サンプル版を読む - 日本ホビー協会

目 次
はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
特別寄稿 『余暇の中核としてのホビーの効用』・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
本編
第1章 ホビーの歴史と分類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
1.「ホビーの定義」再考 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
2. ホビーの初出と用法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
3. ホビー関連用語の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
4.「レジャー」と「ホビー」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
5. ホビーの分類手法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
6. 3 分類の特長 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21
7. アメリカのホビー分類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
第2章 ホビーの現状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
1. 市場概況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
2. ホビー市場の概況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
3. ジャンル別概況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37
4. ホビーの展望 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42
第3章 ホビーユーザー分析 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 45
1. 調査概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 45
2. 対象者の基本属性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47
3. ホビーユーザーの動向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48
第4章 ホビー市場算定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61
1. 家計調査からの算定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61
2. レジャー白書からの算定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 67
3. 企業決算からの算定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 69
4. 既存資料の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 72
5. ホビーユーザー調査からの推計 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 75
6. ホビー市場算定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 80
3
参考資料
参考資料1 アメリカのホビーユーザー動向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 89
参考資料2 ホビーの意味の変遷 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 94
参考資料3 ホビー参加率 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 95
参考資料4 ホビー関連支出 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 99
参考資料5 ホビー関連団体一覧 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 103
参考資料6 ホビー関連出版物一覧 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 105
参考資料7 ホビー年表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 108
参考資料8 ホビーカレンダー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 116
結びに代えて ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 119
<本書での用語表記について>
本書では、ホビーの三要素である「ホビークラフト」
「ホビーコレクト」
「ドゥ
ホビー」を軸とし、その用語も上述で統一している。しかし、用語の変遷や
ホビーの歴史をたどるうえで、必要に応じて過去の論文や書籍から引用して
いる場合に限っては表記ゆれが生じている。
(例:ホビークラフト→クラフトホビー、メーキングホビー等)
4
● 第 1 章 ホビーの歴史と分類
る」という説である(『ホビー白書 2013 年
1.「ホビーの定義」再考
版』p.24)。この二つの関係は明確になってい
昨年の『ホビー白書 2013 年版』は創刊号
ないが、ホビーはその後おもちゃの木馬を指す
史、ホビー分類に紙数を費やした。その後、関
蒐集コレクト Collect の意味に変化した( 図表
でありホビーの語源、ホビー概念の変遷、
ホビー
ようになり、19 世紀には趣味 taste や「もの」
係者からの意見や新しい文献資料が出てきてい
および参考資料 2 )
。
るので簡単にホビーの定義を再検討し、その歩
言葉が変化していく中で意味が反対になる事
みと分類についてもふれたい。
が少なくない。例えばオリジナルの語源オリジ
一つはオックスフォード大辞典の「イギリス中
ていたが 18 世紀頃から変化し、19 世紀には
語源 = ホビー Hobby の語源説は二つある。
ン Origin は「原罪」という宗教的意味をもっ
世後半に名前ロビンのニックネームとして派生
オリジナル = 独創・創造という肯定的な意味
したホビン hobyn、ホビー hoby を基に変化
に逆転する。ホビーも木馬・玩具も 19 世紀に
した」、
もう一つは『大衆文化事典』による「14
入る頃には多様な意味をもつようになる。
世紀のイギリスの仮面舞踏に用いられたホビー
ここで注目される点はホビーが「玩具」「小
ホース Hobby Horse がホビーの語源とされ
さい」ということと関係が深い点であり、これ
【(一社)
日本ホビー協会『ホビー白書2013』
を改編】
15
はホビーの本質にも繋がっている。一部の例外
暇または気晴らしであり概念は広い。ただし読
く子供でも遊べるものである。近代蒐集(以下
け事は余暇趣味ということはあってもホビー
を除いて、人形やおもちゃの家や乗り物は小さ
書、美食、飲酒・喫煙、おしゃれ、狩猟、園芸、
収集)コレクションの中心である本、切手、コ
とはいわない。
いう。人間の等身大より大きな神像、彫刻、絵
は四番目の「子供じみた馬鹿げた行為」という
ビーとはいわない。このようにホビーの本質は
としてみなされている。近代では大人と子供の
イン、石などの小さな物の収集だけをホビーと
19 世紀中頃のホビーの語意で注目されるの
画収集は美術コレクションであり、決してホ
意味である。ここでは価値的にホビーは低い物
「小さい」「可愛い」「子供じみた」といったも
文化が明確に区別されていた。古くはコイン収
のや行為との関係が深い。特に 19 世紀後半以降
集は貴族僧侶の古代研究であり高尚な趣味とし
ホビーの王様といわれた切手収集は、それまでの
て位置づけられた。一方、ドールハウスや玩具
コレクションにはない手軽さでホビーを王侯貴族
富豪の独占物から解放したといってよい
注1
を収集するのはあくまでも子供であった。そう
。
した高尚・低俗、大人・子供といった区別が弱
この「小さい」ということはプラモデル模型や
まり、19 世紀後半から個人の趣味として位置
現在流行中のフィギュアにも共通しており「非
づけられるようになった。ホビーという言葉そ
実用性」というもう一つの特長にも繋がってい
のもの、ホビーがさす行為そのものが優れて
る。
19 世紀後半以降の近代と密接に結びついてい
ホビーの二番目「生業以外のお気に入りの事
るといえよう。(
柄」とは本業以外の余技、趣味、仕事以外の余
)
。
【(株)
メディア開発綜研 2014年 作成】
注1 ただし有名な切手大コレクターは英ジョージ5世をはじめ大富豪が少なくない。三井記念美術館にも三井一族が寄贈し
た十数万点の切手コレクションがある。
16
● 第 2 章 ホビーの現状
本章ではホビーの市場構造や具体的なホビー
では料理と似ているが、料理は基本的に生活の
の現況を各種資料とヒアリングを基にまとめた
必需行為であり、純粋な楽しみとしてのホビー
い。
とは様相が異なる。ユーザーの多様なソーイン
グ、編み物、折り紙、陶芸、模型作り、フィギュ
ア収集といった個々のホビー活動が市場全体
1. 市場概況
= ホビーワールドを形成している。ホビーユー
平成に入り 1991 年のバブル崩壊、1994
ザーの多くが単なる消費者ではなく自らがもの
年から始まる家計消費の減少、97 ∼ 98 年か
づくりにいそしむという点では、1980 年代
ら続く労働賃金の減少、生産人口の減少は十数
に喧伝された「プロシューマー論」とも関連づ
けられる注 2 。
年に渡り経済をデフレ化させ、社会生活に大き
ホビー産業はホビー関連用品を製造・販売・
な影響をあたえてきた。加えて 95 年神戸淡路
震災、2011 東日本大震災や 2008 年のリー
情報サービスする市場全体の総称であり、標準
ダメンタルな国内要因として 2005 ∼ 6 年に
類項目はない。一般に製造業は繊維、紙、木材、
産業分類にレジャー産業やホビー産業という分
マンショックによる世界的不況、さらにファン
プラスチック、皮、ガラス、粘土、セメントと
始まる人口減少、高齢化進行、少子化は人々の
素材別に産業分類されている。
加えて各種道具・
価値観にも大きな影響を及ぼしている。
機械や玩具・雑貨などホビーに関連している製
一方、デジタル革命によるネットやモバイル
造業も広範囲にわたっている。ホビー商品を扱
機器の急速な普及は情報生活行動の変化要因と
う流通も、卸売をはじめ百貨店、量販店、ホー
なっており、情報メディア接触時間の増大が顕
ムセンター、小売チェーン、文具店、手芸・毛
著になっている。
糸・ペーパークラフト・模型等専門店、さらに
デフレ経済を反映し、国内余暇市場はピーク
は雑貨店と多彩である。またクラフト系、ドゥ
時 の 1996 年 90.9 兆 円 が 2012 年 64.7
兆円と約 30% 減少しており
注1
、ホビー市場
系、
コレクト系では製造・流通がそれぞれ異なっ
も同じような傾向となっている。
ている。同じクラフト系でも繊維関係と書道・
絵画のような教育文具市場と関連の深い創作分
野とでは流通も異なる(
2. ホビー市場の概況
ホビー市場は、①ホビーの素材・用具を製造
)
。
ホビー産業の特色は次のようにまとめられ
する産業、②ホビー商品をユーザーに供給提供
る。
伝達を行う教育・個人教授・出版、④ホビーユー
・製造業も広範囲多種類の産業にまたがっ
する卸・小売業、③ホビーの資格・教育・情報
① メーカー
ザー(ホビイスト)で構成されている。市場構
て い る(
『 ホ ビ ー 白 書 2013』p.114 ∼
造はメーカー ― 流通 ― ユーザーと他市場と
同じ構造だが、ユーザーが半完成品・材料・道
いうと繊維、文具、玩具、雑貨との関連性
具を購入して物を作る、育てる、集める点に特
が高い。
色がある。材料を購入し完成品を作るという点
・ホビー関連産業規模を業種ごとにみると、
注1 『レジャー白書 2 0 1 4 年』(公財)日本生産性本部
注2 米未来学者アルビン・トフラーが『第三の波』:1 9 8 0 で提言したマーケティング概念。コンシューマー消費者とプロ
ダクツ生産者の造語。物作り創作という観点でホビー論にもあてはまる。
29
【
『メディアビジネスサーチ 2014 年 11 月号』より】
それほど大きくない。単一ホビーでもっと
・自社製造メーカーと商品企画中心のファブ
千億円程度にとどまり、多くのニッチ市場
製造メーカーでも一部製品は他社/下請け
も大きいと推定される園芸市場でも上限数
レスメーカーの両方が存在する。また自社
で構成されている。
に製造発注している。
・ホビー専業企業の大部分は規模としては数
・一部メーカーは量販店・大型チェーンや
億円から数十億円の中小企業で占められて
100 円ショップの進出に対応し PB 生産
いる。
を手がけている。
30
● 第 3 章 ホビーユーザー分析
1. 調査概要
本年のホビー白書より、ユーザー調査を実施
調査概要については次頁の通りである。
した。調査は、ホビーユーザーの出現率をはか
る出現率調査と、ホビーユーザーのホビー参
加への実態をみる本調査との 2 段階で行った。
本調査の調査結果については、本章で詳述す
る。出現率調査と本調査の結果からユーザー数
と市場規模の推計も行うが、それについては第
4 章 で詳述する。
ホビー 3 分類
1. ニット
編物、レース編み、羊毛フェルトなど
2. ペーパークラフト・スクラップ・コラージュ・スタンプ
スクラップブッキング、、絵てがみ、アルバムづくり、折り紙、絵画、
トールペイント、ステンシルなど
3. フラワー
押し花、フラワーアレンジメントなど
4. DIY
インテリア、家具作り、額縁作り、木工など
クラフト
5. ソーイング
ソーイング、刺繍、パッチワーク、キルト、刺子、レザークラフトなど
6. デコール
スイーツデコ、ラッピング、粘土工芸、デコパージュなど
7. ビーズ・アクセサリー
ビーズ、アクセサリーメーキング、マクラメなど
8. 家庭菜園・ガーデニング
→ ドゥ
ガーデニング、庭づくり、家庭菜園など
9. ドール、フィギュアなど、各種コレクション
→ コレクト
10. 帆船や鉄道などの模型モデル作り
ミニチュアモデル、ドールハウス、帆船づくり、鉄道模型づくり、プラモデル、 → クラフト
人形づくりなど
11. 料理・お菓子作り(家事としてのものを除く)
お菓子作り、パン作り、調味料、果実酒、バーべーキューなど
→ ドゥ
12. 伝統工芸・芸能
書道、茶道、華道、陶芸、彫刻、七宝、組み紐、ステンドグラス、織物、染 → クラフト
色など
13. ハーブ、アロマなどの癒し
ハーブ、お香、石鹸づくり、キャンドルなど
45
→ ドゥ
【出現率調査】
ているため、この結果を市場算定等に用いる
調査対象者:20 歳以上のインターネット
にはインターネット利用率を勘案する必要が
調査登録モニター:2,997 サンプル
ある。総務省『通信利用動向調査』によれば、
調査エリア:日本全国
2013 年末時点のインターネット利用率は、
調査期間:2014 年 6 月
20 ∼ 50 代 の い ず れ も 90% を 上 回 っ て お
調査方法:インターネット調査
り、この年代においては出現率等をそのまま適
【本調査】
応することが可能であると考えられる。60 代
調査対象者:20 歳以上のインターネット調
のインターネット利用率は約 70%、70 代で
査登録モニターのうち、クラフト、ドゥ、コ
は約 50% とそれ以下の年代に比べると低いも
レクトの各ホビーのユーザー各 1,000 サンプ
のの、数値をみると必ずしも高齢層のインター
ル、計 3,000 サンプル
ネットユーザーを一部の特異な層であるとはい
出現率調査の結果に準じ、エリア別、性年代
えない。したがって、今回は高齢層においても
別での回収数を割付
出現率等の数値に係数はかけずに、
推計を行う。
調査エリア:日本全国
ただし、全体の集計において、性年代別の回
調査期間:2014 年 6 月
収数は人口に準じた割り付けとなっていないた
本調査、出現率調査とも、調査企画は(株)
勘案し、算出する。
調査方法:インターネット調査
め、ユーザー数及び市場算定においてはこれを
メディア開発綜研が行い調査実施は(株)クロ
ホビーユーザーを抽出するにあたり、図表
スマーケティングに委託した。
のように具体的な例示を用いて、ホビー
なお、本調査はインターネット調査を用い
全体
クラフト
コレクト
ドゥ
参加状況について確認を行った。
(%)
N
男性
女性
3,000
45.3
54.7
1,000
30.8
69.2
1,000
63.9
36.1
1,000
41.3
58.7
(%)
全体
N
20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 代
3,000 12.2 19.1 14.4 18.0 20.0 16.2
クラフト 1,000 11.6 15.7 14.6 16.2 24.7 17.2
コレクト 1,000 14.7 25.4 15.1 22.0 9.6
ドゥ
13.2
1,000 10.3 16.3 13.6 15.9 25.6 18.3
(%)
親
全体
男性
女性
20 代
30 代
40 代
50 代
60 代
70 代
クラフト
コレクト
ドゥ
N
未婚
(%)
N
既婚
3,000
29.2
70.8
1,360
33.5
66.5
1,640
25.6
74.4
366
74.1
25.9
574
52.7
47.3
433
31.0
69.0
541
20.7
79.3
599
6.9
93.1
487
2.8
97.2
1,000
24.8
75.2
1,000
43.5
56.5
1,000
19.2
80.8
全体
男性
女性
20 代
30 代
40 代
50 代
60 代
70 代
クラフト
コレクト
ドゥ
46
配
偶
者
き
う
だ
い
子
ど
も
祖
父
母
そ
の
他
ひ
と
り
暮
ら
し
3,000 25.0 60.0
7.3 35.5
2.2
3.1 15.8
1,360 28.5 60.7
7.8 35.0
2.3
3.1 16.3
1,640 22.1 59.3
6.9 36.0
2.2
3.1 15.3
366 54.4 24.0 29.2 18.3 10.3
1.6 19.8
574 37.6 41.4 13.1 32.6
4.9
3.1 19.8
433 26.0 61.9
2.3 47.2
0.3
1.8 14.8
541 26.7 66.5
3.0 45.7
0.0
2.2 15.1
599 10.8 80.1
1.4 35.8
0.0
3.3 10.5
487
2.9 75.0
0.6 29.7
0.0
6.2 16.1
1,000 23.0 60.3
6.5 38.0
2.2
2.9 16.6
1,000 32.6 49.6 10.2 28.1
3.3
3.4 18.6
1,000 19.5 70.0
1.1
3.1 12.0
5.3 40.4
● 第 4 章 ホビー市場算定
前年比 94% と前年値を下回った。二人以上の
1. 家計調査からの算定
世帯では 2012 年 9 万 8,983 円、2013 年
10 万 1,177 円(参考資料 4)、総世帯では
総務省『家計調査年報 家計収支編』は、国
2012 年 8 万 5,131 円、
2013 年 8 万 5,734
民の消費支出の基礎調査として位置づけられて
円とどちらも前年比増となった(参考資料 4)
。
1993 年 の 402 万 2,955 円 を ピ ー ク に、
ると、2011 年以降、2.8% 台で推移してい
いる。二人以上の世帯の消費支出額をみると、
2011 年 339 万 5,587 円 と 15.6% も 減 少
しており、長引くデフレ経済を象徴している
注1
減少し続けた家計消費は、2012 年から増加
ホビー支出が消費支出に占める割合をみてみ
。
に転じ、2013 年は 348 万 5,454 円にまで
上記で算定した総世帯 1 世帯当たりのホ
帯でもほぼ同様の傾向となっており、2013
ビー関連支出をベースに、市場規模の算定を試
年の消費支出は、総世帯では前年比 101.6%、
図
)。
表
2011 年
2012 年
家計調査から、ホビーに関連する項目を抽
2013 年
出してみると、単身世帯では、2012 年は 5
(円)
2012 年
2013 年
2,971,816
3,018,910
85,131
書道・絵画・クラフト
4,814
消費支出に
ホビー関連
前年比(%) 占 め る 割 合
支出(円)
(%)
85,423
103.3
2.88
85,131
99.7
2.86
85,734
100.7
2.84
【総務省『家計調査年報 家計収支編』各年版を基に作成】
万 4,884 円、2013 年 は 5 万 1,772 円 と
<総世帯>
)
。
模算定
回復している(参考資料 4 )
。総世帯、単身世
単身世帯では同 102.8% と増加している(
、
る(図表
<単身世帯>
(円)
2012 年
2013 年
101.6
1,877,396
1,929,309
102.8
85,734
100.7
54,884
51,772
94.0
4,427
92.0
4,326
2,692
62.2
14,760
14,881
100.8
11,027
11,679
105.9
DIY
46,271
47,030
101.6
24,131
22,194
92.0
コレクト
7,620
7,034
92.3
5,150
4,460
86.6
11,666
12,362
106.0
10,250
10,547
102.9
96,097
93,355
97.1
509
416
81.7
消費支出
ホビー関連支出
手芸
教室
こづかい
前年比(%)
前年比(%)
【総務省『家計調査年報 家計収支編』各年版を基に作成】
注1 家計調査(二人以上の世帯)の標準集計世帯は、2 0 0 4 年以前までは農林漁家世帯を除いていたが、2 0 0 5 年以降は農
林漁家世帯も含んでいる。基準の変更があるものの、傾向全体に影響はほとんどみられない。
61
【総務省『家計調査年報 家計収支編』各年版を基に作成】
みる。最もシンプルな算出方法としては、上記
の 1 世帯当たりのホビー関連支出に、日本の
総世帯数を乗じる方法である。
計算してみると、5,595 万 2,365 世帯×
8 万 5,734 円≒ 4 兆 7,970 億円と算出され
る。
ホビー関連支出の中心は、DIY 関連で、全
体の 5 割を超えている( 図表
)。次に多い
のは、創作 = 書道・絵画・クラフトで 17.4%
を占めている。コレクトは 3 位、教室は 4 位で、
手芸はホビー関連支出の 5.2% に留まってい
る。
【総務省『平成 25 年 家計調査年報 家計収支編』を基に作成】
a) 手芸
2013 年の手芸関連支出は、4,427 円と前
年比 92.0% となった(
(総世帯/ 2013 年)
)。総世帯ベー
スでみると、2000 年の 6,995 円に比べて
年には 1 万 9,394 円だった手芸関連支出は、
6 割にまで落ち込んでいる。なお、最も長期で
2013 年には 5,083 円にまで減少している
比較できる二人以上の世帯でみると、1978
(
62
)
。