Femtet - ムラタソフトウェア株式会社

Femtet
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操作実習セミナーテキスト
ムラタソフトウェア株式会社
1
1 例題 応力静解析(3 次元)
この例題では圧力容器のケースをモデルにした応力静解析を行います。底面を固定したケースに対し、その
内側から100Paの圧力をかけた場合にケースにかかる応力や変形の様子を解析します。
ソリッドモデラで作成するモデル図及び、解析の際に設定する各値は下記の通りです。
問題名はExとします。
1.1 モデルの定義
a. 形状
10
16
3
16
8
φ 10
φ 20
1
1
1
上面
天板
Case
b. 解析条件
解析空間
解析の種類
単位
:3次元解析
:静解析
:mm
c. ボディ属性名及び材料名
[説明]
[ボディ属性名]
ケース
:Case
天板
:Plate
d. 材料定数
Al
007_鉄Fe
e. 境界条件
ケース底面
ケース上面の内側
下面
[材料名]
Al
007_鉄Fe[材料DBから取得]
E = 6.85×1010 Pa
:ヤング率
:ポアソン比 ν= 0.34
:[材料DBから取得]
:x,y,z方向の変位の拘束
:100Paの圧力をかける(面に対して内向の圧力が「正」となります)
f. その他
標準メッシュサイズ
天板のメッシュサイズ
:2 mm
:1 mm
2
1.2 新規プロジェクト作成
1.2.1 プロジェクトの新規作成
(1)
をクリックし、[新規プロジェクト作成]を選択します。
(2) [解析空間の設定]ダイアログの中で、単位をmm、解析空間を3次元解析に設定します。
(3) 以上の設定が終了したら[OK] をクリックします。
1.3 解析モデルの作成
ここでは、圧力容器の形状を作成する方法を説明します。
1.3.1 モデルの形状作成
Ⅰ. ケース外枠の作成
(1) 円柱を作成します。
[モデル]タブ-[基本図形]グループ-[ソリッド]
径(10)、高さ(10)の円柱を作成します。
[作図モード終了]ボタンを押します。
から[円柱]
を選択し、中心点(0,0,0)、半
(2) 直方体を作成します。
[ソリッド] から[直方体[長さ指定]] を選択し、始点(-10, 8, 0)、幅(20)、奥行き(4)、
高さ(7)を入力して、[完了]ボタンを押し、直方体を作成します。
同様に、始点(-10, -12, 0)、幅(20)、奥行き(4)、高さ(7)を入力して、
[完了]ボタンを押し、直方体を作成します。
[作図モード終了]ボタンを押します。
(3) 直方体で切り取ります。
作成した円柱を選択し、続けてCtrlキーを押しながら直方体2つを選択
した後、[選択/加工]グループ-[差(ブーリアン)]
を選択します。
表示されるダイアログの[完了]ボタンを押します。
※ [差(ブーリアン)] を実行する場合は必ず、
”切り取られる図形”→”切り取る図形”の順に選択して下さい。
そうすると円柱から、直方体の重なった部分が切り取られた形状が、
作成されます。
Ⅱ. ケース内枠の作成
(1) ケース外枠を非表示にします。
ケース外枠を選択し、右クリックメニューから[表示設定(V)]、[ボディ非表示(E)]
(または[表示]グループ-[選択ボディ非表示(Ctrl+E)] )を選択して、
ケース外枠を”非表示”にします(”非表示”になっているものは、
[全表示(Ctrl+A)] を選択することで再度表示されます)。
3
(2) 長方形と円を作成します。
[モデル]タブ-[基本図形]グループ-[シートボディの新規作成] か
ら、[長方形[長さ指定]] を選択し、始点 (-8, -4, 0)、幅 (16)、高さ(8)
を入力して、[完了]ボタンを押し、長方形を作成します。
[作図モード終了]ボタンを押します。
[シートボディの新規作成] から、[円] を選択し、
中心座標(0, 0, 0)、半径(5) を入力して、
[完了]ボタンを押し、円を作成します。
[作図モード終了]ボタンを押します。
(3) 長方形と円を融合します。
長方形と円の面を選択し、[選択/加工]グループ-[和(ブーリアン)]
を選択します。長方形と円が融合した形が作成されます。
(4) 引きのばして内枠を作成します。
融合した図形を選択し、右クリックメニューから[変形(E)]、[引きのばし
(S)]、[引きのばし(S)](または[選択/加工]グループ-
[ボディの引きのばし] から[引きのばし] を選択します。
引きのばしベクトル(0, 0, 9)を入力して、
[完了]ボタンを押し、引き延ばした内枠のケースを作成します。
Ⅲ. ケース全体の仕上げ
(1) ケースの形状を全て表示します。
[表示]グループ-[全表示(Ctrl+A)] を選択し、
上記Ⅰで作成したCase外枠を表示させます。
(2) ケースの外枠から内枠を切り取ります。
外枠(引かれるボディ)を選択し、[モデル]タブ-[選択/加工]グループ-
[差(ブーリアン)] を選択します。続けてCtrlキーを押しながら内枠(引
くボディ)を選択して、表示されるダイアログの
[完了]ボタンを押すと、外枠から内枠の部分が切り取られます。
ボディが選びにくいのですが・・・?
複数のボディが重なっている場合、内側にあるボディを選択しにくいこと
があります。
こんな時はボディ上へカーソルを移動し、そこで[Space]キーを押して下さ
い。[Space]キーを 1 回押す毎にカーソル下にあるボディが順にハイライト
されていきますので、目的のボディがハイライトされたら左クリックして
選択します。
([Shift]+[Space]で逆周りの選択もできます)
また、ボディツリーからの選択も可能です。
これでケースの形状は完成です。
4
Ⅳ. 天板の作成
(1) ケースの上面を複製します。
右クリックメニューから[選択切替(L)]、[面選択(F)]を選択します。
(または、[モデル]タブ-[基本図形]グループ-
[選択対象の切り替え]リストから[面選択]を選びます。)
選択対象の切り替えができたら、ケースの上面を選択し、
[モデル]タブ-[選択/加工]グループ-
[複製を同位置に配置] を選択します。
(2) 複製したシートボディだけを表示します。
ケース本体を選択し、[表示]タブ-[選択ボディ非表示]
を選択します。右図のように複製したシートボディだけの状態に
して下さい。
(3) 複製したシートボディを引き延ばします。
複製したシートボディを選択し、
[選択/加工]グループ-[ボディの引きのばし] から
[引きのばし] を選択し、
引き延ばしベクトル(0, 0, 1)にして、
[完了]ボタンを押し、天板を作成します。
ケース本体を表示するために[表示]タブ-[全表示]
を
押してください。(完成図は右下になります)
(ケース本体と天板は固着状態として扱われます。)
1.3.2 プロジェクトを保存する
(1)
(2)
をクリックし、[名前を付けて保存]
を選択します。
[名前を付けて保存]ダイアログでファイル名を入力し保存します。
プロジェクトを保存するタイミング
本テキストでは、便宜上、プロジェクトの保存をここで行っていますが、
プロジェクトの保存はどのタイミングでも行う事ができます。
CAD データをインポートするには・・・?
実習では基本図形や加工コマンドを使用してモデルを作成しましたが、
Femtet®では既存の CAD データをインポートすることもできます。
をクリックし、[CADデータインポート]を選択します。
対応している CAD データについては、ヘルプの
[CAD データのインポート/エクスポート]を参照してください。
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1.3.3 解析条件を設定する
(1) [解析条件の設定]ダイアログを表示します。
[モデル]タブ-[解析]グループ-[解析条件]
を選択して、
[解析条件の設定]ダイアログを表示します。
ソルバを選択します。
[ソルバの選択]タブに切り替えて、[応力解析 Galileo]にチェックを入れます。
(2) 応力解析の設定をします。
[応力解析]タブに切り替えて、[解析の種類]の[静解析]にチェックを入れ、
[OK]ボタンをクリックします。
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1.3.4 ボディ属性と材料定数を定義する
(1) 完成したモデルにまず、名前を付けます。
完成したケースを選択し、右クリックメニューから[ボディ属性/材料定数(R)]を選択します。
ボディ属性名をCase、材料名をAlとそれぞれ指定した後、材料名の[データ編集(A)]ボタンをクリ
ックします。この解析ではボディ属性のデータを変更する必要はありません。
(2)
[材料定数の編集 [Al]]入力ダイアログが現れるので必要な材料定数の値を入力し、[OK]
をクリックします。
ヤング率 :6.85×1010 [Pa]
ポアソン比:0.34
(3) 引き続いて、作成した天板にボディ属性と材料定数を設定します。
ここでは、材料DBから材料を設定します。
作成した天板を選択し、右クリックメニューから[ボディ属性/材料定数(R)]を選択します。
ボディ属性名をPlate、材料名は[参照材料DB]の[01_金属]にチェックを入れて、007_鉄Feを選択して
ください。
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1.3.5 境界条件を付ける
モデルの形状を作成した後は境界条件を設定する必要があります。この問題では、底面を固定する
という条件(Fix)と、上面の内側に圧力をかけるという条件(Pressure) を与えます。
(1)
右クリックメニューから[選択切替(L)]、[面選択(F)]を選択します。
(または、[モデル]タブ-[選択/加工]グループ-[選択対象の切り替え]リストから
[面選択]を選びます。)
(2) ケースの底面を選択し、右クリックメニューから[境界条件(U)]を選択します。境界条件名を
“Fix”とした後[データ編集(E)]ボタンをクリックします。
(3)
[境界条件の編集 [Fix]]のダイアログにおいて、UX,UY,UZの変位が拘束されるように
設定します。
変位を拘束するには?
[境界条件の種類] = “変位”に設定しま
す.
UX,UY,UZ の内、拘束したい方向を
チェックし、変位量を入力します.
( この解析では全て0です)
8
(4) 今度はケース内側の上面(表面ではありませんのでご注意ください)を選択し、
(2)(3)と同様に境界条件を付けます。境界条件名は“Pressure”とします。
[境界条件の種類] = “圧力”に設定し、100Pa の値を入力します。
これで境界条件の設定が完了しました。
【注】圧力を与える面は、
表面ではなく、内側の面です
[天板ではないのでご注意ください]
プロパティウィンドウ
材料定数や境界条件を設定する為に、ケースやケースの底面を選択した際に、
以下のようなウィンドウが画面内に表示されます。
こちらのウィンドウはプロパティウィンドウとよばれ、
現在選択している部分のボディ属性、材料定数、境界条件、
メッシュサイズの確認、設定をする事が可能です。
1.3.6 プロジェクトを上書き保存する
をクリックし、[上書き保存]
を選択します。
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1.4 メッシュサイズ設定
以上、必要な条件が揃ったところでいよいよメッシュ生成/解析を実行します。
まずはメッシュサイズを設定します。
(1) [解析条件の設定]ダイアログを表示します。
[モデル]タブ-[解析]グループ-[解析条件]
を選択して、
[解析条件の設定]ダイアログを表示します。
(2) メッシュサイズを設定します。
[メッシュ]タブに切り替えて、[標準メッシュサイズを自動的に決定する]のチェックをはずし、
[標準メッシュサイズ]に2を入力して、[OK]ボタンをクリックします。
(3) 天板にメッシュサイズを設定します。
天板を選択し、右クリックメニューから[メッシュサイズ]を選択します。
[サイズ]に1を入力して、[OK]ボタンをクリックします。
10
1.5 解析前の確認/解析実行
プロジェクトツリーから解析条件、ボディ属性、材料定数、境界条件などを確認できます。
ここでは、境界条件を確認します。
1.5.1 境界条件の確認
(1) 底面固定の境界条件Fixを確認します。
プロジェクトツリーから境界条件のFixをクリックします。
境界条件が付与された個所が灰色でハイライトされます。
ケースの底面に境界条件が付いていること確認します。
(2) 圧力の境界条件Pressureを確認します。
プロジェクトツリーから境界条件のPressureをクリックします。
境界条件が付与された個所が灰色でハイライトされます。
天板ではなくケース内側の面に圧力の境界条件が付いていることを確認します。
1.5.2 解析の実行
[モデル]タブ-[解析]グループ-[解析実行]
11
をクリックします。
1.6 計算結果の表示・確認・保存
1.6.1 ベクトル図
(1) ソルバが終了すると「解析終了」のダイアログが表示されます。「解析終了」ダイアログの「フ
ィールドを表示」、「テーブルを表示」にチェックが入っていることを確認して、「解析結果を表
示」をクリックします。
(2)
「テーブル」が表示されます。ここでは、反力やひずみエネルギーが確認できます。
12
(3) テーブルを閉じると、解析結果画面でメッシュ図が表示されます。
[解析結果]タブ-[表示内容]グループ-[ベクトル図] を選択します。
すると画面がメッシュ図からベクトル図に変わります。
(応力解析「Galileo」のコンター図は、初期設定で[変位]が表示されます。)
解析結果画面では、コンター図で表示する値の種類を
「フィールドタイプ」と呼びます。フィールドタイプ
の内容は解析内容によって異なりますが、例えば応力
解析であれば、
「変位」
「最大主応力」
「せん断歪み」等
がこれにあたります。
フィールドタイプは、[解析結果]タブ-[表示内容]グル
ープの[フィールドタイプ]のコンボボックスから変更
できます。
解析結果の表示設定を登録するには・・・?
ベクトル図などの結果の表示状態をプロジェクトに登録することができます。
表示するフィールドやカラーバーの最大最小値、視点などが保存されます。
よく使用する表示状態を登録しておけば、希望の表示を簡単に実現できます。
[解析結果]タブ-[表示内容]グループの[表示設定を登録]
で実行できます。
結果表示設定の詳細については、ヘルプの[結果表示]-[結果表示設定の登録]を
参照してください。
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1.6.2 コンター図
(1) 次にコンター図を表示します。[表示内容]グループの[グラデーションコンター図] を選択
して、グラデーションコンター図を表示します。[成分]は自動的に[大きさ]に切り替わります。
表面の中心部分がもっとも変位量が高い値を示していることから、表面の中心部分にかけて大きく変
形しているということが分かります。
(2) 実際の変形の状態を見るには変位図を表示します。
[表示内容]グループの[変位図で描画] を選択します。
変位図を見るとコンター値の高い表面の中心部分がやはり大きく変形していることが分かります。
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1.6.3 断面図
3次元モデル特有の機能として、断面図を表示することができます。
(1) [表示内容]グループ-[断面図の表示] を選択します。
(2) [断面]ダイアログと断面プレビューが表示されます。
断面プレビューを使用するとマウスで断面を視覚的に操作することができます。
[操作の種類]について・・・
一つの断面を表示する場合は、[断面
作成]を選択します。
断面図を複数表示する場合は、[既存
断面に追加]を選択します。
断面を削除する場合は、[断面削除]
を選択します。
断面プレビューには平行軸と回転軸があ
ります。
回転軸
回転軸
マウスで軸を選択するとマウスカーソル
の位置に合わせて断面が移動・回転しま
す。
平行軸
断面中心付近にマウスカーソルを置いて
動かすと、マウスによる移動・回転がし
やすくなります。
移動・回転時にクリックすると断面の位
置を確定します。続けて移動・回転も可
能です。
希望の位置で断面プレビューができた
ら、ダブルクリックで断面作成を実行で
きます。
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(3) 複数の断面を表示させるために、[断面]ダイアログの[操作の種類]で[既存断面に追加]を
選択します。 いろいろ断面を追加してみてください。
(4)
[断面図の表示] をOFFにして断面図を非表示にします。
([断面図の表示]
をONにすれば断面を再表示できます。)
再度、断面を設定する場合は、[断面図の設定] を選択します。
1.6.4 グラフ
最後に、コンター値をグラフ表示する方法を説明します。
ある2点間を結んだ線分上を任意の数で分割し、それをグラフ化します。
(1) [結果表示]グループ-[グラフ表示] を選択します。
(2)
[グラフ設定]ダイアログにおいて、グラフを描きたい線分を形成する始点と終点の座標、
および始点・終点間の分割設定を指定します。
ここではケース表面上でかつ、中心を通るような線分(-10, 0, 11)-(10, 0, 11)を指定して
分割数50でグラフ表示します。
50 分割
16
(3)
[グラフ表示]をクリックすると、グラフが表示されます。
このように、いろいろな形式で計算結果を確認することが出来ます。
1.6.5 計算結果の保存
終了する前に、この計算結果データを保存したい場合には、
をクリックし、[上書き保存]でプロジェクトを保存します。
計算結果は、プロジェクト名.Resultsフォルダ下のPDTファイルに保存されます。
次回Femtet®を起動し、
をクリックし、[開く]で既存のプロジェクトを開くと、
その結果を見ることができます。ツリー上の解析結果をダブルクリックすると
計算結果を開くことができます。
計算結果を保存せずに終了した場合、計算結果データは失われてしまうので、
次回Femtet®から計算結果を見るためには、解析を再度行う必要があります。
1.6.6 計算結果の確認をした後、モデルや材料定数などの変更がしたい場合
Femtet®ではモデル画面と解析結果画面は別のウィンドウで表示されます。
したがって、解析結果画面では作図することができません。
また、材料定数などの変更を行う場合もモデル画面に戻ってから操作する必要があります。
解析結果画面からモデル画面に戻るには、ドキュメントタブをクリックし
17
1.7 履歴の編集
前項で一通り解析は終了しました。モデルの寸法を修正したい場合、最初からモデルを作り直すの
ではなく、モデルの履歴を編集することで寸法の変更が可能です。
ここではCase内枠の寸法を変更する例をあげて履歴の編集方法を説明します。
(1) Bodyツリー下部のHistoryタブ(
)をクリックし、Historyツリーを表示させてくだ
さい。
(2) [履歴] の前についている[+]ボタンをクリックすると、その操作内容が表示されます。そ
こで、編集対象の寸法を変更します。
ここでは、ケースの内枠寸法の深さに相当する”Sweep2”→”引きのばしベクトル”の項目を修正
します。
(3) 下図に、ケースの内枠寸法の深さを(9)mmから(5)mmに変更する為の、履歴の編集手順を示しま
す。編集したい項目([引きのばしベクトル]の下のZ:[9])を選択後、寸法([引きのばしベクトル]Z
を[5])を入力すると、修正内容がモデルに自動反映されます。
(2)寸法を修正したい[履歴]を開く
(3)引きのばしベクトルの寸法を修正する
引きのばしベクトル Z :9→5
(1)History ツリーを開く
(4)
(注)寸法編集時に「解析結果が変化する編集が行われました」のダイアログが表示されましたら、
ここでは「結果を削除」を選択します。
18
2 まとめて解析する
2.1 パラメトリック解析機能
パラメトリック解析は、モデルの寸法や境界条件等の値に変数を割り当て、その変数の値を指定し
た間隔で変化させた場合の解析を連続して実行する機能です。
ここでは、実習で作成した圧力容器の内枠寸法の深さと、圧力容器の内側に設定した圧力に変数を
割り当て、内枠寸法の深さを5→7→9、圧力を100→200→300と変化させた場合の、最大変位量
の解析を行うことにします。解析する変数の組み合わせは以下の9通りになります。
圧力容器内側の圧力を、
100Pa から 300Pa へ変化させる。
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
内枠寸法の深さ5mm、圧力100Pa
内枠寸法の深さ5mm、圧力200Pa
内枠寸法の深さ5mm、圧力300Pa
内枠寸法の深さ7mm、圧力100Pa
内枠寸法の深さ7mm、圧力200Pa
内枠寸法の深さ7mm、圧力300Pa
内枠寸法の深さ9mm、圧力100Pa
内枠寸法の深さ9mm、圧力200Pa
内枠寸法の深さ9mm、圧力300Pa
内枠寸法の深さを、
5mm から 9mm へ変化させる。
2.1.1 変数の定義
(1)
1.7の要領で、Historyツリーの”Sweep2”→”引きのばしベクトル”の項目を「distance」に変
更します。
引きのばしベクトルの寸法を修正する
引きのばしベクトル Z :9→distance
(2)
変数設定ダイアログで、変数名を「distance」、内容を「9」に設定して、[OK]をクリックし
ます。すると、自動で変更内容が反映されます。
続いて、圧力に割り当てる変数を定義します。
19
(3)
プロジェクトツリーで、“境界条件”→”Pressure”の項目をダブルクリックします。
“Pressure”の項目をダブルクリック
(4)
境界条件の編集ダイアログで、圧力の値を「pressure」に変更し、[OK]をクリックします。
圧力の値を修正する
入力値:100→pressure
(5)
変数設定ダイアログで、変数名を「pressure」、内容を「100」に設定して、[OK]をクリッ
クします。
最後に、変数割り当ての変更を保存する為、プロジェクトを保存して下さい。
以上で、内枠寸法の深さと圧力への変数割り当てが完了しました。
20
2.1.2 パラメトリック解析の実行
パラメトリック解析を実行する為には、変数の変動幅設定、結果出力設定を行う必要があります。
まずは、設定した内枠寸法の深さと圧力の値の変動幅を設定します。
(1) [モデル]タブ-[解析]グループ-[解析実行]
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
の赤枠部分をクリックしてメニューを展
開します。
[パラメトリック解析] をクリックし、パラメトリック解析設定ダイアログを表示します。
スイープ設定タブを開きます。
変数の項目を「distance」に変更します。
「等間隔ステップ幅」にチェックを入れ、スタート値を「5」、ストップ値を「9」、ステップ
幅を「2」に設定します。
[追加]をクリックします。
同様に、変数の項目を「pressure」に変更し、「等間隔ステップ幅」にチェックを入れ、スタ
ート値を「100」、ストップ値を「300」、ステップ幅を「100」として[追加]します。
(2)
(3)
(5)
(4)
続いて、計算結果の出力設定をおこない、解析を実行します。
21
(7) 結果出力設定タブを開きます。
(8) [追加(フィールド値)]をクリックし、フィールド値出力設定追加ダイアログを表示します。
(9) フィールド値出力設定追加ダイアログで、解析タイプを「応力解析」、モードを「0:静解析」、
フィールドタイプを「変位[m]」、ベクトル成分を「大きさ」、結果取得位置を「最大値」、対
象のボディ属性を「全てのボディ属性」に設定して、[追加]をクリックします。
(10) 計算開始ボタンを押して、解析を開始します。結果はcsvファイルで出力されます。「解析結
果(フィールド、テーブル)を保存する(.pdt)」にチェックを入れると、pdtファイルも出力されます。
(7)
(8)
(10)
(9)
<出力例>
22
2.2 バッチシミュレーション機能
バッチシミュレーションは、複数モデルの解析を連続して実行する機能です。複数のプロジェクト
ファイル(.femprj)を用意して、それを登録すれば、それらの解析をまとめて実行することができ
ます。バッチシミュレーションの実行にはPower Users権限が必要です。
ここでは、Femtet®ヘルプの例題集から、以下の3つのプロジェクトをダウンロードして、それぞれ
のプロジェクトについてバッチシミュレーションで解析を実行します。
1. “例題集”-“応力解析[Galileo]”-“例題12 鉄琴の共振解析”から、gal_ex12.femprj
2. “例題集”-“応力解析[Galileo]”-“例題24 穴開き工具の応力解析” から、gal_ex24.femprj
3. “ 例 題 集 ”-“ 応 力 解 析 [Galileo]”-“ 例 題 25 垂 直 変 位 の み 固 定 し た 解 析 事 例 ” か ら 、
gal_ex25.femprj
(1) [Femtet®のヘルプ]
(2)
(3)
(4)
(5)
から[例題]を選択し、Femtet®ヘルプの“例題集”のページを開きます。
“例題集”-“応力解析[Galileo]”-“例題12 鉄琴の共振解析”のページを開き、ページ5行目のプ
ロジェクトファイルを取得のリンクをクリックします。
ファイルのダウンロードダイアログボックスの[保存]をクリックします。
任意のフォルダにプロジェクトを保存します。
同様に、“例題集”-“応力解析[Galileo]”-“例題24 穴開き工具の応力解析”のページを開き、プ
ロジェクトをダウンロードします。
同様に、“例題集”-“応力解析[Galileo]”-“例題25 垂直変位のみ固定した解析事例”のページを
開き、プロジェクトをダウンロードします。
23
(7)
(8)
(6) [モデル]タブ-[解析]グループ-[解析実行]
の赤枠部分をクリックしてメニューを展
開し、[バッチ実行ツール起動] を実行します。
(7) ジョブ追加ボタンを押して、プロジェクトファイル gal_ex12.femprj ,gal_ex24.femprj、
gal_ex25.femprjを追加します。(追加時にShiftキーでプロジェクトを一括選択できます)
(8) 計算開始ボタンを押して解析を開始します。結果はそれぞれのプロジェクト保存先の「プロジ
ェクト名.Results」フォルダに保存されます。
(9)
Femtetを起動して
をクリックし、 [開く]を選択します。解析したプロジェクトを開いて
プロジェクトツリーの、「解析結果」の項目をダブルクリックすることで、それぞれの解析結
果を確認します。
24
3 ユーザーデータベース
3.1 ボディ属性、材料定数、境界条件データのユーザーデータベース
ユーザーデータベースとは、独自に作成した材料定数や境界条件などをデータベースとして登録し
て管理する機能です。この機能を利用する事で、頻繁に使用するデータを毎回設定する手間を省く
ことができます。また、ネットワークドライブなどを活用して部門内でデータを共有するなどの活
用方法もあります。
3.1.1 ユーザーデータベースの作成
ユーザーデータベースの機能を利用するには、データベースを作成する必要があります。
ここでは、ユーザーデータベースの作成手順を説明します。
(1)
をクリックし、[全体設定]を選択して全体設定ダイアログを表示します。
(2) データベースタブを開きます。
(3) ボディ属性データ、材料定数データ、境界条件データ、モデルデータのデータベースファイル
保存先を入力します。(モデルデータベースについては、3.2章で説明します。)
(4) [OK]をクリックします。
(2)
(3)
(4)
以上で、ユーザーデータベースの作成が完了しました。
ユーザーデータベースの作成が完了すると、保存先として指定したフォルダに、以下のファイ
ルが作成されます。
1.
2.
3.
4.
User.btr(ボディ属性のユーザーデータベースファイル)
User.mtl(材料定数のユーザーデータベースファイル)
User.bnd(境界条件のユーザーデータベースファイル)
User.mdl(モデルデータのユーザーデータベースファイル)
25
3.1.2 ユーザーデータの登録
ユーザーデータベースの作成が完了したら、次は自分で作成したデータをユーザーデータベースに登
録する必要があります。
ここでは、1.3.4で作成した材料定数をユーザーデータベースに登録します。
(1) 1章 例題のプロジェクト「Ex.femprj」を開きます。
(2) プロジェクトツリーで、“材料”→”Al”の項目を選択後、右クリックしてメニューを表示します。
(3) [ユーザーDBに転送(U)]をクリックして、”Al”のデータを材料のユーザーデータベースに転送し
ます。
ユーザーデータベースに登録したい項目を選択して、
右クリックメニューの[属性をユーザーデータベースに
転送]を実行。
以上で、ユーザーデータベースにデータを登録する事ができました。
ユーザーデータベースにきちんとデータが登録されているかを確認するには、
プロジェクトツリーで、”共通データベース”以下の項目をたどる事で確認できます。
(ボディ属性、境界条件も同様の方法でユーザーデータベースに登録できます。)
登録したデータがツリーに表示される。
26
3.1.3 ユーザーデータの使用
ユーザーデータの登録が完了したら、登録したデータを使用する事ができるようになります。
登録した材料定数を新規のプロジェクトで再利用してみます。
(1)
(2)
をクリックし、[新規プロジェクト]を選択してプロジェクトを作成します。
適当にボディを作成して、ボディ属性/材料定数の設定を行うと、設定ダイアログで解析用デ
ータベースにコピーされたデータが使用できるようになります。材料定数については、”参照
材料DB”の”UserDB”にチェックを入れる事で、ユーザーデータが指定できます。
“UserDB”にチェックを入れると、
ユーザーデータが指定可能。
27
3.2 モデルデータのユーザーデータベース
モデルデータベースは、他のユーザーデータベースと違い専用のツリーが用意されていて、データの
登録や使用方法も大きく異なります。詳細な使い方については、Femtet®ヘルプのキーワード検索で、
「モデルデータベース」と入力し、”モデルデータベースの使い方”を選択してご覧ください。
3.2.1 モデルデータベースの使い方
ここでは、モデルデータベースへのユーザーデータの登録方法と使用方法について説明します。
(1) 3.1.1の手順にしたがい、モデルデータのユーザーデータベースを作成します。
(2) モデル画面上でモデルデータベースに登録したいボディを選択します。
(3) [モデル]タブ-[モデル]グループ-[モデルDBに登録] をクリックします。
(4) 登録したモデルデータに名前を入力します。
[モデル DB に登録] を実行して、
登録されたデータに名前を入力。
つづいて、登録したデータを別のモデルで使用してみます。
(5)
をクリックし、[新規プロジェクト]を選択して、新規プロジェクトを作成します。
(6) プロジェクトツリー下部のModelDBタブ(
)をクリックして、ModelDBツリーを
表示します。
(7) ModelDBツリーのユーザーデータの画像を選択し、モデル画面上へドラッグ&ドロップしま
す。
(8) モデル画面上にユーザーデータのモデルが作成されます。
ユーザーデータの画像をドラッグ&ドロップ
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4 Femtet ® を使いこなすためのヒント
以下は、参考として Femtet®を使用するうえで知っておくと便利な項目を
ヘルプの記載箇所という形でまとめています。必要に応じてこれらのヘルプをご参照ください。
4.1 インポートしたモデルの寸法修正ついて
特に外部 CAD からモデルをインポートした場合など、履歴が無いために寸法パラメータを直接編集する
ことができません。そのような場合、以下のような加工コマンドを活用すること履歴の修正をすること
なく直接寸法の修正が可能です。また、その修正パラメータに変数を割り当てることでパラメトリック
解析で寸法を振ることができるようになります。



頂点の移動: [モデリング]-[作図]-[ボディの加工方法]-[移動・回転]-[点トポロジの移動]
辺の移動: [モデリング]-[作図]-[ボディの加工方法]-[移動・回転]-[辺トポロジの移動]
面の移動: [モデリング]-[作図]-[ボディの加工方法]-[移動・回転]-[面トポロジの移動]
4.2 作図できる領域について
Femtet®で作図できる領域には制限があります。また、寸法や角度の分解能も決まっています。

[モデリング]-[モデリングの基礎]-[作図できる領域]
4.3 数式や数学関数の使用について
Femtet®では、すべての数値入力フィールドで数式や数学関数の使用が可能です。

[モデリング]-[モデリングの基礎]-[数式での数値入力]
4.4 ボディの重なり処理について
Femtet®ではボディに重なりがあっても自動的に除去して解析する機能が備わっています。
特に内包関係にあるボディは自動的に内側のボディを優先するように処理されます。
 内包関係の処理: [モデリング]-[モデリングの基礎]-[ボディの重なり]
 部分干渉の処理: [解析精度の設定]-[ダイアログの設定]-[メッシュのコントロール][干渉の自動除去機能]の項
4.5 モデル表面の境界条件一括設定について
「外部境界条件」という機能を使えば、モデル表面の境界条件が付いていない面に条件を指定すること
ができます。なお、外部境界条件を設定しても見かけ上の変化はありません。
 [ボディ属性、材料、境界条件の設定]-[外部境界条件]
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4.6 ボディやボディの一部にメッシュサイズを設定する方法について
任意のボディやトポロジにメッシュサイズを設定することができます。
予めメッシュを細かくすべき部分が分かっている場合はこの機能を使用することで
効率的に解析できます。

[解析精度の設定]-[最適な解析精度を設定するには]-[メッシュサイズの設定に関して][部分的なメッシュサイズの設定方法]
4.7 面の一部などに属性(境界条件やメッシュサイズ)を設定する方法について
面の一部に属性を設定したい場合など、適切なトポロジがない場所は「転写用ボディ」(任意形状のボ
ディを作成し、そのボディに属性を付けたもの)を作成することで部分的な属性が設定できます。
 [ボディ属性、材料、境界条件の設定]-[一部に属性をつける方法]
4.8 解析精度を上げるヒント
解析精度を上げるための一般的な手順をフローチャートにまとめています。
 [解析精度の設定]
4.9 計算速度を上げるヒント
計算速度を上げるための一般的な手順をフローチャートにまとめています。
 [解析精度の設定]
4.10 解析時間や消費メモリのベンチマーク資料について
各解析毎に解析時間や消費メモリ等のベンチマーク結果をまとめた資料があります。
また、この資料にはCPUコアによる並列度合いやGPUによる解析時間のベンチマーク結果も
掲載しています。
 [テクニカルノート]-[解析時間, 消費メモリ, 並列効率 のベンチマーク結果]
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ださい。
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