米国ペル・フリーズ社とHLA遺伝子検査の販売契約の締結

平成13年6月28日
各位
富 士レビ オ 株 式 会 社
代表取締役社長 徳光 達生
米国ペル・フリーズ社とHLA遺伝子検査の
販売契約の締結
富士レビオ株式会社の100%子会社㈱テイエフビー(本社:東京都豊島区、社長:米原文明、以下
TFB)はこのほど、㈱メディカルアクセス(本社:杉並区、社長:菊池修一)より、米国ペル・フリーズク
リニカルシステムズ社(本社:米国ウイスコンシン州、社長:フランク ラングレー、以下PF社。)製品の
販売権を承継し、国内における独占的な販売契約を締結しましたのでお知らせいたします。なお、
販売開始は8月1日を予定しています。
HLA検査は、骨髄移植や臓器移植の際に必須となる検査で、より精密でかつ安価な検査試薬の
開発が望まれていました。本製品は移植や輸血において臨床的にも社会的にも重要な検査である
HLA(ヒト白血球抗原)のDNAタイピング試薬です。特徴としては、最先端の遺伝子技術を用いた
RSCA法(Reference Strand Conformation Analysis) は、1回の遺伝子増幅でハイレゾタイピングが実
現でき、試薬性能も極めて高く、コストパフォーマンスの優れた検査試薬です。
PF社は、遺伝子増幅でハイレゾタイピングの実現を可能にした優れたコア技術を有しており、次世
代の方法であるRSCA法の測定技術や試薬を開発し、HLAタイピング試薬の製造に特化した事業
を展開しています。特に、HLAのDNAタイピング検査分野においては、HLA対立遺伝子を詳細に
検査できる高性能な試薬(ハイレゾSSP法、PF社は世界初のSSP法キットを開発しました。)の充実
したラインナップで定評があります。
TFBは、このHLA検査(ヒト白血球抗原)を拠点病院や臨床検査センターなどに高精度の製品を
安価で供給するこが、諸先生の検査ニーズや移植を受けられる患者さんにも大変意義のあることと
判断し販売契約を締結いたしました。また、TFBは本製品のコア技術である遺伝子解析法をベース
として、新たに遺伝子検査分野にも幅広く事業領域を拡大していく計画です。
お問合せ先
富士レビオ株式会社 企画推進部
Tel 03-5695-9207 IR推進T 藤田進一
株式会社 テイエフビー
モレキュラーバイオロジー ビジネスユニット
Tel 03-5951-1241課長代理 白川義貴
< 参 考 資 料 >
1 . 株 式 会 社 テイエフビーの 概 要
代表者:代表取締役 米原 文明
所在地:東京都豊島区西池袋1−18−2藤久ビル西1号館5F
設立:1982年11月
資本金:4億50百万円(2000年12月31日現在)
従業員:55名(2000年12月現在)
事業概要:ラジオアイソトープを利用した体外診断薬の研究開発および輸入販売
2. ペル・フリーズクリニカルシステムズ社の概要 (Pel- Freez Clinical Systems LLC)
代表者:代表取締役: フランク ラングレイ
所在地: 米国ウイスコンシン州ブラウン デア
設立:
1983年
年間売上高: 100億円 (85百万ドル)
従業員:
65名
事業概要: HLAタイピング用体外診断薬・研究試薬の開発・製造販売
[ 用語説明]
◆HLA:ヒト白血球抗原 ( Human Leukocyte Antigen 。
) ヒト白血球に発現した主要組織適合性
複合体。この抗原群の型(血清型)の一致度が高ければ高いほど、移植片 (Graft)
対 (Vs) ホスト(Host) 間の拒絶反応(GVHD)が起こりにくく移植成績が向上するの
で、同種移植術の際には必須の検査である。
◆DNAタイピング: 従来の血清学的方法に基づいたHLAタイピングの代替として、遺伝子解析
法に基づいてタイピングを行う方法が主流となりつつある。
◆ハイレゾ:High Resolution Typing のこと。遺伝子解析法に基づいたHLAタイピング法のうち、
抗原タンパク質を遺伝子コードのレベルで詳細にタイピングすること。
◆RSCA法:Reference Strand Conformation Analysis を原理とした次世代のハイレゾDNAタイピ
ング方法。現在、広く普及している遺伝子解析法の一種であるPCR-SSCP法
(Single-Strand Conformation Polymorphism ) に類似した方法。