平成27年度の介護保険制度改正について、主な内容をお知らせします。 介護保険制度改正のポイント ●サービスの充実と重点化・効率化 ●介護保険制度を維持していくための費用負担の公平化 平成27年4月から変わりました。 ●要支援の方の「訪問介護」「通所介護」が新しい総合事業に移行しました。 ●特別養護老人ホームの新規入所者が、原則、要介護3以上になりました。 ●第1号被保険者の介護保険料が所得に応じて細分化し、介護保険の財源構成 が変更になりました。 ●サービス付き高齢者向け住宅への住所地特例の適用となる要件が緩和され ました。 ●介護報酬の改定により、利用者の自己負担額が変わりました。 ●施設の多床室(相部屋)の負担限度額及び基準費用額が変わりました。 ※平成27年8月から変更されるものもあります。 平成27年8月から変わります。 ●低所得の方への施設入所等の居住費・食費の負担軽減基準が見直されます。 ●一定以上の所得がある方のサービスの利用負担割合が2割になります。 ●高額介護サービス費の利用者負担限度額の一部が引き上げられます。 ●70歳未満の方の高額医療・高額介護合算制度の限度額が変わります。 1 要支援の方の「訪問介護」「通所介護」が 新しい総合事業に移行しました。 平成27年 4月から 平成 27 年4月から いままで 新しい介護予防・日常生 活支援総合事業 介護予防サービス 訪問介護 訪問型サービス 通所介護 通所型サービス 介護予防事業 生活支援サービス 上記以外の介護予防サービス (訪問看護、訪問リハビリテーシ これまでと変わりありません ョン、通所リハビリテーション、 福祉用具貸与等) 特別養護老人ホームの新規入所者が、原則、 要介護3以上になりました。 平成27年 4月から 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)に新規に入所できるのは、原則として、要介 護 3 以上の方になりました。平成27年3月末までに入所している要介護1または要介 護2の方は、引き続き入所できます。 ※要介護1または要介護2の方でも、やむを得ない事情により施設以外での生活が著しく 困難な状況であれば、特例で入所が認められる場合があります。 要介護5 要介護4 入所できます 要介護3 要介護2 入所できません 要介護1 ※詳しくは、厚生労働省のリーフレットへ 2 平成27年 4月から 第1号被保険者の介護保険料が所得に応じて 細分化し、介護保険の財源構成が変更になりました。 第1号被保険者(65歳以上の方)の介護保険料は、本人や世帯の住民税課税状況や所得状況 によって段階があります。標準6段階であった所得段階が、標準9段階となり、負担の程度が 見直され、第1段階において、公費負担により軽減措置が行われました。 また、平成 27 年度から介護保険の財源の負担割合が、65 歳以上の方は 21%から 22%へ、 40 歳~64 歳の方は 29%から 28%へ、それぞれ変更されました ※佐伯市の介護保険料へ サービス付き高齢者向け住宅への住所地特例 の適用となる要件が緩和されました。 平成27年 4月から 介護保険制度では、住所地の市区町村の介護保険の被保険者となるのが原則ですが、住所地 特例対象施設に入所し、その施設の所在地に住所を移した方は、特例として施設入居前の市 区町村の介護保険の被保険者となります。平成27年4月よりサービス付き高齢者向け住宅 のうち、有料老人ホームに該当するものについても、住所地特例の対象となりました。 介護報酬の改定により、利用者の自己負担額 が変わりました。 平成27年 4月から 介護報酬が改定され、各サービスの利用料が変更になりました。変更となった金額は、御利用 のサービスにより異なります。 施設の多床室(相部屋)の負担限度額及び 基準費用額が変わりました。 平成27年 4月から 8月から 介護保険施設に入所したときの多床室(相部屋)の居住費の負担限度額と基準費用額が、1 日当たり320円から370円に変更されました(利用者負担段階が第1段階の方は変更あ りません) 。 また、平成27年8月からは、特別養護老人ホームの多床室に入所する方は、新たに「室料 相当」の負担が必要になります。これに伴い、基準費用額が1日当たり370円から840 円に変更になります(食費・部屋代の負担軽減を受けている方は負担の変更はありません)。 ※詳しくは、厚生労働省のリーフレットへ 3 低所得の方への施設入所等の居住費・食費の 負担軽減基準が見直されます。 平成27年 8月から 介護保険施設(介護老人福祉施設、介護老人保健施設等)やショートステイを利用する場合の 居住費と食費は、全額が利用者の負担となりますが、住民税非課税世帯の方は自己負担の上限 額が設けられており、これを超えた分は、申請により「特定入所者介護サービス費」として、 介護保険から給付されます。平成27年8月から、その対象者となる条件が追加されます。 【追加される条件】 ■世帯が同じかどうかにかかわらず、配偶者(事実婚を含む)が住民税を課税されている場合に は負担軽減の対象外となります。 ■預貯金等※ が、配偶者がいない方は 1,000 万円、配偶者がいる方は夫婦の合計で 2,000 万円 を超える場合は、負担軽減の対象外となります。 ※預貯金等とは … 預貯金(普通・定期)、有価証券(株式・国債・地方債・社債など) 金・銀(積立購入を含む)など、購入先の口座残高によって時価評価額が 容易に把握できる貴金属、投資信託、タンス預金(現金) ●負債(借入金・住宅ローンなど)は、預貯金等から差し引いて計算します。 ●価格評価は、申請日の2か月前までの写し等により行います。 ●故意に事実を隠すなど、不正に負担軽減を受けた場合には、それまでに受けた負担軽減に加 え、最大2倍の加算金(負担軽減額と併せ最大3倍の額)の納付を求めることがあります。 ※詳しくは、厚生労働省のリーフレットへ 一定以上の所得がある方のサービスの利用 負担割合が2割になります。 平成27年 8月から 介護サービスを利用する場合、サービス事業者にかかった費用の1割を支払います。平成27 年8月からは、所得が一定以上ある65歳以上の方については、利用者負担割合が2割になり ます。 ●利用者の負担額には、1か月の上限額(高額介護サービス費)があるため、2割負担にな った方すべてが2倍の負担になるわけではありません。 ●要介護・要支援の認定を受けた方及び新総合事業の対象者となった方には、7月末までに負 担割合が記された「介護保険負担割合証」を送付します。 【2割負担となる方】 本人の合計所得金額が160万円以上で、同一世帯の第1号被保険者の「年金収入+その 他の合計所得金額」が単身で280万円以上、2人以上の世帯で346万円以上の方 ※詳しくは、厚生労働省のリーフレットへ 4 高額介護サービス費の利用者負担限度額の 一部が引き上げられます。 平成27年 8月から 同じ月に利用したサービスの利用者負担の合計額が一定額を超えた場合に払い戻される「高 額介護サービス費」の負担の上限が引き上げられます。 【引き上げられる方】 同一世帯内に課税所得145万円以上の65歳以上の方がいる方。 ただし、次の場合は、その旨をあらかじめ市に申請することで 37,200 円になります。 ・世帯内に65歳以上の方が1人の場合 :その方の収入が383万円未満 ・世帯内に65歳以上の方が2人以上いる場合 :それらの方の収入の合計額が520万円未満 区 分 月の負担上限 住民税課税世帯 37,200 円(世帯) 住民税非課税世帯 24,600 円(世帯) ●老齢福祉年金の受給者 ●合計所得金額および課税年金収 入額の合計が80万円以下の方 生活保護の受給者等 現役並み所得 相当 <新設> 44,400 円 (世帯) 住民税課税 世帯 37,200 円 (世帯) 24,600 円(世帯) 15,000 円(個人) 変更ありません 15,000 円(個人) ※詳しくは、厚生労働省のリーフレットへ 70歳未満の方の高額医療・高額介護合算 制度の限度額が変わります。 平成27年 8月から 介護保険と医療保険の両方の利用者負担を年間で合算し高額になったとき、限度額を超えた分 が支給される「高額医療・高額介護合算制度」の70歳未満の方の限度額が変わります。 ■70 歳未満の方の高額医療・高額介護合算制度の限度額(年額:8月~翌年7月) 7 0 歳 未 満 の 方 平成 26 年 8 月~ 基礎控除後の 総所得金額等 平成 26 年 7 月まで 平成 27 年 7 月(経過措 置) 901 万円超 600 万円超 901 万円以下 210 万円超 600 万円以下 210 万円以下 住民税非課税 126万円 67万円 34万円 平成 27 年 8 月~ (改正後) 176万円 212万円 135万円 141万円 67万円 67万円 63万円 60万円 34万円 34万円 5
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