OKIの高度な顔認識技術と最先端のインテル® アーキテクチャーを 組み合わせた広告効果測定支援ソリューション「RESCAT*」 さまざまな分野で採用が進んでいる OKI の高度な顔認識技術 近年、携帯電話やデジタルカメラ、自動販売機など、さまざまな組込み 機器で顔認識技術が採用されています。顔認識技術は、カメラの映像 から人の顔を検出し、目、眉、口などの特徴に基づいて人の性別や年 齢層を客観的に推定したり、データベース情報と照合して個人を特定 したりする技術です。最近では、指紋や静脈、網膜などに続く生体認証 (バイオメトリクス)のひとつとしても期待されています。顔認識システム では、カメラで撮影した顔写真をそのまま保持するのではなく、顔を構 成する特徴点をデータに置き換えて保持しています。このため、肖像権 や個人情報保護法に十分配慮しながら、安全に運用することができま す。最近では、POS 端末やデジタルサイネージ、ゲーム機など、顔認識 技術を採用する組込み機器の幅がさらに広がってきています。 沖電気工業株式会社(以下、OKI)は、1990 年代より顔認識技術の動 向を調査し始め、2001 年には組込み機器向け顔認識技術の研究開発 に着手しています。同社が開発した顔認識技術は、まず携帯電話の分 野で採用され、主要な携帯キャリアの端末向けに顔認識に基づく先進 的なログイン認証機能を提供しました。近年では、携帯電話にカメラ機 能が搭載されるようになり、人の笑顔をより美しく撮影するなど、カメラ 機能を充実させる要素技術として同社の顔認識エンジンが貢献していま す。2009 年以降になると、デジタルサイネージを中心とした新しい分野 にも高度な顔認識技術を提供するようになり、その採用実績を着実に伸 ばしています。2010 年 12 月より販売を開始した広告効果測定支援シ ステム「RESCAT*」は、OKI の顔認識技術とインテル ® アーキテクチャー に基づくハードウェア・プラットフォームを組み合わせた最新のソリュー ションです。 応用例 ●デジタルカメラや ビデオカメラの 顔検出 AF、顔識別 AF ●顔での検索や整理 ●デジタルカメラの 笑顔シャッターや ベストショット撮影 ●顔操作ゲーム (顔の動きによる入力/操作) ●携帯電話などのログイン認識 ●背景除去※ ●リアルタイムに顔にイラストを貼り付け※ ●車載カメラでの居眠り検知 ●デジタルサイネージ ●美顔処理※ ●2D/3D キャラクターによる TV 電話 (アバター・コミュニケーション※) ●動画の登場人物検出※ ●似てる有名人判定サービス ●二人の似てる度測定サービス ※印のある応用例は、OKI から FSE* (Face Sensing Engine)ソリューション ライブラリとして提供されています。 正確で客観的な広告/販促効果測定を実現する RESCAT* システム OKI の RESCAT* システムは、同社が開発した組込み機器向けの顔認 識エンジン「 FSE*( Face Sensing Engine )」を活用した広告効果測 このように、RESCAT* システムを活用して日々の計測データを蓄積、 分析することで、非常に客観的な広告・販促効果測定が実現されま などにカメラを設置し、そのカメラ映像から広告視聴者や来店客の顔 を設置すれば、広告視聴者の性別、年齢層、視聴時間帯、広告視聴 間などを高い精度で推定します。人手に頼る従来の調査手法では、 調査員の主観的な判断や集中力の欠如による判断ミスなどが原因 で、必ずしも正しく客 観 的に調 査できるとは限りませんでした。 が広告を見たかが明確になります。このような広告効果測定を通じ て、今後の広告手法や将来の商品開発などに役立つマーケティング・ データが作成されます。また、店舗の入り口や商品棚、特売コーナー などにカメラを設置すれば、来店客や買い物客の状況を計測でき、そ の測定結果に基づいて的確な店舗運営につなげられます。商品の陳 列位置や品揃えなどを見直すことで、来店客が実際に商品を購入す る購買率を高めることができます。 定支援ソリューションです。デジタルサイネージ端末や店舗の売り場 を検出します。同時に、その人数とそれぞれの性別、年齢層、滞留時 RESCAT* システムによる調査は、一定の基準に基づいて機械が忠実 に測定を行うため、非常に客観性のある測定データが得られます。ま た、人を介することなく自動的に計測されることから、長期間にわたる 調査も低コストに実施できます。 す。例えば、広告や展示商品、デジタルサイネージなどの前にカメラ 時間(注視時間)を計測/分析でき、どの時間帯にどのような層の人 デジタルサイネージの広告効果測定イメージ 購買率 ネットワーク (購買人数) 商品検討率 (商品検討人数) 売場立寄り率 (売場立寄り人数) 広告視聴者集計 アプリケーション カメラ内蔵ディスプレイ 売場通過人率 (売場通過人数) 年代別/男女別の効果測定 インテル ® アーキテクチャーを採用した RESCAT* のセンサーユニット RESCAT* システムは、広告視聴者や来店客の様子を取り込む映像セ ンサー(USB 2.0 接続の小型カメラ)と顔認識技術によって映像分析を 行うセンサーユニット(RESCAT* box)から構成されます。単独で動作 する RESCAT* システムでは、メモリーカードや携帯端末などを通じて蓄 積された計測データ(汎用的な CSV 形式のデータ)を回収しますが、 RESCAT* システムと集計サーバーをネットワークで接続すれば計測 データを自動的に送信でき、人手に頼らないデータ蓄積や集計が可能 になります。また、OKI とアビックス株式会社との協業により、デジタル サイネージの視聴者分析を行うASP サービス「リアルなう」も提供され ています。インターネットへの接続環境を用意することで、集計サーバー を社内に設置しなくても本格的なデータ分析を実施できます。 OKI の顔認識技術は、組込み用途を前提として開発され、組込み機器 を支えている各種ハードウェア・プラットフォームを幅広くサポートしてい ます。こうした数々のプラットフォームの中でも、近年とりわけ注目して いるのがインテル ® アーキテクチャーに基づく高性能プラットフォームで す。今回、RESCAT* システムでは、RESCAT* box を支えるプラット フォームとしてインテル ® アーキテクチャーに基づくハードウェア・プラッ トフォームを、オペレーティング・システム( OS )として Micorosoft* Windows* Embedded Standard 2009 を採用しています。RESCAT* box の心臓部となるマイクロプロセッサーには、高い処理性能を持つ インテル ® プロセッサーを搭載することで、顔認識アルゴリズムの膨大 な計算処理もスピーディーに実行できます。同時に、優れた省電力設 計によって、商品棚などの限られたスペースにも簡単に設置できるコン パクトなサイズ(幅 280mm× 奥行き 210mm× 高さ 40mm 、重量 2.8kg)とファンレス設計を実現しています。 映像センサーには、USB インターフェイスによって接続するタイプの一 般的な Web カメラを使用できます。カメラ映像の解像度は、多くのケー スにおいて毎 秒 1 0 フレーム以 上 の 処 理 速 度を確 保できる V G A ( 640×480ドット)を推奨しています。画角 60 度の標準的なカメラを 使用した場合には、3 メートルまでの奥行きを持つ空間内で最高 20 人 の同時検出と滞留時間の計測をサポートします。また、広告や商品を 近くから注視する人に対しては、性別(男女 2 クラスのスコア値)と 1 歳 刻みの年齢(7 歳から 65 歳)を素早く推定し、その人が滞留した時間 と場所(画像内での座標情報)も同時に出力します。 RESCAT*システムの構成 システム基本構成 システム設置例 店舗内 映像センサー 設置高さ 集計サーバー センサーユニット RESCAT* box (小型USBカメラ) ・店舗入り口 ・商品棚前 LAN 本部 集計サーバー 床上 1500mm∼1700mmの範囲 設置俯角 0∼10° その他、条件事項 ガラス面反射による映り込み、直射日光などが撮影されない場所に設置 3m 映像センサー 0∼10° 1700㎜ 1500㎜ 60° 映像センサー 3m スケーラビリティーに優れたインテル ® アーキテクチャーが RESCAT* システムのカスタマイズや将来のさらなる進化を牽引 インテルは、PCやサーバーで豊富な実績を持つインテル® アーキテクチャー の強みを活かし、インテル ® Xeon® プロセッサーからインテル ® Atom™ プロセッサーまで、マイクロプロセッサーの幅広い製品ラインナップを取 り揃えています。これらのプロセッサー間では、優れたソフトウェア互換 性によって、共通のソフトウェアがそのまま動作します。これにより、高 い処理能力が求められる領域から価格性能比が求められる領域まで、 顧客のさまざまなニーズに対して柔軟に応えられます。OKI は、このよ うなインテル ® アーキテクチャーの特徴を生かし、RESCAT* システムの カスタマイズにも個別で対応します。 多くの顧客環境では、パッケージ商品として販売されている RESCAT* box で実用的な効果測定を実施できますが、調査の品質を徹底的に高 める必要がある場合や、一般的なカメラでは対応できない広範囲の計 測など、特殊なケースには対応しきれません。このようなときには、高 精細の映像センサーと処理性能を大幅に強化した独自のセンサーユ ニットを組み合わせることで、効果測定の能力や精度を大きく高められ ます。PC やサーバーの世界でも実績のあるインテルの高性能プロセッ サーなら、最先端のマルチコア技術や同時マルチスレッディング技術 (インテル ® ハイパースレッディング・テクノロジー)によって、顔認識ア ルゴリズムの複雑な計算処理をさらにスピーディーに実行できます。 インテルは、半導体チップの微細加工を支えるシリコン・テクノロジー と、プロセッサーが実際に命令を処理する方式であるマイクロアーキテ クチャーを毎年交互に刷新する独自のチックタック戦略によって、マイク ロプロセッサー自身の処理性能や機能を着実に向上させています。 OKI の顔認識技術は現在もなお進化を続けていますが、インテル ® アーキテクチャーなら、このようなソフトウェアの進化も継続的に支え ていけます。 RESCAT* 仕様 RESCAT* box(レスキャット ボックス) 製品名 発売時期 2010 年 12 月 8 日 販売開始(受注生産) ハードウェア 動作温度 0∼40℃ サイズ:幅 280x 奥行き 210x 高さ40mm、重さ2.8kg 電源:100VAC 消費電力:16W カメラ入力 インターフェイス 画像サイズ 属性推定 人物 縦(144∼1920 ピクセル)×横(144∼1920 ピクセル) (縦横ともに 4 の倍数) ファンレス静音設計 LAN、USB I/F 搭載 推奨カメラあり VGA(640x480)推奨 屋内使用を推奨 照明条件 顔状態 USB2.0 出荷予定:ご注文後 10-12 週間後 顔向き 顔検出可能な顔向き:pitch:-45° ∼+30° ,yaw:±75° 属性推定可能な顔向き:pitch:±30° ,yaw:±15° 顔サイズ 顔検出可能な顔サイズ:22 画素以上 属性推定可能な目の間隔:22 画素以上 その他 目、鼻、口が見えること 性別 男女 2 クラス 年齢 1 歳刻み(7∼65) 向き・傾き 人物向き 左右は全方向。人物下向き 0 ∼+20° 以内。 人物の傾き±10° 以内。 肩幅サイズ 人物肩幅 25 画素以上。 その他 上半身(腰から上)が見えること。 最大 20 人まで検出・滞留時間計測 秒 10 フレーム以上 VGA(640x480)の場合 処理速度 単位で顔向き推定 最大 10° 顔サイズ:額からあご下まで 目の間隔:両目の黒目の間隔 スコア値で出力 インテル株式会社 〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル5階 www.intel.co.jp Intel、インテル、Intel ロゴ、インテル Atom、Intel Atom Inside、Xeon、Xeon Inside は、アメリカ合衆国およびその他の国における Intel Corporation の商標です。 *Microsoft、Windows は、米国 Microsoft Corporation の、米国およびその他の国における商標です。その他の社名および商品名、サービス名は各社の商標または登録商標です。 本冊子は情報提供のみを目的としています。すべての情報は、明示、非明示にかかわらず、現状のまま提供されるにすぎず、何らの保証もいたしません。また本資料に含まれる情報の誤りや、それによって生じるいかなるトラブ ル(PC パーツの破損などを含むがこれらに限られない)に対しても一切の責任と補償義務を負いません。本冊子に掲載されている内容は、予告なく変更されることがあります。 沖電気工業株式会社のソリューションおよびサービスは、インテルによって管理されているものではありません。そこで提供されている内容をインテルは特に保証していません。 ©2011, Intel Corporation. 無断での引用、転載を禁じます。 325488-001JA JPN/1104/1000/CB/MKTG/YH
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