支払寄付金
印刷製本費
支払手数料
その他
②管理費
会議費
消耗品費
租税公課
図書新聞費
雑費
支払手数料
経常費用計
評価損益等調整前当期経常増減額
基本財産評価損益等
特定資産評価損益等
投資有価証券評価損益等
評価損益等計
当期経常増減額
2.経常外増減の部
(1)経常外収益
①固定資産売却益
②固定資産受贈益
経常外収益計
(2)経常外費用
①固定資産売却損
②固定資産減損損失
経常外費用計
当期経常外増減額
税引前当期一般正味財産増減額
法人税、住民税及び事業税
当期一般正味財産増減額
一般正味財産期首残高
一般正味財産期末残高
Ⅱ 指定正味財産増減の部
当期指定正味財産増減額
指定正味財産期首残高
指定正味財産期末残高
Ⅲ 正味財産期末残高
平成26年度
(単位:円)
増 減
平成25年度
64,745
64,745
0
1,686
1,686
0
0
0
66,431
79,514
79,514
0
1,965
1,965
0
0
0
81,479
△ 14,769
△ 14,769
0
△ 279
△ 279
0
0
0
△ 15,048
14,573,677
3,200,000
2,000,000
332,032
7,560
9,034,085
89,656
0
0
0
88,900
756
14,663,333
0
0
0
0
0
△ 14,596,902
12,155,519
2,350,000
3,600,000
320,544
7,035
5,877,940
147,456
0
0
60,000
0
86,721
735
12,302,975
0
0
0
0
0
△ 12,221,496
2,418,158
850,000
△ 1,600,000
11,488
525
3,156,145
△ 57,800
0
0
△ 60,000
0
2,179
21
2,360,358
0
0
0
0
0
△ 2,375,406
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
△ 14,596,902
60,000
△ 14,656,902
330,708,656
316,051,754
0
0
0
0
△ 12,221,496
342,930,152
330,708,656
0
0
0
0
△ 14,596,902
60,000
△ 2,435,406
△ 12,221,496
△ 14,656,902
0
0
0
316,051,754
0
0
0
330,708,656
0
0
0
△ 14,656,902
(注)租税公課は、平成26年度より「当期一般正味財産増減額」の前に「法人税、住民税及び事業税」として表示し、計上しております。
10
正味財産増減計算書内訳表
平成26年度 (平成26年4月1日から平成27年3月31日まで)
(単位:円)
科 目
継1
Ⅰ 一般正味財産増減の部
1.経常増減の部
(1)経常収益
①基本財産運用益
0
定期預金利息
その他
②雑収入
0
普通預金利息
その他
③受取補助金等
0
0
④その他(受取寄付金)
経常収益計
0
(2)経常費用
①事業費
12,234,085
支払助成金
3,200,000
支払寄付金
印刷製本費
支払手数料
その他
9,034,085
②管理費
0
会議費
消耗品費
租税公課
図書新聞費
雑費
支払手数料
経常費用計
12,234,085
評価損益等調整前当期経常増減額
0
基本財産評価損益等
0
特定資産評価損益等
0
投資有価証券評価損益等
0
評価損益等計
0
当期経常増減額
△ 12,234,085
2.経常外増減の部
(1)経常外収益
①固定資産売却益
0
②固定資産受贈益
0
経常外収益計
0
(2)経常外費用
①固定資産売却損
0
②固定資産減損損失
0
経常外費用計
0
当期経常外増減額
0
税引前当期一般正味財産増減額
法人税、住民税及び事業税
当期一般正味財産増減額
△ 12,234,085
一般正味財産期首残高
一般正味財産期末残高
Ⅱ 指定正味財産増減の部
当期指定正味財産増減額
指定正味財産期首残高
指定正味財産期末残高
Ⅲ 正味財産期末残高
実施事業等会計
継3
寄1
継2
共通
その他会計
小計
法人会計
合計
0
0
0
0
0
64,745
64,745
0
0
0
0
0
1,686
1,686
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
332,032
0
2,000,000
7,560
7,560
0
0
0
0
0
△ 7,560
0
0
0
0
14,573,677
3,200,000
2,000,000
332,032
7,560
9,034,085
0
0
0
0
0
0
0
14,573,677
0
0
0
0
0
△ 14,573,677
2,000,000
332,032
7,560
0
0
332,032
0
0
0
0
0
△ 332,032
0
0
2,000,000
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0 △ 2,000,000
0
0
66,431
0
0
0
89,656
0
0
0
0
0
0
0
88,900
756
89,656
0
0
0
0
0
△ 23,225
64,745
64,745
0
1,686
1,686
0
0
0
66,431
0
14,573,677
3,200,000
2,000,000
332,032
7,560
9,034,085
89,656
0
0
0
0
88,900
756
14,663,333
0
0
0
0
0
△ 14,596,902
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
△ 332,032
0 △ 2,000,000
△ 7,560 △ 14,573,677
0
(注)租税公課は、「当期一般正味財産増減額」の前に「法人税、住民税及び事業税」として表示し、計上しております。
11
0
0
0
0
0
0
0
0
△ 23,225 △ 14,596,902
60,000
60,000
0
△ 83,225 △ 14,656,902
330,708,656 330,708,656
316,051,754
0
0
0
316,051,754
財務諸表に対する注記
1. 継続事業の前提に関する注記
該当事項はありません。
2. 有価証券の評価基準及び評価方法
該当事項はありません。
3. 会計方針の変更
該当事項はありません。
4. 基本財産及び特定資産の増減額及びその残高
基本財産及び特定資産の増減額及びその残高は、次のとおりです。
科 目
前期末残高
基本財産
定期預金
その他
小 計
特定資産
退職給付引当資産
その他
小 計
合 計
当期増加額
325,000,000
0
325,000,000
325,000,000
当期減少額
12,000,000
0
12,000,000
313,000,000
0
313,000,000
0
12,000,000
313,000,000
-
(単位:円)
うち指定正味財産
からの充当額
うち一般正味財産
からの充当額
うち負債に対応する額
313,000,000
313,000,000
-
-
-
313,000,000
-
-
-
当事業年度末残高
基本財産
定期預金
国 債
小 計
特定資産
退職給付資産
その他
小 計
合 計
当事業年度末残高
0
0
0
5. 基本財産及び特定資産の財源等の内訳
基本財産及び特定資産の財源等の内訳は、次のとおりです。
科 目
(単位:円)
6. 担保に供している資産
担保に供している資産はありません。
7. 保証債務等の偶発債務
該当事項はありません。
12
8. 満期保有目的の債券の内訳並びに帳簿価額、時価及び評価損益
該当事項はありません。
9. 補助金等の内訳並びに交付者、当期の増減額及び残高
該当事項はありません。
10. 指定正味財産から一般正味財産への振替額の内訳
該当事項はありません。
11. 関連当事者との取引の内容
該当事項はありません。
12. 重要な後発事象
該当事項はありません。
13. その他公益法人の資産、負債及び正味財産の状態並びに正味財産増減の状況を明らかに
するために必要な事項
該当事項はありません。
附属明細書
1. 基本財産及び特定資産の明細
財務諸表に対する注記に記載しております。
2. 引当金の明細
該当事項はありません。
13
財 産 目 録
平成27年3月31日現在
貸借対照表科目
Ⅰ 資産の部
1.流動資産
(普通預金)
流動資産合計
2.固定資産
(1)基本財産
(定期預金)
場所・物量等
高知銀行 本店営業部
当事業年度末残高
(単位:円)
使用目的等
3,051,754 事業費および管理費に使用
3,051,754
高知銀行 本店営業部
313,000,000 事業費および管理費に使用
(余剰資金の運用)
基本財産合計
(2)特定資産
313,000,000
0
(3)その他固定資産
0
固定資産合計
資産合計
Ⅱ 負債の部
1.流動負債
313,000,000
316,051,754
0
2.固定負債
0
負債合計
0
正味財産
316,051,754
14
収支計算書
平成26年度 (平成26年4月1日から平成27年3月31日まで)
科 目
Ⅰ 事業活動収支の部
1.事業活動収入
①基本財産運用収入
定期預金利息
②雑収入
普通預金利息
③補助金等収入
④その他
事業活動収入計
2.事業活動支出
①事業費支出
支払助成金
支払寄付金
印刷製本費
支払手数料
会議費
その他
②管理費支出
租税公課
会議費
雑費
図書新聞費
支払手数料
消耗品費
事業活動支出計
法人税、住民税及び事業税
事業活動収支差額
Ⅱ 投資活動収支の部
1.投資活動収入
①投資有価証券売却収入
②基本財産取崩収入
投資活動収入計
2.投資活動支出
①投資有価証券取得支出
②その他
投資活動支出計
投資活動収支差額
Ⅲ 財務活動収支の部
1.財務活動収入
①借入金収入
2.財務活動支出
①借入金返済支出
財務活動収支差額
Ⅳ 予備費支出
当期収支差額
前期繰越収支差額
次期繰越収支差額
予算額
決算額
差 異
64,745
64,745
1,000
1,000
0
0
65,745
64,745
64,745
1,686
1,686
0
0
66,431
12,040,000
2,200,000
2,000,000
530,000
10,000
7,300,000
0
100,000
0
0
80,000
0
20,000
0
12,140,000
80,000
△ 12,154,255
14,573,677
3,200,000
2,000,000
332,032
7,560
9,034,085
0
89,656
0
0
88,900
0
756
0
14,663,333
60,000
△ 14,656,902
0
12,000,000
12,000,000
0
12,000,000
12,000,000
0
0
0
12,000,000
0
0
0
12,000,000
0
0
0
0
0
0
△ 154,255
5,708,656
5,554,401
△ 2,656,902
5,708,656
3,051,754
注記事項
1.借入金限度額 0円
2.債務負担額 0円
15
0
0
686
686
0
0
686
0
2,533,677
1,000,000
0
△ 197,968
△ 2,440
1,734,085
0
△ 10,344
0
0
8,900
0
△ 19,244
0
2,523,333
△ 20,000
△ 2,502,647
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
△ 2,502,647
0
△ 2,502,647
(単位:円)
備考
【別紙資料】
平成26年度 研究課題等に関する助成事業に係る
助成対象者の研究内容
高知県内において学術及び科学技術の振興に取組む方で、
地域経済の振興と地域社会の発展につながるような研究課題等を対象
(別紙 2)
対象者の概要
氏名・職名 海野 晋悟 講師
所属学系名・部門名 教育研究部,人文社会科学系,人文社会科学部門
卒業大学及び大学院 神戸大学 経済学部 卒業
神戸大学大学院 経済学研究科
博士課程 経済学専攻 修了
学位 (種類)
博士 (経済学)
専門分野 金融論 (金融政策 ) ・応用計量経済学・マクロ経済学
主な研究テーマ・活動
研究テーマ
● 均衡金利の理論と計測
景気を引き締め過熱もしない金利の経済理論を構築し、それを計測する研究
● リッチなマクロ経済モデルの構築と実証分析
経済政策の効果検証や経済予測を可能にするマクロ経済モデルを、より現実
経済に近い設定で構築する研究
● 南海 トラフ大地震の予防 ・防災
予想される南海トラフ地震の (高知県下の) 被害を軽減する取り組みを、経
済・金融の視点から検討する研究
● 地方における金融経済教育の効果とあり方
地方で金融・経済に関する教育を展開する効果と効果的な教育に必要な仕組
みの検討を行う研究
活動
● 金融経済教育
あらゆる世代への金融 ・経済分野の教育を行うことで、金融の仕組み ・経済
の仕組みについて理解を深めてもらい、一般の方の経済への積極的なかかわ
りを期待する活動
(別紙 3)
対象者の研究内容
1. 研究課題等
高台移転問題の研究 -高知県黒潮町での量的・質的アンケート調査を通して‐
2. 概 要等
背景と動機
将来必ず起こるといわれて
し
、る南海トラフ地震に対して、高知県は他府県に比べ被害が甚
大になる,
ことが予想されている。特に、高知県黒潮町には、地震による最大で 34m の津波
(内閣府による平成 24 年 3 月発表の推計値 ) が予想されている。黒潮町の行政は、
2017 年をひとつの区切りとして、被災予想町民の高台移転を 1つの選択肢に、国との折衝
を重ねながら、地域住民とも移転の可能性を根気強く議論を重ねている。
地震前に、このまま何の
「事前措置」がとられなし
、場合、多くの人命が失われることは自明で
ある。多様な分野の研究者がとるべき行動は、事前措置に関する数多く提言・可能性を示す
ことである。黒潮町が掲げる
「あきらめなし
、
」防災の 1つとしての高台移転の課題を、私の学問
領域から検証・検討することは、黒潮町への貢献だけにとどまらなし
、。日本にいれば起こり得る、
「移転資金がなし
、
」と
し
、う理由で、移転がかなわなし
、町民の確実な被災という課題を、特に経
済学の金融論アプ□-チを通して議論することは重要である。
「本当にお金はないのか ?」
「お
金を融通できなし
、か ?」
「資産は保有していないか ?」と
し
、った金融論に根ざした視点で高台
移転問題を検討する。
研究方法
我々の研究の基本となる基礎資料は、黒潮町民に対して実施する予定のアンケート結果で
ある。アンケート実施 に際して、黒潮 町役場 の理解・協力は、必要不可欠である。アンケート
対象者への事前・事後の丁寧なケアを黒潮町役場と連携して取り組み、効果的かつ効率的
なアンケート結果が得られるようにしなければならなし
、。
実施されるアンケートは、回答者に
「質的な項目」と、
「量的な項目」を尋ねる。質的な項目
は、回答者の回答時点での、地震や防災への考えを尋ねる。量的な項目は、回答者の生活
や経済系統の量を尋ねる。
得られたアンケート結果から、黒潮町町民の高台移転を可能にする行政・民間両レベルで
の施策を提言する。高台移転を実現可能にするめには、黒潮町行政、黒潮町町民の取り組
みだけでは不十分であることは現段階で分かって
し
、る。国・政府に対して要請する取り組みや
民間の企業・団体等への要請を提示する。
本研究は、経済学 (金融論) の視点から高台移転問題に取り組むが、決して経済学だけ
で主要な提言を出せるわけではなし
、。本学人文社会科学部門の社会科学系には、有価証
券法・行政法・憲法 (財産権) を専門とする研究者が在籍して
し
、るため、分析から導きださ
れる提言の実現可能性を高めるための、研究者間の密な連携が取れる環境が整っている。
期待される結果
事前措置 (事前救済)があることで事後措置 (事後救済)との役割区分が明確になり、
財政負担を軽減させることが可能である。これまでの自然災害の救済方法は、地震保険など
のように救済対象の有事が起こらなし
、限り発動されないものばかりで、その上起こった場合は、
非常に巨額の支出を強し
、られるものである。我々の研究で得られる提言を踏まえて高台移転
が実施された (事前措置がとられた) 後の地震発生による事後救済は、移転がなされなかっ
た場合と比べて、国・地方の財政負担が軽減され、これまでより効率的な救済であると期待で
きる。
(別紙 2)
対象者の概要
氏名 ・職名
山本 裕二・助教
所属学系名・部門名
教育研究部自然科学系・理学部門
卒業大学及び大学院
東京工業大学 理学部 地球・惑星科学科 卒業
東京工業大学大学院 理工学研究科 地球惑星科学専攻 修士課程 修了
東京工業大学大学院 理工学研究科 地球惑星科学専攻 博士課程 修了
学位 (種類)
博士 (理学)
専門分野
地球物理学
古地磁気学・岩石磁気学
主な研究テーマ・活動
1)古地球磁場変動の解明
2)岩石古地磁気学的手法の応用による地球科学的プロセスの解明
地球磁場は地球環境の重要な構成要素であり、時間とともに変動するこ
とが知られている。近代的地磁気観測が開始される以前、すなわち過去数
百年程度をさらに遡る変動の様子について調べるためには、地質試料から
古地磁気学的手法を用いて当時の地磁気情報を推定する必要がある。申請
者は、主に過去数千年 数千万年の期間を対象とした古地球磁場変動を解
明する研究に取り組んできている。たとえば、長崎県島原半島の雲仙地域
に分布する溶岩から過去約 30万年間の古地球磁場強度絶対値変動を明ら
かにした研究 (Yamamoto et al.,2010) や、赤道太平洋の海底堆積物試料か
ら過去約 2300-4200万年間の古地球磁場強度相対値変動を明らかにした研
究 (Yamamoto et al.,2014) な どがある。近年では、高知大学と海洋研究開
発機構が共同運営する「高知コアセンター」の共同研究として推進してい
る、歴史南海地震の解明にも取 り組んでいる。
‐
(BIJ
紙 3)
対象者の研究内容
1. 研究課題等
歴史南海地震災害の理解に向けた柏島巨大海底構造物の形成過程の研究
2. 概要等
高知県では南海巨大地震により集落一帯が沈降したという伝承 『
( 黒田郡』伝承) が各地
に残されている。一方、高知県の沿岸部各地では、海底下において人工的な構造物が確認
されており、歴史津波地震災害を読み解く鍵として注 目されている。
高知県幡多郡大月町の柏島北部沿岸では、海岸線と平行に並ぶ石堤と類似した構造物が
海底に存在することが知 られてお り、住民たちの間では 『岡の土手・沖の土手』といわれ
親 しまれてきた。この構造物は、巨磯が積み上げられて壁のように切立っていて、各巨磯
はその隙間を埋めるセメント状の細粒の白色物質により強固に結合しており、柏島陸上に
現存する『兼山堤』と平行した位置関係にあることから、人工物の可能性を示唆している。
一方、巨磯がランダムに積み上げられていることや、温暖域の沿岸部では自然の堆積作用
によっても類似の構造物が形成されうる (ビーチロックと呼ばれる) ため、自然作用の産
物の可能性も否定できない。『兼山堤』は、江戸時代初期に土佐藩家老であった野中兼山が
建築指揮を執って建設したものである。一方、建築材料として日本で本格的に近代セメン
トの利用が始まったのは明治時代以降のことである。上記を踏まえると、柏島の海底構造
物の成因として以下の 3つの仮説が提示できる。
① 人工セメントを用いて人工的に積み上げられた石堤 (防波堤・船着場として使用)
② 自然構造物 (ビーチロック)
③ 人工的な石積みが海底で自然のセメント化作用を受けて強固になった構造物
対象物か「人工物」か「自然物」かの判断はもちろん重要であるが、地震に伴う地殻変
動と津波災害との関係で海底構造物を捉えた場合、建設・形成された年代とその環境 (水
深 ・陸/海 ) を把握することが重要である。そ こで本研究では、建造物のセメント物質の年
代測定 (14C 年代法 ・Sr 同位体年代法 )、化学分析 (XI
えF、 SIMS) 、鉱物同定 (XRD) を
行い、その年代と形成された環境を推定する。また、近代以降と明治時代以前の沿岸・河
川の人工石造物と海底構造物の化学的特徴の違いを明確にするために、
A. 柏島沿岸陸上に設けられている防波堤
B, 仁淀川に露出する野中兼山が設計に関わった「鎌田堰」跡の一部 (取水堰)
を対象として、海底構造物同様にセメント物の
柏島海底の構造物
年代 ・化学分析と、微細構造組織観察を行う。
本研究の結果をもとに 人工セメントと自然セ
‐ぷ鼓 ;も濯 ご し
;
遺構の調査 .分析に応用する計画である。
皮 だ f′ ニ
'(別紙 2)
対象者の概要
氏名 ・職名
難波 卓司 特任助教
所属学系名・部門名
教育研究部総合科学系複合領域科学部門
卒業大学及び大学院
熊本大学大学院薬学教育部分子機能薬学専攻
学位 (種類)
博士 (薬学)
専門分野
薬理学
分子生物学
主な研究テーマ・活動
新しい薬の種になる物質の探索や食べ物に含まれる成分の健康食品への利用
を目指し、試験管レベルから動物を用いた病気の治療効果を調べる実験を行う
ことで、我々の健康の増進に研究 を役立てることが主な目的である。また、そ
の地域に特徴的な食品や素材を健康食品や化粧品として開発することで、地域
経済の振興と地域社会の発展に役立てることも目的に研究を行ってきた。例え
ば、私が熊本大学に所属していたとき、地元企業である再春館製薬と共同研究
を行い新たな化粧品の原料を発見、開発するというプロジェクトに携わった。
この研究において約 600 種類かなる植物の抽出液から細胞保護作用のあるタン
パク質、ヒー トショックプロテイン 70 の細胞内の量を増加させるものを探索 し
た。その結果、ヤバツイ (湿地に生える多年草 ) が細胞に対して毒性を示さず、
ヒー トショックプロテイ ン 70 を誘導することを見出した。この研究結果をもと
に、ヤバツイエキスが再春館製薬の化粧品に配合され商品化されている。さら
に幸運なことに、熊本県産の鹿角霊芝 (キノコの一種 )を「にが茶」 (平成 23 年
度熊本県物産振興協会 優良商品賞)として商品化するプロセスも身近に学ぶこ
とができた。
このような研究経験を生かし、高知県に縁のある食品や食品中に含まれる成
分の新たな有効性、特に化粧品や健康食品として利用できるものを発見し、最
終的には商品化することで高知県の経済の振興と発展に役立てる研究を推進し
て い く。
(別紙 3)
対象者の研究内容
1. 研究課題等
健康を増進する高知の特産品の再発見
2. 概 要等
< 研究概要と目的>
近年、地方大学はその役割として地域の産業と結びつき、共同で研究を行 うことで、地
域経済の振興と地域社会の発展に貢献することが期待されている。一方、「トクホ」として
知 られている特定保健用食品などの健康食品は、年々その売 り上げを増やし、その市場規
模は 2014 年には 1.5兆円を超えている。例えば、キリンビバレッジ社が販売しているトク
ホのメッツコーラ (脂肪の吸収を抑える)はその売り上げ本数は 2年足らずで 3億本を突破
している。このように健康と食に関して国民の関心は高く、健康に良い食品は多くの人に
求められている。以上のことから本研究は、高知の特産品の中か ら健康を増進するような
ものを再発見し、まずは体調を整えることができるような食品としての販売の可能性を模
索し、最終的に トクホとして特定の作用を持つ食品としての販売を目指すことで、健康の
増進という社会貢献のみでなく、高知県の経済の振興と発展への寄与も期待できる。
<研究内容>
私は高知県の特産品として有名な柑橘類の文旦、枇杷、及び高知の海や川で採れる海草
類に注 目している。これ らの中には既に水晶文旦や四万十のアオサノリといったようにブ
ランドを確立しているものもあるが、文旦や枇杷は昔からある住宅地や畑などで路地栽培
されているものが高知の各地で見 られる。これ らは栽培者の家庭で食べ られ、余ったもの
はそのままにされているか、一部はスーパーの地産地消コーナーで格安で販売されている。
そ こで、これらの食品の中から健康を増進する成分を発見 し、食品の有効利用と高知県の
特産品ブランドのイメージアップを行う。具体的には、まず次にあげる部位の抽出液を作
成す る。文旦 の皮、果 肉、種、枇杷 の皮 、果肉、種、青の りの全草、キ リンサ イの全草。
そ してこられの抽出液が持つ有効性を調べるために、培養細胞を用いた実験により、私が
これまでの研究で独自に開発した細胞保護タンパク質 GRP78 を細胞に毒性を示さずに誘
導する成分を発見する方法で探索する。GRP78 を誘導するような物質は糖尿病、腸炎やア
ルツハイマー病などに効果があることが知 られていて、GRP78 を誘導する成分は探し求め
られている。また病気の動物を利用 して、いずれかの抽出液が症状を治療することができ
るかも調べる。用いる病気の動物は、胃腸の状態が良くなく頻繁に便がでるもの、糖尿病
やス トレスにより不眠になっているものである。将来的には本研究をさらに発展させ、効
果があった抽出液については健康を整えるような食品として利用可能か、及びその中の有
効な成分を特定し、 トクホとして開発が可能かを検討していきたい。
(別紙 2)
対象者の概要
氏名 ・所属機関・職名 :永島正康 ・高知工科大学 マネジメント学部 ・准教授
(55歳)
卒業大学及び大学院 :
◆1982年 3月 学習院大学法学部法学科卒業
1999年 9月 神戸大学大学院経営学研究科修士課程修了
2013年 11月 ソルボンヌ大学大学院ビジネス ・スクール博士後期課程修了
学 位 : ソル ボ ンヌ 大 学 ・Ph.D.
略歴 :
1982年 4月 パナソニック (株 ) 入社 (旧松下電器産業 )
2003 年 9月
パナ ソニ ック ・ヨー ロッパ (株 ) アプ ライア ンス社総括
2004年 5月 パナソニック ・フランス (株 ) 企画担当取締役
2014年 4月 高知工科大学 マネジメント学部 准教授
現在に至る
専門分野 :.
経 営学、マーケテ ィング、サプ ライ ・チェー ン ・マネ ジメン ト
研究テーマ =戦略と事業プロセスの一体化による顧客価値の創造
受賞歴 :パナ ソニ ック (株 ) 本社マーケテ ィング革新 ・担 当役員賞受賞 (2006年 -2008 年
3連続 /理由 :ライフサイクルに応じた適切な流通との協働の仕組み構築を通じた業績向上)
所属学会 :
オペ レーシ ョンズ ・マネ ジメン ト& ス トラテジー学会 (JOMSA)
フランス社会科学高等研究院 (EHESS)Paris 日仏財団
東京大学大学院 経済学研究科 ものづくり経営研究センター (MMRC)コンソーシアム
高知県地域活動 ;
高知県産業振興推進部 高知県事業審議アドバイザー副委員長 (2014-)
高知さんさんテレビ株式会社 番組審議会委員 (2014
一
土佐まるごとビジネスアカデ ミー 講師 (2014年 -)
研究業績 (査読付き学術論文の抜粋):
1. Nagashima
suPP1y
M,,Lassagne
Chain
‘
‘
M.,MoritaM.andKerbacheL.(2015),
Collaboration
to
enhance
demand
Dynamic
controll ‐ability,
“
adaptation
of
上〃云e 77日 " ○〃a/
お 艦 na/ of 肱 川 花 α 旧 友 g た 物 /70ゐ g7 and 施 肥 g釧 m む,( 掲 載 決 定 ).
2, Nagashima
M,and
Morita
forecasting
demand
over
d船〃βgem β刀亡 and
ぶ云razeg
男
M.(2013),
Product
Vol.
life
“Adaptive
cycle,"
collaboration
翫 e
o"r77 β/
strategy
of
focusing
a刃a刀ese
on
oの eza 灯 o卵s
4,No.1,Pp,1-18.
3.伊藤 ・永 島 (2009) 「国際 間にまたが るサプライ ・チ ェー ン ・マネ ジメン ト - 日仏間の
情報家電製品のケース -」『流通研究』第 12巻第 1号、 33-48 頁
(別紙 3)
対象者の研究内容
1‘テーマ :高知県 1次産品の海外展開戦略の実現に向けた実践的研究 ‐グローバルな
6 次産業化の実現に向けて 2. 概要等 :高知県では、力強い県経済の成長のため、平成 24年‐27年の4年間を期間する
第2期高知県産業振興計画が策定され、高知県特産物の地産外商拡大を通じて1次産品の海
外展開事業の戦略実践 ・強化を図ろうとしている。 しかしながら、こうした事業戦略を的
確に実践 し、持続的に所期の成果を上げ続けることは、現実には大きな困難を伴 う。なぜ
なら、戦略の実践を支える事業プロセスは、長期先行注文を確定 して欲 しい製造側 と変化
する市場に柔軟に対応して欲しい販売側など利害の異なる複数の組織によって管理されて
お り、それ らを戦略 と一体化することが、難 しいためである。結果 として、商品価値を評
価 しない流通業者や顧客に対 して販売するとい うミスマッチが発生することが少なくない。
日本のモノづ くりに携わる業者にとって、モノの価値を訴求する事は出来ても、その価
値を海外に販売 して行 くために、海外のどのような顧客をターゲットとし、 どのような流
通 と協働 し、どのような顧客価値を創造するかは、積年の大きな課題 となっている。本研
究の目的は、こうした課題を解決すべく、高知県が 1 次産品の海外展開をするために必要
な、戦略とプロセスを一体化 した製造‐販売協働の新たなマネジメン トシステムを提案し、
その有効性を確認することにある。
申請者は、 (1)効果的な協働活動の設計に関し、すでに、デジタルカメラの海外販売とい
う実務上の成功体験から、暫定的な製造‐販売協働マネジメントシステムの概念モデル (製
品の普及段階と特性、流通業者の選択、協働の度合いという4つの要素間の整合性の確保
を通 じて、財務上の成果を創出するモデル ) を提唱 してお り、業界内で評価を受けている。
(2)この概念モデルを、 1次産品の加工・輸出販売という6次産業化過程にも拡張 し、実効を
上げ得ると考えている。そのために、高知県 1次産品の代表 として,ゆずを事例に、モデル
の各要素の詳細な現実過程を洗い出し、生産、加工、販売にいたる各プロセスに具体的な
改善提案を示す。 (3)更に、他の高知県 1次産品にも適用 し、その一般性を確認 していく。
これ ら作業により、海外展開に不可欠の指針 となる実効性のある製造 - 販売協働マネジメ
ン トシステムを提起 し、高知県の 1次産品が早期にグローバルな競争優位を獲得、それを維
持できるメカニズムを明らかにする。
今後は、申請者の高知県産業振興推進部との密な連携を通じて、こうした概念モデルを
高知県生産者の間に普及させていき、高知県 1 次産品の特性を生かした、グローバルな生
産 ・販売 (6次産業化 ) の取り組みの実現支援を進める計画である。
添付資料 :製造‐販売協働の新たなマネジメントシステムの概念モデル
製造‐販売協働マネジメントシステムの概念モデル
製品の特性
流通業者の選択
製品の普及段階
:諸 銘
・共通の価値観
補完関係
・導入期
成
長期
・.
成長期
・成熟期
(別紙 2)
対象者の概要
履
スズキ
フ リガナ
歴
タカシ
現住所
〒781-5103
昭和 4 8年 3月 7 日
(年齢)
(満 41 歳 )
高知県高知市大津 乙 502 鹿児ハイツ 303
学
歴 (主要なもののみ)
事
年 月
平成 3年 4月
平成 8年 3月
平成 17 年 4 月
平成 24 年 3月
生年月日
性別 男
鈴木 高志
氏 名
書
項
東京大学教養学部文科 111類入学
東京大学文学部社会学科卒業
筑波大学大学院修士課程教育研究科学校教育コース入学
筑波大学大学院博士課程人間総合科学研究科心理学専攻修了
博士 (心理学)(博甲 6169号)
.
職
歴
事
年 月
平成
平成
平成
平成
(主要なもののみ)
8年 4月
10 年 4 月
11 年 9月
24 年 10 月
項
第一生命保険相互会社 (現第一生命保険株式会社) 入社
日本輸出入銀行 (現国際協力銀行)出向 旧東欧・ロシア担当官 ( 平成 11 年 2月)
株式会社市進教務社員・講師 ( 平成 2 2年 2月)
高知工科大学共通教育教室・講師 ( 平成 2 6年 3月 )
高知県教育委員会 ・スクールカウンセラー (現在に至る)
平成 2 5年 4 月
平成 2 5年 4 月
平成 2 6年 4 月
高知大学・非常勤講師 (現在に至る)
高知工科大学共通教育教室・准教授 (現在に至る)
平成 2 6年 4月
高知県教育センター・研究ア ドバイザー (現在に至る)
学会及び社会における活動等
現在所属している学会
日本 心 理 学 会 、 日本 教 育 心 理 学 会 、 American
PsychologicaI
キャリア教育学会、日本学校心理学会、日本学級経営学会、
年
事
月
項
平成 2 5年
4月
高知県教育委員会 ・スクールカウンセラー
平成 2 6年
平成 2 6年
平成 2 6年
1月
3月
4月
高知県内大学、高知県教育委員会と等の連携事業委員
高知県立高知工業高等学校 探求型進路学習 アドバイザー
高知県教育センター・研究アドバイザー
資 格 等
事
年 月
平成 2 5年 4 月
平成 2 6年 10 月
産業カウンセラー
学校心理士
賞
年 月
平成 2 2年 2月
平成 2 3年 10 月
項
罰
事
ティーチング ・フェロー優秀賞受賞
心理学独創研究内山記念賞受賞
項
ASS0ciation 、
(別紙 3)
対象者の研究内容
1. テー マ
児童生徒の社会情動的スキル向上による教育効果向上に関する調査研究
一高知県の少子・過疎化の中での教育力向上をめざして一
2. 内容
国
本研究は、自己制御や忍耐力 といった 「社会情動的スキル (s肥 ialemti 伽 lskills)一の向上を通 じ
て、全国に 10年先駆けて、高知県が経験するとされる少子・過疎化に果敢に対処 し\本県地域教育力の向上
を目指すことを目的として、長期的視点のもとに行われるものである。
匝国 本研究は、①大規模調査、②教育訓練プログラム作成・実施の 2段聞こ分けて順次行ぅ予定である。
① 大規模調査 平成 27
‐28年度に、社会情動的スキルを計測する予備的質問紙を作成し、香美市の対象
児童生徒への悉皆的な質問紙調査を実施するとともに、高知県全県における実施への調整を行 う。
平成 29
‐30 年度には、前年度調査の成果を踏まえ、教育効果向上 (成績、学級適応、キャリア意識等 )
に有効な社会情動的スキル変数を絞り込んだ上で、高知県全県下でのより大規模な縦断調査実施を行う。
② 教育訓練プログラム 上記の「①大規模調査」段階により明らかとなった知見を活かして、「社会情動的
スキル」を向上させるような教育訓練プログラムの試案を作成し、工科大内< 香美市有志の小中高等学校
< 香美市全域 と、順次、実施範囲を拡大 しながらプログラムを洗練させ、最終的には、県教育センターな
どとも連携 して高知県地域全体の教育システムとして構築 し、本県の地域全教育力の向上を図 りたい。
匿副 OECD動向や研究上の背景 近年、OECD
を初めとする発達および教育心理学分野の研究機関におい
て、「社会情動的 スキル (social e1notional skills)」 に注 目が集 まってい る。 これ は近年の調査 で、社会情
動的スキルを学齢期およびそれ以前に高めておくことは、成長後の学業的成功、所得、低い犯罪、健康維持な
どで重要な改善につながる と明 らかに され たか らである (OECD,2014;Shwainhart,et
れを受け、今後 OECD
al.,2005 な ど)。 こ
を中心に大規模な調査が進行 しつつある。しかしながら、これまで我が国の教育及び
心理学分野においては、学校段階を超えて長期的に個人の社会情動的スキルを追跡し、認知的スキルや学業成
績およびキャリア選択 (進学 ・就職 ) への影響を検討 した研究は、申請者が知る限り存在 しない。
国内教育行政上の背景 国内でも、「全国学力 ・学習状況調査」報告書 (文科省他 ,2014) が、「ものごとを
最後までやり遂げ」ることや、「人の気持ちが分かる」等の社会情動スキル変数が、学業成績と相関すると明
らかにしている。またキャリア面でも、H23 中央教育審議会・答申が、自己理解 ・自己管理能力などの社会情
動スキルが、職業従事の最重要能力と指摘する等、社会情動的スキルは国内教育行政でも重視されている。
高知県の現状 振り返って、我が高知県の現状に考え見れば、全国に先駆けた急速な少子・過疎化に伴って
学校の統廃合が劇的に進んでいる。これにより、第一に、特に、香美市奥部をはじめとする中山間地域におい
て、クラス替えや学校間交流が困難 となることで、昔の様に多様な仲間と子 どもが触れ合って、自然に社会情
動的スキルを身に付けることが難 しくなると考えられる。さらには、第二に、過疎化により、従来「近所の頑
固おや じさん」的に、子どもを見守 り育ててきた地域教育力も急速に減退すると考えられる。よって、社会情
動スキルを積極的に教育訓練することによって、これ らの困難を克服する必要があると考えられるのである。
匝
回 以上より、本県の直面する少子・過疎化に適切に対処し、本県地域教育力の向上を目指すため・本研
1
究を実施いたしたいと考え、この機会にご援助を賜 りたくお願い申し上げる次第である。
以上
1
(別紙 2)
対象者の概要
1 氏名 福間 隆康 (ふくま たかやす)
2 職名 講師
3 所属学系/ 部門 社会福祉学部
4 卒業大学および大学院
宮崎大学教育学部人文社会課程卒業
広島大学大学院社会科学研究科博士課程後期マネジメント専攻修了
5 学位
博士 (マネジメント)
6 専門分野
社会福祉運営管理
7
主な研究テーマ ・活動
障がい者の雇用と企業の新しい人的資源管理システム
障害者雇用の組織マネジメントに関する研究
(別紙 3)
対象者の研究内容
1. テ ー マ
農業分野における障がい者雇用のマネジメント
2. 概要等
(1) 研究目的
農業は、地域の重要な産業として地域経済を担っているが、担い手の高齢化の進展に
伴い労働力不足が生じており、農業労働力の確保が課題となっている。一方、福祉の分
野では、動植物の飼育や栽培などの作業が心身を癒す機能を有しているとされ、園芸療
法の取り組みが注目されている。また、近年では障がい者の自立を支援する観点から、
新たな就業の受け皿として農業への期待が高まっている。
しかしながら、農業には季節性や事業所規模が小さいなど、障がい者の雇用促進への
制約が少なくない。障がい者の農業従事について、就労移行支援事業所および就労継続
支援事業所を対象に行った調査結果によると、就労活動における農作業へのニーズは高
いものの、農業分野への一般就労は進んでいない (農林水産政策研究所 ,2011)。
障がい者の雇用を促進するためには、福祉側の高い期待と農業側の高くない関心のギ
ャップを埋める必要がある。そこで本研究では、農業と福祉の融合により、農業を活性
化している企業を調査し、障がい者を戦力として雇用し、収益を生み出す仕組みを明ら
かにすることを目的とする。障がい者が参画し事業として成り立つユニバーサル就農モ
デルを明らかにすることにより、年齢や障害の有無等にかかわりなく、誰もが支えあい
自立して暮らせる共生社会の実現と地域社会の活性化に寄与することになると考える。
(2) 分析方法
本研究は、以下のようなプロセスを経て分析を行う。
①モチベーション論等の理論的検討
②データ収集
③ケース ・スタディ
④理論的考察
①では、行動科学に基づいたモチベーション論の理論的検討をはじめ、農業分野にお
ける障がい者雇用に関する現状分析を行う。主に書籍、研究論文からの情報をとりまと
め分析を行 う。②では、先進的障がい者雇用企業を対象に、インタビューな どの質的調
査 を行 う。③では、② によって収集 されたデータを、ケース ・スタディ法を使用 してケ
ース として構成 し、分析を行 う。④では、③ をベースとしなが ら、①で構築したフレー
ムワークを基に理論的考察 を加え、研究を昇華させ る。
(別紙 2)
対象者の概要
高知工業高等専門学校 機械工学科 助教 中山信
博士 (工学) 3 6歳
平成 14 年
平成 16 年
3月 明治大学理工学部機械情報工学科卒業
3月 明治大学大学院理工学研究科機械工学専攻博士前期課程
修了
平成 2 4年
3月 明治大学大学院理工学研究科機械工学専攻博士後期課程
修了
平成 16 年
4 月 ジョンソンコントロールズ株式会社
平成 18 年 4月 明治大学 理工学部 専任助手
平成 2 3年 4 月 神奈川工科大学 創造工学部 非常勤講師
平成 24 年 4月 高知工業高等専門学校 機械工学科 助教
現在に至る
研究分野
:制御工学
研究テーマ
:ビニールハウス内環境のモデルベースド制御に関する研究
所属学会等
:計測自動制御学会, システム制御情報学会, 日本機械学会
研究業績 (抜粋)
1) 中山信 ,"Matlab を用いた加温システムに対するモデル推定 ,"
計測 自動制御学会四国支部学術講演 ,SO1‐12,PS1‐12,(2014)
【概要】ビニールハウス環境のモデルベースド制御の実現を目指し, 小型実
験装置を製作し,Matlab によるモデル同定法を使うことにより, その加温シ
ステムに最適な数式モデルを求めた .
2) 中山信 ,宮田剛 ," ウェーブレット解析 による擬似外乱 トルクパターン生成 ,“
計測 自動制御学会四国支部学術講演 ,S02-24,PS2‐24,(2013)
【概要】宮田剛准教授が開発した堅果類の皮剥き装置 (特許公開 2014
‐200234)
による栗の鬼皮剥きにおいて , 回転刃台の速度変化をウェーブレット変換す
ることで栗の衝撃による擬似的な外乱トルクパターンを可視化し, 評価した.
3) 岡崎大洋, 岡宏一, 中山信, “Hm 制御を用いた薄鋼板の非接触振動抑制機
構 ," 日本機械学会中国四国支部 第 51 期総会 ・講演会 ,No.612,(2013)
御j紙 3)
1. テ ー マ
「ビニールハウス内環境のモデル同定と予測制御に関する研究」
2. 概要等
【研究背景】
モデル同定法とは入力と出力のサンプルデータから, その数値モデルを決定
する方法である. 近年 , 気象に左右され易く様々な外乱影響を受けるビニール
ハウス内温度 を , 外気温 , 相対湿度 , 全天 日射量 , 雲量の 4 つの入力による多
入力線形システムとして捉えて , モデル同定法によりその動的傾向を明らかに
した 研 究 が 行 わ れ た
by means
ofAuto
[H.Uchida,etal
ぞ ModellingGreenhouse1emperature
RegressiveModelg',BiosystemsEngineering,(2003)].
この
研究は, 西ヨーロッパにおける非加温下 ・自然換気下のビニールハウス内温度
を, 季節毎に詳しく数値モデル化したものである. ビニールハウス内環境をモ
デル同定する取り組みは海外の文献で多く見ることができる.
これ らの研究を元に, 能動的な加温 , 加湿 ,C02,
風量などの入力変数を加
え, ハウス内で多点分布する温度や湿度の出力値をそれぞれモデル同定してい
けば, 多入力多出力のモデルベースド制御を行うことが理論的に可能であると
言える. 多入力多出力のモデルベースド制御の実現は, 予測制御 , 最小エネル
ギー制御 (最適制御 ), ゲインスケジュー リング制御な どの実現で もある . 経験
則に基づく制御ではなく, 各地域の環境に合わせたモデル同定による制御を行
うことで , 特殊性を脱した汎用性の高い環境制御が可能になる筈である.
【研究目的と内容】
以上のような背景から, 高知県におけるビニールハウス内環境制御を目的と
して , 本研究ではビニールハウス内環境のモデル同定と予測制御を行う. 平成
26 年度においては, 小型ビニールハウス実験装置の製作 , 温湿度制御系の設計
と実装 , ハウス内加温システムのモデル同定を行った. 平成 27年度は加湿シス
テムのモデル同定 , ファンによる風量入力の導入 , 温湿度や風量などの外乱効
果を事前に打ち消す予測制御を行う. また, 並行して実際の高知県ビニールノ、
ウス内環境データを手に入れ , モデル同定を行い , 実装の実現 を考える .
【研究体制】
本研究は地域振興を目的としている. 高知高専地域連携副センター長の宮田剛
准教授の協力が得られる研究環境であり, 高知工科大学の岡宏一教授と連携し
て芸西のビニールハウスで実験を行う計画がある.
(別紙 2)
対象者の概要
高知工業高等専門学校 物質工学科 教授 土居 俊房 (5 9歳)
昭和 5 3年 3月 東京農工大学 工学部 化学工学科 卒業
昭和 5 5年 3月 東京工業大学 大学大学院理工学研究科 原子核工学専攻
修士課程 修了
昭和 5 5年 4月
昭和 6 2年 3月
昭和 6 2年 4月
平成 5年 4月
平成 8年 4月
平成 19 年 4月
現在に至る
(現) 株式会社東芝 入社
株式会社東芝 退社
高知工業高等専門学校 工業化学科
高知工業高等専門学校 工業化学科
高知工業高等専門学校 工業化学科
高知工業高等専門学校 物質工学科
助手
講師
助教授
教授
研究分野 :生物反応プロセス工学 , 水環境工学
研究テーマ :オゾン水による細菌 , ウイルス, カビの不活化に関する研究
所属学会等 :化学工学会、防菌防徹学会
県内における活動 :
(民間企業等との共同研究)
1. 科学技術振興機構 , 地域研究開発促進拠点支援 (RSP) 事業 , 平成 17
年 7 月 18 年 3 月
題目「製紙スラッジの高
′速 L‐乳酸発酵およびメタン発酵複合プロセスの
開発」
2. 科学技術振興機構・サテライ ト高知, 実用化のための可能性試験 , 平成
17 年 10 月 18 年 3 月
題目「亜臨界水しよりによる製紙スラッジの高速糖化に関する検討」
3. 兼松エンジニアリング株式会社 , 平成 18 年 7 月 19 年 3 月
題目「グリス トラップ油性廃水のオゾン処理」
4.
兼松エンジニアリング株式会社 , 平成 19 年 7 月 20 年 3 月
題目「オゾンによるグリストラップ廃液中の難溶解性油脂の酸化分解シ
ステム」
研究業績 (抜粋)
(2014年以降)
1) 土居俊房, 別役美衣 , 沖大智 , 加島晴菜 , 中室克彦,“モデル循環式浴槽
におけるオゾン水による大腸菌の不活化に及ぼす pH の影響", 日本防菌
防徹学会第 41 回年次大会要旨集 (査読なし),25P ば23(2014)
2) 別役 美衣 , 加島 晴菜 , 土居 俊房 ,“モデル循環式浴槽における低濃度
オゾン水による大腸菌の不活化に及ぼす pH の影響 '',
第 16 回化学工学会
学生発表会 (堺大会) 研究発表講演要旨集 (査読なし),pl13(2014)
<2013 年>
3) 別役美衣 , 土居俊房 , 白石隆志, 中室克彦 ,“モデル循環式浴槽における
低濃度オゾン水による大腸菌の不活化に及ぼすエゼクタ上流水圧の効果",
日本防菌防徽学会第 40 回年次大会要旨集 (査読なし),1OPP‐10(2013)
4) 加島晴菜 , 土居俊房 , 沖夏歩, 中室克彦 ,“低濃度オゾン水による T4 フ
ァージの不活化に及ぼす pH の影響 ",日本防菌防徹学会第 40 回年次大会
要旨集 (査読なし),1OPP-11(2013)
5) 土居俊房 , 白石隆志 , 南 寿征, 中室克彦 ,‘
‘モデル循環式浴槽水におけ
る低濃度オゾン水による大腸菌の不活化 ",化学工,
学会第 78 回年会研究発
表講演要旨集・(査読なし),HI16(2013)
<2012 年 >
6) 白石隆志 , 土居俊房 , 中室克彦 ,“低濃度オゾン水による大腸菌の不活化
に及ぼす温度と pH の効果 '',日本防菌防徽学会第 39 回年次大会要旨集 ,
12Aa‐02(2012)
7) 白石隆志 , 南寿征 , 土居俊房 , 斎藤博之 , 中室克彦 , 窪田奈於人 ,“循環
式モデル浴槽における低濃度オゾン水によるネコカリシウイルスの不活
化 ",日本防菌防徽学会第 39回年次大会要旨集 (査読なし),12Aa‐09(2012)
8) 白石 隆志 , 土居 俊房 ,“低濃度オゾン水による大腸菌の不活化に及ぼす
温度の影響",第 14 回化学工学会学生発表会 (宇部大会)研究発表講演要
旨集 (査読なし),工03(2012)
<2011 年以前>
9) 土居俊房 , 斉藤博之 , 中室克彦,“オゾンおよび塩素によるネコカリシウ
イルスの不活化 ",日本医療・環境オゾン学会会報 (査読有 ),18,89‐95(2011)
10) 土居俊房 , 斎藤博之 ,“循環式モデル浴槽におけるオゾンによるノロウ
イルスの代替としてのネコカリシウイルスの不活イビ ,第 18 回日本オゾン
協会年次研究講演会講演集 (査読有),109‐112(2008)
11) 土居俊房 , 藤田正憲 , 安岡富久, 寺尾智恵美 ,“オゾン水によるレジオ
ネラ属菌の不活化",第 17 回日本オゾン協会年次研究講演会講演集 (査読
有 ),91 ‐94(2007)
12) 土居俊房 , 藤田正憲, 池道彦 , 寺尾智恵美,“オゾン水による大腸菌の
殺菌に及ぼす pH の影響 ",第 16 回に本オゾン協会年次研究講演会講演集 ,
5‐8(2006)
以上
(別紙 3)
対象者の研究内容
1. 研 究 テーマ
「ゆず玉のオゾン水洗浄法および長期保存法の開発」
2. 概
要
柚子は高知県の特産品のひとつであり, 馬路村を中心にゆずの実を搾り、ゆ
ず果汁の販売を行っている。最近は化粧品工場を作り、化粧品の研究と製造も
お こなわれている。一方でゆず玉の販売も行われてお り,2012 年か らはフラン
スへ輸出されている。ゆずの実を搾る場合も, ゆずの実を海外へ輸出する場合
も, ゆずの実を洗浄する必要がある。現在は塩素系殺菌剤を用いて殺菌してい
るが , 塩素の残留毒性が危倶され , また水腐れ菌 (カビ) などの殺菌には効果
がないことが指摘されている。さらに, ゆずの実を低温で保存する場合も 4 月
になると腐敗し, 商品価値がなくなる問題がある。
2013年 7 月に地元のゆず農園主 , 公文宏明氏 (香美市物部町) から「ゆずの
実の長期保存」に関する技術相談を受け,2013 年 12月 2014 年 6 月まで予備
的な検討を行った。その結果 , オゾン水洗浄と低温保存を組み合わせた方法が
効果があることが明らかになった。
そこで , 本研究では殺菌力は強いが残留毒性がないオゾン水を用いたゆずの
新規な洗浄法およびオゾン水洗浄と低温保存を組み合わせたゆずの長期保存法
を開発する。
3. 研究計画
(1) オゾン水による水腐れ菌 (カビ) の殺菌効果の確認
代表的は水腐れ菌 (カビ) であるアオカビを対象として,溶存オゾン濃度
0.1 2ppm のオゾン水の殺菌効果 を確認する。
(2) 長期保存法の検討
(1) の検討結果から適切な溶存オゾン濃度を選定し,1 ヵ月毎にゆずの実
をオゾン水で洗浄し,4 ℃の低温保存を行い長期の保存が可能か確認する。
対照として, 同時に洗浄なしのものを長期保存し, 比較検討する。
4. 期待される成果
1) 水腐れ菌 (カビ) を殺菌できる洗浄法を開発できる。
2) ゆず玉が長期 (5 月連休あげまで) に保存できることにより, 商品価値
が向上する。
監
査
報
告
書
平成27年 4月23日
一般財団法人 高銀地域経済振興財団
理事長 森下 勝彦 殿
一般財団法人 高銀地域経済振興財団
監事 谷 雅路
私は、一般財団法人高銀地域経済振興財団の平成26年4月1日から平成27年3
月31日までの財務諸表、すなわち、平成26年度の貸借対照表、正味財産増減計算
書及び財産目録、並びに収支計算書(以下、
「財務諸表等」という。
)について監査を
行った。この財務諸表等の作成責任は理事者にあり、私の責任は独立の立場から財務
諸表等に対する意見を表明することにある。
私は、わが国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行
った。監査の基準は、私に財務諸表等に重要な虚偽の表示がないかどうかの合理的な
保証を得ることを求めている。監査は、試査を基礎として行われ、理事者が採用した
会計方針及びその適用方法並びに理事者によって行われた見積りの評価も含め全体
としての財務諸表等の表示を検討することを含んでいる。私は、監査の結果として意
見表明のための合理的な基礎を得たと判断している。
監査の結果、私の意見は次のとおりである。
(1)財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる公益法人会計の基
準に準拠して、一般財団法人高銀地域経済振興財団の平成27年3月31日現在
の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の正味財産増減の状況をすべ
ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
(2)収支計算書は、
「公益法人会計における内部管理事項について」
(平成17年3
月23日公益法人等の指導監督等に関する関係省庁連絡会議幹事会申合せ)に従
って、一般財団法人高銀地域経済振興財団の平成26年度の収支の状況をすべて
の重要な点において適正に表示しているものと認める。
一般財団法人高銀地域経済振興財団と私との間には、特段の利害関係はない。
以 上