PAXgene Tissue Container Product Circular(2301607

英語版 April 2009 に対応
PAXgene
®
Tissue Container Product Circular
細胞組織の固定と安定化
本キットは研究用です。診断には使用できません。
目次
ページ
プロトコール
サンプル固定と安定化
2
サンプル処理、パラフィン包埋、薄切
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プロトコール:サンプル固定と安定化
スタートサンプル
固定するための組織は、最大 4 x 10 x 10 mm の大きさに切り出します。
実験を始める前の重要事項
•
4 x 10 x 10 mm より大きい組織サンプルは使用しないでください。組織形態の
質が顕著に低下し、核酸分解を引き起こします。
•
PAXgene Tissue Container の入っていた箱が破損していないこと、試薬が漏れ
ていないことを確認してください。破損した PAXgene Tissue Container は使用
しないでください。
•
腸のような酵素含有量が高い組織中の核酸および組織形態を最適に保持するた
めに、使用前に PAXgene Tissue Container を 2 ∼ 8 ℃に冷却してください。
•
組織サンプルを chamber 1 から 2 に移す際に、PAXgene Tissue Container を間違
えないように、組織カセットと同様 PAXgene Tissue Container も適切なラベル
表記を必ずしてください。
操作手順
1.
組織切除後 30 分以内に下記のステップ 2 ∼ 6 を完了する。
2.
必要に応じて組織を最高 4 x 10 x 10 mm に切り出す。
注:小さいサンプル組織の生検は切り出さずに固定します。
3.
組織サンプルを一般的な組織カセット(別途準備)に入れる。
4.
PAXgene Tissue Container のキャップを緩めてから持ち上げ、ラック付きのキャッ
プを取り外す。
5.
ラックを上向にしキャップを置く。組織カセットの下縁をラックの付け根に挿
入することにより、組織カセットを装着し(カセットの斜めになった端を上方、
手前にしてカセットを掴みセットする)、ラック上部のつまみ部分の下に組織
カセットを入れて確実に固定する(英語版 Handbook 9 ページのフローチャー
ト参照)
。
6.
PAXgene Tissue Fix が入った chamber 1 に、組織カセットをセットしたラックを
慎重に沈め、キャップをしっかり締める。
注: PAXgene Tissue Container のキャップが正しくセットされていることを確
認してから、キャップを固く締めます。
7.
PAXgene Tissue Fix 中で組織サンプルを常温(2 ∼ 22 ℃)で 2 ∼ 4 時間固定する。
注:最適な固定時間は 2 ∼ 4 時間です。しかし、一晩固定する場合は、2 ∼
8 ℃で最高 18 時間行なえます。長時間、高い温度で固定すると、RNA 分解を
引き起こすことがあります。
注:厚さが 1 mm 以下の生検に関しては固定時間を 30 ∼ 60 分間に短縮でき
ます。
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PAXgene Tissue Container Product Circular 04/2009
8.
固定後、キャップを緩めてから持ち上げ、組織カセットを固定したラック付き
のキャップを chamber 1 から取り出す。
9.
PAXgene Tissue Stabilizer が入った chamber 2 に、組織カセットをセットしたラッ
クを慎重に沈め、キャップをしっかり締める。
注: PAXgene Tissue Container のキャップが正しくセットされていることを確
認してから、キャップを固く締めます。
10. PAXgene Tissue Stabilizer 中の組織サンプルを保存あるいは輸送する。
PAXgene Tissue Stabilizer 中では組織サンプルの核酸および形態は室温で最低
3 日、最高 7 日間、2 ∼ 8 ℃で最低 2 週間、最高 4 週間安定です(組織タイプに
依存)。–15 ∼ –30 ℃で少なくとも 3 ヶ月間の保存も可能で、組織形態や核酸
品質に悪影響はありません *。
注:パラフィン包埋を行なう前に、最低 2 時間 PAXgene Tissue Stabilizer でイン
キュベートすることをお勧めします。
* PAXgene Tissue Fix および PAXgene Tissue Stabilizer の固定および保存条件の詳細は、動物組織を用いて決
定しました。
PAXgene Tissue Container Product Circular 04/2009
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プロトコール:サンプル処理、パラフィン包埋、薄切
操作手順
1.
キャップを緩めてから持ち上げ、組織カセットを固定したラック付きのキャッ
プを PAXgene Tissue Container から取り出す。
注: PAXgene Tissue Stabilizer で最低 2 時間インキュベートすることを推奨し
ます。
2.
組織カセットをラック付きのキャップから取り外す。親指と人差し指でカセッ
トの両側をつまみ、手前に引き下げる。
注:つまみ部分を上げると容易に取り外すことができます。
3.
組織カセットを組織標本作製工程における第一槽に移す。サンプルの脱水プロ
グラムをはじめるまでこの槽(70 ∼ 99 %エタノール)で最高 12 時間放置する
ことができる。
生体分子の保存を行なうプロトコール操作の例は Appendices A および B(英語
版 Handbook 17 ∼ 19 ページ)を参照してください。
4.
最初に 80 ∼ 99 %のエタノールで脱水を始める。
注:ホルマリン固定で組織処理を始めないでください。
注:水あるいは 80 %未満のエタノールで組織処理を始めないでください。
5.
透徹の前にイソプロパノールで 2 回処理して脱水を終了する。
6.
透徹(脱水から浸透への移行ステップ)に関しては、キシレンで 2 度処理する。
注:キシレン代替品も使用可能です。
注:生体分子の最適な保存のためには、D-limonene をベースにした薬品を透徹
剤として使用しないでください。
7.
透徹後、54 ℃以下の融点を持つ低融点パラフィン(例; Paraplast X-tra、英語版
Handbook 11 ページ、ordering information 参照)をサンプルに浸透させる。
8.
融点より 2 ℃高く設定した液体パラフィン中でサンプルを最低 3 時間イン
キュベートする。例えば融点が 54 ℃の場合は、56 ℃でインキュベートする。
すぐにステップ 9 に進む。
注: 60 ℃以上でパラフィンをインキュベートしないでください。また液体
パラフィン中で 3 時間以上インキュベートしないでください。60 ℃以上ある
いは 3 時間以上のインキュベーションは RNA の分解を引き起こします。
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PAXgene Tissue Container Product Circular 04/2009
9.
最終のパラフィン・インキュベーションステップ後すみやかに組織サンプルを
パラフィンブロックに包埋する。包埋には、浸透に使用した低融点パラフィン
を使用する。
注:インキュベーションの後、組織サンプルを液体パラフィン中に 4 時間以上
放置しないでください。
注:包埋処理で使用するパラフィンは融点が 60 ℃を超えないようにしてくだ
さい。
10. 固定後、室温が 8 ℃以下の乾燥した暗室で、パラフィン包埋ブロックを保存
する。
注:核酸の分解を抑え組織形態を維持するために理想的な保存温度は –15 ∼
–30 ℃です。
11. 薄切後、温水(35 ∼ 40 ℃)の表面に切片を移動する。水浴の温度が 40 ℃を超
えないことが非常に重要。
注: 40 ℃以上の温水表面上で組織切片を伸展すると形態構造の過伸展を引き
起こすことがあります。
注:温水に切片を浸け、スライドグラスに貼り付けます。1 ∼ 2 分以上は温水
に放置しないでください。
12. 室温(15 ∼ 25 ℃)で一晩、あるいは 37 ℃で最高 2 時間切片を乾燥させる。
PAXgene Tissue Container Product Circular 04/2009
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Memo
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PAXgene Tissue Container Product Circular 04/2009
Trademarks: PAXgene®, PreAnalytiX® (PreAnalytiX GmbH.); QIAGEN® (QIAGEN Group).
For updated license terms, see www.preanalytix.com.
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記載の製品は研究用です。疾病の診断、治療または予防の目的には使用することはできません。
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